JP2000265222A - 金属中の不純物の分離装置および分離方法 - Google Patents

金属中の不純物の分離装置および分離方法

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JP2000265222A
JP2000265222A JP7329099A JP7329099A JP2000265222A JP 2000265222 A JP2000265222 A JP 2000265222A JP 7329099 A JP7329099 A JP 7329099A JP 7329099 A JP7329099 A JP 7329099A JP 2000265222 A JP2000265222 A JP 2000265222A
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separation
heating furnace
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metal
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Masanori Yamaguchi
雅憲 山口
Masami Hirota
正巳 広田
Kenichi Kato
健一 加藤
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Toho Titanium Co Ltd
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Toho Titanium Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属中の不純物の分離に係る生産性を向上さ
せるとともに、金属中に残留する不純物の量を低減す
る。 【解決手段】 ヒータ11,12,13を備えた加熱炉
1と、加熱炉1内に設けられて内部にスポンジチタンを
収容する分離容器2と、分離容器2に接続管21を介し
て接続される回収容器31と、回収容器31に排気管3
2を介して接続される真空ポンプ33とを備えている。
加熱炉1は、電源40とヒータ11〜13との間に介装
されたサイリスタ42,43と、加熱炉1の温度を検出
する熱電対14と、コントローラ44,45とを備えて
いる。コントローラ44,45は、熱電対14,15の
検出結果に基づいてサイリスタ42,43を制御するこ
とにより、加熱炉1の温度を設定された分離温度に対し
て±5℃以内の範囲に制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばクロール法
において製造されるスポンジチタンから、不純物である
塩化マグネシウムや金属マグネシウムを除去する金属中
の不純物の分離装置および分離方法に係り、特に、分離
工程時間を短縮し、しかも、金属中に残留する不純物の
量を低減する技術に関する。なお、本発明において「金
属」とは、スポンジチタン等の多孔質金属を意味し、
「不純物」とは、前記スポンジチタン中に含まれる塩化
マグネシウムと金属マグネシウムを意味する。なお、前
記塩化マグネシウム中にTiClやTiCl等の低
級塩化物あるいはその他の不純物が含まれていることも
あるが、これらも前記「不純物」に含まれるものとす
る。
【0002】
【従来の技術】例えばクロール法によるスポンジチタン
の製造方法においては、金属マグネシウムを高温下にあ
る反応容器に充填し、アルゴンガス雰囲気下で四塩化チ
タンを金属マグネシウムで還元してスポンジチタンを生
成する(以下、この工程を還元工程と称する)。還元工
程終了後のスポンジチタン中には、還元反応で副生した
多量の塩化マグネシウムや未反応の金属マグネシウムが
残存する。塩化マグネシウムや金属マグネシウムは、還
元工程終了後のスポンジチタンを減圧もしくは真空雰囲
気下で高温に加熱する工程(以下、この工程を分離工程
と称する)を経ることにより、塩化マグネシウムや金属
マグネシウムの含有率が低い製品スポンジチタンを得る
ことができる。分離工程においては、還元工程終了後の
スポンジチタンに含まれる塩化マグネシウムや金属マグ
ネシウムは、蒸発により分離除去される。
【0003】上記分離工程は、 還元工程を終了したスポンジチタンの収容された反応
容器(分離工程で使用する「反応容器」は、以後「分離
