JP2000260559A - 光学的素子及び光学的素子用の基体 - Google Patents

光学的素子及び光学的素子用の基体

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JP2000260559A JP11058050A JP5805099A JP2000260559A JP 2000260559 A JP2000260559 A JP 2000260559A JP 11058050 A JP11058050 A JP 11058050A JP 5805099 A JP5805099 A JP 5805099A JP 2000260559 A JP2000260559 A JP 2000260559A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板を透過する有機EL素子の発光を高効率
で外部へ取出せると共に、低電圧駆動下でも高輝度が得
られる高寿命な光学的素子及び光学的素子用の基体を提
供すること。 【解決手段】 石英ガラス又はポリマーからなる光ファ
イバー15の集合体を薄く切断して基板21を作製し、
この切断面内全体を有機材料又は無機材料で覆い、表面
粗度を300nm以下に仕上げ、この上に画素PXを形
成する。従って、この素子の発光は光ファイバー群の各
ファイバー内に入射した後、全反射により閉じ込められ
ながら透過し易くなり、透過光として外部へ効率良く取
出せる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学的素子、例え
ば、発光部の光を基板から外部へ取出す平面型ディスプ
レイであって、特に、有機薄膜を電界発光層に用いる有
機電界発光ディスプレイに好適な光学的素子及び光学的
素子用の基体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、マルチメディア指向の商品を初め
として、人間と機械とのインターフェースの重要性が高
まってきている。人間がより快適に効率良く機械操作す
るためには、操作される機械からの情報を誤りなく、簡
潔に、瞬時に、充分な量で取り出す必要があり、そのた
めに、ディスプレイを初めとする様々な表示素子につい
て研究が行われている。
【0003】また、機械の小型化に伴い、表示素子の小
型化、薄型に対する要求も日々、高まっているのが現状
である。
【0004】例えば、ノート型パーソナルコンピュー
タ、ノート型ワードプロセッサなどの、表示素子一体型
であるラップトップ型情報処理機器の小型化には目を見
張る進歩があり、それに伴い、その表示素子である液晶
ディスプレイに関しての技術革新も素晴らしいものがあ
る。
【0005】今日、液晶ディスプレイは、様々な製品の
インターフェースとして用いられており、ラップトップ
型情報処理機器はもちろんのこと、小型テレビや時計、
電卓を初めとして、我々の日常使用する製品に多く用い
られている。
【0006】これらの液晶ディスプレイは液晶が低電圧
駆動、低消費電力であるという特徴を生かし、小型から
大容量表示デバイスに至るまで、人間と機械のインター
フェースとして、表示素子の中心として研究されてき
た。
【0007】しかし、この液晶ディスプレイは自発光性
がないため、バックライトを必要とし、このバックライ
ト駆動に、液晶を駆動するよりも大きな電力を必要とす
るため、結果的に内蔵蓄電池等では使用時間が短くな
り、使用上の制限がある。
【0008】さらに、液晶ディスプレイは視野角が狭い
ため、大型ディスプレイ等の大型表示素子には適してい
なく、また、液晶分子の配向状態による表示方法なの
で、視野角の中においても、角度によりコントラストが
変化してしまうのも大きな問題である。
【0009】また、駆動方式から考えれば、駆動方式の
一つであるアクティブマトリクス方式は、動画を扱うに
十分な応答速度を示すが、TFT駆動回路を用いるた
め、画素欠陥により画面サイズの大型化が困難である。
TFT駆動回路を用いることは、コストダウンの点から
考えても好ましくない。
【0010】別の駆動方式である、単純マトリクス方式
は低コストである上に画面サイズの大型化が比較的容易
であるが、動画を扱うに十分な応答速度を有していない
という問題がある。
【0011】これに対し、自発光性表示素子は、プラズ
マ表示素子、無機電界発光素子、有機電界発光素子等が
研究されている。
【0012】プラズマ表示素子は低圧ガス中でのプラズ
マ発光を表示に用いるので、大型化、大容量化には適し
ているが、薄型化、コストの面での問題を抱えている。
また、駆動に高電圧の交流バイアスを必要とし、携帯用
デバイスには適していない。
【0013】無機電界発光素子は、緑色発光ディスプレ
イ等が商品化されたが、プラズマ表示素子と同様に、交
流バイアス駆動であり、駆動には数百V必要であり、ま
たフルカラー化は困難であると思われる。
【0014】一方、有機化合物による電界発光現象は、
1960年代前半に、強く螢光を発生するアントラセン単結
晶へのキャリア注入による発光現象が発見されて以来、
長い期間、研究されてきたが、低輝度、単色で、しかも
