JP2000249012A - エンジンの燃料供給装置 - Google Patents

エンジンの燃料供給装置

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JP2000249012A
JP2000249012A JP11050443A JP5044399A JP2000249012A JP 2000249012 A JP2000249012 A JP 2000249012A JP 11050443 A JP11050443 A JP 11050443A JP 5044399 A JP5044399 A JP 5044399A JP 2000249012 A JP2000249012 A JP 2000249012A
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Japan
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pressure
fuel
engine
fuel pump
speed
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JP11050443A
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Takeshi Motoyama
雄 本山
Akihiko Okubo
明彦 大久保
Shinji Sasamoto
真司 笹本
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Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
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Publication date
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    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
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    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンジン回りが大型化し重量が嵩むことがな
いようにするとともに、エンジン高回転時に燃料噴射量
が不足することがないようにしながら、クラッチオフの
アイドリング運転時でも燃料ポンプを確実に駆動できる
ようにする。 【解決手段】 電動式燃料ポンプ22の出力と燃料供給
系の圧力設定手段25での設定圧力とをエンジン運転状
態に対応させてそれぞれ増減させるECU2を備える。
このECU2を、エンジン1の動力が後輪に伝達されな
い状態で燃料ポンプ出力と前記設定圧力とを変える構成
とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する利用分野】本発明は、スクータや小型雪
上車などの小型車両のエンジンや、負荷との間にクラッ
チを配して利用される汎用エンジンや、船舶用エンジン
にインジェクタによって燃料を供給するエンジンの燃料
供給装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、自動二輪車用エンジンの燃料供給
装置は、燃料タンク、インジェクタおよび噴射圧力設定
手段(レギュレータ)などを有する燃料循環系に使用す
る燃料ポンプとして、電動式のものを用いている。
【0003】前記燃料ポンプの電源はエンジンに設けた
発電機であり、発電機が発電した電力を直接、またはバ
ッテリーを介して燃料ポンプに供給している。従来の燃
料供給装置においては、燃料ポンプの回転数(燃料圧
力)と噴射圧力設定手段での設定値を一定とし、インジ
ェクタでの噴射時期、噴射期間を変えることによって燃
料噴射量を制御している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、上述したよ
うに構成した従来の燃料供給装置を例えばスクータに装
備すると、アイドリング運転時に燃料ポンプに供給する
電力が不足し易くなるという問題があった。これは、ス
クータの発電機(フライホイールマグネトウ)は、エン
ジン回転数の低下に伴って発電量が低減するからであ
る。
【0005】このような不具合を解消するためには、発
