JP2000243067A - オーディオ編集システム、オーディオ編集装置、オーディオ編集方法及び記録媒体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 少ない編集操作で編集者が狙うオーディオレ
ベルに近づけることができ、なおかつ、フェーダーの動
きの微調整及び修正を容易に行うことができるオーディ
オ編集システム、オーディオ編集装置、オーディオ編集
方法及び記録媒体を提供する。 【解決手段】 オーディオ編集システム１は、大まかな
フェーダーデータを入力するオーディオ編集装置３、及
び入力されたフェーダーデータを画面上で編集するコン
ピュータ２によって構成されている。オーディオ編集装
置３は、フェダーパネル３ａ、処理手段３ｂ、音源処理
手段３ｃ、及びスピーカ３ｄによって構成されており、
コンピュータ２は、制御装置２ａ、表示手段２ｂ、編集
手段２ｃ、及び記録手段２ｄによって構成されている。
フェーダーパネル３ａを用いてフェーダーデータを入力
することによって大まかなフェーダーデータを入力し、
そのフェーダーデータをコンピュータ２の画面上で編集
することによってフェーダーデータの微調整及び修正を
行う。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明はオーディオレベルの
編集作業を行うオーディオ編集システム、オーディオ編
集装置、オーディオ編集方法及び記録媒体に関し、特に
ノンリニアでオーディオレベルの編集作業を行うオーデ
ィオ編集システム、オーディオ編集装置、オーディオ編
集方法及び記録媒体に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、音源を編集する方法として、音源
をデジタルデータとして記録し、記録された音源のデジ
タルデータをデータごとに編集するノンリニア編集の普
及が進んでいる。

【０００３】このノンリニア編集により音源のオーディ
オレベル編集を行う場合、オーディオフェーダーラーン
もしくはオーディオラバーバンドと呼ばれるオーディオ
レベル編集方式がとられることが一般的である。

【０００４】第１の方式のオーディオフェーダーラーン
とは、音源の構成要素ごとにオーディオレベルを操作す
ることができるフェーダーを用い、このフェダーを有す
るフェーダーパネルが接続されているオーディオレベル
編集機に音源を入力させ、編集者がオーディオレベル編
集機から出力されるオーディオレベル編集後の音を聴き
ながら、音源の各要素に対応したフェーダーを操作して
オーディオレベル編集を行っていくものである。

【０００５】このように操作されたフェダーの動きは随
時記録され、その記録されたフェーダーの動きを再現す
ることによって、オーディオレベル編集後の音を再現す
ることとなる。このフェーダーの動きの再現は、その記
録内容に従いモーターを駆動させ、そのモーター駆動に
よって実際にフェーダーを動かして行うことが一般的で
ある。また、実際にフェーダーを動かさなくても、記録
内容を直接にオーディオレベル編集装置の制御部に伝
え、それにより編集後の音を再現する方法もとられてい
る。

【０００６】このオーディオフェーダーラーンによる編
集方法では、編集者が実際に編集後の音を聴きながらフ
ェーダーを操作し音源の編集を行うため、編集後のオー
ディオレベルを音として随時確認することができ、少な
い編集操作で編集者が狙うオーディオレベルに近づける
ことができる。

【０００７】第２の方式のオーディオラバーバンドと
は、フェーダーの動きを、フェーダーカーブとしてコン
ピューターのGUI(Graphic User Interface)上にマウス
等のポインティングデバイスを使用して作成していく方
法である。オーディオレベル編集機は、このようにして
作成されたフェーダーカーブをもとにフェーダーの動き
を制御し、オーディオレベル編集後の音を再現する。

【０００８】このオーディオラバーバンドによる編集方
法では、マウス等を用いてフェーダーカーブを微調整す
ることで、フェーダーの動きの微調整及び修正が容易に
行うことができる。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】しかし、オーディオフ
ェーダーラーンによる編集方法では、編集者が聴感に従
ってフェーダーを操作するため、一度記録したフェーダ
ーの動きを部分的に微調整することが困難であるという
問題がある。

【００１０】また、オーディオラバーバンドによる編集
方法では、編集者はフェーダーの動きをフェーダーカー
ブとして視覚的に作成していくこととなるため、このフ
ェーダーカーブにより実現される音と実際に編集者が狙
う音との整合が取りにくく、最終的に期待するオーディ
オレベルにたどり着くには、修正作業を何度も繰り返さ
なければならないという問題点がある。

