JP2000245476A - β−プリメベロシダーゼ遺伝子 - Google Patents
β−プリメベロシダーゼ遺伝子Info
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Abstract
索が強く望まれている。 【解決手段】特定のアミノ酸配列をコードすることを特
徴とするβ−プリメベロシダーゼ遺伝子及びその利用。
Description
ベロシダーゼ遺伝子に関する。β−プリメベロシダーゼ
は二糖配糖体であるβ−プリメベロシドに作用して茶の
香気成分とプリメベロースを生成する反応を触媒する酵
素である。
ゲラニオールやリナロール等のアルコール系香気前駆体
として二糖配糖体のβ−primeveroside(6−O−β−
D−xylopyranosyl−β−D−glucopyranoside)あるい
はその類似体の存在が確認され、また、その他の前述し
た他のアルコール系香気成分の前駆体としても二糖配糖
体のβ−primeverosideとその類似体の存在が明らかに
なってきている。
的に作用する酵素の存在について、先に茶香気成分生成
酵素であるβ−プリメベロシダーゼを研究し、当該酵素
を単離し、その性質を明らかにした。(特開平8−14
0675)
確にされてなく、更に遺伝子を単離し、その利用につい
ては全く研究がなされていない。
来のβ−プリメベロシダーゼ遺伝子を単離し、当該酵素
をより安価に提供する手段を提供することにある。本発
明により植物由来のβ−プリメベロシダーゼの幅広い利
用を図ることができる。
を解決するために鋭意検討した。その結果、本発明を完
成するに至った。
番号:1に示すアミノ酸配列、又は当該アミノ酸配列に
おいて1若しくは複数のアミノ酸が欠失、置換、挿入若
しくは付加されたアミノ酸配列を含む蛋白質をコードす
るDNA。
DNAが挙げられる。即ち、配列表の配列番号:2に記
載の塩基配列を有するDNA。又は、配列表の配列番号
2に記載の塩基配列を有するDNAとストリンジェント
な条件下でハイブリダイズし、かつ、β−プリメベロシ
ダーゼ活性を有する蛋白質をコードするDNA。
本発明のDNAは、上述した蛋白質をコードするDNA
である。このDNAは、本発明を完成するに際しては、
後に述べるようにして、茶cDNAライブラリーから単
離することができたものである。しかしながら、本発明
によりその塩基配列が明らかであるので、配列番号:1
又は2に示す配列に基づいて化学合成することによって
も取得することができる。
オリゴヌクレオチドプローブ又はオリゴヌクレオチドプ
ライマーを用い、自体公知の方法で茶染色体DNAライ
ブラリーから、又はPCR又はハイブリダイゼーション
によって取得することもできる。
CRによって本発明のDNAの一部を取得し、それをプ
ローブに用いたハイブリダイゼーションによって、本発
明のDNAを取得する方法及び得られたDNAを用いて
遺伝子組換え法により大腸菌、酵母よりβ−プリメベロ
シダーゼを生産する方法について、実施例を参照しなが
ら例示する。
ドするアミノ酸配列において、1もしくは複数のアミノ
酸が欠失、置換、挿入若しくは付加された場合であって
も、その生理活性が維持される場合があることは当業者
において広く認識されている。本発明は、当然のことな
がらこのような修飾が加えられ、かつβ−プリメベロシ
ダーゼ活性を有するタンパク質をコードするDNA断片
も含まれる。
もしくは複数のアミノ酸が欠失、置換、挿入若しくは付
加されたアミノ酸配列からなり、かつ、β−プリメベロ
シダーゼ活性を有するタンパク質をコードするDNA
も、本発明の範囲に含まれる。そのような改変されたD
NAは、例えば部位特異的変異法によって、特定の部位
のアミノ酸が欠失、置換、挿入若しくは付加されるよう
に本発明のDNAの塩基配列を改変することによって得
られる。
胞に変異処理を行い、これらのDNA若しくは細胞か
ら、例えば配列表の配列番号:2に記載の塩基配列を有
するDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイ
ズするDNAを選択することによっても、改変されたD
NAを得ることができる。
は、いわゆる特異的なハイブリッドが形成されるが、非
特異的なハイブリッドは形成されない条件をいう。この
条件を明確に数値化することは困難であるが、相同性が
高い核酸同士、例えば70〜90%以上の相同性を有するD
NA同士がハイブリダイズし、それより相同性が低い核
酸同士がハイブリダイズしない条件等が挙げられる。
はその一部をプローブに用いて、常法によってβ−プリ
メベロシダーゼ遺伝子を取得し得るが、茶染色体由来の
β−プリメベロシダーゼ遺伝子は、イントロンを含むこ
とも予想される。このようなイントロンで分断されてい
るDNAも、茶β−プリメベロシダーゼをコードする限
り、本発明のDNAに含まれる。
伝子は、適当なベクターに組み入れた後、大腸菌、酵
母、培養細胞、植物体などに形質転換され、スクリーニ
ングすることにより、β−プリメベロシダーゼを生産す
ることのできる形質転換体を選択できる。
養培地で培養することにより高いβ−プリメベロシダー
ゼ活性を有するペプチドを安定的に生産する。形質転換
体の培養は宿主の栄養生理的性質を考慮して培養条件を
選択すれば良く、通常多くの場合は、液体培養で行う
か、工業的には深部通気撹拌培養を行うのが有利であ
る。炭素源としては、資化可能な炭素化合物であれば良
く、例えばグルコース、ラクトース、マルトースなどが
使用される。また窒素源としては利用可能な窒素化合物
であればよく、例えば酵母エキス、ペプトン、肉エキス
などが使用される。培養温度はβ−プリメベロシダーゼ
を生産する範囲であればよいが、大腸菌、酵母の場合、
通常10〜42℃程度である。本発明のβ−プリメベロシダ
ーゼを大腸菌、酵母で発現するためには、好ましくは10
〜20℃程度である。
産量が最大になるくらいの時間培養すれば良く、通常は
12〜72時間である。培地のpHは、菌が生育し、β−プリ
メベロシダーゼが安定に生産されれば良く、好ましくは
pH6〜8である。
はその存在が明らかであるにもかかわらず、活性確認は
非常な困難であった。本発明は、成熟タンパク質を融合
タンパク質発現系を用いて、特定条件下で培養を行うこ
とによって活性体として発現できることを明らかにし
た。
的に応じて様々な処理を施すことができる。β−プリメ
ベロシダーゼが菌体内にある場合には、濾過や遠心分離
などによって菌体を採取し、機械を用いた物理的方法や
リゾチームなどによる酵素的方法によって菌体を破壊
し、抽出する。またこのようにして得られたβ−プリメ
ベロシダーゼは、必要に応じて塩析、濃縮、精製など行
うこともできる。
り、β−プリメベロシダーゼ活性の活性測定は以下のよ
うにして行った。
(pNP-Pri)を基質として遊離するp−ニトロフェノール
(pNP)を分光光度計で測定することにより調べた。酵素
活性は1分間に1マイクロモルのpNPを遊離する酵素量
を1ユニットと定義した。
Mクエン酸緩衝液(pH6.0)1100μリットルと同緩衝液に
10mMで溶かしたpNP-Pri 300μリットルを混合して37℃
でインキュベートした。30、60、90、120分後にそれぞ
れ反応液340μリットルを分取し、1M 炭酸ナトリウム
水溶液を170μリットル加え反応を停止させ分光高度計
により405nmの吸光度を測定した。
pNP-グルコシド(メルク社製)とキシロオリゴ糖(和光
純薬社製)を酵素キシロシダーゼ(シグマ社製)を用い
て反応させ、pNP-グルコシドにキシロースをβ-1,6結合
で1残基転移させることにより合成できる。
として、のβ−プリメベロシダーゼ活性測定法に準じ
て行った。
セトン中にて破砕した後、残査を−20℃のアセトンでろ
液がほとんど無色になるまで洗浄し乾燥させアセトンパ
ウダーとした。
