JP2000243839A - 半導体集積回路装置および記録装置 - Google Patents

半導体集積回路装置および記録装置

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JP2000243839A
JP2000243839A JP11039522A JP3952299A JP2000243839A JP 2000243839 A JP2000243839 A JP 2000243839A JP 11039522 A JP11039522 A JP 11039522A JP 3952299 A JP3952299 A JP 3952299A JP 2000243839 A JP2000243839 A JP 2000243839A
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JP
Japan
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resistor
pull
temperature
integrated circuit
semiconductor integrated
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JP11039522A
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English (en)
Inventor
Kunihito Sato
邦仁 佐藤
Toru Mihara
徹 三原
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板上に形成された温度検知素子のバラツキ
を簡単に補正でき、しかも精度よく温度検知が可能な半
導体集積回路装置を提供する。 【解決手段】 基板上に、温度検知素子11とともにプ
ルアップ抵抗12を薄膜プロセスによって形成する。こ
のとき、プルアップ抵抗12の抵抗値を変更可能に構成
する。例えば、プルアップ抵抗12と並列的に接続され
たヒューズ13が1以上設けられている。溶断させるヒ
ューズ13を挟むヒューズパッド14に大電流を流すこ
とによってヒューズ13を溶断させ、プルアップ抵抗1
2の全体の抵抗値を増加させることができる。温度検知
素子11の製造時の個別バラツキに応じてヒューズ13
を溶断させ、プルアップ抵抗12の抵抗値を調整する。
これによって、温度検知素子11とプルアップ抵抗12
の接続点の電位を温度に対応した値に調整することがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリコン基板上に
温度検知素子を形成し、シリコン基板の温度検知出力を
得ることのできる半導体集積回路装置、および、その半
導体集積回路装置を搭載した記録装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】図11は、従来の温度検知素子を搭載し
た半導体集積回路装置の一例の説明図である。図中、6
1はシリコン基板、62は温度検知素子、63はプルア
ップ抵抗である。シリコン基板61の温度を検知するた
めに、シリコン基板61上に温度検知素子62を形成し
たものが存在する。この場合、シリコン基板61上に形
成した温度検知素子62の一方を接地し、もう一方を外
部に出力させる。その出力端に外部でプルアップ抵抗6
3を接続して、その接続点における電圧を例えばADコ
ンバータなどで読み取り、温度検知結果として取り出し
ている。これによってシリコン基板61の温度を直接測
定することが可能である。しかしながら、通常、シリコ
ン基板上に作製する温度検知素子は薄膜プロセスで作製
されるため、製造工程等においてある程度の個別バラツ
キが発生する。そのため、この個別バラツキを補正する
必要となる。
【0003】例えば、特開平10−138482号公報
では、基板上に作製した温度検知素子のバラツキ情報を
ヒューズROMに刻み込み、温度を読み出す時にこのR
OM情報によってオフセットをかけて実温度に変換する
手法が提案されている。温度検知素子についてはn−拡
散層で作製されている。しかしこの手法では、オフセッ
ト値を保持するためのROMを設置したり、オフセット
変換のための回路が必要になるなど、シーケンスが複雑
になるという問題がある。
【0004】一方、直列にいくつかの抵抗を接続した構
成において全体の抵抗値を補正するための手法として、
例えば特開平10−49243号公報に記載されている
ように、各抵抗と並列にヒューズを設ける方法がある。
抵抗と並列に設けられているヒューズが接続されている
状態では、その抵抗がない状態となり、全体の抵抗値は
低くなる。抵抗値を上げたい場合には、ヒューズを切断
することによって抵抗が存在する状態となり、全体の抵
抗値は高くなる。このようなヒューズの接続あるいは切
断の状態によって、全体の抵抗値を補正することができ
る。
【0005】この技術を温度検知素子に応用し、温度検
知素子の部分ごとに並列にヒューズを挿入しておき、ヒ
ューズの接続あるいは切断の状態によって、温度検知素
子のバラツキを補正することが考えられる。図12は、
従来の半導体集積回路装置における温度検知素子の補正
方法の一例の説明図である。図中、71は温度検知素
子、72は配線、73はヒューズ、74はヒューズパッ
ドである。基板上に形成される温度検知素子71は、通
常、図12(A)に示すようにある程度の幅および長さ