【００１１】本発明はこのような点に鑑みなされたもの
であり、少ない編集操作で編集者が狙うオーディオレベ
ルに近づけることができ、なおかつ、フェーダーの動き
の微調整及び修正が容易に行うことができるオーディオ
編集システム、オーディオ編集装置、オーディオ編集方
法及び記録媒体を提供することを目的とする。

【００１２】

【課題を解決するための手段】本発明では上記課題を解
決するために、オーディオレベルの編集作業を行うオー
ディオ編集システムにおいて、フェーダーデータを入力
するフェーダーパネルと、前記フェーダーデータの処理
を行う処理手段とを有する、オーディオ編集装置と、前
記フェーダーデータを記録する記録手段と、前記フェー
ダーデータを画面表示する表示手段と、前記フェーダー
データを画面上で編集する編集手段とを有する、コンピ
ュータと、を有することを特徴とするオーディオ編集シ
ステムが提供される。

【００１３】ここで、フェーダーパネルは編集者のフェ
ーダー操作によりフェーダーデータをオーディオ編集装
置に入力し、処理手段はフェーダーデータの処理を行
い、記録手段はフェーダーデータを記録し、画面表示手
段はフェーダーデータを画面に表示し、編集手段はフェ
ーダーデータを画面上で編集する。

【００１４】また、オーディオレベルの編集作業を行う
オーディオ編集方法において、フェーダーパネルを用い
てフェーダーデータを入力し、入力された前記フェーダ
ーデータを記録し、前記フェーダーデータを画面表示
し、前記フェーダーデータを画面上で編集し、編集後の
前記フェーダーデータを記録すること、を特徴とするオ
ーディオ編集方法が提供される。

【００１５】ここで、フェーダーパネルを用いてフェー
ダーデータを入力することによって大まかなフェーダー
データを入力し、そのフェーダーデータを画面上で編集
することによってフェーダーデータの微調整及び修正を
行う。

【００１６】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図１は、本形態のオーディオ編集
システム１の構成図である。

【００１７】オーディオ編集システム１は、大まかなフ
ェーダーデータを入力するオーディオ編集装置３、及び
入力されたフェーダーデータを画面上で編集するコンピ
ュータ２によって構成されている。

【００１８】オーディオ編集装置３は、複数のフェーダ
ーを有するフェダーパネル３ａ、フェーダーデータの処
理を行う処理手段３ｂ、フェーダーデータに従い音源の
オーディオレベル変換処理を行う音源処理手段３ｃ、及
び音源処理手段３ｃによってオーディオレベル変換処理
された信号を音に変換するスピーカ３ｄによって構成さ
れている。

【００１９】コンピュータ２は、コンピュータ２の制御
を行う制御装置２ａ、フェーダーデータをフェーダカー
ブとして画面表示する表示手段２ｂ、フェーダーデータ
を画面上で編集する編集手段２ｃ、及びフェーダーデー
タを記録する記録手段２ｄによって構成されている。

【００２０】オーディオ編集装置３のフェーダーパネル
３ａは、処理手段３ｂと電気的に接続されており、処理
手段３ｂは音源処理手段３ｃ及びコンピュータ２の制御
装置２ａと電気的に接続されている。また、音源処理手
段３ｃはスピーカ３ｄと電気的に接続されている。

【００２１】コンピュータ２の制御装置２ａは、表示手
段２ｂ、編集手段２ｃ、及び記録手段２ｄと電気的に接
続されている。次に、図１を用いてオーディオ編集シス
テム１の動作について説明する。

【００２２】オーディオ編集システム１によるオーディ
オレベル編集は、フェーダーパネル３ａを用いて大まか
なフェーダーデータを入力する第１段階、及びフェーダ
ーパネル３ａを用いて入力されたフェーダーデータをコ
ンピュータ２の画面上で微調整する第２段階の２つの段
階を経て行われる。

【００２３】まず第１段階では、編集者はフェーダーパ
ネル３ａを用いてフェーダーデータを入力する。編集者
がフェーダーパネル３ａの各フェーダーを操作すると、
その信号はフェーダーデータとして処理手段３ｂに伝え
られる。処理手段３ｂは、送られてきたフェーダーデー
タを音源処理手段３ｃに伝え、音源処理手段３ｃは、送
られてきたフェーダーデータに従って音源のオーディオ
レベルを変化させる。音源処理手段３ｃでオーディオレ
ベルを変えられた音源は、編集音信号としてスピーカ３
ｄに伝えられ、スピーカ３ｄは編集音信号を音に変換す
る。そのため、編集者は、スピーカ３ｄから発せられる
フェーダー操作に対応したオーディオレベルの音を聴き
ながらフェーダー操作を行うことができ、聴感によって
適切なレベルを判断しながら、フェーダーデータの入力
を行うことができる。

