JP2000264279A - 自転車 - Google Patents

自転車

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JP2000264279A
JP2000264279A JP37406899A JP37406899A JP2000264279A JP 2000264279 A JP2000264279 A JP 2000264279A JP 37406899 A JP37406899 A JP 37406899A JP 37406899 A JP37406899 A JP 37406899A JP 2000264279 A JP2000264279 A JP 2000264279A
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Yasuo Yoshizawa
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来と同じ程度の足のストロークにより従来の
自転車に比べて楽に安定な状態で推進力が得られる揺動
支点型てこ機構を用いた自転車を提供する。 【解決手段】 ペダルアーム38aの作用点には、後輪
車軸30に連結されたクランクピン34aが回転自在に
連結され、ペダルアーム先端の力点にはペダル40aが
設けられ、更に、ペダルアーム後端の支点にはローラ4
2aが取り付けられ揺動支点を構成している。フレーム
の後輪支持フレーム28aには、ローラを所定の案内方
向Aに沿って移動自在に案内する案内部材44aが取り
付けられている。この案内方向Aは、水平方向に対して
所定角度θ下方へ傾斜しているとともに、車軸を通って
延びている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、人力、例えば足
で漕いで進む陸上で用いられる自転車に関し、特に、揺
動支点型のてこ機構を用いた自転車に関する。
【0002】
【従来の技術】現在広く普及している自転車は、一般
に、チェーンスプロケットの軸の両側に180度の位相
差を持って固定された一対のクランクアームと、各クラ
ンクアームに取り付けられたペダルと、を備え、これら
のペダルを両足で交互に踏むことによりチェーンスプロ
ケットを回転させ、このチェーンスプロケットの回転を
チェーンを介して後輪に伝え、推進するように構成され
ている。
【0003】ここで、チェーンスプロケットの軸に発生
するトルクは、この軸からペダルまでの距離とペダルの
回転軌跡の接線方向の力との積で表されるが、人間の足
の力には限りがあるため、このトルクを大きくするに
は、クランクアームを長くしてチェーンスプロケットの
軸からペダルまでの距離を長くとる必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
自転車のペダルの回転軌跡の直径は人間の足の長さに基
づいて決定されているため、現行のものより長くすると
ペダルを漕ぐのが困難になり、効率も悪く安定性でも問
題があるなどいろいろの不都合が生じる。
【0005】また、チェーンスプロケットの回転を後輪
に伝達するためにチェーンを用いているが、このチェー
ンは外れたり、切れたりすることからその取扱が面倒で
あり、またチェーン全体を覆うカバーを用いなければな
らないなど問題が多い。
【0006】この発明は以上の点に鑑みなされたもの
で、その目的は、チェーンを用いずに従来の自転車に比
べて容易に推進力が得られるとともに、従来の自転車と
同様に容易に運転操作することが可能な揺動支点型てこ
機構を用いた自転車を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明に係る自転車は、ハンドルおよびサドルが
取り付けられたフレームと、上記フレームの前後にそれ
ぞれ設けられた第1および第2車軸により回転自在に支
持された第1および第2車輪と、上記第1および第2車
軸の一方の車軸の両端部に、上記車軸の回転方向に関し
て互いに180度の位相差を持ってそれぞれ連結された
第1、第2クランク装置と、それぞれ一端部に力点、他
端部に支点、および力点と支点との間に作用点を有して
いるとともに、それぞれ上記作用点が上記第1および第
2クランク装置に回転自在に連結されたアーム状の第1
および第2てこ部材と、上記第1および第2てこ部材の
力点にそれぞれ回転自在に取り付けられた第1および第
2ペダルと、上記第1および第2てこ部材の支点にそれ
ぞれ回転自在に取り付けられ上記第1および第2てこ部
材の揺動支点を構成する第1および第2支持部材と、上
記一方の車軸の両端部近傍でそれぞれ上記フレームに固
定され、それぞれ水平方向に対して約5〜45度だけ下
方に傾斜しているとともに上記一方の車軸を通る案内方
向に延び、上記第1および第2支持部材を上記案内方向
に沿って移動自在に支持した第1および第2案内部材
と、を備え、上記ペダルを交互に踏むことにより、上記
第1および第2クランク装置を介して上記一方の車軸を
回転駆動し、上記第1および第2ペダルの各々は、上死
点および下死点を持ったほぼ偏平な非線形楕円状の移動
軌跡を有し、上死点付近において、各ペダルの前回転方
向の移動軌跡の接線と、上記上死点を通る垂線とのなす
角度が、各ペダルの後回転方向の移動軌跡の接線と、上
記垂線とのなす角度よりも小さいすることを特徴として
いる。
【0008】上記構成の自転車によれば、チェーンを用
いずに従来と同じ程度の足のストロークにより従来の自
転車に比べて楽に安定な状態で推進力が得られることが
できる。この際、第1および第2てこ部材を交互に踏む
ことにより、各ペダルは偏平な非線形楕円形状の移動軌
跡をとるが、第1および第2支持部材は、第1および第
2案内部材により、水平方向に対して下方に傾斜した案
内方向に沿って案内され、各ペダルの移動軌跡の上死点
付近において、各ペダルの前回転方向の移動軌跡の接線
と、上記上死点を通る垂線とのなす角度が、各ペダルの
後回転方向の移動軌跡の接線と、上記垂線とのなす角度
よりも小さく設定されている。そのため、各ペダルの移
動軌跡の編曲点を容易に認識することができ、ペダルの
逆踏みを生じることなく、従来の自転車と同様にように
ペダル操作を行うことができる。
【0009】更に、この発明の自転車によれば、上記一
方の車軸と上記サドルの中心との間の水平方向距離は、
約100mmの範囲内に設定されている。このような構
成によれば、第1および第2てこ部材の長さを短縮する
ことが可能となり、てこ部材を支持する支持構造部の剛
性を低減し、自転車全体の軽量化および製造コストの軽
減を図ることができる。
【0010】更に、この発明の自転車によれば、上記第
1および第2車輪は、上記第1および第2車軸の外側に
回転自在に支持されたハブをそれぞれ有し、また、上記
一方の車軸の回転を上記ハブに伝達するギア機構が設け
られている。そして、上記ギア機構は、上記第1および
第2クランク装置の一方に設けられた第1ギアと、上記
フレームに回転自在に支持され上記ハブの外側に設けら
れているととに、上記第1ギアに歯合した第2ギアおよ
び第2ギアと一体的に回転する大径の第3ギアを有する
多段ギアと、上記一方の車軸に回転自在に支持され上記
第3ギアに歯合ているとともに、ワンウェイクラッチを
介してハブの内周面に接続された第4ギアと、を備えて
いる。
【0011】上記構成によれば、ギア機構を車軸の一端
側でハブの外側に設けたいわゆる外付け構造とすること
ができ、構成の簡略化、保守点検の容易化を図り、全体
として製造コストの軽減を図ることができる。同時に、
ギアの多段化が容易となる。更に、第1および第2てこ
部材からの入力を第1および第2連結部材によって位相
合わせした後、ギア機構により増速して車輪に伝える構
成であることから、ギア機構に直接大きな負荷が掛から
ず、ギア機構の薄型化、軽量化を図ることができる。
【0012】この発明の自転車によれば、第1および第
