JP2000240650A - 超電導磁気軸受 - Google Patents

超電導磁気軸受

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JP2000240650A JP11043826A JP4382699A JP2000240650A JP 2000240650 A JP2000240650 A JP 2000240650A JP 11043826 A JP11043826 A JP 11043826A JP 4382699 A JP4382699 A JP 4382699A JP 2000240650 A JP2000240650 A JP 2000240650A
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superconducting
magnetic bearing
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    • F16C32/0436Passive magnetic bearings with a conductor on one part movable with respect to a magnetic field, e.g. a body of copper on one part and a permanent magnet on the other part
    • F16C32/0438Passive magnetic bearings with a conductor on one part movable with respect to a magnetic field, e.g. a body of copper on one part and a permanent magnet on the other part with a superconducting body, e.g. a body made of high temperature superconducting material such as YBaCuO
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 超電導体を効果的に冷却して、磁気浮上力の
低下を防止できる超電導磁気軸受を提供する。 【解決手段】 超電導磁気軸受5は、固定部分2に対し
て回転体3を非接触状態に浮上させて回転支持するもの
であり、固定部分2側に設けられた超電導体部10と、超
電導体部10に対向するように回転体3側に設けられた永
久磁石部11とを備えている。超電導体部10は、内部を冷
却流体が循環させられる冷却容器17と、冷却容器17内に
配置された超電導体18とを備えている。永久磁石部11
は、冷却容器17の壁19dを介して超電導体18に対向する
ように配置された永久磁石15を備えている。永久磁石15
に対向する冷却容器17の壁19dと超電導体18との間に、
冷却流体が通る冷却流体流通空間25が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、たとえば高速回
転を必要とする流体機械や工作機械、または余剰電力を
フライホイールの回転運動エネルギに変換して貯蔵する
電力貯蔵装置などに適用される超電導磁気軸受に関す
る。さらに詳しくは、超電導体と永久磁石を使用して、
固定部分に対して回転体を非接触状態に浮上させて回転
支持する超電導磁気軸受に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の超電導磁気軸受は、固定部分側
に設けられた超電導体部と、この超電導体部に対向する
ように回転体側に設けられた永久磁石部とを備えてい
る。超電導体部は、内部を液体窒素などの冷却流体が循
環させられる冷却容器と、この冷却容器内に配置された
超電導体とを備えている。永久磁石部は、冷却容器の壁
を介して超電導体に対向するように配置された永久磁石
を備えている。超電導磁気軸受による磁気浮上力を高め
るためには、超電導体と永久磁石との間隔をできるだけ
小さくする必要がある。このため、従来は、永久磁石と
これに対向する冷却容器の壁との間隔をできるだけ小さ
くし、この壁の厚さをできるだけ小さくし、この壁の内
面に密着するように超電導体を配置している。そして、
超電導体の永久磁石側の面以外の面と冷却容器の壁との
間を流通する冷却流体により超電導体を冷却している。
【0003】ところで、上記のような超電導磁気軸受で
は、永久磁石が回転体とともに回転することにより、超
電導体の表面は磁場変化を受ける。これは、永久磁石の
