JP2000263579A - 圧力容器 - Google Patents

圧力容器

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JP2000263579A
JP2000263579A JP11070459A JP7045999A JP2000263579A JP 2000263579 A JP2000263579 A JP 2000263579A JP 11070459 A JP11070459 A JP 11070459A JP 7045999 A JP7045999 A JP 7045999A JP 2000263579 A JP2000263579 A JP 2000263579A
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JP
Japan
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thermoplastic resin
pressure vessel
resin sheet
water
foamable thermoplastic
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JP11070459A
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English (en)
Inventor
Hiromichi Inaba
裕道 稲葉
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発泡性熱可塑性樹脂シートの水処理、特に水
蒸気との接触を均一化し、架橋処理速度を高めると共
に、熱水の漏出を防止することにより作業の安全性を高
めた圧力容器を提供する。 【解決手段】 表面に略均一に分散して発泡性熱可塑性
樹脂粒状体が一体的に結合されている発泡性熱可塑性樹
脂シートの巻重体を水処理によって架橋するための圧力
容器であって、上記発泡性熱可塑性樹脂シート巻重体の
巻芯が水平面に対して傾斜して暴露される水処理室と、
該水処理室に発泡性熱可塑性樹脂シート巻重体を搬送す
るための傾斜して設けられた搬送用レールとを備えてな
ることを特徴とする圧力容器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧力容器に関し、
更に詳しくは、熱可塑性樹脂発泡体の製造装置として好
適に用いられる圧力容器に関する。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性樹脂発泡シートを作製するに際
して、予めこれらの発泡性熱可塑性樹脂シートを架橋す
る目的で、水中に浸漬し、或いは水蒸気に曝す水処理方
法がある。これらの架橋法にあっては、水及び水蒸気の
温度が高い程、架橋反応速度が上昇することから、圧力
容器を用い、加圧下に発泡性熱可塑性樹脂シートを高温
の熱水もしくは水蒸気に曝す方法が採られることが多
い。
【0003】これらの発泡性熱可塑性樹脂シートの架橋
に用いられる圧力容器としては、通常、被架橋処理品の
出し入れを水平方向に行うか、垂直方向に行うかによっ
て縦型及び横型の2形態がある。これらの圧力容器に
は、通常、蓋体の開閉と被架橋処理品の出し入れを連動
させる所謂クラッチドア方式の蓋体が用いられる。
【0004】発泡性熱可塑性樹脂シートは、前工程のシ
ート化工程において、巻芯を水平にして巻重されている
ので、シート化工程におけるそのままの方向で圧力容器
へのフィードが可能である横型の圧力容器が用いられ、
特に長尺の発泡性熱可塑性樹脂シートが巻重された重量
物である場合、作業工数の削減及び作業の安全性の見地
から好適に用いられる。
【0005】図6に、従来より用いられている横型の圧
力容器の一例を示す。図6に示された圧力容器10は、
床面Yに敷設されたレール122面上を移動自在に設け
られた台車112に支持固定された蓋体102の開閉と
同時に、これと連動して発泡性熱可塑性樹脂シート巻重
体Wが載置台104と共に圧力容器本体101の底面付
近に敷設された水平なレール103面上を移動して引き
