JP2000260383A - 荷電粒子ビーム装置 - Google Patents

荷電粒子ビーム装置

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JP2000260383A
JP2000260383A JP11064411A JP6441199A JP2000260383A JP 2000260383 A JP2000260383 A JP 2000260383A JP 11064411 A JP11064411 A JP 11064411A JP 6441199 A JP6441199 A JP 6441199A JP 2000260383 A JP2000260383 A JP 2000260383A
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particle beam
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Kiyoshi Sakaguchi
口 清 志 坂
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Jeol Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ターゲット上の帯電を中和することを目的と
する。 【解決手段】 ホストコンピュータは、設定されたター
ゲットの種類とモードの組み合わせに対応した主ビーム
電流と中和ビーム電流の比に基づいて、中和ビーム電流
値を決定し、決定した中和ビーム電流値に対応した指令
信号を中和銃制御部29へ送る。又、スポット径決定の
関係式に基づいて中和ビームスポット径を決定し、決定
した中和ビームスポット径に対応した指令信号を中和銃
制御部29へ送る。又、ホストコンピュータから中和ビ
ームオン,オフ指令信号が中和銃制御部29に送られ
る。中和銃制御部29は、前記ターゲット6上に照射さ
れる電子ビームの電流量が決定された電流値になるよう
に電子銃26を制御し、又、電子ビームのターゲット6
上でのスポット径が決定された大きさになるように集束
レンズ24のレンズ強度を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する分野】本発明は、中和銃を備えた荷電粒
子ビーム装置に関する。
【0002】
【従来の技術】集束イオンビーム(FIB−Focused Io
n Beam)装置は、イオン源からのイオンビームを細く集
束し、ターゲットに照射して該ターゲットをエッチング
等により加工等を行う装置である。
【0003】この様なFIB装置は、マイクロマシン加
工はもとより、半導体デバイスの不良解析や透過電子顕
微鏡試料の作成等に利用されている。
【0004】最近、この様なFIB装置と走査型電子顕
微鏡(SEM)装置とを組み合わせたFIB/SEM装
置が注目を浴びており、FIB装置で、例えば、エッチ
ング加工したターゲットをSEM装置観察する様にして
いる。
【0005】図1はこの様なFIB/SEM装置の1概
略例を示したものである。
【0006】図中1はFIBのカラム、2はSEMのカ
ラムである。FIBカラム1の中には、イオン銃3と、
イオン銃3から発生し加速されたイオンビームを集束す
る集束レンズ4,対物レンズ5,イオンビームによりタ
ーゲット6上を2次元的に走査するためにイオンビーム
を偏向させる偏向器7が設けられている。前記イオン銃
3から発生したイオンビームは、集束レンズ4及び対物
レンズ5によってターゲット6上に細く集束されると共
に、偏向器7によってターゲット上を走査するように構
成されている。尚、図中8はブランカー、9はブランカ
ー用絞りである。
【0007】これらのイオン銃3,集束レンズ4,対物
レンズ5,偏向器7及びブランカー8はFIB制御部1
0によって制御される。例えば、試ターゲット6上に照
射されるイオンビームの電流量を変化させる場合には、
例えば、イオン銃3からのイオンビーム発生量を制御す
る。又、イオンビームのターゲット6上でのスポット径
を変化させるには、例えば、集束レンズ4及び対物レン
ズ5のレンズ強度を制御してイオンビームの集束度合い
