JP2000243412A - 単室型固体電解質型燃料電池 - Google Patents
単室型固体電解質型燃料電池Info
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P70/00—Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
- Y02P70/50—Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 実用レベルの機械的強度と化学的安定性を持
つ電解質と、安価な電極を使用することにより、電池の
長寿命化と低コスト化を同時に達成する単室型方式の固
体電解質型燃料電池を提供する。 【解決手段】 本単室型固体電解質型燃料電池は、安定
化ジルコニアからなる固体電解質1と、ガドリニウムド
ープの酸化セリウムを添加したニッケル電極からなる正
極4と、二酸化マンガンを添加したLSM電極からなる
負極5とを備える。このような燃料電池は、低級炭化水
素と空気の混合ガス中でも、燃料電池として発電するこ
とが可能であるため、電池構造が単純化され、周辺材料
を少なくできる。
つ電解質と、安価な電極を使用することにより、電池の
長寿命化と低コスト化を同時に達成する単室型方式の固
体電解質型燃料電池を提供する。 【解決手段】 本単室型固体電解質型燃料電池は、安定
化ジルコニアからなる固体電解質1と、ガドリニウムド
ープの酸化セリウムを添加したニッケル電極からなる正
極4と、二酸化マンガンを添加したLSM電極からなる
負極5とを備える。このような燃料電池は、低級炭化水
素と空気の混合ガス中でも、燃料電池として発電するこ
とが可能であるため、電池構造が単純化され、周辺材料
を少なくできる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、単室型と装置構造
が単純であるため、これまで必要とされてきた周辺部材
を使用しなくてもよい単室型固体電解質型燃料電池に関
するものである。さらに詳しくは、本発明は、燃料ガス
と空気からなる混合ガス中でも安定に発電できるため、
従来の装置からガスシール材とセパレータ材を取り除く
ことを可能にし、同時にこのような発電を行うためにこ
れまで使用されてきた非実用的な電極材のかわりに、長
寿命と低コストが期待できる、ニッケルベース負極、ス
トロンチウムをドープした酸化マンガンランタン(通称
LSM)ベース正極をそれぞれ使用した単室型固体電解
質型燃料電池に関するものである。
が単純であるため、これまで必要とされてきた周辺部材
を使用しなくてもよい単室型固体電解質型燃料電池に関
するものである。さらに詳しくは、本発明は、燃料ガス
と空気からなる混合ガス中でも安定に発電できるため、
従来の装置からガスシール材とセパレータ材を取り除く
ことを可能にし、同時にこのような発電を行うためにこ
れまで使用されてきた非実用的な電極材のかわりに、長
寿命と低コストが期待できる、ニッケルベース負極、ス
トロンチウムをドープした酸化マンガンランタン(通称
LSM)ベース正極をそれぞれ使用した単室型固体電解
質型燃料電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の固体電解質型燃料電池は、ニッケ
ル−ジルコニアサーメット負極に水素やメタンなどの燃
料ガス、LSM正極に空気を別々に供給する二室型方式
でなければ、発電することかできなかった。このため、
ガスシール材やセパレータ材を必要として装置が複雑に
なるばかりか、これらとジルコニア電解質、正極、負極
間の固相反応により劣化を起こし、電池の寿命が短かっ
た。
ル−ジルコニアサーメット負極に水素やメタンなどの燃
料ガス、LSM正極に空気を別々に供給する二室型方式
でなければ、発電することかできなかった。このため、
ガスシール材やセパレータ材を必要として装置が複雑に
なるばかりか、これらとジルコニア電解質、正極、負極
間の固相反応により劣化を起こし、電池の寿命が短かっ
た。
【0003】また、この欠点を解決しようと、燃料ガス
と空気を予め混合し、このガス中で発電できる、単室型
