JP2000239520A - ポリウレタン組成物、ポリウレタン繊維、及びポリウレタン繊維の製造方法 - Google Patents

ポリウレタン組成物、ポリウレタン繊維、及びポリウレタン繊維の製造方法

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JP2000239520A
JP2000239520A JP35757199A JP35757199A JP2000239520A JP 2000239520 A JP2000239520 A JP 2000239520A JP 35757199 A JP35757199 A JP 35757199A JP 35757199 A JP35757199 A JP 35757199A JP 2000239520 A JP2000239520 A JP 2000239520A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 二次加工前のみならず、二次加工を経た後で
も、NOxによる変色劣化に対して充分に安定化された
ポリウレタン組成物またはポリウレタン繊維、及び安定
化されたポリウレタン繊維の製造方法の提供。 【解決手段】 ポリウレタンに対し、(a)フェノール
系酸化防止剤、(b)亜リン酸エステル系酸化防止剤、
及び(c)特定構造のヒンダードアミン化合物を配合す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、窒素酸化物(NO
x)による変色劣化に対して安定化されたポリウレタン
組成物、ポリウレタン繊維、及び該ポリウレタン繊維の
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリイソアネート、比較的低分子量のポ
リマージオール及び低分子量の多官能性活性水素化合物
から製造されるポリウレタンは、機械的性質が優れるこ
と、加工しやすいこと等の理由から、フォーム、エラス
トマー、塗料、合成皮革、繊維等の広い用途に用いられ
ている。中でもポリイソシアネートとして4,4’−ジ
フェニルメタンジイソシアネート等の芳香族イソシアネ
ートを用いて得られたポリウレタンは、力学的性質が特
に優れていることから広く用いられている。しかしなが
ら、芳香族イソシアネートから得られるポリウレタンは
特に窒素酸化物(NOx)による変色が特に著しいとい
う欠点がある。NOxは、燃焼ガスや排気ガス中に含ま
れ、極めて微量でもポリウレタンの著しい変色を引き起
こす。そのため、NOxによるポリウレタンの変色を抑
制することは古くより検討されてきた課題であった。N
xによるポリウレタンの変色劣化を抑制するための安
定剤として、例えば亜リン酸エステル系酸化防止剤、脂
肪族アミン誘導体やヒドラジン誘導体などの変色防止剤
などが知られている。この中でも、亜リン酸エステル系
酸化防止剤や脂肪族アミン誘導体としてのヒンダードア
ミン化合物などが、安定化効果が特に高いことから広く
用いられている。
【0003】しかしながら、亜リン酸エステル系酸化防
止剤やヒンドードアミン化合物はポリウレタンの熱酸化
劣化を抑制する効果が小さいため、加工安定性や耐熱性
を付与するためには、フェノール系酸化防止剤との併用
が必要である。ポリウレタンの安定剤として、フェノー
ル系酸化防止剤、亜リン酸エステル系酸化防止剤、ヒン
ダードアミン化合物の3 種類の安定剤を併用すること
は、既に公知であり、ポリウレタンの変色劣化に対して
極めて優れた効果を有する。しかしながら、これらの安
定剤を配合したポリウレタン組成物を、例えば繊維にお
ける染色加工のような二次加工を施した場合に、その安
定化効果が著しく損なわれることがしばしばあった。こ
のように二次加工によって安定化効果が失われてしまう
ようなポリウレタン組成物は、最終製品として変色や劣
化といった不都合を起こす危険性が大きく重大な欠点を
有するものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】亜リン酸エステル系酸
化防止剤、フェノール系酸化防止剤、及びヒンダードア
ミン化合物とを配合したポリウレタンは劣化に対して高
い安定性を示すものの、各種加工によってその安定化効
果が失われてしまう場合があった。本発明が解決しよう
とする課題は、中間製品のみならず、染色加工などの後
加工を経た最終製品であっても、NOxによる変色劣化
に対して充分に安定化されたポリウレタン組成物又はポ
リウレタン繊維の提供である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討の
結果、ポリウレタンに、(a)フェノール系酸化防止
剤、(b)亜リン酸エステル系酸化防止剤、及び(c)
ヒンダードアミン化合物を配合したポリウレタン組成物
において、ヒンダードアミン化合物として、特定のヒン
ダードアミン化合物を用いることで、染色加工のような
後加工を経た後での安定化効果が高まることを見い出し
た。さらに、フェノール系酸化防止剤、亜リン酸エステ
ル系酸化防止剤としてそれぞれ特定の化合物を用いる
と、さらに高い安定化効果が得られること、加えて本発
明のポリウレタン組成物から得られるポリウレタン繊維
が、NOxによる変色劣化に対して後加工を経た後でも
高度に安定化されていることを見い出し、本発明の完成
に至った。すなわち本発明は、ポリウレタンに対して、
(a)フェノール系酸化防止剤と、(b)亜リン酸エス
テル系酸化防止剤と、(c)ヒンダードアミン化合物と
を配合してなる組成物であって、ヒンダードアミン化合
物が、1分子中に下記一般式(1);
【化19】 〔上記一般式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表
す。R1は、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、及
び炭素数1〜10のアルコキシ基のいずれかを表す。〕
で表される1価の有機基
【0006】及び下記一般式(2);
【化20】 〔上記一般式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表
す。〕で表される2価の有機基からなる群より選ばれる
1種又は2種以上の1価及び/又は2価の有機基(D
1)を1個以上有するヒンダードアミン化合物であっ
て、(d)ヒンダードアミン化合物1kg当たりの有機
基(D1)の個数が1.3mol以上であり、かつ
(e)酸性溶液に対する溶解度が5.0×10-3eq/
l以下であるヒンダードアミン化合物であることを特徴
とするポリウレタン組成物であり、並びに、ポリウレタ
ンに対して、(a)フェノール系酸化防止剤と、(b)
亜リン酸エステル系酸化防止剤と、(c)ヒンダードア
ミン化合物とを配合してなる組成物であって、
【0007】ヒンダードアミン化合物が、1分子中に下
記一般式(3);
【化21】 〔上記一般式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表
す。R2は、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、及
び炭素数1〜10のアルコキシ基のいずれかを表す。〕
で表される1価の有機基
【0008】及び下記一般式(4);
【化22】 で表される2価の有機基からなる群より選ばれる1種又
は2種以上の1価及び/又は2価の有機基(D2)と、
炭素数5〜10の飽和のシクロアルキル基、及び炭素数
5〜10の飽和のシクロアルキレン基からなる群より選
ばれる1種又は2種以上の1価及び/又は2価の有機基
(F1)を有する化合物であって、分子中の、有機基
(D2)及び(F1)の重量分率が、下記数式(5)及
び(6); 40≦WD2+WF1≦70 数式(5) 0.6≦(WD2÷WF1)≦3 数式(6) 〔上記数式中において、WD2は有機基(D2)の重量
%、WF1は有機基(F1)の重量%を表す。〕を満たす
ことを特徴とするヒンダードアミン化合物であるポリウ
レタン組成物であり、並びに、ポリウレタンに対して、
(a)フェノール系酸化防止剤と、(b)亜リン酸エス
テル系酸化防止剤と、(c)ヒンダードアミン化合物と
を配合してなる組成物であって、
【0009】ヒンダードアミン化合物が、下記一般式
(5);
【化23】 〔上記一般式中において、Rは炭素数1〜4のアルキル
基を表す。R3は水素原子又はメチル基を表す。R4は水
素原子、炭素数1〜4のアルキル基、及び炭素数1〜1
0のアルコキシ基のいずれかを表す。X1は−O−基、
又は−NH−基を表す。〕で表される群より選ばれる1
種又は2種以上の混合物のラジカル重合性ヒンダードア
ミン誘導体単量体成分(D3)及び、
【0010】下記一般式(6);
【化24】 〔上記一般式中において、R5は水素原子又はメチル基
を表す。R6は炭素数5〜10の飽和のシクロアルキル
基を表す。Y1は−O−基、又は−NH−基を表す。〕
で表される群より選ばれる1種又は2種以上の混合物の
ラジカル重合性単量体成分(F2)とを必須成分として
ラジカル共重合して得られるヒンダードアミン化合物で
あって、該ヒンダードアミン化合物中の成分(D3)及
び成分(F2)の重量分率が、下記数式(7)及び
(8); 80≦(WD3+WF2)≦100 数式(7) 0.5≦(WD3÷WF2)≦2.3 数式(8) 〔上記数式中、WD3は成分(D3)の重量%、WF2は成
分(F2)の重量%を表す。〕を満たすことを特徴とす
るヒンダードアミン化合物であるポリウレタン組成物で
あり、並びに、ポリウレタンに対して、(a)フェノー
ル系酸化防止剤と、(b)亜リン酸エステル系酸化防止
剤と、(c)ヒンダードアミン化合物とを配合してなる
組成物であって、
【0011】ヒンダードアミン化合物が、下記一般式
(7);
【化25】 〔上記一般式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表
す。R7、R8は水素原子、もしくはメチル基のいずれか
を表す。R9は、水素原子、炭素数1〜4のアルキル
基、もしくは炭素数1〜10のアルコキシ基のいずれか
を表す。X、Yは,−O−基、もしくは−NH−基のい
ずれかを表す。n,mは、0.35≦(n/m)≦1.
