JP2000254700A - 高含水浚渫(堆積底)泥土用の処理剤とその処理方法 - Google Patents
高含水浚渫(堆積底)泥土用の処理剤とその処理方法Info
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- JP2000254700A JP2000254700A JP6604799A JP6604799A JP2000254700A JP 2000254700 A JP2000254700 A JP 2000254700A JP 6604799 A JP6604799 A JP 6604799A JP 6604799 A JP6604799 A JP 6604799A JP 2000254700 A JP2000254700 A JP 2000254700A
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- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
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- Y02W10/30—Wastewater or sewage treatment systems using renewable energies
- Y02W10/37—Wastewater or sewage treatment systems using renewable energies using solar energy
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- Treatment Of Sludge (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】従来の高含水浚渫泥土の処理剤は、生分解性が
低く環境に対して悪影響を与えるおそれがあり、大きい
凝集フロックを形成するものの沈降した固形物の圧密性
が低くスラッジのボリュームが減少しないという問題点
があった。 【解決手段】カチオン化多糖類およびアニオン化多糖類
を含有することを特徴とする高含水浚渫泥土用の処理
剤、及び含水比200%〜3000%の高含水浚渫泥土
にカチオン化多糖類およびアニオン化多糖類を含有する
ことを特徴とする高含水浚渫泥土用の処理剤を加えて凝
集フロックをつくり、しかるのちに、自然または強制的
に脱水することからなる高含水浚渫泥土用の処理方法。
低く環境に対して悪影響を与えるおそれがあり、大きい
凝集フロックを形成するものの沈降した固形物の圧密性
が低くスラッジのボリュームが減少しないという問題点
があった。 【解決手段】カチオン化多糖類およびアニオン化多糖類
を含有することを特徴とする高含水浚渫泥土用の処理
剤、及び含水比200%〜3000%の高含水浚渫泥土
にカチオン化多糖類およびアニオン化多糖類を含有する
ことを特徴とする高含水浚渫泥土用の処理剤を加えて凝
集フロックをつくり、しかるのちに、自然または強制的
に脱水することからなる高含水浚渫泥土用の処理方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高含水浚渫泥土用の処
理剤とその処理方法に関する。さらに詳しくは、湖沼や
河川、または港湾などから得られる高含水浚渫泥土の、
凝集性、固液分離性に優れ、処理後の固形物の凝集圧密
性が良好であり、かつ環境への影響を最小限にとどめる
安全性の高い処理剤とその処理方法に関する。
理剤とその処理方法に関する。さらに詳しくは、湖沼や
河川、または港湾などから得られる高含水浚渫泥土の、
凝集性、固液分離性に優れ、処理後の固形物の凝集圧密
性が良好であり、かつ環境への影響を最小限にとどめる
安全性の高い処理剤とその処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】湖沼や河川、または港湾などの高含水浚
渫泥土の処理剤として、無機凝集剤と有機合成高分子凝
集剤が併用される場合が多い。通常、無機凝集剤として
は、ポリ塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、塩化第
二鉄などが使用されており、有機合成高分子凝集剤とし
ては、ポリアクリルアミドやアクリルアミドとアクリル
酸の共重合物やポリアクリルアミドの加水分解物などが
使用されている。無機凝集剤と有機合成高分子凝集剤の
併用は、高含水浚渫泥土の固液分離を効率よく行うため
に必要不可欠とされているが、次の2点の問題点があっ
た。第1の問題点は、有機合成高分子凝集剤はその生分
解性が低く、環境に対して悪影響を与えるおそれがある
ことである。第2の問題点は、無機凝集剤と有機合成高
分子凝集剤を併用した場合、大きい凝集フロックを形成
するものの、凝集フロックの密度が低いため、沈降した
固形物の圧密性が低く、スラッジのボリュームが容易に
減少しないということである。その結果、凝集スラッジ
から上澄液を分離して固形物を処分する場合、水分含有
量が高いために、その運搬作業に手間がかかり、処分コ
ストがかさむことが問題になっている。また、浚渫埋め
立てにおいては、凝集フロックの圧密性が低いために、
堆積した土砂からなかなか水が抜けず、埋め立てた土地
が長期間利用できない。このような問題点を改善するた
め、これまでの無機凝集剤単独での凝集処理や、アルギ
ン酸ナトリウムやカルボキシメチルセルロースなどのア
ニオン性天然高分子凝集剤を用いた凝集処理や、キトサ
ン、カチオン化デンプンやカチオン化グアーガムなどの
カチオン性天然高分子凝集剤を用いた凝集処理が検討さ
れてきたが、いずれも凝集処理効果が低く実用化されて
いない。
渫泥土の処理剤として、無機凝集剤と有機合成高分子凝
集剤が併用される場合が多い。通常、無機凝集剤として
は、ポリ塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、塩化第
二鉄などが使用されており、有機合成高分子凝集剤とし
ては、ポリアクリルアミドやアクリルアミドとアクリル
酸の共重合物やポリアクリルアミドの加水分解物などが
使用されている。無機凝集剤と有機合成高分子凝集剤の
併用は、高含水浚渫泥土の固液分離を効率よく行うため
に必要不可欠とされているが、次の2点の問題点があっ
た。第1の問題点は、有機合成高分子凝集剤はその生分
解性が低く、環境に対して悪影響を与えるおそれがある
ことである。第2の問題点は、無機凝集剤と有機合成高
分子凝集剤を併用した場合、大きい凝集フロックを形成
するものの、凝集フロックの密度が低いため、沈降した
固形物の圧密性が低く、スラッジのボリュームが容易に
減少しないということである。その結果、凝集スラッジ
から上澄液を分離して固形物を処分する場合、水分含有
量が高いために、その運搬作業に手間がかかり、処分コ
ストがかさむことが問題になっている。また、浚渫埋め
立てにおいては、凝集フロックの圧密性が低いために、
堆積した土砂からなかなか水が抜けず、埋め立てた土地
が長期間利用できない。このような問題点を改善するた
め、これまでの無機凝集剤単独での凝集処理や、アルギ
ン酸ナトリウムやカルボキシメチルセルロースなどのア
ニオン性天然高分子凝集剤を用いた凝集処理や、キトサ
ン、カチオン化デンプンやカチオン化グアーガムなどの
カチオン性天然高分子凝集剤を用いた凝集処理が検討さ
れてきたが、いずれも凝集処理効果が低く実用化されて
いない。
【0003】高含水浚渫泥土の処理方法は、浚渫船から
送られるヘドロを処理ヤードに貯めて天日乾燥するもの
がほとんどで、処理ヤードに大規模な築堤工事が必要な