方式の固体電解質型燃料電池が開発されたが、酸素イオ
ン伝導性固体電解質の電極にパラジウムもしくは白金負
極、金正極といった非実用的な電極部材を使用しなけれ
ばならなかった(特許2810977号公報参照)。
と空気を予め混合し、このガス中で発電できる、単室型
方式の固体電解質型燃料電池が開発されたが、酸素イオ
ン伝導性固体電解質の電極にパラジウムもしくは白金負
極、金正極といった非実用的な電極部材を使用しなけれ
ばならなかった(特許2810977号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、燃料ガスと空気からなる混合ガス中で発電
可能な単室型方式の固体電解質型燃料電池において、例
えば、安定化ジルコニア電解質を固体電解質として用
い、安価なニッケルベース負極とLSMベース正極をそ
れぞれ使用することにより、電池の長寿命化と低コスト
化を同時に達成することである。
する課題は、燃料ガスと空気からなる混合ガス中で発電
可能な単室型方式の固体電解質型燃料電池において、例
えば、安定化ジルコニア電解質を固体電解質として用
い、安価なニッケルベース負極とLSMベース正極をそ
れぞれ使用することにより、電池の長寿命化と低コスト
化を同時に達成することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記従来技
術を鑑みて、非実用的な電極を使用せずに、単室型方式
で高出力発電が可能な単室型固体電解質型燃料電池を開
発することを目標として検討を積み重ねた結果、安定化
ジルコニア電解質を酸素イオン伝導性固体電解質とし
て、ニッケルベース負極、酸化マンガンランタンベース
正極をそれぞれ使用した燃料電池でも、実用レベルで要
求される発電特性を得ることが可能であることを見出
し、本発明を完成するに至った。
術を鑑みて、非実用的な電極を使用せずに、単室型方式
で高出力発電が可能な単室型固体電解質型燃料電池を開
発することを目標として検討を積み重ねた結果、安定化
ジルコニア電解質を酸素イオン伝導性固体電解質とし
て、ニッケルベース負極、酸化マンガンランタンベース
正極をそれぞれ使用した燃料電池でも、実用レベルで要
求される発電特性を得ることが可能であることを見出
し、本発明を完成するに至った。
【0006】本第1発明の単室型固体電解質型燃料電池
は、酸素イオン伝導性固体電解質の片面にニッケルから
なる電極もしくはニッケルに各種金属酸化物を添加した
電極、もう片面にストロンチウムをドープした酸化マン
ガンランタン(以下、LSMと略す。)からなる電極も
しくはLSMに各種金属酸化物を添加した電極を取り付
けた単室型電池構造を持ち、メタンをはじめとする低級
炭化水素と空気の混合ガスを導入することにより、均一
ガス中でも電圧が得られ、電流を安定に取り出すことが
可能なことを特徴とする。
は、酸素イオン伝導性固体電解質の片面にニッケルから
なる電極もしくはニッケルに各種金属酸化物を添加した
電極、もう片面にストロンチウムをドープした酸化マン
ガンランタン(以下、LSMと略す。)からなる電極も
しくはLSMに各種金属酸化物を添加した電極を取り付
けた単室型電池構造を持ち、メタンをはじめとする低級
炭化水素と空気の混合ガスを導入することにより、均一
ガス中でも電圧が得られ、電流を安定に取り出すことが
可能なことを特徴とする。
【0007】本第2発明の単室型固体電解質型燃料電池
は、酸素イオン伝導性固体電解質の同一面にニッケルか
らなる電極もしくはニッケルに各種金属酸化物を添加し
た電極と、ストロンチウムをドープしたLSMからなる
電極もしくはLSMに各種金属酸化物を添加した電極と
を取り付けた単室型電池構造を持ち、メタンをはじめと
する低級炭化水素と空気の混合ガスを導入することによ
り、均一ガス中でも電圧が得られ、電流を安定に取り出
すことが可能なことを特徴とする。
は、酸素イオン伝導性固体電解質の同一面にニッケルか
らなる電極もしくはニッケルに各種金属酸化物を添加し
た電極と、ストロンチウムをドープしたLSMからなる
電極もしくはLSMに各種金属酸化物を添加した電極と
