JP2000248988A - 空燃比センサのヒータ制御装置 - Google Patents

空燃比センサのヒータ制御装置

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JP2000248988A
JP2000248988A JP11053300A JP5330099A JP2000248988A JP 2000248988 A JP2000248988 A JP 2000248988A JP 11053300 A JP11053300 A JP 11053300A JP 5330099 A JP5330099 A JP 5330099A JP 2000248988 A JP2000248988 A JP 2000248988A
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宏二 井手
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俊成 永井
Naohide Izumitani
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、機関開始直後から確実に空燃比フ
ィードバック制御が実行されるようにプリヒートを行う
空燃比センサのヒータ制御装置を提供することを目的と
する。 【解決手段】運転者が所持する送信器64からの無線信
号を受信器65が受信すると、車両と運転者との距離R
が検出される(ステップ100)。そして、プリヒート
を行うか否かが判別される。プリヒートが行われる場
合、車両と運転者との距離Rに応じて目標温度Tcが設
定され、センサ温度Tが目標温度Tcとなるようにヒー
タ66への通電量が制御される。例えば、車両と運転者
との距離RがR2≦R<R1の場合(ステップ10
8)、目標温度Tcは最も低いT1に設定される。ま
た、車両と運転者との距離RがR3≦R<R2の場合
(ステップ112)、目標温度TcはT2(>T1)に
設定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空燃比センサのヒ
ータ制御装置に関し、特に、内燃機関の始動前に空燃比
センサをプリヒートする機能を有する空燃比センサのヒ
ータ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関では、排気通路の空燃比に基づ
いて燃料噴射量を補正することにより、空燃比を理論空
燃比に向けて制御する空燃比フィードバック制御が実行
される。空燃比フィードバック制御を行うことで触媒コ
ンバータによる排気ガスの浄化性能が高く維持されると
共に、燃費の悪化が防止される等の効果が得られる。か
かる空燃比フィードバック制御を実現すべく、排気通路
には空燃比を検出する空燃比センサが設けられる。一般
に、空燃比センサは、数百度以上の活性化温度まで加熱
されて活性した状態で、酸素濃度に応じた信号を出力す
る特性を有している。このため、空燃比センサには、活
性化温度まで加熱するためのヒータが内蔵される。空燃
比センサのヒータへの通電が開始された後、センサ温度
が活性化温度に達するまで、すなわち、空燃比センサの
出力信号に基づく空燃比フィードバック制御が可能とな
るまでには、ある程度の時間が必要とされる。そこで、
従来より、例えば、特開平5−202785号公報に開
示される如く、内燃機関の始動直後から空燃比フィード
バック制御を開始できるように、内燃機関の始動前にヒ
ータへの通電を開始するプリヒートが行われている。こ
の空燃比制御装置では、車両ドアのオープンが検出され
た場合に内燃機関の始動を予測し、空燃比センサのヒー
タへのプリヒートを開始することとしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来例の
ように、車両ドアのオープンが検出されてからプリヒー
トを開始するのではセンサ温度の上昇が間に合わず、機
関始動直後から空燃比フィードバック制御を開始できな
い場合がある。また、空燃比センサが活性化温度に達す
るまで内燃機関の始動が許可されない場合には、運転者
が車両内で待機する必要がある。
【0004】本発明は、上記点に鑑みてなされたもので
あり、機関開始直後から確実に空燃比フィードバック制
御が実行されるようにプリヒートを行う空燃比センサの
ヒータ制御装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、請求項1
に記載する如く、内燃機関に設けられた空燃比センサが
備えるヒータに対して機関始動前に通電を行うプリヒー
