JP2000244261A - 信号入力回路及びこれを用いた可変利得増幅器 - Google Patents
信号入力回路及びこれを用いた可変利得増幅器Info
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Abstract
変化する入力範囲を拡大した信号入力回路を提供する。 【解決手段】 入力端子10からの入力信号電圧VCN
Tが一方の入力端子に与えられ、他方の入力端子に第1
の基準電圧Vref1が与えられた第1の差動増幅器1
1と、入力信号電圧VCNTの直流レベルを所定量シフ
トするレベルシフト回路13と、レベルシフト回路13
の出力信号電圧が一方の入力端子に与えられ、他方の入
力端子に第2の基準電圧Vref2が与えられた第2の
差動増幅器12とを有し、差動増幅器11,12のそれ
ぞれの出力電流を加算器14で加算して出力信号電流I
CNTとして出力端子20へ出力する。
Description
力範囲を広くとることができる信号入力回路及びこれを
利得制御回路として用いた可変利得増幅器に関する。
機器の開発が盛んに行われている。これらの無線通信機
器は、例えば人間が所持したり、自動車などに搭載され
て使用されるため、低消費電力で小型かつ軽量であるこ
とが要求される。このため、このような機器を構成する
部品は、従来の構成部品単体を多数接続したハイブリッ
ド構成よりも、小型化、軽量化に向くモノリシックIC
(集積回路)化が強く望まれている。部品の小型化の他
に、機器の低価格化も当然に要求されるが、モノリシッ
クIC化は低価格化にも欠かせない技術である。
問題を克服するために無線受信回路系に可変利得増幅器
が使用される。可変利得増幅器の利得制御範囲は、CD
MA(符号分割多元接続)システムの場合、約80dB
程度が必要とされる。図10は可変利得増幅器の利得制
御電圧VCNTと利得の関係を示す図であり、利得制御
電圧VCNTの入力範囲をW(V)とすると、利得制御
電圧VCNTに対する利得の感度は80/W(dB/
V)となる。
(V)を小さくすると、利得制御電圧VCNTに対する
利得の感度が高くなって、僅かな電圧変化で利得が大き
く変化してしまい、精度の高い利得制御が難しくなる。
携帯用無線通信機器の場合、電源の低電圧化が要求され
るため、この入力範囲W(V)を電源電圧の範囲内でで
きるだけ大きくとることが必要となる。すなわち、低電
圧側の電圧源Vee(以下では、グラウンドGNDとす
る)から高電圧側の電源Vccまでの電圧範囲で利得制
御電圧VCNTを変化させることができるような増幅回
路(以下、これを利得制御回路という)の実現が望まれ
る。また、この利得制御回路には、利得制御電圧に対し
て線形な出力信号(電流)を出力できるようにすること
が利得制御電圧に対する利得感度の変動を避けるために
強く求められる。
ンジスタを用いて構成した利得制御回路とその入出力特
性を示す。図11(a)に示す利得制御回路は、トラン
ジスタQ100,Q101と線形範囲を拡大するための
エミッタ縮退抵抗および電流源I100,I101によ
って構成される。この場合、図11(b)に示されるよ
うに、利得制御信号(電圧)VCNTに比例した出力信
号(電流)Ioutが取り出せるのは、利得制御電圧V
CNTがVBE+VCEsat以上のときである。ここ
で、VBEはトランジスタQ100のベース・エミッタ
間電圧(約0.7V)を表し、VCEsatは電流源I
100を構成するトランジスタの飽和電圧を表す。な
お、ここでは電流源I100を構成するのは、エミッタ
接地トランジスタのみとしているが、電流源I100に
エミッタ縮退抵抗も含まれている場合は、そのエミッタ
縮退抵抗間にかかる電圧がVCEsatに付加されるこ
とになる。
電圧VCNTの有効入力範囲はVBE+VCEsat
(約1V)からVccまでとなるため、GNDからVc
cまでの電源電圧範囲に比較してVBE+VCEsat
分だけその範囲が小さくなる。例えば、Vcc=2.5
(V)とした低電圧回路においては、利得制御電圧VC
NT圧の有効入力範囲は1.5Vとなり、Vccの60
%程度になってしまう。
トランジスタを用いて構成した利得制御回路とその入出
力特性であり、この場合においても同様に利得制御電圧
VCNTの有効入力範囲はGNDからVcc−VBE−
