JP2510925B2 - ガラクトサミン−ウロン酸基本(モチ―フ)を含むオリゴ糖類及びそれらの生物学的用途 - Google Patents

ガラクトサミン−ウロン酸基本(モチ―フ)を含むオリゴ糖類及びそれらの生物学的用途

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JP2510925B2 JP4115408A JP11540892A JP2510925B2 JP 2510925 B2 JP2510925 B2 JP 2510925B2 JP 4115408 A JP4115408 A JP 4115408A JP 11540892 A JP11540892 A JP 11540892A JP 2510925 B2 JP2510925 B2 JP 2510925B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、酸性ムコ多糖類断片を構成又は
含有するオリゴ糖類の有機合成方法に係る。
【0002】本発明は更に、特に医薬として有利な及び
/又は例えば実験試薬としての使用が可能な生物学的特
性を有する前記種類の新規なオリゴ糖類及びそれらの誘
導体に係る。
【0003】本発明はまた、特にこれらの生物学的及び
生化学的な用途に係る。
【0004】“酸性ムコ多糖”なる用語は、グルコサミ
ノグリクロノグリカンなる通称をも有する誘導体を意味
する。これは、特に硫酸デルマタン、コンドロイチン、
コンドロシン、硫酸コンドロイチン型の誘導体の如き生
物学的に活性の誘導体の鎖に見られるオリゴ糖類及び多
糖類である。
【0005】天物質中で当該ムコ多糖類は主としてアミ
ノ糖基本単位(モチーフ)とウロン酸基本単位との交互
反復又は逆の順序で反復によって形成されている。これ
らの基本単位内で以後で示すアミノ糖は特にD−ガラ
クトサミン構造を有し、以後で示すウロン酸は特にD
−グルクロン酸構造又はL−イズロン酸構造を有する。
【0006】及びの基本構造は夫々、以下の式
で示される。
【0007】
【化6】 当該天然物質中で、これらの種々の基本単位は、
【0008】
【化7】 によって一般に立体特異的に相互結合している。
【0009】コンドロイチン及び硫酸コンドロイチンで
【0010】
【化8】 (基本単位との間)及び
【0011】
【化9】 (基本単位との間)のタイプの結合が見られる。
【0012】硫酸デルマタンに於いては更に
【0013】
【化10】 (基本単位との間)及び
【0014】
【化11】 (基本単位との間)も存在する。
【0015】更に、同じく天然物質に関して、前記基本
単位が特異的置換即ち所定位置での所定の置換を含むこ
とも判明している。従って天然物質中の鎖には、例え
ば、4−もしくは6−O−置換又は4、6−ジ−O−ス
ルフェート−D−ガラクトサミンとO−置換されない基
本単位、例えばグルクロン酸、L−イズロン酸及びD−
ガラクトサミン基本単位が存在している。更に、基本単
は2位で−N−アセチル基によってN−置換されて
いる。
【0016】前記の酸性ムコ多糖類が治療用に重要であ
ること、特に、凝血及び血管壁の障害特に血栓症、関節
硬化症、動脈硬化症の予防及び処置、又は、組織の老化
防止、又は脱毛症の如き退化性症状の防止に重要である
ことは公知である。
【0017】この種の物質を得るためにこれまでに提案
された方法では、天然ソース例えば動物の器官から抽出
する方法が用いられている。
【0018】発明者等はこの領域での研究に於いて目ざ
ましい進歩を遂げ、この種の物質を入手し得る新たな手
段の研究、より詳細にはこの種の物質を合成法により入
手する可能性の研究に着手するに至った。
【0019】このためにはこのような合成によって提起
される多くの問題について考察する必要がある。即ち、
一方ではこれらの物質は鎖中に複数タイプの基本単位
及びを含む。他方では、これらの基本単位間の結合の
いくつかは所与の立体化学に対応しておりタイプ1,4
に属するが、特にこれらのタイプの実現が難しいことは
よく知られている。更に、各基本単位は、該当する物質
のタイプ次第で特異的な置換基を1つ以上含む。
【0020】また、このような合成、特にイズロン酸に
関するこのような合成が現在まで化学文献に提案された
例は事実上皆無である。
【0021】これらの要因が種々のやむを得ない制約を
生じ、このため汎用プロセス及び合成プロセスの作成が
難しくなることは容易に理解されよう。
【0022】この種の化合物の製造に適した糖合成条件
を研究する過程で発明者等は、使用物質毎に特定の保護
タイプをいくつか選択することによって1つの手法を開
発した。
【0023】テストによれば、前記の如く保護された物
質を使用すると、立体特異的連鎖を形成し得、更に所望
ならば、形成された配列の所定位置に所与の置換基を導
入し得ることが判明した。
【0024】後に考察する如き極めて重要な利点として
本発明方法の融通性を挙げることができる。従って、合
成プロセスに由来する利点特に特異性及び純度に関する
利点に加えて、天然物質に見られる特異的置換を含むか
又は種々の置換を含むか及び/又は種々の立体配置をも
つ同種構造の基本単位を含む多数のオリゴ糖類誘導体を
得ることが可能である。
【0025】本発明方法によって発明者等は、生物学的
に活性の物質を得ることに成功した。本発明方法によっ
て更に、特に生物試薬及び/又は構造研究用基準化合物
として特に貴重な多数のオリゴ糖類を入手し得る。
【0026】従って本発明の目的は、酸性ムコ多糖類断
片を含むか又はこれら断片に対応するオリゴ糖類及びそ
れらの誘導体又は類似体を合成法によって得るための方
法を提供することである。
【0027】本発明の目的は更に、タイプ及びの基
本単位間に所望の立体特異性に従ったグリコシド結合を
成立させ得る手段を提供することである。
【0028】本発明の目的はまた、所与の官能基特に生
物学的活性分子の鎖特に硫酸デルマタン、硫酸コンドロ
イチン又はコンドロイチンのタイプの鎖に見られる特異
的置換基をグリコシド鎖の基本単位に導入し得る手段を
提供することである。
【0029】同じく本発明の目的は、前記の如きオリゴ
糖類に於いて置換基及び/又は糖の化学的性質及び/又
はグリコシド間結合の位置及び/又は立体配置及び/又
は単糖類の立体配置及び/又は連鎖の順序が天然物質の
ものとは異なっているようなオリゴ糖類を提供すること
である。
【0030】別の角度から見れば本発明の目的は更に、
当該合成方法の中間生成物であり、種々の基本単位の−
OH基が保護基によってブロックされておりまた場合に
よっては官能基の前駆体たる基によってブロックされて
おり官能基自体も保護されているような新規なオリゴ糖
類を提供することである。
【0031】同じく別の角度から見た本発明の目的は、
前記天然物質の構造を有する新規なオリゴ糖類、及び、
これらの物質の断片に対応するオリゴ糖類を提供するこ
とである。
【0032】本発明の目的はまた、天然物質の特異的置
換を有する新規なオリゴ糖類を提供することである。
【0033】本発明の目的は更に、該特異的置換以外の
置換を保持しており及び/又は前記天然物質に比べて異
なる基本単位を含んでいる新規なオリゴ糖類を提供する
ことである。
【0034】本発明はまた、これらのオリゴ糖類の生物
学的用途、特に医薬、実験試薬又は特にこの種の構造を
含む化合物のテスト用標準物質等に於ける活性物質とし
ての使用に係る。
【0035】本発明の合成方法の特徴は、− ガラクトサミン特にD−ガラクトサミン構造の基本
単位及びグルクロン酸特にD−グルクロン酸又はイズ
ロン酸特にL−イズロン酸構造の基本単位によって夫
々構成されるか又は終結する2種の化合物を反応させる
こと、及び、− 基本単位及びのいずれか1つは、アルコールで
ありこのアルコール官能基の−OH基が基本単位の場
合は3,4又は6位のいずれかに存在し基本単位の場
合は2,3又は4位のいずれかに存在しており、残りの
基本単位が活性化されたアノマー炭素を有する、即ち、
アルコールの−OH基と共に所望の立体化学に従って所
望のグリコシレーション結合−O−を成立させ得る反応
基を含んでおり−A−U又は−U−A配列を形成し得る
こと、−Aとの反応基が基本単位中に存在する保護基及
び/又は官能基と適合性であること、−A 及びの位置のうちでアノマー炭素が活性化され
ている位置を除く全ての位置が−OH基、アミノ基もし
くはカルボキシル基又はこれらの基の前駆体を保持して
いること、これらの基自体が存在するときはこれらの基
が1つのタイプ又は好ましくは複数タイプの保護基によ
ってブロックされていること、これらの種々の基は互い
に及び前記前駆体と適合性であること、これらの保護基
及び前駆体はグリコシレーション反応に対して不活性で
あり且つ以後の処理中に所与の置換基を種々の位置に反
応基と共に配置し得ること、更に、場合によってはこの
配置が順次に行なわれること、出発物質の反応条件は出
発物質の基本単位の構造と存在する種々の置換基の性質
とを変化させないように選択されることである。
【0036】前記の如き処置によって更に、構造基本単
との間に共有結合を成立させることが可能であ
り、更にこの共有結合は、すでに考察済の生物学的活性
分子中でこのタイプの連鎖が有する立体化学に従って形
成される。
【0037】本発明によって所与の順序及び/又は所与
の立体特異性を有する所望連鎖を製造することも可能で
ある。
【0038】従って、本発明で提案された手段によって
特に、L−イズロン酸基本単位とガラクトサミン基本単
位との間のタイプ
【0039】
【化12】 の結合と、D−ガラクトサミン基本単位とD−グルクロ
ン酸又はL−イズロン酸基本単位との間のタイプ
【0040】
【化13】 の結合と、D−グルクロン酸基本単位とD−ガラクトサ
ミン基本単位との間のタイプ
【0041】
【化14】 の結合とを成立させ得る。
【0042】合成の中間体たる単糖類又はオリゴ糖類は
片側非保護物質又は非保護物質である。右側非保護化合
物とは、アノマー炭素が活性化されているか潜在的に賦
活可能であり従って単糖又はオリゴ糖の非還元性末端に
転移し得る化合物を意味しており、左側非保護化合物と
は唯1つの遊離した又は潜在的に遊離した−OH官能基
を有しておりこれにより特異的グリコシレーションが可
能な化合物を意味している。例えば以下の式1は左側非
保護化合物の1例を示しており、式2は右側非保護化合
物の1例を示している。
【0043】
【化15】 [式中、Acはアセチル基、Bnはベンジル基及びMe
はメチル基を示す]。
【0044】上記の定義に準拠して、非保護誘導体なる
用語は、左右双方が保護されていない誘導体を意味する
ものであり、このような誘導体は左右両方向での鎖延長
が可能である。この種の誘導体の例を式3で示す。
【0045】
【化16】 [式中、BnMeとは前出と同義でありMCAOはモ
ノクロアセチル基を示す]。
【0046】保護誘導体なる用語は、置換基の性質のた
めに基本単位の鎖延長が生じ得ない物質を意味する。
【0047】先行ステップで形成された配列A−U又は
U−Aに基本単位を付加し得る補足的処置によれば、形
成された配列の基本単位又はは、仮保護基、即ち、
新しいグリコシレーション反応に参加すべき基本単位
又はの位置を選択的にブロックし得る基を含んでいな
ければならない。これらの基は出発物質の基本単位に存
在する別の基の存在中でアルコールを再形成することに
よって除去され得る。これにより、前記グリコシレーシ
ョンステップを反復してグルシド骨格を延長し得る。
【0048】従って本発明によれば、種々の連鎖をもつ
オリゴ糖類の合成が可能である。種々の連鎖とは、α又
はβ立体特異性及び/又は基本単位及び/又は
の間の連鎖順序に関するものであり、鎖延長も所望のま
まに行なうことができる。
【0049】本発明方法に於ける別の処置としては、形
成されたグルシド鎖に1つ以上の化学反応を生じさせ1
種類の所与の官能基を導入するか又は複数種の官能基を
順次導入し、所望ならば次にこれらの官能基の誘導体を
形成する。
【0050】この官能化ステップでは、アミノ誘導体の
保護基及び/又は前駆体基のいくつかだけを除去しても
よく又は全部を除去してもよい。また、除去された基の
代りに1種類の所与の置換基を導入してもよく多種の置
換基を順次導入してもよい。所望ならば次に、まだブロ
