JP2021064199A - プラント運転支援システム、プラント運転支援方法 - Google Patents

プラント運転支援システム、プラント運転支援方法 Download PDF

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Abstract

【課題】プラントに発生した事象を適切に特定できることにある。【解決手段】プラント運転支援システムは、プラントに生じた既往の事象の情報と事象の発生の原因となる少なくとも1つの因子を事象との関係に基づいたカテゴリーに分けて記憶するガイダンスデータベースと、プラントの状態に基づいた感知情報をフリーテキストで入力可能な入力部と、入力部に入力された感知情報と、ガイダンスデータベースの各因子とに基づいて、プラントに生じていると類推した事象に対応付けられた因子に基づいた質問を出力する出力部と、を備える。【選択図】図6

Description

本開示は、プラント運転支援システム、プラント運転支援方法に関するものである。
多数の機械装置を組み合わせて運転されるプラントでは、種々の事象が生じる。事象としては、正常な機器の挙動からの軽微な逸脱、異常、及び故障等がある。事象が発生した場合、その事象に対して対応する必要がある。プラントに事象が発生する場合、事象の発生前に、事象に対応して生じる変調が発生する場合がある。特許文献1には、機械学習を用いて入力単語に対応する単語を抽出する学習装置が記載されている。
特開2017−204219号公報
変調は、発生する事象の因子となる。ここで、プラントでは多数の機器があるため、マニュアル等を用いて、因子から事象を特定する場合、事象の特定のために種々の点検が必要になる。また、1つの事象は、複数の因子の連鎖または重畳することで生じる場合もあり、事象の特定が困難な場合もある。そのため、種々の事象が発生するプラントでは、因子から事象を特定する場合、多くの経験が必要となる。また、因子に基づいて、種々の点を点検すると、原因の特定に時間がかかる。特許文献1に記載されているように、言語解析の機械学習部を用いることで入力されたキーワードに対して関連するワードを抽出することができるが、因子から事象を適切に絞り込めない場合もある。
本開示は、上記課題を解決するために、プラントに発生した事象を適切に特定できるプラント運転支援システム、プラント運転支援方法を提供することを課題とする。
本開示は、プラントに生じた既往の事象の情報と前記事象の発生の原因となる少なくとも1つの因子を前記事象との関係に基づいたカテゴリーに分けて記憶するガイダンスデータベースと、前記プラントの状態に基づいた感知情報をフリーテキストで入力可能な入力部と、前記入力部に入力された前記感知情報と、前記ガイダンスデータベースの各因子とに基づいて、前記プラントに生じていると類推した前記事象に対応付けられた因子に基づいた質問を出力する出力部と、を備えるプラント運転支援システムを提供する。
また、本開示は、プラントに生じる事象と前記事象の発生の原因となる少なくとも1つの因子を前記事象との関係に基づいたカテゴリーに分けたガイダンスデータベースを作成する工程と、フリーテキストで入力された、前記プラントの状態に基づいた感知情報を取得する工程と、前記感知情報と、前記ガイダンスデータベースの各因子とをマッチングする工程と、前記マッチング結果に基づいて、前記プラントに生じている前記事象を類推し、前記類推した前記事象に対応付けられた因子に基づいた質問を出力する工程と、を含むプラント運転支援方法を提供する。
上記構成とすることで、プラントに発生した事象の原因を適切に特定できるという効果を奏する。
図1は、プラント運転支援システムの一例を示すブロック図である。 図2は、ガイドラインデータベースの一例を示す表である。 図3は、ガイドラインデータベースの事象と因子との命題、因果関係の一例を示す模式図である。 図4は、履歴データベースの一例を示す表である。 図5は、プラント運転支援システムの動作の一例を示すフローチャートである。 図6は、プラント運転支援システムの動作の一例を示すフローチャートである。 図7Aは、プラント運転支援システムの動作を説明するための説明図である。 図7Bは、プラント運転支援システムの動作を説明するための説明図である。 図8は、プラント運転支援システムの動作の一例を示すフローチャートである。 図9は、プラント運転支援システムの動作を説明するための説明図である。 図10は、プラント運転支援システムの動作を説明するための説明図である。
以下に、本開示に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成要素は適宜組み合わせることが可能であり、また、実施形態が複数ある場合には、各実施形態を組み合わせることも可能である。
<プラント運転支援システム>
図1は、プラント運転支援システムの一例を示すブロック図である。本実施形態に係るプラント運転支援システム10は、入力されたフリーテキストの情報に基づいて、プラントで発生した事象、因子を類推し、その類推結果の事象、因子の感知情報に基づいた回答を出力する。ここで、プラントとしては、原子力発電施設等、核反応が行われるプラント等も含まれる。ここで、事象とは、正常な設備の挙動からの軽微な逸脱、機器の異常、及び部品の故障等である。因子とは、事象の発生により生じる設備、機器に生じている挙動である。感知情報とは、オペレータ等、プラントを管理運営する人間が事象、因子から感知する情報である。感知情報には、五感で感じとれる情報である警報、数値情報や人間が事象、因子の再現操作をした際の設備、機器の挙動等が含まれる。
プラント運転支援システム10は、例えば、プラントの制御室へ常設される、あるいは可搬可能なハードウェア資源へ搭載される。プラント運転支援システム10は、プラントから離れた場所、例えば、各種プラントのメンテナンスを行うサービス提供者の施設に設置していてもよい。プラント運転支援システム10は、入力部12と、出力部14と、通信部16と、制御部18と、記憶部20と、を含む。