出されるものではあるが、発泡性熱可塑性樹脂シート巻
重体W’を圧力容器10へ出し入れ作業は便利である。
【0006】尚、142a、142bは発泡性熱可塑性
樹脂シート巻重体Wの巻芯受であり、105a、105
bは各々蓋体102及びこれと対向する圧力容器本体1
01の壁面を貫通して発泡性熱可塑性樹脂シート巻重体
Wの側面に水蒸気等の水処理剤の供給口であり、106
は圧力容器本体101の底面に設けられたドレン排出口
である。
【0007】しかしながら、発泡性熱可塑性樹脂シート
巻重体Wを、巻芯を水平にした状態で架橋のための水処
理を行うものであるので、巻重体Wの中央部及び中心部
に近づけば近づく程、熱水や水蒸気等の水処理剤との接
触が難しくなり、たとえこれらの水処理剤との接触がで
きたとしても、巻重された発泡性熱可塑性樹脂シート間
に熱水が下方の部分に溜まり、これら熱水が表面を覆っ
ている部分と、水蒸気等が直接発泡性熱可塑性樹脂シー
トに接触し得る部分との間に伝熱速度の差が生じ、架橋
速度がバラツキ、このような状態でそのまま架橋反応を
完遂させようとするならば、最も架橋速度が遅い部分が
所定架橋度に至るまで水処理を続けなければならず、正
常に架橋反応が進む場合の数倍もそれ以上にもなる長時
間を要するものとなり、エネルギーロス及び架橋工程速
度の低下を余儀なくされるという問題点がある。
【0008】又、架橋処理終了後、圧力容器10の蓋体
102を開け、発泡性熱可塑性樹脂シート巻重体Wが引
き出される時、上記発泡性熱可塑性樹脂シート間に滞留
していた熱水が側面から突然漏れだし、作業者を火傷等
の危険に曝すおそれもある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、叙上の事実
に鑑みてなされたものであって、その目的とするところ
は、発泡性熱可塑性樹脂シートと水蒸気との接触を均一
化することによって発泡性熱可塑性樹脂シートを長尺の
巻重体の状態で水処理し得るものであり、且つ、均質に
して高い処理速度の架橋反応を可能にし、更に、巻重体
からの熱水の突出を防止することにより作業の安全性を
高めた圧力容器を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明の圧
力容器は、表面に略均一に分散して発泡性熱可塑性樹脂
粒状体が一体的に結合されている発泡性熱可塑性樹脂シ
ートの巻重体を水処理によって架橋するための圧力容器
であって、上記発泡性熱可塑性樹脂シート巻重体の巻芯
が水平面に対して傾斜して暴露される水処理室と、該水
処理室に発泡性熱可塑性樹脂シート巻重体を搬送するた
めの傾斜して設けられた搬送用レールとを備えてなるこ
とを特徴とする。
【0011】請求項2記載の発明の圧力容器は、請求項
1記載の発明の圧力容器において、発泡性熱可塑性樹脂
シート巻重体の搬送手段が、発泡性熱可塑性樹脂シート
巻重体の載置台、傾斜レール及び蓋体とからなり、傾斜
レールの一端は上記開口部の下端縁面付近に固定され、
他端は上記開口部の反対壁面付近に前記固定位置より高
い位置に固定されてなり、載置台の一端は、上記傾斜レ
ール上を移動可能に設置され、他端は蓋体内面に回動自
在に固定されてなり、蓋体を引き出すことによって載置
台を傾斜レールに沿って搬出し、蓋体を圧力容器開口部
に押し戻すことによって載置台を水処理室に押し込むよ
うになされてなるものである。
【0012】請求項3記載の発明の圧力容器は、請求項
1又は2記載の発明の圧力容器において、搬送用レール
の勾配が、1/5〜1/100であるものである。
【0013】本発明の圧力容器内で架橋のために水処理
される発泡性熱可塑性樹脂シートは、図4及び図5に示
すように、発泡性熱可塑性樹脂シートsの少なくとも一
面に略均一に分散して発泡性熱可塑性樹脂粒状体gが一
体的に結合されているものであるが、発泡性熱可塑性樹
脂粒状体の粒径が余り小さいと、突起のないフラットな
発泡性熱可塑性樹脂シートと同様に、発泡性熱可塑性樹
脂シート巻重体の内部に水処理用の熱水や水蒸気が均一
に接触し難くなり、発泡性熱可塑性樹脂シートの架橋が
殆ど進行しなくなり、逆に、余り大きくなると得られる
