JP2000241966A - ポジ型感光性組成物及びポジ型感光性平版印刷版 - Google Patents

ポジ型感光性組成物及びポジ型感光性平版印刷版

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JP2000241966A JP4271799A JP4271799A JP2000241966A JP 2000241966 A JP2000241966 A JP 2000241966A JP 4271799 A JP4271799 A JP 4271799A JP 4271799 A JP4271799 A JP 4271799A JP 2000241966 A JP2000241966 A JP 2000241966A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 紫外線領域の光に対しては感応せず、白色蛍
光灯下における取扱性に優れると共に、感度、及び画像
部と非画像部とのコントラストに優れ、画像部の残膜率
も十分に保持されるポジ型感光性組成物及びポジ型感光
性平版印刷版を提供する。 【解決手段】 下記の(A)成分、(B)成分、及び
(C)成分を含有してなるポジ型感光性組成物、並び
に、支持体表面に該感光性組成物からなる層が形成され
てなるポジ型感光性平版印刷版。 (A)画像露光光源の光を吸収して熱に変換する光熱変
換物質 (B)ノボラック樹脂 (C)(B)成分のノボラック樹脂を構成するフェノー
ル類とは異なるフェノール性水酸基含有化合物

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感光性平版印刷
版、簡易校正印刷用プルーフ、配線板やグラビア用銅エ
ッチングレジスト、フラットディスプレイ製造に用いら
れるカラーフィルター用レジスト、LSI製造用フォト
レジスト等に使用される、主として近赤外線領域の光に
対して高感度なポジ型感光性組成物及びポジ型感光性平
版印刷版に関し、特に、半導体レーザーやYAGレーザ
ー等による直接製版に好適なポジ型感光性組成物及びポ
ジ型感光性平版印刷版に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ポジ型感光性組成物として
は、例えば、光照射によりインデンカルボン酸を生じア
ルカリ可溶性となるo−キノンジアジド基含有化合物、
o−ニトロカルビノールエステル基を有する有機高分子
物質、或いは、光により酸を発生する化合物(光酸発生
剤)と酸により加水分解を生じアルカリ可溶性となる化
合物との組成物等が知られている。
【0003】一方、コンピュータ画像処理技術の進歩に
伴い、デジタル画像情報から、銀塩マスクフィルムへの
出力を行わずに、レーザー光或いはサーマルヘッド等に
より、直接レジスト画像を形成する感光又は感熱ダイレ
クト製版システムが注目されている。特に、高出力の半
導体レーザーやYAGレーザー等を用いる、高解像度の
レーザー感光ダイレクト製版システムは、小型化、製版
作業時の環境光、及び版材コスト等の面から、その実現
が強く望まれている。
【0004】これに対し、従来より、レーザー感光又は
感熱を利用した画像形成方法としては、昇華転写色素を
利用し色材画像を形成する方法並びに平版印刷版を作製
する方法等が知られており、後者においては、具体的
に、例えば、ジアゾ化合物の架橋反応を利用し平版印刷
版を作製する方法、ニトロセルロースの分解反応を利用
し平版印刷版を作製する方法等が知られている。
【0005】近年、化学増幅型のフォトレジストに長波
長光線吸収色素を組み合わせた技術が散見され、例え
ば、特開平6−43633号公報には、特定のスクアリ
リウム系色素、光酸発生剤、及びバインダーを含む画像
形成材料が、又、特開平7−20629号公報には、赤
外線吸収色素、潜伏性ブレンステッド酸、レゾール樹
脂、及びノボラック樹脂を含む画像形成材料が、又、特
開平7−271029号公報には、前記潜伏性ブレンス
テッド酸に代えs−トリアジン系化合物を用いた画像形
成材料が、更に、特開平7−285275号公報には、
結着剤、光を吸収し熱を発生する物質、及び熱分解性で
ありかつ分解しない状態では結着剤の溶解性を実質的に
低下させる物質を含む画像形成材料が、それぞれ開示さ
れている。
【0006】又、これら従来の技術が、紫外線領域の光
に対しても感応し、白色蛍光灯下における取扱時に反応
が進行してしまい、そのため安定した品質のものが得ら
れ難いという問題があるのに対して、特開平9−438
47号公報には、アルカリ現像液に対して難溶性の樹脂
と赤外線吸収剤を含有し、赤外線照射等により加熱され
て結晶性を変化させてアルカリ可溶性となるが紫外線照
射では変化しないポジ型組成物が、又、WO97/39
894号明細書には、水性現像可能なポリマーと該ポリ
マーの水性現像性を抑止する化合物を含有し、加熱によ
り水性現像性が向上するが紫外線照射では変化しない熱
感受性のポジ型組成物が、それぞれ開示されている。
【0007】これら特開平9−43847号公報及びW
O97/39894号明細書に開示されるポジ型組成物
は、露光により化学変化を生じる化合物を含有しその化
学変化によって露光部と非露光部の溶解性に差異を生ぜ
しめる前述の従来技術における組成物とは異なり、化学