75となるような正の数を表す。〕で表される構造のヒ
ンダードアミン化合物であることを特徴とするポリウレ
タン組成物であり、
【0012】並びに、該ポリウレタン組成物におけるフ
ェノール系酸化防止剤が、下記式(8);
【化26】 〔上記一般式中、R10は、t−ブチル基、sec−ブチ
ル基、及びネオペンチル基から選ばれた基を表す。〕で
表されるフェノール系酸化防止剤であり、
【0013】かつ、亜リン酸エステル系酸化防止剤が、
下記式(9);
【化27】 で表される構造を含む水添ビスフェノールA・ペンタエ
リスリトール ホスファイト ポリマーであり、ポリウ
レタンに対する、(a)フェノール系酸化防止剤の配合
量が0.1〜2重量%、(b)亜リン酸エステル系酸化
防止剤の配合量が0.1〜2重量%、及び、(c)該ヒ
ンダードアミン化合物の配合量が0.5〜5重量%であ
ることを特徴とするポリウレタン組成物であり、並び
に、該ポリウレタン組成物におけるヒンダードアミン化
合物中のヒンダードアミノ基の全部又は一部が、有機カ
ルボン酸、炭酸ガス、リン酸、リン酸エステル化合物、
亜リン酸、亜リン酸エステル化合物からなる群より選ば
れる1種又は2種以上の化合物と、塩を形成しているこ
とを特徴とするポリウレタン組成物であり、
【0014】並びに、該ポリウレタン組成物から得られ
るポリウレタン繊維であり、ポリウレタンに対して、
(a)フェノール系酸化防止剤と、(b)亜リン酸エス
テル系酸化防止剤と、(c)1分子中に下記一般式
(1);
【化28】 〔上記一般式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表
す。R1は、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、及
び炭素数1〜10のアルコキシ基のいずれかを表す。〕
で表される1価の有機基
【0015】及び下記一般式(2);
【化29】 〔上記一般式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表
す。〕で表される2価の有機基からなる群より選ばれる
1種又は2種以上の1価及び/又は2価の有機基(D
1)を1個以上有するヒンダードアミン化合物であっ
て、ヒンダードアミン化合物1kg当たりの有機基(D
1)の個数が1.3mol以上であり、かつ酸性溶液に
対する溶解度が5.0×10-3eq/l以下であるヒン
ダードアミン化合物とを必須成分として配合して紡糸す
ることを特徴とするポリウレタン繊維の製造方法であ
り、
【0016】並びに、ポリウレタンに対して、(a)フ
ェノール系酸化防止剤と、(b)亜リン酸エステル系酸
化防止剤と、(c)1分子中に下記一般式(3);
【化30】 〔上記一般式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表
す。R2は、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、及
び炭素数1〜10のアルコキシ基のいずれかを表す。〕
で表される1価の有機基
【0017】及び下記一般式(4);
【化31】 で表される2価の有機基からなる群より選ばれる1種又
は2種以上の1価及び/又は2価の有機基(D2)と、
炭素数5〜10の飽和のシクロアルキル基、及び炭素数
5〜10の飽和のシクロアルキレン基からなる群より選
ばれる1種又は2種以上の1価及び/又は2価の有機基
(F1)を有する化合物であって、分子中の、有機基
(D2)及び(F1)の重量分率が、下記数式(1)及
び(2); 40≦WD2+WF1≦70 数式(1) 0.6≦(WD2÷WF1)≦3 数式(2) 〔上記数式中において、WD2は有機基(D2)の重量
%、WF1は有機基(F1)の重量%を表す。〕を満たす
ヒンダードアミン化合物とを必須成分として配合して紡
糸することを特徴とするポリウレタン繊維の製造方法で
あり、
【0018】並びに、ポリウレタンに対して、(a)フ
ェノール系酸化防止剤と、(b)亜リン酸エステル系酸
化防止剤と、(c)下記一般式(5);
【化32】 〔上記一般式中において、Rは炭素数1〜4のアルキル
基を表す。R3は水素原子又はメチル基を表す。R4は水
素原子、炭素数1〜4のアルキル基、及び炭素数1〜1
0のアルコキシ基のいずれかを表す。X1は−O−基、
又は−NH−基を表す。〕で表される群より選ばれる1
種又は2種以上の混合物のラジカル重合性ヒンダードア
ミン誘導体単量体成分(D3)、
【0019】及び、下記一般式(6);
【化33】 〔上記一般式中において、R5は水素原子又はメチル基
を表す。R6は炭素数5〜10の飽和のシクロアルキル
基を表す。Y1は−O−基、又は−NH−基を表す。〕
で表される群より選ばれる1種又は2種以上の混合物の
ラジカル重合性単量体成分(F2)とを必須成分として
ラジカル共重合して得られるヒンダードアミン化合物で
あって、該ヒンダードアミン化合物中の成分(D3)及
び成分(F2)の重量分率が、下記数式(3)及び
(4); 80≦(WD3+WF2)≦100 数式(3) 0.5≦(WD3÷WF2)≦2.3 数式(4) 〔上記数式中、WD3は成分(D3)の重量%、WF2は成
分(F2)の重量%を表す。〕を満たすヒンダードアミ
ン化合物とを必須成分として配合して紡糸することを特
徴とするポリウレタン繊維の製造方法であり、
【0020】並びに、ヒンダードアミン化合物が、下記
一般式(7);
【化34】 〔上記一般式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表
す。R7、R8は水素原子、もしくはメチル基のいずれか
を表す。R9は、水素原子、炭素数1〜4のアルキル
基、もしくは炭素数1〜10のアルコキシ基のいずれか
を表す。X、Yは,−O−基、もしくは−NH−基のい
ずれかを表す。n,mは、0.35≦(n/m)≦1.
75となるような正の数を表す。〕で表される構造であ
る該ポリウレタン繊維の製造方法であり、
【0021】並びに、フェノール系酸化防止剤が、下記
一般式(8);
【化35】 〔上記一般式中、R10は、t−ブチル基、sec−ブチ
ル基、及びネオペンチル基から選ばれた基を表す。〕で
表されるフェノール系酸化防止剤であり、
【0022】かつ、亜リン酸エステル系酸化防止剤が、
下記式(9);
【化36】 で表される構造を含む水添ビスフェノールA・ペンタエ
リスリトール ホスファイト ポリマーである該ポリウ
レタン繊維の製造方法であり、並びにポリウレタンに対
する、(a)フェノール系酸化防止剤の配合量が0.1
〜2重量%、(b)亜リン酸エステル系酸化防止剤の配
合量が0.1〜2重量%、及び、(c)該ヒンダードア
ミン化合物の配合量が0.5〜5重量%である、該ポリ
ウレタン繊維の製造方法であり、及び、ヒンダードアミ
ン化合物におけるヒンダードアミノ基の全部又は一部
が、有機カルボン酸、炭酸ガス、リン酸、リン酸エステ
ル化合物、亜リン酸、亜リン酸エステル化合物からなる
群より選ばれる1種又は2種以上の化合物と、塩を形成
していることを特徴とする該ポリウレタン繊維の製造方
法である。
【0023】
【発明の実施の形態】フェノール系酸化防止剤は、公知
の任意のフェノール系酸化防止剤を用いることができ
る。溶剤への溶解性や、ポリウレタンとの相溶性などを
考慮して、適当な化合物を選ぶことができる。フェノー
ル系酸化防止剤の例としては、ペンタエリスリトール−
テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒド
ロキシフェニル)プロピオネート〕、オクタデシル−3
−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネート、1,1,3−トリス(2−メチル
−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、
1,3,5−トリス(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ
−2,6−ジメチル)イソシアヌル酸、1,3,5−ト
リス(4−sec−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−
ジメチル)イソシアヌル酸、1,3,5−トリス(4−
ネオペンチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチル)イ
ソシアヌル酸、2,2’−メチレンビス(4−メチル−
6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビ
ス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,
3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ
−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、ト
リス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベン
ジル)−イソシアヌレート、3,9−ビス{2−〔3−
(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニ
ル)プロピオニルオキシ)−1,1−ジメチルエチル〕
−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5,5〕ウ
ンデカン、トリエチレングリコール−ビス〔3−(3−
t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プ
ロピオネート〕、1,6−ヘキサンジオール−ビス〔3
−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネート〕、N,N’−ヘキサメチレンビス
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシ
ンナマミド)、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキ
シベンジルフォスフォネート−ジエチルエステル、トリ
ス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジ
ル)−イソシアヌレート、イソオクチル−3−(3,5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオ
ネート、N,N’−ビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル〕ヒドラジ
ン、p−クロロメチルスチレンとp−クレゾールの重縮
合物、p−クロロメチルスチレンとジビニルベンゼンの
重縮合物、p−クレゾールとジビニルベンゼン重縮合物
のイソブチレン反応物、などが挙げられる。中でも1,
3,5−トリス(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−
2,6−ジメチル)イソシアヌル酸、1,3,5−トリ
ス(4−sec−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジ
メチル)イソシアヌル酸、1,3,5−トリス(4−ネ
オペンチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチル)イソ
シアヌル酸が特に好ましく、1,3,5−トリス(4−
t−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチル)イソ
シアヌル酸が最も好ましい。フェノール系酸化防止剤
は、実際の使用において劣化を充分に抑制できるような
量をポリウレタンに配合して用いることができる。ま
た、2種類以上のフェノール系酸化防止剤を併用しても
よい。フェノール系酸化防止剤の配合量は、ポリウレタ
ンに対して配合量は0.1〜2重量%の間にあることが
好ましい。
【0024】亜リン酸エステル系酸化防止剤としては、
任意の公知の化合物を用いることができる。溶剤への溶
解性や、ポリウレタンとの相溶性などを考慮して、適当
な化合物を選ぶことができる。亜リン酸エステル系酸化
防止剤の例としては、テトラキス(2,4−ジ−t−ブ
チルフェニル)−4,4’−ビフェニレンフォスフォナ
イト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス
(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、ジ
ステアリルペンタエリスリトール・ジホスファイト、ジ
(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−ペンタエリスリ
ール・ジホスファイト、ジ(2,6−ジ−t−ブチル−
4−メチルフェニル)−ペンタエリスリール・ジホスフ
ァイト、トリフェニルホスファイト、ジフェニルイソデ
シルホスファイト、フェニルジイソデシルホスファイ
ト、4,4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t
−ブチルフェニル−ジトリデシル)ホスファイト、サイ
クリックネオペンタンテトライル(オクタデシルホスフ
ァイト)、トリス(モノ及び/あるいはジノニルフェニ
ル)ホスファイト、ジイソデシルペンタエリスリトール
ジホスファイト、2,2−メチレンビス(4,6−ジ−
t−ブチルフェニル)オクチルホスファイト、ビス(ト
リデシル)ペンタエリスリトール・ジホスファイト、ビ
ス(ノニルフェニル)ペンタエリスリトール・ジホスフ
ァイト、水添ビスフェノールA・ペンタエリスリトール
ホスファイトポリマー、水添ビスフェノールA ホス
ファイトポリマー、テトラフェニル テトラ(トリデシ
ル) ペンタエリスリトール テトラホスファイト、テ
トラ(トリデシル)−4,4’−イソプロピリデン ジ
フェニル ジホスファイト、テトラフェニル ジプロピ
レングリコール ジホスファイトなどが挙げられる。な
かでも、水添ビスフェノールA・ペンタエリスリトール
ホスファイトポリマー、水添ビスフェノールAホスフ
ァイトポリマーが好ましい。亜リン酸エステル系酸化防
止剤は、実際の使用において劣化を充分に抑制できるよ
うな量をポリウレタンに配合して用いることができる。
また、2種類以上の亜リン酸エステル系酸化防止剤を併
用してもよい。亜リン酸エステル系酸化防止剤の配合量
は、ポリウレタンに対して0.1〜2重量%の間にある
ことが好ましい。
【0025】本発明の請求項1における、1価及び/又
は2価の有機基(D1)は、上記一般式(1)で表され
る1価の有機基及び上記一般式(2)で表される2価の
有機基からなる群より選ばれる1種又は2種以上のの1
価及び/又は2価の有機基である。有機基(D1)が1
価の有機基の場合は、上記一般式(1)におけるピペリ
ジン環の4位において、化合物中の他の部位と結合して
いることが好ましい。上記一般式(1)におけるR1
は、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、又は炭素数
1〜10のアルコキシ基のいずれかであり、中でも水素
原子又はメチル基が安定化効果の面からさらに好まし
い。また、有機基(D1)が2価の有機基の場合には、
上記一般式(2)におけるピペリジン環の1位及び4位
で、化合物中の他の部位と結合していることが好まし
い。有機基(2)の好ましい例として、下記一般式(1
0)〜(12);
【0026】
【化37】
【0027】
【化38】
【0028】
【化39】 で表される基を挙げることができる。これらの有機基
は、上記のとおり規定された範囲であれば、1種の有機
基のみからなっていても、2種以上の有機基の混合物か
らなっていてもよい。また、1価の有機基と2価の有機
基の混合物からなっていてもよい。なかでも、有機基
(D1)が上記一般式(10)で表される有機基からな
ることが最も好ましい。ヒンダードアミン化合物1kg
当たりの有機基(D1)の個数は1.3mol以上であ
ることが必要である。有機基(D1)の個数がこれより
小さいと,化合物中の安定化に寄与する有効部位が少な
くなるため、安定化効果が失われてしまう。有機基(D
1)の個数が少ないほど、同等の効果を得るためにはヒ
ンダードアミン化合物の添加量を大きくしなければなら
ず、経済的に不利になる。ヒンダードアミン化合物1k
g当たりの有機基(D1)の個数として、2.0mol
以上であれば安定化効果の面においてさらに好ましい。
【0029】本発明におけるヒンダードアミン化合物の
酸性溶液への溶解度は、以下の方法によって測定され
る。 (ヒンダードアミン化合物1kgあたりの塩基量の測
定)ヒンダードアミン化合物0.0200gを正確に秤
量する。ヒンダードアミン化合物が溶液の状態である場
合には、一旦溶液からヒンダードアミン化合物を分離し
てから秤量してもよいし、溶液のままヒンダードアミン
化合物の重量が所定の量になるような溶液量を秤量して
もよい。ヒンダードアミン化合物を分離する方法として
は、再沈澱、再結晶、溶媒の留去など公知の任意の方法
を用いることができる。秤量したヒンダードアミン化合
物は溶媒100mlに溶解する。用いる溶媒は、ヒンダ
ードアミン化合物をよく溶解し、溶媒自身が塩基性を示
さず、水と混和するものであることが望ましい。そのよ
うな溶媒の例としては、メタノール、エタノール、プロ
パノールなどの低級アルコール系溶媒、N,N−ジメチ
ルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどの
アミド系溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどの
エーテル系溶媒などを挙げることができる。これらの溶
媒の中から、測定しようとするヒンダードアミン化合物
が溶解するものを、適宜選択して使用することができ
る。ヒンダードアミン化合物溶液を、電位差滴定装置
(COMTITE−980/平沼産業株式会社)を用い
て、1/100Nの塩酸水溶液によって、ガラス電極
(GE−101/平沼産業株式会社)及び比較電極(R
E−101/平沼産業株式会社)を用いて、中和滴定す
る。滴定曲線における終点を滴定量とする。ヒンダード
アミン化合物1kgあたりの塩基量は、下記数式(9)
によって求めることができる。 BA=V×F×10-2÷0.0200 数式(9) 〔上記数式中、BAはヒンダードアミン化合物1kg当
たりの塩基量(eq/kg)を、Vは滴定量(ml)
を、Fは1/100N塩酸水溶液のファクターを、それ
ぞれ表す。〕
【0030】(酸性溶液の調製)酢酸1.200g、無
水酢酸ナトリウム0.250gを正確に秤量しメスフラ
スコを用いて1lの純水に溶解する。 (ヒンダードアミン化合物の酸性溶液への溶解度測定)
ヒンダードアミン化合物1kg当たりの塩基量から、溶
解性試験のための試料重量を総塩基量が5.0×10-5
molになるように下記数式(10)によって求める。 wA=(5×10-2)÷BA 数式(10) 〔上記数式中、wAはヒンダードアミン化合物の重量
(g)、BAはヒンダードアミン化合物1kgあたりの
塩基量(eq/kg)を、それぞれ表す。〕
【0031】上記数式(10)によって求めた重量のヒ
ンダードアミン化合物を正確に秤量し、上記のようにし
て調製した酸性溶液5mlと共にガラスアンプル中に封
入する。アンプルを100℃で1時間熱処理し、冷却後
開封する。0.45μmの孔径のフィルターで濾過した
アンプル内液3mlと、1/10N 水酸化ナトリウム
水溶液1mlとを溶媒100mlに溶解する。用いる溶
媒は上記の塩基量測定で用いるものと同じ溶媒を用いる
ことができる。混合した溶液を、電位差滴定装置を用い
て1/100Nの塩酸水溶液で中和滴定する。ブランク
として、酢酸3.6×10-3g、無水酢酸ナトリウム
0.75×10-3gを含む蒸留水3mlと、1/10N
水酸化ナトリウム水溶液1mlとを溶媒100mlに
溶解し、同様に滴定する。滴定において、被滴定液中の
全ての塩基(ヒンダードアミン化合物、酢酸ナトリウ
ム、及び水酸化ナトリウム)がすべて滴定された点を終
点とし、滴定量を求める。酸性溶液中へのヒンダードア
ミン化合物の溶解度は、酸性溶液1l(1リットル)当
たりに溶け出した塩基量として、試料溶液及びブランク
溶液の滴定量より下記数式(11)によって求める。 SA=(VS−VB)÷300 数式(11) 〔上記数式中、SAは、ヒンダードアミン化合物の酸性
溶液に対する溶解度(eq/l)を、VSは試料溶液3
mlの滴定量(ml)を、VBはブランク溶液3mlの
滴定量(ml)を、BAはヒンダードアミン化合物1k
g当たりの塩基量(eq/kg)を、それぞれ表す。〕 本発明の請求項1におけるヒンダードアミン化合物にお
いて、上記の様にして求めた酸性溶液に対する溶解度は
5.0×10-3eq/l以下であることが必要である。
溶解度は小さい方が好ましいが2.5×10-3eq/l
以下であれば、さらに好ましい特性を示す。
【0032】本発明の請求項2におけるヒンダードアミ
ン化合物の有機基(D2)は、上記一般式(3)で表さ
れる1価の有機基及び上記一般式(4)で表される2価
の有機基からなる群より選ばれる1種又は2種以上の1
価及び/又は2価の有機基である。上記一般式(3)に
おいて、R2は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、
又は炭素数〜10のアルコキシ基のいずれかであり、中
でも水素原子又はメチル基が安定化効果の面からさらに
好ましい。また、有機基(D2)が2価の有機基の場合
には、上記一般式(4)におけるピペリジン環の1位及
び4位で、化合物中の他の部位と結合していることが好
ましい。有機基(D2)の好ましい例として、上記一般
式(10)〜(12)で表される基を挙げることができ
る。これらの有機基は、上記のとおり規定された範囲で
あれば、1種の有機基のみからなっていても、2種以上
の有機基の混合物からなっていてもよい。また、1価の
有機基と2価の有機基の混合物からなっていてもよい。
中でも、有機基(D2)が上記一般式(10)で表され
る有機基からなることが最も好ましい。
【0033】本発明の請求項2におけるヒンダードアミ
ン化合物の有機基(F1)は、炭素数が5〜10の飽和
のシクロアルキル基、及び炭素数が5〜10の飽和のシ
クロアルキレン基からなる群より選ばれる1種又は2種
以上の1価/及び又は2価の有機基である。有機基の炭
素数が小さいと各々の基による効果が小さく、炭素数が
大きいと基としての数が少なくなるため結果として効果
が小さくなり、加工後での充分な安定化効果が得られな
い。有機基(F1)としては、炭素数が5〜15の飽和
のシクロアルキル基が特に好ましい。本発明におけるシ
クロアルキル基とは、複数の炭素原子が互いに共有結合
して閉鎖した環を1個以上有する基であり、2個以上の
環が同一基内に存在する場合には、それぞれの環が幾つ
かの炭素原子を共有していてもよい。また、シクロアル
キル基において、環を形成する炭素原子の数は3以上で
あればよいが、5又は6であることがより好ましい。環
を形成する炭素原子は、置換基として炭素数1〜5の直
鎖又は分岐のアルキル鎖を有していてもよい。シクロア
ルキル基における置換基としてのアルキル基の数に特に
制限はないが、炭素原子の総数として5〜10であるこ
とが必須である。シクロアルキル基は、炭素原子と水素
原子のみから構成されていることが好ましい。シクロア
ルキル基はすべて共有結合で構成され、二重結合や三重
結合などの不飽和結合を含まないことが、安定化効果の
面から好ましい。有機基(F1)は、すべて同一の基で
もよいし、2種以上の基からなっていてもよい。有機基
(F1)の例として下記一般式(13)〜(22);
【0034】
【化40】
【0035】
【化41】
【0036】
【化42】
【0037】
【化43】
【0038】
【化44】
【0039】
【化45】
【0040】
【化46】
【0041】
【化47】
【0042】
【化48】
【0043】
【化49】 〔上記一般式(13)〜(22)において、Zは、水素
原子、炭素数1〜5の直鎖又は分岐の飽和のアルキル
基、ヒンダードアミン化合物中の他の部位との結合部位
のいずれかを表す。ただし、上記一般式中における総炭
素原子数は10を超えることはなく、Zのうちヒンダー
ドアミン化合物中の他の部位との結合部位の数は、1も
しくは2である。〕で表される基などを挙げることがで
きる。中でも好ましいのは、シクロペンチル基、シクロ
ヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シ
クロノニル基、シクロデシル基、ノルボルニル基、ボル
ニル基、イソボルニル基、デカヒドロナフチル基などで
あり、最も好ましいのはシクロヘキシル基、イソボルニ
ル基である。
【0044】本発明の請求項2のヒンダードアミン化合