単結晶であったため、有機材料へのキャリア注入という
基礎的研究として行われていた。
【0015】しかし、1987年にEastman Kodak 社のTang
らが低電圧駆動、高輝度発光が可能なアモルファス発光
層を有する積層構造の有機薄膜電界発光素子を発表して
以来、各方面で、R、G、Bの三原色の発光、安定性、
輝度上昇、積層構造、作製方法等の研究開発が盛んに行
われている。
【0016】さらに、有機材料の特徴であるが、分子設
計等により様々な新規材料が発明され、直流低電圧駆
動、薄型、自発光性等の優れた特徴を有する、有機電界
発光表示素子のカラーディスプレイへの応用研究も盛ん
に行われ始めている。
【0017】有機電界発光素子(以下、有機EL素子と
称することがある。)は、電流を注入することにより電
気エネルギーを光エネルギーに変換して面状に発光する
など、自発光型の表示デバイスとして理想的な特徴を有
している。
【0018】図13は、従来の有機EL素子10の一例を示
す。この有機EL素子10は、透明基板(例えばガラス基
板)6上に、ITO(Indium tin oxide)透明電極5、
ホール輸送層4、発光層3、電子輸送層2、陰極(例え
ばアルミニウム電極)1を例えば真空蒸着法で順次製膜
したものである。
【0019】そして、陽極である透明電極5と陰極1と
の間に直流電圧7を選択的に印加することによって、透
明電極5から注入されたキャリアとしてのホールがホー
ル輸送層4を経て、また陰極1から注入された電子が電
子輸送層2を経て、それぞれ発光層3に到達して電子−
ホールの再結合が生じ、ここから所定波長の発光8が生
じ、透明基板6の側から観察できる。
【0020】発光層3には、例えば発光物質であるアン
トラセン、ナフタリン、フェナントレン、ピレン、クリ
セン、ペリレン、ブタジエン、クマリン、アクリジン、
スチルベン等を併用してよい。こうした螢光物質等との
混合物は、電子輸送層2に含有させることができる。
【0021】図14は、別の従来例を示すものであり、こ
の例においては、発光層3を省略し、電子輸送層2に上
記の螢光物質との混合物を含有させ、電子輸送層2とホ
ール輸送層4との界面から所定波長の発光8が生じるよ
うに構成した有機EL素子10Aを示すものである。
【0022】図15は、上記の有機EL素子の具体例を示
す。即ち、各有機層(ホール輸送層4、発光層3又は電
子輸送層2)の積層体を陰極1と陽極5との間に配する
が、これらの電極をマトリクス状に交差させてストライ
プ状に設け、輝度信号回路11、シフトレジスタ内蔵の制
御回路12によって時系列に信号電圧を印加し、多数の交
差位置(画素)にてそれぞれ発光させるように構成して
いる。
【0023】従って、このような構成により、ディスプ
レイとして勿論、画像再生装置としても使用可能とな
る。なお、上記のストライプパターンを赤(R)、緑
(G)、青(B)の各色毎に配し、フルカラー又はマル
チカラー用として構成することができる。
【0024】こうした有機EL素子を用いた、複数の画
素からなる表示デバイスにおいて、発光する有機薄膜層
2、3、4は一般に、透明電極5と金属電極1との間に
挟まれており、透明電極5側に発光するが、このような
従来の有機EL素子も、改善の余地は多い。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、発光素
子のカラーディスプレイへの応用に際しては、高効率の
安定した発光は必要不可欠な条件であるが、最適構造の
発光素子においても、外部への光取り出し効率は約20
%程度であり、発光した光のほとんどは、基体界面での
全反射により、基体の側面に散逸、散乱してしまう。従
って、発光輝度を得るための高電圧駆動を引き起こし、
ひいては素子の劣化に繋がる要因の一つになっているこ
とが多い。
【0026】このことは、有機材料の研究開発の結果、
発光効率の良い材料を組み合わせて発光素子を構成する
ことができても、外部への光の取り出し効率を改善しな
い限り、素子のストレスが大きくなり、素子の長寿命化
の阻害要因は解消されない。
【0027】そこで本発明はこのような事情に鑑みてな
されたものであって、その目的とするところは、電界発
光素子における発光の如き発光部の光が素子の基体を透
過して高効率で外部へ取出せると共に、低電圧駆動や低
光量下でも高輝度が得られる高寿命な光学的素子及び光
学的素子用の基体を提供することにある。
【0028】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、光透過
性の基体上に素子構成層が設けられ、前記基体が少なく
とも画素形成領域において、面内方向には周期的な屈折
率分布を有すると共に厚み方向には所定の屈折率の連続
層を有し、かつ前記素子構成層の側での表面粗度が30
0nm以下である、光学的素子(以下、本発明の光学的
素子と称する。)に係るものである。
【0029】本発明の光学的素子によれば、基体の面内
方向には周期的な屈折率分布を、基体の厚み方向には所
定の屈折率の連続層を有し、かつ素子構成層側の表面粗
度が300nm以下に形成されているので、次のような
