JP2000267900A - 電子処理装置およびその方法並びに記録媒体 - Google Patents

電子処理装置およびその方法並びに記録媒体

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JP2000267900A
JP2000267900A JP11072138A JP7213899A JP2000267900A JP 2000267900 A JP2000267900 A JP 2000267900A JP 11072138 A JP11072138 A JP 11072138A JP 7213899 A JP7213899 A JP 7213899A JP 2000267900 A JP2000267900 A JP 2000267900A
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computer
data
predetermined
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electronic processing
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JP11072138A
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Shinji Tanaka
慎治 田中
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Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 不具合が発生したときの理由を簡単に知るこ
とができるようにして、コンピュータシステムの改善へ
の対応を容易化する。 【解決手段】 印刷用の画像データからそのデータ量S
aを算出し(S120)、RAMのサイズSbを算出す
る(S130)。続いて、RAMサイズSbがデータ量
Saに比べて充分に大きくないか否かを判別し(S14
0)、大きくないと判別されたときに、警告メッセージ
を表示する(ステップS150)。警告メッセージに
は、メモリが不足していること(不具合の原因)、デー
タの印刷に時間がかかること(不具合の状況)、メモリ
の増設を勧めること(不具合を解消するための対策)を
表示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、コンピュータに
より各種の処理を実行する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、プリンタをコンピュータにつな
いで印刷を行なおうとする場合、コンピュータとプリン
タとは、互いに釣り合った能力の機種を選択する必要が
ある。プリンタの能力に較べて、コンピュータの能力が
劣っているような場合、プリンタの能力を充分に発揮す
ることができず、印刷速度が遅くなったり、印刷品質が
低下したりする不具合が発生するからである。こうした
不具合をなくすには、使用者がコンピュータとプリンタ
双方の性能を充分に把握して、釣り合った性能の機種同
士の接続を図るより仕方がなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、コンピ
ュータとプリンタとの性能を充分に知ることは難しく、
コンピュータの性能がプリンタの性能に比べて著しく劣
る状態でコンピュータシステムが構築されることはそれ
ほど珍しくはなかった。数年前のコンピュータを使用し
ている使用者が、プリンタを買い換えたような場合など
は、この状態となる顕著な例である。
【0004】こうした場合に、前述したように、プリン
タの印刷速度が遅くなったり、印刷品質が低下したりす
る不具合が発生するが、使用者は、どうした理由で不具
合が発生したかを判断することが難しかった。その理由
がわかるには、かなりの経験と知識を必要とし、一般の
使用者では判断できないのが実状であった。このため、
処理能力の低下を容易に改善することができないという
問題が発生した。
【0005】この発明は、従来技術における上述の課題
を解決するためになされたものであり、不具合が発生し
たときの理由を簡単に知ることができるようにして、コ
ンピュータシステムの改善への対応を容易化することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】こ
のような課題を解決するため、この発明の装置は、コン
ピュータにより各種の処理を実行する電子処理装置にお
いて、前記コンピュータで実行される所定のデータを扱
う所定の処理が前記コンピュータに要求する環境の能力
を算出する要求能力算出手段と、前記コンピュータの環
境の能力を検出する実能力検出手段と、前記実能力検出
手段にて検出された環境の能力が、前記要求能力算出手
段にて算出された環境の能力に比べて劣っているか否か
を判定する能力判定手段と、前記能力判定手段にて肯定
判定されたときに、所定の警報を発する警報発令手段と
を備えることを特徴としている。
【0007】この構成によれば、コンピュータの実際の
環境の能力が、所定のデータを扱う所定の処理によって
要求される環境の能力よりも劣っている場合に、警報発
令手段により、所定の警報が発令される。このため、コ
ンピュータの環境の能力が劣っていることで不具合が発
生した場合に、使用者はその所定の警報から不具合が発
生した理由を知ることができる。したがって、コンピュ
ータシステムの改善への対応を容易化することができる
という効果を奏する。
【0008】上記構成の電子処理装置において、前記コ
ンピュータはデータの入出力を行なう周辺装置に接続さ
れ、前記所定の処理は、入出力すべきデータを前記周辺
装置との間でやりとりする処理である構成とすることが
できる。
【0009】この構成によれば、入出力すべきデータに
基づく入出力処理によってコンピュータに高い環境能力
が要求される場合に、その環境能力の不足を警報するこ
とができる。
【0010】上記構成の電子処理装置において、前記要
求能力算出手段は、前記入出力すべきデータの容量を算
出する手段である構成とすることができる。
【0011】一般に、処理すべきデータの容量が大きい
ほど処理に高い環境の能力が必要となることから、この
構成によれば、要求する環境の能力をデータの容量から
算出することが可能となる。
【0012】上記構成の電子処理装置において、前記周
辺装置はプリンタ装置であり、前記所定の処理は、印刷
すべき内容を示す印刷データを前記プリンタ装置に印刷
する処理である構成とすることができる。
【0013】この構成によれば、印刷データに基づく印
刷処理によってコンピュータに高い環境能力が要求され