物は、有機基(D2)及び(F1)を分子中にそれぞれ
1個以上有する化合物である。該ヒンダードアミン化合
物における有機基(D2)の重量分率と有機基(F1)
の重量分率の和は、40〜70重量%の範囲であること
が必要である。これより少ないと、安定化効果が小さく
なり、安定剤として多量の添加を必要とするため経済的
にも不利である。これより多いと、各種加工前の安定化
効果は比較的向上するものの、各種加工後の安定化効果
が失われてしまう。より好ましい範囲は、50〜60重
量%の範囲である。加えて、有機基(F1)の重量分率
に対する有機基(D2)の重量分率の比は、0.6〜3
の間にあることが必要である。0.6よりも小さいと加
工前の安定化効果が小さくなり、3よりも大きいと各種
加工後の安定化効果が失われてしまう。より好ましい範
囲は、1.0〜2.5の範囲である。有機基(D2)及
び(F1)の重量分率は、各有機基の式量の合計につい
て分子量に対する割合として表される。該ヒンダードア
ミン化合物が繰り返し単位を有する高分子化合物の場合
には、繰り返し単位について計算することもできる。
【0045】本発明の請求項3におけるヒンダードアミ
ン化合物は、上記一般式(5)で表される群より選ばれ
る1種又は2種以上の重合性ヒンダードアミン誘導体単
量体成分(D3)と、上記一般式(6)で表される群よ
り選ばれる1種又は2種以上の混合物の重合性単量体成
分(F2)とを、必須成分として共重合して得られるヒ
ンダードアミン化合物であり、成分(D3)及び成分
(F2)の重量分率の和が80〜100重量%の間であ
ること及び、成分(F2)の重量分率に対する成分(D
3)の重量分率の比が、0.5〜2.3の間であること
のいずれをも満たすことが必要である。各成分の重量分
率は、各成分に由来する重量の合計の、該ヒンダードア
ミン化合物の重量に対する割合で表される。ヒンダード
アミン化合物中の各成分の重量を求めることは、高分子
の解析方法として公知の任意の方法を用いて行うことが
できる。定量の例として、1H−NMRによる各成分の
定量、中和滴定によるヒンダードアミン成分の定量、な
どが例としてあげられるがこれに限定されるものではな
い。また、ヒンダードアミン化合物からの定量が困難な
場合には、各種成分の仕込みの重量%を代わりに用いる
こともできる。成分(D3)と成分(F2)の重量分率
の和が、80重量%よりも小さいと、各種加工前後の安
定性をバランスよく良好に発現させることができなくな
る。より好ましいのは95〜100重雨量%の範囲であ
る。また成分(F2)の重量分率に対する成分(D3)
の重量分率の比が0.3よりも小さいと、加工前の安定
化効果が小さくなり、安定化効果を充分に得ようとする
と配合量を多くせざるを得ず、経済的にも不利となる。
また2.3よりも大きいと、加工前の安定化効果は充分
に得られるものの、各種加工後の安定化効果が得られな
くなる。中でも、1.0〜1.6の範囲にあることが特
に好ましい。
【0046】上記一般式(5)中のR3は水素原子又は
メチル基であり、メチル基がより好ましい。R4は水素
原子、炭素数1〜4のアルキル基、及び炭素数1〜10
のオキシアルキレン基のいずれかであり、中でも水素原
子及びメチル基がさらに好ましく、水素原子が安定化効
果の面から最も好ましい。上記一般式(5)中のX1
−O−基又は−NH−基であり、より好ましいのは−O
−基である。重合性ヒンダードアミン誘導体単量体成分
(D3)は、上記一般式(5)で表される群より選ばれ
た1種又は2種以上の混合物であり、R3、R4、X1
それぞれが異なる基で混在していても、それぞれがすべ
て単一の基であってもよいが、それぞれ全て単一の基で
あることがより好ましい。最も好ましい組合せとして
は、R3がメチル基であり、R4が水素原子であり、X1
が−O−基である場合である。重合性ヒンダードアミン
誘導体単量体成分(D3)の好ましい例として、2,
2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルメタクリレ
ート、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル
アクリレート、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4
−ピペリジルメタクリレート、1,2,2,6,6−ペ
ンタメチル−4−ピペリジルアクリレート、N−(2,
2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−メタク
リルアミド、N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル
−4−ピペリジル)−メタクリルアミド、N−(2,
2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−アクリ
ルアミド、N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−
4−ピペリジル)−アクリルアミドが挙げられる。中で
も特に好ましいのは、2,2,6,6−テトラメチル−
4−ピペリジルメタクリレート、2,2,6,6−テト
ラメチル−4−ピペリジルアクリレート、1,2,2,
6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルメタクリレー
ト、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジ
ルアクリレートである。最も好ましいのは、2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジルメタクリレート
である。成分(D3)としては、上記のとおり規定され
た化合物の範囲にある化合物を任意の組成比で混合して
用いることができる。中でも、2,2,6,6−テトラ
メチル−4−ピペリジルメタクリレートのみを用いるこ
とが好ましい。
【0047】上記一般式(6)中のR5は、水素原子又
はメチル基であり、メチル基がより好ましい。R6は、
炭素数が5〜10の飽和のシクロアルキル基及びその誘
導体からなる群より選ばれる1種又は2種以上の1価の
有機基である。有機基の炭素数が小さいとおのおのの基
による効果が小さく、炭素数が大きいと基としての数が
少なくなるため結果として効果が小さくなり、加工後で
の充分な安定化効果が得られない。本発明におけるシク
ロアルキル基とは、複数の炭素原子が互いに共有結合し
て閉鎖した環を1個以上有する基であり、2個以上の環
が同一基内に存在する場合には、それぞれの環が幾つか
の炭素原子を共有していてもよい。また、R6におい
て、環を形成する炭素原子の数は3以上であればよい
が、5又は6であることがより好ましい。環を形成する
炭素原子は、置換基として炭素数1〜5の直鎖又は分岐
のアルキル鎖を有していてもよい。シクロアルキル基に
おける置換基としてのアルキル基の数に特に制限はない
が、炭素原子の総数として5〜10であることが必須で
ある。シクロアルキル基は、炭素原子と水素原子のみで
構成されていることが好ましい。シクロアルキル基はす
べて共有結合で構成され、二重結合や三重結合などの不
飽和結合を含まないことが、安定化効果の面から好まし
い。R6におけるX2との結合部位は、シクロアルキル基
上の炭素原子でも、シクロアルキル基の置換基として存
在するアルキル基のいずれでもよい。R6の具体的な例
として下記一般式(23)〜(32);
【0048】
【化50】
【0049】
【化51】
【化52】
【0050】
【化53】
【0051】
【化54】
【0052】
【化55】
【0053】
【化56】
【0054】
【化57】
【0055】
【化58】
【0056】
【化59】 〔上記一般式(23)〜(32)において、Zは、水素
原子、炭素数が1〜5である直鎖又は分岐の飽和のアル
キル基、Y1との結合部位のいずれかを表す。ただし、
上記一般式中における総炭素原子数が10を超えること
はなく、ZのうちY1との結合部位の数は1である。〕
で表される基などを挙げることができる。中でも好まし
い基として、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シ
クロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、
シクロデシル基、デカヒドロナフチル基、ノルボルニル
基、ボルニル基、イソボルニル基などが挙げられる。最
も好ましいのはシクロヘキシル基、イソボルニル基であ
る。上記一般式(6)中のY1は−O−基又は−NH−
基であり、より好ましいのは−O−基である。重合性単
量体成分(F2)は、上記一般式(6)で表される群よ
り選ばれた1種又は2種以上の混合物であり、R5
6、Y 1のそれぞれが、異なる基で混在していても、す
べて単一の基であってもよいが、単一の基であることが
より好ましい。最も好ましい組合せとしては、R5がメ
チル基であり、R6がシクロヘキシル基であり、Y1が−
O−基である場合である。重合性単量体成分(F2)と
しての好ましい例として、シクロペンチルメタクリレー
ト、シクロヘキシルメタクリレート、シクロヘプチルメ
タクリレート、シクロオクチルメタクリレート、シクロ
ノニルメタクリレート、シクロデシルメタクリレート、
デカヒドロナフチルメタクリレート、ノルボルニルメタ
クリレート、ボルニルメタクリレート、イソボルニルメ
タクリレート、シクロペンチルアクリレート、シクロヘ
キシルアクリレート、シクロヘプチルアクリレート、シ
クロオクチルアクリレート、シクロノニルアクリレー
ト、シクロデシルアクリレート、デカヒドロナフチルア
クリレート、ノルボルニルアクリレート、ボルニルアク
リレート、イソボルニルアクリレート、N−シクロペン
チル−メタクリルアミド、N−シクロヘキシル−メタク
リルアミド、N−シクロヘプチル−メタクリルアミド、
N−シクロオクチル−メタクリルアミド、N−シクロノ
ニル−メタクリルアミド、N−シクロデシル−メタクリ
ルアミド、N−デカヒドロナフチル−メタクリルアミ
ド、N−ノルボルニル−メタクリルアミド、N−ボルニ
ル−メタクリルアミド、N−イソボルニル−メタクリル
アミド、N−シクロペンチル−アクリルアミド、N−シ
クロヘキシル−アクリルアミド、N−シクロヘプチル−
アクリルアミド、N−シクロオクチル−アクリルアミ
ド、ノルボルニルメタクリレート、ノルボルニルアクリ
レート、N−ノルボルニル−メタクリルアミド、N−ノ
ルボルニル−アクリルアミド、N−シクロノニル−アク
リルアミド、N−シクロデシル−アクリルアミド、N−
デカヒドロナフチル−アクリルアミド、N−ノルボルニ
ル−アクリルアミド、N−ボルニル−アクリルアミド、
N−イソボルニル−アクリルアミドが挙げられる。特に
好ましい例としては、シクロヘキシルメタクリレート、
シクロヘキシルアクリレート、イソボルニルメタクリレ
ート、イソボルニルアクリレート、が挙げられ、最も好
ましい例はシクロヘキシルメタクリレートである。
【0057】本発明の請求項3において、重合性ヒンダ
ードアミン化合物単量体成分(D3)と、重合性単量体
成分(F2)の、最も好ましい組合せは、それぞれ、
2,2,6,6−テトラメチルメタクリレートとシクロ
ヘキシルメタクリレートである。
【0058】本発明の請求項4における一般式(7)
の、R7、R8は水素原子、もしくはメチル基のいずれか
を表す。いずれも同じ基であることが好ましく、いずれ
もメチル基であることが特に好ましい。またR9は水素
原子、炭素数1〜4のアルキル基、もしくは炭素数1〜
10のアルコキシ基のいずれかを表す。水素原子もしく
はメチル基であることが好ましく、水素原子であること
が特に好ましい。X、Yは,−O−基、もしくは−NH
−基のいずれかを表す。X及びYはいずれも同じ基であ
ることが好ましく、いずれも−O−基であることがさら
に好ましい。n及びmは、該ヒンダードアミン化合物中
におけるそれぞれの構成単位の組成比を表すが、n,m
は、0.35≦(n/m)≦1.75となるような正の
数であることが好ましく、さらに0.70≦(n/m)
≦1.40であることがさらに好ましい。上記一般式
(7)で示されるヒンダードアミン化合物は、任意の公
知の化合物から任意の方法によって合成することができ
る。本発明におけるヒンダードアミン化合物は、例え
ば、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルメ
タクリレート、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピ
ペリジルアクリレート、1,2,2,6,6−ペンタメ
チル−4−ピペリジルメタクリレート、1,2,2,
6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルアクリレート、
N−(2’,2’,6’,6’−テトラメチル−4−ピ
ペリジル)−メタクリルアミド、N−(1’,2’,
2’,6’,6’−ペンタメチル−4−ピペリジル)−
メタクリルアミド、N−(2’,2’,6’,6’−テ
トラメチル−4−ピペリジル)−アクリルアミド、N−
(1’,2’,2’,6’,6’−ペンタメチル−4−
ピペリジル)−アクリルアミドなどから選ばれる1種又
は2種以上の混合物と、シクロヘキシルメタクリレー
ト、シクロヘキシルアクリレート、N−シクロヘキシル
−メタクリルアミド、N−シクロヘキシル−アクリルア
ミド、N−シクロヘプチル−アクリルアミド、N−シク
ロオクチル−アクリルアミドなどからなる群より選ばれ
る1種又は2種以上の混合物からなる化合物とを原料を
して合成することができる。原料として、中でも2,
2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルメタクリレ
ートとシクロヘキシルメタクリレートが好ましい。
【0059】本発明の請求項3又は4におけるヒンダー
ドアミン化合物は、上記に示したような化合物を原料と
して合成することができる。本発明の範囲内であれば、
効果を損なわない範囲内で、本発明の範囲外である任意
の公知の重合性単量体も同時に共重合してもよい。ま
た、必要に応じて公知の連鎖調節剤を重合反応の際に添
加してもよい。重合反応は、公知の任意の方法で行うこ
とができるが、中でもラジカル重合法が好ましく、さら
には、簡便であり反応を制御しやすいことから、溶媒中
で原料をラジカル重合開始剤の存在下で反応させる溶液
重合法が好ましい。用いる重合溶媒は、例えばトルエ
ン、ベンゼン、キシレン、などの炭化水素系溶媒や、酢
酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系溶媒、アセト
ン、メチルエチルケトンなどのケトン系溶媒、メタノー
ル、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノールな
どのアルコール系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリ
ドン、ヘキサメチルホスホンアミドなどのアミド系溶
媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレン
グリコールモノブチルエーテルなどのエーテル系溶媒な
どの、ラジカルと反応を起こさず単量体と共重合物を溶
解する溶媒であれば、任意の溶媒が使用できる。用いる
重合開始剤としては、任意の公知の重合開始剤として用
いられているものが使用できる。中でも、2,2’−ア
ゾビス(2−ジアミノプロパン)二塩酸塩、1,1’−
アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、
2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、
2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)、2,2’
−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,
2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレ
ロニトリル)、4,4’−アゾビス(4−シアノ吉草
酸)、2,2’−アゾビスイソ酪酸ジメチル、2,2’
−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロ
パン]二塩酸塩、2,2’−アゾビス[2−(2−イミ
ダゾリン−2−イル)プロパン]二硫酸塩二水和物、
2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イ
ル)プロパン]、2,2’−アゾビス{2−メチル−N
−[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキ
シエチル]プロピオンアミド}、2,2’−アゾビス
{2−メチル−N−[1,1−ビス(ヒドロキシメチ
ル)メチル]プロピオンアミド}、2,2’−アゾビス
[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオ
ンアミド]、2,2’−アゾビスイソブチルアミド二水
和物、2,2’−アゾビス[2−(ヒドロキシメチル)
プロピオニトリル]、2,2’−アゾビス[N−(2−
プロペニル)−2−メチルプロピオンアミド]、2,
2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)な
どのアゾ系重合開始剤などが好ましい。重合仕込み時の
単量体濃度は、特に限定されないが、20〜70重量%
の間にあることが好ましい。反応の進行に伴って随時溶
媒を追加していくこともできる。重合開始剤の添加量
は、目的の重合度に応じて自由に変えることができる。
特に限定されないが、単量体に対して0.01〜2重量
%の範囲が適当である。重合開始剤はそのまま系に加え
ても、重合溶媒に溶解して加えてもよい。また、一度に
加えても何回かに分割して加えてもよい。また必要に応
じて公知の連鎖調節剤を加えてもよい。反応温度は特に
限定されないが、50〜100℃が好ましい。反応時間
は特に限定されないが1〜24時間であることが好まし
い。重合体組成物における未反応単量体の量は特に限定
されるものではないが、重合体重量に対して20重量%
以下であることが望ましい。ヒンダードアミン化合物中
における未反応単量体の量が多すぎると、単量体そのも
のが劣化の原因となり安定化効果が損なわれる場合があ
る。得られた共重合体は、溶液としてそのまま用いるこ
ともできるし、もしくは再沈、溶媒の溜去、カラムクロ
マトグラフィーなどの任意の方法によって精製してから
用いることもできる。本発明におけるヒンダードアミン
化合物の分子量は、特に制限されるものではないが10
00〜500000の間であることが好ましい。100
0より小さいと、樹脂中での移動性が大きくなり、ブリ
ードアウトを起こす恐れがある。500000よりも大
きいと、樹脂の物性に悪影響を及ぼす可能性があり、分
子量が小さい場合に比べて、安定化効果が劣る恐れがあ
る。さらに好ましい分子量の範囲は、2000〜200
000の間である。用途や目的に応じて適当な分子量の
ものを用いることができる。
【0060】本発明におけるヒンダードアミン化合物
は、ヒンダードアミノ基の全部又は一部が、有機カルボ
ン酸、炭酸ガス、リン酸化合物、リン酸エステル化合
物、亜リン酸化合物、亜リン酸エステル化合物からなる
群より選ばれる1種又は2種以上の化合物と、塩を形成
していてもよい。ヒンダードアミン化合物のヒンダード
アミノ基の全部又は一部を、上記化合物と塩を形成させ
ることで、ヒンダードアミン化合物が本来有する安定化
効果を損なうことなく、ヒンダードアミン化合物の塩基
性度や溶解性などを調整することができる。
【0061】有機カルボン酸としては、炭素数1〜10
の有機カルボン酸が好ましく、飽和のカルボン酸である
ことが好ましい。また、ポリカルボン酸よりもモノカル
ボン酸が好ましい。具体的な例としては、ギ酸、酢酸、
プロピオン酸、酪酸、バレリアン酸、カプロン酸、エナ
ント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、アセ
ト酢酸、ピルビン酸、蓚酸、マロン酸、コハク酸、グル
タル酸、アジピン酸、安息香酸、ナフト酢酸、フェニル
酢酸などを挙げることができる。
【0062】リン酸化合物とは、リン酸及びリン酸とア
ミン、金属イオンなどの塩基化合物との塩を表す。亜リ
ン酸化合物とは、亜リン酸及び亜リン酸とアミン、金属
イオンなどの塩基化合物との塩を表す。リン酸エステル
化合物としては、リン酸モノエステル化合物又はジエス
テル化合物が好ましいが、高分子化合物であって一部が
リン酸モノエステル又はジエステル構造を有しているよ
うな化合物であってもよい。亜リン酸エステル化合物と
しては、亜リン酸モノエステル化合物又はジエステル化
合物が好ましいが、高分子化合物であって一部が亜リン
酸モノエステル又はジエステル構造を有しているような
化合物であってもよい。リン酸エステル化合物及び亜リ
ン酸エステル化合物は、部分的にアミン、金属イオンな
どの塩基化合物との塩であってもよい。
【0063】本発明におけるヒンダードアミン化合物
は、上記に示した範囲に含まれるものであれば2種類以
上を同時に使用することができる。該ヒンダードアミン
の配合量は、ポリウレタンに対して0.5〜5重量%で
あることが好ましい。0.5重量%よりも少ないと安定
化効果が得られない。5重量%より多くても、安定化効
果はさほど向上せず、むしろ力学特性などポリウレタン
の特性に対して悪影響を示すようになる。
【0064】本発明におけるポリウレタン組成物には、
目的に応じて他の添加剤を配合することもできる。例え
ば、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、トリアジン系
紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤などの紫
外線吸収剤や、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン
酸カルシウム、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸エステ
ル、高級アルコール、ポリオルガノシロキサン、ポリテ
トラフルオロエチレンなどの粘着防止剤や、ジヒドラジ
ド誘導体系金属不活性化剤、シュウ酸誘導体系金属不活
性化剤などの金属不活性化剤や、二酸化チタン、酸化マ
グネシウム、酸化亜鉛、ハイドロタルサイト、硫酸バリ
ウム、硅酸マグネシウム、硅酸カルシウムなどの無機微
粒子や、難燃剤や、防黴剤や、青み付け剤など公知の添
加剤を、目的に応じて任意の量を配合してもよい。これ
らの添加剤は、ポリウレタンの重合反応に悪影響を及ぼ
さない範囲で、原料あるいは重合反応中に配合すること
もできる。
【0065】他の添加剤の中でも紫外線吸収剤は、配合
することによってポリウレタン組成物の光に対する安定
性を著しく高めることができるため、配合することが特
に好ましい。紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾー
ル系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤、ベンゾ
フェノン系紫外線吸収剤、シュウ酸アニリド系紫外線吸
収剤などの任意の紫外線吸収剤から、目的に応じて任意
のものを用いることができる。中でも、ベンゾトリアゾ
ール系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤が好ま
しい。ベンゾトリアール系紫外線吸収剤の例としては、
2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾト
リアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−
ブチルフェニル)−5−クロロ−ベンゾトリアゾール、
2−(2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルフ
ェニル)−5−クロロ−ベンゾトリアゾール、2−(2
−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−アミルフェニル)−ベ
ンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ
−t−ブチルフェニル)−ベンゾトリアゾール、2−
〔2−ヒドロキシ−5−メチル−3−(3,4,5,6
−テトラヒドロフタルイミドイロメチル)フェニル〕ベ
ンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−t−ブ
チルフェニル)−ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒド
ロキシ−5−t−オクチルフェニル)−ベンゾトリアゾ
ール、2−〔2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−
ジメチルベンジル)フェニル〕−2H−ベンゾトリアゾ
ール、2,2−メチレンビス〔4−(1,1,3,3−
テトラメチルブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾー
ル−2−イル)フェノール〕、メチル−3−〔3−t−
ブチル−5−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)
−4−ヒドロキシフェニル〕プロピオネートとポリエチ
レングリコールとの縮合物などが挙げられる。トリアジ
ン系紫外線吸収剤の例としては、2−(4,6−ジフェ
ニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−
〔(ヘキシル)オキシ〕−フェノール、2,4−ジ
(2’,4’−ジメチルフェニル)−6−(2”−ヒド
ロキシ−4”−n−オクチロキシフェニル)−1,3,
5−トリアジンなどが挙げられる。紫外線吸収剤として
は、中でも、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−
アミルフェニル)−ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒ
ドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)
フェニル〕−2H−ベンゾトリアゾールが好ましい。こ
れらの紫外線吸収剤は、単独で、あるいは2種類以上を
併用して使用することができる。ポリウレタンに対する
配合量は、0.1〜2.0重量%の範囲にあることが好
ましい。
【0066】本発明で使用するポリウレタンは、ポリエ
ーテル系、ポリエステル系、ポリカーボネート系など、
公知のポリウレタンを挙げることができる。かかるポリ
ウレタンは、ポリイソシアネート、ポリマージオール、
所望により低分子多官能活性水素化合物を反応させて得
ることができる。ポリイソシアネートとしては、例えば
4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,4
−フェニレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイ
ソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、ナ
フタレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシア
ネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、
4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、
キシリレンジイソシアネートなどの1種又はこれらの混
合物を用いることができる。好ましくは4,4’−ジフ
ェニルメタンジイソシアネートが挙げられる。ポリマー
ジオールは、両末端にヒドロキシル基を持つ分子量が6
00〜7000の実質的に線状の重合体として、例えば
ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリプロピレ
ンエーテルグリコール、ポリエチレンエーテルグリコー
ル、ポリペンタメチレンエーテルグリコールなどのポリ
エーテルポリオールや、コポリ(テトラメチレン・ネオ
ペンチレン)エーテルジオール、コポリ(テトラメチレ
ン・2−メチルブチレン)エーテルジオール、コポリ
(テトラメチレン・2,3−ジメチルブチレン)エーテ
ルジオール、コポリ(テトラメチレン・2,2−ジメチ
ルブチレン)エーテルジオールなどの2種以上の炭素数
6以下のアルキレン基を含むコポリエーテルポリオール
や、アジピン酸、セバシン酸、マレイン酸、イタコン
酸、アゼライン酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、
スベリン酸、ドデカンジカルボン酸、β−メチルアジピ
ン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸などの二塩基酸の1種
又は2種以上の混合物とエチレングリコール、1,2−
プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,
6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,
4−ジメチロールシクロヘキサンなどのグリコールの1
種あるいは2種以上の混合物から得られるポリエステル
ポリオールや、ポリエーテルエステルジオール、ポリラ
クトンジオール、ポリカーボネートジオールなどの任意
のポリオールを用いることができる。低分子多官能活性
水素化合物としては、イソシアネート基と反応しうる活
性水素基を分子中に二つ以上有する化合物(鎖延長剤)
を挙げることができる。鎖延長剤として、例えば、エチ
レンジアミン、1,2−ジアミノプロパン、1,3−ジ
アミノプロパン、1,4−ジアミノプロパン、ジエチレ
ントリアミン、トリエチレンテトラミンなどのポリアミ
ンや、エチレングリコール、ブタンジオールなどのポリ
オール、ポリヒドラジド、ポリセミカルバジド、ポリヒ
ドロキシルアミン、水、ヒドラジン、などの1種又は2
種以上の混合物が挙げられる。また鎖延長剤と共に末端
停止剤として、分子中にイソシアネート基と反応しうる
活性水素基をただ1つ有する化合物を併用することもで
きる。活性水素基を分子中に1つだけ有する化合物とし
て、ジエチルアミン、ジメチルアミン、ジブチルアミ
ン、ジエタノールアミンなどのジアルキルアミンや、エ
チルアミン、n−プロピルアミン、i−プロピルアミ
ン、n−ブチルアミン、t−ブチルアミン、エタノール
アミンなどのモノアルキルアミンや、n−ブタノールな
どのモノオール、エチレンジアミンとアセトンの1:1
反応物などのジアミンとケトンの脱水縮合物、N ,N
−ジメチルヒドラジンなどの1種又は2種以上の混合物
を挙げることができる。ポリウレタンは公知の方法で重
合することができる。例えば、溶融重合、溶液重合など
任意の方法及びそれらの組合せによって重合することが
できる。また、原料を一括して混合して反応させるワン
ショット法、あるいは、まずプレポリマーを形成し鎖延
長するプレポリマー法など任意の方法をとることができ
る。また、反応速度調整剤として、酢酸、p−トルエン
スルホン酸などの有機酸や炭酸ガスなどを、重合反応中
の任意の段階で適当な量を添加することもできる。これ
らの反応調節剤は、プレポリマー反応終了後、鎖延長反
応終了までに添加することが好ましい。またこれらの反
応速度調節剤は、鎖延長剤や末端停止剤と混合して加え
てもよい。重合されたポリウレタンは公知の方法で成形
し、おのおのの目的に使用することができる。
【0067】本発明におけるフェノール系酸化防止剤、
亜リン酸エステル系酸化防止剤、及びヒンダードアミン
化合物をポリウレタンに対して配合する方法は特に限定
されるものではなく、公知の任意の方法をとることがで
きる。それぞれ単独で配合してもよいし、あらかじめ他
の添加剤を含めた数種類の安定剤を混合したものを配合
してもよい。また、ポリウレタンの重合反応に影響を及
ぼさない範囲で、一部又はすべての添加剤を、原料にあ
らかじめ配合しておいて重合させることや重合反応中に
配合することもできる。またポリウレタンの重合後に配
合することもできる。ポリウレタンの重合反応がすべて
終了してから、各種添加剤を配合することが好ましい。
各種添加剤は、ポリウレタンに対して、溶融混練した
り、溶媒に溶解又は分散して加えたりして配合すること
ができる。ポリウレタンを溶液中で重合する場合には、
添加剤もあらかじめ溶液又は分散液としてから配合する
ことが好ましい。本発明のポリウレタン繊維の製造方法
は、ポリウレタン溶液を原料として用いる乾式紡糸法又
は湿式紡糸法に特に適している。
【0068】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例の範囲に限定されるもの
ではない。なお実施例中の部及び%はそれぞれ重量部及
び重量%を表す。 (染色加工モデル処理方法)評価用筒編地を、95℃の
熱水中で1分間処理し、次に190℃の空気中で60秒
間処理する。その後、筒編地約7gを重量にして20倍
の染色モデル液と共に、密閉した容器中で98℃で30
分間処理する。染色モデル液は、1lの純水に、染色助
剤としてニューポンTS100(日華化学)0.5g、
酢酸0.5g、酢酸ソーダ0.25gを溶解したものを
用いる。その後、編地を水洗し乾燥し、180℃の空気
中で60秒間処理する。 (NOx変色性試験)約1gの評価用筒編地を、パーミ
エーターPD−1−B(株式会社ガステック)を用いて
発生させた200ppmのNO2を含む乾燥した空気を
500ml/minの流量で連続的に流した密閉した容
器中で1.5時間暴露させる。暴露後、JIS−L08
55に記載の緩衝尿素溶液、次いで純水で十分洗浄し、
窒素気流下で24時間乾燥させ、カラーメーターTC1
500MC−88(東京電色株式会社)を用いて、Hu
nterのLab表色系におけるb値を8枚重ねの筒編
地について測定する。変色性(Δb)を下記数式(1
2)によって求めた。 Δb=NOx処理後のb値−NOx処理前のb値 数式(12) Δb値が小さい程変色が小さく、優れていることを表
す。
【0069】(合成例1):ヒンダードアミン化合物の
合成 温度計、攪拌装置、窒素導入管、及び還流冷却管を取り
付けた500ccの枝付きフラスコに、2,2,6,6
−テトラメチル−4−ピペリジルメタクリレート(アデ
カスタブLA−87/旭電化工業株式会社)60部、シ
クロヘキシルメタクリレート40部、及びN,N−ジメ
チルアセトアミド213部を取り、攪拌して溶解した。
フラスコを、オイルバス中で窒素をバブリングしながら
60℃まで攪拌しながら加熱した。60℃に達した後、
2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)(AIB
N)0.8部を加えた。そのまま攪拌しながら60℃に
保ち反応させた。AIBNを最初に添加してから5時間
後、AIBN0.2部をさらに加えた。さらに反応を6
0℃で15時間続けた後、室温まで冷却して反応を終了
しヒンダードアミン化合物溶液を得た。円錐角3°、半
径14mmのローターを用い、30℃でE型粘度計で測
定した溶液粘度は15poiseだった。溶液中の残存
単量体をガスクロマトグラフィーにより定量したとこ
ろ、仕込んだ単量体の重量に対して4重量%だった。テ
トラヒドロフランを溶媒としてゲルパーミエーションク
ロマトグラフィーで測定したポリスチレン換算の数平均
分子量は2700だった。得られたヒンダードアミン化
合物の1H−NMRスペクトルをDMSO−d6とCDC
3の1:1混合物を溶媒として50℃で測定したとこ
ろ、ピペリジル基のメチン炭素のプロトンとシクロヘキ
シル基のメチン炭素のプロトンはそれぞれ、5.0,
4.6ppmに検出され、積分比は52:48だった。
この積分比が、ヒンダードアミン化合物中での、2,
2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルメタクリレ
ート由来の単位とシクロヘキシルメタクリレート由来の
単位のmol比であると考えられることから、それぞれ
の重量分率は、60,40重量%であると計算され、仕
込み量から求められる値と一致した。
【0070】(合成例2)合成例1と同様にしてヒンダ
ードアミン化合物を重合した後、酢酸5.3部を加えて
よく混合しヒンダードアミン化合物溶液を得た。
【0071】(比較合成例1)2,2,6,6−テトラ
メチル−4−ピペリジルメタクリレートの量を80部、
シクロヘキシルメタクリレートの量を20部にした他は
すべて(合成例1)と同様にしてヒンダードアミン化合
物溶液を得た。
【0072】(比較合成例2)2,2,6,6−テトラ
メチル−4−ピペリジルメタクリレートの量を20部、
シクロヘキシルメタクリレートの量を80部にした他は
すべて(合成例1)と同様にヒンダードアミン化合物溶
液を得た。
【0073】(ヒンダードアミン化合物の酸性溶液への
溶解度測定)上記合成例1及び比較合成例1及び2で得