ックされている−OH基の一部又は全部を遊離し得る。
【0051】この場合、鎖の基本単位に存在する種々の
基は勿論、各ステップで導入される置換基と適合性でな
ければならない。
【0052】官能化ステップで生起される1つ以上の反
応は、鎖の構造並びに場合によっては維持することが必
要な基及び/又はすでに導入済の基の構造を変化させな
いように行なわれる。
【0053】本発明の好ましい実施態様によれば、前記
の如く特異的置換基をもつオリゴ糖類を得るためには、
複数種の保護基、即ち(1) 1つ以上の半固定基と(2) 1
つ以上の固定基とを含む出発物質を使用しなければなら
ない。
【0054】半固定基なる用語は、グルシド骨格が多数
の所望基本単位を含むときグリコシレーション反応後に
別の存在する基を除去又は変化することなく最初に除去
され得、従ってそれらの位置に所望の官能基を導入し得
る基を意味する。
【0055】固定基なる用語は、半固定基に置換する官
能基の導入中に−OH基の保護を維持し得る基である。
【0056】これらの基は、固定基の除去後に導入され
る官能基と適合性の基のうちから選択される。更に、官
能基を配置するための反応に対して不活性でありこれら
の官能基を変化させないで除去され得る基を意味する。
【0057】これらの処置を使用すると、基本単位
とが選択的に置換されたグルシド鎖を有利に形成し得
る。
【0058】特に、前記の如き生物学的活性分子の基本
単位及び/又はを含むオリゴ糖類を製造するために
は、置換もしくは未置換のアシル基もしくはアルキル基
又はアリール基の如き保護基を利用するのが有利であ
る。
【0059】タイプを用いる物質の基本単位は、2位
に窒素含有基を含んでおり、この窒素含有基は方法の諸
処理を行なう間に窒素含有官能基の存在を維持し得る。
この窒素含有基は好ましくは、−N3 もしくはN−フタ
ルイミドの如き基から構成されるか、又は、アミンの官
能前駆体又はアミン誘導体特に−NH−アシル、より詳
細には−NH−COCH3 及び時には−NHSO3 -
構成する任意の別の基から成るのが有利である。
【0060】基本単位のカルボキシル官能基に関して
考察すると、これらの基は、保護基を置換するための反
応に対して不活性の基によってブロックされており、合
成の終り場合によっては塩化の終りにカルボキシル基を
遊離すべく除去され得る。これらのカルボキシル基の官
能性の保護基は、アルキル基又はアリール基から選択さ
れるのが有利である。
【0061】これらのカルボキシル官能はまた、中性糖
を用いたグリコシレーション後、第一アルコール官能基
の選択的ブロック解除と酸化とを行なって得ることも可
能である。
【0062】グリコシレーション反応で使用される物質
の構造は所望のグルシド骨格の基本単位と所望の置換と
に従って選択される。
【0063】例えばタイプ−−の二糖を形成する
ためには、ウロン酸構造及びアミノ糖構造を夫々有して
おり更に前記の定義に対応する2種類の化合物を使用す
る。
【0064】鎖延長のためには、該当二種の形成に使用
されるこれらの化合物が更に、新しいグリコシレーショ
ン反応に関与すべき位置に仮保護基を含む。二糖
を左方に延長するためには仮保護基が基本単位に存在
し、右方に延長するためには基本単位に存在してい
る。
【0065】従って特に、連鎖Uw x y z [式
中、添字の和は2乃至12、添字の各値もこの範囲内に
ありwとyとが同時に0にはならない]を得ることが可
能である。規則的連鎖はタイプU(AU)n ,(AU)
n A,(UA)n 又は(AU)n [nは1乃至6]であ
る。
【0066】本発明方法の変形実施態様によれば、天然
物質の構造中に見られるタイプ又はの交互
鎖は、1つ以上の基本単位又はの代りに、基本単位
又はの構造的類似体を構成する糖、例えば中性糖も
しくはデオキシ糖を使用するか又は種々の立体配置の別
のウロン酸もしくはアミノ糖基本単位又はを使用す
ることによって修飾され得る。
【0067】本発明方法の好ましい実施態様によれば、
前記アルコールをハロゲン化物、イミドエステル(imid
ate )又はオルトエステルの如き反応性誘導体と反応さ
せる。これらの縮合を無水条件下で行なう。
【0068】ハロゲン化物とアルコールとの間の縮合反
応は Koenigs−Knorr タイプが有利である。ハロゲン化
物は、入手し易いという理由で臭化物又は塩化物から成
るのが有利である。
【0069】溶媒、特に有機溶媒、特にジクロロメタン
又はジクロロエタンのタイプの有機溶媒中で処理する。
【0070】触媒を使用するのが有利である。触媒とし
ては一般に銀塩又は水銀塩、例えばトリフルオロメタン
スルホン酸銀(通称銀トリフラート)炭酸銀、酸化銀、
臭化水銀又はシアン化水銀を使用する。また、sym−
コリジンの如き陽子受容体も使用され、存在し得る水及
び/又は形成されたハロゲン化水素酸の捕捉体例えば4
オングストロームモレキュラーシーブも使用される。
【0071】反応条件の検討によれば、室温又は0℃以
下に達する低温を用い窒素又はアルゴンの如き不活性ガ
ス雰囲気下で処理するのが適当である。
【0072】これらの条件を用い、構造基本単位xとy
又はz(又は、x又はyとz)を所望の化学量論に従っ
て縮合し得る。更にこれらの条件を用い、中性糖又はデ
オキシ糖との共有結合を成立させ得る。
【0073】種々の構造のアルコールと構造単位z(L
−イズロン酸)のL−イドース前駆体との共有結合を得
るためには、触媒として水銀誘導体特にシアン化水銀及
び/又は臭化水銀を使用する実施態様が適当であること
が判明した。この実施態様ではまた、4オングストロー
ムモレキュラーシーブを使用する。有機溶媒はアルコー
ルの反応性に従って選択される。従って、縮合に100
℃より高温が必要なときはニトロベンゼンのタイプの溶
媒が有利である。より低温ではベンゼン又はジクロロメ
タンの如き溶媒を使用する。また、縮合反応に混合溶媒
を使用してもよい。
【0074】タイプの基本単位に関しては、反応基と
してオルトエステルを使用することも可能である。この
際、100℃より高温で反応を実施するのが好ましい。
【0075】溶媒は、クロロベンゼンのタイプでもよ
く、又は沸点が100℃より高く好ましくは100℃と
150℃との間にあるような任意のいかなる溶媒でもよ
い。反応を活性化するために、過塩素酸−2,6−ジメ
チルピリジウムの如き触媒を使用する。
【0076】縮合ステップのこのような実施態様は、構
造基本単位(ウロン酸)と構造基本単位(D−グル
コサミン)との間にグリコシド間結合を成立させるため
に極めて有利であることが判明した。
【0077】特にオルトエステル基を使用とすると2つ
の利点が得られる。
【0078】1つには、オルトエステル基がのアノマ
ー炭素にグリコシレーション反応に必要な反応性を与え
る。1つには、オルトエステル基は脱保護によって
2位に保護基を入れることができ、この保護基は選択的
に除去可能であり特異的置換基の導入によって置換され
得る。
【0079】従って、基本単位の1,2−O−メトキ
シエチリデン基と基本単位の−OH基とを反応させ
て、使用された2種の物質相互のグリコシド間結合の形
成との2位への−OAc基(Acはアセチル基を示
す)の配置との双方を行なうことが可能である。−OA
c基は、所与の官能基例えば−SO3 - の導入のために
選択的に除去され得る。この処置の結果、基本単位
4位を自由に処理することができる。
【0080】反応基としてイミドイル基を使用するとき
は、低温より詳細には約0℃以下の低温を用い、4オン
グストロームモレキュラーシーブと三フッ化ホウ素エー
テル化物の如き触媒とを存在させたジクロロメタンの如
き溶媒中で処理するのが適当であることが判明した。
【0081】出発アルコール中の遊離−OH基の位置
は、グリコシレーション結合に参加するために好ましい
位置である。
【0082】従って、アルコールを適宜選択することに
よってタイプ1−2,1−3,1−4又は1−6の結合
を成立させることが可能である。
【0083】縮合反応で形成された配列から出発しグリ
コシレーションステップを反復することによって、所望
数の基本単位を含む鎖を形成し得る。
【0084】既に構成されたグルシド配列に含まれる基
本単位又はのいずれかのアルコール官能基は仮保護
基を離脱しているのが有利である。当業者は選択すべき
仮保護基をグルシド鎖に存在する別の基の性質に従って
容易に決定し得るであろう。
【0085】使用できる種々の基の1例としてアリル基
が挙げられる。アリル基は、先ず異性化剤例えばPd,
Rh,Irの誘導体特に塩化トリストリフェニルホスフ
ィンロジウム(I)又はtertio−カリウムブトキシドで
処理し次に酸性条件特に酸化水銀と塩化水銀との混合物
を用いて酸性条件を与えると、アリル基の位置に容易に
アルコールを再形成し得る。
【0086】また、−O−アシル基、特に−O−アセチ
ル、又はO−クロロアセチル又はO−レブリノイルを鹸
化して−OH基を得ることも可能である。
【0087】これらの基は、例えば80℃より高温、好
ましくは約100℃の溶媒中でチオウレアによって除去
されて−OH官能基を遊離し得る。
【0088】前記の処置により、交互基本単位
をもつグルシド鎖が得られる。
【0089】適当な物質を使用してこの規則的交代をグ
リコシレーション反応中に修飾してもよい。これによ
り、又は以外の基本単位特に中性糖又はデオキシ糖
を組込んだ不規則構造を形成し得る。2つの構造基本単
との間に複数個の基本単位又は
連続的に付加して別のタイプの不規則構造を形成しても
よい。
【0090】勿論、基本単位及びに関する本発明の
種々の処置を、中性糖又はデオキシ糖の如きグルシド鎖
を含み得る別の基本単位に適用することも可能である。
【0091】すでに示したように、基本単位及び
存在する種々の基は、これらの基本単位に対し該当グル
コシド結合を形成するに十分な反応性を与えるように選
択されている。
【0092】既に考察済の仮保護基を除く−OH基の保
護基は、一般に、アシル基(特にアセチル、アルキル、
置換アルキル例えばベンジル)を含むグループから選択
され、隣り合う2つの位置に対してはアセタール類、セ
タール類例えばベンジリデンのグループから選択され
る。別の保護形としては、2つの−OH基をエポキシド
又は1,6−無水ブリッジの形状でブロックする。
【0093】グリコシレーション反応に使用される物質
が複数種の保護基を含むのが有利である。これにより官
能化ステップで所望ならば1つ以上の官能基を順次導入
し1つ以上の−OH基を遊離し得る。
【0094】一般的には、グリコシレーション反応に使
用される物質の所定位置に保護基がすでに存在していて
もよい。
【0095】これらの保護基はまた、グルシド骨格が一
度形成された別の基から導入されてもよい。この変形と
しては例えば、2,3位の−OH基と1,6位の−OH
基とが夫々2,3−エポキシド及び1,6−アンヒドロ
なる無水物の形状でブロックされている物質のグリコ
シレーションに使用される。このブロッキングによっ
て、グルシド骨格の形成中に、基本単位の潜在的構成
要素と成り得るが合成中に生じる反応には関与しない要
素を得ることができる。このような処置の利点は、別の
基本単位の基に所望の反応を自由に行なわせることが可
能なことである。
【0096】更にこの場合には、エポキシド官能基をナ
トリウム酸によって脱保護すると、アミン官能基の前駆
体を構成するN3 基を2位に導入し得ることが理解され
よう。
【0097】好ましい方法では、官能化ステップ中に1
種以上の置換基特に前記の特異的置換基を選択的に導入
し得るグルシド鎖を得るために、複数種の保護基、即ち
前記の半固定基及び固定基を有する物質を使用する。
【0098】すでに指摘した如く、該当天然物質の置換
基は、基本単位の2位の置換基以外は主として硫酸塩
基から成る。
【0099】発明者等は適当な硫酸化条件の解明に努
め、硫酸化反応をベンジル基の存在中で行なうのが有利
であることを知見した。この分野で信じられていた見解
に反して、固定ベンジル基を−O−スルフェート基の存
在中で除去することが可能である。
【0100】好ましくは、出発物質中の硫酸化されるべ
き−OH基をアシル基特にアセチル基で保護し、合成の
終りに遊離されるべき−OH基をベンジル基の如き固定
基で保護する。
【0101】本発明方法は極めて融通性が大きく、形成