を制御する。又、イオンビームのターゲット6上への照
射オン,オフはブランカー8の制御により行う。又、タ
ーゲット6上のイオンビームによる走査は偏向器7によ
って制御される。
【0008】前記SEMカラム2の中には、電子銃11
と、電子銃11から発生した電子ビームを集束する集束
レンズ12,対物レンズ13,電子ビームによりターゲ
ット6上を2次元的に走査するために電子ビームを偏向
させる偏向器14が設けられている。前記電子銃11か
ら発生した電子ビームは、集束レンズ12及び対物レン
ズ13によってターゲット6上に細く集束されると共
に、偏向器14によってターゲット上を走査するように
構成されている。尚、図中15はブランカー、16はブ
ランカー用絞りである。
【0009】これらの電子銃11,集束レンズ12,対
物レンズ13,偏向器14及びブランカー16はSEM
制御部17によって制御される。例えば、試ターゲット
6上に照射される電子ビームの電流量を変化させる場合
には、例えば、電子銃11からの電子ビーム発生量を制
御する。又、電子ビームのターゲット6上でのスポット
径を変化させるには、例えば、集束レンズ12及び対物
レンズ13のレンズ強度を制御して電子ビームの集束度
合いを制御する。又、イオンビームのターゲット6上へ
の照射オン,オフはブランカー15の制御により行う。
又、ターゲット6上のイオンビームによる走査は偏向器
14によって制御される。
【0010】尚、前記SEM制御部17とFIB制御部
10はホストコンピュータ18によってコントロールさ
れる。
【0011】19は2次電子検出器で、ターゲツト6上
への電子ビーム或いはイオンビーム照射により該ターゲ
ットから発生した2次電子は、ホストコンピュータ18
を介して陰極線管20に供給される。
【0012】21はターゲットを載置したステージで、
ステージ制御部22により、水平方向の2次元移動,回
転,傾斜が出来るように構成されている。前記ステージ
制御部22は前記ホストコンピュータ18によってコン
トロールされる。
【0013】この様なFIB/SEM装置において、例
えば、FIBによりターゲット6が加工される。この加
工は、イオン銃3からイオンビームを発生させ、該イオ
ンビームを集束レンズ4,対物レンズ5によりターゲッ
ト上6上に細く集束すると共に、偏向器7によりターゲ
ット上をライン状に走査させる。同時に、該ライン方向
に直交する方向にステージ21を移動させる。この走査
と移動の結果、ターゲット6上の所定の範囲にイオンビ
ーム加工に基づく穴が開けられる。次に、SEMカラム
2から電子ビームを該加工した穴の断面に照射して該断
面部分を2次元的に走査する。該走査に基づいて発生し
た2次電子は2次電子検出器19によって検出される。
この検出信号は陰極線管20に供給されることから、前
記穴の断面部分の走査電子顕微鏡像が得られる。尚、イ
オンビーム加工に基づく穴が開けられた後、FIBカラ
ム1からのイオンビームを、ターゲット6が加工しない
程度の強度にしてターゲット6上を二次元的に走査し、
ターゲット6から発生した2次電子を2次電子検出器1
9で検出して陰極線管20上にイオンビーム照射による
二次電子像を得るようにしても良い。又、2次イオン検
出器(図示せず)を設け、イオンビーム走査によりター
ゲット6から発生した2次イオンを検出し、前記陰極線
管20、或いは別に設けた陰極線管(図示せず)上に二
次イオン象を得るようにしても良い。
【0014】さて、前記説明した様なFIB/SEM装
置において、ターゲット6が絶縁物試料の場合や、導電
物であっても電気的に孤立している試料の場合、FIB
カラム1からのイオンビームによりターゲット6が帯電
する事がある。そこで、この様なFIB/SEM装置に
は中和銃23が設けられており、ここからの電子ビーム
をターゲット6に照射して帯電を中和させている。
【0015】尚、ターゲットへ照射される主ビームのイ
オンビームを仮にプラスイオンに限定して考えた場合、
そのイオンビーム量とターゲットから発生する2次電子
量の関係により、ターゲットの帯電状態が異なる。即
ち、イオンビーム量が2次電子量より多ければ、プラス
に帯電し、少なければマイナスに帯電する。一方、ター
