JP2000248052A - 透明薄膜用樹脂組成物及びその硬化物 - Google Patents

透明薄膜用樹脂組成物及びその硬化物

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JP2000248052A
JP2000248052A JP5702399A JP5702399A JP2000248052A JP 2000248052 A JP2000248052 A JP 2000248052A JP 5702399 A JP5702399 A JP 5702399A JP 5702399 A JP5702399 A JP 5702399A JP 2000248052 A JP2000248052 A JP 2000248052A
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Japan
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transparent thin
resin composition
thin film
acid anhydride
polymer
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JP5702399A
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Naoko Imaizumi
尚子 今泉
Tomoyuki Kitaori
智之 北折
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Nippon Kayaku Co Ltd
Original Assignee
Nippon Kayaku Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】保存安定性に優れ、工程汚染が極めて少なく、
硬化膜が耐熱性、耐薬品性、耐水性、防染性、密着性に
優れ、LCDやCCDに用いられるカラーフィルターの
製造に有用な透明薄膜用樹脂組成物を提供する。 【解決手段】グリシジル基を有する高分子(A)と酸無
水物を有する高分子(B)を含有する透明薄膜用樹脂組
成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、透明薄膜用樹脂組
成物及びその硬化物に関するものであり、特に液晶表示
装置等のカラー化に必要なカラーフィルター、カラーC
CD(電荷結合素子)を代表とする固体撮像素子の平坦
化層やその上に設けられるカラーフィルター部の中間
層、保護層を形成する材料として有用な透明薄膜用樹脂
組成物に関するものである。
【0002】
【従来技術】パソコン、カーナビゲーションシステム、
液晶テレビ等のカラー表示に用いるカラー液晶表示装
置、また、カラービデオカメラ、デジタルカメラ、カラ
ーコピー機、医療機器の画像処理装置等の入力デバイス
として用途の広がる電荷結合素子を代表とする固体撮像
素子には、固体撮像素子表面受光部や回路配線部等によ
る凹凸を緩和する目的で平坦化層、カラーフィルターが
設けられている。この平坦化層やカラーフィルターに設
けられる所定の形状にパターニングされたカラー画素上
の保護層、染色法カラーフィルターに於ける混色防止の
為の防染中間層、各カラー画素の表面を保護する目的の
保護層には、透明薄膜が形成されている。
【0003】従来、この様な平坦化層、中間層、保護層
用の樹脂としては、感光性樹脂、エポキシ樹脂等が用い
られている。ネガ型感光性樹脂では、低分子モノマーを
紫外線照射して架橋させ不溶化させるが、得られた薄膜
はベースになる材料が低分子である事や架橋密度が充分
得られない事から、又、一方ポジ型感光性樹脂では、架
橋の無い直鎖型高分子であるので、それらによって得ら
れた薄膜の耐熱性、耐薬品性、耐水性や機械的強度等は
通常の熱硬化性樹脂より得られた薄膜より劣る為に、高
温蒸着によりITO等の透明電極を形成する際に膜の色
変、皺寄りを引き起こし、カラーフィルターの品質を著
しく低下させることがあった。
【0004】又、耐熱性に優れる為広く用いられてきた
エポキシ系樹脂としては、硬化剤に低分子量のアミン、