ト手段を有する空燃比センサのヒータ制御装置であっ
て、車両と運転者との接近状況を検出する接近状況検出
手段と、運転者が車両に対して所定距離以内に接近した
場合に前記プリヒート手段によるヒータへの通電を許可
する許可手段とを備え、前記プリヒート手段は、前記許
可手段により許可された場合に前記ヒータに対する通電
を開始する空燃比センサのヒータ制御装置により達成さ
れる。
【0006】請求項1記載の発明において、プリヒート
手段が機関始動前にヒータへの通電を開始することで、
空燃比センサは機関始動に先立ってヒータへの通電量に
応じた温度まで加熱される。プリヒート手段は、運転者
が車両に対して所定距離以内に接近した場合にヒータへ
の通電を開始する。このため、内燃機関が始動される前
に空燃比センサに対する加熱時間が十分に確保される。
このため、早期にセンサ温度が活性化温度に達して機関
始動直後から確実に空燃比フィードバック制御が行われ
る。ここで、接近状況とは、車両と運転者との距離、車
両に対する運転者の接近速度、及び、方向等である。
【0007】車両に接近してきた運転者が途中で止ま
り、車両と運転者との距離が変化しなくなった場合、内
燃機関が始動される可能性は低下したと判断できる。こ
のような場合に、車両と運転者との距離に応じた通電量
をヒータに与え続けると、電力を無駄に消費することに
なる。そこで、ヒータへの通電をより効率良く行って省
電力化を図るという観点から、請求項2に記載する如
く、請求項1記載の空燃比センサのヒータ制御装置であ
って、車両と運転者との接近状況に応じて前記プリヒー
ト手段による前記ヒータへの通電量を設定する通電量設
定手段を備える構成としてもよい。
【0008】本発明によれば、車両と運転者との接近状
況に応じた通電量がヒータに供給される。このため、長
時間にわたってヒータに対して不必要に大きな電力が供
給されることが防止され、省電力化が達成される。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の一実施例である
空燃比センサのヒータ制御装置が適用された内燃機関の
システム構成図を示す。本実施例の内燃機関は、電子制
御ユニット(以下、ECUと称す)10により制御され
る。図1に示す如く、内燃機関は、シリンダブロック1
2を備えている。シリンダブロック12の内部には、シ
リンダ14およびウォータジャケット16が形成されて
いる。ウォータジャケット16には、水温センサ18が
配設されている。水温センサ18はウォータジャケット
16の内部を流れる冷却水の温度(以下、水温THWと
称す)に応じた信号をECU10に向けて出力する。E
CU10は水温センサ18の出力信号に基づいて水温T
HWを検出する。
【0010】シリンダ14の内部にはピストン20が配
設されている。ピストン20は、シリンダ14の内部
を、図1における上下方向に摺動することができる。シ
リンダブロック12の上部には、シリンダヘッド22が
固定されている。シリンダヘッド22には、吸気ポート
24および排気ポート26が形成されている。シリンダ
ヘッド22の底面、ピストン20の上面、および、シリ
ンダ14の側壁は、燃焼室28を画成している。上述し
た吸気ポート24および排気ポート26は、共に燃焼室
28に開口している。燃焼室28には、点火プラグ30
の先端が露出している。点火プラグ30はECU10か
ら点火信号を供給されることにより、燃焼室28内の燃
料に点火する。
【0011】内燃機関は、また、吸気弁34及び排気弁
36を備えている。吸気ポート24及び排気ポート26
の燃焼室28への開口部には、それぞれ、吸気弁34及
び排気弁36に対する弁座が形成されている。吸気弁3
4及び排気弁36は、各弁座に離着座することにより、
それぞれ吸気ポート24及び排気ポート26を開閉させ
る。
【0012】吸気ポート24には、吸気マニホールド3
8が連通している。吸気マニホールド38には、燃料噴
射弁40が配設されている。燃料噴射弁40はECU1
0から付与される指令信号に応じて燃料を吸気マニホー
ルド38内に噴射する。吸気マニホールド38の上流側
には、サージタンク42が連通している。サージタンク
42の更に上流側には、吸気管44が連通している。吸
気管44には、スロットルバルブ46が配設されてい
る。スロットルバルブ46の近傍には、スロットル開度
センサ48が配設されている。
【0013】吸気管44の上流側にはエアクリーナ50
が配設されている。吸気管44にはエアクリーナ50に
より濾過された外気が流入する。一方、内燃機関の排気
ポート26には、排気通路52が連通している。排気通
