JP2000259238A - プラント運転監視支援装置及び方法 - Google Patents
プラント運転監視支援装置及び方法Info
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- JP2000259238A JP2000259238A JP6556999A JP6556999A JP2000259238A JP 2000259238 A JP2000259238 A JP 2000259238A JP 6556999 A JP6556999 A JP 6556999A JP 6556999 A JP6556999 A JP 6556999A JP 2000259238 A JP2000259238 A JP 2000259238A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 運転員の負荷をさらに軽減する。
【解決手段】 各サンプル時点におけるプラントデータ
の集合を距離空間に写像し過去のスナップショットとし
て順次蓄積させると共に各スナップショットの時間関係
を示す時系列接続データを順次蓄積させ、距離空間上で
距離の近いスナップショットを現在のスナップショット
に類似する類似事例として検索することにより現在のプ
ラントの運転状態を推論すると共に時系列接続データに
基づいて類似事例に時系列的に連続する過去のスナップ
ショットを特定することにより現在から一定時間経過後
のプラントの運転状態を予測し、該予測結果に基づいて
運転支援情報を生成するインタフェースエージェント
と、運転支援情報に基づいて運転員を支援する音声メッ
セージを出力する音声報知手段とを具備する。
の集合を距離空間に写像し過去のスナップショットとし
て順次蓄積させると共に各スナップショットの時間関係
を示す時系列接続データを順次蓄積させ、距離空間上で
距離の近いスナップショットを現在のスナップショット
に類似する類似事例として検索することにより現在のプ
ラントの運転状態を推論すると共に時系列接続データに
基づいて類似事例に時系列的に連続する過去のスナップ
ショットを特定することにより現在から一定時間経過後
のプラントの運転状態を予測し、該予測結果に基づいて
運転支援情報を生成するインタフェースエージェント
と、運転支援情報に基づいて運転員を支援する音声メッ
セージを出力する音声報知手段とを具備する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラント運転監視
支援装置及び方法に係わり、特に人工知能(AI)の手
法を用いてプラントの運転状態を監視することにより運
転員の監視業務を支援する技術に関する。
支援装置及び方法に係わり、特に人工知能(AI)の手
法を用いてプラントの運転状態を監視することにより運
転員の監視業務を支援する技術に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】一般的
な形態として、プラントは、一定のプロセス処理を行う
プロセス機器と、該プロセス機器を制御する制御機器
と、プロセス機器に対して運転員が何らかの指示操作を
与えるための操作機器等から構成されている。このよう
なプラントの運転において、運転員は、操作機器の表示
手段に表示される各種計測データ(プロセス機器につい
て計測された計測値)を読み取ることによってプラント
の運転状態を把握し、プラントの動作に異常が生じてい
る場合等、必要に応じて操作機器を操作することによっ
てプラントの運転に指示を与える。
な形態として、プラントは、一定のプロセス処理を行う
プロセス機器と、該プロセス機器を制御する制御機器
と、プロセス機器に対して運転員が何らかの指示操作を
与えるための操作機器等から構成されている。このよう
なプラントの運転において、運転員は、操作機器の表示
手段に表示される各種計測データ(プロセス機器につい
て計測された計測値)を読み取ることによってプラント
の運転状態を把握し、プラントの動作に異常が生じてい
る場合等、必要に応じて操作機器を操作することによっ
てプラントの運転に指示を与える。
【0003】ところで、従来のプラントの運転において
は、プラントの運転状態を把握することは運転員の責任
になっている。運転員は、監視室に備えられた各種操作
機器を操作し、この結果表示装置に表示される複数の計
測データからプラントの運転状態を把握するが、これら
計測データに基づいてプラントの運転状態を正確に判断
して適切な指示をプラントに与えるためには、高度の熟
練を必要とする。特に、プラントの一部に故障等が発生
する緊急時において、運転員は、通常時以上に多数の計
測データを的確に選択・確認する必要があるので、その
負担は極めて大きなものとなる。
は、プラントの運転状態を把握することは運転員の責任
になっている。運転員は、監視室に備えられた各種操作
機器を操作し、この結果表示装置に表示される複数の計
測データからプラントの運転状態を把握するが、これら
計測データに基づいてプラントの運転状態を正確に判断
して適切な指示をプラントに与えるためには、高度の熟
練を必要とする。特に、プラントの一部に故障等が発生
する緊急時において、運転員は、通常時以上に多数の計
測データを的確に選択・確認する必要があるので、その
負担は極めて大きなものとなる。
【0004】一方、プラントの運転は近年益々自動化さ
れており、平常時における運転員の仕事は、計測データ
の監視作業が中心となっている。このような状況におい
て、運転員が、集中力を持続しつつプラントの運転状態
を監視することは極めて困難である。したがって、運転
員にとって、プラントに異常が発生していることを迅速
かつ的確に把握することは益々困難になりつつある。
れており、平常時における運転員の仕事は、計測データ
の監視作業が中心となっている。このような状況におい
て、運転員が、集中力を持続しつつプラントの運転状態
を監視することは極めて困難である。したがって、運転
員にとって、プラントに異常が発生していることを迅速
かつ的確に把握することは益々困難になりつつある。
【0005】このようなプラントの運転状態に対して、
本出願人は、特願平9−202002号、特願平9−2
31581号あるいは特願平10−263609号にお
いて、AI手法に基づく事例ベース推論技術を応用した
プラントの運転監視技術について提案している。これら
の技術は、事例ベース推論の手法を用いることにより、
現在のプラントの運転状態に類似する過去の運転事例を
検索し、この検索結果に基づいてプラント運転支援用の
メッセージを運転員に提供するものである。
本出願人は、特願平9−202002号、特願平9−2
31581号あるいは特願平10−263609号にお
いて、AI手法に基づく事例ベース推論技術を応用した
プラントの運転監視技術について提案している。これら
の技術は、事例ベース推論の手法を用いることにより、
現在のプラントの運転状態に類似する過去の運転事例を
検索し、この検索結果に基づいてプラント運転支援用の
メッセージを運転員に提供するものである。
【0006】例えば、特願平10−263609号に記
載の技術では、プラントを構成する各種機器から取得さ
れた計測データ及び当該機器への操作(操作データ)を
各種機器の運転状態を示すプラントデータとして所定の
サンプリング時点毎に順次取得し、このプラントデータ
を互いの類似度を示す距離空間に写像することにより過
去運転事例データの1つとして事例メモリに順次蓄積さ
せ、現在のプラントの運転状態(現在運転事例データ)
に一致あるいは類似する過去運転事例データを検索する
ことにより現在のプラントの運転状態を推論・判断し、
この判断結果に応じて運転員を支援するための音声メッ
セージを報知するものである。
載の技術では、プラントを構成する各種機器から取得さ
れた計測データ及び当該機器への操作(操作データ)を
各種機器の運転状態を示すプラントデータとして所定の
サンプリング時点毎に順次取得し、このプラントデータ
を互いの類似度を示す距離空間に写像することにより過
去運転事例データの1つとして事例メモリに順次蓄積さ
せ、現在のプラントの運転状態(現在運転事例データ)
に一致あるいは類似する過去運転事例データを検索する
ことにより現在のプラントの運転状態を推論・判断し、
この判断結果に応じて運転員を支援するための音声メッ
セージを報知するものである。
【0007】また、特願平10−263609号に記載
の技術では、あるサンプリング時点における全ての機器
の計測データと操作データとの集合をスナップショット
として定義し、このスナップショットを距離空間に写像
することにより過去運転事例データの1つとして事例メ
モリに順次蓄積し、現在のスナップショットを事例メモ
リに蓄積された過去のスナップショットと比較照合する
ことによって現在のプラントの運転状態が過去に経験し
たことのない未知の運転状態であるか否かを推論・判断
し、この判断結果に応じて音声メッセージを報知するも
のである。
の技術では、あるサンプリング時点における全ての機器
の計測データと操作データとの集合をスナップショット
として定義し、このスナップショットを距離空間に写像
することにより過去運転事例データの1つとして事例メ
モリに順次蓄積し、現在のスナップショットを事例メモ
リに蓄積された過去のスナップショットと比較照合する
ことによって現在のプラントの運転状態が過去に経験し
たことのない未知の運転状態であるか否かを推論・判断
し、この判断結果に応じて音声メッセージを報知するも
のである。
【0008】このようなAI手法に基づく運転監視技術
を採用することにより、運転員にプラントの運転状態に
対する的確な音声メッセージを提供することが可能であ
り、この結果、運転員は、プラントの異常に対して的確
かつ迅速な対応を取ることができる。
を採用することにより、運転員にプラントの運転状態に
対する的確な音声メッセージを提供することが可能であ
り、この結果、運転員は、プラントの異常に対して的確
かつ迅速な対応を取ることができる。
【0009】しかし、上記従来技術は、現在のプラント
の運転状態に類似する過去の運転事例(類似事例)に基
づいて運転員に的確な音声メッセージを提供するもので
あって、現在時刻から一定時間が経過した状態つまり未
来の運転状況を予測して音声メッセージを提供するもの
ではない。現在時刻から一定時間経過した時点のプラン
トの運転状態を予測して運転員に音声メッセージあるい
は映像表示によるメッセージ(表示メッセージ)を提供
することができれば、運転員により的確かつ直感的にプ
ラントの運転状態を把握させることが可能となり、運転
員の負荷をさらに軽減することができる。
の運転状態に類似する過去の運転事例(類似事例)に基
づいて運転員に的確な音声メッセージを提供するもので
あって、現在時刻から一定時間が経過した状態つまり未
来の運転状況を予測して音声メッセージを提供するもの
ではない。現在時刻から一定時間経過した時点のプラン
トの運転状態を予測して運転員に音声メッセージあるい
は映像表示によるメッセージ(表示メッセージ)を提供
することができれば、運転員により的確かつ直感的にプ
ラントの運転状態を把握させることが可能となり、運転
員の負荷をさらに軽減することができる。
【0010】本発明は、上述する問題点に鑑みてなされ
たもので、以下の点を目的とするものである。 (1)運転員の負荷をさらに軽減する。 (2)現在から一定時間経過後のプラントの運転状況を
予測し、その予測結果に基づいて運転員にメッセージを
提供する。
たもので、以下の点を目的とするものである。 (1)運転員の負荷をさらに軽減する。 (2)現在から一定時間経過後のプラントの運転状況を
予測し、その予測結果に基づいて運転員にメッセージを
提供する。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では、プラント運転監視支援装置に係わる第
1の手段として、プラントと該プラントの運転を監視す
る運転員との間に介在し、プラントから取得した各種プ
ラントデータに基づいてプラントの運転状態を判断して
運転員を支援するプラント運転監視支援装置において、
各サンプル時点におけるプラントデータの集合を距離空
間に写像し過去のスナップショットとして順次蓄積させ
ると共に、前記各スナップショットの時間関係を示す時
系列接続データを順次蓄積させ、前記距離空間上で距離
の近いスナップショットを現在のスナップショットに類
似する類似事例として検索することにより現在のプラン
トの運転状態を推論すると共に、前記時系列接続データ
に基づいて類似事例に時系列的に連続する過去のスナッ
プショットを特定することにより現在から一定時間経過
後のプラントの運転状態を予測し、この予測結果に基づ
いて運転支援情報を生成するインタフェースエージェン
トと、運転支援情報に基づいて運転員を支援する音声メ
ッセージを出力する音声報知手段とを具備する手段を採
用する。
に、本発明では、プラント運転監視支援装置に係わる第
1の手段として、プラントと該プラントの運転を監視す
る運転員との間に介在し、プラントから取得した各種プ
ラントデータに基づいてプラントの運転状態を判断して
運転員を支援するプラント運転監視支援装置において、
各サンプル時点におけるプラントデータの集合を距離空
間に写像し過去のスナップショットとして順次蓄積させ
ると共に、前記各スナップショットの時間関係を示す時
系列接続データを順次蓄積させ、前記距離空間上で距離
の近いスナップショットを現在のスナップショットに類
似する類似事例として検索することにより現在のプラン
トの運転状態を推論すると共に、前記時系列接続データ
に基づいて類似事例に時系列的に連続する過去のスナッ
プショットを特定することにより現在から一定時間経過
後のプラントの運転状態を予測し、この予測結果に基づ