変化以外の変化によって溶解性に差異を生ぜしめるもの
であると共に、紫外線領域の光に感受性を有する化合物
を含まないため、白色蛍光灯下における取扱性に優れる
等の利点を有する。
【0008】しかしながら、本発明者等の検討によれ
ば、前述の従来技術は、露光後に加熱処理を要するネガ
型感光性組成物においては、その処理条件によって得ら
れる画像が必ずしも安定しておらず、又、露光後の加熱
処理を要しないポジ型感光性組成物においては、感度、
及び画像部(非露光部)と非画像部(露光部)とのコン
トラストが不十分で、その結果、非画像部が十分に除去
されなかったり、画像部の残膜率が十分に保持されない
等の問題を有しており、特に、化学変化以外の変化によ
って露光部と非露光部の溶解性に差異を生ぜしめるよう
な、特開平9−43847号公報及びWO97/398
94号明細書に開示されるポジ型組成物においては、そ
の傾向が顕著であることが判明した。
【0009】これに対して、本願出願人は、紫外線領域
の光に感受性を有する化合物を含有せず、近赤外線領域
の光に対する光熱変換物質とアルカリ可溶性樹脂という
光化学的変化を期待し得ない単純な系で、前述の問題も
を解消したポジ画像を形成できる感光性組成物が得られ
ることを見い出し、先に特許出願(特願平9−2057
89号)し、引き続いて、更なる改良を検討中であっ
た。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述の従来
技術に鑑みてなされたものであって、紫外線領域の光に
対しては感応せず、白色蛍光灯下における取扱性に優れ
ると共に、感度、及び画像部と非画像部とのコントラス
トに優れ、画像部の残膜率も十分に保持されるポジ型感
光性組成物及びポジ型感光性平版印刷版を提供すること
を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、紫外線領
域の光に感受性を有する化合物を含まない系において、
前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、主として近赤
外線領域の光に対する光熱変換物質と特定のフェノール
性水酸基含有化合物をバインダー樹脂と共に用いた組成
物が前記目的を達成できることを見い出し本発明を完成
したものであって、即ち、本発明は、下記の(A)成
分、(B)成分、及び(C)成分を含有してなるポジ型
感光性組成物、並びに、支持体表面に該感光性組成物か
らなる層が形成されてなるポジ型感光性平版印刷版、を
要旨とする。 (A)画像露光光源の光を吸収して熱に変換する光熱変
換物質 (B)ノボラック樹脂 (C)(B)成分のノボラック樹脂を構成するフェノー
ル類とは異なるフェノール性水酸基含有化合物
【0012】
【発明の実施の形態】本発明のポジ型感光性組成物にお
ける(A)成分としての、画像露光光源の光を吸収して
熱に変換する光熱変換物質としては、吸収した光を熱に
変換し得る化合物であれば特に限定されないが、波長域
650〜1300nmの近赤外線領域の一部又は全部に
吸収帯を有する有機又は無機の顔料や染料、有機色素、
金属、金属酸化物、金属炭化物、金属硼化物等が挙げら
れる中で、光吸収色素が特に有効である。これらの光吸
収色素は、前記波長域の光を効率よく吸収する一方、紫
外線領域の光は殆ど吸収しないか、吸収しても実質的に
感応せず、白色灯に含まれるような弱い紫外線によって
は感光性組成物を変成させる作用のない化合物である。
【0013】これらの光吸収色素としては、窒素原子、
酸素原子、又は硫黄原子等を含む複素環等がポリメチン
(−CH=)n で結合された、広義の所謂シアニン系色
素が代表的なものとして挙げられ、具体的には、例え
ば、キノリン系(所謂、狭義のシアニン系)、インドー
ル系(所謂、インドシアニン系)、ベンゾチアゾール系
(所謂、チオシアニン系)、アミノベンゼン系(所謂、
ポリメチン系)、ピリリウム系、チアピリリウム系、ス
クアリリウム系、クロコニウム系、アズレニウム系等が
挙げられ、中で、キノリン系、インドール系、ベンゾチ
アゾール系、アミノベンゼン系、ピリリウム系、又はチ
アピリリウム系が好ましく、又、その他に、アミニウム
系、イモニウム系、フタロシアニン系、アントラキノン
系等の各色素も代表的なものとして挙げられ、中で、ア
ミニウム系、イモニウム系色素が好ましい。
【0014】本発明においては、前記シアニン系色素の
中で、キノリン系色素としては、特に、下記一般式(I
a) 、(Ib)、又は(Ic)で表されるものが好ましい。
【0015】
【化1】
【0016】〔式(Ia)、(Ib)、及び(Ic)中、R1 及びR
2 は各々独立して、置換基を有していてもよいアルキル
基、置換基を有していてもよいアルケニル基、置換基を
有していてもよいアルキニル基、又は置換基を有してい
てもよいフェニル基を示し、L1 は置換基を有していて
もよいトリ、ペンタ、又はヘプタメチン基を示し、該ペ
ンタ又はヘプタメチン基上の2つの置換基が互いに連結
して炭素数5〜7のシクロアルケン環を形成していても
よく、キノリン環は置換基を有していてもよく、その場
合、隣接する2つの置換基が互いに連結して縮合ベンゼ
ン環を形成していてもよい。X- は対アニオンを示
す。〕
【0017】ここで、式(Ia)、(Ib)、及び(Ic)中のR1
