JP2000256385A - オリゴ糖の製造方法ならびに新規オリゴ糖およびそれを含む医薬組成物 - Google Patents
オリゴ糖の製造方法ならびに新規オリゴ糖およびそれを含む医薬組成物Info
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Abstract
ン硫酸二糖を容易に製造できる方法、および、薬理作用
を有する新規なオリゴ糖を提供する。 【解決手段】下記式(1)で示される単糖と、下記式(2)で
示される単糖をグリコシド結合反応させ、下記式(3)で
示されるオリゴ糖を製造する。 (式中、R1およびR2はアラルキル基、R3はアシル基
又はシリル基、R4はアミノ基保護基、R5は脱離基を示
す。) (式中、R6およびR8はアラルキル基、R7はアシル基
又はシリル基、R9はアラルキル基、6-O-硫酸化N-アセ
チルグルコサミン残基等、Zは酸素原子又は-NHCO-を示
す。) (式中、R10およびR11は水素原子または-SO3M、Acは
アセチル基、R12は水素原子、6-O-硫酸化N-アセチルグ
ルコサミン残基等、Zは上記と同じ。)
Description
法に関する。また本発明は、新規オリゴ糖およびそれを
含む医薬組成物に関する。
ミン残基の6位がO−硫酸化されたN−アセチルラクト
サミンを基本構造とするグリコサミノグリカンである。
この分解物であるケラタン硫酸オリゴ糖には、薬理作用
のあるものがあることが報告されている(例えば、国際
公開パンフレット第WO96/16973号参照)。
は図1に示すものが可能性として考えられるが、薬理作
用を有する他のケラタン硫酸オリゴ糖の検索は、還元末
端にガラクトース残基を有する二糖(GlcNAcβ1→3Gal
(式中、Galはガラクトースを、GlcNはグルコサミンを、
Acはアセチル基を示す))であって、ケラタン硫酸と同
様に硫酸基を有するケラタン硫酸オリゴ糖を得ることが
困難であることから制限されている。例えば、ケラタン
硫酸を公知のエンド−β−ガラクトシダーゼで処理して
も、還元末端にガラクトース残基を有する二糖(GlcNAc
β1→3Gal)を、硫酸基を保持したまま得ることは困難
であった。
は、還元末端にガラクトース残基を有するケラタン硫酸
二糖を容易に製造できる方法を提供することである。
有する新規なオリゴ糖を提供し、これを医薬として提供
することである。
ミン中のヒドロキシル基およびアミノ基とガラクトース
中のヒドロキシル基とを特定の様式で保護することによ
り、グリコシド結合反応によって、還元末端にガラクト
ース残基を有する二糖が得られることを見い出した。ま
た、特定の位置のヒドロキシル基が硫酸化された二糖が
優れた薬理活性を有することを見い出した。これらの知
見に基づき、本発明は完成された。
される単糖と、下記一般式(2)で示される単糖とをグリ
コシド結合反応させる工程を少なくとも含む、下記一般
式(3)で示されるオリゴ糖の製造方法(以下、本発明製
造方法ともいう)を提供する。
を示し、R3はアシル基又はシリル基を示し、R4はアミ
ノ基保護基を示し、R5は脱離基を示す。)
を示し、R7はアシル基又はシリル基を示し、R9はアラ
ルキル基、6−O−硫酸化N−アセチルグルコサミン残
基、アルキル基、グリセロール残基、O−アルキルグリ
セロール残基、O−アシルグリセロール残基、コレステ
ロール残基、コレスタニル基、セラミド残基、リン脂質
残基、ビオチン残基又はペプチド残基を示す。また、Z
は酸素原子又は−NHCO−を示す。)
たは−SO3M(Mはプロトン又は1価のカチオンを示
す。)を示し、Acはアセチル基を示す。また、R 12は水
素原子、6−O−硫酸化N−アセチルグルコサミン残
基、アルキル基、グリセロール残基、O−アルキルグリ
セロール残基、O−アシルグリセロール残基、コレステ
ロール残基、コレスタニル基、セラミド残基、リン脂質
残基、ビオチン残基又はペプチド残基を示す。また、Z
は酸素原子又は−NHCO−を示す。)
の少なくとも一方が−SO3M(Mはプロトン又は1価
のカチオンを示す。)であり、上記一般式(1)で示され
る単糖と、上記一般式(2)で示される単糖とをグリコシ
ド結合反応させる工程の後に、R3およびR7の少なくと
も一方を水素原子に置換し、次いで当該水素原子を−S
O3Mに置換する工程が含まれることが好ましい。
は、上記一般式(1)〜(3)が、それぞれ下記式(4)〜(6)で
示される。
リノイル基を、Phthはフタロイル基を、Xはハロゲン原
子を示す。)
−硫酸化N−アセチルグルコサミン残基、アルキル基、
グリセロール残基、O−アルキルグリセロール残基、O
−アシルグリセロール残基、コレステロール残基、コレ
スタニル基、セラミド残基、リン脂質残基、ビオチン残
基又はペプチド残基を示す。また、Zは酸素原子又は−
NHCO−を示す。Pivはピバロイル基を示す。)
チオンを示す。また、R 15は水素原子、6−O−硫酸化
N−アセチルグルコサミン残基、アルキル基、グリセロ
ール残基、O−アルキルグリセロール残基、O−アシル
グリセロール残基、コレステロール残基、コレスタニル
基、セラミド残基、リン脂質残基、ビオチン残基又はペ
プチド残基を示す。また、Zは酸素原子又は−NHCO
−を示す。)
ては、上記一般式(1)〜(3)が、それぞれ下記式(7)〜(9)
で示される。
hthはフタロイル基を、Xはハロゲン原子を示す。)
はフェニル基を、Meはメチル基を示す。)
セチル基を、Mはプロトン又は1価のカチオンを示
す。)
においては、上記一般式(1)〜(3)が、それぞれ下記式(1
0)〜(12)で示される。
hthはフタロイル基を、Xはハロゲン原子を示す。)
はフェニル基を、Meはメチル基を示す。)
セチル基を、Mはプロトン又は1価のカチオンを示
す。)
るオリゴ糖(以下、本発明オリゴ糖ともいう)を提供す
る。
は−SO3M(Mはプロトン又は1価のカチオンを示
す)を示し、Acはアセチル基を示す。またR18は水素原
子、6−O−硫酸化N−アセチルグルコサミン残基、ア
ルキル基、グリセロール残基、O−アルキルグリセロー
ル残基、O−アシルグリセロール残基、コレステロール
残基、コレスタニル基、セラミド残基、リン脂質残基、
ビオチン残基又はペプチド残基を示す。また、Zは酸素
原子又は−NHCO−を示す。ただし、R16およびR17
がいずれも水素原子であり、かつZが酸素原子でR18が
水素原子又はコレスタニル基であるもの、並びにR16が
−SO3M(Mはプロトン又は1価のカチオンを示す)
でありかつZが酸素原子でR17とR18がいずれも水素原
子であるものを除く。)
よびR17がいずれも−SO3M(Mはプロトン又は1価
のカチオンを示す)である。
は、R16が水素原子であり、かつR 17が−SO3M(M
はプロトン又は1価のカチオンを示す)である。
18が水素原子、6−O−硫酸化N−アセチルグルコサミ
ン残基、アルキル基、O−アルキルグリセロール残基又
はコレスタニル基であり、かつZが酸素原子である。
る本発明オリゴ糖又はその薬学的に許容される塩を有効
成分とする医薬(以下、本発明医薬ともいう)を提供す
る。
は−SO3M(Mはプロトン又は1価のカチオンを示
す)を示し、Acはアセチル基を示す。またR18は水素原
子、6−O−硫酸化N−アセチルグルコサミン残基、ア
ルキル基、グリセロール残基、O−アルキルグリセロー
ル残基、O−アシルグリセロール残基、コレステロール
残基、コレスタニル基、セラミド残基、リン脂質残基、
ビオチン残基又はペプチド残基を示す。また、Zは酸素
原子又は−NHCO−を示す。ただし、R16およびR17
がいずれも水素原子であり、かつZが酸素原子でR18が
水素原子又はコレスタニル基であるものを除く。)
が水素原子又は−SO3M(Mはプロトン又は1価のカ
チオンを示す)を示す本発明オリゴ糖またはその薬学的
に許容される塩は、抗アレルギー剤として、R16および
R17が−SO3M(Mはプロトン又は1価のカチオンを
示す)を示す本発明オリゴ糖またはその薬学的に許容さ
れる塩は、抗炎症剤として有用である。
明する。まず、本明細書および図面において共通して用
いた略号を、その意味(以下の略号に付した括弧内の記
載)と共に以下に示す。
造方法であり、一般式(1)で示される単糖と一般式(2)で
示される単糖とをグリコシド結合反応させる工程を少な
くとも含むことを特徴とする。
おりである。R1、R2、R6およびR8は、それぞれ独立
して、アラルキル基を示し、アラルキル基の例として
は、ベンジル基、p−メトキシベンジル基、フェネチル
基、3−フェニルプロピル基、p−ニトロベンジル基、
o−ニトロベンジル基、p−ハロベンジル基、p−シア
ノベンジル基、ジフェニルメチル基、トリフェニルメチ
ル基(トリチル基)、αもしくはβ−ナフチルメチル
基、α−ナフチルジフェニルメチル基などが挙げられ
る。R1、R2、R6およびR8は、好ましくはベンジル基
である。
ル基又はシリル基を示す。アシル基としては、アセチル
基、ピバロイル基、レブリノイル基、ベンゾイル基、ク
ロロアセチル基、ジクロロアセチル基、トリフルオロア
セチル基、メトキシアセチル基、プロピオニル基、n−
ブチリル基、(E)−2−メチルブテノイル基、イソブ
チリル基、ペンタノイル基、o−(ジブロモメチル)ベ
ンゾイル基、o−(メトキシカルボニル)ベンゾイル
基、p−フェニルベンゾイル基、2,4,6−トリメチ
ルベンゾイル基、p−トルオイル基、p−アニソイル
基、p−クロロベンゾイル基、p−ニトロベンゾイル
基、α−ナフトイル基などが挙げられる。シリル基とし
ては、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、ジメ
チルイソプロピリシリル基、イソプロピルジメチルシリ
ル基、メチルジ−t−ブチルシリル基、t−ブチルジメ
チルシリル基、t−ブチルジフェニルシリル基、トリイ
ソプロピルシリル基、テトライソプロピルジシロキサニ
ル基などが挙げられる。
シル基であるか、又はR3がアシル基でありかつR7がシ
リル基である。アシル基としてはアセチル基、ピバロイ
ル基、レブリノイル基が好ましく、シリル基としてはt
−ブチルジフェニルシリル基が好ましい。
保護基の例としては、フタロイル基、アセチル基、アリ
ルオキシカルボニル基などが挙げられる。好ましくはフ
タロイル基である。
は、一般式(1)で示される単糖と一般式(2)で示される単
糖とをグリコシド結合反応させる条件で脱離する基を意
味する。脱離基の例としては、ハロゲン原子(フッ素原
子、塩素原子、臭素原子等)、イミド基、メチルチオ
基、フェニルチオ基などが挙げられるが、ハロゲン原子
が好ましく、特にフッ素原子であることが好ましい。
基のなかでも好ましいハロゲン原子である。このXは、
上記と同様にフッ素原子であることが好ましい。
−アセチルグルコサミン残基、アルキル基、グリセロー
ル残基、O−アルキルグリセロール残基、O−アシルグ
リセロール残基、コレステロール残基、コレスタニル
基、セラミド残基、リン脂質残基、ビオチン残基、又は
ペプチド残基を示す。ここで、残基とはその化合物の結
合に関与する原子又は原子群をその化合物から除いた残
りの部分を意味する。
キル基については、前記と同様である。
残基は、通常には、4位の水酸基が除かれた残基であ
る。
のが例示され、炭素数8〜14のものが好ましい。
の水酸基が除かれた残基である。
されないが、通常にはいずれかの水酸基が除かれた残基
であり、ジ−O−アルキルグリセロール残基が好まし
く、2,3−ジ−O−アルキルグリセロール残基が好ま
しい。ここでいう「アルキル」としては、炭素数1〜2
3のものが例示され、炭素数8〜14のものが好まし
い。
れないが、通常にはいずれかの水酸基が除かれた残基で
あり、ジ−O−アシルグリセロール残基が好ましく、
2,3−ジ−O−アシルグリセロール残基が好ましい。
ここでいう「アシル」としては、炭素数1〜23のもの
が例示され、炭素数8〜14のものが好ましい。
ペンタフェナントレン環のC−3の水酸基が除かれた残
基である。
が除かれた残基である。セラミド中のN−アシル基の炭
素数は通常には1〜28であり、炭素数14〜23のも
のが好ましい。
(ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールア
ミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルイノシト
ール等)残基や、スフィンゴリン脂質(スフィンゴミエ
リン等)残基が挙げられる。
基が除かれた残基である。
カルボキシル基のいずれかが除かれた残基である。
−NHCO−の窒素原子及び酸素原子は、いずれがR9
側となってもよい。
化N−アセチルグルコサミン残基、アルキル基、グリセ
ロール残基、O−アルキルグリセロール残基、O−アシ
ルグリセロール残基、コレステロール残基、コレスタニ
ル基、セラミド残基又はリン脂質残基である場合には、
Zは酸素原子であることが好ましい。
残基である場合には、Zは−NHCO−であることが好
ましい。
素原子又は−SO3Mを示す。
チルグルコサミン残基、アルキル基、グリセロール残
基、O−アルキルグリセロール残基、O−アシルグリセ
ロール残基、コレステロール残基、コレスタニル基、セ
ラミド残基、リン脂質残基、ビオチン残基、又はペプチ
ド残基を示す。これらの基及び残基はR9について記載
したのと同様である。
−アセチルグルコサミン残基、アルキル基、グリセロー
ル残基、O−アルキルグリセロール残基、O−アシルグ
リセロール残基、コレステロール残基、コレスタニル
基、セラミド残基又はリン脂質残基である場合には、Z
は酸素原子であることが好ましい。
残基である場合には、Zは−NHCO−であることが好
ましい。
脱離基に合わせて適宜選択される。例えば、脱離基とし
てフッ素原子を選択した場合には、−70〜60℃で5
分〜50時間という条件が挙げられる。溶媒は、特に限
定されず、1,2−ジクロロエタンなどを使用できる。
びアミノ基保護基は、脱離基が脱離する条件で、遊離し
ないものが選択される。これらの基は、同一の基となっ