酸無水物、イミダゾール類が使用されているので、これ
らの組成物は、ポットライフが短く取り扱いに制約があ
る事、又は塗布直前に主剤と硬化剤の2液を混合する必
要があった。又、低分子量の硬化剤が熱硬化時に揮発し
ラインやデバイスを汚染してしまう等の工程汚染という
問題が起こり、生産性やコスト面、環境面で多大な悪影
響を及ぼしている。更に、スループット向上の必要性に
伴うポストベイク時間の短縮化により、この組成物でC
CDの平坦化膜、カラーフィルターの中間膜、保護膜を
形成した場合、硬化が不十分な為、未反応な硬化剤が、
次工程で溶出してしまう欠点をも抱えている。
【0005】一方、従来の代表的なCCD用染色法カラ
ーフィルターは、撮像素子上に平坦化を目的としたポリ
マー層を形成後、その上にパターン化した染色層を設け
次いで透明な防染中間層を形成させ、その上に同様にし
て次の染色層を形成するという工程を繰り返す事により
作成されている。この中間層を形成する樹脂としては、
(メタ)アクリル酸グリシジルと(メタ)アクリル酸2
−ヒドロキシエチル及び桂皮酸クロリド又はその誘導体
の反応物とを、ラジカル共重合させた高分子(特開昭6
1−180235号)や、ポリメチルメタクリレート等
が知られているがこれらから形成した中間層では、前者
高分子では染色層間の混色が生じたり、後者高分子では
染色層との接着性が劣る為に、共に実用性の高い中間層
を得ることが出来ない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、保存安定性
に優れ、使用時の工程汚染が極めて少なく、作業性の良
好な透明薄膜用樹脂組成物を提供し、更に耐熱性、耐薬
品性、耐水性、防染性、密着性に優れた透明薄膜用樹脂
組成物の硬化物を提供する事を目的とする。
【0007】
【課題を解決する為の手段】本発明は(1)グリシジル
基を有する高分子(A)と酸無水物を有する高分子
(B)を含有する透明薄膜用樹脂組成物、(2)(A)
が重量平均分子量5,000〜1,000,000、エ
ポキシ当量(WPE)が150〜2,000である
(1)記載の透明薄膜用樹脂組成物、(3)(B)が重
量平均分子量500〜500,000である(1)又は
(2)記載の透明薄膜用樹脂組成物、(4)(1)乃至
(3)のいずれか一項に記載の透明薄膜用樹脂組成物の
硬化物、(5)(4)に記載の硬化物の層を有する固体
撮像素子、(6)(4)に記載の硬化物の層を有するカ
ラーフィルター、(7)(6)に記載のカラーフィルタ
ーを有するカラー液晶表示装置、に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の透明薄膜用樹脂組成物
は、グリシジル基を有する高分子(A)と酸無水物を有
する高分子(B)を含有する。本発明に使用される
(A)成分としては、エチレン性不飽和基とグリシジル
基を有するモノマーの(共)重合体や高分子量のエポキ
シ樹脂が好ましい。(A)成分の重量平均分子量(M
W)は、ポリスチレン換算で5,000〜1,000,
000、好ましくは30,000〜500,000であ
る。MWの異なる2種以上の(A)成分を組み合わせる
ことによって、組成物の粘度を調節することも出来る。
重量平均分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフ
ィー(GPC)法により測定される。MWが5,000
未満の場合、硬化膜は耐薬品性、耐水性に劣り実用水準
で使用するのは困難である。MWが1,000,000
を越える場合、硬化膜の機械的強度、耐薬品性、耐水性
は増すものの、樹脂組成物が著しく高粘度となる為に薄
膜化に困難を来す。また、(A)成分のエポキシ当量
(WPE)は、150〜2,000g/eqが好まし
く、更に好ましくは150〜750g/eqである。エ
ポキシ当量は、JIS K−7236の方法で測定され
る。
【0009】(A)成分の(共)重合体の構成成分であ
るエチレン性不飽和基とグリシジル基を有するモノマー
としては、例えば(メタ)アクリル酸グリシジル、α−
エチルアクリル酸グリシジル、α−n−プロピルアクリ
ル酸グリシジル、α−n−ブチルアクリル酸グリシジ
ル、(メタ)アクリル酸−3,4−エポキシブチル、
