JP2000242913A - 磁気抵抗効果素子および磁気抵抗効果型ヘッド - Google Patents

磁気抵抗効果素子および磁気抵抗効果型ヘッド

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JP2000242913A
JP2000242913A JP11044397A JP4439799A JP2000242913A JP 2000242913 A JP2000242913 A JP 2000242913A JP 11044397 A JP11044397 A JP 11044397A JP 4439799 A JP4439799 A JP 4439799A JP 2000242913 A JP2000242913 A JP 2000242913A
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Yasuhiro Kawawake
康博 川分
Yasunari Sugita
康成 杉田
Mitsuo Satomi
三男 里見
Hiroshi Sakakima
博 榊間
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
    • B82Y25/00Nanomagnetism, e.g. magnetoimpedance, anisotropic magnetoresistance, giant magnetoresistance or tunneling magnetoresistance
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F10/00Thin magnetic films, e.g. of one-domain structure
    • H01F10/32Spin-exchange-coupled multilayers, e.g. nanostructured superlattices
    • H01F10/324Exchange coupling of magnetic film pairs via a very thin non-magnetic spacer, e.g. by exchange with conduction electrons of the spacer
    • H01F10/3268Exchange coupling of magnetic film pairs via a very thin non-magnetic spacer, e.g. by exchange with conduction electrons of the spacer the exchange coupling being asymmetric, e.g. by use of additional pinning, by using antiferromagnetic or ferromagnetic coupling interface, i.e. so-called spin-valve [SV] structure, e.g. NiFe/Cu/NiFe/FeMn

Abstract

(57)【要約】 【課題】 MR比が高く、熱的に安定であり、かつピン
層の磁化方向が安定である磁気抵抗効果素子および磁気
抵抗効果型ヘッドを提供する。 【解決手段】 磁気抵抗効果素子は、第1の強磁性層、
非磁性層、第2の強磁性層、酸化物反強磁性体、金属反
強磁性体が順次積層された構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は低磁界で大きな磁気
抵抗変化をおこす磁気抵抗効果素子、およびそれを用い
て構成される、高密度磁気記録再生に適した磁気抵抗効
果型ヘッドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より磁気抵抗効果素子(以下MR素
子とも記す)を用いた磁気抵抗センサ−(以下MRセン
サ−という)、磁気抵抗ヘッド(以下MRヘッドとい
う)の開発、実用化が進められており、磁性体には主に
Ni0.8Fe0.2のパ−マロイやNi0.8Co0.2合金膜が
用いられている。これら磁気抵抗効果材料の場合は磁気
抵抗変化率(以下MR比と記す)が2%程度であり、よ
り高感度な磁気抵抗素子を得るためにはよりMR比の大
きなものが求められている。近年Cr,Ru等の金属非
磁性薄膜を介して反強磁性的結合をしている[Fe/C
r],[Co/Ru]人工格子膜が強磁場(1〜10
kOe)で約100%の大きな抵抗変化(巨大磁気抵抗
効果)を示すことが発見された(フィジカル レヴュー
レター 61 第2472頁(1988年);同64
第2304頁(1990)(Physical Rev
iew Letter Vol.61,p2472,1
988;同Vol.64,p2304,1990))。
しかしながらこれらの人工格子膜は大きなMR変化を得
るのに数kOe〜数10kOeの磁界を必要とし、磁気
ヘッド等の用途には実用的でない。
【0003】微小印加磁界で動作するものとしては、反
強磁性材料のFe−MnをNi−Fe/Cu/Ni−F
eにつけたスピンバルブ型のものが提案されている(ジ
ャーナル オブ マグネティズム アンド マグネティ
ック マテリアルズ 93第101頁(1991年)
(Journal of Magnetism and
Magnetic Materials 93,p10
1,1991))。図4に、従来のスピンバルブ膜の構
成を示す。従来のスピンバルブ膜は、基板1上に、直接
または下地膜2を介して、第1の強磁性層3、非磁性膜
4,第2の強磁性膜5、金属反強磁性体7を順次積層し
た構成となっている。このタイプのスピンバルブ膜にお
いては、反強磁性材料7に接した強磁性膜(ピン層)5
は、交換結合により一方向異方性を与えられ、磁化方向
が一方向に固定される。これに対して、ピン層5と非磁
性層4を介して設けられた強磁性層3(フリー層)にお
いては、外部からの信号磁界に対して比較的自由に磁化
方向を回転できるので、ピン層5とフリー層3の相対的
磁化方向が変化し、電気抵抗が変化する。このタイプの
MR材料は、動作磁界は確かに小さく、直線性も良いも
ののMR比は約2%と小さい点や、Fe−Mn膜の耐蝕
性の問題点、Fe−Mn薄膜のネ−ル温度が低いために
