JP2000261279A - 弾性表面波装置 - Google Patents
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Abstract
衡出力型の機能を持ち、外形寸法が内蔵するSAW素子
とほぼ等しく、また挿入損失が小さい平衡型SAW装置
を提供すること。 【解決手段】圧電基板の下面に、連続したストリップラ
インで対称的に形成された二つの渦巻状線路a1,a2
を主面上に設けた厚さ30μm以下の第一誘電体層22
と、渦巻状線路a1に対応し且つ電磁結合する渦巻状線
路b1と渦巻状線路a2に対応し且つ電磁結合する渦巻
状線路b2を主面上に設けた厚さ30μm以下の第二誘
電体層23とを積層させ、平衡−不平衡変換機能を付与
した。
Description
帯電話などの移動体無線機器等に内蔵される周波数帯域
フィルタとしての弾性表面波装置であって、不平衡入力
−平衡出力型或いは平衡入力−不平衡出力型のものに関
する。
ave で、以下、SAWという)共振子60の基本構成を
図6に示す。同図において、61はLiNbO3 等の圧
電基板上に蒸着等の方法で形成された櫛歯状電極(Inte
r Digital Transducerで、以下、IDT電極という)、
62はSAWをIDT61側へ反射し効率良く共振させ
る反射器である。尚、同図においてIDT61及び反射
器62の電極指は、実際には数10〜数100本にも及
ぶため模式的に描いている。このSAW共振子60は後
述する不平衡入力−平衡出力機能、又は平衡入力−不平
衡出力機能を有し、中心部のIDT61は不平衡型、そ
の両側のIDT61は平衡型である。
(以下、フィルタという)としてSAWフィルタが用い
られており、その広帯域化及び小型化(特開平10−1
63800号公報参照)についての要望が強くなってき
ている。また、中心周波数に対する通過帯域幅の比率
(比帯域幅)は、例えば中心周波数942MHzに対し
て約35MHz(約3.7%)に増加している。そし
て、温度によるフィルタ特性のシフトと、製造時の特性
ばらつきとを考慮し、一般に通過帯域幅は上記要求より
大きめ、例えば約50MHz(約5.3%)に設定する
必要がある。
び低コスト化のための部品削減により、SAWフィルタ
に新たな機能の付加が要求されてきている。その1つ
に、不平衡入力−平衡出力型或いは平衡入力−不平衡出
力型に構成するようにとの要求がある。ここで、平衡入
力或いは平衡出力とは、信号が2つの信号線路間の電位
差として入力或いは出力するものをいい、各信号線路の
信号は振幅が等しく、位相が逆相になっている。これに
対して、不平衡入力或いは不平衡出力とは、信号がグラ
ンド電位に対する1本の線路の電位として入力或いは出
力するものを言う。
入力−不平衡出力型SAWフィルタ(以下、不平衡型S
AWフィルタという)であるため、SAWフィルタ後段
の回路や電子部品が平衡入力型となっている場合、SA
Wフィルタと後段との間に不平衡−平衡変換回路(以
下、バラン回路という)を挿入した回路構成を採ってい
た。同様にSAWフィルタ前段の回路や電子部品が平衡
出力型となっている場合は、前段とSAWフィルタとの
間にバラン回路を挿入した回路構成となっていた。
平衡出力型SAWフィルタの例を図9に示す。同図は不
平衡入力−平衡出力型SAWフィルタの等価回路図であ
り、91は高周波信号の入力端子、92〜95はバラン
回路部111用のストリップラインであり、ストリップ
ライン92はストリップライン94と電磁結合し、スト
リップライン93はストリップライン95と電磁結合し
ている。ストリップライン93の一端は開放され、スト
リップライン94及びストリップライン95の一端はグ
ランド電極99に接続される。そして、ストリップライ
ン94及びストリップライン95の他端(同図では中央
部)は、インピーダンス整合部112のストリップライ
ン96,97に各々接続される。
ー型及びブリッジ型に接続されSAWフィルタ部113
を構成する。100,101は高周波信号の出力端子で
ある。同図において、入力端子91から入力された不平
衡信号は不平衡−平衡変換回路のバラン回路部111を
通り、平衡信号に変換される。この平衡信号はインピー
