JP2000237562A - 分子ふるい炭素膜およびその製造法、並びに浸透気化分離方法 - Google Patents

分子ふるい炭素膜およびその製造法、並びに浸透気化分離方法

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JP2000237562A
JP2000237562A JP11044439A JP4443999A JP2000237562A JP 2000237562 A JP2000237562 A JP 2000237562A JP 11044439 A JP11044439 A JP 11044439A JP 4443999 A JP4443999 A JP 4443999A JP 2000237562 A JP2000237562 A JP 2000237562A
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carbon film
sieve carbon
membrane
carbon
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Yusaku Sakata
祐作 阪田
Akinori Muto
明徳 武藤
Satoshi Ibaraki
敏 茨木
Chiaki Marumo
千郷 丸茂
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Kanebo Ltd
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Kanebo Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】膜状の新規な分子ふるい炭素を提供することに
あり、さらには選択透過性に優れ、かつ支持体無しでも
実用上充分な強度を有し、各種有機溶剤、酸・アルカリ
水溶液及び各種腐食性ガスに対して安定で、耐熱性が良
好な分子ふるい炭素膜を提供することにある。 【解決手段】膜状の圧力成形を行い焼成しても非常に安
定な熱硬化性樹脂を、特定の条件で焼成することにより
得られる膜状炭素分子ふるい膜は、炭素含有率80%以
上で、細孔直径0.3〜4nmの多数の細孔が存在し、
かつ細孔直径0.6〜2.0nmの範囲に細孔径分布の
極大値を有することを特徴とする分子ふるい炭素膜であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種混合物の分離
に利用される分子ふるい炭素膜、およびその製造法に係
わり、さらに詳しくは、微細な細孔の分子ふるい効果に
よる透過速度の差を利用した有機溶剤混合物、酸・アル
カリ水溶液、ガス混合物等の分離・精製・濃縮等に用い
られる分子ふるい炭素膜、およびその製造法、並びに浸
透気化分離方法・ガス分離方法に関する。
【0002】
【従来の技術】膜による物質分離は装置形態がシンプル
で運転操作も簡便であり、運転エネルギーも小さいこと
から、近年注目されており、今後ますます盛んになるも
のと考えられる。
【0003】従来、透過選択性の高い分離膜としては、
ゼオライト膜や、ポリスルホン膜、シリコン膜、ポリア
ミド膜、ポリイミド膜など種々の高分子を素材としたも
のが知られており、これらの膜は浸透気化分離に適用す
ることにより、各種混合物分離に用いられ、特に、共沸
組成混合物の分離において有効に利用されている。
【0004】これら公知のゼオライト膜、高分子分離膜
は種々の分野で実用化されているが、これらの膜はトル
エン、キシレン等の有機溶剤や、酸・アルカリ水溶液、
腐食性ガスに不安定な場合が有り、分離対象の混合物の
種類、組成によっては、使用中に膜が変質し劣化すると
いう欠点を有している。また、これら膜のうち特に高分
子膜は、耐熱性の点から高温での使用には適さないとい
うことも欠点である。
【0005】こうした欠点を改良するものとして、例え