VCEsatと、GNDからVccまでの電源電圧範囲
に比較して小さくなってしまう。
可変利得増幅器の利得を制御するための従来の利得制御
回路は、入力である利得制御電圧の有効入力範囲が狭い
ため、利得制御電圧に対する利得の感度が高く、僅かな
電圧変化で利得が大きく変化してしまい、精度の高い利
得制御が難しいという問題点があった。
電流が線形に変化する入力範囲を拡大でき、特に可変利
得増幅器のための利得制御回路に適した信号入力回路を
提供することを目的とする。
め、本発明に係る信号入力回路は、入力信号電圧が一方
の入力端子に与えられ、他方の入力端子に第1の基準電
圧が与えられた第1の差動増幅器と、入力信号電圧の直
流レベルを所定量シフトするレベルシフト回路と、この
レベルシフト回路の出力信号電圧が一方の入力端子に与
えられ、他方の入力端子に第2の基準電圧が与えられた
第2の差動増幅器とを有し、第1の差動増幅器の出力電
流と第2の差動増幅器の出力電流とを加算した電流を出
力信号電流として出力することを特徴とする。
ばベース端子を入力端子とし、コレクタ端子が接地また
は電源に接続され、エミッタ端子を出力端子とするトラ
ンジスタと、該トランジスタのエミッタ端子に直接また
は抵抗を介して接続された電流源とから構成される。
方の入力端子とする第1のトランジスタと、ベース端子
を他方の入力端子としコレクタ端子を出力端子とする第
2のトランジスタとからなる差動トランジスタ対を有
し、第2の差動増幅器はベース端子を一方の入力端子と
する第3のトランジスタと、ベース端子を他方の入力端
子としコレクタ端子を出力端子とすると共に第2のトラ
ンジスタのコレクタ端子と共通に接続した第4のトラン
ジスタとからなる第2の差動トランジスタ対を有する。
そして、第2のトランジスタと第4のトランジスタの共
通接続されたコレクタ端子から出力信号電流を出力す
る。
接入力される第1の差動増幅器の線形動作範囲と、入力
信号電圧がレベルシフト回路を介して入力される差動増
幅器の線形動作範囲が異なるため、これら第1、第2の
差動増幅器のそれぞれの出力電流を加算して出力信号電
流を得ることにより、入力信号電圧に対して出力信号電
流が線形に変化する入力信号電圧の範囲が拡大される。
号電圧が一方の入力端子に与えられた第1の差動増幅器
と、入力信号電圧の直流レベルを所定量シフトするレベ
ルシフト回路と、このレベルシフト回路の出力信号電圧
が一方の入力端子に与えられ、他方の入力端子に第2の
基準電圧が与えられた第2の差動増幅器と、状態検出/
制御回路とを有する。状態検出/制御回路は、第2の差
動増幅器がレベルシフト回路の出力信号電圧に対して線
形動作状態にあるか否かを検出し、線形動作状態にある
場合には第2の差動増幅器の出力電流を出力信号電流と
し、線形動作状態にない場合には第1の差動増幅器の他
方の入力端子に第1の基準電圧を与えた状態で得られる
第1の差動増幅器の出力電流と所定の制御電流との差電
流および第2の差動増幅器の出力電流を加算した電流を
出力信号電流として出力する制御を行う。
増幅器の第3のトランジスタのエミッタ端子にベース端
子が接続された第5のトランジスタと、この第5のトラ
ンジスタのエミッタに接続された電流源と、第5のトラ
ンジスタのコレクタ端子に入力端子が接続され、出力端
子が第2のトランジスタのコレクタ端子と第4のトラン
ジスタのコレクタ端子に接続されたカレントミラー回路
とにより構成される。
増幅器の出力電流をそれぞれが線形動作状態のときのみ
出力信号電流として取り出すことにより、入力信号電圧
に対して出力信号電流が線形に変化する入力信号電圧の
範囲がさらに拡大される。
号電圧が所定の範囲のとき第1のトランジスタ、第2の
トランジスタおよび第5のトランジスタのそれぞれのコ
レクタ端子とエミッタ端子間の電流をバイパスする電流
バイパス回路をさらに設けてもよい。
電圧源と、この基準電圧源にそれぞれのベース端子が共
通に接続され、それぞれのコレクタ端子が第1のトラン
ジスタ、第2のトランジスタおよび第5のトランジスタ
のそれぞれのコレクタ端子に接続された第6、第7およ
び第8のトランジスタと、第6、第7および第8のトラ
ンジスタのそれぞれのエミッタ端子と第1のトランジス
タ、第2のトランジスタおよび第5のトランジスタのそ
れぞれのエミッタ端子との間に接続された第1、第2お