入力部12は、キーボード及びマウス、タッチパネル、またはオペレータからの発話を集音するマイク等の入力装置を含み、オペレータが入力装置に対して行う操作に対応する信号を制御部18へ出力する。入力部12は、オペレータがフリーテキストで文字を入力、または前記のマイクを介して取得した音声データをテキストへ変換し、入力情報とすることができる機能備えている。出力部14は、ディスプレイ等の表示装置を含み、制御部18から出力される表示信号に基づいて、文字や図形等の各種情報を含む画面を表示する。通信部16は、外部機器と通信して情報の送受信を行う通信インターフェースである。通信部16は、外部機器と通信を行い取得した各種データ、プログラムを制御部18に送り、記憶部20に保存する。なお、通信部16は、有線の通信回線で外部機器と接続しても、無線の通信回線で外部機器と接続してもよい。また、プラント運転支援システム10がプラント内で、外部から遮断されている場合は、プラント内の外部機器のみと接続するようにしてもよい。
制御部18は、CPU(Central Processing Unit)等の集積回路と、作業領域となるメモリとを含み、これらのハードウェア資源を用いて各種プログラムを実行することによって各種処理を実行する。具体的に、制御部18は、記憶部20に記憶されているプログラムを読み出してメモリに展開し、メモリに展開されたプログラムに含まれる命令をCPUに実行させることで、各種処理を実行する。制御部18は、入力解析部32と、マッチング部34と、回答作成部36と、データベース更新部38と、を含む。制御部18の各部の説明の前に記憶部20について説明する。
記憶部20は、磁気記憶装置や半導体記憶装置等の不揮発性を有する記憶装置からなり、各種のプログラムおよびデータを記憶する。記憶部20は、制御プログラム42と、プラントデータベース44と、ガイダンスデータベース46と、応答履歴データベース48を含む。記憶部20に記憶されるプログラムとしては、プラント運転の支援を実行する制御プログラム42が含まれる。なお、記憶部20は、記録媒体に記録された制御プログラム42を読み込むことで、制御プログラム42がインストールされてもよいし、ネットワーク上で提供される制御プログラム42を読み込むことで、制御プログラム42がインストールされてもよい。なお、制御プログラム42は、機械学習で作成してもよい。
また、記憶部20に記憶されるデータとしては、制御プログラム42による処理に用いるプラントデータベース44、ガイダンスデータベース46、応答履歴データベース48が含まれる。プラントデータベース44は、支援対象のプラントの各種情報が含まれる。具体的には、プラントの装置構成、運転条件、プラントを運転するマニュアル等が含まれる。
図2は、ガイダンスデータベース46の一例を示す表である。ガイダンスデータベース46は、マッチング部34でマッチング処理を実行する際に用いるデータである。ガイダンスデータベース46は、プラントを構成する設備ごとに、ガイダンスデータ46a、46b、46c、46dを備える。なお、本実施形態では、ガイダンスデータを4つ示しているが、数は限定されない。設備には、回転機器に区分されるポンプ及びその電動機、一般構造部品に区分される弁、あるいは前記2つの区分のいずれにも該当するファン、圧縮機等が、例示される。ガイダンスデータベース46の設備ガイダンスデータ46a、46b、46c、46dは、事象と事象に対応する因子と、事象の感知情報と各種因子の感知情報との関係が記憶される。ガイダンスデータ46a〜46dは、図2に示すように、事象と因子の感知情報との関係が、事象ごとに纏められたデータである。1つの事象に対しては、少なくとも1つの因子の感知情報が対応つけられている。また、因子は、直接因子、間接因子、背景因子、拡大因子に分類される。直接因子、間接因子、背景因子は、事象との関連性が直接因子、間接因子、背景因子の順で高くなる。直接因子はオペレータが変調を感知した機器に生じている事象の原因である。間接因子は、直接因子の感知に寄与する因子である。また、間接因子は、直接因子の必要条件となる因子である。間接因子を感知すれば、直接因子ありの可能性がある。背景因子はオペレータが変調を感知した機器以外の他機器に生じている事象の原因である。
図3は、ガイダンスデータベースの事象と因子との命題、因果関係の一例を示す模式図である。図3は、ガイダンスデータベース46に含まれる複数の事象のうち1つの事象について示している。図3に示すように、事象102には、直接因子104、106、間接因子108、110、背景因子112、114が対応つけられている。また、事象と因子との間、因子と因子との間には、真逆裏対偶の関係が定義される。対偶関係とは、1対1の関係、つまり必要十分条件となる関係を指す。事象と因子の関係の場合、事象が有りなら直接因子の感知も有り、事象が無しなら直接因子の感知も無しとなる関係である。なお、図3の例では、拡大因子を示していないが、事象と因子の関係には、拡大因子を含んでいてもよい。拡大因子は、対応する因子に付加される情報となる。さらに、拡大因子は、対応する直接(間接含む)因子または背景因子と事象とが関係を有することの確証を高める付加的な因子である。直接因子104は、事象102と対偶関係となる。直接因子106は、事象102と裏関係となる。直接因子104と直接因子106とは、同じ設備に関するものであり、事象102に対する情報が対偶となるか、裏となるかで直接因子104と直接因子106のいずれであるかを判定することができる。また、直接因子104と間接因子108は、真、従属関係である。間接因子108と間接因子110とは裏関係である。直接因子104と背景因子112は逆関係である。直接因子104と背景因子114は、従属関係である。間接因子110と背景因子114は、真、従属関係である。