ば、特開昭60−179102号公報、特開平1−22
1518号公報などにおいて、アクリル系の中空繊維を
高温で炭化した炭素膜およびその製造法が提案されてい
る。また、特開平4−11933号公報、特開平5−2
2036号公報などにおいては、芳香族ポリイミド中空
糸膜の炭化、あるいは部分炭化により得られる中空糸炭
素膜、およびその製造法が提案されている。
【0006】しかしながらこれらの炭素膜においては、
炭素材の微細構造の制御が十分でないことから分離対象
物質の透過速度や選択透過性が十分とは言えず、また、
強度の点でも十分とは言えないのが現状である。
【0007】さらに、これらの炭素膜においては、炭素
材に形成された細孔の細孔径分布の極大値が0.6nm
未満であり、例えば、分子サイズが0.35nm程度で
常温に於いてガス状の物質分離には適するが、これより
も分子サイズが大きく、常温で液体状の物質の透過性は
不充分であり、これらの膜を透気化分離に用いた場合、
充分な分離性能、透過流速が得られないのが現状であ
る。
【0008】また、特開平10−52629号公報にお
いては、セラミック多孔質体表面に液状熱硬化性樹脂を
塗布した後、炭化して得られる炭素膜およびその製造法
が提案されている。しかしながらこの炭素膜において
は、炭素膜単独では充分な機械的強度を得られないこと
から、セラミック多孔質体を支持体として用いており、
浸透気化分離に用いた場合には分離対象物がこのセラッ
ミック多孔質体をも透過せねばならず、炭素膜単独に比
較し透過速度が低下するため、充分に大きい透過流速が
得られないのが現状である。
【0009】さらに、炭素材は通常高い疎水性を有する
ため、例えば極性の大きい有機溶剤、酸性水溶液、アル
カリ水溶液等を、炭素膜を透過させても透過性が不充分
であり、これらの膜を浸透気化分離に適応しても充分な
分離性能、透過流速を確保することは困難と考えられて
いたことから、当業者に於いてこれら炭素膜を極性の大
きい有機溶剤、酸性水溶液、アルカリ水溶液等の分離へ
適応することの検討すら報告されていないのが現状であ
る。
【0010】以上のことから、炭素膜においても炭素層
に細孔直径0.6〜2.0nmの範囲に細孔径分布の極
大値を有する細孔を形成し、かつその細孔構造を厳密に
制御して分子ふるい特性を賦与することができれば、従
来の炭素膜分離においては不可能であった、分子ふるい
作用を利用した膜分離が可能になるものと考えられる。
また、分離対象物質の透過速度を高めるため、支持体無
しでも実用上充分な強度を有するように分離膜の強度を
大きくすること、さらに優れた耐熱性、耐薬品性を賦与
すること等の課題を解決することができれば、例えば、
塩酸水溶液の塩酸と水の分離、硫酸水溶液の硫酸と水の
分離、メタノール/エタノール/プロパノール/ブタノ
ール混合物の分離、ベンゼンとシクロヘキサン混合物の
分離等が可能となり、現在多量に廃棄される酸性水溶
液、アルカリ水溶液、有機溶剤等のリサイクル利用等も
実現でき、極めて有用なものと考えられる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは既存の分
離膜の上記問題点を解決するために鋭意研究し、本発明
を完成させたものである。すなわち、本発明の課題は、
膜状の新規な分子ふるい炭素を提供することにある。本
発明のさらなる課題は、選択透過性に優れ、かつ支持体
無しでも実用上充分な強度を有し、各種有機溶剤、酸・
アルカリ水溶液及び各種腐食性ガスに対して安定で、耐
熱性が良好な分子ふるい炭素膜を提供することにある。
本発明のさらなる課題は、本発明の上記分子ふるい炭素
膜の製造法を提供すること、及び該膜を用いた浸透気化
分離方法及びガス分離方法を提案することにある。
【0012】本発明のさらに他の目的および利点は、以
下の説明から明らかになろう。
【0013】
【課題を解決するための手段及び効果】本発明の課題を
