JP2000248165A - ポリカーボネート樹脂組成物 - Google Patents

ポリカーボネート樹脂組成物

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリカーボネート樹脂本来の機械的強度や耐
熱性を損なうことなく、摺動性に優れ、かつ成形品外観
に優れたポリカーボネート樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 ポリカーボネート樹脂(A)100重量
部に対し、シリコーンオイル(B)0.1〜5重量部を
含有し、シリコーンオイル(B)が、25℃での粘度が
100,000mm2/s以上のシリコーンオイル(B
−1)と25℃での粘度が100,000mm2/s未
満のシリコーンオイル(B−2)とからなり、シリコー
ンオイル(B−1)とシリコーンオイル(B−2)との
重量比が2/1〜200/1であるポリカーボネート樹
脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリカーボネート
樹脂組成物に関し、詳しくは、摺動性に優れたポリカー
ボネート樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、OA機器や電子機器の小型軽量化
や部品点数の削減の目的から、合成樹脂が摺動部材に使
われるケースが増えてきており、ポリカーボネート樹脂
もその優れた寸法精度や機械的強度から歯車等の摺動部
材の部品に用いられている。こうした用途において、ポ
リカーボネート樹脂の摺動性を改良するため、摺動剤を
添加することが行われている。
【0003】例えば、特開昭63−213555号公報
には、ポリカーボネート樹脂に4弗化エチレン樹脂を添
加した樹脂組成物が開示されているが、親和性の無いフ
ッ素樹脂を大量に添加する必要があるため、成形時に層
剥離やモールドデポジットが発生するという不都合があ
った。特開平4−136065号にはポリブチレンテレ
フタレートとポリカーボネートとからなる樹脂組成物が
開示されていが、ポリカーボネート樹脂が本来有する機
械的強度、耐熱性および難燃性といった特性を損なうば
かりか、相剥離が生じるという不都合があった。
【0004】また、ポリカーボネート樹脂にシリコーン
オイルを添加することも行われているが、成形品表面の
シリコーンオイルが短時間にしみ出し消費されてしまう
ため、表面のべたつき問題や摺動性が低下しやすい問題
もあり満足できるものではなかった。このために、例え
ば、高分子量のシリコーンオイルを用いる試みもなされ
ているが、充分な摺動性を得るにはシリコーンオイルを
比較的多量添加する必要があるり、その結果、成形品表
面ではシリコーンオイルが相分離することによる光沢ム
ラ等も生じやすく、実用上満足のいくものではなかっ
た。
【0005】ポリカーボネート樹脂とシリコーンオイル
との相溶性を向上するためには、例えば、特開平9−2
55864号公報に、ポリカーボネート樹脂に高粘度ジ
メチルシリコーンオイルとポリオレフィン、ポリスチレ
ン、アクリロニトリル−スチレン樹脂またはアクリロニ
トリル−ブタジエン−スチレン樹脂とを添加したポリカ
ーボネート組成物が開示されているが、こうしたポリカ
ーボネート組成物においても機械的物性や耐熱性と摺動
性とのバランスについては必ずしも十分満足できるもの
ではなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ポリ
カーボネート樹脂本来の機械的強度や耐熱性を損なうこ
となく、摺動性に優れ、かつ成形品外観に優れたポリカ
ーボネート樹脂組成物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の問題を
解決するためになされたものであり、その要旨は、ポリ
カーボネート樹脂(A)100重量部に対し、シリコー
ンオイル(B)0.1〜5重量部を含有し、シリコーン
オイル(B)が、25℃での粘度が100,000mm
2/s以上のシリコーンオイル(B−1)と25℃での
粘度が100,000mm2/s未満のシリコーンオイ
ル(B−2)とからなり、シリコーンオイル(B−1)
とシリコーンオイル(B−2)との重量比が2/1〜2
00/1であることを特徴とするポリカーボネート樹脂
組成物に存する。
【0008】以下、本発明につき詳細に説明する。本発
