JP2000262771A - 小型無線操縦模型潜水艇およびその構成モジュール - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 鑑賞魚水槽内等の狭い空間で操縦可能な小
型の無線操縦潜水艇を構成することを目的として、小型
化に適した潜航・浮上方式と船体姿勢安定化方式を示
す。また使用者が船体を改造し、競技等で性能を競うの
に適した構成を与える。 【解決手段】 狭い空間で操縦するのに適した無線操
縦潜水艇の潜航・浮上方式として、船体上下方向に水を
送出したときの反力を利用する方式を採用する。また重
量物であるバッテリーを船体姿勢の安定化に兼用するこ
とで一層の小型化を図る。本発明の無線操縦潜水艇の一
形態においては主要部を防水モジュール化することで船
体の改造やモジュール装着位置の変更を容易にし、競技
に向けて潜水艇の運動特性を変更することを可能にす
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】無線操縦模型のうち鑑賞魚用
水槽等狭い空間で操縦する小型潜水艇に関する分野。

【０００２】

【従来の技術】従来市販されてきた無線操縦模型潜水艇
は戸外の河川で操縦することを目的としており、視認性
を高めるため大型の船体が用いられてきた。従来は、鑑
賞魚用水槽内で操縦する小型の無線操縦模型潜水艇の発
想はなく、１５ｃｍ以下の小型の無線操縦模型潜水艇は
存在しなかった。また従来の潜航・浮上方式は、実物と
同様にバラストタンクを用いる方式と、水平翼の傾きを
変え、船体前進の際に翼が水流から受ける揚力を利用す
る方式に大別できるが、前者では船体が大型化し、また
後者では潜航・浮上に長距離の前進運動を要し、いずれ
も観賞魚用水槽内等の狭い空間で操縦する目的には適さ
なかった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】鑑賞魚水槽内等の狭い
空間で操縦可能な小型の無線操縦潜水艇を構成すること
を目的として、小型化に適した潜航・浮上方式と船体姿
勢安定化方式を示す。また使用者が船体を改造し、競技
等で性能を競うのに適した構成を与える。

【０００４】

【課題を解決するための手段】狭い空間で操縦するのに
適した無線操縦潜水艇の潜航・浮上方式として、船体上
下方向に水を送出したときの反力を利用する方式を採用
する。また重量物であるバッテリーを船体姿勢の安定化
に兼用することで一層の小型化を図る。本発明の無線操
縦潜水艇の一形態においては主要部を防水モジュール化
することで船体の改造やモジュール装着位置の変更を容
易にし、競技に向けて潜水艇の運動特性を変更すること
を可能にする。

【０００５】

【実施例】図１に本発明の無線操縦潜水艇の構成例を示
す。上から見た外観を（ａ）に、横から見た外観を
（ｂ）に、そして断面図を（ｃ）に示す。図の例では４
つの水送出モジュールを備えている。水送出モジュール
１、２は水を船体の上下方向に送出し、その反力を利用
して船体を前後に傾けたり、上下に浮上・潜航させる。
水送出モジュール３、４は水を船体の前後方向に送出
し、船体を前後進、旋回させる。船体は発泡スチロール
でできており、使用者は船体形状を容易に加工できる。
各水送出モジュールはゴムベルト５を介して駆動用モー
タ６から動力を得ている。この発泡スチロール（特に上
部の中空部７）に働く浮力と船体下部のバッテリー８へ
働く重力の拮抗関係を使用して船体姿勢を安定化する。
フック１１は水中の物体を牽引する際に使用する。水送
出モジュール１、２、３、４、受信モジュール９、バッ
テリーモジュール８は船体に着脱可能に装着されてお
り、それぞれ単体で防水性を有する。例えば、図２に示
す水送出モジュールでは、スクリュー１０をゴムベルト
５で駆動しているが、磁石１２を密閉されたコイル１３
の発生する回転磁界で廻すことにより駆動機構の防水性
を確保している。回転磁界を生じる電流は回路１４で生
成する。各モジュールは単体で防水性を有するから、使
用者は取り外して別の船体に取り付けたり、取り付け位
置を変更し、潜水艇の運動特性を変えて競技会で性能を
競うことができる。図３のリング１５は水中に設置さ
れ、その内部を潜水艇が通過したことを検出して上部の
発光素子１６を点灯する。

