JP2000239702A - Fe−Ni系合金粉末およびその製造方法 - Google Patents

Fe−Ni系合金粉末およびその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁気特性がより一層改善されコアロスも少な
いFe−Ni系軟磁性合金粉末を低コストで提供する。 【特許請求の範囲】 重量%で、Ni:35〜85%、
Si:1.0〜4.5%およびMn:0.15%以下で
且つSi/Mn:20超過を含み、場合によっては、A
l:5.5%以下、Mo:5.5%以下を含み、残部F
eおよび不純物の成分組成よりなり、水噴霧粉からなる
ものとなっていて結晶粒径が で0.10を超える適宜に粗大化されたものとなってい
るFe−Ni系合金粉末とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、スイッチ
ング電源用チョークコイルやノイズフィルターなどの圧
粉磁芯の素材として使用され、あるいはまた、自動車エ
ンジン点火装置のイグニッションコイルの圧粉磁芯の素
材として使用され、その他各種軟磁性圧粉材料として使
用されるFe−Ni系合金粉末およびその製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の軟磁性圧粉材料として
は、Fe−Si系合金粉末(Fe−3%Si,Fe−
6.5%Si,Fe−9.5%Si−5.5%Al(セ
ンダスト)など)や、Fe−Ni系合金粉末(PBパー
マロイ,PCパーマロイ,PDパーマロイなど)が知ら
れている。
【0003】そして、このような軟磁性材料を製造する
に際しては、それぞれの成分組成をもつ合金溶湯を溶製
し、この合金溶湯を噴霧法や鋳造・粉砕法などによって
粉末化し、ここで得た粉末を樹脂と混合したのち熱処理
(焼鈍)して製品としていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このうち、例えば、F
e−Ni系合金のような延性に富んだ材料では、鋳造・
粉砕法によって粉末を製造する場合にコスト高となるこ
とから、噴霧法によって製造するのが一般的である。
【0005】しかしながら、噴霧法による場合、容器底
部から流下する溶湯流への水やガスなどのアトマイズに
よる急冷凝固によって、結晶粒径が微細なものになるこ
とから、軟磁気特性が低下することになるという問題点
があった。
【0006】一方、上記のごとき噴霧粉を焼鈍すること
によって、結晶粒径の粗大化が可能であり、軟磁気特性
の改善、特に高透磁率化および低保磁力化が可能とな
る。
【0007】しかしながら、焼鈍に際して800℃以上
ないしは850℃以上まで加熱すると焼結・凝集が生じ
ることからその後に解砕工程が必要となる問題点があっ
た。
【0008】さらに、Mn化合物、特にMn酸化物が結
晶粒内または結晶粒界に析出すると、上記温度まで加熱
したとしても結晶粒界のピン止めによって結晶粒の粗大
化が抑制され、磁気特性の改善効果が低減するという問
題点があった。
【0009】
【発明の目的】本発明は、上述した従来技術の問題点を
解消するためになされたものであって、高透磁率および
低保磁力が得られることにより磁気特性がさらに改善さ
れコアロスも少ないFe−Ni系軟磁性合金粉末を低コ
ストで提供し、このような軟磁性合金粉末で製造した磁
芯においても従来のものに比べてさらに高性能であるも
のにできるようにすることを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係わるFe−N
i系合金粉末は、請求項1に記載しているように、重量
%で、Ni:35〜85%、Si:1.0〜4.5%お
よびMn:0.15%以下で且つSi/Mn:20超過
を含み、残部Feおよび不純物の成分組成よりなるもの
としたことを特徴としている。
【0011】そして、本発明に係わるFe−Ni系合金
粉末の実施態様においては、請求項2に記載しているよ
うに、Ni:35〜60%であるものとすることがで
き、あるいはまた、請求項3に記載しているように、N
i:70〜85%であるものとすることができる。
【0012】同じく、本発明に係わるFe−Ni系合金
粉末の実施態様においては、請求項4に記載しているよ
うに、Al:5.5%以下を含むものとすることができ
る。
【0013】同じく、本発明に係わるFe−Ni系合金