路52には、触媒コンバータ54が配設されている。触
媒コンバータ54は、排気ガスに含まれる炭化水素(H
C)、一酸化炭素(CO)、及び、酸化窒素(NOx)
を反応させることにより排気ガスを浄化する。触媒コン
バータ54の上流側及び下流側には、それぞれ、空燃比
センサ56、58が配設されている。本実施例では、空
燃比センサ56、58の構成は同一とされているが、異
なるものとしてもよい。
【0014】内燃機関は、また、回転数センサ60を備
えている。回転数センサ60は内燃機関が所定のクラン
ク角だけ回転する毎にパルス信号をECU10に向けて
出力する。ECU10は、回転数センサ60の出力信号
に基づいて内燃機関の回転数を検出する。本発明が適用
された車両は、リモートドアロック制御によって車両ド
アのロック/ロック解除が行われる。車両のドアロック
は、運転者が所持する送信器64から送信されたドアロ
ックの解除を指示する無線信号を受信器65が受信した
時に解除される。ECU10は、送信器65から受信器
64に対して与えられる無線信号に基づき車両と送信器
64との距離、すなわち、車両と送信器64を所持する
運転者との距離Rを検出する。
【0015】図2は、空燃比センサ56、58の内部構
成を、ECU10との接続回路と共に示す。図2に示す
如く、空燃比センサ56、58は、その内部に、例えば
ジルコニア等の材料により構成されたセンサ素子66
と、センサ素子66を加熱するためのヒータ68とを備
えている。センサ素子66の一方の端子は定電圧源70
に接続され、また、他方の端子はECU10に接続され
ていると共に抵抗器72を介して接地されている。かか
る状態でセンサ素子66に流れる電流(以下、センサ電
流Iと称す)は、センサ素子66の温度(以下、センサ
温度Tと称す)が所定の活性化温度Te(例えば650
゜Cから700゜C)以上の場合に、図1に示す排気通
路52内の酸素濃度に応じて変化する。ECU10に
は、センサ電流Iに応じた電圧が入力され、この入力電
圧に基づいて、排気ガス中の酸素濃度、すなわち、空燃
比が検出される。
【0016】一方、ヒータ68は、通電制御回路74を
介してECU10に接続されている。通電制御回路74
は、ECU10から供給される制御信号に応じて、車載
バッテリー75を電源として、ヒータ68への通電電流
をデューティ制御する。ヒータ68には、また、ヒータ
電圧検出回路76及びヒータ電流検出回路78が接続さ
れている。ヒータ電圧検出回路76は、ヒータ68に印
可される電圧に応じた信号をECU10に向けて出力す
る。また、ヒータ電流検出回路78は、ヒータ68に流
れる電流に応じた信号をECU10に向けて出力する。
ECU10は、これらの信号に基づいてヒータ68の抵
抗値(以下、ヒータ抵抗Rと称す)を検出する。
【0017】ECU10は、後述するように目標温度T
cを設定し、センサ温度Tが目標温度Tcとなるように
ヒータ68への通電量を制御する。なお、ヒータ抵抗R
はヒータ68の温度に応じて変化する。そこで、ECU
10はヒータ抵抗Rに基づいてヒータ68の温度を求
め、このヒータ温度をセンサ温度Tとして用いる。上述
の如く、センサ温度Tが活性化温度Te以上に維持され
た状態では、センサ電流Iは、空燃比に応じて変化す
る。従って、ECU10は、上記の如くヒータ68への
通電量を制御することで、センサ電流Iに基づいて空燃
比を検出することができる。そして、ECU10は、検
出した空燃比に基づいて燃料噴射量をフィードバック制
御する空燃比フィードバック制御を実行する。
【0018】この空燃比フィードバック制御では、空燃
比が理論空燃比よりもリッチ側である場合には燃料噴射
量が減量され、リーン側である場合には燃料噴射量が増
量されることにより、空燃比が理論空燃比近傍の所定範
囲内に維持される。上記した触媒コンバータ54は、空
燃比が理論空燃比近傍である場合に、排気ガスに対して
高い浄化性能を発揮する。
【0019】従って、空燃比フィードバック制御を実行
することにより、排気ガス中のHC、CO、及び、NO
xを触媒コンバータ54により効果的に除去することが
できる。また、空燃比フィードバック制御によれば、空
燃比が過度にリッチ又はリーンになることがないため、
燃費の悪化及び燃焼状態の不安定化を共に防止すること
ができる。
【0020】ところで、内燃機関の冷間始動時には、セ
ンサ温度Tはほぼ外気温まで低下しているため、空燃比
センサ56、58のヒータ68への通電が開始された
後、センサ温度Tが活性化温度Teに達するまで、すな
わち、空燃比センサ56、58の出力信号に基づく空燃
比フィードバック制御が可能となるまでには、ある程度
