JP2000258922A - 金属パターン形成のための転写感材及びその方法 - Google Patents

金属パターン形成のための転写感材及びその方法

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JP2000258922A
JP2000258922A JP10988099A JP10988099A JP2000258922A JP 2000258922 A JP2000258922 A JP 2000258922A JP 10988099 A JP10988099 A JP 10988099A JP 10988099 A JP10988099 A JP 10988099A JP 2000258922 A JP2000258922 A JP 2000258922A
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conductive ink
layer
metal
plating
pattern
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JP10988099A
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Kazumasa Yamawaki
一正 山脇
Satoru Arata
悟 安良田
Tetsuharu Kadowaki
徹治 門脇
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Mikuni Color Ltd
Original Assignee
Mikuni Color Ltd
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  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Shielding Devices Or Components To Electric Or Magnetic Fields (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 基体上に高解像性の金属メッキパターンを安
価に生産性良く作製する。 【解決手段】 導電性インク層と光硬化性感光層の間
に、膜厚0.05〜1.5μmの水溶性樹脂層あるいは
水膨潤性樹脂層を設けたことを特徴とする転写感材を用
いてマスク露光、現像し、その後露光部をメッキレジス
トとして、導電性インク層上の感光層の未露光部の現像
により生じた開口部にのみ、電解メッキ法により金属を
メッキし、別の基体上に接着剤を介して金属メッキパタ
ーンを転写する金属パターン形成方法において、転写に
際して、非画像部は導電性インク塗工面と光硬化レジス
トの間で剥離され、金属メッキパターン部は、フイルム
基材と導電性インク塗工面の間で剥離されるか、あるい
は導電性インク塗工面と電解メッキにより形成された金
属パターン面の間で剥離される転写型金属パターン形成
方法により達成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に、電子材料分
野や建材分野等における、光透過型の電磁波シールド部
材を作製する上において有効な金属パターン形成方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近、微細金属パターン加工技術の応用
として、プラズマディスプレイパネルの前面フィルタ用
透明電磁波シールドフイルム作製への応用が提案されて
いる。以下、該電磁波シールドフイルムを例に従来技術
を説明する。
【0003】薄型、大画面テレビの実現に向けて、各種
のフラットディスプレイパネルが開発されており、その
中でも、特にプラズマディスプレイパネル(以下PD
P)が注目されている。その理由は、現在主流のCRT
では困難な薄型やTFT液晶では困難な大画面化がPD
Pでは容易に達成出来るからである。一方、PDPは、
プラズマ放電を利用しているため、CRTやTFTと比
較すると画面から放射される電磁波量が多く、VCCI
規制を満足することが難しい。画面から放射される電磁
