JP2000251331A - 情報記録媒体、インデックス印字器およびインデックス情報表示方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】従来の記録可能な光ディスクでは情報記録媒体
をカートリッジに収納して使用する構造となっていた。
このため、記録内容に関するインデックス情報はカート
リッジ表面に記録することが出来た。しかし、最近では
ＣＤ−Ｒ、ＤＶＤ等カートリッジに収納することなく、
いわゆるベア情報記録媒体の状態で使用する記録媒体が
出るに及び、インデックス情報の記録場所が問題となっ
てきた。 【解決手法】光ディスクのスタッグリブとリードイン領
域との間の部分をインデックス情報の書き込み領域とな
るような構造のディスクとし、ここに正確に書き込むた
めの位置規制用ピン９を有する印字器８の構造とした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、両面記録可能で、
カートリッジに内蔵されない状態で両面記録可能な光デ
ィスク、光磁気ディスク等の情報記録媒体において、イ
ンデックス情報が記入可能な情報記録媒体、このインデ
ックス情報を記入するための印字器および印字を行うた
めの表示方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、情報媒体がカートリッジに内蔵さ
れた形で使用するものと、情報記録媒体がカートリッジ
に内蔵されず裸のまま使用するもの（以下ベア情報記録
媒体と称する）の２種類があった。

【０００３】ＩＳＯ規格の光磁気ディスク、光ディスク
では情報記録媒体がカートリッジに内蔵された形で使用
するものでは、情報記録媒体をカートリッジから取出す
ことなく使用するため、カートリッジに内蔵されている
情報記録媒体の内容を示すインデックス表示部をこのカ
ートリッジ表面に配置して使用されていた。

【０００４】また、ＣＤ、ＣＤ−ＲＯＭ、ＣＤ−Ｒ等の
いわゆるＣＤ規格の光ディスクにおいては、情報記録媒
体が専用のカートリッジに内蔵されることなく、ベア情
報記録媒体として使用されている。これらいわゆるＣＤ
規格の情報記録媒体は、特開平０８−１０２０９８にお
いて開示されているように、一方の面は情報面である
が、他方の面はユーザーが印字可能なプリンタブル層を
有しており、ユーザの段階でのインデックス情報の記入
が可能であった。

【０００５】近年この種の情報記録媒体において、カー
トリッジに内蔵されないで使用する両面記録可能なベア
情報記録媒体が提案されている。

【０００６】例えば、直径１２０ｍｍ、厚さ０．６ｍｍ
の射出成形によって作製されたポリカーボネート基板上
に、相変化型記録膜または有機色素記録膜を具備したデ
ィスク状情報記録媒体２枚を上記記録膜を対向させて接
着剤により貼り合せた形状が提案されている。

【０００７】この提案によれば、φ２２ｍｍ〜φ３３ｍ
ｍがクランプエリアであり、リードイン領域を含む情報
エリアはφ４５．２ｍｍ〜φ１１５．２ｍｍまであり、
従ってインデックス表示可能な部位はφ３３ｍｍ〜φ４
５ｍｍまでとなる。しかしながら、φ３７ｍｍの位置に
はスタッグリブが配置されている。このスタッグリブは
情報記録媒体の情報エリアの媒体表面に傷がつくのを防
ぐ目的で形成されているもので、情報記録媒体基板の光
学的特性への影響を考慮して幅２ｍｍ、高さ２ｍｍ程度
で断面形状が三角の突起を同心円状に配置したものであ
る。基板が所望の光学特性等を満たすものであれば必ず
しもこのようなサイズ及び形状である必要はない。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】上記の如く、光ディス
クにはこのようにスタッグリブがあるため、インデック
ス表示可能な領域は結局幅４ｍｍ程のリング状の領域と
なる。この部位にユーザーが筆記用具を用いてインデッ
クス情報を記入することは記入領域の幅が狭いため記入
事項がインデックス表示部よりはみだす等、必ずしも作
業性の良いものではない。記入事項がクランプエリアに
はみ出してしまうと、このはみ出した部分はクランプ機
構により削り取られて表示が不明瞭となってしまう。逆
に情報エリアの最初の部分であるリードイン領域にはみ
出した場合には、リードイン情報を正確に再生出来なく
なり動作エラーを引き起こしてしまう。また、外観的に
も綺麗なものとはならない。

【０００９】以上のべた現状から、両面記録可能なベア
情報記録媒体におけるインデックスの確実な表示法の開
発が必要となっていた。

【００１０】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、その目的とするところは、ユーザーがインデ
ックス情報を容易に記入することが出来る両面記録可能
なベア情報記録媒体、インデックス情報記入用の印字器
およびインデックス情報表示方法を提供することであ
る。