発泡性熱可塑性樹脂架橋シートを発泡させた場合、発泡
体の密度のバラツキが大きくなり過ぎるおそれがあるの
で、好ましくは発泡性熱可塑性樹脂粒状体の粒径は、
0.5〜10mm程度である。
【0014】上記発泡性熱可塑性樹脂粒状体の形状は、
特に球状である必要はなく、例えば、半球状、円錐状、
円錐台状、円柱状、これらの中空品、三角〜多角形の角
錐状、角錐台状、角柱状、不定型瑰状等の発泡性熱可塑
性樹脂シート上に均一に分散配置し得る見掛けの粒径が
0.5〜10mmの粒状体が挙げられる。又、発泡性熱
可塑性樹脂シート表面の発泡性熱可塑性樹脂粒状体の分
散配置の形態は、特に限定されるものではなく、例え
ば、定間隔で千鳥状の配置等が挙げられるが、上記の例
に限定されるものではなく、表面に略均一に分散してい
るものであれば、規則的に分散配置されているものであ
ってもよく、ランダムに分散配置されているものであっ
てもよい。
【0015】本発明の圧力容器内で架橋のために水処理
される発泡性熱可塑性樹脂シートの組成は、圧力容器内
での架橋反応条件では発泡しないものであれば特に限定
されるものではないが、例えば、高密度ポリエチレン、
ポリプロピレン、シラングラフトポリプロピレン、ジブ
チル錫ジラウレートからなる架橋性熱可塑性樹脂組成物
に、アゾジカルボンアミド等の熱分解性発泡剤を添加し
た発泡性熱可塑性樹脂組成物が挙げられる。
【0016】上記発泡性熱可塑性樹脂組成物から発泡性
熱可塑性樹脂シートを成形する手段は、特に限定される
ものではなく、例えば、Tダイ法やインフレーション法
により添加されている熱分解性発泡剤の発泡温度未満の
温度で成形される。又、発泡性熱可塑性樹脂シート表面
に発泡性熱可塑性樹脂粒状体を略均一に分散して一体的
に結合する手段も特に限定されるものではなく、例え
ば、離型性金属無端ベルト上に上記発泡性熱可塑性樹脂
シートと同組成の発泡性熱可塑性樹脂粒状体を規則的に
均一に分散して供給し、その上から発泡性熱可塑性樹脂
シートが被さるように供給しながら加熱下に押圧ロール
で圧着する方法等が挙げられる。
【0017】本発明の圧力容器内の水処理室に搬送され
る載置台は、床面に対して傾斜しているが、載置台を傾
斜して搬送し、且つ、水処理室で傾斜した状態で水処理
されるようにする搬送手段は、特に限定されるものでは
ないが、例えば、搬送手段が、発泡性熱可塑性樹脂シー
ト巻重体の載置台、傾斜レール及び蓋体とからなり、傾
斜レールの一端は上記開口部の下端縁面付近に固定さ
れ、他端は上記開口部の反対壁面付近に前記固定位置よ
り高い位置に固定されてなり、載置台の一端は、上記傾
斜レール上を移動可能に設置され、他端は蓋体内面に回
動自在に固定されてなり、蓋体を引き出すことによって
載置台を傾斜レールに沿って搬出し、蓋体を圧力容器開
口部に押し戻すことによって載置台を水処理室に押し込
むようになされてなるものが挙げられる。
【0018】本発明の圧力容器における傾斜レールは、
圧力容器に出し入れし、水処理室で架橋処理される際に
傾斜していればよく、圧力容器外における発泡性熱可塑
性樹脂シート巻重体が同様に傾斜していることを求める
ものではなく、かかる場合にはむしろ発泡性熱可塑性樹
脂シート巻重体の巻芯が床面に対して水平にあることが
望ましい。
【0019】圧力容器外における上記発泡性熱可塑性樹
脂シート巻重体の巻芯を床面に対して水平にするための
手段としては、例えば、発泡性熱可塑性樹脂シート巻重
体を圧力容器外に搬出したとき、圧力容器本体の開口部
の下端縁面付近に固定された傾斜レール上の載置台の一
端の位置と、蓋体の内面に回動自在に固定された載置台
の他端の位置が略同じ高さとなるように、傾斜レール及
び載置台を設置すればよい。このようにして蓋体をスト
ッパーの位置まで十分に引き出せば、発泡性熱可塑性樹
脂シート巻重体は巻芯は床面に略水平となっているの
で、例えば、チェーンブッロク等で上方の空き空間に吊
り上げ移動する際に、安全に荷役作業を行うことができ
るので好ましい。
【0020】本発明において搬送用レールの勾配が余り
大きいと、蓋体の開閉に要する動力が大きくなり、又、
発泡性熱可塑性樹脂シート巻重体を圧力容器内に保持す
