JP2000239178A - 抗i型アレルギー作用を有する植物精油組成物およびその組成物を有効成分とするi型アレルギーの予防および/または治療剤 - Google Patents

抗i型アレルギー作用を有する植物精油組成物およびその組成物を有効成分とするi型アレルギーの予防および/または治療剤

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JP2000239178A JP11334203A JP33420399A JP2000239178A JP 2000239178 A JP2000239178 A JP 2000239178A JP 11334203 A JP11334203 A JP 11334203A JP 33420399 A JP33420399 A JP 33420399A JP 2000239178 A JP2000239178 A JP 2000239178A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来使用されてきた薬剤のような副作用がな
く、安全性の高いI型アレルギーの予防および/または
治療剤を提供することを目的とする。 【解決手段】少なくとも1種以上のフトモモ科植物から
得られる精油と、少なくとも2種以上のシソ科植物から
得られる精油と、少なくとも1種以上のミカン科植物か
ら得られる精油とを含む、抗I型アレルギー作用を有す
る植物精油組成物、およびこの組成物を有効成分とする
I型アレルギーの予防および/または治療剤によって、
LTC4やLTD4の合成が阻害され、マスト細胞などからのI
型アレルギー反応を惹起する化学伝達物質によるシグナ
ル伝達も阻害されるため、I型アレルギーの予防および
/または治療を効果的に行うことができる。また、この
治療剤は経皮吸収剤であるため、投薬の中止を容易に行
うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抗I型アレルギー
作用を有する植物精油組成物および上記精油組成物を有
効成分とするI型アレルギーの予防又は治療剤に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、アレルギー性疾患は増加の一途を
たどっている。アレルギー性疾患はアレルギー反応が関
与する疾患の総称であり、アレルギー反応は、本来生体
防御を目的とするはずの免疫応答が結果としてむしろ生
体に危害を及ぼすものである場合の免疫反応をいう。ア
レルギー反応は、どのような機序で生体に危害を与える
かによってR.R.A.CoombsとP.G.GellとによりI〜IV型の
4つの型に分けられている。
【0003】すなわち、I型はIgE抗体と抗原との反応に
よりマスト細胞からヒスタミン、セロトニンやロイコト
リエン等が放出されることによるもので、末梢血管拡張
によるショック、平滑筋収縮による呼吸困難その他の反
応がもたらされる。II型は細胞や組織に向けられた抗体
がその細胞や組織を補体やK細胞、マクロファージなど
の作用を介して障害するものである。III型は抗原と抗
体の結合物である免疫複合体が組織に沈着し、それに好
中球等が反応して起こす組織障害である。I〜III型反応
による異常はすべて抗体によるアレルギー反応であり、
抗原侵入から比較的短時間で症状が出るので、即時型ア
レルギーともいわれる。これらのうち、I型反応はアナ
フィラキシーと呼ばれる。
【0004】IV型はT細胞の反応によるものであり、T
細胞がリンホカインを放出して起こす組織反応またはT
細胞による細胞の破壊によって生じる。抗原の侵入から
反応が最大になるまで一両日を要するので遅延型アレル
ギーともいわれる。生体においては、非自己の物質はす
べて抗原として作用する可能性があるが、I型アレルギ
ーの病因的抗原としては、吸入性抗原と食餌性抗原の2
つがあることが知られている。吸入性抗原としては、ダ
ニやちりなどに代表されるハウスダスト、スギ花粉やイ
ネ科植物などの花粉、またはカビ類等が挙げられ、食餌
性抗原としては卵白、牛乳、落花生、ソバまたはサバ等
が挙げられる。
【0005】こうした物質が抗原として作用し、抗原抗
体反応が生じると脱顆粒現象が起こり、ヒスタミン、セ
ロトニン(5-HT)、SRS-A(slow reactive substance of
anaphylaxis;遅発反応物質)、ECF(eosinophyl chemot
actic factor;好酸球走化因子)、NCE(neutrophyl chem
otactic factor;好中球走化因子)、PAF(platelet acti
vating factor;血小板活性化因子)などの化学伝達物質
が遊離される。その結果、血管透過性の亢進、平滑筋の
攣縮、粘液腺の分泌亢進が起こる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】I型アレルギーのう
ち、生体にとっての異物自体、あるいはそれをハプテン
とする免疫原に対する特異的IgE抗体が産生され、マス
ト細胞や好塩基球に付着した特異的IgE抗体が、抗原決
定基を有する物質(惹起原)で橋渡しされることによっ
て刺激を受けた細胞が種々の化学伝達物質を放出して、
血圧下降などの末梢循環障害、頻脈(血管迷走神経で徐
脈になる)、気管支攣縮徴候としての呼吸困難、全身性
蕁麻疹、全身性紅潮、血管浮腫などの全徴候または一部
の徴候を呈するものをアナフィラキシーという。重症な
ものほど、原因負荷後に、低血圧、呼吸困難など生命を
おびやかす症状の発現が早く、抗原の侵入経路によっ
て、症状の発現の有無や広がりに差が生ずる。
【0007】例えば、惹起源は、健常皮膚に接触しても
何らの症状も惹起されないが、粘膜、注射の刺し口、手
術後の創傷などに接触すると、激烈な反応が惹起される
ことがある。免疫原と惹起原とは必ずしも同じではない
ので、I型アレルギーの予防のためにはその発症を予知
することが前提となるが、予知は一般に難しい。一般
に、アレルギー性疾患の治療は、その発症機序に応じ
て、テルフェナジンやジフェンヒドラミンなどの抗ヒス
タミン薬、ナファゾリンなどの交感神経刺激薬、テルブ