てもよい。
2に概略を示したような方法が挙げられる。すなわち、
化合物2から化合物9までの合成は、ガラクトース(化
合物1)から伊藤らの報告している合成経路(Agric. Bi
ol. Chem., 50, 3227(1986))に従って行うことができ
る。化合物10から化合物14までの合成は、以下の合
成経路に従って行うことができる。トリクロロアセトイ
ミド基からベンジル基への置き換え(化合物10)、脱
アセチル化(化合物11)、ベンジル化(化合物1
2)、脱アリル化(化合物13)、ピバロイル化(化合
物14)。これらの工程の条件は、当業者が適宜設定す
ることができる。
3に概略を示したような方法が挙げられる。すなわち、
化合物16から化合物20までの合成は、グルコサミン
(化合物15)から仲野らの報告している合成経路(Tet
rahedron Lett., 31, 1597(1990))に従って行うことが
できる。化合物21から化合物24までの合成は、以下
の合成経路に従って行うことができる。4位および6位
の間のベンジリデン基の開環(化合物21)、アセチル
化(化合物22)、脱メトキシフェニル化(化合物2
3)、フッ素化(化合物24)。これらの工程の条件
は、当業者が適宜設定することができる。
リコシド結合反応させた後、アラルキル基およびアシル
基又はシリル基を除去し、アミノ基保護基をアセチル基
に置き換えることで、一般式(3)のオリゴ糖を得る。グ
リコシド結合反応、およびこのような基の除去および置
換は公知の方法によって行うことができる(例えば、Sy
nthesis, 384 (1989)等)。これらの具体例は、後述の
実施例において詳述する。
なくとも一方が−SO3Mを示す場合には、上記一般式
(1)で示される単糖と、上記一般式(2)で示される単糖と
をグリコシド結合反応させる工程の後に、R3およびR7
(アシル基又はシリル基)の少なくとも一方を選択的に
除去して水素原子で置換し(これによりヒドロキシル基
が生じる)、次いで当該水素原子を−SO3Mに置換す
る(硫酸化)。
よび水素原子への置換)は、アシル基又はシリル基を、
アラルキル基およびアミノ基保護基に対して適切に選択
することによって行うことができる。このような組み合
わせとしては、アラルキル基としてベンジル基、アミノ
基保護基としてフタロイル基、アシル基又はシリル基と
してアセチル基又はピバロイル基の組み合わせ等が挙げ
られる。硫酸化の方法も特に限定されず、公知の方法を
用いることができる。これらの具体例は、後述の実施例
において詳述する。
法によって一般式(3)のオリゴ糖を得ることができる。
すなわち、アセチル基およびピバロイル基の除去(およ
び水素原子への置換)ならびにフタロイル基のアセチル
基への置換(化合物26)、硫酸化(化合物27)、脱
ベンジル化(化合物28)である。これらの工程の条件
は、当業者が適宜設定することができる。
Mを示す場合には、R3およびR7のアシル基又はシリル
基のいずれか一方を選択的に除去できるように選択す
る。例えば、R3としてレブリノイル基(式(7)又は(10)
の単糖)、R7としてt−ブチルジフェニルシリル基
(式(8)又は(11)の単糖)を選択する。レブリノイル基
を選択的に除去(および水素原子に置換)してから硫酸
化を行い、次いでその他のヒドロキシル基の保護基を除
去することで、グルコサミン残基の6位のヒドロキシル
基のみが硫酸化されたオリゴ糖(式(9)のオリゴ糖)を
得ることができ、t−ブチルジフェニルシリル基を選択
的に除去(および水素原子に置換)してから硫酸化を行
い、次いでその他のヒドロキシル基の保護基を除去する
ことで、ガラクトース残基の6位のヒドロキシル基のみ
が硫酸化されたオリゴ糖(式(12)のオリゴ糖)を得るこ
とができる。
よび水素原子への置換)、これにより生じるヒドロキシ
ル基の硫酸化、アラルキル基の除去、および、アミノ基
保護基のアセチル基への置換は、公知の方法によって行
うことができる。
リコシド結合反応等させて一般式(3)のオリゴ糖を得る
方法の、他の例を図5〜図7に示す。
グリセロール残基(2,3-ジ-O-テトラデシル-sn-グリセロ
ール残基)の例であり、図6は、一般式(2)中のR9がア
ルキル基(オクチル基)の例であり、図7は、一般式(2)
中のR9がコレスタニル基の例である。これらはいずれ
も上記と同様の方法で行うことができる。R9が他の基
の場合も同様の方法で行うことができる。
ていてもよく(すなわち該オリゴ糖中のMが1価のカチ
オンであってもよく)、塩となっていなくてもよい(す
なわち該オリゴ糖中のMがプロトンであってもよい)。
塩としては、後述の<3>本発明医薬の説明中に例示し
たものを挙げることができるが、アルカリ金属塩が好ま
しく、ナトリウム塩がより好ましい。また該オリゴ糖は
電離した状態であってもよい。
を収率よく、かつ少ない工程で製造することができる。
る。一般式(13)における置換基は以下のとおりである。
子又は−SO3Mを示す(ただし、R16およびR17がい
ずれも水素原子であり、かつZが酸素原子でR18が水素
原子又はコレスタニル基であるもの、並びにR16が−S
O3MでありかつZが酸素原子でR17とR18がいずれも
水素原子であるものを除く)。
アセチルグルコサミン残基、アルキル基、グリセロール
残基、O−アルキルグリセロール残基、O−アシルグリ
セロール残基、コレステロール残基、コレスタニル基、
セラミド残基、リン脂質残基、ビオチン残基又はペプチ
ド残基を示すが、水素原子、6−O−硫酸化N−アセチ
ルグルコサミン残基、アルキル基、O−アルキルグリセ
ロール残基又はコレスタニル基が好ましい。これらの基
及び残基はR9について記載したのと同様である。一般
式(13)においてR18が水素原子の場合、R18により構成
されるヒドロキシル基はβ位にあってもα位にあっても
よい。またR18が6−O−硫酸化N−アセチルグルコサ
ミン残基の場合、そのグリコシド結合はβ−グリコシド
結合であることが好ましく、β−1,4グリコシド結合
であることがより好ましい。R18が他の基又は残基の場
合はβグリコシド結合であることが好ましい。また、Z
は酸素原子又は−NHCO−を示す。R18がビオチン残
基又はペプチド残基である場合には、Zは−NHCO−
であることが好ましく、R18がそれ以外の基である場合
には、Zは酸素原子であることが好ましい。
(すなわち該オリゴ糖中のMが1価のカチオンであって
もよく)、塩となっていなくてもよい(すなわち該オリ
ゴ糖中のMがプロトンであってもよい)。塩としては、
後述の<3>本発明医薬の説明中に例示したものを挙げ
ることができるが、アルカリ金属塩が好ましく、ナトリ
ウム塩がより好ましい。また該オリゴ糖は電離した状態
であってもよい。
上記本発明製造方法によって得ることができる。また、
図5〜7に示すように、アルキル基、グリセロール残
基、O−アルキルグリセロール残基、O−アシルグリセ
ロール残基、コレステロール残基、コレスタニル基、セ
ラミド残基、リン脂質残基、ビオチン残基又はペプチド
残基を保持する単糖を他の単糖と結合させたり、R18が
水素原子である本発明オリゴ糖と、グリセロール、コレ
ステロール、セラミド、ビオチン又はペプチドとを公知
のグリコシル化法により結合させたりすることによっ
て、R18が水素原子以外の本発明オリゴ糖を得ることが
できる。
ルコサミン残基である本発明オリゴ糖は、例えば公知の
ケラタン硫酸オリゴ糖に酸加水分解や酵素処理等の処理
を施すことによって製造することができる。例えば公知
のケラタン硫酸オリゴ糖であるNeuAc〜Galβ1-4GlcNAc
(6S)β1-3Gal(6S)β1-4GlcNAc(6S)(式中、Galはガラク
トース残基を、GlcNAcはN−アセチルグルコサミン残基
を、NeuAcはN−アセチルノイラミン酸残基を、6Sは6-O
-硫酸エステルをそれぞれ表す。また〜はα2,3結合又は
α2,6結合を表す;WO96/16973参照)を、0.2
N程度の強酸と共にインキュベートすることによりN−
アセチルノイラミン酸(シアル酸)残基を除去し、次いで
ラクターゼ(β−ガラクトシダーゼ)と共にインキュベ
ートすることによってガラクトース残基を除去すること
により製造することができる。詳細は後述の実施例にお
いて詳述する。
る塩は、薬理作用を有し、医薬として使用できる。
リゴ糖又はその薬学的に許容される塩を有効成分とす
る。
リウム塩、カリウム塩、リチウム塩等のアルカリ金属
塩、カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩、アンモニウ
ム塩等の無機塩基との塩、又はジエタノールアミン塩、
シクロヘキシルアミン塩、アミノ酸塩等の有機塩基との
塩のうち、薬学的に許容されるものであるが、これらに
限定されるものではない。
用できる。抗アレルギー剤として利用する場合、本発明
オリゴ糖のN−アセチルグルコサミン残基の6位のヒド
ロキシル基が硫酸化されている(すなわち一般式(13)に
おけるR16が−SO3Mである)ことが好ましく、ガラ
クトース残基の6位のヒドロキシル基およびN−アセチ
ルグルコサミン残基の6位のヒドロキシル基の両方が硫
酸化されている(すなわち一般式(13)におけるR16およ
びR17がいずれも−SO3Mである)ことがより好まし
い。
関与するあらゆる疾患に対して有効であり、具体的に
は、気管支喘息、アレルギ−性間質性肺炎、アレルギ−
性鼻炎、アレルギ−性結膜炎、アトピ−性皮膚炎などの
予防または治療を目的として適用することができる。
の6位のヒドロキシル基およびN−アセチルグルコサミ
ン残基の6位のヒドロキシル基の両方が硫酸化されてい
る場合、本発明医薬は特に抗炎症剤として利用できる。
ゆる疾患に対して有効であり、具体的には、慢性関節リ
ウマチ、全身性エリテマトーデス、変形性脊椎症、変形
性関節症、腰痛症、手術後及び外傷後の炎症及び腫張の
緩解、肩甲関節周囲炎、顎関節症、腱腱鞘炎、腱周囲
炎、上腕骨顆炎(テニス肘)、筋肉痛、角結膜炎などの
治療を目的として適用することができる。本発明の抗炎
症剤は、その有効成分の作用により、これらの疾患に対
して、鎮痛、消炎、解熱等の抗炎症作用を有する。
みならず、疾患の予防、維持(悪化防止)、軽減(症状
の改善)等を目的として適用することができる。
や進行状況、投与方法などに応じて、任意の剤形を適宜
選択することができる。
肉内、皮下、皮内、腹腔内等)、経口、経皮、吸入など
により投与することができ、これらの投与方法に応じて
適宜製剤化することができる。選択し得る剤形も特に限
定されず、例えば注射剤(溶液、懸濁液、乳濁液、用時
溶解用固形剤等)、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、
液剤、リポ化剤、軟膏剤、ゲル剤、外用散剤、スプレー
剤、吸入散剤等から広く選択することができる。また、
これらの製剤調製にあたり、慣用の賦形剤、安定化剤、
結合剤、滑沢剤、乳化剤、浸透圧調整剤、pH調整剤、そ
の他着色剤、崩壊剤等、通常医薬に用いられる成分を使
用することができる。
酸オリゴ糖の配合量ならびに本発明医薬の投与量は、そ
の製剤の投与方法、投与形態、使用目的、患者の具体的
症状、患者の体重等に応じて個別的に決定されるべき事
項であり、特に限定はされない。
gE抗体をもった感作肥満細胞から抗原に誘導されて化
学伝達物質が遊離される。化学伝達物質にはヒスタミン
や好酸球走化性因子、SRS−Aなどがある。これらに
より喘息では、呼吸困難、咳、発作が起き、また肺疾患
では出血性肺炎、浮腫、間質性肺炎、血管炎などの症状
がみられる。まれに肉芽腫もみられ、この疾患は後に肺
線維症になることが多い。アレルギ−性疾患に対しては
抗ヒスタミン剤やステロイド剤、抗アレルギ−剤(化学
伝達物質遊離抑制薬)による治療が行われている。しか
し、副作用として抗ヒスタミン剤では、脱力感、倦怠
感、頭痛、嘔吐、頭重感、食欲不振等が報告されてい
る。気管支喘息においては、抗コリン作用により気道分
泌が抑制され、喀痰の喀出を困難とするため、軽症例を
除いては使用されない。また緑内障、排尿困難の者にも
禁忌である。一方、ステロイド剤の主たる作用は抗炎症
作用と考えられ、通常アレルギ−疾患の治療には大量・
連続投与が必要である。ステロイド剤は重篤な副作用が
あるため、一般的な治療方法でコントロ−ルできない場
合に用いるのが原則とされている。また抗アレルギ−薬
は、肝障害、出血性膀胱炎、胃腸障害を起こすこともあ
るので、定期的な検査を必要とする。
は、より副作用の少ない有効な治療法が求められている
が、本発明医薬によれば、このような治療法を提供する
ことができる。
剤及び本発明の抗炎症剤を含む)において、一般式(13)
における好ましいR18及びZは前記と同様である。
する。しかしながら、これらにより本発明の技術的範囲
が限定されるべきものではない。なお、実施例における
溶媒の混合液の比率は、特記しない限り、容量比であ
る。
ルホ-β-D-グルコピラノシル)-(1→3)-O-6-O-スルホ-β
-D-ガラクトピラノース二ナトリウム塩の合成図2〜4
に概略を示す手順によりO-(2-アセトアミド-2-デオキシ
-6-O-スルホ-β-D-グルコピラノシル)-(1→3)-O-6-O-ス
ルホ-β-D-ガラクトピラノース二ナトリウム塩を合成し
た。なお、以下の実施例における各合成段階で共通して
用いた方法は、以下の通りである。シリカゲルカラムク
ロマトグラフィーは、Kiesegel60(MERCK)を用いて行っ
た。薄層クロマトグラフィーは HPTLC-Fertigplatten K
ieselgel 60 F254 (MERCK)を使用した。1H-NMR スペク
トルおよび13C-NMR スペクトルは、JNM-EX-400(日本電
子株式会社製)を用いて測定した。測定溶媒 CDCl3, CD
3ODにおいてはテトラメチルシランを、またD2Oにおいて
はt-ブタノールを内部標準とした。
1)から伊藤らの報告している合成経路(Agric. Biol.