2支持部材を案内する上記第1および第2案内部材は、
上記フレームに対して、上記案内方向の角度を調整可能
に取り付けられていることを特徴としている。このよう
な構成によれば、自転車の使用環境に応じて、第1およ
び第2支持部材の案内方向を任意に調整することがで
き、ペダル操作を最適な状態に設定することができる。
【0013】更に、この発明の自転車によれば、一方の
車軸に同軸的に取り付けられたロータと、上記フレーム
に固定されているとともに上記ロータと同軸的に対向配
置されたステータと、を有し、上記一方の車軸の回転を
補助するアシストモータを備えていることを特徴として
いる。上記アシストモータによって車軸の駆動を補助す
ることにより、自転車の走行が一層容易となり、疲労の
軽減および使用範囲の拡大等を図ることができる。
【0014】また、この発明に係る自転車は、ハンドル
およびサドルが取り付けられたフレームと、上記フレー
ムの前後にそれぞれ回転自在に設けられた第1および第
2車軸により回転自在に支持された第1および第2車輪
と、上記第1および第2車軸の一方の車軸の両端部に、
上記車軸の回転方向に関して互いに180度の位相差を
持ってそれぞれ連結された第1、第2クランク装置と、
それぞれ一端部に力点、他端部に支点、および力点と支
点との間に作用点を有しているとともに、それぞれ上記
作用点が上記第1および第2クランク装置に回転自在に
連結されたアーム状の第1および第2てこ部材と、上記
第1および第2てこ部材の力点にそれぞれ回転自在に取
り付けられた第1および第2ペダルと、上記第1および
第2てこ部材の支点にそれぞれ回転自在に取り付けられ
上記第1および第2てこ部材の揺動支点を構成した第1
および第2支持部材と、上記一方の車軸の両端部近傍で
それぞれ上記フレームに固定され、それぞれ水平方向に
対して約5〜45度だけ下方に傾斜した案内方向に延
び、上記第1および第2支持部材を上記案内方向に沿っ
て移動自在に支持した第1および第2案内部材と、を備
え、上記第1および第2てこ部材の各々は、上記作用点
と上記揺動支点とを通って延びる直線が上記作用点と上
記力点とを通って延びる直線に対して約5〜45度だけ
上方に傾斜するように形成され、上記第1および第2ペ
ダルを交互に踏むことにより、上記第1および第2クラ
ンク装置を介して上記一方の車軸を回転駆動することを
特徴としている。
【0015】更に、この発明に係る自転車によれば、上
記第1および第2案内部材の各々は、上記案内方向が上
記一方の車軸を通るように、あるいは、上記一方の車軸
に対して上方へ所定距離偏心した位置を通るように設け
られている。
【0016】上記構成の自転車によれば、チェーンを用
いずに従来と同じ程度の足のストロークにより従来の自
転車に比べて楽に安定な状態で推進力が得られることが
できる。この際、第1および第2てこ部材を交互に踏む
ことにより、各ペダルは偏平な非線形楕円形状の移動軌
跡をとるが、第1および第2支持部材は、第1および第
2案内部材により、水平方向に対して下方に傾斜した案
内方向に沿って案内され、各ペダルの移動軌跡の編曲点
を容易に認識し、従来の自転車と同様にようにペダル操
作を行うことができる。また、第1および第2てこ部材
を、上記作用点と上記揺動支点とを通って延びる直線が
上記作用点と上記力点とを通って延びる直線に対して約
5〜45度だけ上方に傾斜するように形成することによ
り、第1および第2ペダルの踏み幅、つまり、ペダルの
上死点と下死点との距離、を十分に長くした場合でも、
下死点におけるペダルと地表面との距離を十分に確保す
ることができる。加えて、案内部材の案内方向を車軸に
対して任意の偏心距離だけ偏心させることにより、てこ
部材を上記のように形成した場合でも、ペダルの上死点
において、てこ部材の力点、作用点間の部分をほぼ水平
に維持することができ、最も漕ぎ易い自転車を提供する
ことができる。
【0017】また、この発明に係る自転車は、ハンドル
およびサドルが取り付けられたフレームと、上記フレー
ムの前後にそれぞれ回転自在に設けられた第1および第
2車軸により回転自在に支持された第1および第2車輪
と、上記第1および第2車軸の一方の車軸の両端部に、
上記車軸の回転方向に関して互いに180度の位相差を
持ってそれぞれ連結された第1、第2クランク装置と、
それぞれ一端部に力点、他端部に支点、および力点と支
点との間に作用点を有しているとともに、それぞれ上記
作用点が上記第1および第2クランク装置に回転自在に
連結されたアーム状の第1および第2てこ部材と、上記
第1および第2てこ部材の力点にそれぞれ回転自在に取
り付けられた第1および第2ペダルと、上記第1および
第2てこ部材の支点にそれぞれ回転自在に取り付けられ
上記第1および第2てこ部材の揺動支点を構成した第1
および第2支持部材と、上記一方の車軸の両端部近傍で
それぞれ上記フレームに固定され、それぞれ水平方向に
対して約5〜45度だけ下方に傾斜した案内方向に延
び、上記第1および第2支持部材を上記案内方向に沿っ
て移動自在に支持した第1および第2案内部材と、を備
え、上記第1および第2てこ部材の各々は、上記作用点
と上記力点とを通って延びる直線が上記作用点と上記揺
動支点とを通って延びる直線に対して約5〜45度だけ
下方に傾斜するように形成され、上記第1および第2ペ
ダルを交互に踏むことにより、上記第1および第2クラ
ンク装置を介して上記一方の車軸を回転駆動することを
特徴としている。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、この
発明の実施の形態に係る自転車ついて詳細に説明する。
図1に示すように、自転車は、例えば金属パイプによっ
て形成されたフレーム10と、フレームに回転自在に取
り付けられた前輪11および後輪12と、を備えてい
る。フレーム10は、前端にヘッドパイプ13を有する
中央フレーム14、中央フレームの後端から斜め後方、
かつ上方に延出したサドルフレーム16、および、中央
フレームの後端から後方かつ斜め下方に延出した2本の
後部フレーム18a、18bを備えている。
【0019】フレーム10のヘッドパイプ13には、フ
ロントフォーク20が回転自在に取り付けられ、斜め下
方に向って延出している。そして、フロントフォーク2
0の延出端には車軸11aが取り付けられ、この車軸に
より、前輪11のハブ11bが回転自在に支持されてい
る。また、ヘッドパイプ13には、操舵装置として機能
するハンドル22のハンドルポスト22aが回転自在に
装着され、フロントフォーク20に接続されている。
【0020】サドルフレーム16の上端には、サドルポ
スト24を介してサドル25が取り付けられている。サ
ドル25の高さは、固定ねじ26を緩めた状態でサドル
ポスト24を上下することにより、調整することができ
る。更に、サドル25は、サドルポスト24に設けられ
た調整ねじ27により、前後方向の位置を所定範囲内で
調整可能となっている。
【0021】図1ないし図4に示すように、後部フレー
ム18a、18bは、それぞれその中間部から後方部分
が二股状に形成され、後輪12の両サイドに延出してい
るとともに、その延出端は、それぞれ板状の後輪支持フ
レーム28a、28bを介して互いに連結されている。
これら対向する一対の支持フレーム28a、28bによ
り、後輪12の車軸30の両端がそれぞれベアリング2
9を介して回転自在に支持され、水平に保持されてい
る。そして、車軸30の外周には、一対のベアリング2
7を介して、後輪12のハブ12aが回転自在に支持さ
れている。
【0022】車軸30の一方の端部側、例えば、後輪支
持フレーム28a側の端部には、車軸30の回転をハブ
12aに伝達するギア機構50が設けられている。この
ギア機構50は、車軸30に同軸的に嵌合された環状の
ベース板51と、ベース板上に延出方向に沿って所定の
間隔を置いて回転自在に取り付けられた複数、例えば、