ガイダンスデータベース46は、本システムを管理運営する人間が、既往の事象の情報(正常な機器の挙動からの軽微な逸脱、異常、及び故障等の事象の情報)に基づき入力し作成しても、データベース更新部38での機械学習で検定し更新してもよい。また、前記検定を機械学習で実行し、検定結果を本システムを管理運営する人間が確認し更新するようにしてもよい。
図4は、応答履歴データベース48の一例を示す表である。応答履歴データベース48は、入力解析部32と、マッチング部34と、回答作成部36とで、処理した各種情報を蓄積する。応答履歴データベース48は、プラント運転支援システム10で検出した入力と判定結果とを対応つけて記憶している。応答履歴データベース48は、図4に示すように、1回の判定処理で入力された因子に関する情報と、その情報に基づいて判定した事象、判定した事象に関連するオペレータによる評価等の情報が含まれる。具体的には、入力されたテキスト(フリーテキスト)、入力されたテキストから抽出されたワード(語句情報)、対応つけた事象、対応つけた因子、回答、回答に対する入力、前回の回答と入力の履歴が含まれる。前回の回答は、今回入力されるテキストが入力される前に出力部から出力した回答(今回入力されるテキストの起因となる質問形式のガイダンス)である。
次に、制御部18の各部について説明する。入力解析部32は、入力部12に入力された情報を解析する。具体的には、入力部12が検出したオペレータのフリーテキストを形態素解析等でクレンジングをし、原因の特定に必要な因子を含んだ語句情報を抽出する。クレンジングとは、原因の特定に不要な語句を省く処理である。語句情報は、単語である。また、語句情報は、フリーテキストに含まれる語句どうしの関連性を表す語句を含むことが好ましい。フリーテキストは、オペレータがテキスト入力ソフトを利用し、文字を選択して作成した文章または口語情報である。オペレータが入力した情報は、プラントに関する感知情報を含む。入力解析部32が、フリーテキストから語句情報を抽出する方法としては形態素解析等を用いることができる。
マッチング部34は、フリーテキスト等、オペレータが入力した感知情報と、記憶部20に記憶されている既知の事象、因子、その感知情報とを用いて、入力された感知情報に含まれる語句情報と、記憶部20にある既知の因子が生じている際に確認される語句情報との照合を行う。マッチング部34は、候補として類推した事象、事象の確定に至るまでにオペレータが感知する各種因子に関する情報をマッチング結果として出力する。マッチング部34は、例えば計量テキスト分析手法である潜在的ディリクレ配分法(LDA)等の機械学習による照合機能や、各種アルゴリズムに基づいて実行する照合機能を用いることができる。マッチング部34は、語句解析部34aと、類似度調整部34bと、転移学習部34cを含む。語句解析部34aは、語句情報とガイダンスデータベース46と感知情報とのマッチング処理を行い、最も類似度が高い既知の事象、因子の特定を行う。類似度調整部34bは、語句解析部34aで実行するマッチング処理に用いる類似度判定の閾値を調整する。また、マッチング部34は類似度調整部34bでの閾値の調整の結果、マッチング部34の照合処理が完了しない、あるいは回答作成部36から出力される回答が所定回数以上、同一内容の場合、転移学習部34cを用いる照合機能の切替えを実行する。
回答作成部36は、マッチング部34で処理した結果であるマッチング結果に基づいて、回答を作成する。ここで、回答は、入力に対する回答であるが、運転支援のために必要な情報を取得するための質問となる場合もある。つまり、回答作成部36は、回答として、次の入力を求める質問を作成する。回答作成部36は、機械学習で作成した文章作成機能を用いること、または、各種アルゴリズムに基づいて実行する文章作成機能を用いることができる。
データベース更新部38は、プラント運転支援システム10で支援を実行する際に用いるデータベースを更新する。具体的には、入力解析部32と、マッチング部34と、回答作成部36と、で実行した処理の履歴を蓄積した応答履歴データベース48を用いて、入力解析部32と、マッチング部34と、回答作成部36と、で実行する処理に用いるガイダンスデータベース46を更新する。データベース更新部38でのデータベースの更新には更新後においてもプラント運転支援システム10で支援を実行する際に用いるデータベースの支援に係る情報の蓋然性が維持されるか、更新前に事前に機械学習によって採択、棄却する手法を用いてもよい。データベース更新部38は、例えば、潜在的ディリクレ配分法(LDA)を用いて、トピック分布を生成しマッチングを行い、対応づける候補の事象を特定する。
<プラント運転支援方法>
次に、図5から図6を用いて、プラント運転支援システムで実行するプラント運転支援方法について説明する。図5及び図6は、プラント運転支援システムの動作の一例を示すフローチャートである。図5は、プラント運転支援方法の処理全体を示すフローチャートである。図6は、マッチング部34、回答作成部36で実行する処理の具体的な一例を示すフローチャートである。
図5を用いて、プラント運転支援方法の全体の処理を説明する。制御部18は、オペレータからの入力を検出する(ステップS12)。オペレータによる入力は、フリーテキスト入力で実行される。つまり、本実施形態では、オペレータは、表示された選択肢の選択による入力ではなく、テキスト入力ソフトを用いて、文字情報の入力を行う。入力される情報は、上述したようにプラントの運転状態やプラントに関する感知情報である。
制御部18は、入力された情報を語句情報に分解し、データベースとマッチングを行う(ステップS14)。制御部18は、入力解析部32で、検出したフリーテキストを解析し、少なくとも1つの語句情報を抽出する。例えば、フリーテキストで、排水温度が10度上昇と入力された場合、語句情報として温度を抽出し、温度をトピックとして持つ文書であるとマッチング部34で特定し、10度と上昇を関連付けることが好ましい。