上、乾燥が終わってヤードを再利用することが可能にな
るまで1年以上の長期間を要すことから、処分地の確保
に頭を悩ませているところがほとんどである。
送られるヘドロを処理ヤードに貯めて天日乾燥するもの
がほとんどで、処理ヤードに大規模な築堤工事が必要な
上、乾燥が終わってヤードを再利用することが可能にな
るまで1年以上の長期間を要すことから、処分地の確保
に頭を悩ませているところがほとんどである。
【0004】天日乾燥は時間がかかる上、乾燥後といえ
ども処分地に地耐圧が出ず、処分地の用途が制限される
ことから、無薬注のまま、あるいは、ポリアクリルアミ
ド系の凝集剤を加えて機械脱水する方法も一部で採用さ
れている。すなわち、従来は、湖沼や河川、港湾などか
ら得られる高含水浚渫泥土を処理するにあたっては、浚
渫泥土を浚渫船で浚渫して堤防で取り囲んだヤード内に
送り、そこで天日乾燥する方法が、あるいは、ポリアク
リルアミド系の凝集剤を加えて凝集させてから脱水機に
かけ処理する方法が取られてきた。
ども処分地に地耐圧が出ず、処分地の用途が制限される
ことから、無薬注のまま、あるいは、ポリアクリルアミ
ド系の凝集剤を加えて機械脱水する方法も一部で採用さ
れている。すなわち、従来は、湖沼や河川、港湾などか
ら得られる高含水浚渫泥土を処理するにあたっては、浚
渫泥土を浚渫船で浚渫して堤防で取り囲んだヤード内に
送り、そこで天日乾燥する方法が、あるいは、ポリアク
リルアミド系の凝集剤を加えて凝集させてから脱水機に
かけ処理する方法が取られてきた。
【0005】しかし、ポリアクリルアミド系の凝集剤
は、残留するアクリルアミドモノマーの毒性の問題か
ら、自然界で大量に使用することは好ましいことでな
く、例えば、厚生省環境衛生局水道課編の「浄水場排水
処理施設の手引き」によれば、浄水工程でのポリアクリ
ルアミド系の凝集剤の使用を禁じている。従って、特
に、湖沼のような閉鎖系水域や、下流に上水道の取り入
れ口のあるような河川でのポリアクリルアミド系の凝集
剤の使用は、できるだけ避けることが望ましい。また、
無薬注のまま、あるいは、少量のポリアクリルアミド系
の凝集剤を加えて機械脱水する方法は、いずれも脱水に
高圧を要するので、高圧フィルタープレス以外に適する
脱水方法がない。また、高圧フィルタープレスは、連続
操作ができないから、処理能力が小さく、大量処理に適
さないという問題点がある。
は、残留するアクリルアミドモノマーの毒性の問題か
ら、自然界で大量に使用することは好ましいことでな
く、例えば、厚生省環境衛生局水道課編の「浄水場排水
処理施設の手引き」によれば、浄水工程でのポリアクリ
ルアミド系の凝集剤の使用を禁じている。従って、特
に、湖沼のような閉鎖系水域や、下流に上水道の取り入
れ口のあるような河川でのポリアクリルアミド系の凝集
剤の使用は、できるだけ避けることが望ましい。また、
無薬注のまま、あるいは、少量のポリアクリルアミド系
の凝集剤を加えて機械脱水する方法は、いずれも脱水に
高圧を要するので、高圧フィルタープレス以外に適する
脱水方法がない。また、高圧フィルタープレスは、連続
操作ができないから、処理能力が小さく、大量処理に適
さないという問題点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、凝集性、固
液分離性に優れ、処理後の固形物の凝集圧密性が高く、
環境に悪影響を与えることなく凝集させ、かつ、汎用さ
れている低圧脱水機を使用でき、大量処理に適する高含
水浚渫泥土用の処理剤とその処理方法を提供することを
目的とする。
液分離性に優れ、処理後の固形物の凝集圧密性が高く、
環境に悪影響を与えることなく凝集させ、かつ、汎用さ
れている低圧脱水機を使用でき、大量処理に適する高含
水浚渫泥土用の処理剤とその処理方法を提供することを
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、検討を重
ねた結果、カチオン化多糖類およびアニオン化多糖類を
含有することを特徴とする処理剤が、高含水浚渫泥土に
対して優れた凝集性、固液分離性を有することを見出
し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。す
なわち、本発明は、カチオン化多糖類およびアニオン化
多糖類を含有することを特徴とする高含水浚渫泥土用の
処理剤と、含水比200%〜3000%の高含水浚渫泥
土に上記高含水浚渫泥土用の処理剤を加えて凝集フロッ
クをつくり、しかるのちに、自然または強制的に脱水す
ることからなる高含水浚渫泥土用の処理方法に関するも
のである。
ねた結果、カチオン化多糖類およびアニオン化多糖類を
含有することを特徴とする処理剤が、高含水浚渫泥土に
対して優れた凝集性、固液分離性を有することを見出
し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。す
なわち、本発明は、カチオン化多糖類およびアニオン化
多糖類を含有することを特徴とする高含水浚渫泥土用の
処理剤と、含水比200%〜3000%の高含水浚渫泥
土に上記高含水浚渫泥土用の処理剤を加えて凝集フロッ
クをつくり、しかるのちに、自然または強制的に脱水す
ることからなる高含水浚渫泥土用の処理方法に関するも
のである。
【0008】本発明における好ましいカチオン化多糖類
またはアニオン化多糖類は、グアーガム、ローカストビ
ーンガム、キサンタンガム、タマリンドシードガムおよ
びセルロースからなる群より選ばれる一種以上を、カチ
オン化またはアニオン化したカチオン化多糖類またはア
ニオン化多糖類である。
またはアニオン化多糖類は、グアーガム、ローカストビ
ーンガム、キサンタンガム、タマリンドシードガムおよ
びセルロースからなる群より選ばれる一種以上を、カチ
オン化またはアニオン化したカチオン化多糖類またはア
ニオン化多糖類である。
【0009】上記多糖類は種類により水に溶解しにくい
ものもあるが、カチオン化またはアニオン化の反応を行
うことにより水に溶解するようになるものもある。カチ
オン化またはアニオン化の反応を行っても水に溶解しに
くいものは、これらの反応の前または後に、水への溶解
性を向上させる処理または反応を行ってもよい。また、
そのような処理または反応をあらかじめ別に行った多糖
類をカチオン化またはアニオン化してもよい。
ものもあるが、カチオン化またはアニオン化の反応を行
うことにより水に溶解するようになるものもある。カチ
オン化またはアニオン化の反応を行っても水に溶解しに
くいものは、これらの反応の前または後に、水への溶解
性を向上させる処理または反応を行ってもよい。また、
そのような処理または反応をあらかじめ別に行った多糖
類をカチオン化またはアニオン化してもよい。
【0010】本発明方法において、カチオン化多糖類と
して、第三級アミン型カチオン化多糖類または第四級ア
ンモニウム塩型カチオン化多糖類を使用することができ
る。これらのカチオン化多糖類の製造方法には特に制限
はないが、カチオン化剤として、ジエチルアミノエチル
クロライド塩酸塩などの第三級カチオン化剤、2,3−
エポキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドや
3−クロロ−2−ヒドロキシ−プロピルトリメチルアン
モニウムクロライドなどの第四級カチオン化剤が使用で
きる。カチオン化の触媒としては、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム、水酸化カルシウムなどの無機触媒、ト
リメチルアミン、トリエチルアミン、テトラメチルアン
モニウムヒドロキシドなどの有機触媒が使用できる。本
発明方法に於いて、カチオン化多糖類の置換度は、0.
