JP2000266490A - 熱交換エレメントおよびその製造方法並びに製造装置 - Google Patents

熱交換エレメントおよびその製造方法並びに製造装置

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JP2000266490A
JP2000266490A JP11071363A JP7136399A JP2000266490A JP 2000266490 A JP2000266490 A JP 2000266490A JP 11071363 A JP11071363 A JP 11071363A JP 7136399 A JP7136399 A JP 7136399A JP 2000266490 A JP2000266490 A JP 2000266490A
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ribs
heat exchange
roller
transfer
exchange element
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Yoshihisa Sueoka
敬久 末岡
Shinichiro Kobayashi
真一郎 小林
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 給排気流路を形成する熱交換エレメントのリ
ブを自由なパターンで効率良く形成できるようにし、そ
の製造性を高める。 【解決手段】 熱交換エレメント5a,5bの側面に設
けられるリブLa,Lb、L1〜Lnの配設パターンに
対応した合成樹脂材転写溝Sa,Sb、S1〜Snを有
する転写ローラ9と該転写ローラ9に圧接して回転する
押圧ローラ8又は仕切板圧接ローラ23,24,25を
設け、上記転写ローラ9側の転写溝Sa,Sb、S1
Snに押し出し成形機からの溶融樹脂16を注入する一
方、上記押圧ローラ8又は仕切板圧接ローラ23,2
4,25との間に仕切板紙材6を導入することにより、
仕切板紙材6上に上記配設パターンでリブLa,Lb、
1〜Lnを転写付着せしめるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この出願の発明は、例えば給
気と排気等2つの熱媒流体相互の間で熱交換を行う熱交
換器の熱交換エレメントおよびその製造方法並びに製造
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、前記のような熱交換器として、例
えば図6に示すような直交流型の熱交換器が知られてい
る。
【0003】図において、符号51は例えば紙材よりな
る伝熱性を有して多数枚積層された熱交換エレメントを
形成する仕切板、52は各仕切板51,51・・・間に
交互に直交する方向にコルゲート加工して多数条設けら
れた断面略三角形状の紙製のリブ、53,53・・・、
54,54・・・は前記リブ52,52・・・によって
各仕切板51,51・・・間に交互に直交する方向に形
成された第1の流路及び第2の流路である。
【0004】このように構成された熱交換器を例えば換
気装置に適用した場合には、屋外空気が前記第1の流路
53,53・・・を通過して室内に給気されるととも
に、それと直交するように室内空気が前記第2の流路5
4,54・・・を通過して屋外に排出される。このとき
に熱交換器内で、前記各仕切板51,51・・・を介し
て給気と排気との間で熱交換が行われ、例えば、暖房時
には室内からの排気の熱により給気が加温されて室内温
度の低下が防止され、また、冷房時には屋外からの給気
が室内からの排気により冷却されて室内温度の上昇が防
止される。
【0005】ところで、この場合の前記熱交換器の熱交
換性能は、前記給気と排気の熱交換効率をどれだけ高め
るかにかかっている。その点において、前記直交流型の
熱交換器は、給気と排気を直交方向に案内して単に熱交
換させるだけであるため、熱交換の過程で排気温度が次
第に給気温度に接近し、温度差の小さい状態で熱交換が
行われて効率を悪化させる。したがって、前記直交流型
の熱交換器は熱交換効率の点で、それほど優れていると
は言えない。
【0006】そこで、この問題を解決するものとして、
さらに図7に示すような熱交換器の対角線方向に給気と
排気が対向して流れるようにした対向流型の熱交換器が
存在する。
【0007】図7において、符号61は熱交換エレメン
トを形成する仕切板、62は室内空気、63は屋外空気
である。
【0008】この場合の室内空気62と屋外空気63
は、積層された仕切板61,61・・・の間に形成され
た上下第1及び第2の流路を各々斜めに交差して通過
し、各仕切板61,61・・・を介して相互に熱交換さ
れる。ここで、給気に着目すると、給気は熱交換により
排気温度を給気自身の温度に近づけるが、上流側への移
動に伴って未だ熱交換されず温度差の大きい排気と絶え
ず熱交換される。したがって、このような対向流型の熱
交換器においては、最終的な給気温度をより排気温度に
接近させることが可能になる。
【0009】しかし、図7の対向流型の熱交換器は、上
記のように理論的には熱交換効率が高いが、室内空気6
2と屋外空気63とをストレートな状態で斜めに交差さ
せているため、実際に仕切板61を介して熱交換を行な
う熱交換面積が狭く、必ずしも十分に有効に熱交換効率
を向上させることができない問題を残している。
【0010】また、仕切板61の熱交換に利用される面
積(以下、これを有効面積という)を拡大するために、
熱交換器内で室内空気62と屋外空気63の流路を複数
段階に屈曲させることも考えられるが、そのようにする
と、流路抵抗(圧損)が増大してしまい、換気装置の換
気能力を低下させる可能性がある。
【0011】そこで、上記のような流路抵抗の増大を未
然に防止した上で、前記仕切板の有効面積を拡大して熱
交換効率を向上させることが必要となる。