及びR2 における置換基としては、アルコキシ基、フェ
ノキシ基、ヒドロキシ基、又はフェニル基等が挙げら
れ、L 1 における置換基としては、アルキル基、アミノ
基、又はハロゲン原子等が挙げられ、キノリン環におけ
る置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、ニトロ
基、又はハロゲン原子等が挙げられる。
【0018】又、インドール系、及びベンゾチアゾール
系色素としては、特に、下記一般式(II)で表されるもの
が好ましい。
【0019】
【化2】
【0020】〔式(II)中、Y1 及びY2 は各々独立し
て、ジアルキルメチレン基又は硫黄原子を示し、R3
びR4 は各々独立して、置換基を有していてもよいアル
キル基、置換基を有していてもよいアルケニル基、置換
基を有していてもよいアルキニル基、又は置換基を有し
ていてもよいフェニル基を示し、L2 は置換基を有して
いてもよいトリ、ペンタ、又はヘプタメチン基を示し、
該ペンタ又はヘプタメチン基上の2つの置換基が互いに
連結して炭素数5〜7のシクロアルケン環を形成してい
てもよく、縮合ベンゼン環は置換基を有していてもよ
く、その場合、隣接する2つの置換基が互いに連結して
縮合ベンゼン環を形成していてもよい。X-は対アニオ
ンを示す。〕
【0021】ここで、式(II)中のR3 及びR4 における
置換基としては、アルコキシ基、フェノキシ基、ヒドロ
キシ基、又はフェニル基等が挙げられ、L2 における置
換基としては、アルキル基、アミノ基、又はハロゲン原
子等が挙げられ、ベンゼン環における置換基としては、
アルキル基、アルコキシ基、ニトロ基、又はハロゲン原
子等が挙げられる。
【0022】又、アミノベンゼン系色素としては、特
に、下記一般式(III) で表されるものが好ましい。
【0023】
【化3】
【0024】〔式(III) 中、R5 、R6 、R7 、及びR
8 は各々独立して、アルキル基を示し、R9 及びR10
各々独立して、置換基を有していてもよいアリール基、
フリル基、又はチエニル基を示し、L3 は置換基を有し
ていてもよいモノ、トリ、又はペンタメチン基を示し、
該トリ又はペンタメチン基上の2つの置換基が互いに連
結して炭素数5〜7のシクロアルケン環を形成していて
もよく、キノン環及びベンゼン環は置換基を有していて
もよい。X- は対アニオンを示す。〕
【0025】ここで、式(III) 中のR9 及びR10として
具体的には、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチ
ル基、2−フリル基、3−フリル基、2−チエニル基、
3−チエニル基等が挙げられ、それらの置換基として
は、アルキル基、アルコキシ基、ジアルキルアミノ基、
ヒドロキシ基、又はハロゲン原子等が挙げられ、L3
おける置換基としては、アルキル基、アミノ基、又はハ
ロゲン原子等が挙げられ、キノン環及びベンゼン環にお
ける置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、ニト
ロ基、又はハロゲン原子等が挙げられる。
【0026】又、ピリリウム系、及びチアピリリウム系
色素としては、特に、下記一般式(IVa) 、(IVb) 、又は
(IVc) で表されるものが好ましい。
【0027】
【化4】
【0028】〔式(IVa) 、(IVa) 、及び(IVc) 中、Y3
及びY4 は各々独立して、酸素原子又は硫黄原子を示
し、R11、R12、R13、及びR14は各々独立して、水素
原子又はアルキル基、又は、R11とR13、及びR12とR
14が互いに連結して炭素数5又は6のシクロアルケン環
を形成していてもよく、L4 は置換基を有していてもよ
いモノ、トリ、又はペンタメチン基を示し、該トリ又は
ペンタメチン基上の2つの置換基が互いに連結して炭素
数5〜7のシクロアルケン環を形成していてもよく、ピ
リリウム環及びチアピリリウム環は置換基を有していて
もよく、その場合、隣接する2つの置換基が互いに連結
して縮合ベンゼン環を形成していてもよい。X- は対ア
ニオンを示す。〕
【0029】ここで、式(IVa) 、(IVa) 、及び(IVc) の
4 における置換基としては、アルキル基、アミノ基、
又はハロゲン原子等が挙げられ、ピリリウム環及びチア
ピリリウム環における置換基としては、フェニル基、ナ
フチル基等のアリール基等が挙げられる。
【0030】更に、アミニウム系、及びイモニウム系色
素としては、N,N−ジアリールイミニウム塩骨格を少
なくとも1個有するものが好ましく、特に、下記一般式
(Va)、又は(Vb)で表されるものが好ましい。
【0031】
【化5】
【0032】〔式(Va)、及び(Vb)中、R15、R16
17、R18、R19、R20、R21、及びR 22は各々独立し
て、水素原子、アルキル基、又はフェニル基を示し、キ
ノン環及びベンゼン環は置換基を有していてもよい。X
- は対アニオンを示す。尚、式(Vb)中の電子結合(─)
は他の電子結合との共鳴状態を示す。〕
【0033】ここで、式(Va)、及び(Vb)中のキノン環及
びベンゼン環における置換基としては、アルキル基、ア
ルコキシ基、アシル基、ニトロ基、又はハロゲン原子等
が挙げられる。
