JP2000258260A - 電気容量式力測定装置 - Google Patents
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Abstract
変化、湿度変化、経時変化などに影響されることなく安
定に測定することができる電気容量式力測定装置を提供
する。 【解決手段】 弾性変形部12とベース部13とを、そ
れらの間にスペーサを介在させることなく一体的に接合
したセンサユニット11の弾性変形部の先端に取り付け
たプローブ14に作用する力を、弾性変形部とベース部
との対向面に設けた電極間の電気容量の変化として測定
する。これらの電極を高周波発振回路22の共振回路に
接続し、前記力によって変化するその共振周波数の変化
を測定するために、高周波発振回路の出力信号を所定の
時間に亘ってデジタル周波数カウンタ23で計測する。
Description
る装置、特に測定すべき力による電気容量の変化を検出
して力を測定する電気容量式力測定装置に関するもので
ある。
の分野において益々高くなってきている。微小な変位を
測定する技術の一つとして、光学式のものが提案されて
いる。しかしこの場合には光ビームの光路の位置的な変
化を検出する光電変換素子の分解能に問題があり、ミク
ロンオーダーの微小な変位を十分高い精度で測定するこ
とは困難である。
中の磁性部材の変位を測定したり、電気容量の変化を検
出することも提案されている。この内、磁気的な測定方
法は分解能や測定精度の点で問題があり、微小な力また
は変位を高精度で測定するのには適していない。電気容
量を利用するものは、コンデンサを構成する一対の電極
の一方の変位を電気容量の変化として検出するものであ
り、高感度であるとともに精度も高いという特長があ
る。
量の変化を利用して微小な力や変位を測定する装置とし
て、例えば特開平4ー2497216号公報や同4ー2
99227号公報に記載されたものがある。これらの従
来の装置においては、測定すべき力によって変位する弾
性変形部と、これを支持するベース部との間に微小なギ
ャップを形成し、このギャップを挟んで互いに対向する
電極を設け、これらの電極によって構成されるコンデン
サの容量値の変化を検出することによって力または変位
を測定するようにしている。
感度はギャップの間隔に反比例して大きくなるので、微
小な力を大きな感度で測定するためには、ギャップの間
隔を1〜100μmときわめて小さくする必要がある。
従来の力測定装置においては、微小なギャップを形成す
るために、ベース部の平坦な表面に、膜厚がギャップの
間隔にほぼ等しいポリマーフィルムなどのスペーサを介
して接着している。しかしポリマーフィルムなどの軟質
材料は、温度変化、湿度変化、経時変化などが大きく、
ギャップの間隔を正確に維持できず、測定感度や測定精
度の不安定性を招き、測定の信頼性が得られない欠点が
ある。
ために半導体装置の製造技術として確立されている手法
を利用し、シリコンまたはゲルマニウムのウエファをエ
ッチングして弾性変形部およびベース部を一体の構造と
して形成することが提案されている。しかしながら、例
えば長さが数十ミリの弾性変形部の一部をベース部の一
部に対してミクロンオーダーのギャップを介して正確に
離間して形成することは非常に難しく、設計通りのもの
を製造することは困難であり、測定精度が低いと共にダ
イナミックレンジも狭いという欠点がある。
ドとの結合によって試料に発生される伸縮量を力測定装
置で測定する場合には、弾性変形部の先端を力検出用プ
ローブの一端に連結し、このプローブの他端を一端が固
定された試料の他端に連結するようしている。この場
合、プローブの先端を針状に尖らせて蛋白試料に突き刺
して連結することが行われているが、この操作を行う際
にはプローブを介して弾性変形部に相当の応力が加わる
ことになる。従来の力測定装置の弾性変形部の剛性は十
分に高いものではないので、このような応力に対して耐
えることができず損傷し、甚だしい場合には破損してし
まう欠点がある。
いては、上述したギャップを対向して配置されている電
極によって構成されるコンデンサの容量変化を測定する
ために、例えばコンデンサを容量ブリッジの一辺に接続
したり、インダクタと共に共振回路を構成するように接
続している。いずれにしても従来の電気容量式力測定装
置においては、アナログ回路を用いてコンデンサの変化
を検出しているため、種々の要因により変動し安定した
測定ができないと共にダイナミックレンジも狭いという