【0012】このような観点から構成された熱交換器と
して、例えば図8および図9に示すような従来例がある
(特開平4−313693号公報参照)。
【0013】該熱交換器では、図8および図9に示すよ
うに、例えば良好な伝熱性と通湿性とを有し、かつ多数
枚積層された紙製の仕切板71,71・・・の内の所定
の仕切板71(図8参照)の対角線方向の一端側と他端
側に設けられた第1の空気導入口72及び第1の空気排
出口74と、前記所定の仕切板71側の第1の空気導入
口72及び第1の空気排出口74に対して斜めに交差す
るように、前記所定の仕切板71と重合する他の仕切板
71(図9参照)の対角線方向の一端側と他端側に設け
られた第2の空気導入口75及び第2の空気排出口73
と、前記多数枚積層された各仕切板71,71・・・
(図8と図9の各仕切板の交互の重合体)の間に1つお
きに設けられ、曲線状をなして前記各仕切板71,71
・・・のほぼ全面にかけて多数条並設されて、前記第1
の空気導入口72と第1の空気排出口74とを連通させ
る第1の流路群78,78・・・を形成する合成樹脂製
の第1のリブ群76,76・・・と、前記各仕切板7
1,71・・・の間に、前記第1のリブ群76,76・
・・と交互になるように1つおきに設けられ、逆方向の
曲線状をなして前記各仕切板71,71・・・のほぼ全
面にかけて多数条並設されて、前記第2の空気導入口7
5と第2の空気排出口73とを連通させる第2の流路群
81,81・・・を形成する合成樹脂製の第2のリブ群
79,79・・・とを備えて構成されている。
【0014】該構成では、1次空気は第1の流路群7
8,78・・・を通過する一方、2次空気は第1の流路
群78,78・・・と対向する第2の流路群81,81
・・・を通過して相互に熱交換が行なわれ、それぞれの
流路群78,78・・・、81,81・・・が各仕切板
71,71・・・のほぼ全面に設けられていることか
ら、各仕切板71,71・・・の有効面積が最大限に利
用され、また、それぞれ第1,第2の流路群78,78
・・・、81,81・・・がそれぞれ曲線状をなしてい
るために流路抵抗が低減される。そして、それら第1,
第2の流路群78,78・・・、81,81・・・は、
それぞれ各仕切板71,71・・・の間に介装され、か
つ両端側を一対の連結帯77,77、77,77で固定
されるようになっており、それらは各々合成樹脂で一体
に成形されている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、図6〜
図9の各従来例の熱交換器では、図6のものから、図
7、図8および図9のものの順で熱交換効率が高くな
る。従って、性能的に見ると、図8および図9のような
構成の熱交換器の採用が好ましい。
【0016】しかし、図8および図9のような構成の熱
交換器は、第1,第2の対向流路群形成のために、多数
本の曲線状のリブが必要なことに加え、それらを固定す
るための連結帯が必要となり、それらの成形に困難を伴
い、製造性や組付性が悪く、コストも高くなる。
【0017】また、上記のような曲線状のリブを断続的
な配設パターンで設けるようにすると、より有効面積が
拡大するとともに流路抵抗が減少するが、上記一体成形
による構成では、リブ自体がバラバラになるので、その
ような構成を採用することができない。従って、リブパ
ターン形成の自由度が低い。
【0018】そこで、上記リブパターンを例えば図6の
もののように、仕切板自体にプレス成形することも考え
られるが、プレス成形によって上記のような細くて複雑
な形状、パターンの多数本のリブを形成することは難し
く、成形状態が安定せず、成形時に仕切板が破れ易くな
る。
【0019】さらに、射出成形機に仕切板紙材をインサ
ートして、合成樹脂によりリブを射出成形することも考
えられるが、該構成の場合には、仕切板のサイズが大き
くなった場合などに多数個取りが難しいので製造効率が
悪く、量産性が低い。
【0020】一方、上述のような性能面を除いて考える
と、上記図6、図7のような従来例の構成の熱交換器も
コストの面から十分に採用が可能であり、現在でも実際
に各社で実施されている。
【0021】そして、同構成の熱交換器の熱交換エレメ
ントの場合にも、上記仕切板自体のプレス成形又は仕切
板への合成樹脂材の射出成形などの方法によりリブが設
けられているが、該方法により設けられたリブの場合に
は、略上述の場合と同様の問題がある。
【0022】この出願の発明は、このような事情に基い
てなされたもので、製造性・組付性が良く、形状・配設
パターンの自由度が高くて、しかも安定した成形状態を
保持できる熱交換エレメントおよびその製造方法並びに
製造装置を提供することを目的とするものである。
【0023】
【課題を解決するための手段】この出願の発明は、該目
的を達成するために、それぞれ次のような課題解決手段
を備えて構成されている。
【0024】(1) 請求項1の発明 この発明の熱交換エレメントは、紙製の仕切板1の側面
1aに熱媒流路R1〜Rn形成用の合成樹脂材16より
なる複数本のリブLa,Lb、L1〜Lnが転写されて
配設されている。
【0025】したがって、該構成の熱交換エレメントで
は、転写により所望の形状、所望の配設パターンで複数
本のリブLa,Lb、L1〜Lnが成形性良く設けられ
た製造性・組付性の高い熱交換器を提供することができ
る。
【0026】(2) 請求項2の発明 この発明の熱交換エレメントは、上記請求項1の発明に
おける複数本のリブL 1〜Lnが、所定の曲線状のパタ
ーンをなすように仕切板1の側面1aに転写されて配設
されていることを特徴としている。
【0027】したがって、該構成の熱交換エレメントで
は、上記請求項1の発明の作用に加え、当該曲線状の複
数本のリブL1〜Lnにより、有効面積が大で、流路抵
抗が小さく、熱交換効率が高い高性能かつコンパクトな
熱交換器を提供することができる。
【0028】(3) 請求項3の発明 この発明の熱交換エレメントは、上記請求項1の発明に