01〜0.5であることが好ましい。置換度とは、多糖
類を構成する単糖1個当たりの置換された水酸基の数の
平均値である。例えば、置換度が0.01とは単糖10
0個について1個の水酸基が置換されていることを表
す。カチオン化多糖類の置換度が0.01未満である
と、凝集性、圧密性が不十分のおそれがある。カチオン
化多糖類の置換度が0.5を超えても、凝集性、圧密性
は置換度の増大に見合っては向上しない。
して、第三級アミン型カチオン化多糖類または第四級ア
ンモニウム塩型カチオン化多糖類を使用することができ
る。これらのカチオン化多糖類の製造方法には特に制限
はないが、カチオン化剤として、ジエチルアミノエチル
クロライド塩酸塩などの第三級カチオン化剤、2,3−
エポキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドや
3−クロロ−2−ヒドロキシ−プロピルトリメチルアン
モニウムクロライドなどの第四級カチオン化剤が使用で
きる。カチオン化の触媒としては、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム、水酸化カルシウムなどの無機触媒、ト
リメチルアミン、トリエチルアミン、テトラメチルアン
モニウムヒドロキシドなどの有機触媒が使用できる。本
発明方法に於いて、カチオン化多糖類の置換度は、0.
01〜0.5であることが好ましい。置換度とは、多糖
類を構成する単糖1個当たりの置換された水酸基の数の
平均値である。例えば、置換度が0.01とは単糖10
0個について1個の水酸基が置換されていることを表
す。カチオン化多糖類の置換度が0.01未満である
と、凝集性、圧密性が不十分のおそれがある。カチオン
化多糖類の置換度が0.5を超えても、凝集性、圧密性
は置換度の増大に見合っては向上しない。
【0011】本発明方法に於いて、アニオン化多糖類と
して、サクシネート化またはマレイネート化またはスル
ホサクシネート化またはカルボキシメチル化またはスル
ホン化またはリン酸化した多糖類を使用することができ
る。これらのアニオン化多糖類の製造方法には特に制限
はないが、サクシネート化には無水コハク酸、マレイネ
ート化には無水マレイン酸、スルホサクシネート化には
無水マレイン酸とメタ重亜硫酸ナトリウム、カルボキシ
メチル化にはモノクロル酢酸またはその塩、スルホン化
にはスルファミン酸、リン酸化にはオルトリン酸やトリ
ポリリン酸またはそれらの塩が使用できる。アニオン化
の触媒としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、
水酸化カルシウム、トリメチルアミン、トリエチルアミ
ン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、尿素など
が使用できる。本発明方法に於いて、アニオン化多糖類
の置換度は、0.01〜1.0であることが好ましい。
アニオン化多糖類の置換度が0.01未満であると、凝
集性、圧密性が不十分のおそれがある。アニオン化多糖
類の置換度が1.0を超えても、凝集性、圧密性は置換
度の増大に見合っては向上しない。
して、サクシネート化またはマレイネート化またはスル
ホサクシネート化またはカルボキシメチル化またはスル
ホン化またはリン酸化した多糖類を使用することができ
る。これらのアニオン化多糖類の製造方法には特に制限
はないが、サクシネート化には無水コハク酸、マレイネ
ート化には無水マレイン酸、スルホサクシネート化には
無水マレイン酸とメタ重亜硫酸ナトリウム、カルボキシ
メチル化にはモノクロル酢酸またはその塩、スルホン化
にはスルファミン酸、リン酸化にはオルトリン酸やトリ
ポリリン酸またはそれらの塩が使用できる。アニオン化
の触媒としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、
水酸化カルシウム、トリメチルアミン、トリエチルアミ
ン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、尿素など
が使用できる。本発明方法に於いて、アニオン化多糖類
の置換度は、0.01〜1.0であることが好ましい。
アニオン化多糖類の置換度が0.01未満であると、凝
集性、圧密性が不十分のおそれがある。アニオン化多糖
類の置換度が1.0を超えても、凝集性、圧密性は置換
度の増大に見合っては向上しない。
【0012】本発明方法に於ける高含水浚渫泥土用の処
理方法は、処理剤を構成するカチオン化多糖類とアニオ
ン化多糖類のそれぞれの水溶液を別々に高含水浚渫泥土
に添加するのではなく、高含水浚渫泥土に添加する前
に、あらかじめ混合されていることが必要である。これ
らを別々に添加する方法は、処理作業の煩雑化や機械設
備の複雑化をまねき好ましくない。処理剤の溶解作業お
よび混合作業の省力化の観点より、カチオン化多糖類と
アニオン化多糖類は溶解前に混合されていることが望ま
しい。
理方法は、処理剤を構成するカチオン化多糖類とアニオ
ン化多糖類のそれぞれの水溶液を別々に高含水浚渫泥土
に添加するのではなく、高含水浚渫泥土に添加する前
に、あらかじめ混合されていることが必要である。これ
らを別々に添加する方法は、処理作業の煩雑化や機械設
備の複雑化をまねき好ましくない。処理剤の溶解作業お
よび混合作業の省力化の観点より、カチオン化多糖類と
アニオン化多糖類は溶解前に混合されていることが望ま
しい。
【0013】本発明におけるカチオン化多糖類およびア
ニオン化多糖類を含有することを特徴とする高含水浚渫
泥土用の処理剤は、カチオン化多糖類を含有する処理
剤、アニオン化多糖類を含有する処理剤、または、同一
の多糖類分子内にカチオン性置換基とアニオン性置換基