Chem., 50, 3227(1986))に従い合成を行った。化合物1
0〜14の合成は以下のようにして行った。なお、以
下、物質名の後の番号は、図2〜4における化合物の番
号を示す。
-アリル-β-D-ガラクトピラノシド(benzyl 2,4-di-O-ac
etyl-3,6-di-O-allyl-β-D-galactopyranoside)10 窒素ガス雰囲気下、事前に乾燥したモレキュラーシーブ
ス4A(30.0 g)の入った反応容器にベンジルアルコール
(18.4 ml, 178.8 mmol)および化合物9(2,4-ジ-O-アセ
チル-3,6-ジ-O-アリル-D-ガラクトピラノシルトリクロ
ロアセトイミデート(2,4-di-O-acetyl-3,6-di-O-allyl-
D-galactopyranosyl trichloroacetimidate);21.84 g,
44.67 mmol)を加えた後、氷冷下で15分間撹拌した。反
応混合物に氷冷下でトリメチルシリルトリフルオロメタ
ンスルホネート(1.7 ml, 8.93 mmol)を加えた後、同温
で4時間撹拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、氷冷
下、トリエチルアミンを加え中和後、減圧下溶媒を留去
した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ト
ルエン:酢酸エチル=6:1)にて精製し、化合物10(18.
6g, 96%)を得た。
2.146(s, 3H, OAc) 4.445(d, 1H, J=7.8 Hz, H-1) 5.46
1(d,1H, J=2.9 Hz, H-4) 5.715-5.914(m, 2H, CH2=CH x
2) 7.200-7.400(m, 5H, aromatic)
クトピラノシド(benzyl 3,6-di-O-allyl-β-D-galactop
yranoside)11 化合物10(10.84 g, 24.9 mmol)のメタノール溶液(30
ml)にナトリウムメトキシド(134 mg, 2.5 mmol)を加え
窒素ガス雰囲気下室温で48時間撹拌した。反応混合物を
酢酸にて中和後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン:酢酸エチル
=4:1)にて精製し、化合物11(6.8 g, 78%)を得た。
ベンジル-β-D-ガラクトピラノシド(benzyl 3,6-di-O-a
llyl-2,4-di-O-benzyl-β-D-galactopyranoside)12 窒素ガス雰囲気および氷冷下、60%水素化ナトリウム(3.
8 g, 95.5 mmol)、化合物11(6.7 g, 19.1 mmol)およ
びDMF20 mlの混合物にベンジルブロミド(11.4 ml, 9
5.5 mmol)を加え18時間撹拌した。反応混合物に氷冷下
でメタノールを加え1時間撹拌後、減圧下溶媒を留去し
た。残渣をジエチルエーテルにて希釈後、水、飽和食塩
水にて順次洗浄し、硫酸マグネシウムにて乾燥後、溶媒
を減圧下留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=10:1〜9:
1)にて精製し、化合物12(9.1 g, 90%)を得た。
9,9.8 Hz, H-3) 3.829(dd, 1H, J=7.8,9.8 Hz, H-2) 3.
861(d, 1H, J=2.9 Hz, H-4) 4.453(d, 1H, J=7.8 Hz, H
-1) 5.805-5.984(m, 2H, CH2=CH x2) 7.200-7.450(m, 1
5H, aromatic)
ラクトピラノシド(benzyl 2,4-di-O-benzyl-β-D-galac
topyranoside)13 水素ガス雰囲気下、活性化されたイリジウムコンプレッ
クス[Ir(CoD)(PMePh2)2PF6(287 mg, 0.34 mmol)のテト
ラヒドロフラン溶液(60 ml)に室温で化合物12(8.9 g,
16.7 mmol)のテトラヒドロフラン溶液(80 ml)を加え7
時間撹拌した。次いで、水(100 ml)およびヨウ素(8.5
g, 67.1 mmol)を加え15時間撹拌した。反応混合物を酢
酸エチルにて希釈後、飽和チオ硫酸ナトリウム溶液、飽
和重曹水、飽和食塩水にて順次洗浄し、硫酸マグネシウ
ムにて乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣を
再結晶(エタノール−ジクロロメタン−ジエチルエーテ
ル)し、化合物13(7.4 g, 97%)を得た。
ロイル-β-D-ガラクトピラノシド(benzyl 2,4-di-O-ben
zyl-6-O-pivaloyl-β-D-galactopyranoside)14 窒素ガス雰囲気下、0℃で、化合物13(7.3 g, 16.2 mm
ol)のピリジン溶液(50ml)にピバロイルクロリド(4.2 m
l, 35.7 mmol)を加え70分間撹拌した。反応液にメタノ
ールを加え40分間撹拌した後に減圧下溶媒を留去し、残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン:
酢酸エチル=6:1)にて精製し、化合物14(7.81 g, 90
%)を得た。
2.326(bs, 1H, OH) 3.628-3.708(m, 3H, H-2, H-3 and
H-5)3.786(d, 1H, J=3.9 Hz, H-4) 4.142(dd, 1H, J=6.
4,10.7 Hz, H-6) 4.352(dd,1H, J=6.8,11.2 Hz, H-6')
4.448(d, 1H, J=7.3 Hz, H-1) 6.650-7.150(m, 15H, ar
omatic)
合物15)から仲野らの報告している合成経路(Tetrahe
dron Lett., 31, 1597(1990))に従い合成を行った。化
合物21〜24の合成は以下のようにして行った。
ル-2-デオキシ-2-フタルイミド-β-D-グルコピラノシド
(p-methoxyphenyl 3,4-di-O-benzyl-2-deoxy-2-phthali
mido-β-D-glucopyranoside)21 窒素ガス雰囲気下、事前に乾燥したモレキュラーシーブ
ス4A(60.0 g)の入った反応容器にボラン-トリメチル
アミンコンプレックス(75.0 g, 1028 mmol)、化合物2
0(21.0 g, 35.4 mmol)のジクロロメタン溶液(200 m
l)、および、ジエチルエーテル(80 ml)を加え15分間撹
拌した。反応容器を0℃に冷却し、無水塩化アルミニウ
ム(20.0 g, 150 mmol)を少量ずつ1.5時間で加え、0℃で
2.5時間撹拌した。反応混合物をセライトで濾過し、濾
液を酢酸エチルで希釈後、1N硫酸水溶液、水、飽和重曹
水、飽和食塩水にて順次洗浄し、硫酸マグネシウムにて
乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン:酢酸エチル
=4:1)にて精製し、化合物21(14.5 g, 69%)を得た。
(m, 1H, H-5) 3.706(s, 3H, OMe) 3.783-3.849(m, 2H,
H-4 and H-6) 3.939(dd, 1H, J=2.4,12.2 Hz, H-6') 4.
351(dd, 1H, J=8.3,10.7 Hz, H-2) 4.435(dd, 1H, J=8.
3,10.7 Hz, H-3) 5.693(d, 1H, J=8.3 Hz, H-1) 6.650-
7.900(m, 18H, aromatic)
-ジ-O-ベンジル-2-デオキシ-2-フタルイミド-β-D-グル
コピラノシド(p-methoxyphenyl 6-O-acetyl-3,4-di-O-b
enzyl-2-deoxy-2-phthalimido-β-D-glucopyranoside)
22窒素ガス雰囲気下、化合物21(10.5 g, 17.6 mmo
l)のピリジン溶液(200 ml)に無水酢酸(200 ml)およびDM
AP(触媒量)を加え20時間撹拌した。反応液にエタノール
を加え20分間撹拌した後に減圧下溶媒を留去し、残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン:酢酸
エチル=4:1)にて精製し、化合物22(9.6 g,85%)を得
た。
3.680(s, 3H, OMe) 3.759-3.817(m, 2H, H-4 and H-5)
4.296(dd, 1H, J=4.4, 12.2 Hz, H-6) 5.631(d, 1H, J=
7.8 Hz, H-1) 6.650-7.900(m, 18H, aromatic)
デオキシ-2-フタルイミド-D-グルコピラノース(6-O-ace
tyl-3,4-di-O-benzyl-2-deoxy-2-phthalimido-D-glucop
yranose)23 化合物22(9.0 g, 14.1 mmol)をアセトニトリル:水
(4:1; 400 ml)に溶解し、硝酸第二セリウムアンモニウ
ム(20.1 g, 36.7 mmol)を加え室温下、40分間激しく撹
拌した。反応混合物を酢酸エチルにて希釈し、水、飽和
重曹水、飽和食塩水にて順次洗浄後、硫酸マグネシウム
にて乾燥し減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(トルエン:酢酸エチル=2.5:
1)にて精製し、化合物23(6.1 g, 81%)を得た。
Ac) 3.680(t, 3H, J=9.3 Hz, H-4) 3.739-3.772(m, 1H,
H-5) 4.100(dd, 1H, J=8.8,10.8 Hz, H-2) 4.240(dd,
1H, J=3.9,11.2 Hz, H-6) 5.386(d, 1H, J=8.3 Hz, H-
1) 6.650-7.900(m, 14H, aromatic)
デオキシ-2-フタルイミド-β-D-グルコピラノシルフル
オライド(6-O-acetyl-3,4-di-O-benzyl-2-deoxy-2-phth
alimido-β-D-glucopyranosyl fluoride)24 窒素ガス雰囲気下、化合物23(5.95 g, 11.2 mmol)の
1,2−ジクロロエタン溶液(50 ml)に氷冷下で、ジエチル
アミノサルファートリフルオリド(5.8 ml, 43.9mmol)を
加え2時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチルにて希釈
し、飽和重曹水、飽和食塩水にて順次洗浄後、硫酸マグ
ネシウムにて乾燥し溶媒を減圧下留去した。残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン:酢酸エチ
ル=4:1)にて精製し、化合物24(5.9 g, 99%)を得た。
3.859(dd, 1H, J=8.3,9.8 Hz, H-4) 3.800-3.840(m, 1
H, H-5) 5.810(d, 0.5H, J=7.8 Hz, H-1β) 5.943(d,
0.5H, J=7.8 Hz, H-1β) 6.800-7.800(m, 14H, aromati
c)
化合物28の合成 化合物25〜28の合成は以下のように行った。
ベンジル-2-デオキシ-2-フタルイミド-β-D-グルコピラ
ノシル)-(1→3)-O-2,4-ジ-O-ベンジル-6-O-ピバロイル-
β-D-ガラクトピラノシド(benzyl O-(6-O-acetyl-3,4-d
i-O-benzyl-2-deoxy-2-phthalimido-β-D-glucopyranos
yl)-(1→3)-O-2,4-di-O-benzyl-6-O-pivaloyl-β-D-gal
actopyranoside)25 窒素ガス雰囲気下、事前に乾燥したモレキュラーシーブ
ス4A(20.0 g)の入った反応容器にシルバートリフレー
ト(7.23 g, 28.2 mmol)、ハフノセンジクロリド(5.4 g,
14.1 mmol)および1,2−ジクロロエタン(20 ml)を加え
た後、氷冷下20分間撹拌した。反応容器を-23℃に冷却
し、化合物24(5.8 g, 10.8 mmol)および化合物14
(5.4 g, 10.0 mmol)の1,2−ジクロロエタン溶液(45 ml)
を加え、-23℃で1.5時間撹拌した。反応液を酢酸エチル
で希釈し氷冷下、トリエチルアミンを加え20分間撹拌し
た後にセライトで濾過した。濾液を酢酸エチルで希釈
し、飽和重曹水、飽和食塩水にて順次洗浄後、硫酸マグ
ネシウムにて乾燥し減圧下溶媒を留去した。残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン:酢酸エチ
ル=9:1)にて精製後、再結晶を行い化合物25(9.3 g,
82%)を得た。
1.986(s, 3H, OAc) 3.859(bd, 1H, J=2.5 Hz, H-4) 4.0
63(dd, 1H, J=5.9,11.2 Hz) 5.454(d, 1H, J=8.3 Hz, H
-1) 6.800-7.800(m, 24H, aromatic)
-ベンジル-2-デオキシ-β-D-グルコピラノシル)-(1→3)
-O-2,4-ジ-O-ベンジル-β-D-ガラクトピラノシド(benzy
l O-(2-acetamido-3,4-di-O-benzyl-2-deoxy-β-D-gluc
opyranosyl)-(1→3)-O-2,4-di-O-benzyl-β-D-galactop
yranoside)26 化合物25(8.0 g, 7.6 mmol)の1-ブタノール溶液(200
ml)に、エチレンジアミン(170 ml)を加え98℃にて46時
間撹拌した。反応混合物の溶媒を減圧下留去し、残渣に
トルエンおよびメタノールを加え減圧下溶媒を留去し
た。残渣をピリジン(200 ml)に溶解しDMAP(触媒量)
と無水酢酸(150 ml)を加え室温で2日間撹拌した。反応
混合物の溶媒を留去し、トルエンおよびエタノールにて
共沸を行った。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(トルエン:酢酸エチル=4:1)にて精製
し、2成分の混合物(6.84 g)を得た。さらにこの混合物
のメタノール溶液 (100 ml)にナトリウムメトキシド(76
9 mg, 14.3 mmol)を加え窒素ガス雰囲気下室温で60時間
撹拌した。アンバーリスト15で中和し濾過後、濾液を減
圧下溶媒留去した。得られた残渣を再結晶(ジクロロメ
タン−イソプロピルエーテル)し化合物26(6.0 g, 94
%)を得た。
NAc) 4.438(d, 1H, J=7.3 Hz, H-1) 4.784(d, 1H, J=8.