ダンス整合部112を通り、SAWフィルタ部113に
マッチする低インピーダンスに変換され、SAWフィル
タ部113にて急峻なフィルタリングを実現する。
に、SAWフィルタに不平衡−平衡変換機能或いは平衡
−不平衡変換機能を持たせた、不平衡入力−平衡出力型
SAWフィルタ或いは平衡入力−不平衡出力型SAWフ
ィルタ(以下、平衡型SAWフィルタという)の実用化
が進められている。
示した従来の平衡型SAWフィルタは、設計上大きな比
帯域幅を得るのが困難であるという問題がある。一方、
不平衡型SAWフィルタは大きな比帯域幅を得ることが
できる反面、別個にバラン回路が必要になるという問題
がある。
ケージ型のものよりセラミックスパッケージ型が実用化
されているが、セラミックスパッケ−ジ型はキャンパッ
ケージ型に比べ、表面実装可能で小型化が実現できるS
AWフィルタとして広く用いられるようになってきてい
る。第1世代のセラミックスパッケージ型SAWフィル
タは、セラミックスパッケージ内に接着固定したSAW
フィルタとセラミックスパッケージの内部電極とをワイ
ヤーボンディングにより電気接続していたが、ワイヤー
ボンディングを用いることでセラミックスパッケージ外
形が大きくなり、SAWフィルタは内蔵するSAW素子
の5倍〜6倍の占有面積となっていた。これを解決し小
型化を図るために、図7(a),(b)に示すように、
第2世代のセラミックスパッケージ型SAWフィルタF
として、SAW素子71をパッケージ内部にフェースダ
ウンボンディングして設置してなるものが実用化されて
きている。
プ77と内部電極75とを接続する構成であり、ワイヤ
ーボンディングを使用する必要が無く、そのため第1世
代のセラミックスパッケージ型SAWフィルタに比べ、
約2分の1の小型化がなされている。図7において、7
2はパッケージの底板、73は蓋体、74は樹脂等から
なる側壁部、76はSAW素子71における電極、78
はSAW共振子であり、同図(b)は(a)のA−A線
における断面図である。
実装方式のセラミックスパッケージ型SAWフィルタF
においても、その外形寸法はSAW素子71の約3倍で
あり、十分に小型化されていないという問題がある。
ジ型SAWフィルタFにおいて、平衡型SAWフィルタ
とするためにバラン回路を内蔵させる場合、バラン回路
を複数のセラミックス基板上に形成し、底板72の裏面
側(同図では下側)に前記セラミックス基板を積層させ
る構成が考えられる。しかしながら、前記構成ではセラ
ミックス基板の厚さが一般に100μm程度と厚く、そ
のためバラン回路のうちセラミックス基板間で電磁結合
するストリップラインの間隔が大きくなり、挿入損失が
大きくなるといった問題があった。
れたものであり、その目的はフィルタとして使用される
SAW装置に平衡型の機能を付与し、かつ外形寸法が内
蔵するSAW素子とほば等しく、また挿入損失が小さい
ものとすることである。
は、圧電基板の上面に少なくとも一対の櫛歯状電極を有
する弾性表面波装置であって、圧電基板の下面に、連続
したストリップラインで対称的に形成された二つの渦巻
状線路a1,a2を主面上に設けた厚さ30μm以下の
第一誘電体層と、渦巻状線路a1に対応し且つ電磁結合
する渦巻状線路b1と渦巻状線路a2に対応し且つ電磁
結合する渦巻状線路b2を主面上に設けた厚さ30μm
以下の第二誘電体層とを積層させ、平衡−不平衡変換機
能を付与したことを特徴とする。
された平衡型SAW装置となり、また誘電体層上に平衡
−不平衡変換回路をフォトリソグラフィ法等で薄く形成
できるので、誘電体層間で電磁結合するストリップライ
ンの間隔が小さくなり、その結果挿入損失が非常に小さ
くなる。
路a1,a2,b1,b2の厚さが0.2〜10μmで
ある。
a2,b1,b2の電気抵抗の増大が抑制され、挿入損
失の劣化を防止できる。
に説明する。図1(a)は本発明のSAW装置Sの内部
透視上面図、(b)は底面図、(c)は(a)で左方よ
り見た場合の内部透視左側面図、(d)は(a)で右方
より見た場合の内部透視右側面図である。同図におい
て、1はSAW素子、2はバラン回路、3は金属,プラ
スチック等からなる保護カバー、4は紫外線硬化型樹