る場合の安全性並びに架橋処理された発泡性熱可塑性樹
脂シート巻重体の搬出時、蓋体を開けた途端、該巻重体
の慣性による暴走の危険性が大きくなり、更に、傾斜分
だけ可使用空間が狭められるので、より大きな圧力容器
を必要とするようになり、逆に、余り小さいと、架橋処
理中に発泡性熱可塑性樹脂シート巻重体内で水蒸気が凝
縮した熱水が抜けず、架橋処理後、搬出時に滞留してい
た熱水が一度に飛び出し、荷役作業に火傷等の危険を及
ぼすおそれがあるので、搬送用レールの勾配は、好まし
くは1/5〜1/100である。
【0021】請求項1記載の発明の圧力容器は、上述の
ように、発泡性熱可塑性樹脂シートの形状を、発泡性熱
可塑性樹脂シートの表面に略均一に分散して発泡性熱可
塑性樹脂粒状体が一体的に結合させることによって、巻
重体の発泡性熱可塑性樹脂シート間に熱水ないしは水蒸
気等の十分な接触を可能とし、該発泡性熱可塑性樹脂シ
ートを巻重体の状態のままで均質にして高い反応速度で
水処理(架橋反応)を可能にするものである。
【0022】更に、本発明の圧力容器は、発泡性熱可塑
性樹脂シート巻重体の巻芯が水平面に対して傾斜して暴
露される水処理室と、該水処理室に発泡性熱可塑性樹脂
シート巻重体を搬送するための傾斜して設けられた搬送
用レールを備えてなるものであるので、熱水や水蒸気等
が上記発泡性熱可塑性樹脂シート巻重体の発泡性熱可塑
性樹脂シート間に熱水ないしは水蒸気が滞留することが
ないので、部分部分によって架橋度合いが不均一になる
ことがなく、従って均一な架橋処理が効率よく進行し、
生産性を向上させることができる。
【0023】又、上記のように発泡性熱可塑性樹脂シー
トの水処理工程においても、又、水処理された発泡性熱
可塑性樹脂シート巻重体を圧力容器外に搬送する過程に
おいても、処理熱水や水蒸気の凝縮した熱水は、傾斜面
を伝って常時排出されているので、発泡性熱可塑性樹脂
シート巻重体のシート間にこれらが大量に滞留すること
はなく、圧力容器外で水処理が完了した発泡性熱可塑性
樹脂シート巻重体を取り扱う作業者に火傷等の危険を及
ぼすおそれはなくなる。
【0024】請求項2記載の発明の圧力容器は、上述の
ように、請求項1記載の発明の圧力容器において、発泡
性熱可塑性樹脂シート巻重体の搬送手段が、水処理室に
おける発泡性熱可塑性樹脂シート巻重体の載置台、傾斜
レール及び蓋体とからなり、傾斜レールの一端は上記開
口部の下端縁面付近に固定され、他端は上記開口部の反
対壁面付近に前記固定位置より高い位置に固定されてな
り、載置台の一端は、上記傾斜レール上を移動可能に設
置され、他端は蓋体内面に回動自在に固定されてなり、
蓋体を引き出すことによって載置台を傾斜レールに沿っ
て搬出し、蓋体を圧力容器開口部に押し戻すことによっ
て載置台を圧力容器内に押し込むようになされてなるも
のであるので、蓋体の開閉によって、圧力容器への搬入
及び水処理された発泡性熱可塑性樹脂シート巻重体の圧
力容器外への搬出が円滑にでき、圧力容器内で効率的に
水処理による架橋反応を実施でき、架橋反応後の発泡性
熱可塑性樹脂シート巻重体から水蒸気が凝縮した熱水
は、凝縮の都度巻重体の端面より滴下して排出されるも
のであるので滞留することがなく、且つ、発泡性熱可塑
性樹脂シート巻重体の圧力容器外への搬出は、蓋体の引
き出し位置ストッパー及び傾斜レール端末に係止される
等、二重、三重の安全手段を講じることができ、安全に
発泡性熱可塑性樹脂シート巻重体を搬出することができ
る。
【0025】請求項3記載の発明の圧力容器は、上述の
ように、請求項1又は2記載の発明の圧力容器におい
て、搬送用レールの勾配が、1/5〜1/100である
ので、傾斜が大きくて蓋体の開閉負荷が大きくなり過
ぎ、開閉を難しくすることがなく、特に、蓋体を開けた
途端、発泡性熱可塑性樹脂シート巻重体を載置した台が
暴走する危険性もなく、又、傾斜が小さいために、発泡
性熱可塑性樹脂シート巻重体内に処理熱水や水蒸気の凝
縮した熱水が偏在して滞留し上記発泡性熱可塑性樹脂シ
ート巻重体の部分によって水処理が不均一になったり、
水処理後、滞留していた処理熱水や水蒸気の凝縮した熱
水が飛び出し、作業者に火傷等の危害を及ぼすおそれは
なくなり、安全に水処理による架橋反応を行うことがで
