JP2000249558A - 角速度センサ振動子の製造方法 - Google Patents

角速度センサ振動子の製造方法

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JP2000249558A
JP2000249558A JP5190999A JP5190999A JP2000249558A JP 2000249558 A JP2000249558 A JP 2000249558A JP 5190999 A JP5190999 A JP 5190999A JP 5190999 A JP5190999 A JP 5190999A JP 2000249558 A JP2000249558 A JP 2000249558A
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electrode
vibrator
triangular prism
angular velocity
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JP5190999A
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Shogo Asano
勝吾 浅野
Yasuyuki Nakano
泰之 中野
Toru Fukuda
徹 福田
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高精度で小型、安価な角速度センサ振動子を
製造する。 【解決手段】 表裏面に電極を形成した2枚の圧電グリ
ーンシートを積層し、この積層シートの表裏面の電極を
接続するスルーホールと、中間のサンドイッチ電極と表
裏面の電極とを接続するスルーホールとを形成した後、
焼成分極してなるバイモルフ型圧電シートを作成し、そ
の後、複数の振動子全体を丸ごと上記圧電シートから切
り出して、圧電一体型の三角柱三脚音叉振動子を多数個
まとめて一括作成し、次いで各電極をメッキにて一括形
成した後、各三角柱の各面の電極が独立するようにスリ
ッタやレーザ等により分割する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、角速度を検出する角速
度センサ振動子の製造方法に関し、例えば、車輌のナビ
ゲーションシステム、車体制御システムに有効な角速度
センサに関する。
【0002】
【従来の技術】図14は従来の角速度センサの構造を示
している。図14(a)において、U字型の金属振動板
101の上部のそれぞれに、これと直角に配置された2
枚の金属板102、102’を有し、U字型金属板10
1の片面に励振用圧電素子106を、もう一方の面にモ
ニタ用圧電素子107を、さらに金属板102と10
2’のそれぞれは、コリオリ検出用圧電素子108、1
08’を圧電素子106,107と直角方向に貼り付け
て成る音叉振動子103が、固定軸104を介して基台
105に固定されている。圧電素子106,107,1
08、108’は、それぞれリード線109,110,
112,113を介してリードピン114,115,1
16,117に接続されている。リードピン114,1
15,116,117は、いずれもガラスなどの絶縁体
118を介して基台105と電気的に絶縁されている。
【0003】次に、上記角速度センサの動作について説
明する。図14(a)はセンサの励振状態を示し、図1
4(b)はセンサのコリオリ力を検出する状態を示して
いる。即ち、図14(a)において、音叉振動子103
は、励振用圧電素子106への電圧印加によって、常時
119方向に音叉励振されている。この励振周波数と振
幅とは、モニタ圧電素子107によってモニタリングさ
れ、常に一定の周波数と振幅で励振されるように、励振
用圧電素子106の印加電圧をコントロールしている。
このセンサの検出軸120に、図14(b)のように1
21方向に回転角速度ωが加わると、励振方向119と
直角方向に発生するコリオリ力によって、金属板10
2、102’は互いに逆方向122、123方向に撓む
ことになる。この時発生するコリオリ力FCは、FC=