脂,熱硬化型樹脂,塗布後経時硬化する樹脂等からなる
封止樹脂、11はSAW共振子、11aはIDT電極、
11bは反射器、12はSAW共振子11間を接続した
り外部と接続するための電極パターン、13a,13b
はSAW共振子11とバラン回路2を接続する電極パタ
ーン、14a,14bはSAW共振子11と電極15と
を接続する電極パターン、15は圧電基板下面に形成さ
れた電極を示す。前記SAW素子1は、LiNbO3 ,
LiTaO3 等からなる圧電基板の一主面にAl,Al
−Cu合金等の金属薄膜からなる少なくとも一対のID
T電極及び反射器により構成される。
電基板の下面に設けてあり、各厚さ30μm以下の誘電
体層21,22,23を積層させ、その誘電体層21,
22,23の主面にAl,Al−Cu合金等からなる金
属薄膜を所定のパターンに形成してなる。各誘電体層2
1,22,23の厚さが30μmを超えると、SAW装
置Sの挿入損失が大きくなり実用に供することができな
くなる。好ましくは、各誘電体層21,22,23の厚
さは0.5μm以上が良く、0.5μm未満では各誘電
体層21,22,23をレジスト塗布により形成する際
に、各誘電体層21,22,23にポアが発生し均一な
塗布膜が形成できなくなる。
けられたIDT電極及び反射器による振動空間の確保を
目的に、断面が凹形状の保護カバー3内にIDT電極等
が内包されるよう周囲を面接合してある。保護カバー3
としては断面が凹形状の感光性の有機樹脂フィルムを用
い、先ず保護カバー3をSAW素子1のIDT電極等の
形成面に被せその側璧部を硬化させ接着させる。その
後、保護カバー3上面を硬化してできあがる。封止樹脂
4は、塗布後所定時間経過すると硬化する液状のモール
ド樹脂(住友ベークライト株式会社製商品名「CRPシ
リーズ」)等が用いられる。
の下面に外部取出し用の電極を形成することでSAW素
子1載置用筐体を不要としたこと、及びSAW素子1表
面に保護カバー3を設けその上から樹脂で封止したこと
により、信頼性が高くかつSAW素子1サイズとほば同
じ大きさのSAW装置Sを提供できる。
面図及び断面図である。同図(a)は圧電基板の下面側
から一層目の誘電体層21の平面図、(b)は(a)の
A−A線における断面図、(c)は二層目であって連続
したストリップラインで対称的に形成された二つの渦巻
状線路a1,a2を主面上に設けた第一誘電体層22の
平面図、(d)は(c)のB−B線における断面図、
(e)は渦巻状線路a1に対応し且つ電磁結合する渦巻
状線路b1と渦巻状線路a2に対応し且つ電磁結合する
渦巻状線路b2を主面上に設けた第二誘電体層23の平
面図、(f)は(e)のC−C線における断面図であ
る。
方の端部は圧電基板側面の電極を通してSAW素子1に
接続され、他方の端部は誘電体層21に形成されたスル
ーホールを通して第一誘電体層22の渦巻状線路a1の
端部と接続している。もう1つの電極21bはSAW装
置Sのグランド電極へ接続される。
であり、渦巻状線路a1,a2はインダクタ成分を持つ
ように螺旋型やミアンダ型等の形状で形成する。渦巻状
線路a1側の端部は第一誘電体層22に形成されたスル
ーホールを通して、誘電体層21の電極21aと接続し
ている。また、渦巻状線路a2側の端部は、第一誘電体
層22上で終端している。
であり、渦巻状線路b1,b2はインダクタ成分を持つ
ように螺旋型やミアンダ型等の形状で形成する。渦巻状
線路b1の一方の端部は第二誘電体層23に形成された
スルーホールを通してSAW装置Sのグランド電極と接
続し、他方の端部はSAW装置Sの出力電極へ接続され
ている。渦巻状線路b2も同様の接続構造である。
電体層23の各層とも、紫外線等の光照射により硬化又
は溶解する感光性樹脂からなるレジストから構成され
る。そして、電極の形成は、フォトリソグラフィ法、蒸
着法,スパッタリング法等の金属薄膜形成法、リフトオ
フ法等により行う。
入力した不平衡信号はSAW素子1、バラン回路2を通
過し、平衡信号に変換され出力する。
厚さは0.2〜10μmが良く、0.2μm未満では積
層された誘電体層上の線路間を積層方向で結合させるス
ルーホール部に段差が生じ、導通接続が困難となり接続