電量が多い発電機や容量が多いバッテリーを装備した
り、燃料ポンプとして消費電力量が少ないものを使用す
ることが考えられる。しかし、発電量が多い発電機や、
容量が多いバッテリーは相対的に大型であるから、これ
らを搭載すると車両全体が大型化し重量も嵩んでしま
う。このため、スクータなどの小型車両には装備するこ
とはできない。また、消費電力量が少ない燃料ポンプ
は、最大出力が相対的に小さくなるから、この種の燃料
ポンプを採用したのではエンジン高回転時に燃料噴射量
を確保できなくなってしまう。
【0006】本発明はこのような問題点を解消するため
になされたもので、自動二輪車用エンジンのみでなく上
記した他のエンジンにおいても、エンジンを含む全体が
大型化したり、重量が嵩むことなく、また、エンジン高
回転時に燃料噴射量が不足することがないようにしなが
ら、アイドリング運転時でも燃料ポンプを確実に駆動で
きるようにすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明に係るエンジンの燃料供給装置は、電動式燃料
ポンプの出力と燃料供給系の圧力設定手段での設定圧力
とをエンジン運転状態に対応させてそれぞれ増減させる
燃料噴射圧切換手段を備え、この燃料噴射圧切換手段
を、エンジンの動力が負荷に伝達されない状態で燃料ポ
ンプ出力と前記設定圧力とを変える構成としたものであ
る。
【0008】本発明によれば、アイドリング運転時など
の低速運転時に燃料ポンプの電力消費量を低減させるこ
とができるから、エンジンに装備する発電機やバッテリ
ーとして小型かつ軽量のものを使用することができる。
エンジンと負荷との間の動力伝達系が切断されている状
態で燃料噴射圧力が変更されるから、圧力変更に伴って
燃焼が不安定になったとしても違和感を与えることはな
い。
【0009】
【発明の実施の形態】第1の実施の形態 以下、本発明に係るエンジンの燃料供給装置の一実施の
形態を図1ないし図5によって詳細に説明する。図1は
本発明に係るエンジンの燃料供給装置を示す構成図、図
2は圧力設定手段の構成図、図3は各種の設定値を求め
るためのマップを示すグラフ、図4は燃料ポンプの動作
を説明するためのグラフを示す。図5は本発明に係る燃
料供給装置の動作を説明するためのフローチャートであ
る。
【0010】これらの図において、符号1で示すもの
は、この実施の形態による遠心クラッチを有する小型雪
上車用やスクータ用のエンジンである。このエンジン1
は、2サイクル単気筒型の電子制御式もので、図1中に
符号2で示すECUによって後述する燃料供給装置3お
よび点火装置4が制御される構造を採っている。
【0011】図1において、符号5で示すものはシリン
ダ、6はクランクケース、7はピストン、8はコンロッ
ド、9はクランク軸、10はフライホイールマグネトウ
である。前記シリンダ5には点火プラグ11と筒内噴射
式インジェクタ12を装着し、クランクケース6には吸
気管13を接続している。この吸気管13にスロットル
弁14を介装するとともに、オイル供給装置15を接続
している。
【0012】このオイル供給装置15は、図1中に符号
16で示すオイルタンクに貯留したオイルをオイルポン
プ17によって吸気通路に供給する構造を採っている。
なお、前記スロットル弁14には、スロットル弁開度を
検出して検出データを前記ECU2に送出するスロット
ル弁開度検出用センサ(図示せず)を装着している。
【0013】前記クランク軸9は、図示していない遠心
クラッチおよびVベルト式自動変速機を介して後輪に接
続している。この動力伝達系は、従来のスクータと同一
の構造を採っている。この実施の形態では、クランク軸
9の回転を検出して検出データをECU2に送出するク
ランク角センサ(図示せず)をクランクケース6に設け
ている。
【0014】前記フライホイールマグネトウ10は、ク
ランク軸9が回転することによって発電する従来周知の
ものを使用し、電圧設定用レギュレータ18を介してE
CU2およびバッテリー19に接続している。
【0015】前記燃料供給装置3は、図1中に符号21
で示す燃料タンクに貯留された燃料を燃料ポンプ22に
よって燃料循環通路23に循環させ、燃料ポンプ22の
下流側に接続した前記インジェクタ12から燃料をシリ
ンダ5内に噴射する構造を採っている。燃料循環通路2
3には、燃料タンク21と燃料ポンプ22の燃料入口と
の間にフィルタ24を介装するとともに、燃料ポンプ2
2の燃料出口と燃料タンク21との間に圧力設定手段2