3 Hz, H-1) 7.200-7.450(m, 20H, aromatic) 100 MHz 13C-NMR (CDCl3+CD3OD,TMS) δ:22.92(Me-C
O) 61.44,61.64(C-6 x2) 101.73(C-1),102.60(C-1) 17
0.29(Me-CO)
-ベンジル-2-デオキシ-6-O-スルホ-β-D-グルコピラノ
シル)-(1→3)-O-2,4-ジ-O-ベンジル-6-O-スルホ-β-D-
ガラクトピラノシド二ナトリウム塩(benzyl O-(2-aceta
mido-3,4-di-O-benzyl-2-deoxy-6-O-sulfo-β-D-glucop
yranosyl)-(1→3)-O-2,4-di-O-benzyl-6-O-sulfo-β-D-
galactopyranoside disodium salt)27 窒素ガス雰囲気下、化合物26(212.5 mg, 0.255 mmol)
とサルファートリオキシドトリエチルアミンコンプレッ
クス(184.7 mg, 1.02 mmol)の混合物をDMF(1.0ml)に溶
解し、50℃で1時間撹拌した。反応液をそのままセファ
デックス LH-20(クロロホルム:メタノール=1:1)にて
精製し、糖画分を濃縮した。得られた残渣をメタノール
(4 ml)に溶解後、Dowex 50(Na+, 4 g)を加え12時間撹拌
し、対カチオンをナトリウムに変換した。更に得られた
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホ
ルム:メタノール=4:1)にて精製した後に、シリカゲル
を除く目的でセファデックス LH-20(クロロホルム:メ
タノール=1:1)にて精製し、化合物27(252 mg, 95%)
を得た。
NAc) 7.200-7.450(m, 20H, aromatic) 100 MHz 13C-NMR (CDCl3+CD3OD,TMS) δ:22.14(Me-C
O) 66.25,66.61(C-6 x2) 102.04(C-1 x2) 170.98(Me-C
O)
スルホ-β-D-グルコピラノシル)-(1→3)-O-6-O-スルホ-
β-D-ガラクトピラノース二ナトリウム塩(O-(2-acetami
do-2-deoxy-6-O-sulfo-β-D-glucopyranosyl)-(1→3)-O
-6-O-sulfo-β-D-galactopyranose disodium salt)28 化合物27(236.8 mg,0.228 mmol)のメタノール−水
(2:1, 6 ml)溶液に、20%水酸化パラジウム炭素(268 mg)
を加え、反応系内を水素で置換し室温で17時間撹拌し
た。反応混合物をセライトで濾過し、残渣を水にて洗浄
後、濾液と洗浄液を併せて減圧下溶媒を留去した。得ら
れた残渣をセファデックスG−25(水)にて精製し、化合
物28(131 mg, 98%)を得た。
3H, NAc) 4.580(d, 0.55H, J=8.3 Hz, H-1aβ) 4.727
(d, 0.55H, J=8.3 Hz, H-1bβ) 4.742(d, 0.45H, J=8.3
Hz, H-1bα) 5.232(d, 0.45H, J=3.4 Hz, H-1aα) 100 MHz 13C-NMR (D2O, t-BuOH, at 50℃) δ: 25.04(Me-CO) 69.81(C-6 b) 70.70(C-6 aβ) 70.94(C-6
aα) 95.21(C-1aα) 99.21(C-1aβ) 105.39(C-1b) 17
7.74(Me-CO)
ルホ-β-D-グルコピラノシル)-(1→3)-O-(6-O-スルホ-
β-D-ガラクトピラノシル)-(1→4)-O-2-アセトアミド-2
-デオキシ-6-O-スルホ-β-D-グルコピラノース三ナトリ
ウム塩(以下、G4L4のナトリウム塩という)の製造 NeuAc〜Galβ1-4GlcNAc(6S)β1-3Gal(6S)β1-4GlcNAc(6
S)(式中、Galはガラクトース残基を、GlcNAcはN−ア
セチルグルコサミン残基を、NeuAcはN−アセチルノイ
ラミン酸残基を、6Sは6-O-硫酸エステルをそれぞれ表
す。また〜はα2,3結合又はα2,6結合を表す;WO96
/16973参照)1gを0.1 M 硫酸 10mlに溶解さ
せ、50℃で22時間保温することによりN−アセチルノイ
ラミン酸残基(シアル酸残基)を切断した。反応後の溶液
に1 M NaOHを少量加えてpH5に調整した後、0.5 M 酢酸
ナトリウム緩衝液pH4.5を1ml、20%アジ化ナトリウム
を25μl加えた。ラクターゼ(ケイアイ化成製) 5000 Uを
加えて37℃で22時間保温することによりガラクトース残
基を切断した。反応溶液を蒸留水で5倍希釈し、1 M Na
Clで平衡化したムロマックカラム(室町化学工業)(2.5×
24 cm)にアプライした。1 M NaCl(500ml)から2.5 M NaC
l(500ml)の塩濃度勾配をカラムに負荷し、溶出液を5ml
づつ分取した。溶出画分をキャピラリー電気泳動で分析
し、G4L4の溶出位置を確認した。G4L4を含む画
分を集めてロータリーエバポレーターで約10 mlに濃縮
した。濃縮溶液を蒸留水で平衡化したセルロファインGC
L25sfカラム(生化学工業)(3×60 cm)にアプライし、蒸
留水で溶出した。10 mlづつ分取した溶出画分をキャピ
ラリー電気泳動で分析し、G4L4の溶出位置を確認し
た。G4L4を含む画分を集めてロータリーエバポレー
ターで約20 mlに濃縮した。分子量カット10000の限外ろ
過膜でろ過してエンドトキシンを除去した後、凍結乾燥
して最終サンプルとした。
一ピークを示した。ヘキソース含量と硫酸含量の測定を
おこなった結果、理論値1に対して各0.84、0.91の値を
得た。
クロマトグラフィーにかけた結果、保持時間16.4分
に単一ピークを示した。
mm)((株)ワイエムシイ製) カラム温度:35℃ 溶出液:150 mMリン酸二水素ナトリウム 流速:1 ml/分 測定波長:210 nm サンプル:10 mg/mlG4L4(最終サンプル)
以下に示す。
δ:2.024(s, 3H, NAc) 2.030(s, 3H, NAc) 4.526(d,
1H, J1,2=7.8 Hz, H-1b) 4.699(d, 1H, J1,2=8.8 Hz, H
-1c) 4.729(d, 0.4H, J1,2=7.8 Hz, H-1aβ) 5.211(d,
0.6H, J1,2=2.5 Hz, H-1aα) 100 MHz 13C-NMR(D2O, t-BuOH, at 26.0℃) δ:24.74
(NHCOCH3), 25.05(NHCOCH3), 69.62(C-6a or b or c),
69.77(C-6b or c or a), 70.57(C-6c or a or b), 93.3
1(C-1aα), 97.82(C-1aβ), 105.80(C-1b or c), 105.9
1(C-1c or b)
β-D-グルコピラノシル-(1→3)-6-O-スルホ-β-D-ガラ
クトピラノシル-(1→1)-2,3-ジ-O-テトラデシル-sn-グ
リセロール二ナトリウム塩の合成 図5に概略を示す手順により、2-アセトアミド-2-デオ
キシ-6-O-スルホ-β-D-グルコピラノシル-(1→3)-6-O-
スルホ-β-D-ガラクトピラノシル-(1→1)-2,3-ジ-O-テ
トラデシル-sn-グリセロール二ナトリウム塩を合成し
た。物質名の後の番号は、図5における化合物の番号を
示す。
β-D-ガラクトピラノシル-(1→1)-2,3-ジ- O-テトラデ
シル-sn-グリセロール(2,4-di-O-acetyl-3,6-di-O-ally
l-β-D-galactopyranosyl-(1→1)-2,3-di-O-tetradecyl
-sn-glycerol)3 2,3-ジ- O-テトラデシル-sn-グリセロール(500 mg, 1.0
3 mmol)、シクロペンタジエンハフノニウムダイクロラ
イド(782 mg, 2.68 mmol)、シルバートリフレート(1.06
g, 5.36 mmol)、モレキュラーシーブ4A(1.8 g)を1,2-
ジクロロエタン(3.0 ml)に懸濁し、アルゴンガス気流下
室温で攪拌後、-15℃に冷却し 化合物1(536 mg, 1.55
mmol)を加え2.5時間攪拌した。反応液をトリエチルア
ミンを加え中和し、酢酸エチル(AcOEt)で希釈後、セラ
イトでろ過し、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄し
た。酢酸エチル層を硫酸マグネシウムにて乾燥後、減圧
下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(トルエン:AcOEt=10:1)にて精製し、化合物3
(716.7 mg, 85.8%)を得た。
(m, 1H, Allyl), 5.500 (d, 1H, J = 2.4Hz, H-4), 5.
108 (dd, 1H, J = 8.3, 9.9Hz, H-2), 4.474 (d, 1H, J
= 8.3Hz, H-1),2.165, 2.015 (2s, 6H, 2Ac), 0.912
(t, 6H, J = 6.3Hz, 2CH3)
β-D-ガラクトピラノシル-(1→1)-2,3-ジ-O-テトラデシ
ル-sn-グリセロール(3,6-di-O-allyl-2,4-di-O-benzyl-
β-D-galactopyranosyl-(1→1)-2,3-di-O-tetradecyl-s
n-glycerol)5 化合物3(430 mg, 0.531 mmol)をメタノールとテトラヒ
ドロフランとの混合液(1:1、4 mL)に溶解し、1 N水酸化
ナトリウム溶液(0.8 mL)を加え室温で1日間攪拌後、そ
の反応液をアンバーリスト15E (H+)タイプで中和し、セ
ライトでろ過後、ろ液を留去した。残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー (トルエン:AcOEt=5:2)にて精
製し、化合物4(377.9 mg, 98.0%)を得た。[Rf 0.4
3(トルエン:AcOEt=2:1)]
を、N,N-ジメチルホルムアミド(3 ml)に溶解し、アルゴ
ンガス気流下-15℃で、水素化ナトリウム(308 mg, 6.99
mmol)を加え攪拌した。続いてベンジルブロマイド(0.8
4 ml, 6.99 mmol)を加え、徐々に室温にしながら3時間
攪拌した。反応液にメタノールを加え中和し、酢酸エチ
ルで希釈後、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄した。
酢酸エチル層を硫酸マグネシウムにて乾燥後、減圧下溶
媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(ヘキサン:AcOEt=12:1)にて精製し、化合物5(864
mg, 89%)を得た。
(m, 1H, Allyl), 4.859 (d, 1H, J = 11.7 Hz,Bn), 4.8
16 (d, 1H, J = 10.8 Hz, Bn), 4.665 (d, 1H, J = 10.
7 Hz, Bn), 4.572 (d, 1H, J = 11.7 Hz, Bn), 4.272
(d, 1H, J = 7.3 Hz, H-1), 3.773 (d,1H, J = 2.5 Hz,
H-4), 3.660 (dd, 1H, J = 7.8, 9.8 Hz, H-2), 0.801
(t, 6H, J = 6.4 Hz, 2CH3).
ラノシル-(1→1)-2,3-ジ-O-テトラデシル-sn-グリセロ
ール(2,4-di-O-benzyl-β-D-galactopyranosyl-(1→1)-
2,3-di-O-tetradecyl-sn-glycerol)6 イリジウムコンプレックス (1,5-シクロオクタジエンビ
ス(メチルジフェニルホスフィン)イリジウムヘキサフル
オロホスフェート) (112 mg, 0.096 mmol)をテトラヒド
ロフラン(5 mL)に懸濁し、H2気流下攪拌し活性化させ
た。その溶液に化合物5(864 mg, 0.95 mmol)をテトラ
ヒドロフラン(5 mL)に溶解させて加え、アルゴンガス気
流下室温で2時間攪拌後、ヨウ素(484 mg)、水(24.7 m
L)、テトラヒドロフラン(15 mL)を加えさらに2時間室温
で攪拌した。反応液をクロロホルムで希釈後、飽和チオ
硫酸ナトリウム溶液、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗
浄した。クロロホルム層を硫酸マグネシウムにて乾燥
後、減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(トルエン:EtOAc=5:2) にて精製し、化
合物6(686.6 mg, 87.1%)を得た。
4.834 (d, 1H, J = 11.7 Hz, Bn), 4.658 (d, 2H, J =
11.2 Hz, 2Bn), 4.385 (d, 1H, J = 7.3 Hz, H-1), 3.
778 (d, 1H, J= 2.4 Hz, H-4), 0.881 (t, 6H, J = 6.8
Hz, 2CH3)
β-D-ガラクトピラノシル-(1→1)-2,3-ジ- O-テトラデ
シル-sn-グリセロール(2,4-di-O-benzyl-6-O-pivaloyl-
β-D-galactopyranosyl-(1→1)-2,3-di- O-tetradecyl-
sn-glycerol)7 化合物6(687 mg, 0.831 mmol)をピリジン(12 mL)を加
え溶解させ、その溶液にピバロイルクロライド(130μL,
1.08 mmol)を加え-5℃にて1時間攪拌後、さらにピバロ
イルクロライド(130μL, 1.08 mmol)を加え-5℃にて1時
間攪拌した。反応液を、酢酸エチルで希釈後、セライト
でろ過し、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄した。酢
酸エチル層を硫酸マグネシウムにて乾燥後、減圧下溶媒
を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー (トルエン:AcOEt=10:1)にて精製し、化合物7(716.6
mg, 94.7%)を得た。
4.855 (d, 1H, J = 11.7 Hz, Bn), 4.650 (d, 1H, J =
11.2 Hz, Bn), 4.646 (d, 1H, J = 11.7 Hz, Bn), 4.3
65 (d, 1H, J= 7.3 Hz, H-1), 4.302 (dd, 1H, J = 6.
