JP2000252073A - Elランプ - Google Patents
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- JP2000252073A JP2000252073A JP11046787A JP4678799A JP2000252073A JP 2000252073 A JP2000252073 A JP 2000252073A JP 11046787 A JP11046787 A JP 11046787A JP 4678799 A JP4678799 A JP 4678799A JP 2000252073 A JP2000252073 A JP 2000252073A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 透明電極、発光層及び絶縁層からなる積層体
を複数層有する多色発光可能に構成された多色発光型の
ELランプにおいて、輝度・寿命に優れた発光色の多色
化を容易に実現する。 【解決手段】 第1透明電極1と第1発光層2とを順次
積層して形成される第1積層体F、及び第1積層体F上
に第2透明電極4と第2発光層5とを順次積層して形成
される第2積層体Sを有し、少なくとも、第2発光層5
には蛍光顔料5bが混入されており、第2透明電極4は
インジウム−錫酸化物結晶及び第2発光層5形成インク
の溶剤に対して耐性のあるバインダーによって形成す
る。第2発光層5に染料を混入する場合には、第2透明
電極は第2発光層形成インクの溶剤及び染料に対して耐
性のあるバインダーを用いて形成する。
を複数層有する多色発光可能に構成された多色発光型の
ELランプにおいて、輝度・寿命に優れた発光色の多色
化を容易に実現する。 【解決手段】 第1透明電極1と第1発光層2とを順次
積層して形成される第1積層体F、及び第1積層体F上
に第2透明電極4と第2発光層5とを順次積層して形成
される第2積層体Sを有し、少なくとも、第2発光層5
には蛍光顔料5bが混入されており、第2透明電極4は
インジウム−錫酸化物結晶及び第2発光層5形成インク
の溶剤に対して耐性のあるバインダーによって形成す
る。第2発光層5に染料を混入する場合には、第2透明
電極は第2発光層形成インクの溶剤及び染料に対して耐
性のあるバインダーを用いて形成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ELランプに関するも
のである。
のである。
【0002】
【従来の技術】一般に、ELランプは、透明電極と背面
電極との間に発光層と絶縁層とを積層し、交流電界によ
り発光層内の発光体を発光させるものである。そして、
所望の発光色を得ようとする場合、発光層内の発光体自
体の発光色を変える方法もあるが、輝度・寿命の点で有
利な発光体を採用し、発光層を形成する際に、蛍光顔料
または染料を混入させることによって所望の発光色を得
る方法も挙げられる。一般には、現状では後者の方が多
く採用されている。その蛍光顔料または染料を混入させ
ることによって所望の発光色を得る例としては、特開平
10−125465号に開示されているものがある。
電極との間に発光層と絶縁層とを積層し、交流電界によ
り発光層内の発光体を発光させるものである。そして、
所望の発光色を得ようとする場合、発光層内の発光体自
体の発光色を変える方法もあるが、輝度・寿命の点で有
利な発光体を採用し、発光層を形成する際に、蛍光顔料
または染料を混入させることによって所望の発光色を得
る方法も挙げられる。一般には、現状では後者の方が多
く採用されている。その蛍光顔料または染料を混入させ
ることによって所望の発光色を得る例としては、特開平
10−125465号に開示されているものがある。
【0003】また、透明電極、発光層および絶縁層から
なる積層体を複数層有し、同一面内において多色発光可
能に構成された多色発光型のELランプがある。この種
のELランプとしては、特許第 2696056号に開示されて
いるものがある。この種のELランプでは、発光体の種
類を変えて発光色を異ならせるものである。
なる積層体を複数層有し、同一面内において多色発光可