られたヒンダードアミン化合物溶液を純水中に滴下して
ヒンダードアミン化合物を再沈澱させた。沈澱物を濾過
し、80℃で12時間真空乾燥し、ヒンダードアミン化
合物を得た。得られたヒンダードアミン化合物は、それ
ぞれ本文中に記載の方法に従って酸性溶液への溶解度を
測定した。滴定用の溶媒としてはメタノールを用いた。
【0074】(実施例1) (ポリウレタン溶液の製造)数平均分子量1800のポ
リテトラメチレンエーテルグリコール175.37部と
4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート38.9
2部をN2 気流下80℃で3時間反応させて、両末端
がイソシアネート基のプレポリマーを得た。プレポリマ
ーを40℃まで冷却した後、N,N−ジメチルアセトア
ミド308.36部を加えて溶解し、さらに10℃まで
冷却した。エチレンジアミン3.58部とジエチルアミ
ン0.46部をN,N−ジメチルアセトアミド146.
86部に溶解した溶液を、高速撹拌しているプレポリマ
ー溶液に一度に加え混合し反応を完結させた。この溶液
の30℃における粘度が2000poiseだった。こ
の溶液に、上記合成例1で得られたヒンダードアミン化
合物溶液13.42部、酸化防止剤として1,3,5−
トリス(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2、6−ジ
メチルベンジルイソシアヌレート)(サイアノックス1
790/日本サイアナミド)2.15部、紫外線吸収剤
として2−〔2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−アミ
ル)フェニル〕ベンゾトリアゾール(KEMISORB
74/ケミプロ化成株式会社)1.08部、亜リン酸エ
ステル系酸化防止剤として水添ビスフェノールA・ペン
タエリスリトール ホスファイト ポリマー(JPH−
3800/城北化学工業)2.15部、及び粘着防止剤
としてステアリン酸マグネシウム0.69部を加えて、
撹拌混合しポリウレタン溶液を得た。 (ポリウレタン繊維の製造及び評価用試料の作成)ポリ
ウレタン溶液を脱泡後、孔径0.3mm、孔数4ホール
の口金から、230℃に加熱した空気を流した紡糸筒内
に押出し、油剤を繊維に対して5重量%付与しつつ50
0m/minで巻き取り、44デシテックスのポリウレ
タン繊維を得た。一口編機(小池製作所製)を用いて、
ポリウレタン繊維のみからなる、コース108/in、
ウェール178/inの筒編地を作成し評価用の試料と
した。
【0075】(実施例2)フェノール系酸化防止剤とし
てp−クロロメチルスチレンとp−クレゾールの重縮合
物2.15部を用いた他は、すべて実施例1と同様にし
て評価用試料を得た。
【0076】(実施例3)亜リン酸エステル系酸化防止
剤として、ジ(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−ペ
ンタエリスリール・ジホスファイト2.15部を用いた
他は、すべて実施例1と同様にして評価用試料を得た。
【0077】(実施例4)フェノール系酸化防止剤とし
てp−クロロメチルスチレンとp−クレゾールの重縮合
物2.15部、亜リン酸エステル系酸化防止剤として、
ジ(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−ペンタエリス
リール・ジホスファイト2.15部を用いた他は、すべ
て実施例1と同様にして評価用試料を得た。
【0078】(実施例5)ヒンダードアミン化合物とし
て、合成例2で得られたヒンダードアミン化合物溶液1
3.42部を加えた他は、すべて実施例1と同様にして
評価用試料を得た。
【0079】(比較例1)ヒンダードアミン化合物とし
て、比較合成例1で得られたヒンダードアミン化合物溶
液13.42部を加えた他は、すべて実施例1と同様に
して評価用試料を得た。
【0080】(比較例2)ヒンダードアミン化合物とし
て、比較合成例2で得られたヒンダードアミン化合物溶
液13.42部を加えた他は、すべて実施例1と同様に
して評価用試料を得た。
【0081】(比較例3)ヒンダードアミン化合物とし
て、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸と2,
2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノールとβ,
β,β’,β’−テトラメチル−3,9−(2,4,
8,10−テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカン)
ジエタノールとの縮合物(商品名:アデカスタブLA−
68/旭電化工業株式会社)4.30部を加えた他は、
すべて実施例1と同様にして評価用試料を得た。
【0082】(比較例4)ヒンダードアミン化合物とし
て、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリ
ジル)セバケート(商品名:チヌビン770DF/チバ
・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社)4.30部を
加えた他は、すべて実施例1と同様にして評価用試料を
得た。
【0083】(比較例5)ヒンダードアミン化合物の代
わりに、公知の変色防止剤である4−エチル−2,6−
ジメチル−4−アザヘプタンジオ−ルとメチレン−ビス
(シクロヘキシルイソシアネート)の反応物(分子量約
4000)4.30部を加えた他は、すべて実施例1と
同様にして評価用試料を得た。
【0084】(比較例6)ヒンダードアミン化合物及び
亜リン酸エステル系酸化防止剤を全く加えなかった他
は、実施例1と同様にして評価用試料を得た。実施例及
び比較例で得たポリウレタン繊維筒編地について、染色
モデル加工未処理の編地及び染色モデル加工処理上がり
の編地のNOx変色性を表1に示した。本発明のポリウ
レタン繊維は、NOxによって変色劣化しにくく、染色
加工した後でもその効果が失われにくいことがわかる。
それに対して、本発明外のヒンダードアミン化合物を用
いた場合には、染色加工前後での安定化効果が小さかっ
たり、染色加工前では良好に安定化されていても染色加
工後では安定加工化が失われてしまったりしていること
がわかる。また、ヒンダードアミン化合物の代わりに公
知の変色防止剤を用いた場合は、染色加工によって安定
化効果は失われにくいものの、その安定化効果は本発明
のヒンダードアミン化合物を用いた場合に比べて劣るも
のであった。従って、本発明のポリウレタン組成物及び
ポリウレタン繊維は、良好な耐NOx変色性を示し、か
つ染色加工のような後加工を経たあとでも安定化効果が
保持されている優れたものである。
【0085】
【表1】
【0086】
【発明の効果】本発明のポリウレタン組成物及びそれか
ら得られるポリウレタン繊維は、窒素酸化物(NOx
による変色劣化に対して、充分に安定化されており、か
つ染色加工の如き二次加工を経た後でも、良好な安定化
効果が保持される。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // D01F 6/70 D01F 6/70 Z

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリウレタンに対して、(a)フェノー
    ル系酸化防止剤と、(b)亜リン酸エステル系酸化防止
    剤と、(c)ヒンダードアミン化合物を配合してなる組
    成物であって、ヒンダードアミン化合物が、1分子中に
    下記一般式(1); 【化1】 〔上記一般式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表
    す。R1は、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、及
    び炭素数1〜10のアルコキシ基のいずれかを表す。〕
    で表される1価の有機基及び下記一般式(2); 【化2】 〔上記一般式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表
    す。〕で表される2価の有機基からなる群より選ばれる
    1種又は2種以上の1価及び/又は2価の有機基(D
    1)を1個以上有するヒンダードアミン化合物であっ
    て、(d)ヒンダードアミン化合物1kg当たりの有機
    基(D1)の個数が1.3mol以上であり、かつ
    (e)酸性溶液に対する溶解度が5.0×10-3eq/
    l以下であるヒンダードアミン化合物であることを特徴
    とするポリウレタン組成物。
  2. 【請求項2】 ポリウレタンに対して、(a)フェノー
    ル系酸化防止剤と、(b)亜リン酸エステル系酸化防止
    剤と、(c)ヒンダードアミン化合物を配合してなる組
    成物であって、ヒンダードアミン化合物が、1分子中に
    下記一般式(3); 【化3】 〔上記一般式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表
    す。R2は、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、及
    び炭素数1〜10のアルコキシ基のいずれかを表す。〕
    で表される1価の有機基及び下記一般式(4); 【化4】 で表される2価の有機基からなる群より選ばれる1種又
    は2種以上の1価及び/又は2価の有機基(D2)と、
    炭素数5〜10の飽和のシクロアルキル基、及び炭素数
    5〜10の飽和のシクロアルキレン基からなる群より選
    ばれる1種又は2種以上の1価及び/又は2価の有機基
    (F1)を有する化合物であって、分子中の、有機基
    (D2)及び(F1)の重量分率が、下記数式(1)及
    び(2); 40≦WD2+WF1≦70 数式(1) 0.6≦(WD2÷WF1)≦3 数式(2) 〔上記数式中において、WD2は有機基(D2)の重量
    %、WF1は有機基(F1)の重量%を表す。〕を満たす
    ヒンダードアミン化合物であることを特徴とするポリウ
    レタン組成物。
  3. 【請求項3】 ポリウレタンに対して、(a)フェノー
    ル系酸化防止剤と、(b)亜リン酸エステル系酸化防止
    剤と、(c)ヒンダードアミン化合物を配合してなる組
    成物であって、ヒンダードアミン化合物が、下記一般式
    (5); 【化5】 〔上記一般式中において、Rは炭素数1〜4のアルキル
    基を表す。R3は水素原子又はメチル基を表す。R4は水
    素原子、炭素数1〜4のアルキル基、及び炭素数1〜1
    0のアルコキシ基のいずれかを表す。X1は−O−基、
    又は−NH−基を表す。〕で表される群より選ばれる1
    種又は2種以上の混合物のラジカル重合性ヒンダードア
    ミン誘導体単量体成分(D3)及び、下記一般式
    (6); 【化6】 〔上記一般式中において、R5は水素原子又はメチル基
    を表す。R6は炭素数5〜10の飽和のシクロアルキル
    基を表す。Y1は−O−基、又は−NH−基を表す。〕
    で表される群より選ばれる1種又は2種以上の混合物の
    ラジカル重合性単量体成分(F2)とを必須成分として
    ラジカル共重合して得られるヒンダードアミン化合物で
    あって、該ヒンダードアミン化合物中の成分(D3)及
    び成分(F2)の重量分率が、下記数式(3)及び
    (4); 80≦(WD3+WF2)≦100 数式(3) 0.5≦(WD3÷WF2)≦2.3 数式(4) 〔上記数式中、WD3は成分(D3)の重量%、WF2は成
    分(F2)の重量%を表す。〕を満たすヒンダードアミ
    ン化合物であることを特徴とするポリウレタン組成物。
  4. 【請求項4】 ヒンダードアミン化合物が、下記一般式
    (7); 【化7】 〔上記一般式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表
    す。R7、R8は水素原子、もしくはメチル基のいずれか
    を表す。R9は、水素原子、炭素数1〜4のアルキル
    基、もしくは炭素数1〜10のアルコキシ基のいずれか
    を表す。X、Yは,−O−基、もしくは−NH−基のい
    ずれかを表す。n,mは、0.35≦(n/m)≦1.