8, 11.8 Hz, H-6), 4.109 (dd, 1H, J= 6.4, 11.2 Hz,
H-6'), 3.775 (d, 1H, J = 2.4 Hz, H-4), 1.179 (s, 9
H, piv), 0.879 (t, 6H, J = 6.8 Hz, 2CH3)
-ピバロイル-β-D-ガラクトピラノシル-(1→1)-2,3-ジ-
O-テトラデシル-sn-グリセロール(3-O-acetyl-2,4-di-O
-benzyl-6-O-pivaloyl-β-D-galactopyranosyl-(1→1)-
2,3-di-O-tetradecyl-sn-glycerol)8 化合物7(10.8 mg, 11.9μmol)をピリジン(1 mL)を加え
溶解させ、その溶液に無水酢酸(0.5 mL)を加え室温で1
時間攪拌した。溶媒をトルエンで共沸後、残渣をセファ
デックスLH-20(CHCl3:MeOH=1:2)にて精製し、化合物8
(11.3 mg, qu.)を得た。
z, H-3), 4.882 (d, 1H, J = 11.7 Hz, Bn), 4.634 (d,
2H, J = 12.2 Hz, 2Bn), 4.543 (d, 1H, J = 11.2 Hz,
Bn), 4.437 (d, 1H, J = 7.3 Hz, H-1), 4.299 (dd, 1
H, J = 6.8, 11.2 Hz, H-6), 4.087 (dd, 1H, J = 6.8,
11.2 Hz, H-6'), 3.850 (d, 1H, J = 2.9 Hz, H-4),
3.765 (dd, 1H, J = 7.8, 10.3 Hz, H-2), 1.926 (s, 3
H, Ac), 1.188 (s, 9H, piv), 0.881 (t, 6H, J = 6.8
Hz, 2CH3)
レブロイル-2-フタルイミド-β-D-グルコピラノシル-(1
→3)-2,4-ジ-O-ベンジル-6-O-ピバロイル-β-D-ガラク
トピラノシル-(1→1)-2,3-ジ-O-テトラデシル-sn-グリ
セロール(3,4-di-O-benzyl-2-deoxy-6-O-levloyl-2-pht
alimido-β-D-gulcopyranosyl-(1→3)-2,4-di-O-benzyl
-6-O-pivaloyl-β-D-galactopyranosyl-(1→1)-2,3-di-
O-tetradecyl-sn-glycerol)9 化合物7(685 mg, 0.752 mmol)、シクロペンタジエンハ
フノニウムダイクロライド(571 mg, 1.96 mmol)、シル
バートリフレート(771 g, 3.91 mmol)、モレキュラーシ
ーブ4A(2.5 g)を1,2-ジクロロエタン(10 ml)に懸濁
し、アルゴンガス気流下室温で攪拌後、-15℃に冷却し
化合物2(563 mg, 0.98 mmol)を加え1時間攪拌した。反
応液をトリエチルアミンを加え中和し、酢酸エチルで希
釈後、セライトでろ過し、飽和重曹水、飽和食塩水で順
次洗浄した。酢酸エチル層を硫酸マグネシウムにて乾燥
後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(トルエン:AcOEt=9:1)にて精製し、化
合物9(1.01 g, 91.5%)を得た。
b), 4.941 (d, 1H, J = 11.2 Hz, Bn), 4.874(d, 1H, J
= 10.7 Hz, Bn), 4.789 (d, 1H, J = 11.7 Hz, Bn),
4.648 (d, 1H,J = 11.2 Hz, Bn), 4.536 (d, 1H, J = 1
1.7 Hz, Bn), 4.460 (d, 1H, J = 11.7Hz, Bn), 4.414
(d, 2H, J = 11.7 Hz, 2Bn), 4.223 (d, 1H, J = 7.8 H
z, H-1a), 3.897 (d, 1H, J = 3.2 Hz, H-4a), 2.130
(s, 3H, CH3), 1.153 (s, 9H, piv), 0.881 (t, 6H, J
= 6.6 Hz, 2CH3)
-デオキシ-β-D-グルコピラノシル-(1→3)-2,4-ジ-O-ベ
ンジル-β-D-ガラクトピラノシル-(1→1)-2,3-ジ-O-テ
トラデシル-sn-グリセロール(2-acetamido-3,4-di-O-be
nzyl-2-deoxy-β-D-gulcopyranosyl-(1→3)-2,4-di-O-b
enzyl-β-D-galactopyranosyl-(1→1)-2,3-di-O-tetrad
ecyl-sn-glycerol)10 化合物9(977.4 mg, 0.667 mmol)をエタノール(33.5 m
L)に懸濁し、ヒドラジン水和物(3.35 mL)を加え、110℃
で18時間攪拌した。溶媒を留去し、得られたアミノ体を
ピリジン (6.0 mL)に溶解し、無水酢酸(5.0 mL)を加え
室温で17時間攪拌後、溶媒を留去した。残渣をメタノー
ルとテトラヒドロフランとの混合液(1:1、20.0 mL)に溶
解し、ナトリウムメトキシド(108 mg, 2.0 mmol)を加
え、60℃で1時間攪拌した。その反応液をアンバーリス
ト15E (H+)タイプで中和し、セライトでろ過後、ろ液を
留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(トルエン:アセトン:CHCl3=5:2:1)にて精製し、さらに
セファデックスLH-20(CHCl3:MeOH=2:3)による精製を行
い、化合物10(756 mg, 94.8%)を得た。
b), 4.354 (d, 1H, J = 6.8 Hz, H-1a), 1.497(s, 3H,
NHAc), 0.881 (t, 6H, J = 6.4 Hz, 2CH3)13 C-NMR (CDCl3+CD3OD) δ: 173.06 (Me-CO), 105.51, 104.01 (C-1x2), 62.80, 62.
51 (C-6x2)
-デオキシ-6-O-スルホ-β-D-グルコピラノシル-(1→3)-
2,4-ジ-O-ベンジル-6-O-スルホ-β-D-ガラクトピラノシ
ル-(1→1)-2,3-ジ-O-テトラデシル-sn-グリセロール二
ナトリウム塩(2-acetamido-3,4-di-O-benzyl-2-deoxy-6
-O-sulfo-β-D-gulcopyranosyl-(1→3)-2,4-di-O-benzy
l-6-O-sulfo-β-D-galactopyranosyl-(1→1)-2,3-di-O-
tetradecyl-sn-glyceroldisodium salt)11 化合物10(200 mg, 0.165 mmol)をN,N-ジメチルホルム
アミド(1.5 mL)に溶解し、(C2H5)3NSO3(300 mg, 1.65 m
mol)を加え、50℃で0.5時間攪拌した。その反応液を直
接セファデックスLH-20(CHCl3:MeOH=2:3)にて精製し
た。その溶媒をある程度留去し、残渣に水(2.0 mL)及び
Dowex-50 (Na+)タイプを加え、一昼夜攪拌し、セライト
でろ過後、ろ液を留去した。残渣をDowex-50 (Na+)タイ
プのカラム(CHCl3:MeOH:H2O=5:10:3)にて精製し、化合
物11(215 mg, 92.2%)を得た。
H-1a), 1.593 (s, 3H, NHAc), 0.889 (t, 6H, J =6.4
Hz, 2CH3)13 C-NMR (CDCl3+CD3OD) δ:172.93 (Me-CO), 105.24,
104.01 (C-1x2), 68.13, 68.00 (C-6x2)
ホ-β-D-グルコピラノシル-(1→3)-6-O-スルホ-β-D-ガ
ラクトピラノシル-(1→1)-2,3-ジ-O-テトラデシル-sn-
グリセロール二ナトリウム塩(2-acetamido-2-deoxy-6-O
-sulfo-β-D-gulcopyranosyl-(1→3)-6-O-sulfo-β-D-g
alactopyranosyl-(1→1)-2,3-di-O-tetradecyl-sn-glyc
erol disodium salt)12 化合物11(200 mg, 0.141 mmol)をメタノールと水との
混合液(3:1、15 mL)に溶解し、水酸化パラジウム-カー
ボン(200 mg)を加え、水素ガスで置換し室温で4時間接
触還元を行った。反応液をセライトでろ過し、ろ液を留
去した。残渣をセファデックスLH-20(CHCl3:MeOH:H2O=
5:10:3)のカラムにて精製した。さらにDowex-50 (Na+)
タイプのカラム(CHCl3:MeOH:H2O=1:3:1)による精製を行
い、最後にセファデックスLH-20 (CHCl3:MeOH:H2O=5:1
0:3)による再カラム精製を行い、化合物12(119.6 mg,
80.5%)を得た。
b), 4.162 (d, 1H, J = 7.3 Hz, H-1a), 4.067(b.dd, 1
H, H-6b), 4.006-3.924 (b.dd, 1H, H-6a), 1.882 (s,
3H, NHAc), 0.861 (t, 6H, J = 6.8 Hz, 2CH3)13 C-NMR (DMSO+D2O)δ:171.32 (Me-CO), 103.49, 102.
37 (C-1x2), 65.91, 65.85 (C-6x2)
-スルホ-β-D-グルコピラノシル-(1→3)-6-O-スルホ-β
-D-ガラクトピラノシド二ナトリウム塩の合成 図6に概略を示す手順により、オクチル 2-アセトアミ
ド-2-デオキシ-6-O-スルホ-β-D-グルコピラノシル-(1
→3)-6-O-スルホ-β-D-ガラクトピラノシド二ナトリウ
ム塩を合成した。物質名の後の番号は、図6における化
合物の番号を示す。
O-アリル-β-D-ガラクトピラノシド(octyl 2,4-di-O-ac
etyl-3,6-di-O-allyl-β-D-galactopyranoside)13 オクタノール(300 mg, 2.30 mmol)、シクロペンタジエ
ンハフノニウムダイクロライド(1.75 g, 5.99 mmol)、
シルバートリフレート(2.36 g, 12.0 mmol)、モレキュ
ラーシーブ4A(2.3 g)を1,2-ジクロロエタン(5.0 ml)に
懸濁し、アルゴンガス気流下室温で攪拌後、-15℃に冷
却し化合物1(1.2 g, 3.47 mmol)を加え2.5時間攪拌し
た。反応液をトリエチルアミンを加えて中和し、酢酸エ
チルで希釈後、セライトでろ過し飽和重曹水、飽和食塩
水で順次洗浄した。酢酸エチル層を硫酸マグネシウムに
て乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(トルエン:AcOEt=10:1)にて精
製し、化合物13(0.8 g, 76%)を得た。
1H, Allyl), 5.472 (d, 1H, J = 3.4 Hz, H-4), 5.086
(dd, 1H, J = 7.8, 9.8 Hz, H-2), 4.394 (d, 1H, J =
7.8 Hz, H-1), 2.125, 2.066 (2s, 6H, 2Ac), 0.879
(t, 3H, J = 6.8 Hz, CH3)
ベンジル-β-D-ガラクトピラノシド(octyl 3,6-di-O-al
lyl-2,4-di-O-benzyl-β-D-galactopyranoside)15 化合物13 (0.8 g, 1.75 mmol)をメタノールとテトラ
ヒドロフランとの混合液(1:1、5 mL)に溶解し、1N-水酸
化ナトリウム溶液(1.0 mL)を加え室温で1日間攪拌後、
その反応液をアンバーリスト15E (H+)タイプで中和し、
セライトでろ過後、ろ液を留去した。残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー (トルエン:AcOEt=5:2)にて
精製し、化合物14(585 g, 89.7%)を得た。 [Rf 0.32(トルエン:AcOEt=2:1)]
l)、N,N-ジメチルホルムアミド(3 ml)に溶解し、アルゴ
ンガス気流下-15℃で、水素化ナトリウム(451 mg, 10.2
mmol)を加え攪拌した。続いてベンジルブロマイド(1.2
2 ml, 10.2 mmol)を加え、徐々に室温にしながら3時間
攪拌した。反応液にメタノールを加え中和し、酢酸エチ
ルで希釈後、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄した。
酢酸エチル層を硫酸マグネシウムにて乾燥後、減圧下溶
媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(ヘキサン:AcOEt=15:1)にて精製し、化合物15(81
1 mg, 93.5%)を得た。
1H, Allyl), 4.959 (d, 1H, J = 11.7 Hz, Bn), 4.915
(d, 1H, J = 10.7 Hz, Bn), 4.765 (d, 1H, J = 10.7
Hz, Bn), 4.660 (d, 1H, J = 11.7 Hz, Bn), 4.346 (d,
1H, J = 7.6 Hz, H-1), 0.887 (t, 3H, J = 6.4 Hz, C
H3)
ラクトピラノシド(octyl 2,4-di-O-benzyl-β-D-galact
opyranoside)16 イリジウムコンプレックス (1,5-シクロオクタジエンビ
ス(メチルジフェニルホスフィン)イリジウムヘキサフル
オロホスフェート) (172 mg, 0.15 mmol) をテトラヒド
ロフラン(5 mL)に懸濁し、H2気流下攪拌し活性化させ
た。その溶液に化合物15(811 mg, 1.47 mmol)をテト
ラヒドロフラン(5 mL)に溶解させて加え、アルゴンガス
気流下室温で1時間攪拌後、ヨウ素(745 mg)、水(38 mL)
及びテトラヒドロフラン(15 mL)を加えさらに1時間室温
で攪拌した。反応液をクロロホルムで希釈後、飽和チオ
硫酸ナトリウム溶液、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗
浄した。クロロホルム層を硫酸マグネシウムにて乾燥
後、減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(トルエン:EtOAc=5:2) にて精製し、化
合物16を(589 mg, 82.1%)得た。
4.843 (d, 1H, J = 11.7 Hz, Bn), 4.674 (d, 1H, J =
11.7 Hz, Bn), 4.662 (d, 1H, J = 11.7 Hz, Bn), 4.3
60 (d, 1H, J= 7.3 Hz, H-1), 3.776 (d, 1H, J = 2.0
Hz, H-4), 0.868 (t, 3H, J = 6.8 Hz, CH3)
バロイル-β-D-ガラクトピラノシド(octyl 2,4-di-O-be
nzyl-6-O-pivaloyl-β-D-galactopyranoside)17 化合物16(569 mg, 1.20 mmol)をピリジン(17 mL)を加
えて溶解させ、その溶液にピバロイルクロライド(188μ
L, 1.57 mmol)を加え-5℃にて1時間攪拌後、さらにピバ
ロイルクロライド(188μL, 1.57mmol)を加え-5℃にて1
時間攪拌した。反応液を、酢酸エチルで希釈後、セライ
トでろ過し飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄した。酢
酸エチル層を硫酸マグネシウムにて乾燥後、減圧下溶媒
を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー (トルエン:AcOEt=10:1)にて精製し、化合物17(648
mg, 96.7%)を得た。
4.838 (d, 1H, J = 11.7 Hz, Bn), 4.664 (d, 1H, J =
11.7 Hz, Bn), 4.653 (d, 1H, J = 11.7 Hz, Bn), 4.3
32 (d, 1H, J= 7.3 Hz, H-1), 4.316 (dd, 1H, J = 6.