5を介装している。
【0016】この圧力設定手段25と燃料ポンプ22と
の間の高圧部分23aに前記インジェクタ12と二つの
ダンパー26を接続している。ダンパー26は、燃料循
環通路23中に生じる脈動を減衰させるために設けてお
り、燃料循環通路23の壁の一部を構成するダイヤフラ
ム26aを圧縮コイルばね26bによって燃料側に付勢
する構造を採っている。
【0017】前記燃料ポンプ22は、電動式の容積型ポ
ンプで、出力をこの実施の形態では大小、2段階に切換
えることができる構造のものを使用している。すなわ
ち、燃料ポンプ22の出力を、アイドリング運転に必要
な燃料噴射量を確保できるような低出力値と、エンジン
回転数が最大になるときでも燃料供給量が十分になるよ
うな高出力値とに切換えることができるようにしてい
る。この燃料ポンプ22の出力および出力切換時期はE
CU2が制御する。
【0018】前記圧力設定手段25は、この実施の形態
では図2に示すように圧力設定用レギュレータを2個使
用してインジェクタ12側の燃料圧力を低圧または高圧
に切換える構造を採っている。詳述すると、この圧力設
定手段25は、燃料循環通路23におけるインジェクタ
下流側と燃料タンク21との間に低圧用レギュレータ2
7と高圧用レギュレータ28を並列に接続し、低圧用レ
ギュレータ27の上流側に電磁弁29を介装することに
よって構成している。
【0019】前記両レギュレータ27,28は、燃料の
圧力が作用するダイヤフラム30に弁体31を設け、前
記ダイヤフラム30を圧縮コイルばね32によって弁が
閉じる方向へ付勢する構造を採っている。圧縮コイルば
ね32の弾発力は、低圧用レギュレータ27と高圧用レ
ギュレータ28とで弾発力が異なるものを使用してい
る。
【0020】低圧用レギュレータ27に使用する圧縮コ
イルばね32は、低圧用レギュレータ27より上流側の
燃料圧力が、アイドリング運転に必要な燃料噴射量を確
保できる値になるように弾発力を設定している。高圧用
レギュレータ28に使用する圧縮コイルばね32は、高
圧用レギュレータ28より上流側の燃料圧力が、エンジ
ン回転数が最大になるときでも燃料供給を確実に実施で
きる値になるように弾発力を設定している。
【0021】すなわち、この圧力設定手段25によれ
ば、電磁弁29が開いている状態では、燃料圧力は低圧
用レギュレータ27での設定圧力になり、電磁弁29が
閉じている状態では、燃料圧力は高圧用レギュレータ2
8での設定圧力になる。電磁弁29は、非励磁状態で開
く構造のものを使用している。この電磁弁29の開閉は
ECU2が制御する。なお、電磁弁29の駆動源は、こ
の実施の形態ではプッシュプルソレノイドを使用してい
る。なお、電磁弁29の駆動源としては、ロータリーソ
レノイドやステッピングモータなども用いることができ
る。
【0022】前記点火装置4は、前記点火プラグ11
と、この点火プラグ11に高電圧を印加するCDIユニ
ット33および図示しない点火コイルとから構成してい
る。CDIユニット33は、ECU2が制御し、点火制
御信号を入力したときに点火プラグ11に高電圧を印加
する。
【0023】前記ECU2は、スロットル弁開度検出用
センサによって検出したスロットル弁開度と、クランク
角センサによって検出したエンジン回転数とに対応する
点火時期、燃料噴射時期(燃料噴射を開始する時期)、
燃料噴射期間(燃料を噴射している時間)をそれぞれ図
3に示すマップから読出し、CDIユニット33を前記
点火時期に点火されるように制御するとともに、インジ
ェクタ12を前記燃料噴射時期、燃料噴射期間で燃料が
噴射されるように制御する。このECU2が本発明に係
る燃料噴射圧切換手段を構成している。
【0024】点火時期マップを図3(a)に示し、燃料
噴射時期マップを図3(b)に示す。燃料噴射期間のマ
ップを図3(c),(d)に示す。点火時期マップは、
スロットル弁開度が小さいほど点火時期が進角し、エン
ジン回転数が高いほど点火時期が進角するように設定し
ている。燃料噴射時期マップは、エンジン回転数が高い
ほど進角し、スロットル弁開度が小さいほど僅かながら
進角するように設定している。
【0025】図3(c)は、アイドリング時に参照する
低速域用のマップ、図3(d)は、エンジン運転域がア
イドリング運転域を越えた運転域にあるときに参照する
高速域用のマップである。ECU2は、エンジン回転数
が予め定めた圧力切換回転数以下であるときには、図3
(c)で示す低速域用マップから読込んだ燃料噴射期間
でインジェクタ12を制御し、エンジン回転数が前記圧