能に構成された多色発光型のELランプがある。この種
のELランプとしては、特許第 2696056号に開示されて
いるものがある。この種のELランプでは、発光体の種
類を変えて発光色を異ならせるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述のように従来構造
では、発光体自体に不純物が混入されることとなり、結
果として輝度・寿命の点において不利となる。輝度・寿
命を考慮すると、発光層に用いる発光体として具体的に
はZnS:Cuを採用することが有利であることが知ら
れている。そこで、各発光層に蛍光顔料または染料を混
入し、いわゆる2次発光により色変換して各発光層の発
光色を異ならせ、その組み合わせにより所望の発光色が
得るようにすることが考えられる。どの発光層の発光体
にもZnS:Cuを採用した場合、各発光層の発光色を
所望の色に発光させるためには、混入する蛍光顔料また
は染料の色によって発光色を選定することになる。
では、発光体自体に不純物が混入されることとなり、結
果として輝度・寿命の点において不利となる。輝度・寿
命を考慮すると、発光層に用いる発光体として具体的に
はZnS:Cuを採用することが有利であることが知ら
れている。そこで、各発光層に蛍光顔料または染料を混
入し、いわゆる2次発光により色変換して各発光層の発
光色を異ならせ、その組み合わせにより所望の発光色が
得るようにすることが考えられる。どの発光層の発光体
にもZnS:Cuを採用した場合、各発光層の発光色を
所望の色に発光させるためには、混入する蛍光顔料また
は染料の色によって発光色を選定することになる。
【0005】しかしながら、発光層に蛍光顔料または染
料を混入して発光色を多色化する場合にあっては、例え
ば、上述の積層体が2層の場合、前面側(発光面側)の
積層体(第1積層体)の発光層に蛍光顔料を混入する
と、背面側の積層体(第2積層体)のみ発光させたとき
に呈する発光色が、背面側の積層体の発光により前面側
の積層体の発光層に混入させた蛍光顔料が発光してしま
い、前面側の積層体を発光させたときに呈する発光色と
差がなくなり、発光色の顕著な切り換えができないとい
う問題がある。また、背面側の積層体の発光層に蛍光顔
料または染料を混入することによって発光色の多色化を
図ろうとする場合は、そのときの製造工程は、前面側の
積層体(第1積層体)、背面側の積層体(第2積層体)
の順に形成させていくこととなり、すなわち、第1透明
電極、第1発光層、第1絶縁層、続いて、第2透明電
極、第2発光層、第2絶縁層(最後に、第2絶縁層の上
面に背面電極)の順にインクを印刷して形成させていく
こととなるため、第2透明電極が第2発光層を形成する
ためのインクに対して可溶性であると、第2発光層のイ
ンクの蛍光顔料または染料が第1絶縁層に染み込んでし
まい、したがって、前面側の積層体(第1積層体)のみ
発光させたときに呈する発光色が、背面側のみ、または
前面側・背面側両方の積層体を発光させたときに呈する
発光色と差がなくなってしまい、発光色の顕著な切り換
えができないという問題がある。
料を混入して発光色を多色化する場合にあっては、例え
ば、上述の積層体が2層の場合、前面側(発光面側)の
積層体(第1積層体)の発光層に蛍光顔料を混入する
と、背面側の積層体(第2積層体)のみ発光させたとき
に呈する発光色が、背面側の積層体の発光により前面側
の積層体の発光層に混入させた蛍光顔料が発光してしま
い、前面側の積層体を発光させたときに呈する発光色と
差がなくなり、発光色の顕著な切り換えができないとい
う問題がある。また、背面側の積層体の発光層に蛍光顔
料または染料を混入することによって発光色の多色化を
図ろうとする場合は、そのときの製造工程は、前面側の
積層体(第1積層体)、背面側の積層体(第2積層体)
の順に形成させていくこととなり、すなわち、第1透明
電極、第1発光層、第1絶縁層、続いて、第2透明電
極、第2発光層、第2絶縁層(最後に、第2絶縁層の上
面に背面電極)の順にインクを印刷して形成させていく
こととなるため、第2透明電極が第2発光層を形成する
ためのインクに対して可溶性であると、第2発光層のイ
ンクの蛍光顔料または染料が第1絶縁層に染み込んでし