の双方をもつ両性化多糖類を含有する処理剤と比較し
て、高含水浚渫泥土の処理において、凝集性、固液分離
性に優れ、処理後の固形物の凝集圧密性が良好である。
このことは、カチオン化多糖類およびアニオン化多糖類
を含有することが、処理剤としての性能を相乗的に高め
ていることを表している。
ニオン化多糖類を含有することを特徴とする高含水浚渫
泥土用の処理剤は、カチオン化多糖類を含有する処理
剤、アニオン化多糖類を含有する処理剤、または、同一
の多糖類分子内にカチオン性置換基とアニオン性置換基
の双方をもつ両性化多糖類を含有する処理剤と比較し
て、高含水浚渫泥土の処理において、凝集性、固液分離
性に優れ、処理後の固形物の凝集圧密性が良好である。
このことは、カチオン化多糖類およびアニオン化多糖類
を含有することが、処理剤としての性能を相乗的に高め
ていることを表している。
【0014】本発明の対象となる高含水浚渫泥土の含水
比は、200%〜3000%である。200%未満の含
水比では、たとえ凝集処理できたとしても自由水が少な
く、脱水機で分離水を全く得られないか、得られてもご
くわずかであり、減容化のメリットはない。3000%
を超える含水比のものは、通常の浚渫作業でほとんど発
生しないし、もし3000%を超える含水比のものを本
発明の処理法で処理しても、得られる凝集フロックの強
度が弱く脱水作業が困難である。本発明でいう含水比
(%)とは、汚泥乾燥物重量(固形分)に対する水の重
量比に100をかけた値をいう。含水量は、JIS A
−1203「土の含水量試験方法」に従って測定する。
比は、200%〜3000%である。200%未満の含
水比では、たとえ凝集処理できたとしても自由水が少な
く、脱水機で分離水を全く得られないか、得られてもご
くわずかであり、減容化のメリットはない。3000%
を超える含水比のものは、通常の浚渫作業でほとんど発
生しないし、もし3000%を超える含水比のものを本
発明の処理法で処理しても、得られる凝集フロックの強
度が弱く脱水作業が困難である。本発明でいう含水比
(%)とは、汚泥乾燥物重量(固形分)に対する水の重
量比に100をかけた値をいう。含水量は、JIS A
−1203「土の含水量試験方法」に従って測定する。
【0015】本発明の、カチオン化多糖類およびアニオ
ン化多糖類を含有することを特徴とする高含水浚渫泥土
用の処理剤の添加率は、高含水浚渫泥土の性状に応じて
適宜選択することができるが、通常は浚渫泥土1000
リットル当たり1〜5000グラムを添加することによ
り十分な効果を発揮する。添加率が浚渫泥土1000リ
ットル当たり1グラム未満であると、凝集性、圧密性が
不十分となるおそれがある。添加率が浚渫泥土1000
リットル当たり5000グラムを超えても、凝集性、圧
密性は添加率の増加に見合っては向上しない。
ン化多糖類を含有することを特徴とする高含水浚渫泥土
用の処理剤の添加率は、高含水浚渫泥土の性状に応じて
適宜選択することができるが、通常は浚渫泥土1000
リットル当たり1〜5000グラムを添加することによ
り十分な効果を発揮する。添加率が浚渫泥土1000リ
ットル当たり1グラム未満であると、凝集性、圧密性が
不十分となるおそれがある。添加率が浚渫泥土1000
リットル当たり5000グラムを超えても、凝集性、圧
密性は添加率の増加に見合っては向上しない。
【0016】本発明の処理剤は、カチオン化多糖類およ
びアニオン化多糖類のみをその成分とすることができ
る。しかし、ポリ塩化アルミニウム、硫酸アルミニウ
ム、塩化第二鉄などの無機凝集剤を混合することもで
き、更に、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、塩化マグ
ネシウムなどの無機塩を混合することもできる。あるい
は、高含水浚渫泥土の処理時に、無機凝集剤、無機塩な
どを別々に高含水浚渫泥土に添加した上で使用すること
ができる。
びアニオン化多糖類のみをその成分とすることができ
る。しかし、ポリ塩化アルミニウム、硫酸アルミニウ
ム、塩化第二鉄などの無機凝集剤を混合することもで
き、更に、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、塩化マグ
ネシウムなどの無機塩を混合することもできる。あるい
は、高含水浚渫泥土の処理時に、無機凝集剤、無機塩な
どを別々に高含水浚渫泥土に添加した上で使用すること
ができる。
【0017】本発明の処理剤を用いると、高含水浚渫泥
土の凝集性、固液分離性に優れ、処理後の固形物の凝集
圧密性が良好で、環境に悪影響を与えることなく凝集で
き、かつ、汎用されている低圧脱水機を使用でき、大量
処理ができる。
土の凝集性、固液分離性に優れ、処理後の固形物の凝集
圧密性が良好で、環境に悪影響を与えることなく凝集で
き、かつ、汎用されている低圧脱水機を使用でき、大量
処理ができる。
【0018】
【実施例】以下、実施例および比較例を挙げて本発明を
より具体的に説明する。なお、例に於ける部はすべて重
量部、%はすべて重量%として表す。
より具体的に説明する。なお、例に於ける部はすべて重
量部、%はすべて重量%として表す。
【0019】製造例1 撹拌機、温度計、還流冷却管を備えたタンクに、80%
メタノール900部を仕込み、水酸化ナトリウム3部を
加えて溶解させた。撹拌しながら、無水0.5%粘度が
450cpsのグアーガム300部を投入して分散さ
せ、45℃に加温した。カチオン化剤である2,3−エ
ポキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド80
%水溶液を70部加え、15時間反応させた。氷酢酸で
pH6に中和し、遠心分離した。ケーキを80%メタノ
ール500部に分散させ、再度遠心分離した。この操作