の時間が必要とされる。このため、運転者により車両ド
アのオープン操作が行われた時に空燃比センサ56、5
8のヒータ68への通電を開始する構成では、センサ温
度Tの上昇が間に合わず、機関始動直後から空燃比フィ
ードバック制御を開始できない場合がある。特に、内燃
機関の温度が低い時ほどセンサ温度Tが活性化温度Te
に達するまでに長い時間を要するので、機関始動直後か
ら空燃比フィードバック制御を開始できない可能性が高
い。
【0021】そこで、本実施例では、内燃機関の始動直
後から空燃比フィードバック制御を可能とすべく、運転
者が車両に所定距離内に接近した時にヒータ68への通
電が開始されることとしている。以下、この機関始動前
に行われるヒータ68への通電をプリヒートと称す。E
CU10は、受信器65が送信器64からの無線信号を
受信した場合、マップMに基づき必要に応じてプリヒー
トを実行する。図3は、マップMの構成例を示す図であ
る。
【0022】図3に示すように、マップMには、車両と
運転者との距離Rに応じた目標素子温度T1、T2、T
3が示されている。ECU10は、受信器65が送信器
64からの無線信号を受信した時に車両と運転者との距
離Rを検出し、マップMに基づきプリヒートを実行すべ
きか否かを判断する。具体的には、距離RがR1以上の
場合にはプリヒートが禁止され、距離RがR1未満の場
合にはプリヒートが許可される。そして、ECU10
は、プリヒートを実行すべきであると判断した場合、距
離Rに応じた目標温度Tcを設定してセンサ温度Tが目
標温度Tcとなるようにヒータ68への通電量を制御す
る。以下、プリヒートの際にECU10が実行するルー
チンを詳細に説明する。
【0023】図4は、プリヒートにおける目標温度Tc
を決定すべくマップMを用いてECU10が実行するル
ーチンを説明するためのフローチャートである。図4に
示すルーチンは、受信器65が送信器64からの無線信
号を検出した時に起動される。図4に示すルーチンが起
動されると、先ず、ステップ100の処理が実行され
る。
【0024】ステップ100では、受信器65から与え
られる信号に基づき車両と送信器64との距離、すなわ
ち、車両と運転者との距離Rが検出される。ステップ1
00の処理が終了すると、次に、ステップ102の処理
が実行される。ステップ102では、ステップ100に
おいて検出された車両と運転者との距離RがR1以上で
あるか否かが判別される。この結果、R≧R1ならば、
続くステップ104においてプリヒート許可フラグFが
「0」にセットされ、プリヒートの開始が禁止とされ
る。この場合、プリヒートは実行されずに今回のルーチ
ンは終了される。一方、ステップ102において、R<
R1ならば、続くステップ106においてプリヒート許
可フラグFが「1」にセットされ、プリヒートの開始が
許可される。そして、次に、ステップ108の処理が実
行される。なお、プリヒート許可フラグFは「0」に初
期化されているものとする。
【0025】ステップ108では、車両から運転者まで
の距離RがR2(<R1)以上であるか否かが判別され
る。この結果、R≧R2ならば、次に、ステップ110
の処理が実行される。一方、ステップ108において、
R<R2ならば、次に、ステップ112の処理が実行さ
れる。ステップ112では、車両から運転者までの距離
RがR3(<R2)以上であるか否かが判別される。こ
の結果、R≧R3ならば、次に、ステップ114の処理
が実行される。一方、ステップ112において、R<R
3ならば、次に、ステップ116の処理が実行される。
【0026】ステップ110では、目標温度Tcが最も
低いT1に設定される。そして、今回のルーチンは終了
される。ステップ114では、目標温度TcがT2(>
T1)に設定される。そして、今回のルーチンは終了さ
れる。ステップ116では、目標素子温度が最も高いT
3(>T2)に設定される。そして、今回のルーチンは
終了される。
【0027】続いて、センサ温度Tを上記ルーチンで決
定された目標温度Tcに向けて制御すべく行われるプリ
ヒートについて説明する。図5は、プリヒートを行うべ
くECU10が実行するルーチンのフローチャートであ
る。図5に示すルーチンが起動されると、先ず、ステッ
プ200の処理が実行される。
【0028】ステップ200では、プリヒートの実行が
許可されているか否かが判別される。かかる判別は、プ
リヒート許可フラグFの状態に基づき行われる。ステッ
プ200において、プリヒート許可フラグFが「0」に
セットされている場合、プリヒートの実行が許可されて
いないと判断され、次に、ステップ202の処理が実行