まい、したがって、前面側の積層体(第1積層体)のみ
発光させたときに呈する発光色が、背面側のみ、または
前面側・背面側両方の積層体を発光させたときに呈する
発光色と差がなくなってしまい、発光色の顕著な切り換
えができないという問題がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、本発明は、異なる発光色を呈する発光層が複数積
層されて形成される多色発光型のELランプにおいて、
各発光層の発光色を所望の色に発光させるために発光層
に蛍光顔料または染料を混入させる方法を採用するが、
先に印刷形成した層に後から印刷形成する発光層の混入
成分が染み込んでしまわないような透明電極を形成する
こととしている。その結果、発光色の顕著な切り換えが
可能となり、さらに、発光層についても、輝度・寿命に
優れているものを採用することが可能となり、輝度・寿
命に優れた発光色の多色化を容易に実現することが可能
となる。
めに、本発明は、異なる発光色を呈する発光層が複数積
層されて形成される多色発光型のELランプにおいて、
各発光層の発光色を所望の色に発光させるために発光層
に蛍光顔料または染料を混入させる方法を採用するが、
先に印刷形成した層に後から印刷形成する発光層の混入
成分が染み込んでしまわないような透明電極を形成する
こととしている。その結果、発光色の顕著な切り換えが
可能となり、さらに、発光層についても、輝度・寿命に
優れているものを採用することが可能となり、輝度・寿
命に優れた発光色の多色化を容易に実現することが可能
となる。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明は、第1透明電極と第1発
光層とを順次積層して形成される第1積層体と、第1積
層体上に第2透明電極と第2発光層とを順次積層して形
成される第2積層体とを有し、少なくとも、第2発光層
には蛍光顔料が混入されており、第2透明電極はインジ
ウム−錫酸化物結晶と第2発光層形成インクの溶剤に対
して耐性のあるバインダーとによって形成してあるEL
ランプである。
光層とを順次積層して形成される第1積層体と、第1積
層体上に第2透明電極と第2発光層とを順次積層して形
成される第2積層体とを有し、少なくとも、第2発光層
には蛍光顔料が混入されており、第2透明電極はインジ
ウム−錫酸化物結晶と第2発光層形成インクの溶剤に対
して耐性のあるバインダーとによって形成してあるEL
ランプである。
【0008】また本発明は、第1透明電極と第1発光層
とを順次積層して形成される第1積層体と、第1積層体
上に第2透明電極と第2発光層とを順次積層して形成さ
れる第2積層体とを有し、少なくとも、第2発光層には
染料が混入されており、第2透明電極はインジウム−錫
酸化物結晶と第2発光層形成インクの溶剤および染料に
対して耐性のあるバインダーとによって形成してあるE
Lランプである。
とを順次積層して形成される第1積層体と、第1積層体
上に第2透明電極と第2発光層とを順次積層して形成さ
れる第2積層体とを有し、少なくとも、第2発光層には
染料が混入されており、第2透明電極はインジウム−錫
酸化物結晶と第2発光層形成インクの溶剤および染料に
対して耐性のあるバインダーとによって形成してあるE
Lランプである。
【0009】第2発光層形成インクの溶剤に対して耐性
のあるバインダーとしては、重合構造を有する樹脂が適
用可能であり、具体的には2液硬化型樹脂あるいはUV
硬化型樹脂等が適用可能である。
のあるバインダーとしては、重合構造を有する樹脂が適
用可能であり、具体的には2液硬化型樹脂あるいはUV
硬化型樹脂等が適用可能である。
【0010】
【実施例】以下、本発明が適用されたELランプの実施
例について、図面を参照して説明する。
例について、図面を参照して説明する。
【0011】本実施例では、図1に示されるように第1
透明電極1と第1発光層2と第1絶縁層3とを順次積層
形成した第1積層体Fと、第1積層体F上に第2透明電
極4と第2発光層5と第2絶縁層6とを順次積層形成し
た第2積層体Sとを備えた、いわゆる2層構造となって
いる。
透明電極1と第1発光層2と第1絶縁層3とを順次積層
