JP2000249195A - 高負荷伝動ベルト - Google Patents

高負荷伝動ベルト

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JP2000249195A
JP2000249195A JP11050956A JP5095699A JP2000249195A JP 2000249195 A JP2000249195 A JP 2000249195A JP 11050956 A JP11050956 A JP 11050956A JP 5095699 A JP5095699 A JP 5095699A JP 2000249195 A JP2000249195 A JP 2000249195A
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blocks
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pulley
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Shinichi Takagi
晋一 高木
Shoji Tsuji
勝爾 辻
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Mitsuboshi Belting Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 摩耗を少なくし、ベルトの寿命を延長すると
共にブロックの摩耗によるがたつきをなくしベルト走行
中における騒音を低減する。 【解決手段】 ブロック3の前面にベルトがプーリに巻
きかかった際に屈曲可能なように内周側に傾斜面Tを有
する高負荷伝動ベルト1において、ブロック3同士が接
触する面11、12の少なくとも一方にフッ素樹脂をコ
ーティングしたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車や農機の主
駆動や補機駆動のベルト無段変速などに用いられるベル
トであり、センターベルトと耐側圧を補強するブロック
からなる高負荷伝動用に供するベルトに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来から無段変速装置等の高負荷伝動を
要求される用途に適用されるベルトとして、ゴム製Vベ
ルトが用いられてきたが、しかしゴム製Vベルトでは高
負荷用のものであっても最大面圧が10kg/cm2
度であり、それ以上のトルクのかかる用途であるとゴム
製Vベルトが高側圧に耐えられず座屈変形してしまう。
【0003】そこで、特開昭55−100443号公報
のようなブロックが金属バンド上を摺動する圧縮伝動タ
イプの金属ベルトが提案されている。金属ベルトは耐側
圧性に優れており、かなりの高側圧に耐えることができ
るので座屈変形しにくく、しかも圧縮伝動であることか
らブロックを金属バンドに噛み合わせるなどして係止す
る必要がないので、ブロックの厚みを薄くしてピッチを
小さくすることができるので、ベルト走行時の耳障りな
騒音を少なくすることができるベルトであるということ
ができる。
【0004】また、このようなブロックを多数重ね合わ
せるように金属バンド上に配置し、ブロックがブロック
を押すことによって動力を伝動するタイプのベルトで
は、ベルトがプーリに巻きかかった状態の時に屈曲可能
にならしめるため、ブロックの前面の内周側に傾斜面を
設けている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このようなベルトは大
きな負荷を受けながら高速で走行する。もちろん直線走
行部分とプーリ内の屈曲走行部分を何度も通過し、曲げ
伸ばしを無数に繰り返すことになる。
【0006】前記のベルトのうち特開昭55−1004
43号公報に示すようなベルトは、ブロック内周側の傾
斜面の開始線において、屈曲を繰り返す度に前後のブロ
ック同士が前記開始線のみが接触した状態でそこを中心
に旋回することになる。
【0007】先述もしたように、ベルトは大きな負荷が
かかった状態で高速で走行する。そして、傾斜面の開始
線を中心とした旋回も無数に行われることになるので、
その旋回の中心となる開始線部分というのは、特に摩耗
が早い部分であるということができる。
【0008】また、開始線部分での前後ブロック同士の
接触はプーリ中では線接触となっており、より摩耗が起