される。一方、プリヒート許可フラグFが「1」にセッ
トされている場合、プリヒートの実行が許可されている
と判断され、次に、ステップ204の処理が実行され
る。
【0029】ステップ202では、空燃比センサ56、
58のヒータ68への通電制御におけるデューティ比H
Tdutyが「0」に設定されることで、ヒータ68への通
電が停止される。ステップ202の処理が終了すると、
今回のルーチンは終了される。ステップ204では、ヒ
ータ抵抗Rに基づき現在のセンサ温度Tが検出される。
そして、次に、ステップ206の処理が実行される。
【0030】ステップ206では、センサ温度Tが図3
のルーチンにより設定された目標温度Tcを上回ってい
るか否かが判別される。この結果、T>Tcが成立する
ならば、次に、ステップ208において、デューティ比
HTdutyが所定値αだけ減少されることにより、ヒータ
68への通電量が減少される。そして、今回のルーチン
は終了される。一方、ステップ206において、T>T
cが不成立ならば、次に、ステップ210において、デ
ューティ比HTdutyが所定値αだけ増加されることによ
り、ヒータ68への通電量が増加される。そして、今回
のルーチンは終了される。ステップ208、210にお
いて、ヒータ68への通電量が適宜増減されることによ
り、センサ温度Tが目標温度Tcに収束していく。
【0031】図4を用いて説明したように、本実施例に
よれば、車両に接近する運転者が所持する送信器64か
らの無線信号を受信器65が受信した時に、車両と運転
者との距離Rが検出され、距離Rに基づきプリヒートを
開始すべきか否かが判別される。そして、プリヒートを
開始すべきであると判断された場合には距離Rに応じた
目標温度Tcが設定される。そして、図5を用いて説明
したように、センサ温度Tが目標温度Tcとなるように
ヒータ68への通電量が制御される。
【0032】このように運転者が車両に到着する前にプ
リヒートが開始されるので、センサ温度Tが活性化温度
Teに達するまで、すなわち、空燃比センサ56、58
の出力信号に基づく空燃比フィードバック制御が可能と
なるまでの時間が十分に確保され、内燃機関の始動直後
から確実に空燃比フィードバック制御が実行される。ま
た、本実施例では、車両と運転者との距離Rに応じた通
電量でプリヒートが行われる。例えば、車両と運転者と
の距離Rが大きい場合には、時間的に余裕があるため低
消費電力でプリヒートが行われる。
【0033】このように本実施例では、長時間にわたっ
てヒータ68に対して不必要に大きな電力が供給される
ことが防止され、バッテリー75が効率良く使用され
る。従って、バッテリー容量の削減、バッテリー寿命の
延長、及び、省電力化による燃費向上等が実現する。と
ころで、車両に接近してきた運転者が途中で止まり、車
両と運転者との距離Rが変化しなくなった場合、内燃機
関が始動される可能性は低下したと判断できる。このよ
うな場合に、車両と運転者との距離Rに応じたプリヒー
トを行い続けるとバッテリー75を無駄に消費すること
になる。そこで、車両と運転者との距離Rが変化しなく
なった場合に、内燃機関が始動される可能性が低下した
と判断して、プリヒートにおける目標温度Tcをより低
く設定する構成にしてもよい。
【0034】図6は、上記機能を実現すべく、ECU1
0が実行するルーチンのフローチャートである。図6に
示すルーチンは、送信器64からの無線信号を受信器6
5が受信した時に起動される。図6に示すルーチンが起
動されると、先ず、ステップ300の処理が実行され
る。ステップ300では、受信器65が与えられる信号
に基づき車両と送信器64との距離、すなわち、車両と
運転者との距離Rが検出される。ステップ300の処理
が終了すると、次に、ステップ302の処理が実行され
る。
【0035】ステップ302では、ステップ300にお
いて検出された車両と運転者との距離RがR1以上であ
るか否かが判別される。この結果、R≧R1ならば、続
くステップ304においてプリヒート許可フラグFが
「0」にセットされ、プリヒートの開始が禁止とされ
る。この場合、プリヒートは実行されずに今回のルーチ
ンは終了される。一方、ステップ302において、R<
R1ならば、続くステップ306においてプリヒート許
可フラグFが「1」にセットされ、プリヒートの開始が
許可される。そして、次に、ステップ308の処理が実
行される。なお、プリヒート許可フラグFは「0」に初
期化されているものとする。
【0036】ステップ308では、車両から運転者まで
の距離RがR2(<R1)以上であるか否かが判別され
る。この結果、R≧R2ならば、次に、ステップ310