よび第3の抵抗とにより構成される。
回路によって、入力信号電圧として利得制御電圧が与え
られることにより利得制御電圧に対応した利得制御電流
を出力信号電流とする利得制御回路を構成し、この利得
制御回路からの利得制御電流を利得制御増幅器に供給す
ることにより利得を制御するようにした可変利得増幅器
が提供される。
路の適用例である可変利得増幅器を示している。入力端
子INへの入力信号は、利得制御増幅器1により増幅さ
れ、出力端子OUTに出力される。利得制御増幅器1の
利得は、利得制御回路2によって制御される。利得制御
回路2は、利得制御電圧VCNTを入力し、これに対応
した利得制御電流ICNTを利得制御増幅器1に出力す
る回路であり、この利得制御回路2に本発明による信号
入力回路が適用される。
態について述べる。なお、以下では信号入力回路を利得
制御回路2に適用した場合を例にとり、信号入力回路の
入力信号電圧を利得制御電圧VCNT、出力信号電流を
利得制御電流ICNTとして説明する。
の実施形態に係る信号入力回路(利得制御回路)の概略
構成を示す図である。制御信号入力端子10に入力され
る利得制御電圧VCNTは、第1の差動増幅器(DIF
F1)11の一方の入力端子に直接入力されると共に、
レベルシフト回路13により直流レベルが所定量シフト
された後、第2の差動増幅器(DIFF2)12の一方
の入力端子に入力される。第1の差動増幅器11の他方
の入力端子には第1の基準電圧Vref1が入力され、
第2の差動増幅器12の他方の入力端子には第2の基準
電圧Vref2が入力される。
出力は加算器14で電流加算され、この電流信号が制御
信号出力端子20に利得制御電圧VCNTに対応する利
得制御電流ICNTとして出力される。以下の説明で
は、レベルシフト回路13はエミッタフォロワ回路を用
いることとし、出力はエミッタ端子から取り出すものと
仮定する。また、図1では示されていないが、高電位側
電源としてVcc、低電位側電源(Vee)としてグラ
ウンドGNDが用いられる。
る。まず、第1の差動増幅器11は利得制御電圧VCN
Tが直接入力されるため、図11(b)に示したように
利得制御電圧VCNTのVBE+VCEsatからVc
cまでの変化に応答できるように動作する。
制御電圧VCNTをレベルシフト回路13によりVBE
分だけ高電位側にレベルシフトした電圧が入力されるた
め、利得制御電圧VCNTのVCEsat(=0.3
V)からVcc−VBE−VCEsatまでの変化に応
答して動作することができる。ここで、下限のVCEs
atは、第2の差動増幅器12の中に設けられた電流源
の動作下限値(VCEsat)であり、上限のVcc−
VBE−VCEsatは、エミッタフォロワ回路の動作
上限により決まる。
2の出力電流を加算器13で加算して利得制御電流IC
NTとして出力することにより、利得制御電圧VCNT
の入力範囲をVCEsatからVccまでに拡大するこ
とができる。
明する。図3に、図2の信号入力回路の具体回路例を示
す。第1の差動増幅器11はトランジスタQ2,Q3、
エミッタ縮退抵抗R1およびQ2,Q3のエミッタにそ
れぞれ接続された電流源I1,I2からなっており、ト
ランジスタQ3のベース端子には第1の基準電圧Vre
f1が入力され、トランジスタQ2のコレクタ端子は電
源Vccに接続される。
タQ4,Q5、エミッタ縮退抵抗R2およびトランジス
タQ4,Q5のエミッタにそれぞれ接続された電流源I
3,I4からなっており、トランジスタQ5のベース端
子には第2の基準信号Vref2が入力され、トランジ
スタQ4のコレクタ端子は電源Vccに接続される。
1と電流源I10から構成されるエミッタフォロワ回路
構成であり、トランジスタQ1のベース端子を入力端子
とし、ここに利得制御電圧VCNTが入力される。トラ
ンジスタQ1のコレクタ端子は接地されるか、または電
源Veeに接続され、エミッタ端子は電流源I10を介
して電源Vccに接続される。
るトランジスタQ1のエミッタ端子から、利得制御電圧
VCNTをレベルシフトした電圧が得られ、これがトラ
ンジスタQ4のベース端子に入力される。トランジスタ
Q3のコレクタ端子とトランジスタQ5のコレクタ端子
は共通接続され、これらのコレクタ電流が加算されるこ
とにより、出力端子20に利得制御電流ICNTが取り