容器」と呼ぶ)を加熱炉内に収容し、 前記分離容器内に収容したスポンジチタンから発生す
る塩化マグネシウムや金属マグネシウムを凝縮回収する
回収容器と前記分離容器とを接続管で接続し、 回収容器を真空排気設備に接続し、 分離容器を1000〜1040℃まで加熱昇温した
後、 減圧もしくは真空下で塩化マグネシウムや金属マグネ
シウムを蒸発分離させ、蒸発分離した塩化マグネシウム
や金属マグネシウムを水冷された回収容器内で凝縮させ
て行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記分離容器内でスポ
ンジチタンから蒸発した塩化マグネシウムや金属マグネ
シウムは、水冷されている回収容器に向かって移動す
る。この移動は、塩化マグネシウムや金属マグネシウム
の分離容器内および回収容器内におけるそれぞれの蒸気
圧の差によってもたらされる。したがって、分離容器内
の温度が高い程、また、回収容器内の温度が低い程、前
記の蒸気圧の差が広がり塩化マグネシウムや金属マグネ
シウムの移動速度は大きくなり、分離時間が短縮する。
しかしながら、 チタン−鉄の共晶温度が1080℃近傍にあるため、
スポンジチタンと接している分離容器の温度が1080
℃に達すると、Fe−Ti合金が生成し反応容器壁が溶
損する恐れがあること、 分離工程での加熱炉の温度(以下、分離温度と称す
る)がオン・オフ制御によって制御されているので分離
温度の変動幅が大きく、その変動幅の最高温度が上記
の共晶温度に近づく、等の理由により、分離温度を高く
設定することは困難な状況にあった。
【0005】本発明は上記課題を解決するためになされ
たものであって、以下の目的を有する。 (1)還元工程終了後のスポンジチタン中に残留する塩
化マグネシウムや金属マグネシウム等の不純物を効率良
く分離する。 (2)これにより、分離工程における分離時間を短縮す
るとともに、 (3)分離工程を経た後のスポンジチタン中の塩化マグ
ネシウムや金属マグネシウム等の不純物の含有率が高い
バッチの発生率を低減する。 (4)VARもしくはEB溶解工程に適したスポンジチ
タンの製造に適した分離装置および分離方法を提供す
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者の検討によれ
ば、前記した加熱炉の温度を±5℃以内に制御すること
により、 分離温度を1070℃まで高めることができること、 その結果、分離時間を3%短縮することができるこ
と、 塩化マグネシウムや金属マグネシウムの含有率が高い
バッチの発生率が低下すること を見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明に係る金属中の不純物の
分離装置は、加熱炉と、この加熱炉内に配置され不純物
を含む金属を収容する分離容器と、この分離容器に接続
管を介して接続され不純物を回収する回収容器と、この
回収容器に接続管を介して接続された真空排気設備と、
加熱炉の温度を制御する温度制御装置とを備えた金属中
の不純物の分離装置において、温度制御装置により加熱
炉の温度を±5℃以内に制御することを特徴としてい
る。前記加熱炉の温度を±5℃以内に制御することので
きる温度制御装置としては、例えば、サイリスタ等のS
CR(Silicon Controlled Rectifier)もしくはこのS
CRと同等の機能を有する電流制御素子または電流調節
器(マグネットスイッチ)と、これらの電流制御素子ま
たは電流調節器を制御するコントローラおよび加熱炉の
温度検出用熱電対とから構成されるものである。
【0008】また、本発明に係る金属中の不純物の分離
方法は、不純物を含む金属を加熱しながら減圧もしくは
真空下において不純物を蒸発除去する金属中の不純物の
分離方法において、金属の加熱温度を±5℃以内に制御
することを特徴としている。
【0009】本発明では、分離容器内に収容した塩化マ
グネシウムや金属マグネシウムを多量に含有するスポン
ジチタンを、加熱炉で昇温した後、真空排気装置を作動
させて分離容器内の雰囲気の減圧を開始する。減圧が始
まるとスポンジチタン中の不純物である塩化マグネシウ
ムや金属マグネシウムの蒸発が活発となり、気化に伴う
放熱が促進されて加熱温度すなわち分離温度は一旦下が
る。しかし、その後昇温に転じて設定温度に達し、蒸発
したスポンジチタン中の塩化マグネシウムや金属マグネ
シウム等の不純物は、回収容器に回収される。このと
