JP2004065269A - 衛生ティシュ - Google Patents

Abstract

【課題】拭われるものと手指の間で、汚物や細菌などの交換が行なわれない衛生的なティシュを提供する。
【解決手段】。
【課題を解決するための手段】上記の課題は、衛生ティシュを液体が浸透し得る多孔質層と、液体を浸透させない緻密層とにより構成することにより達成される。
望ましい実施例においては、衛生ティシュは、一層の多孔質層と、一層の緻密層とを熱圧着することにより製造される。
又、望ましい他の実施例においては、衛生ティシュは、一層の緻密層の表裏両面にそれぞれ多孔質層を熱圧着することにより製造される。

Description

【０００１】
【発明が属する技術分野】
本発明は、新規な衛生ティシュに関する。尚、本明細書において、衛生ティッシュとは、所謂、ティッシュペーパー、ウエットティッシュ、ちり紙、鼻紙などのほか、キッチンタオル、テーブルナプキン、幼児用ナプキン、紙タオル、懐紙、お絞り、化粧紙、脂取紙、トイレットペーパーなど、水分を含むものに触れたり、そのようなものを拭いたりぬぐったりするのに用いられる紙製品、不織布製品および布製品の全てを包含するものとする。
【０００２】
【従来の技術】
従来のティッシュペーパーは、ドライタイプとウエットタイプがあるが、何れも紙又は不織布から成る一層のものであった。そのため、水分を容易に浸透させ、拭い取った汚物が反対側の面に浸出するという問題がある。
そのため、特にウエットティッシュで汚物を拭うと、手指に汚物のにおいが移ると言うことになる。又そのとき、手に付いていた細菌などが拭われた側の肌に移ると言う問題もある。
【０００３】
又、トイレットペーパーなどの使用時にも同様な問題があると言われている。用便後、手には大量の大腸菌などが付着することが知られている。手に付いた大腸菌などを洗い流すには、石鹸などを用いて入念に洗う必要があるが、そのようなことをする者は少ない。
キッチンタオルや懐紙などで、食器などの水滴を拭うと、手に付いている細菌などにより食器が汚染されることも知られている。
又、キッチンタオル、紙タオル、などを濡らして使用すると、同様な問題が生じる。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は叙上の観点に立ってなされたものであって、使用時に、拭われるものと手指の間で、汚物や細菌などの交換が行なわれない衛生的なティッシュ、即ち衛生ティシュを提供することにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
上記の課題は、衛生ティシュを液体が浸透し得る多孔質層と、液体を浸透させない緻密層とにより構成することにより達成される。
【０００６】
【発明の実施の形態】
望ましい実施例においては、衛生ティシュは、一層の多孔質層と、一層の緻密層とを熱圧着することにより製造される。
又、望ましい他の実施例においては、衛生ティシュは、一層の緻密層の表裏両面にそれぞれ多孔質層を熱圧着することにより製造される。
【０００７】
多孔質層の材料としては、紙、発泡樹脂シート、不織布又はそれらの類似品が用いられる。合成樹脂を用いる場合には、特に限定はされないが、ポリ乳酸のような生分解性樹脂を用いることが推奨される。
【０００８】
緻密層の材料としては、熱可塑性合成樹脂フィルム、特に、ポリ乳酸のような生分解性樹脂フィルムが推奨されるが、材質はこれに限定されるものではない。要するに、柔軟で、実質的に水分を透過しないものであり、廃棄時に環境負荷の少ないものであれば良い。又フィルムの厚さも技術的に許される限り、薄いほうが望ましい。通常市販されている、食品用ラップフィルム程度でも実用に耐える。緻密層と多孔質層を張り合わせるには、公知のヒートロール又は接着剤が好適である。
【０００９】
これらの衛生ティシュは、多孔質層が乾燥状態にあるドライティシュとしても良く、多孔質層に薬液を浸透させたウエットティシュとして提供しても良い。
【００１０】
商品の形態としては、カットシートを順次引き出し得るように組み合わせて折り畳み、箱型等の容器に収容した形態、即ち、通常、ティシュペーパ−、ウエットティシュ、ポケットティシューなどとして市販されている形態で提供することが推奨される。
【００１１】
又、用途によっては、長尺のシートに適宜の間隔でミシン目を入れてロール状に巻いたトイレットペーパタイプ、一端から順次引き出し得るよう九十九折して容器に収納したタイプのものとすることができる。
【００１２】
頭記の如く、本発明に係る衛生ティシュは、所謂、ティッシュペーパー、ウエットティッシュ、ちり紙、鼻紙などのほか、キッチンタオル、テーブルナプキン、幼児用ナプキン、紙タオル、懐紙、お絞り、化粧紙、脂取紙、トイレットペーパーなど、水分を含むものに触れたり、そのようなものを拭いたりぬぐったりするのに用いられる紙製品、不織布製品および布製品として使用されるものである。
【００１３】
したがって商品及び包装の形態、多孔質層の材質、寸法、厚み、空隙率、ウエットティッシュに用いる薬剤、添加物などは、公知の上市されているもの及びその類似品のそれらを全て利用できるものである。
【００１４】
【発明の効果】
本発明は叙上の如く構成されるから、本発明によるときは、衛生的なティッシュを提供でき、特にウエットタイプのトイレットペーパなどは高齢者や肛門に病変のある患者にとって好適である。本発明は容易に実施でき、実施すれば衛生状態の向上に資することができ、多大の利益がある。

Claims (16)

1. 液体が浸透し得る多孔質層と、液体を浸透させない緻密層とから成る衛生ティシュ。
2. 一層の多孔質層と、一層の緻密層とから成る請求項１に記載の衛生ティシュ。
3. 一層の緻密層の表裏両面にそれぞれ多孔質層を設けて成る請求項１に記載の衛生ティシュ。
4. 多孔質層が紙である請求項１ないし３の何れか一に記載の衛生ティシュ。
5. 多孔質層が発泡樹脂からなる請求項１ないし３の何れか一に記載の衛生ティシュ。
6. 多孔質層が不織布からなる請求項１ないし３の何れか一に記載の衛生ティシュ。
7. 多孔質層が生分解性樹脂からなる請求項５又は６に記載の衛生ティシュ。
8. 多孔質層がポリエチレン樹脂からなる請求項５又は６に記載の衛生ティシュ。
9. 緻密層が合成樹脂フィルムからなる請求項１ないし８の何れか一に記載の衛生ティシュ。
10. 緻密層が生分解性樹脂フィルムからなる請求項９に記載の衛生ティシュ。
11. 緻密層がポリエチレン樹脂フィルムからなる請求項９に記載の衛生ティシュ。
12. 多孔質層が乾燥状態である、請求項１ないし１１の何れか一に記載の衛生ティシュ。
13. 多孔質層に薬液を浸透させた、請求項１ないし１１の何れか一に記載の衛生ティシュ。
14. 順次引き出し得るように組み合わせて折り畳まれ、容器に収容されたカットシートである、請求項１ないし１３の何れか一に記載の衛生ティシュ。
15. 適宜の間隔でミシン目を入れてロール状に巻かれた長尺のシートである、請求項１ないし１３の何れか一に記載の衛生ティシュ。
16. 適宜の間隔でミシン目を入れ、一端から順次引き出し得るよう九十九折して容器に収納された長尺のシートである、請求項１ないし１３の何れか一に記載の衛生ティシュ。