る場合に、その環境能力の不足を警報することができ
る。
【0014】上記構成の電子処理装置において、前記周
辺装置はスキャナ装置であり、前記所定の処理は、原稿
の画像を前記コンピュータに入力する処理である構成と
することができる。
【0015】この構成によれば、スキャナ装置を用いた
画像入力処理によってコンピュータに高い環境能力が要
求される場合に、その環境能力の不足を警報することが
できる。
【0016】上記構成の電子処理装置において、前記実
能力検出手段は、前記コンピュータに備えられるメモリ
の大きさを検出する手段である構成とすることもでき
る。また、前記実能力検出手段は、前記コンピュータに
備えられる中央処理装置の処理能力を検出する構成とす
ることもできる。
【0017】上記構成の電子処理装置において、前記警
報発令手段は、前記所定の処理において発生する不具合
の状況、不具合の理由、不具合を解消するための対策の
うちの少なくとも一つを示すメッセージデータを表示装
置に表示する手段である構成とすることができる。
【0018】この構成によれば、使用者は、コンピュー
タで実行される所定の処理において発生する不具合の状
況、不具合の理由、不具合を解消するための対策のうち
の少なくとも一つを目視によって確認することができ
る。
【0019】上記構成の電子処理装置において、前記所
定の処理の進捗状況を表示装置に逐次表示する進捗状況
表示手段を備えるとともに、前記警報発令手段は、所定
の警報を示すメッセージデータを、前記進捗状況表示手
段により表示される進捗状況と同一画面上に表示する手
段を備える構成とすることができる。
【0020】この構成によれば、従来から用意された進
捗状況の表示と共に警報メッセージを表示することがで
きることから、構成を簡単なものとすることができる。
また、所定の処理において不具合が発生しながらも、所
定の処理は継続していることから、所定の処理を完了す
ることができる。
【0021】この発明の方法は、コンピュータにより各
種の処理を実行する電子処理方法において、(a)前記
コンピュータで実行される所定のデータを扱う所定の処
理が前記コンピュータに要求する環境の能力を算出する
工程と、(b)前記コンピュータの環境の能力を検出す
る工程と、(c)前記工程(b)にて検出された環境の
能力が、前記工程(a)にて算出された環境の能力に比
べて劣っているか否かを判定する工程と、(d)前記工
程(c)にて肯定判定されたときに、所定の警報を発す
る工程とを備えることを特徴とする。
【0022】この発明の方法によっても、この発明の装
置と同様に、使用者は不具合が発生した理由を知ること
ができことから、コンピュータシステムの改善への対応
を容易化することができるという効果を奏する。
【0023】この発明の記録媒体は、コンピュータに各
種の処理を実行させるために使用されるコンピュータプ
ログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒
体であって、前記コンピュータプログラムは、(a)前
記コンピュータで実行される所定のデータを扱う所定の
処理が前記コンピュータに要求する環境の能力を算出す
る機能と、(b)前記コンピュータの環境の能力を検出
する機能と、(c)前記機能(b)にて検出された環境
の能力が、前記機能(a)にて算出された環境の能力に
比べて劣っているか否かを判定する機能と、(d)前記
機能(c)にて肯定判定されたときに、所定の警報を発
する機能とを前記コンピュータに実現させるためのもの
であることを特徴とする。
【0024】この発明の記録媒体によっても、この発明
の装置および方法と同様に、使用者は不具合が発生した
理由を知ることができことから、コンピュータシステム
の改善への対応を容易化することができるという効果を
奏する。
【0025】
【発明の他の態様】この発明は、以下のような他の態様
も含んでいる。
【0026】その第1の態様は、上記各発明におけるコ
ンピュータの環境能力を検出する手段、工程または機能
は、例えば、メモリサイズとハードディスクの空き領域
といった複数種類の環境の能力の組み合わせに基づいて
検出する構成とする態様である。この構成によれば、よ
り精度の高いコンピュータ能力の判定が可能となる。
【0027】第2の態様は、コンピュータに上記の発明
の各工程または各手段の機能を実現させるコンピュータ
プログラムを通信経路を介して供給するプログラム供給
装置としての態様である。こうした態様では、プログラ
ムをネットワーク上のサーバなどに置き、通信経路を介
して、必要なプログラムをコンピュータにダウンロード
し、これを実行することで、上記の方法や装置を実現す
ることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以上説明したこの発明の構成・作
用を一層明らかにするために、以下この発明の実施の形
態を実施例に基づき説明する。図1はこの発明の第1実
施例を適用するコンピュータシステムの外観図である。
このコンピュータシステムは、コンピュータ10と、周
辺機器としてのCRTディスプレイ12およびプリンタ
14を備える。コンピュータ10は、コンピュータ本体
16とキーボード18とマウス20を備える。なお、こ
のコンピュータ本体16には、フロッピィディスク22
の内容を読み取るフロッピィディスクドライブ24が搭
載されている。プリンタ14は、インク滴を吐出するこ
とにより、用紙の表面にドットを形成する所謂インクジ
ェットプリンタであり、キャリッジを主走査方向に往復
動させつつ、用紙を副走査方向に搬送することにより、
用紙への画像記録を行なう。
【0029】図2は、コンピュータシステムのハードウ
ェアの概略構成を示すブロック図である。図示するよう
に、このコンピュータ本体16は、中央演算処理装置と
してのCPU30を中心にバスにより相互に接続された
ROM31、RAM32、表示画像メモリ33、マウス
インタフェース34、キーボードインタフェース35、
FDC36、HDC37、CRTC38、プリンタイン
タフェース39およびI/Oポート40を備える。
【0030】ROM31は、内蔵されている各種プログ
ラム等を記憶する読み出し専用のメモリである。RAM
32は、各種データ等を記憶する読み出し・書込み可能
なメモリである。表示画像メモリ33はCRTディスプ
レイ12に表示する画像の画像データを記憶するメモリ
である。マウスインタフェース34は、マウス20との
データ等のやり取りを司るインタフェースである。キー
ボードインタフェース35は、キーボード18からのキ
ー入力を司るインタフェースである。FDC36は、フ
ロッピィディスクドライブ(FDD)24を制御するフ
ロッピィディスクコントローラである。HDC37は、
