JP2000255947A - エレベータ用昇降駆動装置 - Google Patents

エレベータ用昇降駆動装置

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JP2000255947A
JP2000255947A JP11064543A JP6454399A JP2000255947A JP 2000255947 A JP2000255947 A JP 2000255947A JP 11064543 A JP11064543 A JP 11064543A JP 6454399 A JP6454399 A JP 6454399A JP 2000255947 A JP2000255947 A JP 2000255947A
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roller
elevator
planetary
drive
rollers
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English (en)
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Kimiaki Matsukawa
公映 松川
Naoya Tanaka
直也 田中
Kazuhiko Sugita
和彦 杉田
Kazukatsu Nakamura
和且 中村
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 歯車式減速装置の場合に生ずる歯車噛み合い
音に起因する騒音を排除し、静音性に優れたエレベータ
用昇降駆動装置を提供する。 【解決手段】 減速装置から騒音の原因であった歯車を
廃止し、摩擦伝動を利用した伝達機構を採用することに
より前記問題を解決する。電動機からの回転力を太陽ロ
ーラー、遊星ローラー、リングローラーから構成される
摩擦伝動を利用した減速装置を介して駆動輪に伝達し、
その駆動輪に巻き掛けた主索を上下させて乗りかごを昇
降させる。あるいは同様に構成された減速装置を有する
駆動装置を乗りかごに取り付け、駆動輪と支持輪とで建
物に固定されたレールを挟み、駆動輪の回転により乗り
かごを昇降させる。各ローラ接触面を油膜程度の粗さと
し、又表面に潤滑油保持用の凹みを設けることで耐磨耗
性と静音性が改善される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、エレベータを昇降さ
せるための昇降駆動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】エレベータ用昇降駆動装置には、建物側
に動力源が設置されてロープで吊るされた乗りかごを昇
降駆動するロープ式と、乗りかご自身に動力源が設置さ
れて駆動輪とそれに対向する支持輪とで建物等に固定さ
れたレールを挟んで昇降駆動するレール駆動式の二つに
大別される。
【0003】図13は、従来のロープ式エレベータの昇
降駆動装置である巻上機と、この巻上機に吊り下げられ
た乗りかご及び釣り合い錘の概略を示す説明図である。
図13において、1はエレベータを昇降させる昇降駆動
装置、2は動力源となる電動機、3は電動機の回転を減
速して伝達する減速装置、5は駆動装置全体を支える機
械室床、7は主索(ロープ)、9は乗りかご、11はそ
の乗りかご9とバランスさせる釣り合い錘、13は主索
を巻き掛けて乗りかご9を昇降させる駆動輪をそれぞれ
示している。
【0004】ロープ式エレベータでは、機械室を建物の
屋上に設置し、この機械室内に昇降駆動装置1を配置す
ることが一般的である。主索7の片端に乗りかご9が吊
り下げられ、主索の他端には釣り合い錘11が吊り下げ
られ、電動機2を回転させて駆動輪13に巻き掛けられ
た主索を上下動することにより乗りかご9を昇降してい
る。この時、電動機2の小型化のために、駆動輪13と
電動機2の間に歯車式減速装置3が設けられている。歯
車式減速装置は太陽歯車、遊星歯車、リング歯車から構
成される遊星歯車減速装置やウォーム歯車減速装置、ヘ
リカル歯車減速装置が用いられることが多い。
【0005】一方のレール駆動式エレベータの全体概要
を図14に示している。レール駆動式エレベータでは、
機械室を建物の屋上に配置せず、乗りかご9に設置され
た昇降駆動装置1に駆動輪13が、駆動装置1に対向す
る位置にある支持輪保持装置41に支持輪43が設けら
れ、この駆動輪13と支持輪43とで建物などに固定さ
れたレール45を挟み、駆動輪13を電動機で回転駆動
することにより乗りかご9を昇降している。また、電動
機の小型化のために、駆動輪13と電動機2の間に歯車
式減速装置が設けられている。一般にレール駆動式エレ
ベータの歯車減速装置では、遊星歯車や調和歯車等の減
速装置が使用されている。
【0006】次に図15は、このようなエレベータ昇降
駆動装置に使用される減速減速装置の一例を示すもの
で、図13のA―A断面で見た多軸歯車式減速装置の拡
大図である。図15において、15は電動機軸の回転を
減速装置に伝えるカップリング、17はピニオンギア、
