JP2000265068A - 水性離型剤組成物 - Google Patents

水性離型剤組成物

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JP2000265068A
JP2000265068A JP11072505A JP7250599A JP2000265068A JP 2000265068 A JP2000265068 A JP 2000265068A JP 11072505 A JP11072505 A JP 11072505A JP 7250599 A JP7250599 A JP 7250599A JP 2000265068 A JP2000265068 A JP 2000265068A
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aqueous release
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JP11072505A
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English (en)
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Junichi Yabuta
潤一 籔田
Tomohiro Morita
智博 森田
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Konishi Co Ltd
Original Assignee
Konishi Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 離型性に優れ、離型後の離型剤の残留による
後工程の塗装や接着作業に支障を来さない水性離型剤の
提供。 【解決手段】 (a)分子内にアミノ基を含有するシリ
コーンオイル、(b)粘度が25℃において10〜1,
000cSの分子内にアミノ基を含有しないシリコーン
オイル、(c)高級脂肪酸及び(d)低分子アミンを含
有する水性組成物。但し、(d)の含有量は(c)に対
して化学当量を超える量である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エラストマー、半
硬質及び硬質ポリウレタンフォーム等を成形する際に用
いられる水性離型剤組成物並びにそれを用いた靴底用ウ
レタンフォーム成形用水性離型剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、靴底用ウレタンフォーム成形用等
のエラストマー、半硬質及び硬質ポリウレタンフォーム
等を成形する際に用いられる離型剤は、長年に亘りシリ
コーンオイル、シリコーン樹脂、ワックス類を有機溶剤
に溶解又は分散させた有機溶剤系離型剤が使用されてき
ている。これらの有機溶剤系離型剤は、優れた離型性と
離型剤の残留性が少ないという利点がある反面、火災発
生の危険性、作業者の健康への影響、大気放出による環
境汚染等の問題が指摘されており、これら環境・安全・
衛生面での改善が求められている。
【0003】一方、有機溶剤系離型剤における上記の諸
問題を起こさない、主としてシリコーンオイル、シリコ
ーン樹脂等を乳化させた水性離型剤もいくつか提案され
ているが、これらの水性離型剤は、特に50℃以下の低
温での成形、例えば靴底用ウレタンフォーム成形に用い
た場合、離型性に乏しく、かつ離型剤が残留するため
に、後工程の塗装や接着作業に甚だ支障を来す等多くの
難点がある。そのため、それらの用途においては上記改
善が求められている有機溶剤系離型剤の使用が連綿と続
いており、上記弊害が生じない水性離型剤の実現は、こ
の業界の最重要、かつ緊急の課題となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、離型性に優
れ、離型後の離型剤の残留による後工程の塗装や接着作
業に支障を来さない水性離型剤を提供することを目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、離型後の
離型剤の残留による上記諸問題を解決するキーテクノロ
ジーは、従来提案の水性離型剤に主として用いられてい
