JP2000240409A - ロッカーアーム本体 - Google Patents
ロッカーアーム本体Info
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Abstract
いて、強度があり、バルブステムにて安定して案内で
き、しかも設計の自由度が高いこと。 【解決手段】天壁部13と第1及び第2の側壁部11,
12とで、下向きに開放する溝形部27を構成し、バル
ブステム9の上端を受ける。第1及び第2の側壁部1
1,12の下端からプレス成形により内向きに折り曲げ
られた内向きフランジ22,23を設ける。内向きフラ
ンジ22,23の対向する端面24,25間で、バルブ
ステム9の上端10の左右相対移動を規制する。端面2
4,25間の距離dがバルブステム9の左右相対移動を
規制する幅となる。
Description
使用され、カムの駆動をバルブに伝えるロッカーアーム
の本体に関するものである。
燃機関の動弁系の慣性重量の低減化の要請があり、この
ため、ロッカーアームの軽量化が望まれているが、鍛造
や鋳造では、軽量化を達成するために薄肉の湾曲形状と
すること等の最適設計が困難であり、結局、軽量化が困
難であるという問題があった。また、鍛造や鋳造による
成形後の後加工等も煩雑であり、製造コストが高いとい
う問題もあった。
の本体を製造することが提案されている。例えば図11
に示すプレス成形されたロッカーアームの本体81で
は、一端にラッシュアジャスタ等を受けるピボット部8
2が形成され、他端にバルブステムを受ける下向きに開
く溝形部83が形成されている。また、中央部にオーバ
ーヘッドカムに係合するローラ84が軸支されている。
ドカムに係合するローラ84の軸方向長さよりもかなり
小さい。したがって、ロッカーアーム本体81の幅を一
定とした場合、溝形部83の内幅や広くなるため、バル
ブステムが左右にがたつき、脱落等を起こすおそれがあ
る。そこで、通例、図11に示すように、上記の溝形部
83の幅が狭くなるように絞り部85でロッカーアーム
本体81の幅を部分的に絞ってある。
の距離が短くなるほど、絞りの度合いが大きくなってプ
レス金型に無理な力が負荷される結果、金型の耐久性が
悪くなる。また、絞り度合いが大きいと、成形品に割れ
が生じる場合もある。したがって、このようなことが起
こらないような寸法設定が要求されることとなり、ロッ
カーアーム本体の設計が困難となる。
図12に示すように、一対の側壁93,94間に、折り
返された部分95,96を含む下向きに開く溝形部97
を設ける構造を採用したものがある(特開平4−259
611号公報)。この場合、ロッカーアーム本体の幅を
部分的に絞る必要はないが、溝形部97の内隅部がR状
をなし、バルブステムを受けるための平面を確保し難い
ので、バルブステムにて安定して案内することができな
いという問題がある。
あり、本発明の目的は強度がありバルブステムにて安定
して案内することができ、しかも設計の自由度が高いロ
ッカーアーム本体を提供することである。
の課題解決手段として、請求項1記載の発明の態様は、
天壁部と対向する一対の側壁部とを含み、バルブステム
を受けるために下向きに開放する溝形部と、上記対向す
る一対の側壁部の下端からプレス成形により内向きに折
り曲げられた一対のフランジとを備え、これら一対のフ
ランジの対向する端面同士の間で、バルブステムの左右
方向の相対移動を規制することを特徴とするものであ
る。
れる一対のフランジ間の距離を所望に設定することで、
ロッカーアーム本体の幅の制約を受けることなく、バル
ブステムの左右相対移動を規制する幅を所望に規定する
ことができる。その結果、バルブステムにて安定して支
持することができ、しかも、ロッカーアーム本体の幅を
部分的に絞るようなことが不要なので、全体の強度を確
保することができる。また、溝形部の入口はフランジで
狭められるものの、溝形部の内部は導入されるバルブス
テムに対して左右に余裕ができ、バルブステムにて安定
して支持するための十分な面積の平坦面を確保すること
ができる。
おいて、一対のフランジの長さを互いに異ならせてある
ことを特徴とするものである。本態様では、ロッカーア
ームの幅中心に対して、バルブステムの位置をオフセッ
トさせることが可能となり、設計の自由度が増す。
