JP2000238865A - ウエットティッシュロール包装体及びウエットティッシュロール包装体セット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来では、ウエットティッシュロールはボト
ル状のプラスチック容器に収納して使用されていたが、
ボトル状のプラスチック容器は、製造コストが高くつく
とともに、ゴミに出すときに嵩張る。 【解決手段】 ロール状に巻回してなるウエットティッ
シュロール２を気密性のあるフイルム状の封入袋１内に
収納し、該封入袋１に形成したティッシュ挿通穴１１の
周囲外面に、ティッシュ取出口３２を形成したプラスチ
ック製の型材３を取付けて構成し、ウエットティッシュ
ロール２であっても封入袋１のままでウエットティッシ
ュの取り出しが行えるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本願発明は、ウエットティッ
シュロールを包装材で包装してなるウエットティッシュ
ロール包装体、及び該ウエットティッシュロール包装体
と型材とをセットにしたウエットティッシュロール包装
体セットに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】ウエットティッシュは、例えば紙や不織
布等の基布に使用目的に応じた液体を含浸させたもので
ある。又、このウエットティッシュは、乾燥を防止する
ために気密性のある容器に収納した状態で製品とされ
る。

【０００３】ところで、この種のウエットティッシュ
は、帯状ウエットティッシュをロール状に巻回したウエ
ットティッシュロールや、多数枚の単葉基布をジグザグ
に折畳んで積層させたウエットティッシュ積層体等の形
態で製造されるが、製造設備や製造スピード等の面でウ
エットティッシュロールの方が低コストで製造できる。
尚、ウエットティッシュロールの帯状ウエットティッシ
ュには、予め所定長さ間隔ごとに切断用のミシン目が形
成されている。

【０００４】この種のウエットティッシュロールは、一
般に図５に示すようにボトル状のプラスチック容器１０
１内に収納して使用される。このプラスチック容器１０
１は、筒状の本体１０２の上部に蓋１０３を着脱自在に
被せている。蓋１０３の中央部には、小開口面積のティ
ッシュ取出口１３２が形成されている。このティッシュ
取出口１３２は、小蓋１３３で開閉される。そして、図
５に示す従来のウエットティッシュロール包装体では、
ティッシュ取出口１３２からウエットティッシュロール
２の帯状ウエットティッシュの一端を臨出（ティッシュ
臨出部２１）させておき、小蓋１３３を開いて該ティッ
シュ臨出部２１を引き出すと、後続の帯状ウエットティ
ッシュがミシン目で切断されて１枚のウエットティッシ
ュを取り出すことができるようになっている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】ところが、図５の従来
例のように、ウエットティッシュロール２の容器として
ボトル状のプラスチック容器１０１を使用したもので
は、容器全体がかなり大型となるために、容器製造用の
金型が大型となり、しかもプラスチック材料も多く必要
となる。従って、ボトル状のプラスチック容器１０１を
使用したものでは、容器の製造コストが高くなるという
欠点があるほか、廃棄時に容器が嵩張り、埋立てゴミの
量が増えるという社会問題も発生する。尚、プラスチッ
ク類を焼却すると、高カロリーが発生して焼却炉を傷め
るとともに、有毒ガスが発生する等の問題があり、プラ
スチック類は埋立てゴミとして分別廃棄する必要があ
る。

【０００６】尚、予め切断された単葉ウエットティッシ
ュをジグザグ折りしたウエットティッシュ積層体では、
フイルム状の封入袋内に収納した状態で使用できるよう
にしたものが市販されているが、ウエットティッシュロ
ールをフイルム状の封入袋から直接取出せるようにした
ものは存在しない。

【０００７】本願発明は、このような事情に鑑み、ウエ
ットティッシュロールをフイルム状の封入袋内に収納し
た状態で、直接１枚長さのウエットティッシュづつ取出
せるようにしたウエットティッシュロール包装体及びウ
エットティッシュロール包装体セットを提供することを
目的としている。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本願発明は、上記課題を
解決するための手段として次の構成を有している。本願請求項１の発明 本願請求項１の発明は、帯状ウエットティッシュをロー
ル状に巻回してなるウエットティッシュロールをフイル
ム状の封入袋内に収納し、該封入袋内から直接１枚長さ
のウエットティッシュづつ取出せるようにしたウエット
ティッシュロール包装体を対象にしている。

【０００９】ウエットティッシュロールは、予め液体を
含浸させた帯状ウエットティッシュをロール状に巻回し
たものであるが、該帯状ウエットティッシュには、所定
長さ間隔ごとに切断用のミシン目を形成している。尚、
ウエットティッシュロールの帯状ウエットティッシュ
は、その中心側から順次引き出される。