顕著な効果が得られる。基体として光ファイバー集合体
の如き導光体を用いる場合で説明すると、まず、基体の
厚み方向では、各光ファイバーにおいて発光部からの光
が全反射の条件である臨界角以内で入射した後はファイ
バー内に閉じ込めながら効率良く導波され、上記連続層
内を透過することができる。しかも、基体の面内方向に
は、上記連続層が一定間隔で配列されて上記の周期的な
屈折率分布を形成し、かつその表面粗度が300nm以
下の平坦さに仕上げられているので、入射光は界面での
乱反射や散乱が少ない状態で基体の少なくとも画素領域
で十分かつ一様な光量で光ファイバー集合体を通して透
過し、出射することができる。その結果、入射光は基体
の側面へ抜ける量が激減し、入射光は十分な透過量又は
強度で透過光として取出せる効率が増大し、低駆動電圧
や低光量下においても高輝度を得ることができる。
【0030】また、本発明は、光学的素子の構成層が設
けられる光透過性の基体であって、少なくとも画素形成
領域において、面内方向には周期的な屈折率分布を有す
ると共に厚み方向には所定の屈折率の連続層を有し、か
つ前記素子構成層の側での表面粗度が300nm以下で
ある、光学的素子用の基体(以下、本発明の基体と称す
る。)に係るものである。
【0031】本発明の基体によれば、上記した光学的素
子と同等の効果が奏せられる光学的素子用の基体を提供
することができる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態を図面を参照しながら説明する。
【0033】本発明の光学的素子及び基体においては、
図1に示すように、基体21が図2に示すような光ファ
イバー15の集合体からなり、この集合体の各光ファイ
バー15がこの基体21の厚みt方向に沿った状態で配
列されていることが望ましい。但し、この光ファイバー
15はこの上に形成される画素領域に存在するものが有
効に作用するため、少なくとも画素領域に存在していれ
ばよく、図4に示すように、例えばガラス製基体のこの
画素領域にのみ光ファイバー15を設けてもよい。いず
れの場合も各ファイバー間では、屈折率の大きいコアと
屈折率の小さいクラッドとの繰返しにより面内方向での
屈折率分布が周期的となっている。
【0034】このように面内方向で周期的な屈折率分布
を示すように光ファイバー15で基体21を構成し、か
つ、基体の表面粗度を300nm以下と極めて小さくす
ることにより、図3に示すように、この上に形成される
画素PXから発する光は、界面で乱反射して散逸する光
量が著しく減少するから、この光ファイバーに入射した
入射光は透過光Lとして基体21から効率良く取出すこ
とができる。
【0035】即ち、図2は光ファイバー15内を全反射
して透過する光を示すが、臨界角以内からコア31に入
射した光Lは、屈折率の小さいクラッド30との界面で
反射し、屈折率の大きいコア31内を全反射しながら透
過する。
【0036】また、本実施の形態における基体は、面内
方向に周期的な屈折率分布を持つが、光ファイバー15
の種類や規格による屈折率の大きさや周期及びパターン
によって限定されるものではない。
【0037】更に、板厚方向に所定の屈折率の連続層を
持つが、屈折率の大きさや、パターンによって限定され
るものではない。例えば、板厚方向において、入射面積
が小さく、出射面積が大きいような円錐台型又は角錐台
型のパターンでも構わない。このようなパターンを用い
れば、小さい発光面積を拡大して表示することも可能で
ある。
【0038】例えば、図5に示すように、基体20Bの
画素領域17に、図6(a)に示すような円錐台型の光
ファイバー18又は図6(b)に示すような四角錐台型
の光ファイバー19をそれぞれ単数設けてもよく、また
は図7に示すような細長い円錐台状の光ファイバー29
を複数設けてもよい。なお、このような光ファイバーの
配置を上下逆とし、出射領域を縮小して分散させてもよ
い。
【0039】そして、この光ファイバーが石英ガラスフ
ァイバー又はポリマーファイバーで形成され、接着剤
(例えば紫外線硬化樹脂)でファイバー同士を接着後
に、光ファイバーの集合体をファイバー長方向と交差す
る方向に切断してこの基体が図1の如く形成されている
ことが望ましい。
【0040】一般的に面内方向に周期的な屈折率分布を
持ち、かつ板厚方向に連続的な屈折率を持つ基体の代表
的な例としては、石英ガラスファイバーやポリマーファ
イバーの集合体を薄く切断したものが挙げられるが、光
ファイバーを構成する材質はファイバー中心部(コア)
とファイバー外周部(フラッド又はその外周部)で異な
るので、切断後に表面の研磨を行っても2μm程度の表
面粗度が生じてしまう。
【0041】従って、切断後にこの基体の面内全体が図
3に符号16として示すように、有機材料又は無機材料
で覆われ、基体の表面粗度が300nm以下、好ましく
は数nmに仕上げられていることが高効率で透過光を取
出すために望ましい。
【0042】この場合、切断後、入念にかつ慎重に表面
の研磨を行えば、500nm程度の凸凹に抑えることは
可能であるが、この後の工程で基体上に形成される透明
電極の一般的な厚さが100〜300nmであることを