明におけるポリカーボネート樹脂としては、芳香族ポリ
カーボネート、脂肪族ポリカーボネート、芳香族−脂肪
族ポリカーボネートなどが挙げられ、好ましくは、芳香
族ポリカーボネートが挙げられる。芳香族ポリカーボネ
ート樹脂としては、芳香族ヒドロキシ化合物またはこれ
と少量のポリヒドロキシ化合物をホスゲンまたは炭酸の
ジエステルと反応させることによって作られる分岐して
いてもよい熱可塑性芳香族ポリカーボネート重合体また
は共重合体が挙げられる。ポリカーボネート樹脂の製造
方法としては、とくに限定されるものではなく、ホスゲ
ン法(界面重合法)あるいは、溶融法(エステル交換
法)等が挙げられる。こうした溶融法で製造された、末
端基のOH基量を調整した芳香族ポリカーボネート樹脂
を用いることもできる。
【0009】芳香族ジヒドロキシ化合物としては、2,
2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(=ビス
フェノールA)、テトラメチルビスフェノールA、、ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)−P−ジイソプロピルベ
ンゼン、ハイドロキノン、レゾルシノール、4,4−ジ
ヒドロキシジフェニルなどが挙げられ、好ましくはビス
フェノールAが挙げられる。さらに、難燃性をさらに高
める目的で上記の芳香族ジヒドロキシ化合物にスルホン
酸テトラアルキルホスホニウムが1個以上結合した化合
物及び又はシロキサン構造を有する両末端フェノール性
OH基含有のポリマーあるいはオリゴマーを使用するこ
とができる。
【0010】分岐した芳香族ポリカーボネート樹脂を得
るには、フロログルシン、4,6−ジメチル−2,4,
6−トリ(4−ヒドロキシフェニル)ヘプテン−2、
4,6−ジメチル−2,4,6−トリ(4−ヒドロキシ
フェニル)ヘプタン、2,6−ジメチル−2,4,6−
トリ(4−ヒドロキシフェニルヘプテン−3、1,3,
5−トリ(4−ヒドロキシフェニル)ベンゼン、1,
1,1−トリ(4−ヒドロキシフェニル)エタンなどで
示されるポリヒドロキシ化合物、あるいは3,3−ビス
(4−ヒドロキシアリール)オキシインドール(=イサ
チンビスフェノール)、5−クロルイサチン、5,7−
ジクロルイサチン、5−ブロムイサチンなどを前記芳香
族ジヒドロキシ化合物の一部として用いればよく、使用
量は、0.01〜10モル%であり、好ましくは0.1
〜2モル%である。
【0011】分子量を調節するには、一価芳香族ヒドロ
キシ化合物を用いればよく、mー及p−メチルフェノー
ル、m−及びp−プロピルフェノール、p−tert−
ブチルフェノール及びp−長鎖アルキル置換フェノール
などが挙げられる。芳香族ポリカーボネート樹脂として
は、好ましくは、2、2ービス(4ーヒドロキシフェニ
ル)プロパンから誘導されるポリカーボネート樹脂、ま
たは2、2ービス(4ーヒドロキシフェニル)プロパン
と他の芳香族ジヒドロキシ化合物とから誘導されるポリ
カーボネート共重合体が挙げられる。さらに、難燃性を
高める目的でシロキサン構造を有するポリマーあるいは
オリゴマーを共重合することができる。芳香族ポリカー
ボネート樹脂としては、2種以上の樹脂を混合して用い
てもよい。
【0012】ポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量
は、溶媒としてメチレンクロライドを用い、温度25℃
で測定された溶液粘度より換算した値で、好ましくは、
16,000〜30,000である。粘度平均分子量が
16,000未満であると機械的強度が不足し、30,
000を越えると成形品外観に不良を生じやすい。ポリ
カーボネート樹脂の粘度平均分子量は、より好ましく
は、17,000〜28,000であり、最も好ましく
は18,000〜25,000である。
【0013】本発明におけるシリコーンオイルとして
は、一般に知られるものの中から任意に選ぶことがで
き、例えば、ポリジメチルシロキサンからなるシリコー
ンオイル、ポリジメチルシロキサンのメチル基の一部ま
たは全部がフェニル基、水素、炭素数2以上のアルキル
基、ハロゲン化フェニル基またはフルオロエステル基で
置換されたシリコーンオイル、エポキシ基を有するエポ
キシ変性シリコーンオイル、アミノ基を有するアミノ変
性シリコーンオイル、アルコール性水酸基を有するアル
コール変性シリコーンオイル、ポリエーテル構造を有す