を3回繰り返し、最後に95%メタノール500部に分
散させた後、遠心分離して、ケーキを減圧乾燥した。カ
チオン化置換度0.1、無水0.5%粘度470cps
のカチオン化グアーガムを得た。
メタノール900部を仕込み、水酸化ナトリウム3部を
加えて溶解させた。撹拌しながら、無水0.5%粘度が
450cpsのグアーガム300部を投入して分散さ
せ、45℃に加温した。カチオン化剤である2,3−エ
ポキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド80
%水溶液を70部加え、15時間反応させた。氷酢酸で
pH6に中和し、遠心分離した。ケーキを80%メタノ
ール500部に分散させ、再度遠心分離した。この操作
を3回繰り返し、最後に95%メタノール500部に分
散させた後、遠心分離して、ケーキを減圧乾燥した。カ
チオン化置換度0.1、無水0.5%粘度470cps
のカチオン化グアーガムを得た。
【0020】製造例2 製造例1におけるカチオン化剤の量を35部に変えた以
外は同様に反応を行い、カチオン化置換度0.05、無
水0.5%粘度450cpsのカチオン化グアーガムを
得た。
外は同様に反応を行い、カチオン化置換度0.05、無
水0.5%粘度450cpsのカチオン化グアーガムを
得た。
【0021】製造例3 撹拌機、温度計、還流冷却管を備えたタンクに、80%
メタノール900部を仕込み、撹拌しながら、無水0.
5%粘度が450cpsのグアーガム300部を投入し
て分散させ、45℃に加温した。5%水酸化ナトリウム
メタノール溶液でpHを8に維持しながら、アニオン化
剤である無水マレイン酸4.5部を少量づつ加えた。3
時間反応させた後、氷酢酸でpH6に中和し、遠心分離
した。ケーキを80%メタノール500部に分散させ、
再度遠心分離した。この操作を3回繰り返し、最後に9
5%メタノール500部に分散させた後、遠心分離し
て、ケーキを減圧乾燥した。アニオン化置換度0.0
2、無水0.5%粘度550cpsのアニオン化グアー
ガムを得た。
メタノール900部を仕込み、撹拌しながら、無水0.
5%粘度が450cpsのグアーガム300部を投入し
て分散させ、45℃に加温した。5%水酸化ナトリウム
メタノール溶液でpHを8に維持しながら、アニオン化
剤である無水マレイン酸4.5部を少量づつ加えた。3
時間反応させた後、氷酢酸でpH6に中和し、遠心分離
した。ケーキを80%メタノール500部に分散させ、
再度遠心分離した。この操作を3回繰り返し、最後に9
5%メタノール500部に分散させた後、遠心分離し
て、ケーキを減圧乾燥した。アニオン化置換度0.0
2、無水0.5%粘度550cpsのアニオン化グアー
ガムを得た。
【0022】製造例4 撹拌機、温度計、還流冷却管を備えたタンクに、80%
エタノール750部を仕込み、水酸化ナトリウム3.5
部を加えて溶解させた。撹拌しながら、無水0.5%粘
度が450cpsのグアーガム300部を投入して分散
させ、45℃に加温した。アニオン化剤であるモノクロ
ル酢酸ナトリウム13部を加えた。18時間反応させた
後、氷酢酸でpH6に中和し、遠心分離した。ケーキを
80%メタノール500部に分散させ、再度遠心分離し
た。この操作を3回繰り返し、最後に95%メタノール
500部に分散させた後、遠心分離して、ケーキを減圧
乾燥した。アニオン化置換度0.02、無水0.5%粘
度300cpsのアニオン化グアーガムを得た。
エタノール750部を仕込み、水酸化ナトリウム3.5
部を加えて溶解させた。撹拌しながら、無水0.5%粘
度が450cpsのグアーガム300部を投入して分散
させ、45℃に加温した。アニオン化剤であるモノクロ
ル酢酸ナトリウム13部を加えた。18時間反応させた
後、氷酢酸でpH6に中和し、遠心分離した。ケーキを
80%メタノール500部に分散させ、再度遠心分離し
た。この操作を3回繰り返し、最後に95%メタノール
500部に分散させた後、遠心分離して、ケーキを減圧
乾燥した。アニオン化置換度0.02、無水0.5%粘
度300cpsのアニオン化グアーガムを得た。
【0023】製造例5 撹拌機、温度計、還流冷却管を備えたタンクに、90%
メタノール900部を仕込み、水酸化ナトリウム3部を
加えて溶解させた。撹拌しながら、無水0.5%粘度が
320cpsのローカストビーンガム300部を投入し
て分散させ、45℃に加温した。カチオン化剤である
2,3−エポキシプロピルトリメチルアンモニウムクロ
ライド80%水溶液を35部加え、15時間反応させ
た。氷酢酸でpH6に中和し、遠心分離した。ケーキを
85%メタノール500部に分散させ、再度遠心分離し
た。この操作を3回繰り返し、最後に95%メタノール
500部に分散させた後、遠心分離して、ケーキを減圧
乾燥した。カチオン化置換度0.05、無水0.5%粘
度380cpsのカチオン化ローカストビーンガムを得
た。
メタノール900部を仕込み、水酸化ナトリウム3部を
加えて溶解させた。撹拌しながら、無水0.5%粘度が
320cpsのローカストビーンガム300部を投入し
て分散させ、45℃に加温した。カチオン化剤である
2,3−エポキシプロピルトリメチルアンモニウムクロ
ライド80%水溶液を35部加え、15時間反応させ
た。氷酢酸でpH6に中和し、遠心分離した。ケーキを
85%メタノール500部に分散させ、再度遠心分離し
た。この操作を3回繰り返し、最後に95%メタノール
500部に分散させた後、遠心分離して、ケーキを減圧
乾燥した。カチオン化置換度0.05、無水0.5%粘
度380cpsのカチオン化ローカストビーンガムを得
た。
【0024】製造例6 撹拌機、温度計、還流冷却管を備えたタンクに、90%
メタノール900部を仕込み、撹拌しながら、無水0.
