JP3565484B2 - 交換結合膜、磁気抵抗効果素子、磁気抵抗効果型ヘッドおよび交換結合膜の製造方法 - Google Patents

交換結合膜、磁気抵抗効果素子、磁気抵抗効果型ヘッドおよび交換結合膜の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は強磁性体の磁化方向を固定するための交換結合膜、それを用いて構成される低磁界で大きな磁気抵抗変化を起こす磁気抵抗効果素子、およびそれを用いて構成される、高密度磁気記録再生に適した磁気抵抗効果型ヘッドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、ハードディスクドライブの高密度化は著しく、媒体に記録された磁化を読みとる再生磁気ヘッドの進歩も著しい。中でも巨大磁気抵抗効果を利用したスピンバルブと呼ばれる磁気抵抗効果素子(MR素子)は、現在用いられている磁気抵抗効果型ヘッド(MRヘッド)の感度を大幅に上昇させるものとして盛んに研究されている。
【0003】
スピンバルブは、非磁性層を介して2つの強磁性体層が配置され、一方の強磁性層(固定層)の磁化方向を磁化回転抑制層による交換バイアス磁界で固定し(この時の強磁性体層と磁化回転抑制層を合わせて交換結合膜と呼ぶ)、もう一方の強磁性層(自由層)の磁化方向を外部磁界に応じて比較的自由に動かすことにより、固定層と自由層の磁化方向の相対角度を変化させて、電気抵抗の変化を生じさせるものである。
【0004】
スピンバルブ膜に用いられる材料としては、当初、強磁性層としてNi−Fe層、非磁性層としてCu、磁化回転抑制層としてFe−Mnを用いたもので磁気抵抗変化率(MR比)が約2%のものが提案された(ジャーナル オブ マグネティズム アンド マグネティック マテリアルズ 93 第101頁(1991年)(Journal of Magnetism and Magnetic Materials 93、p101、1991))。このように、磁化回転抑制層としてFeMn膜を用いたものはMR比が小さく、またブロッキング温度(磁化回転抑制層による固定層の磁化固定効果が無くなる温度)が十分高くなく、またFeMn自体に耐食性に難点があるので、種々の磁化回転抑制層を用いたスピンバルブ膜が提案されている。
【0005】
中でも、NiOや、α−Fe等の酸化物を磁化回転抑制層として用いたスピンバルブ膜は、MR比が15%以上と飛躍的に大きいものが期待できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、NiO膜の場合はブロッキング温度が十分高くなく、NiOスピンバルブ膜の熱的安定性には問題がある。
【0007】
また、α−Feスピンバルブ膜は、その膜厚が薄い場合は固定層の反転磁界が十分大きくならず、特にデュアルスピンバルブ構造や固定層上にα−Feを付けた構造のスピンバルブとした場合、上部のα−Fe膜においてこの傾向が顕著である。又、熱的な安定性の課題と、磁界中成膜時や低温での磁界中熱処理による異方性制御の課題があり実用的でなかった。
【0008】
本発明の目的は、熱的に安定で、MR比が大きい交換結合膜、磁気抵抗効果素子、磁気抵抗効果型ヘッドおよび交換結合膜の製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明による交換結合膜は、強磁性体層と、該強磁性体層の磁化回転を抑制する目的で該強磁性体層と隣接して設けられた磁化回転抑制層を含み、該強磁性体層は、CoまたはCo−Fe、Ni−Fe、Ni−Fe−Coを構成元素として含有し、該磁化回転抑制層は、(AB)層を含む交換結合膜であって、Oは酸素原子で2.8<X<3.2の条件を満足し、かつ原子A、原子Bおよび原子Oのイオン半径をそれぞれRa、RbおよびRoとして次式t=(Ra+Ro)/(√2・(Rb+Ro))で定義されるtが0.8<t<0.97であることを満足し、これにより上記目的を達成する。
該(AB)層は、反強磁性体を含んでもよい。
該(AB)層の該原子Bは、遷移金属を含んでもよい。
該(AB)層の該原子Bは、Feを含んでもよい。
該(AB)層の該原子Aは、希土類元素を含んでもよい。
該(AB)層の該原子Aは、アルカリ土類元素を含んでもよい。
該磁化回転抑制層は、該(AB)層とNiO層との積層体を含んでもよい。
該(AB)層は、該強磁性体層と隣接して設けられていてもよい。
該磁化回転抑制層は、該(AB)層とFe−M−O層(M=Al、Ti、Co、Mn、Cr、Ni、V)との積層体を含んでもよい。
該Fe−M−O層は、(Fe1−X層(M=Al、Ti、Co、Mn、Cr、Ni、V、0.01≦x≦0.4)を含んでいてもよい。
本発明による磁気抵抗効果素子は、基板と多層膜とから成り、該多層膜は、少なくとも2つの強磁性体層と非磁性層と該強磁性体層の磁化回転を抑制する磁化回転抑制層とを含んでおり、該強磁性体層は該非磁性層を挟んで積層されており、該強磁性体層のうちの少なくとも1つは、該強磁性体層に対して該非磁性層の反対側に該強磁性体層と接して設けられた該磁化回転抑制層によって磁化方向が固定された固定層であり、該固定層は、CoまたはCo−Fe、Ni−Fe、Ni−Fe−Coを構成元素として含有し、該強磁性体層のうちの少なくとも1つは、磁化方向が自由に回転できる自由層であり、該固定層の磁化方向と該自由層の磁化方向との相対角度の変化により電気抵抗が変化する磁気抵抗効果素子であって、該磁化回転抑制層は、(AB)層を含む磁気抵抗効果素子であって、Oは酸素原子で2.8<X<3.2の条件を満足し、かつ原子A、原子Bおよび原子Oのイオン半径をそれぞれRa、RbおよびRoとして次式t=(Ra+Ro)/(√2・(Rb+Ro))で定義されるtが0.8<t<0.97であることを満足し、これにより上記目的を達成する。
該磁化回転抑制層は、該(AB)層とNiO層との積層体を含んでもよい。
該磁化回転抑制層は、該(AB)層とFe−M−O層(M=Al、Ti、Co、Mn、Cr、Ni、V)との積層体を含んでもよい。
該(AB)層の該原子Bは、遷移金属を含んでもよい。
該(AB)層の該原子Aは、希土類元素を含んでもよい。
該(AB)層の該原子Aは、アルカリ土類元素を含んでもよい。
該(AB)層のABは、La1−YFe(0.4<Y<0.6)を含んでもよい。
該(AB)層のAは、A’、A”のいずれかを含み、(AB)層のBは、B’、B”のいずれかを含み、該A’は、希土類元素を含み、該A”は、アルカリ土類元素を含み、該B’は、Feを含み、該B”は、Ni、Mnのいずれかを含んでもよい。