タリンなどのβ−刺激薬、キサンチン誘導体などの抗ア
レルギー薬、グルココルチコイドなどのステロイド薬、
ノスカピンなどの鎮咳薬、マスト細胞の脱顆粒を阻止す
る作用を有する薬剤および抗炎症薬等を投与することに
よって行われる。
【0008】しかし、アレルギーは慢性かつ難治性であ
るために投薬による有害作用が生じるなど、臨床的にも
問題があった。また、こうした薬剤は、経口剤、静注ま
たは筋注用の注射剤、吸入剤、外用剤その他の各種剤型
で投与されるが、ある種の抗ヒスタミン剤には催奇形性
があり、ステロイド剤では様々な副作用があるので投薬
量が制限される等といった使用上の問題点もある。ま
た、5-HTに対してはリゼルグ酸ジエチルアミド(LSD)
などが拮抗作用を示すことが知られているが、LSDには
依存性があり、精神障害などの有害作用をもたらすとい
う問題がある。さらに、マスト細胞や好塩基球がロイコ
トリエン類、特に炎症に寄与するとされているロイコト
リエンC4(以下、LTC4という)やロイコトリエンD4(以
下、LTD4という)を合成する際に作用する阻害剤などは
知られておらず、I型アレルギーの予防や治療が難しい
という問題点があった。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の発明者らは、以
上のような問題を解決すべく研究を重ねた結果、特定の
植物から得られる精油を組み合わせることによって抗I
型アレルギー作用が発揮されることを見出し、本発明を
完成するに至った。すなわち、本発明は、少なくとも1
種以上のフトモモ科植物から得られる精油と、少なくと
も2種以上のシソ科植物から得られる精油と、少なくと
も1種以上のミカン科植物から得られる精油とを含む、
抗I型アレルギー作用を有する植物精油組成物である。
ここで、抗I型アレルギー作用とは、ヒスタミン、5-HT
の肥満細胞などからの遊離、およびロイコトリエンC4
たはD4の産生の抑制をいう。
【0010】ここで、上記フトモモ科植物から得られる
精油は、シネオール系ユーカリ油、酢酸ゲラニル系ユー
カリ油およびシトロネラール系ユーカリ油からなる群か
ら選ばれる1種以上のものであり、上記シソ科植物から
得られる精油は、ラベンダー油、ラバンジン油、および
ローズマリー油からなる群から選ばれる2種以上のもの
であり、上記ミカン科植物から得られる精油はオレンジ
油、レモン油、グレープフルーツ油およびネロリ油から
なる群から選ばれる1種以上のものであることが好まし
い。
【0011】また、本発明の精油組成物は、組成物の総
重量に対し、23〜61重量%のシネオール系ユーカリ油、
20〜30重量%のラベンダー油またはラバンジン油、1〜
10重量%のローズマリー油、17〜27重量%のオレンジ油
またはグレープフルーツ油、および1〜10重量%のネロ
リ油からなる抗I型アレルギー作用を有する植物精油組
成物である。別の本発明の精油組成物は、組成物の総重
量に対し、23〜61重量%のシネオール系ユーカリ油、20
〜30重量%のラベンダー油またはラバンジン油、1〜10
重量%のローズマリー油、18〜37重量%のグレープフル
ーツ油からなる抗I型アレルギー作用を有する植物精油
組成物である。本発明はさらに、上記の植物精油組成物
を有効成分とするI型アレルギーの予防および/または
治療剤である。
【0012】本発明のI型アレルギーの予防および/ま
たは治療剤は、通常、上記の抗I型アレルギー作用を有
する植物精油組成物と、精油組成物吸着剤と、遊離水分
除去剤と、精油組成物脱着調節剤と、発熱剤と、熱伝導
防止剤と、吸収促進剤と、シート形成用基剤とを含む。
ここで、上記精油組成物吸着剤はケン化価98.0〜98.5の
ポリビニルアルコール系高分子吸水性樹脂であり、前記
シート形成用基剤はケン化価88.0±2.0のポリビニルア
ルコール系高分子吸水性樹脂であり、前記遊離水分除去
剤はアクリル系高分子吸水性樹脂であることが好まし
い。また、上記の精油組成物脱着調節剤は活性炭であ
り、前記発熱剤はゼオライトであり、前記熱伝導防止剤
は多糖類化合物であり、前記吸収促進剤はモノテルペン
であることが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
I型アレルギーは、生体にとっての異物自体またはそれ
をハプテンとする免疫原に対して特異的なIgEが産生さ
れることによって始まる。IgEはマスト細胞(肥満細
胞)や好塩基球に付着し、これらの特異的抗IgE抗体
が、抗原決定基を有する惹起原で橋渡しされることによ
って、マスト細胞や好塩基球が刺激を受け、様々な化学
伝達物質を放出することによって起こる。放出される化
学伝達物質としては、マスト細胞の脱顆粒によって顆粒
中に貯蔵されていたヒスタミン、血小板活性化因子、ヘ
パリン、セロトニンなど、およびプロスタグランジンや
ロイコトリエンなどの脂質過酸化物、好塩基球の顆粒か
ら放出されるヒスタミンやヘパリンなどが挙げられる。
【0014】本発明の植物精油組成物が有する抗I型ア
レルギー作用は、マスト細胞や好塩基球を安定化し、あ
るいは放出された化学伝達物質を修飾したり、これら化
学物質の受容体と拮抗してシグナル伝達を遮断するとい
った作用によって、I型アレルギーの発症を抑制および
/または阻害するものである。したがって、本明細書中
でいう抗I型アレルギー作用には、細胞の安定化、ヒス
タミン受容体の遮断などを初めとする抗I型アレルギー
作用、およびロイコトリエンなどのアレルギーメディエ
ーターの不活化、産生阻害ならびにこれらと機能的に拮
抗すること等が含まれる。
【0015】本発明において使用する植物精油は、上述
のとおり、少なくとも1種以上のフトモモ科植物から得
られる精油、少なくとも2種以上のシソ科植物から得ら
れる精油、および少なくとも1種以上のミカン科植物か
ら得られる精油である。フトモモ科植物から得られる精
油としては、フトモモ科に属するユーカリ樹(Eucalypt
us globulus Labill.(Blue gum), Eucalyptus dives Sc
hauer Type, Eucalyptus macarthuri H. Deane et J.
