JP2000256779A - 低温靱性に優れた超高強度鋼管およびその製造方法 - Google Patents

低温靱性に優れた超高強度鋼管およびその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 引張り強度900MPa以上(API規格X100超) の超
高張力溶接鋼管において母材と共に溶接部(溶接金属+
溶接熱影響部)の低温靱性に優れた超高強度溶接鋼管及
びその製造方法を提供する。 【解決手段】 所定の成分を含有した母材及び溶接金属
部からなり、かつ溶接金属部のNi量が母材のNi量に比べ
て1%以上高く、かつ該溶接金属部及び母材熱影響部を含
むシーム溶接部がA1+100℃〜1000℃に再加熱処理された
ことを特徴とする低温靱性に優れた超高強度鋼管および
その製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、900MPa以上の引張
り強度(TS)を有する低温靱性の優れた超高強度鋼管及び
その製造方法に関するもので、天然ガス及び原油輸送用
ラインパイプをはじめ、各種圧力容器、産業機械などに
使用できる。
【0002】
【従来の技術】近年、原油・天然ガスを長距離輸送する
パイプラインに使用するラインパイプは、(1) 高圧化に
よる輸送効率の向上や(2) ラインパイプの外径・重量の
低減による現地施工能率の向上のため、ますます高張力
化する傾向にある。これまでに米国石油技術協会(API)
規格でX80(降伏強さ551MPa以上、引張り強さ620MPa以
上) までのラインパイプが実用化されているが、さらに
高強度のラインパイプに対するニーズが強くなってき
た。
【0003】現在、超高強度ラインパイプ製造法の研究
は、従来のX80 ラインパイプの製造技術( 例えばNKK 技
報No.138(1992),p24-31 、およびThe 7th Offshore Mec
hanics and Arctic Engineering(1988), Volume, p.179
-185) を基本に検討されているが、これではせいぜい、
X100( 降伏強さ689MPa以上、引張り強さ760MPa以上)ラ
インパイプの製造が限界と考えられる。X100を越える超
高強度ラインパイプについては、その鋼板の製造法につ
いての研究は既に行われている(PCT/LP96/00155,0015
7)。しかし、このような超高強度のラインパイプの製造
においては、特に溶接部の低温靱性の向上が大きな課題
となる。
【0004】従来から、ラインパイプの超高張力化にと
もない、溶接部の低温靱性を十分満足することは非常に
困難であった。例えば、従来のX100ラインパイプの溶接
会合部の低温靱性は-30 ℃で50J 未満と低いものであっ
た。従って、近年、 X100 を超えた超高強度のラインパ
イプにおいて、その溶接部(溶接金属+母材熱影響部)
の低温靱性を向上させる( 例えば、-30 ℃で50J 以上、
好ましくは80J 以上)ことが要望されている。
【0005】従来、このようなX100を越えた超高強度ラ
インパイプの製造は、強度・低温靱性バランスや溶接熱
影響部(HAZ) 靱性、現地溶接性など多くの問題を抱えて
おり、工業的な製造はされていなかった。一方、従来、
X80 以下の強度の鋼管においては、シーム溶接部の低温
靱性を向上させる方法として、例えば特公昭58-17808号
公報あるいは特開昭57-35636号公報に開示されているよ
うな鋼管全体に対して所定の温度に焼入れ・焼戻し等の
2 回の熱処理を行い、シーム溶接部の低温靱性を改善す
る方法が知られている。しかしながら、鋼管全体を焼入
れ後に焼戻しを行った場合、焼戻し時に粗大な析出物が
生成して低温靱性をあまり改善させられなかったり、強
度が低下して所望の強度が得られなかったりする。ま
た、鋼管全体に対して2 回の熱処理を行うため、コスト
がかかる等の問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な従来の問題点に鑑み、引張り強度900MPa以上(API規格
X100超) の超高強度溶接鋼管において母材と共に溶接部
(溶接金属+溶接熱影響部)の低温靱性に優れた超高強
度溶接鋼管及びその製造方法を提供するものである。な
お、本発明でいう超高強度とは、引張り強度が900MPa以
上の強度を意味する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、低温靱性