出される。すなわち、図2に示した加算器14はトラン
ジスタQ4,Q5のコレクタを共通接続することによっ
て、パターンの結線のみで実現され、特別にハードウェ
ア回路を必要としない。
図4を用いて説明する。まず、第1の差動増幅器11は
図11(b)に示したように、入力の利得制御電圧VC
NTがVBE+VCEsat以上の範囲で、VCNTに
対して線形な電流を出力する。第2の差動増幅器12
は、トランジスタQ1により利得制御電圧VCNTをV
BE分レベルシフトした電圧がトランジスタQ4のベー
ス端子に入力されているので、VCNTが第2の差動増
幅器12内の電流源I3が動作するのに必要なVCEs
atより高くなれば、VCNTに対して線形な電流を出
力することができる。VCNTがVcc−VBE−VC
Esat以上になると、レベルシフト回路13の出力
(エミッタ端子)が飽和してしまうため、第2の差動増
幅器12の入力電圧は一定、出力電流も一定となる。こ
こでVBEはQ1のベース・エミッタ間電圧であり、V
CEsatは電流源I10が動作するのに必要な電圧で
ある。
電流ICNTは、第1、第2の差動増幅器11,12の
それぞれの出力電流の和であるので、入力利得制御電圧
VCNTに対する出力の利得制御電流ICNTの変化は
図4に示すようになる。図4の例では、VCNTが0
(V)からVCEsatまでの範囲では、4Ioの電流
が出力される。Ioは電流源I1,I2,I3,I4の
電流である。ただし、基準電圧Vref1,Vref2
を発生する基準電圧源のバイアス設定により、利得制御
電流ICNTは4Ioよりも小さくなる可能性もある
が、ここではこれを考慮せず、4Ioになるものとして
扱う。
VBE+VCEsatの範囲では、第2の差動増幅器1
2のみが動作しており、第1の差動増幅器11は一定電
流を流している。利得制御電圧VCNTがVBE+VC
EsatからVcc−VBE−VCEsatまでの範囲
では、第1および第2の差動増幅器11,12がともに
線形な電流を出力をするため、利得制御電圧VCNTに
対する利得制御電流ICNTの変化は、VCNTがVC
EsatからVBE+VCEsatの範囲における変化
に比べ2倍となる。
VCEsat以上、Vccまでの範囲では、第1の差動
増幅器11のみが動作しているので、利得制御電圧VC
NTに対する利得制御電流ICNTの変化は、VCNT
のVCEsatからVBE+VCEsatまでの範囲に
対する変化と同じとなる。従って、GNDからVccま
での範囲で利得制御電圧VCNTを掃引した場合、利得
制御電流ICNTはVCNTに対して線形に変化をしな
いが、VCEsatからVccの範囲でVCNTに対す
る応答があるので、この応答信号を用いてICNTを線
形に変化するように補正することは可能である。
cc−VBE−VCEsatが成り立つ場合、第1、第
2の差動増幅器11,12が同時に動作することがなく
なるため、利得制御電圧VCNTがVCEsatからV
ccまでは、利得制御電流ICNTがVCNTに対して
線形に変化することが分かる。ただし、この場合はVc
c=2(VBE+VCEsat)の条件が加わり、約2
V程度の電源電圧に限定される。
制御電圧VCNTの入力範囲を従来のVcc−VBE−
VCEsatからVcc−VCEsatまで大きくする
ことができる。この例では、レベルシフト回路13のレ
ベルシフト量をトランジスタQ1のVBE分のみとした
が、レベルシフト量をVBE+VCEsatとすれば利
得制御電圧VCNTの入力範囲をVcc−VCEsat
(V)からVcc(V)まで拡大できる。これは後に詳
しく述べるが、トランジスタQ1のエミッタ側にVCE
sat=R10×Ioなる値の抵抗R10を接続するこ
とで、簡単に実現できる。ここで、Ioは電流源I10
の電流値である。
の実施形態に係る信号入力回路を示している。図1と相
対応する部分に同一符号を付して第1の実施形態との相
違点のみ説明すると、本実施形態は図1に示した第1の
実施形態の信号入力回路に状態検出/制御回路(SENSE a
nd CONTROL CIRCUIT)21と減算器22を追加し、さら
に加算器23を設けた構成となっている。状態検出/制
御回路21は、第2の差動増幅器12が線形動作状態、
つまり入力信号に対して線形の出力信号を出力する状態
にあるか否かを検出し、それに基づいて各部の制御を行