いて運転支援情報を生成するインタフェースエージェン
トと、運転支援情報に基づいて運転員を支援する音声メ
ッセージを出力する音声報知手段とを具備する手段を採
用する。
【0012】また、プラント運転監視支援装置に係わる
第2の手段として、上記第1の手段において、インタフ
ェースエージェントの予測結果に基づく運転支援映像を
映像表示手段に表示する映像制御手段を具備するという
手段を採用する。
第2の手段として、上記第1の手段において、インタフ
ェースエージェントの予測結果に基づく運転支援映像を
映像表示手段に表示する映像制御手段を具備するという
手段を採用する。
【0013】プラント運転監視支援装置に係わる第3の
手段として、上記第2の手段において、インタフェース
エージェントは、運転員の音声指示を音声認識する言語
変換システムを備え、映像制御手段は、この言語変換シ
ステムの音声認識結果に基づいて運転支援映像を切り替
えるという手段を採用する。
手段として、上記第2の手段において、インタフェース
エージェントは、運転員の音声指示を音声認識する言語
変換システムを備え、映像制御手段は、この言語変換シ
ステムの音声認識結果に基づいて運転支援映像を切り替
えるという手段を採用する。
【0014】プラント運転監視支援方法に係わる第1の
手段として、プラントから取得した各種プラントデータ
に基づいてプラントの運転状態を判断し、運転員を支援
するプラント運転監視支援方法において、各サンプル時
点におけるプラントデータの集合を距離空間に写像し過
去のスナップショットとして順次蓄積させると共に、前
記各スナップショットの時間関係を示す時系列接続デー
タを順次蓄積させ、前記距離空間上で距離の近いスナッ
プショットを現在のスナップショットに類似する類似事
例として検索することにより現在のプラントの運転状態
を推論すると共に、前記時系列接続データに基づいて類
似事例に時系列的に連続する過去のスナップショットを
特定することにより現在から一定時間経過後のプラント
の運転状態を予測し、この予測結果に基づいて運転員に
音声メッセージを報知するという手段を採用する。
手段として、プラントから取得した各種プラントデータ
に基づいてプラントの運転状態を判断し、運転員を支援
するプラント運転監視支援方法において、各サンプル時
点におけるプラントデータの集合を距離空間に写像し過
去のスナップショットとして順次蓄積させると共に、前
記各スナップショットの時間関係を示す時系列接続デー
タを順次蓄積させ、前記距離空間上で距離の近いスナッ
プショットを現在のスナップショットに類似する類似事
例として検索することにより現在のプラントの運転状態
を推論すると共に、前記時系列接続データに基づいて類
似事例に時系列的に連続する過去のスナップショットを
特定することにより現在から一定時間経過後のプラント
の運転状態を予測し、この予測結果に基づいて運転員に
音声メッセージを報知するという手段を採用する。
【0015】プラント運転監視支援方法に係わる第2の
手段として、上記第1の手段において、プラントの運転
状態の予測結果に基づいて運転員を支援する運転支援映
像を表示するという手段を採用する。
手段として、上記第1の手段において、プラントの運転
状態の予測結果に基づいて運転員を支援する運転支援映
像を表示するという手段を採用する。
【0016】プラント運転監視支援方法に係わる第3の
手段として、上記第2の手段において、運転員の音声指
示を音声認識し、この音声認識結果に基づいて運転支援
映像を切り替えるという手段を採用する。
手段として、上記第2の手段において、運転員の音声指
示を音声認識し、この音声認識結果に基づいて運転支援
映像を切り替えるという手段を採用する。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係わるプラント運
転監視支援装置及び方法の一実施形態について説明す
る。
転監視支援装置及び方法の一実施形態について説明す
る。
【0018】 図1は、本実施形態におけるプラント運
転監視支援装置の全体構成図である。この図において、
符号Aは監視対象であるプラント、1はインタフェース
エージェント、2,7はスピーカ、3はマイク、4はバ
ーチャルプラント表示システム(映像制御手段)、5は
入力装置(例えば、マウスやキーボード等)、6はCR
Tディスプレイ(映像表示手段)である。
転監視支援装置の全体構成図である。この図において、
符号Aは監視対象であるプラント、1はインタフェース
エージェント、2,7はスピーカ、3はマイク、4はバ
ーチャルプラント表示システム(映像制御手段)、5は
入力装置(例えば、マウスやキーボード等)、6はCR
Tディスプレイ(映像表示手段)である。
【0019】インタフェースエージェント1は、マイク
3を介してプラントAの運転員から入力された音声指示
を音声認識してバーチャルプラント表示システム4に出
力すると共に、プラントAから取得され、かつプラント
Aの運転状態を示す各種データ(プラントデータ)に基
づく事例ベース推論によってプラントAの運転状態を推
論し、この推論結果に応じて、運転員を支援する各種の
音声メッセージをスピーカ2(音声報知手段)に出力す
るものである。
3を介してプラントAの運転員から入力された音声指示
を音声認識してバーチャルプラント表示システム4に出
力すると共に、プラントAから取得され、かつプラント
Aの運転状態を示す各種データ(プラントデータ)に基
づく事例ベース推論によってプラントAの運転状態を推
論し、この推論結果に応じて、運転員を支援する各種の
音声メッセージをスピーカ2(音声報知手段)に出力す
るものである。
【0020】バーチャルプラント表示システム4は、上
記インタフェースエージェント1による事例ベース推論
の結果、プラントAに複数備えられたITVカメラ(工
業用監視カメラ)の映像(ITV映像)、及び上記入力
装置5の操作指示に基づいて運転員を支援する各種映像
(運転支援映像)を合成してCRTディスプレイ6に出
力するものである。
記インタフェースエージェント1による事例ベース推論
の結果、プラントAに複数備えられたITVカメラ(工
業用監視カメラ)の映像(ITV映像)、及び上記入力
装置5の操作指示に基づいて運転員を支援する各種映像
(運転支援映像)を合成してCRTディスプレイ6に出
力するものである。
【0021】このバーチャルプラント表示システム4
は、インタフェースエージェント1による事例ベース推
論の結果に基づいて生成したVR(バーチャル・リアリ
ティ)映像と文字メッセージ、及びプラントAから得ら
れたITV映像を組み合わせることにより、各種の運転
支援映像を合成する。また、バーチャルプラント表示シ
ステム4は、VR映像のリアリティをより向上させるた
めに、VR映像に関連する音響を生成してスピーカ7に
出力する。入力装置5は、VR映像の操作指示及びVR
映像中に表示されたプラントAの構成機器に対する特定
の操作指示を入力するためのものである。
は、インタフェースエージェント1による事例ベース推
論の結果に基づいて生成したVR(バーチャル・リアリ
ティ)映像と文字メッセージ、及びプラントAから得ら
れたITV映像を組み合わせることにより、各種の運転
支援映像を合成する。また、バーチャルプラント表示シ
ステム4は、VR映像のリアリティをより向上させるた
めに、VR映像に関連する音響を生成してスピーカ7に
出力する。入力装置5は、VR映像の操作指示及びVR
映像中に表示されたプラントAの構成機器に対する特定
の操作指示を入力するためのものである。
【0022】図2は、上記インタフェースエージェント
1の機能構成を示すブロック図である。この図に示する
ように、インタフェースエージェント1は、言語変換シ
ステム1a、推論エンジン1b、照合ルール1c、事例
メモリ1d、データ収集部1e及び通信部1f等から構
成されている。
1の機能構成を示すブロック図である。この図に示する
ように、インタフェースエージェント1は、言語変換シ
ステム1a、推論エンジン1b、照合ルール1c、事例
メモリ1d、データ収集部1e及び通信部1f等から構
成されている。
【0023】言語変換システム1aは、運転員によって
マイク3に入力された音声指示を音声認識することによ
りコンピュータに読取可能な日本語または英語のデータ
に変換して推論エンジン1bに出力すると共に、該推論
エンジン1bから入力された日本語または英語のデータ
に対して運転員が適切なコマンド実行を行うと共に適切
な返答を行い得るような音声メッセージに音声合成して
スピーカ2に出力するものである。
マイク3に入力された音声指示を音声認識することによ
りコンピュータに読取可能な日本語または英語のデータ
に変換して推論エンジン1bに出力すると共に、該推論
エンジン1bから入力された日本語または英語のデータ
に対して運転員が適切なコマンド実行を行うと共に適切
な返答を行い得るような音声メッセージに音声合成して
スピーカ2に出力するものである。
【0024】さらに詳説すると、この言語変換システム
1aは、運転員が発した音声指示から特定のキーワード
を抽出して認識するキーワードスポッティング音声認
識、及び過去に入力された運転員の音声指示を音声事例
データ(過去音声事例データ)として記憶し、この過去
音声事例データをいま入力された音声指示(現在音声事
例データ)と比較推論することにより、音声指示を認識
する事例ベース推論音声認識を組み合わせた音声認識を
行うものである。
1aは、運転員が発した音声指示から特定のキーワード
を抽出して認識するキーワードスポッティング音声認
識、及び過去に入力された運転員の音声指示を音声事例
データ(過去音声事例データ)として記憶し、この過去
音声事例データをいま入力された音声指示(現在音声事
例データ)と比較推論することにより、音声指示を認識
する事例ベース推論音声認識を組み合わせた音声認識を
行うものである。
【0025】データ収集部1eは、所定のサンプリング
時点毎にプラントAを構成する各種機器の計測データ及
び運転員のプラントAに対する操作指示(操作指示デー
タ)をプラントAから収集し、これらをプラントデータ
として推論エンジン1bに出力するものである。このプ
ラントデータは、サンプリング時点における計測データ
とそのときの操作指示データとで構成されているので、
サンプリング時点におけるプラントAの運転状態を示す
情報である。
時点毎にプラントAを構成する各種機器の計測データ及
び運転員のプラントAに対する操作指示(操作指示デー
タ)をプラントAから収集し、これらをプラントデータ
として推論エンジン1bに出力するものである。このプ
ラントデータは、サンプリング時点における計測データ
とそのときの操作指示データとで構成されているので、
サンプリング時点におけるプラントAの運転状態を示す
情報である。
【0026】推論エンジン1bは、上記プラントデータ
に基づいて各種機器の現在の運転状態を示す運転事例デ
ータ(現在運転事例データ)を生成して事例メモリ1d
に順次記憶させると共に全ての機器のプラントデータの
集合をスナップショットとして事例メモリ1dに順次記
憶させ、かつ、照合ルール1cに基づいて現在運転事例
データに一致あるいは類似する過去の運転事例データ
(過去運転事例データ)を事例メモリ1dから検索する
ことにより各種機器の現在の運転状態を推論・判断する
と共に、現在のスナップショットに一致あるいは類似す
る過去のスナップショットを事例メモリ1dから検索す
ることにより現在のプラントAの運転状態が過去に経験
された状態であるか否かを推論・判断するものである。
に基づいて各種機器の現在の運転状態を示す運転事例デ
ータ(現在運転事例データ)を生成して事例メモリ1d
に順次記憶させると共に全ての機器のプラントデータの
集合をスナップショットとして事例メモリ1dに順次記
憶させ、かつ、照合ルール1cに基づいて現在運転事例
データに一致あるいは類似する過去の運転事例データ
(過去運転事例データ)を事例メモリ1dから検索する
ことにより各種機器の現在の運転状態を推論・判断する
と共に、現在のスナップショットに一致あるいは類似す
る過去のスナップショットを事例メモリ1dから検索す
ることにより現在のプラントAの運転状態が過去に経験
された状態であるか否かを推論・判断するものである。
【0027】事例メモリ1dは、上記推論エンジン1b
から順次入力される現在運転事例データを過去運転事例
データ(時間の経過とともに過去のデータとなる)とし
て順次蓄積するものである。照合ルール1cは、推論エ
ンジン1bによる現在運転事例データに一致あるいは類
似する過去運転事例データの検索手順を規定するもので
ある。なお、この照合ルール1cと事例メモリ1dとを
用いた推論エンジン1bの処理については、以下に詳説
する。
から順次入力される現在運転事例データを過去運転事例
データ(時間の経過とともに過去のデータとなる)とし
て順次蓄積するものである。照合ルール1cは、推論エ
ンジン1bによる現在運転事例データに一致あるいは類
似する過去運転事例データの検索手順を規定するもので
ある。なお、この照合ルール1cと事例メモリ1dとを
用いた推論エンジン1bの処理については、以下に詳説
する。
【0028】通信部1fは、推論エンジン1bと上記バ
ーチャルプラント表示システム4との通信を仲介するも
のであり、例えば推論エンジン1bの推論結果及び言語
変換システム1aの音声認識結果をコマンドとしてバー
チャルプラント表示システム4に出力する。
ーチャルプラント表示システム4との通信を仲介するも
のであり、例えば推論エンジン1bの推論結果及び言語
変換システム1aの音声認識結果をコマンドとしてバー
チャルプラント表示システム4に出力する。
【0029】また、本実施形態では、プラントAに対す
る特定の操作指示をインタフェースエージェント1を介
してバーチャルプラント表示システム4から入力できる