ゲットへ照射される主ビームの電子ビームの量がターゲ
ットから発生する2次電子量より多ければ、ターゲット
はマイナスに帯電し、少なければプラスに帯電する。従
って、中和銃が前記中和銃23の様に電子ビームを発生
するものであれば、主ビームがイオンビームの場合で
も、電子ビームの場合でも、共に、ターゲットがプラス
に帯電した場合に有効である。仮に、中和銃として正イ
オンビームを発生するものを使用すれば、逆に、ターゲ
ットがマイナスに帯電した場合に有効である。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】所で、前記FIB/S
EM装置やFIM単独の装置(FIB装置)に設けられ
ている中和銃23は、そこからの電子ビーム電流値は固
定であり、且つ、該電子ビームのターゲット6上でのス
ポット径も固定になるように構成されている。従って、
中和銃23からの電子ビームをターゲット6に照射して
いる時に、その電子ビームの電流値が完全な帯電中和を
達成するための電流値を上回ると、その差分に応じた2
次電子が2次電子検出器に検出されてしまう。その為
に、SEM装置による2次電子像のコントラストが低下
して像質が低下してしまう。又、イオンビーム走査に基
づく2次電子像或いは2次イオン像を得る場合も同様に
画質が低下する。尚、場合によっては、2次電子検出器
19の2次電子検出量が飽和してしまい、該検出器の寿
命が短く成る。
【0017】又、この時、中和銃23からの電子ビーム
のターゲット6上でのスポット径がFIBカラム1から
のイオンビームのターゲット6上の走査領域より遙かに
大きい場合にも前記の様な問題が発生する。又、場合に
よっては(中和銃23からの電子の加速値が大きい場
合)、新たに負に帯電する箇所が発生することもある。
【0018】そこで、FIBカラム1からのイオンビー
ムによる各ライン走査の間に中和銃23の電子ビーム照
射をオンの状態にする、即ち、イオンビームの走査と中
和銃からの電子ビーム照射を交互に行い、且つ、電子ビ
ーム照射時は2次電子検出器19をオフの状態にしてい
る。
【0019】しかし、この方式は、イオンビームのライ
ン走査間に適当な帰線期間を設け、その帰線期間にのみ
電子ビームを照射させる方式のため、FIBカラム1の
偏向器7に偏向信号を供給する偏向回路(図示せず)を
含む偏向系が構造的に複雑化し、コストの上昇を招く。
又、FIBによる加工時間の大幅な増大、及び2次電子
像若しくは2次イオン像取得までの時間の増大を発生す
る。
【0020】又、イオン化ラム1からのイオンビーム電
流が小さい場合には、オペレータが2次電子像若しくは
2次イオン像の像質を見て、中和銃23からの電子ビー
ム照射をオフの状態にするかどうか判断している。
【0021】しかし、オペレータのこの様な判断は大変
厄介なものである。
【0022】尚、中和銃23からの電子ビームのターゲ
ット6上でのスポット径がFIBカラム1からのイオン
ビームのターゲット6上の走査領域より遙かに大きい場
合に対しては何ら対策がうたれていない。
【0023】本発明はこの様な問題を解決することを目
的としたものである。
【0024】
【課題を解決するための手段】 本発明の荷電粒子ビー
ム装置は、ターゲット上へ荷電粒子ビームを照射するこ
とにより目的の作業を行うように成しており、前記ター
ゲット上に帯電した電荷を中和するための中和用ビーム
を発生する中和銃を備えた荷電粒子ビーム装置におい
て、予め設定された比に基づいて作業用荷電粒子ビーム
の電流値と中和用ビームの電流値とが連動して変えられ
るように成したことを特徴とする。本発明の荷電粒子ビ
ーム装置は、ターゲット上へ荷電粒子ビームを照射する
ことにより目的の作業を行うように成しており、前記タ
ーゲット上に帯電した電荷を中和するための中和用ビー
ムを発生する中和銃を備えた荷電粒子ビーム装置におい
て、ターゲットの種類と作業の種類の組み合わせ毎に予
め設定されている作業用荷電粒子ビーム電流値と中和用
ビーム電流値の比に基づいて、作業用荷電粒子ビームの
電流値と中和用ビームの電流値とが連動して変えられる
ように成したことを特徴とする。
【0025】本発明の荷電粒子ビーム装置は、ターゲッ
ト上へ荷電粒子ビームを照射することにより目的の作業