次に、図6を用いて、マッチング部34による処理、具体的には、ステップS14の処理をより具体的に説明する。以下、制御部18の処理として、説明する。制御部18は、語句情報を取得する(ステップS32)。制御部18は、マッチング部S34を用いて入力された全ての情報における各語句の出現回数と、特定語句の全ての語句情報における出現頻度の偏り(偏向性)からトピックの指向性を同定する。そして、ガイダンスデータベース46に登録済の各事象と前記事象に対応する因子が有するトピックの指向性を比較し、類似度を算出する。前記類似度が本システムを管理運営する人間により、予め設定された類似度の閾値以上であるかを判定し、閾値以上であれば一致する因子ありと検出する。
制御部18は、一致する因子あり(ステップS34でYes)と判定した場合、一致する因子に対応する事象を、候補の事象として特定する(ステップS36)。
制御部18は、特定した事象で確定するか判定する(ステップS38)。具体的には、マッチング部34は、ステップS38は、候補の事象が複数特定された場合に、類似度が最も高い事象を該当する事象として確定させる。
制御部18は、オペレータの評価結果の入力により特定した事象で確定できた(ステップS38でYes)場合、確定した事象をマッチング結果とし(ステップS40)、図6の処理を終了する。併せて、応答履歴データベースへ登録された、ステップS32〜ステップS38までのオペレータの入力情報とマッチング結果とそれ対する正、誤に係る評価結果を本システムの管理運営する人間へ送付する処理をする。
制御部18は、オペレータの評価結果の入力により、特定した事象で確定できなかった(ステップS38でNo)場合、特定した事象の次に類似度が高かった事象を該当する事象として、マッチング結果を作成する(ステップS42)。これにより、事象が確定できた(ステップS43でYes)場合、確定した事象をマッチング結果とし(ステップS40)、図6の処理を終了する。併せて、応答履歴データベースへ登録された、ステップS32〜ステップS38までのオペレータの入力情報とマッチング結果とそれ対する正、誤に係る評価結果を本システムの管理運営する人間へ送付する処理をする。ステップS43でNoの場合、ステップS34に戻る。
制御部18は、予め設定した類似度の閾値以上の因子の検出がなく、一致する因子がない(ステップS34でNo)と判定した場合、本システムを管理運営する人間が、予め設定した一致する因子を検出する類似度の閾値調整が所定回数に達しているか否かを判定する(ステップS44)。つまり、類似度の閾値を下げることができるかを判定する。制御部18は、類似度の閾値を調整できる(ステップS44でNo)と判定した場合、類似度の閾値を調整し(ステップS46)、つまり、閾値をより低い値に設定し、ステップS34の処理に進む。これにより、事象特定の基準となる類似度の閾値を引下げ、より低い類似度の閾値に基づいて再度、一致する因子があるか検出する。
制御部18は、類似度の閾値の調整ができない(ステップS44でYes)と判定した場合、類似度調整部34bから転移学習部34cへの切替えを実行する。(ステップS48)。転移学習部34cは、オペレータが入力した感知情報から抽出した語句情報のトピックの指向性と、ガイダンスデータベース46に登録された既知の事象に関するトピックの指向性の類似度から該当する因子を検出するだけでなく、オペレータから入力された一連の語句情報を順次配列する。そして、同様にガイダンスデータ46a〜46dが有する各事象に対応する因子を事象との関連性の高い順に配列し、前記の両配列の通時的な整合度を比較する。つまり、事象、因子間の因果関係(真逆裏対偶)の構造の一致度が高い事象を特定する。例えば、オペレータがポンプで振動の事象を感知情報として入力した場合にポンプで既知の情報の登録がなく、異なる機器である圧縮機の既知の情報と、その事象と因子間の因果関係の構造の一致度が高ければ、機器名を圧縮機からポンプへ自動でチューニングして、マッチング結果を作成する(ステップS50)。
制御部18は、一致する因子があり、事象が確定できた(ステップS51でYes)場合、一致する因子に対応する事象を、該当する事象として確定し(ステップS40)図6の処理を終了する。併せて、応答履歴データベースへ登録された、ステップS32からテップS51までのオペレータの入力情報とマッチング結果とそれ対する正、誤に係る評価結果を本システムの管理運営する人間へ送付する処理をする。
制御部18は、一致する因子がなく、事象を確定できない(ステップS51でNo)場合、図6の処理を終了できないと判定し、本システムの管理運営する人間へ問い合わせを促すガイダンスを実施し(ステップS54)、本処理を終了する。制御部18は、さらに応答履歴データベースへ登録された、ステップS32からステップS51までのオペレータの入力情報とマッチング結果とそれ対する正、誤に係る評価結果を本システムの管理運営する人間へ送付する処理をする。
図5に戻り、プラント運転支援方法の全体の説明を続ける。制御部18は、マッチング結果が確定した場合、マッチング結果に基づいて、回答を作成する(ステップS16)。ここで、回答は、オペレータの入力に対する回答である。制御部18は、例えば、事象が確定できている場合、事象の情報と、事象の特定に必要な項目を回答とする。また、制御部18は、事象が確定できていない場合、ガイダンスデータベース46と、特定した事象とに基づいて、確認が必要と選定された因子に関する質問を回答として出力する。
制御部18は、回答に対する入力を検出する(ステップS18)。回答に対する入力は、フリーテキスト、選択肢の選択動作、処理完了情報の入力等がある。制御部18は、回答に対する入力を検出した場合、処理終了かを判定する(ステップS20)制御部18は、回答に対する入力に基づいて、事象の特定または運転支援を終了する条件を満たしていると判定した場合、処理終了と判定する。制御部18は、処理終了ではない(ステップS20でNo)と判定した場合、ステップS14に戻り、ステップS18で検出したフリーテキスト及びステップS20でNoを新たな入力として、マッチング、回答の作成、回答に対する入力の検出を行う。制御部18は、処理終了である(ステップS20でYes)と判定した場合、本処理を終了する。