【００１０】封入袋は、気密性を有するフイルム材で形
成している。尚、この封入袋は、内部にウエットティッ
シュロールを収納した状態で、例えばヒートシールによ
り密封されている。又、封入袋には、ウエットティッシ
ュロールから引き出されるウエットティッシュを挿通さ
せるティッシュ挿通穴を形成している。

【００１１】ティッシュ挿通穴の周囲外面には、プラス
チック製の型材を取付けている。この型材には、帯状ウ
エットティッシュを引き出したときにミシン目で切断し
得る小開口面積のティッシュ取出口を形成している。こ
のティッシュ取出口は、小蓋で開閉し得るようになって
いる。尚、この型材は、例えば１〜２mm程度の厚さで比
較的小面積のものが使用されている。

【００１２】そして、この請求項１のウエットティッシ
ュロール包装体では、型材の小蓋を開き、ティッシュ取
出口から臨出しているティッシュ端部をつまんで引き出
せば、帯状ウエットティッシュがミシン目部分で切断さ
れて１枚分のウエットティッシュを取り出せる。本願請求項２の発明 本願請求項２の発明は、封入袋内にウエットティッシュ
ロールを収納したウエットティッシュロール包装体と、
ティッシュ取出口を形成した型材とをセットにしたウエ
ットティッシュロール包装体セットを対象にしている。

【００１３】封入袋は、請求項１と同様に気密性を有す
るフイルム材で形成している。又、封入袋には、ウエッ
トティッシュロールから引き出されるウエットティッシ
ュを挿通させるティッシュ挿通穴を形成している。この
ティッシュ挿通穴は、そこから２本の指（親指と人差し
指）を差し込んで内部のウエットティッシュ端部を引き
出し得るような大きさとなっている。

【００１４】又、このティッシュ挿通穴の周囲外面に
は、粘着剤を塗布しており、該粘着剤に剥離紙を貼着し
てティッシュ挿通穴を密閉している。尚、この剥離紙を
剥がすと、ティッシュ挿通穴の周囲外面に粘着剤が残る
ようになっている。

【００１５】型材は、請求項１の場合と同様に、プラス
チック製で、帯状ウエットティッシュを引き出したとき
にミシン目で切断し得る小開口面積（スリット状）のテ
ィッシュ取出口を形成している。このティッシュ取出口
は、小蓋で開閉し得るようになっている。この型材は、
例えば１〜２mm程度の厚さで比較的小面積のものが使用
されている。

【００１６】この請求項２のウエットティッシュロール
包装体セットは、上記ウエットティッシュロール包装体
と型材とを分離した状態でセットにして販売するが、そ
の場合、複数個（例えば３〜５個程度）のウエットティ
ッシュロール包装体に対して型材を１個添えるという形
態で販売できる。尚、型材を予め入手している需要者
は、ウエットティッシュロール包装体のみを購入するよ
うにしてもよい。

【００１７】そして、このウエットティッシュロール包
装体セットを使用するには、まずウエットティッシュロ
ール包装体から剥離紙を剥がしてティッシュ挿通穴を開
放させる。このとき、ティッシュ挿通穴の周囲外面に粘
着剤塗布部が現れる。次に、該ティッシュ挿通穴から２
本の指を差し込んでウエットティッシュロールの中心部
からティッシュ端部を引き出し、さらに該ティッシュ端
部を型材のティッシュ取出口に内側から挿通させた後、
型材を粘着剤塗布部に接着させると、使用形態にセット
できる。このようにセットしたウエットティッシュロー
ル包装体は、そのままで内部のウエットティッシュを引
出すことができる。そして、封入袋内のウエットティッ
シュを使い尽くすと、型材を封入袋から剥がし、空にな
った封入袋のみを廃棄すればよい。さらに、剥がした型
材は、次の新しいウエットティッシュロール包装体に付
け替えて再使用できる。

【００１８】

【発明の実施の形態】図１〜図４を参照して本願実施形
態を説明すると、図１及び図２には本願請求項１に対応
するウエットティッシュロール包装体を示し、図３及び
図４には本願請求項２に対応するウエットティッシュロ
ール包装体セットを示している。

【００１９】図１及び図２のウエットティッシュロール
包装体は、封入袋１内にウエットティッシュロール２を
収納するとともに、封入袋１に形成したティッシュ挿通
穴１１の周囲外面に型材３を取付けて構成している。

【００２０】ウエットティッシュロール２は、所定長さ
（例えば１４０mm幅で長さ３０ｍ程度）の帯状ウエット
ティッシュをロール状に巻回したものである。帯状ウエ
ットティッシュには、所定長さ間隔（例えば２００mm間
隔）ごと切断用のミシン目が形成されている。尚、この
ウエットティッシュロール２は、紙や不織布等の基布に
使用目的に応じた液体（例えば水に、アルコール、除菌
剤、防腐剤、香料などを混入した液体）を含浸させてい
る。