(メタ)アクリル酸−4,5−エポキシペンチル等のエ
ステル部分にグリシジル基を有するアクリル酸エステ
ル、アリルグリシジルエーテル、p−ビニル安息香酸グ
リシジル、メチルグリシジルイタコナート、エチルグリ
シジルマレアート、ビニルグリシジルスルホナート、グ
リシジル−β−ビニルアクリレート、グリシジルソルベ
ート等のグリシジルジエンカルボキシレートや、グリシ
ジル基を持つジエノフィル化合物とジエン化合物をDi
els−Alder反応させる事によって得られる反応
性モノマー等が挙げられる。
【0010】エチレン性不飽和基とグリシジル基を有す
るモノマーと共重合可能なモノマーとしては、例えばエ
チレン性不飽和基を有するモノマーが挙げられる。具体
的には、例えば、(メタ)アクリル酸アルキルエステ
ル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル、フマル酸
アルキルエステル、スチレン、α−アルキルスチレン、
アクリロニトリル、イソブチレン、ブタジエン、イソプ
レン、酢酸ビニル、ジビニルブチラール等が挙げられ
る。
【0011】(A)成分の高分子量のエポキシ樹脂とし
ては、例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフ
ェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキ
シ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、グリシジルエーテ
ル系エポキシ樹脂が挙げられる。
【0012】これら(A)成分は、単独で用いても2種
以上混合して用いても良い。
【0013】これらの内、本用途の要求特性である透明
性、耐熱変色性、染色時防染性に優れるものとして特に
好ましい高分子としては、(メタクリル酸グリシジル)
−(メタクリル酸アルキルエステル)共重合体、(メタ
クリル酸グリシジル)−(スチレン)共重合体、(メタ
クリル酸グリシジル)−(メタクリル酸アルキルエステ
ル)−(スチレン)共重合体である。アルキル鎖の炭素
数は、1〜8個、好ましくは1〜3個である。この化合
物の例としては、マープルーフG−2050M、G−8
70S、G−1010S、ブレンマーCP−510SA
(何れも日本油脂製、商品名)等がある。
【0014】本発明に使用される(B)成分としては、
マレイン酸無水物、イタコン酸無水物、ハイミック酸無
水物、コハク酸無水物、シトラコン酸無水物、アクリル
酸無水物、メタクリル酸無水物等より1種又は2種以上
選択される化合物を構成単位とする(共)重合体が挙げ
られる。又、これらと共重合可能な不飽和二重結合を有
する化合物としては、エチレン類、プロピレン類、ブテ
ン類、ブタジエン類、高級オレフィン類、スチレン類、
スチルベン類、酢酸ビニル、アリルエーテル、1−メチ
ルシクロプロペン、環状ジエン化合物、ジシクロジエン
化合物等が挙げられ、交互性の良好な共重合体が得られ
る。又、三級水素を持つポリエンポリマーとマレイン酸
無水物、ピロメリット酸無水物、トリメリット酸無水
物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、メタクリ
ル酸無水物、エチレングリコールビストリメリテート、
グリセリントリストリメリテート等の酸無水物を反応さ
せて酸無水物構造を導入した高分子化合物が挙げられ
る。例えば、下記化学式(1)の化合物(工化,70,
1432,’67)、下記化学式(2)の化合物(Pu
re Appl.Chem.,34,305,’73)
を挙げることが出来る。
【0015】
【化1】
【0016】(B)成分の重量平均分子量(MW)は、
ポリスチレン換算で500〜500,000、好ましく
は500〜300,000である。
【0017】これら(B)成分は、単独で用いても2種
以上混合して用いても良い。
【0018】本発明の透明薄膜用樹脂組成物の(A)、
(B)成分の配合量は、硬化物の物性から配合比を決定
しても良いが、(A)のWPEと(B)の無水酸当量の
関係が、WPE/無水酸当量=0.2〜5の範囲が好ま
しい。(A)成分に対し(B)成分の配合量が極端に少
ないと、硬化物に充分な硬度が得られなかったり、機械