解決するための手段は、膜状の圧力成形を行い焼成して
も非常に安定な熱硬化性樹脂を、特定の条件で焼成する
ことにより得られる。得られる膜状炭素分子ふるい膜
は、炭素含有率80%以上で、細孔直径0.3〜4nm
の多数の細孔が存在し、かつ細孔直径0.6〜2.0n
mの範囲に細孔径分布の極大値を有することを特徴とす
る分子ふるい炭素膜であり、好ましくは細孔直径0.6
〜2.0nmの範囲の細孔容積が0.10〜0.60c
3/gであること、好ましくは該膜の嵩密度が0.4
〜1.35g/cm3であること、好ましくは支持体と
複合化されていないのにもかかわらず該膜が機械的強度
を有すること、好ましくは該膜がフェノ−ル樹脂の熱分
解により得られたガラス状炭素であること、好ましくは
該膜が膜の両面を連通した細孔を有することを特徴とす
る、分子ふるい炭素膜によって達成される。
【0014】また、本発明の上記分子ふるい炭素膜は、
熱硬化性樹脂を成形した後、非酸化性雰囲気下、または
弱酸化性雰囲気下で600〜1100℃の温度範囲で炭
化処理することにより製造されることを特徴とする方法
により製造される。
【0015】また、本発明の浸透気化分離方法、及びガ
ス分離方法は該膜の片面に混合溶液またはガスを接触さ
せ、該膜の反対側より混合溶液またはガス中の特定成分
を気化して分離することによって達成される。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の分子ふるい炭素膜の形状
は、特に限定するものではなく、目的に応じて平板状、
フィルム状、円筒状など適宜選択すればよい。
【0017】本発明の分子ふるい炭素膜は、炭素含有率
が80%以上である。炭素含有率が80%以下では、疎
水的で耐熱性、耐薬品性、耐溶剤性が高いなどの炭素の
優れた特徴を生かすことができない。炭素含有率は、好
ましくは85%以上、最も好ましくは90%以上であ
る。
【0018】本発明の分子ふるい炭素膜の嵩密度は、通
常0.4〜1.35g/cm3であり、好ましくは0.6
〜1.33g/cm3であり、さらに好ましくは0.7〜
1.30g/cm3 である。粒子嵩密度が小さすぎると
膜の強度が低下することがある。また、大きすぎると炭
素膜の細孔の連通性が低下することがある。
【0019】本発明の分子ふるい炭素膜では、その大部
分の細孔は直径0.3〜4.0nm以下の領域に分布
し、細孔直径0.6〜2.0nmの範囲に細孔径分布の
極大値を有する。本発明では細孔は厳密に制御されたシ
ャ−プな分布をすることが好ましく、細孔直径0.6〜
2.0nmの範囲の細孔容積が全細孔容積に占める割合
は70%以上、好ましくは80%以上、さらに好ましく
は90%以上である。
【0020】分離対象となる分子のサイズと、分子ふる
い炭素の細孔径の関係は、日本化学会誌、1987年
(12)p2260〜2266に阪田らにより、寸法の
異なる各種染料の吸着について検討した結果として、吸
着可能となる炭素材の細孔径と吸着対象となる分子の短
軸径の関係が数式1で示されていることから推測する
と、浸透気化及びガス分離に於ける分離対象分子のサイ
ズと、分子ふるい炭素の細孔径の関係もこれに近い値に
なることが考えられる。
【0021】〔数式1〕 dc=Lc×1.74 dc:吸着可能となる炭素材の細孔径(nm) Lc:吸着対象となる分子の短軸径(nm) 従って、例えば、常温で液体状であるメタノール(分子
の短軸径0.35nm)の分離には0.61nm程度の
細孔径を有する細孔が最適であり、エタノール(分子の
短軸径0.38nm)の分離には0.66nm程度の細
孔径を有する細孔が最適であり、ベンゼン(分子の短軸
径0.37nm)の分離には0.64nm以上の細孔径
を有する細孔が最適であり、シクロヘキサン(分子の短
軸径0.48nm)の分離には0.83nm程度の細孔
径を有する細孔が最適であると考えられる。
【0022】本発明の分子ふるい炭素膜の細孔直径0.