5%粘度が320cpsのローカストビーンガム300
部を投入して分散させ、45℃に加温した。5%水酸化
ナトリウムメタノール溶液でpHを8に維持しながら、
アニオン化剤である無水コハク酸4.6部を少量づつ加
えた。3時間反応させた後、氷酢酸でpH6に中和し、
遠心分離した。ケーキを85%メタノール500部に分
散させ、再度遠心分離した。この操作を3回繰り返し、
最後に95%メタノール500部に分散させた後、遠心
分離して、ケーキを減圧乾燥した。アニオン化置換度
0.02、無水0.5%粘度330cpsのアニオン化
ローカストビーンガムを得た。
メタノール900部を仕込み、撹拌しながら、無水0.
5%粘度が320cpsのローカストビーンガム300
部を投入して分散させ、45℃に加温した。5%水酸化
ナトリウムメタノール溶液でpHを8に維持しながら、
アニオン化剤である無水コハク酸4.6部を少量づつ加
えた。3時間反応させた後、氷酢酸でpH6に中和し、
遠心分離した。ケーキを85%メタノール500部に分
散させ、再度遠心分離した。この操作を3回繰り返し、
最後に95%メタノール500部に分散させた後、遠心
分離して、ケーキを減圧乾燥した。アニオン化置換度
0.02、無水0.5%粘度330cpsのアニオン化
ローカストビーンガムを得た。
【0025】製造例7 撹拌機、温度計、還流冷却管を備えたタンクに、80%
メタノール900部を仕込み、水酸化ナトリウム3部を
加えて溶解させた。撹拌しながら、無水0.5%粘度が
530cpsのキサンタンガム300部を投入して分散
させ、45℃に加温した。カチオン化剤である2,3−
エポキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド8
0%水溶液を35部加え、15時間反応させた。氷酢酸
でpH6に中和し、遠心分離した。ケーキを80%メタ
ノール500部に分散させ、再度遠心分離した。この操
作を3回繰り返し、最後に95%メタノール500部に
分散させた後、遠心分離して、ケーキを減圧乾燥した。
カチオン化置換度0.04、無水0.5%粘度520c
psのカチオン化キサンタンガムを得た。
メタノール900部を仕込み、水酸化ナトリウム3部を
加えて溶解させた。撹拌しながら、無水0.5%粘度が
530cpsのキサンタンガム300部を投入して分散
させ、45℃に加温した。カチオン化剤である2,3−
エポキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド8
0%水溶液を35部加え、15時間反応させた。氷酢酸
でpH6に中和し、遠心分離した。ケーキを80%メタ
ノール500部に分散させ、再度遠心分離した。この操
作を3回繰り返し、最後に95%メタノール500部に
分散させた後、遠心分離して、ケーキを減圧乾燥した。
カチオン化置換度0.04、無水0.5%粘度520c
psのカチオン化キサンタンガムを得た。
【0026】製造例8 撹拌機、温度計、還流冷却管を備えたタンクに、80%
メタノール900部を仕込み、撹拌しながら、無水0.
5%粘度が530cpsのキサンタンガム300部を投
入して分散させ、45℃に加温した。5%水酸化ナトリ
ウムメタノール溶液でpHを8に維持しながら、アニオ
ン化剤である無水コハク酸4.6部を少量づつ加えた。
3時間反応させた後、氷酢酸でpH6に中和し、遠心分
離した。ケーキを80%メタノール500部に分散さ
せ、再度遠心分離した。この操作を3回繰り返し、最後
に95%メタノール500部に分散させた後、遠心分離
して、ケーキを減圧乾燥した。アニオン化置換度0.0
2、無水0.5%粘度550cpsのアニオン化キサン
タンガムを得た。
メタノール900部を仕込み、撹拌しながら、無水0.
5%粘度が530cpsのキサンタンガム300部を投
入して分散させ、45℃に加温した。5%水酸化ナトリ
ウムメタノール溶液でpHを8に維持しながら、アニオ
ン化剤である無水コハク酸4.6部を少量づつ加えた。
3時間反応させた後、氷酢酸でpH6に中和し、遠心分
離した。ケーキを80%メタノール500部に分散さ
せ、再度遠心分離した。この操作を3回繰り返し、最後
に95%メタノール500部に分散させた後、遠心分離
して、ケーキを減圧乾燥した。アニオン化置換度0.0
2、無水0.5%粘度550cpsのアニオン化キサン
タンガムを得た。
【0027】製造例9 撹拌機、温度計、還流冷却管を備えたタンクに、90%
メタノール900部を仕込み、水酸化ナトリウム3部を
加えて溶解させた。撹拌しながら、無水0.5%粘度が
30cpsのタマリンドシードガム300部を投入して
分散させ、45℃に加温した。カチオン化剤である2,
3−エポキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライ
ド80%水溶液を140部加え、15時間反応させた。
氷酢酸でpH6に中和し、遠心分離した。ケーキを85
%メタノール500部に分散させ、再度遠心分離した。
この操作を3回繰り返し、最後に95%メタノール50
0部に分散させた後、遠心分離して、ケーキを減圧乾燥
した。カチオン化置換度0.16、無水0.5%粘度1
90cpsのカチオン化タマリンドシードガムを得た。
メタノール900部を仕込み、水酸化ナトリウム3部を
加えて溶解させた。撹拌しながら、無水0.5%粘度が
30cpsのタマリンドシードガム300部を投入して
分散させ、45℃に加温した。カチオン化剤である2,
3−エポキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライ
ド80%水溶液を140部加え、15時間反応させた。
氷酢酸でpH6に中和し、遠心分離した。ケーキを85
%メタノール500部に分散させ、再度遠心分離した。
この操作を3回繰り返し、最後に95%メタノール50
0部に分散させた後、遠心分離して、ケーキを減圧乾燥
した。カチオン化置換度0.16、無水0.5%粘度1
90cpsのカチオン化タマリンドシードガムを得た。
【0028】製造例10 撹拌機、温度計、還流冷却管を備えたタンクに、80%
メタノール900部を仕込み、水酸化ナトリウム3部を
加えて溶解させた。撹拌しながら、無水0.5%粘度が
430cpsのヒドロキシエチルセルロース300部を
投入して分散させ、45℃に加温した。カチオン化剤で
ある2,3−エポキシプロピルトリメチルアンモニウム
クロライド80%水溶液を35部加え、15時間反応さ