ように構成されている。通信部1fは、この操作指示を
バーチャルプラント表示システム4から受信すると推論
エンジン1bに出力する。そして、この操作指示は、推
論エンジン1b及びデータ収集部1eを介してプラント
Aに入力されるようになっている。
る特定の操作指示をインタフェースエージェント1を介
してバーチャルプラント表示システム4から入力できる
ように構成されている。通信部1fは、この操作指示を
バーチャルプラント表示システム4から受信すると推論
エンジン1bに出力する。そして、この操作指示は、推
論エンジン1b及びデータ収集部1eを介してプラント
Aに入力されるようになっている。
【0030】続いて、図3は、上記バーチャルプラント
表示システム4の機能構成を示すブロック図である。こ
の図に示すように、バーチャルプラント表示システム4
は、メイン制御部4a、通信部4b、VR制御部4c、
ITV表示部4d、メッセージ表示部4e、映像合成部
4f、VR表示部4g、3次元仮想プラントデータベー
ス4h、直接操作部4i、音響発生部4j及びITV合
成部4k等から構成されている。なお、音響発生部4j
は、上記スピーカ7と共に音響報知手段を構成するもの
である。
表示システム4の機能構成を示すブロック図である。こ
の図に示すように、バーチャルプラント表示システム4
は、メイン制御部4a、通信部4b、VR制御部4c、
ITV表示部4d、メッセージ表示部4e、映像合成部
4f、VR表示部4g、3次元仮想プラントデータベー
ス4h、直接操作部4i、音響発生部4j及びITV合
成部4k等から構成されている。なお、音響発生部4j
は、上記スピーカ7と共に音響報知手段を構成するもの
である。
【0031】メイン制御部4aは、通信部4bを介して
インタフェースエージェント1から入力される各種コマ
ンド及び直接操作部4iを介して入力装置5から入力さ
れる操作指示に基づいて、通信部4b、VR制御部4
c、ITV表示部4d、メッセージ表示部4e及び映像
合成部4fの各動作を統括的に制御するものである。
インタフェースエージェント1から入力される各種コマ
ンド及び直接操作部4iを介して入力装置5から入力さ
れる操作指示に基づいて、通信部4b、VR制御部4
c、ITV表示部4d、メッセージ表示部4e及び映像
合成部4fの各動作を統括的に制御するものである。
【0032】通信部4bは、メイン制御部4aによる制
御の下にインタフェースエージェント1との通信を仲介
するものであり、上記各種コマンドをインタフェースエ
ージェント1から受信するとメイン制御部4aに出力
し、メイン制御部4aから入力装置5の操作指示が入力
されるとインタフェースエージェント1に出力する。
御の下にインタフェースエージェント1との通信を仲介
するものであり、上記各種コマンドをインタフェースエ
ージェント1から受信するとメイン制御部4aに出力
し、メイン制御部4aから入力装置5の操作指示が入力
されるとインタフェースエージェント1に出力する。
【0033】直接操作部4iは、上記入力装置5の操作
指示を受け付けてVR制御部4cに出力するものであ
る。VR制御部4cは、VR表示部4gによるVR映像
の生成を制御するものである。このVR制御部4cは、
上記メイン制御部4aから入力される制御情報及び直接
操作部4iから入力される入力装置5の操作指示に基づ
いてCRTディスプレイ6に表示すべきVR映像の変更
指示をVR表示部4gに出力する。
指示を受け付けてVR制御部4cに出力するものであ
る。VR制御部4cは、VR表示部4gによるVR映像
の生成を制御するものである。このVR制御部4cは、
上記メイン制御部4aから入力される制御情報及び直接
操作部4iから入力される入力装置5の操作指示に基づ
いてCRTディスプレイ6に表示すべきVR映像の変更
指示をVR表示部4gに出力する。
【0034】また、VR制御部4cは、音響発生部4j
によるスピーカ7への音響(VR映像に関連する音響)
の出力をも制御する。音響発生部4jは、VR映像に関
連する音響として、例えばVR映像中に表示された機器
の運転音あるいはVR映像が切り替わったことを運転員
に知らせる音声メッセージ等をスピーカ7に出力するも
のである。
によるスピーカ7への音響(VR映像に関連する音響)
の出力をも制御する。音響発生部4jは、VR映像に関
連する音響として、例えばVR映像中に表示された機器
の運転音あるいはVR映像が切り替わったことを運転員
に知らせる音声メッセージ等をスピーカ7に出力するも
のである。
【0035】ITV表示部4dは、メイン制御部4aに
よる制御の下に、複数のITVカメラの映像から何れか
を選択してを映像合成部4fに出力するものである。I
TVカメラは、プラントAの要所に複数備えられ、プラ
ントAを構成する各種機器の動作状態を常時撮影してい
る。メッセージ表示部4eは、メイン制御部4aから入
力されるメッセージ情報(例えばテキストデータ)を映
像情報に変換して映像合成部4fに出力するものであ
る。
よる制御の下に、複数のITVカメラの映像から何れか
を選択してを映像合成部4fに出力するものである。I
TVカメラは、プラントAの要所に複数備えられ、プラ
ントAを構成する各種機器の動作状態を常時撮影してい
る。メッセージ表示部4eは、メイン制御部4aから入
力されるメッセージ情報(例えばテキストデータ)を映
像情報に変換して映像合成部4fに出力するものであ
る。
【0036】3次元仮想プラントデータベース4hは、
プラントAの構成機器の形状を示すVR映像用の各種3
次元画像データを蓄積するデータベースである。本実施
形態におけるVR映像は、例えば運転員がプラントA内
の各種機器の状態を確認しながら移動する状態を仮想空
間として3次元表示するウオークスルー映像である。
プラントAの構成機器の形状を示すVR映像用の各種3
次元画像データを蓄積するデータベースである。本実施
形態におけるVR映像は、例えば運転員がプラントA内
の各種機器の状態を確認しながら移動する状態を仮想空
間として3次元表示するウオークスルー映像である。
【0037】このようなウオークスルー映像は、プラン
トAの仮想空間における運転員の位置変化に準じて3次
元画像が変化するものである。したがって、ウオークス
ルー映像は、3次元仮想空間上の運転員の位置や視点に
応じて連続的に変化する3次元画像である。3次元仮想
プラントデータベース4hには、このようなウオークス
ルー映像の生成に必要なプラントAの構成機器の形状に
関する3次元画像データが蓄積されている。VR表示部
4gは、3次元仮想プラントデータベース4hから3次
元画像データを読み込み、VR制御部4cから入力され
るVR映像の変更指示に基づいてVR映像を生成して映
像合成部4fに出力するものである。
トAの仮想空間における運転員の位置変化に準じて3次
元画像が変化するものである。したがって、ウオークス
ルー映像は、3次元仮想空間上の運転員の位置や視点に
応じて連続的に変化する3次元画像である。3次元仮想
プラントデータベース4hには、このようなウオークス
ルー映像の生成に必要なプラントAの構成機器の形状に
関する3次元画像データが蓄積されている。VR表示部
4gは、3次元仮想プラントデータベース4hから3次
元画像データを読み込み、VR制御部4cから入力され
るVR映像の変更指示に基づいてVR映像を生成して映
像合成部4fに出力するものである。
【0038】本バーチャルプラント表示システム4は、
上記ウオークスルー映像の他に、プラントAを構成する
各種機器の運転状態を個別に表示する各種VR映像をC
RTディスプレイ6に選択的に表示するように構成され
ている。VR表示部4gは、3次元仮想プラントデータ
ベース4hに蓄積された3次元画像データに基づいて、
これら各種VR映像を生成する。
上記ウオークスルー映像の他に、プラントAを構成する
各種機器の運転状態を個別に表示する各種VR映像をC
RTディスプレイ6に選択的に表示するように構成され
ている。VR表示部4gは、3次元仮想プラントデータ
ベース4hに蓄積された3次元画像データに基づいて、
これら各種VR映像を生成する。
【0039】映像合成部4fは、上記メイン制御部4a
による制御の下に、ITV表示部4d、メッセージ表示
部4e及びVR表示部4gから入力された各種映像を合
成してCRTディスプレイ6に出力するものである。
による制御の下に、ITV表示部4d、メッセージ表示
部4e及びVR表示部4gから入力された各種映像を合
成してCRTディスプレイ6に出力するものである。
【0040】次に、このように構成されたプラント運転
監視支援装置の詳細動作について、図4〜図9を参照し
て説明する。
監視支援装置の詳細動作について、図4〜図9を参照し
て説明する。
【0041】まず、図4を参照して、インタフェースエ
ージェント1の基本的な動作を説明する。データ収集部
1eは、連続運転されるプラントAから所定のサンプル
時間毎にプラントデータ(各種機器の計測データと運転
員の操作指示データ)を取得する(ステップS1)。そ
して、データ収集部1eは、このプラントデータを推論
エンジン1bに順次出力する。
ージェント1の基本的な動作を説明する。データ収集部
1eは、連続運転されるプラントAから所定のサンプル
時間毎にプラントデータ(各種機器の計測データと運転
員の操作指示データ)を取得する(ステップS1)。そ
して、データ収集部1eは、このプラントデータを推論
エンジン1bに順次出力する。
【0042】ここで、プラントAがボイラを構成機器と
して含むものであった場合、例えば4秒毎にボイラの内
部圧力、蒸気流量(steam flow)あるいは給水流量(fe
ed water flow)等が計測データとしてデータ収集部1
eに入力され、また操作指示データとしては、内部圧
力、蒸気流量あるいは給水流量を調節する制御弁の操作
量が入力されることになる。
して含むものであった場合、例えば4秒毎にボイラの内
部圧力、蒸気流量(steam flow)あるいは給水流量(fe
ed water flow)等が計測データとしてデータ収集部1
eに入力され、また操作指示データとしては、内部圧
力、蒸気流量あるいは給水流量を調節する制御弁の操作
量が入力されることになる。
【0043】データ収集部1eは、計測データとしての
内部圧力及び操作データとしての内部圧力を調節する制
御弁の操作量を第1のプラントデータとして、蒸気流量
及び該蒸気流量を調節する制御弁の操作量を第2のプラ
ントデータとして、さらに給水流量及び該給水流量を調
節する制御弁の操作量を第3のプラントデータとして、
各サンプル時間毎に推論エンジン1bに出力する。
内部圧力及び操作データとしての内部圧力を調節する制
御弁の操作量を第1のプラントデータとして、蒸気流量
及び該蒸気流量を調節する制御弁の操作量を第2のプラ
ントデータとして、さらに給水流量及び該給水流量を調
節する制御弁の操作量を第3のプラントデータとして、
各サンプル時間毎に推論エンジン1bに出力する。
【0044】各サンプル時間毎に順次入力されるプラン
トデータに対して、推論エンジン1bは、以下の処理を
施すことによって現在運転事例データと現在スナップシ
ョットとを生成し、過去運転事例データ及び過去スナッ
プショットとして事例メモリ1dに順次記憶させる。な
お、この推論エンジン1bによる処理は、上述したよう
に照合ルール1cによる事例ベース推論の手法に基づく
ものである。
トデータに対して、推論エンジン1bは、以下の処理を
施すことによって現在運転事例データと現在スナップシ
ョットとを生成し、過去運転事例データ及び過去スナッ
プショットとして事例メモリ1dに順次記憶させる。な
お、この推論エンジン1bによる処理は、上述したよう
に照合ルール1cによる事例ベース推論の手法に基づく
ものである。
【0045】まず、推論エンジン1bは、各プラントデ
ータの絶対値を距離空間にそれぞれ写像する(ステップ
S2)。この絶対値の距離空間への写像は、例えば図5
に示すように、SteamFlow(蒸気流量)に係わるプラン
トデータを予め決められたツリー構造の各ノード(Stea
mFlow.0〜SteamFlow.6)に割り当てる処理(マッピ
ング処理)である。ここで、各ノードは、蒸気流量の最
大変動範囲をいくつか(この場合6個)の小変動範囲に
分割したものである。
ータの絶対値を距離空間にそれぞれ写像する(ステップ
S2)。この絶対値の距離空間への写像は、例えば図5
に示すように、SteamFlow(蒸気流量)に係わるプラン
トデータを予め決められたツリー構造の各ノード(Stea
mFlow.0〜SteamFlow.6)に割り当てる処理(マッピ
ング処理)である。ここで、各ノードは、蒸気流量の最
大変動範囲をいくつか(この場合6個)の小変動範囲に
分割したものである。
【0046】例えば、図5において、新たに0.58が
サンプリングされた場合、当該プラントデータは、Stea
m Flow.6のノードに割り当てられる。すなわち、時間
の経過と伴に順次サンプリングされたプラントデータの
絶対値は、その値に応じて何れかのノードにマッピング
されることにより、距離空間にそれぞれ写像される。そ
して、このような絶対値の距離空間への写像は、全ての
物理量のプラントデータについて行われ、過去の各プラ
ントデータ間の距離を示すツリー構造が形成される。
サンプリングされた場合、当該プラントデータは、Stea
m Flow.6のノードに割り当てられる。すなわち、時間
の経過と伴に順次サンプリングされたプラントデータの
絶対値は、その値に応じて何れかのノードにマッピング
されることにより、距離空間にそれぞれ写像される。そ
して、このような絶対値の距離空間への写像は、全ての
物理量のプラントデータについて行われ、過去の各プラ
ントデータ間の距離を示すツリー構造が形成される。
【0047】このようにしてプラントデータの絶対値の
距離空間への写像が完了すると、各プラントデータに