6〜2.0nmの範囲の細孔容積は0.10〜0.60
cm3/gであり、好ましくは、0.15〜0.55c
3/g、最も好ましくは、0.20〜0.50cm3
gである。この細孔容積が小さすぎると、分離対象物質
の炭素膜内への浸透が遅くなり、透過速度が低下するこ
とがある。また、この細孔容積が大きすぎると分子ふる
い性が低下することがある。
【0023】本発明の分子ふるい炭素膜の厚さは、特に
限定されるものではないが通常1μm〜20mm、好ま
しくは、10μm〜10mm、最も好ましくは、50μ
m〜8mmである。炭素膜の厚さが薄すぎると、機械的
強度が小さくなり分離装置に装着する際、または使用中
に破損等が生じやすいことがある。また、炭素膜の厚さ
が厚すぎると、分離対象物質の炭素膜内の滞留時間が長
くなり、見かけの透過速度が低下し、透過流速が低下す
ることがある。
【0024】本発明の分子ふるい炭素膜がフェノ−ル樹
脂の熱分解により得られたものである場合には、炭素膜
の強度が高く、微細孔の分布の均一性が良好で、選択透
過性に優れており、特に好ましい。
【0025】本発明の分子ふるい炭素膜のうち分離対象
物質が該膜を透過する場合には、膜の両面を連通する孔
が必要であるが、その連通孔の存在量を直接求めること
は難しいため、適当な物質の透過流速を測定しその指標
とすることができる。透過流速は分離対象物質、該膜の
膜厚、分離操作時の環境温度、該膜両面に生じる圧力差
等に影響されるが、例えば、本発明の分子ふるい炭素膜
をベンゼン、シクロヘキサンの分離に用いるものとし、
炭素膜の厚さを0.7mm、環境温度60℃、圧力差7
53mmHgとした場合、ベンゼン100%溶液の透過
流速は、特に限定されるものではないが0.1〜0.8
kg/m2hが好ましい。
【0026】本発明の分子ふるい炭素膜は、熱硬化性樹
脂を成形した後、非酸化性雰囲気下、または弱酸化性雰
囲気下で600〜1100℃の温度範囲で炭化及び/ま
たは賦活処理することにより製造できる。
【0027】本発明に用いる熱硬化性樹脂としては、フ
ェノ−ル樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、フラン樹脂
などが上げられる。フェノ−ル樹脂は大別するとレゾ−
ル樹脂とノボラック樹脂およびその他の特殊フェノ−ル
樹脂や変成品等に分けられる。メラミン樹脂は、メラミ
ンにアルデヒド、通常はホルムアルデヒドを塩基性触媒
の存在下で反応させることにより得られる無色透明の水
溶性樹脂で、熱硬化性を示す。ユリア樹脂は、ユリアと
ホルムアルデヒドを酸触媒または塩基性触媒の存在下で
反応させることにより得られる無色透明の水溶性樹脂で
ある。フラン樹脂は、フルフリルアルコ−ルの初期縮合
物、フルフラ−ル樹脂、あるいはそれらの変成樹脂等で
あり、フルフリルアルコ−ルの初期縮合物は、低粘度の
ものはアルコ−ルに可溶であり、高粘度のものでも酢酸
エチル、アセトン等の溶媒に可溶である。
【0028】フェノ−ル樹脂は大別するとレゾ−ル樹脂
とノボラック樹脂およびその他の特殊フェノ−ル樹脂や
変成品等に分けられるが、製造時の取り扱いが容易であ
ること、炭化収率が高く細孔制御がし易いこと、また、
炭素膜の強度が大きいこと等の点で特に、下記の粒状フ
ェノ−ル樹脂が最も好ましい。
【0029】即ち、本発明に適用されるフェノ−ル樹脂
としては、特公昭62−30211号公報あるいは特公
昭62−30213号公報等に開示されており、フェノ
−ル類とアルデヒドとの縮合物を主成分とする反応性を
有する粒状樹脂であって、(A) 粒径0.1〜150
μmの球状一次粒子およびその二次凝集物を含有し、そ
して(B)少なくとも全体の50重量%が100タイラ
ーメッシュの篩を通過しうる大きさであり、(C)メタ
ノール溶解度が30重量%以上のものであって、しかも
(D)液体クロマトグラフィーによる測定値として、遊
離フェノール含有量が500ppm以下である。ことを
特徴とする、粒状フェノール樹脂が特に好ましい。
【0030】該粒状フェノール樹脂は、その殆どが粒径
0.1〜150μmの一次粒子またはその二次凝集物か
らなり、少なくとも全体の50重量%、好ましくは90
重量%が100タイラーメッシュの篩を通過しうる大き