おいて、上記複数本のリブL1〜Lnは、所定の曲線状
のパターンをなすように断続的に仕切板1の側面1aに
転写されて配設されていることを特徴としている。
【0029】したがって、該構成の熱交換エレメントで
は、上記請求項1の発明の作用に加えて、上記曲線状の
パターンをなすように断続的に配設された複数本のリブ
1〜Lnによって、さらに熱交換のための有効面積が
拡大するとともに流路抵抗が減少し、より高性能かつコ
ンパクトな熱交換効率の高い熱交換器を提供することが
できる。
【0030】(4) 請求項4の発明 この発明の熱交換エレメントは、上記請求項1,2又は
3の発明において、上記複数本のリブLa,Lb、L1
〜Lnを形成する合成樹脂材16には、紙材が混入され
ていることを特徴としている。
【0031】したがって、該構成の熱交換エレメントで
は、上記請求項1,2又は3の発明の作用に加えて、さ
らに複数本のリブLa,Lb、L1〜Lnが紙材を含ん
で形成されているから、当該熱交換エレメント全体を紙
材としてリサイクル処理することが可能となる。
【0032】(5) 請求項5の発明 この発明の熱交換エレメントは、上記請求項1,2又は
3の発明において、上記複数本のリブLa,Lb、L1
〜Lnを形成する合成樹脂材16には、発泡材が混入さ
れていることを特徴としている。
【0033】したがって、該構成の熱交換エレメントで
は、上記請求項1,2又は3の発明の作用に加え、さら
に複数本のリブLa,Lb、L1〜Lnが発泡材を含む
合成樹脂材16により発泡体構造に形成されているか
ら、合成樹脂材そのものの使用量が少なくて済み、低コ
ストになるとともに軽量化が可能となる。 (6) 請求項6の発明 この発明の熱交換エレメントの製造方法は、紙製の仕切
板1の側面1aに熱媒流路R1〜Rn形成用の合成樹脂
材16よりなる複数本のリブLa,Lb、L1〜Lnを
転写することにより設けるようになっている。
【0034】したがって、該構成の熱交換エレメントの
製造方法では、仕切板1の側面1aに所定の形状、パタ
ーンで合成樹脂材16を転写することのみにより所望の
形状、所望の配設パターンで複数本のリブLa,Lb、
1〜Lnを設けた熱交換器の熱交換エレメントを容易
に効率良く製造することができる。 (7) 請求項7の発明 この出願の発明の熱交換エレメントの製造方法は、上記
請求項6の発明において、複数本のリブL1〜Lnを、
所定の曲線状のパターンをなすように仕切板1の側面1
aに転写することにより設けるようになっている。
【0035】したがって、該構成の熱交換エレメントの
製造方法では、上記請求項6の発明の作用に加え、当該
曲線状の複数本のリブL1〜Lnにより、有効面積が大
で、流路抵抗が小さく、熱交換効率が高い高性能かつコ
ンパクトな熱交換器を容易に製造することができる。 (8) 請求項7の発明 この出願の発明の熱交換エレメントの製造方法は、上記
請求項6の発明において、複数本のリブL1〜Lnを、
所定の曲線状のパターンをなすように断続的に仕切板1
の側面1aに転写することにより設けるようになってい
る。
【0036】したがって、該構成の熱交換エレメントの
製造方法では、上記請求項6の発明の作用に加えて、上
記曲線状のパターンをなすように断続的に配設された複
数本のリブL1〜Lnによって、さらに熱交換のための
有効面積が拡大するとともに流路抵抗が減少し、より高
性能かつコンパクトな熱交換器を容易に製造することが
できる。 (9) 請求項9の発明 この発明の熱交換エレメントの製造装置は、紙製の仕切
板1の側面1aに設けられる複数本のリブLa,Lb、
1〜Lnの配設パターンに対応した合成樹脂材転写溝
Sa,Sb、S1〜Snを有する転写ローラ9と、該転
写ローラ9に圧接して回転する押圧ローラ8と、溶融樹
脂16を押し出し成形する押し出し成形機14とを有
し、上記転写ローラ9の合成樹脂材転写溝Sa,Sb、
1〜Snに押し出し成形機14からの溶融樹脂16を
注入する一方、上記転写ローラ9と上記押圧ローラ8と
の間に仕切板紙材6を導入することにより、該導入され
た仕切板紙材6上に上記配設パターンで合成樹脂製のリ
ブLa,Lb、L1〜Lnを転写するようになってい
る。
【0037】したがって、該構成の熱交換エレメントの
製造装置では、転写ローラ9の合成樹脂材転写溝Sa,
Sb、S1〜Snに押し出し成形機14からの溶融樹脂
16を注入する一方、上記転写ローラ9と上記押圧ロー
ラ8との間に仕切板紙材6を導入することにより、該導
入された仕切板紙材6上に上記注入された合成樹脂材1
6を転写付着させるのみで、所望の形状、配設パターン
で合成樹脂製のリブLa,Lb、L1〜Lnを容易に安
定した状態で設けることができ、製造性が大きく向上す
る。 (10) 請求項10の発明 この発明の熱交換エレメントの製造装置は、紙製の仕切
板1の側面1aに設けられる複数本のリブLa,Lb、
1〜Lnの配設パターンに対応した合成樹脂材転写溝
Sa,Sb、S1〜Snを有する転写ローラ9と、該転
写ローラ9と水平方向に並設され、該転写ローラ9に圧
接して回転する押圧ローラ8と、溶融樹脂16を押し出
し成形する押し出し成形機14と、上記押圧ローラ8よ
りも下方側で上記転写ローラ9に圧接して回転する仕切
板紙材圧接ローラ23,24,25とを有し、上記転写
ローラ9と上記押圧ローラ8との間に上記押し出し用成
形機14からの溶融樹脂16を供給して、上記転写ロー
ラ9の合成樹脂材転写溝Sa,Sb、S1〜Snに溶融
樹脂16を注入する一方、上記転写ローラ9と上記仕切
板紙材圧接ローラ23,24との間に仕切板紙材6を導
入することにより、該導入された仕切板紙材6上に上記
配設パターンで合成樹脂製のリブLa,Lb、L1〜L
nを転写するようになっている。
【0038】したがって、該構成の熱交換エレメントの
製造装置では、水平方向に並設されて対向圧接する上記
転写ローラ9と押圧ローラ8との間に上記押し出し成形
機14からの溶融樹脂16を供給し、上記転写ローラ9
の合成樹脂材転写溝Sa,Sb、S1〜Sn内に確実に