をもって作製される。ここでは長さ方向の両端に電極が
取り付けられるものとする。このとき、図12(B)に
示すように、温度検知素子71の幅方向に延在する配線
72を温度検知素子71の長さ方向にいくつか設ける。
そして、その配線72の間にヒューズ73を接続する。
このように形成することによって、多数の温度検知素子
と並列にヒューズ73を設けた構成となる。温度検知素
子71が誤差を有している場合には、ヒューズ73の両
端に設けられているヒューズパッド74から電流を流
す。これによってヒューズ73が溶断し、温度検知素子
71の抵抗値を高めて誤差を補正することができる。
【0006】しかし、図12(B)に示すような構成に
よって個別バラツキを補正するためには、配線72の間
隔を狭めなければならないが、温度検知素子71の抵抗
値が高く(例えばシート抵抗が5kΩ程度)、間隔を狭
めるのも困難となる。また、温度検知素子71は高抵抗
であるとともに幅が広く、配線72が形成される位置の
誤差の影響を大きく受け、わずかの誤差で補正される抵
抗値が大きく変動してしまう。そのため、正確な温度検
知素子の補正が困難であるという問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した事
情に鑑みてなされたもので、基板上に形成された温度検
知素子のバラツキを簡単に補正でき、しかも精度よく温
度検知が可能な半導体集積回路装置を提供することを目
的とするものである。また、そのような半導体集積回路
装置を搭載した記録装置を提供することを目的とするも
のである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、基板上に温度
検知素子と、該温度検知素子に接続した抵抗が薄膜プロ
セスで形成されており、温度検知素子と抵抗との接続点
から基板の温度検知出力が可能な半導体集積回路装置で
あって、抵抗の抵抗値が変更可能に構成されていること
を特徴とするものである。このように、温度検知素子と
同一基板上に抵抗を形成し、その抵抗に対して抵抗値の
補正を行うので、外部に温度検知素子の補正回路を設け
る必要がなく、簡単に正確な温度検知出力を得ることが
できる。すなわち、上述の特開平10−138482号
公報に記載されているように、温度検知素子のIDを読
み出して、その値により補正値を変更するという手段が
不用になる。また、温度検知素子自体に手を加えていな
いので、温度検知素子の温度変化率も個体によらず一定
である。なお抵抗は、温度検知素子のプルアップ抵抗ま
たはプルダウン抵抗で構成することができる。
【0009】抵抗の抵抗値を変更する方法としては、例
えばヒューズの選択的な接続あるいは切断によって行う
ことができる。ヒューズの利用は、回路規模をあまり必
要とせず、また信頼性も高いので好適である。
【0010】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の半導体集積回路
装置の第1の実施の形態における温度を検知するための
回路構成の一例の説明図である。図中、11は温度検知
素子、12はプルアップ抵抗、13はヒューズ、14は
ヒューズパッドである。この実施の形態では、例えばシ
リコンなどの基板上に、温度検知素子11とプルアップ
抵抗12を薄膜プロセスによって形成している。ここで
は、温度検知素子11の一端を接地し、他端をプルアッ
プ抵抗12に接続している。また、プルアップ抵抗12
の一端は温度検知素子11に接続され、他端は例えば電
源VDDに接続されている。そして、温度検知素子11
とプルアップ抵抗12の接続点の電圧を外部に出力し、
外部において温度検知を可能にしている。
【0011】プルアップ抵抗12は、その抵抗値が変更
可能に構成されている。この例では、プルアップ抵抗1
2と並列的に接続されたヒューズ13が1以上設けられ
ている。ヒューズ13が導通している状態では、そのヒ
ューズ13が接続されているプルアップ抵抗12の区間
の抵抗はキャンセルされており、プルアップ抵抗12全
体としての抵抗値が低くなっている。ヒューズ13は、
そのヒューズを挟むヒューズパッド14から大きな電流
を流すことによって溶断させることができる。ヒューズ
13が溶断した区間では、プルアップ抵抗12の抵抗が
復活し、全体の抵抗値を上昇させることができる。
【0012】図2は、温度検知素子の一例を示す断面図
である。21はSi基板、22はN−拡散層、23はN
+拡散層、24はLOCOS、25はBPSG、26は
配線、27はPSGである。温度検知素子11は、例え
ば図2に示すような構造のN−(N型低濃度)拡散層を
Si基板21内に作製して構成することができる。N−
拡散層は、二重拡散構造(LDD(Lightly D
oped Drain)構造)のMOSトランジスタに
使用されている。N+拡散層でドレインを形成する際、
ゲート近傍にN−拡散層を設け、ドレイン近傍の電界を
小さくする。このような構成により、ホットエレクトロ
ンによる閾値の電圧の変動を抑えることができ、また、
ソース、ドレイン間の耐圧向上を図ることができる。
【0013】N−拡散層22は、2〜3×1012/cm
2 程度の濃度のPイオンを約180eVで注入して拡散
させて形成することができる。また、N+拡散層23は
4〜5×1015/cm2 程度の濃度のAsイオンを約4
0eVで注入して拡散させて形成することができる。通
常のMOSトランジスタを作製する場合、ドレイン及び
ソースにこれと同等のN+拡散層を設けて、Al等の配