に優れた引張り強さが900MPa以上の超高強度鋼管を得る
ために、特に強度が高い鋼管で課題となる溶接部の低温
靱性向上を狙って、種々の鋼管の母材及び溶接部の成分
組成、溶接部の熱処理条件について鋭意研究を行い、従
来に比べ母材及び溶接部共に非常に低温靱性の優れた超
強度鋼管を発明するに至った。
【0008】すなわち、本発明の要旨は、 (1)重量%で、 C: 0.04 〜0.1% Si:0.6% 以下 Mn:1.7〜2.5% P:0.015%以下 S:0.003%以下 Ni:0.1〜1% Mo:0.15 〜0.6% Nb:0.01 〜0.1% Ti:0.005〜0.03% Al:0.06%以下 を含有し、さらに B:0.002%以下 N:0.001 〜0.006%以下 V:0.1%以下 Cu:1% 以下 Cr:1% 以下 Ca:0.01%以下 REM:0.02% 以下 Mg:0.006% 以下 の1 種または2 種以上を含有し、残部が鉄および不可避
的不純物からなる母材と、 C:0.04〜0.14% Si:0.05 〜0.4% Mn:1.2〜2.2% P:0.01% 以下 S:0.01% 以下 Ni:1.3〜3.2%以下 Cr+Mo+V:1 〜2.5% B:0.005%以下 を含有し、残部が鉄および不可避的不純物からなる溶接
金属部からなり、かつ溶接金属部のNi量が母材のNi量に
比べて1%以上高く、かつ該溶接金属部及び母材熱影響部
を含むシーム溶接部がA1+100℃〜1000℃に再加熱処理さ
れたことを特徴とする低温靱性に優れた超高強度鋼管。 (2)重量%で、 C: 0.04 〜0.1% Si:0.6% 以下 Mn:1.7〜2.5% P:0.015%以下 S:0.003%以下 Ni:0.1〜1% Mo:0.15 〜0.6% Nb:0.01 〜0.1% Ti:0.005〜0.03% Al:0.06%以下 を含有し、さらに B:0.002%以下 N:0.001 〜0.006%以下 V:0.10% 以下 Cu:1% 以下 Cr:1% 以下 Ca:0.01%以下 REM:0.02% 以下 Mg:0.006% 以下 の1 種または2 種以上を含有し、残部が鉄および不可避
的不純物からなる母材と、 C:0.04〜0.14% Si:0.05 〜0.4% Mn:1.2〜2.2% P:0.01% 以下 S:0.01% 以下 Ni:1.3〜3.2%以下 Cr+Mo+V:1.0 〜2.5% B:0.005%以下 を含有し、残部が鉄および不可避的不純物からなる溶接
金属部からなり、かつ溶接金属部のNi量が母材のNi量に
比べて1%以上高く、かつシーム溶接部における母材熱影
響部の組織中のMA( Martensite-Austenite Constitu
ent )の占積率が10%以下であり、かつ結晶粒径がが
平均円相当径で20μm以下であるマルテンサイトもし
くはベイナイト主体の組織であることを特徴とする低温
靱性に優れた超高強度鋼管。 (3)シーム溶接部がA1+100℃〜1000℃に再加熱処理さ
れたことを特徴とする上記(2)に記載の低温靱性に優
れた超高強度溶接鋼管。 (4)母材およびシーム溶接部の引張り強度が900MPa以
上であることを特徴とする上記(1)から(3)の何れ
かに記載の低温靱性に優れた超高強度溶接鋼管。 (5)重量%で、 C: 0.04 〜0.1% Si:0.6% 以下 Mn:1.7〜2.5% P:0.015%以下 S:0.003%以下 Ni:0.1〜1% Mo:0.15 〜0.6% Nb:0.01 〜0.1% Ti:0.005〜0.03% Al:0.06%以下 を含み、さらに B:0.002%以下 N:0.001 〜0.006%以下 V:0.1%以下 Cu:1% 以下 Cr:1% 以下 Ca:0.01%以下 REM:0.02% 以下 Mg:0.006% 以下 の1 種または2 種以上を含有し、残部が鉄および不可避
的不純物からなり、引張り強度が900MPa以上である鋼板
を管状に成形後、突き合わせ部を内外面から C:0.01〜0.12% Si:0.3% 以下 Mn:1.2〜2.4% Ni:4〜8.5%以下 Cr+Mo+V:3 〜5% を含有し、残部が鉄および不可避的不純物からなる溶接
ワイヤーと焼成型または溶融型フラックスを用いてサブ
マージアーク溶接を行い、拡管した後、溶接部をA1+100
℃〜1000℃に再加熱後、空冷以上の冷却速度で冷却する
ことを特徴とする低温靱性に優れた高強度鋼管の製造方
法。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の内容について詳細