次に、図7A及び図7Bを用いて、図5及び図6の処理で実行する処理の一例を説明する。図7A及び図7Bは、オペレータに向けた情報が表示された画面の一例である。図7A及び図7Bは、ポンプに関する事象が起きた場合における表示画面の遷移の例である。図7A及び図7Bに示す画面は、表示装置の一部にウインドウとして表示しても、全画面に表示してもよい。プラント運転システム10は、図7に示す情報を音声で出力し、入力を音声としてもよい。
プラント運転システム10は例えば、図7Aに示す画面150を表示している。画面150は、プラントに含む各部のパラメータが項目として表示される。パラメータとして、設備自体や、設備で検出されるデータ、温度、圧力、流量等がある。オペレータは、異常を感知した場合に、異常の感知の対象となった項目を選定する。図7Aでは、画面150中の項目152が選択される。項目152は、ポンプ吐出圧力である。なお、本実施形態では、項目152の入力は選択式としているが、フリーテキスト入力でポンプ吐出圧力と入力してもよい。
プラント運転システム10は、項目152への操作が検出された場合、画面154を表示する。画面154は、質問欄156と、回答欄158とを含む。画面154は、ポンプの運転状態を確認する画面である。質問欄156には、「運転状態は?」が表示される。回答欄158には、回答候補として、通常運転中、定期切替中、試運転中、YYY注水試験中が選択式で表示される。本実施形態では、定期切替中が選択される。
プラント運転システム10は、定期切替中の選択を検出した場合、画面160を表示する。画面160は、回答欄162を含む。画面160は、オペレータが感知した情報をフリーテキストで入力する画面である。回答欄162は、フリーテキストで語句が入力される欄である。本実施形態では、「XXXポンプ起動後、吐出圧力計に負圧指示が出始めた」という入力を検出する。プラント運転システム10は、入力されたテキストを語句情報に分解する。具体的には、ポンプ、起動、後、突出圧力計、負圧指示の語句情報を抽出する。
プラント運転システム10は、回答欄162への入力が検出された場合、画面164aを表示する。画面164aは、質問欄166aと、回答欄168aとを含む。画面164aは、対話形式で情報を確認する画面である。質問欄166aには、「XXXポンプ停止後も負圧?」が表示される。質問欄166aは、事象の感知に基づいた質問である。回答欄168aには、回答候補として、たぶん部分的にそう、たぶん違う、はい、わからない、いいえが選択式で表示される。本実施形態では、「たぶん部分的にそう」が選択される。なお、「たぶん」を含む回答が入力された場合、質問を補完する情報をフリーテキストまたは音声で入力するよう求める。
プラント運転システム10は、回答欄164aの「たぶん部分的にそう」の選択が検出された場合、画面164bを表示する。画面164bは、質問欄166bと、回答欄168bとを含む。画面164bは、対話形式で情報を確認する画面である。質問欄166bには、「XXXポンプ停止後にポンプ自体へのエア吸込が確認される?」が表示される。質問欄166bは、直接因子自体または直接因子の感知情報に基づいた質問である。回答欄168bには、回答候補として、たぶん部分的にそう、たぶん違う、はい、わからない、いいえが選択式で表示される。本実施形態では、「いいえ」が選択される。
プラント運転システム10は、回答欄164bの「いいえ」の選択が検出された場合、画面164cを表示する。画面164cは、質問欄166cと、回答欄168cとを含む。画面164cは、対話形式で情報を確認する画面である。質問欄166cには、「MMMタンク水位計は最大水位を維持?」が表示される。質問欄166cは、直接因子の感知に基づいた質問である。回答欄168cには、回答候補として、たぶん部分的にそう、多分違う、はい、わからない、いいえが選択式で表示される。本実施形態では、「たぶん違う」が選択される。
プラント運転システム10は、回答欄168cの「たぶん違う」の選択が検出された場合、オペレータへフリーテキストまたは音声により具体的な水位の変化量、例えば、水位計の目盛の低下量の入力を要求する。入力完了後、画面164dを表示する。画面164dは、質問欄166dと、回答欄168dとを含む。画面164dは、対話形式で情報を確認する画面である。質問欄166dには、「冬季?」が表示される。質問欄166dは、背景因子自体または背景因子の感知情報に基づいた質問である。回答欄168dには、回答候補として、たぶん部分的にそう、たぶん違う、はい、わからない、いいえが選択式で表示される。本実施形態では、「はい」が選択される。
プラント運転システム10は、回答欄164dの「はい」の選択が検出された場合、画面164eを表示する。画面164eは、質問欄166eと、回答欄168eとを含む。画面164eは、対話形式で情報を確認する画面である。質問欄166eには、「MMMタンク間で○○作業実施?」が表示される。質問欄166eは、背景因子の感知情報に基づいた質問である。回答欄168eには、回答候補として、たぶん部分的にそう、たぶん違う、はい、わからない、いいえが選択式で表示される。本実施形態では、「はい」が選択される。
プラント運転システム10は、回答欄164eの「はい」の選択が検出された場合、画面164fを表示する。画面164fは、質問欄166fと、回答欄168fとを含む。画面164fは、対話形式で情報を確認する画面である。質問欄166fには、「XXXポンプ周りとXXXポンプ系外のMMMタンクとの離間距離は大?」が表示される。質問欄166fは、拡大因子自体または拡大因子の感知情報に基づいた質問である。回答欄168fには、回答候補として、たぶん部分的にそう、たぶん違う、はい、わからない、いいえが選択式で表示される。本実施形態では、「はい」が選択される。