3つの遊星ギア52と、ベアリング54を介して車軸3
0に回転自在に取り付けられた太陽ギア55と、を備え
ている。
【0023】各遊星ギア52は、車軸30と平行な枢軸
を有している。また、太陽ギア55は、3つの遊星ギア
52と歯合しているとともに、ワンウェイクラッチ56
を介して、ハブ12aの一端側内周面に接続されてい
る。このギア機構50およびハブ12aの一端は、後輪
支持フレーム28aに固定されたカバー58によって覆
われ保護されている。
【0024】上記ギア機構50によれば、車軸30が回
転駆動されると、ベース板51が車軸と一体に回転し、
遊星ギア52は自転しながら太陽ギア55の周囲を公転
する。これにより、太陽ギア55が回転し、その回転が
ワンウェイクラッチ56を介してハブ12aに伝達さ
れ、後輪12が回転駆動される。
【0025】なお、車軸30が反対方向に回転した場合
には、ギア機構50の最終段とハブ12aとの間に設け
られたワンウェイクラッチ56の作用により、太陽ギア
52の回転がハブ12aに伝達されず、車軸30のみが
空転する。逆に、車軸30が停止している場合でも、ワ
ンウェイクラッチ56の作用により、後輪12aは前進
方向に空転することができる。
【0026】車軸30の両端部はそれぞれ後輪支持フレ
ーム28a、28bを貫通して外側に延出し、これら両
端部にはスプライン31が形成されている。そして、車
軸30の両端には、連結リング32a、32bがそれぞ
れ嵌合され、かつ、ねじ33によって固定されている。
連結リング32a、32bは、その外周から半径方向に
突出した延出部34a、34bを一体に有している。ま
た、連結リング32a、32bは、延出部34a、34
bが車軸30の円周方向に沿って互いに180度の位相
差を持った状態で、車軸30に固定されている。
【0027】連結リング32a、32bの延出部34
a、34bにはクランクピン36a、36bが取り付け
られ、車軸30と平行に延びているとともに車軸に対し
て偏心して位置している。そして、これらのクランクピ
ン36a、36b、連結リング32a、32b、車軸3
0は、第1および第2クランク装置をそれぞれ構成して
いる。
【0028】クランクピン36aには、連結リング32
aの外側に位置した右側のペダルアーム38aが、ベア
リング37aを介して回転自在に軸支されている。同様
に、クランクピン36bには、連結リング32bの外側
に位置した左側のペダルアーム38bがベアリング37
bを介して回転自在に軸支されている。
【0029】それぞれ第1および第2てこ部材として機
能するペダルアーム38a、38bは、後輪12の車軸
30の近傍からフレーム10の前部側へそれぞれ延出し
ている。ペダルアーム38a、38bの前端部には、ペ
ダル40a、40bがそれぞれ回転自在に取り付けられ
ているとともに、後端部には、ローラ42a、42bが
それぞれ回転自在に軸支され後輪支持フレーム28a、
28b側に位置している。なお、ローラ42a、42b
の回転軸、およびペダル40a、40bの回転軸は、車
軸30と平行に延びている。
【0030】また、第1および第2支持部材として機能
するローラ42a、42bは、後輪支持フレーム28
a、28bに固定された案内部材44a、44bにより
所定の方向に沿って転動自在に案内および支持されてい
る。図3および図4に示すように、案内部材44a、4
4bは、中空のキャップ状に形成され、その周縁部が複
数の固定ねじ45によって後輪支持フレーム28a、2
8bにそれぞれ固定されている。そして、これらの案内
部材44a、44bは、ローラ42a、42bを案内す
るための案内溝46a、46bをそれぞれ規定してい
る。
【0031】案内溝46a、46bの高さWは、ローラ
42a、42bの直径とほぼ等しく形成され、深さD
は、ローラ42a、42bの幅よりも僅かに大きく形成
されている。また、案内部材44a、44bには、案内
溝46a、46bに連通しているとともに、ローラ42
a、42bの支軸を挿通するための開口48a、48b
がそれぞれ形成されている。これらの開口48a、48
bは、ローラ42a、42bが案内溝から外れないよう
に、ローラの直径よりも小さな幅に形成されている。
【0032】更に、本実施の形態によれば、図4から良
くわかるように、案内溝46a、46bは、水平方向H
に対して所定角度θだけ下方に傾斜しているとともに、
つまり、車軸30側の端の方が低くなるように傾斜して
いるとともに、車軸30を通る方向Aに沿って延び、ロ
ーラ42a、42bを方向Aに沿って案内する。この所
定角度θは、約5〜45度、望ましくは、10〜20度
の範囲に設定される。そして、この角度θは、ペダルア
ーム38a、38bの長さ、ペダル40a、40bの最
下位置(下死点)から地表面までの距離、車軸30に対
するクランクピン36a、36bの偏心距離を考慮し
て、上記範囲内に設定する。本実施の形態では約15度
に設定されている。
【0033】上記のようなペダルアーム38a、38b
は、それぞれてこ機構を構成するもので、ペダル40
a、40bが取り付けられているペダルアームの前端部
は力点、ローラ42a、42bが取り付けられている後
端部は揺動支点、クランクピン36a、36bに接続さ
れた後端よりの中間部は作用点としてそれぞれ機能す
る。そして、図2に示すように、ペダルアーム38a、
38bの作用点から揺動支点までの距離をL1、作用点
から力点までの距離をL2とした場合、L1:L2は、
例えば、1:3に設定されている。具体的には、L1は
約80〜150mm、L2は約200〜400mmに設
定されている。更に、本実施の形態によれば、図1に示
すように、後輪12の車軸30とサドル25の中心との
水平方向距離Bは、約100mmの範囲内に設定されて
いる。
【0034】上記のように構成された自転車に乗る場合
には、図1において、サドル25に腰掛け、ペダルアー
ム38a、38bの力点に設けられている左右のペダル
40a、40bに左右の足を乗せ交互に踏み込む。例え
ば、図1の状態においては、初めに右側のペダル38a
を図示の位置から下に踏み込む。
【0035】これにより、ペダルアーム38a、38b
は、揺動支点42a、42bを中心として上下に揺動
し、ペダル40a、40bは、それぞれ偏平な非線形楕
円状の軌跡Xに沿って時計方向に回転運動を行う。この
際、ペダル40a、40bは、クランク機構の働きによ
り、180度の位相差を持って回転運動を行い、例え
ば、ペダル40aが図1に実線で示す上死点にある時、
ペダル40bは一点鎖線で示す下死点に位置している。
【0036】ペダル40aを上死点から下死点まで矢印
方向に沿って踏込むと、ペダルアーム40aのてことし
ての作用点は、クランクピン36aを介して連結リング
32aおよび車軸30を時計方向に回転させる。その
際、揺動支点としてのローラ42aは案内溝48a内を
転動しながらA方向に移動する。そして、車軸30が時
計方向へ回転することにより、ギア機構50およびワン
ウェイクラッチ56を介してハブ12aおよび後輪12
が時計方向に回転駆動され、自転車が前進する。
【0037】車軸30の回転は左側の連結リング32b
およびクランクピン36bに伝達される。それにより、
左側のペダルアーム38bがローラ42bを支点として
揺動し、図1に一点鎖線で示す下降位置から実線で示す
上方位置に持ち上げられる。従って、右側のペダル40
aが下死点まで移動した時点で、左側のペダル40bは
上死点まで移動している。
【0038】この状態で今度は左足でペダル40bを踏
み込んで行くと、ペダルアーム40bが下降し、クラン
クピン36bを介して連結リング32bおよび車軸30
を時計方向に回転させる。その際、揺動支点としてのロ
ーラ42bは案内溝48b内を転動しながらA方向に移
動する。そして、車軸30が時計方向へ回転することに
より、ギア機構50およびワンウェイクラッチ56を介
してハブ12aおよび後輪12が時計方向に回転駆動さ