溶融樹脂16を注入充填する一方、その下方側で上記転
写ローラ9と上記仕切板紙材圧接ローラ23,24,2
5との間に仕切板紙材6を導入することにより、該導入
された仕切板紙材6上に上記注入充填された転写溝S
a,Sb、S1〜Sn内の合成樹脂材16を転写付着さ
せるのみで、所望の形状、配設パターンで合成樹脂製の
リブLa,Lb、L1〜Lnを容易に安定した成形状態
で設けることができ、製造性が大きく向上する。
【0039】この発明の構成の場合、特に転写ローラ9
と押圧ローラ8との2つのローラが水平方向に対向並設
せしめられており、それらの間に溶融樹脂16が分配供
給され、その後押圧ローラ8の圧接力により確実に転写
溝Sa,Sb、S1〜Sn内に樹脂が圧入されるので、
樹脂の充填状態が確実になり、転写精度が向上する。
【0040】
【発明の効果】以上の結果、この出願の発明の熱交換エ
レメントおよびその製造方法並びに製造装置によると、
それぞれ次のような効果を得ることができる。
【0041】(1) 仕切板の紙素材やサイズに関係な
く、所望の形状、所望の配設パターンのリブ群を成形性
良く、安定した状態で容易に配設一体化することがで
き、製造性、量産性が向上し、積層時の組付けも簡単に
なる。従って、熱交換器製造コストが大幅に低減され
る。
【0042】(2) リブの形状(平面、断面)、大き
さ、配設パターンの自由度が高く、曲成、断続等複雑な
パターンでの配設も容易で、対向流型等流路抵抗(圧
損)が少なくて、可及的に広い有効面積を確保できる熱
交換器を低コストに提供できるようになる。
【0043】(3) 紙の素材が限定されないので、紙
単独での高性能化を図ることができる。
【0044】(4) 合成樹脂材に発泡材を混入させる
ことにより、低コスト化、軽量化が可能となる。
【0045】(5) 合成樹脂材に古紙等の紙材を混入
させることにより、熱交換器全体のリサイクル処理化が
可能となる。
【0046】
【発明の実施の形態】図1〜図5は、この出願の発明の
実施の形態に係る熱交換エレメントの構成および該熱交
換エレメントの製造方法並びに製造装置の構成をそれぞ
れ示している。
【0047】(熱交換エレメントの構成)図1および図
2は、それぞれ交互に組合せて積層されることにより前
述のような換気装置用の熱交換器を構成する本実施の形
態に係るリブパターンの配設方向が対角方向に逆対称な
2種類の熱交換エレメント5a,5bの構成を示してい
る。
【0048】先ず一方側熱交換エレメント5aの構成を
示す図1中において、符号1は基体となる所定サイズ、
所定厚さの方形の仕切板である。
【0049】該仕切板1は、例えば所定の強度を有する
和紙を主成分とする紙材により形成されている。
【0050】そして、該仕切板1の片面(何れか一方側
の側面)1aには、その対角方向のコーナ縁部から上下
両側縁部に亘って外部とのシール壁形成用の幅の広い合
成樹脂製のリブLa,Lbが鉤状に設けられている。そ
して、これら2組のリブLa,Lbによって上記仕切板
1の左右両側の図示X−X軸を基準とする上方側又は下
方側各半分部分に空気導入口2と空気排出口3がそれぞ
れ対角線方向に開口して設けられ、それらの間に位置し
て前述のような対向方向(空気導入口2の開口面中心と
空気排出口3の開口面中心とを結ぶa−b線方向)への
空気流通スペース面が形成されている。
【0051】該仕切板1の空気流通スペース面には、前
述のような対向流状態で、かつ当該仕切板1の全体を有
効に伝熱面とするための上記a−b対角方向の線を基準
として左右逆対称で、その中央部流路Roから図示対角
線Z1−Z2両端方向に広がって並設される2組の複数の
曲成流路(熱媒流路)R1,R2,R3,R4,・・・R
n、R1,R2,R3,R4,・・・Rnを形成する図示の
ような合成樹脂製のリブL1,L2,L3,L4・・・・・
Ln、L1,L2,L3,L4,・・・・・Lnが設けられ
ており、該合成樹脂製のリブL1,L2,L3,L4・・・
・・Ln、L1,L2,L3,L4,・・・・・Lnは、上
記X−X軸よりも上方側のものが、全体として上流側
(図示Y−Y軸よりも右側の領域)でストレートな状態
に、他方下流側(図示Y−Y軸よりも左側の領域)で上
流側から下流側方向に緩やかなクランク状のカーブを描
く曲成状態に設けられている一方、上記X−X軸よりも
下方側のものが、それとは逆の全体として上流側(図示
Y−Y軸よりも右側の領域)で上流側から下流側にかけ
て緩やかなクランク状のカーブを描く曲成状態に、他方
下流側(図示Y−Y軸左側の領域)でストレートな状態
に設けられており、それぞれ上記a−b線方向両側の各
1本のものL3,L3を除き所定の間隔で断続的に設けら
れている。これら対角線Z1−Z2の両端方向に広がって
並設された2組のリブ群L1,L2,L3,L4,・・・・
・Ln、L1,L2,L3,L4,・・・・・Lnは、対角
線Z1−Z2の中央部付近のものは、曲成度が小さく、対
角線Z1−Z2の両端側に行くに従って曲成度が大きくな
るようになっている。
【0052】そして、これらの各リブL1,L2,L3
4,・・・・・Ln、L1,L2,L 3,L4,・・・・
・Lnにより、上記空気導入口2から導入された空気
が、上流側および下流側共に上記仕切板1の空気流通ス
ペース面の中央部から各コーナ部領域に亘って、その全
体を通り、緩やかなクランク状のカーブを描いて十分に
有効な熱交換作用を果たしながら空気排出方向に流れる
流路抵抗(圧損)が小さく、熱交換効率が高い複数本の
曲成流路R1,R2,R3,R4,・・・Rn、R1,R2
3,R4,・・・Rnが形成されている。
【0053】一方、積層による換気用熱交換器形成時に
おいて、相手側となる他の熱交換エレメント5bの方
は、図2に示すように、これと逆の対向方向に上述のも
のと同様の配列状態で、リブLa、L1,L2,L3
4,・・・・・Ln、Lb、L1,L2,L3,L4,・
・・・・Lnが設けられて構成されており、積層時にお
いては、それら相互の各リブが上下に対応してクロス状