は、プラントデータの特徴を示すようなラベルが各々に
付与される(ステップS3)。例えば、上記蒸気流量に
係わるプラントデータの場合には、その絶対値の大小に
応じて「蒸気流量大」、「蒸気流量やや大」、「蒸気流
量普通」、……等のラベルを各データ毎に付与する。
距離空間への写像が完了すると、各プラントデータに
は、プラントデータの特徴を示すようなラベルが各々に
付与される(ステップS3)。例えば、上記蒸気流量に
係わるプラントデータの場合には、その絶対値の大小に
応じて「蒸気流量大」、「蒸気流量やや大」、「蒸気流
量普通」、……等のラベルを各データ毎に付与する。
【0048】一方、ステップS4では、前回サンプリン
グされたプラントデータと今回のプラントデータを比較
することによって、その変化率が計算される。プラント
Aでは、単にプラントデータの絶対値だけではなく、そ
の変化傾向がしばしば重要な指標となる。そこで、プラ
ントデータをその最大値で正規化し、この正規化したプ
ラントデータ(正規化プラントデータ)と前回サンプリ
ングされたプラントデータの正規化プラントデータとの
差を取ることによって変化率が算出される。そして、こ
の変化率の算出は、全てのプラントデータについて行わ
れる。
グされたプラントデータと今回のプラントデータを比較
することによって、その変化率が計算される。プラント
Aでは、単にプラントデータの絶対値だけではなく、そ
の変化傾向がしばしば重要な指標となる。そこで、プラ
ントデータをその最大値で正規化し、この正規化したプ
ラントデータ(正規化プラントデータ)と前回サンプリ
ングされたプラントデータの正規化プラントデータとの
差を取ることによって変化率が算出される。そして、こ
の変化率の算出は、全てのプラントデータについて行わ
れる。
【0049】このようにして各々のプラントデータの変
化率が算出されると、この変化率も距離空間にそれぞれ
写像される(ステップS5)。この絶対値の距離空間へ
の写像は、上述した絶対値と同様にして行われるもので
あり、時間の経過と伴に順次算出される変化率を当該変
化率について、予め決められたツリー構造の各ノードに
割り当てる処理である。
化率が算出されると、この変化率も距離空間にそれぞれ
写像される(ステップS5)。この絶対値の距離空間へ
の写像は、上述した絶対値と同様にして行われるもので
あり、時間の経過と伴に順次算出される変化率を当該変
化率について、予め決められたツリー構造の各ノードに
割り当てる処理である。
【0050】そして、各種プラントデータの変化率の距
離空間への写像が終了すると、各変化率へのラベル付け
が行われる(ステップS6)。例えば、上記蒸気流量の
場合には、蒸気流量の変化率の大小に応じて「蒸気流量
変化率大」、「蒸気流量変化率やや大」、「蒸気流量変
化率普通」、……等のラベルが各プラントデータの変化
率について付与される。
離空間への写像が終了すると、各変化率へのラベル付け
が行われる(ステップS6)。例えば、上記蒸気流量の
場合には、蒸気流量の変化率の大小に応じて「蒸気流量
変化率大」、「蒸気流量変化率やや大」、「蒸気流量変
化率普通」、……等のラベルが各プラントデータの変化
率について付与される。
【0051】このようにプラントデータの絶対値及び変
化率は各々独立して距離空間への写像とラベル付けが行
われるが、ステップS7では、絶対値の距離空間への写
像情報と変化率の距離空間への写像情報の関係付処理が
行われる。この関係付処理では、順次サンプリングされ
るプラントデータに付随する時間データに基づいて、変
化率と絶対値とが関係付けられる。
化率は各々独立して距離空間への写像とラベル付けが行
われるが、ステップS7では、絶対値の距離空間への写
像情報と変化率の距離空間への写像情報の関係付処理が
行われる。この関係付処理では、順次サンプリングされ
るプラントデータに付随する時間データに基づいて、変
化率と絶対値とが関係付けられる。
【0052】このようにしてプラントデータの絶対値及
び変化率のラベル付け並びにその関係付け処理が終了す
ると、推論エンジン1bは、上記一連の処理結果、つま
りプラントデータの絶対値と変化率の距離空間への写像
情報及びラベル付け情報並びその関係付け情報を、現在
のプラントAの運転状態を示す現在運転事例データとし
て事例メモリ1dに記憶させる(ステップS8)。
び変化率のラベル付け並びにその関係付け処理が終了す
ると、推論エンジン1bは、上記一連の処理結果、つま
りプラントデータの絶対値と変化率の距離空間への写像
情報及びラベル付け情報並びその関係付け情報を、現在
のプラントAの運転状態を示す現在運転事例データとし
て事例メモリ1dに記憶させる(ステップS8)。
【0053】このように、推論エンジン1bは、データ
収集部1eによってプラントAの運転開始から時間の経
過とともに順次サンプリングされたプラントデータとそ
の変化率を距離空間に写像した後、運転事例データとし
て事例メモリ1dに順次記憶させる。すなわち、事例メ
モリ1dには、プラントAの過去の運転状態を示す運転
事例データとして順次蓄積されることになる。
収集部1eによってプラントAの運転開始から時間の経
過とともに順次サンプリングされたプラントデータとそ
の変化率を距離空間に写像した後、運転事例データとし
て事例メモリ1dに順次記憶させる。すなわち、事例メ
モリ1dには、プラントAの過去の運転状態を示す運転
事例データとして順次蓄積されることになる。
【0054】さらに、本実施形態では、各種プラントデ
ータの集合からなるスナップショットが生成される(ス
テップS9)。このスナップショットは、あるサンプリ
ング時点の全ての操作データと計測データの集合であ
り、図6のフローチャートに示すような処理に基づいて
生成されるものである。
ータの集合からなるスナップショットが生成される(ス
テップS9)。このスナップショットは、あるサンプリ
ング時点の全ての操作データと計測データの集合であ
り、図6のフローチャートに示すような処理に基づいて
生成されるものである。
【0055】このスナップショットの生成処理において
は、まず初めに各種プラントデータが正規化処理される
(ステップS91)。この正規化処理は、各種プラントデ
ータを運転員の感覚に合致した分解能と範囲に調整し、
さらにデータ個数を有限に抑えるために行われるもので
ある。各種プラントデータは、例えば0〜99の整数、
つまり合計100の整数の何れかに正規化される。すな
わち、各種プラントデータの分解能は、100とされ
る。
は、まず初めに各種プラントデータが正規化処理される
(ステップS91)。この正規化処理は、各種プラントデ
ータを運転員の感覚に合致した分解能と範囲に調整し、
さらにデータ個数を有限に抑えるために行われるもので
ある。各種プラントデータは、例えば0〜99の整数、
つまり合計100の整数の何れかに正規化される。すな
わち、各種プラントデータの分解能は、100とされ
る。
【0056】このように正規化処理された現在のプラン
トデータについて、当該現在のプラントデータと1サン
プリング前のプラントデータとの差がプラントデータの
変化率として算出される(ステップS92)。この変化率
算出処理では、分解能が100とされた各種プラントデ
ータについて、変化の方向をも加味して−50〜+49
の値として変化率が算出される。
トデータについて、当該現在のプラントデータと1サン
プリング前のプラントデータとの差がプラントデータの
変化率として算出される(ステップS92)。この変化率
算出処理では、分解能が100とされた各種プラントデ
ータについて、変化の方向をも加味して−50〜+49
の値として変化率が算出される。
【0057】上記ステップS92の処理が終了すると、各
種プラントデータが距離空間に写像される(ステップS
93)。例えば、プラントデータの取り得る範囲0〜99
を以下の5つの範囲にグループ分けして第1階層の特殊
ノードa〜eとし、該第1階層の特殊ノードa〜eをさ
らに5つのグループにグループ分けして第2階層の特殊
ノードa1〜a5,b1〜b5,c1〜c5,d1〜d5,e1
〜e5とする。そして、該第2階層の特殊ノードa1〜a
5,b1〜b5,c1〜c5,d1〜d5,e1〜e5の何れか
の下に現在時刻にサンプリングされた全ての各種プラン
トデータを帰属させる。
種プラントデータが距離空間に写像される(ステップS
93)。例えば、プラントデータの取り得る範囲0〜99
を以下の5つの範囲にグループ分けして第1階層の特殊
ノードa〜eとし、該第1階層の特殊ノードa〜eをさ
らに5つのグループにグループ分けして第2階層の特殊
ノードa1〜a5,b1〜b5,c1〜c5,d1〜d5,e1
〜e5とする。そして、該第2階層の特殊ノードa1〜a
5,b1〜b5,c1〜c5,d1〜d5,e1〜e5の何れか
の下に現在時刻にサンプリングされた全ての各種プラン
トデータを帰属させる。
【0058】例えば、第1階層の特殊ノードa〜eは、
以下に示す範囲でグループ分けされる。 特殊ノードa:0〜19 特殊ノードb:20〜39 特殊ノードc:40〜59 特殊ノードd:60〜79 特殊ノードe:80〜99
以下に示す範囲でグループ分けされる。 特殊ノードa:0〜19 特殊ノードb:20〜39 特殊ノードc:40〜59 特殊ノードd:60〜79 特殊ノードe:80〜99
【0059】また、第2階層の特殊ノードa1〜a5,b
1〜b5,c1〜c5,d1〜d5,e1〜e5のうち、特殊ノ
ードa1〜a5については、例えば以下の範囲でグループ
分けされる。 特殊ノードa1:0〜3 特殊ノードa2:4〜7 特殊ノードa3:8〜11 特殊ノードa4:12〜15 特殊ノードa5:16〜19
1〜b5,c1〜c5,d1〜d5,e1〜e5のうち、特殊ノ
ードa1〜a5については、例えば以下の範囲でグループ
分けされる。 特殊ノードa1:0〜3 特殊ノードa2:4〜7 特殊ノードa3:8〜11 特殊ノードa4:12〜15 特殊ノードa5:16〜19
【0060】現在のスナップショットは、以上のような
ステップS91〜S93までの処理を経た各種プラントデー
タをまとめたものであり、以下に述べるように、過去に
サンプリングされた各種プラントデータの集合からなる
過去のスナップショット(過去スナップショット)との
関係がツリー構造として抽象階層化される(ステップS
94)。この抽象階層化処理では、各抽象階層はスナップ
ショットの中間ノードがスナップショットを構成する各
種プラントデータの中間ノード(ステップS2,S5にお
いて構成されたもの)の抽象階層中に占める位置と適合
するように構成される。
ステップS91〜S93までの処理を経た各種プラントデー
タをまとめたものであり、以下に述べるように、過去に
サンプリングされた各種プラントデータの集合からなる
過去のスナップショット(過去スナップショット)との
関係がツリー構造として抽象階層化される(ステップS
94)。この抽象階層化処理では、各抽象階層はスナップ
ショットの中間ノードがスナップショットを構成する各
種プラントデータの中間ノード(ステップS2,S5にお
いて構成されたもの)の抽象階層中に占める位置と適合
するように構成される。
【0061】図7は、このようなスナップショットのツ
リー構造の作成を説明するための図である。この図で
は、説明の簡単化のために距離空間形成のための分割数
が3で、1段目のみのスナップショット(snap-shot-da
ta)と該スナップショットを構成する各種プラントデー
タ(この場合、蒸気流量(steam-flow)と給水流量(fe
ed-water-flow))との関係を示している。
リー構造の作成を説明するための図である。この図で
は、説明の簡単化のために距離空間形成のための分割数
が3で、1段目のみのスナップショット(snap-shot-da
ta)と該スナップショットを構成する各種プラントデー
タ(この場合、蒸気流量(steam-flow)と給水流量(fe
ed-water-flow))との関係を示している。
【0062】この図に示すように、過去の全ての給水流
量は上記ステップS2の処理によって自らのツリー構造
を形成し、過去の全ての蒸気流量も自らのツリー構造を
形成している。これに対して、スナップショットのツリ
ー構造は、過去の全てのスナップショットを束ねるルー
トノードn0から出発し、一度は各種データの単独のみ
を特殊化した抽象中間ノード(例えばノードn2,n4)
に分かれた後、これらを複合したノードn8として位置
付けられる。
量は上記ステップS2の処理によって自らのツリー構造
を形成し、過去の全ての蒸気流量も自らのツリー構造を
形成している。これに対して、スナップショットのツリ
ー構造は、過去の全てのスナップショットを束ねるルー
トノードn0から出発し、一度は各種データの単独のみ
を特殊化した抽象中間ノード(例えばノードn2,n4)
に分かれた後、これらを複合したノードn8として位置
付けられる。
【0063】この図において、スナップショットの抽象
中間ノードn2は、給水流量を特殊化したノードであ
り、給水流量の中間ノードfaに対応するものである。
また、スナップショットの抽象中間ノードn4は、蒸気
流量を特殊化したノードであり、蒸気流量の中間ノード
maに対応するものである。そして、このような抽象中
間ノードn2,n4を複合する抽象最下層ノードn8は、
上記中間ノードfaの下に位置付けられたノードfbに対
応すると共に、中間ノードmaの下に位置付けられたノ
ードmbに対応するものである。
中間ノードn2は、給水流量を特殊化したノードであ
り、給水流量の中間ノードfaに対応するものである。
また、スナップショットの抽象中間ノードn4は、蒸気
流量を特殊化したノードであり、蒸気流量の中間ノード
maに対応するものである。そして、このような抽象中
間ノードn2,n4を複合する抽象最下層ノードn8は、