磁束密度のむらおよび回転体の回転振れによる磁束密度
の変化が原因である。そして、この磁場変化により超電
導体の遮蔽電流が変化し、超電導体表面での交流損失が
発生する。これにより、超電導体は発熱する。ところ
が、超電導体の永久磁石側の面は冷却容器の壁に密着し
ていて、これを冷却流体で直接冷却できないので、超電
導体の発熱を除去することができず、超電導体の温度が
若干上昇する。このため、超電導体の臨界電流密度が低
下して、超電導体の磁気力が低下してしまう。その結
果、超電導磁気軸受の特性である磁気浮上力が低下した
り、回転損失が増加したりする。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この発明の目的は、上
記の問題を解決し、超電導体を効果的に冷却して、磁気
浮上力の低下を防止できる超電導磁気軸受を提供するこ
とにある。
【0005】
【課題を解決するための手段および発明の効果】この発
明による超電導磁気軸受は、固定部分に対して回転体を
非接触状態に浮上させて回転支持する超電導磁気軸受で
あって、前記固定部分側に設けられた超電導体部と、こ
の超電導体部に対向するように前記回転体側に設けられ
た永久磁石部とを備えており、前記超電導体部が、内部
を冷却流体が循環させられる冷却容器と、この冷却容器
内に配置された超電導体とを備え、前記永久磁石部が、
前記冷却容器の壁を介して前記超電導体に対向するよう
に配置された永久磁石を備えている超電導磁気軸受にお
いて、前記永久磁石に対向する前記冷却容器の壁と前記
超電導体との間に、冷却流体が通る冷却流体流通空間が
形成されていることを特徴とするものである。
【0006】冷却流体流通空間を通る冷却流体により、
超電導体の永久磁石側の面が直接冷却される。このた
め、超電導体の発熱を防止し、磁気浮上力の低下や回転
損失の増加を抑制することができる。
【0007】たとえば、前記冷却流体流通空間に、前記
冷却容器に対して前記超電導体を保持する間隔保持部材
が設けられている。
【0008】間隔保持部材としては、適度な弾性を有す
るばね状のものが望ましい。ばね状の間隔保持部材とし
て、たとえば、波状に整形したリング、薄肉の円筒など
が用いられる。また、冷却容器の壁の内面に複数の突起
を形成して間隔保持部材とすることができる。
【0009】ばね状の間隔保持部材を用いると、そのダ
ンピング効果により、危険速度での回転体の振動を抑制
することができる。また、間隔保持部材により、冷却容
器と超電導体との熱収縮率の差を吸収することができ
る。
【0010】たとえば、前記永久磁石に対向する前記冷
却容器の壁と前記超電導体との間、および前記冷却容器
の反対側の壁と前記超電導体との間に、冷却流体が通る
冷却流体流通空間がそれぞれ形成されている。
【0011】この場合、超電導体は、その両側の冷却流
体流通空間を通る冷却流体により冷却される。
【0012】たとえば、前記2つの冷却流体流通空間の
少なくともいずれか一方に前記冷却容器に対して前記超
電導体を保持する間隔保持部材が設けられている。
【0013】たとえば、前記超電導体部が、前記回転体
の軸方向に並べて配置された複数の冷却容器と、これら
各冷却容器内にそれぞれ配置された超電導体とを備えて
いる。
【0014】大型の超電導磁気軸受において、磁気浮上
力を大きくしようとすると、超電導体部および永久磁石
部を軸方向に長いものにしなければならない。しかし、
そうすると、超電導体が縦長のものになり、成形が困難
である。また、冷却容器も縦長になって、容積が大きく
なるため、超電導体の冷却が困難になる。
【0015】上記のように複数の冷却容器を軸方向に並
べると、それぞれの冷却容器をあまり大きくする必要が
ない。このため、超電導体を縦長のものにする必要がな
く、その成形が容易である。また、各冷却容器の容積も
大きくならず、超電導体を効果的に冷却することができ
る。さらに、超電導体部全体は軸方向に長いものになる
ため、磁気浮上力が大きくなる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
をフライホイール式電力貯蔵装置に適用した実施形態に
ついて説明する。
【0017】図1は、電力貯蔵装置の主要部を示してい
る。
【0018】図1に示すように、ハウジング(1)内の中
心に鉛直な固定軸(2)が固定され、その周囲に鉛直な円
筒状の回転体(3)が配置されている。ハウジング(1)は略
円筒状をなすものであり、その内部は、風損を防ぐた
め、真空状態に保持されている。図1には、ハウジング
(1)の頂壁と底壁だけが示されている。ハウジング(1)と