せた。氷酢酸でpH6に中和し、遠心分離した。ケーキ
を80%メタノール500部に分散させ、再度遠心分離
した。この操作を3回繰り返し、最後に95%メタノー
ル500部に分散させた後、遠心分離して、ケーキを減
圧乾燥した。カチオン化置換度0.05、無水0.5%
粘度420cpsのカチオン化ヒドロキシエチルセルロ
ースを得た。
メタノール900部を仕込み、水酸化ナトリウム3部を
加えて溶解させた。撹拌しながら、無水0.5%粘度が
430cpsのヒドロキシエチルセルロース300部を
投入して分散させ、45℃に加温した。カチオン化剤で
ある2,3−エポキシプロピルトリメチルアンモニウム
クロライド80%水溶液を35部加え、15時間反応さ
せた。氷酢酸でpH6に中和し、遠心分離した。ケーキ
を80%メタノール500部に分散させ、再度遠心分離
した。この操作を3回繰り返し、最後に95%メタノー
ル500部に分散させた後、遠心分離して、ケーキを減
圧乾燥した。カチオン化置換度0.05、無水0.5%
粘度420cpsのカチオン化ヒドロキシエチルセルロ
ースを得た。
【0029】製造例11 温度調節用ジャケット、温度計、還流冷却管を備えたニ
ーダーに、80%エタノール900部を仕込み、水酸化
ナトリウム25.7部を加えて溶解させた。セルロース
粉末100部を投入して混合した。30分後、アニオン
化剤であるモノクロル酢酸ナトリウムを65部加え、7
0℃に加温して、2時間反応させた。氷酢酸でpH7に
中和し、遠心分離した。ケーキを80%メタノール50
0部に分散させ、再度遠心分離した。この操作を3回繰
り返し、最後に95%メタノール500部に分散させた
後、遠心分離して、ケーキを減圧乾燥した。アニオン化
置換度0.7、無水0.5%粘度310cpsのアニオ
ン化セルロースを得た。
ーダーに、80%エタノール900部を仕込み、水酸化
ナトリウム25.7部を加えて溶解させた。セルロース
粉末100部を投入して混合した。30分後、アニオン
化剤であるモノクロル酢酸ナトリウムを65部加え、7
0℃に加温して、2時間反応させた。氷酢酸でpH7に
中和し、遠心分離した。ケーキを80%メタノール50
0部に分散させ、再度遠心分離した。この操作を3回繰
り返し、最後に95%メタノール500部に分散させた
後、遠心分離して、ケーキを減圧乾燥した。アニオン化
置換度0.7、無水0.5%粘度310cpsのアニオ
ン化セルロースを得た。
【0030】製造例12 製造例1のカチオン化グアーガムを2、製造例3のアニ
オン化グアーガムを8の割合で混合した。
オン化グアーガムを8の割合で混合した。
【0031】製造例13 製造例2のカチオン化グアーガムを3、製造例4のアニ
オン化グアーガムを7の割合で混合した。
オン化グアーガムを7の割合で混合した。
【0032】製造例14 製造例5のカチオン化ローカストビーンガムを3、製造
例6のアニオン化ローカストビーンガムを7の割合で混
合した。
例6のアニオン化ローカストビーンガムを7の割合で混
合した。
【0033】製造例15 製造例7のカチオン化キサンタンガムを1、製造例8の
アニオン化キサンタンガムを1の割合で混合した。
アニオン化キサンタンガムを1の割合で混合した。
【0034】製造例16 製造例9のカチオン化タマリンドシードガムを1、製造
例3のアニオン化グアーガムを9の割合で混合した。
例3のアニオン化グアーガムを9の割合で混合した。
【0035】製造例17 製造例10のカチオン化ヒドロキシエチルセルロースを
3、製造例11のアニオン化セルロースを1の割合で混
合した。
3、製造例11のアニオン化セルロースを1の割合で混
合した。
【0036】製造例18 製造例1のカチオン化グアーガムを3、製造例11のア
ニオン化セルロースを1の割合で混合した。
ニオン化セルロースを1の割合で混合した。
【0037】比較例1 撹拌機、温度計、還流冷却管を備えたタンクに、80%
メタノール900部を仕込み、水酸化ナトリウム3部を
加えて溶解させた。撹拌しながら、無水0.5%粘度が
450cpsのグアーガム300部を投入して分散さ
せ、45℃に加温した。カチオン化剤である2,3−エ
ポキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド80
%水溶液を70部加え、15時間反応させた。カチオン
化反応後に氷酢酸でpHを8に下げ、5%水酸化ナトリ
ウムメタノール溶液でpHを8に維持しながら、アニオ
ン化剤である無水コハク酸7部を少量づつ加えた。3時
間反応させた後、氷酢酸でpH6に中和し、遠心分離し
た。ケーキを80%メタノール500部に分散させ、再
度遠心分離した。この操作を3回繰り返し、最後に95
%メタノール500部に分散させた後、遠心分離して、
ケーキを減圧乾燥した。この結果、カチオン化置換度
0.1、アニオン化置換度0.03、無水0.5%粘度
500cpsの両性化グアーガムを得た。
メタノール900部を仕込み、水酸化ナトリウム3部を
加えて溶解させた。撹拌しながら、無水0.5%粘度が
450cpsのグアーガム300部を投入して分散さ
せ、45℃に加温した。カチオン化剤である2,3−エ
ポキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド80
%水溶液を70部加え、15時間反応させた。カチオン
化反応後に氷酢酸でpHを8に下げ、5%水酸化ナトリ
ウムメタノール溶液でpHを8に維持しながら、アニオ
ン化剤である無水コハク酸7部を少量づつ加えた。3時
間反応させた後、氷酢酸でpH6に中和し、遠心分離し
た。ケーキを80%メタノール500部に分散させ、再
度遠心分離した。この操作を3回繰り返し、最後に95
%メタノール500部に分散させた後、遠心分離して、
ケーキを減圧乾燥した。この結果、カチオン化置換度
0.1、アニオン化置換度0.03、無水0.5%粘度
500cpsの両性化グアーガムを得た。
【0038】比較例2 比較例1におけるカチオン化剤の量を28部に変え、且
つ、アニオン化剤を無水マレイン酸1.1部に変えて3
時間反応後、メタ重亜硫酸ナトリウム3.4部を加えて
24時間反応させた以外は同様に反応を行い、カチオン
化置換度0.04、アニオン化置換度0.01、無水
0.5%粘度430cpsの両性化グアーガムを得た。
つ、アニオン化剤を無水マレイン酸1.1部に変えて3
時間反応後、メタ重亜硫酸ナトリウム3.4部を加えて
24時間反応させた以外は同様に反応を行い、カチオン