波をシールドするには、前面フィルタに導電性層を形成
することが挙げられる。一方、電磁波シールド用フィル
タは、PDP画面の前面に装着されるため透明性にも優
れていなければならない。その結果として、透明導電性
膜を使用する方法が提案されているが、この方法では、
透明性及び画質は優れているが、表面抵抗が金属にくら
べると高いためシールド性が劣る結果となる。一方、ポ
リエステル繊維に無電解メッキを施した導電性繊維メッ
シュ方式では抵抗が低いためシールド性は優れている
が、繊維径Φが40μm程度が限界であり、しかもライ
ンピッチを粗くすることが製造プロセス上困難なため、
メッシュの開口率が低く透明性が劣るという欠点があ
る。
【0004】これらの、開口率と電磁波シールド性の両
立という問題点を解決する方法として、銅箔を接着剤で
ポリエステルフイルムに貼り付けたフイルム銅箔上に、
レジストフイルムを貼り付け、露光、現像、銅のケミカ
ルエッチング、レジスト剥離のフォトリソグラフィー工
程により、該基材上にライン巾が狭く、ラインピッチ間
が広い銅メッシュを形成させ、それを熱接着剤を介して
透明基板と熱圧着させた電磁波シールド材が提案されて
いる。
【0005】この方法は、フォトリソグラフィー法によ
る微細加工を利用しているため、開口率と電磁波シール
ド性の両立という観点で、従来法に比べて優れた方法で
ある。しかしながら、この方法にしてもトータル原材料
のコスト高、及び生産効率の悪さによるコスト高という
問題点を抱えている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の開口
率と電磁波シールド性を両立する微細加工された銅メッ
シュ電磁波シールド材を生産性の優れた簡便な方法で安
価に作製することを目的にしたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の課題は、仮支持
体フイルム基材上に、電解金属メッキ可能な表面抵抗を
有する導電性インク塗料よりなる塗工層、その上層にネ
ガタイプ光重合性感光層を少なくとも設けた転写感材に
おいて、該導電性インク層と該光硬化性感光層の間に、
膜厚0.05〜1.5μmの水溶性樹脂層あるいは水膨
潤性樹脂層を設けたことを特徴とする転写感材を用いて
マスク露光、現像し、その後該露光部をメッキレジスト
として、導電性インク層上の該感光層の未露光部の該現
像により生じた開口部にのみ、電解メッキ法により金属
をメッキし、別の基体上に接着剤を介して金属メッキパ
ターンを転写する金属パターン形成方法において、、転
写に際して、非画像部は該導電性インク塗工面と該光硬
化レジストの間で剥離され、金属メッキパターン部は、
該フイルム基材と該導電性インク塗工面の間で剥離され
るか、あるいは該導電性インク塗工面と電解メッキによ
り形成された金属パターン面の間で剥離される転写型金
属パターン形成方法により達成される。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において、仮支持体フイルム基材としてはPE
T,PEN,ポリカーボネート、ポリイミド、ポリアク
リレート、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエチ
レン、セルロースエステルフイルム等従来公知の種々の
フイルム基材の使用が可能であるが、コスト、強度及び
耐性の観点からポリエステルフイルムの使用が特に好ま
しい。またこれら基材上には導電性インクと該フイルム
基材との密着を向上させることを目的に従来公知の下塗
り層やコロナ処理などの表面処理を必要に応じておこな
ってもよい。
【0009】本発明の基体上に金属メッキパターン設け
る応用例として、PDP用透明電磁波シールドフイルム
を例にして説明すれば、前述したごとく、高い開口率と
導電性が必要である。そのためには、メッシュライン巾
が狭く、ラインピッチ巾が広い、高導電性のメッシュパ
ターンが必要とされる。例えば日立化成テクニカルレポ
ートNo.32(1999−1)P21〜24には前述
の銅箔エッチング法による電磁波シールドフイルム作製
方法において、銅メッシュのライン巾(μm)及びライ
ンピッチ巾(μm)と開口率(%)及びシールド性(d