こりやすくまた圧縮変形しやすい形状となっているのが
普通である。その部分で摩耗圧縮変形が発生すると、前
後隣り合うブロックの間でがたつきが発生し、動力伝達
効率の低下や騒音の増加につながってしまう。
【0009】また、本発明者らは特願平9−15802
8号などでブロックのプーリと接触する部分、無端キャ
リアと接触する部分、ブロック同士の接触する部分、無
端キャリアのブロックと接触する部分に摺動性を有する
樹脂を配置することによってオイルなどの供給を必要と
しない、乾式の圧縮伝動ベルトを提案している。
【0010】樹脂素材は金属よりも摩擦や衝撃による摩
耗が顕著で、傾斜面の開始部分においてより大きな摩耗
が発生することになり、ベルトの早期寿命となってしま
う。
【0011】そこで、本発明は圧縮伝動方式のベルトに
おいて、高負荷で高速回転を長時間続けてもブロック同
士の接触による摩耗が少なく、もちろん樹脂素材を用い
た乾式の圧縮伝動ベルトにおいても傾斜面の開始部分に
おける摩耗を大幅に軽減でき、ベルトのがたつきや騒音
の発生の少なくすることができる高負荷伝動ベルトの提
供を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような目
的を達成するために請求項1では複数のブロックの係合
溝を無端キャリア上に長手方向摺動可能に係合してお
り、ブロックの前面にはベルトがプーリに巻きかかった
際に屈曲可能なように内周側に傾斜面を有する高負荷伝
動ベルトにおいて、ブロック同士が接触する面の少なく
とも一方にフッ素樹脂をコーティングしたことを特徴と
する。
【0013】ブロック同士が接触する面にフッ素樹脂を
コーティングすることによって摩擦係数が小さくなるの
で、摩耗を少なくすることができ、ベルトの寿命を大幅
に延長することができると共にブロックの摩耗によるが
たつきをなくしベルト走行中における騒音を減らすこと
ができる。
【0014】また、請求項2ではブロックを構成する樹
脂がエポキシもしくはフェノール樹脂100重量部に対
して補強材としてカーボン繊維を30〜50重量部充填
している。
【0015】ブロックの樹脂層の配合を以上のようなも
のにすることによって、ブロック本体の曲げ剛性を十分
にすると共に、ブロック側面のプーリと接触する面にお
ける摩擦係数を所定の範囲に保ち、また、ブロックが硬
すぎることもなくプーリとの衝突で衝撃音を発生するこ
とのないベルトを提供することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】図1は本発明の高負荷伝動ベルト
の断面図であり、図2はブロックの側面図である。
【0017】本発明の高負荷伝動ベルト1は、無端キャ
リア2上を多数のブロック3の係合溝に少なくともベル
ト長手方向に摺動可能に係止したベルトであり、プーリ
間に巻きかけて走行させると、駆動プーリによってブロ
ックが動かされ、動かされたブロックのベルト進行方向
の前にあるブロックが押されて次のブロックを押してゆ
き、ベルト全周に渡るブロックが動くことによって従動
プーリが回転し動力を伝える圧縮伝動方式のベルトであ
る。
【0018】本発明の高負荷伝動ベルト1で用いられる
ブロック3は、基本形状的には圧縮伝動に使用すること
のできる形状であれば特に限定するものではなく、形状
の一例としては図1に示す例では2本のベルト側部4と
それらを下端で連結する連結部材5からなり、ベルト側
部4の上端には係止部6、6を有している。また、ブロ
ックのベルト1の走行方法で前に相当する面には内周側
に傾斜面Tが設けられておりベルトがプーリに巻きかか
って屈曲できるようになっている。
【0019】前記両係止部6、6の間に無端キャリア2
を嵌め込む嵌合溝が開口しており、2本の無端キャリア
2、2を挿入した状態で係止部6によって無端キャリア
2とブロック3が外れないようになっている。
【0020】ベルト側部4の前後面にはそれぞれ凸部7
と凹部8を設けており、前後のブロック3同士の間でそ
の凸部7と凹部8が嵌り合うことによってブロック3が
ベルト走行中でも整列するようになっている。
【0021】また、ブロック3の形状は図1に示すもの
に限られるものではなく、図3に示すように二本の幅方
向部材20、20とそれらを中央で連結する連結部材2
1からなるI形状のブロック3を用いてもよく、その場
合はブロック3の両側の側面に無端キャリア2を挿入す
る溝が開孔している。そして、一対の無端キャリア2、
2上にブロック3が摺動可能に係止したベルトとなる。