を取り付けた単室型電池構造を持ち、メタンをはじめと
する低級炭化水素と空気の混合ガスを導入することによ
り、均一ガス中でも電圧が得られ、電流を安定に取り出
すことが可能なことを特徴とする。
【0008】本発明は、固体電解質の電極材として、負
極にニッケル、正極にLSMから構成される固体電解質
型燃料電池が燃料ガスと空気の混合ガス中でも発電でき
ることを実証するとともに、さらなる高出力化のために
ニッケルとLSM電極を修飾するものである。すなわ
ち、上記課題を解決するための本発明の態様は、ニッケ
ルがパラジウムや白金、またLSMが金に代替できるよ
うな発電条件を見出すとともに、これらの電極材が持つ
電極反応抵抗を低減するために、それらにそれぞれ各種
酸化物を添加することである。
極にニッケル、正極にLSMから構成される固体電解質
型燃料電池が燃料ガスと空気の混合ガス中でも発電でき
ることを実証するとともに、さらなる高出力化のために
ニッケルとLSM電極を修飾するものである。すなわ
ち、上記課題を解決するための本発明の態様は、ニッケ
ルがパラジウムや白金、またLSMが金に代替できるよ
うな発電条件を見出すとともに、これらの電極材が持つ
電極反応抵抗を低減するために、それらにそれぞれ各種
酸化物を添加することである。
【0009】本発明において、電解質としてはイットリ
ア安定化ジルコニアが好ましい。また、負極にはニッケ
ルもしくはこれに各種酸化物を混合添加した電極材、正
極にはLSMもしくはこれに各種酸化物を混合添加した
電極材がそれぞれ使用される。安定化ジルコニアは従来
から行われている焼結方法に従い、緻密なセラミックス
として調整したものである。また、ニッケルベース負極
は、酸化ニッケルもしくはこれに5から40wt%の各
種酸化物を適当な有機溶媒の中で混合粉砕した後、ぺー
スト状にしたものを安定化ジルコニア表面にスクリーン
印刷し、1000から1450℃で焼き付け処理を行っ
たものである。さらに、LSMベース電極は、LSMも
しくはこれに5から40wt%の各種酸化物を混合した
ものを負極と同様な方法で、ぺースト状に加工し、安定
化ジルコニア裏面もしくは負極と同一面に印刷した後、
焼き付け処理を行ったものである。ここで、上記各種酸
化物としては、負極用酸化物にはガドリニウムをドープ
した酸化セリウム、正極用酸化物には二酸化マンガンが
好適なものとしてあげられるが、これに限らず、これと
同効のものであれば使用できることはいうまでもない。
電解質の厚みと正極及び負極の電極面積は、特に限定さ
れるものではないが、電解質の厚みについては0.1か
ら1mm、電極面積については0.1から50cm2が
好適な例としてあげられる。尚、本発明に於ける電極材
料は、固体電解質として安定化ジルコニア以外に、ラン
タンガレート系酸化物、セリア系酸化物、バリウムセレ
ート系酸化物等に対しても同様の効果が得られる。
ア安定化ジルコニアが好ましい。また、負極にはニッケ
ルもしくはこれに各種酸化物を混合添加した電極材、正
極にはLSMもしくはこれに各種酸化物を混合添加した
電極材がそれぞれ使用される。安定化ジルコニアは従来
から行われている焼結方法に従い、緻密なセラミックス
として調整したものである。また、ニッケルベース負極
は、酸化ニッケルもしくはこれに5から40wt%の各
種酸化物を適当な有機溶媒の中で混合粉砕した後、ぺー
スト状にしたものを安定化ジルコニア表面にスクリーン
印刷し、1000から1450℃で焼き付け処理を行っ
たものである。さらに、LSMベース電極は、LSMも
しくはこれに5から40wt%の各種酸化物を混合した
ものを負極と同様な方法で、ぺースト状に加工し、安定
化ジルコニア裏面もしくは負極と同一面に印刷した後、
焼き付け処理を行ったものである。ここで、上記各種酸
化物としては、負極用酸化物にはガドリニウムをドープ
した酸化セリウム、正極用酸化物には二酸化マンガンが
好適なものとしてあげられるが、これに限らず、これと
同効のものであれば使用できることはいうまでもない。
電解質の厚みと正極及び負極の電極面積は、特に限定さ
れるものではないが、電解質の厚みについては0.1か
ら1mm、電極面積については0.1から50cm2が