B)の関係が述べられいる。その結果として、ライン巾
20μm、ラインピッチ250μm、導体銅膜厚12μ
mの銅メッシュ仕様で、1〜1000MHzの領域でシ
ールド性50dB、可視光透過率72%の高性能が得ら
れるとしている。この結果はVCCIクラスBを取得で
きる値である。そして、この理由は銅の体積固有抵抗が
6.2×10−6Ωcm程度と非常に導電性が高いこと
に由来する。
【0010】本発明者は、先ず、種々の公知の導電性イ
ンクを用いて、電解メッキが可能な表面抵抗は幾らであ
るかを調べた。その結果として、導電性インク層の表面
抵抗が1.0×10Ω/□以下であれば、電解メッキ
法により、種々の金属メッキが可能であることを確認し
た。一方、表面抵抗の値は、導電性インクの膜厚に依存
する。例えば、10Ω/□オーダーの表面抵抗(Ω/
□)を10μm以下の膜厚で得ようとする場合には、体
積固有抵抗が10−2Ωcmオーダーの導電性インクを
使用することが必要であろう。
【0011】一方、導電性インクは、一般に導電性材料
として、例えば銀、ニッケル、銅、錫、ステンレス等の
微粒子金属粉、あるいは、導電性カーボンブラック、グ
ラファイト等の非金属粉、あるいはアルミ粉の表面を銀
等でメッキした微粒子複合型金属粉等が用いられてお
り、これらの導電性材料を有機や無機のバインダーに分
散された状態で提供されている。例えばこれらの多くは
アチソン社からは提供されている。このうち、金属粉を
用いた導電性インクは体積固有抵抗が10−3Ωcmオ
ーダーと導電性が高く本発明の目的に合ったものである
が原材料コストが高いという欠点を有する。一方、導電
性カーボンブラックやグラファイト等を用いた導電性イ
ンクの場合、原材料コストは安く、分散性が良好である
が、体積固有抵抗が一般には10〜10−1Ωcmオ
ーダーと導電性が低い欠点を有する。
【0012】しかしながら、カーボン系導電性インクに
おいても、最近は、特開平7−33883、特開平7−
53813、特開平7−41609、特開平1−101
373、特開昭62−88261、特開昭62−882
60、特開昭64−56777、特開昭54−3634
3、特開昭62−199663、特開昭63−1255
80、特開平1−184901、特開平2−28496
8、特開平5−65366、号明細書等に述べられてい
るごとく、導電性カーボンブラックとグラファイトの複
合系をバインダ中に分散した導電性インクを用いること
により、体積固有抵抗が10−2Ωcmオーダーの高導
電性が得られている。カーボン複合型導電性インクの高
導電性は、一般に平板粒子のグラファイトに3次元構造
をもつカーボンを組み合わせることにより、グラファイ
トの平板粒子相互のつながりを改善することにより発現
されると考えられている。
【0013】導電性カーボンブラックとグラファイトの
複合型導電性インクに使用される導電性カーボンの具体
例としては、アセチレンブラック、ケッチェンブラッ
ク、ファーネストブラック等従来公知の導電性カーボン
の使用が可能であるが、導電性の観点から、ケッチェン
ブラックが特に好ましい。勿論、カーボンブラック粒子
の表面を金属で被覆した複合粒子の使用も可能であるこ
とはいうまでもない。また、グラファイトに関しては鱗
状黒鉛、土状黒鉛、膨張黒鉛、特殊処理黒鉛、▲か▼焼
コークス、薄片化粉末等の形で、日本黒鉛K.K.、エ
ス・イー・シーK.K.、日立粉末冶金K.K.、中越
黒鉛K.K.等から各種のグラファイトが市販されてお
り、いずれも使用可能であるが、鱗状黒鉛、薄片化黒
鉛、膨張黒鉛等の使用が特に好ましい。
【0014】前記カーボン系導電性インクを用いる場合
の、グラファイトと導電性カーボンとの配合割合は、重
量比で1:9〜9:1の範囲、更には4:6〜8:2の
範囲が好ましい。該カーボンの割合が前記範囲より多く
なると抵抗が高くなる傾向が生じ、また少なくなっても
グラファイト粒子間の繋がりが悪くなり、同じく抵抗が
高くなる傾向が生じる。
【0015】本発明において使用される金属あるいは非
金属微粒子導電性材料を有する導電性インク組成物に配
合されるバインダーとしては、従来公知の各種の有機バ
インダーが使用される。
【0016】前記有機バインダーとしては、熱可塑性、
熱硬化性、電磁放射線硬化性のいずれでもよい。例え