態で重合されるようにして、これら2種の熱交換エレメ
ント5a,5bを交互に積層し、それら各熱交換エレメ
ント5a,5b、5a,5b・・・・の間に順次熱交換
効率の高い対向方向の給排気流路を形成する。
【0054】そして、上記熱交換エレメント5a,5b
の各リブLa、L1,L2,L3,L4,・・・・・Ln、
Lb、L1,L2,L3,L4,・・・・・Lnは、例えば
次に述べるように、当該各リブLa、L1,L2,L3
4,・・・・・Ln、Lb、L1,L2,L3,L4,・
・・・Lnの形状と配設パターンに対応した合成樹脂材
転写溝Sa、S1,S2,S3,S4,・・・Sn、Sb、
1,S2,S3,S4,・・・Snを軸方向左右に有する
転写ローラ9を使用し、溶融樹脂をロール圧接転写方式
で仕切板1の側面1aに転写することにより付着せしめ
てなり、それぞれ例えば図3の(A)のような抜きの容
易な断面台形状のものとなっている(例えば、一例とし
てW1=2.0mm、W2=1〜1.5mm、h=1.9
〜2.1mm)。
【0055】(熱交換エレメントの製造方法および製造
装置の構成)次に図4は、上記のような構成の2組の熱
交換エレメント5a,5bを一工程で製造する熱交換エ
レメントの製造方法を実施する熱交換エレメントの製造
装置の原理的な構成を示している。
【0056】該装置は、給紙部にあってロール状に巻成
され、必要に応じて繰り出される仕切板紙材6と、給紙
部から繰り出される該仕切板紙材6を第1のガイドロー
ラ7を介して、相互に圧接して回転する大径の押圧ロー
ラ8との間に導入し、その一側面1aにリブ形成用の溶
融樹脂16を転写付着せしめる転写面9aを有する転写
ローラ9と、該転写ローラ9により溶融樹脂16が転写
付着せしめられた仕切板紙材6を第2のガイドローラ1
0を介して支持ローラ11上に導き、必要な寸法にカッ
トする切断機12と、上記転写ローラ9の転写面9aに
樹脂分配金型(Tダイ)13を介して溶融樹脂16を適
切に分配供給する押し出し成形機14とから構成されて
いる。
【0057】そして、上記転写ローラ9の転写面9aに
は、上述のように仕切板1上に設けられる図1および図
2の2種類の配設パターンの各リブLa、L1〜Ln、
Lb、L1〜Ln、La、L1〜Ln、Lb、L1〜Ln
に対応した逆台形状の凹溝部よりなる転写溝Sa、S1
〜Sn、Sb、S1〜Sn、Sa、S1〜Sn、Sb、S
1〜Snが軸方向左右に区分して各々設けられており、
該2組の転写溝Sa、S1〜Sn、Sb、S1〜Sn、S
a、S1〜Sn、Sb、S1〜Sn内に上記押し出し成形
機14からの溶融樹脂16が上記樹脂分配金型13を介
して、それぞれリブ形状と大きさに応じた必要量だけ注
入充填され、その回転に対応してスクレバー15により
上記転写面9aの転写溝Sa、S1〜Sn、Sb、S1
Sn、Sa、S1〜Sn、Sb、S1〜Sn以外の不要部
の樹脂が適切に掻き取られた後に、上記押圧ローラ8と
の間で当該転写溝Sa、S1〜Sn、Sb、S1〜Sn、
Sa、S1〜Sn、Sb、S1〜Sn内の溶融樹脂16
を、上記導入された仕切板紙材6上に転写付着せしめ
る。
【0058】この時、上記押圧ローラ8および転写ロー
ラ9の内部には、それぞれ例えば発熱量を任意に制御す
ることができるヒータが設けられており、それらの表面
温度が適切にコントロールされて上記転写ローラ9の転
写面9aの温度を所望の温度に調整し、上記溶融樹脂1
6の溶融状態が転写に最適な粘度状態となるように調節
する。
【0059】また、上記スクレバー15により掻き取ら
れた余分な溶融樹脂16は、押し出し成形機14側に回
収される。
【0060】なお、以上の構成に関し、図4の表現で
は、転写ローラ9に対して押圧ローラ8が下方側から対
向するような形で示されているが、これは図面上転写ロ
ーラ9の転写面9aの構成を見え易くするためだけのも
のである。両者の位置関係は諸種の状況に応じて任意に
設定可能であるが、好ましくは後述の実施例によって明
らかにされるように水平方向に対向して設置される。
【0061】また、以上の構成では、押圧ローラ8が転
写時の仕切板紙材圧接ローラとして機能するようになっ
ているが、該押圧ローラ8を上記のように転写ローラ9
に対して水平方向に位置するように対向せしめて、当該
転写ローラ9の転写溝に対する溶融樹脂16の充填機能
を持たせる一方、別途仕切板紙材圧接ローラを設けて転
写精度を向上させるように構成される。
【0062】以上の結果、上記構成の熱交換エレメント
の製造方法および装置では、上述のような対角方向に配
設パターンを異にする2種類のリブLa、L1〜Ln、
Lb、L1〜Ln、La、L1〜Ln、Lb、L1〜Ln
を有する仕切板1,1よりなる熱交換エレメント5a
(図1),5b(図2)が、各々高サイクルな共通の工
程で同時に形成される。
【0063】そのため、以上のように構成された、この
出願の発明の実施の形態に係る熱交換エレメントおよび
その製造方法並びに製造装置によると、それぞれ次のよ
うな作用効果を得ることができる。
【0064】(1) 製造された熱交換エレメント5
a,5bは、紙製の仕切板1の側面1aに対角線方向に
逆対称に曲成して並列する複数本の熱媒流路R1〜R
n、R1〜Rn形成用の合成樹脂材16よりなる複数本
のリブLa、L1〜Ln、Lb、L1〜Lnが所望の形状
と所望の配設パターン(連続又は断続パターン)で転写
により付着されて配設されている。
【0065】したがって、該構成の熱交換エレメント5
a,5bの構成では、転写によって付着せしめられるこ
とにより、所望の連続鉤形形状(La,Lb)、所望の
連続曲成形状(L3,L3)、所望の曲成かつ断続的な形
状と所望の配設パターンで複数本のリブLa、L1〜L
n、Lb、L1〜Lnが設けられた、リブ形状、リブ配
設パターンの自由度が高い熱交換器の熱交換エレメント
を提供することができるようになる。
【0066】また、その場合において、上記複数本のリ
ブL1〜Ln、L1〜Lnは、具体的に緩やかなクランク