を行うように成しており、前記ターゲット上に帯電した
電荷を中和するための中和用ビームを発生する中和銃を
備えた荷電粒子ビーム装置において、予め設定された関
係に基づいて作業用荷電粒子ビームの照射範囲と中和用
ビームの照射範囲とが連動して変えられるように成した
ことを特徴とする。
【0026】本発明の荷電粒子ビーム装置は、ターゲッ
ト上へ荷電粒子ビームを照射することにより目的の作業
を行うように成しており、前記ターゲット上に帯電した
電荷を中和するための中和用ビームを発生する中和銃を
備えた荷電粒子ビーム装置において、予め設定された比
に基づいて作業用荷電粒子ビームの電流値と中和用ビー
ムの電流値とが連動して変えられるように成しており、
且つ、予め設定された関係に基づいて作業用荷電粒子ビ
ームの照射範囲と中和用ビームの照射範囲とが連動して
変えられるように成したことを特徴としてい。
【0027】本発明の荷電粒子ビーム装置は、ターゲッ
ト上へ荷電粒子ビームを照射することにより目的の作業
を行うように成しており、前記ターゲット上に帯電した
電荷を中和するための中和用ビームを発生する中和銃を
備えた荷電粒子ビーム装置において、ターゲットの種類
と作業の種類の組み合わせ毎に予め設定されている作業
用荷電粒子ビーム電流値と中和用ビーム電流値の比に基
づいて、作業用荷電粒子ビームの電流値と中和用ビーム
の電流値とが連動して変えられるように成しており、且
つ、予め設定された関係に基づいて作業用荷電粒子ビー
ムの照射範囲と中和用ビームの照射範囲とが連動して変
えられるように成したことを特徴としている。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。
【0029】図2は本発明に基づく荷電粒子ビーム装置
の一実施例として示したFIB/SEM装置の概略図で
ある。図中前記図1にて使用した番号と同一番号の付さ
れたものは同一構成要素を示す。
【0030】図中24は中和銃カラム25の電子銃26
からの電子ビームを集束するための集束レンズである。
27はブランカー、28はブランカー用絞りである。
【0031】29は中和銃制御部で、前記電子銃26,
集束レンズ24,ブランカー27を制御する。例えば、
ターゲット6上に照射される電子ビームの電流量を変化
させる場合には、例えば、電子銃26からの電子ビーム
発生量を制御する。又、電子ビームのターゲット6上で
のスポット径を変化させるには、例えば、集束レンズ2
4のレンズ強度を制御して電子ビームの集束度合いを制
御する。又、電子ビームのターゲット6上への照射オ
ン,オフはブランカー27の制御により行う。この中和
銃制御部29はホストコンピュータ18によってコント
ロールされる。
【0032】このホストコンピュータ18は、例えば、
主ビームの種類,主ビームの走査の種類及び主ビームの
作業内容の組み合わせによる次のA〜Fの6つのモード
が認識されるようになっている。
【0033】A.イオンビームによる観察を行うための
ラスター走査 B.イオンビームによる観察を行うためのTV走査 C.イオンビームによるミリングを行うためのミリング
走査 D.イオンビームによるデポジションを行うためのでポ
ジション走査 E.電子ビームによる観察を行うためのラスター走査 F.電子ビームによる観察を行うためのTV走査 又、このホストコンピュータ48には、このFIB/S
EM装置で使用されるターゲットの具体的な種類が認識
されるようになっている。
【0034】更に、このホストコンピュータ18の演算
部には、選択されたターゲットの種類と選択されたモー
ドの組み合わせによる主ビームのビーム電流値と中和銃
のビーム電流値の比が設定されている。即ち、予め、こ
のFIB/SEM装置で使用が考えられるターゲットの
種類とモードの組み合わせ各々について各作業内容に対
応する実験を行う。この実験では主ビームの電流値と中
和銃のビーム電流値を種々可変して行う。そして、その
可変の都度、2次電子検出器19に検出される2次電子
に基づく像を陰極線管20で観察し、該観察に基づいて
大凡完全中和に近い時の主ビームの電流値と中和銃のビ
ーム電流値の比を求める。尚、中和銃カラム25からの
電子ビームをターゲット6に照射した時に、その電子ビ