って出力信号電流ICNTの出力状態を制御する回路で
ある。
動増幅器12が線形動作状態にあれば、この差動増幅器
12の出力電流を加算器23を介して出力端子20に利
得制御電流ICNTとして取り出し、第1の差動増幅器
11の出力を0とするように制御する。また、状態検出
/制御回路21は第2の差動増幅器が線形動作状態にな
ければ、既に線形動作状態となっている第1の差動増幅
器11の出力電流と状態検出/制御回路21内に設けら
れた基準電流源の電流Icとの差電流を減算器22で求
め、これを加算器23で第2の差動増幅器12の出力電
流に加算して利得制御電流ICNTとして取り出すよう
に制御する。このような構成とすることにより、信号入
力回路の線形動作範囲をさらに拡大させることができ
る。
明する。図6に、図5の信号入力回路の第1の具体回路
例を示す。図3と相対応する部分に同一符号を付して説
明すると、図6ではトランジスタQ6と電流源I1およ
びカレントミラー回路CMによって構成される状態検出
/制御回路21が新たに設けられている。図3に示した
信号入力回路では、第1の差動増幅器11のトランジス
タQ3のベース端子は第1の基準電圧Vref1を発生
する基準電圧源に接続されているが、図6では第2の差
動増幅器12のトランジスタQ4のエミッタ端子に接続
されている。
細に述べる。トランジスタQ6のエミッタ端子はトラン
ジスタQ3のエミッタ端子に接続された電流源I2と同
じ電流を出力する電流源I5に接続され、ベース端子は
トランジスタ3のベース端子と同じくトランジスタQ4
のエミッタ端子に接続され、コレクタ端子はカレントミ
ラー回路CMの電流入力端子に接続される。
は、第1の差動増幅器11の出力端子であるトランジス
タQ3のコレクタ端子と第2の差動増幅器12の出力端
子であるトランジスタQ5のコレクタ端子に共通に接続
され、トランジスタQ3,Q5の共通接続されたコレク
タ端子が信号入力回路の出力端子20となる。カレント
ミラー回路CMは、電流入力端子(トランジスタQ6の
コレクタ端子)の電流と同じ電流を電流出力端子(トラ
ンジスタQ3のコレクタ端子)に出力するので、トラン
ジスタQ3,Q6のコレクタ電流の差電流が検出され、
カレントミラー回路21の電流出力端子と出力端子20
との間を流れることになる。
用いて説明する。図7は図6の信号入力回路の動作を示
す図であり、(a)は利得制御電圧VCNTに対する第
2の差動増幅器12の出力電流I1と、第1の差動増幅
器11の出力電流と状態検出/制御回路21の出力電流
との差電流I2(トランジスタQ3のコレクタ電流とカ
レントミラー回路CMの出力電流の差)の変化を示し、
また(b)は利得制御電圧VCNTに対する出力の利得
制御電流ICNT=I1+I2の変化を示している。
増幅器12は図3に示した信号入力回路と同じ動作を行
うので、利得制御電圧VCNTがVCEsatからVc
c−VBE−VCEsatまでの範囲では、利得制御電
圧VCNTに比例した電流をトランジスタQ5のコレク
タから出力する。
タQ3のベース端子がトランジスタQ4のエミッタ端子
と接続されているので、利得制御電圧VCNTがVCE
sat以上、Vcc−VBE−VCEsatの範囲にお
いて、Q3のベース電圧はVCNT+VBE−VBE=
VCNTとなり、利得制御電圧VCNTと同じ電圧とな
る。従って、トランジスタQ2,Q3,Q6のベース電
圧は利得制御電圧VCNTがVCEsat以上、Vcc
−VBE−VCEsat以下では、VCNTとなる。
VBE+VCEsatの範囲では、トランジスタQ2,
Q3,Q6のエミッタ端子に接続された電流源I1,I
2,I5が正常に動作できない状態、つまり設定した電
流Ioを出力できない状態であるが、トランジスタQ
3,Q6のバイアス点はほぼ同じであるため、これらの
トランジスタQ3,Q6のコレクタ電流は等しくなる。
前述したように、カレントミラー回路CMではトランジ
スタQ3,Q6のコレクタ電流の差電流I2が検出され
るので、利得制御電圧VCNTが上述したVCEsat
からVBE+VCEsatまでの範囲では、この差電流
I2は0となる。
CEsatからVcc−VBE−VCEsatの範囲に
おいては、トランジスタQ2,Q3,Q6のエミッタ端
子に接続される電流源I1,I2,I5は正常に動作す