衝撃性が低下する等の問題を生ずる。一方、(A)成分
に対し(B)成分の配合量が極端に多い場合、酸無水物
が大気中の水分を吸湿し易く、硬化不足の傾向を来す
他、硬化物の白濁等不具合を生ずる為、適当でない。
【0019】本発明の透明薄膜用樹脂組成物は必要によ
り、硬化促進剤としてポリアミド類、メラミン誘導体を
添加しても良い。使用量は加熱硬化時に大量揮発しない
程度であることが好ましく、(A)、(B)合計固形分
に対し10%以下が好ましい。
【0020】本発明の透明薄膜用樹脂組成物は、溶媒に
溶解させた塗布液として調製するのが好ましい。用いる
溶媒としては樹脂組成物と化学反応を起こす恐れが無い
限り特に制限はなく、例えばエステル系、エーテル系、
ケトン系、芳香族炭化水素系等の有機溶剤が挙げられ
る。
【0021】具体的には、酢酸アルキルエステル、プロ
ピオン酸アルキルエステル、酪酸アルキルエステル等の
飽和脂肪族モノカルボン酸アルキルエステル類、乳酸ア
ルキルエステル類、アルコキシ酢酸アルキルエステル
類、2−オキシプロピオン酸アルキルエステル類、2−
アルコキシプロピオン酸アルキルエステル類、3−オキ
シプロピオン酸アルキルエステル類、3−アルコキシプ
ロピオン酸アルキルエステル類、2−オキシ−2−メチ
ルプロピオン酸アルキルエステル類、2−アルコキシ−
2−メチルプロピオン酸アルキルエステル類、ピルビン
酸アルキルエステル、アセト酢酸アルキルエステル、2
−オキソブタン酸アルキルエステル等のケトン酸エステ
ル類、ジアルキルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオ
キサン等のエーテル類、ジエチレングリコールモノメチ
ルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレ
ングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコール
モノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエ
ーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテ
ル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピ
レングリコールモノエチルエーテル等のグリコールエー
テル類及びそのアセテートのグリコールエーテルアセテ
ート類、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−
ヘプタノン、3−ヘプタノン等のケトン類、キシレン、
トルエン等の芳香族炭化水素類等が挙げられる。これら
溶媒は、単独で用いても2種以上混合して用いても良
い。
【0022】本発明の透明薄膜用樹脂組成物を調製する
際、塗膜の物性を向上させる為に、表面平滑剤、基板密
着改良材、界面活性剤等の調整添加剤を加えても良い。
具体的には、パーフルオロアルキル系化合物、シリコン
系化合物、ポリオキシエチレン化合物、ポリオキシプロ
ピレン系化合物、長鎖アルキル化合物等が挙げられる。
【0023】本発明の透明薄膜用樹脂組成物を調製する
には、例えば上記溶剤中に(A)、(B)成分を、更に
所望により硬化促進剤や添加剤を加え、均一に混合溶解
すればよい。溶液中の(A)成分と(B)成分の合計濃
度は、3〜30重量%、好ましくは、5〜20重量%程
度である。
【0024】本発明の硬化物は通常、所定の基材に塗布
し、加熱焼成することによって、膜厚0.05〜5μm
程度の透明薄膜として形成される。透明薄膜を形成すべ
き基材としては、例えば、硝子類、ポリカーボネート
類、フィルム類、撮像素子の形成されたシリコンウェハ
ー、LCD又はCCD用カラーフィルターのパターン化
された着色樹脂膜、印刷用紙、印刷用繊維、金属板等が
挙げられる。塗工方法としては、樹脂組成物溶液を目的
の基材上に、スピンコート法、ロールコート法、バーコ
ート法、印刷法、浸漬法、スプレイ法等の方法で塗布す
る。続いて、60〜120℃に設定されたホットプレー
ト又はコンベクションオーブンにて1〜10分程度予備
乾燥後、180〜250℃にて3〜30分程度加熱焼成
し、硬化膜を得る。