該A’は、Laを含み、該A”は、Srを含み、該B’は、Feを含み、該B”は、Niを含んでもよい。
該自由層は、該非磁性層を介して積層された2層以上の磁性膜を含んでもよい。
該固定層は、該非磁性層を介して反強磁性的に交換結合した二つの磁性層を含んでもよい。
該多層膜は、基板上に第1の磁化回転抑制層と、第1の固定層と、第1の非磁性層と、強磁性体から成る自由層と、第2の非磁性層と、第2の固定層と、第2の磁化回転抑制層とを順次積層して成り、該第1の磁化回転抑制層は、該第1の固定層の磁化方向を固定し、該第2の磁化回転抑制層は、該第2の固定層の磁化方向を固定し、該第1の磁化回転抑制層は、該(AB)層を含んでもよい。
該第2の磁化回転抑制層は、T−Mn(T=Ir、Pt、Pd、Rh、Ni)金属反強磁性膜を含んでもよい。
該第2の磁化回転抑制層は、該(AB)層を含んでもよい。
第1、もしくは第1と2の磁化回転抑制層は、該(AB)層とNiO層の積層体を含んでもよい。
該第1、もしくは第1と2の磁化回転抑制層は、該(AB)層とFe−M−O層(M=Al、Ti、Co、Mn、Cr、Ni、V)の積層体を含んでもよい。
該Fe−M−O層は、(Fe1−X層(M=Al、Ti、Co、Mn、Cr、Ni、V、0.01≦x≦0.4)を含んでもよい。
該(AB)層のBは、Feを含んでもよい。
該(AB)層のAは、希土類元素を含んでもよい。
該(AB)層のAは、アルカリ土類元素を含んでもよい。
該(AB)層のABは、La1−YFe(0.4<Y<0.6)を含んでもよい。
該(AB)層のAは、A’、A”のいずれかを含み、(AB)層のBは、B’、B”のいずれかを含み、該A’は、希土類元素を含み、該A”は、アルカリ土類元素を含み、該B’は、Feを含み、該B”は、Ni、Mnのいずれかを含んでもよい。
該A’は、Laを含み、該A”は、Srを含み、該B’は、Feを含み、該B”は、Niを含む、請求項32記載の磁気抵抗効果素子。
該自由層は、該非磁性層を介して積層された2層以上の磁性膜を含んでもよい。
該固定層は、該非磁性層を介して反強磁性的に交換結合した二つの磁性層を含んでもよい。
本発明による磁気抵抗効果型ヘッドは、上記の磁気抵抗効果素子と、該磁気抵抗効果素子とシールド部とを絶縁するシールドギャップ部とを備え、これにより上記目的を達成する。
本発明による磁気抵抗効果型ヘッドは、上記の磁気抵抗効果素子と、該磁気抵抗効果素子とシールド部とを絶縁するシールドギャップ部とを備え、これにより上記目的を達成する。
本発明による磁気抵抗効果型ヘッドは、上記の磁気抵抗効果素子と、該磁気抵抗効果素子へ検知すべき磁界を導入するヨーク部と備え、これにより上記目的を達成する。
本発明による磁気抵抗効果型ヘッドは、上記の磁気抵抗効果素子と、該磁気抵抗効果素子へ検知すべき磁界を導入するヨーク部と備え、これにより上記目的を達成する。
【0049】
以上の課題を解決するために本発明の交換結合膜は、強磁性体層と、強磁性体層の磁化回転を抑制する目的で設けられた(AB)層を積層して成ることを特徴とする。ただしOは酸素原子で2.8<X<3.2の条件を満足し、かつ原子A、B、O のイオン半径をそれぞれRa、Rb、Roとして次式
t=(Ra+Ro)/(√2・(Rb+Ro))
で定義されるtが0.8<t<0.97であることを満足するものである。
【0050】
なお表記上(AB)とはAとB両元素の和のO元素に対する組成非が2:Xであること(即ち(A1−Y)を示す。A、B両元素を必ず含有する必要があ るが、A元素とB元素の比は自由であるが、0.4<Y<0.6であることが望ましい。 特にA、B元素を1:1に含む場合はAとなり、この場合は以下ではこれを ABOと示すことにする。特にABOの場合の代表例はペロブスカイトと呼ば れる結晶構造を有するものである。
【0051】
この交換結合膜は300℃以上に加熱した基板上に、Arガス圧を2mTorr以下でスパッタして成膜すると、磁性膜と積層させた場合、より大きな交換結合を示し、磁気抵抗素子として使用するのに好ましい特性を示す。又上記成膜中には磁界を膜面内に印加し、容易磁区方向を定めることが望ましい。
【0052】
強磁性体層と結合させる膜は上記の(AB)層を用いることを基本とするが、更に望ましい構成としては以下のものがあげられる。
【0053】
(1).(AB)層のBがFeであるもの。
【0054】
(2).(AB)層のAが希土類元素であるもの(Y、Laを含む)。
【0055】
(3).(AB)層のAがアルカリ土類元素であるもの。
【0056】
(4).(AB)層とNiOの積層体を用いるもの。
【0057】
(5).(AB)層とFe−M−O層(M=Al、Ti、Co、Mn、Cr、Ni、V)の積層体を用いるもの。
【0058】
(6).上記において特に、Fe−M−O層が(Fe1−x)−O(M=Al、Ti、Co、Mn、Cr、Ni、V、0.01≦x≦0.4)から成るもの。
【0059】
本発明の磁気抵抗効果素子は、非磁性層を介して積層された少なくとも2つの強磁性体層のうち、少なくとも1つの強磁性体層の磁化が、非磁性層の反対側に強磁性体層と接して設けられた磁化回転抑制層によって磁化方向が固着されており(この強磁性体層を固定層と呼ぶ)、また少なくとも1つの強磁性体層の磁化が自由に回転でき(この強磁性体層を自由層と呼ぶ)固定層と自由層の磁化方向の相対角度の変化により電気抵抗の変化を生じる磁気抵抗効果素子に於いて、該固定層の磁化方向を固着する磁化回転抑制層が、該の(AB)層より成ることを特徴とする。磁化回転抑制層には該の(AB)層を基本とするが更に望ましい構成としては該の(1)−(6)のものがあげられる。
【0060】
又(AB)層として、特に好ましいものはAがLa、BがFeのLa1−YFe(0.4<Y<0.6、2.8<X<3.2)である。
【0061】
更に(AB)層のAがA’A”、BがB’B”で構成されても良い。ただしA’は希土類元素(Y、Laを含む)、A”はCa、Sr、Baのアルカリ土類元素、B’はFe、B”はNi、Mnである。この場合も(A’A”)1−Y(B’B”)とした場合、0.4<Y<0.6であることが望ましい。
【0062】
特に好ましいものはA’がLa、A”がSr、B’がFe、B”がNiである。
【0063】