形成した第1積層体Fと、第1積層体F上に第2透明電
極4と第2発光層5と第2絶縁層6とを順次積層形成し
た第2積層体Sとを備えた、いわゆる2層構造となって
いる。
【0012】第1透明電極1はポリエチレンテレフタレ
ート(PET)のフィルム上にインジウム−錫酸化物
(以下、「ITO」)を蒸着した構成となっている。
ート(PET)のフィルム上にインジウム−錫酸化物
(以下、「ITO」)を蒸着した構成となっている。
【0013】第1発光層2は第1透明電極1の上面に発
光インクを印刷することにより第1透明電極1の上面上
に積層形成されている。発光インクとしては、Cuをド
ープした硫化亜鉛(ZnS)からなる発光体2aを60
gとフッ素樹脂バインダー35gを混合撹拌したものが
用いられている。フッ素樹脂バインダーとしては、フッ
化ビニリデンと六フッ化プロピレンの共重合体10gを
溶剤としての酢酸2−(2−n−ブトキシエトキシ)エ
チル25gに溶かしたものが用いられている。この発光
インクをスクリーン印刷法等の方法によって第1透明電
極1の上面に印刷し、その後、加熱乾燥させることによ
り、第1発光層2が形成されている。
光インクを印刷することにより第1透明電極1の上面上
に積層形成されている。発光インクとしては、Cuをド
ープした硫化亜鉛(ZnS)からなる発光体2aを60
gとフッ素樹脂バインダー35gを混合撹拌したものが
用いられている。フッ素樹脂バインダーとしては、フッ
化ビニリデンと六フッ化プロピレンの共重合体10gを
溶剤としての酢酸2−(2−n−ブトキシエトキシ)エ
チル25gに溶かしたものが用いられている。この発光
インクをスクリーン印刷法等の方法によって第1透明電
極1の上面に印刷し、その後、加熱乾燥させることによ
り、第1発光層2が形成されている。
【0014】第1絶縁層3は第1発光層2の上面に絶縁
インクを印刷することにより第1発光層2の上面上に積
層形成されている。絶縁インクとしては、チタン酸バリ
ウム(BaTiO3 )からなる高誘電体物質60gと上
記のフッ素樹脂バインダー35gとを混合撹拌したもの
が用いられている。この絶縁インクをスクリーン印刷法
等の方法によって第1発光層2の上面に印刷し、その
後、加熱乾燥させることにより、第1絶縁層3が形成さ
れている。
インクを印刷することにより第1発光層2の上面上に積
層形成されている。絶縁インクとしては、チタン酸バリ
ウム(BaTiO3 )からなる高誘電体物質60gと上
記のフッ素樹脂バインダー35gとを混合撹拌したもの
が用いられている。この絶縁インクをスクリーン印刷法
等の方法によって第1発光層2の上面に印刷し、その
後、加熱乾燥させることにより、第1絶縁層3が形成さ
れている。
【0015】第2透明電極4は第1絶縁層3の上面に透
明電極インクを印刷することにより第1絶縁層3の上面
上に積層形成されている。透明電極インクとしては、I
TO結晶をエポキシ系のバインダー(2液硬化型)に混
入したものが用いられている。この透明電極インクをス
クリーン印刷法等の方法によって第1絶縁層3の上面に
印刷し、その後、加熱乾燥させることにより、第2透明
電極4が形成されている。
明電極インクを印刷することにより第1絶縁層3の上面
上に積層形成されている。透明電極インクとしては、I
TO結晶をエポキシ系のバインダー(2液硬化型)に混
入したものが用いられている。この透明電極インクをス
クリーン印刷法等の方法によって第1絶縁層3の上面に
印刷し、その後、加熱乾燥させることにより、第2透明
電極4が形成されている。
【0016】第2発光層5は、第2透明電極4の上面に
発光インクを印刷することにより第2透明電極4の上面
上に積層形成されている。発光インクとしては、第2発
光層5と同様の発光体5a、フッ素樹脂バインダーに任
意の発光色を呈するように蛍光顔料5bを添加したもの
が用いられている。蛍光顔料5bの添加量は、発光イン
ク100gに対して0.5〜50gが適当である。これ
は、蛍光顔料5bをバインダーに分散させたときに得ら
れる色彩が0.5〜50gの間で綺麗に仕上がるためで
ある。蛍光顔料5bの添加量は、上限としている50g
以上になってくると蛍光顔料5bのバインダーに対する