【００１１】

【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明においては、両面に記録可能なベア情報記録
媒体のスタッグリブ部とリードイン領域内周側との間の
部分をインデックス表示部分として使用する構造のディ
スク上記録媒体としている。この場合、スタッグリブ部
の断面を台形とし、この上梯部分の面にインデックス情
報を記入する情報記録媒体としてもよい。

【００１２】またこのインデックス表示部にインデック
ス情報を印字するための印字手段と、印字位置を正確に
規制するための位置合わせ手段とを有するインデックス
印字器の構造、さらにこのインデックス印字器を用いて
インデックス情報を記入する表示方法についても開示し
ている。

【００１３】

【発明の実施の形態】本発明における両面記録可能でカ
ートリッジに内蔵されない両面記録可能なベア情報記録
媒体の基板としては、例えばポリカーボネート、ポリメ
チルメタクリレート、ポリメチルペンテン、エポキシ樹
脂等公知の材料を用いることができる。

【００１４】記録媒体の基板上におけるスタッグリブの
位置は必ずしもインデックス表示部の内周側に配置する
必要はない。また、スタッグリブの形状もこの限りでは
ない。

【００１５】また、記録膜としては、例えばＴｂＦｅＣ
ｏ系、ＤｙＦｅＣｏ系の希土類−遷移金属等の光磁気記
録膜、ＧｅＳｎ系、ＡｇＩｎ系等の相変化記録膜、ある
いはシアニン、アゾ等の有機色素膜等の公知の記録膜を
用いることができる。また記録膜構成は、必要に応じて
下層保護層、上層保護層、反射層の各層は１層でなく、
複数層積層してもよい。下層保護層および上層保護層
は、干渉効果，熱制御の観点より、誘電体、金属、半金
属等の公知の材料を適宜用いることができる。また、有
機保護膜、接着剤に関しても公知の材料を採用できる。

【００１６】以下、本発明の実施の形態を図により詳細
に説明する。

【００１７】（実施の形態１）直径１２０ｍｍ、厚さ
０．６ｍｍの射出成形によって作製されたポリカーボネ
ート基板上に、下層保護層としてＺｎＳを９０ｎｍ、相
変化記録層としてＡｇＧｅＳｂＴｅを１５ｎｍ、更に上
層保護層としてＺｎＳを１５ｎｍ、反射層としてＡｌＴ
ｉを８０ｎｍそれぞれ積層して記録膜を形成した。この
上層保護層の上にさらに紫外線硬化樹脂よりなる有機保
護膜を積層した構造の２枚の情報記録媒体を上記保護層
が対向するように組み合わせ、接着剤を使用して貼り合
せ、両面記録可能なベア情報記録媒体を作成した。

【００１８】図１はこのようにして得られたディスク状
の両面記録可能なベア情報記録媒体の平面および断面を
示すもので、基板６の中心孔１の直径はφ２２ｍｍであ
り、φ２２ｍｍ〜φ３３ｍｍがクランプエリア２、リー
ドイン領域を含む情報エリア５はφ４５．２ｍｍ〜φ１
１５．２ｍｍまでである。またφ３３ｍｍ〜φ３７ｍｍ
の領域には高さ２．５ｍｍ幅２．０ｍｍのスタッグリブ
３の断面形状が三角の突起が同心円状に配置されてい
る。したがってインデックス表示可能な領域となるイン
デックス表示部４はφ３７ｍｍ〜φ４５ｍｍまでとな
る。このように、スタッグリブがあるためインデックス
表示部の幅はこの場合４ｍｍ程のリング状のものとな
る。

【００１９】インデックス表示部４に印字するには、図
２に示すインデックス印字器９を使用する。このインデ
ックス印字器９は、位置規制用のピン１０及び印字部１
１を主要構成部分とするもので、位置規制用のピン１０
を中心孔１に挿入することにより印字位置を規制し、こ
の後インデックス印字器９を両面記録可能なベア情報記
録媒体面に押し下げることにより印字部１１の文字パタ
ーンをインデックス表示部４に転写する。ここで、印字
手段としては通常の印刷のようにインク等着色剤を用い
る方法、あるいは薬品による基板表面の腐食による蝕刻
あるいは加熱による方法等いずれの方法でも適用可能で
ある。また、図３に示すように、両面記録可能なベア情
報記録媒体上のインデックス表示部４に対応した位置１
２に文字記号１３が配置されているテンプレート１４の
使用も可能である。この方法においても図２におけるイ
ンデックス印字器９と同様に、位置規制用のピン１０を
中心孔１に挿入し、テンプレート１４を回転させながら
所望の文字パターンを書き込むものである。