粉末の実施態様においては、請求項5に記載しているよ
うに、Mo:5.5%以下を含むものとすることができ
る。
【0014】同じく、本発明に係わるFe−Ni系合金
粉末の実施態様においては、請求項6に記載しているよ
うに、水噴霧粉からなるものとすることができる。
【0015】同じく、本発明に係わるFe−Ni系合金
粉末の実施態様においては、請求項7に記載しているよ
うに、結晶粒径が で0.10を超えるものとすることができる。
【0016】本発明に係わるFe−Ni系合金粉末の製
造方法は、請求項8に記載しているように、上記の成分
組成を有する合金粉末を得たのち800℃以上ないしは
800℃超過で熱処理するようにしたことを特徴として
いる。
【0017】そして、本発明に係わるFe−Ni系合金
粉末の製造方法の実施態様においては、請求項9に記載
しているように、水噴霧により合金粉末を得るようにな
すことができる。
【0018】同じく、本発明に係わるFe−Ni系合金
粉末の製造方法の実施態様においては、請求項10に記
載しているように、熱処理での雰囲気を非酸化性ガス
中、とくに不活性ガス中とするようになすことができ
る。
【0019】
【発明の作用】本発明によるFe−Ni系合金粉末は、
上述した成分組成を有するものであって、Fe−Ni系
合金においてSiを1.0重量%以上添加することによ
って粉末の表面に化学的に安定であるSi酸化膜が生成
されることとなり、このSi酸化膜によって粉末粒子間
の焼結・凝集が遅れることとなり、800℃以上ないし
は800℃超過あるいは850℃以上での焼鈍熱処理が
行えるようになる。
【0020】また、上記Siの添加に加え、Mn量を低
減することはSi酸化物の優先的生成に寄与することと
なるため、Mn化合物の析出が極力抑制されることとな
るので、結晶粒界のピン止めが防止されることとなっ
て、結晶粒が十分に成長することにより、磁気特性が大
幅に改善されることとなる。
【0021】そしてまた、上記のように、800℃以上
ないしは800℃超過あるいは850℃以上で熱処理す
ることによって、粉末の微細結晶粒が良好に成長するこ
ととなり、磁気特性が大幅に改善されることとなる。
【0022】本発明によるFe−Ni系合金粉末は、上
述した考えのもとになされたものであって、以下にその
成分組成(重量%)の限定理由について説明する。
【0023】Ni:35〜85% Niが35%よりも少ない場合、および85%よりも多
い場合は、磁歪定数および磁気異方性が大きくなり、所
望の高透磁率・低保磁力を得ることができなくなるの
で、35〜85%の範囲とするのが良く、なかでもより
好ましくは、35〜60%および70〜85%の範囲と
するのが良い。
【0024】Si:1.0〜4.5% Siは800℃以上、さらには850℃以上の熱処理に
おいても、粉末製造時に化学的に安定なSi酸化膜を粉
末表面に生成させることができることから、粉末の高温
熱処理に際してもその焼結・凝集を遅らせることを可能
にする成分である。
【0025】そのため、粉末の焼結・凝集を生じさせな
いままに結晶粒を成長させることができるので、磁気特
性は良好なものとなる。また、他の酸化物の粉末粒内に
おける析出も低減できるため、析出粒子によるピン止め
効果を抑制することが可能となる。
【0026】したがって、これらの作用を得るためには
1.0%以上、好ましくは1.5%以上、さらに望まし
くは2.0%以上とするのが良いが、Siの過剰添加は
表面酸化膜を厚くしすぎることに加え、Siのマトリッ
クスへの固溶による硬さの上昇によって成形性が劣化す
ることとなるため4.5%以下、望ましくは4.0%以
下、さらに望ましくは3.5%以下とするのが良い。
【0027】Mn:0.15%以下で且つSi/Mn:
20超過 Mn化合物が粉末中の結晶粒内や結晶粒界に析出する
と、焼鈍熱処理による結晶粒成長を阻害することとなる
ので、0.15%以下、望ましくは0.10%以下とす
るのが良い。
【0028】また、Mn含有量が多少増加したとしても
その分Si含有量を多くすることによってMn化合物の
析出を抑制することができるので、Si/Mnを20超
過とする。
【0029】Al:5.5%以下 Alは絶縁体との密着性を向上する作用を有しているの
で必要に応じて添加するのも良いが、多すぎると酸化膜
が厚くなって磁気特性が低下するため、添加するとして
も5.5%以下とする。