【0034】尚、前記一般式(Ia 〜c)、(II)、(III) 、
(IVa〜c)、及び(Va 〜b)における対アニオンX- として
は、例えば、Cl- 、Br- 、I- 、ClO4 - 、PF
6 -、及び、BF4 - 等の無機硼酸等の無機酸アニオ
ン、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ナ
フタレンスルホン酸、酢酸、及び、メチル、エチル、プ
ロピル、ブチル、フェニル、メトキシフェニル、ナフチ
ル、ジフルオロフェニル、ペンタフルオロフェニル、チ
エニル、ピロリル等の有機基を有する有機硼酸等の有機
酸アニオンを挙げることができる。
【0035】以上、前記一般式(Ia 〜c)で表されるキノ
リン系色素、前記一般式(II)で表されるインドール系又
はベンゾチアゾール系色素、前記一般式(III) で表され
るアミノベンゼン系色素、前記一般式(IVa〜c)で表され
るピリリウム系又はチアピリリウム系色素、及び前記一
般式(Va 〜b)で表されるアミニウム系又はイモニウム系
色素の各具体例を以下に示す。
【0036】
【化6】
【0037】
【化7】
【0038】
【化8】
【0039】
【化9】
【0040】
【化10】
【0041】
【化11】
【0042】
【化12】
【0043】
【化13】
【0044】
【化14】
【0045】
【化15】
【0046】
【化16】
【0047】又、本発明のポジ型感光性組成物における
(B)成分としてのノボラック樹脂は、フェノール性水
酸基含有アルカリ可溶性樹脂として、この種感光性組成
物のバインダー樹脂に慣用されているものであって、例
えば、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、
p−クレゾール、2,5−キシレノール、3,5−キシ
レノール、o−エチルフェノール、m−エチルフェノー
ル、p−エチルフェノール、プロピルフェノール、n−
ブチルフェノール、tert−ブチルフェノール、1−
ナフトール、2−ナフトール、ピロカテコール、レゾル
シノール、ハイドロキノン、ピロガロール、1,2,4
−ベンゼントリオール、フロログルシノール、4,4’
−ビフェニルジオール、2,2−ビス(4’−ヒドロキ
シフェニル)プロパン等のフェノール類の少なくとも1
種を、酸性触媒下、例えば、ホルムアルデヒド、アセト
アルデヒド、プロピオンアルデヒド、ベンズアルデヒ
ド、フルフラール等のアルデヒド類(尚、ホルムアルデ
ヒドに代えてパラホルムアルデヒドを、アセトアルデヒ
ドに代えてパラアルデヒドを、用いてもよい。)、又
は、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチル
ケトン等のケトン類、の少なくとも1種と重縮合させた
樹脂であって、中で、本発明においては、フェノール類
としてのフェノール、o−クレゾール、m−クレゾー
ル、p−クレゾール、2,5−キシレノール、3,5−
キシレノール、レゾルシノールと、アルデヒド類又はケ
トン類としてのホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、
プロピオンアルデヒドとの重縮合体が好ましく、特に、
m−クレゾール:p−クレゾール:2,5−キシレノー
ル:3,5−キシレノール:レゾルシノールの混合割合
がモル比で40〜100:0〜50:0〜20:0〜2
0:0〜20の混合フェノール類、又は、フェノール:
m−クレゾール:p−クレゾールの混合割合がモル比で
1〜100:0〜70:0〜60の混合フェノール類
と、ホルムアルデヒドとの重縮合体が好ましい。尚、本
発明のポジ型感光性組成物は後述する溶剤抑止剤を含有
することが好ましく、その場合は、m−クレゾール:p
−クレゾール:2,5−キシレノール:3,5−キシレ
ノール:レゾルシノールの混合割合がモル比で70〜1
00:0〜30:0〜20:0〜20:0〜20の混合
フェノール類、又は、フェノール:m−クレゾール:p
−クレゾールの混合割合がモル比で10〜100:0〜
60:0〜40の混合フェノール類と、ホルムアルデヒ
ドとの重縮合体が好ましい。
【0048】前記ノボラック樹脂は、ゲルパーミエーシ
ョンクロマトグラフィー測定によるポリスチレン換算の
重量平均分子量が、好ましくは1,500〜20,00
0、更に好ましくは2,000〜15,000、特に好
ましくは3,000〜12,000のものが用いられ
る。重量平均分子量が前記範囲よりよりも小さいとレジ
ストとしての十分な塗膜が得られず、前記範囲よりも大
きいとアルカリ現像液に対する溶解性が小さくなり、非
画像部の抜けが不十分となってレジストのパターンが得
られにくくなる傾向となる。
【0049】又、本発明のポジ型感光性組成物における
(C)成分としての、(B)成分のノボラック樹脂を構
成するフェノール類とは異なるフェノール性水酸基含有
化合物としては、1個以上のベンゼン環を有する単環
式、環集合式、縮合多環式等の一価、二価、三価等のフ
ェノール類であって、具体的には、前記(B)成分にお
いて挙げたと同様のフェノール類の外、例えば、2,
4,6−トリメチルフェノール、p−メトキシフェノー
ル、p−カルボキシフェノール、p−アセチルフェノー
ル等の単環式、4−ヒドロキシフェニルフェニルメタ