化置換度0.04、アニオン化置換度0.01、無水
0.5%粘度430cpsの両性化グアーガムを得た。
【0039】実施例1 含水比1110%の湖水浚渫泥土に対し、表1に示す各
種処理剤を所定量添加し、凝集フロックをつくった。こ
れを遠心分離器を使用し2000回転で6分間脱水し
た。脱水後のケーキの含水比(%)、分離水の透過率と
減容率を測定した。なお、表中における評価項目の評価
基準と測定方法は以下の通りである。結果を表1に示
す。
種処理剤を所定量添加し、凝集フロックをつくった。こ
れを遠心分離器を使用し2000回転で6分間脱水し
た。脱水後のケーキの含水比(%)、分離水の透過率と
減容率を測定した。なお、表中における評価項目の評価
基準と測定方法は以下の通りである。結果を表1に示
す。
【0040】(1)凝集フロック形成性 A:極めて良好なフロックを形成し、分離脱水可能 B:良好なフロックを形成し、分離脱水可能 C:弱いフロックを形成するが、遠心分離脱困難 D:フロックを形成せず、分離脱水不可能
【0041】(2)脱水後のケーキの含水比(%) 汚泥乾燥物重量(固形分)に対する水の重量比に100
をかけた値。
をかけた値。
【0042】(3)分離水の透過率 660nmの波長での透過率を蒸留水を100%とし
て、分光光度計(日立製作所、U−1000形)を用い
て測定。
て、分光光度計(日立製作所、U−1000形)を用い
て測定。
【0043】(4)減容率 供試湖水浚渫泥土容積に対する脱水後のケーキ容積の割
合(%)を100から引いた値。
合(%)を100から引いた値。
【0044】
【表1】
【0045】実施例2 含水比1280%の湖水浚渫泥土に対し、表2に示す各
種処理剤を所定量添加し、凝集フロックをつくった。こ
れをスクリュープレスを使用し脱水した。脱水後のケー
キの含水比(%)、分離水の透過率と減容率を測定し
た。結果を表2に示す。
種処理剤を所定量添加し、凝集フロックをつくった。こ
れをスクリュープレスを使用し脱水した。脱水後のケー
キの含水比(%)、分離水の透過率と減容率を測定し
た。結果を表2に示す。
【0046】
【表2】
【0047】
【発明の効果】本発明のカチオン化多糖類およびアニオ
ン化多糖類を含有することを特徴とする高含水浚渫泥土
用の処理剤は、高含水浚渫泥土に対する凝集性、固液分
離性に優れ、処理後の固形物の凝集圧密性が良好であ
り、かつ安全性に懸念のある有機合成高分子を使用しな
い。更に、汎用されている低圧脱水機を使用でき、大量
処理が可能となる。
ン化多糖類を含有することを特徴とする高含水浚渫泥土
用の処理剤は、高含水浚渫泥土に対する凝集性、固液分
離性に優れ、処理後の固形物の凝集圧密性が良好であ
り、かつ安全性に懸念のある有機合成高分子を使用しな
い。更に、汎用されている低圧脱水機を使用でき、大量
処理が可能となる。
Claims (3)
- 【請求項1】カチオン化多糖類およびアニオン化多糖類
を含有することを特徴とする高含水浚渫泥土用の処理
剤。 - 【請求項2】該カチオン化多糖類またはアニオン化多糖
類が、グアーガム、ローカストビーンガム、キサンタン
ガム、タマリンドシードガムおよびセルロースからなる
群より選ばれる一種以上を、カチオン化またはアニオン
化したカチオン化多糖類またはアニオン化多糖類である
ことを特徴とする請求項1記載の高含水浚渫泥土用の処
理剤。 - 【請求項3】含水比200%〜3000%の高含水浚渫
泥土に、カチオン化多糖類およびアニオン化多糖類を含
有する処理剤を加えて凝集フロックをつくり、しかるの
ちに、自然または強制的に脱水することを特徴とする高
含水浚渫泥土用の処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6604799A JP2000254700A (ja) | 1999-03-12 | 1999-03-12 | 高含水浚渫(堆積底)泥土用の処理剤とその処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6604799A JP2000254700A (ja) | 1999-03-12 | 1999-03-12 | 高含水浚渫(堆積底)泥土用の処理剤とその処理方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000254700A true JP2000254700A (ja) | 2000-09-19 |
Family
ID=13304583
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6604799A Pending JP2000254700A (ja) | 1999-03-12 | 1999-03-12 | 高含水浚渫(堆積底)泥土用の処理剤とその処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000254700A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003064102A (ja) * | 2001-08-23 | 2003-03-05 | Toho Chem Ind Co Ltd | コンディショニング効果を与えるカチオン性ポリマー |
JP2004267880A (ja) * | 2003-03-07 | 2004-09-30 | Kansai Kako Kk | 有機性汚泥の処理方法及び処理システム |
JP2013525096A (ja) * | 2010-04-20 | 2013-06-20 | ヴェオリア・ウォーター・ソリューションズ・アンド・テクノロジーズ・サポート | 天然凝集剤を使用するバラスト凝集による水処理法 |
JP2020089834A (ja) * | 2018-12-05 | 2020-06-11 | タキエンジニアリング株式会社 | 水処理用吸着材とその製造方法 |
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1999
- 1999-03-12 JP JP6604799A patent/JP2000254700A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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