溶解度を考慮する必要が生じてくるので発色性および色
の濃さの観点から30g前後が最適である。その発光色
は混入される蛍光顔料5bの色や混入量により異なって
くる。本実施例では、オレンジ色の蛍光顔料5bを30
g添加したものが適用されている。また、本実施例で
は、アミノ系樹脂(蛍光性染料固溶体微粉末)にイソシ
アヌル酸・メラミン・フェニルスルホンアミド・ホルム
アルデヒド重縮合物蛍光染料を混ぜ入れたものが蛍光顔
料5として適用されている。この発光インクをスクリー
ン印刷法等の方法によって第2透明電極4の上面に印刷
し、その後、加熱乾燥させることにより、第2発光層5
が形成されている。
発光インクを印刷することにより第2透明電極4の上面
上に積層形成されている。発光インクとしては、第2発
光層5と同様の発光体5a、フッ素樹脂バインダーに任
意の発光色を呈するように蛍光顔料5bを添加したもの
が用いられている。蛍光顔料5bの添加量は、発光イン
ク100gに対して0.5〜50gが適当である。これ
は、蛍光顔料5bをバインダーに分散させたときに得ら
れる色彩が0.5〜50gの間で綺麗に仕上がるためで
ある。蛍光顔料5bの添加量は、上限としている50g
以上になってくると蛍光顔料5bのバインダーに対する
溶解度を考慮する必要が生じてくるので発色性および色
の濃さの観点から30g前後が最適である。その発光色
は混入される蛍光顔料5bの色や混入量により異なって
くる。本実施例では、オレンジ色の蛍光顔料5bを30
g添加したものが適用されている。また、本実施例で
は、アミノ系樹脂(蛍光性染料固溶体微粉末)にイソシ
アヌル酸・メラミン・フェニルスルホンアミド・ホルム
アルデヒド重縮合物蛍光染料を混ぜ入れたものが蛍光顔
料5として適用されている。この発光インクをスクリー
ン印刷法等の方法によって第2透明電極4の上面に印刷
し、その後、加熱乾燥させることにより、第2発光層5
が形成されている。
【0017】第2絶縁層6は、第2発光層5の上面に絶
縁インクを印刷することにより第2発光層5の上面上に
積層形成されている。絶縁インクとしては、チタン酸バ
リウム(BaTiO3 )からなる高誘電体物質60gと
上記のフッ素樹脂バインダー35gとを混合撹拌したも
のが用いられている。この絶縁インクをスクリーン印刷
法等の方法によって第2発光層5の上面に印刷し、その
後、加熱乾燥させることにより、第1絶縁層3が形成さ
れている。
縁インクを印刷することにより第2発光層5の上面上に
積層形成されている。絶縁インクとしては、チタン酸バ
リウム(BaTiO3 )からなる高誘電体物質60gと
上記のフッ素樹脂バインダー35gとを混合撹拌したも
のが用いられている。この絶縁インクをスクリーン印刷
法等の方法によって第2発光層5の上面に印刷し、その
後、加熱乾燥させることにより、第1絶縁層3が形成さ
れている。
【0018】第2絶縁層6の上面には、カーボンインク
を印刷することにより背面電極層7が積層形成されてい
る。カーボンインクとしては、カーボン粉をポリエステ
ルをバインダーとして混合したものが適用されている。
なお、カーボンインクとしては、カーボン粉と銀粉およ
び銅粉をポリエステルをバインダーとして混合したもの
も適用可能である。
を印刷することにより背面電極層7が積層形成されてい
る。カーボンインクとしては、カーボン粉をポリエステ
ルをバインダーとして混合したものが適用されている。
なお、カーボンインクとしては、カーボン粉と銀粉およ
び銅粉をポリエステルをバインダーとして混合したもの
も適用可能である。
【0019】上記構成によれば、第1透明電極1と第2
透明電極4との間に交流電圧を印加すると、第1発光層
2が発光し、第2透明電極4と背面電極7との間に交流
電圧を印加すると、第2発光層5が発光し、第1透明電
極1と背面電極層7との間に交流電圧を印加すると、第
1発光層2及び第2発光層5が発光する。
透明電極4との間に交流電圧を印加すると、第1発光層
2が発光し、第2透明電極4と背面電極7との間に交流
電圧を印加すると、第2発光層5が発光し、第1透明電
極1と背面電極層7との間に交流電圧を印加すると、第
1発光層2及び第2発光層5が発光する。