19は中間減速歯車セット、21は出力側減速歯車、2
3はブレーキ装置、をそれぞれ示している。電動機2の
回転はカップリング15を介してまずピニオンギア17
を駆動し、次にピニオンギア17の回転はそれと噛合っ
た中間減速歯車セット19に伝えられて減速され、更に
その中間減速歯車セット19と噛合った出力側減速歯車
21に減速して伝えられて、その減速歯車21と同一軸
上に配置された駆動輪13を駆動させる。一般にこのよ
うな歯車式減速装置は減速軸を複数設けているため大型
となり、したがってスペースに余裕がある屋上等に設置
されるロープ駆動式のエレベータ昇降装置に適している
といえる。
【0007】一方、図16は特許公開公報平8−324
927号に示された従来のレール駆動式エレベータの昇
降駆動装置の例を示す断面図である。図16において、
2は電動機、13a、13bは駆動輪、25は電動機
軸、35は駆動輪軸、それに遊星歯車機構を構成する太
陽歯車27、遊星歯車29、リング歯車31、及び遊星
歯車キャリア33、をそれぞれ示している。電動機2の
回転は電動機軸25を介して、上記太陽歯車27、遊星
歯車29、リング歯車31からなる遊星歯車式減速機構
に伝えられて減速され、その回転が遊星歯車29を固定
している遊星歯車キャリア33から駆動輪軸35に伝え
られる。この図16に示す装置では、電動機軸25と駆
動輪軸35を同軸に配置するため、電動機軸25を中空
として、駆動輪軸35がその電動機軸25の中を貫通す
る構造が取られている。駆動輪軸35の両端にはそれぞ
れ駆動輪13a、13bが設けられ、これらがこの図面
上には示されていない支持輪と共にレールを挟み、乗り
かごを昇降駆動させる。一般にこのような遊星歯車の構
成は相対的に小型化が可能で、スペース的に制限のある
レール式駆動に適しているといえる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ロープ駆動式エレベー
タでは、昇降駆動装置を建物の屋上機械室に設置するこ
とがほとんどであるが、低層ビルでは日照権やコストの
点からこの駆動装置を最上階と天井の空間や最下階と地
面との空間に設置する傾向がある。しかしながら屋上機
械室に昇降駆動装置を配置しない場合には、歯車式減速
装置では歯車の噛み合い音のため騒音が大きくなり、乗
りかご内にも騒音が感じられるという問題がある。また
レール駆動式エレベータでは、昇降駆動装置が支持輪保
持装置と共に乗りかごに直接設置されているため、歯車
と乗りかごとの距離が接近し、上記歯車式減速装置の騒
音はより大きな問題となっている。本発明はこのような
騒音に関する問題点を解決することを主な課題とし、併
せて更なる省スペース化要求に対しても対応するもので
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、エレベータ昇
降駆動装置の騒音の主たる要因である歯車から発生する
噛合い音を無くすため歯車を使用しない減速装置を用
い、静音性に優れた昇降駆動装置を提供することによっ
てその目的を達成しようとするものである。
【0010】請求項1の発明にかかるエレベータ用昇降
駆動装置の実施の形態では、歯車式減速装置の代りに、
静音性に優れた摩擦伝動を利用した減速装置を配置する
ものである。歯車を摩擦伝動を利用するローラに置き換
えることにより、歯車の噛合いによる騒音を無くするこ
とができる。
【0011】又、請求項2の発明にかかるエレベータ昇
降駆動装置の実施の形態では、上記摩擦伝動を利用した
機構が、前記電動機の軸と同軸に取り付けられた太陽ロ
ーラと、その太陽ローラの外周部で摩擦接触する複数の
遊星ローラと、その複数の遊星ローラと前記太陽ローラ
とが摩擦接触する位置とは対称の位置でその遊星ローラ
と摩擦接触するリングローラと、からなる遊星ローラ式
の摩擦伝動を利用した機構となし、静音化と小型化を図
るものである。
【0012】請求項3の発明にかかるエレベータ用昇降
駆動装置の実施の形態では、前記駆動輪13を摩擦伝動
を利用した減速装置の外周部に形成し、静音化を維持し
つつ省スペース化をしたものである。
【0013】請求項4の発明にかかるエレベータ昇降駆
動装置の実施の形態では、前記摩擦伝動を利用した機構
を備えた減速装置を有するエレベータ昇降駆動装置がエ
レベータの乗りかご側に取り付けられるレール駆動方式
のエレベータの静音化を図ったものである。
【0014】次に、請求項5の発明にかかるエレベータ
昇降駆動装置の実施の形態は、エレベータ昇降動力源と
なる中空の電動機軸を備えた電動機と、その電動機の回
転を減速伝達するための太陽ローラ、遊星ローラ、リン
グローラの組み合わせからなる遊星ローラ式の摩擦伝動
を利用した機構を備えた減速装置と、その減速装置の出
力側に取り付けられ、前記電動機軸と同一軸状に配置さ
れて前記中空の電動機軸を貫通する駆動輪軸と、その駆
動輪軸の両端に取り付けられたエレベータ乗りかごを昇
降するための二つの駆動輪と、から構成されたことを特
徴としている。
【0015】請求項6の発明にかかるエレベータ昇降駆
動装置の実施の形態は、エレベータ昇降動力源である電
動機と、その電動機の回転を減速伝達するために電動機