力切換回転数を上回っているときには、図3(d)で示
す高速域用マップから読込んだ燃料噴射期間でインジェ
クタ12を制御する。前記圧力切換回転数とは、遠心ク
ラッチが切断状態から接続状態に変わるときのエンジン
回転数より僅かに低い回転数である。すなわち、遠心ク
ラッチが切断状態であるときに、燃料噴射期間のデータ
が変更される。図3(c)に示す低速域用マップは、ス
ロットル弁開度が大きいほど燃料噴射期間が長くなり、
エンジン1のトルクが最大になるようなエンジン回転数
で燃料噴射期間が最長になるように設定している。図3
(d)に示す高速域用マップは、低速域用マップを縦軸
(燃料噴射期間)方向に縮小したような特性をもつよう
に設定している。
【0026】また、ECU2は、エンジン回転数が前記
圧力切換回転数以下であるときには、燃料ポンプ22の
出力を低出力値に設定するとともに圧力設定手段25の
電磁弁29を開状態とし、エンジン回転数が前記圧力切
換回転数を上回っているときには、燃料ポンプ22の出
力を高出力値に設定するとともに前記電磁弁29を閉状
態とする構成を採っている。
【0027】すなわち、図4(a)に示すように、実際
のエンジン回転数が前記圧力切換回転数より低いときに
は、燃料循環通路23における燃料ポンプ22と圧力設
定手段25との間の高圧部分23aの燃料圧力が相対的
に低くなる。一方、実際のエンジン回転数が前記圧力切
換回転数を上回ると、前記燃料圧力は相対的に高くな
る。このように燃料圧力が変化するのは、遠心クラッチ
が接続状態になる回転数より実際のエンジン回転数の方
が低いときである。
【0028】燃料圧力が相対的に低いと、図4(b)中
に一点鎖線で示すように、燃料ポンプ22を駆動するた
めに必要な電力(要求電力)が少なくてよい。このた
め、フライホイールマグネトウ10が発電する電力(同
図中に実線で示す)より燃料ポンプ22の要求電力の方
が少なくなり、アイドリング運転域でも確実に燃料ポン
プ22を駆動することができる。なお、同図中に右下が
りのハッチングを施して示した領域は、燃料圧力を高圧
に維持する従来の装置において電力不足になる領域であ
る。
【0029】また、圧力切換回転数、すなわち燃料圧力
が低圧から高圧へ切換えられたり、高圧から低圧へ切換
えられるエンジン回転数は、図4(c)に示すように、
使用頻度が最も少なくなる回転数に設定している。言い
換えれば、アイドリング状態から走行走行状態に移行す
る過渡域での回転数に設定している。このため、燃料圧
力の変化に伴って燃焼不良が発生したとしても、発生頻
度はきわめて少なくなる。
【0030】次に、上述したように構成した燃料供給装
置3の動作を前記ECU2の構成のさらに詳細な説明も
合わせて図5によって説明する。エンジン始動のために
クランキングを実施するときからエンジン1が停止する
までの間は、ECU2は図5のステップS1で示すよう
に、エンジン回転数およびスロットル弁開度を常に検出
する。
【0031】そして、ECU2は、ステップS2で前記
エンジン回転数およびスロットル弁開度に対応する点火
時期、燃料噴射時期、低速域用噴射時期、高速域用噴射
時期を図3に示すマップから読込み、ステップS3で現
在のエンジン回転数が圧力切換回転数より低いか否かを
判定する。
【0032】判定結果がYESの場合には、ECU2は
ステップS4で燃料ポンプ22の出力を低出力値に設定
するとともに、インジェクタ12にマップから読込んだ
燃料噴射時期で低速域用噴射期間だけ燃料を噴射するよ
うにインジェクタ制御信号を送出する。また、このとき
には、ECU2はCDIユニット33にマップから読込
んだ点火時期で点火されるように点火制御信号を送出す
る。なお、このときには、圧力設定手段25の電磁弁2
9には通電しない。この結果、電磁弁29は開状態を維
持するから、圧力設定手段25での設定圧力は、低圧用
レギュレータ27での設定圧に依存して低圧になる。
【0033】一方、前記ステップS3の判定結果がN
O、すなわちエンジン回転数が圧力切換回転数を上回っ
ているときには、ステップS5でECU2は前記電磁弁
29に通電してこれを閉状態とする。この結果、低圧用
レギュレータ27に燃料圧力が伝播されることはなくな
り、圧力設定手段25での設定圧力は高圧用レギュレー
タ28での設定圧に依存して高圧になる。
【0034】次に、ECU2はステップS6で燃料ポン
プ22の出力を高出力値に設定するとともに、インジェ
クタ12にマップから読込んだ燃料噴射時期で低高速域