線材にコンタクトを経由して接続する。図2ではN+拡
散層23は、パッドからAl等の配線26で接続されて
いる。図2を参照してわかる通り、支配的な抵抗成分は
低濃度のN−拡散層22の部分である。この部分が温度
により抵抗変化を起こし、PTC(Positive
Temperature Coefficient t
hermistor)素子となる。なお、N−層22を
設けなくても、N+層23だけでも十分PTC素子とし
て使用可能である。この場合、シート抵抗が低い関係
上、レイアウト面積が大きくなる。
【0014】図2に示したN−拡散層22を用いた温度
検知素子(標準品)の温度と抵抗値の関係は、温度T0
(K)の時の抵抗値をR0,温度T1(K)の時の抵抗
値をR1としたとき、R1=R0×exp(B×(T1
−T0))で近似可能である。なお、直線で近似しても
実質上は問題ない。図2に示すN−拡散層22の抵抗値
の温度変化率は、30℃のときの抵抗値をR30とすれ
ば、30℃→60℃でR30×0.55(%/℃)程度
である。ちなみに、プルアップ抵抗12にポリシリコン
層を使用した場合の抵抗値の温度変化率は30℃→60
℃でR30×0.05(%/℃)程度であり、N−拡散
層22の1/10程度である。
【0015】N−拡散層22に限らず、Si基板上に薄
膜プロセスで作製した抵抗体は、通常、ある程度のバラ
ツキを持っており、この補正方法が課題となっている。
そこでこの実施の形態では、図1に示すようにプルアッ
プ抵抗12もシリコン基板上に作製し、このプルアップ
抵抗12の抵抗値を補正して、温度検知素子11のバラ
ツキの補正を行っている。
【0016】図3は、プルアップ抵抗12の具体例を示
す平面図である。図中の符号は図1と同様である。プル
アップ抵抗12は、例えばポリシリコン層によって形成
することができる。ポリシリコン層は例えばMOSトラ
ンジスタのゲート電極などに利用されている。例えばプ
ルアップ抵抗12は、シート抵抗63.5Ωのポリシリ
コン層により、幅約5μm、長さ約1000μm程度の
パターンとして形成することができる。もちろんこれは
一つの具体例であって、他の値でもよい。また、配線パ
ターンについても任意である。なお、図3ではプルアッ
プ抵抗12の一部を省略している。このようにプルアッ
プ抵抗12が一定の幅を有するように構成されている
と、抵抗比はそのまま長さ比になり、抵抗値の調整の仕
方がより簡単になる。
【0017】プルアップ抵抗12のパターン上には、所
定の位置にコンタクトホールを介して、例えばAlなど
による配線層が接続されている。この配線層は、ヒュー
ズパッド14およびヒューズ13に接続されている。な
お、ヒューズ13もAlによって形成することができ
る。図3からも分かるように、ヒューズ13の部分の配
線は細く形成されており、ヒューズパッド14からの電
流によって溶断可能に形成されている。ヒューズ13
は、例えば、Al層の厚さ約1μm、幅約2〜4μm、
長さ約100〜200μm程度の配線パターンとして形
成することができる。
【0018】図3に示すように、プルアップ抵抗12と
のコンタクト間にヒューズ13を接続する。プルアップ
抵抗12の抵抗値は、これらのヒューズ13を導通させ
ておくか、溶断させるかによって決定することができ
る。このプルアップ抵抗12の抵抗値は、温度検知素子
11の抵抗値の製造時のバラツキに応じて行う。その調
整方法について、一例を説明する。
【0019】ある温度、例えば40℃でウエハ状態の電
気特性試験を行う。このとき、温度検知素子11とプル
アップ抵抗12が同じ抵抗値になるように調節する。温
度検知素子11の抵抗値が例えば10kΩであった場
合、プルアップ抵抗も10kΩになるようにするとよ
い。電源電圧をVdd、出力電圧をVaとしたとき、プ
ルアップ抵抗12をVa/(Vdd−Va)=1となる
ように調整すれば、調整後の出力電圧Vaは1/2Vd
dに等しくなる。調整は、基板がウエハの状態ときに行
う電気特性試験の際に、ヒューズ13を選択的に切断す
ることにより行えばよい。このようにしてプルアップ抵
抗12の抵抗値を調整することで、温度に対する出力電
圧Vout1をチップによらず常に一定にすることが可
能である。
【0020】使用目的の温度範囲や、温度の代表値によ
り、ウエハ状態の電気的特性試験時の温度や調節する温
度検知素子とプルアップ抵抗の比を最適化することが望
ましい。図1に示すような構成では、温度に対する出力
電圧Vout1の電位変化は1/2Vddで最大になる
ため、上述のように所定の温度において温度検知素子1
1とプルアップ抵抗12の抵抗値が同じになるように調
整している。
【0021】上述のことは、プルアップ抵抗12の温度
変化率が温度検知素子11の温度変化率よりも逆の方向
へ小さければ、どのような場合でも当てはまる。例えば
温度検知素子11とプルアップ抵抗12の温度変化率が
それぞれR30×0.55(%/℃)とR30×0.0
5(%/℃)の組み合わせや、R30×1(%/℃)と
R30×(−0.5)(%/℃)の組み合わせ、R30
×(−1)(%/℃)とR30×0.5(%/℃)の組
み合わせ等、いずれの組み合わせの場合でも成立する。
一方または両方が対数関数であってもよい。
【0022】ヒューズ13でプルアップ抵抗12の抵抗
値を調整する際には、上述のように、切断するヒューズ
13を挟むヒューズパッド14に電流を流し、ヒューズ
13を溶断させる。このヒューズ切断時に、そのヒュー
ズ13が接続されているプルアップ抵抗12の範囲の抵
抗値が100Ω程度(温度検知素子が10kΩのときの