されたグルシド鎖全体に所与の化学反応を与えて1種類
の所定置換基を導入し得る。
【0102】この処理として例えばエステル化特に硫酸
化がある。この処理は適当な試薬を用い、配糖構造を変
化させない条件下で行なわれる。この硫酸化は、必要な
場合完全に脱保護されたグリコシドに対し特異的に行な
われてもよく又は非特異的に行なわれてもよい。
【0103】本発明の好ましい実施態様によれば、官能
化ステップは複数種の置換基を鎖に順次導入し、次に或
る種の−OH基を遊離するように選択的に行なわれる。
【0104】基本単位の所定位置にスルフェート基を導
入し別の位置の−OH基を遊離し基本単位の2位にア
ミン誘導体を形成し基本単位の6位に酸誘導体を形成
し得る特に有利な条件によれば、以下の特徴に対応する
基本単位が使用される。
【0105】これらの基本単位の半固定基は硫酸化され
るべき位置に存在しており−O−アセチル基から成る。
【0106】遊離されるべき−OH基に対応する位置に
は、ベンジル基から成る半固定基又は固定基が存在して
いる。
【0107】基本単位の2位はN3 又はNH−フタル
イミドイル又は−NH−アセチルの如き基で置換されて
おり、基本単位の6位はアルキル基特にメチルによっ
て保護されたカルボキシル基で置換されている。
【0108】これらの条件が揃っているとき、例えば以
下の如くに官能化ステップを実施し得る。
【0109】先ず、ブロック用−O−アセチル基の除去
後にスルフェート基を選択的に導入する。この反応に
は、存在するベンジル基と窒素含有基とカルボキシル基
とを関与させない。
【0110】そのために、水酸化ナトリウムの如き強塩
基による鹸化反応を用いるのが有利である。
【0111】反応に用いる温度は、好ましくは室温未
満、特に約0℃が好ましい。
【0112】得られた加水分解生成物にアルキル化剤を
作用させる。これは、加水分解の際に除去された保護ア
ルキル基をカルボキシル基に導入するためである。
【0113】次に硫酸化剤を作用させ、加水分解により
空位になりアルキル化剤の作用後にも空位に維持された
位置にスルフェート基を導入する。
【0114】硫酸化処理での好ましい反応条件を挙げる
と、先ず硫酸化剤としてトリメチルアミン/SO3 -
如き錯体を用いる。溶媒特にジメチルホルムアミドの如
き溶媒中で反応を生起させるのが有利である。好ましく
は室温より高温、一般には約50℃で処理する。この場
合、反応持続時間が約12時間である。
【0115】アルコール官能基にスルフェート基を導入
後、ベンジル基でブロックされた−OH基を遊離させる
処理を行なう。
【0116】ベンジル基の除去には接触水素添加を用い
るのが有利である。この際、スルフェート基の維持と窒
素含有基からアミン官能基への変換との双方に適合し得
る条件を用いる。
【0117】好ましくは、Pd/C型の触媒を存在させ
水素圧下で処理する。
【0118】この反応は、水を加えた有機溶媒特にアル
コール溶媒中で行なうのが有利である。
【0119】前駆体窒素含有基の水素添加と基−OHの
保護基の除去との双方を達成するために反応を約3乃至
4日間持続するのが有利である。
【0120】すでに指摘した如く、アミン官能基は該当
する生物学的活性分子中にN−アセチル型誘導体として
存在する。
【0121】N−アセチル基を形成するには、水素添加
後の生成物にアセチル化剤を作用させる。特に適当なア
セチル化剤は無水酢酸である。
【0122】基本単位に存在する別の置換基に影響を与
えないで前記の選択的アセチル化反応を行なうには、特
に、塩基性pH特にpH約8の水性媒体中で処理するの
が適当である。
【0123】また、N−スルフェート基の形成を図って
もよく、この場合にも前記の種類の硫酸化剤を使用し得
る。硫酸化に用いるpHは9を上回る値特に9−10程
度の値が有利である。
【0124】硫酸化反応又はアセチル化反応後に強塩基
を添加してカルボキシル基を遊離し得る。
【0125】形成された物質は、適当なカチオンの交換
樹脂を用いて容易に塩化され得る。天然物質の場合、カ
チオンが特にナトリウムから成る。従って、ナトリウム
カチオンの交換樹脂の使用が有利である。
【0126】また、カリウム、リチウム、マグネシウ
ム、カルシウム等の塩の形成も可能である。この場合に
は、陽子交換樹脂を使用し、次に、形成された酸をカチ
オンの塩基で中和する。
【0127】本発明の目的はまた、前記合成方法に於け
る種々のステップの中間体を構成するオリゴ糖類を提供
することである。
【0128】1つの系列ではこれらのオリゴ糖類が少く
とも1つの二元基本単位A−U又はU−Aを含んでお
り、これらの二元基本単位は完全に保護されており、還
元性末端をもつ基本単位のアノマー炭素に反応基を有す
るか又は非還元性末端をもつ基本単位に唯1つの遊離−
OH基を有しており、この−OH基は基本単位の場合
には、3,4又は6位にあり、基本単位の場合には
2,3又は4位にある。
【0129】別の系列ではオリゴ糖類がグリコシレーシ
ョンステップ後に得られるような完全に保護された基本
単位から成る。別の系列は更に、1つ以上の−OH基が
遊離された物質を含む。
【0130】これらの種々のオリゴ糖類は、二元的構造
基本単位(A−U)n 又は(U−A)n をベースとする
鎖を含んでおり、は1乃至6の数である。
【0131】これらのオリゴ糖類はタイプ又は
の連鎖に対応する。
【0132】本発明の中間体たるオリゴ糖類の1つのグ
ループではグリコシド鎖が唯1つのタイプの二元連鎖か
ら成る。
【0133】別のグループでは複数タイプの二元連鎖を
含む。
【0134】即ち対応するオリゴ糖類が鎖中に基本単位
とを含む。
【0135】勿論、本発明によれば1つ以上の二元基本
単位中の前記の如き連鎖の順序が逆になっていてもよ
い。
【0136】変形例によれば、前記の中間体たるオリゴ
糖類が基本単位又は又はを1つ以上連続して含
む。
【0137】別の変形例によれば、中間体たるオリゴ糖
類が構造中に中性糖及び/又は複数のデオキシ糖の1つ
以上の基本単位を含む。これらの糖の種々の保護基は前
記の基本単位及びに関する定義に対応する。
【0138】これらのオリゴ糖類を構成する基本単位
は、グリコシレーションステップで使用されるアルコー
ルの性質次第でタイプ1−2,1−3,1−4又は1−
6の結合によって互いに結合されている。
【0139】コンドロイチン、硫酸コンドロイチン又は
硫酸デルマタンの断片の構造を有するオリゴ糖類はタイ
【0140】
【化17】 の結合を含んでおり、基本単位
【0141】
【化18】 を夫々含む。
【0142】好ましいオリゴ糖類のグループは、タイプ
【0143】
【化19】 の構造、即ち、
【0144】
【化20】 の構造の二元基本単位を少くとも1つ有しており、該構
造は、式I
【0145】
【化21】 [式中、− 互いに等しいか又は異なる基R1 は、場合によって
はRと共に、保護基、特に半固定基sp又は固定基
示しており、− Tは仮保護基又は固定基又は水素原子を示して
おり、− Nは、アミン又はアミン誘導体の前駆体たる窒素含
有基を示しており、− Rは、脂肪族又は芳香族基、特に炭素原子1〜4の
アルキル基を示すか、ORがハロゲン化物の如き反応基
を示すか、又は、Rがアルキル基を示しており、− Mは、酸官能基をブロックする基を示しており、こ
れらの種々の記号は前出と同義である]で示される。
【0146】1つのサブグループでは全ての基R,R1
及びTが等しく又はsp基を示す。
【0147】別のサブグループでは、基R1 が互いに異
なっており、R1 の少くとも1つは場合によってはRと
共にsp型の基を示しており、残りの1つ以上の基R1
は基を示す。
【0148】式Iの記号に関する一般的定義は以下に考
察する種々の基の公式にも当てはめることができる。ま
たこれらの基の各々に中に前記の2つのサブグループが
存在している。
【0149】好ましいオリゴ糖類は以下の式 II 乃至V
で示される基本単位を含む。
【0150】
【化22】 オリゴ糖類(II)と(IV)とはガラクトサミン及びグル
クロン酸基本単位の4位又は6位でエステル化反応特に
硫酸化反応を行なうことができしかも鎖の基延長が可能
である。
【0151】式(III )及び(V)のオリゴ糖類は、ガ
ラクトサミン又はイズロン酸の4位で該当反応を夫々行
なうことができ、同時に鎖の再延長が可能である。
【0152】好ましくは式(II)乃至(V)に於いて与
えられた記号は、単独又は組合せて以下の意味を有す
る。
【0153】−Mは水素原子又はアルキル基特にメチ
ル基、−sp はアシル基特にアセチル基、− pは置換アルキル基特にベンジル基、− Rは、α又はβアシル基特にアセチル基アルキル基
特にメチル基、置換アルキル基特にベンジル基、又は、
−ORがハロゲン特に臭化物又はイミドイル基であり、− Nはアジド基又はフタルイミド基であり、− Tは、アシル基特にアセチル基もしくはハロゲン化
アシル基特にモノクロロ−、トリクロロアセチル基を示
す基を示すか、又は置換アルキル基特に任意にパラメ
トキシをもつベンジル基を示す基を示すか、又は水素
原子を示す。
【0154】本発明の範囲に含まれる好ましい中間体オ
リゴ糖類の別の系列は、合成中に保護基が一部除去され
た物質に相当する。特にこのような物質は基spの代り
に基−OHを含む。
【0155】中間体三糖類の好ましいグループは式 VI
乃至 IX の1つに対応する構造を有する。
【0156】
【化23】 [式中、種々の記号は前出と同義である]。
【0157】別の好ましい中間体オリゴ糖類は四糖類か
ら成る。特に有利な四糖は以下の構造(X)を有する。
【0158】
【化24】 前記の二元基本単位の場合と同様に、本発明はまた、−
OH基の1つ以上又は場合によっては全部が合成中に遊
離されている前記のオリゴ糖類に係る。
【0159】本発明は更に新規な生成物として、前記の
種々の定義に夫々対応しておりしかも1つ以上の官能基
を含むオリゴ糖類に係る。
【0160】これらの官能基は好ましくはエステルから
成り、より詳細には無機アニオンの形状を有する。
【0161】特に好ましいエステルはコンドロイチン、
硫酸コンドロイチン及び硫酸デルマタンのタイプの生物
学的活性分子中に存在するので硫酸エステルから成る。
【0162】別の有利なエステルは燐酸エステルに対応
する。
【0163】これらの官能基は、第一アルコール及び/
又は第二アルコール及び/又は第一アミンの1つ以上の
官能基に担持されている。
【0164】従って、本発明のオリゴ糖類の好ましい1
つの系列は、6位及び/又は4位に前記の如きアニオン
を有する基本単位を含む。
【0165】この系列のオリゴ糖類はこれらの基本単位
の2位に、好ましくはスルフェート又は別の置換基で
置換された第一アミン官能基を含む。
【0166】少くとも2つの基本単位を含む本発明の
オリゴ糖類に於いて、2位のアミン官能基は同じ基又は
種々の基によって置換され得る。
【0167】考察される系列に属するオリゴ糖類の好ま
しいグループは、第一アルコール及び/又は第二アルコ
ール官能基にスルフェート基を有する基本単位を含
む。
【0168】このグループの好ましいオリゴ糖類は、該
基本単位の2位にNH−アシル基、特にNH−アセチル
基を含む。別のオリゴ糖類はNH−SO3 - 基を含む。
【0169】好ましくは下記のエステルは無機カチオン
又は有機カチオンとの塩、特に金属カチオン特にアルカ
リ金属カチオン又は窒素含有有機塩基例えばトリエチル
アンモニウムから誘導されたカチオンとの塩の形状で存
在する。
【0170】使用カチオンはナトリウムから成る。カリ
ウム、マグネシウム又はカルシウムカチオンの如き別の
カチオンも適当である。
【0171】本発明のオリゴ糖類の別の好ましい系列で
は、基本単位又はのカルボキシル基が遊離している
か、又は好ましくは、前記の如き有機もしくは無機のカ
チオンとの塩の形成で存在している。これらはまた前記
の如く保護されていてもよい。
【0172】別の好ましい生成物は基本単位にスルフ
ェートを有する。
【0173】これらのオリゴ糖類の種々の系列に於い
て、ピラニン環のヒドロキシル官能基、特に(安定性か
ら見て)アノマーヒドロキシル基は遊離しているか、又
は、アルキル型の固定基特にメチル基によって保護され
ている。
【0174】これらの種々の系列の好ましい生成物は前
記特性に対応する基本単位とを組合せて含む。