H. Maiden, Eucalyptus citriodora Hook)から得られ
る精油、具体的には、これらのユーカリから得られるユ
ーカリ油を使用することが好ましい。
【0016】ユーカリ油は上記のようなユーカリ樹から
得られる精油の総称であるが、タスマニア原産で、北
米、メキシコ、アフリカ、および南部スペインなどを主
産地とするEucalyptus globulus Labill.(Blue gum)か
ら得られるシネオール系ユーカリ油;オーストラリアの
ニューサウスウェールズ、ビクトリア地方を主産地とす
るEucalyptus dives Schauer Typeから得られるピペリ
トン、フェランドレン系ユーカリ油;オーストラリアの
ニューサウスウェールズ南部を主産地とするEucalyptus
macarthuri H. Deane et J. H. Maidenから得られる酢
酸ゲラニル系ユーカリ油;およびオーストラリアのクイ
ンズランド、南アフリカ、ブラジル、ジャバ、インドな
どを主産地とするEucalyptus citriodora Hookから得ら
れるシトロネラール系ユーカリ油とに大別される。
【0017】シネオール系ユーカリ油は、Eucalyptus g
lobulus Labill.の葉を水蒸気蒸留して得ることがで
き、成分としては、シネオール(70〜80%)、α−ピネ
ン、カンフェン、ピノカルベオール、ピノカルボン、ミ
ルテノール、ベルベノン、カルボン、オイデスモールお
よびC4〜C6の脂肪族アルデヒドなどを含有する。酢酸ゲ
ラニル系ユーカリ油は、Eucalyptus macarthuri H. Dea
ne et J. H. Maidenの葉および小枝の水蒸気蒸留によっ
て得ることができ、成分としては、酢酸ゲラニル(約70
%前後)、ゲラニオール(約3%)、オイデスモール
(約16%)、その他脂肪族アルデヒドなどを含む。
【0018】シトロネラール系ユーカリ油は、Eucalypt
us citriodora Hookの葉および小枝の水蒸気蒸留によっ
て得ることができ、成分としては、d-またはl-シトロネ
ラール(65〜80%)、d-またはl-シトロネロール(15〜
20%)、フェランドレン、シネオール、酢酸シトロネリ
ル、酢酸ゲラニル、イソプレゴールなどを含有する。本
発明においては、上記フトモモ科植物から得られる精油
が、シネオール系ユーカリ油、酢酸ゲラニル系ユーカリ
油およびシトロネラール系ユーカリ油からなる群から選
ばれるものであることが、抗LTD4作用を有するシトロネ
ラール、抗LTC4作用を有するシネオール、ゲラニオー
ル、酢酸ボルニル、オイデスモールといった各成分を含
有することから好ましい。
【0019】ここで、抗LTD4作用とは、アラキドン酸が
リポキシゲナーゼによって5-HPETE(5-ヒドロペルオキ
シエイコサペンエン酸)となり、ついでLTA4となった後
に、さらに還元型グルタチオンの存在下で代謝されてLT
C4を経てLTD4となる経路(図1)のうち、LTA4からLTC4
への代謝を抑制または阻害する作用をいう。したがっ
て、本明細書でいう抗LTD4作用には、LTC4の産生を抑制
する作用(抗LTC4作用)も含まれる。これらの精油に含
まれる各種成分のうち、ベルベノン、カルボンおよびオ
イデスモールは抗H1-ヒスタミン作用を、また、ゲラニ
オールは抗H2-ヒスタミン作用を有するために、これら
のユーカリ油を使用することが好ましい。
【0020】ヒスタミンにはH1、H2およびH3という3つ
の受容体があることが知られており、これらのうち、H1
受容体は気管支、胃、腸管などの平滑筋に高密度に存在
し、これらの収縮に関与する。I型アレルギーに関与す
るのもH1受容体である。H1受容体を刺激するとホスホリ
パーゼC活性化によるホスファチジルイノシトール代謝
亢進を引き起こし、その結果生じる細胞内Ca2+濃度の増
加が上記生理反応を引き起こすと考えられる。一方、H2
受容体は胃の壁細胞に高密度に存在し、胃酸分泌および
心拍数増加作用に関与する。GTP結合タンパクを介して
アデニル酸シクラーゼを活性化し、その結果増加するc-
AMPが細胞応答に関与する。また、H3受容体は中枢神経
系で神経伝達物質の可能性の示唆されているヒスタミン
生合成と放出の負の自己調節に関与する。
【0021】こうした作用を有する3つの受容体のう
ち、気管支などの筋収縮作用等を抑制または阻害する作
用を、H1-抗ヒスタミン作用という。ヒスタミンによる
胃液分泌促進および心拍数増加作用抑制または阻害する
作用を、H2-抗ヒスタミン作用という。また、ヒスタミ
ン生合成と放出の負の自己調節を抑制もしくは阻害する
作用をH3-抗ヒスタミン作用という。上述したユーカリ
油の中でも、シネオール系ユーカリ油を使用すると、こ
こに含まれる複数の成分が、肥満細胞や好塩基球から放
出されたヒスタミン自体の骨格構造を変化させることな
くその機能を発揮させないように修飾し、その結果、修
飾されたヒスタミンはヒスタミンレセプターに結合はす
るものの、結合によってシグナルを発さず、血管透過性
亢進その他の上記のようなヒスタミンによって惹起され
る作用が抑えられるという利点がある。
【0022】これらのユーカリ油は、上記のものを単独
で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。2種以
上を併用する場合には、シネオール系ユーカリ油を必須
成分として使用することが上記の理由から好ましく、そ
の場合には、シネオール系ユーカリ油をユーカリ油全量
に対して50〜60重量%とすれば、一層高い抗LTC4効果が
発揮される。シソ科植物から得られる精油とは、シソ科
に属するタチジャコウソウ(Thymusvulgaris L.)、チ
クマハッカ、イヌハッカ(Nepeta cataria L.)、ハッ
カ(Menta arvensis, Menta piperita var. vulgaris
L.)、マンネンロウ(Rosmarinus officinalis L.)、
ラバンジン(Lavandula hybrida Reverch)、ラベンダ
ー(Lavandula officinalis Chaix.)などの植物から得
られる精油をいう。
【0023】具体的には、タイム油、チクマハッカ油、
イヌハッカ油、和種ハッカ油、ペパーミント油、ローズ
マリー油、ラバンジン油、及びラベンダー油が挙げられ
る。本発明においては、ラベンダー油、ラバンジン油及
びローズマリー油を使用することが抗I型アレルギー効
果を発揮する成分、具体的には、抗LT作用を有する成分
であるシネオール、シトロネラールおよび酢酸ボルニル
や抗セロトニン作用を有する成分である酢酸リナリルな
どを含有する点で好ましい。ローズマリー油は、スペイ
ン、ユーゴスラビア、チュニジア、フランス、イタリア
などを産地とするマンネンロウ(Rosmarinus officinali
s L.)の花、葉または全草の水蒸気蒸留によって得られ
る。成分としては、ボルネオール、酢酸ボルニル、カン
ファー、シネオール、その他のテルペン化合物などを含
む。
【0024】ラバンジン油は、南フランスを産地とする
ラバンジン(Lavandula hybrida Reverch)の花の水蒸気
蒸留で得られる。成分としては、リナロール、酢酸リナ
リル、リナロールオキシド、シネオール、d-カンファ
ー、d-ラバンジュロールなどを含有する。ラベンダー油
は、フランス、イタリア、ハンガリー、旧ソ連南部、イ
ギリス、北アメリカ、オーストラリアおよび北海道を主
産地とし、ラベンダー(Lavandulaofficinalis Chaix.)
