JP2000251478A - 半導体装置及びその動作方法 - Google Patents

半導体装置及びその動作方法

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JP2000251478A
JP2000251478A JP11054684A JP5468499A JP2000251478A JP 2000251478 A JP2000251478 A JP 2000251478A JP 11054684 A JP11054684 A JP 11054684A JP 5468499 A JP5468499 A JP 5468499A JP 2000251478 A JP2000251478 A JP 2000251478A
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semiconductor device
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Arimitsu Kato
有光 加藤
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    • G11C11/56Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor using storage elements with more than two stable states represented by steps, e.g. of voltage, current, phase, frequency
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 強誘電体に発生する分極とは逆向きの電界を
小さく又は分極と同じ方向にすることにより、データ保
持特性が改善された半導体装置を提供する。 【解決手段】 記憶素子20のデータ書き込みを行う端
子20bにスイッチング素子40の出力端子40cを接
続した構造をメモリセルとして用いる。スイッチング素
子40の入力端子40aに電圧を印加し、スイッチング
素子40をオン状態にすることで記憶素子20に電圧を
印加し、この電圧を初期状態に戻す前にスイッチング素
子40の制御端子40bによりスイッチング素子40を
オフ状態にする。これにより接続部60は書き込み電圧
に近い電位を持ち、記憶素子20内の強誘電体材料に発
生する分極と逆向きの電界が小さく又は分極と同じ方向
になり、データ保持特性が改善される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体装置に関し、
特に強誘電体を用いた不揮発性メモリ機能を有する半導
体装置及びその動作方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の半導体装置は、電界効果
トランジスタMISFET(Metal-Insulator-Semicond
uctor Field Effect Transistor )のゲート絶縁膜の全
部、又は一部が強誘電体であるか、MISFETのゲー
トと強誘電体容量の一方の電極が接続された構造となっ
ていた。このようにゲート絶縁膜内に強誘電体を含む従
来例としては、例えば、特開平5−145077号公報
及び特開平9−326200号公報にて開示されている
不揮発性半導体メモリに関する技術がある。
【0003】これら二つの従来例について、図面を参照
して以下に説明する。先ず、第一従来例として、特開平
5−145077号公報にて開示された不揮発性半導体
メモリについて説明する。図9は、特開平5−1450
77号公報にて開示されたメモリ素子の概略拡大断面を
示している。同図において、100はメモリ素子であ
り、p型シリコンウェル101上に、SrTiO3から
なる誘電率の高い高誘電体膜102、白金層103、P
bTiO3からなる強誘電体膜104及びゲート白金層
105を積層してある。
【0004】また、高誘電体膜102の両側のp型シリ
コンウェル101表面領域には、n+型ソース領域10
6とn+型ドレイン領域107を形成してある。さら
に、n+型ソース領域106とn+型ドレイン領域107
の間には、チャネル領域108を形成してある。つま
り、メモリ素子100は、導電体としては金属を用いて
おり、ゲート絶縁膜としては強誘電体/導電体/高誘電
体という積層構造としてある。
【0005】そして、メモリ素子100にデータを書き
込むときは、ゲート白金層105と、p型シリコンウェ
ル101又はn+型ソース領域106の少なくとも一方
との間に電圧を印加し、強誘電体膜104を分極させる
ことでデータを書き込んでいる。ここで、n+型ソース
領域106の代わりにn+型ドレイン領域107を使用
することができる。つまり、書き込むデータにより印加
電界の方向を変えることで、分極の向きを変えることが
できる。
【0006】また、分極方向によりチャネル領域108
に誘起される電荷が異なるため、データによりしきい値
電圧が変化する。このためn+型ソース領域106とn+
ドレイン領域107との間に電圧を印加して流れるドレ
イン電流がデータにより異なるといった現象が発生す
る。したがって、データを読み出すときは、n+型ソー
ス領域106に電圧を印加することにより、ビット線に
接続されたn+ドレイン領域107の電圧変化速度が異
なるので、一定時間経過後のビット線電位がある参照電
圧より上か下かをセンスアンプで判別することで、デー
タを判別しデータを読み出すことができる。
【0007】しかしながら、上述した不揮発性半導体メ
モリにおいては、分極によって半導体基板に対して電位
が発生し、この電位によりデータの保持中に強誘電体材
料に分極とは逆向きの電界がかかっていた。そして、こ
の逆向きの電界は、強誘電体材料の分極を破壊する原因
となり、分極量の減少や経時劣化を引き起こし、ついに
は、不揮発性半導体メモリがデータを判別できなくなる
という問題があった。
【0008】次に、第二従来例として、特開平9−32