【0175】この種の構造を有するオリゴ糖類の薬理学
的研究によれば、これらの化合物のいくつかは、凝血の
いくつかのステップを特異的にコントロールし得る生物
学的活性を有することが判明した(M. J. Griffith及び
G. A. Marber, Biochem, Biophys. Res. commun; 112
(1983) 663-670 )。
【0176】従って本発明はまた、実験に有用な生物試
薬、特に凝血に対する活性テストが望まれる別の物質の
研究に於ける比較要素として有用な生物試薬を構成する
ための本発明オリゴ糖類の使用に係る。
【0177】出願人等の研究によれば、この種の生成物
が強力な抗血栓形成活性を作用させ得ることが判明した
(E. G. Vairel等Ann. Pharm. Franc. in press.)。
【0178】更に本発明の誘導体は血管壁の障害(関節
硬化及び動脈硬化)と組織老化とを防止するために極め
て有効である。また、細胞接着に対しても効力を有す
る。更に、血小板凝集の活性化効果を持たないので血小
板減少を誘発しないという利点を有する。また、出血時
間に対しては実質的影響を与えないので出血(hemorrag
ie)の恐れが無いことも利点である。これらの2つの利
点は、医学的用途には極めて重要である。
【0179】更に本発明のオリゴ糖類の利点は毒性が無
いことである。
【0180】従ってこれらの生成物は、有用な医薬の製
造、特に凝血障害、組織老化、細胞増殖障害の治療に有
用な医薬の製造のために特に貴重である。
【0181】従って本発明はまた、前記オリゴ糖類を含
有する製剤に係る。
【0182】より詳細には本発明は、有効量の活性成分
を製薬賦形剤と共に含有しており発熱物質を含まない製
剤に係る。
【0183】本発明はまた、経口投与に適した製剤ベヒ
クルを含む組成物に係る。経口投与に適した本発明の好
ましい剤形は、耐胃性(gastroresistante)カプセル
剤、圧縮錠剤、丸剤、又は、リポソームもしくは可飲溶
液である。これらの製剤は単位重量当り50mg乃至5g
を含んでおり、好ましくはカプセル剤、錠剤及び丸剤で
は100乃至250mg、水薬では1乃至5gを含む。
【0184】別の薬剤組成物は、これらのオリゴ糖類を
直腸投与に適した賦形剤と共に含む。この場合の適当な
剤形は坐薬である。
【0185】本発明の別の剤形としてはエアゾール剤又
は軟膏がある。
【0186】本発明はまた、静脈内、筋肉内又は皮下か
ら投与される無菌又は滅菌可能な注射用薬剤組成物に係
る。
【0187】これらの溶液は50乃至250mg、好まし
くは100乃至150mgのオリゴ糖類を含むのが有利で
あり、溶液が皮下注射用のときは例えば150mg/ml、
静注又は灌注用のときは例えば25乃至250特に15
0mg/mlのオリゴ糖類を含み得る。
【0188】このような製剤は、既製の使い捨て注射器
の形状で供給されるのが有利である。
【0189】別の製剤は、好ましくは500mg乃至5g
の活性物質を含む水薬の形状を有する。
【0190】本発明はさらに、血栓症の予防及び治療に
特に有用な別の活性成分例えばジヒドロエルゴタミン、
ニコチン酸塩の如き静脈緊張剤又はウロキナーゼの如き
血栓融解剤と組合せて前記オリゴ糖類を含む薬剤組成物
に係る。
【0191】本発明の薬剤組成物は、(ヒト又は動物
の)凝血のいくつかのステップの(予防的又は治療的
な)コントロールに特に適している。特に、患者に外科
手術、アテローム突起、腫瘍増殖、細菌もしくは酵素賦
活体による凝血障害等の原因の凝血能亢進が生じる恐れ
がある場合に適している。
【0192】本発明組成物はまた、組織の老化防止又は
脱毛症の如き退行型症状の防止に特に適している。本発
明組成物はまた、関節硬化及び細胞増殖の症状にも使用
される。
【0193】本発明組成物について、ヒトに使用できる
薬用量の1例を以下に示す。1つの例では、患者の凝血
能亢進の危険度又は血栓形成状態に従って50mg乃至1
50gの皮下注射を1日に1乃至3回行なう。又は一定
時間を開けた不連続投与を行なう静注、もしくは連続投
与たる灌注によって150mg/24時を与えてもよく、
又は、筋肉内注射もしくは皮下注射によって150mg
(週3回)を与えてもよい。(これらの力価はイン−ウ
ェスラ Yin−Wessler ユニットで示される)。これらの
用量は勿論、結果と予め行なった血液分析と患者の病気
の種類と患者の全般的な健康状態とに従って患者毎に調
整され得る。
【0194】オリゴ糖類をそのまま含む薬剤組成物以外
に、本発明は更に、好ましくは末端還元糖によって可溶
担体又は不溶担体に共有結合により結合した前記の如き
オリゴ糖類を少くとも1種類含有する薬剤組成物に係
る。
【0195】可溶担体との別の好ましい結合体は、タン
パク質特にポリリシン又はウシ血清アルブミンの如きベ
ヒクルに固定されたオリゴ糖から形成される。
【0196】これらの物質は、in vino 産生される循環
性抗体又は適当な技法でin vitroクローニングされるモ
ノクローナル抗体のソースたる免疫原として使用され得
る。
【0197】好ましい別の結合体に於いては、本発明の
オリゴ糖類が不溶担体に結合している。公知の担体の使
用が有利であろう。
【0198】これらの結合体は、例えば定量を行なうた
め、又は、生体適合高分子に固定して新しい無血栓性血
液適合高分子(polymeres hemocompatibles athromboti
ques)を製造するために、免疫吸着体として使用され得
る。
【0199】本発明はまた、当該オリゴ糖類の核医薬、
放射性薬剤としての使用に係る。この場合、これらの生
成物は、この分野で常用のトレーサーから選択されたト
レーサー、特にテクネチウム99mによってラベルされ
ている。
【0200】このためには、商用発生器から得られた非
反応性の原子価7のパーテクネテートナトリウムの形状
のテクネチウム99mを、テクネチウムの最も反応性の
強い形状たる小さい原子価4のテクネチウムに変換す
る。これらの変換を行なうには、スズ塩(塩化第一ス
ズ)、鉄塩(硫酸第一鉄)、チタン塩(三塩化チタン)
又は別の塩から製造された還元系を用いる。
【0201】殆どの場合、該当分子にテクネチウムを固
定するためには、所与のpH条件下でのこのような簡単
なテクネチウムの還元で十分である。
【0202】この放射性薬剤を製造するためには、The
Journal of Nuclear Medicine 21,2号,117-121 頁に
収載の P. V. KULKARNI の方法に従って処理する。
【0203】このようにラベルされた生成物を血栓症及
び血栓生成状態の進行の検出及び診断を行なうin vino
テストで有利に使用し得る。
【0204】本発明のオリゴ糖類はグルコサミノグリカ
ンの代謝に関与する多数の酵素の特異性の測定にも使用
され得る。
【0205】本発明の生成物は更に、その構造によっ
て、生物学的活性分子の所与の断片又は断片誘導体が得
られる極めて重要な合成中間体を構成する。
【0206】本発明の別の有利な特徴は、前記合成で使
用される物質を示す以下の実施例及び第1図乃至第12
図より明らかであろう。
【0207】図中の式の参照符号は実施例中にも用いら
れており、同じ物質を示す。
【0208】式中で使用された略号は以下の意味を有す
る。
【0209】Ac:アセチル基、Me:メチル、Bn:
ベンジル、Bz:ベンゾイル、MCAO:モノクロロア
セチル、Tr:トリチル、but.:ブチル、S:SO
3 - 基、Pht:フタルイミドイル及びL:レブリノイ
ル。
【0210】
【実施例】実施例 1 次式で示される二糖類11及び12の合成(第1図及び
第2図参照)
【0211】
【化25】 1)ベンジル−2−アセトアミド−2−デオキシ−α−
D−ガラクトピラノシド2の製造 2%の塩酸(ガス、乾燥処理)を含む無水ベンジルアル
コール(40ml)中のN−アセチル−D−ガラクトサミ
ン1(3g)懸濁液を湿気を遮断して16時間70℃で
撹拌する。冷却後、得られた透明な溶液を冷たいエーテ
ル(400ml)中にゆっくり導入する。その後沈殿物を
−20℃で2時間冷却し、次いで脱水処理する。得られ
た固体をエーテルで洗浄し、次いでメタノール−水混合
物(4:1、V/V、100ml)中に溶解し、活性炭
(1g)の存在下で30分間沸騰させる。この熱い溶液
を濾過し、蒸発乾固処理する。
【0212】残留物を2−プロパノール中で分別結晶化
させると化合物2が得られる(2.54g,60%);融点
= 205−206 °;[α]D + 210°(1,H2 O)。
【0213】(文献:H. M. FLOWERS 及びD. SHAPIRO,
J. Org. Chem., 30(1965年) 2041−43,融点= 203−20
5 °;[α]D + 204°(0,98,H2 O)) 2)化合物2のアセタレーション(acetalaion) a)酸性媒質中でアセトンによるアセタレーション 無水アセトン(20ml)中の化合物2(311mg、1m
M)懸濁液を湿気を遮断してパラ−トルエンスルホン酸
(一水和物、40mg)の存在下で撹拌する。該混合物は
1時間後に均質になり、合計3時間半撹拌される。トリ
エチルアミン(0.5ml)を加え、該反応混合物を蒸発
乾固処理する。残留物をクロロホルム(50ml)で回収
し、有機相を炭酸水素ナトリウム5%水溶液と水とで順
次洗浄し、乾燥させ(硫酸ナトリウム)、濾過して蒸発
処理する。残留物をシリカゲル(20g)カラムでクロ
マトグラフィーにかける。酢酸エチルで溶離すると次の
化合物が得られる:− 化合物3、シロップ(222mg、63%)、[α]
D +193°、(1、メタノール)、NMR(90M
Hz 、CDCl3 ):δ:7.30(S、5H、P);5.
95(d、1H、N、J=8.5Hz )、4.92(d、1
H、1 、J1, 2=3.5Hz )、2.80(1H、0
2 Oと交換)、1.97(S、3H、NAC)、1.55及び
1.32(2s、2×3H、イソプロピル);− 化合物4、シロップ(110mg、31%);[α]
D +154°、(1、クロロホルム)、NMR(90
MHz 、CDCl3 ):δ:7.32(s、5H、P)、
5.80(d、1H、N、J=8.5Hz )、 5.0(d、
1H、1 、J1,2=3.5Hz );2.75(1H、O
、D2 Oと交換);1.96(s、3H、NAc);1.46
(s、6H、イソプロビル)。
【0214】b)2−メトキシプロペンによるアセテレ
ーション(acetelation )(動力学的コントロール) 前記化合物2(311mg、1mM)を無水N,N−ジメチ
ルホルムアミド(8ml)中に溶解する。2−メトキシプ
ロペン(0.3ml)とパラ−トルエンスルホン酸(一水
和物、3mg)とを順次添加し、得られた反応混合物を湿
気を遮断して3時間撹拌する。
【0215】の項に記載の処理と同一の処理を行い、
シリカゲル(20g)カラムクロマトグラフィーにかけ
た後ジクロロメタン−メタノール混合物(15:1、V
/V、0.1%のトリエチルアミン含有)で溶離すると
次の化合物が得られる:− 化合物3、シロップ(34mg、10%)− 化合物4、シロップ(299mg、85%)−化合物4のベンゾイレーション(benzoylation) 化合物4(90mg、0.25mM)を無水ジクロロメタン
(5ml)と無水ピリジン(1ml)との混合物中に溶解し
た溶液を湿気を遮断して塩化ベンゾイル(60μl、
0.5mM)により0℃で4時間処理する。メタノール
(1ml)を加え、15分後に該反応混合物をジクロロメ
タン(20ml)で希釈する。有機相を硫酸水素ナトリウ
ム10%水溶液、水、炭酸水素ナトリウム5%水溶液及
び水の順で洗浄し、乾燥させ(硫酸ナトリウム)、濾過
し、蒸発処理する。ゼラチン様残留物を酢酸エチル−エ
ーテル−ヘキサン混合物中で晶出させると化合物5が得
られる(105mg、90%)、融点= 185−186 ℃;
[α]D + 189°(1、クロロホルム)、NMR(9
0MHz 、CDCl3 ):δ:8.05(m、2H、ベンゾ
イルのオルトH);7.40(m、8H、1Ph+メタH、
ベンゾイルのパラ)、5.73(d、1H、N、J=9H
z )、5.33(dのd,1H、H3 、J2, 3=10Hz ,
3, 4=3.5Hz )、1.83(s、3、NAc)、1.