ン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4
−ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、1,1−ビス
(4’−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,1−ト
リス(4’−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビ
ス(4’−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、4,
4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’−ジ
ヒドロキシジフェニルケトン、4,4’−ジヒドロキシ
ジフェニルスルフィド、4,4’−ジヒドロキシジフェ
ニルスルホキシド、4,4’−ジヒドロキシジフェニル
スルホン類等の環集合式、9−アントロール、及び下記
の構造で表される化合物(1) 、(2) 、(3) 等の縮合多環
式等の化合物が挙げられ、中で、ベンゼン環の置換基と
してアルキル基、アルコキシ基、アシル基、カルボキシ
基を有するものが好ましく、炭素数10以下のアルキル
基、アルコキシ基を有するものが特に好ましい。
【0050】
【化17】
【0051】本発明における(C)成分としては、これ
らの化合物の外、2量体以上のオリゴマーをも対象とし
得るが、その分子量は、好ましくは1,500未満、更
に好ましくは1,000未満、特に好ましくは800未
満のものである。
【0052】尚、本発明における(C)成分としての前
記フェノール性水酸基含有化合物は、ノボラック樹脂の
原料フェノール類として知られているものであり、ノボ
ラック樹脂製品中にも未反応物或いは副生オリゴマーと
して含有されるものであるが、本発明において用いられ
る(C)成分は、組成物中の(B)成分のノボラック樹
脂を構成するフェノール類とは異なるフェノール性水酸
基含有化合物であることが必須であり、組成物中の
(B)成分のノボラック樹脂を構成するフェノール類と
同じフェノール性水酸基含有化合物では、本発明の目的
を安定して達成することが困難となる。
【0053】本発明のポジ型感光性組成物は、(A)成
分の前記光熱変換物質、(B)成分の前記ノボラック樹
脂、及び(C)成分の前記フェノール性水酸基含有化合
物を基本組成し、この三成分の合計量に対する各成分の
含有割合は、(A)成分が0.1〜30重量%、(B)
成分が30〜99.4重量%、(C)成分が0.5〜4
0重量%であるのが好ましく、(A)成分が0.5〜2
0重量%、(B)成分が50〜98.5重量%、(C)
成分が1〜30重量%であるのが更に好ましく、(A)
成分が1〜12重量%、(B)成分が63〜97重量
%、(C)成分が2〜25重量%であるのが特に好まし
い。
【0054】尚、本発明のポジ型感光性組成物には、
(A)成分の前記光熱変換物質、(B)成分の前記ノボ
ラック樹脂、及び(C)成分の前記フェノール性水酸基
含有化合物の他に、露光部と非露光部のアルカリ現像液
に対する溶解性の差を増大させる目的で、(B)成分の
前記ノボラック樹脂と水素結合を形成して該樹脂の溶解
性を低下させる機能を有し、かつ、近赤外線領域の光を
殆ど吸収せず、近赤外線領域の光で分解されない溶解抑
止剤が含有されていてもよい。
【0055】その溶解抑止剤としては、例えば、本願出
願人による特願平9−205789号明細書に詳細に記
載されているスルホン酸エステル、燐酸エステル、芳香
族カルボン酸エステル、芳香族ジスルホン、カルボン酸
無水物、芳香族ケトン、芳香族アルデヒド、芳香族アミ
ン、芳香族エーテル等、同じく特願平9−291880
号明細書に詳細に記載されている、ラクトン骨格、N,
N−ジアリールアミド骨格、ジアリールメチルイミノ骨
格を有し着色剤を兼ねた酸発色性色素、同じく特願平9
−331512号明細書に詳細に記載されている非イオ
ン性界面活性剤等を挙げることができる。
【0056】本発明のポジ型感光性組成物における前記
溶解抑止剤の含有割合は、0〜50重量%であるのが好
ましく、0〜30重量%であるのが更に好ましく、0〜
20重量%であるのが特に好ましい。
【0057】又、本発明のポジ型感光性組成物には、必
要に応じて、例えば、ビクトリアピュアブルー(425
95)、クリスタルバイオレット(42555)、クリ
スタルバイオレットラクトン、オーラミンO(4100
0)、カチロンブリリアントフラビン(ベーシック1
3)、ローダミン6GCP(45160)、ローダミン
B(45170)、サフラニンOK70:100(50
240)、エリオグラウシンX(42080)、ファー
ストブラックHB(26150)、No.120/リオ
ノールイエロー(21090)、リオノールイエローG
RO(21090)、シムラーファーストイエロー8G
F(21105)、ベンジジンイエロー4T−564D
(21095)、シムラーファーストレッド4015
(12355)、リオノールレッドB4401(158
50)、ファーストゲンブルーTGR−L(7416
0)、リオノールブルーSM(26150)等の顔料又
は染料等の着色剤が含有されていてもよい。尚、ここ
で、前記の括弧内の数字はカラーインデックス(C.
