JP2000261996A - 高トルク型電動・発電機 - Google Patents

高トルク型電動・発電機

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JP2000261996A
JP2000261996A JP11066168A JP6616899A JP2000261996A JP 2000261996 A JP2000261996 A JP 2000261996A JP 11066168 A JP11066168 A JP 11066168A JP 6616899 A JP6616899 A JP 6616899A JP 2000261996 A JP2000261996 A JP 2000261996A
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JP
Japan
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magnetic
permanent magnet
generator
electromagnet
rotor
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Application number
JP11066168A
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English (en)
Inventor
Hideo Kawamura
英男 河村
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Isuzu Ceramics Research Institute Co Ltd
Original Assignee
Isuzu Ceramics Research Institute Co Ltd
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Publication date
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  • Permanent Magnet Type Synchronous Machine (AREA)
  • Permanent Field Magnets Of Synchronous Machinery (AREA)
  • Iron Core Of Rotating Electric Machines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 この高トルク型電動・発電機は,透磁部材を
アモルファス合金で作製し,磁力をスムースに効率的に
且つ小スペースの中を通過させる。 【解決手段】 この高トルク型電動・発電機は,回転軸
2の外周に筒状に複数配置され且つ隣接間に非磁性部材
22が介在された透磁部材6,透磁部材6の外周に配置
された磁路コア7,磁路コアの外周に配置された板状の
永久磁石部材5,及び永久磁石部材5の外周面に固定さ
れた非磁性の補強部材16から成る。回転子3の透磁部
材6の両端側に,電磁石9がそれぞれ配設されている。
透磁部材6は,軸方向に延びるアモルファス合金から成
る板材の積層板材5Aが永久磁石部材5にほぼ垂直にな
るように配置されており,軸方向から軸の放射方向に抜
ける磁路が形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は,永久磁石から成
る回転子と該回転子の外周に配置されたステータとから
成る高トルク型電動・発電機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来,電動・発電機は,直流式,誘導式
のものがあり,最近では,永久磁石を用いたタイプが高
い発電効率又は電動効率が得られ,簡単な構造で構成で
きるということから,最近,工業用機器に多く使用され
るようになった。電動・発電機について,電圧及び電流
が増加するに従って回転子(ロータ)の回転数が上昇す
ると,回転子には大きな遠心力が発生し,該遠心力に回