れ、自転車が前進する。
【0039】以上のように、左右の足で交互にペダル4
0a、40bを踏み込むことにより車軸30を交互に回
転駆動し、自転車を走行させることができる。
【0040】上記のように構成された自転車において、
ペダル40a、40bの移動軌跡Xは、上述したように
偏平な非線形楕円状の閉曲線となる。この軌跡Xは極め
て偏平であるから、ペダルの移動軌跡が円形となる従来
の自転車に比較して水平方向の変位量が小さく、ほとん
ど足を上下に往復させるだけの感覚でペダル40a、4
0bを漕ぐことができる。そのため、従来の自転車で
は、ペダルがその移動軌跡の頂上位置から若干前方に回
転した位置、例えば時計の針では2時の方向から4時の
位置までの間、つまり、角度では約60度程度の範囲で
のみ、ペダルを踏み込んで自転車の推進力を得ることが
できるが、本実施の形態に係る自転車によれば、ペダル
40a、40bの移動軌跡Xの内、上死点から下死点ま
でのほぼ全範囲でペダルに踏込み力を与えることができ
る。従って、本実施の形態の自転車によれば、従来に比
較して、極めて効率良く踏込み力を与えることができる
とともに、連続した推進力を得ることができる。
【0041】また、ペダル40a、40bの踏込み動作
は、平地での歩行における足踏み状態とほぼ同じであ
り、従来の自転車を漕ぐときのペダルの回転に合わせた
脚の回転運動とは異なり、極めて自然な足の上下運動で
あるため力のロスが無く、疲労が少なくて済む。
【0042】また、揺動支点型のてこ機構をなすペダル
アーム38a、38bを用いていることから、従来のよ
うなチェーンを用いる必要がなく、構造の簡略化すると
ともに保守点検も容易となる。更に、てこ機構の働きに
よりに、足による踏込み力を増倍して車軸30に伝える
ことができ、容易に大きな推進力を得ることが可能とな
る。
【0043】なお、チェーンを用いた在来の自転車にお
いて、チェーンに起因して約20%の伝達ロスが生じ
る。本実施の形態に係る自転車によれば、チェーンレス
であるため、その伝達ロスがない分、約20%の伝達効
率向上を期待することができる。
【0044】更に、本実施の形態に係る自転車によれ
ば、ペダルを踏込むことにより生じた駆動力は、アーム
を介して後輪軸のクランクに直接伝達され、自転車全体
では、いわゆるミッドシップの重量バランスとなり、2
0%前後の効力伝達効率の向上を期待することができ
る。
【0045】ここで、図5を参照して揺動支点型てこ機
構を用いた本実施の形態の自転車と、従来の自転車との
動作を解析して比較する。図5(a)は従来の自転車の
ペダルの回転軌跡Yを示し、チェーンスプロケットの回
転軸100の周りに互いに180度の位相差をもって設
けたクランクアーム101、102の先端にそれぞれペ
ダル103、104を取り付けたものとする。
【0046】図において、クランクアーム101、10
2の長さをLとし、ペダル104に対して時計方向の回
転軌跡Yの接線方向に加えられる力をFcとすると、中
心の軸100におけるトルクT0は T0=L・Fc となる。
【0047】一方、図5(b)は、本実施の形態に係る
自転車を簡略化して示したもので、ペダルアーム38a
の長さを3Lとし、ペダルアーム38aの動作角度をα
とし、ペダル40aの軸が移動軌跡Xに沿ってθ/2回
動した時の軌跡Xの中心と、上死点との直線距離を従来
のクランクアームの長さと同じLとする。この場合、ペ
ダル40aの移動軌跡Xの接線方向に従来と同じ力Fc
が加えられると、ペダルアーム38aの揺動支点である
ローラ42aの軸に生じるトルクTは、 T=3L・Fc となり、従来の自転車の3倍の力が発生することにな
る。そのため、後輪の車軸30に従来の自転車と同等の
トルクTを発生させるには、例えばクランクピン36a
が描く円の半径が1/3Lとなる位置を選んでクランク
ピン36aをペダルアーム38a上に設ければよいこと
になる。
【0048】そして、従来の自転車のクランクアームの
長さLが160mmであれば、本実施の形態におけるペ
ダルアーム38aの長さは3×160=480mmとな
り、通常の寸法の自転車のフレーム上に充分余裕を持っ
て取り付けることができる。
【0049】また、従来の自転車におけるペダルの移動
軌跡Yの積分値を1005mmとした場合、本実施の形
態における自転車においては、ペダルの移動軌跡Yの積
分値は692mmとなる。従って、これらの自転車を比
較すると、1005−692=313mm、313÷6
92=0.452となる。これは、従来の自転車は、本
実施の形態に係る自転車に比較して、約45%だけペダ
ルの踏込み長さが長くなることを意味している。
【0050】このことから、本実施の形態に係る自転車
では、従来の自転車に比較して、ペダルを45%ゆっく
りと踏込んだ場合でも従来と同じスピードを得ることが
でき、必要な踏込み力は同一であるから、従来に比較し
て約60%の力でゆっくりとペダルを踏込んでも、従来
の自転車と同じ距離を同じ速度で走行することが可能と
なる。
【0051】更に、本実施の形態によれば、サドル25
は、後輪12の車軸30に対して、水平方向距離Bが約
100mmの範囲に配置されているため、ペダルアーム
38a、38bの長さを比較的短くすることが可能とな
る。これにより、ペダルアーム38a、38bを軽量化
することができ、これに伴い、後輪支持フレーム28a
等、ペダルアームの支持部分の剛性を低減可能となり、
一層の軽量化、構成の簡略化を図ることができる。
【0052】一方、上記のような揺動支点型てこ機構を
用いた自転車において、ペダル40a、40bは偏平な
非線形楕円状の移動軌跡Xを取り、ほぼ上下方向に移動
することから、足の踏み方向や、位置を明確に認知する
にはある程度の熟練を必要とする。すなわち、図1およ
び図5(b)に示す例では、各ペダル40a、40bは
時計方向に回転運動を行い、上死点Bを通り過ぎたペダ
ルを下死点Cに向って踏込むことにより後輪12の推進
力を得ることができる。逆に、上死点Bを通り過ぎる前
のペダル40a、40b、つまり、時計方向に沿って下
死点Cから上死点Bに向かう途中のペダルを誤って下方
に踏込んだ場合、すなわち、逆踏みした場合、後輪車軸
に組込まれているワンウェイクラッチの作用により、力
は後輪12に伝達されず、ガクとした衝撃を足に受ける
とともに、ペダルは反時計方向の移動軌跡を取りながら
空転することになる。このように、揺動支点型てこ機構
を用いた自転車では、ペダルの移動軌跡Xにおける上死
点B付近の見極めが難しい。
【0053】ペダルアームにおける揺動支点の移動方向
が水平方向に設定されている場合、ペダル移動軌跡にお
ける上死点と下死点とがほぼ垂直方向に並んで位置する
ため、ペダルは上死点の位置で上昇運動から下降運動へ
急激に変化し、上記のような問題が生じ易い。
【0054】そこで、本実施の形態によれば、前述した
ように、揺動支点として機能するローラ42a、42b
の移動方向を規定する案内溝46a、46bは、水平方
向Hに対して所定角度θだけ下方に傾斜しているととも
に、つまり、車軸30側の端の方が低くなるように傾斜
しているとともに、車軸30を通る方向Aに沿って延
び、ローラ42a、42bを方向Aに沿って案内する。
この所定角度θは、約5〜45度、望ましくは、10〜
20度の範囲に設定され、本実施の形態では約15度に
設定されている。
【0055】このように、ローラ42a、42bの移動
方向を水平方向に対して下方へ傾けることにより、ペダ
ル40a、40bの移動軌跡Xの編曲点部分、つまり、
ペダルが上昇移動から下降移動に変化する上死点B部分
に見かけ上の幅を持たせている。同時に、ペダル40
a、40bの下降移動時と上昇移動時とで角度の変化率
を相違させ、足を持ち上げる上昇移動は緩やかな角度
で、上死点では停止感があり、かつ、足を押し下げる下
降移動は急激な角度を持たせ、上昇移動と下降移動との
変化が明確となるように構成している。
【0056】すなわち、図5(b)に示すように、上死