に説明する。本発明は、900MPa以上(API規格X100超) の
引張り強さ(TS)を有する低温靱性の優れた超高強度ライ
ンパイプ等に用いられる超高強度鋼管に関する発明であ
る。この強度レベルの超高強度ラインパイプでは、従来
主流であるX65 と較べ約2 倍の圧力に耐えるため、同じ
サイズで約2 倍のガスを輸送することが可能である。X6
5 の場合は圧力を高めるためには肉厚を厚くする必要が
あり、材料費、輸送費、現地溶接施工費が高くなってパ
イプライン敷設費が大幅に上昇する。これが900MPa以上
の引張り強さ(TS)を有する低温靱性に優れた超高強度ラ
インパイプが必要とされる理由である。一方、高強度に
なると急激に鋼管の製造が困難になる。特に、高強度化
にともない母材熱影響部を含む溶接部の低温靱性の低下
が問題になり、これは溶接熱影響部の会合部あるいは会
合部+1mm付近に旧オーステナイト粒界に沿って粗大なMA
(Martensite-Austenite Constituent :以下MAと呼
ぶ。)が生成し、これが破壊の起点となり、吸収エネル
ギー値を著しく低下させる要因となっている。そこで、
本発明者らは、溶接熱影響部の1/2t部の会合部あるいは
会合部+1mmにおいて、V ノッチシャルピー吸収エネルギ
ーが−30℃で50J 以上の低温靱性が得られることを目標
として、900MPa以上の超高強度鋼管の製造条件、特に溶
接部の再加熱温度について詳細に調査した。
【0010】図1 に0.07%C-1.95%Mn-0.6%Cr-0.35%Ni-0.
4%Cu-0.45%Mo-0.03%Nb-0.05%V-0.015%Tiの鋼板を管状に
成形後、突き合わせ部の内外面から1 層のSAW(サブマー
ジドアークウエルデイ ング) 溶接して得られた鋼管の溶
接部(溶接金属部及び母材熱影響部)を加熱処理した時
の再加熱温度と溶接部における母材熱影響部の低温靱性
との関係を示す。この鋼管の溶接金属部の成分は、0.07
%C-1.7%Mn-2.0%Ni-1.0%Cr-0.8%Mo-0.03%V-0.0003%Bであ
った。図1 の溶接部の再加熱温度と低温靱性の関係か
ら、A1直上またはそれ以下の温度で再加熱した場合に
は、粗大なMAが発生し、これが破壊の起点となり低温靱
性を劣化させる。これに対して、溶接部の再加熱温度を
A1+100℃からA3の温度にすると、オーステナイトの生成
が促進し、その結果、MAが微細化し、粗大なMAが減少す
るため溶接部の低温靱性が著しく向上することがわかっ
た。また、溶接部の再加熱温度をさらにA3から1000℃の
温度にしてもオーステナイトの粒成長は少なく、低温靱
性を向上できることが判明した。
【0011】図2 には、図1 と同じ成分系の鋼管の溶接
部の再加熱温度とオーステナイト分率の関係を示した。
図から再加熱温度がA1+100℃ではオーステナイト分率が
60%となり、A3点では100%オーステナイト単相となるこ
とがわかる。従って、鋼管の溶接部の熱処理条件によっ
て、溶接部における熱影響部の組織にオーステナイト分
率:60% 以上のオーステナイトを生成させることによ
り、溶接部の組織中の粗大なMAを減少させるとともに
微細な結晶粒径を確保でき、低温靱性が向上することが
判明した。
【0012】上述の鋼管の溶接部の熱処理条件と低温靱
性の関係から溶接部の再加熱温度をA1+100℃以上1000℃
以下とし、その時のオーステナイト分率を60% 以上100%
以下にすることが溶接部の低温靱性を向上させるために
極めて重要である。本発明では、鋼管の溶接部の熱処理
条件において、上記溶接部の低温靱性を向上の点から再
加熱温度をA1+100℃以上1000℃以下とする。ここで、再
加熱温度の上限は、1000℃以上とすると熱処理でのコス
トが上昇するうえに、加熱γ粒が成長・粗大化してい
き、溶接部の低温靱性が徐々に劣化していくため、その
上限を1000℃とした。
【0013】また、本発明の鋼管の溶接部の母材熱影響
部の組織は、その組織中のMAの占積率が10%以下で
あり、かつ結晶粒径が20μm以下であるマルテンサイ
トもしくはベイナイト主体の組織であるものとする。こ
こで、上記MAの占積率、結晶粒径の上限は、溶接部の
低温靱性向上の効果を発揮できるMAの占積率:10%
以下、結晶粒径:20μm以下とした。
【0014】次に、本発明の鋼管の母材成分の限定理由
を以下に述べる。C 量は0.04〜0.1%に限定する。炭素
(C) は鋼の強度向上に極めて有効であり、マルテンサイ
ト組織において目標とする強度を得るためには、最低0.
