JP2000238200A - 内外装用断熱化粧シートおよび内外装用断熱化粧部材 - Google Patents

内外装用断熱化粧シートおよび内外装用断熱化粧部材

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JP2000238200A
JP2000238200A JP11048896A JP4889699A JP2000238200A JP 2000238200 A JP2000238200 A JP 2000238200A JP 11048896 A JP11048896 A JP 11048896A JP 4889699 A JP4889699 A JP 4889699A JP 2000238200 A JP2000238200 A JP 2000238200A
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heat insulating
heat
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Hironori Kamiyama
弘徳 上山
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】金属基材と化粧層の間に断熱層を設けることに
より、外部の温度変化に対し優れた保温効果を有し、冷
暖房時のエネルギー消費を低減せしめ、暖房等により結
露が生じることがなく、且つ折り曲げ加工された場合で
あっても、断熱層等で亀裂等の生じることのない内外装
用断熱化粧シート及び内外装用断熱化粧部材を提供す
る。 【解決手段】中空粒子を含有する断熱層と、該断熱層上
に形成された化粧層とを有する内外装用断熱シートであ
って、前記断熱層は、熔融樹脂押出し成形法により形成
されたものであることを特徴とする内外装用断熱化粧シ
ート、及び該断熱化粧シートを、直接又はその他の層を
介して金属基材上に積層した内外装用断熱化粧部材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築物、建具及び
乗り物等の内装用又は外装用(以下、両者を総称して、
「内外装用」と呼称する。)として用いられる内外装用
断熱化粧シート、及び内外装用断熱化粧部材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、鉄、アルミニウム等の金属基
材表面に木目等の絵柄及び色調等に装飾処理を施した樹
脂シートを、化粧層として積層してなる壁面板等の内外
装材が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この種
の内外装材は、用いられる金属基材が熱伝導率が高いた
め保温性が悪く、冷暖房をしたときに、エネルギーの消
費量が高くなってしまうという問題があった。又、冬に
室内を暖房した場合に、基材と化粧層との間、化粧層の
表面或いは基材の化粧層とは反対側(裏側)の面に結露
が生じる原因になっており、その改善が求められてい
た。
【0004】また、金属基材を用いた内外装材は折り曲
げ加工が施される場合も多く、優れた折り曲げ加工性を
有することも要求される。
【0005】そこで本発明は、上記のような問題を解決
すべく、基材と化粧層の間に断熱層を設けることによ
り、外部の温度変化に対し優れた保温効果を有し、冷暖
房のエネルギー消費を低減せしめ、暖房等により結露が
生じることがなく、且つ折り曲げ加工された場合であっ
ても、断熱層等で亀裂等の生じることのない内外装用断
熱化粧シート、及び内外装用断熱化粧部材を提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、断熱層上に
化粧層を設けた内外装用断熱化粧シートにおいて、断熱
層として、樹脂バインダー中に中空粒子を含有せしめた
樹脂組成物を熔融樹脂押出し成形法により形成した断熱
化粧シート及びこれを金属基材上に積層した断熱化粧部
材が、極めて優れた断熱効果を有すること、及び優れた
折り曲げ加工性を有することを見い出し、本発明を完成
するに至った。
【0007】即ち、本発明は、中空粒子を含有する断熱
層と、該断熱層上に形成された化粧層とを有する内外装
用断熱シートであって、前記断熱層は、熔融樹脂押出し
成形法により形成されたものであることを特徴とする、
内外装用断熱シートを提供する。
【0008】また、本発明は、金属基材上に、直接又は
その他の層を介して、中空粒子を含有する樹脂組成物を
熔融押出し成形法により形成された断熱層と、該断熱層
上に形成された化粧層とを有することを特徴とする、内
外装用断熱化粧部材をも提供する。
【0009】本発明の内外装用断熱化粧シート及び内外
装用断熱化粧部材は、外部の温度変化に対し優れた保温
効果を有するため、冷暖房時のエネルギー消費を低減せ
しめ、又、冬の室内暖房等により結露が生じることがな
い。
【0010】更に、本発明の内外装用断熱化粧シート及
び内外装用断熱化粧部材は、優れた折り曲げ加工性を有
し、例えば、断熱層を内側にして折り曲げ加工した場合