点B付近において、上死点Bを通る垂線Zと、自転車を
前進させるための上死点Bから下死点Cに向かう時計方
向(前回転方向)の移動軌跡の接線bと、のなす角度を
D、逆踏み方向、つまり、上死点Bから下死点Cに向か
う反時計方向(後回転方向)の移動軌跡の接線cと垂線
Zとのなす角度をE、とした場合、ペダル40a、40
bの移動軌跡Xは、角度D<角度Eとなるように設定さ
れている。角度Dと角度Eとの差は、10度以上である
ことが望ましい。
【0057】例えば、ペダルアーム38a、38bにお
いて、ペダル40a、40bからクランクピン36a、
36bまでの長さを400mm、クランクピンからロー
ラ42a、42bまでの長さを115mm、案内溝46
a、46bの傾斜角度θを17度、車軸に対するクラン
クピンの偏心距離を35mmとした場合、角度D=30
度、角度E=48度となる。
【0058】これにより、ペダル40a、40bが上死
点から下降動作を開始する部分を明確に感知し、ペダル
の逆踏みを防止可能となり、自転車の操作性向上を実現
することができる。
【0059】また、本実施の形態によれば、図5(b)
に示すように、ぺダルアーム38aは、ペダル40aが
移動軌跡Xの上死点Bに位置した状態において、ペダル
40aとクランクピン36aとを結ぶ線Fがほぼ水平と
なるように構成されている。例えば、ペダル40aが上
死点Bに位置した状態において、線Fと水平方向Hとの
なす角度βは、0±15度の範囲に設定されている。な
お、ペダルアーム38bも同様に構成されている。
【0060】このように、上死点Bにおいてペダルアー
ムがほぼ水平となるように構成することにより、ペダル
の移動軌跡は、上がり勾配が緩やかで、下り勾配が急と
なるため、ペダル40a、40bが上死点から下降動作
を開始する部分の感知が容易となる。
【0061】また、ローラ42a、42bの移動方向を
水平方向に対して下方に傾けた場合、ペダルの移動位置
が0度に達する以前から、後輪の推進力を発生させるこ
とができ、従来の自転車に比較して約10%の効率向上
を図ることができる。
【0062】図6は、上述した本実施の形態に係る自転
車において角度θを7度および15度に設定した場合
と、従来の自転車とについて、ペダルの角度位置と水平
方向移動量との関係を比較して示している。
【0063】図に示すように、例えば、θ=7度の場
合、330度点から0度点および30度点を見ると、3
30度点の方が30度点よりも上にきている。つまり、
330度点の接線角よりも、30度点の接線角のほうが
急となっている。これは、同様に、300度点は、60
度点よりも接線角が緩やかであることを示している。僅
かな角度θでも、足の上昇方向への接線角度が変化する
ことになり、踏込み力を入れ易い構造となる。
【0064】また、θ=0度の場合、ペダルは0度から
ほぼ90度付近まで水平方向前方への移動成分を含んで
いるのに対して、θ=7度、15度の場合、ペダルの水
平方向前方への移動成分は0度から60度までの範囲に
のみ含まれる。このことから、θ=7度および15度の
場合、θ=0度に比較してペダルの水平方向への移動ロ
スが少なく、0度から180度までのほぼ全範囲踏込み
可能となり、ペダルを踏み込み易くかつ効率良く踏込み
力を利用できることが分かる。
【0065】更に、θ=7度、15度の場合、180度
から360度の範囲においてペダルの水平移動量は緩や
かに変化し、足を上げるときには斜めにさっと上げれば
よく、また、0度の編曲点付近では、立上がり部分が一
様に上がるため、時間的にも上死点に上がる感覚が分か
り易く、同時に、上死点から下降動作を開始する部分も
明確に感知することができる。
【0066】そして、前述したように、本実施の形態に
係る自転車によれば、種々の点で効率向上を図ることが
でき、全体として、1.2×1.2×1.45×1.1
=2.297となり、従来の自転車に比較して約2倍以
上の効率向上を図ることができる。なお、和をとった場
合でも、20%+20%+45%+10%=95%とな
り、従来の自転車に比較して約2倍の効率向上を得るこ
とができる。
【0067】なお、上述した実施の形態において、揺動
支点を構成するローラ42a、42bを案内する案内部
材44a、44bは、後輪支持フレーム28a、28b
に対して強固に固定する構成としたが、必要に応じて角
度調整可能な構成としてもよい。この場合、自転車の使
用環境に応じて、ローラ42a、42bの移動方向A、
つまり、角度θを任意に調整可能となる。
【0068】次に、図7を参照して、この発明の他の実
施の形態に係る自転車の要部について説明する。この実
施の形態によれば、ギア機構50として、多段化可能な
2段ギア機構を備えている。なお、他の構成は、前述し
た実施の形態と同一であり、同一の部分には同一の参照
符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0069】本実施の形態におけるギア機構50によれ
ば、一方、例えば、右側の連結リング32aの後輪支持
フレーム28a側の端部外周には、第1ギア60が形成
されている。また、後輪支持フレーム28aに固定され
た枢軸61には、第1ギア60と歯合した小径の第2ギ
ア62が回転自在に取り付けられている。第2ギア62
には、これと一体的に回転する大径の第3ギア64が嵌
合固定されている。そして、これらの第1ないし第3ギ
ア60、62、64は、後輪支持フレーム28aの外面
側に設けられ、いわゆる外付けとなっているとともに、
後輪支持フレームにねじ止めされたカバー66によって
保護されている。
【0070】また、後輪12の車軸30において、連結
リング32a側の端部外周には、ベアリング68を介し
て第4ギア70が回転自在に取り付けられている。第4
ギア70の一端部は第3ギア64に歯合しているととも
に、他端部は、ワンウェイクラッチ71を介して後輪1
2のハブ12aの内周面に接続されている。
【0071】上記のように構成された自転車によれば、
ペダルアームを交互に踏込むと、連結リング32a、3
2bおよび車軸30が時計方向に回転駆動される。連結
リング32aの回転は、この連結リングに形成された第
1ギア60aを介して第2および第3ギア62、64に
伝達され、これらのギアを反時計方向に回転駆動する。
【0072】更に、この回転は、第3ギア64によって
増速された状態で第4ギア70に伝達され、第4ギアを
時計方向に回転駆動する。それにより、ワンウェイクラ
ッチ71を介してハブ12aが時計方向、つまり、前進
方向に回転駆動される。
【0073】上記構成の自転車によれば、前述した実施
の形態と同様の作用効果を得ることができるとともに、
外付けの多段ギア機構50を用いることにより、ハブ内
蔵型のギア機構を用いた場合に比較して、構成の簡略
化、保守点検の容易化、製造コストの低減を図ることが
できる。更に、変速機構を容易に組合わせることがで
き、一層の多段化が可能となる。
【0074】また、ペダルアーム38a、38bからの
入力は、連結リング32a、32bによって位相合わせ
した後に車軸30で合成され、多段ギア機構50により
増速され、ワンウェイクラッチ71を介して後輪12に
伝えられる構成であることから、ギア機構に直接大きな
負荷が掛からず、ギア機構の薄型化、軽量化を図ること
ができる。
【0075】次に、図8および図9を参照して、この発
明の更に他の実施の形態に係る自転車の要部について説
明する。この実施の形態によれば、上述した他の実施の
形態と同様に2段ギア機構50を備えているとともに、
更に、自転車の走行をアシストするアシストモータ80
を備えている。なお、他の構成は、前述した実施の形態
と同一であり、同一の部分には同一の参照符号を付して
その詳細な説明を省略する。
【0076】本実施の形態における自転車によれば、後
輪の車軸30において、右側の端部に前述した2段ギア
機構50が設けられ、左側の端部にアシストモータ80