転子が耐えられないと,回転子が破壊されるので,回転
子が遠心力に耐えることが電動・発電機には要求され
る。そこで,回転子を構成する永久磁石部材の外周を補
強リング等の補強部材で補強し,回転子が遠心力に耐え
るように構成されている。
【0003】例えば,特開昭62−272850号公報
に開示された永久磁石式回転機は,回転子に永久磁石が
配置され,可動磁性体が封入された回転子の回転で径方
向へ可動磁性体を案内する磁極片形成用の容器を回転子
に設けたものである。
【0004】また,特開平7−236260号公報に開
示された高出力交流電動・発電機は,回転速度に応じて
磁束密度を制御して発電量を適正に制御するものであ
り,回転子とステータとの間に制御リングを相対回転可
能に配置し,制御リングに接離可能な透磁性体を設けた
ものである。
【0005】ところで,車両に搭載してエンジンから放
出される排気ガスを浄化するため,ディーゼルパティキ
ュレートフィルタが設けられているが,ディーゼルパテ
ィキュレートフィルタでは,フィルタで捕集されたカー
ボン,HC等から成るパティキュレートを加熱焼却して
フィルタを再生するため,ヒータが設けられている。ヒ
ータで消費する電力を,車両に設けた発電機やバッテリ
から供給するが,車両には十分な電力が無いのが一般的
であり,そのためにも車両等に設けた電動・発電機につ
いて,高効率で小スペースであるにもかかわらず,低速
時にも十分な電力を供給できるものが望まれている。
【0006】また,従来の冷凍車は,エバポレータとコ
ンプレッサを備えており,それらを駆動するため発電機
が設けられている。しかしながら,車両のエンジンが停
止したり,低速回転になると,発電機の発電電力は低下
し,冷凍機を駆動できないため,従来の冷凍車は,電動
機を設け,エンジンが停止した場合には,別の電源(交
流の100V電源)から電力を得て電動機を回し,コン
プレッサを駆動しているタイプがある。一方,地球環境
を守るためにCO2 の削減が求められ,自動車の燃費を
良くする種々の技術開発されている。その中で,電動機
とエンジンを組み合わせたハイブリット車が開発されつ
つあり,ハイブリット車には低速トルクを大幅に改善し
た電動機の開発が求められている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,永久磁
石を用いた電動・発電機は,構造が簡単であり,高出力
を出すことができるが,回転数が小さい時には,余り大
きなトルクを出すことができない。その理由は,電動・
発電機における永久磁石の磁力が固定されているので,
磁力を増すためには電動・発電機自体を大型に構成しな
ければ低速での磁力を大きくすることができないからで
ある。特に,永久磁石式電動・発電機では,回転子の軸
上に配置した永久磁石から成る軸芯を構成する部材に,
永久磁石に発生した磁力を効率的に小スペースで如何に
スムースに通過させなければロスが発生することであ
る。従来の電動・発電機は,磁力を増加させるための構
造が種々に開発されているが,決定的なものは存在しな
いのが現状である。また,電動・発電機において,永久
磁石を用いた回転子を使用すれば,小型で高速化するこ
とができるが,工作機械のような使用環境が厳しい場所
では,その構造が複雑になり,工作機械に組み込むこと
が困難であり,成立が難しい。また,小型の回転子を組
み込んだ電動・発電機は,運転するには永久磁石とステ
ータとの距離が極力小さくなるように構成することが好
ましい。そのためには,回転子の外周面を高精度に切削
することが必要になる。
【0008】また,発電機を大型に構成して大電力を発
電してバッテリ等に蓄電したり,その電力でヒータやコ
ンプレッサを駆動することが考えられるが,発電機を大
型にするには,コストや製作費,或いはスペース等につ
いて解決しなければならない問題がある。電動・発電機
における発電電力は回転子の回転速度と磁界の強さとの
積であるので,電動・発電機は回転子の回転速度が速い
程,発電電力が大きくなる。また,電動・発電機におけ
る磁界の強さは,永久磁石の磁力とその面積との積であ
るので,電動・発電機は永久磁石の面積が大きく,磁力