ハードディスクドライブ(HDD)41を制御するハー
ドディスクコントローラである。CRTC38は、表示
画像メモリ33に記憶される表示画像データに基づいて
CRTディスプレイ12における画像の表示を制御する
CRTコントローラである。プリンタインタフェース3
9は、プリンタ14へのデータの出力を制御するインタ
フェースである。I/Oポート40は、シリアル出力の
ポートを備えており、モデム44に接続されており、こ
のモデム44を介して、公衆電話回線46に接続されて
いる。コンピュータ10は、モデム44を介して、外部
のネットワークに接続されており、特定のサーバ48に
接続可能となっている。
【0031】このコンピュータシステムでは、オペレー
ティングシステムはHDD41に記憶されており、コン
ピュータ本体16に電源を投入すると、HDD41のブ
ートブロックに書き込まれたローダに従ってRAM32
の所定の領域にロードされる。また、プリンタ14の機
種毎に用意されるプリンタドライバは、フロッピィディ
スク22に予め格納されており、所定のインストールプ
ログラムを起動することで、フロッピィディスクドライ
ブ24からコンピュータ本体16にインストールされ
る。このインストールされたプリンタドライバは、HD
D41に記憶されており、コンピュータ本体16に電源
を投入したときに、オペレーティングシステムに組み込
まれ、RAM32の所定の領域にロードされる。
【0032】このプリンタドライバをCPU30が実行
することによって本発明の各種構成要件は実現される。
なお、このプリンタドライバのソフトウェアプログラム
は、前述したように、フロッピィディスク22に格納さ
れたものであるが、これに替えて、CD−ROM、光磁
気ディスク、ICカード等の他の携帯型記録媒体(可搬
型記録媒体)に格納された構成としてもよい。また、前
述したソフトウェアプログラムは、外部のネットワーク
に接続される特定のサーバ48から、ネットワークを介
して提供されるプログラムデータをダウンロードして、
RAM32またはHDD41に転送することにより得る
ようにすることもできる。
【0033】以上説明したハードウェア構成を有するコ
ンピュータシステムによる印刷の様子について次に説明
する。図3は、コンピュータ本体16が扱う画像情報か
ら印刷が行なわれるまでの処理の様子を示すブロック図
である。図示するように、コンピュータ本体16の内部
で動作しているアプリケーションプログラム51によ
り、画像の処理を行いつつビデオドライバ52を介して
CRTディスプレイ12に画像を表示している。また、
このアプリケーションプログラム51が、印字発令を発
行すると、コンピュータ本体16内のプリンタドライバ
53が、画像データをアプリケーションプログラム51
から受け取り、これをプリンタ14が印刷可能な信号に
変換している。なお、このプリンタドライバ53は、イ
ンストールプログラムにより、フロッピィディスクドラ
イブ24からコンピュータ本体16にインストールされ
る。
【0034】図3に示した例では、プリンタドライバ5
3の内部には、アプリケーションプログラム51が扱っ
ている画像データをドット単位の色情報に変換するラス
タライザ54、ドット単位の色情報に変換された画像情
報(階調データ)に対してプリンタ14の発色の特性に
応じた色補正を行なう色補正モジュール55、色補正さ
れた後の画像情報からドット単位でのインクの有無によ
りある面積での濃度を表現するいわゆるハーフトーンの
画像情報を生成するハーフトーンモジュール56が備え
られている。また、プリンタドライバ53の内部には、
プリンタ14による印刷のための各種情報を設定する情
報設定モジュール57が備えられている。印刷のための
各種情報としては、印刷品質、色補正、ハーフトーンの
種類等の印刷の基本設定に関するもの、用紙のサイズ、
印刷方向等の用紙設定に関するもの等がある。
【0035】なお、情報設定モジュール57で設定され
た色補正の情報は、色補正モジュール55に送られ、ハ
ーフトーンの種類の情報は、ハーフトーンモジュール5
6に送られる。情報設定モジュール57は、ビデオドラ
イバ52を介してCRTディスプレイ12に設定の内容
を示す画像を表示している。
【0036】さらに、プリンタドライバ53の内部に
は、プリンタ14による印刷時の印刷の進捗状況をビデ
オドライバ52を介してCRTディスプレイ12に表示
する進捗状況表示モジュール58が備えられている。進
捗状況表示モジュール58の内部には、この発明の主要
部としての要求能力算出部58a、実能力検出部58
b、能力判定部58cおよび警報発令部58dが設けら
れている。進捗状況表示モジュール58を除いた各モジ
ュールの動作は、周知のものなので、説明は原則として
省略し、進捗状況表示モジュール58については、以下
に説明する。
【0037】プリンタドライバ53の進捗状況表示モジ
ュール58の動作は、コンピュータ本体16のCPU3
0が進捗状況表示モジュール58に対応した処理ルーチ
ン(進捗状況表示ルーチン)を実行することで行なわれ
る。
【0038】図4は、コンピュータ本体16のCPU3
0にて実行される進捗状況表示ルーチンを示すフローチ
ャートである。この進捗状況表示ルーチンは、印刷発令
を受けて印刷が開始されてから印刷が終了するまでの
間、所定時間毎の割り込みにて実行されるものである。
【0039】図示するように、処理が開始されると、C
PU30は、まず、今回の処理の実行が印刷発令を受け
てから最初であるか否かを判別する(ステップS10
0)。ここで、最初であると判別されると、以下の処理
を実行する。CPU30は、まず、印刷進捗用のベース
画像データBDをRAM32(あるいはプリンタドライ
バの格納されるHDD41)から読み込み、そのベース
画像データBDを表示画像メモリ33に転送することに
より、ベース画像データBDをCRTディスプレイ12
に表示する処理を行なう(ステップ110)。このベー
ス画像データBDは、印刷の進捗状況を示すウィンドウ
(以下、「印刷進捗」のウィンドウと呼ぶ)を示すもの
で、表示が変化する可変部分については空欄となった画
像を表わす。
【0040】図5は、ベース画像データBDにより表わ
される画像の一例を示す説明図である。図示するよう
に、ベース画像データBDにより表わされる「印刷進
捗」のウィンドウは、印刷の進捗状況を印刷の所要時間
に対する経過時間により示す棒グラフ形の進捗メータ部
d1と、同じく印刷の進捗状況を頁数により示すページ
数表示部d2と、複数部数を印刷する場合の印刷中の部
数を示す部数表示部d3と、メッセージを示すメッセー
ジ表示部d4とを備えており、ベース画像データBDで
示される画像は、これら各部d1〜d4が空欄となって
いる。
【0041】図4に戻り、次いで、CPU30は、アプ