が設けられている。このアシストモータは円盤状のアウ
タロータ82を備え、このアウタロータは、連結リング
に代わって、車軸30の一端に同軸的に固定され、後輪
支持フレーム28aとペダルアーム38bとの間に位置
している。
【0077】アウタロータ82にはクランクピン36b
が固定され車軸30に対し偏心して位置している。そし
て、このクランクピン36bは、ベアリング37bを介
して、ペダルアーム38bの作用点に回転自在に連結さ
れている。
【0078】また、アシストモータ80は、複数のコア
84および各コアに巻回された駆動コイル86を有する
環状のステータ87を備えている。このステータ87
は、後輪支持フレーム28bの外面に固定され、車軸3
0と同軸的に位置しているとともに、アウタロータ82
の内面と所定の隙間を置いて対向している。
【0079】更に、本自転車は、アシストモータ80の
駆動コイル86に電流を供給するための図示しない充電
可能なバッテリを備え、このバッテリは、フレーム10
の所望位置に脱着自在に取付けられている。
【0080】上記のように構成された自転車によれば、
前述した複数の実施の形態と同様の作用効果を得ること
ができるとともに、必要に応じてアシストモータを適時
駆動することにより、一層容易に大きな推進力を得るこ
とができ、坂道等においても楽に自転車を走行させるこ
とができる。
【0081】次に、図10(a)および図11を参照し
て、この発明の更に他の実施の形態に係る自転車の要部
について説明する。前述した実施の形態において、ペダ
ルアームは、その力点、作用点、支点が直線上に並んで
位置するように構成されているが、この実施の形態によ
れば、各ペダルアームは、その揺動支点側が力点側に対
して所定角度θだけ傾斜するように屈曲して形成されて
いる。
【0082】すなわち、本実施の形態における自転車に
よれば、ペダルアーム38aは、ローラ42aの設けら
れている揺動支点とクランクピン36aが設けられてい
る作用点とを通って延びる直線Gが、ペダル40aが設
けられている力点と作用点とを通って延びる直線Fに対
して所定角度θ、つまり、約5〜45度、望ましくは1
0〜20度だけ上方に傾斜するように屈曲して形成され
ている。
【0083】また、案内部材44aの案内溝46aは、
は、水平方向Hに対して所定角度θだけ下方に傾斜して
いるとともに、つまり、車軸30側の端の方が低くなる
ように傾斜しているとともに、車軸30に対して上方へ
所定距離eだけ偏心した位置を通る方向Aに沿って延
び、ローラ42aを方向Aに沿って案内する。この所定
角度θは、約5〜45度、望ましくは、10〜20度の
範囲に設定される。
【0084】そして、この所定角度θは、ペダルアーム
38aの長さ、ペダル40aの最下位置(下死点)から
地表面までの距離、車軸30に対するクランクピン36
a等を考慮して、上記範囲内に設定する。本実施の形態
では約30度に設定されている。他方のペダルアーム3
8bも同様に構成されている。他の構成は、前述した実
施の形態と同一であり、その詳細な説明は省略する。
【0085】このように構成された自転車によれば、前
述した実施の形態と同様の作用効果を得ることができ
る。同時に、ペダルアーム38a、38bの揺動支点側
を所定角度θだけ屈曲することより、ペダル40a、4
0bの踏み幅、つまり、ペダルの上死点と下死点との距
離、を十分に長くした場合でも、下死点におけるペダル
と地表面との距離を十分に確保することができる。加え
て、案内部材44a、44bによって規定された案内溝
を車軸30に対して任意の偏心距離eだけ偏心させるこ
とにより、ペダルアーム38a、38bを上記のように
屈曲させた場合でも、ペダルの上死点において、ペダル
アームの力点、作用点間の部分をほぼ水平に維持するこ
とができ、最も漕ぎ易い自転車を提供することができ
る。
【0086】一方、図10(b)および図12に示す更
に他の実施の形態によれば、ペダルアーム38a、38
bの各々は、上記他の実施の形態と同様に、揺動支点側
を所定角度θ屈曲して形成されされているとともに偏心
クランク90を有し、その作用点は、偏心クランク90
を介してクランクピン36a、36bに連結されてい
る。その他の構成は前述した実施の形態と同様である。
【0087】このような構成によれば、上記他の実施の
形態と同様の作用効果を得ることができるとともに、偏
心クランク90を用いることにより、ペダルアームとク
ランクピンとの間に作用する機械的応力を大幅に低減
し、自転車の耐久性および信頼性を大幅に向上すること
が可能となる。
【0088】なお、図10ないし図12に示した実施の
形態において、案内部材によって規定された案内溝は、
車軸30に対して所定距離偏心した位置を通る構成とし
たが、図13および図14に示すように、車軸30上を
通る方向Aに沿って延びた構成としてもよく、この場合
でも、ペダルの踏み幅を十分に長くし、かつ、下死点に
おけるペダルと地表面との距離を十分に確保することが
できる。また、図10ないし図14に示した実施の形態
においても、図7に示した多段ギア機構や、図8および
図9に示したアシストモータのいずれか、あるいは両方
を組合わせて用いてもよい。
【0089】この発明は上述した実施の形態に限定され
ることなく、この発明の範囲内で種々変形可能である。
例えば、上述した実施の形態では、ペダルアームの揺動
支点を案内する案内部材44a、44bの案内方向Aを
水平方向Hに対して所定角度θだけ下方に傾斜させる構
成としたが、これに限らず、案内方向Aを水平方向Hと
一致させ、各ペダルアームをその力点側が揺動支点側に
対して所定角度θだけ傾斜するように構成してもよい。
【0090】すなわち、図15に示す実施の形態によれ
ば、ペダルアーム38aは、クランクピン36aが設け
られている作用点とペダル40aが設けられている力点
とを通って延びる直線Fが、ローラ42aの設けられて
いる揺動支点と作用点とを通って延びる直線Gに対して
所定角度θ、つまり、約5〜45度、望ましくは10〜
20度だけ下方に傾斜するように屈曲して形成されてい
る。また、案内部材44aは、ローラの案内方向がほぼ
水平方向と一致するように設けられている。他方のペダ
ルアーム38bも同様に構成されている。他の構成は、
前述した実施の形態と同一であり、その詳細な説明は省
略する。
【0091】このように構成された自転車においても、
前述した実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることが
できる。なお、各ペダルアームの上記作用点と力点との
間の部分は、図15に示したような直線状に限らず、湾
曲して延びていてもよい。
【0092】また、図15に示す実施の形態において、
案内部材44a、44bによって規定された案内溝46
a、46bは、水平に延びているとともに車軸30を通
る方向に沿って延びた構成としたが、図16に示すよう
に、案内部材44a、44bは、案内溝46a、46b
の延出方向Aが水平方向に対して上方へ所定角度θだけ
下方へ傾斜するとともに、車軸30に対して所定距離e
だけ下方に偏心した位置を通る構成としてもよい。この
場合でも、ペダルの踏み幅を十分に長くし、かつ、下死
点におけるペダルと地表面との距離を十分に確保するこ
とができる。
【0093】なお、図16に示す実施の形態において、
他の構成は図15に示した実施の形態と同一であり、そ
の詳細な説明は省略する。
【0094】また、上述した実施の形態では、前輪11
および後輪12は、互いに等しい直径に設定されている
が、必要に応じて互いに異なる直径としてもよい。図1
7(a)に示す実施の形態によれば、後輪12は前輪1
1よりも十分に大きな直径に形成されている。
【0095】また、前述した実施の形態では、揺動支点
型のてこ機構により後輪側の車軸30を駆動する構成と
したが、図17(b)に示すように、前輪側の車軸11
aを駆動する構成としてもよい。