好適な例としてあげられる。尚、本発明に於ける電極材
料は、固体電解質として安定化ジルコニア以外に、ラン
タンガレート系酸化物、セリア系酸化物、バリウムセレ
ート系酸化物等に対しても同様の効果が得られる。
【0010】本発明において、作動条件としては、上記
電池を700から1000℃といった高温領域に加熱
し、そこへ各種低級炭化水素と酸素の部分酸化反応が起
こる最適な組成比を持った混合ガスを導入して、正極及
び負極端子から電力を取り出すものである。上記各種炭
化水素としては、特に限定されないが、メタン、エタ
ン、プロパン等が好適なものとしてあげられる。
電池を700から1000℃といった高温領域に加熱
し、そこへ各種低級炭化水素と酸素の部分酸化反応が起
こる最適な組成比を持った混合ガスを導入して、正極及
び負極端子から電力を取り出すものである。上記各種炭
化水素としては、特に限定されないが、メタン、エタ
ン、プロパン等が好適なものとしてあげられる。
【0011】
【発明の実施の形態】〔実施例〕次に、本発明の実施例
を図面に基づき具体的に説明するが、本発明は当該実施
例のみに限定されるものではない。図1は、ニッケルま
たはLSM電極に添加する最適な酸化物を別々に探索す
るための二室型燃料電池装置の一例であって、固体電解
質1は安定化ジルコニア、作動電極2はニッケル+各種
酸化物作動電極、もしくはLSM+各種酸化物作動電
極、対電極3は白金対電極、参照電極4は白金参照電極
である。この装置を700から1000℃に加熱し、作
動電極にはメタンと空気の混合ガス(メタン:酸素=
1:1)を導入し、対電極と参照電極は雰囲気空気にさ
らしてある。
を図面に基づき具体的に説明するが、本発明は当該実施
例のみに限定されるものではない。図1は、ニッケルま
たはLSM電極に添加する最適な酸化物を別々に探索す
るための二室型燃料電池装置の一例であって、固体電解
質1は安定化ジルコニア、作動電極2はニッケル+各種
酸化物作動電極、もしくはLSM+各種酸化物作動電
極、対電極3は白金対電極、参照電極4は白金参照電極
である。この装置を700から1000℃に加熱し、作
動電極にはメタンと空気の混合ガス(メタン:酸素=
1:1)を導入し、対電極と参照電極は雰囲気空気にさ
らしてある。
【0012】実施例1として、円盤状の電解質(4mm
直径、1mm厚さ)の下面にニッケル+10wt%各種
酸化物作動電極(0.5cm2面積)、上面に自金対電
極(0.5cm2面積)、側面に白金参照電極をそれぞ
れ取り付け、アノード分極を行った際の結果を図2に示
す。ただし、電圧には、電極反応抵抗だけではなくオー
ム低抗による電圧降下分が含まれている。
直径、1mm厚さ)の下面にニッケル+10wt%各種
酸化物作動電極(0.5cm2面積)、上面に自金対電
極(0.5cm2面積)、側面に白金参照電極をそれぞ
れ取り付け、アノード分極を行った際の結果を図2に示
す。ただし、電圧には、電極反応抵抗だけではなくオー
ム低抗による電圧降下分が含まれている。
【0013】図2の電流電圧曲線からわかるように、ニ
ッケル電極、もしくはこれに酸化物を添加した電極のい
ずれでもメタンと空気の混合ガスに対して800mV以
上の電圧を示し、これらの電極が従来まで使用されてい
たパラジウムや白金電極と同様に、メタンの部分酸化反
応を引き起こす負極として作動できることが確認され
た。また、上記電極を分極していくと、電池の内部抵抗
に基づき、電圧が次第に正の方向に降下していったが、
ガドリニウムドープの酸化セリウムを添加したニッケル
電極が最も小さな電圧降下を示した。
ッケル電極、もしくはこれに酸化物を添加した電極のい
ずれでもメタンと空気の混合ガスに対して800mV以
上の電圧を示し、これらの電極が従来まで使用されてい
たパラジウムや白金電極と同様に、メタンの部分酸化反
応を引き起こす負極として作動できることが確認され
た。また、上記電極を分極していくと、電池の内部抵抗
に基づき、電圧が次第に正の方向に降下していったが、
ガドリニウムドープの酸化セリウムを添加したニッケル
電極が最も小さな電圧降下を示した。
【0014】実施例2として、円盤状の電解質(4mm