ば、ビニル系樹脂(塩ビ系樹脂、(メタ)アクリル酸エ
ステル系樹脂、ビニリデン系樹脂、酢ビ系樹脂等)、ポ
リエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、アクリロニトリル
系樹脂、フェノール樹脂、エポキシ系樹脂、ポリカーボ
ネート、メラミン系樹脂、オレフィン系樹脂、ハロゲン
化ポリオレフィン、アセタール系樹脂、ポリイミド、ポ
リスルフォン、ポリフェニレンオキサイド、セルロース
系樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂等が挙げられ
るがこれらに限定されるものではない。又、これらの樹
脂は2種以上組み合わせてもよいし、水中に分散したエ
マルジョン形態で使用してもよい。更に、これらの組成
中には熱硬化剤や光硬化剤等を添加してもよい。
【0017】しかしながら、本発明においては、前述し
たごとく、転写に際して、非画像部は該導電性インク塗
工面と該光硬化レジストの間で剥離され、金属メッキパ
ターン部は、該フイルム基材と該導電性インク塗工面の
間で剥離されるか、あるいは該導電性インク塗工面と電
解メッキにより形成された金属パターン面の間で剥離さ
れなければならない。本発明者は、剥離に際しての、こ
の関係を発現するためにはどうあるべきかを種々検討し
た結果、該フイルム基材と導電性インク層とは粘着テー
プテストで導電性インク層が剥がれないレベルに密着性
を向上させておき、その上で、後述するごとく、導電性
インク層と感光層や金属メッキ層との密着性をコントロ
ールすることが好ましいという結論に達した。
【0018】仮支持体フイルム基材と導電性インク層と
の密着向上という観点から、前述した導電性インク組成
物のバインダーがフイルム基材と本発明の目的にかなわ
ないレベルで密着性が悪い場合には、当然のことながら
従来公知のごとく、フイルム基材上に下塗り層を設け該
フイルム基材と導電性インク層との密着をあげることが
可能である。しかしながら、より安価に作製することを
考慮した場合、使用するフイルム基材と密着性が良好な
バインダーを最初から選択することが好ましい。例え
ば、フイルム基材としてポリエステルフイルムを使用し
た場合には、該バインダーとしてポリエステル樹脂等を
使用するのが特に好ましい。
【0019】本発明において、導電性インク組成物は、
通常水あるいは有機溶剤を含有する。該有機溶剤として
は、従来公知の溶剤が目的に応じて使用可能である。例
えば、炭化水素類(トルエン、キシレン等)、塩素化炭
化水素類(メチクロ、エチクロ、クロロベンゼン等)、
エーテルアルコール類(エトキシエタノール、メチルセ
ロソルブ等)、エステル類(酢酸エステル等)、アルコ
ール類(エタノール、イソプロピルアルコール等)、ケ
トン類(シクロヘキサノン、メチルエチルケトン等、酸
アミド類(ジメチルホルムアミド等)等が挙げられる
が、これらに限定されるものではない。また、2種以上
組み合わせて使用してもよい。
【0020】前記カーボン系導電性インクを用いる場合
のグラファイト及びカーボンの合計量とバインダーとの
配合割合としては、該導電剤の合計量/バインダーが重
量比で80/20〜20/80、更には30/70〜7
0/30の範囲が好ましい。この範囲より該導電剤の量
が少ない場合には所望の導電性が得られに難く、また多
すぎる場合には膜強度が弱くなる。又、金属系導電性イ
ンクを用いる場合の配合比率も同じである。
【0021】本発明において使用する導電性インク組成
物には、前記の他に必要に応じて、レベリング剤、可塑
剤、分散剤、沈降防止剤、滑剤、マット剤、上層との密
着コントロール材等を添加してもよい。特に導電性イン
ク層と前記光硬化レジスト層との剥離性を該インク組成
物で向上するためには、導電性インクの塗工面の平滑化
と表面離型化が効果的であり、そのためには、前者の場
合には分散剤添加による微分散化とレベリング剤の使用
による塗工面の平滑化が効果的である。又、後者の場合
には、内添型フッ素系表面改質剤(例えば、大日本イン
キK.K.製DEFENSA MCF)等が効果的であ
る。また、本発明の導電性インク組成物は、前記成分を
ボールミル、サンドミル、ビーズミル、2本ロール、ペ
イントシェーカー等の通常の分散機により均一に分散さ