ームの電流値が帯電中和のための電流値を上回ると、そ
の差分に対応した分の電子の一部が2次電子検出器19
に検出され、その為に2次電子像の像質が低下すること
は前に説明した。逆に、中和銃カラム25からの電子ビ
ームの電流値が帯電中和のための電流値を下回る、即
ち、主ビームの帯電量が中和量を上回っている場合に
は、主ビームがターゲット上の帯電電荷のために曲げら
れ、所定箇所以外の箇所に当たってしまい、それにより
発生した2次電子が2次電子検出器19に入るので、同
じ様に、SEM装置による2次電子像の像質が低下す
る。従って、完全中和に近いか否かは、例えば、2次電
子像を観察することにより確かめられる。
【0035】又、前記ホストコンピュータ18の演算部
には、主ビームのターゲット6上の照射領域(例えば、
ターゲット上表面上のX方向の寸法とY方向の寸法)に
対する中和カラム25からの電子ビームのターゲット上
でのビーム径の関係が設定されている。即ち、中和カラ
ム25からの電子ビームのターゲット6上でのスポット
半径をR、前記主ビームのターゲット6上での照射領域
の長辺の寸法をLとすると、R=(L/2)×1.5の
関係式が設定されている。この式に基づいたスポット径
の中和ビームをターゲット上に照射すれば、主ビームの
照射領域を僅かに上回る程度にカバーすることが可能と
なる。尚、中和ビームの照射領域が主ビームの照射領域
を遙かに上回ると従来の問題と同じ問題が発生し、中和
ビームの照射領域が主ビームの照射領域を下回ると、タ
ーゲット上での帯電が残ってしまうので、中和ビームの
照射領域が主ビームの照射領域を僅かに上回る程度のカ
バーできればよい。従って、前記関係式中の乗数は1.
5に限定されず、この値を僅かに下回た値が選択されて
も、多少越えた値が選択されても構わない。
【0036】この様な構成のFIB/SEM装置におい
て、FIB/SEM装置の動作の進行内容、ターゲット
の種類、モードの種類、イオンビーム電流、イオンビー
ムの照射領域等がプログラミングされたプログラムに従
ってホストコンピータ18が作動する。該ホストコンピ
ュータの演算部では、設定されたターゲットの種類とモ
ードの組み合わせに対応した主ビーム電流と中和ビーム
(電子ビーム)電流の比に基づいて、中和ビーム電流値
を決定し、決定した中和ビーム電流値に対応した指令信
号を中和銃制御部29へ送る。
【0037】又、該ホストコンピュータの演算部では、
前記スポット径決定の関係式に基づいて中和ビームスポ
ット径を決定し、決定した中和ビームスポット径に対応
した指令信号を中和銃制御部29へ送る。
【0038】又、ホストコンピータ18からの中和ビー
ムオン,オフ指令信号が中和銃制御部29に送られる。
【0039】例えば、ターゲットとしてシリコンが選択
され、モードとしてD(イオンビームによるデポジショ
ンを行うためのでポジション走査を行う)が選択された
場合、ターゲット6の上表面の極く近傍周辺に、ガス供
給手段(図示せず)からSi(OCH34ガス(TMO
Sと称す)が導入される。そして、イオン銃3からイオ
ンビームを発生させ、該イオンビームを集束レンズ4,
対物レンズ5によりターゲット上6上に細く集束すると
共に、偏向器7によりターゲット上を二次元的に走査さ
せる。
【0040】この際、ホストコンピュータ18からの指
令を受けたFIB制御部10は、イオン銃3からのイオ
ンビーム電流を、例えば、100pAに成るようイオン
銃をコントロールする。又、ターゲット6上のイオンビ
ームによる走査範囲の寸法がXa×Yaになるような
X,Y走査信号を偏向器7に供給する。
【0041】又、前記ホストコンピュータ18の演算部
は、シリコンとモードDの組み合わせに対し設定されて
いる主ビーム電流値と中和銃ビーム電流の比(例えば、
4:1)に基づいて、中和銃ビームの電流値を決定する
(例えば、400pA)。次に、中和銃ビームのターゲ
ット上でのスポット半径を、主ビームによる走査範囲
(Xa×Ya)の長い方の寸法(例えばXaとする)の
1/2の1.5倍に決定する。この様に決定された中和
銃ビーム電流値とビームスポット径に対応した指令信号
が前記中和銃制御部29に送られると、該中和銃制御部