軸の両端に取り付けられた、太陽ローラ、遊星ローラ、
リングローラの組み合わせからなる遊星ローラ式の摩擦
伝動を利用した機構を備えた2組の減速装置と、その2
組の減速装置の各出力側に取り付けられたエレベータ乗
りかご9を昇降するための二つの駆動輪13と、から構
成されたことを特徴としている。
【0016】請求項7の発明にかかるエレベータ用昇降
駆動装置の実施の形態では、前記駆動輪13を摩擦伝動
を利用した減速装置の外周に形成し、静音化を維持しつ
つ省スペース化をしたものである。
【0017】請求項8の発明にかかるエレベータ昇降駆
動装置の実施の形態は、前記摩擦伝動を利用した機構を
構成する各ローラの摩擦接触している2つのローラの内
の少なくとも一方のローラの接触面には微小な凹みを多
数個設け、ローラ間の油膜保持能力を向上させてより静
音化を図ったものである。
【0018】請求項9の発明にかかるエレベータ昇降駆
動装置の実施の形態は、前記接触面に微小な凹みを多数
個設けられているローラが遊星ローラであることを特徴
としている。
【0019】請求項10の発明にかかるエレベータ昇降
駆動装置の実施の形態は、前記摩擦伝動を利用した伝達
機構を構成する各ローラの接触面の表面粗さは、摩擦接
触している2つのローラ間に介在する油膜の厚さ程度の
表面粗さとし、静音化と伝達能力の向上を図ったもので
ある。
【0020】請求項11の発明にかかるエレベータ昇降
駆動装置の実施の形態は、前記摩擦伝動を利用した伝達
機構を構成する各ローラの摩擦伝達を行うために接触し
ている2つのローラの少なくとも一方は、他方のローラ
との間に吸着力が作用するよう着磁させ、静音化と伝達
能力の向上を図ったものである。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明にかかるエレベータ昇降用
の摩擦伝動を利用した減速装置の第1の実施の形態を、
添付図面を参照に説明する。図1は、摩擦伝動を利用し
た多軸式減速装置の部分断面を示す平面図である。図1
において、2は電動機、15はカップリング、23はブ
レーキ装置、25は電動機軸、55はピニオンローラ、
53は電動機1の回転を前記ピニオンローラ55に伝え
るピニオン軸、57は第1減速ローラ、59は第2減速
ローラ、61は前記第1及び第2減速ローラ57,59
を固定して両ローラの回転軸を形成する中間軸、63は
第3減速ローラ、13は駆動輪、35は前記第3減速ロ
ーラ63と駆動輪13を固定してその回転軸を形成する
駆動輪軸、をそれぞれ示している。
【0022】上記減速装置の動作は、電動機2の回転が
電動機軸25からカップリング25を介してピニオン軸
53に伝えられ、ピニオンローラ55を回転させる。こ
のピニオンローラ55の回転は、同ローラ55に摩擦接
触するより大きな径の第1減速ローラ57に伝えられ、
中間軸61は、前記両ローラ55,57の径に反比例し
て減速された電動機軸25の回転を前記第1減速ローラ
57よりも小さい径の第2減速ローラ59に伝える。こ
の第2減速ローラ59は更にこれに摩擦接触するより大
きな径を有する第3減速ローラ63に回転を伝え、この
両者の径に反比例する比に更に減速された回転で駆動輪
軸35に固定された駆動輪13を回転させる。
【0023】前記減速装置を備えたエレベータ昇降駆動
装置の全体図は図13に示す従来の装置と同様で、前記
駆動輪13の両側にはロープ7を介して乗りかご9と釣
合い錘11とが吊り下げらている。電動機2を回転させ
ることによる回転力を上述の摩擦伝動を利用した減速装
置を介して駆動輪13に伝達し、その駆動輪13に巻き
掛けた主索7を上下させて、その一端に吊り掛けた乗り
かご9を昇降させる。また、乗りかご9の停止と保持は
電動機に付けられたブレーキ装置23により制動、保持
される。
【0024】前記各ローラー間には接触による摩耗を防
止するために潤滑油が塗布されている。伝達力は各ロー
ラー間の摩擦係数と接触力の積に比例する。そのため、
各ローラー間には高摩擦係数が得られるように、高粘度
の潤滑油が塗布される。この潤滑油は又、昇降駆動時の
消音化にも貢献している。
【0025】第2の本発明にかかるエレベータ昇降駆動
装置の実施の形態は、上述の実施の形態における多軸ロ
ーラ式減速装置を、屋上取り付け型のロープ駆動方式で
はなく、乗りかご9に配置するレール駆動方式に使用す
るものである。すなわち、図1の破線で示すように、駆
動輪軸35を図面上で上方向に延長してその端末にもう
1つの駆動輪13bを配し、駆動輪軸35にはその両端
に計2つの駆動輪13を備えるように構成してレール駆
動方式に適用するものとしている。
【0026】このエレベータ用昇降駆動装置をエレベー
タの乗りかご9に配置した場合の構成は、図14に示す
従来のものと同様で、図14において、1はこの機構を
備えた昇降駆動装置、9は乗りかご、13は駆動輪、4
1は支持軸保持装置、43は支持輪、45はレール、4
7a、47bはバネ結合部材である。上記電動機2から
の回転力を付与された駆動輪13を持ったエレベータ用
昇降駆動装置と支持輪43を持った支持輪保持装置41
は、バネ結合部材47a、47bで両方の輪が接触力を