せることにより製造される。
【0022】該導電性インク層は、バーコーター、マイ
クロコーター、グラビアコーター、等従来公知の塗布方
法により塗工が可能である。該インク層の膜厚は、1〜
15μmが好ましく、特に1〜10μmが好ましい。こ
れ以上だとコスト面で無駄であり、これ以下であると、
数μm以上の金属の電解メッキ工程時に内部応力が働き
金属膜が仮支持体フイルムから剥がれてしまうというト
ラブルが発生する場合がある。
【0023】本発明においては、導電性インクを用いて
前述した方法によりパターン形成した後、必要に応じ
て、従来公知のごとく遠赤外線等により熱キュアさせ、
導電性インクパターンの導電性を更に向上させてもよ
い。
【0024】光硬化タイプの感光性レジストとしては、
従来公知の種々のフォトポリマーが使用可能であるが、
本発明に使用される光硬化型フォトポリマーは、厚膜レ
ジストであること、高感度であるべきこと、耐メッキレ
ジスト性があること、出来るだけ安価であること、等か
ら光重合タイプのフォトポリマーを使用することが好ま
しい。特にこれらの要件を満たすものとして、例えば、
「フォトポリマー・テクノロジー」(日刊工業新聞社発
刊、1988/12/30初版)P364−380、P
401−423に述べられている、プリント配線基板に
使用される光重合タイプの感光性樹脂が好ましい。この
ようなフォトポリマーは、感光性ドライフイルムの形
で、あるいは、液状レジストの形で、溶剤現像タイプあ
るいは炭酸ソーダ等のアルカリ水現像タイプとして、各
社から市販されているが、本発明の使用に際してはアル
カリ水現像タイプのドライフイルムレジストあるいは液
状レジストを使用するのが好ましい。更に、メッキ用レ
ジストとして利用されているものが特に好ましい。
【0025】該光硬化タイプのフォトポリマーを塗工す
る方法としては、ドライフイルムレジストを使用する場
合にはラミネート法により、また液状レジストを用いる
場合には従来公知の種々のコーティング法により設ける
ことが出来る。しかしながら、層間の密着力のコントロ
ールという観点からすれば、本発明に関しては無溶剤タ
イプのドライフイルムレジストを使用することが好まし
い。パターン露光後の該導電性インク層上の未硬化のレ
ジストの除去に関しては、特に環境およびコストの観点
から炭酸ソーダなどのアルカリ水で現像し、該未硬化の
レジストを除去することが好ましい
【0026】これらフォトレジスト中には、必要に応じ
て紫外線吸収剤や色調調整のための色材や熱線カット剤
など種々の添加剤を添加してもよい。特に、PDP用電
磁波シールド部材として本発明を利用する場合には有効
である。また、フォトレジスト層の膜厚は、所望する電
解金属メッキの膜厚に依存する。例えば、透明電磁波シ
ールド部材用ならば、1〜15μmが好ましい。
【0027】次に、本発明の金属パターン形成方法にお
いて、転写に際して、非画像部は該導電性インク塗工面
と該光硬化レジストの間で剥離され、金属メッキパター
ン部は、該フイルム基材と該導電性インク塗工面の間で
剥離されるか、あるいは該導電性インク塗工面と電解メ
ッキにより形成された金属パターン面の間で剥離される
ことを発現させる技術に関して説明する。
【0028】上記の関係を満たすために、本発明にいて
は、仮支持体フイルム基材上に、電解金属メッキ可能な
表面抵抗を有する導電性インク塗料よりなる塗工層、そ
の上層にネガタイプ光重合性感光層を少なくとも設けた
転写感材において、該導電性インク層と該光硬化性感光
層の間に、膜厚0.05〜1.5μmの水溶性樹脂層あ
るいは水膨潤性樹脂層を設けた転写感材を使用する。
【0029】使用可能な水溶性樹脂としては、種々の素
材が可能であるが、ポリビニルアルコール、アセタール
化ポリビニルアルコール、ヒドロキシプロピルメチルセ
ルロースなどのセルロース誘導体、水溶性ナイロン、ゼ
ラチン、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキサイ
ドなどが使用されるがこれらに限定されるものではな
い。また、これらの樹脂は2種以上混合して使用するこ
とも可能である。
【0030】一方、水膨潤性樹脂層としては、上記の水
溶性樹脂を例えばフォルマリン等で適宜硬膜して使用す