の処理が実行される。一方、ステップ308において、
R<R2ならば、次に、ステップ312の処理が実行さ
れる。ステップ310では、車両から運転者までの距離
RがR2以上の状態が時間τ1以上継続しているか否か
が判別される。この結果、距離RがR2以上の状態が時
間τ1以上継続している場合、運転者は車両に接近して
おらず、内燃機関が始動される可能性は低いと判断さ
れ、次に、ステップ314の処理が実行される。一方、
ステップ310において、距離RがR2以上となってか
らの経過時間がτ1未満であると判断される場合、次
に、ステップ316の処理が実行される。
【0037】ステップ312では、車両から運転者まで
の距離RがR3(<R2)以上であるか否かが判別され
る。この結果、R≧R3ならば、次に、ステップ318
の処理が実行される。一方、ステップ312において、
R<R3ならば、次に、ステップ316の処理が実行さ
れる。ステップ318では、車両から運転者までの距離
RがR3以上の状態が時間τ2以上継続しているか否か
が判別される。この結果、距離RがR3以上の状態が時
間τ2以上継続している場合、運転者は車両に接近して
おらず、内燃機関が始動される可能性は低いと判断さ
れ、次に、ステップ320の処理が実行される。一方、
ステップ318において、距離RがR3以上となってか
らの経過時間がτ2未満であると判断される場合、次
に、ステップ316の処理が実行される。
【0038】ステップ314では、目標素子温度が最も
低いT1に設定される。そして、今回のルーチンは終了
される。ステップ320では、目標素子温度がT2(>
T1)に設定される。そして、今回のルーチンは終了さ
れる。ステップ316では、目標素子温度が最も高いT
3(>T2)に設定され。そして、今回のルーチンは終
了される。
【0039】図6に示すルーチンの実行により目標温度
Tcが決定されると、次に、図5に示すルーチンに従っ
て、センサ温度Tが目標温度Tcとなるようにヒータ6
8への通電量が制御される。以上のように、本実施例に
よれば、車両に接近する運転者が所持する送信器64か
らの無線信号を受信器65が受信した時に、車両と運転
者との距離Rが検出され、距離Rに基づきプリヒートを
開始すべきか否かが判別される。そして、プリヒートを
開始すべきであると判断された場合には目標温度Tcが
設定される。そして、センサ温度Tが目標温度Tcとな
るようにヒータ68への通電量が制御される。
【0040】このように運転者が車両に到着する前にプ
リヒートが開始されるので、センサ温度Tが活性化温度
Teに達するまで、すなわち、空燃比センサ56、58
の出力信号に基づく空燃比フィードバック制御が可能と
なるまでの時間が十分に確保され、内燃機関の始動直後
から確実に空燃比フィードバック制御が実行される。ま
た、本実施例では、車両と運転者との距離R、及び、車
両と運転者との距離がRになった状態の継続時間に応じ
て目標温度Tcが設定され、ヒータ68への通電量が制
御される。例えば、車両と運転者との距離Rが大きい場
合は、距離Rが小さい場合に比して低電力でプリヒート
が行われる。また、運転者が車両に接近しておらず、車
両と運転者との距離がRの状態が所定時間以上継続した
場合は、運転者が車両に接近し続けている場合に比して
低電力でプリヒートが行われる。
【0041】このように本実施例では、長時間にわたっ
てヒータ68に対して不必要に大きな電力が供給される
ことがより確実に防止され、バッテリー75が効率良く
使用される。従って、更なるバッテリー容量の削減、バ
ッテリー寿命の延長、及び、省電力化による燃費向上等
が実現する。なお、上記実施例では、ヒータ抵抗Rに基
づいてヒータ68の温度を求め、この温度をセンサ温度
Tとして用いることとしたが、センサ温度Tを求める手
法はこれに限られるものではない。例えば、センサ素子
66は、センサ温度Tが高くなるほど、インピーダンス
が低くなる特性を有している。このため、センサ素子6
6に所定周波数の交流電圧を印可し、その印可電圧と電
流との関係からセンサ素子66のインピーダンスを測定
することによりセンサ温度Tを求めることとしてもよ
い。
【0042】また、内燃機関の停止中は排気通路52内
の酸素濃度は一定(大気圧中の酸素濃度に等しい値)に
維持されている。一方、酸素濃度が一定に維持された状
況化でのセンサ電流Iは、センサ温度Tが活性化温度に
達するまでは、センサ温度Tの上昇に応じて増加する。
従って、機関始動前のセンサ電流Iに基づいてセンサ温
度Tを求めることもできる。
【0043】また、上記実施例では、センサ電流Iが空