持つように構成されている。この両輪13、43の接触
の間に建物や大地等に固定されたレール45を挟み込み
駆動力を得る。この駆動力が支持輪保持装置を取り付け
られた乗りかご9に伝達し、上記乗りかご9が昇降する
ことになる。
【0027】なお、上記いずれの摩擦駆動方式の多軸式
減速装置実施の形態においても、ピニオン軸、中間軸、
駆動軸の三軸と、ピニオンローラ、第1第2第3減速ロ
ーラから構成された減速装置を例に説明したが、本発明
はこのような数及び構成に限定されるものではなく、こ
れ以上もしくはこれ以下の数の軸及びローラを有するも
のであってもよい。
【0028】第3の本発明にかかるエレベータ用昇降駆
動装置の実施の形態を図2及び図3に示す。これは先の
実施の形態であった多軸式を遊星機構に変えたものであ
る。図2において、77は太陽ローラー、79は遊星ロ
ーラー、81はリングローラーでこの3つで遊星ローラ
機構を形成している。35は駆動輪軸、85は遊星ロー
ラキャリア回転軸でこれは87のローラキャリアに固定
されている。また図3は、図2に示す遊星ローラ機構を
正面から見た概略図で、太陽ローラー77、遊星ローラ
79a、79b、79c、リングローラー81、及び遊
星ローラの軸85a、85b、85cと点線で示された
遊星ローラキャリア87の配置を示している。なお図3
では遊星ローラ79が3個配置されているが、この数に
限定されるものではない。なお、図2の遊星ローラ7
9、同回転軸85、同キャリア87の断面部分は、図3
のA−A断面を示したものである。(以下、他の図面に
おいても同じ。)
【0029】次にこの遊星ローラ機構の動作は、電動機
の回転が電動機軸を介して同軸の一端に結合された太陽
ローラ77に伝えられる。図3において、前記太陽ロー
ラ77の回転が矢印78のようであったとすれば、その
回転により太陽ローラ77と外周で摩擦接触する各遊星
ローラ79に矢印80の方向の駆動力を与え、その駆動
力は同じに遊星ローラ79の外周に摩擦接触するリング
ローラ81の内周に伝達される。今、リングローラ81
は図2にあるように減速装置のケースに固定されている
ので、リングローラ81が回転することはなく、前記駆
動力はリングローラ81に拘束されて遊星ローラ79の
矢印83方向の回転(公転)につながる。遊星ローラ7
9a、79b、79cの各軸心には遊星ローラ回転軸8
5a、85b、85cが設けられ、これら各軸85が点
線で示す遊星ローラキャリア87に固定されているた
め、前記遊星ローラ79の公転は同キャリア87を回転
させる駆動力として伝えられる。この駆動力を同キャリ
ア87に結合された駆動輪軸35に伝え、さらにこの軸
35に固定された駆動輪13を回転させるものである。
【0030】このような構成による遊星ローラ機構の減
速率kは、太陽ローラの外径をr、リングローラの内径
をRとすれば、k=r/(r+R)で表される。このよ
うな減速装置を備えたロープ式駆動方式のエレベータ昇
降駆動装置の全体図は図13に示す通りで、先の実施例
と同様であるので説明は省略する。
【0031】本発明にかかる摩擦駆動に使用するローラ
の伝達力は、多軸式、遊星ローラ式を問わず、各ローラ
間の摩擦係数と接触力の積に比例する。したがって良好
な伝達力を得るための各ローラの材料は、高い摩擦係数
を有し、ローラの接触圧力に耐え、耐摩耗性に優れ、か
つ駆動力を伝えるに十分な強度を有するものとなる。好
ましい実施の形態では、ローラ用の材料として耐摩耗性
を有する特殊鋳鉄を用いて表面を熱処理硬化させ、接触
面は鋳肌のまま使用して摩擦係数を高めるものとしてい
る。
【0032】歯車伝達と異なり、各ローラー間の伝達は
噛み合い音のないローラー伝達になるだけでなく、各ロ
ーラー間の潤滑油のために騒音が非常に小さく静音性に
優れた減速装置となり、これを搭載したエレベータ用昇
降駆動装置も静音性に優れたものとなる。
【0033】第4の本発明にかかるエレベータ昇降駆動
装置の実施の形態では、乗りかご9を昇降するための駆
動輪13が、減速装置の外周部に形成されていることを
特徴とする。図4において、電動機2から遊星機構まで
の構成は図2と同様で、遊星ローラキャリア87には駆
動輪軸35が固定されているが、その駆動輪軸35の端
面には89で示す円盤もしくは支柱が取り付けられ、そ
れを介して駆動輪13が減速装置の外周部に形成されて
いることを特徴とする。その動作は、まず電動機2の回
転が電動機軸25から遊星ローラ機構75へ伝達されて
ここで減速され、それが遊星ローラキャリア87から駆
動輪軸35に伝えられる。駆動輪軸35の端面には前記
の円盤もしくは支柱89を介して駆動輪13が取り付け
られているので、結局前記電動機2の減速された回転
は、減速機の外周部に構成された駆動輪13に伝達され
る。
【0034】このような構成にすることで、摩擦駆動に
よる静音性を保ちつつ、省スペース化が実現できる。な
お、本実施形態では、駆動輪13を駆動する出力を遊星
ローラキャリア87から得るものとしているが、後に図
7に関して説明するリングローラ81から出力を得る手
段を用いることもでき、これにより更なる省スペース化
も可能である。
【0035】次に、第5の本発明にかかるエレベータ昇