であっても、断熱層で亀裂等の生じることがない。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の内外装用断熱化粧
シート及び内外装用断熱化粧部材について詳細に説明す
る。尚、本発明において、「内外装用」とは、内装用、
外装用或いは内装用と外装用との共用のいずれかの用途
であることを意味する。
【0012】本発明の内外装用断熱化粧シートは、その
表面側に化粧層、裏面側に断熱層を順次積層してなる。
【0013】1)断熱層 断熱層は、外界から熱が伝導してくるのを遮断して、金
属基材が熱伝導により昇温或いは冷却されるのを防止す
るために設けられる。断熱層としては、化粧層側から金
属基材側へ、或いは逆に金属基材側から化粧層側への熱
伝導及び対流による熱移動を抑制することが可能なもの
であればよく、例えば、何らかの形で空気を閉鎖空間内
に閉じ込めた空気層を設けてなる断熱材から形成するこ
とができる。
【0014】断熱層に用いられる断熱材としては、例え
ば、中空ビーズ、 各種樹脂中に、マイクロカプセル型発泡剤及び/又は
熱分解型発泡剤を添加してなる、押出し発泡ポリスチレ
ンフォーム及びビーズ法ポリスチレンフォーム等のポリ
スチレンフォーム、硬質ポリウレタンフォーム、ポリエ
チレンフォーム、発泡塩化ビニルフォーム及びフェノー
ル樹脂フォーム等の発泡プラスチック系断熱材、 ロックウール、グラスウール、インシュレーションボ
ード及びセルロースファイバー等の繊維質系断熱材、及
び動植物繊維、軟質繊維材、炭素繊維及びチタン酸カリ
ウム等のその他の繊維質系断熱材、 珪酸カルシウム、塩基性炭酸マグネシウム、珪藻土、
珪藻土質断熱レンガ粉末及び耐火断熱レンガ等の粉末 キャスタブル耐火断熱材、コルク、炭素粉末等のその
他の粒・粉状断熱材、及び、 アルミニウム箔等からなり、層間に空気層を内包した
多層箔断熱材、等の断熱構造材等が挙げられる。
【0015】これらの断熱材の内、本発明では特に中空
粒子、より具体的には中空ビーズを用いるのが好まし
い。中空ビーズは、(1)内部を空気等の気体で充填す
ることも、或いは真空にすることも可能であり、真空に
した場合には気体充填層とした場合と比較して、断熱性
能が高くなること、(2)樹脂バインダーに含有せしめ
る場合、発泡プラスチック系断熱材等の他の断熱材と比
較して高充填することが可能であり、断熱層を薄く、シ
ート状に成形することが可能であること、(3)前記
(2)の場合には、さらに任意の着色剤を添加した混合
系で樹脂中に含有せしめることができること、及び
(4)中空ビーズは一般に透明であり、化粧層に影響を
与えない。
【0016】上記中空ビーズは、球形状の中空体の総称
であり、バルーンとも呼ばれる。球形状の形状として
は、完全な球でもよいし、回転楕円体、正多面体、或い
はこれらが多少歪んだ形状であってもよい。これら中空
ビーズ内部は、空気、窒素、二酸化炭素、アルゴン、ブ
タン等の気体を充填するか或いは真空とする。
【0017】上記中空ビーズには有機系のものと無機系
のものとがある。有機系中空ビーズとしては、例えば、
ポリエチレン(高密度、中密度又は低密度)、ポリプロ
ピレン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン系樹脂
やポリ塩化ビニリデン等の透湿抵抗の高い材料からなる
ものを挙げることができる。具体的には、100μm厚
で透湿抵抗値が50m2 hmmHg/g以上の透湿抵抗
の高い材料からなるものが好ましい。
【0018】また、無機系の中空ビーズとしては、原料
として珪酸ソーダ系ガラスを用いるものがあるが、耐水
性等に優れたアルミケイ酸ガラス系或いはホウケイ酸ソ
ーダガラス系等の多成分系ガラスからなるものが好まし
い。その他、シラスや黒曜石等の天然火山性ガラス系等
を原料にした中空ビーズを用いることもできる。前記多
成分系ガラスから形成された無機系の中空ビーズは、隔
壁が0.5〜2μmの厚さを有し、内部が外気と隔離さ
れたきれいな球形を有する。
【0019】無機系の中空ビーズは、有機系の中空ビー
ズに比較して、化学的安定性、硬度及び耐圧強度等に優
れている為、本発明においても推奨し得る。無機系中空
ビーズの密度は、球の粒径によっても異なるが、一般的
には0.1〜1.5g/cm 3 程度であり、他の無機系
充填材と比較して軽量であるため好ましい。
【0020】前記中空ビーズには、粒径が1μm以下か
ら数百μm以上のもの迄あるが、樹脂バインダー中への
充填量、断熱層の厚さ、求める断熱効果、押出し条件等
に応じて、適当な粒径を選択する。
【0021】中空ビーズは樹脂バインダー中に高充填す
る程、断熱化粧シートの断熱性能が向上する。従って、
中空ビーズの樹脂バインダー中への添加量は、樹脂バイ
ンダー100重量部に対して、50重量部以上であるこ
とが好ましい。この場合、形成される断熱層は、中空ビ
ーズの充填量(含有量)や粒径により異なるが、5μm
〜500μm程度の厚みで形成するのが好ましい。
【0022】また、用いられる中空ビーズは、γ−メタ
クリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプ
ロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピル
トリメトキシシラン等のシランカップリング剤等で表面
処理を施したものを用いるのも好ましい。シランカップ
リング剤は樹脂バインダーの種類に応じて使用すること
で、中空ビーズの樹脂バインダーへの充填率を向上さ
せ、樹脂バインダーとの親和性を高め、断熱層の強度向
上等の効果を得ることができる。
【0023】前記断熱層を構成するバインダー樹脂とし
ては、前記中空粒子を保持可能であって、熔融押出し成
形が可能な熱可塑性樹脂であれば特にその制限はない。
【0024】かかる熱可塑性樹脂としては、例えば、ポ
リオレフィン系樹脂、アクリル樹脂、熱可塑性ウレタン
樹脂、熱可塑性ポリエステル樹脂、ポリスチレン、塩化
ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、酢酸ビニル系樹脂、
ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、フッ素系樹脂等を挙げ
ることができる。
【0025】本発明においては、これらのうち、成形
性、折り曲げ加工性や、断熱化粧部材の内部結露を防止
できる点で、防湿性に優れたポリオレフィン系樹脂、ア
クリル樹脂又は熱可塑性ポリエステル樹脂の使用がより
好ましい。
【0026】かかるポリオレフィン系樹脂としては、例
えば、ポリエチレン(低密度、中密度又は高密度)、ポ
リプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリブテン等の単
独オレフィン重合体、エチレン−プロピレン共重合体、
プロピレン−ブテン共重合体、エチレン−プロピレン−
ブテン共重合体等の異なる種類のオレフィン同士の共重
合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アク
リル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エ
チレン−ビニルアルコール共重合体等のオレフィンとそ
れ以外の重合可能な単量体との2元或いは3元共重合体
等を挙げることができる。
【0027】アクリル樹脂としては、ポリ(メタ)アク
リル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸エチル、ポリ
(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸エチル
−(メタ)アクリル酸ブチル共重合体、(メタ)アクリ
ル酸メチル−スチレン共重合体、(メタ)アクリル酸メ
チル−(メタ)アクリル酸ブチル−(メタ)アクリル酸
−2−ヒドロキシエチル共重合体等のアクリル樹脂(こ
こで、(メタ)アクリルとは、アクリル又はメタクリル
の意味で用いる。)、
【0028】又、熱可塑性ポリエステル樹脂としては、
ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレ
ート等を挙げることができる。
【0029】前記断熱層は、前記中空粒子等の断熱材を
所定量配合させたバインダー樹脂の有機溶媒溶液、又は
水分散エマルジョンに断熱材を所定の割合で配合させた
ものを基材層の上に塗工して形成することも可能である
が、好ましくは、前記中空粒子を所定量樹脂バインダー
中に配合させた樹脂組成物を、熔融樹脂押出しの手法
(熔融樹脂押出し成形法)により、基材層の上に形成す
る方がよい。
【0030】本発明では、熔融樹脂押出し成形法による
断熱層の形成を採用する。熔融樹脂押出法により得られ
る断熱層は、優れた断熱性を発現すると共に、断熱層中
の中空ビーズ断熱材の含有量を向上させても樹脂の脆弱
化が起きず強固な層を作製でき、可撓性に優れた断熱層
となり得る。
【0031】しかも、中空ビーズを樹脂の溶液又はエマ
ルジョン中に分散して塗工する場合に比べて、中空ビー
ズの厚さ方向への分布密度の不均一を生じ難く、溶剤又
は分散媒の乾燥の時間と設備が不用となり、且つ断熱層
中に溶剤が残留する問題もない。
【0032】熔融押出し同時積層法を用いて断熱層を形
成するには、前記中空粒子と熱可塑性樹脂とからなる樹
脂組成物を加熱溶融し、図5の如き公知の押出し成形機
のTダイ21から膜状に押出す。次いで、冷却ロール2
3と押圧ロール24との間隙に溶融した樹脂組成物の膜
を通して、冷却・固化せしめる。その際、図5の如く、
化粧層2(シート37)上に、直接押出した樹脂組成物
(断熱層)を製膜し、固化せしめるのと同時に積層し、
接着せしめることもできるし、或いは、図示は省略する
が、一旦熔融樹脂組成物を冷却・固化せしめ、断熱層単
層として製膜し、しかる後に別途用意しておいた化粧層
と接着剤を用いてドライラミネート法で積層するか、或
いは接着剤を用いるか又は用いることなく熱融着で積層
することもできる。
【0033】いずれの場合においても、Tダイから熔融
押出した熔融状態の断熱層の他層と接着すべき側にオゾ
ン処理、コロナ放電処理等の易接着処理を施すこともで