るが、トランジスタQ2,Q3,Q6のベース電圧は全
て利得制御電圧VCNTと等しくなり、電流源I1,I
2,I5の電流IoはトランジスタQ2,Q3,Q6の
コレクタ端子にほとんど全て流れる。従って、利得制御
電圧VCNTがVBE+VCEsatからVcc−VB
E−VCEsatの範囲でも、差電流I2は0となる。
BE−VCEsatからVccまでの範囲にあるときの
第1、第2の差動増幅器11,12の動作を説明する。
レベルシフト回路13のトランジスタQ1のエミッタ電
圧は、Vcc−VCEsatに固定されているため、第
2の差動増幅器12の出力電流は固定される。一方、第
1の差動増幅器のトランジスタQ2のベース端子は利得
制御電圧VCNTが入力されており、トランジスタQ3
のベース電圧はVcc−VCEsat−VBEに固定さ
れているため、第1の差動増幅器11の出力電流は利得
制御電圧VCNTに比例して出力される。
かつカレントミラー回路CMに入力される電流はIoと
一定であるので、カレントミラー回路CMから出力され
る電流とトランジスタQ3のコレクタ電流の差電流I2
は、制御電圧VCNTに比例し、第2の差動増幅器12
の電流利得と等しいものとなる。ただし、これは差動増
幅器11,12におけるエミッタ縮退抵抗R1,R2の
抵抗値が等しい場合である。この信号入力回路の出力電
流である利得制御電流ICNTは、I1+I2であるた
め、この範囲においても制御電圧VCNTに比例した電
流が出力されることになる。
ると、入力信号である利得制御電圧VCNTと出力信号
であるの利得制御電流ICNTの関係は、VCNTがV
CEsatからVccの間で線形となり、線形特性が得
られるVCNTの入力範囲が拡大される。
回路例であり、図6を更に改良した構成となっている。
図6と異なるところは、基準電圧源Vref3とトラン
ジスタQ7,Q8,Q9および抵抗R3,R4,R5か
らなる電流バイパス回路24が新たに追加された点であ
る。
CNTが所定の範囲のとき第1の差動増幅器11のトラ
ンジスタQ2,Q3および状態検出/制御回路21のト
ランジスタQ6のコレクタ端子とエミッタ端子間の電流
をバイパスする回路である。すなわち、トランジスタQ
7のベース端子は基準電圧源Vref3に接続され、コ
レクタ端子は電源Vcc(トランジスタQ2のコレクタ
端子)に接続され、エミッタ端子は抵抗R3を介してト
ランジスタQ2のエミッタ端子に接続される。トランジ
スタQ8のベース端子は基準電圧源Vref3に接続さ
れ、コレクタ端子はトランジスタQ3のコレクタ端子に
接続され、エミッタ端子は抵抗R4を介してトランジス
タQ3のエミッタ端子に接続される。トランジスタQ9
のベース端子は基準電圧源Vref3に接続され、コレ
クタ端子はQ6のコレクタ端子に接続され、エミッタ端
子は抵抗R5を介してトランジスタQ6のエミッタ端子
に接続される。
る。ただし、各部の電流源はエミッタ接地トランジスタ
を用いた一般的なものを仮定する。
電圧VCNTがVCEsatからVBE+VCEsat
までの間、トランジスタQ2,Q3,Q6のエミッタに
接続された電流源I1,I2,I5が正常に動作しな
い。つまり、電流源を構成するトランジスタのVCEが
VCEsat以下に設定されると、トランジスタは飽和
領域に入ってしまうため、電流源の出力電流となるコレ
クタ電流が小さくなり、トランジスタのベース端子から
大幅に電流が流れてしまう。これによって、電流源を構
成するトランジスタのベース端子に与えられる電流源駆
動用バイアス電圧が低下する可能性がある。ここで、第
2の差動増幅器12の電流源I3,I4を構成するトラ
ンジスタのベース端子に、このように低下したバイアス
電圧を与えると、電流源I3,I4の電流Ioが低下す
る。このため、差動増幅器12の入出力関係は、電流I
oが低下していない場合に比べて非線形成分が増加し、
入出力間の線形性が劣化する。
例であり、利得制御電圧VCNTがVBE+VCEsa
t以下の場合は、電流源I1の電流Ioは抵抗R3,Q
7を介して電源Vccに流れるようにする。そして、V
CNTがVBE+VCEsatからVcc−VCEsa
t−VBEの間に電流源I1の電流IoがQ7からQ2
に遷移して流れるように基準電圧源Vref3の電圧を
設定する。これによって、電流源I1を構成するトラン