素子の特性の温度依存性が大きい等の欠点があった。
【0004】このような、Fe-Mn膜の欠点を改良するも
のとして、Pt-Mn、Ir-Mn等種種の金属反強磁性体が提案
されている。これらは、Fe-Mnに比べて温度特性に優れ
ており、磁気ヘッド製造プロセスにおける熱付加にも比
較的強く、またヘッドとしての動作時の温度上昇にも比
較的特性が劣化せずに用いることができる。ただこのよ
うに金属反強磁性体を用いたスピンバルブ膜は、MR比が
低くせいぜい10%程度であり、将来の高密度磁気記録
ヘッドには対応できないと考えられる。
【0005】また、スピンバルブ膜のMR比を大きくする
手段の一つとして、比抵抗の低い金属を更にスヒ゜ンハ゛ルフ゛
膜の背部に設けた低抵抗背部層により、Cu/Ni-Fe/Cu/Ni
-Fe/Fe-Mnの構成としたものも提案されている(USP5422
571)。これは、特定のスピンの電子の平均自由行程を長
くすることによりMR比を大きくしてやろうとする試みで
ある。
【0006】従来のスピンバルブ型のMR素子は、磁界
感度はすぐれているが、MR比が低いという問題点があ
った。低抵抗背部層による、MR比の向上効果も十分でな
かった。この原因は、スピンバルブ型のMR素子は膜厚
が薄いため、素子表面で電子が拡散散乱されやすいため
と考えられる。
【0007】このことをもう少し詳細に説明すると以下
のようになる。
【0008】もともと、巨大磁気抵抗効果は、磁性層/
非磁性層の界面での電子のスピンに依存した散乱が原因
である。そこで、この散乱の起こる確率を上げるために
は、スピン方向に依存しない散乱の確率を下げ、電子の
平均自由行程を長くすることが重要である。スヒ゜ンハ゛ルフ゛
膜においては、磁性層/非磁性層の積層回数が少ない。
従って、スピンバルブ膜の膜厚は、例えば20-50nm程度
と、一般に反強磁性結合型の巨大磁気抵抗効果膜に比べ
て薄い。このため、膜表面で電子が散乱される確率が高
く、電子の平均自由行程が短かった。これがスヒ゜ンハ゛ルフ゛
膜のMR比が低い主な原因である。
【0009】通常、薄膜の表面には、伝導電子の波長
(フェルミ波長)のレベルである、数オングストローム
のレベルで見ると、凹凸がある。この場合、伝導電子は
表面で非弾性的な散乱(拡散散乱)を受ける。一般に、
拡散散乱の場合には、電子のスピン方向は維持されな
い。
【0010】このような膜表面での電子の拡散散乱によ
るMR比の低下を改善するために、超平滑な膜表面を有す
る鏡面反射型のスピンバルブ膜が提案されている。
【0011】鏡面反射型のスピンバルブ膜に用いられる
反強磁性体としては、NiO(フィジカル レヴュー
B第53巻第9108頁(1996年)(Physic
alReview B Vol.53,p9108,1
996−II)、α−Fe 23等(Japanese Journal o
f applied Physics Vol.37, p5984,1998)の酸化物反強
磁性体を用いることが提案されている。この場合には1
0%以上の大きなMR比が報告されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】従来の金属反強磁性体
を用いたスピンバルブ型のMR素子は、MR比が十分高
くなかった。また、酸化物反強磁性体(NiOやα−Fe2
3)を用いたスピンバルブは、MR比は高いが、熱安定
性やMR曲線のヒステリシスの問題、およびピン止め磁
界が十分大きくない問題があった。より具体的には、Ni
O膜を用いた場合には、作成上の困難、交換バイアス磁
界の熱安定性の悪さなどの難点があり、α−Fe23
を用いたスピンバルブ膜は、ピン層に発生する一方向異
方性が弱く、バイアス磁界も小さかった。
【0013】本願発明は係る課題を解決するためになさ
れたものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の磁気抵抗効果素
子は、第1の強磁性層、非磁性層、第2の強磁性層、酸
化物反強磁性体、金属反強磁性体が順次積層された構成
であり、これにより上記目的が達成される。
【0015】また、望ましくは、前記酸化物反強磁性体
が、電子のスピンの方向を維持したまま伝導電子を反射
しやすい性質を有する。
【0016】また、より望ましくは、前記酸化物反強磁
性体の膜厚が0.4nm以上20nm以下である。 また、より
望ましくは、前記酸化物反強磁性体の膜厚が0.4nm以上2
nm以下である特徴を有する。
【0017】前記酸化物反強磁性体としては、α−Fe
23であることが望ましい。
【0018】また、本発明の別の構成では、前記酸化物
反強磁性体がNiOであることが望ましい。
【0019】また、前記金属反強磁性体としては、Ir-M
nまたはPt-Mn合金がよい。
【0020】また、前記非磁性層がCuからなり、第1ま
たは第2の強磁性層が、Fe,Ni,Coまたはその合金からな
ることが望ましい。
【0021】また、本発明の別の望ましい構成として
は、前記第2の強磁性層が更に、非磁性層を介した1対
の強磁性層からなることを特徴とする。より望ましく
は、前記強磁性層がCoまたはCo-Fe合金であり、非磁性
層がRuまたはIrである。
【0022】本発明の別の磁気抵抗効果素子は、高抵抗
層、第1の強磁性層、非磁性層、第2の強磁性層、酸化
物反強磁性体、金属反強磁性体が順次積層された構成で
ある。
【0023】また、望ましくは、前記酸化物反強磁性体
が、電子のスピンの方向を維持したまま伝導電子を反射
しやすい性質を有する。
【0024】また、より望ましくは、前記酸化物反強磁
性体の膜厚が0.4nm以上20nm以下である。 また、より
望ましくは、前記酸化物反強磁性体の膜厚が0.4nm以上2
nm以下である特徴を有する。
【0025】前記酸化物反強磁性体たしては、α−Fe
23であることが望ましい。
【0026】また、本発明の別の構成では、前記酸化物
反強磁性体がNiOであることが望ましい。
【0027】また、前記金属反強磁性体としては、Ir-M
nまたはPt-Mn合金がよい。
【0028】また、前記非磁性層がCuからなり、第1ま
たは第2の強磁性層が、Fe,Ni,Coまたはその合金からな
ることが望ましい。
【0029】また、本発明の別の望ましい構成として
は、前記第2の強磁性層が更に、非磁性層を介した1対
の強磁性層からなることを特徴とする。より望ましく