抵抗が増大し、そのため挿入損失が劣化する。10μm
を超えると、誘電体層用のレジストを均一に塗布するこ
とが困難となり、スルーホール部に段差が生じ接続抵抗
が増大し、そのため挿入損失が劣化する。
の応用例であり、パッケージングを種々に変形させた実
施形態である。図3(a)はSAW装置S1の内部透視
上面図、(b)は底面図、(c)は内部透視左側面図、
(d)は内部透視右側面図である。同図において、31
はSAW素子、32はバラン回路、33はキャップ、3
4はSAW共振子、34aはIDT電極、34bは反射
器、35はSAW共振子34間を接続したり外部と接続
するための電極パターン、36a,36bはSAW共振
子34とバラン回路32を接続する電極パターン、37
a,37bはSAW共振子34と電極38とを接続する
電極パターン、38は圧電基板下面に形成された電極で
ある。SAW素子31は圧電基板の上面にIDT電極等
の電極を形成し、その電極形成面上に樹脂封止によりキ
ャップ33を被せている。バラン回路32は図1及び図
2と同様である。
の下面に外部取出し用の電極を形成することでSAW素
子31載置用筐体を不要としたこと、及びSAW素子3
1上にキャップ33を設け封止したことにより、信頼性
が高くかつSAW素子1サイズとほば同じ大きさのSA
W装置S1を提供できる。また、この実施形態では、キ
ャップ33により振動空間が比較的大きく確保できるた
め、蓋体であるキャップ33のSAW素子1への接触に
よる性能劣化の心配が全くない。また、キャップ33は
比較的取り外しが容易であり、更にAl等の金属でキャ
ップ33を作製することでシールド効果を付与できる。
W装置S2の内部透視上面図、(b)は底面図、(c)
は内部透視左側面図、(d)は内部透視右側面図であ
る。同図において、41はSAW素子、42はバラン回
路、43は保護膜、44はSAW共振子、44aはID
T電極、44bは反射器、45はSAW共振子44間を
接続したり外部と接続するための電極パターン、47
a,47bはSAW共振子44とバラン回路42を接続
する電極パターン、48a,48bはSAW共振子44
と電極46とを接続する電極パターン、46は圧電基板
下面に形成された電極である。SAW素子41は圧電基
板上面にIDT電極等の電極を形成し、その電極形成面
にSiO2 等の誘電体薄膜やSi等の高電気抵抗薄膜か
らなる保護膜43を被覆することにより、電極が大気に
触れない構成とし、電極の酸化及び水分による劣化を防
止している。バラン回路42は図1及び図2と同様であ
る。
の下面に外部取出し用の電極を形成することでSAW素
子41載置用筐体を不要としたこと、及びSAW素子4
1上に保護膜43を被覆したことにより、信頼性が高く
かつSAW素子41サイズとほば同じ大きさのSAW装
置S2を提供できる。また、この実施形態では、きわめ
て小型のSAW装置S2となると共に、保護膜43によ
り電極が大気に触れないため、電極の酸化及び水分によ
る劣化が防止され、長寿命なものとなる。
W装置S3の内部透視上面図、(b)は底面図、(c)
は内部透視左側面図、(d)は内部透視右側面図であ
る。同図において、51はSAW素子、52はバラン回
路、53は筐体の蓋体、54は筐体の底板、55はSA
W共振子、55aはIDT電極、55bは反射器、56
はSAW共振子55間を接続したり外部と接続するため
の電極パターン、58a,58bはSAW共振子55と
バラン回路52を接続する電極パターン、59a,59
bはSAW共振子55と電極57とを接続する電極パタ
ーン、57は圧電基板下面に形成された電極である。S
AW素子51は圧電基板の上面にIDT電極等の電極を
形成し、セラミックスからなる底板54上に載置固定さ
れる。バラン回路52は図1及び図2と同様の構成であ
る。
下面に外部取出し用の電極を形成することで、筐体にワ
イヤーボンディングパッドを形成するのを不要とし、こ
れにより、信頼性が高くSAW素子51サイズとほば同
じ大きさのSAW装置S3を提供できる。また、筐体内
に窒素ガス等を封入して密閉することにより、酸化等の
劣化がなく長寿命なものとなる。
l又はAl−Cu系,Al−Ti系等のAl合金からな