6200号公報にて開示された不揮発性半導体メモリに
ついて説明する。図10は、特開平9−326200号
公報にて開示された電界効果トランジスタのゲートと強
誘電体容量とを接続したメモリ素子回路を示している。
同図において、110はメモリ素子回路であり、電界効
果トランジスタ111のゲートと強誘電体容量素子11
2の一方の電極とを接続部113により接続した構造と
してある。また、接続部113にスイッチング素子11
4を介して電位を与える機構を持たせている。ここで、
スイッチング素子114は、コントロール線CLにより
データ線DLの信号を伝えるか遮断するかを制御する。
【0009】メモリ素子回路110において、データを
書き込むときは、スイッチング素子114をオフ状態に
して、ワード線WLと、ウェルSL又はビット線BLの
少なくとも一方との間に電圧を印加する。これにより、
強誘電体容量素子112が分極するので、メモリ素子に
データを書き込むことができる。また、データを読み出
すときは、図9に示した第一従来例と同様に、強誘電体
容量素子112は、電界の方向により二方向に分極して
おり、電界効果トランジスタ111のしきい値電圧がデ
ータによって変化するので、データを読み出すことがで
きる。
【0010】また、データを保持するときはスイッチン
グ素子114をオフ状態にしておくが、接続部113の
電荷が電界効果トランジスタ111のゲート絶縁膜や強
誘電体容量素子112を介して漏れることがある。ここ
で、この電荷が一定の値以上漏れると、データが判別で
きなくなる。このように、電荷が漏れる場合には、デー
タ線DLにデータを書き込んだときの接続部48の電位
に相当する電位を再度与え、スイッチング素子49をオ
ン状態にして接続部48の電位を再設定することができ
る。この方法により、漏れ電荷を補償するリフレッシュ
処理を行うことができる。
【0011】しかし、図10に示した第二従来例におい
ては、電荷補償を行うことができるが、上述した分極と
逆向きの電界が同様に存在することにより、このリフレ
ッシュ処理の頻度を多くしなければならないという問題
があった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
を解決すべくなされたものであり、データの書き込みに
より発生する分極方向と逆向きの電界を抑制した半導体
装置及びその動作方法の技術を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明における請求項1記載の半導体装置は、強誘
電体材料を含み少なくとも三つの端子を持つ記憶素子
と、スイッチング素子とを有し、前記スイッチング素子
の出力端子と前記記憶素子の書き込み端子が接続されて
いる構成としてある。このように、記憶素子とスイッチ
ング素子を接続すると、記憶素子に電圧がかかったまま
の保持状態を実現することができる。したがって、強誘
電体材料に発生する分極とは逆向きの電界を、小さく又
はこの分極と同じ向きにすることができ、半導体装置が
データ判別できなくなるまでの寿命を長くすることがで
きる。
【0014】請求項2記載の発明は、請求項1記載の半
導体装置において、前記記憶素子は、電界効果トランジ
スタを有するとともに、この電界効果トランジスタのゲ
ート絶縁膜部分の少なくとも一部以上が強誘電体材料で
ある構成としてある。これにより、記憶素子の構造を簡
略化することができ、記憶素子を小型化することができ
る。
【0015】請求項3記載の発明は、請求項1記載の半
導体装置において、前記記憶素子は、電界効果トランジ
スタと強誘電体容量素子とを有し、前記電界効果トラン
ジスタのゲートを前記強誘電体容量素子の一方の電極に
接続した構成としてある。これにより、記憶素子の構造
が複雑化することなく、記憶素子を容易に形成すること
ができる。
【0016】請求項4記載の発明は、請求項3記載の半
導体装置において、前記強誘電体容量素子は、向かい合
った少なくとも二つ以上の導電体電極を有し、前記導電
体電極間の少なくとも一部以上に強誘電体材料を設けた
構成としてある。これにより、強誘電体容量素子は、強
誘電体材料の面積を大きくすることができるので、電荷
を蓄える特性が向上する。さらに、導電体電極の材料選
択の幅を広げることができる。
【0017】請求項5記載の半導体装置の動作方法は、
上記請求項1〜請求項4のいずれかに記載の半導体装置
において、スイッチング素子をオン状態にする手順と、
スイッチング素子の入力端子に電圧を印加する手順と、
前記電圧の少なくとも一部が印加している状態でスイッ
チング素子をオフ状態にする手順を有するデータ書き込
みする方法としてある。これにより、記憶素子に電圧が
かかったままの保持状態を実現することができ、強誘電
体材料に発生する分極とは逆向きの電界を、小さく又は
この分極と同じ向きにすることができる。したがって、
強誘電体の分極劣化を小さくでき、半導体装置がデータ
判別できなくなるまでの寿命を長くすることができる。
【0018】請求項6記載の発明は、強誘電体容量素
子、出力素子及び二つのスイッチング素子を有し、前記
強誘電体容量素子の一方の端子に第一の前記スイッチン
グ素子の出力端子が接続され、かつ、前記強誘電体容量
素子のもう一方の端子に前記出力素子の制御端子と第二
の前記スイッチング素子の出力端子が接続されている構
成としてある。これにより、強誘電体材料に発生する分
極劣化を小さくすることができ、さらに、リフレッシュ
処理を行うことができるので、半導体装置がデータ判別
できなくなるまでの寿命をより長くすることができる。
【0019】請求項7記載の発明は、請求項6記載の半
導体装置において、前記出力素子は、電界効果トランジ
スタである構成としてある。これにより、出力素子の構
造を簡略化することができ、記憶素子を小型化すること
ができる。
【0020】請求項8記載の発明は、請求項6記載の半
導体装置において、前記強誘電体容量素子は、向かい合
った少なくとも二つ以上の導電体電極を有し、前記導電
体電極間の少なくとも一部以上に強誘電体材料を配した
構造である構成としてある。これにより、強誘電体容量