降駆動装置の実施の形態を、図面を参照して説明する。
図5はこの実施の形態の装置を示す断面図で、図5にお
いて使用する符号の内、これまでの実施の形態と同一の
符号のものは同一の部品を表す。本実施の形態における
装置では、電動機軸25が中空軸に形成されており、駆
動輪軸35がその電動機軸25の中を貫通して図面上で
左右に延び、その両端に駆動輪13が取り付けされてい
ることを特徴とする。すなわち、この図における実施の
形態は、駆動輪軸35の両端に駆動輪13を配した、乗
りかご9側に取り付けて使用されるローラ駆動形式の昇
降駆動装置を表している。
【0036】その動作は、電動機2の回転が電動機軸2
5から遊星ローラ機構75へ伝達されてここで減速さ
れ、それが遊星ローラキャリア87から駆動輪軸35に
伝えられる。そしてこの駆動力により駆動輪軸35は中
空の電動機軸25を貫通して左右両端に取り付けられた
駆動輪13a、13bを回転させている。このエレベー
タ用昇降駆動装置をエレベータの乗りかご9に配置した
構成と動作は先の実施の形態で説明したのと同様である
ので省略する。このような構成にすることで、摩擦駆動
による静音性を少ないスペースの中で実現できる。
【0037】次に、第6の本発明にかかるエレベータ昇
降駆動装置の実施の形態を、添付図面を参照して説明す
る。図6は、本実施の形態にかかるレール駆動方式のエ
レベータ昇降駆動装置を示している。本実施の形態で
は、これまで説明した実施の形態において設けられてい
る遊星ローラ機構75を電動機軸25の両側に設け、各
遊星ローラ機構75a、75bにより左右両駆動輪13
a、13bをそれぞれ駆動させることを特徴としてい
る。したがって、基本的には、図2に関して説明した構
成を左右対称においたもので、中央にある電動機2の回
転が電動機軸25を介して図面上で左右両側に伝えら
れ、それぞれの遊星ローラ機構75a、75bで減速さ
れて各駆動輪13a、13bに伝えられるものである。
乗りかご9への装着と動作は、先に説明した内容と同様
であるので説明は省略する。
【0038】このような構成とすることで、図5におけ
る中空軸を使用した電動機軸25と駆動軸35とを同軸
に配置した先の実施の形態と比較すると、電動機軸25
を貫通した駆動輪軸35を設ける必要がなくなり構造が
簡単になること、電動機軸25を中空にする必要がなく
細く軽量化できること、遊星ローラ機構75a、75b
を左右に分散させているので各遊星ローラ機構75自身
を小型化でき、結果として駆動装置全体を小型化できる
こと、などのメリットがある。このような減速機構の複
数配置は、従来の遊星歯車方式であれば精密な歯車加工
を必要とする歯車の数が2倍となることから、コスト的
に不利であった。本発明による摩擦駆動方式では前述の
ように歯車加工を必要とせず各ローラの摩擦接触面を鋳
放しのまま利用するなど大幅なコスト削減がなされるた
め、このような減速機構の複数配備が可能となるもので
ある。
【0039】次に、第7の本発明にかかるエレベータ昇
降駆動装置の実施の形態について、図面を参照に説明す
る。図7は本実施の形態にかかる装置を示したもので、
その特徴は、これまでの実施の形態が遊星ローラ機構に
おいて遊星ローラ79の公転を遊星ローラキャリア87
を介して駆動輪軸35に伝えていたものを、リングロー
ラ81を介して駆動回転を取り出すものに改め、しかも
駆動輪13を前記リングローラ81の外周に直接取り付
けるようにしたものである。
【0040】本実施の形態においては、図7に示すよう
にこれまでの実施の形態で回転を伝達した遊星ローラキ
ャリア87は設けられず、代りに遊星ローラ79の回転
軸85がケースに固定されている。この場合にもまず電
動機2の回転が電動機軸25を介してその軸25に結合
された太陽ローラ77に伝えられる。図3に一旦戻っ
て、太陽ローラ77の回転が矢印78のようであったと
すれば、その回転により太陽ローラ77と外周で摩擦接
触する遊星ローラ79に矢印80の方向の駆動力を与
え、その駆動力は同時に前記遊星ローラ79の外周に摩
擦接触するリングローラ80の内周に伝達される。本実
施の形態においては前述のように遊星ローラの軸85
a、85b、85cがケースに固定されているため、遊
星ローラ79が公転することはなく、したがってその遊
星ローラ79の自転がリングローラ81を駆動し、リン
グローラ81が点線矢印82の方向へ回転することにな
る。このリングローラ81の外周に直接駆動輪13を結
合すれば、電動機2の回転は遊星ローラ式の減速機構7
5で減速された後、リングローラ81を介して減速装置
の外周に形成された駆動輪13を回転させることができ
る。これによりこれまでの実施の形態に必要とされた遊
星ローラキャリア87、駆動輪軸35がなくなり、しか
も駆動輪13が減速装置の外周に配置されるため、更な
る小型、軽量化、省スペース化の実現が可能になる。な
お図7上で符号90は、リングローラ81,及びこれに
結合された駆動輪13の横方向の動きを規制するために
設けられているものである。
【0041】このような構成とした場合の減速装置の減
速率kは、太陽ローラ77の径をr、リングローラ81