き、分離温度(例えば1000〜1070℃)を温度制
御装置により設定温度の±5℃以内に制御することによ
り、分離温度は設定温度に対して変動幅の少ない範囲に
収まる。したがって、分離温度を高めることができる。
また、分離時間を短縮することができるとともに、分離
工程を経た後のスポンジチタン中の塩化マグネシウムや
金属マグネシウム等の不純物の含有率が高いバッチの発
生率を低減することもできる。さらに、温度制御幅が小
さいから、分離容器や真空排気手段への負荷が軽減され
るという効果もある。
【0010】本発明では、分離温度は、設定温度に対し
て±5℃以内に制御することが望ましく、±2℃以内の
制御であればさらに好適である。また、設定温度は、1
000〜1070℃の範囲内にあることが望ましい。
【0011】ここで、加熱炉としては、有底筒状の炉本
体の内周に、ニクロム線等からなるヒータを周方向に沿
って配設し、そのようなヒータを上下方向に向かって複
数配置したものを用いることができる。スポンジチタン
は、容器内で下側に偏って生成されるので、スポンジチ
タンの周囲に配設されたヒーター近傍の温度制御は、ス
ポンジチタンの存在範囲よりも上方にあるヒーター近傍
の温度制御に比べて精密さが求められる。したがって、
少なくともスポンジチタンの周囲に配設されたヒーター
近傍の温度は、1000〜1070℃にある加熱炉の温
度を±5℃以内に制御することのできる温度制御装置に
よって制御することが好ましい。なお、四塩化チタンを
還元するための還元炉および反応容器を、本発明の加熱
炉および分離容器として用いることもできる。あるい
は、還元炉と加熱炉とを別々に設置し、還元炉で四塩化
チタンの還元工程を終えた反応容器を加熱炉内に搬入し
て使用することもできる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、加熱炉の温度を±5℃以内
に制御することのできる温度制御装置としてSCR温度
制御装置(SCRもしくはSCRと同等の機能を有する
電流制御素子を用いた温度制御装置)を用いた本発明の
好適な実施の形態を、図1を参照して説明する。図1は
実施の形態の金属中の不純物の分離装置を示す概略図で
あり、本発明をスポンジチタンの精製に適用した例を示
す。図において符号1は加熱炉である。加熱炉1内は、
上中下の3つの加熱ゾーンに分割して個別に加熱される
ようになっており、耐熱材からなる炉本体10の内周に
ヒータ11,12,13を配設して構成されている。こ
れらヒータ11〜13は、後述するコントローラ44〜
46によって別個に制御される。この加熱炉1内には、
分離容器2が配置されている。この分離容器2には、次
に説明する冷却設備3の回収容器31に接続された接続
管21が接続されている。また、分離容器2の側部に
は、加熱炉1の炉本体10を貫通した位置に熱電対14
〜16が装着されている。
【0013】図中符号3は冷却設備を示す図である。冷
却設備3は、設備本体30の内部に回収容器31を配置
して構成されている。回収容器31に設けられた排気管
32は真空排気設備に接続され、該設備の真空ポンプ3
3によって減圧されるようになっている。冷却設備3の
内部には、水冷装置34が配置されている。水冷装置3
4は、回収容器31に向けて水冷シャワー35を噴射す
るようになっている。
【0014】次に、金属中の不純物の分離装置の制御装
置について説明する。図1において符号40は電源であ
る。上段のヒータ11はリレー41を介して電源40に
接続されている。また、中段および下段のヒータ12,
13は、サイリスタ(SCR)42,43を介して電源
に接続されている。符号44〜46はコントローラであ
り、コントローラ44〜46には熱電対14〜16によ
る加熱炉1内のそれぞれの温度の測定結果が入力され、
コントローラ44〜46は、その測定結果に基づいてリ
レー41およびサイリスタ42,43を制御する。
【0015】次に、上記構成の分離装置によってスポン
ジチタンから塩化マグネシウムや金属マグネシウムを分
離する方法について説明する。まず、還元反応で副生し
た多量の塩化マグネシウムと未反応の金属マグネシウム
を含むスポンジチタンが収容された分離容器2を、加熱
炉1内に搬入する。
【0016】次に、ヒータ11〜13に通電し、加熱炉
1内の温度を上昇させる。加熱炉1内の温度が1000
℃近傍に達したら、真空ポンプ33を起動して分離容器
2内の減圧を開始する。この場合の目標真空度は、0.