48及び1.39(2s、2×3H、イソプロピル)。
【0216】N.B.:結合定数10及び35Hz をも
つダブレットのダブレットがδ=5.33ppmで存在すると
いうことは、電気吸引基(groupement electro-attract
eur )(安息香酸塩)のC−3での存在を如実に示すも
のであり、従ってイソプロピリデンの4及び6での位置
は確実である。
【0217】−化合物5の加水分解及び6での選択的
ベンゾイレーション 化合物5(72mg)と80%酢酸(5ml)との混合物を
100℃で30分間撹拌しながら加熱する。室温に冷却
させた後該反応混合物を蒸発乾固処理にかけ、水(10
ml×3回)と共に蒸発させ、次いでトルエンと共に蒸発
させる。固体残留物をデシケータにより高真空下で乾燥
させる。
【0218】無水ピリジン(0.5ml)とジクロロメタ
ン(3ml)との混合物中に未精製ジオール(diol brut)
を溶解する。シアン化ベンゾイル(33mg)を加え、該
反応混合物を16時間撹拌する。メタノール(5ml)を
加え、1時間撹拌した後該反応混合物を蒸発乾固処理す
る。残留物を酢酸エチル−ヘキサン混合物中で晶出させ
ると化合物6が得られる(71mg、化合物5から86
%);融点= 180−181℃;[α]D +109°(
1、クロロホルム);NMR(90MHz 、CDC
3 ):δ:8.02(m、4H、2−ベンゾイルのオルト
H);7.40(m、11H、1Ph+メタH、2−ベンゾ
イルのパラ);5.88(d、1H、N、J=9Hz );
5.38(dのd,1H、3 、J2, 3=10Hz 、J3, 4
=3Hz )、5.02(d、1H、1 、J1, 2=35
H)、3.30(1H、O、D2 Oと交換、1.81)(s、
3H、NAc)。
【0219】化合物6をベンジレーション、O−脱ベン
ゾイレーション後C−6の選択的アシレーションにかけ
れば次式
【0220】
【化26】 で示されるタイプの誘導体が得られる。該誘導体はコン
ドロイチン−6−硫酸塩の合成に使用し得る適切に保護
された前駆体である。
【0221】−誘導体3のベンジレーション 化合物2(200mg、0.57mM)を無水N,N−ジメ
チルホルムアミド(5ml)中に溶解する。無水バリタ
(700mg、4.5mM)と水酸化バリウムの8水和物
(158mg、0.5mM)と臭化ベンジル(120μl、
1mM)とを順次添加する。得られた反応混合物を湿気を
遮断して20時間撹拌する。メタノール(0.5ml)を
加え、30分後に該混合物を濾過し、固体をクロロホル
ム(50ml)で洗浄する。有機相を冷たい酢酸50%溶
液、水、炭酸水素ナトリウム5%水溶液及び水の順序で
洗浄し、乾燥させ(硫酸ナトリウム)、濾過して蒸発処
理する。残留物をシリカゲルカラム(10g)上で洗浄
する。酢酸エチル−ヘキサン混合物(3:1、V/V)
で溶離すると化合物7が無色ガラスの形態で得られる。
これは晶出不可能であった(228mg、91%;[α]
D + 136°(1.5、クロロホルム)、NMR(90
MHz 、CDCl3 ):δ:7.30(m、10H、2
)、5.86(d、1H、N、J=8.5Hz )、4.89
(d、1H、1 、J1, 2=3.5Hz );1.93(s、
3H、NAc)、1.55および1.31(2S、2×3H、イ
ソプロピル))。
【0222】−誘導体7の酸性加水分解 化合物7(150mg)と80%酢酸(5ml)との混合物
を100℃で30分間撹拌する。室温に冷却した後該反
応混合物を蒸発乾固処理にかけ、水(10ml×3回)と
共に蒸発させた後トルエンと共に蒸発させる。ゼラチン
様残留物をエタノール中で晶出させるとジオール8が得
られる(121mg、89%)、融点= 183−184 ℃、
[α]D + 171°(1、メタノール)。
【0223】−4−O−アセチル化誘導体9の製造 化合物8(100mg)と無水トルエン(5ml)と、トリ
メチルオルトアセテート(0.5ml)と、パラ−トルエ
ンスルホン酸(一水和物、1mg)との混合物を湿気を遮
断して1時間撹拌する(該媒質は約45分後に均質にな
る)。トリエチルアミン(0.2ml)を加え、該反応混
合物をトルエン(20ml)で希釈する。有機相を水で洗
浄し(2回)、乾燥させ(硫酸ナトリウム)、濾過して
蒸発させる。この未精製物質のNMRスペクトルは予想
される構造と合致するが(δ:3.24(s,3H,OM
e);1.65(s,3H,CMe))、この不安定なオル
トエステルを即刻次の反応にかける:前記オルトエステ
ルと80%酢酸(5ml)との混合物を室温で10分間撹
拌した後蒸発乾固処理する。この残留物を最初に水、次
いでトルエンと共に蒸発させる。酢酸エチル−ヘキサン
混合物中で晶出させると化合物9が得られる(95mg、
化合物8から85%)。融点= 146°−147 ℃、[α]
D +94°,(1、クロロホルム)、NMR(90M
Hz 、CDCl3 ):δ:7.32(m、10H、2
)、5.92(d、1H、N、J=8.5Hz )、5.37
(dのd、1H、 4 、J3, 4=3Hz 、J4, 5=1H
z )、4.96(d、1H、1 、J1, 2=3.5Hz )、
3,60(1H、O、D2 Oと交換)、2.11及び1.95(2
s、2×3H、OAc及びNAc)。(3及び1Hz の
結合定数をもつダブレットのダブレットがδ=5.37で存
在するということはアシル化基(酢酸塩)が−4に存
在することを明らかに意味する)。
【0224】この化合物9は、− コンドロイチン−4−硫酸塩、
【0225】
【化27】 をベースとする二糖類を製造する場合の極めて優れた前
駆体である。
【0226】−アルコール9及びイミデート(imidat
e )10間の縮合 イミデート10:文献:R.R. SCHMIDT及び G. GRUNDLE
R, Synthesis ,(1981年) 885−87。
【0227】無水ジクロロメタン(2.5ml)中にアル
コール9(76mg、0.17mM)とイミデート10(1
75mg、0.28mM)とを溶解した溶液を湿気を遮断し
て分子ふるい4オングストローム(粉末、100mg)の
存在下で撹拌する。該反応混合物を0℃に冷却し、三フ
ッ化ホウ素のエーテレート(etherate de trifluorure
de bore )(BF3 :ET2 O,4μl,32μM)を
一度に加える。0℃で1時間撹拌し、次いで室温で3日
間撹拌した後炭酸水素ナトリウム(100mg)を加え
る。15分後、固体を脱水処理してジクロロメタン(5
0ml)で洗浄し、有機相を炭酸水素ナトリウム5%水溶
液と水とで順次洗浄し、乾燥(硫酸ナトリウム)及び濾
過後蒸発処理する。
【0228】残留物をシリカゲル(18g)カラムでク
ロマトグラフィーにかける。酢酸エチル−ヘキサン混合
物(1:1,V/V)で溶離すると次の物質が単離す
る:− 二糖類留分(62mg)、− 反応しなかった出発物質(47g、60%)。
【0229】前記二糖類留分をシリカゲルカラム(5
g、 230−400 メッシュゲル)で再度クロマトグラフィ
ーにかける。ジクロロメタン−酢酸エチル混合物(5:
1,V/V)で溶離すると次の物質が単離する(溶離
順):− 二糖類
【0230】
【化28】 12、無色シロップ(24mg、15%)、[α]D +9
8°(1、クロロホルム);NMR(90MHz 、C
DCl3 ):δ:7.30(m、25H、5Ph);5.65
(d、1H、N、J=9.5 Hz );5.52(dのd、1
H、4 、J3, 4=3Hz );5.05(d、1H、
H′1 、J 1,2′=3.5 Hz );4.95(d、1H、
1 、J1, 2=3.5 Hz );3,63(s、3H、COO
e);1.92及び1.82(2s、2×3H、OAc及びN
)。
【0231】−二糖類
【0232】
【化29】 11、無色シロップ(24mg、15%)、[α]D +8
0°(1、クロロホルム);NMR(90MHz 、C
DCl3 );δ:7.30(m、25H、5Ph);5.48
(d、1H、N、J=9Hz );5.46(dのd、1
H、4 、J3, 4=3Hz );4.97(d、1H、1、
1, 2=3.5Hz );3.78(s、3H、COO
);2.04及び1.61(2s、2×3H、OAc及びN
)。
【0233】実施例 2−次のタイプの二糖類の合
成:
【0234】
【化30】 合成により得られる二糖類22は前記の式[式中MはM
eを表わし、p及びRはベンジル基を表わし、spは−
OH基を表わし、且つNは−NH−アセチル基を表わ
す]で示される。
【0235】この合成は次のステップ1乃至6に従い
1,6−アンヒドロ−α−L−イドピラノースを出発材
料として行う(第3図参照)。
【0236】1)1,6−アンヒドロ−2,3,4−ト
リ−O−ベンジル−α−L−イドピラノースの製造 1,6−アンヒドロ−α−L−イドピラノース(1g)
の無水DMF(60ml)溶液中に1.5gのNaH(油
中50%エマルジョン)を加え、次いで4mlの臭化ベン
ジルを加える。
【0237】室温で一時間撹拌した後5mlのメタノール
を加え、該混合物を濃縮乾固処理(concentration a se
c )する。この生成物をジクロロメタンで抽出し、有機
相を水で洗浄して硫酸ナトリウムで乾燥させる。
【0238】得られたシロップを、先ずヘキサンで溶離
し、次に 811,V,Vのヘキサン−酢酸エチル混合物と
4/1,V/Vの同一混合物とで順次溶離したシリカゲ
ルカラムに通した。得られたシロップは乾燥中に結晶化
する(2.5g、88%)。該生成物をエーテル−ヘキ
サン混合物中で再晶出させる。[α]D 20=+30°
(c=1クロロホルム);融点:69−70℃。
【0239】2)アセトリシス 無水酢酸10mlとフルオロ酢酸2mlとの混合物中に化合
物13(405mg)を溶解した溶液を湿気を遮断して室
温で4時間撹拌する。
【0240】20mlのキシレンを加え、該反応混合物を
蒸発乾固処理し、キシレン(5ml×2回)との共蒸発
(co-evaporation)を行い、その後真空下で乾燥させ
る。その結果455mgの化合物14(収率91%)が無
色シロップの形状で得られる。NMRスペクトルは予想
の構造と合致する。[α]D 20=2.9 °(c=1,CH
Cl3 )。
【0241】3)化合物14のアセチル基の除去 無水メタノール10ml中に化合物14(534mg)を溶
解した溶液を0.1mlのメチル化ナトリウムM溶液によ
り4℃で約14時間処理する。
【0242】該反応混合物をアンバーライト(amberlit
e )樹脂IR 120(H+ )で中和し、該樹脂を濾過した
後溶媒を蒸発させる。
【0243】残留物をエーテル−ヘキサン混合物中で晶
出させると412mlの化合物15(収率91%)が得ら
れる。融点:81−82℃;[α]D 20=+11°(c
=1,CHCl3 )。NMRスペクトル及び百分法分析
(analyse centesimale )は予想の構造と合致する。
【0244】4)化合物15のモノクロアセチレーショ
無水ジクロロメタン8mlと無水ピリジン1mlとの混合物
中に740mgのジオール15を溶解した溶液を撹拌しな
がら乾燥アルゴン雰囲気下−20℃で冷却する。
【0245】2mlの無水ジクロロメタン中に 0.40 mlの
塩化モノクロロアセチルを溶解した溶液を10分間で滴
下する。
【0246】該混合物を−20℃で40分間撹拌した後
やはり撹拌下で水−氷混合物(100ml)中に導入する。
【0247】1時間後該混合物をジクロロメタン(20
ml×3回)で抽出し、有機相を10%KHSO4 、水、
飽和NaHCO3 、水で順次洗浄した後硫酸ナトリウム
で乾燥させ、濾過し蒸発させる。
【0248】残留物を20gのシリカゲルカラムで洗浄
する。ヘキサン−酢酸エチル7:2(V/V)混合物を
用いて溶離を行う。
【0249】その結果854mgの化合物16が無色シロ
ップの形状で得られる(収率87%)。[α]D 20=+
5°(c=1CHCH3 )。NMRスペクトルは期待の
構造と合致する。
【0250】5)塩化イドピラノシル17の製造 2mlの無水ジクロロメタン中に260mgの化合物16を
溶解した溶液を10mlの無水ジクロロメタン中のHCl
(乾燥ガス)飽和溶液により0℃で3時間処理する。
【0251】該反応混合物を蒸発乾固処理し、トルエン
(20ml×3回)と共に共蒸発させた後高真空下で乾燥
させる。その結果216mgの化合物17が不安定な無色
シロップの形状で得られる(収率92%)。[α]D 20
=−41°(c=1、CHCl3 )。NMRスペクトル
は予想の構造と合致する。
【0252】6)塩化物17及びアルコール18間の縮
153mlの塩化物17(0.28m ml)と80mgのアルコー
ル18(0.18 mモル)との混合物を3.5mlの無水ジク
ロロメタン中に導入し100mgの分子ふるい4オングス
トロームの存在下で乾燥アルゴン雰囲気下室温で撹拌す
る。
【0253】該混合物を−20℃に冷却し66マイクロ
リットルのsym−コリジンと108mgの銀トリフラート
とを添加する。
【0254】該反応混合物を光を遮断して撹拌し、温度
が徐々に室温に達するまで14時間おく。
【0255】次いで混合物を50mlのジクロロメタンで
希釈し、これをシーライトベット545で濾過する。
【0256】該フイルタを冷たいHCL0,1N、水、
飽和NaHCO3 水で順次洗浄する。濾過物を硫酸ナト
リウムで乾燥させ、濾過し、蒸発させる。