【0020】第1発光層2の発光時には発光色が第1発
光層2の発光体2aの発光色、すなわちブルーグリーン
色となり、第2発光層5の発光時には第2発光層5の発
光体2aの発光色(ブルーグリーン色)が蛍光顔料5b
の2次発光により色変換されて発光色がオレンジ色とな
り、第1発光層2及び第2発光層5の発光時には第1発
光層2の発光色(ブルーグリーン色)と第2発光層5の
発光色(オレンジ色)との混色により発光色が白色とな
り、第1発光層2と第2発光層5と第1発光層2及び第
2発光層5とを選択的に発光させることにより、発光色
を3色に切り換えることができる。なお、第1発光層2
及び第2発光層5の発光時に第1発光層2の発光色であ
るブルーグリーン色と第2発光層5の発光色であるオレ
ンジ色との混色により発光色が無彩色の白色となるの
は、第2発光層5の蛍光顔料5bの色が第1発光層2の
発光色と補色関係となるように設定されているためであ
る。
光層2の発光体2aの発光色、すなわちブルーグリーン
色となり、第2発光層5の発光時には第2発光層5の発
光体2aの発光色(ブルーグリーン色)が蛍光顔料5b
の2次発光により色変換されて発光色がオレンジ色とな
り、第1発光層2及び第2発光層5の発光時には第1発
光層2の発光色(ブルーグリーン色)と第2発光層5の
発光色(オレンジ色)との混色により発光色が白色とな
り、第1発光層2と第2発光層5と第1発光層2及び第
2発光層5とを選択的に発光させることにより、発光色
を3色に切り換えることができる。なお、第1発光層2
及び第2発光層5の発光時に第1発光層2の発光色であ
るブルーグリーン色と第2発光層5の発光色であるオレ
ンジ色との混色により発光色が無彩色の白色となるの
は、第2発光層5の蛍光顔料5bの色が第1発光層2の
発光色と補色関係となるように設定されているためであ
る。
【0021】ここで、第1発光層2の発光時には第2発
光層5に混入される蛍光顔料5bの影響を受けることな
く、確実にその発光色が発光体2aの発光色としてのブ
ルーグリーン色となる。すなわち、第2透明電極4の透
明電極インクとして、ITO結晶を第2発光層5の溶剤
(酢酸2−(2−n−ブトキシエトキシ)エチルに対し
て耐性のあるエポキシ系のバインダー(2液硬化型)に
混入したものを用い、これを第1絶縁層3の上面に印刷
することにより第1絶縁層3の上面上に第2透明電極4
を積層形成したので、第2発光層の印刷時に蛍光顔料5
bが第2透明電極4を通して第1絶縁層3に染み込むこ
とがなく、これにより第2発光層5に混入される蛍光顔
料5bの影響を受けることなく、確実にその発光色が発
光体2aの発光色としてのブルーグリーン色となる。
光層5に混入される蛍光顔料5bの影響を受けることな
く、確実にその発光色が発光体2aの発光色としてのブ
ルーグリーン色となる。すなわち、第2透明電極4の透
明電極インクとして、ITO結晶を第2発光層5の溶剤
(酢酸2−(2−n−ブトキシエトキシ)エチルに対し
て耐性のあるエポキシ系のバインダー(2液硬化型)に
混入したものを用い、これを第1絶縁層3の上面に印刷
することにより第1絶縁層3の上面上に第2透明電極4
を積層形成したので、第2発光層の印刷時に蛍光顔料5
bが第2透明電極4を通して第1絶縁層3に染み込むこ
とがなく、これにより第2発光層5に混入される蛍光顔
料5bの影響を受けることなく、確実にその発光色が発
光体2aの発光色としてのブルーグリーン色となる。
【0022】したがって、第2発光層5に混入される蛍
光顔料5bの影響を受けることなく、発光色を顕著に異
なるブルーグリーン色、オレンジ色、白色の3色に切り
換えることができる。
光顔料5bの影響を受けることなく、発光色を顕著に異
なるブルーグリーン色、オレンジ色、白色の3色に切り
換えることができる。
【0023】なお、上述の実施例では、第2発光層5に
蛍光顔料5bを混入する例を示してきたが、蛍光顔料5
bに代えて染料を混入するようにしてもよく、第2発光
体5に染料を混入した場合には第2透明電極4を構成す
るバインダーとして第2発光層形成インクの溶剤および
染料に対して耐性のあるバインダーを用いることによ
り、上述の実施例と同様の同様の効果が得られる。