上記中間ノードfaの下に位置付けられたノードfbに対
応すると共に、中間ノードmaの下に位置付けられたノ
ードmbに対応するものである。
【0064】新たにサンプリングされたプラントデータ
により新しくスナップショットが作成された場合には、
当該スナップショットの構成メンバーである給水流量及
び蒸気流量等を各々のツリー構造上に位置付けた後、当
該スナップショットがそれらの上位抽象を構成メンバー
とするような中間ノードの下に位置付けられる。各種デ
ータのツリー構造において新たな中間ノードが生成され
たり、あるいは上記ステップS93における現在のプラン
トデータの距離空間への写像中に新たな分割の生成が生
じた場合には、このような変化を正しくスナップショッ
トのツリー構造上に反映させる必要がある。
により新しくスナップショットが作成された場合には、
当該スナップショットの構成メンバーである給水流量及
び蒸気流量等を各々のツリー構造上に位置付けた後、当
該スナップショットがそれらの上位抽象を構成メンバー
とするような中間ノードの下に位置付けられる。各種デ
ータのツリー構造において新たな中間ノードが生成され
たり、あるいは上記ステップS93における現在のプラン
トデータの距離空間への写像中に新たな分割の生成が生
じた場合には、このような変化を正しくスナップショッ
トのツリー構造上に反映させる必要がある。
【0065】このような抽象階層化処理によってスナッ
プショットのツリー構造が形成されると、各スナップシ
ョットには時間ラベルが添付され(ステップS10)、現
在運転事例データの一部として事例メモリ1dに記憶さ
れる(ステップS8)。
プショットのツリー構造が形成されると、各スナップシ
ョットには時間ラベルが添付され(ステップS10)、現
在運転事例データの一部として事例メモリ1dに記憶さ
れる(ステップS8)。
【0066】ここで、本実施形態では、上記データ間の
関係付け処理(ステップS7)において、このように生
成された各スナップショットに対して、現在スナップシ
ョットと過去スナップショットとの時系列関係を示すデ
ータ(時系列接続データ)が付加されて事例メモリ1d
に記憶される。
関係付け処理(ステップS7)において、このように生
成された各スナップショットに対して、現在スナップシ
ョットと過去スナップショットとの時系列関係を示すデ
ータ(時系列接続データ)が付加されて事例メモリ1d
に記憶される。
【0067】例えば、図8に示すように、推論エンジン
1bは、現在スナップショットDtを生成すると、この
現在スナップショットDtよりも1サンプリング前の過
去スナップショットDt-1の過去運転事例データの一部
として、次のサンプリング時点に対応するスナップショ
ットが上記現在スナップショットDtであることを示す
時系列接続データを事例メモリ1dに記憶させる。
1bは、現在スナップショットDtを生成すると、この
現在スナップショットDtよりも1サンプリング前の過
去スナップショットDt-1の過去運転事例データの一部
として、次のサンプリング時点に対応するスナップショ
ットが上記現在スナップショットDtであることを示す
時系列接続データを事例メモリ1dに記憶させる。
【0068】同様にして、過去スナップショットDt-2
の過去運転事例データには、次のサンプリング時点のス
ナップショットDt-1を示す時系列接続データが、ま
た、現在スナップショットDtの現在運転事例データに
は、次のサンプリング時点のスナップショットDt+1が
生成されると、当該スナップショットDt+1を示す時系
列接続データがそれぞれ付加される。この結果、事例メ
モリ1dに順次記憶される全ての過去スナップショット
は、自らよりも後に生成された過去スナップショットが
順次関連付けられることになる。
の過去運転事例データには、次のサンプリング時点のス
ナップショットDt-1を示す時系列接続データが、ま
た、現在スナップショットDtの現在運転事例データに
は、次のサンプリング時点のスナップショットDt+1が
生成されると、当該スナップショットDt+1を示す時系
列接続データがそれぞれ付加される。この結果、事例メ
モリ1dに順次記憶される全ての過去スナップショット
は、自らよりも後に生成された過去スナップショットが
順次関連付けられることになる。
【0069】推論エンジン1bは、このようにして各々
に距離空間に写像されてツリー構造中に位置付けられた
各種プラントデータ及びその変化率並びにスナップショ
ットを現在運転事例データとして事例メモリ1dに順次
蓄積する一方、照合ルール1cに基づいて新たにサンプ
リングされた現在運転事例データを事例メモリ1dに蓄
積された過去運転事例データと比較照合し、プラントA
の現在の運転状態に類似する類似運転事例として検索す
る(ステップS11)。
に距離空間に写像されてツリー構造中に位置付けられた
各種プラントデータ及びその変化率並びにスナップショ
ットを現在運転事例データとして事例メモリ1dに順次
蓄積する一方、照合ルール1cに基づいて新たにサンプ
リングされた現在運転事例データを事例メモリ1dに蓄
積された過去運転事例データと比較照合し、プラントA
の現在の運転状態に類似する類似運転事例として検索す
る(ステップS11)。
【0070】具体的には、過去の一定時間幅に亘る1ま
たは複数の過去運転事例データと現在運転事例データの
全ての組み合わせについて、データの相互の距離がそれ
ぞれ算出される。すなわち、上記距離空間への写像処理
(ステップS2,S5)によって各ノードにマッピングさ
れた全ての絶対値と変化率について、過去運転事例デー
タと現在運転事例データとの距離が計算される。そし
て、その距離の総和が最も小さい過去運転事例データが
現在運転事例データに一致あるいは最も類似した類似運
転事例として検出される。
たは複数の過去運転事例データと現在運転事例データの
全ての組み合わせについて、データの相互の距離がそれ
ぞれ算出される。すなわち、上記距離空間への写像処理
(ステップS2,S5)によって各ノードにマッピングさ
れた全ての絶対値と変化率について、過去運転事例デー
タと現在運転事例データとの距離が計算される。そし
て、その距離の総和が最も小さい過去運転事例データが
現在運転事例データに一致あるいは最も類似した類似運
転事例として検出される。
【0071】例えば、上記図5に示した例の場合、同一
ノードに属するプラントデータの絶対値は最も距離が小
さい。そして、より多くのノードを辿って到達する関係
にあるもの程その距離が大きいことになる。Steam Flo
w.4のノードに属する絶対値0.34とはSteam Flo
w.5のノードに属する絶対値0.44とは、Steam Flo
w.2のノードを介して辿ることができる。
ノードに属するプラントデータの絶対値は最も距離が小
さい。そして、より多くのノードを辿って到達する関係
にあるもの程その距離が大きいことになる。Steam Flo
w.4のノードに属する絶対値0.34とはSteam Flo
w.5のノードに属する絶対値0.44とは、Steam Flo
w.2のノードを介して辿ることができる。
【0072】これに対して、Steam Flow.4のノードに
属する絶対値0.34とはSteam Flow.3のノードに属
する絶対値0.68とは、Steam Flow2に加えてSteam
Flow.0のノードを介して辿ることができる。したがっ
て、絶対値0.44は、辿る必要のあるノード数が少な
いので、絶対値0.34に対して絶対値0.68よりも
距離が小さい関係にある。
属する絶対値0.34とはSteam Flow.3のノードに属
する絶対値0.68とは、Steam Flow2に加えてSteam
Flow.0のノードを介して辿ることができる。したがっ
て、絶対値0.44は、辿る必要のあるノード数が少な
いので、絶対値0.34に対して絶対値0.68よりも
距離が小さい関係にある。
【0073】このような各プラントデータの距離計算
は、過去の一定時間幅に亘る1または複数の過去運転事
例データと現在運転事例データの全ての組み合わせにつ
いて行われる。しかし、処理時間の短縮を図るために、
ある一定値よりも大きな距離となる絶対値または変化率
が1つでも検出されると、当該過去運転事例データを類
似運転事例の候補から除外し、当該過去運転事例データ
に係わる他の絶対値または変化率の距離計算を省略する
ことが考えられる。
は、過去の一定時間幅に亘る1または複数の過去運転事
例データと現在運転事例データの全ての組み合わせにつ
いて行われる。しかし、処理時間の短縮を図るために、
ある一定値よりも大きな距離となる絶対値または変化率
が1つでも検出されると、当該過去運転事例データを類
似運転事例の候補から除外し、当該過去運転事例データ
に係わる他の絶対値または変化率の距離計算を省略する
ことが考えられる。
【0074】このようにして類似運転事例データが検出
されると、推論エンジン1bは、該類似運転事例に基づ
いてプラントAの現在の運転状態を推論し、その推論結
果に基づいてプラントAの運転状態を示すテキストデー
タを生成する。例えば、類似運転事例データが過去にお
いてプラントAを構成する特定機器の異常状態の時に事
例メモリ1dに記憶されたものである場合には、現在運
転事例データはプラントAの異常を示していることにな
る。
されると、推論エンジン1bは、該類似運転事例に基づ
いてプラントAの現在の運転状態を推論し、その推論結
果に基づいてプラントAの運転状態を示すテキストデー
タを生成する。例えば、類似運転事例データが過去にお
いてプラントAを構成する特定機器の異常状態の時に事
例メモリ1dに記憶されたものである場合には、現在運
転事例データはプラントAの異常を示していることにな
る。
【0075】この場合、推論エンジン1bは、この旨を
運転員に知らせるテキストデータを生成し、言語変換シ
ステム1aに出力する。言語変換システム1aは、この
テキストデータを運転員が理解できる言語、例えば日本
語または英語等の音声に変換してスピーカ2に出力す
る。この結果、スピーカ2から特定機器の異常を知らせ
る音声メッセージが運転員に向かって報知される(ステ
ップS12)。
運転員に知らせるテキストデータを生成し、言語変換シ
ステム1aに出力する。言語変換システム1aは、この
テキストデータを運転員が理解できる言語、例えば日本
語または英語等の音声に変換してスピーカ2に出力す
る。この結果、スピーカ2から特定機器の異常を知らせ
る音声メッセージが運転員に向かって報知される(ステ
ップS12)。
【0076】また、本実施形態では、各種データの集合
であるスナップショットを用いて、UNKNOWN-TENSIONパ
ラメータによる未知運転状況の検出が行われる(ステッ
プS13)。この未知運転状況検出処理は、以下に説明す
るように、上記各種データの集合である現在スナップシ
ョットを事例メモリ1dに蓄積された過去スナップショ
ットと比較することにより、現在のプラントAの運転状
態がこれまでに経験したことのない未知の運転状態であ
るか否かを検出するものである。
であるスナップショットを用いて、UNKNOWN-TENSIONパ
ラメータによる未知運転状況の検出が行われる(ステッ
プS13)。この未知運転状況検出処理は、以下に説明す
るように、上記各種データの集合である現在スナップシ
ョットを事例メモリ1dに蓄積された過去スナップショ
ットと比較することにより、現在のプラントAの運転状
態がこれまでに経験したことのない未知の運転状態であ
るか否かを検出するものである。
【0077】スナップショットの距離計算は、上述した
各種プラントデータにおける距離計算と同様に定義され
るので、現在のスナップショットに最も近い過去のスナ
ップショットを求めることができる。
各種プラントデータにおける距離計算と同様に定義され
るので、現在のスナップショットに最も近い過去のスナ
ップショットを求めることができる。
【0078】ここで、新たに読み込んだスナップショッ
トを事例メモリ1dに蓄積された過去のスナップショッ
トと比較した場合に以下のような状況が考えられる。 (1)新スナップショットに対して変化率を含み過去に
全く同一のスナップショットが存在する。 (2)新スナップショットが生成されたが、該新スナッ
プショットを構成する各種データについては過去に経験
されたものである。 (3)新スナップショットが生成され、該新スナップシ
ョットを構成する各種データのあるものについては過去
に経験されたものではない。
トを事例メモリ1dに蓄積された過去のスナップショッ
トと比較した場合に以下のような状況が考えられる。 (1)新スナップショットに対して変化率を含み過去に
全く同一のスナップショットが存在する。 (2)新スナップショットが生成されたが、該新スナッ
プショットを構成する各種データについては過去に経験
されたものである。 (3)新スナップショットが生成され、該新スナップシ
ョットを構成する各種データのあるものについては過去
に経験されたものではない。
【0079】推論エンジン1bは、新スナップショット
を過去スナップショットとツリー構造上で比較すること
により、現在のスナップショットが過去に経験されてい
ない未知なプラントAの運転状態であると判断すると、
UNKNOWN-TENSIONパラメータを増加させ、現在のスナッ
プショットが過去に経験された運転状態であると判断し
た場合には、UNKNOWN-TENSIONパラメータを減少させ
る。すなわち、UNKNOWN-TENSIONパラメータは、プラン
トAにおける未知な運転状態の発生状況を的確に示すパ
ラメータである。
を過去スナップショットとツリー構造上で比較すること
により、現在のスナップショットが過去に経験されてい
ない未知なプラントAの運転状態であると判断すると、
UNKNOWN-TENSIONパラメータを増加させ、現在のスナッ
プショットが過去に経験された運転状態であると判断し