【0030】Mo:5.5%以下 MoはFe−Ni系合金の磁気特性を改善し、高透磁率
を安定して得るのに有用な成分であるので必要に応じて
添加するのも良いが、多く添加しても上記の改善効果の
向上代は小さいと共に飽和磁束密度を低下することとな
るため、添加するとしても5.5%以下とする。
【0031】本発明によるFe−Ni系合金粉末の製造
方法では、上記成分組成の合金粉末を鋳造・粉砕法や噴
霧法によって得たのち、当該合金粉末に対し800℃以
上で熱処理するようにしているが、Fe−Ni系合金は
延性に富んだ材料であるため鋳造・粉砕法により製造す
るのはコスト高となるきらいがあることから、水噴霧法
やガス噴霧法によって粉末を製造することが望ましい。
【0032】そして、Fe−Ni系合金粉末はFe−S
i系合金粉末に比べて原料費が高価であるため、ガスを
噴霧媒体とするガス噴霧法よりも水を噴霧媒体とする水
噴霧法の方が製造コストの低減が可能である。
【0033】さらに、水噴霧法の方が、粉末表面でSi
を優先的に酸化させることができるため、焼鈍熱処理時
における粉末の焼結・凝集効果を遅らせることができ
る。
【0034】そして、上記の焼鈍熱処理に際しては、雰
囲気を非酸化性ガス雰囲気、より望ましくは不活性ガス
雰囲気とするのが良い。
【0035】一般に、Fe−Ni系組成を有する溶製材
および焼結体では水素(H2)ガス雰囲気中で焼鈍して
水素還元することによって、素材中の酸素含有量を低減
するようになすことが多い。
【0036】しかし、結晶粒を粗大化することを目的と
して粉末状のFe−Ni系合金を高温で焼鈍処理する場
合には、適宜厚さの表面酸化膜の存在が重要であり、還
元性のあるガスを雰囲気とするのは望ましくない。ま
た、酸素レベルの高い雰囲気での高温焼鈍は粒界酸化を
きたすこととなるため磁気特性は劣化するおそれがあ
る。したがって、焼鈍熱処理に際しては不活性ガス雰囲
気とするのが最も望ましい。
【0037】このようにして得られたFe−Ni系合金
において、その結晶粒径は後述する実施例において説明
している結晶粒径の値 で0.10を超えるものとすることがより望ましい。
【0038】すなわち、粉末の粒径が小さいものは冷却
速度が大きいことから結晶粒径が微細化する傾向となる
ため、結晶粒径におよぼす粉末粒径の影響をなくすため
である。
【0039】
【実施例】以下、本発明の実施例について詳細に説明す
るが、本発明はこのような実施例のみに限定されないこ
とはいうまでもない。
【0040】(実施例1)表1のNo.1〜6に示す化
学成分組成のFe−Ni系合金溶湯を溶製したのち、溶
湯容器の底部から溶湯を流下させると共に溶湯流の側方
から水を吹き付けることにより水アトマイズ粉末を得
た。
【0041】次いで、ここで得たFe−Ni系合金粉末
をアルゴン雰囲気中800℃および850℃で焼鈍し
た。
【0042】(特性評価) (i)結晶粒径 800℃で焼鈍した粉末を樹脂に埋め込み、研磨したあ
と腐蝕して結晶粒界を露出させ、その状態を光学顕微鏡
で1000倍として写真撮影し、写真上で長さ3cm
(すなわち、実際の長さは30μm)の線を任意に引
き、その線が結晶粒界を横切った数をnとし、30/n
(μm)を結晶粒径dとし、このdを20回測定した平
均値を とし、平均粒径D50で徐した値を便宜上結晶粒径の値 として評価した。これは、粉末粒径が小さいものは、冷
却速度が大きいことから粉末粒径が微細化しやすいた
め、結晶粒径におよぼす粉末粒径の影響をなくすためで
ある。
【0044】(ii)磁気特性 磁気特性のうち、保磁力の測定に際しては簡易保磁力計
を用い、最大印加磁界をHmax=2000(Oe)と
して測定した。
【0045】また、透磁率およびコアロス(交流)の測
定に際しては、合金粉末に1重量%のシリコーン樹脂を
添加したのち7tonf/cm2の加圧力でプレス成形
し、次で700℃で1時間の歪取り焼鈍を実施したあ
と、100kHzでB=300(G)のときの透磁率お
よびコアロスで評価した。
【0046】これらの結果を表1に示す。
【0047】
【表1】
【0048】表1に示すように、本発明を満足するN
o.2,3,4のFe−Ni系合金粉末では、結晶粒径
が粗大化し、保磁力が低く透磁率が高いと共に、コアロ
スが少ないものとなっており、磁気特性がより一層改善
されたものとなっていた。
【0049】これに対して、Si含有量が少ないNo.