るシリコーンオイルの選択と、乳化成分の選定にあると
考えた。一般的に離型剤として用いられているシリコー
ンオイルは、乳化性及び乳化安定性に乏しいことが難点
である。これに対して、分子内にアミノ基を含有するシ
リコーンオイル(以下、アミノ変性シリコーンオイルと
いうことがある。)は、乳化性及び乳化安定性は良い。
しかし、このアミノ変性シリコーンオイルは、成形する
樹脂材料、特にウレタンフォームのイソシアネート基と
化学反応を引き起こし、離型剤の残留による金型汚染等
の難点をもたらす。そこで、シリコーンオイルとアミノ
変性シリコーンオイルとを配合する前提で、相互の上記
難点を解消する方法について鋭意研究を行った。
【0006】これらのシリコーンオイルの乳化に、ノニ
オン系、アニオン系、カチオン系等の市販の界面活性剤
の使用を試みたが、いずれも離型剤の残留問題は解決で
きなかった。更に、研究を進めたところ、高級脂肪酸と
該高級脂肪酸の化学当量を超える量の低分子アミンを用
いて、これらのシリコーンオイルを乳化させることによ
り、離型後の離型剤の残留による上記諸問題が解決する
ことを見出だした。その後、これらシリコーンオイルと
アミノ変性シリコーンオイルの種類、両シリコーンオイ
ル、高級脂肪酸及び低分子アミンの配合割合等の研究を
続けると共に、これらに固形シリコーン樹脂を配合する
ことにより、一層離型性が改善できることを見出だして
本発明に到達した。
【0007】すなわち、本発明は、(a)分子内にアミ
ノ基を含有するシリコーンオイル、(b)粘度が25℃
において10〜1,000cS(センチストークス)の
分子内にアミノ基を含有しないシリコーンオイル、
(c)高級脂肪酸及び(d)低分子アミンを含有するこ
とからなり、かつ(d)の含有量は(c)に対して化学
当量を超える量であることを特徴とする水性離型剤組成
物を要旨とする。
【0008】又、本発明の水性離型剤組成物は、上記
(a)、(b)、(c)及び(d)の配合割合は、
(a)が0.1〜70重量%、(b)が0.1〜90重
量%、(c)が0.1〜30重量%、(d)が0.1〜
30重量%であり、かつ(d)と(c)の配合比が
(d)/(c)(モル比)で1.2〜5であり、更に組
成物中上記全成分の含有率が0.5〜60重量%、残部
が水であることを特徴とする。又、本発明の水性離型剤
組成物は、上記分子内にアミノ基を含有するシリコーン
オイルが、アミン当量が3,000〜25,000g/
モルのものであることを特徴とする。又、本発明の水性
離型剤組成物は、上記高級脂肪酸が、炭素数8〜20個
の不飽和脂肪酸であることを特徴とする。
【0009】更に、本発明は、上記水性離型剤組成物
に、更に(e)固形シリコーン樹脂を配合してなる水性
離型剤組成物を要旨とする。又、本発明の水性離型剤組
成物は、上記(e)の配合比が、上記(a)1重量部に
対して0.1〜1重量部であることを特徴とする。
【0010】更に、本発明は、上記水性離型剤組成物を
用いた靴底用ウレタンフォーム成形用水性離型剤を要旨
とする。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明で用いられる(a)分子内
にアミノ基を含有するシリコーンオイル(以下、成分
(a)という。)は、メチルシロキサンを繰り返し単位
とするセグメントと、第一級アミノ基及び/又は第二級
アミノ基を含有する有機基を有するメチルシロキサンを
繰り返し単位とするセグメント(アミン当量に関係する
部分)とから形成された直鎖状ポリマーであり、通常そ
の両末端はメチルシリル基やメトキシシリル基で閉塞さ
れているオイル状のポリマーである。成分(a)は、検
討の結果、アミン当量が低いと離型性が良好となる反
面、型汚れが多くなり、又、その逆にアミン当量が高い
と型汚れが少なくなる反面、離型性が悪化することが判
った。離型剤には優れた離型性が要求されるが、型汚れ
に対する要求は更に厳しく、離型障害を誘発しなければ
型汚れが少ないものを優先する傾向にある。従って、本
発明ではアミン当量が3,000〜25,000g/モ
ル、特に10,000〜25,000g/モルのものが
好ましい。又、その粘度が25℃において50〜3,5
00cS(センチストークス)程度の広い範囲のものが
使用可能である。このような成分(a)は、市販されて
おり容易に入手することができる。