直径、1mm厚さ)の下面にLSM+10wt%各種酸
化物作動電極(0.5cm2面積)、上面に白金対電極
(0.5cm2面積)、側面に白金参照電極をそれぞれ
取り付け、カソード分極を行った際の結果を図3に示
す。ただし、電圧には、電極反応抵抗だけではなくオー
ム抵抗による電圧降下分が含まれている。
直径、1mm厚さ)の下面にLSM+10wt%各種酸
化物作動電極(0.5cm2面積)、上面に白金対電極
(0.5cm2面積)、側面に白金参照電極をそれぞれ
取り付け、カソード分極を行った際の結果を図3に示
す。ただし、電圧には、電極反応抵抗だけではなくオー
ム抵抗による電圧降下分が含まれている。
【0015】図3の電流電圧曲線からわかるように、L
SM電極、もしくはこれに酸化物を添加した電極のいず
れでもメタンと空気の混合ガスに対して約0mVの電圧
を示し、これらの電極が従来まで使用されていた金電極
と同様に、メタンの部分酸化反応を引き起こさない正極
として作動できることが確認された。
SM電極、もしくはこれに酸化物を添加した電極のいず
れでもメタンと空気の混合ガスに対して約0mVの電圧
を示し、これらの電極が従来まで使用されていた金電極
と同様に、メタンの部分酸化反応を引き起こさない正極
として作動できることが確認された。
【0016】また、上記電極を分極していくと、電池の
内部抵抗に基づき、電圧が次第に負の方向に降下してい
ったが、二酸化マンガンを添加したLSM電極が最も小
さな電圧降下を示した。以上の二つの結果より、負極と
してガドリニウムドープの酸化セリウムを添加したニッ
ケル電極、正極として二酸化マンガンを添加したLSM
電極が最適であることがわかった。
内部抵抗に基づき、電圧が次第に負の方向に降下してい
ったが、二酸化マンガンを添加したLSM電極が最も小
さな電圧降下を示した。以上の二つの結果より、負極と
してガドリニウムドープの酸化セリウムを添加したニッ
ケル電極、正極として二酸化マンガンを添加したLSM
電極が最適であることがわかった。
【0017】図4は、上記二つの電極を使用した燃料電
池の発電特性を評価するための単室型燃料電池装置の実
施例の一例であって、固体電解質1は安定化ジルコニ
ア、負極4はガドリニウムドープの酸化セリウムを添加
したニッケル電極、正極5は二酸化マンガンを添加した
LSM電極である。この装置を700から1000℃に
加熱し、燃料ガスと空気の混合ガスを図4の左から右に
導入した。
池の発電特性を評価するための単室型燃料電池装置の実
施例の一例であって、固体電解質1は安定化ジルコニ
ア、負極4はガドリニウムドープの酸化セリウムを添加
したニッケル電極、正極5は二酸化マンガンを添加した
LSM電極である。この装置を700から1000℃に
加熱し、燃料ガスと空気の混合ガスを図4の左から右に
導入した。
【0018】実施例として、円盤状の電解質(14mm
直径、0.5mm厚さ)の上面にニッケル電極もしくは
ニッケルとガドリニウムをドープした酸化セリウム混合
電極(0.5cm2面積)、下面にLSM電極もしくは
LSMと二酸化マンガン混合電極(0.5cm2面積)
をそれぞれ取り付けた単室型燃料電池にメタンと空気の
混含ガス(メタン:酸素=1:1)を温度950℃で導
入した際の結果を図5に示す。
直径、0.5mm厚さ)の上面にニッケル電極もしくは
ニッケルとガドリニウムをドープした酸化セリウム混合
電極(0.5cm2面積)、下面にLSM電極もしくは
LSMと二酸化マンガン混合電極(0.5cm2面積)
をそれぞれ取り付けた単室型燃料電池にメタンと空気の
混含ガス(メタン:酸素=1:1)を温度950℃で導
入した際の結果を図5に示す。
【0019】図5の放電特性からわかるように、どちら
の電池でもパラジウムや白金負極と金正極を使用してい
ないにもかかわらず、混合ガス中で800mV以上の大
きな電圧を発生できることが確認された。また、何も添
加していないニッケル負極とLSM正極のままでも、2
00mA以上の電流を取り出すことができ、しかも最適
な酸化物をそれぞれ添加したことにより、さらに大きな
400mAの電流を取り出せることが可能となった。