04%Cは必要である。しかし、C 量が多すぎると母材、HA
Z の低温靱性や現地溶接性の著しい劣化を招くので、そ
の上限を0.1%とした。さらに望ましくは上限値は0.08%
が好ましい。
【0015】Siは、脱酸や強度向上のために添加する元
素であるが、多く添加するとHAZ 靱性、現地溶接性を著
しく劣化させるので上限を0.6%とした。鋼の脱酸はAlで
もTiでも十分可能であり、Siは必ずしも添加する必要は
ない。Mnは、本発明鋼のミクロ組織をマルテンサイト・
ベイナイト主体の組織とし、優れた強度・低温靱性バラ
ンスを確保するうえで不可欠な元素であり、その下限は
1.7%である。しかし、Mnが多すぎると鋼の焼き入れ性が
増してHAZ 靱性、現地溶接性を劣化させるだけでなく、
連続鋳造鋼片の中心偏析を助長し、母材の低温靱性をも
劣化させるので上限を2.5%とした。
【0016】本発明では不純物元素であるP,S 量をそれ
ぞれ0.015%、0.003%以下とする。この主たる理由は母材
およびHAZ の低温靱性をより一層向上させるためであ
る。P量の低減は連続鋳造スラブの中心偏析を軽減する
とともに、粒界破壊を防止して低温靱性を向上させる。
また、S 量の低減は熱間圧延で延伸化するMnS を低減
し、延靱性を向上させる効果がある。
【0017】Niは、低炭素の本発明鋼を低温靱性や現地
溶接性を劣化させることなく向上させるために添加す
る。Ni添加はMnやCr,Mo 添加に比較して圧延組織中に低
温靱性に有害な硬化組織を形成することが少ないばかり
か、0.1%以上の微量Ni添加がHAZ 靱性にも有効であるこ
とが判明した(HAZ靱性上とくに有効なNi添加量は0.3%以
上である) 。しかし、添加が多すぎると経済性だけでな
く、HAZ 靱性や現地溶接性を劣化させるので、その上限
を1%とした。また、Ni添加は連続鋳造時、熱間圧延時に
おけるCu割れの防止にも有効である。この場合、Ni量は
Cu量の1/3 以上添加する必要がある。
【0018】Moは、鋼の焼き入れ性を向上させ、目的と
するマルテンサイト・ベイナイト主体の組織を得るため
に添加する。B 添加鋼においてはMoの焼き入れ向上効果
が高まり、また、MoはNbと共存して制御圧延時にオース
テナイトの再結晶を抑制し、オーステナイト組織の微細
化にも効果がある。このような効果を得るためにMoは最
低でも0.15% 必要である。しかし、過剰なMo添加はHAZ
靱性、現地溶接性を劣化させ、さらにB の焼き入れ性向
上効果を消失せしめることもあるので、その上限を0.6%
とした。
【0019】Nbは、Moと共存して制御圧延時にオーステ
ナイトの再結晶を抑制して組織を微細化するだけでな
く、析出硬化や焼き入れ性増大にも寄与し、鋼を強靱化
する。特にNbとB が共存すると焼き入れ性向上効果が相
乗的に高まる。従って、それらの効果を得るために、0.
01%以上添加するが、Nb添加量が多すぎると、HAZ 靱性
や現地溶接性に悪影響をもたらすので、その上限を0.1%
とした。
【0020】Tiは、微細なTiN を形成し、スラブ再加熱
時およびHAZ のオーステナイト粒の粗大化を抑制してミ
クロ組織を微細化し、母材およびHAZ の低温靱性を改善
する。また、B の焼き入れ性向上効果に有害な固溶N を
TiN として固定する役割も有する。これらの目的のため
に、Ti量は3.4N( それぞれ重量%)以上添加することが望
ましい。また、Alが少ないとき( 例えば0.004%以下) 、
Tiは酸化物を形成し、HAZ において粒内フェライト生成
核として作用し、HAZ 靱性を微細化する効果も有する。
このようなTiN の効果を発現させるためには、最低0.00
5%のTi添加が必要である。しかし、Ti量が多すぎると、
TiN の粗大化やTiC による析出効果が生じ、低温靱性を
劣化させるので、その上限を0.03% に限定した。
【0021】Alは、通常脱酸材として鋼に含まれる元素
で、組織の微細化にも効果を有する。しかし、Al量が0.