素子は、強誘電体材料の面積を大きくすることができる
ので、電荷を蓄える特性が向上する。さらに、導電体電
極の材料選択の幅を広げることができる。
【0021】請求項9記載の半導体装置の動作方法は、
上記請求項6〜請求項8のいずれかに記載の半導体装置
において、第二の前記スイッチング素子をオフにする手
順と、第一の前記スイッチング素子をオン状態にする手
順と、第一の前記スイッチング素子の入力端子に電圧を
印加する手順と、前記電圧の少なくとも一部が印加して
いる状態で第一の前記スイッチング素子をオフ状態にす
る手順を有するデータ書き込みする方法としてある。こ
れにより、強誘電体容量素子に電圧がかかったままの保
持状態を実現するととができるので、強誘電体材料に発
生する分極とは逆向きの電界を、小さく又はこの分極と
同じ向きにすることができ、半導体装置がデータ判別で
きなくなるまでの寿命を長くすることができる。
【0022】請求項10記載の半導体装置の動作方法
は、上記請求項6〜請求項8のいずれかに記載の半導体
装置において、第二の前記スイッチング素子をオンにす
る手順と、第一の前記スイッチング素子をオン状態にす
る手順と、第一の前記スイッチング素子の入力端子に電
圧を印加する手順と、前記電圧の少なくとも一部が印加
している状態で第二の前記スイッチング素子をオフ状態
にする手順と、前記電圧を所定の電位に戻したのち第一
の前記スイッチング素子をオフ状態にする手順を有する
データ書き込みする方法としてある。これにより、デー
タを書き込むときには、強誘電体容量素子に強誘電体材
料に発生する分極と同じ方向の電界がかかるので、逆電
界による分極劣化がないので、半導体装置がデータ判別
できなくなるまでの寿命をより長くすることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第一実施形態につ
いて、図面を参照して説明する。図1は、本発明におけ
る第一実施形態の半導体素子の模式図を示している。同
図において、1は半導体素子であり、記憶素子20とス
イッチング素子40から形成される。記憶素子20は、
少なくとも3つの端子、すなわち、記憶素子端子20
a、20b、20cを有しており、この内の少なくとも
二つの端子間に電圧を印加することでデータ書き込みを
行うことができる。そして、少なくとも一つの端子に電
圧を印加して読み出しを行うことができる構造としてあ
る。
【0024】ここで、好ましくは、記憶素子20は、ゲ
ート絶縁膜部分の少なくとも一部が強誘電体材料である
電界効果トランジスタとしても良い。このようにする
と、記憶素子20の構造を簡略化することができ、記憶
素子20を小型化することができる。
【0025】スイッチング素子40は、入力端子40
a、出力端子40c及び出力をオンオフする制御端子4
0bの三つの端子を有する構造としてある。ここで、ス
イッチング素子40の出力端子40cは、記憶素子20
の端子20bに、接続部60を介して接続してある。
【0026】ここで、好ましくは、記憶素子20を電界
効果トランジスタとし、さらに、電界効果トランジスタ
のゲートを強誘電体容量素子の一方の電極に接続し、強
誘電体容量素子のもう一方の電極にスイッチング素子4
0の出力端子40cを接続する構造としても良い。この
ようにすると、記憶素子の構造が単純化され、記憶素子
の形成が容易となる。
【0027】また、さらに好ましくは、上述した強誘電
体容量素子は、向かい合った少なくとも二つ以上の導電
体電極を有し、導電体電極間の少なくとも一部に強誘電
体材料を設けた構造としても良い。このように、二つ以
上の導電体電極を有することにより、強誘電体材料の面
積を大きくすることができるので、強誘電体容量素子の
電荷を蓄える特性が向上する。さらに、少なくとも一部
に強誘電体材料を設けることにより、導電体電極の材料
選択の選択肢を広げることができる。
【0028】次に、上述した半導体素子1を用いた半導
体装置のメモリアレイについて、図面を参照して説明す
る。図2は、第一実施形態におけるメモリアレイの回路
図を示している。同図において、スイッチング素子40
の入力端子40aを書き込みビット線Bwに、制御端子
40bを書き込み制御ワード線Wwに接続してある。ま
た、記憶素子20の記憶素子端子20cを読み出し制御
ワード線Wrに、記憶素子端子20aを読み出しビット
線Brに接続してある。
【0029】このように、第一実施形態の半導体素子1
を、このWw、Wr、Bw、Brにアレイ状に接続する
ことでメモリアレイを構成することができる。また、W
w、Wr、Bw、Brの電位を操作することにより半導
体素子1からなる半導体装置を動作させることができ
る。また、BwとBrを共通にすることも勿論可能であ
る。さらに、回路構成は、図2に示す回路以外の回路と
することも可能である。
【0030】上述した半導体素子1の動作方法について
説明する。書き込みは、初めにスイッチング素子40を
オン状態にし、スイッチング素子40の入力端子40a
と、記憶素子20の端子であって記憶素子端子20b以
外の少なくとも一つの端子との間に電圧を印加する。こ
れにより、図示してないが、記憶素子20の内部の強誘
電体材料に電荷が蓄えられる。
【0031】次に、この書き込み電圧を除去する前に、
スイッチング素子40をオフ状態にすることで書き込み
が完了する。ここで、記憶素子20が多値データを記憶
するときは、スイッチング素子40をオフにする前に書
き込み電圧を下げても良いが、好ましくは、多値の全て
に対して、又は、多値の内いずれか一つの値を除いた残
り全ての多値に対して、データを書き込むときと同じ向
きの電界が記憶素子20内の強誘電体材料にかかるよう
に、書き込み電圧を下げると良い。このようにすると、
これらの書き込みデータは、判別できなくなるまでの寿
命が長くなる。
【0032】また、読み出しは、初めにスイッチング素
子40をオフ状態としたままで、記憶素子20の端子2
0aに電圧を印加する。次に、端子20cから流れ出る
電流量や端子20aに電圧を印加したときに端子20c
に生じる電圧が記憶データにより異なることを利用し