は、前記強磁性層がCoまたはCo-Fe合金であり、非磁性
層がRuまたはIrである。
【0030】また、望ましくは、前記高抵抗層がAlの酸
化物または窒化物から構成されている。
【0031】また、本発明の別の磁気抵抗効果素子は、
前記高抵抗層と第1の強磁性体の間に更に金属鏡面反射
層を設けることを特徴とする。また、より望ましくは、
前記金属鏡面反射層がAuまたはAgを主成分とする。
【0032】また、本発明の別の磁気抵抗効果素子は、
前記金属鏡面反射層と第1の強磁性体の間に更に非磁性
層を設けることを特徴とする。より望ましくは、前記非
磁性層はCuを主成分とすることを特徴とする。
【0033】また、本発明の磁気抵抗効果型ヘッドは、
上記いずれかに記載の磁気抵抗効果素子と、該第1の強
磁性体の磁区制御するためのバイアス印可部を備えてお
り、、これにより上記目的が達成される。
【0034】
【発明の実施の形態】以下本発明の磁気抵抗効果素子お
よび磁気抵抗効果型ヘッドを図面に基づいて説明する。
【0035】図1に本発明の磁気抵抗効果素子の構成の
一例を示す。
【0036】図1(a)は、基板1上に直接あるいは下地
層2を介して第1の強磁性層3、非磁性層4、第2の強
磁性層5、酸化物反強磁性体6、金属反強磁性体7を順
次積層した構成となっている。本発明の磁気抵抗効果素
子の動作は基本的に図4で示された従来のスピンバルブ
膜と同じであり、ただ、反強磁性体6,7が一体として
1つの反強磁性体と同様に働く点が異なっている。図1
では、第2の強磁性膜5は反強磁性体膜6,7から交換
バイアス磁界を受け、磁化方向は一方向に固定される。
一方、非磁性膜を介して形成された第1の強磁性膜3
は、外部からの磁界に応じて比較的自由に磁化方向を変
えるので、第1の強磁性膜(フリー層)3と第2の強磁
性膜(ピン層)5の磁化方向の相対的角度が変化し、電
気抵抗(磁気抵抗)が変化する。MRセンサーとして
は、外部からの磁界により生じた抵抗変化を電気信号と
して読みとることができる。また図1(a)においては第
1の強磁性層(フリー層)3から順に積層した場合につ
いて図示しているが、逆に図1(b)に示すように反強磁
性体7,6から積層しても本発明は有効である。
【0037】本発明では、スピンバルブ型の磁気抵抗効
果素子において、前述したような金属反強磁性体と、酸
化物反強磁性体の欠点を補うために、この2つを積層し
て用いている。即ち、金属反強磁性体を単独で用いる
と、ピン層6の磁化の固着および熱安定性には優れてい
るが、膜表面での拡散散乱のためにMR比が低い。そこ
で、本発明では、ピン層5と金属反強磁性体の界面に表
面が平滑になりやすい酸化物を導入して、ピン層を通過
して反強磁性体の表面に衝突した電子が比較的鏡面散乱
されるようにした。つまり、電流は主に第1の強磁性層
3と第2の強磁性層5の間を流れ、反強磁性体中にはほ
とんど流れない。この時、ピン層の磁化方向の固着を保
つためには、酸化物6は反強磁性体である必要がある。
酸化物反強磁性体が電子の鏡面反射効果を持つためには
少なくとも0.4nm以上の膜厚は必要である。望ましくは1
nm以上がよい。ただしあまり厚くなると、ピン層の磁化
固着効果が弱くなったり、ピン層の磁化固着効果の熱的
な安定性が悪くなったりするので、厚くとも20nm以下、
望ましくは10nm以下、より望ましくは2nm以下とするの
がよい。
【0038】酸化物反強磁性体膜6の材料としてはNi
O,CoO,α−Fe23膜等が優れており、中でもα
−Fe23、NiO膜は優れた特性を示す。酸化物反強磁
性体を用いて大きなMR比を得るためには、酸化物反強磁
性体6と強磁性層5の間で鏡面反射の確率を高く保つ必
要がある。界面で鏡面反射が起こる条件としては、伝導
電子の波長(数オングストローム)から見て反強磁性体
膜6と第2の強磁性膜5との界面が平滑になっている必
要がある。反強磁性体膜と強磁性膜との界面の平滑性を
評価する場合、直接界面あるいは反強磁性体の平面の平
滑性が評価できればより望ましいが、それが困難な場合
には、多層膜表面の平滑性で評価しても良い。多層膜表
面の平滑性としては、全表面にわたって完全に平滑であ
れば申し分ないが、例えば数百オングストロームの大き
な凹凸があったとしても、表面の一部分がオングストロ
ーム単位の平滑な部分が形成されていればよい。具体的
には、0.5nm以下の凹凸の平滑な表面が10nm×
10nm以上の領域で形成されている部分が、概略全表
面の10%以上、望ましくは20%以上必要である。
【0039】次に、金属反強磁性体膜7の材料は、Fe
−Mn,Ni−Mn,Pd−Mn,Pt−Mn,Ir−
Mn,Cr−Al,Cr−Mn−Pt,Fe−Mn−R
h,Pd−Pt−Mn,Ru−Rh−Mn,Mn−R
u,Cr−Al等の膜が優れている。この中でも、耐食
性や熱安定性の観点から、Ni-Mn, Ir-Mn, Pt-Mnが優れ
ている。特にPt-Mnが優れている。PtZMn1 -Z膜の適
当な組成としては、原子組成比で、 0.45≦z≦0.55 がよい。金属反強磁性体の膜厚としては、固定層の磁化
固着効果(バイアス効果)を大きくするためには少なく
とも5nm以上の膜厚は必要である。より望ましくは10nm
必要である。ただしあまり厚くなると将来の短波長化に
対応できなくなるで、30nm以下、より望ましくは20nm以
下とするのが望ましい。
【0040】第2の強磁性層5としては、CoまたはCo
1-XFeX合金(0<x≦0.5、xは原子組成比)また
はCo-Ni-Fe合金を用いることにより、大きなMR比が得
られる。Co1-XFeX合金は、特に非磁性膜としてCu
を用いた場合、スピンに依存した散乱が大きく、結果と
してMR比が大きくなる。第2の強磁性層5の膜厚とし
ては薄すぎるとMR比が低下し、厚すぎると交換バイア
ス磁界が低下するので、1nm以上3nm以下、より望
ましくは1.5nm以上2.5nm以下とするのが望まし
い。
【0041】第1の強磁性膜6としては、軟磁気特性が
重要であり、Ni−FeまたはNi−Co−Feまたは
Co−Fe合金が適している。Ni−Co−Fe膜の原
子組成比としては、NiXCoYFeZ 0.6≦x≦0.9 0≦y≦0.4 0≦z≦0.3 のNi−richの軟磁性膜、もしくは、NiX'CoY'
FeZ' 0≦x≦0.4 0.2≦y≦0.95 0≦z≦0.5 のCo−rich膜を用いるのが望ましい。これらの組