状等所定の曲線状のパターンをなして仕切板1の側面1
aに転写により付着されて配設されている。
【0067】したがって、該構成の熱交換エレメント5
a,5bでは、上記の作用に加え、当該曲線状の複数本
のリブL1〜Ln、L1〜Lnにより、有効面積が大で、
流路抵抗(圧損)が小さく、熱交換効率が高い熱交換器
を提供することができる。
【0068】さらに、その曲線状とした上記複数本のリ
ブL1〜Ln、L1〜Lnは、さらに当該所定の曲線状の
パターンをなして、しかも断続的に仕切板1の側面1a
に転写により付着されて配設されている。
【0069】したがって、該構成の熱交換エレメント5
a,5bでは、上記の各作用に加えて、上記曲線状のパ
ターンをなして断続的に配設されたリブL1〜Ln、L1
〜Lnによって、さらに熱交換のための有効面積が拡大
するとともに流路抵抗(圧損)が減少し、より熱交換効
率の高い熱交換器を提供することができる。
【0070】(2) 上記(1)のような構成の熱交換
エレメント5a,5bは、上述のように紙製の仕切板1
の側面1aに熱媒流路R1〜Rn、R1〜Rn形成用の合
成樹脂材16よりなる複数本のリブLa、L1〜Ln、
Lb、L1〜Lnを転写することにより簡単に製造する
ことができる。
【0071】したがって、該構成の熱交換エレメントの
製造方法では、仕切板1の側面1aに所定の形状、配設
パターンで合成樹脂材16を転写することにより所望の
形状、所望の配設パターンで複数本のリブLa、L1
Ln、Lb、L1〜Lnを設けた熱交換器の熱交換エレ
メントを効率良く製造することができる。
【0072】(3) また上記(2)の熱交換エレメン
トの製造方法を実施する製造装置は、紙製の仕切板1の
側面1aに設けられる複数本のリブLa、L1〜Ln、
Lb、L1〜Lnの形状、配設パターンに対応した合成
樹脂材転写溝Sa、S1〜Sn、Sb、S1〜Snを有す
る転写ローラ9と、該転写ローラ9に圧接して回転する
押圧ローラ8と、溶融樹脂16を押し出し成形する押し
出し成形機14とを有し、上記転写ローラ9の合成樹脂
材転写溝Sa、S1〜Sn、Sb、S1〜Snに押し出し
成形機14からの溶融樹脂16を注入する一方、上記転
写ローラ9と上記押圧ローラ8との間に仕切板紙材6を
導入することにより、該導入された仕切板紙材6上に上
記形状と配設パターンで合成樹脂製のリブLa、L1
Ln、Lb、L1〜Lnを転写するようになっている。
【0073】したがって、該熱交換エレメントの製造装
置では、転写ローラ9の合成樹脂材転写溝Sa、S1
Sn、Sb、S1〜Snに押し出し成形機14からの溶
融樹脂16を注入する一方、上記転写ローラ9と上記押
圧ローラ8との間に仕切板紙材6を導入することによ
り、該導入された仕切板紙材6上に上記注入された溶融
樹脂材16を転写付着させるのみで、所望の形状、配設
パターンで合成樹脂製のリブLa、L1〜Ln、Lb、
1〜Lnを容易に安定した成形状態で設けることがで
き、製造性が大きく向上する。
【0074】特に該構成の熱交換エレメントの製造装置
では、上述のような対角方向に配設パターンを異にする
2種類のリブLa、L1〜Ln、Lb、L1〜Ln、L
a、L 1〜Ln、Lb、L1〜Lnを有する仕切板1,1
よりなる熱交換エレメント5a(図1),5b(図2)
が各々高サイクルな共通の工程で同時に設けられるよう
になるので、特に量産性が向上する。
【0075】以上の結果、この出願の発明の実施の形態
に係る熱交換エレメントおよびその製造方法並びに製造
装置によると、トータルとして次のような効果を得るこ
とができる。
【0076】(1) 仕切板の紙素材やサイズに関係な
く、所望の形状、パターンのリブ群を高サイクルで容易
に配設一体化することができ、製造性、量産性が向上
し、積層時の組付けも簡単になる。従って、熱交換器製
造コストが大幅に低減される。
【0077】(2) リブの形状(平面、断面)、大き
さ、配設パターンの自由度が高く、連続、曲成、断続そ
れらの組合せ等何のような複雑な形状、パターンでの配
設も容易で、対向流型等流路抵抗(圧損)が少なくて、
可及的に広い有効面積を確保できる熱交換器を低コスト
に提供できるようになる。
【0078】(3) 紙の素材が限定されないので、紙
単独での高性能化を図ることができる。
【0079】(変形例1)上記実施の形態における熱交
換エレメントおよびその製造方法並びに製造装置は、上
記の各構成において、さらに上記複数本のリブLa、L
1〜Ln、Lb、L1〜Lnを形成する合成樹脂材16に
は、例えば所定重量比(51%程度)の紙材を混入する
ようにすることもできる。
【0080】したがって、そのようにすると、上述の作
用効果に加えて、複数本のリブLa、L1〜Ln、L
b、L1〜Lnが紙材を含んで形成されることになるか
ら、プレス成形による場合と略同様に熱交換エレメント
全体を紙材としてリサイクル処理することが可能とな
る。
【0081】(変形例2)また上記複数本のリブLa、
1〜Ln、Lb、L1〜Lnを形成する合成樹脂材16
中には、発泡材を混入するようにしても良い。
【0082】したがって、そのようにすると、上述の作
用効果に加えて、複数本のリブLa、L1〜Ln、L
b、L1〜Lnが、発泡体構造の合成樹脂材16により
形成されることになり、合成樹脂材そのものの使用量が
少なくて済み、低コストになるとともに軽量化が可能と
なる。
【0083】(変形例3)さらに、上記リブL1〜Ln
の断面形状は、上記図3の(A)のような断面台形状の
ものに変えて、例えば図3の(B)のように上端側両縁
部が各々アール面となった断面台形状のもの、また図3
の(C)のような上端部が全体にアール面となった略断
面断面状のもの、さらには断面三角形状のものにしても
同様の目的を達成することができる。
【0084】(この出願の発明の実施例に係る熱交換エ
レメントの製造装置の構成)次に図5は、さらに上記の
ような構成の熱交換エレメントを製造する熱交換エレメ
ントの製造方法を実施する熱交換エレメントの製造装置