て、センスアンプ等を用いて記憶データを判別する。こ
こで、記憶データを保持している間は、スイッチング素
子40をオフ状態にしたままとする。
【0033】かかる半導体素子1においては、記憶デー
タを保持している間でも、記憶素子20の端子20bが
書き込み電圧に近い値となったままになっているので、
記憶素子1内に発生する分極と逆向きの電界を、小さく
又は分極と同じ向きにすることができる。したがって、
逆向き電界による分極劣化が低減され、この分極劣化が
原因でデータの読み出しができなくなることを防止する
ので、データの読み出しができなくなるまでの寿命を延
ばすことができる。
【0034】上述したように、第一実施形態の半導体素
子1はデータの読み出しができなくなるまでの寿命を延
ばすことができるので、この半導体素子1からなる半導
体装置も長期間データの読み出しが可能となる。また、
実体のある半導体装置として説明しているが、本発明
は、必ずしも実体のある装置に限らず、動作方法の発明
としても有効である。つまり、半導体素子1にスイッチ
ング素子40を設けることにより、半導体装置のデータ
読み出し期間を長期化させる動作方法を提供することが
できる。
【0035】以下、本発明の第二実施形態について、図
面を参照して説明する。図3は、本発明における第二実
施形態の半導体素子の模式図を示している。同図におい
て、2は半導体素子であり、第一スイッチング素子4
1、第二スイッチング素子42、強誘電体容量素子70
及び出力素子80から形成してある。スイッチング素子
41、42の構成は、第一実施形態と同じである。ま
た、図示してないが、強誘電体容量素子70は、少なく
とも二つの導電体を向かい合わせた容量構造の間に、強
誘電体材料を少なくとも一部以上、すなわち、一部又は
全部に配置した構造としてある。
【0036】出力素子80は、少なくとも三つの端子、
すなわち、端子80a、80b、80cを有しており、
この内の少なくとも一つの端子、例えば、端子80bに
電圧を印加すると、端子80aと端子80cの間の抵抗
や、端子80aに生じる電流及び電圧を変化させること
ができる。また、第一スイッチング素子41の出力端子
41cは、強誘電体容量素子70の強誘電体容量素子端
子70aに第二接続部62を介して接続されている。さ
らに、強誘電体容量素子端子70b、出力素子80の端
子80b及び第二スイッチング素子42の出力端子42
cは、第一接続部61を介して接続されている。
【0037】次に、上述した半導体素子2を用いた半導
体装置のメモリアレイについて、図面を参照して説明す
る。図4は、第二実施形態におけるメモリアレイの回路
図を示している。同図において、第一スイッチング素子
41の入力端子41aを書き込みビット線Bwに、制御
端子41bを書き込み制御ワード線Wwに接続してあ
る。また第二スイッチング素子42の入力端子42aを
接続部制御ビット線Bfに、制御端子42bを接続部制
御ワード線Wfに接続してある。さらに、出力素子80
の端子80cを読み出し制御ワード線Wrに、端子80
aを読み出しビット線Brに接続してある。
【0038】このように、第二実施形態の半導体素子2
を、このWw、Wr、Wf、Bw、Br、Bfにアレイ
状に接続することでメモリアレイを構成することができ
る。また、Ww、Wr、Wf、Bw、Br、Bfの電位
を操作することにより半導体素子2からなる半導体装置
を動作させることができる。また、BwとBrとBfを
共通にすることも可能である。さらに、回路構成は、図
4に示す回路以外の回路とすることも可能である。
【0039】上述した半導体素子2の動作方法について
説明する。書き込みは、初めに第二スイッチング素子4
2をオフ状態にし、第一スイッチング素子41をオン状
態にする。そして、第一スイッチング素子41の入力端
子41aと、出力素子80の端子であって端子80b以
外の少なくとも一つ以上の端子との間に電圧を印加す
る。そして、この書き込み電圧を除去する前に、第一ス
イッチング素子41をオフ状態にすることで書き込みが
完了する。
【0040】ここで、半導体素子2が多値データを記憶
するときは、第一スイッチング素子41をオフにする前
に書き込み電圧を下げても良いが、好ましくは、多値の
全てに対して、又は、多値の内いずれか一つの値を除い
た残り全ての多値に対して、データを書き込むときと同
じ向きの電界が強誘電体容量素子70内の強誘電体材料
にかかるように、書き込み電圧を下げると良い。このよ
うにすると、これらの書き込みデータは、判別できなく
なるまでの寿命が長くなる。
【0041】読み出し方法は、第一スイッチング素子4
1と第二スイッチング素子42とをオフ状態としたまま
で、出力素子80の端子80aに電圧を印加したときの
端子80cから流れ出る電流量や、端子80aに電圧を
印加したとき端子80cに生じる電圧が記憶データによ
り異なることを利用し、センスアンプ等を用いて判別す
る。
【0042】データを保持しているときは、第一スイッ
チング素子41と第二スイッチング素子42をオフにし
たままとする。リフレッシュ処理が必要な場合は、意図
する時間にデータ読み出しを行い、データに相当する電
位を第二スイッチング素子42の端子42aに与えてか
ら、第二スイッチング素子42をオン状態にして第一接
続部61の電位を設定し、第二スイッチング素子42を
オフ状態にすることでリフレッシュ処理を行うことがで
きる。
【0043】電源を切っている間に第一接続部61の電
荷が失われてしまう場合には、二つの方法で、データ復
帰処理を行うことができる。第一の方法として、電源立
ち上げ後、第二スイッチング素子42をオフ状態にし第
一スイッチング素子41をオン状態にして第一スイッチ
ング素子41の端子41aに電圧を印加することで、強
誘電体容量素子70に電圧をかける。ここで、強誘電体
容量素子70の分極量、分極方向により強誘電体容量素
子70から出てくる電荷が異なるため、データにより出
力素子80の状態が異なる。この出力素子80の状態か
らデータを判別し再書き込みを行うことで、データ復帰
処理を行うことができる。