【００２０】（実施の形態２）図４は本発明の他の実施
の形態で、上記実施の形態１の情報記録媒体上のインデ
ックス表示部４の寸法に合わせたリング状の印字用テー
プ１５を複数枚重ねておく構造で、この印字用テープ１
５の重ねる厚さはスタッグリブ３の高さより低くしてお
く。この構造とすることによりインデックス情報の書換
が可能となる。

【００２１】（実施の形態３）図５は本発明におけるさ
らに他の実施の形態を示すもので、上記のインデックス
表示部４の両面記録可能な情報記録媒体表面のインデッ
クス表示部に微細な凹凸をつけた部分１６を付ける方法
である。この場合には光の反射を良くするインク、加熱
により微細な凹凸を部分的に平滑化して文字パターンを
書き込むことが出来る。この方法によれば、印字部のコ
ントラストがよくなり鮮明になる。

【００２２】（実施の形態４）図６はさらに他の実施の
形態を示すもので、スタッグリブの断面形状を台形と
し、この上梯の部分の面１７をインデックス表示部４と
する方法である。この方法によれば、インデックス表示
部４によるリードイン領域の内径への影響を緩和するこ
とが出来る。

【００２３】

【発明の効果】上記の本発明により、ＤＶＤ等の両面記
録可能なベア情報記録媒体として使用される情報記録媒
体に対してもインデックス情報を正確かつ容易に記録す
ることが可能となった。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明における情報記録媒体の基本構成を示す
平面図及び断面図。

【図２】本発明における印字器の構造を示す断面図。

【図３】本発明に適用されるテンプレートの外観図。

【図４】情報記録媒体のインデックス表示部の一例を示
す断面図。

【図５】情報記録媒体のインデックス表示部の他の一例
を示す断面図。

【図６】情報記録媒体のインデックス表示部のさらに他
の一例を示す断面図。

【符号の説明】

１ ： 中心孔 ２ ： クランプ
エリア ３ ： スタッグリブ ４ ： インデッ
クス表示部 ５ ： 情報エリア ６ ： 基板 ７ ： 記録膜 ８ ： 接着剤 ９ ： インデックス印字器 １０ ： 位置規制
用ピン １１ ： 印字部 １２ ： 印字位
置 １３ ： 文字記号 １４ ： テンプ
レート １５ ： 印字用テープ １６ ： 微細凹
凸面 １７ ： スタッグリブ上のインデックス表示面

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田村 礼仁 大阪府茨木市丑寅一丁目１番88号 日立マ クセル株式会社内 (72)発明者 小原 浩志 大阪府茨木市丑寅一丁目１番88号 日立マ クセル株式会社内 (72)発明者 桑 忠弘 大阪府茨木市丑寅一丁目１番88号 日立マ クセル株式会社内 (72)発明者 藤川 和弘 大阪府茨木市丑寅一丁目１番88号 日立マ クセル株式会社内 (72)発明者 大塚 幸一 大阪府茨木市丑寅一丁目１番88号 日立マ クセル株式会社内 Ｆターム(参考） 5D029 PA01

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ディスク状の記録媒体であって、両方の面
   が記録可能である情報面を有し、かつカートリッジに内
   蔵されない情報記録媒体の両面にユーザが記入可能なイ
   ンデックス表示部を設けたことを特徴とする情報記録媒
   体。
2. 【請求項２】上記インデックス表示部を情報記録媒体両
   面のクランプエリアと情報エリアの間に設けたことを特
   徴とする請求項１に記載の情報記録媒体。
3. 【請求項３】上記インデックス表示部に対応した位置に
   印字手段を有し、かつ印字位置を上記インデックス表示
   部に合わせるための位置合わせ手段を具備したことを特
   徴とするインデックス印字器。
4. 【請求項４】請求項３における印字手段として、着色イ
   ンクあるいは上記情報記録媒体の基板表面を蝕刻するか
   の少なくともいずれかの手段により上記インデックス情
   報を転写して印字することを特徴とするインデックス印
   字器。
5. 【請求項５】請求項３における印字手段として、上記イ
   ンデックス表示部の位置に対応した場所に文字及び記号
   がテンプレートとして書き込まれていることを特徴とす
   るインデックス印字器。
6. 【請求項６】請求項３記載のインデックス印字器におけ
   る上記位置合わせ手段を上記情報記録媒体の中心孔に挿
   入し、上記インデックス印字器を上記情報記録媒体に対
   して位置合わせした後、上記情報記録媒体のインデック
   ス表示部に上記印字手段を用いて表示することを特徴と
   する情報記録媒体へのインデックス情報表示方法。