クエン酸緩衝液(pH6.0)に懸濁させ4℃にて3時間攪
拌し酵素を抽出した。抽出物を遠心分離して残査を除去
した後、上清に等量のアセトンを加え攪拌後4℃に一晩
放置した後蛋白画分を沈殿させた。次いで遠心分離によ
り沈殿物を集めクエン酸緩衝液に溶解後、硫安塩析を行
った。40〜80%飽和硫安画分の析出を20mMクエン酸緩衝
液に溶解し同緩衝液で透析を行った。
(pNP-Pri)を基質として遊離するp−ニトロフェノール
(pNP)を分光光度計で測定することにより調べた。酵素
活性は1分間に1マイクロモルのpNPを遊離する酵素量
を1ユニットと定義した。
衡化したCM-トヨパール650カラム(東ソー社製)に流
し、吸着画分を0-0.5M NaClを含む同緩衝液で溶出し回
収した。回収した酵素画分を限外ろ過膜(アミコンPM-1
0、グレース・ジャパン社製)とセントリコン(Centric
on10、グレース・ジャパン)で濃縮した後、20mMクエン
酸緩衝液で平衡化したMono S HR(ファルマシア・バイ
オテク社製)に流し吸着した酵素画分を0-0.2MのNaClを
含む同緩衝液で溶出し回収した。
酸配列の決定 精製されたプリメベロシダーゼをトリプシンで部分分解
し逆相クロマトグラフィーによって分離、精製を行いペ
プチド断片を得た。得られたペプチド断片のアミノ酸配
列をアミノ酸シーケンサーにより決定し以下のアミノ酸
配列を得た。
ローンの単離 ヤブキタ種茶葉よりRNA抽出キット(ファルマシア バ
イオテク)により全RNAを抽出し、オリゴdTカラムによ
りポリ(A)+RNAを調製し、λZAPII−cDNA Synthesis
Kit(Stratagene社製)に従いλベクターを用いてcDN
Aライブラリーを構築した。このλベクターをin vitro
excision によりファージミッドへ切り出しプラスミド
状のcDNAライブラリーを調製した。
合成したオリゴヌクレオチドプローブB GLU1:
マー
ラスミド状のcDNAライブラリーを鋳型としてPCRを行
い、DNAフラグメントを得た。このフラグメントをプロ
ーブとしてヤブキタ種λZAPII−cDNA ライブラリーよ
りDIG System(ベーリンガーマンハイム)を用いてポジ
ティブクローンを得た。15個のポジティブクローンでイ
ンサートDNAの長さが最長のものを選択しin vivo excio
nによりファージミッドpBluescriptSK+を調製しインサ
ートDNAの塩基配列を決定した。その結果、決定したア
ミノ酸配列を含む 全長 507アミノ酸からなるオープ
ンリーディングフレーム(ORF)を含む遺伝子断片が得
られたことが明らかとなった。
であるか否かを確認するために、得られたcDNAの発現を
試みた。いくつかの植物由来酵素遺伝子で大腸菌におい
て活性発現が報告されているので、大腸菌での発現を試
みた。507アミノ酸残基をコードする部分を含む遺伝子
断片を鋳型としプライマーNN1:
られたフラグメントはORFの上流にBamHIサイトを下流に
SalIサイトを導入してある。フラグメントを制限酵素Ba
mHIとSalIで切り出した後、発現ベクターpKK233-3(フ
ァルマシア バイオテク)のBamHI、SalIサイトに挿入し
pKK233-3Priを得た。次いでpKK233-3Priで大腸菌JM10
5を形質転換した。形質転換された大腸菌を100mlのLB培
地に接種し37℃で135分間培養し、終濃度 0.1 mMのIPTG
を加えさらに21時間培養した。培養後菌体を遠心分離で
回収し、4mlのカラム緩衝液(20mM Tris・HCl、200mMNa
Cl、1mM EDTA,10mM 2-mercaptoethanol、pH7.4)に再
懸濁し、Branson Sonifier 250にて超音波破砕した。遠
心により上清を可溶性画分、沈殿を不溶性画分とした。
性画分300μリットルと20mMクエン酸緩衝液(pH6.0)11
00μリットルと同緩衝液に10mMで溶かしたpNP-Pri 300