ジスタの飽和を回避することができる。具体的には、基
準電圧源Vref3の電圧を以下のように設定する。 VCEsat+Io×R3+VBE<Vref3<Vc
c−VCEsat−VBE このように基準電圧源Vref3の電圧を設定すると、
利得制御電圧VCNTがVBE+VCEsat以下では
電流源I2の電流Ioは抵抗R4,Q8を介してQ3の
コレクタ端子に流れ、VCNTがVBE+VCEsat
からVcc−VCEsat−VBEの間に電流源I2の
電流IoはQ8からQ3のエミッタ端子に流れるように
電流経路が変化する。
VCEsat以下では電流源I5の電流Ioは抵抗R
5,Q9を介してQ6のコレクタ端子に流れ、VCNT
がVBE+VCEsatからVcc−VCEsat−V
BEの間に電流源I5の電流IoはQ9からQ6のエミ
ッタ端子に流れるように電流経路が変化する。
差動増幅器11が線形出力に寄与しないとき、この差動
増幅器11のトランジスタQ2,Q3および状態検出/
制御回路21のトランジスタQ6のコレクタ端子とエミ
ッタ端子間に対する電流バイパスを形成することによ
り、利得制御電圧VCNTがVCEsatからVBE+
VCEsatの範囲で安定に動作することを可能として
いる。
回路例であり、図8を更に改良した構成となっている。
図8との違いは、レベルシフト回路13内にトランジス
タQ1のエミッタ端子と電流源I10との間に接続され
た抵抗R10を追加している点である。図3の回路の説
明において既に説明したように、Io×R10≧VCE
satと設定することにより、利得制御電圧VCNTの
入力範囲をGNDからVccまでに拡大することができ
る。
1,12、状態検出/制御回路21および電流バイパス
回路24にnpnトランジスタを用い、レベルシフト回
路13にpnpトランジスタを用いたが、逆に差動増幅
器11,12、状態検出/制御回路21および電流バイ
パス回路24にpnpトランジスタを用い、レベルシフ
ト回路13にnpnトランジスタを用いても同様の効果
を得ることができる。
ランジスタを用いて回路を構成した場合について説明し
たが、CMOSトランジスタのような電界効果トランジ
スタ(FET)を用いても、同様に本発明の信号入力回
路を実現することができる。FETを用いる場合は、バ
イポーラトランジスタのベース端子、コレクタ端子、エ
ミッタ端子をそれぞれFETのゲート端子、ドレイン端
子、ソース端子に置き換えて結線を行えばよい。
回路によると、入力信号電圧の入力範囲を大きくするこ
とができ、後段に接続される種々の回路の低電圧化およ
び低消費電力化が可能となる。
増幅器における利得制御増幅器に利得制御信号を供給す
る利得制御回路、特にW−CDMAシステムの携帯無線
機器で使用されるような広範囲の利得制御が要求される
可変利得増幅器のための利得制御回路として有用であ
り、利得制御電圧に対する利得感度の変動を回避して、
安定かつ高精度の利得制御を実現することができる。
成を示すブロック図
の概略構成を示すブロック図
構成例を示す回路図
の概略構成を示すブロック図
具体的構成例を示す回路図
具体的構成例を示す回路図
具体的構成例を示す回路図
係を示す図
す図
を示す図
Claims (8)
- 【請求項1】入力信号電圧が一方の入力端子に与えら
れ、他方の入力端子に第1の基準電圧が与えられた第1
の差動増幅器と、 前記入力信号電圧の直流レベルを所定量シフトするレベ
ルシフト回路と、 前記レベルシフト回路の出力信号電圧が一方の入力端子
に与えられ、他方の入力端子に第2の基準電圧が与えら
れた第2の差動増幅器とを具備し、 前記第1の差動増幅器の出力電流と前記第2の差動増幅
器の出力電流とを加算した電流を出力信号電流として出
力することを特徴とする信号入力回路。 - 【請求項2】入力信号電圧が一方の入力端子に与えられ
た第1の差動増幅器と、 前記入力信号電圧の直流レベルを所定量シフトするレベ
ルシフト回路と、 前記レベルシフト回路の出力信号電圧が一方の入力端子
に与えられ、他方の入力端子に第2の基準電圧が与えら
れた第2の差動増幅器と、 前記第2の差動増幅器が前記レベルシフト回路の出力信
号電圧に対して線形動作状態にあるか否かを検出し、線
形動作状態にある場合には該第2の差動増幅器の出力電
流を出力信号電流とし、線形動作状態にない場合には前
記第1の差動増幅器の他方の入力端子に第1の基準電圧