I.)を意味する。
【0058】本発明のポジ型感光性組成物における前記
着色剤の含有割合は、0〜50重量%であるのが好まし
く、0.5〜30重量%であるのが更に好ましく、1〜
20重量%であるのが特に好ましい。
【0059】本発明のポジ型感光性組成物には、前記成
分以外に、例えば、塗布性改良剤、現像性改良剤、密着
性改良剤、感度改良剤、感脂化剤等の通常用いられる各
種の添加剤が更に、好ましくは10重量%以下、更に好
ましくは5重量%以下の範囲で含有されていてもよい。
【0060】本発明の前記ポジ型感光性組成物は、通
常、前記各成分を適当な溶媒に溶解した溶液として支持
体表面に塗布した後、加熱、乾燥することにより、支持
体表面に感光性組成物層が形成されたポジ型感光性平版
印刷版とされる。
【0061】ここで、その溶媒としては、使用成分に対
して十分な溶解度を持ち、良好な塗膜性を与えるもので
あれば特に制限はないが、例えば、メチルセロソルブ、
エチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテート、エチ
ルセロソルブアセテート等のセロソルブ系溶媒、プロピ
レングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコ
ールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブ
チルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテ
ルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテ
ルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテ
ルアセテート、ジプロピレングリコールジメチルエーテ
ル等のプロピレングリコール系溶媒、酢酸ブチル、酢酸
アミル、酪酸エチル、酪酸ブチル、ジエチルオキサレー
ト、ピルビン酸エチル、エチル−2−ヒドロキシブチレ
ート、エチルアセトアセテート、乳酸メチル、乳酸エチ
ル、3−メトキシプロピオン酸メチル等のエステル系溶
媒、ヘプタノール、ヘキサノール、ジアセトンアルコー
ル、フルフリルアルコール等のアルコール系溶媒、シク
ロヘキサノン、メチルアミルケトン等のケトン系溶媒、
ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メ
チルピロリドン等の高極性溶媒、酢酸、あるいはこれら
の混合溶媒、更にはこれらに芳香族炭化水素を添加した
もの等が挙げられる。溶媒の使用割合は、感光性組成物
の総量に対して、通常、重量比で1〜20倍程度の範囲
である。
【0062】又、その塗布方法としては、従来公知の方
法、例えば、回転塗布、ワイヤーバー塗布、ディップ塗
布、エアーナイフ塗布、ロール塗布、ブレード塗布、及
びカーテン塗布等を用いることができる。塗布量は用途
により異なるが、乾燥膜厚として、通常、0.3〜7μ
m、好ましくは0.5〜5μm、特に好ましくは1〜3
μmの範囲とする。尚、その際の乾燥温度としては、例
えば、30〜170℃程度、好ましくは40〜150℃
程度が採られる。
【0063】尚、本発明の効果を一層確実ならしめるた
めに、例えば、40〜100℃程度、好ましくは40〜
70℃程度の温度で、1分〜50時間程度、好ましくは
30分〜20時間程度の加熱処理を施すことが好まし
い。
【0064】又、その支持体としては、アルミニウム、
亜鉛、銅、鋼等の金属板、アルミニウム、亜鉛、銅、
鉄、クロム、ニッケル等をメッキ又は蒸着した金属板、
紙、樹脂を塗布した紙、アルミニウム等の金属箔を貼着
した紙、プラスチックフィルム、親水化処理したプラス
チックフィルム、及びガラス板等が挙げられる。中で、
好ましいのはアルミニウム板であり、塩酸又は硝酸溶液
中での電解エッチング又はブラシ研磨による砂目立て処
理、硫酸溶液中での陽極酸化処理、及び必要に応じて封
孔処理等の表面処理が施されたアルミニウム板がより好
ましい。又、支持体表面の粗さとしては、JIS B0
601に規定される平均粗さRa で、通常、0.3〜
1.0μm、好ましくは0.4〜0.8μm程度とす
る。
【0065】本発明でのポジ型感光性組成物層を画像露
光する光源としては、主として、HeNeレーザー、ア
ルゴンイオンレーザー、YAGレーザー、HeCdレー
ザー、半導体レーザー、ルビーレーザー等のレーザー光
源が挙げられるが、特に、光を吸収して発生した熱によ
り画像形成させる場合には、650〜1300nmの近
赤外レーザー光線を発生する光源が好ましく、例えば、
ルビーレーザー、YAGレーザー、半導体レーザー、L
ED等の固体レーザーを挙げることができ、特に、小型
で長寿命な半導体レーザーやYAGレーザーが好まし
い。これらの光源により、通常、走査露光した後、現像
液にて現像し画像が形成される。
【0066】尚、レーザー光源は、通常、レンズにより
集光された高強度の光線(ビーム)として感光性組成物
層表面を走査するが、それに感応する本発明での感光性