μリットルを混合して37℃でインキュベートした。30、
60、90、120分後にそれぞれ反応液340μリットルを分取
し、1M 炭酸ナトリウム水溶液を170μリットル加え反
応を停止させ分光高度計により405nmの吸光度を測定し
pNPの遊離を観察した。その結果、酵素活性は観察され
なかった。
(2) 得られたcDNAクローンのアミノ酸配列をタンパク側か
ら求められたアミノ末端配列とを比較したところ、茶プ
リメベロシダーゼは前駆体構造をとっている可能性が示
唆された。得られたcDNA中のオープンリーディングフ
レームから推測されるアミノ酸組成を解析すると、開始
コドンから28番目のアミノ酸までは疎水性のアミノ酸に
富んだ領域でシグナル配列状の領域であることが予想さ
れた。そこで、この部分が発現を阻害している可能性を
考え、この部分を欠失させた遺伝子断片を作製した。プ
ライマー MM1:
伝子を鋳型としてPCRにより成熟体部分をフラグメント
として増幅した。増幅したフラグメントをBamHIとSalI
で切断し融合蛋発現ベクターpQE30(Quiagen社製)、
pRSETA(Invitorgen社製)、pGEX4(ファルマシアバイ
オテク社製)のBamHIとSalIサイトに挿入したベクターp
QE30ΔPri、pRSETAΔPri、pGEX4ΔPriで大腸菌JM109
をそれぞれ形質転換した。形質転換した大腸菌を100ml
のLB培地に接種し37℃で135分間培養し、終濃度 0.1mM
のIPTGを加えさらに21時間培養した。培養後菌体を遠心
分離で回収し、前述の方法で可溶性画分を調製しプリメ
ベロシダーゼ活性を測定した。その結果いずれの場合に
おいても活性は見出されなかった。
(3) 発現が確認できなかったのは培養液に加えた発現誘導に
必要なIPTG(イソプロピル−1−チオ−β−D−ガラク
トピラノシド)濃度が適切でない可能性が考えられたの
でpQE30ΔPri、pRSETAΔPri、pGEX4ΔPriで形質転
換されたJM109を、前述の培養で誘導時にIPTGを終濃度
0.1、1、9mMで加えて培養し菌体を回収後可溶性画分を
調製し活性を調べた。その結果、可溶性画分には活性は
認められなかった。
(4) 以上〜の遺伝子発現の試みの結果からプリメベロシ
ダーゼの発現は通常の方法では困難なことが明らかとな
った。発現が困難な理由として菌体内で合成された酵素
が不活性な形で不溶性画分に存在している可能性が考え
られた。発現ベクターpQE30ΔPri、pRSETAΔPri、pG
EX4ΔPriでは挿入された遺伝子はそれぞれ、54kDa、54
kDa、81kDaの融合蛋白として発現する。そこで不溶性画
分をSDS-PAGEにより解析したところ、それぞれの不溶性
画分で融合蛋白に相当するサイズの蛋白がIPTGの誘導に
よって観察されることが分かった。したがって、遺伝子
は発現しているものの不活性な形で不溶性画分に移行し
ているものと考えられた。
大腸菌を通常の37℃ではなくより低温の25℃以下で培養
することにより、発現遺伝子産物の不活化を防ぐことが
できると考えた。そこで大腸菌の遺伝子の発現をIPTG誘
導後の培養温度を通常よりも低い温度ととして遺伝子の
発現を試みた。ベクターpQE30ΔPri、pRSETAΔPri、
pGEX4ΔPriで形質転換されたJM109をLB培地100mlに接
種して培養し、終濃度0.1mMのIPTGを加えた後25、22℃
で一晩培養あるいは18℃で13時間培養し菌体を回収し前
述の方法で可溶性画分を調製し活性を測定した。その結
果、活性は確認されなかった。
(5) 次に別の融合蛋白発現ベクターであるpMALc(New Engl
and, Biolabs社製)を用いて発現を試みた。前述と同様
に成熟体部分をPCRで増幅してpMALcベクターのBamHI、
SalIサイトに挿入しpMALcΔPriを作製し大腸菌JM109を
形質転換した。形質転換した大腸菌を100mlのLB培地に