【0025】本発明のカラーフィルターは、上記組成物
の硬化膜を有する。このカラーフィルターは、カラー液
晶表示装置、カラーCCDに用いられる。液晶表示装置
用カラーフィルターの製造は、公知の方法で行われる。
例えば、硝子基板上にフォトリソグラフィー法、印刷
法、電着法等によって、赤、青、緑の着色画素及びブラ
ックマトリクスを作成後、その上に透明保護膜を形成
し、更にITOの透明導電膜(電極)を積層することに
よって得られる。このカラーフィルターを表示面に配置
することにより、本発明のカラー液晶表示装置が得られ
る。
【0026】本発明の固体撮像素子は、撮像素子の形成
されたシリコンウェハーに、直接もしくは他の層を介し
て上記の透明薄膜用樹脂組成物の硬化物の層を設けたも
のである。その製法は、予め硝子基板上に上記の透明薄
膜用樹脂組成物の硬化物の層を有するカラーフィルター
を形成しこれをチップサイズに切断してCCDチップ上
に位置合わせ後、接着剤で貼り合わせる方法と、光電変
換素子や電荷転送素子等で成る固体撮像装置が形成され
たシリコン基板上に、シリコンウェハー表面の凹凸の平
滑化の為に上記の透明薄膜用樹脂組成物の硬化物の層を
形成し、次に染色法又は顔料分散フォトリソグラフィー
法等によって直接カラーフィルターを形成し、カラーフ
ィルター完成後チップに切断するオンチップ法がある。
位置合わせ精度、量産性に優れる後者の製造方法が主流
となっている。前者の方法に於けるカラーフィルター
は、LCD用カラーフィルターの製法と同様である。後
者の製法は、まずシリコンウェハー表面の凹凸の平滑化
の為に透明薄膜を形成し、次に染色法でカラー画素を作
成する場合は各色染色後に防染目的の透明薄膜を形成
し、最後のカラー画素染色後に透明薄膜によって保護層
を設けることによってCCDのカラーフィルターが完成
する。
【0027】本発明の透明薄膜用樹脂組成物は、上記の
様にして加熱処理をする事によって、前記(A)成分と
(B)成分とが架橋し合い超高分子量化する為、得られ
た透明薄膜は、耐熱性、耐薬品性、耐水性、耐染色性、
密着性に優れており、LCD用カラーフィルター等の着
色樹脂膜の保護層、又はCCDの平坦化層、及び中間層
及び保護層の形成に際し特に有用となる。又、低分子化
合物を含まないので、揮発、溶出等工程汚染が極めて少
ない信頼性の高い透明薄膜を得、これによって得られた
カラーフィルターを使用した液晶表示装置、固体撮像素
子は優れた表示品位を確保する事が出来るのである。
【0028】
【実施例】実施例によって本発明を更に具体的に説明す
るが、本発明がこれらの実施例のみに限定されるもので
はない。
【0029】実施例1〜10 表1に示す(A)群の共重合高分子化合物と、(B)群
の高分子化合物を各々表2に示す比でプロピレングリコ
ールモノメチルエーテルアセテートに固形分11重量%
となるように溶解し透明薄膜用樹脂組成物を調製した。
【0030】 表1 (A)群 MW WPE (B)群 MW a1 G-2050M 225,000 340 b1 GSM-1001 10,000 a2 -GMA-MMA- 100,000 240 b2 GSM-6001 60,000 a3 -GMA-BMA- 300,000 1000 b3 GSM-10001 100,000 a4 -GMA-AN- 150,000 500 b4 式(1) 50,000 a5 -GMA-ST- 400,000 2500 b5 式(2) 25,000
【0031】但し、GMA;グリシジルメタクリレー
ト、MMA;メチルメタクリレート、G−2050M;
GMA−MMA共重合体(日本油脂製、商品名)、BM
A;ブチルメタクリレート、AN;アクリロニトリル、
ST;スチレン、GSM−1001;スチレン−マレイ
ン酸無水物1:1共重合体(岐阜セラック製、商品
名)、GSM−6001;スチレン−マレイン酸無水物
1:1共重合体(岐阜セラック製、商品名)、GSM−
10001;スチレン−マレイン酸無水物1:1共重合
体(岐阜セラック製、商品名)を表す。
【0032】 表2 実施例 a1 a2 a3 a4 a5 b1 b2 b3 b4 b5 1 10 3 2 10 4 3 10 2 4 10 3 5 10 2 6 10 2 7 10 3 8 10 2 9 10 3 10 10 3 (固形重量比)