成の膜はセンサーやMRヘッド用として要求される低磁
歪特性(1×10-5)を有する。また第1の強磁性膜3
として他の材料としては、Co−Mn−B、Co−Fe
−B,Co−Nb−Zr,Co−Nb−B等のアモルフ
ァス膜も良い。
【0042】第1の強磁性膜6の膜厚としては1nm以
上10nm以下がよい。膜厚が厚いとシャント効果でM
R比が低下するが、薄すぎると軟磁気特性が劣化する。
より望ましくは1.5nm以上5nm以下とするのがよ
い。
【0043】また、MR比を更に大きくするために、強
磁性膜3,5と非磁性膜4との界面に界面磁性層としてCo
またはCo−Fe合金を挿入するのも有効である。界面
磁性層の膜厚が厚いと、MR比の磁界感度が低下するの
で、界面磁性層の膜厚は2nm以下、望ましくは1nm
以下とする必要がある。またこの界面磁性層が有効に働
くためには、少なくとも0.4nm以上の膜厚は必要で
ある。
【0044】非磁性膜4としては、Cu,Ag,Au,
Ruなどがあるが、特にCuが優れている。非磁性膜4
の膜厚としては、磁性層間の相互作用を弱くするために
少なくとも0.8nm以上、望ましくは1.8nm以上
は必要である。また非磁性層5が厚くなるとMR比が低
下してしまうので膜厚は3nm以下、望ましくは2.5
nm以下とするべきである。
【0045】下地膜2は、磁気抵抗効果素子全体の配向
性や結晶性、軟磁気特性等に影響を与えるので慎重な選
択が必要である。通常Taがよく用いられるが、Taの上に
更にCuやAg,Auあるいはこれらの合金等を用いれば第1
の強磁性層の軟磁気特性改善にも役立つ。
【0046】基板1としては、Si,ガラス、サファイ
ア、MgOや、通常、磁気抵抗ヘッド用として用いられ
るAl23−TiC基板に対しても本発明は有効であ
る。
【0047】またピン層に与えるバイアス磁界をさらに
大きくするために、言い換えるとピン層の磁化方向をよ
り安定にするために第2の強磁性層を強磁性層/非磁性
層/強磁性層の三層からなる間接交換結合膜を用いるの
も有効である。この間接結合膜は、強磁性層と非磁性層
の材料に適当な材料と膜厚を選んでやれば、2つの強磁
性層間に大きな反強磁性的な結合が生じ、より強固なピ
ン層の磁化の安定化を図ることができる。この間接結合
膜は、一対の強磁性膜の中間に適当な非磁性膜を挿入し
たものである。強磁性膜として適当な材料はCo,Co-Fe,C
o-Fe-Ni合金等であり、特にCo,Co-Fe合金が優れてい
る。また中間の非磁性層としてはRu,Ir等が適当であ
り、Ruが特によい。また強磁性膜の膜厚としては少なく
とも1nm以上は必要で、4nm以下とするのがよい。
この時、強磁性膜の膜厚は同じであるよりも、少なくと
も0.5nm以上異なっている方がよい。また非磁性層
の膜厚としては0.3nm以上1.2nm以下、より望
ましくは0.4nm以上0.9nm以下が適当である。
【0048】以上は図1の例について述べたが、本発明
の別の構成例は図2である。図1では膜表面の鏡面反射
効果を高めるために片側だけ、酸化物反強磁性体を用い
て鏡面反射効果を高めようとしたが、スピンバルブ膜の
反対側の表面、即ち第1の強磁性層(フリー層)の外側
でも電子の鏡面反射効果を高めれば、更に大きなMR比を
得ることができる。そこで、このような効果のある高抵
抗層8を用いたのが図2である。(a),(b)どちらの場合
も、つまりフリー層3から積層する場合もピン層5から
積層する場合にも高抵抗層8を用いることができる。図
2の構成とすることにより、電流は主に2つの強磁性層
の間3−5に閉じこめられる。つまり伝導電子はこの間
を通るので、両側の表面で鏡面反射を起こしてやれば、
MR比は非常に高くなる。高抵抗層としては、酸化物、
窒化物等高抵抗な物質であればよいが、強磁性体や反強
磁性体等はフリー層3の軟磁気特性を劣化させるので望
ましくない。高抵抗層の膜厚としては電子の遮蔽効果を
示させるために0.4nm以上望ましくは0.8nm以上、あまり
厚くなると表面性が悪くなるので20nm以下望ましくは2n
m以下とするのがよい。具体的な材料としては、AlNや
Al2O3,SiO2等があげられる。この中ではAl2O3が特に優
れている。
【0049】また、高抵抗層8とフリー層3の界面で良
好な鏡面反射が起こるためには、膜表面の平滑性が重要
であるが、要求される平滑度は酸化物反強磁性体の表面
で要求されるものと全く同様である。
【0050】更に、スピンバルブ膜の表面性を改善する
ためには図3に示すように高抵抗層8と第1の強磁性層
3の間に金属反射膜9を挿入するのも重要である。この
金属反射膜の役割はそれ自身で表面が平滑になりやすい
ことであり、鏡面散乱を促進し、MR比をより増加させる
役割がある。この場合電流は金属反射膜層9と第2の強
磁性層5の間に閉じこめられる。金属反射膜の材料とし
ては、Au,Agなどが適当である。膜厚としては少なくと
も0.4nm以上は必要であり、あまり厚くなるとシャント
効果で抵抗およびMR比が下がるので、3nm以下、望ま
しくは2nm以下とするべきである。
【0051】また金属反射膜9の効果をより大きく引き
出すために、金属反射膜9と第1の強磁性層3の間にCu
層を導入するのも有効である。
【0052】なお以上述べた各層1−9の構成方法とし
ては、スパッタリング法または蒸着法との併用で作製で
きる。スパッタリング法としてはDCスパッタリング
法、RFスパッタリング法、イオンビームスパッタリン
グ法などがあるが、いずれの方法でも本発明の磁気抵抗
効果素子を作製できる。
【0053】以上述べたような本発明の磁気抵抗効果素
子を用いて、磁気抵抗効果型ヘッドを構成することがで
きる。図6にMRヘッドの構成の一例を示す。図6を矢
印Aの方向から見た図が、図5であり、点線Bで示した
平面で切った断面が図7に示してある。以下、図5を中
心にして説明する。
【0054】図5ではMR素子部109は上部および下
部のシールドキャップ14、11に挟まれるように構成
されている。シールドキャップ材としては、Al23
AlN、SiO2 等の絶縁膜が使われる。シールドキャ
ップ11、14の更に外側は上部および下部のシールド
10、15があるがこれはNi−Fe、Fe−Al−S
i,Co−Nb−Zr合金などの軟磁性膜が使われる。
MR素子の第1の強磁性層(フリー層)3の磁区制御の