ることも出来るし、アルコール可溶性ナイロン等の使用
も可能である。
【0031】水溶性樹脂層や水膨潤性樹脂層の役割は、
転写に際して、硬化レジスト層と導電性インク層間での
剥離を容易にすることである。膜厚としては、0.05
〜1.5μmが好ましく、特に0.05〜0.8μmが
好ましい。これ以上であると現像時、光硬化メッキレジ
ストのプロファイルがサイドエッチにより悪くなる。ま
た、これ以下であると、剥離性が悪くなる。一方、電解
メッキ部においては、水溶性樹脂層を用いた場合には、
現像時水溶性樹脂層は除去される。そして、金属メッキ
層は導電性インク層と直接接触することになる。転写に
際して、金属メッキ層と導電性インク層の間で剥離され
るか、あるいは導電性インク層と仮支持体の間で剥離さ
れるかは、一般的に導電剤のグラフィトや金属粒子はメ
ッキ金属膜と密着性は良好であるから、導電性インクに
使用されるバインダーに影響される。バインダーがメッ
キ金属膜と密着性が良好な場合には、電解メッキ金属膜
の内部応力により、導電性インク層と仮支持体の間で剥
離される傾向をとる。逆の場合には、、金属メッキ層と
導電性インク層の間で剥離される傾向をとる。水膨潤性
樹脂層の場合には、該層を介在して電解メッキされるた
め、一般的には、導電性インク層と該水膨潤性樹脂層の
間で剥離される。
【0032】無電解メッキ法に比べて、電解メッキ法に
よる金属の析出は圧倒的に早いこと、及び電解メッキ初
期における金属薄膜が水溶性樹脂層や水膨潤性樹脂層の
サイドエッチを防止する。
【0033】光硬化したレジストをメッキレジストとし
て、導電性インクパターン部上に電解メッキ法により、
銅、ニッケル、銀、金、半田、あるいは銅/ニッケルの
多層、あるいは複合系などの金属メッキをおこなう方法
は従来からの公知の方法を使用出来、これらに関しては
種々の成書がある。(例えば、「表面処理技術総覧」
(株)技術資料センター、1987/12/21初版、
P281〜422)どの金属を電解メッキにより設ける
かは、本発明を何に利用するかによりことなるが、例え
ば、電磁波シールド部材として本発明を利用する場合に
は、メッキが容易で、且つ導電性が優れ、さらに厚膜に
もメッキでき、低コスト等の理由により、銅を用いる事
がこのましい。電解メッキの一例を挙げて説明すると、
硫酸銅、硫酸等を主成分とする浴中に該基体を浸漬し、
10〜40℃で、電流密度1〜20アンペア/dm
通電することによりメッキがおこなわれる。
【0034】本発明においては、フォトリソグラフィー
法により形成された耐メッキレジストをもとに導電性イ
ンクパターン上にのみ金属メッキをすることにより、厚
膜の金属パターンにおいても、パターンプロファイルは
非常に良好である。
【0035】本発明の金属パターン形成方法を電磁波シ
ールド部材として利用する場合には、必要に応じて熱線
カット機能層等の他の機能を有する透明基板(あるいは
フイルム)と接着剤を介して貼り合わせて仮支持体を剥
離して使用する。更に、その後保護膜などを設けてもよ
い。
【0036】
【実施例】以下、本発明を実施例にもとずいて説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。
【0037】実施例1 ポリエステル樹脂(東洋紡K.K.製、商品名:バイロ
ン300)9.0重量部、をトルエン80重量部からな
る溶剤に溶解させ、ついでグラフィト((株)中越黒鉛
工業所製、商品名:CPB−30)8.0重量部とケッ
チェンブラックEC(ライオン(株)製)3.0重量部
を添加し、さらに混合した。得られた混合物を2mmΦ
ジルコニアビーズを用いペイントシェーカーで10時間
分散し、導電性インク組成物を得た。このインク組成物
を、厚み100μmの未処理ポリエステルフイルム上に
バーコーター法により、インク乾燥膜厚3.5μmにな
るように塗布した。その後、遠赤外線装置により10分
間熱キュアした。得られた導電性インクのベタ部におけ
る体積固有抵抗は2.0×10−2Ωcmで表面抵抗は
2.1×10Ω/□であった。
【0038】次に、この導電性インク塗工面上に、ポリ
ビニルアルコール1g重量部、ヒドロキシプロピルメチ
ルセルロース1重量部g、表面濡れ剤(旭ガラスK.