固定軸(2)により、固定部分が構成されている。回転体
(3)の外周には、余剰電力を回転運動エネルギに変換し
て貯蔵しておくためのフライホイール(4)が設けられて
いる。
【0019】固定軸(2)と回転体(3)との間に、運転時に
回転体(3)を軸方向(アキシアル方向)および径方向
(ラジアル方向)に非接触支持するための上下2組の超
電導磁気軸受(5)(6)、ならびに電力貯蔵時に回転体(3)
を高速回転させる電動機として電力取出し時に発電機と
して機能する内蔵型の発電兼用電動機(7)が設けられて
いる。以下、超電導磁気軸受を略して超電導軸受と呼ぶ
ことにする。電動機(7)は、固定軸(2)に設けられたステ
ータ部(7a)と、回転体(3)に設けられたロータ部(7b)と
から構成されている。
【0020】図示は省略したが、回転体(3)の外周とハ
ウジング(1)の周壁との間に、運転時に回転体(3)を径方
向に非接触支持するための上下2組の制御型ラジアル磁
気軸受、および起動時に回転体(3)を軸方向に非接触支
持しておくための制御型アキシアル磁気軸受が設けられ
ている。
【0021】ハウジング(1)の底壁に、超電導軸受(5)
(6)および磁気軸受による支持がなくなったときに回転
体(3)の下部を機械的に支持するためのタッチダウン軸
受(8)が設けられている。
【0022】上部超電導軸受(5)の構成の1例が、図2
に示されている。上下の超電導軸受(5)(6)は同様の構成
を有するので、以下、上部超電導軸受(5)について説明
する。
【0023】超電導軸受(5)は、固定軸(2)の上部外周部
に同心状に設けられた環状超電導体部(10)、および超電
導体部(10)に径方向に対向するように回転体(3)の内周
部に同心状に設けられた永久磁石部(11)よりなる。超電
導体部(10)は、上下2組の冷却ユニット(10a)(10b)より
構成されている。永久磁石部(11)は、2組の冷却ユニッ
ト(10a)(10b)にそれぞれ対応する上下2組の永久磁石ユ
ニット(11a)(11b)より構成されている。固定軸(2)の外
周にフランジ(14)が固定され、その上に、2組の冷却ユ
ニット(10a)(10b)が上下方向すなわち軸方向に並べて固
定されている。フランジ(14)は、好ましくは、FRP
(繊維強化プラスチックス)など、断熱性を有する非磁
性材料で作られる。上下の冷却ユニット(10a)(10b)は同
様の構成を有し、上下の永久磁石ユニット(11a)(11b)は
同様の構成を有するので、以下、上側の冷却ユニット(1
0a)および永久磁石ユニット(11a)について説明する。
【0024】回転体(3)の内周に上下複数の環状永久磁
石(15)が上下複数の環状鉄製ヨーク(16)を介して配置さ
れ、これにより永久磁石ユニット(11a)が形成されてい
る。たとえば、各永久磁石(15)は軸方向の両端部に磁極
を有し、上下に隣接する永久磁石(15)の対向する磁極が
同極性となるように配置されており、ヨーク(16)が磁極
となる。また、永久磁石(15)は回転体(3)と同心状に配
置され、回転体(3)の回転軸心の周囲における永久磁石
(15)の磁束分布が回転体(3)の回転によって変化しない
ようになされている。
【0025】冷却ユニット(10a)は、冷却流体が循環さ
せられる環状の冷却容器(クライオスタット)(17)と、
容器(17)内に配置された環状の第2種超電導体(18)とを
備えている。冷却流体は、好ましくは、液体であり、こ
の例では液体窒素が用いられる。冷却容器(17)は、固定
軸(2)と同心状に配置されている。容器(17)は、上面が
開口した環状の容器本体(19)と、その上面を塞ぐ蓋(20)
とから構成され、容器(17)の内部に、軸線を通る断面形
状が長方形状の冷却空間が形成されている。容器(17)
は、好ましくは、FRPなど、断熱性を有する非磁性材
料で作られる。容器本体(19)および蓋(20)の円周方向の
1箇所に、径方向内側に膨出した膨出部(19a)(20a)が設
けられている。容器本体(19)内部の内周壁(19b)と底壁
(19c)との境界部に、膨出部(19a)に対応する部分を除い
て、略環状の突起(21)が一体に形成されている。容器本
体(19)内部の外周壁(19d)と底壁(19c)との境界部を周方
向に等分する複数箇所に、突起(22)が一体に形成されて
いる。容器本体(19)の内周壁(19b)内面に近接する蓋(2
0)の内面に、膨出部(20a)に対応する部分を除いて、略
環状の突起(23)が一体に形成されている。容器本体(19)
の外周壁(19d)内面に近接する蓋(20)の内面を周方向に
等分する複数箇所に、突起(24)が一体に形成されてい