【0257】残留物を30gのシリカゲルのカラムでク
ロマトグラフィーにかける。
【0258】酢酸エチル−ヘキサン1:1(V/V)混
合物で溶離すると溶離順に二糖類19と二糖類20とが
得られる。
【0259】二糖類19をエーテル−ヘキサン混合物中
で晶出させると45mgの生成物が回収される。これは2
6%の収率に等しい。[α]D 20=+48°(c=1、
CHCl3 )。NMRスペクトルは期待の構造に合致す
る。
【0260】二糖類20はシロップの形状で存在する
(117mg,68%)。[β]D 20=+92°(c=
1、CHCl3 )。これら2種の二糖類のアノメリー
(anomerie)はNMRスペクトル(J 1,2′0.5H
z 及びJ 1,2′=2Hz )と旋光能値とから推定され
る。融点:73−74℃。
【0261】7)6′位のモノクロロアセチル基の除去 ピリジン(1ml)とエタノール(0.2ml)との混合物
に二糖類19及び20(40mg)を溶解した溶液をチオ
尿素(7mg)の存在下100℃で20分間撹拌する。冷
却して通常の処理を行った後残留物をシリカゲルカラム
(2g)で洗浄する。ヘキサン−AcOEt(3:1V
/V)混合物で溶離すると無色シロップ状の化合物21
が得られる(30mg、81%)。NMRスペクトルは予
想の構造と合致する。
【0262】8)イドース−イズロン酸パッセージ用酸
化処理 化合物21(30mg)をアセトン(3ml)中でCrO3
/ 3.5M H2 SO4混合物により0℃で1時間酸化処
理する。通常の処理後残留物をTHF:水(4:1V/
V)中に溶解し2Mソーダ(1ml)で処理する。
【0263】3時間後該反応混合物をMHClでpH1
に酸化し、クロロホルムで抽出する。有機相を水で洗浄
し、乾燥させ蒸発させる。残留物をジアゾメタンのエー
テル化溶液(solution efheree)で30分間処理する。
蒸発乾固処理後残留物をシリカゲルカラム(2g)で洗
浄する。ヘキサン−AcOEt混合物(5:2,V/
V)で溶離を行うと無色シロップ状の化合物22が得ら
れる(22mg、75%)。
【0264】NMR(CDCl3 ):δ3.40(s,3
H,COOMeイド)、2.85(1H,OH)。他のスペ
クトルは予想の構造と合致する。
【0265】O−スルファテーション(O−sulfatation)
(例えばDMF中で錯体SO3 :Me3 Nにより)と加
水分解(例えばMeOH、H2 O中でPd/Cにより)
とを順次行うと、デルマタン硫酸塩の基本モチーフが得
られる。
【0266】実施例 3 (U−A)n タイプの配列で使用し得且つ該配列の還元
最終部のモチーフAを表わす下記タイプ
【0267】
【化31】 の導体Aの合成。
【0268】式26のモチーフAを次のステップa)乃
至c)に従い式23の誘導体から製造する。尚、式23
の誘導体自体は、 Tetrahedron Lett. 24 (1983年)17
59−1762に記載のH.PAULSEN他による方法で得
たものである(第4図参照)。
【0269】
【化32】 a)誘導体3,4−O−イソプロピリデン24の製造 無水アセトン(20ml)中に誘導体23(635mg)を
溶解した溶液をp−トルエンスルホン酸(一水和物、4
0mg)の存在下室温で5時間撹拌する。トリエチルアミ
ン(1ml)を加え、該反応混合物を蒸発乾固処理する。
残留物をシリカゲルカラム(40g)でクロマトグラフ
イにかける。0.2%のトリエチルアミンを含むCH2
Cl2 −AcOEt混合物(5:1,V/V)で溶離を
行うと溶離順に次の物質が得られる:− 誘導体4,6−O−イソプロピリデン(202mg、
27%)。これを加水分解し且つ再晶出させると誘導体
23が得られる;− 所望の誘導体24(488mg、65%)、融点84
−85°(エーテル−ヘキサン)、[α]D +43°
1,CHCl3 )。(NMRスペクトルは予想の構
造と合致する)。(AcDEtは酢酸エチルを表わ
す)。
【0270】b)誘導体25のベンジレーション及び加
水分解 誘導体24(520mg)の無水DMF(8ml)溶液を水
素化ナトリウム(196mg、油中50%)と臭化ベンジ
ル(0.36ml)とで順次処理する。1時間後、メタノ
ール(1ml)を慎重に加え、該反応物を蒸発乾固処理す
る。残留物をクロロホルム(50ml)中で回収し、有機
相を水で洗浄し、乾燥させ(硫酸ナトリウム)蒸発させ
る。
【0271】残留物を90%トリフルオロ酢酸(10m
l)中に溶解し、室温で10分間撹拌した後蒸発乾固処
理する。残留物をシリカゲルカラム(10g)で洗浄す
る。AcOEt:ヘキサン混合物(1:1,V/V)で
溶離すると無色シロップ状の誘導体25が得られる(5
40mg、87%)。[α]D +5°(1,クロロホル
ム)。(NMRスペクトルは予想の構造に合致する)。
【0272】c)片側非保護誘導体26を得るための選
択的アセチレーション ジオール25(450mg)を無水トルエン(10ml)と
トリメチルオルトアセテート(1.5ml)との混合物中
で室温で撹拌する。次にp−トルエンスルホン酸(一水
和物、3mg)を加え、更に1時間撹拌する。トリエチル
アミン(1ml)を加え、該混合物をトルエン(30ml)
で希釈し、水で洗浄し、乾燥させ(硫酸ナトリウム)蒸
発させる。
【0273】残留物を80%酢酸中に溶解し、室温で1
0分間撹拌した後蒸発乾固処理すると化合物26が定量
的に得られる。
【0274】(485mg、25から95%,シロップ、
(α)D −45°(1、CHCl3)。NMR(CD
Cl3 )δ:7.25(s.5H,P)、5.26(dのd,
1H,J3,4 :3Hz ,J4,5 :1Hz ,H−4)、4.
14(d,1H,J1,2 :7Hz,H−1)、3.52(s,
3H,OMe)、2.90(d,1H,J,3Hz ,O
)。
【0275】実施例 4 次のタイプの非保護化合物Aの製造
【0276】
【化33】 製造される誘導体は式31
【0277】
【化34】 で示され、且つ次のステップ1乃至4に従い誘導体27
【0278】
【化35】 から得られる。該誘導体27自体の合成はJ.A.C.
S.76(1954年)5682に記載のR.W.JE
ANLOZ他の方法による。
【0279】1)化合物28のN−フタルイミドイレー
ション 誘導体27(100mg)のメタノール(1ml)溶液を無
水フタル酸(75mg)とトリエチルアミン(60μl)
とにより60°で1時間処理する。冷却後該混合物を蒸
発乾固処理し、CH2 Cl2 −エーテル−ヘキサン混合
物中で晶出させる。中間化合物2−(2′−カルボキシ
ベンザミド)を無水酢酸(5ml)中に溶解し、酢酸ナト
リウム(100mg)の存在下100℃で2時間加熱す
る。冷却後該混合物を氷水中に導入し、1時間撹拌す
る。クロロホルムで抽出処理した後有機相を水で洗浄
し、乾燥させ、蒸発させる。残留物をメチル化ナトリウ
ムで脱アセチル化処理するとシロップ状化合物28が得
られる(101mg、66%)。これはエーテル中で結晶
化する。融点:157℃、(α)D +82°(1,ク
ロロホルム)。
【0280】NMRスペクトルは予想の構造と合致す
る。
【0281】2)化合物28のモノクロロアセチレーシ
ョン 化合物28(100mg)を通常の方法で塩化モノクロア
セチルにより−20℃で処理する。該反応混合物を従来
の方法で処理するとシロップ状の化合物29が得られる
(115mg、96%)。(α)D +55°(1,CH
2 Cl2 )。
【0282】NMRスペクトルは予想の構造と合致す
る。
【0283】3)1,6−アンヒドロ29のアセトリシ
化合物29(100mg)を無水酢酸:トリフルオロ酢酸
混合物(9:1,V/V,10ml)で24時間処理し、
次いで蒸発乾固処理にかけ、高真空下で乾燥させるとシ
ロップ状のα,β酢酸塩混合物30が得られる(115
mg、99%)。
【0284】NMRスペクトル(CDCl3 )によれば
6−OAc,α及びβ1−OAcに付与されたδが2.0
5,1.99及び1.97の場合は3s(合計6H)が存在す
る。
【0285】4)臭化物31の製造 ジクロロメタン(4.5ml)と酢酸エチル(0.5ml)
との混合物中に酢酸塩混合物31(100mg)を溶解し
た溶液を四臭化チタン(TiBr4 ,100mg)で一晩
処理する。通常の処理を行うと無色シロップ状の臭化物
31が得られる(90mg、84%)。
【0286】NMRスペクトル(CDCl3 )6.69
(d,1H,J1,2 :3.5Hz ,H−1)。残りのス
ペクトルは予想の構造と合致する。
【0287】この不安定な化合物はグリコシレーション
反応に直接使用される。
【0288】実施例 5 次式
【0289】
【化36】 で示される誘導体32からの次式39
【0290】
【化37】 で示される化合物Aの製造 以下のステップ1乃至7に従い操作する(第6図参
照)。
【0291】1)1,2:3,4−ジ−O−イソプロピ
リデン−α−D−ガラクトピラノース32のベンジレー
ション 化合物32(2.60g)を臭化ベンジル(2ml)及び水化
ナトリウム(1g)の作用によりDMF(20ml)中で
ベンジル化する。通常の処理を行い残留物を真空下で蒸
留させると誘導体33が得られる(3.16g ,90
%)、沸点0.1 :130−132 ℃。
【0292】NMRスペクトルは予想の構造と合致す
る。
【0293】2)誘導体33の加水分解及びアセチレー
ション 誘導体33(1g)を90%トリフルオロ酢酸(20m
l)中に溶解し、室温で30分間撹拌した後蒸発乾固処
理する。残留物を水(10ml×3回)と共に蒸発させ、
次いで真空下で乾燥させる。
【0294】残留物を無水酢酸(10ml)中に溶解し、
無水酢酸ナトリウム(500mg)と共に100℃で3時
間加熱する。冷却し通常の処理を行った後残留物をシリ
カゲルカラム(100g)でクロマトグラフィーにかけ
る。ヘキサン−酢酸エチル混合物(3:2,V/V)で
溶離すると溶離順に次の物質が得られる:− フラン環異性体を含む留分(480mg,38%);
この留分では異性体αが大半を占める(NMR:δ6.32
(d,1H,J1,5 Hz ,H1 α))。
【0295】−酢酸塩34を含む留分(612mg,4
9%),無色シロップ,NMR:δ5.68(d,1H,J
1,2 7.5Hz ,H1 )。
【0296】残りのスペクトルは予想の構造と合致す
る。
【0297】3)「ガラクタル(galactal)」35の製
酢酸34(1g)のエーテル(10ml)溶液をベンジル
アミン(1ml)の存在下室温で2時間撹拌する。ジクロ
ロメタン(50ml)で希釈した後有機相を冷たい0.1
M HCl及び水で順次洗浄し、乾燥させ(硫酸ナトリ
ウム)、蒸発させる。
【0298】−残留物(還元物質,アノマー炭素上で
遊離)を無水ジクロロメタン(10ml)中に溶解し、s
ym−コリジン(0.5ml)の存在下で過剰量の臭化ジ
メチルブロモホルミミニウム(臭素化VILSMEIE
R反応体)により室温で1時間処理する。通常の処理を
行うと不安定な中間α−ブロモ誘導体が得られる(88
5mg,81%)。これは離脱反応に直接使用される。N
MR:δ:7.25(m,5H,P)、6.31(d,1H,
1,2 3.5Hz ,H−1)。
【0299】−該臭化物(885mg、製造したてのも
の)の酢酸(5ml)溶液を酢酸(4ml)と水(15ml)
と酢酸ナトリウム(2g)と粉末亜鉛(1g)とCuS
4 ,5H2 O(0.1g)との混合物に0℃で滴下す
る。0℃で4時間激しく撹拌した後該混合物を濾過し、
濾過物を水で希釈し且つクロロホルム(20ml×3回)
で抽出する。有機相を水で洗浄し、乾燥させ(硫酸ナト
リウム)蒸発させる。残留物をシリカゲルカラム(50
g)で洗浄する。ヘキサン−酢酸エチル混合物(5:
3,V/V)で溶離すると無色シロップ状のガラクタル
35が得られる(595mg,65%)。NMRスペクト
ルは予想の構造と合致する。
【0300】4)ガラクタル35のアジドニトレーショ
ガラクタル35(1g)の無水アセトニトリル(10m
l)溶液を乾燥アルゴン雰囲気下窒化ナトリウム(20
0mg)とセリウム−アンモニウム硝酸塩(3.5)との
存在下で−20℃で12時間撹拌する。冷たいエーテル
(50ml)で希釈した後有機相を水で洗浄し、乾燥させ
(硫酸ナトリウム)、蒸発させる。残留物(主にα,β
硝酸塩混合物を含む)を即刻酢酸(10ml)中に溶解
し、無水酢酸ナトリウム(400mg)の存在下100℃
で1時間加熱する。通常の処理を行った後残留物をシリ
カゲルカラム(50g)でクロマトグラフィーにかけ
る。トルエン−酢酸エチル混合物(8:1,V/V)で
遊離すると酢酸塩混合物36が得られる(760mg,3
5から51%)。これは主としてα−酢酸塩を含んでい
る。NMRδ7.28(s,5H,Ph)、6.22(d,1
H,J1,2 3.5Hz ,H1α)。
【0301】5)N−フタルイミド誘導体37の製造− 酢酸塩混合物36(200mg)をNiCl2 ,6H
2 O(0.4g)とホウ酸H3 BO3 (0.2g)とを
含むエタノール(10ml)中に溶解する。次いでNaB
4 のエタノール溶液(10mg/ml)を緑色が消えて灰
黒色になるまで滴下する。その後該混合物を蒸発乾固さ
せ、水で希釈し、クロロホルム(10ml×5回)で抽出
する。有機相を水で洗浄し、乾燥させ(硫酸ナトリウ
ム)且つ蒸発させる。
【0302】−残留物(2−アミノ誘導体, c,c,m.