を与えた状態で得られる該第1の差動増幅器の出力電流
と所定の制御電流との差電流および前記第2の差動増幅
器の出力電流を加算した電流を出力信号電流として出力
する制御を行う状態検出/制御回路とを具備することを
特徴とする信号入力回路。 - 【請求項3】前記レベルシフト回路は、ベース端子を入
力端子とし、コレクタ端子が接地または電源に接続さ
れ、エミッタ端子を出力端子とするトランジスタと、該
トランジスタのエミッタ端子に直接または抵抗を介して
接続された電流源とからなることを特徴とする請求項1
または2に記載の信号入力回路。 - 【請求項4】前記第1の差動増幅器は、ベース端子を一
方の入力端子とする第1のトランジスタと、ベース端子
を他方の入力端子としコレクタ端子を出力端子とする第
2のトランジスタとからなる差動トランジスタ対を有
し、 前記第2の差動増幅器は、ベース端子を一方の入力端子
とする第3のトランジスタと、ベース端子を他方の入力
端子としコレクタ端子を出力端子とすると共に前記第2
のトランジスタのコレクタ端子と共通に接続した第4の
トランジスタとからなる第2の差動トランジスタ対を有
し、 前記第2のトランジスタと第4のトランジスタの共通接
続されたコレクタ端子から前記出力信号電流を出力する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の信号入力回
路。 - 【請求項5】前記第1の差動増幅器は、ベース端子を一
方の入力端子とする第1のトランジスタと、ベース端子
を他方の入力端子としコレクタ端子を出力端子とする第
2のトランジスタとからなる差動トランジスタ対を有
し、 前記第2の差動増幅器は、ベース端子を一方の入力端子
とする第3のトランジスタと、ベース端子を他方の入力
端子としコレクタ端子を出力端子とすると共に前記第2
のトランジスタのコレクタ端子と共通に接続した第4の
トランジスタとからなる第2の差動トランジスタ対を有
し、 前記状態検出/制御回路は、前記第3のトランジスタの
エミッタ端子にベース端子が接続された第5のトランジ
スタと、該第5のトランジスタのエミッタに接続された
電流源と、前記第5のトランジスタのコレクタ端子に入
力端子が接続され、出力端子が前記第2のトランジスタ
のコレクタ端子と前記第4のトランジスタのコレクタ端
子に接続されたカレントミラー回路とを有し、 前記第2のトランジスタと第4のトランジスタの共通接
続されたコレクタ端子から前記出力信号電流を出力する
ことを特徴とする請求項2に記載の信号入力回路。 - 【請求項6】前記入力信号電圧が所定の範囲のとき前記
第1のトランジスタ、第2のトランジスタおよび第5の
トランジスタのそれぞれのコレクタ端子とエミッタ端子
間の電流をバイパスする電流バイパス回路をさらに具備
することを特徴とする請求項5に記載の信号入力回路。 - 【請求項7】前記電流バイパス回路は、基準電圧源と、
該基準電圧源にそれぞれのベース端子が共通に接続さ
れ、それぞれのコレクタ端子が前記第1のトランジス
タ、第2のトランジスタおよび第5のトランジスタのそ
れぞれのコレクタ端子に接続された第6、第7および第
8のトランジスタと、該第6、第7および第8のトラン
ジスタのそれぞれのエミッタ端子と前記第1のトランジ
スタ、第2のトランジスタおよび第5のトランジスタの
それぞれのエミッタ端子との間に接続された第1、第2
および第3の抵抗とを有することを特徴とする請求項6
に記載の信号入力回路。 - 【請求項8】請求項1乃至7のいずれか1項に記載の信
号入力回路により構成され、入力信号電圧として利得制
御電圧が与えられることにより該利得制御電圧に対応し
た利得制御電流を出力信号電流とする利得制御回路と、 前記利得制御回路から前記利得制御電流が供給されるこ
とにより利得が制御される利得制御増幅器とを具備する
ことを特徴とする可変利得増幅器。
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- 1999-02-22 JP JP04352599A patent/JP3532782B2/ja not_active Expired - Fee Related
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