さであるが、1〜50μmの間にピークを有するように
分布している。
【0031】該粒状フェノール樹脂は、液体クロマトグ
ラフィーによる測定値としては遊離フェノール含有量が
500ppm以下、実質的には100ppm以下のもの
である。また、G.P.C (ゲルパーミエーションクロマト
グラフィー)による測定値として、ポリスチレン換算重
量平均分子量が1000以上の高分子量物でありなが
ら、100℃の温度に5分間保持した場合に実質的に溶
融または融着するものである。
【0032】該粒状フェノール樹脂は、実質的に無水の
メタノール中で加熱還流した場合に、数式2で表される
メタノール溶解度が30重量%以上、好ましくは50重
量%以上、最も好ましくは70重量%以上である。該メ
タノール溶解度が高いほど熱溶融、または融着しやすい
ために加圧が行いやすく、30重量%未満では加圧成形
することが難しい。
【0033】〔数式2〕 S={(W0 −W1 )/W0 }×100 W0 :使用した該樹脂の重量(g) W1 :加熱還流後に残存した該樹脂の重量(g) S :該樹脂のメタノール溶解度(重量%) 本発明において、フェノール樹脂を膜状にする方法は、
例えば、前述の粒状フェノール樹脂を加圧成形機を用い
て加圧成形する方法、またはフェノール樹脂を必要なら
ば少量の可塑剤や添加剤とともに混合し、押し出し機を
用いて板状にした後乾燥する方法、またはフェノール樹
脂を溶媒に溶かし金型に流し込んだ後、適切な条件で乾
燥し溶媒を除去するとともにフェノール樹脂を硬化させ
ることにより成形する方法等がある。
【0034】こうして得られたフェノール樹脂膜は必要
に応じて200〜350℃で、非酸化性雰囲気下または
弱酸化性雰囲気下で不融化処理しても良い。
【0035】本発明においては、こうして得られたフェ
ノール樹脂膜を600〜1,100℃で、非酸化性雰囲
気下または弱酸化性雰囲気下で炭化及び/または賦活処
理することにより、本発明の分子ふるい炭素膜が得られ
る。炭化及び/または賦活処理の温度は好ましくは65
0〜1000℃、最も好ましくは700〜950℃であ
る。炭化処理温度が1,100℃より高い場合には、分
子ふるい炭素膜の細孔が熱収縮して減少するため透過流
速が低下することがある。また600℃より低い場合に
は炭化及び/または賦活処理が十分ではなく、選択的透
過性能、耐熱性、耐薬品性等が低くなることがある。
【0036】また、この場合の非酸化性雰囲気とは、例
えば、窒素、アルゴン、ヘリウム等の雰囲気であり、弱
酸化性雰囲気とは例えば、二酸化炭素、水蒸気等の雰囲
気である。
【0037】炭化及び/または賦活処理工程での最高処
理温度に到達するまでの昇温速度は特に制限するもので
はないが、好ましくは5〜500℃/H、最も好ましく
は30〜300℃/Hである。炭化及び/または賦活処
理時の雰囲気、昇温速度、最高温度、最高温度での保持
時間等は、目的とする炭素膜の厚さ、細孔構造などを考
慮して最適条件を選定する。通常、より細かい細孔を形
成させるには、比較的高温まで昇温することが好ましい
が、最高温度が高過ぎると、細孔が細かくなり過ぎ、ま
た、細孔容積も減少するので分離対象物質の透過性が低
下することがある。
【0038】本発明により得られる分子ふるい炭素膜
は、通常平膜状、フィルム状あるいは円筒状等の形状で
あり、炭素含有率80%以上で、細孔直径0.3〜4n
m以下の多数の細孔が存在し、かつ細孔直径0.6〜
2.0nmの範囲に細孔径分布の極大値を有する。
【0039】
【発明の効果】本発明の分子ふるい炭素膜は、炭素含有
率80%以上で、細孔直径0.3〜4nm以下の多数の
細孔が存在し、かつ細孔直径0.6〜2.0nmの範囲
に細孔径分布の極大値を有することから、分子径の異な
る各種混合物から、特定成分のみを効率的に分離・精製
・濃縮する分離材として用いることができる。
【0040】しかも、耐熱性、耐薬品性に優れ、炭素膜
自体が高強度であるため支持体を必要とせず炭素膜単独
で使用できるため分離対象物質の膜透過流速を大きくで
き、各種炭化水素や腐食性溶媒、酸・アルカリ溶液の分
離・精製・濃縮等に有効に利用できる。具体的には、例
えば、メタノール/エタノール/プロパノール/ブタノ
ール混合物、ベンゼンとシクロヘキサン混合物、酢酸水