ためにCo−Pt合金等のハードバイアス部12による
バイアス磁界を加える。ここでは、バイアスの印加方法
としてはハード膜を用いる場合について説明したが、F
e−Mn等の反強磁性体を用いた場合も同様である。M
R素子部109はシールドキャップ11、14によって
シールド10、15等と絶縁されており、リード部13
を介して電流を流すことにより、MR素子部109の抵
抗変化を読みとる。
【0055】またMRヘッドは読みとり専用ヘッドなの
で、通常書き込み用の誘導型ヘッドと組み合わせて用い
られる。図8には再生ヘッド部32だけでなく、書き込
みヘッド部31も併せて描かれている。図5にさらに書
き込みヘッド部を形成した場合の図が、図8である。書
き込みヘッド部としては、上部シールド15上に記録ギ
ャップ膜40を介して形成された上部コア16がある。
【0056】なお、図8は従来のアバティッド接合(a
butted junction)によるMRヘッド構
造について説明したが、高密度化による狭トラック化に
伴い、よりトラック幅41規制が精密にできる、図9に
示したオーバーレイ(overlaid)構造を用いた
ものも有効である。
【0057】次に、MRヘッドの記録再生のメカニズム
を図7を用いて説明する。図7に示すように、記録する
際には、コイル17に流した電流により発生した磁束
が、上部コア16と上部シールド15の間より漏れ、磁
気ディスク21に記録することができる。ヘッド30
は、ディスク21に対して相対的に矢印cの方向に進む
ので、コイル17に流す電流を反転させることにより、
記録磁化の方向23を反転させることができる。また、
高密度化に伴い、記録長22が短くなるので、それにと
もない記録キャップ長19を小さくする必要がある。
【0058】再生する場合には、磁気ディスク21の記
録磁化部から漏れた磁束24が、シールド10、15に
挟まれたMR素子部9に作用して、MR素子の抵抗を変
化させる。MR素子部9には、リード部13を介して電
流が流されているので、抵抗の変化を電圧の変化(出
力)として読みとることができる。
【0059】将来のハードディスクドライブの高密度化
を考慮すると、記録波長を短くする必要性があり、その
ためには図5に示したシールド間の距離d(図7の距離
18)を短くする必要がある。そのためには図5から明
らかな様に、MR素子部9を薄くする必要があり、反強
磁性体膜を除いたMR素子部9の膜厚はなるべく薄いの
が望ましく、40nm以下、望ましくは20nm以下と
するべきである。
【0060】またMR素子部においては、軟磁性膜の磁
化反転時にバルクハウゼンノイズの発生を押さえるため
に、図1の第1の強磁性膜(フリー層)3の磁化容易軸
は、膜面内で検知すべき信号磁界方向に概略垂直となる
ように構成されているのがよい。この時直線的な出力変
化を起こさせるためには第2の強磁性層の磁化方向は膜
面内でフリー層と垂直方向に固定しておく必要がある。
【0061】また、以上はシールド型のMRヘッドにつ
いて説明したが、将来より高密度になるとシールドギャ
ップ18のうちに絶縁膜14,11とMR素子部109
を納めるのが困難であるので、縦型MRヘッドなどのヨ
ーク型のMRヘッドも検討されている。この場合にも、
本発明は有効である。
【0062】
【実施例】本発明の磁気抵抗効果素子および磁気抵抗効
果型ヘッドについて以下具体的な実施例を用いて説明す
る。
【0063】(実施例1)多室多元のスパッタ装置を用
いて、ターゲットとして、Ta, NiO, Ni0.8Fe0.2,Pt0.45
Mn0.55, α−Fe23、Co、Cuを備えたスパッタ装置
を用い、真空チャンバー内を1×10-8Torr以下ま
で排気した後、Arガスを約0.8mTorrになるよ
うに流しながら、ガラス基板上に、次に示すようにスパ
ッタリング法を用いて、図1(a)の構成のMR素子を
作製した。カソードとしては、α−Fe23膜の場合に
はrfカソードを用い、その他の場合にはDCカソード
を用いた。以下、( )の中は膜厚をnm単位で示す。また
合金組成はターゲットの組成で示す。
【0064】Al:Ta(5)/Ni0.80Fe0.20(7)/Co(1)/Cu
(2.5)/Co(2)/α−Fe23(t)/Pt0.45Mn0.55(30)/Ta(5) 成膜したMR素子を真空中200kA/mの磁界中で300C、
30分間熱処理した。
【0065】このようにして作製したMR素子の特性を
室温、直流4端子法にて最大400kA/m(5000
Oe)の磁界を印加して評価した。その結果を表1に
示す。
【0066】
【表1】
【0067】α−Fe23膜の膜厚が0(従来例)から
次第に増加していくに従い、MR比が増加する。
【0068】これはこの膜の表面が平滑になりやすく、
鏡面反射効果が生じるために、MR比が増加したと考えら
れる。tが50nmと厚くなりすぎた場合には、熱安定性
が低下するためにMR比が低下する。また、tが20n
m以下の時にはHuaには大きな変化はないが、20n
m以上になると大きく低下する。これはα−Fe23
膜厚が厚くなるとその特性が支配的となるためにHua
が低下すると考えられる。しかし、例えばα−Fe23
の膜厚が20nmの場合Huaの大きさはα−Fe23
だけの交換相互作用で決まっているのではなく、下地の
Pt−Mnも寄与している。比較のためにA1と同じ方
法で、 A2:Ta(5)/Ni0.80Fe0.20(7)/Co(1)/Cu(2.5)/Co(2)/α
−Fe23(20)/Ta(5) 膜を作製すると、Huaの大きさは30kA/mとPt
−Mnを形成したA1−8の試料に比べて大幅に低下し
た。
【0069】また、α−Fe23膜の組成について調べ
るために、Si基板上に直接α−Fe23膜を約100
nmの厚み形成してEPMAで分析したところ、 Fe/O=1/1.42 であった。スパッタ圧力等の作製条件を変化させると、
この組成は多少変化したが、 Fe/O=1/1.35〜1/1.6 の範囲であればMRを増大させる効果があった。従って
この組成範囲では本発明は有効である。
【0070】次に本発明A1−2〜8および比較例A1
−1,9の膜をMR素子9として用いて、図3に示すよ
うなMRヘッドを構成して、特性を評価した。この場
合、基板としてはAl2O3−TiC基板を用い、シール
ド10、15材にはNi0.8Fe0.2合金を用い、シール
ドギャップ11、14にはAl23を用いた。またハー