リケーションプログラム51から受け取った印刷用の画
像データからそのデータ量Saを算出する処理を行なう
(ステップS120)。データ量Saは、画像データが
ビットマップデータである場合、画像の縦方向と横方向
の画素数Px,Pyと色の深さ(ビット数)Cの積で求
めることができることから、アプリケーションプログラ
ム51から受け取った画像データの一部からこれら数値
Px,Py,Cを読み出して、乗算することにより上記
データ量Saを求める。なお、画像データがベクトルデ
ータである場合には、オペレーティングシステムなどの
描画機構(GDIなど)がベクトルデータをビットマッ
プデータに一旦変換して印刷や描画を行なうことから、
基本的に上記手法と同じ手法で求めることができる。
【0042】続いて、CPU30は、RAM32のサイ
ズ(記憶可能なデータ量)Sbを読み込む処理を行なう
(ステップS130)。具体的には、オペレーティング
システムであるWindows95の関数を利用して、
RAMサイズSbを読み込む。その後、CPU30は、
上記データ量Saと予め定めた所定量S0(例えば、1
00Kバイト)との和が、上記RAMサイズSbより小
さいか否かを判別する(ステップS140)。この判別
は、RAMサイズSbが画像データのデータ量Saに比
べて充分に大きくないか否かを判別するもので、ここ
で、肯定判別、すなわち、RAMサイズSbが画像デー
タのデータ量Saに比べて充分に大きくないと判別され
ると、ステップS110で表示したベース画像データB
Dで表わされる「印刷進捗」のウィンドウのメッセージ
表示部d4に、警告メッセージを表示する処理を行なう
(ステップS150)。
【0043】図6は、警告メッセージが表示された後の
ベース画像データBDで表わされる画像を示す説明図で
ある。図示するように、メッセージ表示部d4には、以
下の〜の内容を示す文字列が表示されている。
【0044】メモリが不足していること(不具合の原
因) データの印刷に時間がかかること(不具合の状況) メモリの増設を勧めること(不具合を解消するための
対策)
【0045】なお、図6の例では、メモリ(RAM)を
16MB以上増設することを勧めているが、この16M
Bという増設の量は予め定めた所定量である。これに対
して、画像データのデータ量Saに対するRAMサイズ
Sbの不足量Ds(=Sb−Sa)を算出して、上記増
設の量をこの不足量Dsに応じたものとすることもでき
る。この構成により、使用者に対策方法をより詳細に知
らせることが可能となる。
【0046】図4に戻り、ステップS140で否定判別
されたときには、ステップS150の処理を実行しな
い。また、ステップS100で最初でないと判別された
ときには、ステップS110ないしS150の処理を実
行しない。
【0047】その後、CPU30は、この進捗状況表示
ルーチンと並列的に実行されている周知の印刷の処理か
ら現在の印刷の進捗状況を読み込んで(ステップS16
0)、その進捗状況の表示を更新する処理を行なう(ス
テップS170)。ステップS160,S170の処理
は、周知の処理で詳しい説明は省略するが、要は、ステ
ップS170の結果、図7に例示するように、「印刷進
捗」のウィンドウWDの進捗メータ部d1には経過時間
を示すプログレスバーが表示され、ページ数表示部d2
および部数表示部d3には、頁数および部数を示す数値
がそれぞれ表示される。その後、CPU30は「リター
ン」に処理を抜けて、この進捗状況表示ルーチンに従う
処理を一旦終了する。
【0048】以上詳述したように、この第1実施例のコ
ンピュータ本体16では、RAMサイズSbが画像デー
タのデータ量Saに比べて充分に大きくない場合に、
「印刷進捗」のウィンドウWDのメッセージ表示部d4
に、警告メッセージを表示するように構成されている。
データ量が多い画像データを小さいサイズのRAMで画
像処理しようとする場合、HDD41へスワップされる
データ量が多くなり、印刷速度が遅くなるといった不具
合が発生するが、この実施例では、警告メッセージが表
示されることから、使用者はその警報から不具合が発生
した理由を知ることができる。したがって、コンピュー
タシステムの改善への対応を容易化することができると
いった効果を奏する。
【0049】また、この実施例では、従来から用意され
た「進捗状況」のウィンドウに、警告メッセージを表示
する構成であることから、警告メッセージの表示に要す
る構成が簡単ですむ。さらに、この構成によれば、印刷
時間がかかるという不具合が発生したにも拘わらず印刷
の処理そのものは継続して実行されることから、印刷の
処理を完了することができる。
【0050】なお、図3で示した進捗状況表示モジュー
ル58の内部の要求能力算出部58a、実能力検出部5
8b、能力判定部58cおよび警報発令部58dについ
ては、この進捗状況表示ルーチンのステップS120な
いしS150の各ステップの処理により実現されてい
る。
【0051】なお、この第1実施例では、メモリ交換が
行なわれない限り警告メッセージはいつも表示される
が、これに替えて、一度、警告メッセージが表示された
後には、画面上に表示した設定スイッチにより、以後の
警告メッセージの表示を中止できる構成としてもよい。
【0052】次に、この発明の第2実施例について説明
する。第2実施例は、第1実施例と比較して進捗状況表
示ルーチンの内容が相違するだけで、その他のソフトウ
ェアおよびハードウェアについては同一である。
【0053】図8は、この第2実施例における進捗状況
表示ルーチンを示すフローチャートである。この進捗状
況表示ルーチンは、第1実施例の進捗状況表示ルーチン
と比較して、実能力検出部58b、能力判定部58cお
よび警報発令部58dを実現するステップS230ない
しS250(第1実施例ではステップS130ないしS
150が対応)の処理が相違するだけで、その他のステ
ップについては同一である。
【0054】ステップS230では、CPU30の処理
能力を検出するCPU処理能力検出処理を実行する。図
9は、ステップS230のCPU処理能力検出処理の詳
細を示すフローチャートである。図示するように、この
CPU処理能力検出処理に処理が移ると、CPU30
は、コンピュータ本体16に内蔵される図示しない実時
間タイマから現在の時刻を取り込み、その時刻を変数t
1としてRAM32に記憶する(ステップS232)。
次いで、比較的時間のかかる計算処理、例えば、高精度
浮動小数点演算処理を、所定の回数だけ繰り返し実行す
る(ステップS234)。その後、CPU30は、上記
実時間タイマから現在の時刻を取り込み、その時刻を変
数t2としてRAM32記憶する(ステップS23
6)。
【0055】続いて、CPU30は、ステップS236