る。
【0026】超電導体(18)は、鉛直円筒状をなす。超電
導体(18)の内径は容器本体(19)の内周壁(19b)の外径よ
り大きく超電導体(18)の外径は容器本体(19)の外周壁(1
9d)の内径よりわずかに小さい。超電導体(18)は容器(1
7)内に同心状に配置され、超電導体(18)の外周部が容器
本体(19)の外周側の突起(22)と蓋(20)の外周側の突起(2
4)との間に挟まれ、これにより、超電導体(18)が軸方向
に移動しないようになっている。超電導体(18)の外周面
と容器本体(19)の外周壁(19d)との間、および超電導体
(18)の内周面と容器本体(19)の内周壁(19b)との間に、
それぞれ、液体窒素が通る冷却流体流通空間(25)(26)が
形成されている。
【0027】永久磁石ユニット(11a)と容器本体(19)の
外周壁(19d)との径方向の間隔、外周壁(19d)の径方向の
厚み、外側の流通空間(25)の径方向の間隔の寸法の1例
を挙げると、それぞれ、1mm、1mm、0.5mmで
ある。なお、図面には、これらを実際より大きく表わし
ている。
【0028】各流通空間(25)(26)に、それぞれ、超電導
体(18)を径方向に保持する間隔保持部材(27)(28)が設け
られている。図3に詳細に示すように、各保持部材(27)
(28)は、円筒状の基部(27a)(28a)を円周方向に等分する
複数箇所に全高にわたる波形の突条(27b)(28b)が一体に
形成された波状のリングよりなる。これらの保持部材(2
7)(28)は、好ましくは、FRPなど、断熱性を有する非
磁性材料で作られる。外側の保持部材(27)は、容器本体
(19)の外周側の突起(22)と蓋(20)の外周側の突起(24)の
間に挟まれて、軸方向に支持されている。内側の保持部
材(28)は、容器本体(19)の内周側の突起(21)と蓋(20)の
内周側の突起(23)の間に挟まれて、軸方向に支持されて
いる。外側の保持部材(27)では、基部(27a)が容器本体
(19)の外周壁(19d)の内面に密着し、突条(27b)の頂部が
超電導体(18)の外周面に接触する。内側の保持部材(28)
では、基部(28a)が容器本体(19)の内周壁(19b)の内面に
密着し、突条(28b)の頂部が超電導体(18)の内周面に接
触する。
【0029】超電導体(18)は、たとえばイットリウム系
超電導体、たとえばYBa2Cu37-xからなるバルクの
内部に常電導粒子(Y2BaCu)を均一に混在させたも
のからなり、第2種超電導状態が出現する環境下におい
て、永久磁石(15)から発せられる磁束侵入を拘束する性
質を有するものである。そして、超電導体(18)は、上記
のように配置されることにより、永久磁石(15)の磁束が
所定量侵入する離隔位置であってかつ回転体(3)の回転
によって侵入磁束の分布が変化しない位置に配置されて
いる。
【0030】冷却用流体供給管(29)および同排出管(30)
が容器(17)の蓋(20)の膨出部(20a)に貫通状に固定さ
れ、供給管(29)の一端が容器本体(19)の膨出部(19a)内
の下部に位置し、排出管(30)の一端が膨出部(19a)内の
上部に位置している。供給管(29)および排出管(30)の他
端側は、ハウジング(1)を貫通して、図示しない冷却装
置に接続されている。そして、この冷却装置により、次
のように、液体窒素が容器(17)内を循環させられ、容器
(17)内に満たされる液体窒素により超電導体(18)が冷却
される。
【0031】冷却装置から出た液体窒素は、供給管(29)
を通って容器本体(19)の膨出部(19a)の下部に入り、容
器(17)内に満たされる。そして、容器(17)内の液体窒素
が、膨出部(19a)内の上部から排出管(30)に入り、冷却
装置に戻される。容器(17)内において、超電導体(18)の
上下の空間および超電導体(18)の内外の流通空間(26)(2
5)を通る液体窒素により、超電導体(18)のほぼ全面が直
接冷却されるので、超電導体(18)を効率良く冷却するこ
とができる。液体窒素の一部は、容器(17)内を循環して
いる間に気化して窒素ガスとなり、その一部は容器(17)
内の上部に溜まる。しかし、窒素ガスの層の最下部が排
出管(30)の下端の高さまで下がると、窒素ガスは排出管
(30)に入って排出されるため、窒素ガスは排出管(30)の
下端より下方に溜まることはない。すなわち、窒素ガス
は、排出管(30)の下端より上方の容器(17)内の最上部の
わずかな部分に溜まるだけである。そして、排出管(30)
の下端が超電導体(18)の最上部とほぼ同じ高さに位置し
ているので、超電導体(18)の周囲には窒素ガスは溜まら