組成物層の感度特性(mJ/cm2 )は受光するレーザ
ービームの光強度(mJ/s・cm2 )に依存すること
がある。ここで、レーザービームの光強度は、光パワー
メーターにより測定したレーザービームの単位時間当た
りのエネルギー量(mJ/s)を感光性組成物層表面に
おけるレーザービームの照射面積(cm2 )で除するこ
とにより求めることができる。レーザービームの照射面
積は、通常、レーザーピーク強度の1/e2 強度を越え
る部分の面積で定義されるが、簡易的には相反則を示す
感光性組成物を感光させて測定することもできる。
【0067】本発明において、光源の光強度としては、
2.0×106 mJ/s・cm2 以上とすることが好ま
しく、1.0×107 mJ/s・cm2 以上とすること
が特に好ましい。光強度が前記範囲であれば、本発明で
のポジ型感光性組成物層の感度特性を向上させ得る、走
査露光時間を短くすることができ実用的に大きな利点と
なる。
【0068】本発明の前記ポジ型感光性平版印刷版を画
像露光したポジ型感光体の現像に用いる現像液として
は、例えば、珪酸ナトリウム、珪酸カリウム、珪酸リチ
ウム、珪酸アンモニウム、メタ珪酸ナトリウム、メタ珪
酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸
化リチウム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸
カリウム、第二燐酸ナトリウム、第三燐酸ナトリウム、
第二燐酸アンモニウム、第三燐酸アンモニウム、硼酸ナ
トリウム、硼酸カリウム、硼酸アンモニウム等の無機ア
ルカリ塩、モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメ
チルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリ
エチルアミン、モノイソプロピルアミン、ジイソプロピ
ルアミン、モノブチルアミン、モノエタノールアミン、
ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソ
プロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン等の有
機アミン化合物の0.1〜5重量%程度の水溶液からな
るアルカリ現像液を用いる。中で、無機アルカリ塩であ
る珪酸ナトリウム、珪酸カリウム等のアルカリ金属の珪
酸塩が好ましい。尚、現像液には、必要に応じて、アニ
オン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、両性界面活
性剤等の界面活性剤や、アルコール等の有機溶媒を加え
ることができる。
【0069】尚、現像は、浸漬現像、スプレー現像、ブ
ラシ現像、超音波現像等により、通常、好ましくは10
〜50℃程度、特に好ましくは15〜45℃程度の温度
でなされる。
【0070】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の
実施例に限定されるものではない。
【0071】実施例1〜12、比較例1 アルミニウム板(厚さ0.24mm)を、5重量%の水
酸化ナトリウム水溶液中で60℃で1分間脱脂処理を行
った後、0.5モル/リットルの濃度の塩酸水溶液中
で、温度25℃、電流密度60A/dm2 、処理時間3
0秒の条件で電解エッチング処理を行った。次いで5重
量%の水酸化ナトリウム水溶液中で60℃、10秒間の
デスマット処理を施した後、20重量%硫酸溶液中で、
温度20℃、電流密度3A/dm2 、処理時間1分の条
件で陽極酸化処理を行った。更に、80℃の熱水で20
秒間熱水封孔処理を行い、平版印刷版支持体用のアルミ
ニウム板を作製した。
【0072】得られたアルミニウム板支持体表面に、
(A)成分として前記具体例(II-9)で示したインドール
系色素3重量部、(B)成分として、フェノール:m−
クレゾール:p−クレゾールの混合割合がモル比で5
0:30:20の混合フェノール類と、ホルムアルデヒ
ドとの重縮合体からなり、重量平均分子量9,400の
ノボラック樹脂(住友デュレズ社製「SK−188」)
100重量部、(C)成分として表1に示すフェノール
性水酸基含有化合物を表1に示す量、及び、クリスタル
バイオレットラクトン3重量部を、メチルセロソルブ1
000重量部に溶解した塗布液をワイヤーバーを用いて
塗布し、85℃で2分間乾燥させた後、55℃で安定化
させることにより、塗膜量2.4g/m2 のポジ型感光
性組成物層を有するポジ型感光性平版印刷版を作製し
た。
【0073】得られたポジ型感光性平版印刷版を回転ド
ラムに取り付け、ドラムを回転させながら、黄色灯下
で、波長830nm、出力40mWの半導体レーザー
(アプライドテクノ社製)を25μmのビームスポット
径にて照射することにより走査露光し、次いで、アルカ
リ現像液(コニカ社製「SDR−1」の6倍希釈液)に
28℃で30秒浸漬した後、水洗し現像を行った。
【0074】得られたポジ画像が25μm幅を与えると