の構成を具体化した実施例の構成を示している。
【0085】該実施例に係る熱交換エレメントの製造装
置は、給紙部にあってロール状に巻成され、必要に応じ
て繰り出される仕切板紙材6と、給紙部から繰り出され
る該仕切板紙材6を第1,第2のガイドローラ21,2
2を介して、相互に圧接して回転する3組の小径の圧接
ローラ23,24,25との間に導入し、その一側面1
aにリブ形成用の溶融樹脂16を転写付着せしめる転写
面9aを有する大径の転写ローラ9と、該転写ローラ9
と水平方向に対向して並設され、該転写ローラ9に圧接
して回転する大径の押圧ローラ8と、上記転写ローラ9
により溶融樹脂16が転写付着せしめられた仕切板紙材
6を多数本のローラよりなる搬送ローラ群26を介して
図示しない支持ローラ上に導き、必要な寸法にカットす
る図示しない切断機と、上記転写ローラ9の転写面9a
に樹脂分配金型(Tダイ)13を介して溶融樹脂16を
適切に分配供給する押し出し成形機14とから構成され
ている。上記転写ローラ9は、ベルト27を介してモー
タMにより駆動されるようになっている。
【0086】そして、上記転写ローラ9の転写面9aに
は、上述のように各熱交換エレメント5a,5bの仕切
板1,1上に設けられる図1および図2の2種類の断続
的に曲成した配設パターンの各リブLa、L1〜Ln、
Lb、L1〜Ln、La、L1〜Ln、Lb、L1〜Ln
に対応した逆台形状の凹溝部よりなる転写溝Sa、S1
〜Sn、Sb、S1〜Sn、Sa、S1〜Sn、Sb、S
1〜Snが軸方向左右に区分して2組分設けられてお
り、上記転写ローラ9と押圧ローラ8との間のV形の凹
溝部に上記押し出し成形機14からの溶融樹脂16をリ
ブの大きさ形状等に応じて適切に分配供給して、押圧ロ
ーラ8によってシールしながら当該2組の転写溝Sa、
1〜Sn、Sb、S1〜Sn、Sa、S1〜Sn、S
b、S1〜Sn内のみに上記溶融樹脂16を確実に注入
充填する。そして、その回転に対応して先ず下面側のス
クレバー15により転写溝Sa、S1〜Sn、Sb、S1
〜Sn、Sa、S1〜Sn、Sb、S1〜Sn以外の不要
部の樹脂を高精度に掻き取った後に、上記3組の圧接ロ
ーラ23,24,25との間で上記転写溝Sa、S1
Sn、Sb、S1〜Sn、Sa、S1〜Sn、Sb、S1
〜Sn内の溶融樹脂16を、上記導入された仕切板紙材
6上に転写付着せしめる。
【0087】この時、上記押圧ローラ8および転写ロー
ラ9の内部には、それぞれ例えば発熱量を任意に制御す
ることができるヒータが設けられており、その表面温度
が適切にコントロールされて上記転写ローラ9の転写面
9aの温度を調整し、上記樹脂の溶融状態が転写に最適
な状態となるように調節する。
【0088】また、上記スクレバー15により掻き取ら
れた溶融樹脂16は、回収槽28に集められて押し出し
成形機14側に回収される。
【0089】以上の結果、上述のような対角方向に配設
パターンを異にする2種類のリブLa、L1〜Ln、L
b、L1〜Ln、La、L1〜Ln、Lb、L1〜Lnを
有する仕切板1,1よりなる熱交換エレメント5a(図
1),5b(図2)が各々高サイクルな共通の工程で同
時に効率良く製造される。
【0090】以上のように、この出願の発明の実施例に
係る熱交換エレメントの製造装置は、紙製の仕切板1の
側面1aに設けられる複数本のリブLa、L1〜Ln、
Lb、L1〜Lnの形状と配設パターンに対応した合成
樹脂材転写溝Sa、S1〜Sn、Sb、S1〜Snを有す
る大径の転写ローラ9と、該転写ローラ9と水平方向に
対向して並設され、該転写ローラ9に圧接して回転する
大径の押圧ローラ8と、溶融樹脂16を押し出し成形す
る押し出し成形機14と、上記押圧ローラ8よりも下方
側で上記転写ローラ9に圧接して回転する仕切板紙材圧
接ローラ23,24,25とを有し、上記転写ローラ9
と上記押圧ローラ8との間の凹溝部に上記押し出し用成
形機14からの溶融樹脂16を樹脂分配金型13を介し
て分配供給して、上記転写ローラ9の合成樹脂材転写溝
Sa,Sb、S1〜Sn内にのみ溶融樹脂16を注入充
填する一方、上記転写ローラ9と上記仕切板紙材圧接ロ
ーラ23,24,25との間に仕切板紙材6を導入する
ことにより、該導入された仕切板紙材6上に上記配設パ
ターンで合成樹脂製のリブLa、L1〜Ln、Lb、L1
〜Lnを転写付着せしめるようになっている。
【0091】したがって、該熱交換エレメントの製造装
置では、転写ローラ9の合成樹脂材転写溝Sa、S1
Sn、Sb、S1〜Sn内にのみ押圧ローラ8を介して
圧接しながら溶融樹脂16を注入充填し、その後、上記
転写ローラ9と上記仕切板紙材圧接ローラ23,24,
25との間に仕切板紙材6を導入することにより、該導
入された仕切板紙材6上に上記転写溝Sa、S1〜S
n、Sb、S1〜Sn内に注入充填された合成樹脂材1
6を転写付着させるのみで、所望の形状、配設パターン
で上述のような合成樹脂製のリブLa、L1〜Ln、L
b、L1〜Lnを容易に安定した状態で設けることがで
き、製造性が大きく向上する。
【0092】そして、該構成の場合、特に転写ローラ9
と押圧ローラ8との2つの大径のローラが水平方向に対
向して並設せしめられており、それらの間の凹部に樹脂
分配金型13を介して溶融樹脂16が分配供給され、そ
の押圧ローラ8の圧接力により確実に転写溝Sa、S1
〜Sn、Sb、S1〜Sn、Sa、S1〜Sn、Sb、S
1〜Sn内に樹脂が圧入されるので、樹脂の充填状態が
確実になり、転写精度が向上する。
【0093】また該構成の熱交換エレメントの製造装置
の場合にも、上述のような対角方向に配設パターンを異
にする2種類のリブLa、L1〜Ln、Lb、L1〜L
n、La、L1〜Ln、Lb、L1〜Lnを有する仕切板
1,1よりなる熱交換エレメント5a(図1),5b
(図2)が各々高サイクルな共通の工程で同時に設けら
れるようになるので、特に量産性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この出願の発明の実施の形態に係る熱交換エレ