で記憶した変数t2からステップS114で記憶した変
数t1を差し引くことにより、上記ステップS116の
繰り返し処理に要した時間tdを算出する(ステップS
118)。その後、このCPU処理能力検出処理を一旦
終了する。すなわち、このCPU処理能力検出処理で
は、時間tdでもってCPU30の処理能力を定量化し
ている。
【0056】図8に戻り、このステップS230のCP
U処理能力検出処理を終えると、続いて、その処理能力
検出処理で検出した時間tdで示されるCPU30の処
理能力と、ステップS120で算出した画像データのデ
ータ量Saとを比較して、CPU30の処理能力は、そ
のデータ量Saの画像データを処理するのに充分に速い
かを判別する(ステップS240)。ここで、処理能力
は充分でないと判別されると、警告メッセージを表示す
る(ステップS250)。この警告メッセージは、図1
0のメッセージ表示部d4に示すように、以下の〜
の内容を示す文字列が表示されている。
【0057】CPUの能力が不足していること(不具
合の原因) データの印刷に時間がかかること(不具合の状況) CPUの交換を勧めること(不具合を解消するための
対策)
【0058】なお、ステップS240で処理能力が充分
でないと判別されると、ステップS250の処理は実行
しない。
【0059】以上のように構成されたこの第2実施例で
は、CPU30の処理能力が、データ量Saの画像デー
タを処理するのに充分に速くない場合に、「印刷進捗」
のウィンドウWDのメッセージ表示部d4に、警告メッ
セージを表示する。データ量が多い画像データを処理能
力の低いCPUで処理しようとする場合、印刷速度が遅
くなるといった不具合が発生するが、この実施例では、
警告メッセージが表示されることから、使用者はその警
報から不具合が発生した理由を知ることができる。した
がって、第1実施例と同様に、コンピュータシステムの
改善への対応を容易化することができるといった効果を
奏する。
【0060】なお、この第2実施例では、単にCPUの
交換を推奨するだけで、第1実施例のように、どのくら
いの処理能力の改善を行なうことがよいのかを提示する
ものではない。これに対して、画像データのデータ量S
aをその時点での最高速のCPUの処理速度(予め記憶
しておく)で割って求めた値と、ステップS240で求
めた時間tdから求めた処理速度でデータ量Saを割っ
て求めた値とを比較することで、具体的にどのくらいの
処理能力の改善が必要かを判断し、これを提示する構成
としてもよい。この構成により、使用者に対策方法をよ
り詳細に知らせることが可能となる。
【0061】次に、この発明の第3実施例について説明
する。第3実施例は、第1実施例と比較して進捗表示ル
ーチンからサブルーチンコールされて実行されるCPU
処理能力検出処理の詳細が相違し、その他のソフトウェ
アについてはほぼ同一である。また、ハードウェアにつ
いても同一である。
【0062】図11は、この第3実施例におけるCPU
処理能力検出処理の詳細を示すフローチャートである。
図示するように、この処理能力検出処理に実行が移る
と、CPU30は、まず、CPU自身の特定のアドレス
に書かれているCPUのID情報を読み出す処理を行な
う(ステップS332)。例えば、インテル社製のCP
Uは、特定のアドレスにCPUID、CPUタイプ、モ
デル、ステッピングを示す情報がそれぞれ埋め込まれて
いる。一例としては、Intel Celeron 266MhzというCP
Uであれば、CPUID="GenuieIntel"、CPUタイ
プ="6"、モデル="5"、ステッピング="2"という情報
が書き込まれており、これらデータの詳細の内容はイン
テル社から公開されている。ステップS332では、C
PU30は、自身からこれらデータをID情報として読
み出す。
【0063】次いで、CPU30は、ステップS332
で読み出したID情報を、上記製造元から公開された情
報を予め記憶するテーブルに照らし合わせることによ
り、自身の能力についての情報を検出する(ステップS
334)。その後、CPU30は、この検出した情報か
ら、動画等に対応したマルチメディア拡張命令(以下、
MMX命令と呼ぶ)を有した高速画像処理可能なCPU
であるか否かを判別する(ステップS336)。ここ
で、MMX命令を使用した高速画像処理可能なCPUで
あると判別されたときには、CPU30の処理能力は高
いと評価して、その評価の結果をRAM32に記憶する
(ステップS338)。一方、ステップS336で否定
判別されたときには、CPU30の処理能力は低いと評
価して、その評価の結果をRAM32に記憶する(ステ
ップS339)。ステップS338もしくはS339の
実行後、この処理能力検出処理を一旦終了する。
【0064】この第3実施例では、第2実施例の図8で
示した進捗表示ルーチンとほぼ同一の進捗表示ルーチン
を実行するが、詳細には次の点が相違する。ステップS
230で上述したCPU処理能力検出処理が実行され、
その後、能力判定部58cに相当するステップS240
の処理を実行することになるが、この第3実施例では、
次のようにして処理能力が充分か否かの判定を行なって
いる。
【0065】まず、CPU処理能力検出処理でMMX命
令を実行可能な高性能のCPUであると判定されると、
ステップS120で算出された画像データのデータ量S
aの大きさに拘わらず、処理能力は充分であると判定す
る。一方、CPU処理能力検出処理でMMX命令を実行
不可能な低能力のCPUであると判定されたときには、
画像データのデータ量Saが所定値より多いか否かを判
定し、画像データのデータ量Saが所定値より多いと判
定された場合に、処理能力は不十分であり、一方、画像
データのデータ量Saが多くないと判定された場合に
は、処理能力は充分であると判定する。なお、処理能力
が充分である場合には、警報メッセージの表示は行なわ
ず、処理能力が不十分である場合に、警報メッセージの
表示は行なうように構成されている。
【0066】以上のように構成されたこの第3実施例で
は、第2実施例と同様に、CPU30の処理能力が、画
像データのデータ量Saから比較して劣る場合に、「印
刷進捗」のウィンドウWDのメッセージ表示部d4に警
告メッセージが表示される。したがって、第2実施例と
同様に、コンピュータシステムの改善への対応を容易化
することができるといった効果を奏する。
【0067】なお、実能力検出部58bとしてコンピュ
ータの環境の能力を検出する方法としては、第1実施例
のRAMサイズを検出する方法や、第2実施例や第3実
施例のCPUの性能を検出する方法以外にも次のような
方法がある。まず、HDD41の空き領域を検出する方
法がある。この方法では、検出したHDD41の空き領
域が作業領域やスワップ領域が充分に取れないほど少な