8, 11.7 Hz, H-6), 4.113 (dd, 1H, J= 6.7, 11.0 Hz,
H-6'), 3.772 (d, 1H, J = 2.4 Hz, H-4), 1.180 (s, 9
H, piv), 0.867 (t, 3H, J = 6.8 Hz, CH3)
ンジル-6-O-ピバロイル-β-D-ガラクトピラノシド(octy
l 3-O-acetyl-2,4-di-O-benzyl-6-O-pivaloyl-β-D-gal
actopyranoside)18 化合物17(10 mg, 18.0μmol)をピリジン(1 mL)を加え
て溶解させ、その溶液に無水酢酸(0.5 mL)を加え室温で
2時間攪拌した。溶媒をトルエンで共沸後、残渣をセフ
ァデックスLH-20(CHCl3:MeOH=1:2)にて精製し、化合物
18(11 mg, qu.)を得た。
z, H-3), 4.883 (d, 1H, J = 11.7 Hz, Bn), 4.645 (d,
1H, J = 11.7 Hz, Bn), 4.638 (d, 1H, J = 11.7 Hz,
Bn), 4.545 (d,1H, J = 11.2 Hz, Bn), 4.405 (d, 1H,
J = 7.3 Hz, H-1), 4.311 (dd, 1H, J= 6.8, 10.8 Hz,
H-6), 4.087 (dd, 1H, J = 6.8, 10.7 Hz, H-6'), 3.84
7 (d,1H, J = 2.9 Hz, H-4), 3.769 (dd, 1H, J = 7.8,
10.3 Hz, H-2), 1.937 (s, 3H, Ac), 1.188 (s, 9H, p
iv), 0.870 (t, 3H, J = 6.8 Hz, CH3)
キシ-6-O-レブロイル-2-フタルイミド-β-D-グルコピラ
ノシル-(1→3)-2,4-ジ-O-ベンジル-6-O-ピバロイル-β-
D-ガラクトピラノシド(octyl 3,4-di-O-benzyl-2-deoxy
-6-O-levloyl-2-phtalimido-β-D-glucopyranosyl-(1→
3)-2,4-di-O-benzyl-6-O-pivaloyl-β-D-galactopyrano
side)19 化合物17(624 mg, 1.12 mmol)、シクロペンタジエン
ハフノニウムダイクロライド(850 mg, 2.91 mmol)、シ
ルバートリフレート(1.15 g, 5.82 mmol)、モレキュラ
ーシーブ4A(3.2 g)を1,2-ジクロロエタン(10 ml)に懸
濁し、アルゴンガス気流下室温で攪拌後、-15℃に冷却
し 化合物2(838 mg, 1.46 mmol)を加え1時間攪拌し
た。反応液をトリエチルアミンを加え中和し、酢酸エチ
ルで希釈後、セライトでろ過し飽和重曹水、飽和食塩水
で順次洗浄した。酢酸エチル層を硫酸マグネシウムにて
乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(トルエン:AcOEt=10:1)にて精製
し、化合物19(1.03 g, 82.9%)を得た。
b), 4.189 (d, 1H, J = 7.8 Hz, H-1a), 3.874(d, 1H,
J = 2.4 Hz, H-4a), 2.133 (s, 3H, CH3), 1.153 (s, 9
H, piv), 0.826(t, 3H, J = 7.1 Hz, CH3)
ベンジル-2-デオキシ-β-D-グルコピラノシル-(1→3)-
2,4-ジ-O-ベンジル-β-D-ガラクトピラノシド(octyl 2-
acetamido-3,4-di-O-benzyl-2-deoxy-β-D-glucopyrano
syl-(1→3)-2,4-di-O-benzyl-β-D-galactopyranoside)
20化合物19(1.0 g, 0.899 mmol)をエタノール(45 m
L)に懸濁し、ヒドラジン水和物(4.5 mL)を加え、110℃
で18時間攪拌した。溶媒を留去し、得られたアミノ体を
ピリジン (5.0 mL)に溶解し、無水酢酸(4.0 mL)を加え
室温で17時間攪拌後、溶媒を留去した。残渣をメタノー
ルとテトラヒドロフランとの混合液(1:1、20.0 mL)に溶
解し、ナトリウムメトキシド(146 mg, 2.7 mmol)を加
え、60℃で1時間攪拌した。その反応液をアンバーリス
ト15E (H+)タイプで中和し、セライトでろ過後、ろ液を
留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(トルエン:アセトン=2.3:1)にて精製し、さらにセファ
デックスLH-20(CHCl3:MeOH=2:3)による精製を行い、化
合物20(739 mg, 96%)を得た。
b), 4.329 (d, 1H, J = 6.8 Hz, H-1a), 1.515(s, 3H,
NHAc), 0.848 (t, 3H, J = 6.8 Hz, CH3)13 C-NMR (CDCl3+CD3OD) δ:173.17 (Me-CO), 105.32,
104.01 (C-1x2), 62.82, 62.55 (C-6x2)
ベンジル-2-デオキシ-6-O-スルホ-β-D-グルコピラノシ
ル-(1→3)-2,4-ジ-O-ベンジル-6-O-スルホ-β-D-ガラク
トピラノシド二ナトリウム塩(octyl 2-acetamido-3,4-d
i-O-benzyl-2-deoxy-6-O-sulfo-β-D-glucopyranosyl-
(1→3)-2,4-di-O-benzyl-6-O-sulfo-β-D-galactopyran
oside disodium salt)21 化合物20(150 mg, 0.175 mmol)をN,N-ジメチルホルム
アミド(1.5 mL)に溶解し、(C2H5)3NSO3(319 mg, 1.75 m
mol)を加え、50℃で0.5時間攪拌した。その反応液を直
接セファデックスLH-20(CHCl3:MeOH=2:3)にて精製し
た。溶出液の溶媒をある程度留去し、残渣に水(2.0 m
L)、Dowex-50 (Na+)タイプを加え、一昼夜攪拌し、セラ
イトでろ過後、ろ液を留去した。残渣をDowex-50 (Na+)
タイプのカラム(CHCl3:MeOH:H2O=5:10:3)にて精製し、
化合物21(185 mg, 99.6%)を得た。
H-1a), 1.634 (s, 3H, NHAc), 0.854 (t, 3H, J =6.8
Hz, CH3)13 C-NMR (CDCl3+CD3OD) δ:173.03 (Me-CO), 105.10,
103.99 (C-1x2), 68.18 (C-6x2)
-6-O-スルホ-β-D-グルコピラノシル-(1→3)-6-O-スル
ホ-β-D-ガラクトピラノシド二ナトリウム塩(octyl 2-a
cetamido-2-deoxy-6-O-sulfo-β-D-glucopyranosyl-(1
→3)-6-O-sulfo-β-D-galactopyranoside disodium sal
t)22 化合物21(170 mg, 0.160 mmol)をメタノールと水との
混合液(3:1、15 mL)に溶解し、水酸化パラジウム-カー
ボン(180 mg)を加え、水素ガスで置換し室温で4時間接
触還元を行った。反応液をセライトでろ過し、ろ液を留
去した。残渣をセファデックスLH-20 (CHCl3:MeOH:H2O=
5:10:3)のカラムにて精製した。さらにDowex-50 (Na+)
タイプのカラム(CHCl3:MeOH:H2O=1:3:1)による精製を行
い、最後にセファデックスLH-20 (CHCl3:MeOH:H2O=5:1
0:3)による再カラム精製を行い、化合物22(101.4 mg,
90.6%)を得た。
b), 4.136 (d, 1H, J = 7.8 Hz, H-1a), 4.053(dd, 1H,
J = 2.0, 11.7 Hz, H-6b), 3.956-3.851 (b.dd, 1H, H
-6a), 1.869 (s, 3H, NHAc), 0.861 (t, 3H, J = 7.1 H
z, CH3)13 C-NMR (DMSO+D2O)δ:171.19 (Me-CO), 102.98, 102.
30 (C-1x2), 66.09, 65.87 (C-6x2)
-6-O-スルホ-β-D-グルコピラノシル-(1→3)-6-O-スル
ホ-β-D-ガラクトピラノシド二ナトリウム塩、およびコ
レスタニル 2-アセトアミド-2-デオキシ-β-D-グルコピ
ラノシル-(1→3)-β-D-ガラクトピラノシドの合成 図7に概略を示す手順により、コレスタニル 2-アセト
アミド-2-デオキシ-6-O-スルホ-β-D-グルコピラノシル
-(1→3)-6-O-スルホ-β-D-ガラクトピラノシド二ナトリ
ウム塩、およびコレスタニル 2-アセトアミド-2-デオキ
シ-β-D-グルコピラノシル-(1→3)-β-D-ガラクトピラ
ノシドを合成した。物質名の後の番号は、図7における
化合物の番号を示す。
-ジ-O-アリル-β-D-ガラクトピラノシド(cholestanyl
2,4-di-O-acetyl-3,6-di-O-allyl-β-D-galactopyranos
ide)23 コレスタノール(700 mg, 1.80 mmol)、シクロペンタジ
エンハフノニウムダイクロライド(1.37 g, 4.68 mmo
l)、シルバートリフレート(1.85 g, 9.37 mmol)、モレ
キュラーシーブ4A(2.7 g)を1,2-ジクロロエタン(7.0 m
l)に懸濁し、アルゴンガス気流下室温で攪拌後、-10℃
に冷却し、化合物1(936 mg, 2.70 mmol)を加え2.5時間
攪拌した。反応液を、トリエチルアミンを加えて中和
し、酢酸エチルで希釈後、セライトでろ過し、飽和重曹
水、飽和食塩水で順次洗浄した。酢酸エチル層を硫酸マ
グネシウムにて乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン:AcOEt=
10:1)にて精製し、化合物23(970 mg, 75.3%)を得た。
1H, Allyl), 5.480 (d, 1H, J = 3.4 Hz, H-4), 5.072
(dd, 1H, J = 8.3, 10.3 Hz, H-2), 4.510 (d, 1H, J
= 8.3 Hz, H-1), 2.150, 2.095 (2s, 6H, 2Ac), 0.922
(d, 3H, J = 6.4 Hz, CH3), 0.890 (d,3H, J = 6.8 Hz,
CH3), 0.885 (d, 3H, J = 6.4 Hz, CH3), 0.800, 0.66
7 (2s,6H, 2CH3)
ジ-O-ベンジル-β-D-ガラクトピラノシド(cholestanyl
3,6-di-O-allyl-2,4-di-O-benzyl-β-D-galactopyranos
ide)25 化合物23(0.98 g, 1.37 mmol)をメタノールとテトラ
ヒドロフランとの混合液 (1:1、10 mL)に溶解し、1 N
水酸化ナトリウム溶液(1.0 mL)を加え室温で1日間攪拌
後、さらにナトリウムメトキサイド (74 mg, 1.37 mmo
l) を加え室温で2時間攪拌した。その反応液をアンバー
リスト15E (H+)タイプで中和し、セライトでろ過後、ろ
液を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー (トルエン:AcOEt=5:2)にて精製し、化合物24(0.
83 g, 96%)を得た。 [Rf 0.33(トルエン:AcOEt=2:1)]
を、N,N-ジメチルホルムアミド(8 ml)に溶解し、アルゴ
ンガス気流下0℃で、水素化ナトリウム(378 mg, 8.58 m
mol)を加え攪拌した。続いてベンジルブロマイド(1.02
ml, 8.58 mmol)を加え、徐々に室温にしながら3時間攪
拌した。さらに水素化ナトリウム(378 mg, 8.58 mmol)
及びベンジルブロマイド(1.02 ml, 8.58 mmol)を加え、
18時間攪拌した。反応液にメタノールを加え中和し、酢
酸エチルで希釈後、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄
した。酢酸エチル層を硫酸マグネシウムにて乾燥後、減
圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(ヘキサン:AcOEt=13:1)にて精製し、化合物
25(0.94 g, 88.1%)を得た。
1H, Allyl), 4.931 (d, 1H, J = 11.7 Hz, Bn), 4.903
(d, 1H, J = 10.7 Hz, Bn), 4.739 (d, 1H, J = 10.7
Hz, Bn), 4.639 (d, 1H, J = 11.7 Hz, Bn), 4.438 (d,
1H, J = 7.8 Hz, H-1), 3.829 (d, 1H, J = 2.9 Hz, H
-4), 3.719 (dd, 1H, J = 7.8, 9.8 Hz, H-2), 3.397
(dd, 1H,J = 2.9, 9.8 Hz, H-3), 0.893 (d, 3H, J =
6.4 Hz, CH3), 0.862 (d, 3H, J= 6.8 Hz, CH3), 0.858
(d, 3H, J = 6.4 Hz, CH3), 0.799, 0.641 (2s, 6H, 2
CH3)
D-ガラクトピラノシド(cholestanyl 2,4-di-O-benzyl-
β-D-galactopyranoside)26 イリジウムコンプレックス (1,5-シクロオクタジエンビ
ス(メチルジフェニルホスフィン)イリジウムヘキサフル
オロホスフェート) (136 mg, 0.12 mmol) をテトラヒド
ロフラン(5 mL)に懸濁し、H2気流下攪拌し活性化させ
た。その溶液に、化合物25(940 mg, 1.16 mmol)をテ
トラヒドロフラン(5 mL)に溶解させて加え、アルゴンガ
ス気流下室温で1時間攪拌後、ヨウ素(588 mg)、水(30 m
L)及びテトラヒドロフラン(15 mL)を加えさらに1.5時間
室温で攪拌した。反応液をクロロホルムで希釈後、飽和
チオ硫酸ナトリウム溶液、飽和重曹水、飽和食塩水で順
次洗浄した。クロロホルム層を硫酸マグネシウムにて乾
燥後、減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(トルエン:アセトン=6:1)にて精製
し、化合物26を(748 mg, 88.2%)得た。
4.823 (d, 1H, J = 11.2 Hz, Bn), 4.678 (d, 1H, J =
10.7 Hz, Bn), 4.650 (d, 1H, J = 11.7 Hz, Bn), 4.4
76 (d, 1H, J= 6.8 Hz, H-1)
-ピバロイル-β-D-ガラクトピラノシド(cholestanyl 2,
4-di-O-benzyl-6-O-pivaloyl-β-D-galactopyranoside)
27 化合物26(647 mg, 0.885 mmol)をピリジン(13 mL)に
溶解させ、その溶液にピバロイルクロライド(138μL,
1.15 mmol)を加え-5℃から0℃にて0.5時間攪拌後、さら
にピバロイルクロライド(138μL, 1.15 mmol)を加え-5
℃から0℃にて1時間攪拌した。反応液を、酢酸エチルで
希釈後、セライトでろ過し飽和重曹水、飽和食塩水で順
次洗浄した。酢酸エチル層を硫酸マグネシウムにて乾燥
後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー (トルエン:AcOEt=10:1)にて精製し、
化合物27(663 mg, 91.9%)を得た。
4.821 (d, 1H, J = 11.2 Hz, Bn), 4.667 (d, 1H, J =
11.2 Hz, Bn), 4.642 (d, 1H, J = 11.7 Hz, Bn), 4.4
50 (d, 1H, J= 7.3 Hz, H-1), 4.293 (dd, 1H, J = 6.