の花を水蒸気蒸留して得られる。成分としては、リナロ
ール(10〜20%)、酢酸リナリル(30〜60%)、ラバン
ジュロール、酢酸ラバンジュリル、3−オクタノール、
α−ピネン、β−ピネン、リモネン、シネオール、シト
ロネラールなどの多数の成分を含有する。
【0025】上記のように、ラベンダー油、ラバンジン
油およびローズマリー油には、リナロール、酢酸リナリ
ル、ラバンジュロール、酢酸ラバンジュリル、ボルネオ
ール、酢酸ボルニル、カリオフィレン、シトロネラール
などの成分が含まれる。後述する実施例における検討の
結果、シトロネラールには抗LTD4作用があり、酢酸ボル
ニルには抗LTC4作用があることが明らかになった。した
がって、抗LTD4作用および抗LTC4作用を発揮させるため
には、ラベンダー油、ラバンジン油またはローズマリー
油を使用することが好ましい。特に、ラベンダー油とロ
ーズマリー油とを併用すると、上述した複数の成分が作
用してロイコトリエンC4およびD4の産生が抑制されるば
かりでなく、他の成分が肥満細胞などから放出されたヒ
スタミンを、その骨格構造を変化させることなく機能を
発揮させないように修飾するため、ヒスタミンが受容体
に結合した後にシグナルが発しなくなるという点で好ま
しい。この結果、血管透過性亢進その他のヒスタミンに
よって惹起される作用が抑えられることになる。
【0026】ミカン科精油とは、ミカン科に属するスイ
ートオレンジ(Citrus sinensis Osbeck var. brasilie
nsis Tanaka)、グレープフルーツ(Citrus paradisi M
acfayden)、ダイダイ(Citrus aurantium L. var. sub
sp. amara Engel)、レモン(Citrus limone (L.) Buru
m f.)といった植物から得られる精油の総称である。具
体的には、オレンジ油、グレープフルーツ油、ネロリ油
およびレモン油等が挙げられる。オレンジ油は、カリフ
ォルニア、フロリダ、スペイン、ブラジル、イタリア、
および日本など世界各地で広く栽培されているスイート
オレンジ(Citrus sinensis Osbeck var. brasiliensis
Tanaka)の果実をそのまま圧搾して果汁と精油とを分離
して得ることができる。成分としては、d-リモネン、シ
トラール、n-デシルアルデヒド、d-リナロール、d-テル
ピネオール、n-ノニルアルコールなどを含有し、d-リモ
ネンが90%以上を占める。
【0027】グレープフルーツ油は、カリフォルニア、
フロリダ、テキサス、イスラエルおよびブラジルなどを
主産地とするグレープフルーツ(Citrus paradisi Macf
ayden)の果皮を機械圧搾して精油を得るか、葉および
小枝を水蒸気蒸留してグレープフルーツペチグレン油を
得る。成分としては、d-リモネンを90%以上含むが、こ
の精油特有の成分であるヌートカトンを含み、さらに、
オクチルアルデヒド、シトラール、ゲラニオールおよび
その酢酸エステルなどをも含む。本発明においては、p-
メンテンチオールを比較的多量に含有することから、カ
リフォルニア産のグレープフルーツから得られる精油を
使用することが好ましい。
【0028】ネロリ油は、フランス、イタリア、スペイ
ン、モロッコ、およびアルジェリアなどを主産地とする
ダイダイ(Citrus aurantium L. subsp. amara Engel)
の花を水蒸気蒸留して得ることができる。また、溶剤抽
出により、橙花コンクリートを得ることができ、これを
アルコール処理すると約50%のアブソリュートが得られ
る。成分としては、1−リナロールと酢酸リナリルを合
わせて約35〜40%、α−テルピネオール、ゲラニオー
ル、酢酸ゲラニル、ネロリドール(数%)、その他α−
ピネン、ジペンテン、カンフェン、オシメンなどのテル
ペン類、および含窒素化合物としてアンスラニル酸メチ
ル、およびインドールなどを含む。また、コンクリート
には、精油、ジャスモン、ベンツアルデヒドなどが存在
する。
【0029】レモン油は、カリフォルニア、シシリー、
カラブリア、スペイン、およびブラジルを主産地とし、
その他日本でも栽培されているレモン(Citrus limone
(L.))の果皮の圧搾により得られる。成分としては、d-
リモネン、シトラール、オクチルアルデヒド、ノニルア
ルデヒド、リナロール、ゲラニオール、その他各種のテ
ルペノイドが含まれる。
【0030】本発明において、上記ミカン科植物から得
られる精油として、オレンジ油、ネロリ油、およびグレ
ープフルーツ油からなる群から選ばれる精油を使用する
と、これらに含まれるゲラニオールにより、ヒスタミン
およびLTC4の産生が抑制される。また、リモネンによっ
てH2受容体と結合できないようにヒスタミンが不活化さ
れ、バレンセンやヌートカトンによってリポキシゲナー
ゼの活性が抑制される。さらに、酢酸リナリルおよびア
ンスラニル酸メチルには抗セロトニン作用がある。この
ため、グレープフルーツ油を単独で使用するか、または
ネロリ油とオレンジ油もしくはネロリ油とレモン油とを
混合して使用することが望ましい。このようなミカン科
植物から得られる精油を併用することによって、上述し
たようなこれらに含まれる複数の成分がヒスタミン、セ
ロトニン、ロイコトリエンなどの生理活性物質を修飾
し、不活化する。このため、修飾された上記の各物質が
受容体と結合しても受容体からのシグナルの発生が抑え
られ、血管透過性の亢進などが抑制される。また、ロイ
コトリエンC4およびD4の産生も抑制される。
【0031】本発明の植物精油組成物は、シネオール系
ユーカリ油、ラベンダー油、ローズマリー油、オレンジ
油、およびネロリ油を含むものであることが好ましく、
それら各精油の組成物中の含量は、組成物の総重量に対
して、シネオール系ユーカリ油が23〜61重量%、ラベン
ダー油が20〜30重量%、ローズマリー油が1〜10重量
%、オレンジ油が17〜27重量%、およびネロリ油が1〜
10重量%である。
【0032】シネオール系ユーカリ油の含量が23%重量
未満では抗I型アレルギー作用が十分に発揮されず、逆
に61重量%を超えると複雑な機構で発生するアレルギー
作用に対する原因治療とならず、治療効果が落ちるとい