きる。
【0034】さらに本発明においては、前記断熱層の表
面、裏面又は表裏両面に、必要に応じて、湿気を断熱化
粧シート又は断熱化粧部材内部に透過させないようする
ために、さらに防湿層を形成することも好ましい。尚、
ここで裏面とは、断熱層の化粧層とは反対側の面をい
う。
【0035】かかる防湿層としては、例えば、ポリエチ
レン(高密度、中密度又は低密度)、ポリプロピレン、
ポリメチルペンテン等のポリオレフィン系樹脂(厚さ1
00μmでの透湿抵抗値が、390m2 hmmHg/g
程度のもの)、2軸延伸ポリエチレンテレフタレート、
ポリ塩化ビニル、又はポリ塩化ビニリデン等の透湿抵抗
の高い樹脂材料、好ましくは透湿抵抗値が50m2 hm
mHg/g以上の材料からなるのが好ましい。また、前
記防湿層の厚さは、通常20〜100μm程度が好まし
い。
【0036】また、断熱層の表面、裏面或いは表裏両面
にアルミニウム等の金属やシリカ等の金属酸化物からな
る防湿層を、真空蒸着法やCVD(Chemical
Vapor Deposition)法、スパッタリン
グ法、イオンプレーティング法等の手法を用いて形成す
ることもできる。或いは、上記樹脂層と金属層又は金属
酸化物の層との積層体からなる防湿層(例えば、シリカ
を蒸着した2軸延伸ポリエチレンテレフタレート、アル
ミニウムを蒸着したポリ塩化ビニリデンのシート等)等
を用いることもできる。
【0037】本発明の内外装用断熱シートは、前記断熱
層上に、直接又は接着剤層、前記防湿層等の他の層を介
して化粧層が積層される。
【0038】化粧層は基材層に装飾処理を施してなる。
基材層として、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメ
チルペンテン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレ
ン−プロピレン−ブテン共重合体、エチレン−ビニルア
ルコール共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等の
ポリオレフィン系樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸メチ
ル、ポリ(メタ)アクリル酸エチル、ポリ(メタ)アク
リル酸ブチル、(メタ)アクリル酸エチル−(メタ)ア
クリル酸ブチル共重合体、(メタ)アクリル酸メチル−
スチレン共重合体、(メタ)アクリル酸メチル−(メ
タ)アクリル酸ブチル−(メタ)アクリル酸−2−ヒド
ロキシエチル共重合体等のアクリル樹脂(ここで、(メ
タ)アクリルとは、アクリル又はメタクリルの意味で用
いる。)、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレン
テレフタレート、エチレンテレフタレートイソフタレー
ト共重合体等のポリエステル樹脂、ポリフッ化ビニル、
ポリフッ化ビニリデン等のフッ素樹脂、ポリカーボネー
ト樹脂、ポリ塩化ビニル、ナイロン、ABS(アクリロ
ニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)、ポリスチ
レン等の樹脂、
【0039】ガラス繊維、石綿、チタン酸カリウム繊
維、アルミナ繊維、シリカ繊維、炭素繊維等の無機質繊
維、ポリエステル繊維、ビニロン繊維等の有機樹脂繊維
等の織布又は不織布、鉄、又は炭素鋼、ステンレス鋼な
どの鉄合金、アルミニウム、ジェラルミンなどのアルミ
ニウム合金、銅、真鍮、チタニウムなどの金属からなる
金属基材、杉、檜、楢、樫等の樹木の薄板(突板)等が
挙げられる。また、これらの単層の他、2層以上の積層
体を基材層として用いることもできる。
【0040】基材層は、通常、厚さ20〜200μm程
度であり、基材自体で意匠外観が十分な場合はそのまま
用いることができるが、通常は、基材層に装飾処理を施
す。
【0041】装飾処理としては、基材表面に絵柄層、金
属薄膜層等を形成したり、基材表面に凹凸模様を施した
り、或いは基材層が樹脂の場合には、染料、顔料等の着
色剤を練り込んだり、或いはこれらの組み合わせを挙げ
ることができる。
【0042】着色剤としては、チタン白、亜鉛華、弁
柄、カドミウムレッド、群青、コバルトブルー、チタン
黄、黄鉛、カーボンブラック等の無機顔料、イソインド
リノン、ハンザイエロー、キナクリドン、パーマネント
レッド4R、フタロシアニンブルー、インダスレンブル
ーRS、アニリンブラック等の有機顔料(或いは染料も
含む)、アルミニウム、真鍮等の箔粉からなる金属顔
料、二酸化チタン被覆雲母、塩基性炭酸鉛等の箔、粉か
らなる真珠光沢(パール)顔料等がある。これらは、粉
末或いは鱗片状箔片として添加、分散せしめられる。
【0043】絵柄層は、グラビア印刷、オフセット印
刷、シルクスクリーン印刷、転写シートからの転写印刷
等の公知の印刷法を用い、インキ(或いは塗料)にて、
絵柄(模様)を形成する。
【0044】絵柄としては、木目絵柄、石目絵柄、布目
絵柄、皮絞絵柄、幾何学図形、文字、記号、或いは全面
ベタ等がある。
【0045】インキ(或いは塗料)としては、バインダ