溶液(酢酸と水の混合物)、塩酸水溶液(塩酸と水の混
合物)、硫酸水溶液(硫酸と水の混合物)、窒素と酸素
の混合ガス、メタンと水素の混合ガス、キシレン異性
体、ブタン異性体、ブテン異性体等の炭化水素異性体混
合物、プロパンとプロピレンの混合物、水素と一酸化炭
素の混合ガス、窒素と二酸化炭素の混合ガス、アルゴン
と酸素の混合ガス等の分離・精製・濃縮に使用でき、実
用状極めて有用である。
【0041】
【実施例】分離膜の性能は数式3,数式4で定義される
透過流速あるいは、透過係数(α)を指標として評価し
た。透過流速あるいは透過係数の大小により、各膜の各
種物質に対する分子ふるい性を表すことがでる。
【0042】〔数式3〕 透過流速(FLUX)=Q/At 〔数式4〕 透過係数(α)=〔透過側成分:Y/X〕/〔供給側成
分:Y/X〕 Q: 透過量[kg] A: 膜面積[cm2] X: 透過し難い成分濃度 Y: 透過し易い成分濃度 t: 時間[sec]なお、本発明の諸物性値は下記のよう
にして測定した。
【0043】1.細孔容積、細孔径分布、嵩密度の測定 本発明の分子ふるい炭素膜の細孔容積、細孔径分布は、
細孔直径40nm以下は、日本ベル社製、ベルソ−プ2
8を使用し窒素吸着法(−196℃)により測定した。
測定結果の解析には、細孔直径2.0〜40nmの範囲
ではDolimore−Heal法を、2.0nm以下
の範囲ではMicropore Analysis法を
適用した。全細孔容積は細孔直径2.0〜40nmの範
囲の細孔容積と、2.0nm以下の細孔容積の和とし
た。嵩密度の測定は、膜重量を膜の外寸法より求めた体
積で除して算出し、膜圧の測定はノギスを用いて行っ
た。
【0044】2.炭素含有量の測定 柳本製作所製の元素分析計(CHN CORDER, TM-3型) で測
定した。
【0045】3.透過流速(FLUX)、分離係数
(α)の測定 本発明の炭素膜に於ける、各種物質の透過流速(FLU
X)、分離係数(α)の測定は、図1に示す浸透気化装
置により測定した。冷却トラップには液体窒素(−19
6℃)を用い、分離液の供給側(大気圧)と透過側(7
mmHg)の圧力差(△P)は753mmHgとし、炭
素膜を入れたセル及び供給液は恒温水槽内に入れ60℃
とした。透過用セル及び経路はテフロン製のものを使用
し、被評価用の炭素膜はバイトン製のO―リング(3
φ)でセルに固定した。この時の被評価用の炭素膜の透
過面積は7.1×10―62となった。
【0046】ガス分離における透過流速(FLUX)、
分離係数(α)の測定は、図1の装置の炭素膜を入れた
セルの膜より下側の一カ所に5φの孔を設け、ここにテ
フロンチューブを接続して前述の浸透気化分離の供給液
の代わりに窒素ガスをキャリアとした混合ガスを導入し
て行った。この時のガス圧力は透過側で1atm、供給
側で3atmとした。
【0047】
【図1】供給側、及び透過側の溶液及びガスの組成分析
はTCDガスクロ(柳本製作所製 GAS CHROM
ATOGRAPH G2800)により行った。以下、
実施例を挙げて具体的に説明する。
【0048】(実施例1)平均粒子径20μmの粒状フ
ェノ−ル樹脂(鐘紡製:ベルパ−ルS870)150m
gをIR用打錠器(理研社製 RIKEN Power
Model No.p−16B)により圧力660kg
/cm3で3分間加圧し、13φの膜状ペレット試料7
種を調整した。その後、6種の試料を電気炉に入れ、空
気中(300ml/min)、5℃/分の速度で300
℃まで昇温し、1時間保持して不融化処理を行った。引
き続き不融化処理を実施しなかった1種の試料、及び不
融化処理を実施した6種の試料の計7種について、それ
ぞれを電気炉に入れ、窒素または二酸化炭素中(300
ml/min)、室温から5℃/分の速度で600℃か
ら1100℃まで昇温後、3時間保持して炭化または賦
活処理した後、冷却して熱処理条件の異なる7種の炭素
膜試料を作製した。この7種の試料の窒素吸着より求め
た細孔容積及び炭素含有量、細孔径分布の極大値を示す
細孔直径、嵩密度、膜圧を表1に示す。
【0049】不融化処理を実施した600℃、窒素中炭
化試料1、不融化処理を実施していない700℃、窒素
中炭化試料2は、0.6〜2.0nmの細孔容積が0.
