JP2000236644A - 振動モータの回転部材 - Google Patents

振動モータの回転部材

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JP2000236644A
JP2000236644A JP11038423A JP3842399A JP2000236644A JP 2000236644 A JP2000236644 A JP 2000236644A JP 11038423 A JP11038423 A JP 11038423A JP 3842399 A JP3842399 A JP 3842399A JP 2000236644 A JP2000236644 A JP 2000236644A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 振動モータの回転部材において、コミュテー
タに設けた結線部に、ロータの巻線の端末を結線すると
きの作業性などを改善する。コア付きタイプのロータの
各極での巻線のバランスを適切に保ちやすくする。 【解決手段】 回転部材Rをロータ1とコミュテータ4
とによって形成する。ロータ1は、巻線3を有する有極
領域Aと、部品の存在しない欠除領域Bとを有する。コ
ミュテータ4は摺動電極45を有する。コミュテータ4
に、放射方向に突出した突出部44を設け、その突出部
44をロータ1の欠除領域Bに配置する。突出部44の
先端部に結線部48を設ける。コミュテータ4に、相隣
接する2つの巻線3,3の内端部32,32の相互間に
分け入った状態の先細形状の突片49を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、振動モータの回転
部材に関する。
【0002】
【従来の技術】携帯電話機などにおいては、着信を振動
で知らせるようにするために振動モータが採用されてい
る。この種の振動モータに採用される薄型の回転部材
は、ロータと平面型のコミュテータとを有している。そ
して、回転部材のロータには、コアレスタイプやコア付
きタイプがあり、コアレスタイプのロータを採用した回
転部材を備える振動モータについての詳細な構造や動作
原理が特公平8−10972号公報によって開示されて
いる。
【0003】特公平8−10972号公報によって開示
されている振動モータにおいて、コアレスタイプのロー
タは、偏心箇所に3個の偏平な電機子コイル(巻線)が
配備されて略扇形に形成されており、それぞれの電機子
コイルの端末は、ロータと同心に配備されたコミュテー
タのロータとの対向面側で結線されていて、コミュテー
タの表面側(ロータとの非対向面側)に設けられている
摺動電極にコミュテータのスルーホールを介して電気的
に接続されている。
【0004】これに対し、コア付きタイプのロータは、
等角度おきに放射方向に突き出た複数のコア(鉄心)
と、これらのコアのそれぞれに巻き付けられて各別に保
持された上記巻線とを有しており、それぞれの巻線は偏
心した複数箇所に配備されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、振動モータ
では、そのロータがコアレスタイプであるかコア付きタ
イプであるかに関係なく、ロータの複数の巻線の端末を
コミュテータの摺動電極に結線して電気的に接続する必
要があり、その結線箇所をコミュテータのどの位置に選
定するかは、結線作業性の良否に大きな影響を及ぼすだ
けでなく、巻線スペースの確保や振動モータの小形化・
薄形化などに様々な影響を及ぼす。
【0006】また、振動モータに採用されるロータの中
で、特にコア付きタイプのロータにおいては、極形成工
程で、放射方向に突き出た複数のコアに順番に導線を巻
き付けて極を形成するという方法が採用されるため、先
に巻線の形成された極が後から巻線の形成される極のス
ペースにはみ出してしまうという事態の起こることがあ
り、そのような事態が起こると、各極での巻線のバラン
スが崩れて振動モータの性能を低下させる原因になるこ
とがある。
【0007】本発明は以上の状況の下でなされたもので
あり、ロータの複数の巻線の端末のコミュテータの摺動
電極に対する結線箇所を適切に選定することによって、
巻線の端末とコミュテータの摺動電極との結線作業性を
向上させると共に、巻線スペースの確保や振動モータの
小形化・薄形化などに寄与し得る振動モータの回転部材
を提供することを目的とする。
【0008】また、本発明は、特にコア付きタイプのロ
ータの各極での巻線のバランスが適切に保たれる振動モ
ータの回転部材を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、回転中心を有
しその回転中心の周囲が2つの領域に区画されていると
共に、一方の領域が上記回転中心に対し偏心した複数箇
所に巻線を有する有極領域として形成され他方の領域が
部品の存在しない欠除領域として形成されたロータと、
このロータと同心に配備されかつ給電用ブラシに接触さ
れる摺動電極を備えた平面型のコミュテータとを有する
振動モータの回転部材を対象としており、上記ロータは
コアレスタイプであってもコア付きタイプであってもよ
い。また、このような回転部材を用いた振動モータで
は、ロータの回転によって生じる偏荷重が振動エネルギ
ーを発生させる。したがって、そのような振動モータ
は、たとえば携帯電話機において着信を知らせることに
使用することができる。
【0010】本発明に係る振動モータの回転部材では、
上記コミュテータに、上記摺動電極に電気的に接続され
た結線部が設けられ、その結線部が、上記ロータの上記
欠除領域に露出されていると共に、その結線部に上記巻
線の端末が結線されて電気的に接続されている。このよ
うになっていると、巻線の端末をコミュテータの摺動電
極に電気的に接続するための結線作業を、その結線作業