【0033】この各種透明薄膜用樹脂組成物により得ら
れた硬化膜の耐溶剤性、耐水性、耐熱性、色被り、残渣
汚染の評価を以下に記すように行った。評価結果を表5
に示す。
【0034】透明薄膜用樹脂組成物の硬化膜の作成例 ガラス基板上に最終膜厚0.5μmとなるよう塗布し、
表面温度100℃のホットプレート上で100秒間予備
乾燥後、200℃のホットプレート上で5分間加熱し、
透明薄膜を得た。これを各種試験片とする。
【0035】耐溶剤性:上記試験片を、下記溶剤に各種
条件で処理、試験前後の膜厚を測定し残膜率を求め、膜
面を光学顕微鏡で観察した。 60℃IPA(イソプロパノール)蒸気×20分曝露 50℃NMP(N−メチルピロリドン)×20分浸漬 50℃GBL(γ−ブチロラクトン)×20分浸漬
【0036】耐水性:純水の入ったプレッシャークッカ
ー試験(PCT)用容器に上記試験片を入れ130℃に
て3時間処理を行い、膜面を光学顕微鏡で観察した。
【0037】耐熱性:上記試験片を、250℃のホット
プレートで60分間加熱処理し加熱前後の着色度(ΔE
*ab値;色度差)を分光光度計にて測定した。
【0038】色被り、残渣汚染:上記の透明薄膜上に、
顔料分散カラーネガレジストKAYAMIRROR D
CF−G630(緑色顔料レジスト;日本化薬製、商品
名)を約1μm相当膜厚に塗布し、80℃のホットプレ
ート上で100秒間プレベイク後、紫外線未照射のまま
KAYAMIRROR DVL−T50D(有機アルカ
リ系現像液;日本化薬製、商品名)にて全面現像し、水
洗乾燥後透明薄膜上への色被り(ΔE*ab値)を分光
光度計にて測定した。又、残渣汚染を顕微鏡にて評価し
た。
【0039】比較例1〜3 表3に示す熱硬化性樹脂と硬化剤を組み合わせた透明薄
膜用樹脂組成物として、表4に示す配合比で固形分11
重量%となるように溶媒に溶解した。耐溶剤性、耐水
性、耐熱性、色被り、残渣汚染の評価を上記と同様に行
った。評価結果を表5に示す。
【0040】 表3 熱硬化性樹脂 MW WPE 硬化剤 c1 -GMA-MMA- 100,000 240 d1 無水トリメリット 酸 c2 -GMA-MMA- 225,000 340 d2 テトラヒドロ無水 フタル酸 c3 -MAA-(N-フェニルマレイミド)- 10,000 300 d3 IRGANOX 3114
【0041】但し、IRGANOX3114;トリス−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)
−イソシアヌレート(チバガイギー製、商品名)
【0042】 表4 比較例 c1 c2 c3 d1 d2 d3 1 10 1 2 10 1.5 3 10 1 0.5 (固形重量比)
【0043】 表5 耐溶剤性(残膜率) 耐水 耐熱 色被り 実施例 IPA NMP GBL PCT Δ*ab ΔE*ab 残渣 1 100% 100% 100% 何 0.1 0.1 無し 2 100% 100% 100% れ 0.2 0.1 無し 3 100% 100% 100% も 0.3 0.1 無し 4 100% 100% 100% 変 0.4 0.1 無し 6 100% 100% 100% 化 0.1 0.1 無し 7 100% 100% 100% 無 0.2 0.1 無し 8 100% 100% 100% し 0.2 0.1 無し 比較例 1 82% 85% 80% 白化 0.8 3.5 有り 2 88% 80% 85% 白化 0.7 5.7 有り 3 77% 70% 72% 白化 2.0 6.8 有り
【0044】実施例11 上記の透明薄膜用樹脂組成物を、撮像素子の配設された
シリコンウェハー上に最終膜厚0.3μmとなるよう塗
布し、表面温度100℃のホットプレート上で100秒
間予備乾燥後、200℃のホットプレート上で5分間加
熱し、下地平坦化膜を得た。この下地平坦化膜上に、顔
料分散カラーネガレジストKAYAMIRROR DC
F−G630(緑色顔料レジスト;日本化薬製、商品
名)を約1μm相当膜厚に塗布し、80℃のホットプレ
ート上で100秒間プレベイク後、所定のパターンフォ
トマスクを介して150mJ(365nm)の紫外線を
照射した。続いてKAYAMIRROR DVL−T5