【0044】第二の方法として、電源立ち上げ後、第一
及び第二スイッチング素子41、42をオン状態にし第
二スイッチング素子42の端子42aをフローティング
状態にしてから、第一スイッチング素子41の端子41
aに電圧を印加することで、強誘電体容量素子70に電
圧をかける。ここで、分極量、分極方向により第二スイ
ッチング素子42の端子42aの電位が異なる。この端
子42aの電位を参照電位と比較することでデータを判
別し、再書き込みを行うことで、データ復帰処理を行う
ことができる。
【0045】かかる半導体素子2においては、記憶デー
タを保持している間でも、第二接続部62が書き込み電
圧に近い値となったままになっているので、強誘電体容
量素子70に発生する分極と逆向きの電界を、小さく又
は分極と同じ向きにすることができる。したがって、逆
向き電界による分極劣化が低減され、この分極劣化が原
因でデータの読み出しができなくなることを防止するの
で、データの読み出しができなくなるまでの寿命を延ば
すことができる。
【0046】上述したように、第二実施形態の半導体素
子2はデータの読み出しができなくなるまでの寿命を延
ばすことができ、この半導体素子2からなる半導体装置
も長期間データの読み出しが可能となる。また、実体の
ある半導体装置として説明しているが、本発明は、必ず
しも実体のある装置に限らず、その動作方法の発明とし
ても有効であり、半導体素子2にスイッチング素子4
1、42及び強誘電体容量素子70を設けることによ
り、半導体装置のデータ読み出し期間を長期化させる動
作方法を提供することができる。
【0047】上述した半導体素子2は、第二実施形態の
動作方法と異なった動作方法によることができるので、
第三実施形態としてこの動作使用方法について説明す
る。先ず、半導体素子2を用いた第三実施形態の動作方
法を行う半導体装置のメモリアレイについて、図面を参
照して説明する。図5は、第三実施形態におけるメモリ
アレイの回路図を示している。同図において、第一スイ
ッチング素子41の入力端子41aを書き込みビット線
Bwに、制御端子41bを書き込み制御ワード線Wwに
接続してある。また、第二スイッチング素子42の入力
端子42aを接続部制御データ線Dfに、制御端子42
bを接続部制御ワード線Wfに接続してある。また、出
力素子80の端子80cを読み出し制御ワード線Wr
に、端子80aを読み出しビット線Brに接続してあ
る。
【0048】このように、第三実施形態の半導体装置2
をこのWw、Wr、Wf、Bw、Br、Dfにアレイ状
に接続することでメモリアレイを構成することができ
る。また、Ww、Wr、Wf、Bw、Br、Dfの電位
を操作することにより、半導体素子2からなる半導体装
置を動作させることができる。また、BwとBrを共通
にすることも勿論可能である。さらに、回路構成は、図
5に示す回路以外の回路とすることも可能である。
【0049】上述した半導体素子2の動作方法について
説明する。書き込みは、初めに第一スイッチング素子4
1をオン状態に、第二スイッチング素子42もオン状態
にして、第一スイッチング素子41の端子41aと第二
スイッチング素子42の端子42aの間に電圧を印加す
る。そして、電圧を印加したままの状態で、第二スイッ
チング素子42をオフ状態にし、第一スイッチング素子
41の端子41aの電位を初期状態に戻してから第一ス
イッチング素子41をオフ状態にすることで書き込みが
完了する。つまり、電圧を印加したままの状態でデータ
の書き込みを行うことができるので、強誘電体容量素子
に強誘電体材料に発生する分極と同じ方向の電界がかか
る。したがって、逆電界による分極劣化がないので、半
導体装置がデータ判別できなくなるまでの寿命をより長
くすることができる。
【0050】読み出し方法は、第一スイッチング素子4
1と第二スイッチング素子42をオフ状態としたまま
で、出力素子80の端子80aと端子80cに電圧を印
加し、この間に流れる電流量や、端子80aに電圧を印
加したとき端子80cに生じる電圧が記憶データにより
異なることを利用して、センスアンプ等を用いて判別す
ることができる。また、異なる読み出し方法として、第
一スイッチング素子41をオン状態にして、端子41a
に電位を与えて読み出しを行うこともできる。また、デ
ータを保持しているときは、第一スイッチング素子41
と第二スイッチング素子42はオフにしたままとする。
【0051】また、リフレッシュ処理が必要な場合、及
び、電源を切っている間に第一接続部61の電荷が失わ
れてしまう場合には、上述した第二実施形態の動作方法
と同様な動作をさせることにより、リフレッシュ処理及
びデータ復帰処理を行うことができる。
【0052】上述したように、第三実施形態の動作方法
による半導体素子2は、データを書き込むときは、第一
スイッチング素子41の端子41aと第二スイッチング
素子42の端子42aとの間に電圧を印加することによ
り、強誘電体容量素子70に分極と同じ向きの電界発生
させた状態で、データを書き込むことができる。つま
り、第三実施形態では、常に強誘電体容量素子70に分
極と同じ方向の電界がかかるため、逆電界による分極劣
化がないという格別な効果を奏することができる。ま
た、図4に示した回路でも第三実施形態の動作を行うこ
とができる。
【0053】次に、具体的な三つの実施例を用いて本発
明について説明する。 <第一実施例>図6は、本発明における第一実施例の半
導体装置の回路図を示している。同図において、半導体
素子は第一のn−chMOSFET90、強誘電体容量
71及び第二のMOSFET91から形成してある。
【0054】ここで、第二のMOSFET91のドレイ
ンを強誘電体容量71の一方の電極に接続し、強誘電体
容量71のもう一方の電極を第一のn−chMOSFE
T90のゲートに接続してある。また、第二のMOSF
ET91のソースにビット線Bを接続し、第二のMOS
FET91のゲートに書き込みワード線Wwを接続して
ある。また、第一のn−chMOSFET90のドレイ
ンをビット線Bに、ソースを読み出しワード線Wrに接