う問題が生じる。ラベンダー油の含量が20重量%未満で
は、シネオール系ユーカリの場合と同様に抗I型アレル
ギー作用が減少し、逆に30重量%を超えると逆効果とな
るという問題が生じる。また、ローズマリー油の含量は
1重量%未満ではラベンダー油との相乗効果はなく、10
重量%を越えた場合にもラベンダー油との相乗効果が発
揮されないという問題が生じる。さらに、オレンジ油の
含量が17重量%未満では抗I型アレルギー作用が不十分
となり、27重量%を超えると抗I型アレルギー作用が強
すぎて逆効果が生じる。ネロリ油の含量が1重量%未満
の場合および10重量%を超えた場合もオレンジ油の場合
と同様の問題が生じる。
【0033】もっとも好ましくは、組成物の総重量に対
して、シネオール系ユーカリ油が約43重量%、ラベンダ
ー油が約25重量%、ローズマリー油が約5重量%、オレ
ンジ油が約22重量%、ネロリ油が約5重量%である。こ
のような成分比とすると、哺乳動物における抗I型アレ
ルギー作用が最大となる。本発明はまた、上述した抗I
型アレルギー作用を有する精油組成物を有効成分とする
I型アレルギーの予防および/または治療剤である。本
発明のI型アレルギーの予防および/または治療剤は、
上記の抗I型アレルギー作用を有する精油組成物と、精
油組成物吸着剤と、遊離水分除去剤と、精油組成物脱着
調節剤と、発熱剤と、熱伝導防止剤と、吸収促進剤と、
シート形成用基剤とを含む。
【0034】ここで、精油組成物吸着剤とは、上記の抗
I型アレルギー作用を有する精油組成物の吸着担体とな
るものをいい、ケン化価が98.0〜98.5のポリビニルアル
コール(PVA)系吸水性樹脂であることが好ましい。ケ
ン化価が98.0未満では精油と接触したときに担体表面が
ゲル化し、吸着担体としての機能を失うが、ケン化価が
98.0〜98.5であればゲル化せずに安定した吸着担体とし
ての機能を維持できることによる。具体的には、信越ポ
バールC-17GPやポバール(A)(信越化学工業(株)
製)などを挙げることができ、信越ポバールC-17GPまた
はポバール(A)を使用することが好ましい。
【0035】シート形成用基剤とは、上記のI型アレル
ギー予防および/または治療用組成物をシート状にする
基剤となるものをいい、ケン化価が約88.0であるゴーセ
ランL-0301(日本合成化学(株)製)などを使用するこ
とが低温(約180℃)における接着性が良いことから好
ましい。高温(約230℃以上)で接着すると、樹脂が溶
解して樹脂同士の間の隙間が塞がれてしまうため、上述
の精油組成物の脱着の面で問題が生じる。遊離水分除去
剤とは、本発明のI型アレルギーの予防および/または
治療剤を適用した部位の皮膚表面に存在する水分を除去
するものをいい、アクリル系吸水性樹脂であることが好
ましい。こうしたアクリル系吸水樹脂は、乾燥樹脂体積
の400〜800倍の吸水容積を有するものが好ましく、具体
的には、サンフレッシュ(三洋化成(株))やアクアキ
ープ(住友精化(株)製)などを挙げることができる。
球状粒子であるアクアキープよりも、破砕状のサンフレ
ッシュの方が接着性が良いことからサンフレッシュを使
用することが好ましい。
【0036】精油組成物脱着調節剤とは、上述した抗I
型アレルギー作用を有する精油組成物を吸着して表面に
膜が形成された精油組成物吸着剤の表面を覆い、吸着さ
れた精油組成物の脱着を調節する多孔性物質をいう。具
体的には、種々の分子を吸着する各種の活性炭を挙げる
ことができる。活性炭は、表面積が200〜800m2/gのもの
を使用すると、活性炭に吸着される精油量が少なくなり
脱着がされやすいことから好ましく、400〜800m2/gのも
のを使用することがさらに好ましい。この範囲の表面積
を有する活性炭であれば、各種の市販品を使用すること
ができ、具体的には、カヤマックス(日本化薬(株))
などを挙げることができる。吸着面積が小さい(例え
ば、カヤマックスでは400m 2/g)こと、およびコストの
面から、カヤマックスを使用することが好ましい。
【0037】発熱剤とは、空気中の水分を吸着して吸着
熱を出す物質をいう。このときに発生する熱エネルギー
を利用して、吸着担体に吸着された精油組成物の脱着が
行われる。具体的には、ゼオライトを挙げることができ
る。発熱剤であるゼオライトは、孔径が0.1〜0.8nmのも
のを用いることが精油の脱着能のための熱エネルギーを
供給する上で好ましく、0.3〜0.4nmのものを用いること
がさらに好ましい。このような孔径のゼオライトであれ
ば市販品を使用することができ、具体的には、ゼオラム
(東ソー(株)製)等を挙げることができる。
【0038】熱伝導防止剤とは、上記の遊離水分吸着剤
に吸着された遊離水分によって急激に発生する熱の伝導
を防止することができる化合物をいう。具体的には、キ
トサン、セルロースその他の多糖類化合物を挙げること
ができる。キトサンを使用すると、製剤中に色素を含有
する場合には、キトサンをこれら色素の担体とすること
ができるという利点がある。キトサンに代えて、上述の
ような熱の伝導を防止するセルロース等を使用すること
もできる。
【0039】吸収促進剤とは、皮膚から上記I型アレル
ギー予防および/または治療剤中に含まれる精油または
精油成分の吸収を促進するように作用するモノテルペン
化合物をいう。具体的には、L−メントール等を挙げる
ことができ、市販品を使用してもよい。これらのうち、
L−メントールを使用すると、投与部位の精油吸着面
(本発明の治療剤を使用する場合には、2cm×4cm)の
皮膚表面に存在する残存遊離水分を気化させて除き、皮
膚を乾燥させて精油が吸収されやすい環境がつくられる
という利点がある。
【0040】本発明のI型アレルギーの予防および/ま
たは治療剤は、上記の精油または精油成分を上述した組
合せに従い、所定の量で、常法に従って混合して得た組
成物と、上記の精油組成物吸着剤と、遊離水分除去剤
と、精油組成物脱着調節剤と、発熱剤と、熱伝導防止剤
と、吸収促進剤と、シート形成用基剤とを以下のように
混合して製造することができる。ここでは、シネオール
系ユーカリ油と、ラベンダー油と、ローズマリー油と、
オレンジ油と、ネロリ油とを使用する場合を例にとって
説明する。
【0041】まず、上記の各精油を所定量ずつ秤量し、