ーとして、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン
等の塩素化ポリオレフィン、ポリエステル樹脂、ウレタ
ン樹脂、アクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル−
酢酸ビニル共重合体、。セルロース樹脂等を用い、これ
らの1種又は2種以上の混合物に、前記列挙した様な公
知の着色剤を添加したものを用いることができる。
【0046】凹凸模様はエンボス加工により形成するの
が、特に熱可塑性樹脂基材層の場合には代表的である
が、ヘアライン加工等のその他の方法も可能である。エ
ンボス加工は、基材層を加熱軟化させ、エンボス版で加
圧、賦形し、冷却固定するもので、公知の枚葉、或いは
輪転式のエンボス機が用いられる。
【0047】凹凸模様としては、木目導管溝、石板表面
凹凸(花崗岩劈開面等)、布表面テクスチャ、梨地、砂
目、ヘアライン、万線条溝、煉瓦積又はタイル貼りの目
地溝等がある。
【0048】更に必要に応じて、凹凸模様の凹部に公知
のワイピング法(特公昭58−14312号公報等参
照)によって、着色インキを充填することもできる。着
色インキは前記と同様の物を使用することができる。但
し、耐磨耗性の点で2液硬化型ウレタン樹脂をバインダ
ーとする物が好ましい。
【0049】金属薄膜は、アルミニウム、クロム、金、
銀、銅等の金属を用い、真空蒸着法、スパッタリング法
等の方法で成膜、形成することができる。該金属薄膜
は、全面に設けても、或いは、部分的に、例えばパター
ン状に設けてもよい。
【0050】さらに、本発明の化粧シートにおいては、
必要に応じ、前記絵柄層の上に表面保護や装飾処理のた
めのリコート層を形成することもできる。リコート層
は、例えば、通気性を有するアクリル系樹脂や不織布等
で形成することができる。また、該リコート層には、エ
ンボス加工により表面に凹凸模様を形成したり、該凹凸
模様の凹部にワイピングインキを充填するワイピング加
工を施したり等することもできる。さらにリコート層上
には、表面保護の為に、各種コーティング剤を塗工する
等して表面保護層を形成することもできる。
【0051】また、前記基材層、絵柄層又は表面保護層
中には、耐候(光)を付与するために、ベンゾトリアゾ
ール系、ベンゾフェノン系、シアノアクリレート系、微
粒子酸化セリウム、微粒子酸化亜鉛等の各種紫外線吸収
剤、及び/又はヒンダードアミン系ラジカル捕捉剤等の
光安定剤を添加することもできる。
【0052】本発明の断熱化粧シートの例を図1及び図
2に示す。図1(A)は、中空粒子1bを含有(充填)
する樹脂1aからなる断熱層1上に、顔料2bを含有す
る基材樹脂2aからなる化粧層2を積層した構造の断熱
化粧シート10Aであり、図1(B)は、中空粒子1b
を含有(充填)する樹脂1aからなる断熱層1上に、基
材層2aと絵柄層2cからなる化粧層2を積層した構造
の断熱化粧シート10Bであり、図1(C)は、中空粒
子1bを含有(充填)する樹脂1aからなる断熱層1上
に、表面に凹凸模様2dが施された基材層2aからなる
化粧層2を積層した構造の断熱化粧シート10Cであ
る。
【0053】図2(D)は、中空粒子1bを含有(充
填)する樹脂1aからなる断熱層1上に、基材層2aの
表面に凹凸模様を施した後、該凹凸模様の凹部に着色イ
ンキ2eを充填し、さらに表面に絵柄層2cを設けた化
粧層2を積層した構造の断熱化粧シート10Dであり、
図2(E)は、中空粒子1bを含有(充填)する樹脂1
aからなる断熱層1上に防湿層3を設け、さらに該防湿
層3上に顔料2bを含有する基材樹脂2aからなる化粧
層2を積層した構造の断熱化粧シート10Eであり、図
2(F)は、中空粒子1bを含有(充填)する樹脂1a
からなる断熱層1上に、基材層2aと絵柄層2cからな
る化粧層2を設け、その上に、表面に凹凸模様4dを有
するリコート層4を接着剤層3を介して積層し、その裏
面に、接着剤層3’を介して防湿層5を設けた構造の断
熱化粧シート10Fである。
【0054】以上に示したのはあくまで本発明の断熱化
粧シートの一実施形態であり、本発明の主旨を逸脱しな
い範囲で、層構成を変更することが可能である。
【0055】前記図1(A)の断熱化粧シートは、例え
ば、次のようにして製造することができる。先ず、顔
料2bにより着色した基材層2aからなる化粧層2を用
意し、必要に応じ、該基材層の片面(断熱層を形成する
側の面)又は両面にコロナ放電処理等の易接着処理を施
す。
【0056】次いで、前記断熱層として用いられ得る
ものとして列記した樹脂1a中に、中空粒子1bを所定
量配合した樹脂組成物を、化粧層2上にTダイより熔融
押出して、断熱層1を形成(製膜)すると同時に積層す
ることにより、図1(A)の断熱化粧シートを得ること
ができる。
【0057】また、図1(B)の断熱化粧シートは、
先ず、印刷により絵柄層2cを基材層2a上に形成して
なる化粧層2を用意し、必要に応じ、該基材層の片面
(断熱層を形成する側の面)又は両面にコロナ放電処理
等の易接着処理を施す。
【0058】次いで、このものを用いて、前記図1