続してある。ここで、第一のn−chMOSFET90
のドレインとビット線Bとの間や、ソースと読み出しワ
ード線Wrの間に第三のMOSFETをつけることもで
きる。
【0055】強誘電体容量71は、白金を上部電極と
し、白金/チタンの積層構造を下部電極としてあり、こ
の電極間にSrBi2Ta29を挟んだ構造としてあ
る。また、強誘電体容量71と第一のn−chMOSF
ET90との組み合わせの代わりに、MISFETのゲ
ート絶縁膜に強誘電体材料、強誘電体材料と常誘電体材
料の積層構造、又は、強誘電体材料と常誘電体材料と導
電体の積層構造のいずれか一つを配したFETを用いる
こともできる。上記の半導体素子をアレイ状に並べるこ
とで、メモリアレイを構成することができる。
【0056】次に、この半導体素子の動作方法について
説明する。第一のn−chMOSFET90のウェル電
位は1Vに固定とする。そして、書き込みは、先ず、ビ
ット線Bにデータに相当する電位、例えば、“1”なら
5V、“0”なら0Vを与える。
【0057】次に、書き込みワード線Wwにより第二の
MOSFET91をオン状態にし、第一のn−chMO
SFET90のウェルとの間に電圧を印加する。そし
て、書き込み電圧を除去する前に書き込みワード線Ww
により第二のMOSFET91をオフ状態にし、ビット
線Bの電位を初期状態に戻す。これで書き込みが完了す
る。ここで、第二のMOSFET91をオフにする前に
書き込み電圧をデータ“1”の場合3Vに、データ
“0”の場合0.5Vに変化させても良い。
【0058】読み出し方法は、ビット線Bをフローティ
ング状態とし、第二のMOSFET91をオフ状態とし
たままで読み出しワード線Wrに電圧を印加し、所望の
時間でビット線Bの電圧を参照電圧とセンスアンプを用
いて比較することにより、データを判別することができ
る。データを保持しているときは、第二のMOSFET
91をオフ状態にしたままとするが、例えば、1秒ごと
にデータを読み出し、再書き込みを行うことで第二のM
OSFET91からの電荷の漏れを補償するリフレッシ
ュ処理を行うことができる。
【0059】また、電源を切って再立ち上げした場合
も、読み出しを行い再書き込みすることができる。この
ようにすると、電源を切っている間のデータ劣化を復帰
させることにができ、データの信頼性を高めることがで
きる。なお、第二のMOSFET91の代わりに、リー
クのほとんどないメカニカルリレーを用いた場合は、こ
のリフレッシュ処理と立ち上げ時の処理を行う必要がな
くなる。
【0060】<第二実施例>図7は、本発明における第
二実施例の半導体装置の回路図を示している。同図にお
いて、半導体素子は第一のn−chMOSFET92、
第二のMOSFET93、第三のMOSFET94及び
強誘電体容量72から形成してある。半導体素子の構成
は、第二のMOSFET93のドレインを強誘電体容量
72の一方の電極に接続し、さらに、強誘電体容量72
のもう一方の電極に第一のn−chMOSFET92の
ゲートと第三のMOSFET94のドレインを接続して
ある。
【0061】また、第二のMOSFET93のソースに
ビット線Bを接続し、第二のMOSFET93のゲート
に書き込みワード線Wwを接続してある。また、第一の
n−chMOSFET92のドレインをビット線Bに、
ソースを読み出しワード線Wrに接続してある。また、
第三のMOSFET94のゲートを接続部制御ワード線
Wfに、ソースを接続部制御ビット線Bfに接続してあ
る。ここで、第一のn−chMOSFET92のドレイ
ンとビット線Bとの間や、ソースと読み出しワード線W
rの間に、第四のMOSFETをつけることもできる。
【0062】強誘電体容量72は、Ir/IrO2の積
層構造を上部電極とし、白金/チタンの積層構造を下部
電極としてあり、この電極間にPb(Zr,Ti)O3
/PbTiO3の積層構造を挟んだ構造としてある。上
記の半導体素子をアレイ状に並べることで、メモリアレ
イを構成することができる。
【0063】次に、この半導体素子の動作方法について
説明する。第一のn−chMOSFET92のウェル電
位は1Vに固定とする。書き込みは、初めにビット線B
にデータに相当する電位、例えば、“1”なら5V、
“0”なら0Vを与える。接続部制御ワード線Wfによ
り第三のMOSFET94をオフ状態にして、書き込み
ワード線Wwにより第二のMOSFET93をオン状態
にすることで、強誘電体容量72に電圧を印加する。そ
して、この書き込み電圧を除去する前に書き込みワード
線Wwにより第二のMOSFET93をオフ状態にする
ことで、書き込みが完了する。
【0064】ここで、第二のMOSFET93をオフに
する前に、書き込み電圧をデータ“1”の場合は4V
に、データ“0”の場合は第一のn−chMOSFET
92のウェル電位と同じ1Vに変化させても良い。この
ようにすると、データ“0”では分極と逆方向の電界が
発生するが、データ“1”では分極と同じ方向の電界と
なる。
【0065】読み出し方法は、ビット線Bをフローティ
ング状態とし、第二のMOSFET93と第三のMOS
FET94をオフ状態としたままで、読み出しワード線
Wrに電圧を印加する。そして、所望の時間、例えば、
100nsec後にセンスアンプを用いて、ビット線B
の電圧を参照電圧と比較することにより、データ判別を
行うことができる。
【0066】また、データを保持しているときは、第二
のMOSFET93と第三のMOSFET94をオフ状
態にしたままとするが、1秒ごとにデータを読み出し、
データを書き込んだときの強誘電体容量72と第一のn
−chMOSFET92の接続部における電位を接続部
制御ビット線Bfに与える、そして、第三のMOSFE
T94をオン状態にして接続部の電位を設定し、第三の
MOSFET94をオフ状態にすることでリフレッシュ
処理を行うことができる。
【0067】また、電源立ち上げ後には、第二及び第三
のMOSFET93、94をオン状態にし、接続部制御
ビット線Bfをフローティング状態にしてから、ビット
線Bに電圧を印加することで強誘電体72に電圧をかけ