2℃の温度変化に相当)と少ないと、プルアップ抵抗1
2を構成するポリシリコンまで切断される可能性があ
る。切断されなくても大電流密度によりポリシリコンの
特性を著しく劣化させる原因にもなる。そのため、例え
ば100Ω程度など、小さい抵抗値の間隔で調整を行う
場合には、例えば図3を参照しても分かるように、ヒュ
ーズ13を挿入するプルアップ抵抗12の間隔を異なら
せておけばよい。そして、いずれのヒューズ13を残す
かを選択することによって、小さい抵抗値の間隔で調整
が可能である。
【0023】図4は、ヒューズの挿入間隔の一例の説明
図である。図4に示す例では、最小の調整値を100Ω
とし、ヒューズ13を挿入したプルアップ抵抗12の部
分の抵抗値の最小値を、最小の調整値の3倍の300Ω
としている。そして、最小の調整値の3、4、5、6倍
の補正幅、すなわち、300Ω、400Ω、500Ω、
600Ωの区間に、それぞれヒューズ13を挿入してい
る。これらを組み合わせることによって、300Ωから
1500Ωまでの13段階について100Ωごとの補正
が可能である。すなわち、中央値を900Ωとして10
0Ωごとに±6段階の補正が可能である。
【0024】実際には各抵抗値はシート抵抗値により若
干異なるが、縦横比に基づく長さの比により調節を行う
ことができる。例えば上述のようにプルアップ抵抗12
の配線幅が一定であり、上述のように所定の温度におけ
る温度検知素子の抵抗値が10kΩであり、プルアップ
抵抗12の抵抗値を10kΩとする場合を考える。この
とき、プルアップ抵抗12を構成するポリシリコンのシ
ート抵抗に基づいた長さの比で、300、400、50
0、600Ωの抵抗となる位置で、例えばコンタクトホ
ールを形成してヒューズ13と接続し、バイパスさせれ
ばよい。具体例として、プルアップ抵抗12を構成する
ポリシリコンのシート抵抗が約63.5Ω、幅約5μm
のとき、長さが約8μmで100Ωとなる。そのため、
24μm、32μm、40μm、48μmの間隔で順次
コンタクトホールを介してヒューズ13と接続すればよ
い。
【0025】なお、温度検知素子の抵抗値や、プルアッ
プ抵抗12を構成するポリシリコンのシート抵抗値がば
らついていても、上述のようにプルアップ抵抗12の長
さの比により調整を行うので、厳密に300、400、
500、600Ωになっていなくても問題はない。
【0026】上述の例では、調整の間隔を100Ωと
し、2℃相当の間隔で調整を行う例を示した。例えば1
℃相当(約50Ω)刻みの調整を行いたい場合には、例
えば最小調整値の5倍の250Ω、6倍〜10倍の30
0、350、400、450、500Ωの間隔でヒュー
ズ13を挿入することで、5〜40倍の36通りの調整
が可能である。ここで、全体の抵抗値を増大させ、温度
検知素子11の所定温度時の抵抗値を25kΩ,プルア
ップ抵抗12の抵抗値を25kΩとすれば、1℃相当刻
みの調整抵抗値は約250Ωになるため、調整可能な温
度刻みを細かくすることが可能である。しかしこの場合
には、抵抗値を増大させることによってレイアウト面積
が増大し、またレイアウト位置の違いによる抵抗値誤差
が拡大したり、電位が安定するまでの遅延時間が増大す
るなど、欠点が顕在化するおそれがあるため、これらを
考慮した上で設計する必要がある。
【0027】図5は、本発明の半導体集積回路装置の第
2の実施の形態における温度を検知するための回路構成
の一例の説明図である。図中、図1と同様の部分には同
じ符号を付してある。15はプルダウン抵抗である。こ
の第2の実施の形態では、例えばシリコンなどの基板上
に、温度検知素子11とプルダウン抵抗15を薄膜プロ
セスによって形成した例を示している。ここでは、温度
検知素子11の一端を例えば電源VDDに接続し、他端
をプルダウン抵抗15に接続している。また、プルダウ
ン抵抗15の一端は温度検知素子11に接続され、他端
は接地している。そして、温度検知素子11とプルダウ
ン抵抗15の接続点の電圧を外部に出力し、外部におい
て温度検知を可能にしている。
【0028】プルダウン抵抗15は、上述の第1の実施
の形態におけるプルアップ抵抗12と同様に構成するこ
とができる。この例では、プルダウン抵抗15と並列的
に接続されたヒューズ13が1以上設けられており、プ
ルダウン抵抗15の抵抗値が変更可能に構成されてい
る。これらのプルダウン抵抗15およびヒューズ13,
ヒューズパッド14などの構成は、上述の第1の実施の
形態と同様に構成することができる。また、温度検知素
子11についても同様であり、例えば図2に示したよう
に構成することができる。
【0029】上述の第1および第2の実施の形態では、
プルアップ抵抗12あるいはプルダウン抵抗15の抵抗
値を変更するためにヒューズ13を用いた例を示した。
本発明はこれに限らず、抵抗値を変更するあらゆる手段
を利用することができる。例えばヒューズの代わりにス
イッチングトランジスタを使用し、ON/OFF制御し
てもよい。この場合、スイッチングに使用するトランジ
スタは、ON抵抗値を例えば10Ω程度まで下げる必要
があるので、レイアウト面積に余裕がある場合に適用可
能である。また、トランジスタそのものをプルアップ抵
抗12あるいはプルダウン抵抗15として用い、貫通電
流を制御して実質的に抵抗値を制御するように構成して
もよい。
【0030】また、上述の各実施の形態では、基板とし
てシリコン基板の例を示したが、これに限らず、半導体
集積回路で用いるシリコン基板以外の基板においても同
様に構成することが可能である。