1のFe−Ni系合金粉末では850℃の高温焼鈍にお
いて焼結・凝集を生じ、磁気特性が良くないと共にコア
ロスが大きいものとなっており、また、Si/Mnの値
が低いNo.5のFe−Ni系合金粉末では結晶粒径が
小さく、磁気特性もあまり良くないものとなっており、
Mn含有量の多いNo.6のFe−Ni系合金粉末にお
いても結晶粒径が小さく、磁気特性もあまり良くないも
のとなっていた。
【0050】(実施例2)表2のNo.7〜12に示す
化学成分組成のFe−Ni系合金溶湯を溶製したのち、
溶湯容器の底部から溶湯を流下させると共に溶湯流の側
方から水を吹き付けることにより水アトマイズ粉末を得
た。
【0051】次いで、ここで得たFe−Ni系合金粉末
をアルゴン雰囲気中800℃および850℃で焼鈍し
た。
【0052】そして、実施例1に示したと同様にして結
晶粒径および磁気特性を測定することにより特性評価を
行った。
【0053】これらの結果を表2に示す。
【0054】
【表2】
【0055】表2に示すように、本発明を満足するN
o.8,9,10のFe−Ni系合金粉末では、結晶粒
径が粗大化し、保磁力が低く透磁率が高いと共に、コア
ロスが少ないものとなっており、磁気特性がより一層改
善されたものとなっていた。
【0056】これに対して、Si含有量が少ないNo.
7のFe−Ni系合金粉末では850℃の高温焼鈍にお
いて焼結・凝集を生じ、磁気特性が良くないと共にコア
ロスが大きいものとなっており、また、Si/Mnの値
が低いNo.11のFe−Ni系合金粉末では結晶粒径
が小さく、磁気特性もあまり良くないものとなってお
り、Mn含有量の多いNo.6のFe−Ni系合金粉末
においても結晶粒径が小さく、磁気特性もあまり良くな
いものとなっていた。
【0057】
【発明の効果】本発明によるFe−Ni系合金粉末で
は、請求項1に記載しているように、重量%で、Ni:
35〜85%、Si:1.0〜4.5%およびMn:
0.15%以下で且つSi/Mn:20超過を含み、残
部Feおよび不純物の成分組成よりなるものとしたか
ら、磁気特性がより一層改善されコアロスも少ないFe
−Ni系合金粉末を提供することが可能であり、このよ
うなFe−Ni系合金粉末を使用した磁芯のより一層の
高性能化を実現することができるという著しく優れた効
果がもたらされる。
【0058】そして、請求項2に記載しているように、
Ni:35〜60%であるものとすることによって、P
Bパーマロイ系やPDパーマロイ系などのFe−Ni系
合金粉末において磁気特性がより一層改善されたものと
することが可能であるという著しく優れた効果がもたら
される。
【0059】また、請求項3に記載しているように、N
i:70〜85%であるものとすることによって、PC
パーマロイ系などのFe−Ni系合金粉末において磁気
特性がより一層改善されたものとすることが可能である
という著しく優れた効果がもたらされる。
【0060】さらにまた、請求項4に記載しているよう
に、Al:5.5%以下を含むものとなすことによっ
て、絶縁体との密着性をより向上させたFe−Ni系合
金粉末とすることが可能であるという著しく優れた効果
がもたらされる。
【0061】さらにまた、請求項5に記載しているよう
に、Mo:5.5%以下を含むものとなすことによっ
て、磁気特性がより一層改善したFe−Ni系合金粉末
とすることが可能であるという著しく優れた効果がもた
らされる。
【0062】さらにまた、請求項6に記載しているよう
に、水噴霧粉からなるものとすることによって、粉末表
面でのSiを優先的に酸化させることが可能となって結
晶粒の粗大化が促進されたFe−Ni系合金粉末とする