蛍光顔料5bを混入する例を示してきたが、蛍光顔料5
bに代えて染料を混入するようにしてもよく、第2発光
体5に染料を混入した場合には第2透明電極4を構成す
るバインダーとして第2発光層形成インクの溶剤および
染料に対して耐性のあるバインダーを用いることによ
り、上述の実施例と同様の同様の効果が得られる。
【0024】また、第2発光層5のみならず、第1発光
層2にも蛍光顔料または染料を混入することによって、
第1発光層2の発光色を発光体自体の発光色と異なる発
光色を呈するようにしてもよい。
層2にも蛍光顔料または染料を混入することによって、
第1発光層2の発光色を発光体自体の発光色と異なる発
光色を呈するようにしてもよい。
【0025】また、第2積層体Sの第2透明電極4を構
成するバインダとして、上述した耐薬品性が強いエポキ
シ系のバインダー(2液硬化型)を用いたが、これに限
らず、インジウム−錫酸化物結晶と第2発光層形成イン
クの溶剤に対して耐性のあるものであればよく、例え
ば、UV硬化型樹脂、熱硬化型樹脂、可視光硬化型樹脂
等の重合構造を有する樹脂も適用可能である。
成するバインダとして、上述した耐薬品性が強いエポキ
シ系のバインダー(2液硬化型)を用いたが、これに限
らず、インジウム−錫酸化物結晶と第2発光層形成イン
クの溶剤に対して耐性のあるものであればよく、例え
ば、UV硬化型樹脂、熱硬化型樹脂、可視光硬化型樹脂
等の重合構造を有する樹脂も適用可能である。
【0026】また、積層体(透明電極、発光層、絶縁
層)を2層積層した例について説明したが、積層体を2
層積層した場合に限定されるものではなく、積層体を3
層以上積層した場合にも勿論適用可能である。すなわ
ち、印刷形成していく上で、先に印刷形成した層へ後か
ら印刷形成する層の蛍光顔料や染料が染み出したりする
ことが好ましくない場合に、適宜適用可能である。
層)を2層積層した例について説明したが、積層体を2
層積層した場合に限定されるものではなく、積層体を3
層以上積層した場合にも勿論適用可能である。すなわ
ち、印刷形成していく上で、先に印刷形成した層へ後か
ら印刷形成する層の蛍光顔料や染料が染み出したりする
ことが好ましくない場合に、適宜適用可能である。
【0027】また、積層体としては、少なくとも透明電
極と発光層とを積層した構成であればよく、絶縁層を省
略し、透明電極、発光層の2層構造とすることも勿論可
能である。
極と発光層とを積層した構成であればよく、絶縁層を省
略し、透明電極、発光層の2層構造とすることも勿論可
能である。
【0028】次に、発光層に蛍光顔料を混入した場合と
蛍光顔料を混入しない場合の輝度特性について説明す
る。
蛍光顔料を混入しない場合の輝度特性について説明す
る。
【0029】発光層に蛍光顔料を混入したELランプと
発光層に蛍光顔料を混入しないELランプを作製し、高
温高湿環境下で輝度半減時間を測定した。
発光層に蛍光顔料を混入しないELランプを作製し、高
温高湿環境下で輝度半減時間を測定した。
【0030】この結果、以下の表1に示されるように発
光層に蛍光顔料を混入したものが発光層に蛍光顔料を混
入しないものよりも輝度半減時間が長くなり、発光層に
蛍光顔料を混入したほうが長寿命であることが明らかで
あった。
光層に蛍光顔料を混入したものが発光層に蛍光顔料を混
入しないものよりも輝度半減時間が長くなり、発光層に
蛍光顔料を混入したほうが長寿命であることが明らかで
あった。
【0031】
【表1】
【0032】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、発
光色の顕著な切り換えが可能となり、さらに、発光層に
蛍光顔料または染料を混入することにより、輝度・寿命
に優れた発光色の多色化を容易に実現することが可能と
なる。
光色の顕著な切り換えが可能となり、さらに、発光層に
蛍光顔料または染料を混入することにより、輝度・寿命
に優れた発光色の多色化を容易に実現することが可能と
なる。
【図1】本発明が適用されたELランプの一実施例を示
す断面図である。
す断面図である。
1 第1透明電極 2 第1発光層 3 第1絶縁層 4 第2透明電極 5 第2発光層 5b 蛍光顔料 6 第2絶縁層 F 第1積層体 S 第2積層体