    75となるような正の数を表す。〕で表される構造であ
    る請求項2記載のポリウレタン組成物。
  5. 【請求項5】 フェノール系酸化防止剤が、下記一般式
    (8); 【化8】 〔上記一般式中、R10は、t−ブチル基、sec−ブチ
    ル基、及びネオペンチル基から選ばれた基を表す。〕で
    表されるフェノール系酸化防止剤であり、かつ、亜リン
    酸エステル系酸化防止剤が、下記式(9); 【化9】 で表される構造を含む水添ビスフェノールA・ペンタエ
    リスリトール ホスファイト ポリマーである請求項1
    〜4のいずれかに記載のポリウレタン組成物。
  6. 【請求項6】 ポリウレタンに対する、(a)フェノー
    ル系酸化防止剤の配合量が0.1〜2重量%、(b)亜
    リン酸エステル系酸化防止剤の配合量が0.1〜2重量
    %、及び、(c)該ヒンダードアミン化合物の配合量が
    0.5〜5重量%である、請求項1〜5のいずれかに記
    載のポリウレタン組成物。
  7. 【請求項7】 ヒンダードアミン化合物におけるヒンダ
    ードアミノ基の全部又は一部が、有機カルボン酸、炭酸
    ガス、リン酸、リン酸エステル化合物、亜リン酸、亜リ
    ン酸エステル化合物からなる群より選ばれる1種又は2
    種以上の化合物と、塩を形成していることを特徴とする
    請求項1〜6のいずれかに記載のポリウレタン組成物。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載のポリウ
    レタン組成物から得られるポリウレタン繊維。
  9. 【請求項9】 ポリウレタンに対して、(a)フェノー
    ル系酸化防止剤と、(b)亜リン酸エステル系酸化防止
    剤と、(c)1分子中に下記一般式(1); 【化10】 〔上記一般式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表
    す。R1は、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、及
    び炭素数1〜10のアルコキシ基のいずれかを表す。〕
    で表される1価の有機基及び下記一般式(2); 【化11】 〔上記一般式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表
    す。〕で表される2価の有機基からなる群より選ばれる
    1種又は2種以上の1価及び/又は2価の有機基(D
    1)を1個以上有するヒンダードアミン化合物であっ
    て、ヒンダードアミン化合物1kg当たりの有機基(D
    1)の個数が1.3mol以上であり、かつ酸性溶液に
    対する溶解度が5.0×10-3eq/l以下であるヒン
    ダードアミン化合物とを必須成分として配合して紡糸す
    ることを特徴とするポリウレタン繊維の製造方法。
  10. 【請求項10】 ポリウレタンに対して、(a)フェノ
    ール系酸化防止剤と、(b)亜リン酸エステル系酸化防
    止剤と、(c)1分子中に下記一般式(3); 【化12】 〔上記一般式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表
    す。R2は、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、及
    び炭素数1〜10のアルコキシ基のいずれかを表す。〕
    で表される1価の有機基及び下記一般式(4); 【化13】 で表される2価の有機基からなる群より選ばれる1種又
    は2種以上の1価及び/又は2価の有機基(D2)と、
    炭素数5〜10の飽和のシクロアルキル基、及び炭素数
    5〜10の飽和のシクロアルキレン基からなる群より選
    ばれる1種又は2種以上の1価及び/又は2価の有機基
    (F1)を有する化合物であって、分子中の、有機基
    (D2)及び(F1)の重量分率が、下記数式(1)及
    び(2); 40≦WD2+WF1≦70 数式(1) 0.6≦(WD2÷WF1)≦3 数式(2) 〔上記数式中において、WD2は有機基(D2)の重量
    %、WF1は有機基(F1)の重量%を表す。〕を満たす
    ヒンダードアミン化合物とを必須成分として配合して紡
    糸することを特徴とするポリウレタン繊維の製造方法。
  11. 【請求項11】 ポリウレタンに対して、(a)フェノ
    ール系酸化防止剤と、(b)亜リン酸エステル系酸化防
    止剤と、(c)下記一般式(5); 【化14】 〔上記一般式中において、Rは炭素数1〜4のアルキル
    基を表す。R3は水素原子又はメチル基を表す。R4は水
    素原子、炭素数1〜4のアルキル基、及び炭素数1〜1
    0のアルコキシ基のいずれかを表す。X1は−O−基、
    又は−NH−基を表す。〕で表される群より選ばれる1
    種又は2種以上の混合物のラジカル重合性ヒンダードア
    ミン誘導体単量体成分(D3)及び、下記一般式
    (6); 【化15】 〔上記一般式中において、R5は水素原子又はメチル基
    を表す。R6は炭素数5〜10の飽和のシクロアルキル
    基を表す。Y1は−O−基、又は−NH−基を表す。〕
    で表される群より選ばれる1種又は2種以上の混合物の
    ラジカル重合性単量体成分(F2)とを必須成分として
    ラジカル共重合して得られるヒンダードアミン化合物で
    あって、該ヒンダードアミン化合物中の成分(D3)及
    び成分(F2)の重量分率が、下記数式(3)及び
    (4); 80≦(WD3+WF2)≦100 数式(3) 0.5≦(WD3÷WF2)≦2.3 数式(4) 〔上記数式中、WD3は成分(D3)の重量%、WF2は成
    分(F2)の重量%を表す。〕を満たすヒンダードアミ
    ン化合物とを必須成分として配合して紡糸することを特
    徴とするポリウレタン繊維の製造方法。
  12. 【請求項12】 ヒンダードアミン化合物が、下記一般
    式(7); 【化16】 〔上記一般式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表
    す。R7、R8は水素原子、もしくはメチル基のいずれか
    を表す。R9は、水素原子、炭素数1〜4のアルキル
    基、もしくは炭素数1〜10のアルコキシ基のいずれか
    を表す。X、Yは,−O−基、もしくは−NH−基のい
    ずれかを表す。n,mは、0.35≦(n/m)≦1.
    75となるような正の数を表す。〕で表される構造であ
    る請求項10に記載のポリウレタン繊維の製造方法。
  13. 【請求項13】 フェノール系酸化防止剤が、下記一般
    式(8); 【化17】 〔上記一般式中、R10は、t−ブチル基、sec−ブチ
    ル基、及びネオペンチル基から選ばれた基を表す。〕で
    表されるフェノール系酸化防止剤であり、かつ、亜リン
    酸エステル系酸化防止剤が、下記式(9); 【化18】 で表される構造を含む水添ビスフェノールA・ペンタエ
    リスリトール ホスファイト ポリマーである請求項9
    〜12のいずれかに記載のポリウレタン繊維の製造方
    法。
  14. 【請求項14】 ポリウレタンに対する、(a)フェノ
    ール系酸化防止剤の配合量が0.1〜2重量%、(b)
    亜リン酸エステル系酸化防止剤の配合量が0.1〜2重
    量%、及び、(c)該ヒンダードアミン化合物の配合量
    が0.5〜5重量%である、請求項9〜13のいずれか
    に記載のポリウレタン繊維の製造方法。
  15. 【請求項15】 ヒンダードアミン化合物におけるヒン
    ダードアミノ基の全部又は一部が、有機カルボン酸、炭
    酸ガス、リン酸、リン酸エステル化合物、亜リン酸、亜
    リン酸エステル化合物からなる群より選ばれる1種又は
    2種以上の化合物と、塩を形成していることを特徴とす
    る請求項9〜14のいずれかに記載のポリウレタン繊維
    の製造方法。
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