が強い程,発電電力が大きくなる。
【0009】また,電動・発電機における回転子が高速
回転する時に,大きな遠心力が作用するので,その遠心
力で永久磁石がバーストしないような補強が永久磁石の
保持のため常に要求され,そのため,永久磁石の強度を
アップさせるための構造上の工夫が要求される。また,
電動・発電機は,回転子を高速回転させることによって
高い出力が得られるので,回転子を軽量に作製すると共
に剛性を高めて高速回転に耐えるため,どのような構造
に構成すれば良いかの課題があった。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明の目的は,回転
子の回転軸上に配置した磁芯即ち透磁部材に,永久磁石
部材に発生した磁力を効率的に小スペーサで通過させる
ことであり,透磁部材を構成する磁性材料として円筒上
に配置された永久磁石部材にほぼ垂直に配置されたアモ
ルファス合金から成る板材を積層した積層板材を非磁性
部材を介在して円筒状に構成して磁力の通過を向上させ
ると共に,回転子の両端側に電磁石コアを追加して電磁
石による磁力を,多極型永久磁石部材の磁力に加算する
ことによって低速時の軸トルクを増加させる高トルク型
電動・発電機を提供することである。
【0011】この発明は,ハウジングに回転可能に支持
された回転軸,該回転軸に取り付けられた回転子,該回
転子の外周に配置され且つ前記ハウジングに固定された
ステータ,及び前記回転子の両端側の前記回転軸上にそ
れぞれ配置された円筒状の電磁石コアと該電磁石コアに
対応して前記ハウジングの磁路ケースに配置された円筒
状の電磁石コイルとから成る電磁石を有し,前記回転子
は,前記電磁石コアに隣接して前記回転軸上に配置され
且つ周方向に隔置状態に隣接間に非磁性部材を介在して
軸方向に延びる円筒状の透磁部材,該透磁部材の外周に
配置された非磁性材を介在した透磁材から成る円筒状の
磁路コア,及び該磁路コアの外周に磁極が交互に相違す
る状態で周方向に隔置して配置された軸方向に延びる磁
石片と該磁石片間に介在された軸方向に延びる非磁性部
材とから構成された円筒状の永久磁石部材,及び前記永
久磁石部材の外周面に固定された非磁性の補強部材から
構成され,前記透磁部材は,軸方向に磁束が流れる磁路
を形成するように,アモルファス合金から成る板材を周
方向に前記磁石片の幅だけ積層した積層板材と該積層板
材間に介在された非磁性部材とから円筒状に形成されて
いることから成る高トルク型電動・発電機に関する。
【0012】前記電磁石コアは,前記永久磁石部材の磁
極方向に沿って磁束が流れるように前記回転子に密着す
る密着部と,該密着部を前記回転子から軸方向に離間さ
せる切欠き部が周方向に隔置して形成された円筒部とか
ら構成されている。
【0013】この電動・発電機は,前記透磁部材,前記
電磁石コア,前記磁路ケース,前記ステータのステータ
コア,前記永久磁石部材及び前記磁路コアを通過する磁
路が形成される。
【0014】この電動・発電機では,前記永久磁石部材
の磁力を前記磁石片間の前記非磁性部材によって磁性的
に隔離した前記磁力は,前記透磁部材の磁路と軸方向に
平行に延びて形成されている。
【0015】前記透磁部材の前記積層板材間に配置され
た前記非磁性部材は,アルミニウム又はオーステナイト
鋼等の非磁性材から成り,前記積層板材に接合され,前
記積層板材と前記非磁性部材とで円筒形状に形成されて
いる。
【0016】前記透磁部材を構成する前記アモルファス
合金は,Si高含有の鉄系アモルファス合金,Mo−パ
ーマロイ,アルパーム又はセンダストから構成されてい
る。
【0017】円筒状に形成された前記透磁部材における
前記積層板材は,円筒状の前記電磁石コアに軸方向に連
続して延びるように配設されている。
【0018】この電動・発電機は,前記永久磁石部材の
磁極に沿って磁束が流れるように,前記回転子の一端側
の前記電磁石コアは,外周側がN極で内周側がS極の前
記永久磁石部材に対応して配置され,また,前記回転子
の他端側の前記電磁石コアは外周側がS極で内周側がN
極の前記永久磁石部材に対応して配置されている。
【0019】この電動・発電機は,前記透磁部材に隣接