る。そして、接続部制御ビット線Bfの電位を、センス
アンプを用いて参照電位と比較することでデータを判別
し、再書き込みを行うことでデータ復帰処理を行うこと
ができる。なお、第二及び第三のMOSFET93、9
4の代わりにリークのほとんどないメカニカルリレーを
用いた場合は、このリフレッシュ処理と立ち上げ時の処
理を行う必要がなくなる。
【0068】<第三実施例>図8は、本発明における第
三実施例の半導体装置の回路図を示している。同図にお
いて、半導体素子は第一のn−chMOSFET95、
第二のMOSFET96、第三のMOSFET97及び
強誘電体容量73から形成してある。半導体装置の構成
は、第二のMOSFET96のドレインを強誘電体容量
73の一方の電極に接続してあり、さらに、強誘電体容
量73のもう一方の電極に第一のn−chMOSFET
95のゲートと第三のMOSFET97のドレインを接
続してある。
【0069】また、第二のMOSFET96のソースに
書き込みビット線Bwを接続し、第二のMOSFET9
6のゲートに書き込みワード線Wwを接続してある。ま
た、第一のn−chMOSFET95のドレインを読み
出しビット線Brに、ソースを読み出しワード線Wrに
接続してあり、さらに、書き込みビット線Bwと読み出
しビット線Brを共通にすることもできる。また、第三
のMOSFET97のゲートを接続部制御ワード線Wf
に、ソースを接続部データ線Dfに接続してある。ここ
で、第一のn−chMOSFET95のドレインと読み
出しビット線Brとの間や、ソースと読み出しワード線
Wrの間に第四のMOSFETをつけることができる。
【0070】強誘電体容量73は、Ir/IrO2の積
層構造を上部電極とし、白金/チタンの積層構造を下部
電極としてあり、この電極間にPb(Zr,Ti)O3
を挟んだ構造としてある。上記の半導体素子をアレイ状
に並べることで、メモリアレイを構成することができ
る。
【0071】次に、この半導体素子の動作方法について
説明する。第一のn−chMOSFET95のウェル電
位は0Vに固定とする。また、接続部データ線Dfは1
Vに固定とする。さらに、書き込みビット線Bwの初期
電位は1Vとする。
【0072】書き込みは、初めに書き込みビット線Bw
にデータに相当する電位、例えば“1”なら3V、
“0”なら0Vを与える。そして、第二のMOSFET
96と第三のMOSFET97をオン状態にし、強誘電
体容量73に電圧を印加する。そして、第三のMOSF
ET97をオフ状態にし、書き込みビット線Bwの電位
を1Vに戻してから第二のMOSFET96をオフ状態
にすることで、書き込みが完了する。ここで、強誘電体
容量73と第一のn−chMOSFET95の接続部に
は、強誘電体容量73の常誘電体成分による電荷が自由
電荷として生じる。
【0073】読み出し方法は、読み出しビット線Brを
フローティング状態とし、第二のMOSFET96と第
三のMOSFET97をオフ状態としたままで、読み出
しワード線Wrに電圧を印加する。そして、所望の時
間、例えば、200nsec後にセンスアンプを用い
て、ビット線Brの電圧を参照電圧と比較することによ
り、データ判別を行うことができる。ここで、第二のM
OSFET96をオン状態にして書き込みビット線Bw
に電位を与えて読み出しを行うこともできる。
【0074】また、データを保持しているときは、第二
のMOSFET96と第三のMOSFET97をオフ状
態にしたままとするが、1秒ごとにデータを読み出し、
再書き込みを行うことでリフレッシュ処理を行うことが
できる。
【0075】また、電源立ち上げ後には、第二のMOS
FET96をオン状態に、第三のMOSFET97をオ
フ状態にしてから、書き込みビット線Bwに電圧を印加
することで強誘電体容量73に電圧をかける。ここで、
データすなわち分極量に応じた電荷が、強誘電体容量7
3と第一のn−chMOSFET95の接続部に発生す
る。そして、読み出しビット線Brをフローティング状
態とした後、読み出しワード線Wrに電圧を印加し、読
み出しビット線Brの電位を、センスアンプを用いて参
照電位と比較することでデータを判別する。また、再書
き込みを行うことでデータ復帰処理を行うことができ
る。なお、第二及び第三のMOSFET96、97の代
わりに、第二実施例と同様にメカニカルリレーを用いる
ことができる。
【0076】上述したように、三つの具体的実施例によ
れば、MOSFETを用いても本発明の実施形態を実施
することができ、上述した実施形態と同様の効果を得る
ことができる。また、上述した各実施形態及び各実施例
においては、この発明を特定の条件で構成して説明して
あり、スイッチング素子はMOSFETに限定されない
ことは勿論である。また、強誘電体容量の材質について
も、上述した材質に限定されないことは勿論である。
【0077】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
記憶素子の書き込み端子にスイッチング素子を設けるこ
とで、強誘電体容量素子の分極とは逆向きの電界の発生
を抑制することができ、データ保持特性の改善を実現し
た半導体装置を提供することができる。また、このスイ
ッチング素子を動作させることで、強誘電体容量素子の
分極とは逆向きの電界の発生を抑制することができとと
もに、強誘電体容量素子に分極と同じ向きの電界を発生
させることもできるので、データ保持特性を改善する動
作方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明における第一実施形態の半導体
素子の模式図を示している。
【図2】図2は、第一実施形態におけるメモリアレイの
回路図を示している。
【図3】図3は、本発明における第二実施形態の半導体
素子の模式図を示している。
【図4】図4は、第二実施形態におけるメモリアレイの
回路図を示している。
【図5】図5は、第三実施形態におけるメモリアレイの
回路図を示している。
【図6】図6は、本発明における第一実施例の半導体装
置の回路図を示している。
【図7】図7は、本発明における第二実施例の半導体装