また、本発明の磁気抵抗効果素子の構成の一つは、基板上に、第1の磁化回転抑制層として(AB)層、強磁性体からなる第1の固定層、非磁性層、強磁性体からなる自由層、第2の非磁性層、強磁性体からなる第2の固定層、第2の磁化回転抑制層を順に積層した構成である。第1の磁化回転抑制層には該の(AB)層を用いることを基本とするが更に望ましい構成としては該の(1)−(6)のものがあげられる。この時第2の磁化回転抑制層としては該の(AB)層及び該の(1)−(6)のものを用いても良いし、T−Mn(T=Ir、Pt、Pd、Rh、Ni)金属反強磁性膜を用いても良い。
【0064】
本発明の磁気抵抗効果型ヘッドは、本発明の磁気抵抗効果素子に、更にシールド部を具備してなるものと、検知すべき磁界を磁気抵抗効果素子に導入すべく設けられた軟磁性体を用いて構成されるヨークを具備してなることを特徴とする2種類のものである。
【0065】
【発明の実施の形態】
以下本発明の磁気抵抗効果素子および磁気抵抗効果型ヘッドを図面に基づいて説明する。
【0066】
図1に本発明の交換結合膜の構成を示す。図1では、基板1上に(AB)層2、強磁性体膜3が順次積層されている。本発明の特徴は、強磁性体膜に交換バイアス磁界を作用させる磁化回転抑制層として、(AB)層を用いる点である。また望ましい構成としては該(1)−(6)の構成があげられる。
【0067】
次に、この交換結合膜を用いた磁気抵抗効果素子についてより詳しく説明する。
【0068】
図2Aに本発明の磁気抵抗効果素子の構成を示す断面図の一例を示す。図2Aでは、基板1上に、(AB)層2、固定層3、非磁性層4、自由層5が順次積層されている。強磁性体である固定層3の磁化は、(AB)層による交換バイアス磁界によりピン止めされている。一方の強磁性体である自由層5は、非磁性層4により、固定層より磁気的に分離されているので、外部からの磁界により比較的自由に動くことができる。従って、固定層と自由層の磁化の角度が相対的に変化し、それによって、素子の電気抵抗が変化する。磁気抵抗センサーとしては、外部からの磁界により生じた抵抗変化を電気信号として読みとることができる。
【0069】
本発明の特徴は、磁化回転抑制層として抵抗が高く、高温まで磁性層の磁化回転を抑制可能な(AB)酸化膜を用いることである。
【0070】
従来例で述べたように、NiOやα−Feを用いたスピンバルブ膜は大きな磁気抵抗比(MR比)を示す。しかしながら、NiOやα−Feスピンバルブは、固定層のピン止め磁界の大きさが不十分で、特にデュアル構造で上の固定層のピン止め用として用いた場合はα−Fe膜においてこれが顕著である。又NiOは200℃以上では磁性層の磁化回転抑制機能を失う欠点がある。
【0071】
この問題点を解決するために本発明では、磁化回転抑制層として(AB)酸化膜を用いる。ただしOは酸素原子で2.8<X<3.2の条件を満足し、かつ原子A、B、Oのイオン半径をそれぞれRa、Rb、Roとして次式
t=(Ra+Ro)/(√2・(Rb+Ro))
で定義されるtが0.8<t<0.97であることを満足するものである。
【0072】
これらの条件を満足しないと十分な磁性層の磁化回転を抑制する効果が得られない。Aはイオン半径の大きい元素で、La、Pr、Nd、Sm、Y等の希土類元素もしくはCa、Sr等のアルカリ土類元素やこれら以外ではBiが望ましい。更にはAは上記希土類A’とアルカリ土類元素A”の2種の元素A’A”から構成されても良い。Bはイオン半径が小さい遷移金属が望ましく、ピン止め効果が高温まである磁化回転抑制層としては特にFeが望ましい。又A元素が上述したように2種の元素A’A”から構成される場合はBは2種類の元素B’=Fe、B”=Ni、Mnから構成されても良く、特に好ましいものはA’がLa、A”がSr、B’がFe、B”がNiのものである。
【0073】
一般にFeの一部をNi等で置換するとMR比は同等であるが、ピン止め磁界Hpが低下する傾向を示すが、La等の希土類元素の一部をSr等のアルカリ土類元素で置換することによりこの課題が解決され磁気抵抗効果素子として良好な特性を示す。
【0074】
更に上記の(AB)酸化膜とNiOやFe−M−O膜との積層膜として磁化回転抑制層を構成しても良い。ただしNiOを用いる場合は磁性層の固定は(AB)膜で行い、(AB)膜の下地膜としてNiOを用いることが望ましい。この理由はNiOを下地層として用いることにより(AB)膜が30nm以下の薄膜でも顕著なピン止め効果を示すことが可能となるが、逆に磁性層の固定をNiOで行うと熱安定性やピン止め効果が(AB)膜ほど良くないためである。
【0075】
Fe−M−O膜の場合MはAl、Ti、Co、Mn、Cr、Ni、Vより選ばれる1種もしくは2種の元素で、この場合固定層の磁化のピン止め効果を良くするには金属(FeとMを加えたもの)と酸素(O)の原子組成比が2/3から大きくずれると良くない。
【0076】
即ち酸素(O)と金属(FeとMとを加えたもの)の比が1.2〜1.6であることが望ましく、酸素(O)と金属との比が1.2以下ではピン止め効果が劣化し、酸素(O)と金属との比が1.6以上ではFe−M−Oが弱い強磁性体となりヘッドに用いる場合に好ましくないからである。
【0077】
上記Fe−M−O膜では特にMにCo、Ni等を用いることにより作製時や熱処理後においてより大きなピン止め磁界を有するスピンバルブ膜が得られる。上記において特にMn、Coはより大きなMR比を得るのに有効であり、より大きなピン止め磁界を得るのにはCoが特に有効である。又250℃以下の低温の熱処理により異方性のコントロ−ルを行うにはMにAl、Ti、Cr、Vを用いるのが有効である。望ましい組成としては、(Fe1−x)−O(M=Al、Ti、Co、Mn、Cr、Ni、V、0.01≦x≦0.4)とするのが望ましい。xが小さすぎると効果がないし、あまり大きくすると、かえってピン止め効果が低下したりして良くない。
【0078】
上記(AB)膜、あるいはこれとNiOやFe−M−O膜との積層膜の総膜厚は図4に示すようなシールド型磁気ヘッドに用いる場合は、高密度記録磁気ヘッドの場合はシールドギャップが200nm−100nm程度となるので、少なくとも50nm以下であることが必要であり、30nm以下であることが望ましい。
【0079】
通常、スピンバルブ膜の自由層5としては、Ni−Co−Fe合金が適している。Ni−Co−Fe膜の原子組成比としては、NiCoFe
0.6≦x≦0.9
0≦y≦0.4
0≦z≦0.3
のNi−richの軟磁性膜、もしくは、Ni’Co’Fe
0≦x’≦0.4