た場合には、UNKNOWN-TENSIONパラメータを減少させ
る。すなわち、UNKNOWN-TENSIONパラメータは、プラン
トAにおける未知な運転状態の発生状況を的確に示すパ
ラメータである。
【0080】推論エンジン1bは、現在のスナップショ
ットを読み込む度にUNKNOWN-TENSIONパラメータを増減
させ、該UNKNOWN-TENSIONパラメータが所定のしきい値
を越えた場合に、Something New信号を言語変換システ
ム1aに出力する。言語変換システム1aは、このSome
thing New信号に基づいてスピーカ2に音声メッセージ
の出力を指示する(ステップS12)。
ットを読み込む度にUNKNOWN-TENSIONパラメータを増減
させ、該UNKNOWN-TENSIONパラメータが所定のしきい値
を越えた場合に、Something New信号を言語変換システ
ム1aに出力する。言語変換システム1aは、このSome
thing New信号に基づいてスピーカ2に音声メッセージ
の出力を指示する(ステップS12)。
【0081】このように、本実施形態では、運転員の操
作に基づく操作データやプラントAの運転状態を示す計
測データの集合からなる現在のスナップショットを過去
のスナップショットと比較照合した結果に基づいてUNKN
OWN-TENSIONパラメータを算出することにより、現在の
プラントAの運転状況が過去に経験されたものか、ある
いは運転員の誤操作やプラントAの異常に基づく新たに
経験する未知のものなのかを運転員に知らせ、注意を喚
起することができる。
作に基づく操作データやプラントAの運転状態を示す計
測データの集合からなる現在のスナップショットを過去
のスナップショットと比較照合した結果に基づいてUNKN
OWN-TENSIONパラメータを算出することにより、現在の
プラントAの運転状況が過去に経験されたものか、ある
いは運転員の誤操作やプラントAの異常に基づく新たに
経験する未知のものなのかを運転員に知らせ、注意を喚
起することができる。
【0082】さらに、本実施形態では、類似運転事例デ
ータに含まれる時系列接続データに基づいて時系列的に
類似運転事例データの次に生成された過去運転事例デー
タを特定することにより、現在から一定時間経過後のプ
ラントAの運転状態を予測する(ステップS14)。すな
わち、事例メモリ1dに順次記憶される全ての過去スナ
ップショットは、自らの次に生成された過去スナップシ
ョットがそれぞれ関連付けられているので、この時系列
接続データに基づいて時系列的に次に生成された過去ス
ナップショットを特定することができる。
ータに含まれる時系列接続データに基づいて時系列的に
類似運転事例データの次に生成された過去運転事例デー
タを特定することにより、現在から一定時間経過後のプ
ラントAの運転状態を予測する(ステップS14)。すな
わち、事例メモリ1dに順次記憶される全ての過去スナ
ップショットは、自らの次に生成された過去スナップシ
ョットがそれぞれ関連付けられているので、この時系列
接続データに基づいて時系列的に次に生成された過去ス
ナップショットを特定することができる。
【0083】例えば、図8に示したように、現在スナッ
プショットDt(時間:t)に一致あるいは最も類似す
る過去運転事例データの時系列接続データに基づいて、
次のサンプリング時点(t+1)のスナップショットD
t+1を特定することができる。また、以降同様にして、
スナップショットDt+1の時系列接続データに基づい
て、さらに次のサンプリング時点(t+2)のスナップ
ショットDt+2を特定することができる。このことは、
サンプリング時点(t+3)以降についても同様であ
る。
プショットDt(時間:t)に一致あるいは最も類似す
る過去運転事例データの時系列接続データに基づいて、
次のサンプリング時点(t+1)のスナップショットD
t+1を特定することができる。また、以降同様にして、
スナップショットDt+1の時系列接続データに基づい
て、さらに次のサンプリング時点(t+2)のスナップ
ショットDt+2を特定することができる。このことは、
サンプリング時点(t+3)以降についても同様であ
る。
【0084】推論エンジン1bは、このように時系列接
続データに基づいて類似運転事例データに時系列的に連
続する過去運転事例データを特定し、これら過去運転事
例データに基づいて現在から一定時間経過後のプラント
Aの運転状態を予測する。
続データに基づいて類似運転事例データに時系列的に連
続する過去運転事例データを特定し、これら過去運転事
例データに基づいて現在から一定時間経過後のプラント
Aの運転状態を予測する。
【0085】例えば、現在のプラントAの運転状態に一
致する過去運転事例データが見つからず、複数の過去運
転事例データが類似運転事例として検出された場合にお
いて、これらの1つにプラントAの異常状態を示すもの
があった場合には、一定時間経過後のプラントAの運転
状態を「異常状態に至る可能性がある」と予測し、この
旨を示すテキストデータを言語変換システム1aに出力
する。この結果、言語変換システム1aは、スピーカ2
に「今後、異常状態に至る可能性があります。」という
音声メッセージを出力する(ステップS12)。
致する過去運転事例データが見つからず、複数の過去運
転事例データが類似運転事例として検出された場合にお
いて、これらの1つにプラントAの異常状態を示すもの
があった場合には、一定時間経過後のプラントAの運転
状態を「異常状態に至る可能性がある」と予測し、この
旨を示すテキストデータを言語変換システム1aに出力
する。この結果、言語変換システム1aは、スピーカ2
に「今後、異常状態に至る可能性があります。」という
音声メッセージを出力する(ステップS12)。
【0086】また、上述のように複数の過去運転事例デ
ータが類似運転事例として検出された場合において、各
過去運転事例データに共通する特徴、例えば蒸気流量
(steam-flow)が上昇するという特徴がある場合には、
「これから蒸気流量が上昇する可能性があります。」音
声メッセージがスピーカ2から報知される(ステップS
12)。
ータが類似運転事例として検出された場合において、各
過去運転事例データに共通する特徴、例えば蒸気流量
(steam-flow)が上昇するという特徴がある場合には、
「これから蒸気流量が上昇する可能性があります。」音
声メッセージがスピーカ2から報知される(ステップS
12)。
【0087】一方、上記推論エンジン1bによるプラン
トAの運転状態の推論結果及び言語変換システム1aに
おける運転員の音声指示の認識結果は、バーチャルプラ
ント表示システム4に対するコマンドとして、インタフ
ェースエージェント1からバーチャルプラント表示シス
テム4に送信される。推論エンジン1bが通信部1fを
介して上記コマンドをバーチャルプラント表示システム
4に送信させると、このコマンドは、バーチャルプラン
ト表示システム4の通信部4bを介してメイン制御部4
aに入力される。
トAの運転状態の推論結果及び言語変換システム1aに
おける運転員の音声指示の認識結果は、バーチャルプラ
ント表示システム4に対するコマンドとして、インタフ
ェースエージェント1からバーチャルプラント表示シス
テム4に送信される。推論エンジン1bが通信部1fを
介して上記コマンドをバーチャルプラント表示システム
4に送信させると、このコマンドは、バーチャルプラン
ト表示システム4の通信部4bを介してメイン制御部4
aに入力される。
【0088】続いて、上記バーチャルプラント表示シス
テム4の詳細動作について、図9に示すフローチャート
を参照して説明する。
テム4の詳細動作について、図9に示すフローチャート
を参照して説明する。
【0089】まず、バーチャルプラント表示システム4
が起動すると、メイン制御部4aは、3次元仮想プラン
トデータベース4hに蓄積されている全てのVR映像用
3次元画像データをVR表示部4g内のメモリに読み込
ませる(ステップSa1)。こうすることによって、VR
表示部4gによるVR映像の生成を高速化することが可
能であり、運転員によるVR映像の変更指示に対して速
やかに応答するVR映像を実現することができる。
が起動すると、メイン制御部4aは、3次元仮想プラン
トデータベース4hに蓄積されている全てのVR映像用
3次元画像データをVR表示部4g内のメモリに読み込
ませる(ステップSa1)。こうすることによって、VR
表示部4gによるVR映像の生成を高速化することが可
能であり、運転員によるVR映像の変更指示に対して速
やかに応答するVR映像を実現することができる。
【0090】続いて、メイン制御部4aは、通信部4b
にインタフェースエージェント1との通信接続を確立さ
せる(ステップSa2)。通信部4bは、メイン制御部4
aの指示に従って、インタフェースエージェント1の通
信部1fとの間で通信接続を確立する。これ以降、メイ
ン制御部4a、つまり本バーチャルプラント表示システ
ム4は、上記コマンドが通信部4bを介してインタフェ
ースエージェント1から入力されるか、あるいは入力装
置5から操作イベントの入力があるまで待機状態とな
る。
にインタフェースエージェント1との通信接続を確立さ
せる(ステップSa2)。通信部4bは、メイン制御部4
aの指示に従って、インタフェースエージェント1の通
信部1fとの間で通信接続を確立する。これ以降、メイ
ン制御部4a、つまり本バーチャルプラント表示システ
ム4は、上記コマンドが通信部4bを介してインタフェ
ースエージェント1から入力されるか、あるいは入力装
置5から操作イベントの入力があるまで待機状態とな
る。
【0091】ここで、インタフェースエージェント1か
ら通信部4bにコマンドが入力されると(ステップSa
3)、メイン制御部4aは、このコマンドの内容を解析
する(ステップSa4)。そして、この解析結果つまりコ
マンドの種類に応じて上記通信部4b、VR制御部4
c、ITV表示部4d、メッセージ表示部4e及び映像
合成部4fの各動作を制御することにより、CRTディ
スプレイ6に各種運転支援映像を表示させる(ステップ
Sa5)。
ら通信部4bにコマンドが入力されると(ステップSa
3)、メイン制御部4aは、このコマンドの内容を解析
する(ステップSa4)。そして、この解析結果つまりコ
マンドの種類に応じて上記通信部4b、VR制御部4
c、ITV表示部4d、メッセージ表示部4e及び映像
合成部4fの各動作を制御することにより、CRTディ
スプレイ6に各種運転支援映像を表示させる(ステップ
Sa5)。
【0092】例えば、コマンドが推論エンジン1bの推
論結果に基づく特定機器の異常を示すものであった場
合、メイン制御部4aは、ステップSa5において、当該
機器の異常を知らせるテキストデータをメッセージ表示
部4eに出力する。この結果、メッセージ表示部4e
は、メッセージデータに基づいて文字メッセージを生成
し、映像合成部4fを介してCRTディスプレイ6上に
画像表示させる。このとき、映像合成部4fは、メイン
制御部4aから入力された位置指定情報に基づいてCR
Tディスプレイ6上における文字メッセージの位置を設
定する。
論結果に基づく特定機器の異常を示すものであった場
合、メイン制御部4aは、ステップSa5において、当該
機器の異常を知らせるテキストデータをメッセージ表示
部4eに出力する。この結果、メッセージ表示部4e
は、メッセージデータに基づいて文字メッセージを生成
し、映像合成部4fを介してCRTディスプレイ6上に
画像表示させる。このとき、映像合成部4fは、メイン
制御部4aから入力された位置指定情報に基づいてCR
Tディスプレイ6上における文字メッセージの位置を設
定する。
【0093】また、上記と同様にしてコマンドが特定機
器の異常を示すものであった場合、メイン制御部4a
は、当該異常機器のITV映像を選択表示させる指示を
ITV表示部4dに出力する。この結果、ITV表示部
4dは、当該異常機器のITV映像を映像合成部4fを
介してCRTディスプレイ6上に表示させる。さらに、
メイン制御部4aは、VR制御部4cを介してVR表示
部4gを制御することにより、当該異常機器のVR映像
をCRTディスプレイ6上に表示させる。この異常機器
のVR映像は、当該異常機器の異常状態を3次元シミュ
レーションした映像である。
器の異常を示すものであった場合、メイン制御部4a
は、当該異常機器のITV映像を選択表示させる指示を
ITV表示部4dに出力する。この結果、ITV表示部
4dは、当該異常機器のITV映像を映像合成部4fを
介してCRTディスプレイ6上に表示させる。さらに、
メイン制御部4aは、VR制御部4cを介してVR表示
部4gを制御することにより、当該異常機器のVR映像
をCRTディスプレイ6上に表示させる。この異常機器
のVR映像は、当該異常機器の異常状態を3次元シミュ
レーションした映像である。
【0094】なお、上記コマンドが言語変換システム1
aによって音声認識された運転支援映像の変更指示であ
った場合、メイン制御部4aは、ステップS5におい
て、CRTディスプレイ6上に変更指示に応じた運転支
援映像を表示させる。例えば、特定機器の状態を確認し
たい旨のコマンドが入力されると、メイン制御部4a
は、当該機器のITV映像を選択表示させる指示をIT
V表示部4dに出力して、当該機器のITV映像をCR
Tディスプレイ6上に表示させる。また、メイン制御部
4aは、VR制御部4cを介してVR表示部4gを制御
することにより、当該機器のVR映像をCRTディスプ
レイ6上に表示させる。
aによって音声認識された運転支援映像の変更指示であ
った場合、メイン制御部4aは、ステップS5におい
て、CRTディスプレイ6上に変更指示に応じた運転支
援映像を表示させる。例えば、特定機器の状態を確認し
たい旨のコマンドが入力されると、メイン制御部4a