い場合に、途中で印刷が止まるかもしれないといった警
告メッセージを表示する構成とする。
【0068】また、HDD41へのスワップデータ量を
検出する方法でもよい。RAM32の容量が少ないと、
HDD41へスワップされるデータが多く発生するの
で、上記第1実施例において、RAMサイズSbを読み
込む処理に替えて、HDD41へのスワップデータ量を
検出する構成とすることができる。
【0069】さらに、HDD41へのアクセス速度を検
出する方法であってもよい。このアクセス速度の検出
は、簡単な読み書きを繰り返し行ない、その実行時間を
計測することにより行なう。その時間によって典型的な
文書(例えば、写真、イラストを含むビジネス文書な
ど)でどのくらいの印刷時間がかかるかを示し、実際に
印刷しようとする印刷データの容量ではどれくらいの印
刷時間がかかるかを予想して、警告メッセージを表示す
る構成とすることができる。
【0070】なお、コンピュータの環境の能力を検出す
る方法としては、これまでに説明してきたように1種類
に限るものではなく、これまで説明してきた方法の複数
の組合せであってもよい。例えば、RAMサイズとハー
ドディスクの空き領域といった組合せでもよい。
【0071】また、前記第1ないし第3実施例では、
「印刷進捗」のウィンドウWDのメッセージ表示部d4
に警告メッセージを表示する構成としてきたが、これに
替えて、警告メッセージ専用のウィンドウによって表示
する構成としてもよい。また、第1ないし第3実施例で
は、印刷の処理に並列的に実行される進捗状況表示ルー
チンによってこの発明の各手段を実現する構成としてい
たが、これに替えて、印刷指令が発令されたときに、直
ちに、この発明の各手段を実現する処理を実行し、その
後、印刷を継続してもよいと言う指令を受けたときに限
り、印刷の処理を続行する構成とすることもできる。図
12は、この変形例における警告メッセージ専用のウィ
ンドウWD2の一例を示す説明図である。図示するよう
に、ウィンドウWD2には、印刷を継続するかの問いか
けが表示されており、マウス20の操作により「OK」
のボタンBTがクリックされたとき、印刷が継続される
ことになっている。
【0072】次に、この発明の第4実施例について説明
する。前記第1ないし第3実施例では、この発明はコン
ピュータ本体16にプリンタが接続された構成に適用さ
れていたが、この第4実施例では、コンピュータ本体1
6にスキャナ装置が接続された構成にこの発明が適用さ
れている。
【0073】図13は、コンピュータ本体400とイメ
ージスキャナ410とを含むコンピュータシステムの概
略構成を示すブロック図である。図示するように、コン
ピュータ本体400にはイメージスキャナ410が接続
されており、コンピュータ本体400で動作しているス
キャナドライバ402により、イメージスキャナ410
を制御して、イメージスキャナ410にセットされた原
稿の画像をコンピュータ本体400のRAMに順次取り
込む。なお、この画像を取り込む画像入力処理の最中に
は、スキャナドライバ402に内蔵された進捗状況表示
モジュール404により、その画像入力の進捗状況がビ
デオドライバ406介してCRTディスプレイ12に表
示される。また、スキャナドライバ402による画像入
力処理が終了すると、アプリケーションプログラム40
8により、その取り込まれた画像データがビデオドライ
バ406を介してCRTディスプレイ12に表示され
る。なお、このスキャナドライバ402は、インストー
ルプログラムにより、図示しないフロッピィディスクド
ライブからコンピュータ本体400にインストールされ
たものである。
【0074】なお、スキャナドライバ402に内蔵され
た進捗状況表示モジュール404の内部には、この発明
の主要部としての要求能力算出部404a、実能力検出
部404b、能力判定部404cおよび警報発令部40
4dが設けられている。進捗状況表示モジュール404
を除いた各部の動作は、周知のものなので、説明は原則
として省略し、進捗状況表示モジュール404について
は、以下に説明する。
【0075】スキャナドライバ402の進捗状況表示モ
ジュール404の動作は、コンピュータ本体400のC
PUが進捗状況表示モジュール404に対応した処理ル
ーチン(進捗状況表示ルーチン)を実行することで行な
われる。
【0076】図14は、コンピュータ本体400のCP
Uにて実行される進捗状況表示ルーチンを示すフローチ
ャートである。この進捗状況表示ルーチンは、画像入力
開始の発令を受けて画像入力が開始されてから画像入力
が終了するまでの間、所定時間毎の割り込みにて実行さ
れるものである。
【0077】図示するように、処理が開始されると、C
PUは、まず、今回の処理の実行が画像入力の印刷発令
を受けてから最初であるか否かを判別する(ステップS
500)。ここで、最初であると判別されると、以下の
処理を実行する。CPUは、まず、画像入力進捗用のベ
ース画像データBD2をRAM(あるいはプリンタドラ
イバの格納されるHDD)から読み込み、そのベース画
像データBD2をCRTディスプレイ12に表示する処
理を行なう(ステップ410)。このベース画像データ
BD2は、画像入力の進捗状況を示すウィンドウ(以
下、「画像入力進捗」のウィンドウと呼ぶ)を表示する
ためのもので、表示が変化する可変部分については空欄
となった画像を表わす。
【0078】図15は、ベース画像データBD2により
表わされる画像の一例を示す説明図である。図示するよ
うに、ベース画像データBD2により表わされる「画像
入力進捗」のウィンドウは、画像入力の進捗状況を経過
時間により示す棒グラフ形の進捗メータ部d11と、メ
ッセージを示すメッセージ表示部d12とを備えてお
り、ベース画像データBD2で示される画像は、これら
各部d11,d12が空欄となっている。
【0079】図14に戻り、次いで、CPUは、RAM
32のサイズ(記憶可能なデータ量)SSbを読み込む
処理を行なう(ステップS520)。具体的には、オペ
レーティングシステムの関数を利用して、RAMサイズ
SSbを読み込む。なお、ステップS500で最初でな
いと判別されたときには、ステップS510およびS5
20の処理は実行しない。
【0080】その後、CPUは、この進捗状況表示ルー
チンと並列的に実行されている周知の画像入力処理から
現在のイメージスキャナ410による画像入力の進捗状
況を読み込んで(ステップS530)、その進捗状況の
表示を更新する処理を行なう(ステップS540)。ス
テップS530,S540の処理は、周知の処理で詳し
い説明は省略するが、要は、ステップS540の結果、
図16に例示するように、「画像入力進捗」のウィンド
ウWD2の進捗メータ部d11には経過時間を示すプロ
グレスバーが表示される。