の電池でもパラジウムや白金負極と金正極を使用してい
ないにもかかわらず、混合ガス中で800mV以上の大
きな電圧を発生できることが確認された。また、何も添
加していないニッケル負極とLSM正極のままでも、2
00mA以上の電流を取り出すことができ、しかも最適
な酸化物をそれぞれ添加したことにより、さらに大きな
400mAの電流を取り出せることが可能となった。
【0020】本発明の単室型固体電解質型燃料電池は、
低級炭化水素と空気の混合ガス中でも、燃料電池として
発電することが可能であるため、電池構造が単純化さ
れ、周辺材料を少なくできる。また、正極と負極を電解
質の同一面上に配置すれば、電解質を薄膜化せずに、電
極間距離を狭くするだけで容易に電池のオーム抵抗を低
減できる。しかも、この発電には、非実用的な固体電解
質、正極、及び負極を使用する必要がなく、電池の長寿
命と低コストの両方が期待できる。
低級炭化水素と空気の混合ガス中でも、燃料電池として
発電することが可能であるため、電池構造が単純化さ
れ、周辺材料を少なくできる。また、正極と負極を電解
質の同一面上に配置すれば、電解質を薄膜化せずに、電
極間距離を狭くするだけで容易に電池のオーム抵抗を低
減できる。しかも、この発電には、非実用的な固体電解
質、正極、及び負極を使用する必要がなく、電池の長寿
命と低コストの両方が期待できる。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、本各発明の単室型
固体電解質型燃料電池は、装置構造の簡易さ、電池の長
寿命化と低コスト化などが可能となり、燃料電池の実用
化を容易にし、またその設置場所や利用用途を広げる波
及効果を持つ。
固体電解質型燃料電池は、装置構造の簡易さ、電池の長
寿命化と低コスト化などが可能となり、燃料電池の実用
化を容易にし、またその設置場所や利用用途を広げる波
及効果を持つ。
【図1】 正及び負極材の探索を独立して行う二室型燃
料電池の説明図である。
料電池の説明図である。
【図2】 ニッケル+酸化物電極の950℃におけるア
ノード分極特性の説明図である。
ノード分極特性の説明図である。
【図3】 LSM+酸化物電極の950℃におけるカソ
ード分極特性の説明図である。
ード分極特性の説明図である。
【図4】 単室型方式のニッケルベース負極、LSMべ
ース正極、安定化ジルコニア電解質を用いた単室型固体
電解質型燃料電池の説明図である。
ース正極、安定化ジルコニア電解質を用いた単室型固体
電解質型燃料電池の説明図である。
【図5】 単室型方式のニッケルベース負極、LSMべ
ース正極、安定化ジルコニア電解質型燃料電池の950
℃における放電特性の説明図である。
ース正極、安定化ジルコニア電解質型燃料電池の950
℃における放電特性の説明図である。
1;固体電解質、2;作動電極、3;対電極、4;参照
電極、5;正極、6;負極。
電極、5;正極、6;負極。
Claims (2)
- 【請求項1】 酸素イオン伝導性固体電解質の片面にニ
ッケルからなる電極もしくはニッケルに各種金属酸化物
を添加した電極、もう片面にストロンチウムをドープし
た酸化マンガンランタンからなる電極もしくは酸化マン
ガンランタンに各種金属酸化物を添加した電極を取り付
けた単室型電池構造を持ち、メタンをはじめとする低級
炭化水素と空気の混合ガスを導入することにより、均一
ガス中でも電圧が得られ、電流を安定に取り出すことが
可能なことを特徴とする単室型固体電解質型燃料電池。 - 【請求項2】 酸素イオン伝導性固体電解質の同一面に
ニッケルからなる電極もしくはニッケルに各種金属酸化
物を添加した電極と、ストロンチウムをドープした酸化
マンガンランタンからなる電極もしくは酸化マンガンラ
ンタンに各種金属酸化物を添加した電極とを取り付けた
単室型電池構造を持ち、メタンをはじめとする低級炭化
水素と空気の混合ガスを導入することにより、均一ガス
中でも電圧が得られ、電流を安定に取り出すことが可能
なことを特徴とする単室型固体電解質型燃料電池。
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