2mVωとなる。 m :音叉振動子103の質量 V :励振速度 ω :印加された回転角速度 このコリオリ力FCは、検出用圧電素子108、10
8’に伸びと縮みという互いに逆方向の歪みを発生させ
るため、差動出力として検出電圧をリードピン115,
117から取り出すことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の角速度センサには次のような問題がある。 1)角速度ωが発生すると、振動子103にコリオリ力
が加わって振動子103が図15(b)の方向(12
2,123)に撓んだことによって発生する回転モーメ
ント124が、回転軸104に加わるため、回転軸10
4と基台105および音叉振動子103との固定度合い
がセンサの角速度検出精度のバラツキ要因となること。 2)励振用圧電素子106、モニタ用圧電素子107お
よび検出用圧電素子108,108’は、音叉振動子1
03を構成する各金属板101,102,102’に接
着剤を用いて貼り付けられているため、接着のバラツキ
および接着剤の温度特性が、センサ角速度検出精度のバ
ラツキの要因となること。 3)励振方向とコリオリ検出方向とでは、音叉振動子1
03を構成する金属板101,102,102’の形状
が一致してないため、励振時の共振周波数とコリオリ検
出時の共振周波数とを一致させにくく、従って検出感度
を高めるのが困難なこと。即ち、図15(b)のような
共振型角速度センサにすることが難しく、図15(a)
のような非共振型角速度センサになってしまうため、共
振型に比して感度が落ちる。 4)音叉型振動子103の曲げ加工精度、固定軸104
と音叉型振動子103および基台105との固定精度、
および圧電素子106,107,108,108’の接
着精度など、組立加工精度のバラツキがセンサの角速度
検出精度のバラツキ要因となること。 5)振動体にリード線109,110,112,113
が接続されるため、リード線109,110,112,
113の振れがセンサの角速度検出精度のバラツキ要因
となること。 本発明は、以上の角速度センサに関する課題を解決した
振動子製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために三角柱三脚音叉振動子を採用し、これを以
下の製造方法により実現した。 1)表裏面に電極を形成した2枚の圧電グリーンシート
を積層し、この積層シートの表裏面の電極を接続するス
ルーホールと、中間のサンドイッチ電極と表裏面の電極
とを接続するスルーホールとを形成した後、焼成分極し
てなるバイモルフ型圧電シートを作成する。 2)複数の振動子全体を丸ごと上記圧電シートから切り
出して、圧電一体型の三角柱三脚音叉振動子を多数個ま
とめて一括作成する。 3)各三角柱の各面に形成される励振用、検出用および
モニタ用の各電極をメッキにて一括形成し、メッキ後に
各三角柱の各面の電極が独立するようにスリッタやレー
ザ等により分割し、励振電極、コリオリ検出電極、モニ
タ電極およびサンドイッチ電極を形成する。 4)モニタ電極とサンドイッチ電極間で分極を多数個一
括で実施する。 5)三角柱三脚音叉で構成される振動子を個片に分割す
る。 本発明は、上記手段を効果的に実施することにより、高
感度で小型な角速度センサ振動子を製造することができ
る。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、表裏面に電極を形成した2枚の圧電グリーンシート
を積層し、この積層シートの表裏面の電極を接続するス
ルーホールと、中間のサンドイッチ電極と表裏面の電極
とを接続するスルーホールとを形成した後、焼成分極し
てなるバイモルフ型圧電シートから複数の三角柱音叉構
造の振動子を一括して切り出し加工する角速度センサ振
動子の製造方法であり、三脚音叉構造としているため、
コリオリ力発生時の回転モーメントがキャンセルでき、
高感度で小型な角速度センサ振動子を製造することがで
きる。
【0007】本発明の請求項2に記載の発明は、最初に
振動子全体に一括で電極形成のためのメッキを施し、次
いで各三角柱の各面の電極が独立するように分割するこ