0.2≦y’≦0.95
0≦z’≦0.5
のCo−rich膜を用いるのが望ましい。これらの組成の膜はセンサーやMRヘッド用として要求される低磁歪特性(1×10−5)を有する。
【0080】
また他の自由層5の材料としては、Co−Mn−B、Co−Fe−B、Co−Nb−Zr、Co−Nb−B等のアモルファス膜、あるいはこのアモルファス膜と上記の膜との積層膜でも良いが、抵抗が高いので図3Aに示したようないわゆるデュアル構造には適さず、図2Aのタイプに用いることが望ましい。
【0081】
自由層5の膜厚としては1nm以上10nm以下がよい。膜厚が厚いとシャント効果でMR比が低下するが、薄すぎると軟磁気特性が劣化する。より望ましくは2nm以上7nm以下がよい。
【0082】
固定層3としては、CoまたはCo−Fe、Ni−Fe、Ni−Fe−Co合金等の材料が優れている。
【0083】
特にCoまたはCo−Fe合金が大きなMR比を得るのに良い。即ち、図2Bに示すように、自由層5Aの非磁性層4との界面にはCo層5Cを用い、Co層5Cの上にはNi−Fe−Co層5Bを用いるのが望ましい。又、図3Bに示すように、自由層55Aの非磁性層4との界面にはCo層5Cを用い、自由層55Aの中心にはNi−Fe−Co層5Bを用いるのが望ましい。
【0084】
固定層には非磁性層を介して反強磁性的に交換結合した二つの磁性層より成る多層膜を用いても良い。具体的にはCo/Ru/Coがその一例としてあげられる。ただしこの時Ruの膜厚は二つのCoが反強磁性的に交換結合する膜厚とする必要があり、この場合は約0.6nmである。通常のMR素子では素子が極めて小さくなった場合 固定層の端面に発生する磁極により自由層に好ましくないバイアス磁界が印加される問題があるが、このような反強磁性的に交換結合した二つの磁性層よりなる構成とすることにより、バイアス磁界は自由層には印加されず、上記の課題が解決される。
【0085】
固定層3の膜厚は1nm以上10nm以下がよい。膜厚が厚すぎても薄すぎてもMR比が低下する。より望ましくは1nm以上5nm以下とするのがよい。
【0086】
自由層5と固定層3の間の非磁性層4としては、Cu、Ag、Au、Ruなどがあるが、特にCuが優れている。非磁性層4の膜厚としては、磁性層間の相互作用を弱くするために少なくとも0.9nm以上は必要である。また非磁性層4が厚くなるとMR比が低下してしまうので膜厚は10nm以下、望ましくは3nm以下とするべきである。
【0087】
また、MR比を更に大きくするために、強磁性体層(固定層3または自由層5)と非磁性層4の界面に界面磁性層を挿入するのも有効である。界面磁性層の膜厚が厚いと、MR比の磁界感度が低下するので、界面磁性層の膜厚は2nm以下、 望ましくは1.8nm以下とする必要がある。またこの界面磁性層が有効に働くためには、少なくとも0.2nm以上の膜厚は必要であり、望ましくは0.8nm以上の膜厚がよい。界面磁性層の材料としては、CoまたはCo高濃度のCo−Fe合金が優れている。
【0088】
基板1としては、ガラス、MgO、Si、Al−TiC基板等表面の比較的平滑なものを用いる。MRヘッドを作製する場合には、Al−TiC基板が適している。
【0089】
また、MR比を更に大きくする方法の一つとしては、図2Aにおいて自由層の上に更に金属反射膜を形成するのもよい。金属反射膜の材料としては、Ag、Auなどが優れている。金属反射膜は厚すぎるとシャント効果でMR比が低下するので、10nm以下、望ましくは3nm以下とするのがよい。また薄すぎると効果がないので少なくとも0.5nm以上の膜厚、望ましくは1nm以上とするのがよい。
【0090】
以上、図2Aの場合には、(AB)層から順に積層する場合について述べたが、逆に基板上に直接または下地層を介して自由層5/非磁性層4/固定層3/(AB)層の順に積層しても良い。この構造は、図1の構成に比べるとピン止め効果はやや小さくなるが、素子の構成によってはこのような構成が有効な場合があり、対応は可能である。
【0091】
また以上は通常のスピンバルブ膜の場合について説明したが、更に大きなMR比を得るためには図3Aに示すようなデュアルスピンバルブの構成もよい。この場合、最上層の磁化回転抑制層6としては本発明の(AB)層、またはIrMn層、NiMn層、Fe−M−O層、あるいはFe−M−Oと(AB)層の複合膜(積層膜)を用いてもよい。より大きなMR比を得るには(AB)、Fe−M−Oを用い、MR素子部の電極形成やヘッド形成の観点からはNi−Mn、Pd−Mn、Pt−Mn、Ir−Mn、Fe−Ir、Pd−Pt−Mn、Cr−Pt−Mn、Ru−Rh−Mn等の金属反強磁性体を用いるのが適当である。この中では、耐熱性の観点からはNi−Mnが良く、MR比ではIr−Mnが最も優れている。IrMn1−z膜の適当な組成としては、原子組成比で、
0.1≦z≦0.5
がよい。
【0092】
一方、図3A、図3Bの構成例では(AB)層から構成する場合について説明したが、2と6の磁化回転抑制層を逆に構成してもよい。
【0093】
なお、上記においては図1及び図3A、図3Bの磁化回転抑制層2として(AB)膜を単独で用いる場合について説明したが、例えばNiOと(AB)膜を積層して磁化回転抑制層2として用いても良い。NiO/(AB)膜の場合、一番下にNiOを次に(AB)膜を形成し、固定層は(AB)膜によりピン止めされているのが熱的安定性や膜の平坦性の観点から望ましい。更にこの場合NiO膜は10nm程度で良いが、Fe−M−O膜はこれより厚いことが望ましい。
【0094】
なお以上述べた各層の構成方法としては、スパッタリング法が適している。スパッタリング法としてはDCスパッタリング法、RFスパッタリング法、イオンビームスパッタリング法などがあるが、いずれの方法でも本発明の磁気抵抗効 果素子を作製できる。
【0095】
以上述べたような本発明のMR素子を用いて、MRヘッドを構成することができる。図5にMRヘッドの一例としてハード膜バイアス型のMRヘッド30の構成の一例を示す。図5を矢印Aの方向から見た図が、図4であり、点線Bで示した平面で切った断面が図6に示してある。以下、図4を中心にして説明する。
【0096】