ドバイアス部12にはCo−Pt合金を用い、リード部
13をAuで構成した。また、フリー層(第1の強磁性
膜3)の磁化容易軸の方向が検知すべき信号磁界方向と
垂直になるように、ピン層(第2の強磁性膜5)の磁化
容易軸の方向が検知すべき信号磁界方向と平行になるよ
うに磁性膜に異方性を付与した。この方法では、磁性膜
を成膜する際、膜面内で異方性を付与したい方向に、永
久磁石で磁界を付与して成膜した。これらのヘッドに約
4kA/m(50Oe)の交流信号磁界を印加して両ヘ
ッドの出力を評価した結果を表1に示す。この場合A1
−1の出力を1として相対値で示す。本発明の実施例は
従来例A1−1、A1−9に比べて高出力であった。
【0071】(実施例2)図1(b)の構成のMR素子
を、実施例1と同様の方法で作製した。この場合、基板
1としてSi基板を用い、酸化物反強磁性体としてNi
O膜を用いた。以下にその構成を示す。
【0072】B1:Ta(5)/Pt0.4Mn0.6(1
5)/NiO(1)/Co0.90Fe0. 10(2)/Cu
(2.1)/Co0.90Fe0.10(1)/Ni0.8Fe
0.20(5)/Ta(5) B2:Ta(5)/Pt0.4Mn0.6(15)/Co0.90
Fe0.10(2)/Cu(2.1)/Co0.90Fe
0.10(1)/Ni0.8Fe0.20(5)/Ta(5) B3:Ta(5)/NiO(50)/Co0.90Fe0.10
(2)/Cu(2.1)/Co0.90Fe0.10(1)/N
0.8Fe0.20(5)/Ta(5) 実施例1と同様に熱処理した後、実施例1と同じ方法で
評価したところ以下の結果を得た。
【0073】
【表2】
【0074】本発明の実施例B1は、比較例B2に比べ
て金属反強磁性体7とピン層5の界面に薄い酸化物反強
磁性体6としてNiO膜を含んでいるので、NiO膜6
とピン層5の界面で電子が鏡面反射される確率が高く、
MR比が高い。また、NiO膜だけで反強磁性層を構成し
た場合(比較例B3)には熱安定性が低く、MR比が低
い。実施例B1と比較例B3で電子が反射される界面の
材料はNiO/Co0.90Fe0.10と同じであるのに、B
3の方がMR比が低くなる原因は、次のように考えられ
る。B3の構成ではCo−Fe層(ピン層)にバイアス
磁界を有効に働かせるためにはNiOの膜は50nm程度に
厚くなる。しかし、酸化物の膜厚が厚くなると表面粗さ
が増大し、界面での電子の鏡面反射率は低下する。その
ためにB3の膜のMR比は低いと考えられる。
【0075】次に実施例B1と全く同様の方法で、図1
(b)の第2の強磁性層として間接結合膜を用いた以下の
構成のMR素子を作成した。ただしこの場合、熱処理す
る際は400k/m(5kOe)の磁界を印可しながら
行った。
【0076】B4:Ta(5)/Pt0.4Mn0.6(1
5)/NiO(1)/Co0.90Fe0. 10(2)/Ru
(0.7)/Co0.90Fe0.10(2)/Cu(2.1)
/Co0. 90Fe0.10(1)/Ni0.8Fe0.20(5)/
Ta(5) 上記MR素子の磁気抵抗変化を実施例1と同様の方法で
評価した。その結果は表2に示す。表2に示したよう
に、本発明の実施例B4は、間接交換結合膜を用いない
B1に比べて、MR比は低下するが大きなバイアス磁界
Huaを有しており、ピン層の磁界方向がより安定して
おりMR素子として安定した動作が期待できる。
【0077】なお、以上は、間接交換結合膜に用いる磁
性層としてCo−Fe合金を用いた場合について述べた
が、Co、Co−Ni−Fe合金もCoの代わりに用い
ることができる。またこのときの磁性層の膜厚は、1n
m以上4nm以下とするのがよい。また2つの磁性層の
膜厚は例に示すように少なくとも0.5nm以上異なっ
ているのがよい。これは、間接結合膜の役割としては、
単にバイアス磁界を大きくするためでなく、フリー層に
かかる種種の磁界、すなわち、ピン層よりのバイアス磁
界、測定電流による磁界等をキャンセルする役割もある
からである。間接交換結合膜に用いる非磁性層として
は、B4ではRuを用いたが、Irを用いることもでき
る。非磁性層の膜厚としては0.3nm以上1.2nm
以下とするのがよい。
【0078】(実施例3)図2(a)のタイプのMR素
子C1を、実施例1と全く同様の方法で作製した。この
時基板としては、Si(100)基板を用い、高抵抗層
8としてAl23を用い、酸化物反強磁性体としてα−
Fe23膜を用いた。また比較のために、高抵抗層また
は酸化物反強磁性体層を用いないC2−4膜も、その他
はC1と全く同様にして作製した。以下にその構成を示
す。
【0079】C1:Ta(3)/Al23(1)/Ni
0.68Fe0.20Co0.12(5)/Co(1)/Cu(2.
2)/Co(2.5)/α−Fe23(1.5)/Ir
0.2Mn0.8(8)/Ta(3) C2:Ta(3)/Ni0.68Fe0.20Co0.12(5)/
Co(1)/Cu(2.2)/Co(2.5)/Ir
0.2Mn0.8(8)/Ta(3) C3:Ta(3)/Ni0.68Fe0.20Co0.12(5)/
Co(1)/Cu(2.2)/Co(2.5)/α−F
e2O3(1.5)/Ir0.2Mn0.8(8)/Ta(3) C4:Ta(3)/Al23(1)/Ni0.68Fe0.20
Co0.12(5)/Co(1)/Cu(2.2)/Co
(2.5)/Ir0.2Mn0.8(8)/Ta(3) この膜を作製後、室温で実施例1と同様にしてMR比を
測定した。その結果を表3に示す。
【0080】
【表3】
【0081】表3から明らかなように本発明の実施例C
1は、従来例C2、C4と比べてHuaは遜色なく、M
R比は格段に大きくなっていることは明らかである。ま
たC3は、本発明の図1(a)の場合であるが、これに比
べてもC1はMR比が大きい。この理由は、図2の構成
では、高抵抗層8を用いているため、電流が第1の強磁
性層3〜第2の強磁性層5の間を流れる際、伝導電子が
上下両面で鏡面反射されやすいため、上面だけで鏡面反
射されやすい図1(a)の場合に比べて大きなMR比を示
すと考えられる。
【0082】次に実施例C1と全く同様の方法で、図2
(a)の第2の強磁性層として間接結合膜を用いた以下の
構成のMR素子を作成した。
【0083】C5:Ta(3)/Al23(1)/Ni
0.68Fe0.20Co0.12(5)/Co(1)/Cu(2.