るポリエーテル変性シリコーンオイル等が挙げられ、こ
れらは単独または二種類以上を組み合わせて用いる。
【0014】シリコーンオイル(B−1)の25℃での
粘度は、100,000mm2/s以上である。シリコ
ーンオイル(B−1)の25℃での粘度が低すぎると比
磨耗量が大きくなりやすい。シリコーンオイル(B−
1)の25℃での粘度は、100,000mm2/s以
上であり、好ましくは500,000mm2/s以上、
より好ましくは1,000,000mm2/s以上であ
る。
【0015】シリコーンオイル(B−2)の25℃での
粘度は、100,000mm2/s未満である。シリコ
ーンオイル(B−2)の粘度が高すぎると成形品外観が
低下しやすい。シリコーンオイル(B−2)の25℃で
の粘度は、好ましくは50,000mm2/s未満であ
り、より好ましくは10,000mm2/s未満であ
り、最も好ましくは5,000mm2/s未満である。
シリコーンオイル(B−2)は、ポリジメチルシロキサ
ンのメチル基の一部または全部がフェニル基で置換され
たタイプが好ましい。
【0016】本発明のポリカーボネート樹脂組成物にお
いては、25℃での粘度が100,000mm2/s以
上の高粘度のシリコーンオイル(B−1)と、25℃で
の粘度が100,000mm2/s未満の低粘度のシリ
コーンオイル(B−2)を併せて含有することにより比
磨耗量が小さくなることがわかった。シリコーンオイル
(B−1)の25℃での粘度とシリコーンオイル(B−
2)の25℃での粘度との差は、好ましくは100,0
00mm2/s以上であり、より好ましくは500,0
00mm2/s以上である。
【0017】シリコーンオイル(B−1)とシリコーン
オイル(B−2)の配合割合は重量比で、(B−1)/
(B−2)=2/1〜200/1である。シリコーンオ
イル(B−1)の割合が多すぎると比磨耗性が悪くな
り、成形品外観に難を生じやすく、(B−2)の割合が
多すぎると比磨耗性が悪くなり、成形品がべたつく等の
問題も生じやすい。シリコーンオイル(B−1)とシリ
コーンオイル(B−2)の配合割合は重量比で、好まし
くは(B−1)/(B−2)=5/1〜150/1であ
り、より好ましくは(B−1)/(B−2)=10/1
〜100/1である。
【0018】シリコーンオイル(B)の含有量は、ポリ
カーボネート樹脂(A)100重量部に対して、0.1
〜5重量部である。シリコーンオイルが0.1重量部未
満であると摺動性が不十分であり、5重量部を越えると
成形品外観が不十分である。シリコーンオイル(B)の
含有量は、好ましくは0.2〜4重量部であり、より好
ましくは0.3〜3重量部である。
【0019】本発明のポリカーボネート樹脂組成物に
は、必要に応じて、紫外線吸収剤、酸化防止剤等の安定
剤、顔料、染料、滑剤、難燃剤、離型剤等の添加剤、ガ
ラス繊維、ガラスフレーク、炭素繊維等の強化材あるい
はチタン酸カリウム、ホウ酸アルミニウム等のウィスカ
ーなどを添加配合することができる。
【0020】本発明のポリカーボネート樹脂組成物に
は、芳香族ポリカーボネート樹脂以外の熱可塑性樹脂を
配合することができる。芳香族ポリカーボネート樹脂以
外の熱可塑性樹脂の種類および配合量は、成形性、耐薬
品性等の性能を向上するなどの目的で、適宜選択でき
る。芳香族ポリカーボネート樹脂以外の熱可塑性樹脂と
しては、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリオレ
フィン樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、スチレン
系樹脂、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフ
ェニレンスルフィド、ポリアリレート、ポリアミドイミ
ド、ポリエーテルイミド等が挙げられる。
【0021】ポリエステル樹脂としては、ポリブチレン
テレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブ
チレンナフタレート、ポリエチレンナフタレートなどが
挙げられる。ポリオレフィン樹脂としては、ポリエチレ
ン、ポリプロピレンなどが挙げられる。ポリフェニレン
エーテル系樹脂としては、ポリフェニレンエーテル樹
脂、ポリフェニレンエーテルとポリスチレン及び/又H
IPSとの混合樹脂などが挙げられる。スチレン系樹脂
としては、ポリスチレン、HIPS、AS樹脂、ABS