プラント運転システム10は、回答欄164fの「はい」の選択が検出された場合、画面170を表示する。画面170は、質問欄172と、回答欄174とを含む。画面170は、原因の特定が完了し、質問欄172に特定した原因を表示し、回答欄174に原因に対応する対処方法を表示する。画面170は、事象と因子を特定し、確認を行う画面である。質問欄172には、「XXXポンプ系外上流のMMMタンクでエア吸込みがあり、XXXポンプへエア侵入が発生した可能性があります。」が表示される。質問欄172は、異常の原因の類推結果を示しており、直接因子、間接因子、背景因子、及び各因子の感知情報に基づいて作成される。質問欄172は、分析結果を表示している。回答欄174には、「MMMタンクからのXXXポンプへの潤滑水流量を増加させ、エア溜りを排出後、再度、突出圧力計の指示を確認ください。」が表示される。回答欄174は、対処方法を表示している。
次に、図8を用いて、データベース更新部38で実行するガイダンスデータベース46の更新処理を説明する。図8は、プラント運転支援システムの動作の一例を示すフローチャートである。データベース更新部38が、ガイダンスデータベース46の更新を行う処理は、所定期間毎に実行しても、応答履歴データベース48にデータが蓄積される毎に実行してもよい。
データベース更新部38は、応答履歴データベース48を読み込む(ステップS72)。次に、データベース更新部38は、ガイダンスデータベース46を読み込む(ステップS74)。データベース更新部38は、データベースの照合を行う(ステップS76)。具体的には、応答履歴データベース48のデータと、ガイダンスデータベース46のデータとを比較し、応答履歴データベース48に記憶されているデータに、ガイダンスデータベース46に完全には一致していない事象があるか、また当該事象とガイダンスデータベース46に登録済の各因子との間に関係性が認められるかを判定する。
データベース更新部38は、照合結果に基づいて、応答履歴データベース48に蓄積されたトピック情報から最も関係性が高いと判定された、ガイダンスデータベース46に登録済の特定の事象のトピック分布を選定し、検定対象の事象として選定する(ステップS78)。
データベース更新部38は、検定対象のトピック分布と応答履歴データベースに蓄積された被検定対象のトピック分布の比較により検定し、採択(Yes)または棄却(No)を実行する(ステップS80)。検定には、例えばメトロポリスヘイスティング法等を用いることができる。データベース更新部38は、棄却(ステップS80でNo)と判定した場合、検定対象以外のトピック分析群と応答履歴データベース48に新たに蓄積されたトピック分布群の比較により検定(半自動)を行い、採択(Yes)または棄却(No)を実行する(ステップS81)。データベース更新部38は、後述する処理を用いることで、ステップS81の処理を半自動で行うことができる。データベース更新部38は、ステップS81で採択と判定した場合(ステップS81でYes)、ステップS82に進む。データベース更新部38は、ステップS81で棄却と判定した場合(ステップS81でNo)、ステップS84に進む。
データベース更新部38は、採択(ステップS80でYes)と判定した場合、因子の種類を特定する。つまり、採択された因子が、直接因子か、間接因子か、拡大因子、背景因子かを判定し採択された因子をガイダンスデータベース46に新規登録、更新し(ステップS82)、応答履歴データベースの確認を完了したかを判定する(ステップS84)。データベース更新部38は、確認が完了していない(ステップS84でNo)と判定した場合、ステップS78に戻り、次の検定対象に対する処理を実行し、確認が完了した(ステップS84でYes)と判定した場合、処理を終了する。
図9は、ガイダンスデータベース46をデータベース更新部38により更新するための説明するための説明図である。図10は、ガイダンスデータベース46のトピック分布群が多軸の空間で形成されることの説明図である。図10は、任意語句aと任意語句bと偏向度σを軸として、トピック群毎の各語句の分布を示している。図9は、メトロポリスヘイスティング法で、応答履歴データベースに蓄積された新しい因子を、事象Aに対応つける場合の処理の一例を示している。データベース更新部38は、図9に示すように、既往の事象の情報に基づき予め設定されたガイダンスデータベース46はA事象の領域204、B事象の領域206が設けられている。領域204には、A事象に対応つけられた因子の語句情報で形成された領域210が含まれる。また、領域210がA事象である登録されるには、全ての情報における任意語句の分布230で表される各語句の出現回数と、前記情報において出現する特定語句の偏りの傾向に基づいて、特定される。次に、データベース更新部38は、検定対象の事象と因子に対して、オペレータにより入力された語句情報の出現回数と領域210を構成する各語句の関係性で推測されるトピックの指向性(ベクトル202)、領域212では(ベクトル203)に基づき、被検定対象の領域である確率密度関数空間上の領域212、214をA事象として採択、棄却とするか検定する。例えば、領域210に含まれる任意の語句の出現回数と、追加更新の対象となる被検定側の領域212、214に含まれる当該の語句の出現回数が、領域210等との確率密度の差となる。また、領域210に含まれる各語句の関連性で推測されるトピックの指向性と、被検定側の領域212、214から推測されるトピックの指向性(領域212はベクトル203、領域214はベクトル202)が成す内角の差が、A事象を表す領域分布からの離散度となる。前記トピック分布群は、図10に示すように、ガイダンスまたは応答履歴データベース上の全語句情報を多軸の空間にマッピング配置され、トピックの指向性の比較、類似度の算出に用いられる。データベース更新部38は、A事象のガイダンスデータベースへの追加更新可否について、被検定側の領域212、214と前記したA事象との確率密度の差及び離散度の比較により、領域214は採択または領域212は棄却という検定が可能となる。図9に示す例の場合、領域214は、A事象と類似の事象、あるいは関連性が高い因子を含む事象として、特定される。これにより、空間上A事象の領域204は、領域208に拡張される。これにより、例えば、A事象または前記の類似事象に関する情報がオペレータにより新たに入力された際、因子比較による類似度のマッチング率を向上できる。また、領域212の語句情報は、A事象の領域群でないと自動で棄却でき、ガイダンスデータベースの更新を省力化できる。また、領域212についてはA事象以外の他事象の複数の領域群とも比較し、採択、棄却する検定の半自動化が可能となり、オペレータの感知情報をガイダンスデータベースへ効率的に更新、再利用することもできる。