2)/Co(3)/Ru(0.7)/Co(2)/α−
Fe 23(1.5)/Ir0.2Mn0.8(8)/Ta(3) 上記MR素子の磁気抵抗変化を実施例C1と同様の方法
で評価した。その結果は表2に示す。表2に示したよう
に、本発明の実施例C5は、間接交換結合膜を用いない
C1に比べて、MR比は低下するが大きなバイアス磁界
Huaを有しており、ピン層の磁界方向がより安定して
おりMR素子として安定した動作が期待できる。
【0084】なお、以上は、間接交換結合膜に用いる磁
性層としてCoを用いた場合について述べたが、Co−
Fe合金、Co−Ni−Fe合金もCoの代わりに用い
ることができる。またこのときの磁性層の膜厚は、1n
m以上4nm以下とするのがよい。また2つの磁性層の
膜厚は例に示すように少なくとも0.5nm以上異なっ
ているのがよい。これは、間接結合膜の役割としては、
単にバイアス磁界を大きくするためでなく、フリー層に
かかる種種の磁界、すなわち、ピン層よりのバイアス磁
界、測定電流による磁界等をキャンセルする役割もある
からである。間接交換結合膜に用いる非磁性層として
は、C5ではRuを用いたが、Irを用いることもでき
る。非磁性層の膜厚としては0.3nm以上1.2nm
以下とするのがよい。
【0085】(実施例4)実施例1と同様の方法で、図
2(b)に示すタイプのMR素子を作製した。この時基
板としてはガラス基板を用いて、酸化物反強磁性体膜と
してはα−Fe23膜を、高抵抗層としてはAlN膜を用
いた。また、比較例として酸化物反強磁性体6および高
抵抗層8のないD2膜を作製した。
【0086】D1:Ta(5)/Pt0.42Mn0.58(2
0)/NiO(1)/Co0.5Fe0 .5(2)/Cu
(2)/Co0.9Fe0.1(2)/Cu(1)/AlN
(1)/Ta(5) D2:Ta(5)/Pt0.42Mn0.58(20)/Co
0.5Fe0.5(2)/Cu(2)/Co0.9Fe0.1(2)
/Cu(1)/Ta(5) D1,D2でCu(1)の層は、フリー層の軟磁気特性
を改善するために用いた層である。
【0087】この膜を作製後、室温で実施例1と同様に
してMR比を測定した。その結果を表4に示す。
【0088】
【表4】
【0089】表4から明らかなように本発明の実施例D
1は、従来例D2と比べてHuaは変化なく、MR比は
格段に大きくなっていることは明らかである。
【0090】(実施例5)まず、Si基板を様々な条件
でイオンビームを用いて表面処理し、表面粗さを変化さ
せた。この様にして処理したSi基板上に実施例1と全
く同様の方法で、図3(a)のタイプの以下に示すMR
素子を作製した。この場合、高抵抗層として、Al23
を用い、金属反射膜としてAg、酸化物反強磁性体とし
てはα−Fe23膜を用いた。比較のため、高抵抗層、
金属反射膜、酸化物反強磁性体を用いない従来構成の試
料も作成した。
【0091】E1:Ta(3)/Al23(1)/Ag(1)
/Ni0.8Fe0.2(3)/Co(1)/Cu(2)/Co
(2)/α−Fe23(1)/Ir0.2Mn0.8(8) E2:Ta(3)/Ni0.8Fe0.2(3)/Co(1)/
Cu(2)/Co(2)/Ir0.2Mn0.8(8) 作成した試料の表面粗さとMR比を表5に示す。この場
合の表面粗さは、STM(Scanning Tunneling microsc
ope)を用いて評価した。10mm角の試料の表面上
で、無作為に10nm×10nmのエリアを10カ所選
び、各エリアで最も高い点と低い点の差をそのエリアの
表面粗さとし、それを10カ所で平均してその試料の表
面粗さとした。
【0092】
【表5】
【0093】表5の結果から、表面粗さが0.5nm以
下のものは大きなMR比を示すことが分かる。表面の粗
さは層界面の粗さと関連しており、表面粗さが粗いもの
は、電子が散乱される層界面も粗いと考えられ、そのた
め電子の鏡面反射率が低下し、MR比が低下するものと
考えられる。
【0094】(実施例6)基板としてシリコン基板を用
い、まず、2×10-6Torr以下に基板前処理室を真
空排気した後、Arガスを約4,5×10- 4Torr
になるまで導入し、ECRイオン源を用いて、約100
Vの加速電圧で、基板表面を約20分クリーニングし
た。その後、基板を基板前処理室と連続した成膜室に移
して、実施例1と同様の方法を用いて、以下の組成のM
R素子を作製した。この場合、酸化物反強磁性体6とし
てNiO、高抵抗層8としてAl23、金属反射膜9と
してAu膜を用いた。また、軟磁性膜の特性を改善し、
金属反射膜の特性を効果的にするために、第1の強磁性
体と金属反射膜の界面に更にCu層を導入した。比較の
ためにこれらがないものも作成した。
【0095】F1:Ta(5)/Pt0.42Mn0.58(2
0)/NiO(1)/Co(2)/Cu(2)/Co
0.9Fe0.1(2)/Cu(1)/Au(0.4)/Al
23(1)/Ta(5) F2:Ta(5)/Pt0.42Mn0.58(20)/NiO
(1)/Co(2)/Cu(2)/Co0.9Fe
0.1(2)/Au(0.4)/Al23(1)/Ta
(5) F3:Ta(5)/Pt0.42Mn0.58(20)/NiO
(1)/Co(2)/Cu(2)/Co0.9Fe
0.1(2)/Al23(1)/Ta(5) F4:Ta(5)/Pt0.42Mn0.58(20)/Co
(2)/Cu(2)/Co0.9Fe0.1(2)/Ta
(5) 試料は真空中3kOeの磁界中で280Cに保持して3
時間熱処理し、室温で実施例1と同様の方法で評価し
た。その結果を表6に示す。
【0096】
【表6】
【0097】以上、表6に示したように本発明の実施例
F1−F3は、従来例F4に比べてMR比が大きい。ま
た、金属反射膜がないものF3に比べて金属反射膜を有
するF2はよりMRが高くなっている。これは、金属反
射膜により表面性が改善されるため、電子の鏡面反射効
果がより高くなるためと考えられる。また金属反射膜と
第1の強磁性層の間にCu層を導入することにより、金
属反射膜の効果が増幅される。
【0098】次に実施例F1と全く同様の方法で、図2
(a)の第2の強磁性層として間接結合膜を用いた以下の
構成のMR素子を作成した。ただし磁界中熱処理する
際、印可磁界は5kOeとした。
【0099】F5:Ta(5)/Pt0.42Mn0.58(2
0)/NiO(1)/Co(2)/Ru(0.7)/C
o(1)/Cu(2)/Co0.9Fe0.1(2)/Cu
(1)/Au(0.4)/Al23(1)/Ta(5) 上記MR素子の磁気抵抗変化を実施例F1と同様の方法
で評価した。その結果は表6に示す。表6に示したよう
に、本発明の実施例F5は、間接交換結合膜を用いない
C1に比べて、MR比は低下するが大きなバイアス磁界
Huaを有しており、ピン層の磁界方向がより安定して
おりMR素子として安定した動作が期待できる。
【0100】なお、以上は、間接交換結合膜に用いる磁
性層としてCoを用いた場合について述べたが、Co−
Fe合金、Co−Ni−Fe合金もCoの代わりに用い
ることができる。またこのときの磁性層の膜厚は、1n
m以上4nm以下とするのがよい。また2つの磁性層の
膜厚は例に示すように少なくとも0.5nm以上異なっ
ているのがよい。これは、間接結合膜の役割としては、
単にバイアス磁界を大きくするためでなく、フリー層に
かかる種種の磁界、すなわち、ピン層よりのバイアス磁