図4ではMR素子部9は上部および下部のシールドギャップ11、14に挟まれるように構成されている。シールドギャップ材としては、Al、SiO、AlN等の絶縁膜が使われる。シールドギャップ11、14の更に外側はシールド10、15があるがこれはNi−Fe合金などの軟磁性膜が使われる。MR素子の磁区制御のためにCo−Pt合金等のハード膜によるバイアス磁界を加えるためにハードバイアス部12をもうける。バイアスの印加方法としては、ハード膜を用いる場合について説明したが、Fe−Mn等の反強磁性体を用いた場合も同様である。MR素子部9はシールドギャップ11、14によってシールド10、15等と絶縁されており、リード部13を介して電流を流すことにより、MR素子部9の抵抗変化を読みとる。
【0097】
またMRヘッドは読みとり専用ヘッドなので、通常書き込み用の誘導型ヘッドと組み合わせて用いられる。図6および図7には読みとりヘッド部32だけでなく、書き込みヘッド部31も併せて描かれている。図4にさらに書き込みヘッド部31を形成した場合の図が、図7Aである。書き込みヘッド部31としては、上部シールド15上に記録ギャップ層40を介して形成された上部コア16がある。
【0098】
なお、図7Aでは従来のアバティッド接合(abutted junction)によるMRヘッド構造について説明したが、高密度化による狭トラック化に伴い、トラック幅41の規制がより精密にできる、図7Bに示したオーバーレイ(overlaid)構造を用いたMRヘッド構造も有効である。
【0099】
次に、MRヘッド50の記録再生のメカニズムを図6を用いて説明する。図6に示すように、記録する際には、コイル17に流した電流により発生した磁束が、上部コア16と上部シールド15との間より漏れ、磁気ディスク21に記録することができる。MRヘッド30は、ディスク21に対して相対的に矢印cの方向に進むので、コイル17に流す電流を反転させることにより、記録磁化の方向23を反転させることができる。また、高密度化に伴い、記録長22が短くなるので、それにともない記録キャップ長19を小さくする必要がある。
【0100】
再生する場合には、磁気ディスク21の記録磁化部から漏れた磁束24が、シールド10、15に挟まれたMR素子部9に作用して、MR素子部9の抵抗を変化させる。MR素子部9には、リード部13を介して電流が流れているので、抵抗の変化を電圧の変化(出力)として読みとることができる。
【0101】
図8は、本発明のMR素子を用いたヨーク型ヘッド80の構成を示す。
【0102】
図8において16はMR素子部9に検知すべき信号磁界をガイドする軟磁性膜で構成されたヨーク部で、通常このヨーク部16は導電性の金属磁性膜を用いるため、MR素子部とショートしないように絶縁膜82が設けられる。この時MR素子部9が図3Aに示したようなデュアル構造となっており、上部の磁化回転抑制層が(AB)膜やFe−M−O膜等の酸化物絶縁膜を用いる場合は図中に示した絶縁膜82は不要である。又図4の構成のヘッドにおいて14、11の絶縁膜は非磁性体もしくはヘッド特性に支障のない磁性の弱い膜であることが必要であるが、図8の絶縁膜82は非磁性体である必要がない。この理由はヨーク部16によって導かれた信号磁界がMR素子部9に連続的に入るためには絶縁膜82は磁性体であって良いからである。従ってMR素子部9の上部ピン止め層に(AB)膜やFe−M−O膜を用いた場合は上述したように絶縁膜82は不要である。従って本発明の(AB)膜やFe−M−O膜を上部に用いるデュアル構造はこのヨーク型ヘッド80に適しているといえる。
【0103】
又このヘッドはヨークを用いるため感度では図4のタイプのヘッドより出力が劣るが、図4のようにシールドギャップ中にMR素子を置く必要がないため超狭ギャップ化では有利である。
【0104】
次に、MRヘッドの製造方法は概略、図9のように説明できる。
【0105】
すなわち、図4に示すように、まず、基板上に適当な処理を施した後、下部シールド膜10を形成する(S801)。さらに、下部シールドギャップ11を形成した後(S802)、MR素子部9を形成する(S803)。次に、MR素子部9をパターニングした後(S804)、ハードバイアス部12、リード部13を形成する(S805、S806)。次に上部シールドギャップ14、上部シールド15を形成する(S807、S808)。この後、図7Aに示すような書き込みヘッド部31を形成して、MRヘッド30が完成する(S809)。
【0106】
図10を参照して、交換結合膜の製造方法を説明する。図1に示す基板1を300℃以上に加熱する(S901)。次に、2mTorr以下のArガス圧でスパッタ法により図1に示す交換結合膜100を成膜する(S902)。
【0107】
将来のハードディスクドライブの高密度化を考慮すると、記録波長を短くする必要性があり、そのためには図4に示したシールド間の距離dを短くする必要がある。そのためには図4から明らかな様に、MR素子部を薄くする必要があり、少なくとも20nm以下とするのが望ましい。(AB)膜等の酸化物の磁化回転抑制層は、絶縁膜であるので、実質的にMR素子部9と言うよりは下部シールドギャップ11の一部ととらえることができ、この目的に適した構造といえる。ただし従来のα−Feは50nm以上の膜厚が必要であるためデュアル構造に用いることは困難であった。
【0108】
またMR素子部においては、自由層の磁化回転時にバルクハウゼンノイズの発生を抑えるために、図2A、3Aの自由層5の磁化容易軸は、検知すべき信号磁界方向に垂直となるように、固定層3の磁化容易軸は検知すべき磁界方向と平行になるように構成されているのがよい。
【0109】
なお、以上は従来の横型GMRヘッドについて説明したが、本発明は縦型のGMRヘッドに対しても有効である。横型GMRヘッドが検知する磁界に対して電流方向が垂直であるのに対して、縦型GMRヘッドは磁界に対して平行に電流を流すのを特徴とする。
【0110】
【実施例】
本発明の交換結合膜、磁気抵抗効果素子および磁気抵抗効果型ヘッドについて以下具体的な実施例を用いて説明する。
【0111】
(実施例1)
実施例1に示すような交換結合膜の作製には、多元スパッタリング装置を用いた。ターゲットに焼結したABO(A=La、Pr、Nd、Sm、Gd、Tb、Dy、Y、Ho、Bi、Ca、Sr;B=Fe)および合金板のCo0.9Fe0.1を用いた。真空チャンバー内を1×10−8Torr以下まで排気した後、Arガスを約0.8mTorrになるように流しながら、ガラス基板上に、スパッタリング法を用いて、図1の構成の交換結合膜を作製した。各層の膜厚等の試料の詳細は以下に示す。ここで、かっこ内は各層の膜厚をnm単位で示している。カソードとしては、ABOの場合にはrfカソードを用い、その他の場合にはDCカソードを用いた。膜厚はABOは50nm、CoFeは10nmとした。