付図面を参照しつつ説明する。図1は本発明の第1の実
施の形態のロッカーアームの取り付け状態を示す概略図
である。図1を参照して、本ロッカーアーム1はカムフ
ォロワ型のロッカーアームであり、ロッカーアーム本体
2と、このロッカーアーム本体2の中央部に支軸3を介
して取り付けられ、カム20に係合するローラ4とを有
している。ロッカーアーム本体2は第1及び第2の端部
5,6を有している。第1の端部5は、内燃機関のシリ
ンダヘッド7から上方へ延びる支点としてのリフタポス
ト8の上に受容される。第2の端部6はバルブステム9
の上端10に係合している。
ち上げ方向(すなわちバルブを開放する方向)に付勢す
る圧縮コイルばねであり、17は圧縮コイルばね16を
保持するリテーナスプリングである。ロッカーアームの
斜視図である図2を参照して、ロッカーアーム本体2
は、プレス成形により折り曲げ形成されたものからな
り、相対向する第1及び第2の側壁部11,12と、こ
れらの側壁部11,12の上端縁同士を連結する天壁部
13とを有する下向きに開放する溝形状をなしている。
天壁部13の中央部にはローラ4の一部を外部に露出さ
せる開口部14を備えている。また、ロッカーアーム本
体2の第1の端部5において天壁部13の上方へ突出す
る凸部15が形成され、断面図である図3に示すよう
に、この凸部15の下面に、リフタポスト8を受ける凹
状の球面座21が形成さている。
側壁部11,12の略中央部には、ローラ4の支軸3を
受けるための支持孔22がそれぞれ形成されている。ロ
ッカーアーム本体2の第2の端部6では、第1の側壁部
11、第2の側壁部12及び天壁部13とで、バルブス
テム9の上端10を受けるために下向きに開いた溝形部
27が形成されている。
いては、第1及び第2の側壁部11,12の下端からプ
レス成形により内向きに略直角状に折り曲げられた一対
の内向きフランジ22,23が形成されている。図4に
示すように、バルブステム9の上端10は溝形部27内
に導入され、天壁部13により受けられると共に、左右
の内向きフランジ22,23の端面24,25同士の間
で、左右方向の移動を規制するようにしている。すなわ
ち、両端面24,25間の距離dが、バルブステム9の
左右方向の相対移動を規制する幅となる。
記の圧縮コイルばね16を貫通して上方へ延びている。
この圧縮コイルばね16は、バルブステム9を取り囲ん
だ状態でシリンダヘッド7とバルブステム9に取り付け
られた環状の上記リテーナスプリング17に当接してい
る。リテーナスプリング17の内周部には、バルブステ
ム9の周溝18に嵌め入れられた一対のコッタピン19
が、楔状に係合している。
オーバーヘッドカム20が回転すると、これにより、ロ
ッカーアーム1が揺動されてバルブステム9が長手方向
に動くときにバルブステム9の下方端に位置するバルブ
(図示せず)が開いたり、閉じたりするようになってい
る。リフタポスト8は油圧式のラッシュアジャスタのプ
ランジャにより構成されている。ラッシュアジャスタは
内部のオイルの働きにより、自動的にバルブクリアラン
スを調整するものである。バルブが開くときには、内部
のオイルがプランジャが下がらないように作用し、バル
ブが閉じるときには、内部のリターンスプング(図示せ
ず)の働きでプランジャが微小量上がり、バルブクリア
ランスがゼロになる。
本体2の幅の制約を受けることなく、バルブステム9の
左右移動を規制する幅(端面24,25間の幅dに相
当)を所望に規定することかできる。その結果、バルブ
ステム9を安定して支持することができ、しかも、ロッ
カーアーム本体2の幅を部分的に絞るようなことが不要
なので、全体の強度を確保できる。
22,23によって狭められるものの、溝形部27の内
奥部26では導入されるバルブステム9に対して左右に
余裕のある拡がった空間を確保することができるので、
バルブステム9により安定して支持されるための十分な
面積の平坦面を天壁部13に確保できる結果、バルブス
テム9による支持がより安定したものとなる。
のロッカーアーム本体の要部の断面図である。図5を参
照して、本第2の実施の形態が図4の実施の形態と異な
るのは、内向きフランジ22,23の長さを互いに異な
らせてあることである。本第2の実施の形態では、例え
ば内向きフランジ23を相対的に長くすることにより、