でのニンヒドリンの蒸発によりピンクの色彩を生じる)
をメタノール(3ml)中トリエチルアミン(120μ
l)の存在下60℃で2時間無水フタル酸(150mg)
により即処理する。通常の処理を行った後残留物を無水
酢酸(10ml)と酢酸ナトリウム(200mg)とにより
100℃で2時間処理する。処理後得られた残留物をシ
リカゲルカラム(15g)でクロマトグラフィーにかけ
る。酢酸エチル−ヘキサン混合物(1:1,V/V)で
遊離すると酢酸塩混合物37が得られる(152mg,6
6%)。NMRスペクトルは予想の構造と合致する。赤
外スペクトルはアジド基に対応する帯域が皆無であるこ
とを示す。
【0303】6)誘導体38の製造 酢酸塩混合物37(150mg)を通常の方法により0℃
で脱アセチル化処理する(メタノール中MeONa)。
残留物を通常の方法によりピリジン−ジクロロメタン混
合物中−20℃でモノクロロアセチル化するとシロップ
状のα,βアノマーモノクロロ酢酸塩混合物が得られる
(155mg,87%)。NMRスペクトルは予想の構造
と合致する。
【0304】7)臭化物39の製造 モノクロロ酢酸塩混合物38(100mg)をジクロロメ
タン(5ml)と酢酸エチル(0.5ml)とに溶解した溶
液を四臭化チタン(TiBr4 ,100mg)により室温
で16時間処理する。通常の処理を行うと不安定なシロ
ップ状の臭化物39が得られる(76mg,75%)。N
MRδ 8.0−7.10(m,9H,芳香族)、6.59(d,1
H,J1,2 :3.5Hz ,H−1)。残りのスペクトル
は予想の構造と合致する。
【0305】この「活性化された」化合物は後のグリコ
シレーション反応に直接使用される。
【0306】実施例 6− 次式タイプの片側非保護「U−A」誘導体の製造
【0307】
【化38】 −部分「A」はコンドロイチン−6−硫酸塩の場合に使
用い得る片側非保護モチーフであり、且つ次式
【0308】
【化39】 に従い製造される。
【0309】−部分「U」は
【0310】
【化40】 から誘導される。
【0311】−第7図の図式に従いカップリングを行
うと二糖類43が得られる。
【0312】
【化41】 −臭化物27からの40の合成 - 臭化物27(200mg)の無水ジクロロメタン(3m
l)溶液を光及び湿気を遮断してケイ酸銀(300mg)
と粉末状分子ふるい4Aオングストローム(100mg)
とメタノール(0.25ml)との存在下室温で5時間攪
拌する。固体を濾過してジクロロメタンで洗浄し、濾液
を蒸発させる。
【0313】- 残留物を通常の方法に従いピリジン−エ
タノール混合物中でチオ尿素により脱O−モノクロロア
セチル化する。残留物をシリカゲル(15g )カラム上
で洗浄する。AcOEt−ヘキサン混合物(2:1,V
/V)で溶離すると無色シロップ状の誘導体40が得ら
れる。(122mg,78%)NMR:δ3.60(S,
3H,OMe),2.30(1H,OH,D2 Oと交換
可),2.06(S,3H,OAc)。
【0314】−モチーフ40及び41の縮合 臭化物41(158mg)とアルコール40(91mg)と
を無水ジロクロロメタン(5ml)中に溶解した溶液を光
及び湿気を遮断し、製造したての炭酸銀(120mg)と
粉末状分子ふるい4オングストローム(200mg)との
存在下室温で3日間攪拌する。
【0315】固体を濾過し、濾液を蒸発させ、残留物を
シリカゲル(20g )カラムでクロマトフラフイにかけ
る。AcOEt:ヘキサン(1:1,V/V)混合物で
溶離するとシロツプ状の二糖類42が得られる(106
mg,52%)。
【0316】NMRスペクトルは次の構造と合致する:
δ:3.70(S,3H,COOe),3.50
(S,3H,OMe),2.04(S,3H,O
c)。
【0317】−誘導体42の脱−モノクロロアセチル
二糖類42(80mg) を Tetrahedron, Letters, 24 (1
983 年)3755 に記載のC.A. vanBOECHEL 及びT.BEETZ の
方法によりヒドラジン−ジチオ炭酸塩(H.D.T.
C.)で脱O−モノクロロアセチル化する。処理後残留
物をシリカゲル(5g)カラムで洗浄する。AcOEt−
ヘキサン(2:1,V/V)混合物で溶離するとシロツ
プ状の片側非保護二糖類43が得られる(67mg,90
%)。NMR:δ8.0−7.10(m,19H,芳香
族),3.74(S,3H,COOe),3.46
(S,3H,OMe),2.70(1H,OH,D2
と交換化),1.98(S,3H,Oc)。
【0318】実施例 7 一次式タイプの片側非保護A−U誘導体の合成
【0319】
【化42】 これら誘導体はコンドロイチン4−硫酸塩(a)の場合
及びデルマタン -硫酸塩(b)の場合に使用し得る。
【0320】−モチーフAは誘導体39から製造す
る。
【0321】−モチーフUは本出願人名義1982年
10月27日付特許出願FR82 18003の生成物13及び
115に対応し、且つ本明細書では式44及び45で示
される。第8図を参照されたい。
【0322】a) タイプ(a)の誘導体の製造 次のステツプ1及び2に従い操作する。
【0323】1) 46を製造するための縮合反応 39(124mg)と44(64mg)との無水ジクロロメ
タン(3ml)溶涎乾燥アラゴン雰囲気下粉末状分子ふる
い4オングストローム(100mg)の存在下で−20°
Cで攪拌する。sym−コリジン(0.10ml)及び銀
トリフラート(70mg)とを順次添加し、一晩かけて温
度を室温まで上昇させる。固体を脱水処理し、ジクロロ
メタンで洗浄し、濾過物を冷たい0.1MHCl,水,
5%NaHCO3 及び水の順で洗浄し、乾燥させ(硫酸
ナトリウム)且つ蒸発処理する。残留物をシリカゲル
(20g )カラムでクロマトグラフイにかける。ヘキサ
ン:AcDEt(2:1,V/V)混合物で溶離すると
シロツプ状の二糖類46が得られる(110mg,70
%)。NMR:δ3.98及び3.96(2S,4H,
2Cl−CH2 COO),3.72(S,3H,COO
Me)。残りのスペクトルは予想の構造と合致する。
【0324】2)片側非保護二糖類47の合成 二糖類46(100mg)を前述の如くヒドラジンジチオ
炭酸塩で脱O−モノクロロアセチル化する。得られたジ
オール二糖類をトルエン(5ml)中p-トルエンスルホン
酸の存在下でトリメチルオルトアセテート(1ml)によ
り2時間処理し、形成されたオルトエステルを80%酢
酸により室温で10分間処理する。蒸発乾固処理後無色
シロツプ状の片側非保護誘導体47が得られる(72m
g,80%)。NMR:δ:8.0−7.10(m,1
9H,芳香族),5.25(d.のd.,1H,J3 ,
4 :3Hz,J4 ,5 :1Hz,H−4)3.73
(S,3H,COOMe)2.70(1H,OH,D2
Oと交換可),2.01(S,3H,Oc)。
【0325】b)(b) タイプ誘導体の製造 −48を製造するための縮合反応 化合物39(124mg)及び45(60mg)を縮合反応
させ、前述の46を製造するための方法に従い処理する
とシロツプ状の二糖類47が得られる(102mg,72
%)。NMR:δ:8.0 -7.15(m,19H,芳
香族),3.98et3.94(2S,4H,2Cl.
CH2 COO),3.65(S,3H,COOMe),
3.46(S,3H,OMe)。
【0326】−片側非保護誘導体49の合成 二糖類48(80mg)を前述の誘導体47を製造するた
めの方法に従い処理するとシロツプ状の誘導体49が得
られる(56mg,78%)。NMR:δ5.22(d.
のd.,1HJ3 ,4 :3Hz,J4 ,5 :1Hz,H
−4),3.62(S,3H,COOMe),3.42
(S,3H,OMe),2.55(1H,OH,D2 O
と交換可),1.97(S,3H,Oc)。
【0327】実施例 8 次式タイプの片側非保護A−U誘導体の合成
【0328】
【化43】 この種の誘導体はコンドロイチン−6−硫酸塩の場合に
使用し得る。
【0329】モチーフAは化合物27から製造され、モ
チーフUは前出特許出願FR82 18003の化合物に該当し本
明細書では符号44で示されている。
【0330】次に手順に従い二糖類51を製造する(第
9図参照)。
【0331】−二糖類50を製造するための縮合反応 44(64mg)と臭化物27(116mg)との混合物を
二糖類46を製造する時と全く同一の方法で処理する。
【0332】残留物をシリカゲル(25g )カラムでク
ロマトグラフイにかける。ヘキサン−AcOEt(5:
2,V/V)混合物で溶離するとシロツプ状の二糖類5
0が得られる(112mg,74%)。NMR:δ80.
5−7.15(m,19H,芳香族)3.97(S,2
H,Cl−CH2 COO),3.75(S,3H,CO
Me),2.07(S,3H,OAc)。残りのスペ
クトルは予想の構造と合致する。
【0333】−二糖類50の脱O−モノクロロアセチ
ル化 二糖類50(95mg)をピリジン−エタノール混合物中
でチオ尿素により脱O−モノクロロアセチル化処理す
る。シリカゲル(5g )カラムで精製し且つヘキサン−
AcOEt(4:3,V/V)混合物で溶離するとシロ
ツプ状片側非保護二糖類51が得られる(64mg,72
%)。
【0334】NMR:δ8.0−7.10(m,19
H,芳香族),3.78(S,3H,COOMe),
2.85(1H,OH,D2 Oと交換可),2.06
(S,3H,OAc)。
【0335】実施例 9 次式タイプのU−A−U三糖類の合成
【0336】
【化44】 このタイプの三糖類はコンドロイチン−6硫酸塩の場合
に使用し得る。
【0337】この合成法の図式を第10図及び第11図
に示した。
【0338】化合物52はTetrahedron Letters,21(19
80年)1421に記載のR.R.SCHMIDT他の方法で
製造する。
【0339】−二糖類53の合成 アルコール29(76mg)と臭化物52(216mg)と
の無水ジクロロメタン(5ml)溶液を製造したての炭酸
銀(160mg)と粉末状分子ふるい4オングストローム
(200mg)との存在下光を遮断して室温で4日間攪拌
する濾過及び蒸発処理後残留物をシリカゲル(30g )
カラムでクロマトグラフイにかける。ヘキサン−酢酸エ
チル(2:1,V/V)混合物で溶離するとシロツプ状
の二糖類53が得られる(87mg,52%)。NMR:
δ8.0−7.15(m,24H,芳香族),3.74
(S,3H,COOMe),5.32(S,大,H−
1)。
【0340】−二糖類53のアセトリシス及び臭素化 二糖類53(100mg)を無水酢酸:トリフルオロ酢酸
混合物(9:1,V/V,5ml)により一晩アセトリシ
スにかけた。蒸発乾固処理後残留物(α,βアノマー酢
酸塩混合物)を前述の如くエーテル中でベンジルアミン
により処理して還元性二糖類(Aのアノマー炭素上で遊
離)を形成し、これをsym−コリジンの存在下で臭化
ジメチルブロモホルミミニウムにより即刻処理すると不
安定なシロップ状の臭化物54(78mg,68%)が得
られる。この化合物は直接使用される。NMR:δ6.
41(d,1H,J1 2 3.5Hz,H−1),2.