【0096】更に、上記実施の形態では、一対のペダル
をそれぞれ時計方向に回転駆動する構成としたが、ギア
列を組み替えることにより、反時計方向に回転駆動する
構成としてもよく、この場合においても、前述した実施
の形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0097】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明によれ
ば、チェーンを用いずに高い効率で人間の力を利用でき
るとともに、従来の自転車と同様に容易に運転操作する
ことができ、安全、軽量な揺動支点型てこ機構を用いた
自転車を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態に係る自転車全体を示す
側面図。
【図2】上記自転車の後輪の駆動部を示す平面図。
【図3】上記後輪の駆動部を拡大して示す断面図。
【図4】上記後輪駆動部の側面図。
【図5】従来の自転車、および図1ないし図4に示す本
実施の形態に係る自転車における発生トルクの説明図。
【図6】本実施の形態に係る自転車におけるペダルの回
転位置と水平移動量との関係を示すグラフ。
【図7】この発明の他の実施の形態に係る自転車の後輪
駆動部を示す断面図およびギア機構の側面図。
【図8】この発明の更に他の実施の形態に係る自転車の
後輪駆動部を示す断面図。
【図9】上記更に他の実施の形態に係る自転車の後輪駆
動部の側面図およびアシストモータの断面図。
【図10】この発明の他の実施の形態に係る自転車のペ
ダルアームをそれぞれ示す側面図。
【図11】この発明の他の実施の形態に係る自転車の要
部を示す側面図。
【図12】この発明の他の実施の形態に係る自転車の要
部を示す側面図。
【図13】この発明の更に他の実施の形態に係る自転車
の要部を示す側面図。
【図14】この発明の更に他の実施の形態に係る自転車
の要部を示す側面図。
【図15】この発明の他の実施の形態に係る自転車の要
部を示す側面図。
【図16】この発明の他の実施の形態に係る自転車の要
部を示す側面図。
【図17】この発明に係る自転車の変形例を概略的に示
す側面図。
【符号の説明】
10…フレーム 11…前輪 12…後輪 12a…ハブ 11a、30…車軸 22…ハンドル 25…サドル 28a、28b…後輪支持フレーム 32a、32b…連結リング 36a、36b…クランクピン 38a、38b…ペダルアーム 40a、40b…ペダル 42a、42b…ローラ 44a、44b…案内部材 46、46b…案内溝 50…ギア機構 60…第1ギア 62…第2ギア 64…第3ギア 70…第4ギア 80…アシストモータ 82…アウタロータ 84…コア 86…駆動コイル 87…ステータ 90…偏心クランク

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ハンドルおよびサドルが取り付けられたフ
    レームと、 上記フレームの前後にそれぞれ回転自在に設けられた第
    1および第2車軸により回転自在に支持された第1およ
    び第2車輪と、 上記第1および第2車軸の一方の車軸の両端部に、上記
    車軸の回転方向に関して互いに180度の位相差を持っ
    てそれぞれ連結された第1、第2クランク装置と、 それぞれ一端部に力点、他端部に支点、および力点と支
    点との間に作用点を有しているとともに、それぞれ上記
    作用点が上記第1および第2クランク装置に回転自在に
    連結されたアーム状の第1および第2てこ部材と、 上記第1および第2てこ部材の力点にそれぞれ回転自在
    に取り付けられた第1および第2ペダルと、 上記第1および第2てこ部材の支点にそれぞれ回転自在
    に取り付けられ上記第1および第2てこ部材の揺動支点
    を構成した第1および第2支持部材と、 上記一方の車軸の両端部近傍でそれぞれ上記フレームに
    固定され、それぞれ水平方向に対して約5〜45度だけ
    下方に傾斜しているとともに上記一方の車軸を通る案内
    方向に延び、上記第1および第2支持部材を上記案内方
    向に沿って移動自在に支持した第1および第2案内部材
    と、を備え、 上記第1および第2ペダルを交互に踏むことにより、上
    記第1および第2クランク装置を介して上記一方の車軸
    を回転駆動し、 上記第1および第2ペダルの各々は、上死点および下死
    点を持ったほぼ偏平な非線形楕円状の移動軌跡を有し、
    上死点付近において、各ペダルの前回転方向の移動軌跡
    の接線と、上記上死点を通る垂線とのなす角度が、各ペ
    ダルの後回転方向の移動軌跡の接線と、上記垂線とのな
    す角度よりも小さいことを特徴とする自転車。
  2. 【請求項2】上記第1および第1案内部材は、上記案内
    方向に沿って延びる案内溝を備え、 上記第1および第2支持部材は、上記案内溝内に転動自
    在にかつ上記案内方向に沿って往復移動自在に支持され
    ているとともに上記第1および第2てこ部材に回転自在
    に取り付けられたローラをそれぞれ備えていることを特
    徴とする請求項1に記載の自転車
  3. 【請求項3】上記第1および第2案内部材は、上記フレ
    ームに対して、上記案内方向の角度を調整可能に取り付
    けられていることを特徴とする請求項2に記載の自転
    車。
  4. 【請求項4】上記案内方向は、水平方向に対して10〜
    20度傾斜していることを特徴とする請求項1ないし3
    のいずれか1項に記載の自転車。
  5. 【請求項5】ハンドルおよびサドルが取り付けられたフ
    レームと、 上記フレームの前後にそれぞれ回転自在に設けられた第
    1および第2車軸により回転自在に支持された第1およ
    び第2車輪と、 上記第1および第2車軸の一方の車軸の両端部に、上記
    車軸の回転方向に関して互いに180度の位相差を持っ
    てそれぞれ連結された第1、第2クランク装置と、 それぞれ一端部に力点、他端部に支点、および力点と支
    点との間に作用点を有しているとともに、それぞれ上記
    作用点が上記第1および第2クランク装置に回転自在に
    連結されたアーム状の第1および第2てこ部材と、 上記第1および第2てこ部材の力点にそれぞれ回転自在
    に取り付けられた第1および第2ペダルと、 上記第1および第2てこ部材の支点にそれぞれ回転自在
    に取り付けられ上記第1および第2てこ部材の揺動支点
    を構成した第1および第2支持部材と、 上記一方の車軸の両端部近傍でそれぞれ上記フレームに
    固定され、それぞれ水平方向に対して約5〜45度だけ
    下方に傾斜した案内方向に延び、上記第1および第2支
    持部材を上記案内方向に沿って移動自在に支持した第1
    および第2案内部材と、を備え、 上記第1および第2てこ部材の各々は、上記作用点と上
    記揺動支点とを通って延びる直線が上記作用点と上記力
    点とを通って延びる直線に対して約5〜45度だけ上方
    に傾斜するように形成され、 上記第1および第2ペダルを交互に踏むことにより、上
    記第1および第2クランク装置を介して上記一方の車軸
    を回転駆動することを特徴とする自転車。
  6. 【請求項6】上記第1および第2ペダルの各々は、上死
    点および下死点を持ったほぼ偏平な非線形楕円状の移動
    軌跡を有し、上死点付近において、各ペダルの前回転方
    向の移動軌跡の接線と、上記上死点を通る垂線とのなす
    角度が、各ペダルの後回転方向の移動軌跡の接線と、上
    記垂線とのなす角度よりも小さいことを特徴とする請求
    項5に記載の自転車。
  7. 【請求項7】上記第1および第2案内部材の各々は、上
    記案内方向が上記一方の車軸を通るように設けられてい