06% を越えるとAl系非金属介在物が増加して鋼の清浄度
を害するので、上限を0.06% とした。しかし、脱酸はTi
あるいはSiでも可能であり、Alは必ずしも添加する必要
がない。本発明の鋼管母材では、以上の成分を必須元素
とするが、選択的に以下成分を添加する。
【0022】B は、極微量で鋼の焼き入れ性を飛躍的に
高め、目的とするマルテンサイト・ベイナイト主体の組
織を得るために非常に有効な元素である。さらに、B は
Moの焼き入れ性向上効果を高めると共に、Nbと共存して
相乗的に焼き入れ性を増す。一方、過剰に添加すると、
低温靱性を劣化させるだけでなく、かえってB の焼き入
れ性向上効果を消失せしめることもあるので、その上限
を0.0020% にした。
【0023】N は、TiN を形成し、スラブ再加熱時およ
びHAZ のオーステナイト粒の粗大化を抑制して母材、HA
Z の低温靱性を向上させる。このために必要な最小量は
0.001%である。しかし、N 量が多すぎるとスラブ表面疵
や固溶N によるHAZ 靱性の劣化、B の焼き入れ性向上効
果の低下の原因となるので、その上限は0.006%に抑える
必要がある。
【0024】次に、V 、Cu、Cr、Ca、REM 、Mgを添加す
る理由について説明する。これらの元素を添加する主た
る目的は、本発明鋼の優れた特徴を損なうことなく、強
度・低温靱性の一層の向上や製造可能な鋼材サイズの拡
大を図るためである。従って、その添加量は自ずから制
限されるべき性質のものである。V は、Nbとほぼ同等の
効果を有するが、その効果はNbに比較して弱い。しか
し、超高強度鋼におけるV 添加効果の効果は大きく、Nb
とV の複合添加は本発明鋼の優れた特徴をさらに顕著な
ものとする。上限はHAZ 靱性、現地溶接性の点から0.1%
まで許容できるが、特に0.03〜0.08% の添加が望ましい
範囲である。
【0025】Cuは、母材、溶接部の強度を増加させる
が、多すぎるとHAZ 靱性や現地溶接性を著しく劣化させ
る。このためCu量の上限は1%である。Crは、母材、溶接
部の強度を増加させるが、多すぎるとHAZ 靱性や現地溶
接性を著しく劣化させる。このため、Cr量の上限は0.6%
である。CaおよびREM は、硫化物(MnS) の形態を制御
し、低温靱性を向上させる( シャルピー吸収エネルギ−
の増加等) 。Ca量が0.006%、REM が0.02% を越えて添加
するとCaO-CaS またはREM-CaS が大量に生成して大型ク
ラスター、大型介在物となり、鋼の清浄度を害するだけ
でなく、現地溶接性にも悪影響を及ぼす。このためCa添
加量の上限を0.006%またはREM 添加量の上限を0.02% に
制限した。なお、超高強度ラインパイプでは、S,O 量を
それぞれ0.001%、0.002%以下に低減し、かつESSP=(Ca)
[1-124(O)]/1.25Sを0.5 ≦ESSP≦10.0にすることが特
に有効である。
【0026】Mgは、微細分散した酸化物を形成し、溶接
熱影響部の粒粗大化を抑制して低温靱性を向上させる。
0.006%以上では粗大な酸化物を生成し、逆に靱性を劣化
させる。次に本発明の鋼管における溶接金属の成分の限
定理由について述べる。C 量は0.04〜0.14% に限定す
る。炭素(C) は鋼の強度向上に極めて有効であり、マル
テンサイト組織において目標とする強度を得るために
は、最低0.04% は必要である。しかし、C 量が多すぎる
と溶接低温割れが発生しやすくなり、現地溶接性とシー
ム溶接が交わるいわゆるT クロス部のHAZ の最高硬さの
上昇を招くので、その上限を0.14% とした。さらに、望
ましくは上限値は0.1%が好ましい。
【0027】Siは、ブローホール防止のために0.05% 以
上は必要であるが、含有量が多いと低温靱性を著しく劣
化させるので上限を0.6%とした。特に、内外面溶接や多
層溶接を行う場合、再熱部の低温靱性を劣化させる。Mn
は、優れた強度・低温靱性のバランスを確保する上で不
可欠な元素であり、その下限は1.2%である。しかし、Mn
が多すぎると偏析が助長され低温靱性を劣化させるだけ
でなく、溶接材料の製造も困難になるので上限を2.2%と
した。