きのドラムの最大回転数から感度をエネルギー値(mJ
/cm2 )として求め、以下の基準で感度を評価し、結
果を表1に示した。
【0075】 A:エネルギー値100mJ/cm2 以下 B:エネルギー値100mJ/cm2 超過、120mJ
/cm2 以下 C:エネルギー値120mJ/cm2 超過、140mJ
/cm2 以下 D:エネルギー値140mJ/cm2 超過、160mJ
/cm2 以下 E:エネルギー値160mJ/cm2 超過
【0076】更に、得られたポジ画像について、非露光
部における現像前後の反射濃度を反射濃度計(マクベス
社製「RD−514」)を用いて測定し、感光性組成物
層形成前の支持体表面の反射濃度の値を差引いたそれぞ
れの値の比から残膜率を求め、以下の基準で評価し、結
果を表1に示した。
【0077】 A:残膜率0.95以上 B:残膜率0.90以上、0.95未満 C:残膜率0.80以上、0.90未満 D:残膜率0.70以上、0.80未満 E:残膜率0.70未満
【0078】
【表1】
【0079】尚、前記で得られたポジ型感光性平版印刷
版は、白色蛍光灯(三菱電機社製36W白色蛍光灯「ネ
オルミスーパーFLR40S−W/M/36」)の40
0ルクスの光強度照射下に10時間放置した後、前記と
同様の現像処理を行った場合、いずれの実施例及び比較
例においても実質的な膜減りはなく、白色蛍光灯下にお
ける取扱性は良好であった。
【0080】実施例13〜16、比較例2 前記実施例で用いたと同じアルミニウム板支持体表面
に、(A)成分として前記実施例で用いたと同じインド
ール系色素4重量部、(B)成分として前記実施例で用
いたと同じノボラック樹脂100重量部、(C)成分と
して表2に示すフェノール性水酸基含有化合物を表2に
示す量、及び、クリスタルバイオレットラクトン10重
量部を、シクロヘキサノン1200重量部に溶解した塗
布液を用いた外は、前記実施例と同様にしてポジ型感光
性平版印刷版を作製した。
【0081】得られたポジ型感光性平版印刷版につき、
波長830nmの半導体レーザーを光源とする露光装置
(クレオ社製、「Trend Setter 3244
T」)を用いて各種の露光エネルギーで200線、1〜
99%の網点画像を画像露光し、次いで、アルカリ現像
液(富士写真フィルム社製「DP−4」の8倍希釈液)
に28℃で30秒浸漬した後、水洗し現像を行うことに
より、1〜99%の網点画像を再現させた印刷版を作製
し、そのときの感度を3%の網点が再現する露光エネル
ギー量として求め、結果を表2に示した。
【0082】
【表2】
【0083】
【発明の効果】本発明によれば、紫外線領域の光に対し
ては感応せず、白色蛍光灯下における取扱性に優れると
共に、近赤外線領域の光に対して感応し、感度、及び画
像部と非画像部とのコントラストに優れ、画像部の残膜
率も十分に保持されるポジ型感光性組成物及びポジ型感
光性平版印刷版を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H025 AA00 AA01 AA04 AB03 AB09 AC08 AD03 CB29 CC11 CC13 CC20 FA10 FA17 2H096 AA06 BA11 EA04 EA23 GA08

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の(A)成分、(B)成分、及び
    (C)成分を含有してなることを特徴とするポジ型感光
    性組成物。 (A)画像露光光源の光を吸収して熱に変換する光熱変
    換物質 (B)ノボラック樹脂 (C)(B)成分のノボラック樹脂を構成するフェノー
    ル類とは異なるフェノール性水酸基含有化合物
  2. 【請求項2】 (C)成分が分子量1,500未満のも
    のである請求項1に記載のポジ型感光性組成物。
  3. 【請求項3】 (A)成分が近赤外線吸収能を有するシ
    アニン系色素である請求項1又は2に記載のポジ型感光
    性組成物。
  4. 【請求項4】 三成分の合計量に対する各成分の含有割
    合が、(A)成分0.1〜30重量%、(B)成分30
    〜99.4重量%、(C)成分0.5〜40重量%であ
    る請求項1乃至3のいずれかに記載のポジ型感光性組成
    物。
  5. 【請求項5】 支持体表面に、請求項1乃至4のいずれ
    かに記載のポジ型感光性組成物の層が形成されてなるこ
    とを特徴とするポジ型感光性平版印刷版。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2015137294A1 (ja) * 2014-03-10 2015-09-17 日本化薬株式会社 フェノール樹脂、フェノール樹脂混合物、エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物およびそれらの硬化物

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