とにより、複数の電極を形成することを特徴とする請求
項1記載の角速度センサ振動子の製造方法であり、励振
用、検出用およびモニタ用の各電極を容易に形成するこ
とができる。
【0008】本発明の請求項3に記載の発明は、バイモ
ルフ圧電シート状態で励振電極とサンドイッチ電極との
分極を実施しておき、その後に三角柱を切り出し加工
し、メッキ加工、電極分割加工後にモニタ電極とサンド
イッチ電極間の分極を実施するようにした請求項1また
は2記載の角速度センサ振動子の製造方法であり、励振
電極とサンドイッチ電極間の分極、およびモニタ電極と
サンドイッチ電極間の分極を容易に実施することができ
る。
【0009】以下、本発明の実施の形態を図面を参照し
て説明する。 (実施の形態)図1および図2は本発明の実施の形態に
おける三角柱三脚音叉構造の角速度センサ振動子を示
す。図1の(a)は同振動子の表面側の斜視図、(b)
は裏面側の斜視図であり、図2の(a)は同振動子の平
面図、(b)は正面図である。三角柱A、B、Cは、符
号1で示す面内で2枚貼り合わせてバイモルフ構造とし
た板状圧電素子2,3から切り出されており、正三角形
断面の各頂点が8a、8a’、8a’’(8b、8
b’、8b’’、8c、8c’、8c’’)の如く面取
りされている。また、各三角柱の3つの面4,5,6,
(4’,5’,6’,4’’,5’’,6’’)には、
図2(a)に示すように、それぞれ電極(4a,5a,
6a,6a’(4b,5b,6b,6b’,4c,5
c,6c,6c’)とサンドイッチ電極7a(7b、7
c)が、矢印a,a’(b,b’、c,c’)の方向と
矢印a’’,a’’’(b’’,b’’’、c’’,
c’’’)の方向に分極されている(分極による圧電素
子内の電位を+、−で示す)。3つの三角柱A、B、C
は、AとBとで一対の音叉、またBとCとで一対の音叉
を構成しており、L1:L2=1:1またはL1:L2
=1:2など、2つの音叉が最大効率で振動するように
重心配置寸法L1,L2が決定されている。この重心配
置寸法は、重心間ピッチまたは図心間ピッチを意味して
いる。
【0010】D部は三角柱基台であり、その表面9と裏
面10には電極が形成されている。即ち、表面9には、
三角柱A,B,Cの面1からE面側の電極5a,6a’
(5b,6b’、5c,6c’)がG部に、F面側の電
極4a,6a(4b、6b、4c、6c)が裏面10の
I部とスルーホール24,25,26,27,28,2
9を介してH部に導出されている。また、サンドイッチ
電極7a、7b、7cは一体に繋がった電極であり、ス
ルーホール30を介して、やはりH部に導出されてい
る。電極の配置をより詳細に述べると、三角柱AのE側
の電極5aは12へ、電極6a’は11へ、F側の電極
4aは裏面電極18’およびスルーホール25を介して
18へ、電極6aは裏面電極17’およびスルーホール
24を介して17へ導出されている。電極4bは裏面電
極20’およびスルーホール26を介して20へ、電極
6bは裏面電極21’およびスルーホール27を介して
21へ導出されており、三角柱CのE側電極5cは16
へ、電極6cは15へ、F側電極4cは裏面電極23’
およびスルーホール29を介して23へ、電極6cは裏
面電極22’およびスルーホール28を介して22へ導
出されている。また、サンドイッチ電極7a、7b、7
cは、裏面電極19’およびスルーホール30を介して
19へ導出されている。J部は三角柱三脚音叉振動子の
固定部である。
【0011】図3は上記三角柱三脚音叉振動子Zを組み
込んだ一次元角速度センサを示す。三角柱三脚音叉振動
子Zは、固定部Jを32,33でスポット溶接された板
バネ31で基台48に固定されており、前述した各電極
11,12,13,14,15,16,17,18,1
9,20,21,22,23と回路基板34に形成され
たパッド35,36,37,38,39,40,41,
42,43,44,45,46,47とはボンディング
ワイヤにて接続されている。三角柱三脚音叉振動子Zか
らの出力は、回路基板34から回路基板49を介して基
台48に絶縁固定されたリードピン50,51に導出さ
れる。
【0012】次に本実施の形態における三角柱三脚音叉