樹脂等が挙げられる。
【0022】芳香族ポリカーボネート樹脂以外の熱可塑
性樹脂の配合量は、好ましくは、芳香族ポリカーボネー
ト樹脂と芳香族ポリカーボネート樹脂以外の樹脂の合計
量の50重量%未満であり、より好ましくは40重量%
以下であり、最も好ましくは30重量%以下である。
【0023】本発明のポリカーボネート樹脂組成物の製
造方法としては、各種混練機、例えば、一軸および多軸
混練機、バンバリーミキサー、ロール、ブラベンダープ
ラストグラム等により、上記各成分を配合し混練後、冷
却固化する方法や適当な溶媒、例えば、ヘキサン、ヘプ
タン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素およ
びその誘導体に上記成分を添加し、溶解する成分同志あ
るいは、溶解する成分と不溶解成分を懸濁状態でまぜる
溶液混合法等が挙げられる。工業的コストからは、溶融
混練法が好ましい。
【0024】本発明のポリカーボネート樹脂組成物の成
形方法としては、特に限定されるものでなく、熱可塑性
樹脂組成物について一般に用いられている成形法、例え
ば、射出成形、中空成形、押し出し成形、シート成形、
熱成形、回転成形、積層成形等の各種成形方法が挙げら
れる。
【0025】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施
例に限定されるものではない。実施例および比較例にお
いては次に記載の原材料を用いた。 (1)ポリカーボネート樹脂:ポリ−4,4−イソプロ
ピリデンジフェニルカーボネート 商品名:ユーピロン
S−3000、三菱エンジニアリングプラスチックス社
製、粘度平均分子量21,000(以下、「PC」と称
することもある。)
【0026】(2)シリコーンオイル(B−1):ポリ
ジメチルシロキサン、商品名VRS−01、信越シリコ
ーン社製、25℃での粘度は6,000,000mm2
/s。 (3)シリコーンオイル(B−2):フェニル変性ポリ
ジメチルシロキサン、商品名KF−54、信越シリコー
ン社製、25℃での粘度は400mm2/s。
【0027】実施例および比較例においては次に記載の
評価方法を用いた。 (4)アイゾット衝撃試験:ASTM D256に従
い、切り欠き付きアイゾット衝撃試験を行った。 (5)曲げ弾性率:ASTM D790による曲げ試験
法に従い三点曲げ試験を行った。 (6)熱変形温度:ASTM D648に従い、1.8
2MPaの条件で、荷重たわみ試験を行った。
【0028】(7)曲げ疲労破壊:ASTM D671
に従い、TypeA試験片を用い、23℃、実応力19
MPaで試験を行い、破壊に至る回数を評価した。 (8)摺動性:JIS K7218 A法に従い、相手
材として成形品と同じ材料またはS45C製のリングを
用い、荷重5kg(面圧2.5kg/cm2)、周速度
10cm/sec、走行時間10時間の条件で摺動試験
を行い、摩耗量から次式により比摩耗量を算出した。 比摩耗量(mm3/kg・km)=摩耗量(g)/密度(g/mm3)・荷重
(kg)・走行距離(km) (9)成形品外観:繰り返し曲げ疲労試験に用いる試験
片の外観を目視にて観察し、良好な場合を○、少し不良
が観察される場合を△、不良である場合を×とした。
【0029】〔実施例1〜2〕表−1に示す、ポリカー
ボネートとシリコーンオイルとが重量比で90/10に
なるようにミキサーにて均一に混合した後、二軸押出機
(日本製鋼所製)を用いて、シリンダー温度280℃、
スクリュー回転数250rpmでペレット化しマスター
ペレットを得た。得られたマスターペレットとポリカー
ボネートとを表−1に示す割合になるようにミキサーに
て均一に混合したのち、二軸押出機(日本製鋼所製)を
用いて、シリンダー温度280℃、スクリュー回転数2
50rpmでペレット化した。得られ樹脂ペレットを、
射出成形機(日本製鋼所製、型締め力50T)を用い、
シリンダー温度280℃、金型温度80℃の条件で、射
出成形し、成形品を作成し、各種評価を行った。評価結
果を表−1に示す。
【0030】〔比較例1〕実施例1において、シリコー
ンオイルとしてシリコーンオイル(B−2)のみ用いる
こと以外は実施例1と同様にして、マスターペレットを
得、同様にペレット化した。得られペレットを用い、実
施例1と同様に、成形および各種評価を行った。評価結
果を表−1に示す。
【0031】〔比較例2〕実施例1において、シリコー