【0022】次にブロック3を構成する素材としてはジ
ュラルミン、鉄、チタンなどの金属からなるブロック
や、金属や繊維強化樹脂などからなる高い剛性を有する
芯材9の表面に樹脂層10を被覆した構成となってい
る。
【0023】高負荷伝動ベルト1の中で少なくとも大き
な摩擦が発生する部位に樹脂層を配置介在することによ
って、無端キャリア2に樹脂を用いることと相まって、
従来のようなオイルを供給する潤滑を必要とせずメンテ
ナンスフリーのベルトを実現するものである。
【0024】本発明ではブロック3の前後面であってベ
ルトに組みたてた際にブロック3同士が接触する面1
1、12の少なくとも片方にフッ素樹脂をコーティング
している。もともとこのような無端キャリア2上をブロ
ック3を固定しない状態で係止し、ブロックがブロック
を押すことで動力を伝えるような圧縮伝動とも呼ばれる
伝動機構に使われるベルトにおいて、ブロック3が圧縮
された時に摩耗してしまうという問題があった。
【0025】特にブロック3がプーリに巻きかかってい
る状態の時に屈曲できるようにベルト進行方向の前面
の、ブロックの内周側を傾斜面Tにしており、外周側と
傾斜面Tになった内周側との境界の部分では前後のブロ
ックが線で接触していることから摩耗しやすく、ブロッ
ク3はベルトの屈曲のごとに摩耗量が増えていってベル
トのがたつきが生じ騒音の発生やベルト寿命を早めるこ
とになる。
【0026】コーティングするフッ素としては、ポリ四
フッ化エチレン(PTFE)、4フッ化エチレン・パー
フルオロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂(PF
A)、4フッ化エチレン・6フッ化プロピレン共重合体
(PFEP)ポリフッ化エチレンプロピレンエーテル
(PFPE)などを挙げることができ、使用形態として
はそれらが塗料になったもの、また、エポキシ、ポリア
ミドイミド、ポリエチレンサルファイド(PFS)系の
塗料に前記のようなPTFE、PFA、PFEP、PF
EPなどのフッ素を配合して得られる塗料を用いてもよ
い。具体的にはブロック3同士が接触する面12、13
を形成する樹脂層10の表面にそれらの塗料を塗布して
からオーブンなどで焼きつける方法などを採ることがで
きる。
【0027】しかし、本発明のようにブロック3同士が
接触する面にフッ素樹脂をコーティングしておくことに
よって、摩擦係数を0.1〜0.05程度まで下げるこ
とができるので、ベルトが走行したとしても摩耗を大幅
に低減することができる。
【0028】一方、本発明のようなブロックベルトで
は、ブロックとプーリとの間の摩擦によって動力を伝達
する機構であることから、ブロックのプーリと接触する
部分においてはある程度の摩擦係数を必要とすることに
なる。
【0029】そこで、樹脂層10を構成する樹脂がエポ
キシもしくはフェノール樹脂100重量部に対して補強
材としてカーボン繊維を30〜50重量部充填した素材
を用いることが好ましい、このようにカーボン繊維を所
定量配合することによって適度な摩擦係数を有する素材
を得ることができる。カーボン繊維の配合量が30重量
部未満であるとプーリとの摩擦による樹脂の摩耗量が多
くなってしまい、50重量部を超えると素材自体が硬す
ぎて脆い状態となり耐衝撃性に劣ることとベルト走行中
の騒音が耳障りな高周波側の金属音なってしまうので好
ましくない。
【0030】無端キャリア2として用いることができる
のは、マルエージング鋼、ステンレスなどからなる金属
バンドの積層体や、金属バンドと樹脂バンドを交互に積
層したもの、金属バンドに樹脂をコーティングしたも
の、コードや織布や編布などで補強した樹脂バンドを積
層したものなどをあげることができる。なお、前記のよ
うな無端キャリア2の内樹脂を用いたものは無端キャリ
ア2上をブロック3が摺動して駆動する圧縮伝動方式の
ベルトにおいても、潤滑のための絶え間ないオイルの供
給をなくすことができるので、よりメンテナンスフリー
に近づいたベルト駆動装置を提供することができる。
【0031】樹脂素材を用いたような無端キャリア2の
場合、その素材として用いることができる樹脂として
は、芳香族ポリアミド樹脂、芳香族ポリイミド樹脂、芳
香族ポリアミドイミド樹脂、芳香族ポリエステル樹脂、
ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエーテルサルフ
ァイド樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエ
チレンテレフタレート樹脂、フッ素樹脂、シリコン樹
脂、ポリカーボネート樹脂、フェノール樹脂、エポキシ
樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂などが挙
げられる。
【0032】樹脂バンドを積層したものを用いる場合は
上記に挙げたような樹脂からなる薄いベルトを多数枚積
層したものを用いる。一枚のベルトの厚みは100〜5
00μmの範囲で用いられ、100μm未満であると強
度が十分に得られず特に最下層、最上層においてブロッ
クとの摩耗により簡単に切断してしまうなどの問題が発
生し、500μmを越えるとベルトの屈曲性が悪くなり
動力の伝達効率が悪くなるので好ましくない。
【0033】また、積層枚数は所定の強度を得るために
は3〜10枚の範囲で用いられ、3枚より少ないとブロ
ックをプーリ内径側へ押しつける十分な力が発生できな
いのでブロックとプーリとの間の摩擦力が小さくなり、
動力の伝達性能が悪くなる。また、10枚より多層にす
ると内側の層と外側の層とで速度差が大きくなりすぎ滑
りが生じるので摩耗したり発熱が大きくなるという問題
があり好ましくない。
【0034】無端キャリア2の別の形態として、樹脂中
にを編布を埋設したものを用いることもできる。編布を
埋設することによって、無端キャリア2の長手方向の寸
法安定性や屈曲疲労性、耐引裂性を向上させることがで
き、もちろんブロックを取り付けた高負荷伝動ベルトと
して前記のような性能の優れたものを得ることができ
る。また、ここで樹脂中に編布を埋設とするというの
は、編布が完全に樹脂中に隠れてしまったような状態は
もちろんのこと、編布の両端などが部分的に露出したよ
うな編布に樹脂をコーティングしたと表現する方が適し
ているものも含まれる。
【0035】樹脂中に埋設する編布としては通常の編布
でも構わないがより好ましい例としては、インレイ編布
を挙げることができる。インレイ編布とは通常の編布中
に直線状の補強繊維を編み込んだ構成となっているもの
で、補強繊維と平行の方向には、伸縮性が少なく寸法安
定性、耐引裂性に優れた性質を示す。その補強繊維を無
端キャリア2の長手方向に合わせることによって無端キ
ャリア2の長手方向の強力を高めることができ、寸法安
定性、対引裂性を向上させることができる。
【0036】インレイ編布の補強繊維としてはアラミド
繊維やガラス繊維、カーボン繊維、PBO繊維を用いる
ことによってなおさら前記のような物性は向上させるこ
とができる。
【0037】編布の素材として用いるものは、ポリエス
テル繊維、ポリアミド繊維、液晶ポリマー、ポリイミド
繊維、ポリアミドイミド繊維、ポリパラフェニレン−
2,6−ベンゾビスオキサゾール(PBO)繊維などを
用いることができる。
【0038】更に無端キャリア2として用いられる樹脂
には短繊維を充填することも可能であり、短繊維を充填
することによって無端キャリア表面の摩擦係数を低くす
ることができるとともに、耐摩耗性を上げることもでき
る。
【0039】短繊維として用いられるものとしては、ポ
リアミド繊維やアラミド繊維等の化学繊維、金属繊維、
カーボン繊維等が挙げられ、それらを充填することによ
って強化樹脂とすることができる。また、繊維分を部分
的に露出させたりして摺動面を補強したり、表面の摩擦
係数を調整することも可能である。
【0040】また、樹脂中に二硫化モリブデン、グラフ
ァイト、フッ素系樹脂から選ばれてなる少なくとも一つ
を混入することによっても無端キャリア2の表面の摩擦
係数を低くすることができる。
【0041】フッ素系樹脂としては、ポリ四フッ化エチ
レン(PTFE)、ポリフッ化エチレンプロピレンエー
テル(PFPE)、4フッ化エチレン6フッ化プロピレ
ン共重合体(PFEP)、ポリフッ化アルコキシエチレ
ン(PFA)等が挙げられる。
【0042】
【実施例】次に、本発明の実施例と比較例を用いてベル
トを走行させ本発明における効果を確かめた。
【0043】[実施例1]実施例1に用いたベルトとし
ては芯材にはジュラルミンを用いて樹脂層にはフェノー
ル樹脂100重量部にカーボン繊維を40重量部配合し
たものを用いて、無端キャリアにはポリエステル編布で
補強したポリイミド樹脂フィルムの0.5mm厚みのも
のを4層積層したものを用いて3mmピッチで3mm厚
みのブロックを230個配列した図1に示すような形状
のベルトとした。なお、ブロックの前後面であるブロッ