用噴射期間だけ燃料を噴射するようにインジェクタ制御
信号を送出する。さらに、ECU2はCDIユニット3
3にマップから読込んだ点火時期で点火されるように点
火制御信号を送出する。
【0035】このように燃料供給系および点火系を制御
した後、ECU2はステップS7でエンジン1が停止し
ているか否かを判定する。この判定は、エンジン回転数
に基づいて実施する。エンジン1が停止していると判定
した場合には全ての制御を停止し、エンジン1が運転中
である場合には、ステップS1に戻って上述した制御を
繰り返す。
【0036】したがって、上述したように構成した燃料
供給装置3は、アイドリング運転時などの低速運転時に
燃料ポンプ22の電力消費量を低減させることができる
から、エンジン1に装備する発電機(フライホイールマ
グネトウ10)やバッテリー19として小型で軽量なも
のを使用することができる。
【0037】また、エンジン1と後輪との間の動力伝達
系が切断されている状態で燃料噴射圧力が変更されるか
ら、圧力変更に伴って燃焼が不安定になったとしても乗
員に違和感を与えることはない。
【0038】第2の実施の形態 圧力設定手段25は図6および図7に示すように一つの
レギュレータによって構成することができる。図6は圧
力設定手段の他の例を示す構成図、図7はばねを2種類
備えたレギュレータを示す断面図である。これらの図に
おいて、前記図1ないし図5で説明したものと同一もし
くは同等の部材については、同一符号を付し詳細な説明
は省略する。図6において矢印Pfは燃料圧力を示す。
【0039】図6および図7に示す圧力設定手段25
は、何れも一つのレギュレータ41で設定圧力を低圧と
高圧とに切換えることができる構造を採っている。図6
(a)に示したレギュレータ41は、圧縮コイルばね4
2を収容した気室43にクランク軸9によりベルト駆動
される不図示の空気ポンプの吐出圧P1が伝播されるよ
うに形成している。符号44はダイヤフラムを示し、4
5は弁体を示す。
【0040】この構造を採ることにより、エンジン回転
数が増大して空気ポンプの吐出圧力が増大することによ
って、ダイヤフラム44を弁が閉じる方向へ押圧する押
圧力が増大するから、燃料圧力を除々に増減することが
できる。
【0041】図6(b)に示したレギュレータ41は、
ダイヤフラム44の有効面積を変化させる操作子46を
設け、この操作子46を図示していないアクチュエータ
で駆動する構造を採っている。操作子46は、可動円筒
部46aと大気圧P0 を導く窓のある天井部46bとか
らなる。ケース41は、ダイヤフラム44を挾んで可動
円筒部46aと対向する部分が円筒状に突出する突出部
41aとなっている。
【0042】この構造を採る場合には、操作子46をf
方向(押圧する方向)に移動させ、ダイヤフラム44を
可動円筒部46aと突出部41aで挟み込み、ダイヤフ
ラム44の一方の側に作用する大気圧P0 および他方の
側に作用する燃料圧力Pfのそれぞれの前記有効作用面
積を小さくすることによって、燃料圧力が相対的に高圧
になり、前記有効作用面積を大きくすることによって燃
料圧力が相対的に低圧になる。なぜならば、燃料圧力P
f、大気圧P0 圧縮コイルばね42の弾発力Fおよび前
記有効面積Aの間には、Pf=P0 +F/Aの関係が成
り立つからである。
【0043】図6(c)に示したレギュレータ41は、
圧縮コイルばね42におけるダイヤフラム44とは反対
側の端部に押圧子47を接続し、この押圧子47を図示
していないアクチュエータで駆動する構造を採ってい
る。この構造を採る場合には、前記押圧子47を押圧し
て圧縮コイルばね42の弾発力Fを増大させることによ
って燃料圧力が相対的に高圧になり、押圧子47による
押圧を解除することによって燃料圧力が相対的に低圧に
なる。
【0044】図7に示したレギュレータ41は、ダイヤ
フラム44を2種類の圧縮コイルばねで付勢する構造を
採っている。すなわち、レギュレータハウジング41a
と弁体45との間に弾装した低圧用圧縮コイルばね51
と、押圧子47と弁体45との間に弾装した高圧用圧縮
コイルばね52とを使用している。押圧子47には、図
示していないアクチュエータを接続している。
【0045】このように構成すると、弁体45を閉じる
方向に押圧する押圧力は、前記二つの圧縮コイルばね5
1,52の弾発力の総和になるから、同図(a)に示す
ように押圧子47を押圧しない状態では高圧用圧縮コイ
ルばね52の弾発力が相対的に小さくなって燃料圧力が
相対的に低圧になる。一方、同図(b)に示すように、