考えれば、基体に存在する凸凹はキャンセルできるだけ
の大きさではないことがあり、結果的に透明電極の表面
粗度が大きくなってしまう。
【0043】そして、透明電極の表面粗度が大きいと、
有機ELデバイス作製時における初期のダークスポット
の発生が多くなり、また、ショート等の原因になり、安
定で長寿命なデバイスを得ることは困難となる。
【0044】従って、切断後に表面研磨され、この研磨
面上を覆う前記有機材料又は無機材料が更に表面研磨さ
れて300nm以下の表面粗度となるように仕上げるこ
とが望ましい。
【0045】そして、光ファイバー同士の接着用として
の有機材料としては、光学的レンズ接着用紫外線硬化樹
脂が用いられ、無機材料としては、フリットガラスが用
いられていることが好適に表面研磨するためにも望まし
い。
【0046】本実施の形態における基体は、表面粗度を
改善するために、基体の面内全体を有機材料又は無機材
料で覆うものであるが、用いる有機材料や無機材料によ
って限定されるものではない。しかし、好ましくは表面
性が良く表面粗度が小さくなるような材質である方がよ
い。
【0047】また、上記した表面研磨は、基体の面内全
体を有機材料又は無機材料で覆った後に行っても良い。
更に、基体の面内全体を有機材料又は無機材料で覆った
後に、例えばガラスのような表面性の良い材質の基体を
接着してもよい。
【0048】上記した本実施の形態の基体は、この基体
上に発光領域を含む有機物質の積層体が形成されるのに
好適であり、これにより既述した図13の如く、基体6
上に、光学的に透明な電極5、有機正孔輸送層4、有機
発光層3及び/又は有機電子輸送層2、及び金属電極1
が順次積層された、良好な有機電解発光素子として構成
することができる。
【0049】また、例えば、図8に示すように、基体2
1上に、ITOアノード電極22、正孔注入層23、正
孔輸送層24、発光層25、電子輸送層26、カソード
電極27を形成するのがよい。
【0050】しかし、有機電界発光素として構成する場
合、この構成材料に限定はない。例えば、正孔輸送層2
4であるならばベンジジン誘導体、スチリルアミン誘導
体、トリフェニルメタン誘導体、ヒドラゾン誘導体等の
正孔輸送材料を用いてもよい。
【0051】また、ITOアノード電極22、正孔注入
層23、正孔輸送層24、発光層25、電子輸送層2
6、カソード電極27は、それぞれが複数層からなる積
層構造であってもよい。
【0052】更に、発光層25の発光スペクトルの制御
のために微量分子の共蒸着を行ってもよく、例えば、ペ
リレン誘導体、クマリン誘導体、ビラン系色素等の有機
物質を微量含む有機薄膜であってもよい。
【0053】また、カソード電極27の材料について
は、効率良く電子を注入するために、電極材料の真空準
位からの仕事関数の小さい金属を用いるのが好ましく、
例えば、ln、Mg、Ag、Ca、Ba、Li等の低仕
事関数金属を単体で、または他の金属との合金を用いて
安定性を高めてもよい。
【0054】本実施の形態においては、アノード電極側
から発光を取り出すため、アノード電極22には透明電
極であるITOを用いたが、効率良く正孔を注入するた
めに、アノード電極材料も真空準位からの仕事関数が大
きいもの、例えばAu、SnO2 +Sb、ZnO+Al
等の電極を用いてもよい。
【0055】更に、素子の安定性を高めるために、図8
に仮想線で示すようにゲルマニウム酸化物等で保護層を
形成して封止行い、大気中の酸素等の影響を排してもよ
く、勿論、真空に引いた状態で素子を駆動してもよい。
【0056】また、基体はその大きさによって限定され
るものではなく、例えば2インチ程度の大きさの基板の
端面をフリットガラス等を用いて貼り合わせ、大きなサ
イズの基体として用いることも可能である。
【0057】
【実施例】以下、実施例を詳細に説明する。
【0058】上記した本発明の好ましい実施の形態に基
づいて、使用する材料及び表面粗度の異なる組合わせに
より、以下に示す実施例1〜4を作製すると共に、実施
の形態によらない形での比較例1〜3を作製して両者の
輝度及び発光効率を比較した。
【0059】<実施例1>この例では、石英ガラスファ
イバーの集合体を図1に示すように板厚に1.0mmに
切断し、長さlが30mm、幅wが30mmサイズの基
板21を作製し、これを表面研磨した後、この上にフリ
ットガラスを全面にコーティングして更に表面研磨を行
い、表面粗度が接触式段差測定装置による測定で平均3
0nm程度になるようにした。
【0060】そして、この基板21上にスパッタリング
によりITO電極22(膜厚約100nm)を設け、こ
のITO基板21に、SiO2 蒸着によりサイズaが2
mm×2mmの発光領域以外をマスクした有機EL素子
作製用のITO基板を作製した。次にこのITO基板2
1上に正孔注入層23の材料として、図9に示す構造式
のm−MTDATA(4,4',4"-tris(3-methylphenylphe
nylamino)triphenylamine)を50nm厚みに真空蒸着し
た。
【0061】次に、正孔輸送層24の材料として、図1