きるものである。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、図面に示された実施例を参
照しながら更に本発明を詳細に説明する。
【0027】図1は、本発明の圧力容器の実施の一例を
示す一部切欠断面図である。圧力容器1は、圧力容器本
体11部分と蓋体21部分に大別される。圧力容器本体
11は、床面Yに脚体12によって固定されている。蓋
体21は、床面Yに敷設されたレール22上を移動する
台車23に固定されている。上記台車23は、圧力容器
本体11方向に移動して、該圧力容器本体11の開口部
端面と蓋体21内面周縁とが衝合わさって停止し、図示
されていない緊締具で両者を緊締することよって圧力容
器本体11が気密に施蓋される。蓋体21を開く方向に
は、図2及び図3に示されるように、水処理によって架
橋反応が完了した発泡性熱可塑性樹脂シート巻重体Wが
圧力容器本体11外に完全に搬出され、所定位置に移動
したとき、これ以上移動しないようにストッパーによっ
て停止されるようになっている。
【0028】又、圧力容器本体11の開口部の下端縁付
近に傾斜レール13の一端が固定され、他端は開口部の
反対壁面付近に前記固定位置より高い位置に固定され、
圧力容器本体11の奥から開口部に向けて下向きに傾斜
した軌道が形成されている。発泡性熱可塑性樹脂シート
巻重体Wの載置台14の一端には車輪が回転自在に取り
付けられており、上記傾斜レール13上を移動可能に載
せられている。載置台14の他端は図2に示されるよう
に、蓋体21を開ききった状態において載置台14が床
面Yに平行して停止するように蓋体21内面の下端付近
に回動自在に固定されており、前記するように蓋体21
の開閉に連動して載置台14に載せられた発泡性熱可塑
性樹脂シート巻重体Wの圧力容器本体11への搬出及び
搬入が行われるようになっている。
【0029】圧力容器本体11へ搬入され、施蓋された
圧力容器1内の水処理室では、発泡性熱可塑性樹脂シー
ト巻重体Wは、巻芯cが開口部に向けて下向きに傾斜
し、傾斜レール13上の載置台14に軸受141a及び
141bによって固定されている。この状態で、蓋体2
1を貫通して設けられた水蒸気供給口15aからとこれ
と対向する壁面を貫通して設けられた水蒸気供給口15
bから発泡性熱可塑性樹脂シート巻重体Wの両側面に向
けて水蒸気が供給され、架橋反応が開始される。
【0030】圧力容器1内の水処理室を充満した水蒸気
は、発泡性熱可塑性樹脂シート上に略均一に分散配置さ
れて一体的に結合されている発泡性熱可塑性樹脂粒状体
が巻重体の発泡性熱可塑性樹脂シート間に形成された空
隙を通して速やかに且つ隈なく水処理し、均一に且つ効
率良く架橋反応を完結させる。この間、巻重体の発泡性
熱可塑性樹脂シート間で凝縮した水蒸気は熱水となって
発泡性熱可塑性樹脂シートの傾斜面を速やかに流下し開
口部側の端面から系外に排出され、他の凝縮水と共に、
下面に設けられたドレン排出口16より圧力容器1外に
排出される。
【0031】このように架橋反応が完結した発泡性熱可
塑性樹脂シート巻重体は、蓋体を引き出すことによっ
て、傾斜レール上を移動しながらその後凝縮した水蒸気
や付着水を開口部側の端面から水切りしながら徐々にそ
の傾斜を緩め、床面に略平行になった位置にて完全に圧
力容器本体11外に搬出される。その間、発泡性熱可塑
性樹脂シート巻重体は殆ど水切りができているので作業
者は熱水の突出による火傷等の危害のおそれはない。
【0032】(実施例)高密度ポリエチレン50重量
部、ポリプロピレン30重量部、シラングラフトポリプ
ロピレン20重量部、ジブチル錫ジラウレート(架橋触
媒)1重量部及びアゾジカルボンアミド(熱分解型発泡
剤)5重量部を含有する発泡性熱可塑性樹脂組成物から
なる厚さ0.3mm、幅1mの長尺シートの一面に、直
径4mm、高さ4mmの同一発泡性熱可塑性樹脂組成物
からなる円柱状粒状体が柱軸をシート面に直交して10
mmピッチで千鳥に規則的に分散配置され、一体的に融
着されてなる発泡性熱可塑性樹脂シートを6インチ金属
製巻芯に巻径が1mφとなるまで巻重した。
【0033】得られた発泡性熱可塑性樹脂シートを巻芯