押圧子47を押圧して高圧用圧縮コイルばね52の弾発
力を増大させることによって、燃料圧力が相対的に高圧
になる。
【0046】この構造を採ることにより、押圧子47を
押圧するために必要な押圧力は低圧時の両ばね51,5
2の総弾発力と高圧時の両ばね51,52の総弾発力と
の差に相当する力でよいから、図6(c)で示したよう
に圧縮コイルばねを1個とする構造に較べて押圧子47
を押圧する力が小さくてよい。すなわち、押圧子47を
押圧するアクチュエータとして出力が相対的に小さく小
型のものを使用することができる。
【0047】第3の実施の形態 本発明に係る燃料供給装置は、人為的に操作するクラッ
チを備えた汎用エンジン駆動の各種機械や、船外機や、
小型滑走艇あるいは車両等にも適用することができる。
この実施の形態による燃料供給装置を図8によって詳細
に説明する。図8は人為的に操作するクラッチを装備し
たエンジンに用いる燃料供給装置の動作を説明するため
のフローチャートである。この実施の形態においては、
前記図1で説明したものと同一もしくは同等の部材につ
いては、同一の符号を用い、ここにおいて詳細な説明は
省略する。
【0048】この実施の形態による燃料供給装置を実現
するためには、クラッチの切断状態・接続状態を検出す
るためのクラッチセンサ(図示せず)をクラッチに設け
るとともに、変速機に変速ポジションを検出するギヤポ
ジションセンサ(図示せず)を設ける。
【0049】なお、クラッチの切断状態・接続状態を検
出するクラッチセンサは、クラッチ操作子の位置の変化
を検出する構造や、変速機のドライブギヤとドリブンギ
ヤとの速度差を検出する構造を採ることができる。後者
の構造を採る場合には、前記両ギヤの速度差が予め定め
た設定値以上であるときにクラッチが切断されているこ
とを検出する構成とする。
【0050】ECU2は、燃料圧力を低圧または高圧に
切換える時期を検出する構成が異なる他は、上述した実
施の形態を採るときと同じ構成を採っている。圧力設定
手段25は、この実施の形態では第1の実施の形態を採
るときに用いたものを使用している。燃料ポンプ22の
出力を低出力値と高出力値とで切換える構成や、燃料噴
射時期、燃料噴射期間、点火時期をマップを用いて制御
する構成も同一である。
【0051】この実施の形態による燃料供給装置の動作
をECU2の構成の説明と合わせて図8によって詳細に
説明する。この実施の形態を採る場合でも、エンジン始
動のためにクランキングを実施するときからエンジン1
が停止するまでの間は、ECU2は図8のステップS1
で示すように、エンジン回転数およびスロットル弁開度
を常に検出する。
【0052】そして、ECU2は、ステップS2で前記
エンジン回転数およびスロットル弁開度に対応する点火
時期、燃料噴射時期、低速域用噴射時期、高速域用噴射
時期を図3に示すマップから読込む。
【0053】このように各種の制御データを読込んだ
後、ステップP1でECU2はクラッチが切断状態か否
かを判定する。クラッチが切断されているときには、E
CU2はステップS4で燃料ポンプ22の出力を低出力
値に設定するとともに、インジェクタ12にマップから
読込んだ燃料噴射時期で低速域用噴射期間だけ燃料を噴
射するようにインジェクタ制御信号を送出する。これと
ともに、ECU2はCDIユニット33にマップから読
込んだ点火時期で点火されるように点火制御信号を送出
する。圧力設定手段25の電磁弁29には通電しない。
この結果、電磁弁29は開状態を維持し、圧力設定手段
25での設定圧力は、低圧用レギュレータ27での設定
圧に依存して低圧になる。
【0054】一方、ステップP1で判定結果がNO、す
なわちクラッチが接続状態であるときには、ECU2は
ステップP2でスロットル弁開度がアイドリング開度で
あるか否かを判定する。アイドリング状態であるときに
は前記ステップS4に進んで上述したように低速運転用
の制御を実施し、アイドリング状態ではないときにはス
テップP3に進んで変速機のポジションがニュートラル
であるか否かを判定する。
【0055】変速機がニュートラル状態である場合に
は、前記ステップS4に進んで低速運転用の制御を実施
し、ニュートラル状態ではない場合には、ステップS5
でECU2は前記電磁弁29に通電してこれを閉状態と
する。このため、圧力設定手段25での設定圧力は高圧
用レギュレータ28の設定圧に依存して高圧になる。
【0056】次に、ECU2はステップS6で燃料ポン
プ22の出力を高出力値に設定するとともに、インジェ