るのが良く、特にAlが励振効率が高く、材料コストが
低いため好ましい。また、IDT電極は蒸着法、スパッ
タリング法又はCVD法等の薄膜形成法により形成す
る。
〜200程度、電極指の線幅は0.1〜10.0μm程
度、電極指の間隔は0.1〜10.0μm程度、電極指
の開口幅(交差幅)は10〜100μm程度、IDT電
極の厚みは0.2〜0.4μm程度とすることが、SA
W共振子あるいはSAWフィルタとしての所期の特性を
得るうえで好適である。
ト−X伝搬のLiTaO3 単結晶、64°Yカット−X
伝搬のLiNbO3 単結晶、45°Xカット−Z伝搬の
LiB4 O7 単結晶等が、電気機械結合係数が大きく且
つ群遅延時間温度係数が小さいため好ましく、特に電気
機械結合係数の大きな36°±10°Yカット−X伝搬
のLiTaO3 単結晶が良い。また、結晶Y軸方向にお
けるカット角は36°±10°の範囲内であれば良く、
その場合十分な圧電特性が得られる。圧電基板の厚みは
0.1〜0.5mm程度がよく、0.1mm未満では圧
電基板が脆くなり、0.5mm超では材料コストが大き
くなる。
機能を付与し、かつ外形寸法が内蔵するSAW素子とほ
ば等しく、また挿入損失が小さいものとなるという作用
効果を有する。
ものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々
の変更は何等差し支えない。
びバラン回路2を以下の工程〔1〕〜〔12〕により作製
した。
O3 単結晶からなる圧電基板全面に、スパッタリング法
によりAl−Cuを形成した。その後、縮小投影露光装
置を用い、紫外線(i線)を照射するフォトリソグラフ
ィ法により、LiTaO3 単結晶の主面(SAWの伝搬
方向である■軸方向に沿った面)に、レジストのポジパ
ターンを形成した。その後、RIE(Reactive Ion Etc
hing)装置により不要なAl−Cuをエッチング除去
し、レジスト剥離液中で不要なレジストを剥離し、ID
T電極等の微細な回路パターンを形成した。
の保護膜であるSi膜を圧電基板全面に形成した。
板のIDT電極等形成面上に貼り付けた後、枠状にパタ
ーニングを行い保護カバー3側壁部を形成し、その後更
にその上に感光性の有機樹脂フィルムを貼り付け、パタ
ーニングにより保護カバー3上面部を形成した。
電極形成用のレジストのネガパターンを形成した。その
ネガパターン上にスパッタリング法でAuを成膜した。
その後、レジスト剥離液中で不要なAuをリフトオフし
電極21a,21bを形成した。
21a端部と第一誘電体層22の渦巻状線路a1端部を
接続するためのスルーホールを形成する箇所に、レジス
トパターンを形成した。その後、スパッタリング法によ
りSiO2 薄膜を形成し、レジスト剥離液中で不要なS
iO2 薄膜をリフトオフし、誘電体層21及びスルーホ
ールを形成した。
1,a2形成用のレジストのネガパターンを形成した。
次いで、前記ネガパターン上にスパッタリング法により
Auを形成した。その後、レジスト剥離液中で不要なA
uをリフトオフし、スルーホール用電極及び渦巻状線路
a1,a2を形成した。
誘電体層22の渦巻状線路a1と第二誘電体層23の渦
巻状線路b1とを接続するためのスルーホールを形成す
る箇所に、レジストパターンを形成した。その後、スパ
ッタリング法によりSiO2 薄膜を形成し、レジスト剥
離液中で不要なSiO2 薄膜をリフトオフし、第一誘電
体層22及びスルーホールを形成した。
1,b2形成用のレジストのネガパターンを形成した。
次いで、前記ネガパターン上にスパッタリング法でAu
を形成し、レジスト剥離液中で不要なAuをリフトオフ
し、スルーホール形成用の電極及び渦巻状線路b1,b
2を形成した。
誘電体層23の渦巻状線路b1,b2とSAW装置S底
面の電極を接続するためのスルーホールを形成する箇所
に、レジストパターンを形成した。その後、スパッタリ
ング法によりSiO2 薄膜を形成し、レジスト剥離液中
で不要なSiO2 薄膜をリフトオフし、第二誘電体層2
3及びスルーホールを形成した。
グランド電極用のレジストのネガパターンを形成した。
次いで、前記ネガパターン上にスパッタリング法により
Auを形成し、レジスト剥離液中で不要なAuをリフト