に巻重された巻重体のままで、図1〜図3に示された圧
力容器中で高圧水蒸気によって架橋処理した。架橋処理
は、枚葉で行われた場合と同様の均一さで架橋反応が行
われており、その生産性も枚葉で行われた場合と略同一
であった。架橋処理は2時間であった。
【0034】(比較例1)実施例と同じ発泡性熱可塑性
樹脂組成物からなる厚さ0.3mm、幅1mの長尺シー
トを実施例と同じ長さだけ6インチ金属製巻芯に巻重さ
れた巻重体を図6に示された圧力容器中で高圧水蒸気に
よって架橋処理したが、巻芯に近づくに従って架橋度が
低下巻径の1/3部分の中央部は殆ど架橋処理されない
ままのものであった。
【0035】(比較例2)実施例で得られたものと同じ
発泡性熱可塑性樹脂シート巻重体を図6に示された圧力
容器中で高圧水蒸気によって架橋処理した。架橋処理に
2.5時間を要し、実施例に比して25%も架橋処理時
間を延長せざるを得なかった。
【0036】
【発明の効果】本発明の圧力容器は、叙上のように構成
されているので、発泡性熱可塑性樹脂シートと水蒸気と
の接触を均一化することによって発泡性熱可塑性樹脂シ
ートを長尺の巻重体の状態で水処理による均質にして且
つ高い処理速度での架橋反応を可能にし、更に、巻重体
からの熱水の突出を防止することにより作業の安全性を
高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の圧力容器の実施の一例を示す概略断面
図である。
【図2】図1の圧力容器の蓋を開いた状態を示す一部切
欠断面図である。
【図3】図2の圧力容器の全体を示す正面図である。
【図4】本発明の圧力容器によって加工される発泡性熱
可塑性樹脂シートの模式図である。
【図5】図4のV−V線における断面図である。
【図6】本発明の圧力容器と同じ目的で用いられる従来
の装置の概略断面図である。
【符号の説明】
1、10:圧力容器 11、101:圧力容器本体 12、:脚体 13:傾斜レール 14、104:載置台 141a、141b、142a、142b:巻芯受 15a、15b、105a、105b:水蒸気供給口 16、106:ドレン排出口 21、102:蓋体 22、103、122:レール 23、112:台車 c:巻芯 g:発泡性熱可塑性樹脂粒状体 s:発泡性熱可塑性樹脂シート W、W’:発泡性熱可塑性樹脂シート巻重体 Y:床面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01J 16/00 B01J 16/00 // B29K 101:12 105:04 B29L 7:00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に略均一に分散して発泡性熱可塑性
    樹脂粒状体が一体的に結合されている発泡性熱可塑性樹
    脂シートの巻重体を水処理によって架橋するための圧力
    容器であって、上記発泡性熱可塑性樹脂シート巻重体の
    巻芯が水平面に対して傾斜して暴露される水処理室と、
    該水処理室に発泡性熱可塑性樹脂シート巻重体を搬送す
    るための傾斜して設けられた搬送用レールとを備えてな
    ることを特徴とする圧力容器。
  2. 【請求項2】 発泡性熱可塑性樹脂シート巻重体の搬送
    手段が、発泡性熱可塑性樹脂シート巻重体の載置台、傾
    斜レール及び蓋体とからなり、傾斜レールの一端は上記
    開口部の下端縁面付近に固定され、他端は上記開口部の
    反対壁面付近に前記固定位置より高い位置に固定されて
    なり、載置台の一端は、上記傾斜レール上を移動可能に
    設置され、他端は蓋体内面に回動自在に固定されてな
    り、蓋体を引き出すことによって載置台を傾斜レールに
    沿って搬出し、蓋体を圧力容器開口部に押し戻すことに
    よって載置台を水処理室に押し込むようになされてなる
    請求項1記載の圧力容器。
  3. 【請求項3】 搬送用レールの勾配が、1/5〜1/1
    00である請求項1又は2記載の圧力容器。
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