01〜0.001Torrである。これにより、溶融した塩
化マグネシウムや金属マグネシウムが蒸発し、これらの
蒸気は接続管21を通って回収容器31に移動する。蒸
発した塩化マグネシウムや金属マグネシウムは、水冷シ
ャワー35で冷却された回収容器31の内部で冷却さ
れ、回収容器31の内壁に凝縮してゆく。加熱炉1内の
温度が設定温度に達したら、コントローラ44は、熱電
対14から入力される温度信号に基づいてリレー41を
制御する。また、コントローラ45,46は、熱電対1
5,16から入力される温度信号に基づいてサイリスタ
42,43をそれぞれ制御する。このうちサイリスタ4
2,43で制御される加熱炉1内の温度すなわち熱電対
15,16の温度は、設定温度に対して±5℃以内とな
るよう制御される。一方、リレー41とコントローラ4
4で制御される加熱炉1内の温度(熱電対16の温度)
は、設定温度に対して±10〜±15℃の範囲となるよ
う制御されることが好ましい。これは、温度制御幅が狭
くなる程、リレー41のオン・オフ作動頻度が高まり、
リレーの寿命低下が促進されるからである。また、電源
40に対する負荷も高まり好ましくない。なお、必要に
応じてリレー41をサイリスタに変更することにより、
加熱炉1内全体の温度を精密に制御することも可能であ
る。加熱炉1内の温度が設定温度に達して所定時間経過
した後、減圧および加熱を停止し分離工程を終える。
【0017】上記実施の形態によれば、コントローラ4
5,46がサイリスタ42,43を制御して加熱炉1内
の温度を設定温度に対して±5℃以内となるように制御
するから、設定温度を高くしても、加熱炉1内の温度が
チタン−鉄共晶温度に近接するようなことがない。すな
わち、分離温度を従来に比べ高めることができるので、
分離時間を短縮することができ、分離に係る生産性を向
上させることができる。また、従来よりも高温で塩化マ
グネシウムや金属マグネシウムの分離を行うことができ
るので、スポンジチタン中の塩化マグネシウムや金属マ
グネシウムの残留量を低減することができ、VAR溶解
やEB溶解に適したスポンジチタンを得ることができ
る。塩化マグネシウムや金属マグネシウムの残留量の高
いスポンジチタンはVAR溶解やEB溶解に供しても、
スプラッシュが激しく安定した溶解を行うには好ましく
ない。なお、上記実施の形態ではサイリスタ42,43
を用いているが、これらサイリスタ42,43の代わり
にサイリスタと同様の機能を有する連続電流制御素子を
接続しても良い。また、上段のヒータ11はリレー41
を介して電源40に接続されているが、前述したように
サイリスタを介して電源40に接続し、全てのヒータ1
1〜13をサイリスタを用いて制御するよう構成しても
良い。
【0018】
【実施例】次に、具体的な実施例により本発明をさらに
詳細に説明する。 [実施例1]加熱炉は、図1に示すものよりも加熱ゾー
ンを1個増やした4つの加熱ゾーンを有するものを使用
し、上2つのそれぞれの加熱ゾーンのヒータをオン・オ
フ制御、下2つのそれぞれの加熱ゾーンのヒータをサイ
リスタ制御するようにした。また、分離容器は、材質:
SUS316、直径:1700mm、高さ:4500m
m、容積:12mのものを使用した。この分離容器を
用いて四塩化チタンの還元を行い、重量が12000k
gで塩化マグネシウムと金属マグネシウムの含有率が3
7%のスポンジチタンを製造した。還元工程が終了した
後の分離容器を加熱炉内に搬入し、ヒータへの通電を開
始し、その後真空ポンプによる減圧を開始してスポンジ
チタン中に含まれる塩化マグネシウムと金属マグネシウ
ムの分離を行った。このときの目標真空度は0.005
Torrとした。また、設定温度は1055℃とした。さら
に、加熱炉内の温度は、分離容器の上下方向中心部より
もやや下方の箇所で測定した。前記4分割したヒーター
のうち下から2番目のヒーター近傍の温度変化曲線を図
2に示す。図2から判るように、分離温度が設定温度に
達してからの加熱炉内の温度は殆ど一定と言って良く、
設定温度に対して±2℃以内の変動であった。また、塩
化マグネシウムや金属マグネシウムの分離後の分離容器
の内壁を調査したが、溶損や合金化の形跡は見られなか
った。
【0019】[比較例]4つの加熱ゾーンのヒータの制
御を全てオン・オフ制御とし、分離温度を1040℃に
設定した以外は実施例1と同じ条件とし、スポンジチタ
ン中に含まれる塩化マグネシウムと金属マグネシウムの
分離を行った。前記4分割したヒーターのうち下から2
番目のヒーター近傍の温度変化曲線を図3に示す。図3
から明らかなように、加熱炉内温度のオン・オフ制御で
は、分離温度に対して±10℃の変動が見られた。ま
た、図3に示された分離時間を100%とすると、図2