【０００６】

【発明の効果】上記手段によれば、室内の鑑賞魚水槽内
等の狭い空間で操縦できる無線操縦模型潜水艇を構成で
きる。また各モジュールが防水性を持ち、改造が容易な
ことから使用者は競技で性能を競うために独自の船体を
製作できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の無線操縦模型潜水艇の例について、
上から見た外観（ａ）と横から見た外観を（ｂ）そして
断面図（ｃ）である。

【図２】 本発明の無線操縦模型潜水艇に装着する水送
出モジュールの例である。

【図３】 無線操縦模型潜水艇の通過検出モジュールの
例である。

【符号の説明】

１、２、３、４ 水送出モジュール ５ ゴムベルト ６ 駆動用モータ ７ 中空部 ８ バッテリー ９ 受信モジュール １０ スクリュー １１ 牽引用フック １２ 磁石 １３ コイル １４ 回転磁界発生回路 １５ リング １６ 発光素子

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 全長１５ｃｍ以下の無線操縦模型潜水艇
   であって、スクリュー等水中で水を送出しその反力で船
   体を推進する装置（以下水送出モジュールと呼ぶ）を複
   数個備え、水送出モジュールの少なくとも１つは船体を
   上下させる反力を生じる方向に水を送出し、各水送出モ
   ジュールの水送出方向または水送出量を無線で伝達され
   る司令に基づき制御する機構を有し、バッテリーを船体
   下部または下半部に装着し、船体本体に働く浮力とバッ
   テリーに働く重力の拮抗関係を船体姿勢の安定化に使用
   することを特徴とする無線操縦模型潜水艇。
2. 【請求項２】 請求項１の特徴を有し、かつ水送出モジ
   ュールを船体から着脱可能とし、船体から分離した水送
   出モジュールが単独で防水性を備えることを特徴とする
   無線操縦模型潜水艇。
3. 【請求項３】 請求項１の特徴を有し、かつ水送出モジ
   ュールの船体取り付け位置を、調整・変更可能としたこ
   とを特徴とする無線操縦模型潜水艇。
4. 【請求項４】 請求項１の特徴を有する無線操縦模型潜
   水艇に装着することを目的とする水送出モジュールであ
   って、受信回路から直接電気的信号により制御される
   か、または受信回路に制御される他の駆動源を介して機
   械的に制御されて、水送出方向または水送出量を変更
   し、かつ単体で防水機能を有することを特徴とする無線
   操縦模型潜水艇用の水送出モジュール。
5. 【請求項５】 請求項１の特徴を有する無線操縦模型潜
   水艇に装着することを目的とする受信モジュールであっ
   て、送信機から受信する電波、音波、赤外線等に変調さ
   れた信号に基づき、水送出モジュールの水送出方向また
   は水放出量を制御する機能を有し、かつ単体で防水機能
   を有することを特徴とする無線操縦模型潜水艇用の受信
   モジュール。
6. 【請求項６】 請求項１の特徴を有する無線操縦模型潜
   水艇に使用することを目的とする船体モジュール、また
   は船体モジュール制作キットであって、船体モジュール
   は、発泡スチロール、中空プラスチック等で構成されて
   浮力を生じ、単独で防水性を有し、受信モジュールまた
   は水送出モジュールの取り付け部位を備え、船体モジュ
   ール下部または下半部にバッテリを直接または間接に取
   り付ける構成を取り、バッテリー装着時に船体モジュー
   ルに働く浮力がバッテリーに働く重力と拮抗して船体姿
   勢を安定化することを特徴とする無線操縦模型潜水艇の
   船体モジュール、及びこのような特徴を有する船体モジ
   ュールを制作する材料と部品を備えた船体モジュール制
   作キット。
7. 【請求項７】 請求項１の特徴を有する無線操縦模型潜
   水艇を制御することを目的とする送信機であって、操作
   パネル上の一つのつまみに対して、回転、傾斜、押し込
   み、引き上げ、スライドの中から３種以上の操作を同時
   に加えることが可能な構成を持ち、つまみへの各操作が
   船体の旋回、傾斜、潜行、浮上、前後進のいずれかに対
   応する司令を船体側の受信機構へ送信するように構成さ
   れていることを特徴とする無線操縦模型潜水艇用の送信
   モジュール。
8. 【請求項８】 競技の際に請求項１の特徴を有する無線
   操縦模型潜水艇の通過を検出するための通過検出モジュ
   ールであって、水中に設置するリングまたは枠を備え、
   このリングまたは枠内部を無線操縦模型潜水艇が通過し
   た時に点灯する発光素子を備えることを特徴とする無線
   操縦模型潜水艇の通過検出モジュール。