の内径をRとすれば、k=R/rで表される。又、この
ように形成することで、摩擦駆動による静音性を保ちつ
つ、省スペース化を実現することができる。乗りかご9
に取り付けられた状態での動作については、先の実施の
形態で説明した内容と同様であるので省略する。
【0042】次に、第8の本発明にかかる実施の形態を
図面を用いて説明する。図8はこの発明を示す駆動装置
を構成する摩擦伝動を利用した減速装置のローラ部分の
断面図で、図において25は電動機軸、77は太陽ロー
ラ、79は遊星ローラ、81はリングローラ、を示して
いる。ここで91は、遊星ローラ79の摩擦接触面上に
設けられた多数の微小凹みである。また、図9はこの減
速装置に用いられる前記遊星ローラ79の外周表面を示
す概略図である。
【0043】各ローラには、その摩耗の防止と伝達力の
向上のために高粘度の潤滑油が塗布されている。本実施
の形態においては、前述のような遊星ローラー79の摩
擦接触をするローラ外周表面に微小な凹みを全周に亘っ
て多数設けることにより、上記潤滑油が同凹みに溜まっ
てローラ間の接触部分で保持され、より一層のローラの
摩耗防止とともに、より一層の静音性を得ることができ
る。この凹みは潤滑油を保持するのに十分な深さ(約1
mm以下)であればよく、好ましい実施の形態では、ロ
ーラを鋳造製としこの凹みを鋳造時に型で成形するもの
としている。
【0044】なお、本実施例においては、減速機構内で
摩擦伝動の中間に位置する遊星ローラ79の外周面に凹
みを設けることにより、太陽ローラ77と遊星ローラ7
9との間、及び遊星ローラ79とリングローラ81との
間の双方での潤滑油保持を狙ったものであるが、これに
限定することなく必要に応じてこの凹み部を図10に示
すように太陽ローラ77とリングローラ81側の方に設
けることも、あるいは遊星ローラ79含めて全てのロー
ラに設けることも可能である。
【0045】次に、第9の本発明にかかるエレベータ昇
降駆動装置の実施の形態につき、添付図面を参照して説
明する。図11はこの実施の形態の駆動装置を構成する
摩擦伝動を利用した減速装置のローラ接触部分を示す概
略図である。図11において、79は遊星ローラ、81
はリングローラ、93、95はそれぞれ遊星ローラ7
9、リングローラ81の各接触部の表面を拡大して示し
ている。
【0046】各ローラには、摩耗の防止と伝達力の向上
のために、高粘度の潤滑油がローラー間に塗布されてい
る。また、伝達力はローラー間の摩擦係数とローラー間
の接触力の積に比例する。本実施の形態では、太陽ロー
ラ77、遊星ローラ79、リングローラ81の全てのロ
ーラ外周表面を、各ローラ間の油膜厚さ程度の表面粗さ
を持つ面で構成することにより、摩耗を防ぎつつ伝達力
を保持しようとしたものである。すなわち、各ローラの
摩擦面表面粗さを潤滑油の油膜厚さ(使用される潤滑油
によって異なるが、概略5−10μm程度)の粗さに保
つことにより、各ローラー間では、微視的には油膜厚さ
が小さくなる部分が形成され、接触力が大きくなり、ま
た、ローラー同士も軽微な接触を発生することもあるの
でローラー間の摩擦係数が大きくなる。したがって、静
音性を保持したままで、大きな伝達力が得られることに
なる。好ましい実施の形態では、ローラを鋳造製とし、
この油膜程度の表面粗さをローラ鋳造の型を用いて成形
してその鋳肌を摩擦接触面としてそのまま使用するもの
としている。
【0047】次に、第10の本発明にかかるエレベータ
昇降駆動装置の実施の形態を説明する。図3に関して説
明したように、摩擦伝動を利用した減速装置4は、太陽
ローラー77に入力された回転力が遊星ローラー79を
介してリングローラー81に伝達される。本実施の形態
においては、遊星ローラー79と太陽ローラー77の間
に吸引力が働き、遊星ローラー79とリングローラー8
1の間にも吸引力が働くように各ローラーに着磁するこ
とにより、接触力を高めるようにしたことを特徴として
いる。前述のように伝達力が各ローラー間の摩擦係数と
接触力の積に比例するため、このように構成することで
各ローラー間の接触力が高まり、静音性を保持したまま
で、大きな伝達力が得られることになる。
【0048】次に、第11の本発明にかかるエレベータ
昇降駆動装置の実施の形態について添付図面を参照して
説明する。遊星ローラ機構においてはこれまで説明した
ように、例えば図2において、電動機2の回転は電動機
軸25を介してまず太陽ローラ77に伝えられ、その後
遊星ローラ79、リングローラ81へと伝達される。と
ころでこの太陽ローラ77は、従来技術では別部品とし
て構成され、電動機軸25にスプライン嵌合やキー溝結
合などの手法により固定されていた。このためこの両部
品の結合面にはそれぞれに応じた加工を必要とし、又組
立て、調整のための工数が必要とされた。本実施の形態
においては、図12に示すように、個別部品としての太
陽ローラを廃止し、電動機軸25そのものに太陽ローラ
としての機能を直接持たせることを特徴としている。こ
の場合好ましいのは、電動機軸はその軸として必要とさ
れる径をそのまま利用し、その軸の外周で遊星ローラを
摩擦伝達することである。このように構成することで、