【0012】本発明で用いられる(b)分子内にアミノ
基を含有しないシリコーンオイル(以下、成分(b)と
いう。)は、メチルシロキサンを繰り返し単位とするセ
グメントを主体とする直鎖状ポリマーであり、粘度が2
5℃において10〜1,000cSの分子内に第一級ア
ミノ基及び/又は第二級アミノ基を含有しないオイル状
のポリマーである。粘度が25℃において10cS未満
では成形製品の表面にピンホールや陥没を誘発し易く、
1,000cSを超えると離型性に寄与しない。成分
(b)は、上記アミノ基を含有しないことが重要であ
り、上記アミノ基以外のヒドロキシ基、カルボキシ基、
メルカプト基等の官能基を含有していても良いが、官能
基を含有しないものの方が好ましい。このような成分
(b)は、市販されており容易に入手することができ
る。
【0013】本発明で用いられる(c)高級脂肪酸(以
下、成分(c)という。)としては、炭素数8〜20個
の飽和若しくは不飽和の脂肪酸が使用できる。飽和高級
脂肪酸としては、ペラルゴン酸、カプリン酸、ウンデカ
ン酸、ラウリン酸、トリデカン酸、ミリスチン酸、ペン
タデカン酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン
酸、ノナデカン酸、イコサン酸等及びこれらの分岐脂肪
酸が、不飽和高級脂肪酸としては、オレイン酸、エライ
ジン酸、リノール酸、リノレン酸、ステアロル酸、リシ
ノール酸、リシネライジン酸等及びこれらの分岐脂肪酸
が、それぞれ挙げられる。これらの高級脂肪酸の中で
も、不飽和の脂肪酸を用いると、本発明で用いられる
(d)低分子アミンとの相乗効果による離型後の離型剤
の残留問題が一層軽減すると共に離型性が向上するため
に好ましく、それらの中でも特にオレイン酸及びリシノ
ール酸が好ましい。
【0014】本発明で用いられる(d)低分子アミン
(以下、成分(d)という。)は、成分(c)との間で
塩を形成し得る塩基性の化合物であり、脂肪族アミン、
脂環式アミン、芳香族アミンの他、複素環アミン等が使
用可能である。脂肪族アミンとしては、エチルアミン、
プロピルアミン、ブチルアミン、ヘキシルアミン、オク
チルアミン等の第一級アミン、ジメチルアミン、ジエチ
ルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、ジアミ
ルアミン等の第二級アミン、トリメチルアミン、トリエ
チルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、
トリアミルアミン等の第三級アミンが、脂環式アミンと
しては、シクロブチルアミン、シクロアミルアミン、シ
クロヘキシルアミン等が、芳香族アミンとしては、アニ
リン、メチルアニリン、エチルアニリン、ジメチルアニ
リン、ジエチルアニリン、トルイジン等が、複素環アミ
ンとしては、ピロール、ピロリジン、ピペリジン、ピペ
ラジン、モルホリン、オキサゾリン等がそれぞれ挙げら
れる。これらの中でも、複素環アミン、特にモルホリン
が好ましい。
【0015】本発明で用いられる(e)固形シリコーン
樹脂(以下、成分(e)という。)は、シロキサン結合
(Si−O−Si)を構造単位に持ち、側鎖に疎水性の
メチル基とフェニル基を持った三次元網状構造からなる
ポリマーである。いくつかの種類のものが市販されてお
り、成分(e)としてはそれらの多くを使用することが
できるが、特にトリオルガノシロキサン単位とSiO2
単位とから形成されたものが好ましい。
【0016】本発明の組成物は、上記成分(a)、成分
(b)、成分(c)及び成分(d)を含む水性の組成物
であるが、それら各成分の配合割合は、通常上記4成分
中成分(a)が0.1〜70重量%、好ましくは1〜5
0重量%、成分(b)が0.1〜90重量%、好ましく
は1〜80重量%、成分(c)が0.1〜30重量%、
好ましくは0.5〜15重量%、成分(d)が0.1〜
30重量%、好ましくは0.5〜15重量%である。成
分(a)が0.1重量%未満では離型性が不足し勝ちと
なり、70重量%を超えると成形製品、特にポリウレタ
ン製成形製品のイソシアネート基との反応による金型へ
の付着が増大して清掃作業が困難となる。成分(b)が
0.1重量%未満では離型性が不足し勝ちとなり、90
重量%を超えると乳化が困難となる。成分(c)が0.