ない。このため、超電導体(18)の周囲には液体窒素だけ
が充満し、超電導体(18)は常に液体窒素によって完全に
冷却され、良好な超電導状態が得られる。
【0032】下側の冷却ユニット(10b)および永久磁石
ユニット(11b)において、上側のものと同じ部分には同
一の符号を付している。下側の冷却ユニット(10b)の容
器(17)はフランジ(14)の上に同心状に固定され、その上
に上側の冷却ユニット(10a)の容器(17)が同心状に固定
されている。好ましくは、上下の容器本体(19)の膨出部
(19a)は互いに対称位置に配置される。
【0033】下部超電導軸受(6)において、上部超電導
軸受(5)と同じ部分には同一の符号を付している。下部
超電導軸受(6)では、供給管(29)および排出管(30)は固
定軸(2)の中心に形成された穴(31)に通され、途中で分
岐して容器(17)に導かれている。
【0034】上記の電力貯蔵装置は、たとえば、次のよ
うにして起動される。
【0035】まず、ラジアル磁気軸受およびアキシアル
磁気軸受を作動状態にし、回転体(1)を径方向および軸
方向に非接触支持して、所定の運転位置に浮上させる。
次に、各超電導軸受(5)(6)の容器(17)内に液体窒素を供
給し、超電導体(18)を所定の温度まで冷却して第2種超
電導状態を出現する超電導状態に保持する。このよう
に、永久磁石(15)から発せられる磁束がその内側に位置
する超電導体(18)の内部に侵入している状態で、超電導
体(18)を冷却(磁場冷却)して第2種超電導状態にする
と、超電導体(18)の内部に侵入していた磁束の多くがそ
のまま超電導(18)の内部のピン止め点にピン止めされ
て、超電導体(18)の内部に拘束される。次に、アキシア
ル磁気軸受を非作動状態にする。これにより、回転体
(3)の重量が超電導磁気軸受(5)(6)によって支持され、
回転体(3)は超電導磁気軸受(5)(6)とラジアル磁気軸受
により運転位置に非接触支持されるので、電動機を駆動
して、回転体(3)を高速回転させる。このとき、超電導
体(18)に侵入した磁束は、磁束分布が回転体(3)の回転
軸心に対して均一で不変である限り、理想的には回転を
妨げる抵抗とはならない。
【0036】図4は、外側の容器本体(19)の外周壁(19
d)と超電導体(18)との間の間隔保持部材の変形例を示し
ている。この保持部材(32)は、軸とハウジングの締結や
ハウジングに対する転がり軸受の軌道輪の固定などのた
めに使用されるトレランスリングをそのまま用いたもの
であり、円筒状の基部(32a)を周方向に等分する複数箇
所が内側に切り起こされて、軸方向にのびる波形の突起
(32b)が形成されている。
【0037】図5は、間隔保持部材の他の変形例を示し
ている。この場合、間隔保持部材(33)は小径で薄肉の円
筒より構成されている。容器本体(19)の外周壁(19d)の
内周面を周方向に等分する複数箇所に上下方向にのびる
浅い円弧状のみぞ(34)が形成されており、保持部材(33)
の一部がこのみぞ(34)にはめられ、反対側の部分が超電
導体(18)の外周面に接触している。
【0038】図6は、間隔保持部材のさらに他の変形例
を示している。この場合、容器本体(19)の外周壁(19d)
の内面を周方向に等分する複数箇所に上下方向にのびる
突条が一体に形成されて、間隔保持部材(35)となってお
り、その内側の縁部が超電導体(18)の外周面に接触して
いる。
【0039】図5および図6の場合において、内側の冷
却流体流通空間(26)に、上記と同様の間隔保持部材(28)
を設けることができる。なお、この保持部材(28)を設け
ない場合は、容器(17)内に突起(21)を形成する必要はな
い。
【0040】電力貯蔵装置の各部の構成は、上記実施形
態のものに限らず、適宜変更可能である。
【0041】上記実施形態では、上下2組の超電導軸受
(5)(6)により回転体(3)の上下2箇所が支持されている
が、超電導軸受は1組だけ設けられることもある。
【0042】上記実施形態では、超電導軸受(5)(6)が上
下2組の冷却ユニット(10a)(10b)および永久磁石ユニッ
ト(11a)(11b)で構成されているが、超電導軸受は3組以
上の冷却ユニットおよび永久磁石ユニットで構成される
こともあるし、1組の冷却ユニットおよび永久磁石ユニ
ットだけで構成されることもある。なお、超電導軸受の
超電導体部が上下複数の冷却ユニットに分かれている場
合でも、永久磁石部は必ずしも複数組の冷却ユニットに
分ける必要はない。
【0043】上記実施形態では、冷却用流体として液体
窒素が用いられているが、液体窒素以外の流体を用いる