する側の前記電磁石コアの一端部が切欠き部を備えた櫛
歯状に且つ他端が円筒状に形成され,前記電磁石で発生
する磁力の流れを,隣接する前記積層板材に区分けして
逆方向に流している。
【0020】前記電磁石の磁力を制御するコントローラ
は,前記回転軸の低速に応答して前記電磁石コイルに通
電して前記電磁石コアを通過する磁力線を前記永久磁石
部材で発生する磁力線に加算して低速トルクをアップさ
せる制御を行うものである。即ち,この電動・発電機
は,例えば,永久磁石部材における外側がS極に,内側
がN極から成る磁石片の磁力が透磁部材をスムースに通
過するのに加えて,回転子の両端側に位置する電磁石に
よって発生する軸方向の内側(回転子に隣接する側)が
N極に外側がS極の電磁力が加算され,それによって,
トータルの磁力線が同方向に通過して増加され,トルク
がアップされる。コントローラは,低速時に電磁石の電
磁石コイルに通電する制御を行うように設定しておけ
ば,低速時の軸トルクをアップさせることができる。
【0021】また,前記電磁石コアの密着部は,回転子
の両端面にそれぞれ密着して前記補強部材の位置まで延
びて回転子の外周とほぼ同じ外径をもっているので,例
えば,前記永久磁石部材が4極の磁石片から成る場合
に,永久磁石部材の2個の磁石片の外側がN極で内側が
S極になるように設定され,それらの磁力線と同方向に
なるように一端側の前記電磁石コイルが前記電磁石コア
の周りに巻き上げられ,また,他の2個の磁石片の外側
がS極で内側がN極になるように設定され,それらの磁
力線と同方向になるように他端側の前記電磁石コイルが
前記電磁石コアの周りに逆方向に巻き上げられるように
構成されている。即ち,電磁石は永久磁石の磁力に合致
した磁力を構成するように回転子の両端部にそれぞれ付
設され,それぞれの磁力線を作るように配置されてい
る。
【0022】この高トルク型電動・発電機は,回転数の
小さい時に応答してコントローラが電磁石の電磁石コイ
ルに通電し,電磁石による磁束を増加させれば,通常の
回転子(回転子)のみのトルクより数倍のトルクを出す
ことができ,それによって,永久磁石式の電動・発電機
の欠点である低速トルクを増大させることができる。従
って,この高トルク型電動・発電機は,永久磁石の磁力
に電磁石の磁力を増加させて低速時のトルクを増加させ
ることができ,回転子を構成する永久磁石を複数の永久
磁石部材で作製して筒体に形成し,筒体の外周面を補強
部材を巻き上げて固定することによって,製造コストを
大幅に低減できると共に構造がシンプルで高強度に構成
でき,十分な発電力を確保できる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下,図面を参照して,この発明
による高トルク型電動・発電機の実施例を説明する。図
1はこの発明による高トルク型電動・発電機を示す軸方
向の断面図,図2は図1の高トルク型電動・発電機にお
けるA−A断面における実施例を示す断面図,図3は図
1の電動・発電機における磁力線を説明するための概略
説明図,及び図4は図2の電動・発電機における磁力線
を説明するための概略説明図である。
【0024】この発明による高トルク型電動・発電機
は,例えば,回転軸2をコージェネレーションシステム
のエンジンに適用して発電させたり,電動・発電機とエ
ンジンを併設したハイブリット自動車のエンジンに連結
することによってエンジンの回転力で発電したり,或い
は工作機械等の機械装置にコントローラの指令で作動さ
せる小型の電動・発電機として適用できるものである。
【0025】この実施例の電動・発電機は,主として,
ねじ27で互いに連結された一対のハウジング部材1
A,ハウジング部材1Aの両端にそれぞれに固定された
磁路ケース1B及び磁路ケース1Bの外側を被覆する非
磁性材のカバー部材1Cから成るハウジング1,磁路ケ
ース1Bに非磁性材(図示せず)を介在して配置された
一対の軸受13によって回転可能にそれぞれ支持されて
いる回転軸2,回転軸2に固定されている永久磁石部材
5から成る回転子(ロータ)3,及び回転子3の外周で
回転子3との間に隙間17を形成してハウジング1に固