【0031】図6は、本発明の半導体集積回路装置から
の出力を用いたAD変換回路の一例を示すブロック図で
ある。図中、31は半導体集積回路装置、32は分圧回
路、33はスイッチング部、34はカウンタ、35は差
動増幅&コンパレータ、36はAND回路である。ここ
では一例として、半導体集積回路装置31には図1に示
したようにプルアップ抵抗12を用いた回路を示してい
るが、図5に示したようなプルダウン抵抗15を用いた
回路であってもよい。図6では、ヒューズ13などは省
略して示している。なお、半導体集積回路装置31で
は、既にヒューズなどによるプルアップ抵抗12の抵抗
値の調整が行われているものとする。この半導体集積回
路装置31に形成されたプルアップ抵抗12と温度検知
素子11との接続点からの出力が、差動増幅&コンパレ
ータ35の一方の入力端に接続されている。
【0032】分圧回路32は、電源電圧を段階的に分圧
し、電圧出力B1〜B16を生成し、それぞれ、スイッ
チング部33に入力している。この電圧出力B1〜B1
6の刻みが、検知可能な温度刻みに相当し、温度を検知
する際の基準電位となる。一方、カウンタ34は、入力
されるクロックに同期してカウントアップあるいはカウ
ントダウンし、そのカウント値に応じて選択信号C1〜
C16のいずれかを出力する。スイッチング部33は、
カウンタ34から入力される選択信号C1〜C16に応
じて、分圧回路32から入力される電圧出力B1〜B1
6のうちのいずれかを選択し、差動増幅&コンパレータ
35の他方の端子に出力する。これらの回路によって、
差動増幅&コンパレータ35の他方の端子には、クロッ
クに同期して異なる基準電位が供給されることになる。
【0033】差動増幅&コンパレータ35では、スイッ
チング部33で選択された基準電位と、半導体集積回路
装置31から出力されている電圧とを比較し、比較結果
をAND回路36に対して出力する。AND回路36
は、クロック信号に同期して、比較結果を出力OUTと
して出力する。
【0034】なお、ここでは温度検知結果として16の
基準電位によって17段階の検知結果を得るものとして
いるが、これに限らず、基準電位の数を任意に設定する
ことができる。
【0035】図6に示したAD変換回路の動作を簡単に
説明する。プルアップ抵抗12は温度検知素子11に応
じて調整されているとし、温度検知出力Aは例えば40
℃で1/2VDDを出力するものとする。なお、温度検
知出力Aは、温度の上昇によって電位が上昇するものと
する。また、分圧回路32から出力される基準電位は、
それぞれの検知すべき温度に応じた電位の出力が電圧出
力B1〜B16として出力されている。ここでは、電圧
出力B1が最も電位が高く、以下順に電位が低くなり、
電圧出力B16が最も電位が低いものとする。
【0036】クロック信号が入力されると、カウンタ3
4がクロック信号を計数し、順次、選択信号C1〜C1
6がカウンタ34から出力される。まず選択信号C1が
出力されると、スイッチング部33は電圧出力B1を選
択して差動増幅&コンパレータ35に入力する。これに
よって、温度検知出力Aと電圧出力B1とが比較され、
比較結果が出力される。比較結果は、例えば、温度検知
出力A>電圧出力Bであれば‘1’、温度検知出力A≦
電圧出力Bであれば‘0’が出力されるものとする。高
い電位から比較を行っているので、最初のうちは比較結
果として‘0’が出力される場合が多い。
【0037】クロック信号が入力される度に、カウンタ
34が計数し、選択信号C2,C3,…と順次出力され
る。それに応じて、スイッチング部33は選択する電圧
出力がB2,B3,…と変化し、次第に基準電位が低下
する。そのうちに、差動増幅&コンパレータ35からの
比較結果が‘1’となる。この比較結果が‘1’となる
までに入力したクロック数nによって、温度検知出力A
が基準電位Bn〜Bn+1の間にあることが分かる。こ
のクロック数nから、対応した温度を容易に把握するこ
とができる。
【0038】なお、図6ではAD変換回路を半導体集積
回路装置31とは別の回路として示したが、これらの回
路の一部あるいは全てを半導体集積回路装置31上に形
成することも可能である。図6中のトランジスタは全て
Nチャネルトランジスタであり、温度検知素子11とと
もに形成可能である。もちろん、公知の技術でCMOS
により差動増幅器を構成することも可能である。
【0039】次に、本発明の半導体集積回路装置を液体
噴射記録装置に応用した例を述べる。図7は、本発明の
半導体集積回路装置の応用例を示す液体噴射記録装置の
一例の概略構成斜視図である。図中、41は被記録媒
体、42は液体噴射記録ヘッド、43はキャリッジ、4
4は液体カートリッジ、45はガイド軸、46はガイド
レール、47はフレキシブルケーブルである。ここで
は、本発明の半導体集積回路装置を、液体の噴射によっ
て記録を行う液体噴射記録装置における液体噴射記録ヘ
ッドとして用いた例を示している。
【0040】被記録媒体41は、例えば紙、ハガキ、布
など、あらゆる記録可能な媒体で構成される。被記録媒
体41は、搬送機構によって液体噴射記録ヘッド42と
対向する位置に搬送される。
【0041】液体噴射記録ヘッド42には、インク等の
液体を噴射させるための噴射素子が設けられており、こ
の噴射素子によって対向する被記録媒体41へ液体を噴
射し、記録を行う。液体噴射記録ヘッド42には液体カ
ートリッジ44が装着されており、噴射する液体はこの
液体カートリッジ44から供給される。この液体噴射記