前記部品点数及び組立ての削減ができ、図12を対応す
る図2と比較すれば明らかな通り、ほかにも太陽ローラ
としての肉厚部分の径を縮小することができ、更にこの
太陽ローラ部分の径が縮小すれば全体としてより小さな
径の遊星ローラ機構で必要な減速率を達成することがで
きるようになり、摩擦伝達による静音性を確保しつつ、
更なる省スペース化を実現することができるようにな
る。又逆に、遊星ローラ機構の全体の径を大きくするこ
となしに、より大きな減速比を得ることも可能になる。
【0049】
【発明の効果】以上詳細説明をしてきたように、本発明
にかかるエレベータ昇降駆動装置の実施により、従来の
歯車式の伝達を噛合いのないローラ間の摩擦伝動に置き
換え、又各ローラー間の潤滑油による効果も加わるた
め、歯車の噛合い音に起因する騒音を排除して音が非常
に小さい静音性に優れた減速装置を得ることができ、こ
れを搭載したエレベータ用昇降駆動装置も静音性に優れ
たものとなる効果がある。特に、昇降装置をエレベータ
の乗りかご側に設置するレール駆動方式の場合には、こ
の発明による静音性の優れた点が極めて有利である。更
に遊星ローラ機構を使用する本発明の実施の形態を利用
することにより、昇降装置全体を小型・省スペース化を
図ることができる。中でも、リングローラの外周に駆動
輪13を配した本発明の実施の形態によれば特に省スペ
ース化の効果が顕著である。
【0050】また、エレベータ用昇降駆動装置の減速装
置をローラーから構成される摩擦伝動を利用した減速装
置にし、ローラーの外周表面に微小な凹みを設けた他の
発明によれば、潤滑油がローラー間の接触部分に保持さ
れるようになり、より一層のローラーの摩耗防止ととも
に、より一層の静音性が得られる効果がある。
【0051】エレベータ用昇降駆動装置の減速装置をロ
ーラーから構成される摩擦伝動を利用した減速装置に
し、太陽ローラー、遊星ローラー、リングローラーの全
てのローラー外周表面を、各ローラー間の油膜厚さ程度
の表面粗さとする他の発明によれば、各ローラー間で
は、微視的には油膜厚さが小さくなる部分が形成され、
接触力が大きくなり、かつ、ローラー同士も軽微な接触
を発生することもあり、ローラー間の摩擦係数が大きく
なる。したがって静音性を保持したままで、大きな伝達
力が得られる効果がある。
【0052】更にエレベータ用昇降駆動装置の減速装置
をローラーから構成される摩擦伝動を利用した減速装置
にし、各接触するローラ間に吸引力が働くように各ロー
ラに着磁する他の発明によれば、各ローラー間の接触力
が大きくなり、静音性を保持したままで、大きな伝達力
が得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる多軸ローラ駆動式減速装置を
備えたエレベータ用昇降駆動装置の部分断面図である。
【図2】 本発明にかかる遊星ローラ駆動式減速装置を
備えたエレベータ用昇降駆動装置の部分断面図である。
【図3】 遊星ローラ機構の構成を示す概略図である。
【図4】 本発明にかかる遊星ローラ駆動式減速装置を
備えたエレベータ用昇降駆動装置の他の実施の形態を示
す断面図である。
【図5】 本発明にかかる遊星ローラ駆動式減速装置を
備えたエレベータ用昇降駆動装置の他の実施の形態を示
す断面図である。
【図6】 本発明にかかる遊星ローラ駆動式減速装置を
備えたエレベータ用昇降駆動装置の他の実施の形態を示
す断面図である。
【図7】 本発明にかかる遊星ローラ駆動式減速装置を
備えたエレベータ用昇降駆動装置の他の実施の形態を示
す断面図である。
【図8】 本発明にかかる摩擦伝動を利用した減速装置
のローラ部分の断面図である。
【図9】 本発明にかかる減速装置の遊星ローラの外周
表面を示す概略図である。
【図10】 本発明にかかる摩擦伝動を利用した減速装
置のローラ部分の断面図である。
【図11】 本発明にかかる摩擦伝動を利用した減速装
置のローラ接触部分の拡大図である。
【図12】 本発明にかかる遊星ローラ駆動式減速装置
を備えたエレベータ用昇降駆動装置の他の実施の形態を
示す断面図である。
【図13】 ロープ駆動方式エレベータの全体の構成を
示す概略図である。
【図14】 レール駆動方式エレベータの全体の構成を
示す概略図である。
【図15】 従来技術によるエレベータ昇降駆動装置に
使用される多軸歯車駆動式減速装置の断面図である。
【図16】 従来技術によるエレベータ昇降駆動装置に
使用される遊星歯車駆動式減速装置の断面図である。
【符号の説明】
1 エレベータ昇降駆動装置、 2 電動機、 7 主
索(ロープ)、 9 乗りかご、 13 駆動輪、 2
3 ブレーキ装置、 25 電動機軸、 35駆動輪
軸、 43 支持輪、 45 レール、 77 太陽ロ
ーラー、 79遊星ローラー、 81 リングローラ
ー、 87 遊星ローラーキャリア、 91 微小凹
み、 93,95 油膜厚さ程度の表面組さを持つ面。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉田 和彦 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 中村 和且 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 3F306 AA07 AA12 BA00 BA05 BB03 3J051 AA01 BA03 BB08 BC03 BD02 BE03 EC03 EC07 FA10