ンオイルとしてシリコーンオイル(B−1)のみ用いる
こと以外は実施例1と同様にして、マスターペレットを
得、同様にペレット化した。得られペレットを用い、実
施例1と同様に、成形および各種評価を行った。評価結
果を表−1に示す。
【0032】〔比較例3〕実施例1において、シリコー
ンオイル(B−1)とシリコーンオイル(B−2)との
比率を1/5に変えること以外は実施例1と同様にし
て、マスターペレットを得、同様にペレット化した。得
られペレットを用い、実施例1と同様に、成形および各
種評価を行った。評価結果を表−1に示す。
【0033】
【表1】
【0034】
【発明の効果】本発明のポリカーボネート樹脂組成物
は、耐衝撃性、曲げ疲労破壊、曲げ弾性率および耐熱性
に優れ、かつ摺動性と成形品外観に優れており、歯車を
始めとする各種摺動用途に有用であり、その工業的価値
は大きく、電気電子分野、OA機器用部品の分野などに
広く用いることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大林 直人 神奈川県平塚市東八幡5丁目6番2号 三 菱エンジニアリングプラスチックス株式会 社技術センター内 (72)発明者 宮島 崇 神奈川県平塚市東八幡5丁目6番2号 三 菱エンジニアリングプラスチックス株式会 社技術センター内 Fターム(参考) 4J002 CG011 CG021 CP032 CP052 CP062 CP082 CP092 GM00 GQ00

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリカーボネート樹脂(A)100重量
    部に対し、シリコーンオイル(B)0.1〜5重量部を
    含有し、シリコーンオイル(B)が、25℃での粘度が
    100,000mm2/s以上のシリコーンオイル(B
    −1)と25℃での粘度が100,000mm2/s未
    満のシリコーンオイル(B−2)とからなり、シリコー
    ンオイル(B−1)とシリコーンオイル(B−2)との
    重量比が2/1〜200/1であることを特徴とするポ
    リカーボネート樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 シリコーンオイル(B−1)の25℃で
    の粘度が、500,000mm2/s以上であることを
    特徴とする請求項1に記載のポリカーボネート樹脂組成
    物。
  3. 【請求項3】 シリコーンオイル(B−1)の25℃で
    の粘度が、1,000,000mm2/s以上であるこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載のポリカーボネ
    ート樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 シリコーンオイル(B−2)の25℃で
    の粘度が、50,000mm2/s以下であることを特
    徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のポリカー
    ボネート樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 シリコーンオイル(B−2)の25℃で
    の粘度が、10,000mm2/s以下であることを特
    徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のポリカー
    ボネート樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 シリコーンオイル(B−2)が、フェニ
    ル基を有するシリコーンオイルであることを特徴とする
    請求項1ないし5のいずれかに記載のポリカーボネート
    樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 ポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量
    が、16,000〜30,000であることを特徴とす
    る請求項1ないし6のいずれかに記載のポリカーボネー
    ト樹脂組成物。
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