定されている固定子即ちステータ4を有している。回転
子3は,その両端が回転軸2に設けられたねじ24に押
さえ板12を介して固定ナット11が螺入され,回転子
3が回転軸2に固定されている。押さえ板12の外周面
は磁路ケース1Bに微小クリアランス持って隣接し,一
種のワッシャである押さえ板12は電磁石9の磁力線の
通路を形成している。また,回転軸2には,図示してい
ないが,例えば,回転軸2の端部に入力となるベルトプ
ーリが固定され,ベルトプーリにエンジンの出力軸に取
り付けたベルトが掛けられている。ステータ4は,図2
に示すように,積層された薄板のステータコア20の空
所25にステータコイル14が巻き付けられている。ス
テータコア20における空所25の内周側に隙間21が
形成され,隙間21によって隣接するステータコア20
のヨーク部20Aが遮断されている。
【0026】回転子3は,回転軸2の外周に筒状に複数
配置され且つ隣接間に非磁性部材22が介在された透磁
部材6,透磁部材6の外周に配置された磁路コア7,磁
路コア7の外周に配置され且つ磁極が互いに相違する状
態で筒状に複数配置された板状の永久磁石部材5,及び
永久磁石部材5の外周面に固定された非磁性の補強部材
16から構成されている。回転子3の両端側にそれぞれ
設けられた電磁石9は,透磁部材6の両端にそれぞれ位
置して回転軸2の外周面にそれぞれ固定され且つ周方向
に隔置して複数の切欠き部15と円筒部26を備えた電
磁石コア8,及び電磁石コア8の外周に隔置して配置さ
れ且つハウジング1の磁路ケース1Bに固定された円筒
状の電磁石コイル19から構成されている。また,磁路
コア7は,軟鋼又はフェライト材の円弧状の透磁材7A
と,オーステナイトステンレス鋼の非磁性材7Bとを周
方向に順次交互に配置して互いに接合して円筒状に形成
されている。磁路コア7は,上記構成によって,電磁石
コア8の磁路面積を軸方向に十分に取るために配置され
ている。
【0027】この電動・発電機は,ハウジング1に固定
されたステータ4に対して回転可能に支持された回転軸
2に固定された回転子3のトルク増加の構造,及び透磁
部材6を構成する材料に特徴を有している。特に,透磁
部材6は,軸方向に延びる板材が永久磁石部材5にほぼ
垂直になるように配置されたアモルファス合金から成る
板材を積層した積層板材6Aと積層板材6A間の非磁性
部材22とから円筒状に構成され,軸方向に抜ける磁路
が形成される。透磁部材6は,鉄系アモルファス合金,
Mo−パーマロイ,アルパーム,センダスト等の透磁性
に優れたアモルファス合金から構成されている。鉄系ア
モルファス合金としては,Si高含有の鉄系アモルファ
ス合金,Mo含有の鉄系アモルファス合金,Mo−Cr
含有の鉄系アモルファス合金が高引張強さや高硬さの点
で好ましい。また,アモルファス合金は,Co系アモル
ファス合金やNi系アモルファス合金で構成すること
が,高引張強さや高硬さの点で好ましい。また,透磁部
材6は,回転軸2に固定されており,透磁部材6のサイ
ズを変更することによって透磁部材6と回転軸2とから
成る軸自体を所望に応じて大径や小径の適正な径に構成
することができる。
【0028】永久磁石部材5は,永久磁石を構成する複
数の磁石片5Aと,磁石片5A間の境界領域にガラス材
等の非磁性部材23を充填し,全体の外形形状をほぼ円
筒形状に形成する。永久磁石部材5を構成する磁石片5
Aのうち,一部の磁石片5Aが内周側に一方の磁極(N
極又はS極)が且つ外周側に他方の磁極(S極又はN
極)が位置するように配置され,周方向において隣接す
る磁石片5Aが磁極(N極とS極)は互いに相違するよ
うに配置されている。円筒形状に配置された永久磁石部
材5の外周面は,切削加工によって断面円形に加工さ
れ,実質的に円筒体に形成されている。
【0029】また,電磁石コア8は,永久磁石部材5の
磁極方向に沿って磁束が流れるように,回転子3に密着
する密着部18と,密着部18を軸方向に離間させる切
欠き部15が周方向に隔置して形成されている。電磁石
コア8の密着部18は,透磁部材6,磁路コア7及び永
久磁石部材5の各両端面に密着して補強部材16の位置