29は、前記ターゲット6上に照射される電子ビームの
電流量が決定された電流値になるように電子銃26を制
御する。又、電子ビームのターゲット6上でのスポット
径が前記決定された大きさになるように集束レンズ24
のレンズ強度を制御する。
【0042】この結果、FIBカラム1からのイオンビ
ームはターゲット6上を所定の範囲走査すると同時に、
中和銃カラム25からの電子ビームは該ターゲット上前
記所定の範囲を僅かに上回る範囲を、前記決定されたビ
ーム電流強度で照射する。従って、ターゲット6上には
帯電が殆ど起きない状態において、イオンビームにより
CH3成分が飛ばされ、ターゲット6上の所定の範囲に
イオンビーム照射によるSio2膜が形成される。
【0043】この様な膜生成の後、該膜を観察する場
合、例えば、モードB(イオンビームによる観察を行う
ためのTV走査)が選択される。すると、イオンビーム
電流値と中和銃ビームの電流値が、該選択したターゲッ
トとモードの組み合わせに対して設定されている比に基
づいてコントロールされる。この状態において、FIB
カラム1のイオンビームによりターゲット6上の所定の
範囲が走査され、該走査により検出器19に検出された
2次電子に基づいた2次電子像が陰極線管20上に得ら
れる。もし、二次イオン検出器が設けられていれば、陰
極線管20上に二次イオン象を得ることもできる。
【0044】又、モードE(電子ビームによる観察を行
うためのラスター走査)が選択されると、SEMカラム
2の電子ビーム電流値と中和銃ビームの電流値が選択さ
れたターゲットとモードの組み合わせに対し設定されて
比に基づいてコントロールされる。この状態において、
SEMカラム2の電子ビームによりターゲット6上の所
定の範囲が走査され、該走査により検出器19に検出さ
れた2次電子に基づいた2次電子像が陰極線管20上に
得られる。
【0045】尚、前記実施例ではFIB/SEM装置を
例に上げたが、FIB単独装置やSEMにも応用可能で
あることは説明するまでもない。但し、SEM単独の場
合には中和銃としてはイオンビームを発生するものが適
当と思われる。
【0046】以上説明したように、中和銃ビームの電流
値を、予め設定されている連動比に基づいて、主ビーム
電流値に連動してコントロールする様になせば、ターゲ
ットの帯電をほぼ完全に中和できる。
【0047】又、予め、主ビーム電流値と中和銃ビーム
の電流値の比を、ターゲットの種類及び主ビームが行う
作業内容の種類の組み合わせにより、ターゲットがほぼ
完全中和される比を求めておき、実際の作業時、選択さ
れたターゲットと主ビームが行う作業内容の組み合わせ
に対して設定されている比に基づいて、主ビーム電流値
と中和銃ビームの電流値をコントロールしているので、
ターゲットの種類及び主ビームの作業内容に係わらず、
ターゲットの帯電をほぼ完全中和できる。
【0048】又、中和銃のターゲット上でのスポット径
を、予め設定されている関係式に基づいて、主ビームの
ターゲット上での照射範囲に連動してコントロールする
ように成せば、ターゲットの帯電をほぼ完全に中和でき
る。
【0049】以上の結果、主ビームのライン走査間に適
当な帰線期間を設けてその帰線期間にのみ中和ビームを
照射させる必要がないので、主ビームを発生するカラム
の偏向系が複雑化せず、コストの上昇を招かない。又、
主ビームによる作業時間の増大、及び2次電子像若しく
は2次イオン像取得までの時間の増大を招かない。
【0050】又、オペレータが2次電子像若しくは2次
イオン像の像質を見て、中和銃ビーム照射のオフの状態
にするかどうか判断も不要となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来の荷電粒子ビーム装置の1例として示し
たFIB/SEM装置の概略例である。
【図2】 本発明の荷電粒子ビーム装置の1例として示
したFIB/SEM装置の概略例である。
【符号の説明】
1…FIBカラム、2…SEMカラム、3…イオン銃、
4…集束レンズ、5…対物レンズ、6…ターゲット、7
…偏向器、8…ブランカー、9…ブランカー用絞り、1
0…FIB制御部、11…電子銃、12…集束レンズ、
13…対物レンズ、14…偏向器、15…ブランカー、