0に示す構造式のα−NPD(4,4'-bis[N-(1-naphthy
l)-N-phenyl-amino]biphenyl)を50nm厚みに真空蒸
着し、電子輸送性発光層26の材料として図11に示す
構造式のAlq3 (8-hydroxyquinorine alminum)を5
0nm厚みに真空蒸着し、最後に、カソード電極27と
してLiF(リチウム・フッ素合金)及びAlを積層
し、シングルヘテロ型緑色発光の有機EL素子を作製し
た。
【0062】こうして作製した有機EL素子を直流電圧
駆動したところ、最高輝度は9.0Vで20000cd
/m2 であった。また、この緑色発光の有機EL素子の
発光効率は200cd/m2 で2.2lm/Wであっ
た。
【0063】<実施例2>この例ではポリマーファイバ
ーの集合体を図1に示すように板厚t=1.0mmに切
断し、長さlが30mm、幅wが30mmサイズの基板
21を作製し、これを表面研磨した後、この上にフリッ
トガラスを全面にコーティングして更に表面研磨を行
い、表面粗度が接触式段差測定装置による測定で平均3
0nm程度になるようにした。
【0064】そして、この基板21上にスパッタリング
によりITO電極22(膜厚約100nm)を設け、こ
のITO基板21に、SiO2 蒸着によりサイズaが2
mm×2mmの発光領域以外をマスクした有機EL素子
作製用のITO基板を作製した。次にこのITO基板2
1上に正孔注入層23の材料として、図9に示す構造式
のm−MTDATA(4,4',4"-tris(3-methylphenylphe
nylamino)triphenylamine)を50nm厚みに真空蒸着し
た。
【0065】次に、正孔輸送層24の材料として、図1
0に示す構造式のα−NPD(4,4'-bis[N-(1-naphthy
l)-N-phenyl-amino]biphenyl)を50nm厚みに真空蒸
着し、電子輸送性発光層26の材料として図11に示す
構造式のAlq3 (8-hydroxyquinorine alminum)を5
0nm厚みに真空蒸着し、最後に、カソード電極27と
してLiF、Alを積層し、シングルヘテロ型緑色発光
の有機EL素子を作製した。
【0066】こうして作製した有機EL素子を直流電圧
駆動したところ、最高輝度は9.0Vで21000cd
/m2 であった。また、この緑色発光の有機EL素子の
発光効率は200cd/m2 で2.3lm/Wであっ
た。
【0067】<実施例3>この例ではポリマーファイバ
ーの集合体を図1に示すように板厚t=0.5mmに切
断し、長さlが30mm、幅wが30mmサイズの基板
21を作製し、これを表面研磨した後、この上に光学レ
ンズ接着用紫外線硬化樹脂を全面にコーティングし、そ
の上に板厚0.5mmの液晶用ガラスを全面に接着し紫
外線硬化した。その後に表面研磨を行い、表面粗度が接
触式段差測定装置による測定で平均20nm程度になる
ようにした。
【0068】そして、この基板21上にスパッタリング
によりITO電極22(膜厚約100nm)を設け、こ
のITO基板21に、SiO2 蒸着によりサイズaが2
mm×2mmの発光領域以外をマスクした有機EL素子
作製用のITO基板を作製した。次にこのITO基板2
1上に正孔注入層23の材料として、図9に示す構造式
のm−MTDATA(4,4',4"-tris(3-methylphenylphe
nylamino)triphenylamine)を50nm厚みに真空蒸着し
た。
【0069】次に、正孔輸送層24の材料として、図1
0に示す構造式のα−NPD(4,4'-bis[N-(1-naphthy
l)-N-phenyl-amino]biphenyl)を50nm厚みに真空蒸
着し、電子輸送性発光層26の材料として図11に示す
構造式のAlq3 (8-hydroxyquinorine alminum)を5
0nm厚みに真空蒸着し、最後に、カソード電極27と
してLiF、Alを積層しシングルヘテロ型緑色発光の
有機EL素子を作製した。
【0070】こうして作製した有機EL素子を直流電圧
駆動したところ、最高輝度は9.0Vで24000cd
/m2 であった。また、この緑色発光の有機EL素子の
発光効率は200cd/m2 で2.5lm/Wであっ
た。
【0071】<実施例4>この例ではポリマーファイバ
ーの集合体を図1に示すように板厚t=0.5mmに切
断し、長さlが30mm、幅wが30mmサイズの基板
21を作製し、これを表面研磨した後、この上に光学レ
ンズ接着用紫外線硬化樹脂を全面にコーティングし、そ
の上に板厚0.5mmの液晶用ガラスを全面に接着し
た。その後に表面研磨を行い、表面粗度が接触式段差測
定装置による測定で平均20nm程度になるようにし
た。
【0072】そして、この基板21上にスパッタリング
によりITO電極22(膜厚約100nm)を設け、こ
の上に、発光中心の蛍光体がCaGa2 4 :Ceから
なる無機EL素子を作製した。
【0073】こうして作製した無機EL素子を60Hz
で駆動したところ、最高輝度は15cd/m2 であっ
た。
【0074】<比較例1>この例では上記した実施例1
で用いたファイバーからなる基板の代わりに、板厚1.