05(S,3H,Oc)。残りのスペクトルは予想の
構造と合致する。
【0341】−三糖類55を製造するための縮合 二糖類46に関して説明したように硫酸銀を用いる方法
によりアルコール44(43mg)とハロゲン化物54
(144mg)とを縮合反応させる。残留物をシリカゲル
(20g )カラムカラムでクロマトグラフイにかける。
AcOEt:ヘキサン(1:1,V/V)混合物で溶離
すると三糖類55が得られる(163mg,53%)。N
MR:δ7.95−7.10(m,34H,芳香族),
3.74et3.71(2S,2×3H,2COO
),2.05(S,3H,Oc)。残りのスペクト
ルは予想の構造に合致する。
【0342】実施例 10 U−A−U−Aタイプの四糖類の合成
【0343】
【化45】 次の方法により二糖類54及び43から四糖類56を製
造する(第12図参照)。
【0344】二糖類46に関して前述した硫酸銀を用い
る方法により化合物54(96mg)と43(90mg)と
を縮合反応させる。残留物をシリカゲル(20g )カラ
ムでクロマトグラフイにかける。ヘキサン−AcOEt
(4:3,V/V)混合物により溶離すると無色ガラス
状の四糖類56が得られる(82mg,46%)。NM
R:δ:8.10−7.05(m,43H,芳香族),
3.77及び3.70(2S,2×3H,2COO
),3.46(S,3H,OMe),2.08及び
2.04(2S,2×3H,2Oc)。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1図。本発明化合物の製造工程図である。
【図2】第2図。本発明化合物の製造工程図である。
【図3】第3図。本発明化合物の製造工程図である。
【図4】第4図及び第5図。本発明化合物の製造工程図
である。
【図5】第6図。本発明化合物の製造工程図である。
【図6】第7図。本発明化合物の製造工程図である。
【図7】第8図。本発明化合物の製造工程図である。
【図8】第9図及び第10図。本発明化合物の製造工程
図である。
【図9】第11図及び第12図。本発明化合物の製造工
程図である。
【符号の説明】
Ac:アセチル基 Me:メチル Bn:ベンジル Bz:ベンゾイル MCAO:モノクロロアセチル Tr:トリチル but.:ブチル S:SO3 - 基 Pht:フタルイミドイル L:レブリノイル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07H 15/04 C07H 15/04 15/18 15/18 C08B 37/00 7433−4C C08B 37/00 G (72)発明者 ピエール・シネー フランス国、45100・オルレアン、リ ユ・ジヤツク・モノ、5 (72)発明者 ジヤン・ショアイ フランス国、75007・パリ、リユ・サン −ギヨーム、21 (56)参考文献 特開 昭58−170797(JP,A) 特表 昭56−500066(JP,A) 特表 昭56−501320(JP,A)

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連鎖x−y(又は逆の順序)に対応する
    二元構造基本単位(A−U)n 又は(U−A)n [x、
    y及びzは、夫々、式 【化1】 を有し、基本単位AはD−ガラクトサミン構造であり、
    基本単位UはD−グルクロン酸又はL−イズロン酸構造
    であり、連鎖が 【化2】 から選択され、nは1乃至6である。]をベースとする
    鎖を含むオリゴ糖類であって、これらの二元基本単位
    は、(1) 還元末端の基本単位のアノマー炭素にハロゲン
    化物、イミデート又はオルトエステルから選択した反応
    性基を有するかもしくは非還元末端の基本単位に唯1つ
    の遊離−OH基を有しており、このOH基は基本単位A
    の場合3,4もしくは6位に存在し基本単位Uの場合
    2,3もしくは4位に存在している構造を有し、アミノ
    及びカルボキシル基が存在する場合、それらはアミノ及
    びカルボキシル官能基の保護基によりそれぞれブロック
    されており、他の−OH基は固定保護基p及び半固定保
    護基sp及び場合により仮保護基tによりブロックされ
    ており、各タイプの保護基は異なる条件で除去可能であ
    り、該固定及び半固定保護基はアルキル、置換アルキ
    ル、アシル、アセタール基、隣り合う2つのOH基間の
    エポキシド及び1,6−無水ブリッジから選択され、該
    仮保護基はアリル及びアシル基から選択される、又は、
    (2) グリコシレーションステップ後に得られるような完
    全に保護された基本単位から構成されている、又は、
    (3) 1つ以上の遊離−OH基を含む物質であることを特
    徴とするオリゴ糖類。
  2. 【請求項2】 式(I) 【化3】 [式中、− 互いに等しいか又は異なる基R1 は、場合によって
    はRと共に、請求項1で定義した半固定基sp、即ち、
    グルシド骨格が多数の所望基本単位を含むときグリコシ
    レーション反応後に別の存在する基を除去又は変性する
    ことなく最初に除去され得る基、又は、請求項1で定義
    した固定基p、即ち、半固定基に置換する官能基の導入
    中に−OH基の保護を維持し得る基を示し、− Tは、請求項1で定義した仮保護基t、即ち、新し
    いグリコシレーション反応に参加すべき基本単位Aもし
    くはUの位置を選択的にブロックし得る基又は固定基p
    又は水素原子を示し、− Nは、アミン又はアミン誘導体の前駆体たる窒素含
    有基を示し、− Rは、脂肪族又は芳香族基を示すか、ORがハロゲ
    ン化物の如き反応基を示し、− Mは、酸官能基をブロックする基を示す。]で示さ
    れるタイプ 【化4】 の構造を有する基本単位、又は、式(Ia) 【化5】 [式中、記号は前出と同義である。]で示されるタイプ 【化6】 の構造を有する基本単位を少なくとも一つ有することを
    特徴とする請求項に記載のオリゴ糖類。
  3. 【請求項3】 式(II)乃至(v) 【化7】 [式中、− Mは水素原子又はアルキル基、− spはアシル基、− pは置換アルキル基、− Rは、α又はβアシル基、アルキル基、置換アルキ
    ル基、又は、−ORがハロゲン又はイミドイル基であ
    り、− Nは、アジド基又はフタルイミドイル基であり、− Tは、アシル基もしくはハロゲン化アシル基を示す
    基tを示すか、又は置換アルキル基を示す基pを示す
    か、又は水素原子を示す。]で示される構造を有するこ
    とを特徴とする請求項に記載のオリゴ糖類。
  4. 【請求項4】 保護基が合成中に一部除去されておりs
    p基に代えて−OH基を含むことを特徴とする請求項1
    に記載のオリゴ糖類。
  5. 【請求項5】−式(VI)乃至(IX) 【化8】 [式中、記号は前出と同義である。]で示される三糖構
    造を有するか、又は、− 式 【化9】 [式中、記号は前出と同義である。]で示される四糖構
    造を含むことを特徴とする請求項に記載のオリゴ糖
    類。
  6. 【請求項6】 連鎖x−y(又は逆の順序)に対応する
    二元構造基本単位(A−U) n 又は(U−A) n [x、
    y及びzは、夫々、式 【化10】 を有し、基本単位AはD−ガラクトサミン構造であり、
    基本単位UはD−グルク ロン酸又はL−イズロン酸構造
    であり、連鎖が 【化11】 から選択され、nは1乃至6である。]をベースとする
    鎖を含むオリゴ糖類であって、これらの二元基本単位
    は、(1) 還元末端の基本単位のアノマー炭素にハロゲン
    化物、イミデート又はオルトエステルから選択した反応
    性基を有するかもしくは非還元末端の基本単位に唯1つ
    の遊離−OH基を有しており、このOH基は基本単位A
    の場合3,4もしくは6位に存在し基本単位Uの場合
    2,3もしくは4位に存在している構造を有し、アミノ
    及びカルボキシル基が存在する場合、それらはアミノ及
    びカルボキシル官能基の保護基によりそれぞれブロック
    されておりtによりブロックされており、各タイプの保
    護基は異なる条件で除去可能であり、該固定及び半固定
    保護基はアルキル、置換アルキル、アシル、アセタール
    基、隣り合う2つのOH基間のエポキシド及び1,6−
    無水ブリッジから選択され、該仮保護基はアリル及びア
    シル基から選択される、又は、(2) グリコシレーション
    ステップ後に得られるような完全に保護された基本単位
    から構成されている、又は、(3) 1つ以上の遊離−OH
    基を含む物質であるオリゴ糖類であって、− OH基の1つ以上又は場合によっては全部が合成中
    に遊離されており、及び/又は1つ以上の官能基を含ん
    でおり、これらの官能基が硫酸エステル又はリン酸エス
    テルの形状で存在しており、これらの官能基が第一アル
    コール及び/又は第二アルコール及び/又は第一アミン
    の1つ以上の官能基に担持されているオリゴ糖類。
  7. 【請求項7】−6位及び/又は3位がエステルで置換
    されているか又は無機もしくは有機カチオンとの塩の形
    状であり、同時に2位に第一アミノ官能基、又はスルフ
    ェートもしくはアシル基の如き基で置換された第一アミ
    ノ官能基を有する基本単位xを含むオリゴ糖類であり、
    更に、− 遊離カルボキシル基を有するか又は無機もしくは有
    機カチオンとの塩の形状のカルボキシル基を有するか又
    は前記の如く保護されたカルボキシル基を有する基本単
    位y又はzを含んでおり、2位にスルフェート基を有す
    る基本単位zを含むか及び/又は基本単位yにスルフェ
    ート基を含んでおり、これらの基本単位x,y又はzの
    ピラン環のヒドロキシル官能基が遊離しているか、又は
    アルキル型の固定基によって保護されていることを特徴
    とする請求項に記載のオリゴ糖類。
  8. 【請求項8】 式(I) 【化12】 [式中、 −互いに等しいか又は異なる基R 1 は、場合によっては
    Rと共に、請求項7で定義した半固定基sp、即ち、グ
    ルシド骨格が多数の所望基本単位を含むときグリコシレ
    ーション反応後に別の存在する基を除去又は変性するこ
    となく最初に除去され得る基、又は、請求項7で定義し
    た固定基p、即ち、半固定基に置換する官能基の導入中
    に−OH基の保護を維持し得る基を示し、 −Tは、請求項7で定義した仮保護基t、即ち、新しい
    グリコシレーション反応に参加すべき基本単位Aもしく
    はUの位置を選択的にブロックし得る基又は固定基p又
    は水素原子を示し、 −Nは、アミン又はアミン誘導体の前駆体たる窒素含有
    基を示し、 −Rは、脂肪族又は芳香族基を示すか、ORがハロゲン
    化物の如き反応基を示し、 −Mは、酸官能基をブロックする基を示す。]で示され
    るタイプ 【化13】 の構造を有する基本単位、又は、式(Ia) 【化14】 [式中、記号は前出と同義である。]で示されるタイプ 【化15】 の構造を有する基本単位に於いて、式中の−sp基が、
    アニオンで置換されており、また−NH−アシル基又は
    −NHSO3 - 基を基本単位に含むことを特徴とする請
    求項に記載のオリゴ糖類。
  9. 【請求項9】 Op基に置換した遊離−OH基を含んで
    おり、場合によってはスルフェート基の一部が−OH基
    で置換されていることを特徴とする請求項1〜のいず
    れか一項に記載のオリゴ糖類。
  10. 【請求項10】 生物学的に活性な、連鎖x−y(又は
    逆の順序)に対応する二元構造基本単位(A−U) n
    は(U−A) n [x、y及びzは、夫々、式 【化16】 を有し、基本単位AはD−ガラクトサミン構造であり、
    基本単位UはD−グルクロン酸又はL−イズロン酸構造
    であり、連鎖が 【化17】 から選択され、nは1乃至6である。]をベースとする
    鎖を含むオリゴ糖類であ って、これらの二元基本単位
    は、(1) 還元末端の基本単位のアノマー炭素にハロゲン
    化物、イミデート又はオルトエステルから選択した反応
    性基を有するかもしくは非還元末端の基本単位に唯1つ
    の遊離−OH基を有しており、このOH基は基本単位A
    の場合3,4もしくは6位に存在し基本単位Uの場合
    2,3もしくは4位に存在している構造を有し、アミノ
    及びカルボキシル基が存在する場合、それらはアミノ及
    びカルボキシル官能基の保護基によりそれぞれブロック
    されておりtによりブロックされており、各タイプの保
    護基は異なる条件で除去可能であり、該固定及び半固定
    保護基はアルキル、置換アルキル、アシル、アセタール
    基、隣り合う2つのOH基間のエポキシド及び1,6−
    無水ブリッジから選択され、該仮保護基はアリル及びア
    シル基から選択される、又は、(2) グリコシレーション
    ステップ後に得られるような完全に保護された基本単位
    から構成されている、又は、(3) 1つ以上の遊離−OH
    基を含む物質であるオリゴ糖類であって、−OH基の1
    つ以上又は場合によっては全部が合成中に遊離されてお
    り、及び/又は1つ以上の官能基を含んでおり、これら
    の官能基が硫酸エステル又はリン酸エステルの形状で存
    在しており、これらの官能基が第一アルコール及び/又
    は第二アルコール及び/又は第一アミンの1つ以上の官
    能基に担持されているオリゴ糖類の有効量を不活性ベヒ
    クルと共に含むことを特徴とする抗血栓剤。
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