問題がある。
いては、空気の導電率、誘電率、透磁率の変化による影
響があり、きわめて微小な容量の変化を正確に測定する
ことはできない。すなわち、コンデンサを構成する電極
の表面には吸着水膜が存在しているが、その膜厚が周囲
雰囲気の湿度や温度の変化による変動を受けるのでコン
デンサの容量が不安定となる。また、測定回路のコイル
やフィードバックトランス等も温度の変動を受けるので
安定した測定を行うことができない。
構成する弾性変形部とベース部との剛性を高めると共に
電極間の間隔をミクロンオーダーといった微小な間隔に
正確に保持することができるセンサユニットによって高
精度で安定した測定を行うことができる電気容量式力測
定装置を提供しようとするものである。
の微小な容量変化をデジタル的な手法によって正確にか
つ安定して検出することができる測定回路によって広い
ダイナミックレンジに亘って高精度で安定した測定を行
うことができる電気容量式力測定装置を提供しようとす
るものである。
トおよび測定回路の周囲雰囲気の温度や湿度の変化によ
る変動を軽減し、正確で安定した測定を行うことができ
る電気容量式力測定装置を提供しようとするものであ
る。
力測定装置は、測定すべき力が作用されて曲げ変形する
弾性変形部と、前記力によっては変形しない剛性を有す
るベース部とを有し、これら弾性変形部の一部とベース
部の一部との間にギャップが形成され、このギャップを
構成する弾性変形部およびベース部の表面にそれぞれ電
極を設けたセンサユニットと、このセンサユニットの前
記ギャップを介して対向する電極に接続された入力端子
を有し、これら電極によって構成されるコンデンサと直
列または並列に接続されるように前記入力端子に接続さ
れたインダクタと、これらコンデンサとインダクタとに
よって構成される共振周波数の変化として前記弾性変形
部に作用される力を測定する測定回路とを具え、前記セ
ンサユニットを硬質材料の一体構造としたことを特徴と
するものである。
装置においては、弾性変形部およびベース部を具えるセ
ンサユニットを硬質材料の一体構造としたので、弾性変
形部とベース部との間に軟質材料のスペーサを配置した
従来の電気容量式力測定装置のように温度変化、湿度変
化、経時変化などの影響を軽減することができ、微小な
力または変位を高精度で正確に測定することができる。
な実施例においては、前記ベース部に、前記弾性変形部
の一端と結合される取り付け面を形成すると共に前記ギ
ャップを介して弾性変形部と対向する面とを形成し、こ
れら取り付け面および対向面を互いに平行とすると共に
対向面を取り付け面から前記ギャップの間隔に等しい距
離だけ後退させて所望の間隔を有するギャップを形成す
る。このような場合には、ベース部の取り付け面および
対向面を同一平坦面となるように研削した後、対向面だ
けを所望のギャップの間隔に等しい距離だけ後退するよ
うに研削することによって例えば1〜100μmの微細
なギャップをきわめて正確に得ることができる。
においては、前記センサユニットの弾性変形部およびベ
ース部を、導電率が低く、熱膨張率が小さな材料、例え
ばガラスまたはセラミックス、特に溶融石英で形成する
のが好適である。
置においては、前記ベース部の取り付け面およびこれに
結合される弾性変形部の取り付け面に、弾性変形部に設
けられた電極に接続される導電パッドを設け、これらの
導電パッドを介して弾性変形部とベース部とを結合する
ことができる。このような構造によれば、弾性変形部に
設けられた電極を測定回路へ接続するためのリード線を
弾性変形部ではなくベース部に接続することができるの
で、リード線が弾性変形部の変位に影響を与えることが
なくなり、一層正確な測定が可能となる。
例えば上述した蛋白試料の測定に使用する場合には、前
記センサユニットの弾性変形部の先端に、測定すべき力
を発生する試料を保持するプローブを連結することがで
きる。この場合、弾性変形部の剛性は高いのでプローブ
を試料に突き刺すときに弾性変形部が過度に変形するよ
うなことはなく、したがって破損することもない。
置の好適な実施例においては、前記測定回路に、前記コ
ンデンサとインダクタによって構成される共振回路を含
む発振回路と、この発振回路から発生される前記共振周
波数にほぼ等しい周波数を有する発振信号の周波数の変
化をデジタル的に測定するデジタル周波数変化検出回路
とを設けることができる。このようなデジタル周波数変
化検出回路を設けることにより、周波数の微小な変化を