【００２４】フェーダーパネル３ａにより入力され、処
理手段３ｂに送られたフェーダーデータは、上述のよう
に音源処理手段３ｃに伝えられる他、処理手段３ｂによ
り１フィールド単位あるいは１フレーム単位でサンプリ
ングされ、コンピュータ２の制御装置２ａにも伝えられ
る。制御装置２ａに伝えられたフェーダーデータは、記
録手段２ｄに送られフェーダーファイルとして記録され
る。ここで、フェダーファイルは図２に示すようにクリ
ップごとに管理される。

【００２５】このように記録されたフェーダーデータ
は、オーディオレベル編集の第２段階において、そのフ
ェーダーデータの一部を微調整することができる。この
第２段階の編集を行う場合、まず制御装置２ａは、微調
整を行おうとするフェーダデータが格納されているフェ
ーダーファイルを記録手段２ｄから読み出す。制御装置
２ａは、読み出したフェーダファイルのフェーダーデー
タを図３に示すフェーダーカーブ１０として表示手段２
ｂにより画面表示する。ここでフェーダーカーブ１０
は、時間座標であるタイムラインに対するフェーダーの
位置で表され、各フェーダーカーブ１０はクリップ単位
で表示される。

【００２６】編集者は、このように画面表示されたフェ
ーダーカーブ１０を編集手段２ｃによって視覚的に操作
し、その形状を修正することができる。そして、その変
更後のフェーダーカーブ１０をフェーダーデータとして
還元することにより、フェーダーデータの微調整を行う
ことができる。この編集手段２ｃによるフェーダーカー
ブ１０の修正は、例えばソフトウェアツールを利用し、
画面表示されたフェーダーカーブ１０をマウス等のポイ
ンティングデバイスにより直接さわることによって行
う。この場合、このソフトウェアツールは、フェーダー
カーブ１０の平滑化等の修正も行うことができる。図４
は、フェーダーカーブ１０をポインティングデバイス等
により、実線のフェーダーカーブ１０をＡの破線に示す
カーブに修正した様子を示している。

【００２７】このように、第２段階の修正が行われたフ
ェーダデータは、フェーダーファイルとして再び記録手
段２ｄによって記録されることとなる。以上のような編
集課程を経たフェーダーデータを再現する場合、制御装
置２ａは記録手段２ｄに記録されているフェーダーデー
タを読み出し、読み出したフェーダーデータをオーディ
オ編集装置３の処理手段３ｂに送る。フェーダーデータ
を受けた処理手段３ｂは、受け取ったフェーダーデータ
を音源処理手段３ｃに伝え、音源処理手段３ｃは、その
フェーダーデータに従って音源のオーディオレベルを変
換する。

【００２８】以上のように、本形態では、フェーダーパ
ネル３ａを有するオーディオ編集装置３を用い、フェー
ダーパネル３ａのフェーダーを操作して、オーディオレ
ベルを随時聴感で確認しながら大まかなフェーダーデー
タを入力し、フェーダーパネル３ａによって入力された
フェーダーデータをフェーダーカーブ１０としてコンピ
ュータ２の表示手段２ｂによって表示し、表示されたフ
ェーダーカーブ１０を編集手段２ｃによって視覚的に微
調整することとしたため、少ない操作回数で編集者が狙
うオーディオレベルに近づけることが可能となり、なお
かつオーディオレベルの一部編集及び微調整も容易に行
うことが可能となる。

【００２９】また、フェーダーデータをフェーダカーブ
１０として表すこととしたため、フェーダーデータを視
覚化することができる。さらに、編集後のフェーダーデ
ータは、ファイルネーム等の識別子を付けて複数保存し
ておくことが可能であるため、編集者は編集の流れに応
じて、ファイルリストから任意のファイルを選択し、そ
のフェーダーデータを再現することができる。