録ヘッド42は、本発明の半導体集積回路装置に、液体
を噴射するための噴射素子と、その駆動回路などを形成
したものであり、上述の第1の実施の形態あるいは第2
の実施の形態で示したように、この液体噴射記録ヘッド
42の温度を検知する回路が形成されている。
【0042】液体噴射記録ヘッド42および液体カート
リッジ44はキャリッジ43に搭載されている。この例
では、2組の液体噴射記録ヘッド42および液体カート
リッジ44がキャリッジ43に搭載されている。キャリ
ッジ43は、被記録媒体41の搬送方向と直交する方向
に延在するガイド軸45およびガイドレール46に沿っ
て摺動可能に構成されている。
【0043】矢印A方向から被記録媒体41が搬送され
る。液体噴射記録ヘッド42はキャリッジ43がガイド
軸45およびガイドレール46に沿って摺動することに
よって、矢印Aの方向とはほぼ直交する方向に移動す
る。このとき、フレキシブルケーブル47を介して記録
データや制御信号、それに電力が供給され、液体噴射記
録ヘッド42に発熱素子が配列されている幅の帯状の領
域に記録を行う。このような帯状領域ごとの記録動作を
繰り返し行うことによって、被記録媒体41上に画像を
形成する。
【0044】また、例えば図1や図5に示したような温
度を検知するための回路からの出力電圧Vout1、あ
るいは図6に示すようなAD変換回路が搭載されていれ
ば出力OUTが、フレキシブルケーブル47を介して出
力されている。この出力電圧Vout1あるいは出力O
UTを用いて温度管理を行うことが可能である。温度管
理の方法については、一例を後で述べる。
【0045】図8は、本発明の半導体集積回路装置を液
体噴射記録装置に応用した場合に温度検知素子と同一の
基板上に形成される回路等の一例の構成図である。図
中、51は共通電極、52は発熱素子、53はドライバ
素子、54はプリドライバ、55はNAND回路、56
は16bitカウンタ、57は64bitラッチ、58
は64bitシフトレジスタである。ここでは熱エネル
ギーによって液体を噴射するサーマル型の液体噴射記録
ヘッドの例を示している。このサーマル型の液体噴射記
録ヘッドでは、噴射素子として発熱素子を用いる。な
お、これらの回路は、上述の図1や図5に示した温度を
検知する回路と同じ基板上に形成される。
【0046】この例では、64個の発熱素子52を搭載
している。ここで、64個の発熱素子52と記述した
が、厳密には64個分の発熱素子52の領域を持ったと
いうことである。つまり、発熱素子52を置く領域だけ
があって実際には発熱素子52がなかったり、通常の印
字には使用しない特性の異なる素子であったり、いわゆ
るダミー素子である場合も含んでいる。例えば、異なる
色のインクを一つの基板を使用して印字を行なう場合、
異なる色の境界に幾つかのダミー素子を設けることが多
い。この明細書では、以上のことを踏まえて、発熱素子
の配置可能数を発熱素子数と呼んでいる。
【0047】図8では、64個の発熱素子52を4つず
つ16個のブロックに分けて分割駆動する場合である。
64個の発熱素子52の一端はすべて共通電極51を介
して電源に接続されている。また、他端はそれぞれドラ
イバ素子53に接続されている。ドライバ素子53は、
例えばMOS−トランジスタなどで構成することがで
き、発熱素子52を駆動する。プリドライバ54は、対
応する発熱素子52の駆動信号を昇圧してドライバ素子
53の制御電極、例えばMOS−FETではゲート電極
に入力する。NAND回路55には、16bitカウン
タ56からのブロック分割駆動信号の1本と、ENAB
LE信号と、64bitラッチ57からのデータ信号が
入力されており、対応する発熱素子52が選択され、印
字すべきデータが存在し、さらにENABLE信号が入
力されたとき、プリドライバ54へ駆動信号を出力す
る。
【0048】16bitカウンタ56は、クロックをカ
ウントしてブロック分割駆動信号を発生し、各ブロック
に対応するNAND回路55に入力する。64bitラ
ッチ57は、各発熱素子52に対応した印字データを保
持する。64bitシフトレジスタ58は、シリアル入
力された印字データを順次保持し、64bitラッチ5
7にパラレルに転送する。
【0049】図9は、図8に示す構成における動作の一
例を示すタイミングチャートである。最初の印字を行な
う前に、予め各発熱素子52に対応した64個の印字デ
ータを64bitシフトレジスタ58にシリアルに入力
する。その後、DRST信号で64bitラッチ57を
リセットし、LCLK信号により64bitシフトレジ
スタ58内の全ての印字データを64bitラッチ57
に転送してラッチさせる。64bitラッチ57は、印
字データをそれぞれのNAND回路55に出力してい
る。
【0050】16bitカウンタ56は、BRST信号
でリセットされ、BDIR信号で駆動順序が選択された
後、BCLK信号をカウントしてブロック分割駆動信号
を選択的に送出する。図9ではBDIR信号が‘L’で
順方向印字、‘H’で逆方向印字を選択する。16bi
tカウンタ56は、まず最初のBCLK信号によりブロ
ック1に対するブロック分割駆動信号を1〜4番目のN
AND回路55に対して出力する。外部よりプレパルス
およびメインパルスを有するENABLE信号が入力さ
れると、1〜4番目のNAND回路55のうち64bi
tラッチ57から印字データが出力されているもののみ
がENABLE信号に従った駆動信号を出力し、プリド
ライバ54を介してドライバ素子53が駆動される。こ