メトロポリスヘイスティング法等による前記の検定(採択、棄却)内容の妥当性維持には、判定した事象に対するオペレータによる評価情報から、本システムを管理運営する人間が所定期間毎に確認する、ならびに前記メトロポリスヘイスティング法等の検定機能としての蓋然性確認には、ASME V&V 10-2006 "Guide for Verification and Validation in Computational Solid Mechanics"のうち、(1) Benchmarks, (2) A Posteriori Error Estimation (J.T.Oden)等を活用してもよい。
データベース更新部38は、因子の種類を特定したら、対応する事象と因子を、因子の種類に対応つけて、ガイダンスデータベース46に登録する(ステップS82)。
データベース更新部38は、ガイダンスデータベース46に登録を行った場合、応答履歴データベース48の確認が完了したかを判定する(ステップS84)。つまり、読み込んだ応答履歴データベース48で確認していない履歴データがあるかを判定する。データベース更新部38は、確認が完了していない(ステップS84でNo)と判定した場合、つまり確認していない履歴データがある場合、ステップS78に戻る。データベース更新部38は、確認が完了した(ステップS84でYes)と判定した場合、つまり確認していない履歴データがない場合、本処理を終了する。
プラント運転支援システム10は、ガイダンスデータベース46として、事象と、因子、事象の感知情報と、因子の感知情報とを対応つけ、かつ、因子を因子の種類毎に分類することで、オペレータにより入力されたフリーテキストに対する回答の精度をより高くすることができる。また、因子の種類毎に対応した回答で質問を出力することで、オペレータより、前記因子に関する入力を検出し易くできる。さらに、オペレータとの対話形式での連続した情報収集により、入力される各語句の出現回数を増やせ、事象の感知情報、因子の感知情報と、事象との類似度をより高い精度で評価することができる。これにより、プラントに発生している事象をより好適に特定することができ、高い確度で事象を特定することができる。
また、本実施形態のように、回答として事象の特定に必要な質問を含め、オペレータの感知情報を収集することで、事象をより高い確率で特定することができる。
また、本実施形態のように、オペレータの感知情報の入力に該当する設備の事象が特定できない場合、転移学習機能等を用いて事象の特定を未実施のまま暫定、別の他設備の事象を任意に設定し、マッチング部34で他設備における最も類似度が高い因子を類推し、一旦ガイダンスとして回答し、オペレータからの新たな入力を得ることで、任意の事象から、特定を未実施のまま先送りにした事象であると特定し、当該事象の因子のガイダンスへ切り替えて、該当する事象の特定を可能とすることもできる。マッチング部を前記の機械学習からAIへ切替えることで事象の特定に頑強性を付加することができる。
また、本実施形態のように、ガイダンスデータベースを更新することで、新たな事象についても感知情報を因子に対応つけて記憶することができ、より多くの事象を特定することが可能となる。ガイダンスデータベース46にデータが入っていない状態で、運用を開始することもできる。また、ガイダンスデータベース46は、既往の事象の情報(正常な機器の挙動からの軽微な逸脱、異常、及び故障等の事象の情報)でなくても、一般産業設備の設計FMEAの知見を、故障モード毎に事象と因子、前記発生時に感知され得る情報または設備のトラブルシューティング(異常感知時の対処方法)等とを、対応づけることで作成、登録することもできる。具体的には、設計FMEAは設計時に想定される故障モードとストレス及びストレングスの知見を含んでいる。ここで、ストレスとは任意の設備が被る使用条件、環境、使用頻度、負荷等の外的要因であり、ストレングスは想定されるストレスを考慮し、任意の設備に具備されている品質特性、強度、耐性等の設計仕様である。ストレングスは設計時、ストレスに対して安全裕度を有するが、設備の経年劣化や使用頻度、負荷の増加等の外的要因で、設計時の安全裕度を上回ると故障の発生の可能性が生じてくる。したがって、前記のストレスとストレングス及び前記対処方法を、図3に示す命題、因果関係に基づき整理することで、既往の事象の情報が限定的でマッチング処理し難い場合においても、図3に示す命題、因果関係に基づき、ガイダンスデータベース46に登録する各因子(直接因子、間接因子、背景因子、拡大因子)の情報として活用することもでき、ガイダンスデータベース46のデータ量を補間することもできる。
また、マッチング部34、回答作成部36は、応答履歴データベース48を検定し更新されたガイダンスデータベース46の情報を用いて、事象の特定、回答の作成を行うことが好ましい。これにより、より効率よく、適切な処理を行うことができる。図8に示すように、ガイダンスデータベース46を更新するために、応答履歴データベース48を設けることが好ましいが、必ずしも設けなくてもよい。