まで延びている。また,電磁石コア8は,透磁部材6と
同様の材料を使用できる。また,コントローラ10は,
回転軸2の回転数,特に,エンジンの低速に応答して,
電磁石コイル19に通電して電磁石コア8を通過する磁
力を発生させて回転軸2のトルクをアップする制御を行
うものである。この時,透磁部材6と電磁石コア8は,
磁力が軸方向に抜ける軸方向磁路を構成する。
【0030】図1では,上側に位置する永久磁石部材5
は,その内周部がS極に且つ外周部がN極になるように
配置され,また,上側に位置する電磁石コア8の密着部
18がN極に且つ電磁石コア8の円筒部26の押さえ板
12に接触している部分がS極になるように配置されて
いる。これに対して,下側に位置する永久磁石部材5
は,その内周部がN極に且つ外周部がS極になるように
配置され,また,下側に位置する電磁石コア8の密着部
18がS極に且つ押さえ板12に接触している電磁石コ
ア8の円筒部26の部分がN極になるように配置されて
いる。従って,永久磁石部5及び電磁石9によって発生
する磁力線は,ループを形成してスムースに抜けること
ができる。
【0031】例えば,電磁石9によって構成される軸方
向の磁路は,図3に示すように,上側で,電磁石コア8
の円筒部26→密着部18→永久磁石部材5の磁石片5
A→ステータ4のステータコア20→ハウジング1(磁
路ケース1B)→押さえ板12→電磁石コア8の円筒部
26,及び電磁石コア8の円筒部26→透磁部材6の積
層板材6A→磁路コア7→永久磁石部材5の磁石片5A
→ステータ4のステータコア20→ハウジング1(磁路
ケース1B)→押さえ板12→電磁石コア8の円筒部2
6から成るループで形成される。また,下側で,電磁石
コア8の円筒部26→押さえ板12→ハウジング1(磁
路ケース1B)→ステータ4のステータコア20→永久
磁石部材5の磁石片5A→密着部18→電磁石コア8の
円筒部26,及び電磁石コア8の円筒部26→押さえ板
12→ハウジング1(磁路ケース1B)→ステータ4の
ステータコア20→永久磁石部材5の磁石片5A→磁路
コア7→透磁部材6の積層板材6A→電磁石コア8の円
筒部26から成るループで形成されている。
【0032】電磁石9における電磁石コア8は,フェラ
イト材,Moパーマロイ又はセンダストから構成されて
いる。フェライト材は,一般式MnX ZnY FeZ であ
り,その組成は,具体的には,MnO:ZnO:Fe3
4 =22%:15%:63%,又はMnO:ZnO:
Fe3 4 =15〜19%:13〜17%:67〜78
%である。又は,Moパーマロイは,Ni−Fe系磁性
合金であり,具体的には,その組成は,Ni:Fe:M
o=79%:17%:4%である。或いは,センダスト
材は,Fe−Si−Alを含有する磁性合金であり,具
体的には,その組成は,Fe:Si:Al=85%:
9.6%:5.4%である。電磁石コア8は,上記の材
料の他に,アルパームを使用することもできる。
【0033】回転子3における永久磁石部材6の強度を
補強するため,補強部材16を永久磁石部材5の外周に
配置して永久磁石及びその接合部を補強しているので,
高速回転の時に遠心力で破壊されることが防止される。
回転子3は,上記のように補強部材16で補強されてい
るので,全体として,剛性が極めて高くなり且つ軽量に
構成することができ,高速回転に十分耐えることがで
き,高い出力を得ることができるようになる。補強部材
16は,例えば,磁性を持たないステンレススチール,
セラミック,カーボン等の繊維から成る補強線から成
り,補強線を永久磁石部材5の外周面に加熱状態で巻き
上げることによって補強線がガラス材で互いに固着され
ている。また,補強線は,引張力を加えた状態で永久磁
石部材5の外周面へ巻き付けられ,冷却される時に伸び
量が低減して互いに適正に密着固定される。更に,補強
部材16を構成する補強線は,非磁性のカーボン巻線,
非磁性の金属巻線,或いは,薄板から構成されている。
また,補強部材16を構成するガラス材は,ケイ酸ガラ
ス及び/又はホウケイ酸ガラスから構成されている。
【0034】また,非磁性部材22,23は,例えば,
ホウロウ材からなり,鉄及び銅と,ケイ酸ガラス及び/