【0081】ステップS540の実行後、ステップS5
30で読み込んだ進捗状況からこれまで入力されたデー
タ量SSaを算出する処理を行なう(ステップS55
0)。データ量SSaは、画像の縦方向(主走査方向)
の長さLx、縦方向の解像度Mx、横方向(主走査方向
に垂直な副走査方向)の長さLy、横方向の解像度My
と、色の深さ(ビット数)Cの積で求めることができる
ことから、スキャナドライバ402により予め設定され
情報の中から縦方向の長さLx、縦方向の解像度Mx、
横方向の解像度Myおよび色の深さCを読み出し、ステ
ップS530で読み込んだ経過時間から横方向の長さL
yを求め、これら数値Px,Py,Cを読み出して、乗
算することにより上記データ量SSaを求める。
【0082】続いて、CPUは、上記データ量SSaと
予め定めた所定量SS0(例えば、100Kバイト)と
の和が、ステップS520で求めたRAMサイズSSb
より小さいか否かを判別する(ステップS560)。こ
の判別は、RAMサイズSSbがこれまで入力された画
像データのデータ量SSaに比べて充分に大きくないか
否かを判別するもので、ここで、肯定判別、すなわち、
RAMサイズSSbが画像データのデータ量SSaに比
べて充分に大きくないと判別されると、ステップS51
0で表示したベース画像データBDで表わされる「印刷
進捗」のウィンドウのメッセージ表示部d12に、警告
メッセージを表示する処理を行なう(ステップS57
0)。
【0083】図17は、警告メッセージが表示された後
のベース画像データBD2で表わされる「印刷進捗」の
ウィンドウWD2を示す説明図である。図示するよう
に、メッセージ表示部d12には、以下の〜の内容
を示す文字列が表示されている。
【0084】メモリが不足していること(不具合の原
因) 画像を入力するのに時間がかかること(不具合の状
況) メモリの増設を勧めること(不具合を解消するための
対策)
【0085】なお、図17の例では、メモリ(RAM)
を16MB以上増設することを勧めているが、この16
MBという増設の量は予め定めた所定量である。これに
対して、画像データのデータ量SSaに対するRAMサ
イズSSbの不足量DSs(=SSb−SSa)を算出
して、上記増設の量をこの不足量DSsに応じたものと
することもできる。この構成により、使用者に対策方法
をより詳細に知らせることが可能となる。
【0086】図14に戻り、ステップS560で否定判
別されたときには、警告メッセージの表示は行なわな
い。その後、CPUは「リターン」に処理を抜けて、こ
の進捗状況表示ルーチンに従う処理を一旦終了する。
【0087】以上詳述したように、この第4実施例のコ
ンピュータ本体400では、イメージスキャナ410で
入力した画像データのデータ量SSaに比べてRAMサ
イズSbが充分に大きくない場合に、「画像入力進捗」
のウィンドウWD2のメッセージ表示部d12に、警告
メッセージを表示するように構成されている。データ量
が多い画像を小さいサイズのRAMで画像処理しようと
する場合、HDDへスワップされるデータ量が多くな
り、画像入力の速度が遅くなるといった不具合が発生す
るが、この実施例では、警告メッセージが表示されるこ
とから、使用者はその警報から不具合が発生した理由を
知ることができる。したがって、コンピュータシステム
の改善への対応を容易化することができるといった効果
を奏する。
【0088】なお、この第4実施例において、コンピュ
ータの環境の能力を検出する方法としては、前述した第
2実施例、第3実施例およびその他の変形例で示した方
法を採用することもできる。
【0089】以上、本発明の種々の実施例を詳述してき
たが、本発明は、こうした実施例に何等限定されるもの
ではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々
なる態様にて実施することができる。
【0090】(1)例えば、前記各実施例では、コンピ
ュータで実行される所定の処理が、画像データを出力す
る印刷処理あるいは画像データを入力する画像入力処理
であったが、これに替えて、画像データをCRTディス
プレイに表示する処理等の画像データを扱った他の処理
であってもよく、また、画像データに限る必要もなく、
単なる数値データを扱う計算処理であってもよい。
【0091】(2)前記第1実施例では、プリンタ14
がローカルなコンピュータ10と直接ケーブルに接続さ
れたコンピュータシステムに適用されているが、これに
替えて、LAN上のサーバに接続されたプリンタを複数
のコンピュータで共有するコンピュータシステムに適用
する構成としてもよい。
【0092】(3)あるいは、インターネットによりつ
なげられたサーバに接続されたプリンタを、インターネ
ットを介してコンピュータでコントロールするコンピュ
ータシステムに適用する構成としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例を適用するコンピュータ
システムの外観図である。
【図2】コンピュータシステムのハードウェアの概略構
成を示すブロック図である。
【図3】コンピュータ本体16が扱う画像情報から印刷
が行なわれるまでの処理の様子を示すブロック図であ
る。
【図4】CPU30で実行される進捗状況表示ルーチン
を示すフローチャートである。
【図5】ベース画像データBDにより表わされる画像を
示す説明図である。
【図6】警告メッセージが表示された後のベース画像デ
ータBDにより表わされる画像を示す説明図である。
【図7】「印刷進捗」のウィンドウWDを示す説明図で
ある。
【図8】第2実施例における進捗状況表示ルーチンを示
すフローチャートである。
【図9】進捗状況表示ルーチンに含まれるCPU処理能
力検出処理の詳細を示すフローチャートである。
【図10】「印刷進捗」のウィンドウWDを示す説明図
である。
【図11】第3実施例におけるCPU処理能力検出処理
の詳細を示すフローチャートである。
【図12】変形例における警告メッセージ専用のウィン
ドウWD2の一例を示す説明図である。
【図13】第4実施例におけるコンピュータ本体400
とイメージスキャナ410とを含むコンピュータシステ
ムの概略構成を示すブロック図である。
【図14】進捗状況表示ルーチンを示すフローチャート
である。
【図15】ベース画像データBD2により表わされる画
像の一例を示す説明図である。
【図16】進捗メータ部d11の表示がなされた後のベ
ース画像データBDにより表わされる画像を示す説明図
である。
【図17】「画像入力進捗」のウィンドウWD2を示す
説明図である。
【符号の説明】