K.製、サーフロン140)0.02重量部、水200
重量部の溶解塗液をバーコーター法により、乾燥膜厚
0.15μmになるように塗布した。
【0039】次に、この塗布工面上に、プリント配線基
板作製用感光性ドライフイルムとして市販されている、
アルカリ現像(炭酸ソーダ水)タイプの耐メッキレジス
ト用感光性ドライフイルムレジストフイルム(レジスト
膜厚約12μm)をカバーフイルムを剥がした後、ラミ
ネータにより密着良くラミネートした。次に、ライン巾
20μm、ラインピッチ250μmのメッシュパターン
のマスク原稿を介して、紫外線露光し、所定の炭酸ソー
ダ水現像液により、導電性インク層上の未露光部の感光
層及び薄膜の水溶性樹脂層を除去した。
【0040】次に、電解銅メッキ用処理液(硫酸銅75
g/l、硫酸190g/l、塩素イオン50ppm、及
びメルテックス社製カバークリームPCM5ml/l)
を用い、所定の方法(25℃、3A/cm)に従っ
て、レジスト開口部である、導電性インク層上にのみに
膜厚12μmの銅メッキを施し、ライン巾20μm、ラ
インピッチ250μmの銅メッシュパターンを作製し
た。次に、該フイルムの銅メッキされた面を、アクリル
系接着剤を介して(膜厚8μm)透明アクリル基板と接
着させ、アクリル基板上にメッシュパターンを光硬化レ
ジストごと転写し、仮支持体を剥離した。各部の剥離
は、硬化レジストがある部分では、硬化レジスト層と導
電性インク層の間で剥離され、金属メッシュパターンが
ある部分では、導電性インク層と仮支持体の間で剥離さ
れた。得られた透明電磁波シールド部材のシールド性は
1〜1、000MHzの周波数の範囲に亘って50d
B、可視光透過率70%を達成した。
【0041】実施例2 中間層として、Nメトキシメチル化ナイロン(帝国化学
産業社製、トレジンF30)のアルコール液を乾燥膜厚
0.08μmなるように導電性インク層上に塗布した以
外は実施例1と同じにした。この系においては、各部の
剥離は、硬化レジストがある部分では、硬化レジスト層
と導電性インク層の間で剥離され、金属メッシュパター
ンがある部分では、導電性インク層と金属メッキ層の間
で剥離された。
【0042】
【発明の効果】上記の説明から明らかなように、本発明
の方法により、PDP用前面フィルターとして高性能な
透明電磁波シールド部材を簡便に生産性良く作製するこ
とが出来る。更に本発明よる電磁波シールド部材は建築
物の電磁波障害防止のために窓ガラス等への適用にも有
効である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 仮支持体フイルム基材上に、電解金属メ
    ッキ可能な表面抵抗を有する導電性インク塗料よりなる
    塗工層、その上層にネガタイプ光重合性感光層を少なく
    とも設けた転写感材において、該導電性インク層と該光
    硬化性感光層の間に、膜厚0.05〜1.5μmの水溶
    性樹脂層あるいは水膨潤性樹脂層を設けたことを特徴と
    する転写感材。
  2. 【請求項2】 請求項1の感材を用いてマスク露光、現
    像し、その後該露光部をメッキレジストとして、導電性
    インク層上の該感光層の末露光部の該現像により生じた
    開口部にのみ、電解メッキ法により金属をメッキし、別
    の基体上に接着剤を介して金属メッキパターンを転写す
    る金属パターン形成方法において、、転写に際して、非
    画像部は該導電性インク塗工面と該光硬化レジストの間
    で剥離され、金属メッキパターン部は、該フイルム基材
    と該導電性インク塗工面の間で剥離されるか、あるいは
    該導電性インク塗工面と電解メッキにより形成された金
    属パターン面の間で剥離されることを特徴とする転写型
    金属パターン形成方法。
  3. 【請求項3】 請求項2において、金属パターンがメッ
    シュパターンであることを特徴とする透明電磁波シール
    ド部材作製方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010041003A (ja) * 2008-08-08 2010-02-18 Sumitomo Osaka Cement Co Ltd ディスプレイ用光学フィルター及びその製造方法

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