(A)に示した断熱化粧シートと同様にして製造するこ
とができる。なお、絵柄層2cは、断熱層1を形成した
後に、グラビア印刷法などにより、基材層2a上に形成
することもできる。
【0059】図1(C)の断熱化粧シートは、先ず、
先ず基材層2aを用意し、該層表面にエンボス加工によ
り凹凸模様2dが形成された化粧層2を構成するシート
を得る。さらに必要に応じ、該基材層の片面(断熱層を
形成する側の面)又は両面にコロナ放電処理等の易接着
処理を行う。
【0060】次いで、このものを用いて、前記図1
(A)に示した断熱化粧シートと同様にして製造するこ
とができる。
【0061】図2(D)の断熱化粧シートは、先ず、
先ず基材層2aを用意し、該層表面に印刷によって絵柄
層2cを形成した後、該層表面にエンボス加工を施し、
該エンボス加工により形成された凹凸模様の凹部にワイ
ピングインキ2eを充填し(ワイピング加工)、さらに
表面に絵柄印刷2cを施すことにより、化粧層2を構成
するシートを得る。さらに必要に応じ、該基材層の片面
(断熱層を形成する側の面)又は両面にコロナ放電処理
等の易接着処理を行う。
【0062】次いで、このものを用いて、前記図1
(A)に示した断熱化粧シートと同様にして製造するこ
とができる。なお、ワイピング加工及び絵柄印刷は、断
熱層1を形成した後に行うこともできる。
【0063】図2(E)の断熱化粧シートは、先ず、
基材層2aを顔料2bにより着色してなる化粧層2を用
意し、必要に応じ、該基材層の片面(断熱層を形成する
側の面)又は両面にコロナ放電処理等の易接着処理を施
す。
【0064】次いで、該層2aの裏面にアルミニウム
又はシリカ等を用いて、真空蒸着法、スパッタリング
法、イオンプレーティング法等により防湿層3を形成す
る。
【0065】次に、該防湿層3の上に、前記断熱層と
して用いられ得るものとして列記した樹脂1a中に、中
空粒子1bを所定量配合した樹脂組成物をTダイより熔
融押出して断熱層1を形成すると同時に積層して、図2
(E)の断熱化粧シートを製造することができる。な
お、この場合においては、基材シートと防湿層の間、防
湿層と断熱層の間には、プライマー層等の易接着層或い
は接着剤層を形成することもできる。
【0066】図2(F)に示す断熱化粧シートは、先
ず、基材層2a上に印刷により絵柄層2cを形成してな
る化粧層2を用意し、必要に応じ、該基材層の片面(断
熱層を形成する側の面)又は両面にコロナ放電処理等の
易接着処理を施す。
【0067】次いで、前記断熱層として用いられ得る
ものとして列記した樹脂1a中に、中空粒子1bを所定
量配合した樹脂組成物を、基材層表面上にTダイから熔
融押出して断熱層1を形成すると同時に積層する。
【0068】その後、前記化粧層2の絵柄層2cが形
成されている側に接着剤3を塗布し、その上へ、リコー
ト層4として不織布を接着させ、同時に表面にエンボス
版により凹凸模様4dを形成する。
【0069】さらに、裏面の断熱層1上に接着剤3’
を用いて、アルミニウム、シリカ等を蒸着したポリエチ
レンテレフタレートシート等の樹脂シートを積層するこ
とにより、10Fの断熱化粧シートを製造することがで
きる。
【0070】以上の様にして得られる本発明の内外装用
断熱化粧シートを、所望の金属基材に直接又は他の層を
介して貼着せしめることにより、本発明の内外装用断熱
化粧部材とすることができる。また、既に設置された基
材上に、直接又は接着剤層等の他の層を介して貼着する
ことにより、該基材に断熱効果及び表面装飾効果を付与
せしめることもできる。
【0071】次に、本発明の内外装用断熱化粧部材につ
いて説明する。本発明の内外装用断熱化粧部材は、金属
基材の表面側に、直接又はその他の層を介して前記断熱
化粧シートを設けたことを特徴とする。
【0072】本発明の内外装用断熱化粧部材に用いるこ
との金属基材としては、中空或いは中実の平板、湾曲し
た曲面板等の板、円柱、多角柱等の角柱等の形状からな
る。金属としては、鉄、又は炭素鋼、ステンレス鋼等の
鉄合金、アルミニウム又はジュラルミン等のアルミニウ
ム合金、銅、真鍮、チタニウム等を挙げることができ
る。
【0073】本発明の内外装用断熱化粧部材の一例を図
3に示す。図3(A)に示すのは、前記図1(B)に示
した断熱化粧シート10Bの断熱層1側に、接着剤層
3”を介して平板状の金属基材6を積層した断熱化粧部
材20Aの断面図である。
【0074】また、図3(B)に示すのは、中空の角柱
体であって、その一つの面(図の下方の面)が軸方向に
沿って切り裂かれた形状の金属基材6の表面側(外側)
に、接着剤層3’”を介して本発明の断熱化粧シート1
0を貼着した内装用断熱化粧部材20Bである。
【0075】これらの内外装用断熱化粧部材20A,2
0Bは、例えば、金属基材6の外側に、先ず接着剤
3”,3”’をスプレーコート、ロールコート等によっ
て全面塗布した後、本発明の表面に絵柄層2cを有する
化粧シート10を、該化粧シートの裏面(化粧層2を有
していない側の面)が金属基材6側を向く様に貼着させ
ることにより製造することができる。
【0076】用いることのできる接着剤としては、金属