【0112】
以下に示すSample1〜Sample13を作成した。
【0113】
但しいずれもB=Feである。
【0114】
Sample1:CoFe(10)
Sample2:LaBO(50)/CoFe(10)
Sample3:PrBO(50)/CoFe(10)
Sample4:NdBO(50)/CoFe(10)
Sample5:SmBO(50)/CoFe(10)
Sample6:GdBO(50)/CoFe(10)
Sample7:TbBO(50)/CoFe(10)
Sample8:DyBO(50)/CoFe(10)
Sample9:YBO(50)/CoFe(10)
Sample10:HoBO(50)/CoFe(10)
Sample11:BiBO(50)/CoFe(10)
Sample12:CaBO(50)/CoFe(10)
Sample13:SrBO(50)/CoFe(10)
作製した膜を、真空中約80kA/m(約1kOe)の磁界を印加しながら200℃の温度に1時間保持した。その後、室温で、振動試料型磁力計を用い、磁化曲線を測定した。
【0115】
その結果、Sample1のCoFe膜は保磁力Hcが約600A/mであったのに対し、Sample2〜Sample13のABO/CoFe積層膜はすべて20kA/m以上の保磁力の膜となりABOとCoFeが交換結合し高保磁力膜となっていることがわかった。
【0116】
(実施例2)
実施例1と同様に、多元スパッタリング装置を用い、図2Aに示すような磁気抵抗効果素子を作製した。基板1としてSi基板を用い、磁化回転制御層2として実施例1と同じABO膜、固定層3の強磁性膜としてCo膜、非磁性層4としてCu膜、自由層5としてNi0.68Fe0.20Co0.12の膜を用いた。又構成膜厚は以下のようにした。
【0117】
A(i): ABO(35)/Co(2)/Cu(2)/Ni0.68Fe0.20Co0.12(5)(()内は膜厚:単位nm)
このようにして作製した磁気抵抗効果素子を実施例1と同様の方法で、200℃で30分熱処理した。
【0118】
ここでA(i):i=0〜12である。ただし、A(0)は、実施例の試料A(1)〜A(12)との比較のため、ABOの代わりにα−Feを用いている。
【0119】
又A(1)の膜の比較として基板温度を500℃でABO膜を成膜したものをA’(1)とした。
【0120】
このようにして作製した磁気抵抗効果素子のMR特性を室温で最高80kA/mの磁界(試料A’(1)に関してはそれ以上)を印加して、直流4端子法で評価した。素子のピン止め磁界をHpとし、測定結果を表1に示した。なお比較のためタ−ゲットにFeを用いてピン止め層(磁化回転抑制層を意味する)としてα−Fe膜をABO膜の代わりに用いた膜も作製し、その特性も併せて示した。
【0121】
【表1】
Figure 0003565484
【0122】
実験結果からわかるようにABO膜を用いたものはα−Fe膜を用いたものよりHpが大きいことがわかる。
【0123】
更にABO膜の代わりにA’1−XA”B’1−XB”膜を用いて同様の実験を行った。ただしA’=La、A”=Sr、B’=Fe、B”=Ni、X=0.1とした。作製した膜構成は以下の通りである。
【0124】
AA’(1): A’1−XA”B’1−XB”(50)/Co(2)/Cu(2)/Ni0.68Fe0.20Co0.12(5)(()内は膜厚:単位nm)
このようにして作製した磁気抵抗効果素子を実施例1と同様の方法で、200℃で30分熱処理した。このようにして作製した磁気抵抗効果素子のMR特性を室温で最高80kA/mの磁界(試料A’(1)に関してはそれ以上)を印加して、直流4端子法で評価した。結果はMR比が16%でHpが40kA/mであり、この場合も良好な特性を示すことがわかった。
【0125】
また同様に固定層としてCo(2)のかわりに反強磁性交換結合したCo(2)/Ru(0.6)/Co(2)を用いた
B(i): ABO(35)/Co(2)/Ru(0.6)/Co(2)/Cu(2)/Ni0.68Fe0.20Co0.12(5)
を作製し、A(i:i=0−12)と同様の方法にて評価した。ただしABO(35)層には表1のA(1)からA(12)と同じピン止め層を用いた。この本発明B(i:i=1−12)膜はA(i)に比べてMR比は平均して2%ほど低下したが、Hpはすべて100kA/m以上となり、かつ固定層の端面に発生する磁極による自由層へのバイアスの影響がまったく無いことがわかった。
【0126】
また同様にピン止め層として表1と同じ膜を用い、自由層が非磁性層を介した複数の磁性層からなるタイプの、
B’(i): ABO(35)/Co(2)/Cu(2)/Ni0.68Fe0.20Co0.12(2.5)/Cu(1)/Ni0.68Fe0.20Co0.12(2.5)
で表される膜も作成して、A(i:i=0−12)と同様の方法にて評価した。ただしABO(35)層には(表1)のA(1)からA(12)と同じピン止め層を用いた。
【0127】
その結果、本発明の実施例B’(i:i=1−12)は、A(i)に比べてMR比やHpは殆ど変化がないが、自由層の軟磁気特性が改善され、軟磁性層の保磁力が、約800A/mから400A/mまで下がった。このように、自由層を非磁性層を介して積層された2層以上の磁性膜から構成することにより、自由層の軟磁気特性を改善し、素子の磁界感度を向上させることができる。
【0128】
(実施例3)
次に本発明B(i:i=1−12)及びB(0)の膜をMR素子9として用いて、図4に示すようなMRヘッドを構成して、特性を評価した。
【0129】
この場合、基板としてはAl−TiC基板を用い、シールド10、15材にはNi0.8Fe0.2合金を用い、シールドギャップ11、14にはAlを用いた。またハードバイアス部12にはCo−Pt合金を用い、リード部13をAuで構成した。また、自由層の磁化容易方向が検知すべき信号磁界方向と垂直になるように、固定層の磁化容易軸の方向が検知すべき信号磁界方向と平行になるように磁性膜に異方性を付与した。この方法は、磁気抵抗効果素子を作成後、まず、磁界中250℃で熱処理して、固定層の容易方向を規定した後、更に、180℃で熱処理して、自由層の容易軸を規定して行った。
【0130】
これらのヘッドに、センス電流として直流電流を流し、約3kA/mの交流信号磁界を印加して両ヘッドの出力を評価し、本発明のB(i)のMR素子を用いたMRヘッドの出力を、B0の出力と比較した。その結果を以下に示す。