界、測定電流による磁界等をキャンセルする役割もある
からである。間接交換結合膜に用いる非磁性層として
は、F5ではRuを用いたが、Irを用いることもでき
る。非磁性層の膜厚としては0.3nm以上1.2nm
以下とするのがよい。
【0101】
【発明の効果】以上示したように、本発明は、金属反強
磁性体の高い熱安定性をベースにして、表面の平滑な酸
化物反強磁性体を併せて用いて電子の鏡面反射効果を利
用しているので、優れた熱安定性と大きなMR比を併せ
持つ磁気抵抗効果素子および磁気抵抗効果型ヘッドを提
供を可能とするものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気抵抗効果素子の断面の模式図
【図2】本発明の別の磁気抵抗効果素子の断面の模式図
【図3】本発明の別の磁気抵抗効果素子の断面の模式図
【図4】従来の磁気抵抗効果素子の断面の模式図
【図5】本発明の磁気抵抗効果型磁気ヘッドの断面図の
一例を示す図
【図6】本発明のMRヘッドの立体図
【図7】本発明のMRヘッドと磁気ディスクの一断面図
【図8】本発明の記録ヘッド一体型MRヘッドの一断面
【図9】本発明の別のMRヘッドの一断面図
【符号の説明】
1 基板 2 下地膜 3 第1の強磁性層(フリー層) 4 非磁性層 5 第2の強磁性層 6 酸化物反強磁性体層 7 金属反強磁性体層 8 高抵抗層 9 金属反射膜 10 下部シールド 11 下部シールドギャップ 12 ハードバイアス部 13 リード部 14 上部シールドギャップ 15 上部シールド 16 上部記録コア 40 記録ギャップ部 109 MR素子部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 43/08 H01L 43/08 B G01R 33/06 R (72)発明者 里見 三男 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 榊間 博 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 2G017 AC01 AD55 AD63 AD65 5D034 BA05 BA15 5E049 AA01 AA04 AA07 AA09 AC00 AC05 BA06 BA12 CB02 DB04 DB12 EB06 GC01

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の強磁性層、非磁性層、第2の強磁
    性層、酸化物反強磁性体、金属反強磁性体が順次積層さ
    れた構成の磁気抵抗効果素子。
  2. 【請求項2】 酸化物反強磁性体が、電子のスピンの方
    向を維持したまま伝導電子を反射しやすい性質を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の磁気抵抗効果素子。
  3. 【請求項3】 酸化物反強磁性体の膜厚が0.4nm以上20n
    m以下であることを特徴とする請求項1に記載の磁気抵
    抗効果素子。
  4. 【請求項4】 酸化物反強磁性体の膜厚が0.4nm以上2nm
    以下であることを特徴とする請求項3に記載の磁気抵抗
    効果素子。
  5. 【請求項5】 酸化物反強磁性体がα−Fe2O3である
    ことを特徴とする請求項1に記載の磁気抵抗効果素子。
  6. 【請求項6】 酸化物反強磁性体がNiOであることを特
    徴とする請求項1に記載の磁気抵抗効果素子。
  7. 【請求項7】 金属反強磁性体がIr-MnまたはPt-Mn合金
    であることを特徴とする請求項1に記載の磁気抵抗効果
    素子。
  8. 【請求項8】 非磁性層がCuからなり、第1または第2
    の強磁性層が、Fe,Ni,Coまたはその合金からなることを
    特徴とする請求項1に記載の磁気抵抗効果素子。
  9. 【請求項9】 第2の強磁性層が更に、非磁性層を介し
    た1対の強磁性層からなることを特徴とする請求項1に
    記載の磁気抵抗効果素子。
  10. 【請求項10】 強磁性層がCoまたはCo-Fe合金であ
    り、非磁性層がRuまたはIrであることを特徴とする請求
    項9に記載の磁気抵抗効果素子。
  11. 【請求項11】 高抵抗層、第1の強磁性層、非磁性
    層、第2の強磁性層、酸化物反強磁性体、金属反強磁性
    体が順次積層された構成の磁気抵抗効果素子。
  12. 【請求項12】 高抵抗層および酸化物反強磁性体が、
    電子のスピンの方向を維持したまま伝導電子を反射しや
    すい性質を有することを特徴とする請求項11に記載の
    磁気抵抗効果素子。
  13. 【請求項13】 酸化物反強磁性体の膜厚が0.4nm以上2
    0nm以下であることを特徴とする請求項11に記載の磁
    気抵抗効果素子。
  14. 【請求項14】 酸化物反強磁性体の膜厚が0.4nm以上2
    nm以下であることを特徴とする請求項13に記載の磁気
    抵抗効果素子。
  15. 【請求項15】 酸化物反強磁性体がα−Fe2O3であ
    ることを特徴とする請求項11に記載の磁気抵抗効果素
    子。
  16. 【請求項16】 酸化物反強磁性体がNiOであることを
    特徴とする請求項11に記載の磁気抵抗効果素子。
  17. 【請求項17】 金属反強磁性体がIr-MnまたはPt-Mn合
    金であることを特徴とする請求項11に記載の磁気抵抗
    効果素子。
  18. 【請求項18】 非磁性層がCuからなり、第1または第
    2の強磁性層が、Fe,Ni,Coまたはその合金からなること
    を特徴とする請求項11に記載の磁気抵抗効果素子。
  19. 【請求項19】 第2の強磁性層が更に、非磁性層を介
    した1対の強磁性層からなることを特徴とする請求項1
    1に記載の磁気抵抗効果素子。
  20. 【請求項20】 強磁性層がCoまたはCo-Fe合金であ
    り、非磁性層がRuまたはIrであることを特徴とする請求
    項19に記載の磁気抵抗効果素子。
  21. 【請求項21】 高抵抗層がAlの酸化物または窒化物で
    あることを特徴とする請求項11に記載の磁気抵抗効果
    素子。
  22. 【請求項22】 高抵抗層と第1の強磁性体の間に更に
    金属鏡面反射層を設けることを特徴とする請求項11に
    記載の磁気抵抗効果素子。
  23. 【請求項23】 金属鏡面反射層がAuまたはAgを主成分
    とすることを特徴とする請求項22に記載の磁気抵抗効
    果素子。
  24. 【請求項24】 金属鏡面反射層と第1の強磁性体の間
    に更に非磁性層を設けることを特徴とする請求項22に
    記載の磁気抵抗効果素子。
  25. 【請求項25】 非磁性層はCuを主成分とすることを特
    徴とする請求項24に記載の磁気抵抗効果素子。
  26. 【請求項26】 請求項1、請求項9、請求項11、請
    求項22または請求項24のいずれかに記載の磁気抵抗
    効果素子と、該第1の強磁性体の磁区制御するためのバ
    イアス印可部を備えている磁気抵抗効果型ヘッド。
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