広いダイナミックレンジに亘って正確にかつ安定して検
出することができる。
を計数するデジタル周波数カウンタと、このデジタル周
波数カウンタが所定の時間に亘って計数した計数値を処
理して前記弾性変形部に作用する力を測定するデジタル
信号処理回路とで構成するか、前記発振信号を計数する
デジタル周波数カウンタと、このデジタル周波数カウン
タの計数値が所定の計数値に達するまでの時間を測定す
る回路と、この回路の出力信号を処理して前記弾性変形
部に作用する力を測定するデジタル信号処理回路とで構
成することができる。さらに、発振回路の能動素子とし
て、入力容量が低い半導体素子、例えばMES−FE
T,J−FETまたはMOS−FETなどを用いること
ができる。
の好適な実施例においては、前記センサユニットおよび
測定回路の少なくとも一部分を、外部雰囲気から遮断す
るハウジングに収納し、このハウジングを経て乾燥空気
を流通させることができる。このように乾燥した空気流
を絶えず流通させることによってハウジング内の温度、
湿度などの変動を抑えることができ、ギャップを介して
互いに対向する電極の表面に形成される吸着水膜の膜厚
をほぼ一定に保つことができ、安定した測定を行うこと
ができる。
測定装置の一実施例の全体の構成を示す線図である。セ
ンサユニット11は、弾性変形部12と、ベース部13
と、プローブ14とを有しているが、その詳細な構造に
ついては後に説明する。センサユニット11に設けられ
た一対の電極を測定回路21に設けた高周波発振回路2
2に接続し、これらの電極によって構成されるコンデン
サの容量によって決まる周波数の高周波信号を発生さ
せ、これをデジタル周波数カウンタ23に供給して所定
の時間に亘って高周波信号を計数した計数値を求め、こ
の計数値に基づいてプローブ14を介して弾性変形部1
2に作用する力を測定する。このようにして測定した力
を出力回路24で表示したり、プリントアウトする。
回路21の内の高周波発振回路22をハウジング25内
に配置し、ポンプ26からシリカゲルなどの乾燥剤27
を通過させた乾燥空気流を、ハウシングに設けた入り口
25aから流入させ、出口25bから排出させるように
する。このように乾燥した空気流をハウジング25を経
て流通させることによって、ハウジング内に配置したセ
ンサユニット11および高周波発振回路22の周囲雰囲
気の温度および湿度をほぼ一定に保つことできるので、
温度や湿度の変動に影響されない安定した測定を行うこ
とができる。
な構造を示す側面図であり、図3およびBは弾性変形部
12の構成を示す側面図および正面図、図4AおよびB
はベース部14の正面図および側面図である。弾性変形
部12は例えば厚みが0.5mmで長さが約20mm
で、幅が約5mmの平板を以て形成し、その一方の表面
の下端部12aにはコンデンサを構成する一方の電極1
5を設け、上端部には電極パッド16を設け、これらを
導体パターン17で接続したものである。
り、その長さは20mmで、幅は約5mmである。下端
部13aにはコンデンサを構成する他方の電極18を設
け、上端部13bには上述した電極パッド16と接合さ
れる電極パッド19を設ける。この上端部13bは弾性
変形部12と連結される取り付け面を構成するものであ
る。本発明においては、これら弾性変形部12およびベ
ース部13を、電気導電率が低く、熱膨張率が低い硬質
の材料、例えばガラスやセラミックスで形成するが、本
例では溶融石英で形成する。また、電極15および18
や電極パッド16および19は、金、プラチナなどの化
学的に安定な貴金属を蒸着して形成し、その膜厚は1μ
m以下とする。
8を設けた対向面13aと取り付け面13bとは互いに
平行とするが、対向面を取り付け面よりも所望のギャッ
プの間隔に等しい距離d、本例では10μm程度だけ後
退させている。このような構造は、最初に対向面13a
および取り付け面13bの双方を同一平面となるように
研削した後、対向面だけをさらに平行に距離dだけ研削
することによって容易にしかも正確に得ることができ
る。この場合、対向面13aおよび取り付け面13bの
平行度は、1〜0.1μm 、特に0.5μm 以下とする
のが好適である。
面12bを、ベース部13の取り付け面13bと連結す
るが、本発明では上述したように電極の対向面13aは
取り付け面13bから既に後退しているので、従来のよ
うにこれらの間にスペーサを介在させる必要はなく、直
接結合することができる。この結合は、米国コーニング
社から「ゼロデュアー(商品名)」なる商品名で販売さ