1重量%未満では乳化が困難となり、30重量%を超え
ると油相分離、増粘状態となり乳化状態の悪化と共に成
形製品、特にポリウレタン製成形製品への接着性、塗装
性が低下する。成分(d)が0.1重量%未満では塩形
成が困難となって乳化性が低下し、30重量%を超える
と油相分離、増粘状態となり乳化状態の悪化と共に成形
製品、特にポリウレタン製成形製品への接着性、塗装性
が低下する。
【0017】又、成分(d)の含有量は成分(c)に対
して化学当量を超える量である。化学当量以下では、遊
離のアミノ基が不足し、離型性の低下による諸問題、金
型への付着による汚れが増大し清掃作業が困難となる。
従って、成分(c)と成分(d)の配合比は成分(c)
1モルに対して成分(d)が1.2〜5モルとなる範囲
が好ましい。本発明の組成物は、上記成分(a)、成分
(b)、成分(c)及び成分(d)を含むが、それら全
成分の含有率を、該組成物中0.5〜60重量%、特に
1〜50重量%とするのが好ましい。残部は水である。
【0018】本発明の組成物は、更に上記成分(e)を
含有することを特徴とする。成分(e)を配合すること
により、離型性が改良される。成分(e)の配合量は、
成分(a)1重量部に対して0.1〜1重量部が好適で
ある。配合量が0.1重量部未満では離型性の改良効果
に乏しく、1重量部を超えると組成物の付着量が増大
し、後工程(塗装と接着作業)に悪影響を与える傾向と
なる。
【0019】本発明の組成物は、通常上記成分(a)、
成分(b)、成分(c)及び成分(d)、更に水を、上
記割合となるように配合し、高速回転翼を備えた水性加
工釜を用いて、強制的に混合、乳化することにより調製
することができる。成分(d)は上記のように成分
(c)に対して過剰量用いられるが、その過剰量用いら
れる成分(d)としては、同一の化合物でも良く、異種
の化合物でも良い。又、成分(c)及び/又は成分
(d)が固形の場合は、それらを溶融して配合しても良
く、水又は適当な有機媒体、例えばトルエン、キシレン
等の芳香族炭化水素、ミネラルターペン等の石油製品、
酢酸エチル等のエステル類、アセトン、MEK、MIB
K等のケトン類、エタノール、イソプロパノール、ブタ
ノール等のアルコール類等で希釈して配合しても良い。
勿論、成分(a)、成分(b)、成分(c)及び成分
(d)の混合、乳化は、これら有機媒体中で行うことが
できる。更に、成分(e)を配合する場合は、成分
(e)を溶融状態で徐々に添加して強制的に乳化させる
か、成分(e)を上記有機媒体に希釈して添加し、強制
的に乳化させるのが好適である。
【0020】本発明の組成物は、上記各成分以外に、必
要に応じて、濡れ剤、酸化防止剤、防腐剤等の各種成分
を配合することができることは言うまでもない。上記構
成からなる本発明の組成物は、エラストマー、半硬質及
び硬質ポリウレタン樹脂等の成形品を成形する際の水系
離型剤として用いることができるが、特に靴底用ウレタ
ンフォーム成形用水性離型剤として有効である。
【0021】本発明の組成物の水性離型剤としての使用
法について、上記靴底用ウレタンフォームの成形に用い
る場合を例として説明する。該水性離型剤をスプレーガ
ンにより靴底用金型に均一に塗布した後、ワイピング又
はエアーブローで拭き取り、乾燥させる。乾燥後、直ち
にポリウレタン樹脂を注入し、所定時間放置して硬化さ
せ、脱型を行う。ポリウレタン成形品は1〜2日間自然
放置させて、ウレタン系塗料に浸漬し、塗装を行う。
又、ポリウレタン成形品に対して、ウレタン系接着剤で
付属品を接着し、塗装工程に移ることもできる。
【0022】本発明の組成物が、何故優れた離型性を示
すと共に懸案の離型後の離型剤の残留による諸問題を解
決するかについては、理論的に解明していないが、水相
に残留する遊離の成分(d)が、成形するウレタンフォ
ーム中のイソシアネート基との化学反応を優先的に引き
起こして硬化を促進するため、硬化ポリウレタン樹脂と
離型剤の界面で完全な離型性を与えること、更に油相に
存在する成分(a)のアミノ基とイソシアネート基との
反応という相乗効果によるものと推察することができ
る。
【0023】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明す
る。実施例及び比較例における部及び%は重量基準であ
る。なお、実施例及び比較例で用いた上記各成分及びそ
の他の成分は下記の通りである。成分(a) 成分(a)−1:信越化学工業社製、商品名KF−85
9(アミン当量;22,500g/モル) 成分(a)−2:信越化学工業社製、商品名KF−80