0mmの2インチ液晶用ガラス基板を用いて有機EL素
子を作製した。まず、基板表面の研磨を行い、表面粗度
が接触式段差測定装置による測定で平均30nm程度に
なるようにした。
【0075】そして、この基板上にスパッタリングによ
りITO電極22(膜厚約100nm)を設け、上記実
施例1と同様にこのITO基板に、SiO2 蒸着により
サイズaが2mm×2mmの発光領域以外をマスクした
有機EL素子作製用のITO基板を作製した。次に、こ
のITO基板上に正孔注入層23の材料として図9に示
す構造式のm−MTDATA(4,4',4"-tris(3-methylp
henylphenylamino)triphenylamine)を50nm厚みに真
空蒸着した。
【0076】次に、正孔輸送層24の材料として、図1
0に示す構造式のα−NPD(4,4'-bis[N-(1-naphthy
l)-N-phenyl-amino]biphenyl)を50nm厚みに真空蒸
着し、電子輸送性発光層26の材料として図11に示す
構造式のAlq3 (8-hydroxyquinorine alminum)を5
0nm厚みに真空蒸着した。その後、カソードとしてL
iF、Alを積層しシングルヘテロ型緑色発光の有機E
L素子を作製した。
【0077】こうして作製した有機EL素子を直流電圧
駆動したところ、最高輝度は9.0Vで16500cd
/m2 であった。また、この緑色発光の有機EL素子の
発光効率は200cd/m2 で2.0lm/Wであっ
た。これを実施例1と比較すると、低輝度領域、即ち低
電圧駆動領域での輝度及び輝度上昇が低く、実施例1の
方が効率良く外部に光を放出していることは明らかであ
る(これについては、後で詳しく説明する)。
【0078】<比較例2>この例では上記した実施例2
の如く、ポリマーファイバーの集合体を図1に示すよう
に板厚t=1.0mmに切断し、長さlが30mm、幅
wが30mmサイズの基板21を作製し、これの表面研
磨を行い、フリットガラス等によるコーティングなしに
表面粗度が接触式段差測定装置による測定で平均400
nm程度になるようにした。
【0079】そして、この基板上にスパッタリングによ
りITO電極22(膜厚約100nm)を設け、このI
TO基板21に、SiO2 蒸着によりサイズaが2mm
×2mmの発光領域以外をマスクした有機EL素子作製
用のITO基板を作製した。次に、このITO基板21
上に正孔注入層23の材料として図9に示す構造式のm
−MTDATA(4,4',4"-tris(3-methylphenylphenyla
mino)triphenylamine)を50nm厚みに真空蒸着した。
【0080】次に、正孔輸送層24の材料として、図1
0に示す構造式のα−NPD(4,4'-bis[N-(1-naphthy
l)-N-phenyl-amino]biphenyl)を50nm厚みに真空蒸
着し、電子輸送性発光層26の材料として図11に示す
構造式のAlq3 (8-hydroxyquinorine alminum)を5
0nm厚みに真空蒸着した。最後に、カソード電極27
としてLiF、Alを積層しシングルヘテロ型緑色発光
の有機EL素子を作製した。
【0081】こうして作製した有機EL素子を直流電圧
駆動したところ、発光面全体にダークスポットが存在
し、実用に耐えるデバイスではなかった。この原因は、
ポリマーファイバー集合体からなる基板の切断面の表面
粗度が大きいために、この基板上に作製したITO透明
電極表面の粗度が大きかったことによるものと考えられ
る。接触式段差測定装置を用いて、最表面の表面粗度の
測定を行ったところ、平均200nm程度の段差が存在
していた。
【0082】<比較例3>この例では比較1と同様に板
厚1.1mmの液晶用ガラス基板を用い、この基板の表
面の研磨を行い、表面粗度が接触式段差測定装置による
測定で平均20nm程度になるようにした。
【0083】そして、この基板上にスパッタリングによ
りITO電極22(膜厚約100nm)を設け、このI
TO基板に、発光中心の蛍光体がCaGa2 4 :Ce
からなる上記した実施例4同様の無機EL素子を作製し
た。
【0084】こうして作製した無機EL素子を60Hz
で駆動したところ、最高輝度は8cd/m2 であった。
しかし実施例4と比較すると輝度が低く、実施例4の方
が効率良く外部に光を放出していることは明らかであ
る。
【0085】図12は、上記の如く作製した実施例1
と、比較例1の有機ELで得られた輝度及び発光効率を
示すデータのグラフである。
【0086】図示の如く、本発明に基づいてファイバー
の集合体を基板として用いた実施例1は、ガラスを基板
として用いた比較例1よりも、特に低電圧駆動領域にお