れている熱膨張係数がほぼ零のセラミックガラスで融着
することができる。このようにして本発明によれば、弾
性変形部12およびベース部13を軟質材料を介するこ
となく一体構造とすることができるので、温度変化、湿
度変化、経時変化などによってギャップ間隔dが変動す
ることがないので、微小な力をきわめて高い感度で正確
にしかも安定して測定することができる。
えば蛋白試料のリガンドとの結合によって生ずる力を測
定する場合には、図2に示すように弾性変形部12の下
端に連結したプローブ14および上端を固定したプロー
ブ14aを試料Sに突き刺すようにしている。このよう
に突き刺す際に、プローブ14を介して弾性変形部12
に力が加わるが、本発明では弾性変形部は剛固な材料で
形成されているので破損したりする恐れはない。
な構成を示すものであり、センサユニット11の電極1
5および18で構成されるコンデンサを可変コンデンサ
Cで示した。この可変コンデンサCの容量は、4〜40
pFの範囲で変化するものである。本例ではこのコンデ
ンサCと直列にインダクタ31を接続して共振回路を構
成し、これらコンデンサおよびインダクタの接続点をM
ES−FET32の第1のゲートG1 に接続する。
トランス33の1次巻線33aの一端に接続し、その他
端をコンデンサCに接続する。このフィードバックトラ
ンス33の2次巻線33bの一端を上述したMES−F
ET32のドレインDに接続してインダクタンス帰還型
の発振回路を構成する。フィードバックトランス33
は、溶融石英などの硬質でかつ熱膨張率が低く、誘電率
および透磁率の温度変化が少ない材料の中空或いは棒状
のコアに銀メッキ銅線を直接巻き付けて形成したもので
ある。このようにして安定度の高いインダクタンスを有
するフィードバックトランスを得ることができる。
4を経て接地し、第2のゲートG2はバイアス調整用の
半固定抵抗35の摺動接点に接続すると共にコンデンサ
36を経て接地する。半固定抵抗35は、直流電源37
の両端間に接続する。MES−FET32のドレインD
は、結合コンデンサ38を経てバッファ増幅器を構成す
るN型MOS−FET39のゲートGに接続する。この
ゲートは直流電源37の両端間に接続された直列抵抗4
0および41の接続点に接続する。フィードバックトラ
ンス33の2次巻線33bの他端を抵抗42を経て直流
電源37の正端子に接続する。さらに、MOS−FET
39のドレインDを直流電源37の正端子に接続し、ソ
ースSを抵抗43を介して直流電源の負端子に接続し、
この抵抗とソースとの接続点を出力端子44に接続す
る。
りである。 インダクタ31 7μH フィードバックトランスの1次巻線および2次巻線 1μH MES−FET32 SGM2006 MOS−FET39 2SK241 半固定抵抗35 500kΩ コンデンサ36 0.1μH 直流電源37 3〜7V 抵抗34、42 47Ω
4からは、例えば30〜50MHzの周波数の高周波信
号が発生され、その周波数は可変コンデンサCの容量の
変化によって変化することになる。したがって、図1に
示すプローブ14を介して弾性変形部12に与えられる
力に応じて電極15および18間の間隔が変化すること
によってコンデンサCの容量が変化するので、その変化
を検出することによって力を測定することができる。本
例では、高周波発振回路22から出力される高周波信号
をデジタル周波数カウンタ23へ供給し、一定時間の計
数値を求める。このデジタル周波数カウンタ23の基準
として水晶振動子などの高精度な基準発振器を使用する
ことにより安定性は10-6〜10-8に達するので、微小
な周波数の変化をきわめて高い分解能で安定して測定す
ることができ、しかもダイナミックレンジも105 程度
ときわめて広いものが得られる。これに対し、従来のア
ナログ式の周波数変化検出回路ではダイナミックレンジ
は高々103 程度と狭いものである。
れる力を、弾性変形部12の変位を介してコンデンサの
容量の変化として検出しているが、その理論について以
下に説明する。外部より弾性変形部12に力が加わると
変形が起こるが、これは片持ち梁の曲げを表す式で説明
することができる。今、弾性変形部12の電極部分にお
ける変形量をy、外力をF、弾性変形部のヤング率(縦
弾性率)をE、弾性変形部の断面2次モーメントをI
Z 、弾性変形部の変形部分の長さをlとすると、
をh、幅をbとすると、
良く、 F=κy (4) と表現することができる。
1のコンデンサの容量Cと共振回路のインダクタ31の