ロッカーアーム本体2の幅中心C1からオフセットした
位置C2で、バルブステム9を支持することができ、設
計の自由度が増す。
のロッカーアームの斜視図である。図6を参照して、本
第3の実施の形態が第1の実施の形態と異なるのは、下
記である。すなわち、第1の実施の形態のロッカーアー
ム本体2の基本形状は下向きに開いた溝形であるのに対
して、本第3の実施の形態のロッカーアーム本体2Aの
基本形状は、第1及び第2の側壁部11,12と底壁部
31がなす上向きに開いた溝形としてある。
は、底壁部31の上方へ突出する凸部32が形成され、
断面図である図7に示すように、この凸部32の下面
に、リフタポスト8を受ける凹状の球面座33が形成さ
ている。底壁部31の中央部にはローラ4を下方へ露出
させる開口部34が形成されている。図6及び図8を参
照して、また、ロッカーアーム本体2Aの第2の端部6
では、上向きに開いた第1の溝形部35と、下向きに開
いた第2の溝形部36が設けられている。
及び第2の側壁部11,12とこれらの側壁部11,1
2の下端縁同士を連結する底壁部31により溝形に構成
されている。第1及び第2の側壁部11,12はプレス
成形により底壁部31から略直角に折り曲げられたもの
である。また、第1及び第2の側壁部11,12は、プ
レス成形によりそれぞれ外側に折り返された第1及び第
2の折り返し壁37,38を含んでいる。これら第1及
び第2の側壁部11,12の外側面に沿いながら下方に
延びている。
上記第1の溝形部35の底壁部31により兼用される天
壁部39とによって、下向きに開放する上記第2の溝形
部36が構成されている。さらに、第1及び第2の側壁
部11,12に含まれる第1及び第2の折り返し壁3
7,38の下端からプレス成形により内向きに略直角状
に折り曲げられた一対の内向きフランジ40,41がそ
れぞれ形成されている。図8に示すように、バルブステ
ム9の上端10は第2の溝形部36内に導入され、天壁
部39により受けられると共に、左右の内向きフランジ
40,41の端面42,43同士の間で、左右方向の相
対移動を規制するようにしている。すなわち、両端面4
2,43間の距離dが、バルブステム9の左右方向の相
対移動を規制する幅となる。
施の形態と同様の作用効果を奏する。加えて、天壁部3
9を第1及び第2の側壁部11,12の高さ方向の中間
部の所望の位置に配置することにより、第2の溝形部3
6の深さを自在に設定することができる。すなわち、バ
ルブステム9の脱落を防止すために必要最小限の深さに
設定することも可能であり、バルブステム9の長尺化を
防止することが可能となる。
ーアームの斜視図である。図9を参照して、本第4の実
施の形態のロッカーアーム本体2Bでは、基本形状を第
1及び第2の側壁部11,12並びに底壁部31を有す
る上向きに開いた溝形とし、ロッカーアーム本体2の第
2の端部6において、第1及び第2の側壁部11,12
の上端に別部品からなる天壁部44を溶接により固定す
ることにより、バルブステムを受けるための下向きに開
いた溝形部45を構成した。46は溶接のビードであ
る。溝形部45において、第1及び第2の側壁部11,
12の下端に内向きフランジ22,23が設けられてい
るのは図2の実施の形態と同様である。
向きに開いた溝形を基本形状として採用しつつ、強度を
弱めるような絞りを設けることなくバルブステムを安定
して支持することができる。次いで、図10は本発明の
第5の実施の形態のロッカーアームの斜視図である。本
第5の実施の形態が第4の実施の形態と異なるのは、本
ロッカーアーム本体2Cでは、第2の側壁部12の同一
平面上に延設した延設片をプレス成形により折り曲げ
て、折り曲げ先端縁を第1の側壁部11に当接させると
共に、当接部分を溶接し、これにより折り曲げ片からな
る天壁部47を形成するようにした点である。
態と同様の作用効果を奏することができる。加えて、天
壁部46を構成するために別部品を準備する必要がな
く、しかも溶接が1カ所で済むので、第4の実施の形態
と比較して製造コストを安くすることができる。本発明
は上記各実施の形態に限定されるものではなく、本発明
の範囲で種々の変更を施すことができる。
ム本体の幅の制約を受けることなく、バルブステムの左
右移動を規制する幅を所望に規定できる。その結果、バ