こともできる。
【0044】上記実施形態では、超電導体部(10)と永久
磁石部(11)が径方向(水平方向)に対向しているが、こ
の発明は、超電導体部と永久磁石部が軸方向(上下方
向)に対向する形式の超電導磁気軸受にも適用すること
ができる。
【0045】超電導磁気軸受には、冷却により第1種超
電導状態を出現する第1種超電導体を使用し、第1種超
電導体の第1種超電導状態における完全反磁性現象(マ
イスナー効果)を利用して回転体を非接触支持するもの
もあるが、この発明は、このような第1種超電導体を使
用した超電導磁気軸受にも適用することができる。
【0046】さらに、この発明の超電導磁気軸受は、電
力貯蔵装置以外の装置に用いることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明の実施形態を示す電力貯蔵装
置の主要部の概略縦断面図である。
【図2】図2は、図1の上部超電導磁気軸受の部分を拡
大して示す概略縦断面図である。
【図3】図3は、図2の上部超電導磁気軸受の一部を拡
大して示す水平断面図である。
【図4】図4は、間隔保持部材の変形例を示す斜視図で
ある。
【図5】図5は、間隔保持部材の他の変形例を示す図3
相当の図面である。
【図6】図6は、間隔保持部材のさらに他の変形例を示
す図3相当の図面である。
【符号の説明】
(1) ハウジング (2) 固定軸 (3) 回転体 (5)(6) 超電導磁気軸受 (10) 超電導体部 (10a)(10b) 冷却ユニット (11) 永久磁石部 (11a)(11b) 永久磁石ユニット (15) 永久磁石 (17) 冷却容器 (18) 超電導体 (19) 容器本体 (19b) 内周壁 (19d) 外周壁 (25)(26) 冷却流体流通空間 (27)(28)(32)(33)(34) 間隔保持部材

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固定部分に対して回転体を非接触状態に浮
    上させて回転支持する超電導磁気軸受であって、前記固
    定部分側に設けられた超電導体部と、この超電導体部に
    対向するように前記回転体側に設けられた永久磁石部と
    を備えており、前記超電導体部が、内部を冷却流体が循
    環させられる冷却容器と、この冷却容器内に配置された
    超電導体とを備え、前記永久磁石部が、前記冷却容器の
    壁を介して前記超電導体に対向するように配置された永
    久磁石を備えている超電導磁気軸受において、 前記永久磁石に対向する前記冷却容器の壁と前記超電導
    体との間に、冷却流体が通る冷却流体流通空間が形成さ
    れていることを特徴とする超電導磁気軸受。
  2. 【請求項2】前記冷却流体流通空間に、前記冷却容器に
    対して前記超電導体を保持する間隔保持部材が設けられ
    ていることを特徴とする請求項1の超電導磁気軸受。
  3. 【請求項3】前記永久磁石に対向する前記冷却容器の壁
    と前記超電導体との間、および前記冷却容器の反対側の
    壁と前記超電導体との間に、冷却流体が通る冷却流体流
    通空間がそれぞれ形成されていることを特徴とする請求
    項1の超電導磁気軸受。
  4. 【請求項4】前記2つの冷却流体流通空間の少なくとも
    いずれか一方に前記冷却容器に対して前記超電導体を保
    持する間隔保持部材が設けられていることを特徴とする
    請求項3の超電導磁気軸受。
  5. 【請求項5】前記超電導体部が、前記回転体の軸方向に
    並べて配置された複数の冷却容器と、これら各冷却容器
    内にそれぞれ配置された超電導体とを備えていることを
    特徴とする請求項1〜4のいずれか1項の超電導磁気軸
    受。
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JP2004531997A (ja) * 2000-10-09 2004-10-14 シーメンス アクチエンゲゼルシヤフト ロータとロータを無接触で支持する磁気軸受を備える装置
KR101444779B1 (ko) 2011-11-28 2014-09-30 두산중공업 주식회사 초전도 베어링을 적용한 초전도 회전기 및 초전도 베어링의 냉각시스템
JP2019520033A (ja) * 2016-06-11 2019-07-11 カーソン、アビゲイルCARSON, Abigail 回転質量エネルギー貯蔵体

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