基材と断熱化粧シートとを接着することのできるもので
あれば特に制限はない。例えば、ウレタン樹脂系、エポ
キシ樹脂系、ポリエステル樹脂系、フェノール樹脂系接
着剤等の熱硬化性樹脂接着剤、酢酸ビニル樹脂系、アク
リル樹脂系、ポリエチレン系接着剤等の熱可塑性接着剤
等が挙げられる。
【0077】本発明の内外装用断熱シート及び内外装用
断熱化粧部材の用途としては、屋根、外壁面、エクステ
リア、玄関ドア、フェンス、間仕切り、テラス、門扉、
格子、ルーフデッキ、バルコニー等の建築物の外装用断
熱化粧材、車両用断熱化粧部材、サッシ(窓枠)、カー
テンウォール、室内ドア、室内扉、扉枠、回縁、幅木、
手摺等の建具、内装壁面、天井材等の建築物内装材、家
具等の内装用断熱化粧材、車両用内装断熱化粧部材等を
挙げることができる。
【0078】
【実施例】次に実施例及び比較例により、本発明を更に
詳細に説明する。実施例1 先ず、図4(A)の如く、厚さ25μmの透明2軸延伸
ポリプロピレンフィルム32aを用意し、その表裏両面
にコロナ放電処理を施した。次いで、このフィルム32
aの表面に、絵柄層32cを形成した化粧シート32を
得た。絵柄層32cは、グラビア輪転多色印刷法によ
り、第1色目として黄褐色インキ(バインダーがアクリ
ルポリオールの主剤100重量部に、1,6−ヘキサメ
チレンジイソシアネートを架橋剤として8重量部添加し
た2液硬化型ウレタン樹脂からなり、これに、顔料とし
て、カーボンブラック、弁柄、チタン白及びイソインド
リンを添加したもの)を用いて全面ベタ印刷層を印刷形
成し、次に第2色目として、黒褐色インキ(バインダー
は第1色目と同じであり、顔料はカーボンブラック及び
弁柄を添加したもの)を用いて杉板目の木目絵柄を印刷
して形成した。
【0079】次に、得られた化粧シート32の表面に、
目付量25g/cm2 のアクリル系乾式不織布(日本バ
イリーン(株)製、商品番号:OL−4063)を重
ね、両者を加熱軟化させて金属製のエンボス版で加圧、
冷却せしめて、両者を熱融着させるとともに、前記不織
布表面に木目導管溝の凹凸模様34aを形成する(ダブ
リングエンボス)ことにより、リコート層34を形成し
た。さらにこの上に耐候性を付与するために、アクリル
樹脂系コート剤をロールコート法により表面に表面保護
層35を形成したシート37を得た。
【0080】次いで、得られたシート37の裏面(化粧
層とは反対側の面)に、断熱層31として、ポリプロピ
レン31aに真比重0.15g/ccの硝子中空ビーズ
31b(住友3M(株)製、商品名:グラスバブルフィ
ラーK15)20重量部を混合したポリプロピレン組成
物22を、図5に示すような熔融押出し成形機のTダイ
21から熔融樹脂組成物を膜状に押出して、シート37
側と接する側にオゾン処理装置25を用いてオゾン吹き
つけ処理を行った上で、該熔融樹脂組成物を冷却ロール
23と押圧ロール24とを用いて、冷却・成形すること
により、シート37のポリプロピレンフィルム32aの
裏面上に1mm厚の断熱層31を形成した。
【0081】次に、これに防湿層としてアルミニウムが
400Å蒸着した50μm厚の2軸延伸PET(ポリエ
チレンテレフタレート)フィルム36を、アクリルポリ
オールを主剤とし、2,4−トルエンジイソシアネート
を架橋剤とする2液硬化型アクリルウレタン系接着剤3
3’の10g/m2 を用いてラミネートして、図4
(A)に示す層構成の実施例の内外装用断熱化粧シート
10Gを得、これをサンプル1とした。
【0082】次に、得られた断熱化粧シート10Gを、
2mm厚のアルミニウム板6にアクリルポリオールを主
剤とし、2,4−トルエンジイソシアネートを架橋剤と
する2液硬化型アクリルウレタン系接着剤33”(塗布
量=20g/m2 )を介して積層して、図4(B)に示
す層構成の実施例の内外装用断熱化粧部材20Cを得
た。
【0083】比較例 先ず、厚さ25μmの透明2軸延伸ポリプロピレンフィ
ルムを用意し、このものの表裏両面にコロナ放電処理を
施した。次いで、このフィルムの表面にロールコート法
により、実施例と同様にして、実施例と同様の絵柄層を
設けた。さらに、この化粧層の上に、目付量25g/c
2 のアクリル系乾式不織布(日本バイリーン(株)
製、商品番号:OL−4063)を、実施例と同様にダ
ブリングエンボスして、リコート層を設けた。次いで、
この上に耐候性を付与するためにアルリル樹脂系コート
剤をロールコート法により表面保護層を設けたシート3
2を作製した。
【0084】さらに、このシートの裏面(化粧層とは反
対側の面)に、断熱層として真比重0.15g/ccの
硝子中空ビーズ(住友3M(株)製、商品名:グラスバ
ブルフィラーK15)10重量部と、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体樹脂エマルジョン(中央理化(株)製、商
品番号:MA−20 固形分50重量%)20重量部と
の混合物をブレードコータにてシートの裏面上に塗工し
て(1000g/m2,1mm厚)、断熱層を形成し
た。
【0085】次いで、形成した断熱層上に、防湿層とし