ける輝度が向上している。これは、本発明に基づいて光
ファイバーを基板に用いる方が、素子の発光領域での発
光を効率良く取出すことができることの証明である。
【0087】以上に説明したように、本実施例によれ
ば、光ファイバーの長さ方向と交差する方向にファイバ
ーの集合体を切断して有機EL素子の基板を作製し、基
板の面内方向には光ファイバーを一定間隔で配列し、素
子形成側の基板面を300nm以下の平坦さに仕上げる
ので、素子内部からの発光が基板界面で乱反射すること
なく、基板に入射し、基板を構成する光ファイバーの屈
折率で効率良く導波されながら基板を透過する。従っ
て、それぞれの画素から基板を透過して外部へ取出せる
光の取出し効率が従来のガラス基板に比べて著しく改善
され、低電圧でも良好な輝度が得られ、ガラス基板に比
べて輝度を数倍以上に改善することが可能である。
【0088】上記した実施例は本発明の技術的思想に基
づいて種々変形が可能である。
【0089】例えば、光ファイバーの集合体のパター
ン、形状及び構造、配列状態、材質など、更にはその集
合体で形成される基板のサイズは上述の実施例以外の適
宜のサイズに作製することができ、コーティングの材料
もフリットガラスや光学レンズ接着用紫外線硬化樹脂以
外でも同等の性能を有するものであれば任意に使用する
ことができる。
【0090】また、変形例として図4に示すように、ガ
ラス基板20Aの画素形成領域17の部分を、方形又は
円形等とし、実施例と同様のファイバー15の群を設置
することもできる。
【0091】また、同様に図5及び図6に示すように、
画素形成領域17においてガラス基板20Bに円錐台型
のファイバー18又は四角錐台型のファイバー19を設
置してもよく、またこの部分に、図7に示すように円錐
台状のファイバー19を複数設置することもできる。
【0092】また、上記した実施例に使用した基板は、
EL素子用としのみでなく、LCD(液晶表示装置)用
などの他の光学的素子の基板にも適用することが可能で
ある。
【0093】
【発明の作用効果】上述した如く、本発明は、光透過性
の基体上に素子構成層が設けられ、前記基体が少なくと
も画素形成領域において、面内方向には周期的な屈折率
分布を有すると共に厚み方向には所定の屈折率の連続層
を有し、かつ前記素子構成層の側での表面粗度が300
nm以下であるので、次のような顕著な効果が得られ
る。基体として光ファイバー集合体の如き導光体を用い
る場合で説明すると、まず、基体の厚み方向では、各光
ファイバーにおいて発光部からの光が全反射の条件であ
る臨界角以内で入射した後はファイバー内に閉じ込めな
がら効率良く導波され、上記連続層内を透過することが
できる。しかも、基体の面内方向には、上記連続層が一
定間隔で配列されて上記の周期的な屈折率分布を形成
し、かつその表面粗度が300nm以下の平坦さに仕上
げられているので、入射光は界面での乱反射や散乱が少
ない状態で基体の少なくとも画素領域で十分かつ一様な
光量で光ファイバー集合体を通して透過し、出射するこ
とができる。その結果、入射光は基体の側面へ抜ける量
が激減し、入射光は十分な透過量又は強度で透過光とし
て取出せる効率が増大し、低駆動電圧や低光量下におい
ても高輝度を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による有機EL素子用基板を示
す概略斜視図である。
【図2】同、基板を構成するファイバーの拡大斜視図で
ある。
【図3】同、有機EL素子の画素近傍の拡大断面図であ
る。
【図4】同、基板の変形例を示す概略斜視図である。
【図5】同、基板の他の変形例を示す概略斜視図であ
る。
【図6】同、ファイバーの変形例を示し、(a)は円錐
台型、(b)は四角錐台型の斜視図である。
【図7】同、ファイバーの他の変形例を示す斜視図であ
る。
【図8】同、本実施例による有機EL素子を示す概略断
面図である。
【図9】同、有機EL素子に使用したm−MTDATA
の構造式である。
【図10】同、有機EL素子に使用したα−NPDの構
造式である。
【図11】同、有機EL素子に使用したAlq3 の構造
式である。
【図12】同、有機EL素子の特性を比較して示したグ
ラフである。
【図13】従来例による有機EL素子の一例を示す概略
断面図である。
【図14】同、他の有機EL素子の他の例を示す概略断
面図である。
【図15】同、有機EL素子の具体例を示す概略断面図
である。
【符号の説明】
15、18、19、29…ファイバー、16…接着剤、
17…画素形成領域、20…ガラス基板、21…基板、
22…ITO透明電極、23…正孔注入層、24…正孔
輸送層、25…発光層、26…電子輸送層、27…金属
電極(カソード)、30…クラッド、31…コア、32