又はホウケイ酸ガラス等のガラス材とを混合した混合材
から構成されている。永久磁石部材5を非磁性部材23
で互いに接合させる場合には,非磁性部材23を構成す
る混合材とAl2 3 等のセラミックスとを,永久磁石
部材5の間に充填し,これを600℃〜300℃に加熱
することによって非磁性部材23が永久磁石部材5を互
いに接合させることができる。非磁性部材22について
も,同様にして,透磁部材6間に固定することができ
る。
【0035】
【発明の効果】この高トルク型電動・発電機は,上記の
ように構成されているので,アモルファス合金で作製し
た透磁部材を磁力がスムースに効率的に,しかも小スペ
ーサ中に通過させることができ,低速トルクをアップさ
せることができる。従って,例えば,回転エネルギを電
気エネルギに変換する高速発電機や高速モータとして構
成でき,発電機をコジェネレーションシステム,ハイブ
リット自動車用エンジン等に容易に適用できると共に,
工作機械等で使用される高速回転のモータに適用して好
ましいものとなる。この電動・発電機を車両に搭載すれ
ば,車両が停止している時でも,電動・発電機で発電し
た電力を使用して車両に搭載されたエンジンから排出さ
れる排気ガスを浄化するディーゼルパティキュレートフ
ィルタを設けたフィルタ再生用ヒータに十分な電力を供
給できる。或いは,この電動・発電機を冷凍車に搭載す
れば,冷凍車のコンプレッサやエバポレータを駆動する
ための電力を十分に供給でき,従来の冷凍車のように,
別の電源を使用する必要がなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による高トルク型電動・発電機の一実
施例を示す軸方向の断面図である。
【図2】図1の高トルク型電動・発電機におけるA−A
断面における実施例を示す断面図である。
【図3】図1の電動・発電機における磁力線を説明する
ための概略説明図である。
【図4】図2の電動・発電機における磁力線を説明する
ための概略説明図である。
【符号の説明】
1 ハウジング 1B 磁路ケース 2 回転軸 3 回転子 4 ステータ 5 永久磁石部材 5A 磁石片 6 透磁部材 6A 積層板材 7 磁路コア 7A 透磁材 7B 非磁性材 8 電磁石コア 9 電磁石 10 コントローラ 15 切欠き部 18 密着部 19 電磁石コイル 22,23 非磁性部材 26 円筒部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B60K 6/00 B60K 9/00 Z 8/00

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジングに回転可能に支持された回転
    軸,該回転軸に取り付けられた回転子,該回転子の外周
    に配置され且つ前記ハウジングに固定されたステータ,
    及び前記回転子の両端側の前記回転軸上にそれぞれ配置
    された円筒状の電磁石コアと該電磁石コアに対応して前
    記ハウジングの磁路ケースに配置された円筒状の電磁石
    コイルとから成る電磁石を有し,前記回転子は,前記電
    磁石コアに隣接して前記回転軸上に配置され且つ周方向
    に隔置状態に隣接間に非磁性部材を介在して軸方向に延
    びる円筒状の透磁部材,該透磁部材の外周に配置された
    非磁性材を周方向に隔置して介在した透磁材から成る円
    筒状磁路コア,及び該磁路コアの外周に磁極が交互に相
    違する状態で周方向に隔置して配置された軸方向に延び
    る磁石片と該磁石片間に介在された軸方向に延びる非磁
    性部材とから構成された円筒状の永久磁石部材,及び前
    記永久磁石部材の外周面に固定された非磁性の補強部材
    から構成され,前記透磁部材は,軸方向に磁束が流れる
    磁路を形成するように,アモルファス合金から成る板材
    を周方向に前記磁石片の幅だけ積層した積層板材と該積
    層板材間に介在された非磁性部材とから円筒状に形成さ
    れていることから成る高トルク型電動・発電機。
  2. 【請求項2】 前記電磁石コアは,前記永久磁石部材の