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エレベータ昇降動力源となる電動機と、
    その電動機の回転を減速伝達するための減速装置と、そ
    の減速装置の出力側に取りつけられた乗りかごを昇降す
    るための駆動輪と、からなるエレベータ用昇降駆動装置
    において、前記減速装置が摩擦伝動を利用した動力伝達
    機構を備えていることを特徴とする装置。
  2. 【請求項2】 上記摩擦伝動を利用した動力伝達機構
    が、前記電動機の軸と同軸に取り付けられた位置する太
    陽ローラと、その太陽ローラの外周部で摩擦接触する複
    数の遊星ローラと、その複数の遊星ローラと前記太陽ロ
    ーラとが摩擦接触する位置とは対称の位置でその遊星ロ
    ーラと摩擦接触して前記太陽ローラ及び遊星ローラを外
    周から拘束するリングローラと、からなる遊星ローラ式
    の摩擦伝動機構であることを特徴とする、請求項1のエ
    レベータ用昇降駆動装置。
  3. 【請求項3】 前記減速装置の出力側に取り付けられた
    乗りかごを昇降するための駆動輪が、前記減速装置の外
    周部に形成されていることを特徴とする、請求項2にか
    かるエレベータ用昇降駆動装置。
  4. 【請求項4】 前記エレベータ昇降駆動装置が、エレベ
    ータの乗りかご側に取り付けられ、前記駆動輪とそれに
    対向する支持輪との間で固定レールを挟むことにより昇
    降することを特徴とする、請求項2又は3にかかる装
    置。
  5. 【請求項5】 エレベータ昇降動力源となる、中空の電
    動機軸を備えた電動機と、 その電動機の回転を減速伝達するための、前記電動機の
    軸と同軸に取り付けられた太陽ローラと、その太陽ロー
    ラの外周部で摩擦接触する複数の遊星ローラと、その複
    数の遊星ローラと前記太陽ローラとが摩擦接触する位置
    とは対称の位置でその遊星ローラと摩擦接触して前記太
    陽ローラ及び遊星ローラを外周から拘束するリングロー
    ラと、からなる遊星ローラ式の摩擦伝動機構を備えた減
    速装置と、 その減速装置の出力側に取り付けられ、前記電動機軸と
    同一軸状に配置されて前記中空の電動機軸を貫通する駆
    動輪軸と、 その駆動輪軸の両端に取り付けられたエレベータ乗りか
    ごを昇降するための二つの駆動輪と、 から構成されたことを特徴とするエレベータ用昇降駆動
    装置。
  6. 【請求項6】 エレベータ昇降動力源となる電動機と、 その電動機軸の両端に配置されて電動機の回転を減速伝
    達するための、前記電動機の軸と同軸に取り付けられた
    太陽ローラと、その太陽ローラの外周部で摩擦接触する
    複数の遊星ローラと、その複数の遊星ローラと前記太陽
    ローラとが摩擦接触する位置とは対称の位置でその遊星
    ローラと摩擦接触して前記太陽ローラ及び遊星ローラを
    外周から拘束するリングローラと、からなる遊星ローラ
    式の摩擦伝動機構を備えた2組の減速装置と、 その2組の減速装置の各出力側に取り付けられたエレベ
    ータ乗りかごを昇降するための2つの駆動輪と、 から構成されたことを特徴とするエレベータ用昇降駆動
    装置。
  7. 【請求項7】 前記駆動輪の少なくとも一方を前記減速
    装置の外周部に形成したことを特徴とする請求項5もし
    くは6にかかるエレベータ用昇降駆動装置。
  8. 【請求項8】 前記摩擦伝動を利用した機構を構成する
    各ローラの相互に摩擦接触する2つのローラの内の少な
    くとも一方のローラの接触面には微小な凹みが多数個設
    けられていることを特徴とする、請求項1から7のいず
    れかにかかるエレベータ用昇降駆動装置。
  9. 【請求項9】 前記接触面に微小な凹みを多数個設けら
    れているローラが遊星ローラであることを特徴とする、
    請求項8にかかるエレベータ昇降駆動装置。
  10. 【請求項10】 前記摩擦伝動を利用した伝達機構を構
    成する各ローラの摩擦接触する面の表面粗さは、相互に
    接触している2つのローラ間に介在する油膜の厚さ程度
    の表面粗さであることを特徴とする、請求項1から9の
    いずれかにかかるエレベータ用昇降駆動装置。
  11. 【請求項11】 前記摩擦伝動を利用した機構を構成す
    る各ローラの摩擦接触している2つのローラの内の少な
    くとも一方のローラには、他方のローラとの間に吸着力
    が作用するよう着磁されていることを特徴とする、請求
    項1から10のいずれかにかかるエレベータ用昇降駆動
    装置。
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