8, 11.2 Hz, H-6), 4.083 (dd, 1H, J= 6.3, 10.8 Hz,
H-6'), 3.746 (d, 1H, J = 2.0 Hz, H-4), 1.176 (s, 9
H, piv)
-ベンジル-6-O-ピバロイル-β-D-ガラクトピラノシド(c
holestanyl 3-O-acetyl-2,4-di-O-benzyl-6-O-pivaloyl
-β-D-galactopyranoside)28 化合物27(10 mg, 12.3μmol)をピリジン(1 mL)に溶解
させ、その溶液に無水酢酸(0.5 mL)を加え室温で1時間
攪拌した。溶媒をトルエンで共沸後、残渣をセファデッ
クスLH-20(CHCl3:MeOH=1:2)にて精製し、化合物28(9
mg, 85.4%)を得た。
z, H-3), 4.885 (d, 1H, J = 11.2 Hz, Bn), 4.647 (d,
1H, J = 11.7 Hz, Bn), 4.625 (d, 1H, J = 11.2 Hz,
Bn), 4.533 (d,1H, J = 11.7 Hz, Bn), 4.518 (d, 1H,
J = 7.3 Hz, H-1), 4.289 (dd, 1H, J= 6.8, 11.2 Hz,
H-6), 4.061 (dd, 1H, J = 6.3, 11.2 Hz, H-6'), 3.76
6 (d,1H, J = 2.4 Hz, H-4), 3.753 (dd, 1H, J = 7.3,
10.3 Hz, H-2), 1.924 (s, 3H, Ac), 1.185 (s, 9H, p
iv)
デオキシ-6-O-レブロイル-2-フタルイミド-β-D-グルコ
ピラノシル-(1→3)-2,4-ジ-O-ベンジル-6-O-ピバロイル
-β-D-ガラクトピラノシド(cholestanyl 3,4-di-O-benz
yl-2-deoxy-6-O-levloyl-2-phtalimido-β-D-glucopyra
nosyl-(1→3)-2,4-di-O-benzyl-6-O-pivaloyl-β-D-gal
actopyranoside)29 化合物27(737 mg, 0.904 mmol)、シクロペンタジエン
ハフノニウムダイクロライド(686 mg, 2.35 mmol)、シ
ルバートリフレート(927 mg, 4.70 mmol)及びモレキュ
ラーシーブ4A(2.5 g)を1,2-ジクロロエタン(10 ml)に
懸濁し、アルゴンガス気流下室温で攪拌後、-15℃に冷
却し 化合物2(676.5 mg, 1.18 mmol)を加え1時間攪拌
した。反応液を、トリエチルアミンを加えて中和し、酢
酸エチルで希釈後、セライトでろ過し飽和重曹水、飽和
食塩水で順次洗浄した。酢酸エチル層を硫酸マグネシウ
ムにて乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(トルエン:AcOEt=10:1)に
て精製し、化合物29(982.1mg, 79.3%)を得た。
b), 4.453 (d, 1H, J = 7.8 Hz, H-1a), 3.852(d, 1H,
J = 2.9 Hz, H-4a), 2.133 (s, 3H, CH3), 1.146 (s, 9
H, piv)
-O-ベンジル-2-デオキシ-β-D-グルコピラノシル-(1→
3)-2,4-ジ-O-ベンジル-β-D-ガラクトピラノシド(chole
stanyl2-acetamido-3,4-di-O-benzyl-2-deoxy-β-D-glu
copyranosyl-(1→3)-2,4-di-O-benzyl-β-D-galactopyr
anoside)30 化合物29(668 mg, 0.488 mmol)をエタノール(24.5 m
L)に懸濁し、ヒドラジン水和物(2.45 mL)を加え、110℃
で18時間攪拌した。溶媒を留去し、得られたアミノ体を
ピリジン (5.0 mL)に溶解し、無水酢酸(4.0 mL)を加え
室温で17時間攪拌後、溶媒を留去した。残渣をメタノー
ルとテトラヒドロフランとの混合液(1:1、10.0 mL)に溶
解し、ナトリウムメトキシド(78.8 mg, 1.46 mmol)を加
え、60℃で1時間攪拌した。その反応液をアンバーリス
ト15E (H+)タイプで中和し、セライトでろ過後、ろ液を
留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(トルエン:アセトン=3:1)にて精製し、さらにセファデ
ックスLH-20(CHCl3:MeOH=2:3)による精製を行い、化合
物30(534.2 mg, 99.6%)を得た。
4.875 (d, 1H, J = 11.2 Hz, Bn), 4.851 (d, 1H, J =
7.8 Hz, H-1b), 4.809 (d, 1H, J = 11.2 Hz, Bn), 4.
740 (d, 1H, J= 11.7 Hz, Bn), 4.696 (d, 1H, J = 11.
7 Hz, Bn), 4.672 (d, 1H, J = 12.2Hz, Bn), 4.642
(d, 1H, J = 10.7 Hz, Bn), 4.571 (d, 1H, J = 11.2 H
z, Bn),4.562 (d, 1H, J = 12.2 Hz, Bn), 4.439 (d, 1
H, J = 6.4 Hz, H-1a), 1.524(s, 3H, NHAc), 0.892
(d, 3H, J = 6.3 Hz, CH3), 0.860 (d, 3H, J = 6.8 H
z,CH3), 0.856 (d, 3H, J = 6.8 Hz, CH3), 0.760, 0.6
35 (2s, 6H, 2CH3)13 C-NMR (CDCl3+CD3OD) δ:173.00 (Me-CO), 103.79,
103.06 (C-1x2), 62.77, 62.40 (C-6x2)
-O-ベンジル-2-デオキシ-6-O-スルホ-β-D-グルコピラ
ノシル-(1→3)-2,4-ジ-O-ベンジル-6-O-スルホ-β-D-ガ
ラクトピラノシド二ナトリウム塩(cholestanyl 2-aceta
mido-3,4-di-O-benzyl-2-deoxy-6-O-sulfo-β-D-glucop
yranosyl-(1→3)-2,4-di-O-benzyl-6-O-sulfo-β-D-gal
actopyranoside disodium salt)31 化合物30(150 mg, 0.136 mmol)をN,N-ジメチルホルム
アミド(1.5 mL)に溶解し、(C2H5)3NSO3(247 mg, 1.36 m
mol)を加え、50℃で0.5時間攪拌した。その反応液を直
接セファデックスLH-20(CHCl3:MeOH=2:3)にて精製し
た。溶出液の溶媒をある程度留去し、残渣に水(2.0 m
L)、Dowex-50 (Na+)タイプを加え、一昼夜攪拌し、セラ
イトでろ過後、ろ液を留去した。残渣をDowex-50 (Na+)
タイプのカラム(CHCl3:MeOH:H2O=5:10:3)にて精製し、
化合物31(175 mg, 97.3%)を得た。
a), 4.384 (dd, 1H, J = 2.0, 10.8 Hz, H-6b),4.290
(dd, 1H, J = 4.4, 10.7 Hz, H-6a), 1.645 (s, 3H, NH
Ac), 0.910 (d,3H, J = 6.8 Hz, CH3), 0.873 (d, 3H,
J = 6.4 Hz, CH3), 0.868 (d, 3H, J =6.8 Hz, CH3),
0.730, 0.658 (2s, 6H, 2CH3)13 C-NMR (CDCl3+CD3OD) δ:102.97, 102.55 (C-1x2),
68.47, 67.22 (C-6x2)
キシ-6-O-スルホ-β-D-グルコピラノシル-(1→3)-6-O-
スルホ-β-D-ガラクトピラノシド二ナトリウム塩(chole
stanyl2-acetamido-2-deoxy-6-O-sulfo-β-D-glucopyra
nosyl-(1→3)-6-O-sulfo-β-D-galactopyranoside diso
dium salt)32 化合物31(170 mg, 0.129 mmol)をメタノールと水との
混合液(3:1、15 mL)に溶解し、水酸化パラジウム-カー
ボン(180 mg)を加え、水素ガスで置換し室温で4時間接
触還元を行った。反応液をセライトでろ過し、ろ液を留
去した。残渣をセファデックスLH-20 (CHCl3:MeOH:H2O=
5:10:3)のカラムにて精製した。さらにDowex-50 (Na+)
タイプのカラム(CHCl3:MeOH:H2O=1:3:1)による精製を行
い、最後にセファデックスLH-20 (CHCl3:MeOH:H2O=5:1
0:3)による再カラム精製を行い、化合物32(109.4 mg,
88.6%)を得た。
b), 4.310 (d, 1H, J = 7.8 Hz, H-1a), 4.093(b.dd, 1
H, H-6b), 4.010-3.924 (b.dd, 1H, H-6a), 1.926 (s,
3H, NHAc), 0.945 (d, 3H, J = 6.4 Hz, CH3), 0.909
(d, 3H, J = 6.4 Hz, CH3), 0.905 (d, 3H, J = 6.8 H
z, CH3), 0.827, 0.689 (2s, 6H, 2CH3)13 C-NMR (DMSO+D2O)δ:170.88 (Me-CO), 102.21, 100.