【0028】P 、S は、低温靱性の劣化、低温割れ感受
性の低減のためにはその含有量は低い方が好ましく、そ
れぞれの上限を0.01%をした。Niを添加する目的は
焼き入れ性を高めて強度を確保し、さらに低温靱性を向
上させるためである。1.3%以下では目標の強度・低温靱
性を得ることが難しい。一方、含有量が多すぎると高温
割れの危険があるため上限は3.2%とした。
【0029】Cr、Mo、V の効果の違いは厳密には区別で
きないが、いずれも焼き入れ性を高めることにより高強
度を得るために添加する。Cr+Mo+V が1.2%以下では効果
が十分でなく、一方、多量に添加すると低温割れの危険
が増すために上限を2.5%とした。B は、微量で焼き入れ
性を高め、溶接金属の低温靱性向上に有効な元素である
が、含有量が多すぎるとかえって低温靱性が低下するの
で含有範囲を0.005%以下とした。
【0030】溶接金属には、その他に溶接時の精錬・凝
固を良好に行わせるために必要に応じて添加されたTi,A
l,Zr,Nb,Mg等の元素を含有する場合があるが、残部は鉄
および不可避的不純物である。本発明の鋼管は、先ず、
上記母材成分を有する鋼を再加熱後、未再結晶温度域で
仕上圧延し、板厚方向に偏平したオーステナイト粒と
し、これをフェライト生成を抑制される臨界冷却速度以
上で冷却することによって微細なマルテンサイト+ベー
ナイト主体の組織を有する鋼板を製造する。
【0031】望ましい鋼板の製造方法としては、上記母
材成分を有する鋼片を950〜1250℃に再加熱後、
700〜950℃での累積圧下量が50%以上となるよ
うに700℃以上の温度域で圧延し、その後10℃以上
の冷却速度で550℃以下まで冷却する。さらに、この
ようにして製造された鋼板をUO工程で管状に成形し
て、突き合わせ部を、内外面からサブマージアーク溶接
を行い、さらに拡管して真円度を高めて鋼管とした後、
さらに、鋼管の溶接金属及び溶接による熱影響部を含む
溶接部を再加熱する。
【0032】ここで、本発明では、上記溶接部の溶接部
の低温靱性を向上させるために再加熱温度をA1+100℃以
上1000℃以下とする。再加熱温度の上限は、1000℃以上
とすると熱処理でのコストが上昇するうえに、加熱γ粒
が成長・粗大化していき、溶接部の低温靱性が徐々に劣
化していくため、その上限を1000℃とした。このような
条件で溶接部を熱処理することにより、溶接部における
母材熱影響部の組織は、その組織中のMAの占積率を1
0%以下と少なくでき、かつ結晶粒径が20μm以下で
あるマルテンサイトもしくはベイナイト主体の組織とす
ることが可能となり、溶接熱影響部の1/2t部の会合部あ
るいは会合部+1mmにおいて、V ノッチシャルピー吸収エ
ネルギーが−30℃で50J 以上の低温靱性の向上ができ
る。
【0033】ここで、ベイナイト組織とは、焼戻しベイ
ナイトを含み、また、マルテンサイト組織とは、焼戻し
マルテンサイトも含むものとする。図2のように上述の
溶接部の再加熱により、オーステナイト分率が増加する
が、それにつれて焼戻しベイナイトまたは焼戻しマルテ
ンサイトが減少し、ベイナイトまたは、マルテンサイト
が増加する。
【0034】本発明では、再加熱された溶接部を上記温
度に再加熱後、空冷以上、好ましくは10℃/ 秒以上の冷
却速度で冷却し、マルテンサイトもしくはベイナイト組
織にする。また、上記サブマージアーク溶接は、母材成
分の希釈が大きいため、上述した本発明の特性を有する
溶接金属を得るためには、母材成分の希釈を考慮した溶
接材料の設計が必要である。
【0035】以下に、本発明で使用する溶接ワイヤーの
成分組成の限定理由を説明する。C は、溶接金属で必要
とされる上述のC量を得るために、母材成分による希釈
および雰囲気からのCの混入分を考慮して、0.01〜0.12
% とする。Siは、溶接金属で必要とされる上述のSi量を
得るために、母材成分による希釈を考慮して、0.3%以下
とする。
【0036】Mnは、溶接金属で必要とされる上述のMn量
を得るために、母材成分による希釈を考慮して、1.2 〜
2.4%とする。Niは、溶接金属で必要とされる上述のNi量
を得るために、母材成分による希釈を考慮して、4 〜8.