05(アミン当量;11,000g/モル)成分(b) 信越化学工業社製、商品名KF−96(粘度;500c
S,25℃)成分(c) 成分(c)−1:オレイン酸 成分(c)−2:リシノール酸成分(d) 成分(d)−1:モルホリン 成分(d)−2:ピロリジン成分(e) 信越化学工業社製、商品名KS−717(MQレジン)
(トルエン50%希釈液)その他の成分 ノニオン系界面活性剤:ソルビタンモノラウリロイルエ
ステル アニオン系界面活性剤:オレイン酸ナトリウム シリコーンオイルエマルジョン:信越化学工業社製、商
品名KM−740(ベースオイル粘度;350cS,ノ
ニオン系活性剤含有,不揮発分;38%) アミノ変性シリコーンオイルエマルジョン:信越化学工
業社製、商品名ポロンMF14(アミン当量;3,80
0g/モル,ノニオン系活性剤含有,不揮発分;15
%) シリコーン樹脂エマルジョン:信越化学工業社製、商品
名ポロンMF33A(ノニオン系活性剤含有,不揮発
分;15%)
【0024】(実施例1〜4)ステンレス鋼製のビーカ
ーに、表1に示す成分(a)((a)−1若しくは
(a)−2))、成分(b)、成分(c)((c)−1
若しくは(c)−2))、成分(d)((d)−1若し
くは(d)−2))及び水を表1に示す割合で入れ、高
速攪拌機(特殊化工機社製,機種名TKホモジナイザ
ー)を用いて室温にて3,000rpmで10分間攪拌
後、圧力式ホモジナイザーで350kgf/cm2 の圧
力を掛け、強制乳化を行い、白色のエマルジョン液から
なる本発明の組成物を得た。なお、この際の、成分
(d)−1/成分(c)−1、成分(d)−1/成分
(c)−2及び成分(d)−2/成分(c)−1(各モ
ル比)は、その順に2.4、2.6及び3.0である。
【0025】(実施例5)更に、成分(e)を表1に示
す量使用した以外は、実施例1と同様にして白色のエマ
ルジョン液からなる本発明の組成物を得た。
【0026】(比較例1)成分(a)−1を使用せず、
成分(b)の量を表1に示す通りにした以外は、実施例
1と同様にして白色のエマルジョン液からなる組成物を
得た。
【0027】(比較例2)成分(b)を使用せず、成分
(a)−1の量を表1に示す通りにした以外は、実施例
1と同様にして白色のエマルジョン液からなる組成物を
得た。
【0028】(比較例3,4)成分(c)−1及び成分
(d)−1を使用せず、代りにノニオン系界面活性剤
(比較例3)又はアニオン系界面活性剤(比較例4)を
使用した以外は、実施例1と同様にしてそれぞれ白色の
エマルジョン液からなる組成物を得た。
【0029】(比較例5)成分(c)−1及び成分
(d)−1の使用量を表1に示す量にした以外は、実施
例1と同様にして白色のエマルジョン液からなる組成物
を得た。なお、この際の、成分(d)−1/成分(c)
−1(モル比)は0.9である。
【0030】(比較例6)シリコーンオイルエマルジョ
ン16.0部、アミノ変性シリコーンオイルエマルジョ
ン20.0部、シリコーン樹脂エマルジョン3.5部及
び水60.5部を混合して白色のエマルジョン液からな
る組成物を得た。
【0031】(参考例)現行有機溶剤系離型剤(花王社
製、商品名プラパワー 2060,塩化メチレンタイ
プ)を使用。
【0032】性能評価試験 実施例及び比較例で得られた各組成物100部を水10
0部に希釈したもの(比較例6は除く)について下記の
方法で試験を行い、その性能を評価した。それらの結果
を表2に示した。又、参考例の有機溶剤系離型剤の性能
を評価した結果も表2に示した。
【0033】(成形試験)鉄製の型(長さ350mm、
幅110mm、高さ23mm、厚さ3mm)に上記水で
希釈した(比較例6は除く)各組成物を塗布した後、ワ
イピングして余剰の水分を拭き取る。直ちに、この型に
靴底用ポリウレタン樹脂(花王社製、商品名エディフォ
ーム、ポリオール/イソシアネート(モル比)=1/
1)を20℃,3,000rpmで6秒間攪拌混合した
ものを注入し、蓋を閉め、型の温度が50±3℃になる
ように60℃のオーブン内で5分間キュアーさせる。
【0034】(性能評価)なお、下記において△印のも
のを実用上の最下限とする。 1.離型性 上記成形後、型の蓋を外し、指触により次の基準で評価
した。 ◎:軽い力で取れるもの。 ○:少し力を加えれば取れるもの。 △:より強い力を加えれば取れるもの。 ×:強い力を加えても取れにくいか破材するもの。
【0035】2.成形フォームの仕上がり 上記成形品の表面を目視で観察し、次の基準で評価し