これらを混合して精油組成物を調製する。ついでPVAと
混合し、PVAの表面に精油によって表面膜を形成させた
後に、活性炭を加えて精油膜の表面を覆い、炭素被覆粒
子を形成する。上記の精油は、これらのうちの1種類を
PVAと混合し、次に別の精油をここに添加して混合する
という操作を繰り返しながらPVA表面上で混合してもよ
い。この場合には、すべての精油を1種類ずつ順番にPV
Aと混合し、PVAの表面で混合して精油による表面膜を形
成させた後に、活性炭を加えてこの膜の表面を覆い、炭
素被覆粒子を形成する。一方、秤量したメントールを別
のPVAと混合し、上記精油の場合と同様にPVAの表面を覆
った後に活性炭を加え、炭素被覆粒子を形成する。
【0042】これら2種類の炭素被覆粒子を混合し、さ
らに上記の熱伝導防止剤、シート形成用基剤等と混合し
て圧着用シートの上にのせ、熱をかけてシートの両面を
被覆する。このシートを、例えば、適当な大きさに裁断
した不織布等の2枚のシート状素材ではさみ、これらシ
ート状素材の4辺をヒートシールし、本発明のI型アレ
ルギー予防および/または治療剤1ピースを調製する。
【0043】圧着用シートとしては、化繊紙(坪量18〜
20g)を使用することが好ましく、化繊紙を使用すると
上述した炭素被覆粒子の圧着率がよいという利点があ
る。また、上記のシート状素材は、紙、織布または不織
布からなる群から選ばれるものであることが好ましく、
上記の抗I型アレルギー作用を有する精油組成物に含ま
れる精油成分が揮発して気体分子となったときに、これ
らが透過しやすいものである点で、不織布であることが
さらに好ましい。
【0044】本発明のI型アレルギーの予防および/ま
たは治療剤は、脂溶性の高い低分子化合物を成分として
含むことから、非経口投与ルートで使用する剤形とする
ことが好ましく、経皮吸収剤とすることにより、速やか
に有効成分を体内に移行させることが可能となる。経皮
ルートから有効成分が吸収されると、吸収の程度は薬物
の構造や物理化学的性質に依存するものの、経口ルート
または経皮以外の非経口ルートからの吸収と比較して、
薬物のリンパ移行性が高いからである。経皮吸収された
薬物は、表皮の角質層を通過し、表皮下結合組織の乳頭
層内にある毛細血管、毛細リンパ管に至る経路と付属器
官の皮脂腺とを通り、血管やリンパ管に至る経路を介し
て、赤血球の膜の表面および疎水性代謝物をキャリアー
として毛細血管、毛細リンパ管から全身循環系に運ば
れ、標的部位に静電的、疎水的相互作用によって引き付
けられて薬理作用を発現する。
【0045】また、本発明のI型アレルギーの予防およ
び/または治療剤は、上述のようにして製造したシート
状の経皮吸収剤1ピースを、首の後ろにある大椎、また
は腰にある腎愈に当たるように衣類に留めつけて投与す
る。例えば、上記の経皮吸収剤を、シャツの衿回りの後
ろ中央部の内側に両面テープなどで留めつけ、大椎に接
触するようにする。こうすると、気化した本発明の植物
精油組成物が不織布の繊維の間を通って皮膚と接触し、
皮脂層を経由して体内に吸収され、血管やリンパ管へと
移行する。動物に投与する場合でも、首輪の内側に留め
つけたり、または包帯に留めつけて背部や腹部の所望の
部位に接触させることによって適宜投与することができ
る。上記経皮吸収剤の最外層の二辺に両面テープ等を適
当な幅と長さで取り付けると、衣類に対して容易に留め
つけることができる。
【0046】上記の経皮吸収剤は、一定の効果を持続さ
せるために、1〜3日ごとに交換して使用する。また、
上述したように、投与はシート状の薬剤を皮膚と接触さ
せることによって行うために、衣類の内側に、また動物
では首輪の内側に留めつけてある本発明のI型アレルギ
ーの予防および/または治療剤をはずすことにより、簡
単に投与を中止することができる。また、本発明のI型
アレルギーの予防および/または治療剤は天然物由来の
精油から製造され、体内に移行するのはこれらの精油成
分のみであることから、特に重篤な副作用も見られてい
ない。
【0047】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細
に説明するが、本発明はなんらこれらに限定されるもの
ではない。
【0048】(実施例1)I型アレルギー予防および/
または治療剤HAL-01並びにHAL-02の製造 (1)主剤の調製 HAL-01の主剤は、下記の表1に示す各精油成分を表1に
示す量で、また、HAL-02の主剤は、下記の表2に示す各
精油成分を表2に示す量で後述するように混合してそれ
ぞれ製造した。ここで使用した各精油成分はすべて小川
香料(株)から購入した。なお、表1および表2に示す
量は、各々HAL-01およびHAL-02の各製剤1ピース当たり
で使用する量である。下記に示す各精油をそれぞれ化学
天秤を用いて秤量した。
【0049】
【表1】
【0050】
【表2】
【0051】(2)HAL-01およびHAL-02の製造 信越ポバールC-17GP(信越化学工業(株)製)、ゴーセ
ラン(日本合成化学(株))、サンフレッシュ(三洋化
成工業(株)製)、ゼオラム(東ソー(株)製)、キト
サン(甲陽ケミカル(株)製)、カヤマックス(日本化
薬(株)製)、L-メントール(小川香料(株))を購入
し、下記表3に示す量になるよう化学天秤を用いて秤量
した。なお、表3に示す量は、HAL-01およびHAL-02の1
ピースの製造に使用する量である。
【0052】
【表3】
【0053】上記(1)で秤量した各精油を、表3に示
す量の信越ポバールC-17GPと1種類ずつ混合し、樹脂表
面に精油の油膜を形成させ、ついで、油膜を形成した樹
脂と表3に示す量の活性炭とを混合し、活性炭を油膜の
表面に吸着させて炭素で被覆した。
【0054】これとは別に、ゴーセラン、サンフレッシ
ュ、ゼオラム、およびキトサンを混合し、基剤とする。
炭素で被覆した植物精油組成物と上記の基剤とを混合
し、縦27cm×横18cm×厚さ1.5mmの大きさの金型内に均
一になるように広げて180℃で30秒間加熱して基剤を軟
化させてシート状に成形し、2×4cmのピースに切断し
た。上記ようにして得た各ピースを約4cm×約7cm大の
不織布に挟み、ついで同じ大きさの化繊紙2枚に挟み、
さらにその外側を同じ大きさのコットン2枚で挟んで4