てアルミニウムが400Å蒸着した50μm厚の2軸延
伸PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムを、
実施例と同じ2液硬化型アクリルウレタン系接着剤(塗
工量:20g/m2 )を介して防湿層を積層して、実施
例と同様の層構成を有する比較例の断熱化粧シートを作
製した。このものをサンプル2とした。
【0086】
【発明の効果】折り曲げ加工性試験 実施例及び比較例で得られた断熱化粧シートのサンプル
1,2を用いて、各サンプルの化粧層を外側(即ち、各
サンプルの断熱層側を内側)として、角度90°に折り
曲げ加工をしたところ、実施例のサンプル1は、断熱層
に亀裂は生じなかったが、比較例のサンプル2には断熱
層に亀裂が生じた。従って、実施例の断熱化粧シート
は、比較例の断熱化粧シートに比して折り曲げ加工性に
優れたものであることがわかった。
【0087】内部結露防止試験 実施例及び比較例で得られた断熱化粧シートの各サンプ
ルを室温20℃、30%RH(露点4℃)の部屋に設置
し、定常状態とした。その後、各サンプルを0℃の氷水
の上に浮かべたところ、実施例及び比較例のサンプル
1,2共に、断熱シート表面に結露は生ぜず、また、氷
水に浮かべた後の各サンプルの表面温度は、共に6℃で
あった。従って、両サンプルとも良好な断熱性を有する
ことがわかった。
【0088】以上説明したように、本発明の内外装用断
熱化粧シート及び内外装用断熱化粧部材は、外部の温度
変化に対し優れた保温効果を有し、冷暖房時のエネルギ
ー消費を低減せしめ、又冬の室内暖房等により結露が生
じることがない。
【0089】また、本発明の内外装用断熱化粧シート及
び内外装用断熱化粧部材は、優れた折り曲げ加工性を有
し、特に断熱層を内側にして折り曲げ加工された場合で
あっても、断熱層で亀裂等の生じることがないものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の断熱化粧シートの構造断面図
である。
【図2】図2は、本発明の断熱化粧シートの構造断面図
である。
【図3】図3は、本発明の断熱化粧部材の構造断面図及
び斜視図である。
【図4】図4は実施例で得られる断熱化粧シート(A)
及び断熱化粧部材(B)の構造断面図である。
【図5】図5は、中空粒子を含有する樹脂組成物を、熔
融押出し成形機により熔融押出して断熱層を形成する工
程の模式図である。
【符号の説明】
1,31…断熱層、1a,31a…バインダー樹脂、1
b,31b…中空粒子、2,32…化粧層、2a,32
a…基材層、2b…着色顔料、2c,32c…絵柄(印
刷)層、2d,4d,34a…凹凸模様、3,3’,
3”,3’”,33,33’,33”…接着剤層、4,
34…リコート層、5.36…防湿層、6…金属基材、
10A,10B,10C,10D,10E,10F,1
0G…断熱化粧シート、20A,20B,20C…断熱
化粧部材、21…Tダイ、22…ポリプロピレン組成
物、23…冷却ロール、24…押圧ロール、25…オゾ
ン処理装置、35…表面保護層、37…表面保護層を形
成して得られたシート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AB01C AG00A AG00H AK07A AK07B AR00B BA02 BA07 BA10A BA10B BA10C BA15 DE04A DE04H EH17A EH232 GB07 GB08 GB31 HB00B HB01B JJ02A JL01 4F207 AB01 AB16 AB24 AD03 AF08 AG01 AG03 KA01 KB13 KB26 KK88

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】中空粒子を含有する断熱層と、該断熱層上
    に形成された化粧層とを有する内外装用断熱シートであ
    って、 前記断熱層は、熔融樹脂押出し成形法により形成された
    ものであることを特徴とする、内外装用断熱化粧シー
    ト。
  2. 【請求項2】金属基材上に、直接又はその他の層を介し
    て、中空粒子を含有する樹脂組成物を熔融樹脂押出し成
    形法により形成された断熱層と、該断熱層上に形成され
    た化粧層とを有することを特徴とする、内外装用断熱化
    粧部材。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009202511A (ja) * 2008-02-29 2009-09-10 Kobe Steel Ltd 樹脂塗装金属板
JP2010172436A (ja) * 2009-01-29 2010-08-12 Hitachi Appliances Inc 洗濯乾燥機並びに洗濯乾燥機の外槽用断熱塗料及びその塗装方法
CN104943310A (zh) * 2015-07-23 2015-09-30 北京宇田相变储能科技有限公司 一种隔热调温里料

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