れにより1〜4番目の発熱素子52のうち印字データが
存在するものに電流が流れ、発熱素子52が発熱する。
【0051】このときの駆動方法として、単一パルスに
よるシングルパルス駆動、あるいは、複数のパルスによ
るマルチパルス駆動を行うことができる。図9では、プ
レパルスおよびメインパルスによるダブルパルス駆動を
行うものとした例を示している。プレパルスではインク
は吐出されず、発熱素子52の発熱による昇温のみが行
われ、次のメインパルスで発熱素子52の発熱によって
インク中に気泡が発生し、インクが吐出されて印字が行
なわれる。
【0052】続いて16bitカウンタ56は次のBC
LK信号をカウントしてブロック2に対するブロック分
割駆動信号を5〜8番目のNAND回路55に対して出
力し、5〜8番目の発熱素子52のうち印字データの存
在するものが発熱して印字が行なわれる。以下、順にブ
ロック16まで駆動して印字を行なう。この間に、次の
64個分の印字データをシリアルに64bitシフトレ
ジスタ58に入力する。
【0053】16個のブロックの駆動が終了すると、B
RST信号により16bitカウンタ56がリセットさ
れ、BDIR信号により駆動方向が設定される。図9で
は逆方向の駆動が設定されている。また、DRST信号
によって64bitラッチ57がリセットされ、LCL
K信号によって64bitシフトレジスタ58内の印字
データが64bitラッチ57にラッチされる。以後、
16番目のブロックから順に駆動され、最後に1番目の
ブロックが駆動される。これら一連の動作を繰り返し、
印字を行なう。
【0054】上述のような液体噴射記録方式では、液体
の温度により液体の粘度が変化し、噴射される液滴量が
異なってくる。特に上述のようなサーマル方式では、発
熱素子52の発熱によって、記録ヘッドは高温になりや
すい。そのため、何らかの手段で温度により駆動方法を
変更し、一定の温度で記録が行われるように制御する必
要が生じる。温度を制御する一つの方法として、発熱素
子52を駆動する際に与える駆動パルスの幅を変更する
方法が考えられている。
【0055】図10は、記録ヘッドの温度と駆動パルス
の関係の一例の説明図である。例えば、発熱素子に与え
る駆動パルスとして図10(B)に示すようなプレパル
スおよびメインパルスを与える方法がある。プレパルス
では液体の噴射を行わず、液体を加温する。そしてメイ
ンパルスによって、液体を噴射させる。このような駆動
方式を用いる場合には、記録ヘッドの温度に従ってプレ
パルス幅を変化させることによって、液体の温度をほぼ
一定に保つことができる。すなわち、記録ヘッドの温度
が低い場合には、プレパルス幅を長くして発熱量を多く
し、液体の温度を上げる。また、記録ヘッドの温度が高
い場合には、それほど液体の温度を上げる必要がないの
で、プレパルス幅を短くして発熱量を少なくする。さら
に記録ヘッドの温度が高く、プレパルス幅を0にしても
発熱量が多い場合には、メインパルスの幅を短くしてい
る。なお、ここでは全体の駆動時間を一定にするため、
プレパルスとメインパルスの間の時間も変更している。
【0056】ここではプレパルスとメインパルスによる
ダブルパルス駆動の場合の例を示したが、例えばシング
ルパルス駆動の場合にも、同様に温度に応じてパルス幅
を変更し、液滴量の制御を行うことができる。もちろ
ん、3以上のパルスを用いるマルチパルス駆動の場合も
同様である。
【0057】このような記録ヘッドの温度に応じた駆動
制御を行うことによって、噴射される液滴量を一定に保
ち、良好な画質を維持することができる。このとき、記
録ヘッドの温度を精度よく測定することが必要である。
本発明の半導体集積回路装置では、図1や図5に示すよ
うな温度を測定するための回路が、液体を噴射する素子
と同じシリコン基板上に形成されているので、液体の噴
射に関係する素子のなるべく近くで、正確に温度を測定
することができる。また、プルアップ抵抗12あるいは
プルダウン抵抗15の調整によって温度検知素子11の
バラツキを補正しているので、出力される温度検知出力
Vout1あるいはAD変換後の出力OUTをそのまま
用いて、例えば図10に示す駆動条件を選択することが
できる。これによって、記録ヘッドの温度をほぼ一定に
保つように制御することができ、記録される画質を均一
に保つことができる。
【0058】もちろん本発明の半導体集積回路装置は、
このような構成の液体噴射記録装置に限らず、その他の
記録装置、あるいは、記録装置以外の各種の装置につい
ても、基板の温度を測定する用途に対して応用すること
が可能である。
【0059】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、温度検知素子の個別バラツキを簡易でコンパ
クトな構成により補正することができる。温度検知素子
の個別バラツキ自体を補正しているので、外部において
ROM等でバラツキの情報を保持する必要がなく、また
オフセット補正を計算する手間も発生しない。また、温
度検知素子の個別バラツキの補正を、温度検知素子では
なくプルアップ抵抗あるいはプルダウン抵抗において行
っているので、正確な補正を行うことができ、信頼性も
高い。従って、低コストで信頼度に優れた温度検知素子
の補正を提供できるという効果がある。
【0060】また、このような半導体集積回路装置を、
熱を利用する記録装置に応用することによって、記録ヘ
ッドの温度を一定に保ち、画質を均一に保って記録が可