【００２１】封入袋１は、気密性及び耐水性を有するフ
イルム材で形成されている。この封入袋１としては、例
えばアルミ箔をラミネートしたポリエステルフイルムに
ヒートシール性を付与するためにポリエチレンフイルム
を内層させた３層フイルムが適当である。そして、この
封入袋１は、内部に上記ウエットティッシュロール２を
収納した状態でヒートシールにより密封している。

【００２２】封入袋１の上部寄り位置には、２本の指
（親指と人差し指）を差込み得る程度のティッシュ挿通
穴１１が形成されている。

【００２３】型材３は、プラスチック製（例えばポリプ
ロピレン製）で、長径が７０mm程度、短径が４０mm程度
の比較的小面積の大きさに成形されている。この型材３
は、基台３１部分に小開口面積のティッシュ取出口３２
を形成するとともに、該ティッシュ取出口３２を小蓋３
３で開閉し得るようになっている。この型材３は、図１
及び図２の実施形態では、ウエットティッシュロール包
装体の製造段階で封入袋１のティッシュ挿通穴１１の周
囲外面に接着剤で固着される。尚、その際に、封入袋１
内のウエットティッシュロール２の中心部から帯状ウエ
ットティッシュの先端部を引き出してティッシュ取出口
３２に挿通させておく。

【００２４】型材３のティッシュ取出口３２は、中心に
小径の穴を有し、該穴から外方に向けて４本のスリット
を形成している。そして、このティッシュ取出口３２
は、帯状ウエットティッシュを挿通させて引き出した際
に、適度の摩擦力が働いて後続の帯状ウエットティッシ
ュをミシン目部分で切断し得るようになっている。尚、
１枚分のウエットティッシュが引き出されると、ティッ
シュ取出口３２に後続の帯状ウエットティッシュの先端
部２１が臨出し、次の引出し操作が行えるようになって
いる。ティッシュ取出口３２の外側は、小蓋３３で密閉
されて、該ティッシュ取出口３２から臨出しているティ
ッシュ臨出部２１が乾燥しないようにしている。尚、小
蓋３３は、ヒンジ部３４で基台３１に連続させている。

【００２５】この図１及び図２に示すウエットティッシ
ュロール包装体では、ウエットティッシュロール２を包
装している材料は、フイルム状の封入袋１と小面積の型
材３だけであり、材料費及び製作コストが安価である。
又、ウエットティッシュロール２を封入袋１内に収納し
たままで使用できるので、従来のボトルタイプの容器を
使用する場合のように、ウエットティッシュロール２の
詰め替えが不要となって使い勝手が良好となる。そし
て、この図１及び図２のウエットティッシュロール包装
体では、封入袋１内の帯状ウエットティッシュを使い尽
くすと、空の封入袋１及び型材３はコミとして廃棄する
が、ボトル容器に比してゴミ量が非常に少なくなる。

【００２６】図３及び図４に示すウエットティッシュロ
ール包装体セットは、封入袋１内にウエットティッシュ
ロール２を収納しティッシュ挿通穴１１を剥離紙４で密
閉したウエットティッシュロール包装体Ａと、プラスチ
ック製の型材３とで構成されている。尚、封入袋１、ウ
エットティッシュロール２及び型材３の基本構成は、上
記した図１及び図２のものと同様である。

【００２７】封入袋１のティッシュ挿通穴１１の周囲外
面には、型材３の基台３１と同形状・同面積の範囲に粘
着剤５（図４）を塗布している。そして、該粘着剤５の
塗布面に剥離紙４を貼着して、封入袋１内を密閉してい
る。尚、この剥離紙４を剥がすと、ティッシュ挿通穴１
１の周囲外面に粘着剤５が残るようになっている。

【００２８】このウエットティッシュロール包装体セッ
トは、ウエットティッシュロール包装体Ａと型材３とを
分離した状態（図３の状態）で販売するが、その場合、
複数個（例えば３〜５個程度）のウエットティッシュロ
ール包装体Ａに対して型材３を１個添えるという形態で
販売できる。又、型材３を予め入手している需要者は、
ウエットティッシュロール包装体Ａのみを購入するよう
にしてもよい。