0D(有機アルカリ系現像液;日本化薬製、商品名)に
て現像、水洗乾燥後、200℃のホットプレート上で5
分間ポストベイクし緑色微細画素を形成した。次いで、
顔料分散カラーネガレジストKAYAMIRROR D
CF−R630(赤色顔料レジスト;日本化薬製、商品
名)を約1μm相当膜厚に塗布し、80℃のホットプレ
ート上で100秒間プレベイク後、所定のパターンフォ
トマスクを介して150mJ(365nm)の紫外線を
照射した。続いてKAYAMIRROR DVL−T5
0D(有機アルカリ系現像液;日本化薬製、商品名)に
て現像、水洗乾燥後、200℃のホットプレート上で5
分間ポストベイクし赤色微細画素を形成した。次いで、
顔料分散カラーネガレジストKAYAMIRROR D
CF−B630(青色顔料レジスト;日本化薬製、商品
名)を約1μm相当膜厚に塗布し、80℃のホットプレ
ート上で100秒間プレベイク後、所定のパターンフォ
トマスクを介して150mJ(365nm)の紫外線を
照射した。続いてKAYAMIRROR DVL−T5
0D(有機アルカリ系現像液;日本化薬製、商品名)に
て現像、水洗乾燥後、200℃のホットプレート上で5
分間ポストベイクし赤色微細画素を形成し、カラーフィ
ルターが直付けされた固体撮像素子が得られた。これを
顕微鏡により直上から観察したところ、下地平坦化膜上
への色被り、残渣汚染は全く認められなかった。
【0045】実施例12 ガラス基板上に、顔料分散カラーネガレジストKAYA
MIRROR DCF−R630、DCF−G630、
DCF−B630(赤、緑、青色顔料レジスト;日本化
薬製、商品名)を用いて実施例11と同様の方法で赤、
緑、青の画素をパターン形成した着色樹脂膜上に、実施
例1〜10の透明薄膜用樹脂組成物により、保護膜とし
て透明薄膜を形成し、LCD用カラーフィルターを作成
した。各保護膜の密着性をクロスカット剥離試験によっ
て評価したところ、何れも剥離数0/100で強固な密
着性を確認した。又、これらのカラーフィルター上に2
50℃にて30分かけITOの蒸着操作を施したが、何
れも皺寄り現象は見られなかった。
【0046】
【発明の効果】本発明の透明薄膜用樹脂組成物を使用す
ることにより、耐熱性、耐薬品性、耐水性、耐染色性、
密着性に優れた透明薄膜を簡便に製造することが出来
る。LCD用カラーフィルターの着色樹脂膜の保護層、
又はCCDの平坦化層、及び中間層及び保護層の形成に
際し特に有用である。又、当該樹脂組成物の熱硬化時
や、後工程での工程汚染が極めて少ないので、低コスト
で信頼性の高い透明薄膜を得ることが出来、得られたカ
ラーフィルター、固体撮像素子は優れた表示品位を確保
する事が出来る。又、この透明薄膜を設けたカラーフィ
ルターは、優れた光学特性及び電気特性を有し、このカ
ラーフィルターを用いることによって、高品質なカラー
表示装置や固体撮像素子を提供することが出来る。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】グリシジル基を有する高分子(A)と酸無
    水物を有する高分子(B)を含有する透明薄膜用樹脂組
    成物。
  2. 【請求項2】グリシジル基を有する高分子(A)の重量
    平均分子量が5,000〜1,000,000であり、
    エポキシ当量(WPE)が150〜2,000である請
    求項1記載の透明薄膜用樹脂組成物。
  3. 【請求項3】酸無水物を有する高分子(B)の重量平均
    分子量が500〜500,000である請求項1又は2
    に記載の透明薄膜用樹脂組成物。
  4. 【請求項4】請求項1乃至3のいずれか一項に記載の透
    明薄膜用樹脂組成物の硬化物。
  5. 【請求項5】請求項4に記載の硬化物の層を有する固体
    撮像素子。
  6. 【請求項6】請求項4に記載の硬化物の層を有するカラ
    ーフィルター。
  7. 【請求項7】請求項6に記載のカラーフィルターを有す
    るカラー液晶表示装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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