接種し37℃で135分間培養し、終濃度 0.1 mMのIPTGを加
えさらに21時間培養した。培養後菌体を遠心分離で回収
し、前述の方法で可溶性画分を調製しプリメベロシダー
ゼ活性を測定した。その結果いずれの場合においても活
性は見出されなかった。融合蛋白である分子量94kDaの
蛋白は不溶性画分中に観察されたのでこの場合も発現し
た蛋白がおそらくフォールディングの不良で不活性なま
ま不溶性画分に移行したものと考えられた。
度を通常よりもより下げた22℃と18℃、さらには10℃と
し24時間培養した。その結果、それぞれの可溶性画分に
融合蛋白質の存在が確認され、活性も確認された。ま
た、当該可溶性画分についてβ−グルコシダーゼ活性を
測定したが、その活性は認められなかった。
(6) 酵母においても発現を試みた。発現ベクターとしてpYES
2(Invitrogen社)を用い、まず前駆体をコードする遺伝
子断片をプライマーNN1:
し、pYES2のBamHIとXhoIサイトに挿入したpYES2Priを作
製し、これにより酵母INVSc1株を形質転換した。形質転
換された酵母をYPG培地にて30℃で24時間培養し菌体を
回収後、前述と同様の方法で超音波破砕し可溶性画分を
調製し活性を測定したが活性は検出できなかった。次に
成熟体部分をプライマーMM1:
後、pYES2のBamHIとXhoIサイトに挿入したpYES2Priを作
製し、これにより酵母INVSc1株を形質転換した。形質転
換された酵母をYPG培地にて通常の培養温度30℃より低
い20,10℃で72時間培養し菌体を回収後、前述と同様の
方法で超音波破砕し可溶性画分を調製し活性を測定し
た。その結果可溶性画分に活性を検出できた。また、当
該可溶性画分についてβ−グルコシダーゼ活性は認めら
れなかった。
伝子の発現が困難だったのは大腸菌という発現系が適切
でなかったためではなく、この遺伝子そのものの活性発
現が困難であったためと考えられる。
ゼ遺伝子の発現による活性確認には非常な困難性があ
り、成熟体蛋白をかぎられた従来の融合蛋白として、通
常培養を行わない条件で活性体として検出できることが
判明した。我々は鋭意検討の末、茶由来プリメベロシダ
ーゼの発現に適した特殊な条件を初めて見出すことがで
き、その条件下でプリメベロシダーゼ遺伝子がプリメベ
ロシダーゼ活性を発現することを困難の末示した。以上
の結果、茶プリメベロシダーゼの遺伝子配列とアミノ酸
配列が始めて明らかとなった。
Claims (10)
- 【請求項1】配列表の配列番号:1に示すアミノ酸配
列、又は当該アミノ酸配列において1若しくは複数のア
ミノ酸が欠失、置換、挿入若しくは付加されたアミノ酸
配列を含む蛋白質をコードするDNA。 - 【請求項2】蛋白質がβ−プリメベロシダーゼ活性を示
す請求項1記載のDNA。 - 【請求項3】DNAが配列表の配列番号:2に記載の塩
基配列を含むものである請求項1又は請求項2記載のD
NA。 - 【請求項4】DNAが配列表の配列番号:2に記載の塩
基配列を有するDNAとストリンジェントな条件下でハ
イブリダイズし、かつ、β−プリメベロシダーゼ活性を
有するタンパク質をコードする請求項1記載のDNA。 - 【請求項5】DNAが、植物由来のものである請求項1
乃至4記載のDNA。 - 【請求項6】植物が茶である請求項5記載のDNA。
- 【請求項7】請求項1〜6のいずれかに記載のDNA断
片を含むことを特徴とするベクター。 - 【請求項8】請求項7に記載のDNAによって形質転換
された組換え体。 - 【請求項9】組換え体が大腸菌又は酵母である請求項8
記載の形質転換された組換え微生物。 - 【請求項10】請求項8又は請求項9記載の組換え体を
培養し、培養物からβ−プリメベロシダーゼを得ること
を特徴とするβ−プリメベロシダーゼの製造法。
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