    磁極方向に沿って磁束が流れるように前記回転子に密着
    する密着部と,該密着部を前記回転子から軸方向に離間
    させる切欠き部が周方向に隔置して形成された円筒部と
    から構成されていることから成る請求項1に記載の高ト
    ルク型電動・発電機。
  3. 【請求項3】 前記透磁部材,前記電磁石コア,前記磁
    路ケース,前記ステータのステータコア,前記永久磁石
    部材及び前記磁路コアを通過する磁路が形成されること
    から成る請求項1に記載の高トルク型電動・発電機。
  4. 【請求項4】 前記永久磁石部材の磁力を前記磁石片間
    の前記非磁性部材によって磁性的に隔離した前記磁力
    は,前記透磁部材の磁路と軸方向に平行に延びて形成さ
    れていることから成る請求項1に記載の高トルク型電動
    ・発電機。
  5. 【請求項5】 前記透磁部材の前記積層板材間に配置さ
    れた前記非磁性部材は,アルミニウム又はオーステナイ
    ト鋼等の非磁性材から成り,前記積層板材に接合され,
    前記積層板材と前記非磁性部材とで円筒形状に形成され
    ていることから成る請求項1に記載の高トルク型電動・
    発電機。
  6. 【請求項6】 前記透磁部材を構成する前記アモルファ
    ス合金は,Si高含有の鉄系アモルファス合金,Mo−
    パーマロイ,アルパーム又はセンダストから構成されて
    いることから成る請求項1に記載の高トルク型電動・発
    電機。
  7. 【請求項7】 円筒状に形成された前記透磁部材におけ
    る前記積層板材は,円筒状の前記電磁石コアに軸方向に
    連続して延びるように配設されていることから成る請求
    項1に記載の高トルク型電動・発電機。
  8. 【請求項8】 前記永久磁石部材の磁極に沿って磁束が
    流れるように,前記回転子の一端側の前記電磁石コアは
    外周側がN極で内周側がS極の前記永久磁石部材に対応
    して配置され,また,前記回転子の他端側の前記電磁石
    コアは外周側がS極で内周側がN極の前記永久磁石部材
    に対応して配置されていることから成る請求項1に記載
    の高トルク型電動・発電機。
  9. 【請求項9】 前記透磁部材に隣接する側の前記電磁石
    コアの一端部が切欠き部を備えた櫛歯状に且つ他端が円
    筒状に形成され,前記電磁石で発生する磁力の流れを,
    隣接する前記積層板材に区分けして逆方向に流している
    ことから成る請求項1に記載の高トルク型電動・発電
    機。
  10. 【請求項10】 前記電磁石の磁力を制御するコントロ
    ーラは,前記回転軸の低速に応答して前記電磁石コイル
    に通電して前記電磁石コアを通過する磁力線を前記永久
    磁石部材で発生する磁力線に加算して低速トルクをアッ
    プさせる制御を行うことから成る請求項1に記載の高ト
    ルク型電動・発電機。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6541887B2 (en) 1999-03-12 2003-04-01 Hideo Kawamura Permanent-magnet motor-generator with voltage stabilizer
JP2004312975A (ja) * 2003-04-07 2004-11-04 Hiroyuki Funahashi 自動車の回転軸が壱回転する度にそれぞれのコイルで磁極の数が多い磁石の磁極の数並びに磁極を組み合わせた数だけ誘導電流の向きが変わる発電装置。
JP2008043099A (ja) * 2006-08-08 2008-02-21 Toyota Motor Corp 回転電動機

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JP4623471B2 (ja) * 2006-08-08 2011-02-02 トヨタ自動車株式会社 回転電動機

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