…有機EL素子、L…光、l…長さ、t…厚さ、w…幅

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光透過性の基体上に素子構成層が設けら
    れ、前記基体が少なくとも画素形成領域において、 面内方向には周期的な屈折率分布を有すると共に厚み方
    向には所定の屈折率の連続層を有し、かつ前記素子構成
    層の側での表面粗度が300nm以下である、光学的素
    子。
  2. 【請求項2】 前記基体が光ファイバーの集合体からな
    り、この集合体の各ファイバーが前記基体の厚み方向に
    沿った状態で配列されている、請求項1に記載した光学
    的素子。
  3. 【請求項3】 前記光ファイバーが石英ガラスファイバ
    ー又はポリマーファイバーからなっている、請求項2に
    記載した光学的素子。
  4. 【請求項4】 前記基体が、光ファイバーの集合体をフ
    ァイバー長方向と交差する方向に切断して形成されてい
    る、請求項2に記載した光学的素子。
  5. 【請求項5】 前記切断後に前記基体の面内全体が有機
    材料又は無機材料で覆われ、前記基体の表面粗度が30
    0nm以下に仕上げられている、請求項4に記載した光
    学的素子。
  6. 【請求項6】 前記切断後に表面研磨され、この研磨面
    上を覆う前記有機材料又は無機材料が更に表面研磨され
    ている、請求項5に記載した光学的素子。
  7. 【請求項7】 前記有機材料として、光学的レンズ接着
    用紫外線硬化樹脂が用いられている、請求項5に記載し
    た光学的素子。
  8. 【請求項8】 前記無機材料として、フリットガラスが
    用いられている、請求項5に記載した光学的素子。
  9. 【請求項9】 前記基体上に、発光領域を含む有機物質
    の積層体が形成されている、請求項1に記載した光学的
    素子。
  10. 【請求項10】 前記基体上に、光学的に透明な電極、
    有機ホール輸送層、有機発光層及び/又は有機電子輸送
    層、及び金属電極が順次積層されている、請求項9に記
    載した光学的素子。
  11. 【請求項11】 有機電界発光素子として構成されてい
    る、請求項9に記載した光学的素子。
  12. 【請求項12】 光学的素子の構成層が設けられる光透
    過性の基体であって、少なくとも画素形成領域におい
    て、 面内方向には周期的な屈折率分布を有すると共に厚み方
    向には所定の屈折率の連続層を有し、かつ前記素子構成
    層の側での表面粗度が300nm以下である、光学的素
    子用の基体。
  13. 【請求項13】 光ファイバーの集合体からなり、この
    集合体の各ファイバーが基体厚み方向に沿った状態で配
    列されている、請求項12に記載した光学的素子用の基
    体。
  14. 【請求項14】 前記光ファイバーが石英ガラスファイ
    バー又はポリマーファイバーからなっている、請求項1
    3に記載した光学的素子用の基体。
  15. 【請求項15】 光ファイバーの集合体をファイバー長
    方向と交差する方向に切断して形成される、請求項13
    に記載した光学的素子用の基体。
  16. 【請求項16】 前記切断後に面内全体が有機材料又は
    無機材料で覆われ、表面粗度が300nm以下に仕上げ
    られている、請求項15に記載した光学的素子用の基
    体。
  17. 【請求項17】 前記切断後に表面研磨され、この研磨
    面上を覆う前記有機材料又は無機材料が更に表面研磨さ
    れる、請求項16に記載した光学的素子用の基体。
  18. 【請求項18】 前記有機材料として、光学的レンズ接
    着用紫外線硬化樹脂が用いられる、請求項16に記載し
    た光学的素子用の基体。
  19. 【請求項19】 前記無機材料として、フリットガラス
    が用いられる、請求項16に記載した光学的素子用の基
    体。
  20. 【請求項20】 発光領域を含む有機物質の積層体が形
    成される、請求項12に記載した光学的素子用の基体。
  21. 【請求項21】 光学的に透明な電極、有機ホール輸送
    層、有機発光層及び/又は有機電子輸送層、及び金属電
    極が順次積層される、請求項20に記載した光学的素子
    用の基体。
  22. 【請求項22】 有機電界発光素子として構成される、
    請求項20に記載した光学的素子用の基体。
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