置の回路図を示している。
【図8】図8は、本発明における第三実施例の半導体装
置の回路図を示している。
【図9】図9は、特開平5−145077号公報にて開
示されたメモリ素子の概略拡大断面を示している。
【図10】図10は、特開平9−326200号公報に
て開示された電界効果トランジスタのゲートと強誘電体
容量とを接続したメモリ素子回路を示している。
【符号の説明】
1 半導体素子 2 半導体素子 20 記憶素子 20a 記憶素子端子 20b 記憶素子端子 20c 記憶素子端子 40 スイッチング素子 40a 入力端子 40b 制御端子 40c 出力端子 41 第一スイッチング素子 41a 入力端子 41b 制御端子 41c 出力端子 42 第二スイッチング素子 42a 入力端子 42b 制御端子 42c 出力端子 60 接続部 61 第一接続部 62 第二接続部 70 強誘電体容量素子 70a 強誘電体容量素子端子 70b 強誘電体容量素子端子 71 強誘電体容量 72 強誘電体容量 73 強誘電体容量 80 出力素子 80a 端子 80b 端子 80c 端子 90 第一のn−chMOSFET 91 第二のMOSFET 92 第一のn−chMOSFET 93 第二のMOSFET 94 第三のMOSFET 95 第一のn−chMOSFET 96 第二のMOSFET 97 第三のMOSFET 100 メモリ素子 101 p型シリコンウェル 102 高誘電体膜 103 白金層 104 強誘電体膜 105 ゲート白金層 106 n+型ソース領域 107 n+型ドレイン領域 108 チャネル領域 110 メモリ素子回路 111 電界効果トランジスタ 112 強誘電体容量素子 113 接続部 114 スイッチング素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/8242 H01L 29/78 371 21/8247 29/788 29/792 Fターム(参考) 5B024 AA09 AA15 BA02 BA21 BA25 CA07 CA13 5F001 AA17 AA63 AB02 AB09 AD12 AD33 AD41 AE02 AE03 AF06 AF20 5F083 AD69 EP22 EP30 EP32 EP56 FR01 FR02 FR07 GA11 GA21 GA30 LA12 ZA21

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 強誘電体材料を含み少なくとも三つの端
    子を持つ記憶素子と、スイッチング素子とを有し、 前記スイッチング素子の出力端子と前記記憶素子の書き
    込み端子が接続されていることを特徴とする半導体装
    置。
  2. 【請求項2】 上記請求項1に記載の半導体装置におい
    て、 前記記憶素子は、電界効果トランジスタを有するととも
    に、この電界効果トランジスタのゲート絶縁膜部分の少
    なくとも一部以上が強誘電体材料であることを特徴とす
    る半導体装置。
  3. 【請求項3】 上記請求項1に記載の半導体装置におい
    て、 前記記憶素子は、電界効果トランジスタと強誘電体容量
    素子とを有し、前記電界効果トランジスタのゲートを前
    記強誘電体容量素子の一方の電極に接続したことを特徴
    とする半導体装置。
  4. 【請求項4】 上記請求項3に記載の半導体装置におい
    て、 前記強誘電体容量素子は、向かい合った少なくとも二つ
    以上の導電体電極を有し、前記導電体電極間の少なくと
    も一部以上に強誘電体材料を設けたことを特徴とする半
    導体装置。
  5. 【請求項5】 上記請求項1〜請求項4のいずれかに記
    載の半導体装置において、 スイッチング素子をオン状態にする手順と、 スイッチング素子の入力端子に電圧を印加する手順と、 前記電圧の少なくとも一部が印加している状態でスイッ
    チング素子をオフ状態にする手順を有するデータ書き込
    み方法。
  6. 【請求項6】 強誘電体容量素子、出力素子及び二つの
    スイッチング素子を有し、 前記強誘電体容量素子の一方の端子に第一の前記スイッ
    チング素子の出力端子が接続され、かつ、前記強誘電体
    容量素子のもう一方の端子に前記出力素子の制御端子と
    第二の前記スイッチング素子の出力端子が接続されてい
    ることを特徴とする半導体装置。
  7. 【請求項7】 上記請求項6に記載の半導体装置におい
    て、 前記出力素子は、電界効果トランジスタであることを特
    徴とする半導体装置。
  8. 【請求項8】 上記請求項6に記載の半導体装置におい
    て、 前記強誘電体容量素子は、向かい合った少なくとも二つ
    以上の導電体電極を有し、前記導電体電極間の少なくと
    も一部以上に強誘電体材料を配した構造であることを特
    徴とする半導体装置。
  9. 【請求項9】 上記請求項6〜請求項8のいずれかに記
    載の半導体装置において、 第二の前記スイッチング素子をオフにする手順と、 第一の前記スイッチング素子をオン状態にする手順と、 第一の前記スイッチング素子の入力端子に電圧を印加す
    る手順と、 前記電圧の少なくとも一部が印加している状態で第一の
    前記スイッチング素子をオフ状態にする手順を有するデ
    ータ書き込み方法。
  10. 【請求項10】 上記請求項6〜請求項8のいずれかに
    記載の半導体装置において、 第二の前記スイッチング素子をオンにする手順と、 第一の前記スイッチング素子をオン状態にする手順と、 第一の前記スイッチング素子の入力端子に電圧を印加す
    る手順と、 前記電圧の少なくとも一部が印加している状態で第二の
    前記スイッチング素子をオフ状態にする手順と、 前記電圧を所定の電位に戻したのち第一の前記スイッチ
    ング素子をオフ状態にする手順を有するデータ書き込み
    方法。
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