ことが可能であるという著しく優れた効果がもたらされ
る。
【0063】さらにまた、請求項7に記載しているよう
に、結晶粒径が で0.10を超えるものであるようになすことによっ
て、粉末粒径の影響を少なくして結晶粒径の粗大化をは
かったFe−Ni系合金粉末とすることが可能であると
いう著しく優れた効果がもたらされる。
【0064】また、本発明によるFe−Ni系合金粉末
の製造方法では、請求項8に記載しているように、請求
項1ないし5のいずれかに記載の成分組成を有する合金
粉末を得たのち800℃以上ないしは800℃超過で熱
処理するようにしたから、結晶粒が粗大化され、磁気特
性がより一層改善されている共にコアロスも少ないFe
−Ni系合金粉末を製造することが可能であるという著
しく優れた効果がもたらされる。
【0065】そして、請求項9に記載しているように、
水噴霧により合金粉末を得るようになすことによって、
粉末表面でSiを優先的に酸化させることが可能となっ
て焼鈍時の焼結・凝集を遅らすことができるという著し
く優れた効果がもたらされる。
【0066】そしてまた、請求項10に記載しているよ
うに、熱処理での雰囲気を非酸化性ガス中、とくに不活
性ガス中とすることによって、結晶粒の粗大化を良好に
して磁気特性の優れたFe−Ni系合金粉末を製造する
ことが可能であるという著しく優れた効果がもたらされ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01F 1/20 H01F 1/20 Fターム(参考) 4K017 AA04 BA03 BA06 CA01 DA04 EB01 EB08 EB17 4K018 AA08 AA30 BA16 BB04 BC01 5E041 AA07 AA19 CA03 HB11 HB17 NN01 NN06 NN18

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%で、Ni:35〜85%、Si:
    1.0〜4.5%およびMn:0.15%以下で且つS
    i/Mn:20超過を含み、残部Feおよび不純物の成
    分組成よりなることを特徴とするFe−Ni系合金粉
    末。
  2. 【請求項2】 Ni:35〜60%である請求項1に記
    載のFe−Ni系合金粉末。
  3. 【請求項3】 Ni:70〜85%である請求項1に記
    載のFe−Ni系合金粉末。
  4. 【請求項4】 Al:5.5%以下を含む請求項1ない
    し3のいずれかに記載のFe−Ni系合金粉末。
  5. 【請求項5】 Mo:5.5%以下を含む請求項1ない
    し4のいずれかに記載のFe−Ni系合金粉末。
  6. 【請求項6】 水噴霧粉からなる請求項1ないし5のい
    ずれかに記載のFe−Ni系合金粉末。
  7. 【請求項7】 結晶粒径が で0.10を超える請求項1ないし6のいずれかに記載
    のFe−Ni系合金粉末。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし5のいずれかに記載の成
    分組成を有する合金粉末を得たのち800℃以上で熱処
    理することを特徴とするFe−Ni系合金粉末の製造方
    法。
  9. 【請求項9】 水噴霧により合金粉末を得る請求項8に
    記載のFe−Ni系合金粉末の製造方法。
  10. 【請求項10】 熱処理での雰囲気を非酸化性ガス中と
    する請求項8または9に記載のFe−Ni系合金粉末の
    製造方法。
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