【００３０】なお、上記のコンピュータ２が有すべき機
能の処理内容は、コンピュータ２で読み取り可能な記録
媒体に記録されたプログラムによって行うことができ
る。この場合、処理内容は、コンピュータ２で読み取り
可能な記録媒体に記録されたプログラムに記述してお
く。そして、このプログラムをコンピュータ２で実行す
ることにより、上記処理がコンピュータ２で実現され
る。コンピュータ２で読み取り可能な記録媒体として
は、磁気記録装置や半導体メモリ等がある。市場に流通
させる場合には、ＣＤ−ＲＯＭ(Compact Disk Read Onl
y Memory)やフロッピーディスク等の可搬型記録媒体に
プログラムを格納して流通させたり、ネットワークを介
して接続されたコンピュータ２の記憶装置に格納してお
き、ネットワークを通じて他のコンピュータ２に転送す
ることもできる。この場合、コンピュータ２内の図示し
ていないハードディスク装置等にプログラムを格納して
おき、メインメモリにロードして実行する。

【００３１】

【発明の効果】以上説明したように本発明では、フェー
ダーパネルを有するオーディオ編集装置を用い、フェー
ダーパネルのフェーダーを操作して、オーディオレベル
を随時聴感で確認しながら大まかなフェーダーデータを
入力し、フェーダーパネルによって入力されたフェーダ
ーデータをコンピュータの表示手段によって表示し、表
示されたフェーダーデータを編集手段によって視覚的に
微調整することとしたため、少ない操作回数で編集者が
狙うオーディオレベルに近づけることが可能となり、な
おかつオーディオレベルの一部編集及び微調整も容易に
行うことが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本形態のオーディオ編集システムの構成図であ
る。

【図２】フェダーファイルの様子を示した図である。

【図３】フェーダーパネルによって入力されるフェーダ
ーデータのフェーダーカーブを示した図である。

【図４】フェーダーカーブをコンピュータ上で修正する
様子を示した図である。

【符号の説明】

１・・・オーディオ編集システム、２・・・コンピュータ、２
ｂ・・・表示手段、２ｃ・・・編集手段、２ｄ・・・記録手段、
３・・・オーディオ編集装置、３ａ・・・フェーダーパネル

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 オーディオレベルの編集作業を行うオー
   ディオ編集システムにおいて、 フェーダーデータを入力するフェーダーパネルと、前記
   フェーダーデータの処理を行う処理手段とを有する、オ
   ーディオ編集装置と、 前記フェーダーデータを記録する記録手段と、前記フェ
   ーダーデータを画面表示する表示手段と、前記フェーダ
   ーデータを画面上で編集する編集手段とを有する、コン
   ピュータと、 を有することを特徴とするオーディオ編集システム。
2. 【請求項２】 前記編集手段は、前記フェーダーデータ
   を部分的に編集することが可能であることを特徴とする
   請求項１記載のオーディオ編集システム。
3. 【請求項３】 前記コンピュータは、前記フェーダーデ
   ータをフェーダーカーブとして画面表示し、前記フェー
   ダーカーブを修正することによって前記フェーダーデー
   タを編集することを特徴とする請求項１記載のオーディ
   オ編集システム。
4. 【請求項４】 オーディオレベルの編集作業を行うオー
   ディオ編集装置において、 フェーダーデータを入力するフェーダーパネルと、 前記フェーダーデータの処理を行う処理手段と、 を有することを特徴とするオーディオ編集装置。
5. 【請求項５】 オーディオレベルの編集作業を行うオー
   ディオ編集方法において、 フェーダーパネルを用いてフェーダーデータを入力し、 入力された前記フェーダーデータを記録し、 前記フェーダーデータを画面表示し、 前記フェーダーデータを画面上で編集し、 編集後の前記フェーダーデータを記録すること、 を特徴とするオーディオ編集方法。
6. 【請求項６】 前記フェーダーデータは部分的に編集す
   ることが可能であることを特徴とする請求項５記載のオ
   ーディオ編集方法。
7. 【請求項７】 前記フェーダーデータはフェーダーカー
   ブとして画面上に表示され、前記フェーダーカーブを修
   正することによって前記フェーダーデータを編集するこ
   とを特徴とする請求項５記載のオーディオ編集方法。
8. 【請求項８】 フェーダーパネルを用いてフェーダーデ
   ータを入力させ、 前記フェーダーデータを記録手段に記録させ、 前記フェーダーデータを表示手段により画面表示させ、 前記フェーダーデータを編集手段により画面上で編集さ
   せ、 編集後の前記フェーダーデータを記録手段に記録させる
   内容を有するプログラムを記録したコンピュータ読み取
   り可能な記録媒体。