燃比に応じて連続的に変化する空燃比センサ56、58
により酸素濃度を検出するものとしたが、本発明は、こ
れに限らず、空燃比センサ56、58の一方または両方
に変えて、空燃比に応じてリッチ/リーンの2段階の信
号を出力するO2 センサを用いてもよい。更に、上記実
施例では、ヒータ68への通電量をデューティ制御する
ものとしたが、これに限らず、電流値をリニアに変化さ
せることで通電量を制御してもよい。
【0044】上記実施例において、ECU10が図5に
示すルーチンを実行することにより特許請求の範囲に記
載の「プリヒート手段」が、図4のステップ100、1
02、108、112、及び、図6のステップ300、
302、308、310、312、318の処理を実行
することにより特許請求の範囲に記載の「接近状況検出
手段」が、それぞれ実現されている。また、ECU10
が図4のステップ102、104、106、及び、図6
のステップ302、304、306の処理を実行するこ
とにより特許請求の範囲に記載の「許可手段」が、図4
のステップ110、114、116、及び、図6のステ
ップ314、316、320の処理を実行することによ
り特許請求の範囲に記載の「通電量設定手段」が、それ
ぞれ実現されている。
【0045】
【発明の効果】上述の如く、請求項1記載の発明では、
運転者が車両に対して所定距離以内に接近した場合にヒ
ータへの通電が開始される。このため、内燃機関が始動
される前に空燃比センサに対する加熱時間が十分に確保
される。従って、本発明によれば、早期にセンサ温度が
活性化温度に達するので、機関始動直後から確実に空燃
比フィードバック制御を実行することができる。
【0046】また、請求項2記載の発明では、車両と運
転者との接近状況に応じた通電量がヒータに供給され
る。このため、長時間にわたってヒータに対して不必要
に大きな電力が供給されることが防止される。従って、
本発明によれば、省電力化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の空燃比センサのヒータ制御装置が適用
された内燃機関のシステム構成図である。
【図2】本実施例のシステムが備える空燃比センサの内
部構成をECUとの接続回路と共に示す図である。
【図3】プリヒートの際にECUが使用するマップMの
構成例を示す図である。
【図4】プリヒートにおける目標素子温度を決定すべく
ECUが実行するルーチンを説明するためのフローチャ
ートである。
【図5】ECUが空燃比センサのプリヒートを実現すべ
く実行するルーチンのフローチャートである。
【図6】プリヒートにおける目標素子温度を決定すべく
ECUが実行するルーチンを説明するためのフローチャ
ートである。
【符号の説明】
10 ECU 54 触媒コンバータ 56、58 空燃比センサ 64 送信器 65 受信器 66 センサ素子 68 ヒータ 75 車載バッテリー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 泉谷 尚秀 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 3G084 BA00 CA01 DA09 EA11 EB08 EC03 FA00 FA29 3G301 HA01 JA03 KA01 MA01 ND01 PA11Z PD05A PD05Z PD09A PD09Z PE01Z PE08Z PG00Z

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関に設けられた空燃比センサが備
    えるヒータに対して機関始動前に通電を行うプリヒート
    手段を有する空燃比センサのヒータ制御装置であって、 車両と運転者との接近状況を検出する接近状況検出手段
    と、 運転者が車両に対して所定距離以内に接近した場合に前
    記プリヒート手段によるヒータへの通電を許可する許可
    手段とを備え、 前記プリヒート手段は、前記許可手段により許可された
    場合に前記ヒータに対する通電を開始することを特徴と
    する空燃比センサのヒータ制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の空燃比センサのヒータ制
    御装置であって、 車両と運転者との接近状況に応じて前記プリヒート手段
    による前記ヒータへの通電量を設定する通電量設定手段
    を備えることを特徴とする空燃比センサのヒータ制御装
    置。
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