【００２９】そして、このウエットティッシュロール包
装体セットを使用するには、図４に示すように、ウエッ
トティッシュロール包装体Ａから剥離紙４を剥がしてテ
ィッシュ挿通穴１１を開放させる。このとき、ティッシ
ュ挿通穴１１の周囲外面に粘着剤塗布部５が現れる。次
に、該ティッシュ挿通穴１１から２本の指を差し込んで
ウエットティッシュロール２の中心部からティッシュ端
部２１を引き出し、さらに該ティッシュ端部２１を型材
３のティッシュ取出口３２に内側から挿通させた後、型
材３の基台３１を粘着剤塗布部５に接着させると、図１
及び図２に示す使用形態にセットできる。そして、封入
袋１内のウエットティッシュを使い尽くすと、型材３を
封入袋１から剥がし、空になった封入袋のみを廃棄すれ
ばよい。さらに、剥がした型材３は、次の新しいウエッ
トティッシュロール包装体Ａに付け替えて再使用でき
る。

【００３０】

【発明の効果】本願請求項１の発明の効果 本願請求項１の発明のウエットティッシュロール包装体
は、ロール状に巻回してなるウエットティッシュロール
２を気密性のあるフイルム状の封入袋１内に収納し、封
入袋１に形成したティッシュ挿通穴１１の周囲外面にプ
ラスチック製の型材３を取付けて構成しているので、ウ
エットティッシュロール２であってもボトル容器に収納
することなく使用できる。従って、安価なウエットティ
ッシュロール包装体を提供できるとともに、ウエットテ
ィッシュを使い尽くしたときのゴミ量を少なくできると
いう効果がある。本願請求項２の発明の効果 本願請求項２の発明のウエットティッシュロール包装体
セットは、ロール状に巻回してなるウエットティッシュ
ロール２を封入袋１内に収納し、封入袋１に形成したテ
ィッシュ挿通穴１１の周囲外面に粘着剤５を塗布して該
ティッシュ挿通穴１１を剥離紙４で密閉してなるウエッ
トティッシュロール包装体Ａと、プラスチック製の型材
３とで構成し、さらに型材３を、剥離紙４を剥がした後
に残る粘着剤５部分に接着させ得るようにしている。こ
のように、型材３を使用時に後付けし得るようにする
と、ウエットティッシュロール包装体Ａの製造工程が簡
単となる（全自動が可能となる）。又、１つの型材３を
複数のウエットティッシュロール包装体Ａに何度も転用
できるので、該型材３を有効利用できるとともに、型材
３を廃棄しないでよいので、プラスチック部分を分別廃
棄する手間が不要となる、等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本願請求項１に対応する実施形態のウエットテ
ィッシュロール包装体の斜視図である。

【図２】図１のII−II断面図である。

【図３】本願請求項２に対応する実施形態のウエットテ
ィッシュロール包装体セットの斜視図である。

【図４】図３のウエットティッシュロール包装体セット
の組立方法説明図である。

【図５】従来のウエットティッシュロール包装体の斜視
図である。

【符号の説明】

１は封入袋、２はウエットティッシュロール、３は型
材、４は剥離紙、５は粘着剤、１１はティッシュ挿通
穴、３１は基台、３２はティッシュ取出口、３３は小
蓋、Ａはウエットティッシュロール包装体である。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 所定長さ間隔ごとに切断用のミシン目を
   形成した帯状ウエットティッシュをロール状に巻回して
   なるウエットティッシュロール（２）を気密性のあるフ
   イルム状の封入袋（１）内に収納し、 該封入袋（１）に前記ウエットティッシュロール（２）
   から引き出されるウエットティッシュを挿通させるティ
   ッシュ挿通穴（１１）を形成し、 該ティッシュ挿通穴（１１）の周囲外面に、帯状ウエッ
   トティッシュをミシン目で切断し得る小開口面積のティ
   ッシュ取出口（３２）を形成したプラスチック製の型材
   （３）を取付けた、 ことを特徴とするウエットティッシュロール包装体。
2. 【請求項２】 所定長さ間隔ごとに切断用のミシン目を
   形成した帯状ウエットティッシュをロール状に巻回して
   なるウエットティッシュロール（２）を気密性のあるフ
   イルム状の封入袋（１）内に収納し、且つ該封入袋
   （１）に前記ウエットティッシュロール（２）から引き
   出されるウエットティッシュを挿通させるティッシュ挿
   通穴（１１）を形成し、さらに該ティッシュ挿通穴（１
   １）の周囲外面に粘着剤（５）を塗布して該ティッシュ
   挿通穴（１１）を剥離紙（４）で密閉してなるウエット
   ティッシュロール包装体（Ａ）と、前記ティッシュ挿通
   穴（１１）の周囲外面に接着され且つ帯状ウエットティ
   ッシュをミシン目で切断し得る小開口面積のティッシュ
   取出口（３２）を形成したプラスチック製の型材（３）
   とで構成されているとともに、 前記型材（３）は、前記剥離紙（４）を剥がした後に残
   る前記粘着剤（５）部分に接着させ得るようにしてい
   る、 ことを特徴とするウエットティッシュロール包装体セッ
   ト。