は、当該機器のITV映像を選択表示させる指示をIT
V表示部4dに出力して、当該機器のITV映像をCR
Tディスプレイ6上に表示させる。また、メイン制御部
4aは、VR制御部4cを介してVR表示部4gを制御
することにより、当該機器のVR映像をCRTディスプ
レイ6上に表示させる。
【0095】一方、入力装置5から直接操作部4iにV
R映像の変更指示に係わる操作イベントが入力されると
(ステップSa6)、この操作イベントは、直接操作部4
iからVR制御部4cを介してメイン制御部4aに入力
される。メイン制御部4aはこの操作イベントを解析し
(ステップSa7)、その解析結果つまり操作イベントの
種類に応じたVR映像の表示をVR制御部4cに指示す
る(ステップSa8)。
R映像の変更指示に係わる操作イベントが入力されると
(ステップSa6)、この操作イベントは、直接操作部4
iからVR制御部4cを介してメイン制御部4aに入力
される。メイン制御部4aはこの操作イベントを解析し
(ステップSa7)、その解析結果つまり操作イベントの
種類に応じたVR映像の表示をVR制御部4cに指示す
る(ステップSa8)。
【0096】VR制御部4cは、メイン制御部4aの指
示に従ったVR映像をVR表示部4gに生成させると共
に、このVR映像に対応する音響の出力指示を音響発生
部4jに出力する。この結果、VR表示部4gは、操作
イベントに応じた新たなVR映像を映像合成部4fに出
力し、CRTディスプレイ6に表示される。また、音響
発生部4jは、CRTディスプレイ6に表示されたVR
映像に対応する音響をスピーカ7に出力する。
示に従ったVR映像をVR表示部4gに生成させると共
に、このVR映像に対応する音響の出力指示を音響発生
部4jに出力する。この結果、VR表示部4gは、操作
イベントに応じた新たなVR映像を映像合成部4fに出
力し、CRTディスプレイ6に表示される。また、音響
発生部4jは、CRTディスプレイ6に表示されたVR
映像に対応する音響をスピーカ7に出力する。
【0097】例えば、入力装置5を操作することによっ
て、運転員はウオークスルー映像上でプラントA内を自
由に移動することができる。入力装置5から所定方向へ
の前進を指示する操作イベントを入力すると、運転員は
ウオークスルー映像上で自らが立脚する位置を変更する
ことができる。そして、運転員が、ある機器の前に到着
した場合、音響発生部4jは、当該機器の運転音(音
響)をスピーカ7に出力するし、運転員の仮想体験をよ
りリアルなものとする。
て、運転員はウオークスルー映像上でプラントA内を自
由に移動することができる。入力装置5から所定方向へ
の前進を指示する操作イベントを入力すると、運転員は
ウオークスルー映像上で自らが立脚する位置を変更する
ことができる。そして、運転員が、ある機器の前に到着
した場合、音響発生部4jは、当該機器の運転音(音
響)をスピーカ7に出力するし、運転員の仮想体験をよ
りリアルなものとする。
【0098】また、上記ステップSa6において、ウオー
クスルー映像上に表示された機器の操作に係わる操作イ
ベントが入力された場合、この操作イベントは、直接操
作部4i及びVR制御部4cを介してメイン制御部4a
に入力される。メイン制御部4aは、当該操作イベント
を通信部4bを介してインタフェースエージェント1に
送信する(機器操作処理:ステップSa9)。そして、こ
の操作イベントは、インタフェースエージェント1の通
信部1f、推論エンジン1b及びデータ収集部1eを介
してプラントAに入力され、当該操作イベントに基づい
てウオークスルー映像上に表示された機器の運転が操作
される。
クスルー映像上に表示された機器の操作に係わる操作イ
ベントが入力された場合、この操作イベントは、直接操
作部4i及びVR制御部4cを介してメイン制御部4a
に入力される。メイン制御部4aは、当該操作イベント
を通信部4bを介してインタフェースエージェント1に
送信する(機器操作処理:ステップSa9)。そして、こ
の操作イベントは、インタフェースエージェント1の通
信部1f、推論エンジン1b及びデータ収集部1eを介
してプラントAに入力され、当該操作イベントに基づい
てウオークスルー映像上に表示された機器の運転が操作
される。
【0099】例えば、入力装置5からウオークスルー映
像上に表示された異常機器の運転停止を指示する操作イ
ベントが入力されると、この操作イベントに基づいて当
該異常機器の運転が停止される。または、特定機器の計
測データを取得したい旨の操作イベントを入力装置5か
ら入力すると、この操作イベントに基づいて当該特定機
器の計測データがインタフェースエージェント1を介し
てバーチャルプラント表示システム4に取り込まれてC
RTディスプレイ6に表示される。
像上に表示された異常機器の運転停止を指示する操作イ
ベントが入力されると、この操作イベントに基づいて当
該異常機器の運転が停止される。または、特定機器の計
測データを取得したい旨の操作イベントを入力装置5か
ら入力すると、この操作イベントに基づいて当該特定機
器の計測データがインタフェースエージェント1を介し
てバーチャルプラント表示システム4に取り込まれてC
RTディスプレイ6に表示される。
【0100】なお、本発明は上記実施形態に限定される
ものではなく、以下のような変形が考えられる。 (1)上記実施形態は、インタフェースエージェント1
に音声認識された運転員の音声指示に基づいてプラント
Aを直接操作するようには構成されていない。これは、
現行のプラントAの運転における操作指示の入力形態
が、タッチパネル等の操作パネルによるものになってい
ることを考慮したものである。すなわち、本願発明は、
プラントAの運転に係わる次世代のヒューマンインタフ
ェース技術を提供するものであり、本願発明を実際のプ
ラントAに適用しようとする場合、運転員が無理なく本
願発明を使いこなすためには、一定期間に亘って従来の
ヒューマンインタフェースとの併存が必要になる。この
併存期間において運転員が音声指示入力にある程度慣れ
た上で、実際のプラントの操作を音声指示することによ
り、正確性を必要とするプラントの操作を音声指示によ
って確実に行うことができる。
ものではなく、以下のような変形が考えられる。 (1)上記実施形態は、インタフェースエージェント1
に音声認識された運転員の音声指示に基づいてプラント
Aを直接操作するようには構成されていない。これは、
現行のプラントAの運転における操作指示の入力形態
が、タッチパネル等の操作パネルによるものになってい
ることを考慮したものである。すなわち、本願発明は、
プラントAの運転に係わる次世代のヒューマンインタフ
ェース技術を提供するものであり、本願発明を実際のプ
ラントAに適用しようとする場合、運転員が無理なく本
願発明を使いこなすためには、一定期間に亘って従来の
ヒューマンインタフェースとの併存が必要になる。この
併存期間において運転員が音声指示入力にある程度慣れ
た上で、実際のプラントの操作を音声指示することによ
り、正確性を必要とするプラントの操作を音声指示によ
って確実に行うことができる。
【0101】(2)上記実施形態では、プラントデータ
としてプラントを構成する各種機器について計測される
各種計測データ及びこれらプロセス機器に対する各種操
作データとを取り上げたが、これに限定されるものでは
なく、何れか一方を取り扱うようにしても良い。したが
って、各種計測データと操作データとの集合としてスナ
ップショットを構成するのではなく、例えば計測データ
のみの集合としてスナップショットを構成しても良い。
こうすることにより、スナップショットの生成過程にお
ける処理が軽減されるので、当該プラント用インタフェ
ースを構成するコンピュータシステムの負荷を軽減する
ことができる。
としてプラントを構成する各種機器について計測される
各種計測データ及びこれらプロセス機器に対する各種操
作データとを取り上げたが、これに限定されるものでは
なく、何れか一方を取り扱うようにしても良い。したが
って、各種計測データと操作データとの集合としてスナ
ップショットを構成するのではなく、例えば計測データ
のみの集合としてスナップショットを構成しても良い。
こうすることにより、スナップショットの生成過程にお
ける処理が軽減されるので、当該プラント用インタフェ
ースを構成するコンピュータシステムの負荷を軽減する
ことができる。
【0102】(3)上記実施形態では、スナップショッ
トの生成過程においてプラントデータを0〜99までの
整数に正規化して、プラントデータの分解能を100に
限定した。これは、プラントデータの分解能を運転員3
(人間)の感覚に合致させることを狙ったものである
が、プラントAの種類によっては分解能を増減させるこ
とが考えられる。
トの生成過程においてプラントデータを0〜99までの
整数に正規化して、プラントデータの分解能を100に
限定した。これは、プラントデータの分解能を運転員3
(人間)の感覚に合致させることを狙ったものである
が、プラントAの種類によっては分解能を増減させるこ
とが考えられる。
【0103】(4)上記実施形態では、現在から一定時
間経過後のプラントAの運転状態を予測するために時系
列接続データを導入したが、この予測のためにスナップ
ショットの頻度データを各過去運転事例データに付加
し、頻度データに基づいて一定時間経過後のプラントA
の運転状態を予測することが考えられる。例えば、類似
事例として複数の過去運転事例データが検索された場
合、最も多い頻度を示す頻度データの過去運転事例デー
タに基づいてプラントAの運転状態を予測する。
間経過後のプラントAの運転状態を予測するために時系
列接続データを導入したが、この予測のためにスナップ
ショットの頻度データを各過去運転事例データに付加
し、頻度データに基づいて一定時間経過後のプラントA
の運転状態を予測することが考えられる。例えば、類似
事例として複数の過去運転事例データが検索された場
合、最も多い頻度を示す頻度データの過去運転事例デー
タに基づいてプラントAの運転状態を予測する。
【0104】(5)スナップショットのツリー構造(抽
象階層構造)の構成方法については、バージョン空間法
を用いることが有効と考えられる。このバージョン空間
法については、文献『Mitchell,T.M.,Version Spaces:
A Candidata Elimination Approach to Rule Learning
in Proceedings of the Fifth International Conferen
ce on Artifical Intelligence,(1977),p.305-p.310 』
及び人工知能に関する各種書籍に詳細が記載されてい
る。
象階層構造)の構成方法については、バージョン空間法
を用いることが有効と考えられる。このバージョン空間
法については、文献『Mitchell,T.M.,Version Spaces:
A Candidata Elimination Approach to Rule Learning
in Proceedings of the Fifth International Conferen
ce on Artifical Intelligence,(1977),p.305-p.310 』
及び人工知能に関する各種書籍に詳細が記載されてい
る。
【0105】(6)現在運転事例データと比較するため
に過去運転事例データに対して設定される上記時間幅
や、どの物理量に係わるプラントデータを過去運転事例
データと現在運転事例データとについて比較するかは、
監視対象となるプラントの特徴に基づいて適宜設定する
必要がある。
に過去運転事例データに対して設定される上記時間幅
や、どの物理量に係わるプラントデータを過去運転事例
データと現在運転事例データとについて比較するかは、
監視対象となるプラントの特徴に基づいて適宜設定する
必要がある。
【0106】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係わるプ
ラント運転監視支援装置及び方法によれば、以下のよう
な効果を奏する。
ラント運転監視支援装置及び方法によれば、以下のよう
な効果を奏する。
【0107】(1)プラントと該プラントの運転を監視
する運転員との間に介在し、プラントから取得した各種
プラントデータに基づいてプラントの運転状態を判断し
て運転員を支援するプラント運転監視支援装置におい
て、各サンプル時点におけるプラントデータの集合を距
離空間に写像し過去のスナップショットとして順次蓄積
させると共に、前記各スナップショットの時間関係を示
す時系列接続データを順次蓄積させ、前記距離空間上で
距離の近いスナップショットを現在のスナップショット
に類似する類似事例として検索することにより現在のプ
ラントの運転状態を推論すると共に、前記時系列接続デ
ータに基づいて類似事例に時系列的に連続する過去のス
ナップショットを特定することにより現在から一定時間
経過後のプラントの運転状態を予測し、この予測結果に
基づいて運転支援情報を生成するインタフェースエージ
ェントと、運転支援情報に基づいて運転員を支援する音
声メッセージを出力する音声報知手段とを具備するの
で、運転員の負荷をより低減することができる。
する運転員との間に介在し、プラントから取得した各種
プラントデータに基づいてプラントの運転状態を判断し
て運転員を支援するプラント運転監視支援装置におい
て、各サンプル時点におけるプラントデータの集合を距
離空間に写像し過去のスナップショットとして順次蓄積
させると共に、前記各スナップショットの時間関係を示
す時系列接続データを順次蓄積させ、前記距離空間上で
距離の近いスナップショットを現在のスナップショット
に類似する類似事例として検索することにより現在のプ
ラントの運転状態を推論すると共に、前記時系列接続デ
ータに基づいて類似事例に時系列的に連続する過去のス