辺すべてを同時に熱圧着し、HAL-01およびHAL-02の各製
剤を製造した。
【0055】(実施例2)動物における抗ヒスタミン作
用の検討 (2−1)実験動物 8〜10週齢のSPFのSD系ラット(雄、体重280±20g)
を、三協ラボサービス(株)より購入し、室温23±2
℃、湿度60±5%、12時間点灯のSPF条件下で1週間馴
化飼育した。HAL-01の抗ヒスタミン効果を検討するため
に、表4に示すようにヒスタミンを10ng〜10μg/0.1mL
/部位で投与することとし、対照群および薬物投与群と
して、1群20匹ずつ、8群に分けた。
【0056】(2−2)動物におけるHAL-01による抗ヒ
スタミン作用の検討 ヒスタミン二塩酸塩は半井化学(株)より、エバンスブ
ルーは、和光純薬(株)よりそれぞれ購入した。エバン
スブルーは生理食塩水に溶解して2.5%溶液として調製
した。実施例1で示したように調製したHAL-01の両側の
縁部分に接着剤ボンドをつけて、薬剤投与群の各ラット
の背面頚部に装着した。対照群のラットの背部には何も
装着しなかった。
【0057】HAL-01装着群および対照群のラットを、室
温23±2℃、湿度60±5%に制御した室内に一晩放置し
た。この後、各ラットの背部の毛をバリカンで10×7cm
の大きさになるよう刈った。2.5%エバンスブルー生理
食塩水溶液1mLを尾静脈より注入し、直後に段階希釈し
たヒスタミン二塩酸塩0.1mLを麻酔下で、背骨を中心と
して左右対称になるようにを左右4箇所、27Gの二段針
をつけたシリンジで皮内接種した。両群のラットの背部
に現れる青斑の大きさを血管透過性亢進の指標とし、青
斑の大きさをHAL-01装着群と非装着群(対照群)につい
て比較検討した。ヒスタミン投与3時間後にラットに麻
酔薬を過剰投与して致死させ、このときに現れた青斑の
直径をノギスで測定し、面積を求めて青斑の大きさとし
た。結果を表4および図2に示す。
【0058】
【表4】
【0059】表4中、各群の青斑の大きさの実測値を上
段に、また、処理群の青斑の大きさの実測値を中段に、
そして対照群の青斑の大きさを100%としたときの処理
群のそれの大きさを下段にそれぞれ示した。対照群と処
理群(薬物投与群)とでヒスタミン接種によって形成さ
れた青斑の面積を比較すると、いずれのヒスタミン濃度
においてもHAL-01を装着したラットで形成された青斑の
方が対照群のそれよりも有意に小さかった(p<0.01)。
また、使用したヒスタミンの濃度の中では、1.0μg/部
位に対する抗ヒスタミン効果が最も高かった。
【0060】個体別にデータを検討してみると、ややば
らつきが認められることから、体重等の条件が影響して
いることが示唆された。また、各群のラットの全身状態
への影響を観察したところ、処理群(HAL-01装着ラッ
ト)の行動がいずれのヒスタミン濃度においても緩慢に
なった。処理群のラットでは、上述のように青斑の大き
さも小さく、血管透過性の亢進作用が抑えられ、また、
中枢抑制作用も見られたことから、HAL-01にはヒスタミ
ンのH1遮断作用があることが推察された。
【0061】(実施例3)動物における抗ロイコトリエ
ンC4(LTC4)作用の検討 (1)実験動物 8〜10週齢のSPFのSD系ラット(雄、体重280±20g)
を、三協ラボサービス(株)より購入し、室温23±2
℃、湿度60±5%、12時間点灯のSPF条件下で1週間馴
化飼育した。HAL-02の抗LTC4効果を検討するために、表
5に示すようにLTC4を10ng〜10μg/0.1mL/部位で投与
することとし、対照群および薬物投与群として、1群20
匹ずつ、8群に分けた。
【0062】(2)動物におけるHAL-02の抗LTC4作用の
検討 LTC4はシグマ(株)より、エバンスブルーは、和光純薬
(株)よりそれぞれ購入した。エバンスブルーは生理食
塩水に溶解して2.5%溶液として調製した。実施例1で
示したように調製したHAL-02の両側縁部分に接着剤ボン
ドをつけて、薬剤投与群の各ラットの背面頚部に装着し
た。対照群のラットの背部には何も装着しなかった。
【0063】実施例2と同様に、室温23±2℃、湿度60
±5%に制御した室内に両群のラットを一晩放置した。
各ラットの背部の毛をバリカンで刈ったのち、2.5%エ
バンスブルー生理食塩水溶液を尾静脈より注入し、直後
に背骨を中心として左右対称になるように10ng〜10μg
/0.1mL/部位の量でLTC4を左右4箇所ずつ27Gの二段針
をつけたシリンジで0.1mLずつ麻酔下に皮内接種した。
【0064】両群のラットの背部に現れる青斑の大きさ
を血管透過性亢進の指標とし、青斑の大きさをHAL-01装
着群と非装着群(対照群)について比較検討した。LTC4
投与3時間後、過剰量の麻酔薬を投与してラットを致死
せ、このときに現れた青斑の直径をノギスで測定し、面
積を求めて青斑の大きさとした。結果を表5および図3
に示す。表5中、各群に付した数字は、LTC4の用量を表
す。
【0065】
【表5】
【0066】表5中、対照群の青斑の大きさの実測値を
上段に、また、処理群の青斑の大きさの実測値を中段
に、そして対照群の青斑の大きさを100%としたときの
処理群のそれの大きさを下段にそれぞれ示した。対照群
と処理群(薬物投与群)とでLTC4接種によって形成され
た青斑の面積を比較すると、いずれのLTC4濃度において
もHAL-02を装着したラットで形成された青斑の方が対照
群のそれよりも小さかった。また、使用したLTC4の濃度
の中では、100pg/部位に対する抗LTC4効果が最も高か
った。
【0067】(実施例4)動物におけるHAL-02の抗セロ
トニン作用の検討 8〜10週齢のSPFのSDラットは実施例1と同様に三協ラ
ボサービス(株)より購入して、同様の条件の下で1週
間馴化飼育した。セロトニンは、シグマ(株)から購入
した。また、エバンスブルーは実施例2で用いたのと同
じものを、同様に調製して使用した。実施例2で示した
ように調製したHAL-02の両短縁側に接着剤(ボンド)を
つけ、薬剤投与群のラットの背面頚部に装着した。対照
群のラットには何も装着しなかった。
【0068】両群のラットを、温度を23±2℃、湿度を
60±5%に制御した室内に一晩放置した。実施例2と同