16…ブランカー用絞り、17…SEM制御部、18…
ホストコンピュータ、19…2次電子検出器、20…陰
極線管、21…ステージ、22…ステージ制御部、23
…中和銃、24…集束レンズ、25…中和銃カラム、2
6…電子銃、27…ブランカー、28…ブランカー用絞
り、29…中和銃制御部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ターゲット上へ荷電粒子ビームを照射す
    ることにより目的の作業を行うように成しており、前記
    ターゲット上に帯電した電荷を中和するための中和用ビ
    ームを発生する中和銃を備えた荷電粒子ビーム装置にお
    いて、予め設定された比に基づいて作業用荷電粒子ビー
    ムの電流値と中和用ビームの電流値とが連動して変えら
    れるように成したことを特徴とする荷電粒子ビーム装
    置。
  2. 【請求項2】 ターゲット上へ荷電粒子ビームを照射す
    ることにより目的の作業を行うように成しており、前記
    ターゲット上に帯電した電荷を中和するための中和用ビ
    ームを発生する中和銃を備えた荷電粒子ビーム装置にお
    いて、ターゲットの種類と作業の種類の組み合わせ毎に
    予め設定されている作業用荷電粒子ビーム電流値と中和
    用ビーム電流値の比に基づいて、作業用荷電粒子ビーム
    の電流値と中和用ビームの電流値とが連動して変えられ
    るように成したことを特徴とする荷電粒子ビーム装置。
  3. 【請求項3】 ターゲット上へ荷電粒子ビームを照射す
    ることにより目的の作業を行うように成しており、前記
    ターゲット上に帯電した電荷を中和するための中和用ビ
    ームを発生する中和銃を備えた荷電粒子ビーム装置にお
    いて、予め設定された関係に基づいて作業用荷電粒子ビ
    ームの照射範囲と中和用ビームの照射範囲とが連動して
    変えられるように成したことを特徴とする荷電粒子ビー
    ム装置。
  4. 【請求項4】 ターゲット上へ荷電粒子ビームを照射す
    ることにより目的の作業を行うように成しており、前記
    ターゲット上に帯電した電荷を中和するための中和用ビ
    ームを発生する中和銃を備えた荷電粒子ビーム装置にお
    いて、予め設定された比に基づいて作業用荷電粒子ビー
    ムの電流値と中和用ビームの電流値とが連動して変えら
    れるように成しており、且つ、予め設定された関係に基
    づいて作業用荷電粒子ビームの照射範囲と中和用ビーム
    の照射範囲とが連動して変えられるように成したことを
    特徴とする荷電粒子ビーム装置。
  5. 【請求項5】 ターゲット上へ荷電粒子ビームを照射す
    ることにより目的の作業を行うように成しており、前記
    ターゲット上に帯電した電荷を中和するための中和用ビ
    ームを発生する中和銃を備えた荷電粒子ビーム装置にお
    いて、ターゲットの種類と作業の種類の組み合わせ毎に
    予め設定されている作業用荷電粒子ビーム電流値と中和
    用ビーム電流値の比に基づいて、作業用荷電粒子ビーム
    の電流値と中和用ビームの電流値とが連動して変えられ
    るように成しており、且つ、予め設定された関係に基づ
    いて作業用荷電粒子ビームの照射範囲と中和用ビームの
    照射範囲とが連動して変えられるように成したことを特
    徴とする荷電粒子ビーム装置。
  6. 【請求項6】 前記荷電粒子ビーム装置は、ターゲット
    に集束イオンビームを照射する機能と、ターゲットに電
    子ビームを照射して走査電子顕微鏡象を観察することが
    出来るSEM機能とを備えたFIB/SEM装置である
    前記請求項1〜5に記載の何れかの荷電粒子ビーム装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007250529A (ja) * 2006-02-15 2007-09-27 Fei Co 荷電粒子ビーム処理のための保護層のスパッタリング・コーティング

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