ルブステムを安定して支持することができ、しかも、ロ
ッカーアーム本体の幅を部分的に絞るようなことが不要
なので、全体の強度を確保できる。また、溝形部の入口
はフランジで狭められるものの、溝形部の内部は導入さ
れるバルブステムに対して左右に余裕ができるので、バ
ルブステムにて安定して支持するための十分な面積の平
坦面を確保できる結果、バルブステムによる支持がより
安定したものとなる。
の幅中心に対して、バルブステムの位置をオフセットさ
せることが可能となり、設計の自由度が増す。
取り付け状態を示す概略図である。
断面図である。
ム本体のバルブステムを受ける部分の断面図である。
斜視図である。
ける部分の断面図である。
一部破断斜視図である。
の一部破断斜視図である。
る。
断面図である。
Claims (2)
- 【請求項1】天壁部と対向する一対の側壁部とを含み、
バルブステムを受けるために下向きに開放する溝形部
と、 上記対向する一対の側壁部の下端からプレス成形により
内向きに折り曲げられた一対のフランジとを備え、 これら一対のフランジの対向する端面同士の間で、バル
ブステムの左右方向の相対移動を規制することを特徴と
するロッカーアーム本体。 - 【請求項2】一対のフランジの長さを互いに異ならせて
あることを特徴とする請求項1記載のロッカーアーム本
体。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP03766499A JP4089067B2 (ja) | 1999-02-16 | 1999-02-16 | ロッカーアーム本体及びその製造方法並びにロッカーアーム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03766499A JP4089067B2 (ja) | 1999-02-16 | 1999-02-16 | ロッカーアーム本体及びその製造方法並びにロッカーアーム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000240409A true JP2000240409A (ja) | 2000-09-05 |
JP4089067B2 JP4089067B2 (ja) | 2008-05-21 |
Family
ID=12503912
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03766499A Expired - Fee Related JP4089067B2 (ja) | 1999-02-16 | 1999-02-16 | ロッカーアーム本体及びその製造方法並びにロッカーアーム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4089067B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003031777A1 (fr) * | 2001-10-05 | 2003-04-17 | Nsk Ltd. | Culbuteur |
JP2009108698A (ja) * | 2007-10-26 | 2009-05-21 | Otics Corp | 動弁装置及び支持部材 |
-
1999
- 1999-02-16 JP JP03766499A patent/JP4089067B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003031777A1 (fr) * | 2001-10-05 | 2003-04-17 | Nsk Ltd. | Culbuteur |
US7000582B2 (en) | 2001-10-05 | 2006-02-21 | Nsk Ltd. | Rocker arm |
JP2009108698A (ja) * | 2007-10-26 | 2009-05-21 | Otics Corp | 動弁装置及び支持部材 |
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---|---|
JP4089067B2 (ja) | 2008-05-21 |
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