振動子の製造方法について説明する。まず、図4(a)
(b)は2枚の圧電シート201,202を積層したバ
イモルフ圧電シートYを示し、図4(b)は図4(a)
を矢印203の方向から見たスルーホール204および
205を含む拡大断面図を示す。バイモルフ圧電シート
Yには、電極206,207とサンドイッチ電極208
が形成されており、矢印209,210方向に分極され
ている。スルーホール204は、電極206と207に
通じるように開けられており、サンドイッチ電極208
とは接続されていない。また、スルーホール205はサ
ンドイッチ電極208に通じており、電極206および
207とに通じている。スルーホール204,205は
それぞれバイモルフ圧電シートYに多数個形成されてい
る。
【0013】このような構成からなるバイモルフ圧電シ
ートYから、図5(a)のようにスリッタなどによって
正三角柱A,B,Cを多数個一括して切り出し、図6の
ような三角柱群シートXを製作する。図5は図6の三角
柱群シートを矢印211の方向から見た拡大平面図であ
る。正三角柱A,B,Cの切り出しは、図5(b)のよ
うに、複数枚まとめて実施することもできる。このよう
にして製作された三角柱群シートXに、図6のように、
全面メッキ212を施す。このメッキ被膜によってスル
ーホール204を介して電極206,207とが接続さ
れ、スルーホール205を介してサンドイッチ電極20
8と電極206および207とが接続されることにな
る。
【0014】その後、図7(a)(b)(c)に示すよ
うに、三角柱A,B,Cの各頂点213,215,21
3’、215’および213”、215”を面取りする
ととに、溝216、217,218,220,221,
222,223,224,225,226および227
をスリッタ等で加工することによって、メッキを部分的
に剥ぎ、個々の電極に分割する。図7(c)は図7
(a)の裏面に形成された分極電極を示す。次に、図8
(a)に示すように、サンドイッチ電極228と、三角
形の垂直面231、232、233および234に形成
されたメッキ面とをレーザ等により分割し、励振電極を
兼ねるモニタ電極229、230を形成する。その後、
図8(b)に示すように、モニタ電極229および23
0とサンドイッチ電極228との間で矢印245,24
6の方向に分極を施す。矢印237、238の方向の分
極は、図4のバイモルフ圧電シートYの状態で分極済み
となっている。このようにして製作された三角柱群シー
トXを、最後に図9のように、239,240の箇所で
個片カットすることにより、三角柱三脚音叉振動子Zが
製作されることになる。
【0015】次に上記三角柱三脚音叉振動子Zの動作に
ついて説明する。図10(a)において、電極4a,5
a(4b、5bおよび4c、5c)は、三角柱A(B、
C)を矢印70の面内応力に励振するための励振電極で
あると共に、コリオリ力が発生し、三角柱A(B、C)
が矢印71の面垂直方向に撓んだときのコリオリ検出電
極を兼ねている。電極6a,6a’(6b,6b’、6
c,6c’)は、励振の共振周波数と振幅とをモニタリ
ングするためのモニタ電極(励振電極と兼ねる)であ
る。また、サンドイッチ電極7a、7b、7cは、コリ
オリ検出電極を兼ねる励振電極4a,5a(4b、5b
および4c、5c)より低電位に分極されている。
【0016】図10(b)に各電極の接続図を示す。コ
リオリ力を検出する励振電極4b,5bには、それぞれ
サンドイッチ電極7bとの間にアンプ78、79が接続
され、その出力端子80、81から差動増幅後の電圧変
化分が取り出される。各励振電極4a,5a、4b、5
bおよび4c、5cは、それぞれ抵抗を介してドライブ
電源82の負極側に接続され、モニタ電極6a,6a’
および6c,6c’は、ドライブ電源82の正極側に接
続されている。また、モニタ電極6b,6b’は別の電
源端子83に接続され、サンドイッチ電極7a、7b、
7cは基準電源端子84に接続されている。なお、各励
振電極とモニタ電極の接続は、正負逆転してもよい。励
振電極4a,5aおよび、4c,5cに電圧を印加する
ことにより、コリオリ検出軸Bは励振軸A、Cによって