Claims (5)
- 【請求項1】 第1透明電極と第1発光層とを順次積層
して形成される第1積層体と、上記第1積層体上に第2
透明電極と第2発光層とを順次積層して形成される第2
積層体とを有し、 少なくとも、上記第2発光層には蛍光顔料が混入されて
おり、上記第2透明電極はインジウム−錫酸化物結晶と
上記第2発光層形成インクの溶剤に対して耐性のあるバ
インダーとによって形成してあることを特徴とするEL
ランプ。 - 【請求項2】 第1透明電極と第1発光層とを順次積層
して形成される第1積層体と、上記第1積層体上に第2
透明電極と第2発光層とを順次積層して形成される第2
積層体とを有し、 少なくとも、上記第2発光層には染料が混入されてお
り、上記第2透明電極はインジウム−錫酸化物結晶と上
記第2発光層形成インクの溶剤および染料に対して耐性
のあるバインダーとによって形成してあることを特徴と
するELランプ。 - 【請求項3】 請求項1または2に記載の上記バインダ
ーは重合構造を有する樹脂であることを特徴とするEL
ランプ。 - 【請求項4】 請求項3に記載の上記バインダーは2液
硬化型樹脂であることを特徴とするELランプ。 - 【請求項5】 請求項3に記載の上記バインダーはUV
硬化型樹脂であることを特徴とするELランプ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11046787A JP2000252073A (ja) | 1999-02-24 | 1999-02-24 | Elランプ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11046787A JP2000252073A (ja) | 1999-02-24 | 1999-02-24 | Elランプ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000252073A true JP2000252073A (ja) | 2000-09-14 |
Family
ID=12757053
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11046787A Abandoned JP2000252073A (ja) | 1999-02-24 | 1999-02-24 | Elランプ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000252073A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006025403A1 (ja) * | 2004-08-31 | 2006-03-09 | Fujifilm Corporation | 分散型エレクトロルミネッセンス素子 |
JP2014132579A (ja) * | 2002-10-18 | 2014-07-17 | Ifire Ip Corp | カラー・エレクトロルミネセンス表示装置 |
-
1999
- 1999-02-24 JP JP11046787A patent/JP2000252073A/ja not_active Abandoned
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014132579A (ja) * | 2002-10-18 | 2014-07-17 | Ifire Ip Corp | カラー・エレクトロルミネセンス表示装置 |
WO2006025403A1 (ja) * | 2004-08-31 | 2006-03-09 | Fujifilm Corporation | 分散型エレクトロルミネッセンス素子 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040219 |
|
A762 | Written abandonment of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A762 Effective date: 20040318 |