様に、この後、各ラットの背部の毛をバリカンで刈っ
た。2.5%エバンスブルー生理食塩水溶液を尾静脈より
注入し、直後に段階希釈したセロトニン水溶液0.1mLを
麻酔下で、背骨を中心として左右対称になるように4箇
所ずつ27Gの二段針で皮内接種した。両群のラットの背
部に現れる青斑の大きさを血管透過性亢進の指標とし、
青斑の大きさをHAL-02装着群と非装着群(対照群)につ
いて比較検討した。LTC4投与3時間後に、ラットを安楽
死させ、このときに現れた青斑の直径をノギスで測定
し、面積を求めて青斑の大きさとした。結果を表6およ
び図4に示す。
【0069】
【表6】
【0070】表6中、対照群の青斑の大きさの実測値を
上段に、また、処理群の青斑の大きさの実測値を中段
に、そして対照群の青斑の大きさを100%としたときの
処理群の青斑の大きさを下段に示した。各群のラットの
全身状態への影響を観察したところ、処理群(HAL-02装
着ラット)の行動がいずれのセロトニン濃度においても
緩慢になった。処理群のラットにおける青斑の大きさ
は、対象群のそれの約50〜70%であり、血管透過性の亢
進および中枢抑制作用も見られた。このことから、HAL-
02にはLTC4およびセロトニンの抑制作用があることが推
察された。
【0071】
【発明の効果】本発明の植物精油組成物を用いると、薬
効の高いI型アレルギーの予防および/または治療剤を
製造することができる。また、本発明のI型アレルギー
の予防および/または治療剤を用いることによって、副
作用もなく、ヒスタミンのH1を遮断することができ、さ
らにLTC4およびセロトニンの代謝を抑制することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 アラキドン酸の代謝系路の一部を示す図であ
る。
【図2】 ヒスタミンの投与量とHAL-01の青斑形成抑制
効果の関係を示す図である。
【図3】 LTC4の投与量とHAL-02による青斑形成抑制効
果の関係を示す図である。
【図4】 セロトニンの投与量とHAL-02による青斑形成
抑制効果の関係を示す図である。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1種以上のフトモモ科植物か
    ら得られる精油と、少なくとも2種以上のシソ科植物か
    ら得られる精油と、少なくとも1種以上のミカン科植物
    から得られる精油とを含む、抗I型アレルギー作用を有
    する植物精油組成物。
  2. 【請求項2】 前記フトモモ科植物から得られる精油は
    シネオール系ユーカリ油、酢酸ゲラニル系ユーカリ油お
    よびシトロネラール系ユーカリ油からなる群から選ばれ
    るものである、請求項1に記載の抗I型アレルギー作用
    を有する植物精油組成物。
  3. 【請求項3】 前記シソ科植物から得られる精油は、ラ
    ベンダー油、ラバンジン油、油およびローズマリーから
    なる群から選ばれるものである、請求項1に記載の抗I
    型アレルギー作用を有する植物精油組成物。
  4. 【請求項4】 前記ミカン科植物から得られる精油はオ
    レンジ油、ネロリ油、グレープフルーツ油およびレモン
    油からなる群から選ばれるものである、請求項1に記載
    の抗I型アレルギー作用を有する植物精油組成物。
  5. 【請求項5】 シネオール系ユーカリ油と、ラベンダー
    油、ラバンジン油、およびローズマリー油からなる群か
    ら選ばれる少なくとも2種以上の精油と、オレンジ油、
    ネロリ油、グレープフルーツ油およびレモン油からなる
    群から選ばれる少なくとも1種以上の精油とからなる、
    請求項1に記載の抗I型アレルギー作用を有する植物精
    油組成物。
  6. 【請求項6】 組成物の総重量に対し、23〜61重量%の
    シネオール系ユーカリ油、20〜30重量%のラベンダー油
    またはラバンジン油、1〜10重量%のローズマリー油、
    17〜27重量%のオレンジ油、および1〜10重量%のネロ
    リ油を含む抗I型アレルギー作用を有する植物精油組成
    物。
  7. 【請求項7】 組成物の総重量に対し、23〜61重量%の
    シネオール系ユーカリ油、20〜30重量%のラベンダー油
    またはラバンジン油、1〜10重量%のローズマリー油お
    よび18〜37重量%のグレープフルーツ油を含む抗I型ア
    レルギー作用を有する植物精油組成物。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載の植物精
    油組成物を有効成分とするI型アレルギーの予防および
    /または治療剤。
  9. 【請求項9】 請求項1〜7のいずれかに記載の抗I型
    アレルギー作用を有する植物精油組成物と、精油組成物
    吸着剤と、遊離水分除去剤と、精油組成物脱着調節剤
    と、発熱剤と、熱伝導防止剤と、吸収促進剤と、シート
    形成用基剤とを含むI型アレルギーの予防および/また
    は治療剤。
  10. 【請求項10】 前記精油組成物吸着剤はケン化価98.0
    〜98.5のポリビニルアルコール系高分子吸水性樹脂であ
    り、前記シート形成用基剤はケン化価88.0±2.0のポリ
    ビニルアルコール系高分子吸水性樹脂であり、前記遊離
    水分除去剤はアクリル系高分子吸水性樹脂である請求項
    9に記載のI型アレルギーの予防および/または治療
    剤。
  11. 【請求項11】 前記精油組成物脱着調節剤は活性炭で
    あり、前記発熱剤はゼオライトであり、前記熱伝導防止
    剤は多糖類化合物であり、前記吸収促進剤はモノテルペ
    ンである請求項9または10に記載のI型アレルギーの
    予防および/または治療剤。
JP33420399A 1998-12-22 1999-11-25 抗i型アレルギー作用を有する植物精油組成物およびその組成物を有効成分とするi型アレルギーの予防および/または治療剤 Expired - Fee Related JP4291478B2 (ja)

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