両側から音叉励振されると共に、自らも励振電極4b、
5bへの電圧印加によって励振する。従って、コリオリ
検出軸Bの振幅は励振軸A、Cよりも大きく増幅される
ことになり、ある瞬間の励振方向は、音叉励振のため励
振軸A,C(74の向きに撓む)とは逆の向きになり
(75の向きに撓む)、また、音叉励振のため、次の瞬
間の励振方向は74,75とはそれぞれ逆方向になる。
【0017】各三角柱A,B,Cが矢印70の面内方向
に励振されるメカニズムを励振軸Aを例にとって図10
および図11を参照しながら説明する。励振軸Aの各電
極4a,5a,6a,6a’に電圧を交互に印加する
と、極性の電圧印加では励振軸Aの励振電極4a,5a
の内部電荷(+)が反転して(−)になり、モニタ電極
(励振電極を兼ねる)6a,6a’には内部電荷と同じ
(+)の電圧が印加されるため、72の部分が76方向
に縮み、73の部分が77の方向に伸びる。このため励
振軸Aは矢印74の方向に撓むことになり、励振軸Aと
コリオリ検出軸Bとの音叉構成によってコリオリ検出軸
Bも矢印75の方向に撓ませられる。同様に、励振軸C
とコリオリ検出軸Bとのもう一対の音叉によって、コリ
オリ検出軸Bは励振軸Cの音叉によっても矢印75の方
向に撓ませられるため、振幅は増幅される。このよう
に、矢印70の面内方向に常時励振している三角柱A,
B,Cに、図12に示す検出軸85に角速度86が加わ
ると、各三角柱A,B,Cには、矢印71の面垂直方向
にコリオリ力が発生し、三角柱A,B,Cは、図12の
ように面垂直方向に撓みを生じながら振動することにな
る。
【0018】コリオリ力による三角柱A,B,Cの面垂
直撓みの方向は励振の方向によって決まるため、三角柱
AとCと同方向(87の方向)に撓み、三角柱Bは逆方
向(88の方向)に撓むことになる。三角柱Bが図7の
88の方向に撓むと、図10、図11において、コリオ
リ検出電極(励振電極を兼ねる)4bは伸び、5bは縮
むことになるため、サンドイッチ電極7bとコリオリ検
出電極4b間およびサンドイッチ電極7bとコリオリ検
出電極5b間の電位が変化するため、アンプ78、79
を介して端子80、81とで差動増幅にて電圧変化分を
出力することができる。この時コリオリ検出電極4b、
5bは、コリオリ力発生方向に対して直角に近いかたち
で配置されるため、検出感度が高くなる。さらに、三角
柱AまたはCと三角柱Bとの逆方向の面垂直撓みを利用
して、三角柱Aまたは三角柱Bとの差動出力も取り出す
ことが可能であり、出力感度の更なる向上が期待できる
(図示せず)。
【0019】以上のように、本実施の形態における加速
度センサ振動子によれば、三脚音叉構造であるため、コ
リオリ力が発生したときの三角柱三脚音叉振動子Zにか
かる回転モーメントMは、図13に示すように、+M、
−Mの逆等モーメントとなり、三角柱基台部Dではキャ
ンセルされた形になり、固定部Jではモーメントの発生
はほとんどゼロになる。従って、この三角柱三脚音叉振
動子Zを固定部Jで固定した場合は、固定の度合いによ
ってコリオリ力検出精度が影響を受けることがなくな
り、検出精度が極めて高いものとなる。また、この三角
柱三脚音叉振動子Zは、圧電材からの切り出し構造とし
ているため、接着剤による貼り合わせ部がなく、接着バ
ラツキおよび接着剤の温度特性の影響がないこと、およ
び寸法バラツキが加工精度で決定されるため、組立精度
のバラツキが重畳されず、角速度検出精度のバラツキを
最小限に抑えることができる。さらに、正三角柱構成と
しているため、励振方向とコリオリ検出方向の共振周波
数と一致させやすく、感度の極めて高い共振型角速度セ
ンサを実現できる。また、信号線の引き回しが振動の影
響の少ない三角柱基台で行うため、線材の振れが角速度
検出精度に影響を与えることはない。
【0020】
【発明の効果】本発明は、以下に示すような効果を有す
る。 1)振動子を圧電シートから切り出し加工によって製造
された圧電一体型構造としているため、振動子の検出精
度が機械加工精度で決まり、人による組立精度に影響さ
れないので、検出精度を高精度化することができる。 2)励振電極、コリオリ検出電極、モニタ電極をメッキ