【0131】
【表2】
Figure 0003565484
【0132】
この様に本発明の磁気ヘッドは従来のものに比較して大きな出力が得られることがわかった。更に20kA/mの外部磁界をヘッドに印加した後特性を測定したところ、B(0)のヘッドは出力が不安定になったのに対して本発明B(1)〜B(12)は安定した出力が得られた。
【0133】
(実施例4)
実施例2と同様の方法で、自由層と磁化回転抑制層が複合型の図2Aの構成のスピンバルブ膜を作成した。ただし、磁化回転抑制層として、以下に示すようなNiOと複合タイプのものを、自由層はCoFeとNiFeの複合タイプのものを作成した。最後に付けたCu層は酸化防止膜である。
【0134】
C(i):NiO(10)/ABO(20)/Co0.85Fe0.15(2)/Cu(2.2)/Co0.85Fe0.15(1)/Ni0.8Fe0.2(5)/Cu(1)
作成した膜を実施例1と同様の方法で200℃で30分間熱処理した。
【0135】
実施例2と全く同様の方法でMR特性を評価した。結果を以下に示す。
【0136】
【表3】
Figure 0003565484
【0137】
即ち(表1)の結果と比較してわかるように自由層を上記のように複合化してMR比が増大し、磁化回転抑制層を複合化して磁化回転抑制層の層膜厚が薄くなっても同程度のHpが得られることがわかった。
【0138】
(実施例5)
実施例1と同様の方法で、図3Aに示すデュアルスピンバルブ膜を作成した。
【0139】
D(i):ABO(30)/Co(3)/Cu(2.5)/Co(1)/Ni0.8Fe0.2(5)/Co(1)/Cu(2.5)/Co(3)/Ir−Mn(8)
E(i):ABO(30)/Co(3)/Cu(2.5)/Co(1)/Ni0.8Fe0.2(5)/Co(1)/Cu(2.5)/Co(3)/Fe−Co−O(30)
F(i):ABO(30)/Co(3)/Cu(2.5)/Co(1)/Ni0.8Fe0.2(5)/Co(1)/Cu(2.5)/Co(3)/ABO(30)
以上の磁気抵抗効果素子に関して、実施例1と同様の方法で熱処理した後、実施例2と同様の方法でMR効果を測定した。その結果を(表4)に示す。
【0140】
【表4】
Figure 0003565484
【0141】
以上の結果からわかるように従来では得られなかった極めて大きなMR比が本発明の実施例の磁気抵抗効果素子では得られる。これは図3Aで2の磁化回転抑制層のピン止め効果が大きいため固定層3の磁化方向が固定され、自由層との間で磁化の反平行状態が良く実現されるためと考えられる。またD(i)はMR比がやや小さくHpも小さいがこれは上層のピン止め層にIrMnを用いたためである。ただしD(i)は上層が金属層であるためMRヘッドを作製する際、素子部の上部リード部(図4の13)が形成し易い利点がある。
【0142】
(実施例6)
上記のMR素子F(8)を用いて図8に示したヨーク型ヘッドを作製した。この場合図8の絶縁膜82にはプラズマ酸化法で作製した厚さ2nmのAl−O超薄膜を用いた。
【0143】
又ヨークには高透磁率のCoNbZr系アモルファス合金膜を用いた。このようにして作製したヘッドの出力と実施例3の表2のB(0)のヘッド出力を比較したところ約+3dBの出力アップが実現されることがわかった。
【0144】
【発明の効果】
本発明の酸化物の磁化回転抑制層を用いた交換結合膜はピン止め磁界の大きなものを可能とする。又これを用いた磁気抵抗効果素子は従来のものに比べて大きなMR比と大きなピン止め磁界を可能とし、その結果、高出力で安定した特性の磁気抵抗効果型ヘッドを可能とするものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の交換結合膜の断面の模式図。
【図2A】本発明の磁気抵抗効果素子の断面の模式図。
【図2B】本発明の磁気抵抗効果素子の変形例の断面の模式図。
【図3A】本発明の別の磁気抵抗効果素子の断面の模式図。
【図3B】本発明の別の磁気抵抗効果素子の変形例の断面の模式図。
【図4】本発明の磁気抵抗効果型ヘッドの一例を示す図。
【図5】本発明のMRヘッドの立体図。
【図6】本発明のMRヘッドと磁気ディスクの一断面図。
【図7A】本発明の記録ヘッド一体型MRヘッドの一断面図。
【図7B】本発明の他のMRヘッドの一断面図。
【図8】本発明のヨーク型磁気抵抗効果型ヘッドの一例を示す図。
【図9】本発明のMRヘッドの製造工程を示すフローチャートの一例。
【図10】本発明の交換結合膜の製造工程を示すフローチャートの一例。
【符号の説明】
1 基板
2 (AB)
3 強磁性体層(固定層)
4 非磁性層
5 自由層
6 磁化回転抑制層
9 MR素子部
10 下部シールド
11 下部シールドギャップ
12 ハードバイアス部
13 リード部
14 上部シールドギャップ
15 上部シールド
81 ヨーク部
82 絶縁膜
18 記録ポール部
83 巻き線部
20 記録兼再生ギャップ

Claims (39)

  1. 強磁性体層と、該強磁性体層の磁化回転を抑制する目的で該強磁性体層と隣接して設けられた磁化回転抑制層を含み、
    該強磁性体層は、CoまたはCo−Fe、Ni−Fe、Ni−Fe−Coを構成元素として含有し、
    該磁化回転抑制層は、(AB)層を含む交換結合膜であって、
    Oは酸素原子で2.8<X<3.2の条件を満足し、かつ原子A、原子Bおよび原子Oのイオン半径をそれぞれRa、RbおよびRoとして次式
    t=(Ra+Ro)/(√2・(Rb+Ro))
    で定義されるtが0.8<t<0.97であることを満足する、交換結合膜。
  2. 該(AB)層は、反強磁性体を含む、請求項1に記載の交換結合膜。
  3. 該(AB)層の該原子Bは、遷移金属を含む、請求項1に記載の交換結合膜。
  4. 該(AB)層の該原子Bは、Feを含む、請求項1に記載の交換結合膜。
  5. 該(AB)層の該原子Aは、希土類元素を含む、請求項1に記載の交換結合膜。
  6. 該(AB)層の該原子Aは、アルカリ土類元素を含む、請求項1に記載の交換結合膜。
  7. 該磁化回転抑制層は、該(AB)層とNiO層との積層体を含む、請求項1に記載の交換結合膜。
  8. 該(AB)層は、該強磁性体層と隣接して設けられる、請求項7に記載の交換結合膜。