04ml/gと小さくなったが、細孔径分布の極大値を
示す細孔直径は0.78nmとなった。不融化処理を実
施した700℃、窒素中炭化試料3、不融化処理を実施
した800℃、窒素中炭化試料4、不融化処理を実施し
た800℃、二酸化炭素中炭化試料5、不融化処理を実
施した850℃、二酸化炭素中炭化試料6、不融化処理
を実施した1,100℃、二酸化炭素中炭化試料7の膜
の細孔分布の極大値を示す細孔直径は、何れも0.6〜
2.0nmの範囲となった。
【0050】
【表1】
【0051】得られた炭素分子ふるい膜は、膜にあるに
もかかわらず、板の様な充分な強度を有していた。
【0052】さらに、この7種の炭素膜試料の内、炭素
膜試料2〜6を使用して、ベンゼン/シクロヘキサンの
分離実験を行った。各炭素膜試料に於けるベンゼン、シ
クロヘキサンの透過流速、分離係数を表2に示す。
【0053】
【表2】
【0054】不融化処理を実施していない700℃、窒
素中炭化試料2では、分離係数は比較的小さいが高い透
過流速が得られた。不融化処理を実施した700℃、窒
素中炭化試料3、不融化処理を実施した800℃、窒素
中炭化試料4、不融化処理を実施した800℃、二酸化
炭素中炭化試料5、不融化処理を実施した850℃、二
酸化炭素中炭化試料6は、ベンゼン、シクロヘキサン混
合溶液を供給側溶液とした場合に、何れに於いても透過
側のベンゼン濃度が供給側のベンゼン濃度より高くなっ
ており、分離性が示された。これはベンゼン、シクロヘ
キサンの沸点はそれぞれ80.1℃、80.7℃、分子
の平均長軸形はそれぞれ0.70nm、0.68nmと
似ているが、各分子の平均短軸形がそれぞれ0.37n
m、0.48nmと異なるため、この違いにより炭素膜
によって分子ふるいされたためである。
【0055】最も分離性能が良好であった炭素膜試料4
の分離係数(α)はベンゼン濃度によらず約3であっ
た。その時のベンゼンの透過流速はベンゼン濃度上昇と
ともに大きくなり、最大で0.56(kg/m2h)と
非常に大きな値となった。また、シクロヘキサンの透過
流速もシクロヘキサン濃度上昇とともに大きくなり、最
大で0.34(kg/m2h)と非常に大きな値となっ
た。
【0056】(実施例2)実施例1で作製した炭素膜試
料4を用いアルコール混合物の分離実験を行った。すな
わち、沸点、分子径、蒸気圧(60℃)等の異なるアル
コールとしてメタノール(沸点64.5℃、分子の短軸
径0.35nm、長軸径0.46、蒸気圧635mmH
g)、エタノール(沸点78.3℃、分子の短軸径0.