能な記録装置を提供することができるという効果もあ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の半導体集積回路装置の第1の実施の
形態における温度を検知するための回路構成の一例の説
明図である。
【図2】 温度検知素子の一例を示す断面図である。
【図3】 プルアップ抵抗12の具体例を示す平面図で
ある。
【図4】 ヒューズの挿入間隔の一例の説明図である。
【図5】 本発明の半導体集積回路装置の第2の実施の
形態における温度を検知するための回路構成の一例の説
明図である。
【図6】 本発明の半導体集積回路装置からの出力を用
いたAD変換回路の一例を示すブロック図である。
【図7】 本発明の半導体集積回路装置の応用例を示す
液体噴射記録装置の一例の概略構成斜視図である。
【図8】 本発明の半導体集積回路装置を液体噴射記録
装置に応用した場合に温度検知素子と同一の基板上に形
成される回路等の一例の構成図である。
【図9】 図8に示す構成における動作の一例を示すタ
イミングチャートである。
【図10】 記録ヘッドの温度と駆動パルスの関係の一
例の説明図である。
【図11】 従来の温度検知素子を搭載した半導体集積
回路装置の一例の説明図である。
【図12】 従来の半導体集積回路装置における温度検
知素子の補正方法の一例の説明図である。
【符号の説明】
11…温度検知素子、12…プルアップ抵抗、13…ヒ
ューズ、14…ヒューズパッド、15…プルダウン抵
抗、21…Si基板、22…N−拡散層、23…N+拡
散層、24…LOCOS、25…BPSG、26…配
線、27…PSG、31…半導体集積回路装置、32…
分圧回路、33…スイッチング部、34…カウンタ、3
5…差動増幅&コンパレータ、36…AND回路、41
…被記録媒体、42…液体噴射記録ヘッド、43…キャ
リッジ、44…液体カートリッジ、45…ガイド軸、4
6…ガイドレール、47…フレキシブルケーブル、51
…共通電極、52…発熱素子、53…ドライバ素子、5
4…プリドライバ、55…NAND回路、56…16b
itカウンタ、57…64bitラッチ、58…64b
itシフトレジスタ、61…シリコン基板、62…温度
検知素子、63…プルアップ抵抗、71…温度検知素
子、72…配線、73…ヒューズ、74…ヒューズパッ
ド。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5F038 AV15 AZ08 BH02 BH19 DF01 DT12 DT18 EZ20 5F064 BB31 BB33 CC22 DD39 FF05 FF14 FF27 FF45 FF48

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に温度検知素子と、該温度検知素
    子に接続した抵抗が薄膜プロセスで形成されており、前
    記温度検知素子と前記抵抗との接続点から前記基板の温
    度検知出力が可能な半導体集積回路装置において、前記
    抵抗は、抵抗値が変更可能に構成されていることを特徴
    とする半導体集積回路装置。
  2. 【請求項2】 前記抵抗は、前記温度検知素子のプルア
    ップ抵抗またはプルダウン抵抗であることを特徴とする
    請求項1に記載の半導体集積回路装置。
  3. 【請求項3】 前記基板はシリコン基板であり、前記温
    度検知素子は、n−低濃度拡散層で形成されていること
    を特徴とする請求項1または請求項2に記載の半導体集
    積回路装置。
  4. 【請求項4】 前記基板はシリコン基板であり、前記プ
    ルアップ抵抗または前記プルダウン抵抗は、ポリシリコ
    ン層で構成されていることを特徴とする請求項1ないし
    請求項3のいずれか1項に記載の半導体集積回路装置。
  5. 【請求項5】 前記抵抗の抵抗値は、ヒューズの選択的
    な切断により変更が可能であることを特徴とする請求項
    1ないし請求項4のいずれか1項に記載の半導体集積回
    路装置。
  6. 【請求項6】 前記ヒューズでバイパスする抵抗値は、
    最小補正刻み値より2倍以上大きいことを特徴とする請
    求項5に記載の半導体集積回路装置。
  7. 【請求項7】 前記ヒューズは、前記基板がウエハの状
    態での電気的特性試験時に選択的に切断されることを特
    徴とする請求項5または請求項6に記載の半導体集積回
    路装置。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし請求項7のいずれか1項
    に記載の半導体集積回路装置を有し、前記温度検知素子
    と同一の前記基板上に記録のための熱エネルギーを発生
    するための複数の発熱素子を搭載していることを特徴と
    する記録装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006344721A (ja) * 2005-06-08 2006-12-21 Denso Corp 半導体装置
JP2012163356A (ja) * 2011-02-03 2012-08-30 Seiko Epson Corp 温度検出回路

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006344721A (ja) * 2005-06-08 2006-12-21 Denso Corp 半導体装置
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