によって形成しているため、厚みバラツキが少なく、特
性バラツキを小さくできる共に、微細な三角形斜面など
も容易に形成できるため、小型化が容易になる。 3)振動子を圧電シートから多数個一括で製造できるた
め、低コストを実現できる。 4)電極をメッキで形成し、スルーホールによって表裏
面の電極を振動子の片面にまとめて形成しているため、
角速度センサを構成するときのリードピンとの接続がワ
イヤボンディングで実施できる。 5)電極をメッキで形成することにより、水銀電極のよ
うな印刷作業と高温下での焼付け作業が不要となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明の実施の形態における角速度セン
サ振動子の表面側の斜視図 (b)本発明の実施の形態における角速度センサ振動子
の裏面側の斜視図
【図2】(a)同振動子の平面図 (b)同振動子の正面図
【図3】同振動子を組み込んだ一次元角速度センサ構造
を示す斜視図
【図4】(a)同振動子を切り出すバイモルフ圧電シー
トを示す斜視図 (b)同バイモルフ圧電シートの部分拡大断面図
【図5】(a)同振動子の切り出し加工を示す部分平面
図 (b)同振動子の複数枚同時切り出し加工を示す部分平
面図
【図6】同振動子の切り出し後の三角柱群シートのメッ
キ加工を示す概略正面図
【図7】(a)同振動子の電極分割加工を示す部分斜視
図 (b)同振動子の三角柱面取り加工を示す部分平面図 (c)同振動子の裏面の電極分割加工を示す部分斜視図
【図8】(a)同振動子の他の電極分割加工を示す部分
平面図 (b)同振動子のモニタ電極の分極状態を示す部分平面
【図9】同振動子の個片分割加工を示す斜視図
【図10】(a)同振動子の電極配置構成を示す平面図 (b)同振動子の電極接続を示す平面図
【図11】同振動子の励振時の動作を示す部分拡大正面
【図12】同振動子のコリオリ発生時の撓み方向を示す
斜視図
【図13】(a)同振動子のコリオリ力印加時の発生モ
ーメントを示す平面図 (b)同振動子のコリオリ力印加時の発生モーメントを
示す部分正面図
【図14】(a)従来の角速度センサ(通常励振時)を
示す斜視図 (b)従来の角速度センサ(コリオリ発生時)を示す斜
視図
【図15】(a)非共振角速度センサの共振点を示す特
性図 (b)共振角速度センサの共振点を示す特性図
【符号の説明】
2、3 板状圧電素子 4、5 励振電極(コリオリ検出電極共用) 6 モニタ電極(励振電極兼用) 7 サンドイッチ電極 A,B,C 三角柱 D 三角柱基台 J 固定部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福田 徹 神奈川県横浜市港北区綱島東四丁目3番1 号 松下通信工業株式会社内 Fターム(参考) 2F105 AA02 BB02 BB15 CC01 CC05 CD02 CD06

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表裏面に電極を形成した2枚の圧電グリ
    ーンシートを積層し、この積層シートの表裏面の電極を
    接続するスルーホールと、中間のサンドイッチ電極と表
    裏面の電極とを接続するスルーホールとを形成した後、
    焼成分極してなるバイモルフ型圧電シートから複数の三
    角柱音叉構造の振動子を一括して切り出し加工する角速
    度センサ振動子の製造方法。
  2. 【請求項2】 最初に振動子全体に一括で電極形成のた
    めのメッキを施し、次いで各三角柱の各面の電極が独立
    するように分割することにより、複数の電極を形成する
    ことを特徴とする請求項1記載の角速度センサ振動子の
    製造方法。
  3. 【請求項3】 バイモルフ圧電シート状態で励振電極と
    サンドイッチ電極との分極を実施しておき、その後に三
    角柱を切り出し加工し、メッキ加工、電極分割加工後に
    モニタ電極とサンドイッチ電極間の分極を実施するよう
    にした請求項1または2記載の角速度センサ振動子の製
    造方法。
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