5%とする。Cr、Mo、V は、溶接金属で必要とされる上述
のそれぞれの効果を得るために、それらのの総量Cr+Mo+
V を母材成分による希釈を考慮して、3 〜5%とする。
【0037】その他、P 、S の不純物は、極力少ない方
が好ましく、Bは強度確保に添加することも可能であ
る。また、Ti、Al、Zr、Nb、Mg等を脱酸を目的に添加し
ても良い。サブマージアーク溶接に使用されるフラック
スは、大別すると焼成型フラックスと溶融型フラックス
があり、前者は、合金材添加が可能で拡散性水素量が低
い利点があるが、粉化しやすく繰り返し使用がし難い欠
点があり、後者は、ガラス粉状で、粒強度が高く、吸湿
しにくい利点があり、拡散性水素量がやや高い欠点があ
る。本発明では、母材強度が高いため、溶接低温割れが
起こりやすく、この点からは焼成型フラックスを用いる
のが好ましいが、製造コストの利点から回収・繰り返し
使用が可能な溶融型フラックスを使用することもでき
る。
【0038】
【実施例】<実施例1>転炉−連続鋳造法(240mm厚) で
種々の成分の鋳片を製造した。これらの鋳片を表1に示
す種々の成分及び表2に示す圧延条件で14〜25mmの鋼板
に圧延し、引張り強度900MPa以上の鋼板を製造した。さ
らにこの鋼板をUO工程で管状に成形した後、突き合わせ
部を表3、表4に示す条件でサブマージ溶接し、その
後、拡管して36〜48インチの鋼管にした。また、このと
きの鋼管溶接部の熱処理条件と得られた組織及び低温靱
性を表5に示す。
【0039】溶接部の低温靱性は-30 ℃のシャルピー吸
収エネルギ−で評価し、ノッチ位置は1/2t部の会合部お
よび会合部+1mmである。表1〜5において、鋼No.1〜
20が発明例、鋼No.21〜28が比較例を示す。本発
明に従って溶接部を熱処理した鋼の-30 ℃のシャルピー
吸収エネルギ−は200Jを越えているのに対して、比較鋼
は溶接部の熱処理条件が不適切であるために溶接部の低
温靱性が100J未満と著しく劣る。鋼21,23,25,27 はA1
直上であるために粗大なMAが生成して吸収エネルギ−が
低い。また、鋼22,24,26,28 は加熱温度が高すぎるため
に旧オーステナイト粒径が100 μm と粗大化し、溶接部
の低温靱性が劣化する。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】
【表3】
【0043】
【表4】
【0044】
【表5】
【0045】
【発明の効果】本発明により低温靱性・現地溶接性の優
れた超高強度ラインパイプ( 引張り強さ900MPa以上、AP
I 規格X100超) 用鋼が安定して大量に製造できるように
なった。その結果、パイプラインの安全性が著しく向上
するとともに、パイプラインの輸送効率、施工能率の飛
躍的な向上が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】溶接部熱影響部の-30 ℃でのシャルピー吸収エ
ネルギ−と溶接部の再加熱温度の関係を示す図。
【図2】溶接部の再加熱温度とオーステナイト分率の関
係を示す図。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B23K 101:06 103:04 (72)発明者 為広 博 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株式 会社技術開発本部内 (72)発明者 寺田 好男 千葉県君津市君津1番地 新日本製鐵株式 会社君津製鐵所内 Fターム(参考) 4E001 AA03 BB05 CA05 CC03 DC05 DC06 DC07 DG04 EA05 EA07 4K042 AA06 AA24 BA02 CA02 CA05 CA06 CA08 CA09 CA10 CA12 CA13 DA06 DE02 DE03