クタ12にマップから読込んだ燃料噴射時期で低高速域
用噴射期間だけ燃料を噴射するようにインジェクタ制御
信号を送出する。これとともに、ECU2はCDIユニ
ット33にマップから読込んだ点火時期で点火されるよ
うに点火制御信号を送出する。
【0057】このように燃料供給系および点火系を制御
した後、ステップS7でエンジン1が停止しているか否
かを判定する。エンジン1が停止している場合には全て
の制御を停止し、エンジン運転中である場合には、ステ
ップS1に戻って上述した制御を繰り返す。
【0058】このように人為的に操作するクラッチを備
えている場合であっても、アイドリング運転時などの低
速運転時に燃料ポンプ22の電力消費量を低減させるこ
とができるから、エンジン1に装備する発電機(フライ
ホイールマグネトウ10)やバッテリー19として小型
で軽量なものを使用することができる。しかも、エンジ
ン1と後輪との間の動力伝達系が切断されている状態で
燃料噴射圧力が変更されるから、圧力変更に伴って燃焼
が不安定になったとしても乗員に違和感を与えることは
ない。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の発明
によれば、アイドリング運転時などの低速運転時に燃料
ポンプの電力消費量を低減させることができるから、エ
ンジンに装備する発電機や、バッテリーとしては小型で
軽量なものを使用することができる。したがって、エン
ジン回りが大型化したり、エンジン高回転時に燃料噴射
量が不足することがないようにしながら、アイドリング
運転時でも燃料ポンプを確実に駆動することができる。
【0060】また、エンジンと負荷との間の動力伝達系
が切断されている状態で燃料噴射圧力が変更されるか
ら、圧力変更に伴って燃焼が不安定になったとしても乗
員に違和感を与えることはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るエンジンの燃料供給装置を示す
構成図である。
【図2】 圧力設定手段の構成図である。
【図3】 各種の設定値を求めるためのマップを示すグ
ラフである。
【図4】 燃料ポンプの動作を説明するためのグラフで
ある。
【図5】 本発明に係る燃料供給装置の動作を説明する
ためのフローチャートである。
【図6】 圧力設定手段の他の例を示す構成図である。
【図7】 ばねを2種類備えたレギュレータを示す断面
図である。
【図8】 人為的に操作するクラッチを装備したエンジ
ンに用いる燃料供給装置の動作を説明するためのフロー
チャートである。
【符号の説明】
1…エンジン、2…ECU、12…インジェクタ、21
…燃料タンク、22…燃料ポンプ、25…圧力設定手
段、27,28…レギュレータ。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電動式燃料ポンプと圧力設定手段との間
    にインジェクタを介装したエンジンの燃料供給装置であ
    って、燃料ポンプの出力と圧力設定手段での設定圧力と
    をエンジンの運転状態に対応させてそれぞれ増減させる
    燃料噴射圧切換手段を備え、この燃料噴射圧切換手段
    を、エンジンの動力が負荷に伝達されない状態で燃料ポ
    ンプ出力と前記設定圧力とを変える構成としたことを特
    徴とするエンジンの燃料供給装置。
JP11050443A 1999-02-26 1999-02-26 エンジンの燃料供給装置 Pending JP2000249012A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010024852A (ja) * 2008-07-15 2010-02-04 Toyota Motor Corp 内燃機関の燃料供給装置
JP2010024853A (ja) * 2008-07-15 2010-02-04 Toyota Motor Corp 内燃機関の制御装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010024852A (ja) * 2008-07-15 2010-02-04 Toyota Motor Corp 内燃機関の燃料供給装置
JP2010024853A (ja) * 2008-07-15 2010-02-04 Toyota Motor Corp 内燃機関の制御装置

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