に示された分離時間は96%であった。このことから、
本発明では分離に係る生産性が約3%向上することが確
認された。
【0020】[実施例2]分離時間を種々設定して実施
例1と同じ条件でスポンジチタンからの塩化マグネシウ
ム等の分離を繰り返し行い、塩化マグネシウム入りバッ
チの発生率に及ぼす分離時間の影響を調査した。ここ
で、「塩化マグネシウム入りバッチ」とは、分離後のス
ポンジチタンに含まれる塩化マグネシウムの割合が或る
定められた値以上の場合に、そのバッチを他のスポンジ
チタンのバッチと区別して処理するために付けられる呼
称である。また、比較のために、分離温度を種々設定し
て上記比較例と同じ条件でスポンジチタンからの塩化マ
グネシウム等の分離を行い、分離温度が塩化マグネシウ
ム入りバッチの発生率に及ぼす影響を調査した。これら
の調査結果を表1に示した。
【0021】
【表1】
【0022】表1から以下のことが判る。まず、分離時
間が増加するに伴い塩化マグネシウム入りバッチの発生
率は低下する。また、分離時間が同じでも、分離温度の
上昇に伴い塩化マグネシウム入りバッチの発生率が低下
する。さらに、塩化マグネシウム入りバッチの発生率が
同じでも、分離温度が高い程分離時間は短縮される。し
たがって、分離温度を高めることにより、塩化マグネシ
ウム入りバッチの発生率が低く、しかも分離時間が短い
という本発明の効果を確認する結果となった。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る金属中
の不純物の分離装置および分離方法によれば、金属の加
熱温度を±5℃以内に制御するから、分離温度を高くす
ることができ、これにより、金属中の不純物の分離に係
る生産性を高めることができるとともに、分離後のスポ
ンジチタン中に残留する不純物の量を低減することがで
きるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係るスポンジチタンの
分離装置を示す概略図である。
【図2】 本発明の実施例における加熱炉内の温度変化
曲線を示す線図である。
【図3】 比較例における加熱炉内の温度変化曲線を示
す線図である。
【符号の説明】
1…加熱炉、2…分離容器、3…冷却設備、21…接続
管、31…回収容器、32…排気管(接続管)、33…
真空ポンプ、40…電源、41…リレー、42,43…
サイリスタ(SCR)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 健一 神奈川県茅ヶ崎市茅ヶ崎3−3−5 東邦 チタニウム株式会社内 Fターム(参考) 4K001 AA27 BA08 DA11 EA02 EA05 GB11

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱炉と、 この加熱炉内に配置され不純物を含む金属を収容する分
    離容器と、 この分離容器に接続管を介して接続され上記不純物を回
    収する回収容器と、 この回収容器に接続管を介して接続された真空排気設備
    と、 上記加熱炉の温度を制御する温度制御装置とを備えた金
    属中の不純物の分離装置において、 上記温度制御装置により上記加熱炉の温度を±5℃以内
    に制御することを特徴とする金属中の不純物の分離装
    置。
  2. 【請求項2】 前記加熱炉の温度が1000〜1070
    ℃であることを特徴とする請求項1に記載の金属中の不
    純物の分離装置。
  3. 【請求項3】 不純物を含む金属を加熱しながら減圧も
    しくは真空下において前記不純物を蒸発除去する金属中
    の不純物の分離方法において、前記金属の加熱温度を±
    5℃以内に制御することを特徴とする金属中の不純物の
    分離方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101219181B1 (ko) * 2012-01-06 2013-01-09 한국기계연구원 스폰지 티타늄 제조장치 및 이를 이용한 스폰지 티타늄 제조방법
KR101318232B1 (ko) 2011-12-12 2013-10-15 (주)옥산아이엠티 스폰지 티타늄 제조설비의 응축장치
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CN111424184A (zh) * 2020-04-17 2020-07-17 包头稀土研究院 真空冶炼炉及一次连续还原蒸馏制备高纯金属镱的方法

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