    ることを特徴とする請求項5又は6に記載の自転車。
  8. 【請求項8】上記第1および第2案内部材の各々は、上
    記案内方向が上記一方の車軸に対して上方に所定距離偏
    心した位置を通るように設けられていることを特徴とす
    る請求項5又は6に記載の自転車。
  9. 【請求項9】上記第1および第2てこ部材は、上記第1
    および第2クランク装置に接続された偏心クランクをそ
    れぞれ備えていることを特徴とする請求項5ないし8の
    いずれか1項に記載の自転車。
  10. 【請求項10】ハンドルおよびサドルが取り付けられた
    フレームと、 上記フレームの前後にそれぞれ回転自在に設けられた第
    1および第2車軸により回転自在に支持された第1およ
    び第2車輪と、 上記第1および第2車軸の一方の車軸の両端部に、上記
    車軸の回転方向に関して互いに180度の位相差を持っ
    てそれぞれ連結された第1、第2クランク装置と、 それぞれ一端部に力点、他端部に支点、および力点と支
    点との間に作用点を有しているとともに、それぞれ上記
    作用点が上記第1および第2クランク装置に回転自在に
    連結されたアーム状の第1および第2てこ部材と、 上記第1および第2てこ部材の力点にそれぞれ回転自在
    に取り付けられた第1および第2ペダルと、 上記第1および第2てこ部材の支点にそれぞれ回転自在
    に取り付けられ上記第1および第2てこ部材の揺動支点
    を構成した第1および第2支持部材と、 上記一方の車軸の両端部近傍でそれぞれ上記フレームに
    固定され、それぞれ上記一方の車軸を通るほぼ水平な案
    内方向に延び、上記第1および第2支持部材を上記案内
    方向に沿って移動自在に支持した第1および第2案内部
    材と、を備え、 上記第1および第2てこ部材の各々は、上記作用点と上
    記力点とを通って延びる直線が上記作用点と上記揺動支
    点とを通って延びる直線に対して約5〜45度だけ下方
    に傾斜するように形成され、 上記第1および第2ペダルを交互に踏むことにより、上
    記第1および第2クランク装置を介して上記一方の車軸
    を回転駆動することを特徴とする自転車。
  11. 【請求項11】ハンドルおよびサドルが取り付けられた
    フレームと、 上記フレームの前後にそれぞれ回転自在に設けられた第
    1および第2車軸により回転自在に支持された第1およ
    び第2車輪と、 上記第1および第2車軸の一方の車軸の両端部に、上記
    車軸の回転方向に関して互いに180度の位相差を持っ
    てそれぞれ連結された第1、第2クランク装置と、 それぞれ一端部に力点、他端部に支点、および力点と支
    点との間に作用点を有しているとともに、それぞれ上記
    作用点が上記第1および第2クランク装置に回転自在に
    連結されたアーム状の第1および第2てこ部材と、 上記第1および第2てこ部材の力点にそれぞれ回転自在
    に取り付けられた第1および第2ペダルと、 上記第1および第2てこ部材の支点にそれぞれ回転自在
    に取り付けられ上記第1および第2てこ部材の揺動支点
    を構成した第1および第2支持部材と、 上記一方の車軸の両端部近傍でそれぞれ上記フレームに
    固定され、それぞれ水平方向に対して約5〜45度だけ
    下方に傾斜した案内方向に延び、上記第1および第2支
    持部材を上記案内方向に沿って移動自在に支持した第1
    および第2案内部材と、を備え、 上記第1および第2てこ部材の各々は、上記作用点と上
    記力点とを通って延びる直線が上記作用点と上記揺動支
    点とを通って延びる直線に対して約5〜45度だけ下方
    に傾斜するように形成され、 上記第1および第2ペダルを交互に踏むことにより、上
    記第1および第2クランク装置を介して上記一方の車軸
    を回転駆動することを特徴とする自転車。
  12. 【請求項12】上記第1および第2ペダルの各々は、上
    死点および下死点を持ったほぼ偏平な非線形楕円状の移
    動軌跡を有し、上死点付近において、各ペダルの前回転
    方向の移動軌跡の接線と、上記上死点を通る垂線とのな
    す角度が、各ペダルの後回転方向の移動軌跡の接線と、
    上記垂線とのなす角度よりも小さいことを特徴とする請
    求項11に記載の自転車。
  13. 【請求項13】上記第1および第2案内部材の各々は、
    上記案内方向が上記一方の車軸に対して下方に所定距離
    偏心した位置を通るように設けられていることを特徴と
    する請求項11又は12に記載の自転車。
  14. 【請求項14】上記第1および第2てこ部材は、上記作
    用点と上記力点とを通って延びる直線が上記作用点と上
    記揺動支点とを通って延びる直線に対して約10〜20
    度だけ下方に傾斜するように形成されていることを特徴
    とする請求項10ないし13のいずれか1項に記載の自
    転車。
  15. 【請求項15】上記第1および第2てこ部材の各々にお
    いて、上記支点と作用点との距離は80〜150mm、
    上記作用点と力点との距離は200〜400mmに設定
    されていることを特徴とする請求項1ないし14のいず
    れか1項に記載の自転車。
  16. 【請求項16】上記一方の車軸と上記サドルの中心との
    間の水平方向距離は、約100mm以内に設定されてい
    ることを特徴とする請求項1ないし15のいずれか1項
    に記載の自転車。
  17. 【請求項17】上記第1および第2車輪は、上記第1お
    よび第2車軸の外周に回転自在に支持されたハブをそれ
    ぞれ有し、 上記一方の車軸の回転を増速して上記ハブに伝達するギ
    ア機構が設けられ、 上記ギア機構は、上記第1および第2クランク装置の一
    方に設けられた第1ギアと、上記フレームに回転自在に
    支持され上記ハブの外側に設けられているととに、上記
    第1ギアに歯合した第2ギアと、第2ギアと一体的に回
    転可能に設けられ第2キアよりも大径の第3ギアと、上
    記一方の車軸に回転自在に支持され上記第3ギアと歯合
    ているとともに、ワンウェイクラッチを介して上記ハブ
    の内周面に接続された第4ギアと、を備えていることを
    特徴とする請求項1ないし16のいずれか1項に記載の
    自転車。
  18. 【請求項18】上記第1および第2クランク装置は、上
    記一方の車軸の両端にそれぞれ取り付けられた連結リン
    グと、連結リングから上記一方の車軸の径方向に延出し
    た延出部と、上記延出部に取り付けられ上記一方の車軸
    と平行に延びているとともに上記てこ部材の作用点に回
    転自在に接続されたクランクピンと、をそれぞれ備え、 上記ギア機構の第1ギアは、上記一方のクランク装置の
    連結リングに形成されていることを特徴とする請求項1
    7に記載の自転車。
  19. 【請求項19】上記一方の車軸に同軸的に取り付けられ
    たロータと、上記フレームに固定されているとともに上
    記ロータと同軸的に対向配置されたステータと、を有
    し、上記一方の車軸の回転を補助するアシストモータを
    備えていることを特徴とする請求項1ないし18のいず
    れか1項に記載の自転車。
  20. 【請求項20】上記第1および第2クランク装置の一方
    は、上記車軸に対し偏心して上記ロータに固定されてい
    るとともに上記第1および第2てこ部材の一方の作用点
    に回転自在に接続されたクランクピンを備えていること
    を特徴とする請求項19に記載の自転車。
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