38nm、長軸径0.60、蒸気圧351mmHg)、
n−プロパノール(沸点97.2℃、分子径0.38n
m、長軸径0.75、蒸気圧153mmHg)、iso
−プロパノール(沸点82.3℃、287mmHg)t
−プロパノール(沸点82.6℃、287mmHg)の
5種を混合した溶液:メタノール/エタノール/n−プ
ロパノール/iso−プロパノール/t−プロパノール
=20/20/20/20/20wt%を供給液として
炭素膜の分子ふるい性評価を行った。供給側液組成と透
過側液組成の各アルコールの含有量(wt%)を表3に
示す。
【0057】
【表3】
【0058】透過液組成はアルコール蒸気圧比(60
℃)と異なったものであり、特に、分子径の最も大きい
と考えられるt−プロパノールの透過量が一番少なく、
炭素膜によるアルコールに対する分子ふるい効果が認め
られた。この時のメタノールの透過流速は0.39(k
g/m2h)、メタノールとt−プロパノールの分離係
数α(メタノール/t−プロパノール)=14.9と何
れも高値を示した。
【0059】(実施例3)実施例1で作製した炭素膜試
料4を用いベンゼン/シクロヘキサンの分離実験を実験
温度を変化させて行った。供給液はべンゼン/シクロヘ
キサン=52/48とした。各温度に於けるベンゼン、
シクロヘキサンの透過流速、分離係数を表4に示す。
【0060】
【表4】
【0061】透過流速、分離係数αは温度上昇に伴い増
加し、70℃では透過流速、分離係数αとも非常に高値
を示した。これはべンゼン、シクロヘキサンの沸点に近
づいたため効率的分離が行えたものと考えられる。
【0062】(実施例4)実施例1で作製した炭素膜試
料4を用いベンゼンガス/シクロヘキサンガスの分離実
験を行った。供給ガスは窒素ガスをキャリアーとし、ベ
ンゼンガス/シクロヘキサンガス=4.9vol%/
5.1vol%、全流量7.26×10-5NTPm3
min-1とした。ベンゼンガス、シクロヘキサンガスの
分離係数は10.25となりべンゼンガス、シクロヘキ
サンガスの効率的分離が行えた。
【図面の簡単な説明】
【図1】浸透気化分離装置
【符号の説明】
1.真空ポンプ 2.冷却トラップ 3.恒温槽 4.供給ガスあるいは供給液 5.透過セル 6.凝縮器 7.温度計 8.圧力計 9.攪拌装置 10.分子ふるい炭素膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D006 GA25 GA41 MA03 MA22 MA31 MA40 MB03 MB04 MB11 MB13 MB15 MC05X NA39 PA01 PA02 PB12 PB13 PB17 PB18 PB20 PB32 PB68 PB70

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭素含有率80%以上で、細孔直径0.3
    〜4nmの多数の細孔が存在し、かつ細孔直径0.6〜
    2.0nmの範囲に細孔径分布の極大値を有することを
    特徴とする分子ふるい炭素膜。
  2. 【請求項2】細孔直径0.6〜2.0nmの範囲の細孔
    容積が0.10〜0.60cm3/gであることを特徴
    とする請求項1記載の分子ふるい炭素膜。
  3. 【請求項3】分子ふるい炭素膜の嵩密度が0.4〜1.
    35g/cm3であることを特徴とする請求項1〜2記
    載の分子ふるい炭素膜。
  4. 【請求項4】機械的強度を付与するための支持体と複合
    化されていないことを特徴とする請求項1〜3記載の分
    子ふるい炭素膜。
  5. 【請求項5】フェノ−ル樹脂の熱分解により得られたガ
    ラス状炭素よりなることを特徴とする請求項1〜4記載
    の分子ふるい炭素膜。
  6. 【請求項6】膜の両面を連通した細孔を有する請求項1
    〜5記載の分子ふるい炭素膜。
  7. 【請求項7】熱硬化性樹脂を成形した後、非酸化性雰囲
    気下または弱酸化性雰囲気下で600〜1100℃の温
    度範囲で炭化及び/または賦活処理することを特徴とす
    る分子ふるい炭素膜の製造法。
  8. 【請求項8】熱硬化性樹脂がフェノ−ル樹脂であること
    を特徴とする請求項7記載の分子ふるい炭素膜の製造
    法。
  9. 【請求項9】熱硬化性樹脂の成形方法が、フェノール樹
    脂の加圧成形または押出成形であることを特徴とする請
    求項7及び8記載の分子ふるい炭素膜の製造法。
  10. 【請求項10】請求項1〜6記載の分子ふるい炭素膜の
    片面に混合溶液を接触させ、該膜の反対側より混合溶液
    中の特定成分を気化して分離することを特徴とする浸透
    気化分離方法。
  11. 【請求項11】請求項1〜6記載の分子ふるい炭素膜の
    片面に混合ガスを接触させ、該膜の反対側より混合ガス
    中の特定成分を分離することを特徴とするガス分離方
    法。
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