  9. 該磁化回転抑制層は、該(AB)層とFe−M−O層(M=Al、Ti、Co、Mn、Cr、Ni、V)との積層体を含む、請求項1に記載の交換結合膜。
  10. 該Fe−M−O層は、(Fe1−X層(M=Al、Ti、Co、Mn、Cr、Ni、V、0.01≦x≦0.4)を含んでいる、請求項9に記載の交換結合膜。
  11. 基板と多層膜とから成り、
    該多層膜は、少なくとも2つの強磁性体層と非磁性層と該強磁性体層の磁化回転を抑制する磁化回転抑制層とを含んでおり、
    該強磁性体層は該非磁性層を挟んで積層されており、
    該強磁性体層のうちの少なくとも1つは、該強磁性体層に対して該非磁性層の反対側に該強磁性体層と接して設けられた該磁化回転抑制層によって磁化方向が固定された固定層であり、
    該固定層は、CoまたはCo−Fe、Ni−Fe、Ni−Fe−Coを構成元素として含有し、
    該強磁性体層のうちの少なくとも1つは、磁化方向が自由に回転できる自由層であり、
    該固定層の磁化方向と該自由層の磁化方向との相対角度の変化により電気抵抗が変化する磁気抵抗効果素子であって、
    該磁化回転抑制層は、(AB)層を含む磁気抵抗効果素子であって、
    Oは酸素原子で2.8<X<3.2の条件を満足し、かつ原子A、原子Bおよび原子Oのイオン半径をそれぞれRa、RbおよびRoとして次式
    t=(Ra+Ro)/(√2・(Rb+Ro))
    で定義されるtが0.8<t<0.97であることを満足する、磁気抵抗効果素子。
  12. 該磁化回転抑制層は、該(AB)層とNiO層との積層体を含む、請求項11に記載の磁気抵抗効果素子。
  13. 該磁化回転抑制層は、該(AB)層とFe−M−O層(M=Al、Ti、Co、Mn、Cr、Ni、V)との積層体を含む、請求項11に記載の磁気抵抗効果素子。
  14. 該(AB)層の該原子Bは、遷移金属を含む、請求項11に記載の磁気抵抗効果素子。
  15. 該(AB)層の該原子Aは、希土類元素を含む、請求項11に記載の磁気抵抗効果素子。
  16. 該(AB)層の該原子Aは、アルカリ土類元素を含む、請求項11に記載の交換結合膜。
  17. 該(AB)層のABは、La1−YFe(0.4<Y<0.6)を含む、請求項11に記載の磁気抵抗効果素子。
  18. 該(AB)層のAは、A’、A”のいずれかを含み、
    (AB)層のBは、B’、B”のいずれかを含み、
    該A’は、希土類元素を含み、
    該A”は、アルカリ土類元素を含み、
    該B’は、Feを含み、
    該B”は、Ni、Mnのいずれかを含む、請求項11に記載の磁気抵抗効果素子。
  19. 該A’は、Laを含み、
    該A”は、Srを含み、
    該B’は、Feを含み、
    該B”は、Niを含む、請求項18記載の磁気抵抗効果素子。
  20. 該自由層は、該非磁性層を介して積層された2層以上の磁性膜を含む、請求項11に記載の磁気抵抗効果素子。
  21. 該固定層は、該非磁性層を介して反強磁性的に交換結合した二つの磁性層を含む、請求項11記載の磁気抵抗効果素子。
  22. 該多層膜は、基板上に第1の磁化回転抑制層と、第1の固定層と、第1の非磁性層と、強磁性体から成る自由層と、第2の非磁性層と、第2の固定層と、第2の磁化回転抑制層とを順次積層して成り、
    該第1の磁化回転抑制層は、該第1の固定層の磁化方向を固定し、
    該第2の磁化回転抑制層は、該第2の固定層の磁化方向を固定し、
    該第1の磁化回転抑制層は、該(AB)層を含む、請求項11に記載の磁気抵抗効果素子。
  23. 該第2の磁化回転抑制層は、T−Mn(T=Ir、Pt、Pd、Rh、Ni)金属反強磁性膜を含む、請求項22記載の磁気抵抗効果素子。
  24. 該第2の磁化回転抑制層は、該(AB)層を含む、請求項22記載の磁気抵抗効果素子。
  25. 第1、もしくは第1と2の磁化回転抑制層は、該(AB)層とNiO層の積層体を含む、請求項22記載の磁気抵抗効果素子。
  26. 該第1、もしくは第1と2の磁化回転抑制層は、該(AB)層とFe−M−O層(M=Al、Ti、Co、Mn、Cr、Ni、V)の積層体を含む、請求項22記載の磁気抵抗効果素子。
  27. 該Fe−M−O層は、(Fe1−X層(M=Al、Ti、Co、Mn、Cr、Ni、V、0.01≦x≦0.4)を含む、請求項26に記載の磁気抵抗効果素子。
  28. 該(AB)層のBは、Feを含む、請求項22に記載の磁気抵抗効果素子。
  29. 該(AB)層のAは、希土類元素を含む、請求項22に記載の磁気抵抗効果素子。
  30. 該(AB)層のAは、アルカリ土類元素を含む、請求項22に記載の磁気抵抗効果素子。
  31. 該(AB)層のABは、La1−YFe(0.4<Y<0.6)を含む、請求項22に記載の磁気抵抗効果素子。
  32. 該(AB)層のAは、A’、A”のいずれかを含み、
    (AB)層のBは、B’、B”のいずれかを含み、
    該A’は、希土類元素を含み、
    該A”は、アルカリ土類元素を含み、
    該B’は、Feを含み、
    該B”は、Ni、Mnのいずれかを含む、請求項22に記載の磁気抵抗効果素子。
  33. 該A’は、Laを含み、
    該A”は、Srを含み、
    該B’は、Feを含み、
    該B”は、Niを含む、請求項32記載の磁気抵抗効果素子。
  34. 該自由層は、該非磁性層を介して積層された2層以上の磁性膜を含む、請求項22に記載の磁気抵抗効果素子。
  35. 該固定層は、該非磁性層を介して反強磁性的に交換結合した二つの磁性層を含む、請求項22記載の磁気抵抗効果素子。
  36. 請求項11に記載の磁気抵抗効果素子と、
    該磁気抵抗効果素子とシールド部とを絶縁するシールドギャップ部とを備える磁気抵抗効果型ヘッド。
  37. 請求項22に記載の磁気抵抗効果素子と、
    該磁気抵抗効果素子とシールド部とを絶縁するシールドギャップ部とを備える磁気抵抗効果型ヘッド。
  38. 請求項11に記載の磁気抵抗効果素子と、
    該磁気抵抗効果素子へ検知すべき磁界を導入するヨーク部と備える磁気抵抗効果型ヘッド。
  39. 請求項22に記載の磁気抵抗効果素子と、
    該磁気抵抗効果素子へ検知すべき磁界を導入するヨーク部と備える磁気抵抗効果型ヘッド。
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