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%で、 C: 0.04 〜0.1% Si:0.6% 以下 Mn:1.7〜2.5% P:0.015%以下 S:0.003%以下 Ni:0.1〜1% Mo:0.15 〜0.6% Nb:0.01 〜0.1% Ti:0.005〜0.03% Al:0.06%以下を含有し、さらに B:0.002%以下 N:0.001 〜0.006%以下 V:0.1%以下 Cu:1% 以下 Cr:1% 以下 Ca:0.01%以下 REM:0.02% 以下 Mg:0.006% 以下 の1 種または2 種以上を含有し、残部が鉄および不可避
    的不純物からなる母材と、 C:0.04〜0.14% Si:0.05 〜0.4% Mn:1.2〜2.2% P:0.01% 以下 S:0.01% 以下 Ni:1.3〜3.2%以下 Cr+Mo+V:1 〜2.5% B:0.005%以下 を含有し、残部が鉄および不可避的不純物からなる溶接
    金属部からなり、かつ溶接金属部のNi量が母材のNi量に
    比べて1%以上高く、かつ該溶接金属部及び母材熱影響部
    を含むシーム溶接部がA1+100℃〜1000℃に再加熱処理さ
    れたことを特徴とする低温靱性に優れた超高強度鋼管。
  2. 【請求項2】 重量%で、 C: 0.04 〜0.1% Si:0.6% 以下 Mn:1.7〜2.5% P:0.015%以下 S:0.003%以下 Ni:0.1〜1% Mo:0.15 〜0.6% Nb:0.01 〜0.1% Ti:0.005〜0.03% Al:0.06%以下 を含有し、さらに B:0.002%以下 N:0.001 〜0.006%以下 V:0.1%以下 Cu:1% 以下 Cr:1% 以下 Ca:0.01%以下 REM:0.02% 以下 Mg:0.006% 以下 の1 種または2 種以上を含有し、残部が鉄および不可避
    的不純物からなる母材と、 C:0.04〜0.14% Si:0.05 〜0.4% Mn:1.2〜2.2% P:0.01% 以下 S:0.01% 以下 Ni:1.3〜3.2%以下 Cr+Mo+V:1 〜2.5% B:0.005%以下 を含有し、残部が鉄および不可避的不純物からなる溶接
    金属部からなり、かつ溶接金属部のNi量が母材のNi量に
    比べて1%以上高く、かつシーム溶接部における母材熱影
    響部の組織中のMA( Martensite-Austenite Constitu
    ent )の占積率が10%以下であり、かつ結晶粒径が平
    均円相当径で20μm以下であるマルテンサイトもしく
    はベイナイト主体の組織であることを特徴とする低温靱
    性に優れた超高強度鋼管。
  3. 【請求項3】 シーム溶接部がA1+100℃〜1000℃に再加
    熱処理されたことを特徴とする請求項2に記載の低温靱
    性に優れた超高強度溶接鋼管。
  4. 【請求項4】 母材およびシーム溶接部の引張り強度が
    900MPa以上であることを特徴とする請求項1 から3の何
    れかに記載の低温靱性に優れた超高強度溶接鋼管。
  5. 【請求項5】 重量%で、 C: 0.04 〜0.1% Si:0.6% 以下 Mn:1.7〜2.5% P:0.015%以下 S:0.003%以下 Ni:0.1〜1% Mo:0.15 〜0.6% Nb:0.01 〜0.1% Ti:0.005〜0.03% Al:0.06%以下 を含み、さらに B:0.002%以下 N:0.001 〜0.006%以下 V:0.10% 以下 Cu:1% 以下 Cr:1% 以下 Ca:0.01%以下 REM:0.02% 以下 Mg:0.006% 以下 の1 種または2 種以上を含有し、残部が鉄および不可避
    的不純物からなり、引張り強度が900MPa以上である鋼板
    を管状に成形後、突き合わせ部を内外面から C:0.01〜0.12% Si:0.3% 以下 Mn:1.2〜2.4% Ni:4〜8.5%以下 Cr+Mo+V:3 〜5% を含有し、残部が鉄および不可避的不純物からなる溶接
    ワイヤーと焼成型または溶融型フラックスを用いてサブ
    マージアーク溶接を行い、拡管した後、溶接部をA1+100
    ℃〜1000℃に再加熱後、空冷以上の冷却速度で冷却する
    ことを特徴とする低温靱性に優れた高強度鋼管の製造方
    法。
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