インダクタンスLより、
られていない状態のギャップの間隔をd、互いに対向す
る電極15、18の面積をS、真空の誘電率をε(ただ
し大気中の誘電率もほぼ同じであるとする)とすると、
変化率を求めると、コンデンサのギャップ間隔dは外力
により変化するためd±yとなることを考慮すると、
比べて十分小さいと仮定すると、d+yはdと近似でき
る。したがって、上式(7)は、
め、結果として外力と周波数とは比例し、その比例係数
が式(8)で表されたものとなる。
弾性変形部12が水平となるように90度回転し、弾性
変形部に細いワイヤを用いて種々の重りを吊るしたとき
の周波数の変化の実測値を示すものである。横軸に示す
ように重りを1g〜1mgの範囲で変化させたときの周
波数の変化を縦軸にプロットして示すものであり、外力
と周波数変化とはほぼ比例関係にあることがわかる。こ
こで、無負荷時における周波数は50MHzとしたが、
本発明ではこの周波数は20〜60MHzとするのが好
適である。また、測定分解能はほぼ30μgであると予
想される。このように本発明の電気容量式力測定装置は
ほぼ理論通りに動作していることが確認された。
ものではなく、幾多の変更や変形が可能である。例え
ば、上述した実施例ではセンサユニットの弾性変形部を
片持ち梁構造としたが、図6に示すように両持ち梁構造
とすることもできる。この場合には、細条状の弾性変形
部51の両端をベース部52の取り付け面に接合し、中
央に設けた電極53を、ベース部の中央の突起54に設
けた電極55と対向させてコンデンサを構成することが
できる。
ものである。上述した実施例では弾性変形部12に設け
た電極15は、電極パッド16および19を介して測定
回路へ接続するように構成したが、本例では電極15を
導体パターン17を介して弾性変形部の取り付け面とは
反対側の表面に設けた電極パッド16へ接続し、この電
極パッドにリード線61を接続する。このような構成で
は、弾性変形部12とベース部13との接合面には電極
パッドが介在しないためこれらの面を直接接合すること
ができる。
ース部13との結合は、機械的結合方法、レーザー熔接
法、化学的表面活性法などによって実現することが可能
である。例えば、レーザー熔接法を採用する場合には、
それぞれ弾性変形部とベース部とを構成する2つのガラ
ス部材を重ねた状態で炭酸ガスレーザによって接合面を
局所的に加熱して接合することができる。本発明によれ
ば、何れの接合方法を採用する場合でも、弾性変形部と
ベース部との間には軟質材料が介挿されないので、周囲
環境の変化や経時変化に影響されることなくこれらの間
のギャップを正確に維持することができる。
路22からの高周波信号をデジタル周波数カウンタ23
で計数する場合に、所定の時間に亘って計数した値から
周波数変化を測定するようにしたが、予め決められた計
数値に達するまでの時間を計測し、この時間から周波数
の変化を測定するようにしても良い。
溶融石英のようなガラスで形成したが、インバーのよう
な合金で形成することもできるが、このような導電性の
材料を用いる場合には電極の絶縁手段が必要になる。し
たがって少なくとも弾性変形部は上述したように導電率
が低いと共に熱膨張率も低いガラスやセラミックスで形
成する方が好適である。
力測定装置においては、センサユニットを構成する弾性
変形部とベース部とを硬質の材料の一体構造とするの
で、コンデンサを構成する電極間のギャップの間隔を、
特に温度変化、湿度の変化や経時変化などに影響される
ことがなくきわめて正確に所定の値とすることができ
る。したがって、微小な力によるコンデンサの容量値の
僅かな変化もきわめて正確に検出することができ、安定
な測定が可能である。
ンダクタによって構成される共振回路の共振周波数の変
化をデジタル的に測定するデジタル周波数変化検出回路
を設けた実施例では、周波数の微小な変化を広いダイナ
ミックレンジに亘って正確にかつ安定して検出すること
ができる。
一実施例の全体の構成を示す線図である。
成を示す側面図である。
細な構造を示す側面図および正面図である。
な構成を示す正面図および側面図である。
波発振回路の詳細な構成を示す回路図である。
化との関係の実測データを示すグラフである。
センサユニットの他の実施例の構成を示す側面図であ
る。
示す側面図である。
ベース部、 14 プローブ、 15 電極、 16、
18 電極パッド、 21 測定回路、22 高周波発
振回路、 23 デジタル周波数カウンタ、 24 出