10…コンピュータ 12…CRTディスプレイ 14…プリンタ 16…コンピュータ本体 18…キーボード 20…マウス 22…フロッピィディスク 24…フロッピィディスクドライブ 30…CPU 31…ROM 32…RAM 33…表示画像メモリ 34…マウスインタフェース 35…キーボードインタフェース 36…FDC 37…HDC 38…CRTC 39…プリンタインタフェース 40…I/Oポート 41…HDD 44…モデム 46…公衆電話回線 48…サーバ 51…アプリケーションプログラム 52…ビデオドライバ 53…プリンタドライバ 54…ラスタライザ 55…色補正モジュール 56…ハーフトーンモジュール 57…情報設定モジュール 58…進捗状況表示モジュール 58a…要求能力算出部 58b…実能力検出部 58c…能力判定部 58d…警報発令部 400…コンピュータ本体 402…スキャナドライバ 404…進捗状況表示モジュール 404a…要求能力算出部 404b…実能力検出部 404c…能力判定部 404d…警報発令部 406…ビデオドライバ 408…アプリケーションプログラム 410…イメージスキャナ

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンピュータにより各種の処理を実行す
    る電子処理装置において、 前記コンピュータで実行される所定のデータを扱う所定
    の処理が前記コンピュータに要求する環境の能力を算出
    する要求能力算出手段と、 前記コンピュータの環境の能力を検出する実能力検出手
    段と、 前記実能力検出手段にて検出された環境の能力が、前記
    要求能力算出手段にて算出された環境の能力に比べて劣
    っているか否かを判定する能力判定手段と、 前記能力判定手段にて肯定判定されたときに、所定の警
    報を発する警報発令手段とを備えることを特徴とする電
    子処理装置。
  2. 【請求項2】 前記コンピュータはデータの入出力を行
    なう周辺装置に接続され、前記所定の処理は、入出力す
    べきデータを前記周辺装置との間でやりとりする処理で
    ある請求項1に記載の電子処理装置。
  3. 【請求項3】 前記要求能力算出手段は、前記入出力す
    べきデータの容量を算出する手段である請求項2に記載
    の電子処理装置。
  4. 【請求項4】 前記周辺装置はプリンタ装置であり、前
    記所定の処理は、印刷すべき内容を示す印刷データを前
    記プリンタ装置に印刷する処理である請求項2または3
    に記載の電子処理装置。
  5. 【請求項5】 前記周辺装置はスキャナ装置であり、前
    記所定の処理は、原稿の画像を前記コンピュータに入力
    する処理である請求項2または3に記載の電子処理装
    置。
  6. 【請求項6】 前記実能力検出手段は、前記コンピュー
    タに備えられるメモリの大きさを検出する手段である請
    求項1ないし5のいずれかに記載の電子処理装置。
  7. 【請求項7】 前記実能力検出手段は、前記コンピュー
    タに備えられる中央処理装置の処理能力を検出する手段
    である請求項1ないし5のいずれかに記載の電子処理装
    置。
  8. 【請求項8】 前記警報発令手段は、前記所定の処理に
    おいて発生する不具合の状況、不具合の理由、不具合を
    解消するための対策のうちの少なくとも一つを示すメッ
    セージデータを表示装置に表示する手段を備える請求項
    1ないし7のいずれかに記載の電子処理装置。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし8のいずれかに記載の電
    子処理装置であって、 前記所定の処理の進捗状況を表示装置に逐次表示する進
    捗状況表示手段を備えるとともに、 前記警報発令手段は、所定の警報を示すメッセージデー
    タを、前記進捗状況表示手段により表示される進捗状況
    と同一画面上に表示する手段を備える、電子処理装置。
  10. 【請求項10】 コンピュータにより各種の処理を実行
    する電子処理方法において、(a)前記コンピュータで
    実行される所定のデータを扱う所定の処理が前記コンピ
    ュータに要求する環境の能力を算出する工程と、(b)
    前記コンピュータの環境の能力を検出する工程と、
    (c)前記工程(b)にて検出された環境の能力が、前
    記工程(a)にて算出された環境の能力に比べて劣って
    いるか否かを判定する工程と、(d)前記工程(c)に
    て肯定判定されたときに、所定の警報を発する工程とを
    備えることを特徴とする電子処理方法。
  11. 【請求項11】 前記コンピュータはデータの入出力を
    行なう周辺装置に接続され、前記所定の処理は、入出力
    すべきデータを前記周辺装置との間でやりとりする処理
    である請求項10に記載の電子処理方法。
  12. 【請求項12】 コンピュータに各種の処理を実行させ
    るために使用されるコンピュータプログラムを記録した
    コンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、 前記コンピュータプログラムは、(a)前記コンピュー
    タで実行される所定のデータを扱う所定の処理が前記コ
    ンピュータに要求する環境の能力を算出する機能と、
    (b)前記コンピュータの環境の能力を検出する機能
    と、(c)前記機能(b)にて検出された環境の能力
    が、前記機能(a)にて算出された環境の能力に比べて
    劣っているか否かを判定する機能と、(d)前記機能
    (c)にて肯定判定されたときに、所定の警報を発する
    機能とを前記コンピュータに実現させるためのものであ
    る記録媒体。
  13. 【請求項13】 前記コンピュータはデータの入出力を
    行なう周辺装置に接続され、前記所定の処理は、入出力
    すべきデータを前記周辺装置との間でやりとりする処理
    である請求項12に記載の記録媒体。
  14. 【請求項14】 前記機能(a)は、前記入出力すべき
    データの容量を算出する機能をである請求項13に記載
    の電子処理装置。
  15. 【請求項15】 前記周辺装置はプリンタ装置であり、
    前記所定の処理は、印刷すべき内容を示す印刷データを
    前記プリンタ装置に印刷する処理である請求項13また
    は14に記載の電子処理装置。
  16. 【請求項16】 前記周辺装置はスキャナ装置であり、
    前記所定の処理は、原稿の画像を前記コンピュータに入
    力する処理である請求項13または14に記載の記録媒
    体。
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