73 (C-1x2), 65.85, 65.65 (C-6x2)
キシ-β-D-グルコピラノシル-(1→3)-β-D-ガラクトピ
ラノシド(cholestanyl 2-acetamido-2-deoxy-β-D-gluc
opyranosyl-(1→3)-β-D-galactopyranoside)33 化合物30(230 mg, 0.209 mmol)をメタノールと水と酢
酸エチルとの混合液(4:1:1、25 mL)に溶解し、水酸化パ
ラジウム-カーボン(230 mg)を加え、水素ガスで置換し
室温で20時間接触還元を行った。反応液をセライトでろ
過し、ろ液を留去した。残渣をセファデックスLH-20 (C
HCl3:MeOH=1:1)のカラムにて精製し、化合物33(126.1
mg, 81.5%)を得た。
1b), 4.825 (d, 1H, J = 7.3 Hz, H-1a), 2.059(s, 3H,
NHAc)
においてはケラタン硫酸オリゴ糖として、L4のナトリ
ウム塩、2つのL4がβ1−3結合により結合したケラ
タン硫酸4糖(L4L4)のナトリウム塩、K4のナト
リウム塩(実施例1の化合物28)、K2のナトリウム
塩、及びG4L4のナトリウム塩を使用した(略号によ
り示すオリゴ糖の構造については図8参照)。L4およ
びL4L4は、国際公開パンフレット第WO96/16
973号に記載の方法により得た。
より得た。牛角膜由来のケラタン硫酸10gを120m
lの0.1Mトリス塩酸緩衝液(pH 7.5)に溶解した。こ
の液にシュードモナス(Pseudomonas sp.)由来ケラタナ
ーゼ(生化学工業株式会社製)を1,000ユニット加え
て37℃で50時間分解を行った。反応終了後、1.3
倍量のエタノールを加えて攪拌し、室温で一晩放置し
た。翌日、遠心分離(10,000rpm、20分)により上清
と沈殿を分離し、上清を減圧濃縮し、濃縮液を凍結乾燥
して、乾燥物9gを得た。得られた凍結乾燥物を少量の
蒸留水に溶解し、セルロファインGCL−90m(チッ
ソ株式会社製)(4.5cmx125cm)を用い、食塩濃度0.2
M液を溶出溶媒としてゲルクロマトグラフィーを行い、
K2を含む画分を分取した。得られたK2画分を減圧濃
縮し、セルロファインGCL−25m(チッソ株式会社
製)(4.0cmx120cm)を用い蒸留水を溶出溶媒とし、ゲル
濾過クロマトグラフィーにより脱塩し、凍結乾燥した。
し、予め蒸留水で平衡化したムロマック 1x4(200-400)
(室町化学工業(株)製)(2.0cmx32cm)を用い、溶出溶媒
に食塩を用い、食塩濃度を直線的に0から2Mに上昇さ
せ、さらに精製したK2画分を分離溶出させた。得られ
たK2画分を減圧濃縮後、セルロファインGCL−25
m(4.0cmx120cm)を用いたゲル濾過クロマトグラフィー
により脱塩し、凍結乾燥し、K2の乾燥物を1.9gを
得た。
00mg/kgの用量で単回静脈内投与し、14日間一
般症状を観察した。
4またはG4L4投与により雌雄の全例に投与直後から
麻痺性歩行がみられたが、投与後約3分には全例が正常
に回復した。体重では投与翌日に雄の投与群に軽微な体
重減少がみられたが、その後は全例とも順調な体重増加
を示した。剖検では全例ともK4またはG4L4投与に
起因した異常は認められなかった。以上の結果から、K
4およびG4L4の単回静脈内投与における最小死亡用
量は2,000mg/kg以上であると考えられる。従
って、K4およびG4L4の単回静脈内投与におけるL
D50値は、雌雄ともに2,000mg/kgを超えるも
のである。
るいは免疫補助剤であるフロイント完全アジュバント
(FCA)との乳化物を3回注射して感作した。最終感
作から12日後にK4またはG4L4を静脈内投与して
能動的全身性アナフィラキシー反応を惹起した。また、
陽性対照として卵白アルブミン(OVA)についても同
様に試験した。
た。K4またはG4L4で惹起したモルモットにアナフ
ィラキシー反応は認められなかった。また試験系の陽性
対照である卵白アルブミンではアナフィラキシー反応が
認められた。以上の結果より、K4およびG4L4はモ
ルモットにおける能動的全身性アナフィラキシー反応を
誘発しないと考えられる。
に対する効果の検討エーテル麻酔下でラットの背部を剃
毛後、2%DMSOに溶解したCa-イオノフォアー(A
23187、和光純薬)溶液(10μg/ml)0.1mlを
皮内の1カ所に投与した。陰性対照(control)として2
%DMSO溶液0.1mlを皮内の1カ所に投与した。
被験物質は、Ca-イオノフォアー溶液に溶解し、その
0.1mlを皮内の数カ所に投与した。直後に0.5%エ
バンスブルー1mlを静脈内投与し、その30分後にエ
ーテル麻酔下で放血致死した。皮膚を剥離し、エバンス
ブルー漏出部位をトレパンで打ち抜き、これを色素漏出
量の測定に供した。色素漏出量は Katayamaらの方法(M
icrobiol. Immunol., 22, 89-101 (1978))に従って行
った。すなわち採取した皮膚に1NKOHを加えて一晩
加水分解し、その後0.6NH3PO4含有アセトン溶液
(5:13の割合で混合)を加えて中和し遠心分離後、
上清の吸光度(620nm)から色素漏出量を求めた。
質としたときの結果を図9に示す。またL4およびG4
L4を被験物質としたときの結果を図10に示す。
血管透過性の亢進を抑制し、それぞれ2.5〜10mg
/部位(site)、0.63〜5mg/site、1.25〜5m
g/siteの濃度で有意な抑制効果を示した。抑制効果は
K4が最も強く、次いでK2、L4L4の順であった。
また、G4L4も血管透過性亢進の有意な抑制効果を示
した。一方、L4は本モデルにおいて血管透過性の亢進
をほとんど抑制しなかった。この結果から、K4、K
2、L4L4およびG4L4は、血管透過性の亢進を抑
制することにより抗アレルギー作用を発揮することが示
唆される。特に、K4は優れた作用を発揮することが示
唆される。
よびG4L4がCa-イオノフォアーによる血管透過性
の亢進を有意に抑制したことから、その活性発現にはK
2構造が重要で、さらにK4構造ではその作用が増すこ
とが示唆された。またL4は抑制効果を示さなかったこ
とから、本モデルではL4構造はあまり重要でないこと
が示唆された。一方、L4L4は2つのL4構造がβ-
(1-3)結合したものだが、K4構造を有しているた
め本モデルにおいて抑制効果が認められたものと推察さ
れた。L4L4、K4、K2およびG4L4は膜安定化
によるCa2+の細胞内への流入、もしくは脱顆粒化を阻
害したことにより、または肥満細胞から分泌されたヒス
タミン等を抑制したことにより、血管透過性の亢進を抑
制することが示唆された。
刺激によるモルモット好中球O2 -産生に対する効果の検
討 生理食塩液に溶解したグリコーゲンの0.2%水溶液を
高圧蒸気滅菌後、ハートレー系雌性モルモットの腹腔内
に20ml投与した。16時間後脱血死させ、ヘパリン
10U/mlを含む生理食塩液20mlを腹腔内に注入
し、腹腔浸出液を回収した。回収液を卓上遠心機を用い
て1000rpmで10分間遠心分離し、沈査に精製水
を加えて30秒間溶血させ、2倍濃度のハンクス液で等
張にもどし、1000rpmで10分間遠心分離した。
沈査をハンクス液に再懸濁し、遠心分離の操作を2回繰
り返し好中球を得た。採取したモルモット好中球をハン
クス液に懸濁し、血球測定装置(Sysmex K-2000)を用
いて白血球数を測定し、ハンクス液で2×106個/m
lに希釈したものを細胞浮遊液として実験に用いた。
溶液10μl(対照(control)としては、ケラタン硫酸
オリゴ糖を加えないものを用いた)とを混和し、37℃
で1時間プレインキュベートした後、1.6mMのチト
クロームC液50μlおよび0.1mMのFMLP10
0μlを順次加え混和した。これを37℃で10分間イ
ンキュベートし、氷冷して反応を停止し、3000rp
mで5分間遠心分離後、上清の吸光度を波長550nm
で測定した。なお上記の操作はインキュベートを除いて
全て氷冷下で行った。
質としたときの結果を図11に示す。またL4およびG
4L4を被験物質としたときの結果を図12に示す。
1〜1mg/mlの濃度で、FMLP刺激による好中球
からのO2 -産生(O2 - generation)を顕著に抑制した。1
mg/mlでの抑制率は、それぞれ対照に対して50.
6%、44.7%および57.1%であった。L4とK2
ではO2 -産生抑制効果はほとんど認められなかった。こ
の結果から、L4L4、K4およびG4L4は、好中球
の活性酸素の産生を抑制することにより、抗炎症作用を
発揮することが示唆される。
式および構成糖が等しいにもかかわらず、K4で抑制効
果が認められ、さらにL4L4が抑制効果を示すのに対
して構成糖であるL4では活性は認められなかった。L
4L4、K4およびG4L4がFMLP刺激によるモル
モット好中球O2 -産生を有意に抑制したことから、その
活性発現にはK4構造が重要であることが示唆された。
またK2は抑制効果を示さなかったことから、本モデル
では硫酸化の程度が重要であることが示唆された。K4
構造を有するL4L4、K4およびG4L4はGTP結
合蛋白質あるいはホスホリパーゼC等の刺激伝達系を阻
害しているか、あるいはFMLPレセプターに直接拮抗
して作用を発現している可能性が示唆された。
ス残基を有するケラタン硫酸オリゴ糖を効率よく製造す
ることができる。特に、ガラクトース残基及び/又はN
−アセチルグルコサミン残基の6位のヒドロキシル基が
硫酸化されたケラタン硫酸オリゴ糖を提供できる。還元
末端に、6位のヒドロキシル基が硫酸化されたガラクト
ース残基を有するケラタン硫酸オリゴ糖等は、優れた薬
理効果を有し、安全で有効な新規医薬組成物を提供でき
る。
酸二糖の構造を示す。
造方法の一例の概略を示す。
造方法の一例の概略を示す。
す。
す。
す。
す。
る効果を示す。
する効果を示す。
する効果を示す。
する効果を示す。
Claims (12)
- 【請求項1】 下記一般式(1)で示される単糖と、下記
一般式(2)で示される単糖とをグリコシド結合反応させ
る工程を少なくとも含む、下記一般式(3)で示されるオ
リゴ糖の製造方法。 【化1】 (式中、R1およびR2はそれぞれ独立してアラルキル基
を示し、R3はアシル基又はシリル基を示し、R4はアミ
ノ基保護基を示し、R5は脱離基を示す。) 【化2】 (式中、R6およびR8はそれぞれ独立してアラルキル基
を示し、R7はアシル基又はシリル基を示し、R9はアラ
ルキル基、6−O−硫酸化N−アセチルグルコサミン残
基、アルキル基、グリセロール残基、O−アルキルグリ
セロール残基、O−アシルグリセロール残基、コレステ
ロール残基、コレスタニル基、セラミド残基、リン脂質
残基、ビオチン残基又はペプチド残基を示す。また、Z
は酸素原子又は−NHCO−を示す。) 【化3】 (式中、R10およびR11はそれぞれ独立して水素原子ま
たは−SO3M(Mはプロトン又は1価のカチオンを示
す。)を示し、Acはアセチル基を示す。また、R 12は水
素原子、6−O−硫酸化N−アセチルグルコサミン残
基、アルキル基、グリセロール残基、O−アルキルグリ
セロール残基、O−アシルグリセロール残基、コレステ
ロール残基、コレスタニル基、セラミド残基、リン脂質
残基、ビオチン残基又はペプチド残基を示す。また、Z
は酸素原子又は−NHCO−を示す。) - 【請求項2】 R10およびR11の少なくとも一方が−S
O3M(Mはプロトン又は1価のカチオンを示す。)で
あり、上記一般式(1)で示される単糖と、上記一般式(2)
で示される単糖とをグリコシド結合反応させる工程の後
に、R3およびR7の少なくとも一方を水素原子に置換
し、次いで当該水素原子を−SO3Mに置換する工程を
含むことを特徴とする、請求項1記載の製造方法。 - 【請求項3】 上記一般式(1)〜(3)が、それぞれ下記式
(4)〜(6)で示されることを特徴とする、請求項2記載の
製造方法。 【化4】 (式中、Bnはベンジル基を、R13はアセチル基又はレブ
リノイル基を、Phthはフタロイル基を、Xはハロゲン原
子を示す。) 【化5】 (式中、Bnはベンジル基を、R14はベンジル基、6−O
−硫酸化N−アセチルグルコサミン残基、アルキル基、
グリセロール残基、O−アルキルグリセロール残基、O
−アシルグリセロール残基、コレステロール残基、コレ
スタニル基、セラミド残基、リン脂質残基、ビオチン残
基又はペプチド残基を示す。また、Zは酸素原子又は−
NHCO−を示す。Pivはピバロイル基を示す。) 【化6】 (式中、Acはアセチル基を、Mはプロトン又は1価のカ
チオンを示す。また、R 15は水素原子、6−O−硫酸化
N−アセチルグルコサミン残基、アルキル基、グリセロ
ール残基、O−アルキルグリセロール残基、O−アシル
グリセロール残基、コレステロール残基、コレスタニル
基、セラミド残基、リン脂質残基、ビオチン残基又はペ
プチド残基を示す。また、Zは酸素原子又は−NHCO
−を示す。) - 【請求項4】 上記一般式(1)〜(3)が、それぞれ下記式
(7)〜(9)で示されることを特徴とする、請求項2記載の
製造方法。 【化7】 (式中、Bnはベンジル基を、Levはレブリノイル基を、P
hthはフタロイル基を、Xはハロゲン原子を示す。) 【化8】 (式中、Bn、R14及びZは前記と同義である。また、Ph
はフェニル基を、Meはメチル基を示す。) 【化9】 (式中、R15及びZは前記と同義である。また、Acはア
セチル基を、Mはプロトン又は1価のカチオンを示
す。) - 【請求項5】 上記一般式(1)〜(3)が、それぞれ下記式
(10)〜(12)で示されることを特徴とする、請求項2記載
の製造方法。 【化10】 (式中、Bnはベンジル基を、Levはレブリノイル基を、P
hthはフタロイル基を、Xはハロゲン原子を示す。) 【化11】 (式中、Bn、R14及びZは前記と同義である。また、Ph
はフェニル基を、Meはメチル基を示す。) 【化12】 (式中、R15及びZは前記と同義である。また、Acはア
セチル基を、Mはプロトン又は1価のカチオンを示
す。) - 【請求項6】 下記一般式(13)で示されるオリゴ糖。 【化13】 (式中、R16およびR17はそれぞれ独立して水素原子又
は−SO3M(Mはプロトン又は1価のカチオンを示
す)を示し、Acはアセチル基を示す。またR18は水素原
子、6−O−硫酸化N−アセチルグルコサミン残基、ア
ルキル基、グリセロール残基、O−アルキルグリセロー
ル残基、O−アシルグリセロール残基、コレステロール
残基、コレスタニル基、セラミド残基、リン脂質残基、
ビオチン残基又はペプチド残基を示す。また、Zは酸素
原子又は−NHCO−を示す。ただし、R16およびR17
がいずれも水素原子であり、かつZが酸素原子でR18が
水素原子又はコレスタニル基であるもの、並びにR16が
−SO3M(Mはプロトン又は1価のカチオンを示す)
でありかつZが酸素原子でR17とR18がいずれも水素原
子であるものを除く。) - 【請求項7】 R16およびR17がいずれも−SO3M
(Mはプロトン又は1価のカチオンを示す)である、請
求項6記載のオリゴ糖。 - 【請求項8】 R16が水素原子であり、かつR17が−S
O3M(Mはプロトン又は1価のカチオンを示す)であ
る、請求項6記載のオリゴ糖。 - 【請求項9】 R18が水素原子、6−O−硫酸化N−ア
セチルグルコサミン残基、アルキル基、O−アルキルグ
リセロール残基又はコレスタニル基であり、かつZが酸
素原子である、請求項6〜8のいずれか1項記載のオリ
ゴ糖。 - 【請求項10】 下記一般式(13)で示されるオリゴ糖又
はその薬学的に許容される塩を有効成分とする医薬。 【化14】 (式中、R16およびR17はそれぞれ独立して水素原子又
は−SO3M(Mはプロトン又は1価のカチオンを示
す)を示し、Acはアセチル基を示す。またR18は水素原
子、6−O−硫酸化N−アセチルグルコサミン残基、ア
ルキル基、グリセロール残基、O−アルキルグリセロー
ル残基、O−アシルグリセロール残基、コレステロール
残基、コレスタニル基、セラミド残基、リン脂質残基、
ビオチン残基又はペプチド残基を示す。また、Zは酸素
原子又は−NHCO−を示す。ただし、R16およびR17
がいずれも水素原子であり、かつZが酸素原子でR18が
水素原子又はコレスタニル基であるものを除く。) - 【請求項11】 下記一般式(14)で示されるオリゴ糖又
はその薬学的に許容される塩を有効成分とする抗アレル
ギー剤。 【化15】 (式中、Mはプロトン又は1価のカチオンを示し、R17
は水素原子又は−SO3M(Mはプロトン又は1価のカ
チオンを示す)を示し、Acはアセチル基を示す。またR
18は水素原子、6−O−硫酸化N−アセチルグルコサミ
ン残基、アルキル基、グリセロール残基、O−アルキル
グリセロール残基、O−アシルグリセロール残基、コレ
ステロール残基、コレスタニル基、セラミド残基、リン
脂質残基、ビオチン残基又はペプチド残基を示す。ま
た、Zは酸素原子又は−NHCO−を示す。) - 【請求項12】 請求項7記載のオリゴ糖又はその薬学
的に許容される塩を有効成分とする抗炎症剤。
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