力回路、25 ハウジング、 26 ポンプ、 27
乾燥剤
Claims (14)
- 【請求項1】 測定すべき力が作用されて曲げ変形する
弾性変形部と、前記力によっては変形しない剛性を有す
るベース部とを有し、これら弾性変形部とベース部との
間にギャップが形成され、このギャップを構成する弾性
変形部およびベース部の表面にそれぞれ電極を設けたセ
ンサユニットと、このセンサユニットの前記ギャップを
介して対向する電極に接続された入力端子を有し、これ
ら電極によって構成されるコンデンサと直列または並列
に接続されるように前記入力端子に接続されたインダク
タと、これらコンデンサとインダクタとによって構成さ
れる共振周波数の変化として前記弾性変形部に作用され
る力を測定する測定回路とを具え、前記センサユニット
を硬質材料の一体構造としたことを特徴とする電気容量
式力測定装置。 - 【請求項2】 前記センサユニットの弾性変形部および
ベース部を、導電率が低く、熱膨張率が小さな硬質材料
で形成したことを特徴とする請求項1に記載の電気容量
式力測定装置。 - 【請求項3】 前記弾性変形部およびベース部の硬質材
料を、ガラスまたはセラミックスとしたことを特徴とす
る請求項2に記載の電気容量式力測定装置。 - 【請求項4】 前記弾性変形部およびベース部の材料
を、溶融石英としたことを特徴とする請求項3に記載の
電気容量式力測定装置。 - 【請求項5】 前記ベース部に、前記弾性変形部の一端
と結合される取り付け面を形成すると共に前記ギャップ
を介して弾性変形部と対向する面とを形成し、これら取
り付け面および対向面を互いに平行とすると共に対向面
を取り付け面から前記ギャップの間隔に等しい距離だけ
後退させたことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記
載の電気容量式力測定装置。 - 【請求項6】 前記ベース部の取り付け面およびこれに
結合される弾性変形部の取り付け面に、弾性変形部に設
けられた電極に接続される導電パッドを設け、これらの
導電パッドを介して弾性変形部とベース部とを結合した
ことを特徴とする請求項5に記載の電気容量式力測定装
置。 - 【請求項7】 前記ギャップの間隔を1〜100μmと
したことを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の弾
性表面波装置。 - 【請求項8】 前記センサユニットの弾性変形部の先端
に、測定すべき力を発生する試料を保持するプローブを
連結したことを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載
の電気容量式力測定装置。 - 【請求項9】 前記測定回路に、前記コンデンサとイン
ダクタによって構成される共振回路を含む発振回路と、
この発振回路から発生される前記共振周波数にほぼ等し
い周波数を有する発振信号の周波数の変化を測定する周
波数変化検出回路とを具えることを特徴とする請求項1
〜8の何れかに記載の電気容量式力測定装置。 - 【請求項10】 前記周波数変化検出回路が、前記発振
信号を計数するデジタル周波数カウンタと、このデジタ
ル周波数カウンタが所定の時間に亘って計数した計数値
を処理して前記弾性変形部に作用する力を測定するデジ
タル信号処理回路とを具えることを特徴とする請求項9
に記載の電気容量式力測定装置。 - 【請求項11】 前記周波数変化検出回路が、前記発振
信号を計数するデジタル周波数カウンタと、このデジタ
ル周波数カウンタの計数値が所定の計数値に達するまで
の時間を測定する回路と、この回路の出力信号を処理し
て前記弾性変形部に作用する力を測定するデジタル信号
処理回路とを具えることを特徴とする請求項9に記載の
電気容量式力測定装置。 - 【請求項12】 前記発振回路の能動素子として、入力
容量が低い半導体素子を設けたことを特徴とする請求項
9〜11の何れかに記載の電気容量式力測定装置。 - 【請求項13】 前記入力容量の低い半導体素子として
MES−FET,J−FETまたはMOS−FETを用
いたことを特徴とする請求項12に記載の電気容量式力
測定装置。 - 【請求項14】 前記センサユニットおよび測定回路の
一部分を、外部雰囲気から遮断するハウジングに収納
し、このハウジングを経て乾燥空気を流通させることを
特徴とする請求項1〜13の何れかに記載の電気容量式
力測定装置。
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