ク同士の接触面には両方にフッ素コーティングとしてP
TFE塗料を塗布してオーブン中で380℃の温度で3
0min焼きつけたブロックを使用した。
【0044】[実施例2]実施例2はブロックのフッ素
コーティングの塗料としてPFA塗料を用いた以外は実
施例1と同じベルトとした。
【0045】[実施例3]実施例3はブロックのフッ素
コーティングの塗料としてPFEP塗料を用いた以外は
実施例1と同じベルトした。
【0046】[実施例4]実施例4はブロックのフッ素
コーティングの塗料としてPTFEをエポキシ樹脂系の
塗料中に50%配合した塗料を用いた以外は実施例1と
同じベルトした。
【0047】[実施例5]実施例5はブロックのフッ素
コーティングの塗料としてPTFEをポリアミドイミド
樹脂系の塗料中に50%配合した塗料を用いた以外は実
施例1と同じベルトした。
【0048】[実施例6]実施例6はブロックのフッ素
コーティングの塗料としてPTFEをポリフェニレンサ
ルファイド樹脂系の塗料中に50%配合した塗料を用い
た以外は実施例1と同じベルトした。
【0049】[比較例]比較例としてはフッ素コーティ
ングを行わなかった以外は実施例1のベルトと同じベル
トとした。
【0050】以上の実施例1〜6と比較例のベルトを用
いて、まずフッ素コーティングをした部分の動摩擦係数
を測定し、次いで表1に示すような走行条件でベルトを
走行させ、ブロックの内周側の傾斜面が始まる部分の摩
耗量を測定した。その結果を表2に示す。
【0051】
【表1】
【0052】
【表2】
【0053】以上、表2の結果のように、ブロック同士
が接触する面にフッ素コーティングしたブロックはその
部分の動摩擦係数がフッ素コーティングをしていないも
のと比べて低いものとなっており、ベルトを走行させた
結果においてもブロックの摩耗量は格段に少なくなって
いることがわかる。
【0054】
【発明の効果】以上のように本発明の請求項1では複数
のブロックの係合溝を無端キャリア上に長手方向摺動可
能に係合しており、ブロックの前面にはベルトがプーリ
に巻きかかった際に屈曲可能なように内周側に傾斜面を
有する高負荷伝動ベルトにおいて、ブロック同士が接触
する面の少なくとも一方にフッ素樹脂をコーティングし
たことを特徴とする。
【0055】ブロック同士が接触する面にフッ素樹脂を
コーティングすることによって摩擦係数が小さくなるの
で、摩耗を少なくすることができ、ベルトの寿命を大幅
に延長することができると共にブロックの摩耗によるが
たつきをなくしベルト走行中における騒音を減らすこと
ができる。
【0056】また、請求項2ではブロックを構成する樹
脂がエポキシもしくはフェノール樹脂100重量部に対
して補強材としてカーボン繊維を30〜50重量部充填
している。
【0057】ブロックの樹脂層の配合を以上のようなも
のにすることによって、ブロック本体の曲げ剛性を十分
にすると共に、ブロック側面のプーリと接触する面にお
ける摩擦係数を所定の範囲に保ち、また、ブロックが硬
すぎることもなくプーリとの衝突で衝撃音を発生するこ
とのないベルトを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】高負荷伝動ベルトの断面図である。
【図2】ブロックの側面図である。
【図3】本発明の高負荷伝動ベルトの別の実施例に関わ
る断面図である。
【符号の説明】 1 高負荷伝動ベルト 2 無端キャリア 3 ブロック 4 ベルト側部 5 連結部材 6 係止部 7 凸部 8 凹部 9 芯材 10 樹脂層 11 ブロック同士の接触面 12 ブロック同士の接触面 T 傾斜面

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のブロックの係合溝を無端キャリア
    上に長手方向摺動可能に係合しており、ブロックの前面
    にはベルトがプーリに巻きかかった際に屈曲可能なよう
    に内周側に傾斜面を有する高負荷伝動ベルトにおいて、
    ブロック同士が接触する面の少なくとも一方にフッ素樹
    脂をコーティングしたことを特徴とする高負荷伝動ベル
    ト。
  2. 【請求項2】 ブロックを構成する樹脂がエポキシもし
    くはフェノール樹脂100重量部に対して補強材として
    カーボン繊維を30〜50重量部充填した請求項1記載
    の高負荷伝動ベルト。
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