ナップショットを特定することにより現在から一定時間
経過後のプラントの運転状態を予測し、この予測結果に
基づいて運転支援情報を生成するインタフェースエージ
ェントと、運転支援情報に基づいて運転員を支援する音
声メッセージを出力する音声報知手段とを具備するの
で、運転員の負荷をより低減することができる。
【0108】すなわち、類似事例に基づく現在のプラン
トの運転状態の推論に加えて、類似事例に時系列的に連
続する過去のスナップショットに基づいて一定時間経過
後のプラントの運転状態を予測して運転員を支援するの
で、上記推論によって運転員を支援した場合に比較し
て、より的確に運転員を支援することが可能であり、よ
って従来よりも運転員の負荷を低減することができる。
トの運転状態の推論に加えて、類似事例に時系列的に連
続する過去のスナップショットに基づいて一定時間経過
後のプラントの運転状態を予測して運転員を支援するの
で、上記推論によって運転員を支援した場合に比較し
て、より的確に運転員を支援することが可能であり、よ
って従来よりも運転員の負荷を低減することができる。
【0109】(2)インタフェースエージェントの予測
結果に基づく運転支援映像を映像表示手段に表示する映
像制御手段を具備するので、運転員は、音声メッセージ
のみによる支援の場合に比較して、運転支援映像によっ
てさらに直感的にプラントの運転状態を把握することが
できる。
結果に基づく運転支援映像を映像表示手段に表示する映
像制御手段を具備するので、運転員は、音声メッセージ
のみによる支援の場合に比較して、運転支援映像によっ
てさらに直感的にプラントの運転状態を把握することが
できる。
【0110】(3)インタフェースエージェントは、運
転員の音声指示を音声認識する言語変換システムを備
え、映像制御手段は、この言語変換システムの音声認識
結果に基づいて運転支援映像を切り替えるので、運転員
は、音声指示という直接的な方法によって運転支援映像
を切り替えることができる。したがって、運転員は、極
めて操作性の良くプラントの運転状態を把握することが
できる。
転員の音声指示を音声認識する言語変換システムを備
え、映像制御手段は、この言語変換システムの音声認識
結果に基づいて運転支援映像を切り替えるので、運転員
は、音声指示という直接的な方法によって運転支援映像
を切り替えることができる。したがって、運転員は、極
めて操作性の良くプラントの運転状態を把握することが
できる。
【図1】 本発明の一実施形態の全体構成図である。に
おけるプラント用インタフェースエージェントの機能構
成を示すブロック図である。
おけるプラント用インタフェースエージェントの機能構
成を示すブロック図である。
【図2】 本発明の一実施形態におけるインタフェース
エージェントの機能構成を示すブロック図である。
エージェントの機能構成を示すブロック図である。
【図3】 本発明の一実施形態におけるバーチャルプラ
ント表示システムの機能構成を示すブロック図である。
ント表示システムの機能構成を示すブロック図である。
【図4】 本発明の一実施形態におけるインタフェース
エージェントの動作を示すメインフローチャートであ
る。
エージェントの動作を示すメインフローチャートであ
る。
【図5】 本発明の一実施形態における現在運転事例デ
ータの距離空間への写像を説明する説明図である。
ータの距離空間への写像を説明する説明図である。
【図6】 本発明の一実施形態におけるインタフェース
エージェントの動作を示すサブフローチャートである。
エージェントの動作を示すサブフローチャートである。
【図7】 本発明の一実施形態におけるスナップショッ
トのツリー構造の生成を説明するための説明図である。
トのツリー構造の生成を説明するための説明図である。
【図8】 本発明の一実施形態におけるスナップショッ
トの時系列関係を示す説明図である。
トの時系列関係を示す説明図である。
【図9】 本発明の一実施形態におけるバーチャルプラ
ント表示システムの動作を示すフローチャートである。
ント表示システムの動作を示すフローチャートである。
A……プラント 1……インタフェースエージェント 1a……言語変換システム 1b……推論エンジン 1c……照合ルール 1d……事例メモリ 1e……データ収集部 1f……通信部 2……スピーカ(音声報知手段) 3……マイク 4……バーチャルプラント表示システム(映像制御手
段) 4a……メイン制御部 4b……通信部 4c……VR制御部 4d……ITV表示部 4e……メッセージ表示部 4f……映像合成部 4g……VR表示部 4h……3次元仮想プラントデータベース 4i……直接操作部 4j……音響発生部 5……入力装置 6……CRTディスプレイ(映像表示手段) 7……スピーカ
段) 4a……メイン制御部 4b……通信部 4c……VR制御部 4d……ITV表示部 4e……メッセージ表示部 4f……映像合成部 4g……VR表示部 4h……3次元仮想プラントデータベース 4i……直接操作部 4j……音響発生部 5……入力装置 6……CRTディスプレイ(映像表示手段) 7……スピーカ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G06T 15/00 G06F 15/62 360 (72)発明者 松浦 由次 東京都江東区豊洲三丁目1番15号 石川島 播磨重工業株式会社東二テクニカルセンタ ー内 Fターム(参考) 5B050 AA03 BA10 EA18 EA20 EA28 FA02 FA10 5H223 AA01 BB01 CC08 DD03 EE06 FF05 FF06 9A001 DZ12 HH01 HH03 HH34 HZ17 JJ46 KK32 LL09
Claims (6)
- 【請求項1】 プラント(A)と該プラントの運転を監
視する運転員との間に介在し、プラントから取得した各
種プラントデータに基づいてプラントの運転状態を判断
して運転員を支援するプラント運転監視支援装置であっ
て、 各サンプル時点におけるプラントデータの集合を距離空
間に写像し過去のスナップショットとして順次蓄積させ
ると共に、前記各スナップショットの時間関係を示す時
系列接続データを順次蓄積させ、前記距離空間上で距離
の近いスナップショットを現在のスナップショットに類
似する類似事例として検索することにより現在のプラン
トの運転状態を推論すると共に、前記時系列接続データ
に基づいて類似事例に時系列的に連続する過去のスナッ
プショットを特定することにより現在から一定時間経過
後のプラントの運転状態を予測し、この予測結果に基づ
いて運転支援情報を生成するインタフェースエージェン
ト(1)と、 前記運転支援情報に基づいて運転員を支援する音声メッ
セージを出力する音声報知手段(2)と、 を具備することを特徴とするプラント運転監視支援装
置。 - 【請求項2】 インタフェースエージェントの予測結果
に基づく運転支援映像を映像表示手段(6)に表示する
映像制御手段(4)を具備することを特徴とする請求項
1記載のプラント運転監視支援装置。 - 【請求項3】 インタフェースエージェントは、運転員
の音声指示を音声認識する言語変換システム(1a)を
備え、映像制御手段は、この言語変換システムの音声認
識結果に基づいて運転支援映像を切り替えることを特徴
とする請求項2記載のプラント運転監視支援装置。 - 【請求項4】 プラント(A)から取得した各種プラン
トデータに基づいてプラントの運転状態を判断し、運転
員を支援するプラント運転監視支援方法であって、 各サンプル時点におけるプラントデータの集合を距離空
間に写像し過去のスナップショットとして順次蓄積させ
ると共に、前記各スナップショットの時間関係を示す時
系列接続データを順次蓄積させ、 前記距離空間上で距離の近いスナップショットを現在の
スナップショットに類似する類似事例として検索するこ
とにより現在のプラントの運転状態を推論すると共に、
前記時系列接続データに基づいて類似事例に時系列的に
連続する過去のスナップショットを特定することにより
現在から一定時間経過後のプラントの運転状態を予測
し、 この予測結果に基づいて運転員に音声メッセージを報知
することを特徴とするプラント運転監視支援方法。 - 【請求項5】 プラントの運転状態の予測結果に基づい
て運転員を支援する運転支援映像を表示することを特徴
とする請求項4記載のプラント運転監視支援方法。 - 【請求項6】 運転員の音声指示を音声認識し、この音
声認識結果に基づいて運転支援映像を切り替えることを
特徴とする請求項5記載のプラント運転監視支援方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6556999A JP2000259238A (ja) | 1999-03-11 | 1999-03-11 | プラント運転監視支援装置及び方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6556999A JP2000259238A (ja) | 1999-03-11 | 1999-03-11 | プラント運転監視支援装置及び方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000259238A true JP2000259238A (ja) | 2000-09-22 |
Family
ID=13290785
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6556999A Pending JP2000259238A (ja) | 1999-03-11 | 1999-03-11 | プラント運転監視支援装置及び方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000259238A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002163017A (ja) * | 2000-11-24 | 2002-06-07 | Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd | プラント運転監視支援装置 |
JP2008146322A (ja) * | 2006-12-08 | 2008-06-26 | Nippon Steel Corp | 製造プロセスの操業状態の予測方法、装置、コンピュータプログラム、及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体 |
JP2008186472A (ja) * | 2001-04-10 | 2008-08-14 | Smartsignal Corp | 予測的状態監視のための診断システムおよび方法 |
JP2022109706A (ja) * | 2021-01-15 | 2022-07-28 | 株式会社東芝 | プラント運転計画システムおよびプラント運転計画支援方法 |
-
1999
- 1999-03-11 JP JP6556999A patent/JP2000259238A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002163017A (ja) * | 2000-11-24 | 2002-06-07 | Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd | プラント運転監視支援装置 |
JP2008186472A (ja) * | 2001-04-10 | 2008-08-14 | Smartsignal Corp | 予測的状態監視のための診断システムおよび方法 |
JP2012150820A (ja) * | 2001-04-10 | 2012-08-09 | Smartsignal Corp | 予測的状態監視のための診断システムおよび方法 |
JP2008146322A (ja) * | 2006-12-08 | 2008-06-26 | Nippon Steel Corp | 製造プロセスの操業状態の予測方法、装置、コンピュータプログラム、及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体 |
JP4691005B2 (ja) * | 2006-12-08 | 2011-06-01 | 新日本製鐵株式会社 | 製造プロセスの操業状態の予測方法、装置、コンピュータプログラム、及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体 |
JP2022109706A (ja) * | 2021-01-15 | 2022-07-28 | 株式会社東芝 | プラント運転計画システムおよびプラント運転計画支援方法 |
JP7500449B2 (ja) | 2021-01-15 | 2024-06-17 | 株式会社東芝 | プラント運転計画システムおよびプラント運転計画支援方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
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|
A131 | Notification of reasons for refusal |
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|
A977 | Report on retrieval |
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|
A02 | Decision of refusal |
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