オフし、スルーホール用電極及び底面の入出力電極及び
グランド電極を形成した。
すると硬化する液状のモールド樹脂(住友ベークライト
株式会社製商品名「CRPシリーズ」)を、保護カバー
3上に塗布し硬化させた。
し、個々のSAW装置Sを切り出した。切り出したSA
W装置Sを一まとめにし、それらの集合体の側面にメタ
ルマスクを用いて、圧電基板の上面に形成された電極と
下面に形成された入出力電極及びグランド電極とを接続
するための電極を形成し、フィルタ用のSAW装置Sの
作製を終了した。
二誘電体層23の各厚さは10μmであり、このSAW
装置Sをマルチポートのネットワークアナライザに接続
し、挿入損失の周波数特性を測定した。その結果、図8
(a)に示すように、中心周波数1840MHzで規格
化した規格化周波数に対し、通過帯域が4.3%(80
MHz)と広くかつ平衡型の特性を示した。また、挿入
損失は3.5dBとなり、従来の4.5dBよりも格段
に向上した。
位相を示すグラフであり、平衡度が良好な位相差180
°を通過帯域内で保持している。
第二誘電体層23の各厚さを種々に変化させた場合の挿
入損失のグラフを図10に示す。同図に示すように、厚
さ30μm超で挿入損失が大きく低下した。
ストリップラインで対称的に形成された二つの渦巻状線
路a1,a2を主面上に設けた厚さ30μm以下の第一
誘電体層と、渦巻状線路a1に対応し且つ電磁結合する
渦巻状線路b1と渦巻状線路a2に対応し且つ電磁結合
する渦巻状線路b2を主面上に設けた厚さ30μm以下
の第二誘電体層とを積層させ、平衡−不平衡変換機能を
付与したことにより、SAW装置に平衡型の機能を付与
し、かつ外形寸法が内蔵するSAW素子とほば等しく、
また挿入損失が小さくなるという作用効果を有する。
装置Sの内部透視上面図、(b)は底面図、(c)は
(a)で左方より見た場合の内部透視左側面図、(d)
は(a)で右方より見た場合の内部透視右側面図であ
る。
の下面側から一層目の誘電体層21の平面図、(b)は
(a)のA−A線における断面図、(c)は二層目であ
って渦巻状線路a1,a2を主面上に設けた第一誘電体
層22の平面図、(d)は(c)のB−B線における断
面図、(e)は渦巻状線路b1,渦巻状線路b2を主面
上に設けた第二誘電体層23の平面図、(f)は(e)
のC−C線における断面図である。
(a)はSAW装置S1の内部透視上面図、(b)は底
面図、(c)は内部透視左側面図、(d)は内部透視右
側面図である。
(a)はSAW装置S2の内部透視上面図、(b)は底
面図、(c)は内部透視左側面図、(d)は内部透視右
側面図である。
(a)はSAW装置S3の内部透視上面図、(b)は底
面図、(c)は内部透視左側面図、(d)は内部透視右
側面図である。
である。
タFを示し、(a)はその側断面図、(b)は(a)の
A−A線における断面図である。
り、(a)は規格化周波数に対する減衰量特性のグラ
フ、(b)は規格化周波数に対する位相特性のグラフで
ある。
価回路図である。
ラフである。
Claims (2)
- 【請求項1】圧電基板の上面に少なくとも一対の櫛歯状
電極を有する弾性表面波装置であって、圧電基板の下面
に、連続したストリップラインで対称的に形成された二
つの渦巻状線路a1,a2を主面上に設けた厚さ30μ
m以下の第一誘電体層と、渦巻状線路a1に対応し且つ
電磁結合する渦巻状線路b1と渦巻状線路a2に対応し
且つ電磁結合する渦巻状線路b2を主面上に設けた厚さ
30μm以下の第二誘電体層とを積層させ、平衡−不平
衡変換機能を付与したことを特徴とする弾性表面波装
置。 - 【請求項2】前記渦巻状線路a1,a2,b1,b2の
厚さが0.2〜10μmである請求項1記載の弾性表面
波装置。
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-
1999
- 1999-03-04 JP JP05760699A patent/JP3814438B2/ja not_active Expired - Fee Related
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