た。 ○:ピンホールや陥没がないもの。 △:部分的にピンホールや陥没があるもの。 ×:ピンホールや陥没が激しいもの。
【0036】3.接着性 上記成形品同志をウレタン系接着剤で接着し、圧締しな
がら24時間放置した後、成形品を引き剥がした具合を
観察し、次の基準で評価した。 ○:無理に剥がすと破材するもの。 △:部分的に破材するか容易に剥れるもの。 ×:接着しない。
【0037】4.塗装性 上記成形品をウレタン系塗料中に5秒間浸漬し、30秒
間乾燥させ、再びウレタン系塗料中に5秒間浸漬した
後、室温で24時間放置し、コインで表面をこすり、塗
料の剥れ具合を観察し、次の基準で評価した。 ○:塗料が完全に密着し剥れないもの。 △:塗料が部分的に剥れるもの。 ×:塗料が簡単に剥れるもの。
【0038】
【表1】
【表2】
【0039】表2から明らかのように、実施例で得られ
る本発明の組成物は、比較例で得られる組成物に比べ、
離型性、成形フォームの仕上がり、塗装性及び接着性が
優れていることが判る。又、乳化剤としてノニオン系界
面活性剤やアニオン系界面活性剤を用いた比較例3や比
較例4では型汚れを起こした。
【0040】
【発明の効果】本発明の水性離型剤組成物は、市販の有
機溶剤系シリコーン型離型剤に匹敵する離型性及び成形
フォームの仕上がりが得られ、更に離型後の塗装性、接
着性も良好なことから、次の効果を有する。 (1)水性タイプで有機溶剤タイプに匹敵する作業性を
得ることができる。 (2)水性タイプなので、取扱いが容易であり、火災、
爆発の心配がない。 (3)作業環境が著しく向上し、VOC(揮発性有機化
合物)問題等環境問題を軽減化することができる。 (4)低コストで、経済性に優れる。 (5)有機溶剤による人体への影響等、有害性を軽減化
することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08G 101:00) Fターム(参考) 4J002 CP03W CP033 CP05W CP06W CP09X CP10W EF036 EF056 EN027 EN067 EU027 EU077 EU217 EU237 FD166 GC00 GT00 HA07 4J034 QB15 QB16 QC01 RA03

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)分子内にアミノ基を含有するシリ
    コーンオイル、(b)粘度が25℃において10〜1,
    000cS(センチストークス)の分子内にアミノ基を
    含有しないシリコーンオイル、(c)高級脂肪酸及び
    (d)低分子アミンを含有することからなり、かつ
    (d)の含有量は(c)に対して化学当量を超える量で
    あることを特徴とする水性離型剤組成物。
  2. 【請求項2】 上記(a)、(b)、(c)及び(d)
    の配合割合は、(a)が0.1〜70重量%、(b)が
    0.1〜90重量%、(c)が0.1〜30重量%、
    (d)が0.1〜30重量%であり、かつ(d)と
    (c)の配合比が(d)/(c)(モル比)で1.2〜
    5であり、更に組成物中上記全成分の含有率が0.5〜
    60重量%、残部が水であることを特徴とする請求項1
    記載の水性離型剤組成物。
  3. 【請求項3】 上記分子内にアミノ基を含有するシリコ
    ーンオイルが、アミン当量が3,000〜25,000
    g/モルのものであることを特徴とする請求項1又は2
    記載の水性離型剤組成物。
  4. 【請求項4】 上記高級脂肪酸が、炭素数8〜20個の
    不飽和脂肪酸であることを特徴とする請求項1ないし3
    のいずれか1項に記載の水性離型剤組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれか1項に記載
    の水性離型剤組成物に、更に(e)固形シリコーン樹脂
    を配合してなる水性離型剤組成物。
  6. 【請求項6】 上記(e)の配合比が、上記(a)1重
    量部に対して0.1〜1重量部であることを特徴とする
    請求項5記載の水性離型剤組成物。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれか1項に記載
    の水性離型剤組成物を成分とする靴底用ウレタンフォー
    ム成形用水性離型剤。
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