上記実施形態では、フリーテキスト、選択形式入力としたが、回答作成部36で作成した回答に対する入力は、フリーテキストのみの入力としてもよい。また、上述したように、プラント運転支援の精度をより向上させるために、支援結果の情報を回答に対する入力して検出できるようにすることが好ましい。つまり、事象を確定した際に作成する回答に対して、特定した事象の対策方法に替えて、または加えて、プラント運転支援システム10の判断が正しかったかを入力できるようにすることが好ましい。
上記実施形態では、プラントが原子力プラントであるものとして説明したがこれに限定されず、例えば、火力プラント、化学プラント等にも適用可能である。
10 プラント運転支援システム
12 入力部
14 出力部
16 通信部
18 制御部
20 記憶部
32 入力解析部
34 マッチング部
34a 語句解析部
34b 類似度調整部
34c 転移学習部
36 回答作成部
38 データベース更新部
42 制御プログラム
44 プラントデータベース
46 ガイダンスデータベース
48 応答履歴データベース

Claims (16)

  1. プラントに生じた既往の事象の情報と前記事象の発生の原因となる少なくとも1つの因子を前記事象との関係に基づいたカテゴリーに分けて記憶するガイダンスデータベースと、
    前記プラントの状態に基づいた感知情報をフリーテキストで入力可能な入力部と、
    前記入力部に入力された前記感知情報と、前記ガイダンスデータベースの各因子とに基づいて、前記プラントに生じていると類推した前記事象に対応付けられた因子に基づいた質問を出力する出力部と、
    を備えるプラント運転支援システム。
  2. 前記入力部に入力された前記感知情報と、前記ガイダンスデータベースの各因子とに基づいて、前記プラントに生じている前記事象を類推するマッチング部と、
    前記マッチング部でマッチングした前記事象と前記事象に対応付けられた因子に基づいた質問を作成する回答作成部と、を含む請求項1に記載のプラント運転支援システム。
  3. 前記回答作成部は、前記マッチング部でマッチングした結果、複数の事象が類推される場合、類似度が最も高いと類推された事象の他の因子に関する情報が入力される質問を作成し、作成した質問を回答とする請求項2に記載のプラント運転支援システム。
  4. 前記回答作成部は、選択式の質問、または、フリーテキスト入力可能な質問を回答として出力する請求項2または請求項3に記載のプラント運転支援システム。
  5. 前記回答作成部は、出力された回答で確定できない場合、前記出力された回答以外の前記マッチング部で類推された他の事象のうち、前記出力された回答に対応する因子の次に類似度が高い事象の因子に関する情報が入力される質問を作成し、作成した質問を回答とする請求項2から請求項4のいずれか一項に記載のプラント運転支援システム。
  6. 前記マッチング部は、前記入力部に入力された前記感知情報と、前記ガイダンスデータベースの各因子と、で因子を特定できないと判定した場合、照合の類似度の閾値を調整する請求項2から請求項4のいずれか一項に記載のプラント運転支援システム。
  7. 前記マッチング部は、前記入力部に入力された前記感知情報と、前記ガイダンスデータベースの各因子と、で因子を特定できない場合、転移学習を用いて、前記事象に因子を対応付ける請求項2から請求項6のいずれか一項に記載のプラント運転支援システム。
  8. 前記入力部に入力された情報と前記出力部で出力した情報とを記憶する応答履歴データベースと、
    前記応答履歴データベースに前記入力部に入力された情報と前記出力部で出力した情報とを記憶させるデータベース更新部と、を含む請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のプラント運転支援システム。
  9. 前記データベース更新部は、前記応答履歴データベースの入力に基づいて、前記事象と、前記事象に対応付けられた因子と、因子のカテゴリーと、を対応付けて前記ガイダンスデータベースを更新する請求項8に記載のプラント運転支援システム。
  10. 前記ガイダンスデータベースは、一般産業設備の設計FMEAの知見と設備異常時の対処方法とを命題因果関係に基づき対応づけた情報を含む請求項1から請求項9のいずれか一項に記載のプラント運転支援システム。
  11. 前記カテゴリーは、直接因子、間接因子、拡大因子、背景因子を含む請求項1から請求項10のいずれか一項に記載のプラント運転支援システム。
  12. 前記ガイダンスデータベースは、事象と因子とが対偶または裏で定義され、直接因子、間接因子及び背景因子は、真、逆または裏で定義される請求項11に記載のプラント運転支援システム。
  13. プラントに生じる事象と前記事象の発生の原因となる少なくとも1つの因子を前記事象との関係に基づいたカテゴリーに分けたガイダンスデータベースを作成する工程と、
    フリーテキストで入力された、前記プラントの状態に基づいた感知情報を取得する工程と、
    前記感知情報と、前記ガイダンスデータベースの各因子とをマッチングする工程と、
    前記マッチングの結果に基づいて、前記プラントに生じている前記事象を類推し、前記類推した前記事象に対応付けられた因子に基づいた質問を出力する工程と、を含むプラント運転支援方法。
  14. 前記マッチングする工程は、前記ガイダンスデータベースに基づいて、感知情報と因子とを対応つけられない場合、転移学習で対応付けを行い、
    前記転移学習で前記質問と前記質問に対する回答とに基づいて決定した事象と因子の関係に基づいて、前記ガイダンスデータベースを更新する請求項13に記載のプラント運転支援方法。
  15. 前記カテゴリーは、直接因子、間接因子、拡大因子、背景因子を含む、請求項13または請求項14に記載のプラント運転支援方法。
  16. ガイダンスデータベースは、1つの事象に複数の因子が対応けられ、事象と因子、または因子と因子の関連が、真、逆、裏または対偶のいずれかで定義される請求項15に記載のプラント運転支援方法。
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