メントの1つの平面図である。
【図2】同熱交換エレメントの他の1つの平面図であ
る。
【図3】同熱交換エレメントの要部の構成例を示す断面
図である。
【図4】この出願の発明の実施の形態に係る熱交換エレ
メントの製造装置の原理的な構成を示す斜視図である。
【図5】同装置を具体化した実施例の構成を示す斜視図
である。
【図6】従来の直交流型熱交換器の斜視図である。
【図7】従来の対向流型熱交換器の概略図である。
【図8】従来の対向流型熱交換器の熱交換エレメントの
改良例の一方側エレメントの断面図である。
【図9】従来の対向流型熱交換器の熱交換エレメントの
改良例の他方側エレメントの断面図である。
【符号の説明】
1は仕切板、2は空気導入口、3は空気排出口、5a,
5bは熱交換エレメント、6は仕切板紙材、8は押圧ロ
ーラ、9は転写ローラ、13は樹脂分配金型、14は押
し出し成形機、La,Lbは側壁用リブ、L1〜Lnは
熱媒流路形成用のリブである。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紙製の仕切板(1)の側面(1a)に熱
    媒流路(R1〜Rn)形成用の合成樹脂材(16)より
    なる複数本のリブ(La,Lb、L1〜Ln)が転写さ
    れて配設されていることを特徴とする熱交換エレメン
    ト。
  2. 【請求項2】 複数本のリブ(L1〜Ln)は、所定の
    曲線状のパターンをなすように仕切板(1)の側面(1
    a)に転写されて配設されていることを特徴とする請求
    項1記載の熱交換エレメント。
  3. 【請求項3】 複数本のリブ(L1〜Ln)は、所定の
    曲線状のパターンをなすように断続的に仕切板(1)の
    側面(1a)に転写されて配設されていることを特徴と
    する請求項1記載の熱交換エレメント。
  4. 【請求項4】 複数本のリブ(La,Lb、L1〜L
    n)を形成する合成樹脂材(16)には、紙材が混入さ
    れていることを特徴とする請求項1,2又は3記載の熱
    交換エレメント。
  5. 【請求項5】 複数本のリブ(La,Lb、L1〜L
    n)を形成する合成樹脂材(16)には、発泡材が混入
    されていることを特徴とする請求項1,2又は3記載の
    熱交換エレメント。
  6. 【請求項6】 紙製の仕切板(1)の側面(1a)に熱
    媒流路(R1〜Rn)形成用の合成樹脂材(16)より
    なる複数本のリブ(La,Lb、L1〜Ln)を転写す
    ることにより設けるようにしたことを特徴とする熱交換
    エレメントの製造方法。
  7. 【請求項7】 複数本のリブ(L1〜Ln)は、所定の
    曲線状のパターンをなすように仕切板(1)の側面(1
    a)に転写することにより設けるようにしたことを特徴
    とする請求項6記載の熱交換エレメントの製造方法。
  8. 【請求項8】 複数本のリブ(L1〜Ln)を、所定の
    曲線状のパターンをなすように断続的に仕切板(1)の
    側面(1a)に転写することにより設けるようにしたこ
    とを特徴とする請求項6記載の熱交換エレメントの製造
    方法。
  9. 【請求項9】 紙製の仕切板(1)の側面(1a)に設
    けられる複数本のリブ(La,Lb、L1〜Ln)の配
    設パターンに対応した合成樹脂材転写溝(Sa,Sb、
    1〜Sn)を有する転写ローラ(9)と、該転写ロー
    ラ(9)に圧接して回転する押圧ローラ(8)と、溶融
    樹脂を押し出し成形する押し出し成形機(14)とを有
    し、上記転写ローラ(9)の合成樹脂材転写溝(Sa,
    Sb、S1〜Sn)に押し出し成形機(14)からの溶
    融樹脂(16)を注入する一方、上記転写ローラ(9)
    と上記押圧ローラ(8)との間に仕切板紙材(6)を導
    入することにより、該導入された仕切板紙材(6)上に
    上記配設パターンで合成樹脂製のリブ(La,Lb、L
    1〜Ln)を転写するようにしたことを特徴とする熱交
    換エレメントの製造装置。
  10. 【請求項10】 紙製の仕切板(1)の側面(1a)に
    設けられる複数本のリブ(La,Lb、L1〜Ln)の
    配設パターンに対応した合成樹脂材転写溝(Sa,S
    b、S1〜Sn)を有する転写ローラ(9)と、該転写
    ローラ(9)と水平方向に並設され、該転写ローラ
    (9)に圧接して回転する押圧ローラ(8)と、溶融樹
    脂を押し出し成形する押し出し成形機(14)と、上記
    押圧ローラ(8)よりも下方側で上記転写ローラ(9)
    に圧接して回転する仕切板紙材圧接ローラ(23,2
    4,25)とを有し、上記転写ローラ(9)と上記押圧
    ローラ(8)との間に上記押し出し用成形機(14)か
    らの溶融樹脂(16)を供給して、上記転写ローラ
    (9)の合成樹脂材転写溝(Sa,Sb、S1〜Sn)
    に溶融樹脂(16)を注入する一方、上記転写ローラ
    (9)と上記仕切板紙材圧接ローラ(23,24,2
    5)との間に仕切板紙材(6)を導入することにより、
    該導入された仕切板紙材(6)上に上記配設パターンで
    合成樹脂製のリブ(La,Lb、L1〜Ln)を転写す
    るようにしたことを特徴とする熱交換エレメントの製造
    装置。
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JP2013534608A (ja) * 2010-06-30 2013-09-05 エスゲーエル カーボン ソシエタス ヨーロピア 熱伝達板、これを備えた平板式熱伝達器および平板式熱伝達器の製造方法

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