の支障となる部品が存在していないデッドスペース、す
なわちロータの欠除領域を活用して作業性よく行うこと
ができるようになる。また、コミュテータの結線部がロ
ータの欠除領域に露出していることにより、その結線部
で結線を行うことが、巻線スペースを確保しにくくした
り、振動モータの小形化・薄形化などを妨げたりするこ
とにはつながらない。
【0011】上記回転部材では、上記コミュテータが上
記ロータに重ね合わされ、そのコミュテータの上記ロー
タに対する非重なり面側に上記摺動電極が配備され、上
記結線部に上記巻線の端末が半田付けされた半田付け面
が配備され、この半田付け面と上記摺動電極とが、上記
コミュテータの上記ロータに対する重なり面側又は上記
非重なり面側のいずれかに配備された配線パターンを介
して電気的に接続されていることが望ましい。このよう
になっていると、コミュテータがロータに重ね合わされ
ていることによりロータとコミュテータとの間に隙間が
形成されなくなり、それだけ回転部材の薄形化、ひいて
は振動モータの薄型化を図りやすくなる。また、結線部
に配備された半田付け面に巻線の端末が半田付けされて
いるので、巻線の端末が、配線パターンを介して摺動電
極に確実に電気的に接続されるようになる。
【0012】上記配線パターンは、コミュテータのロー
タに対する重なり面側に配備されていることが望まし
く、そのようになっていると、コミュテータの上記重な
り面と上記非重なり面の両方が通電のために有効活用さ
れるようになる。また、コミュテータの上記重なり面側
に配線パターンが配備されている場合には、その配線パ
ターンの一部によって上記半田付け面を形成し、配線パ
ターンと摺動電極とを、コミュテータに具備させたスル
ーホールを介して電気的に接続しておくことが望まし
い。そのようにすることによって、コミュテータを安価
に製作できるようになる。
【0013】上記結線部は、上記コミュテータの径方向
外側へ突出された突出片の先端部によって形成すること
が可能である。この場合、上記突出片は、上記巻線の配
備箇所の数と同じ数だけ、等角度を隔てて放射方向に突
出されていることが望ましい。このように放射方向に突
出された突出片の先端部によって結線部が形成されてい
ると、相隣接する結線部の相互間隔が広く確保されるの
で、その結線部に対する巻線の端末の接続作業性を向上
させやすくなる。
【0014】上記ロータをコア付きタイプのものとして
構成する場合には、上記ロータが、等角度おきに放射方
向に突き出た複数のコアと、これらのコアのそれぞれに
巻き付けられて各別に保持された上記巻線とを有してお
り、上記コミュテータに、相隣接する2つの上記コアの
根元部分に巻き付けられている2つの相隣接する上記巻
線の内端部の相互間に分け入った状態の先細形状の突片
が設けられていることが望ましい。このように、コミュ
テータに先細形状の突片が設けられていると、ロータの
それぞれのコアに導線を巻き付けて極を形成する場合
に、先に巻線の形成された極が後から巻線の形成される
極のスペースにはみ出してしまうという事態が上記突片
によって防止される。すなわち、上記突片が、極形成時
の巻線の振分け機能を発揮するようになる。そのため、
巻線作業を安定して行うことができるようになるだけで
なく、特定の極の巻線抵抗がばらついて振動モータの性
能を低下させるといった事態が起こりにくくなる。
【0015】上記ロータをコアレスタイプのものとして
構成する場合には、上記ロータが、電気絶縁体でなる板
片状の巻線保持体と、この巻線保持体に保持された複数
の偏平な巻線とを有している、という構成を採用するこ
とが可能である。
【0016】また、上記ロータを、コアレスタイプのも
のとして構成する場合であってもコア付きタイプのもの
として構成する場合であっても、上記ロータは、その半
周部分が有極領域として形成され、他の半周部分が上記
欠除領域として形成されていることが望ましい。このよ
うにしておくと、結線作業や端末接続作業などについて
の上述した各作用が無理なく良好に発揮される。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係る回転部材Rを
採用した振動モータの縦断側面図、図2は同振動モータ
の内部構造を下側から見て示した平面図、図3はコア付
き部材2の平面図、図4はコミュテータ4を下側から見
た平面図、図5はコミュテータ4を上側から見た平面図
である。
【0018】図1及び図2に示した振動モータでは、ケ
ース本体71とカバー72とによって形成された円形の
偏平なケース7の内部に回転部材Rが収容されている。
回転部材Rは、ロータ1と嵌合部材41を介してロータ
1と同心に配備された平面型コミュテータ4とを備えて
いて、この回転部材Rの回転中心(ロータ1、嵌合部材
41及びコミュテータ4の回転中心に一致している)に
回転軸100が挿通されてそれらに結合されていると共
に、その回転軸100がケース7に設けられた上下一対
の軸受73,74によって回転自在に支持されている。
また、ケース7の内周部にリング状のマグネット75が
設けられている。
【0019】ロータ1はコア付きタイプであって、コア
付き部材2と巻線3とを有している。図3のように、コ
ア付き部材2は、上記回転軸100(図1参照)が挿通
される軸孔21を備えた円形部22と、この円形部22
の半周部分の等角度おきの3箇所から放射方向に突き出
た3本のコア(所謂鉄心)23と、それぞれのコア23
の先端部に設けられて外周面が円弧状の磁極を形成する
枠部24とを有する導電体によって形成されている。ま
た、巻線3は、3本の上記コア23のそれぞれに絶縁皮
膜で被覆した極細の導線を巻き付けて保持させることに
よって形成されている。そして、それぞれの巻線3は、
相隣接するもの同士がコア23の突出方向の中間部にお
いて互いに接触する程度の直径を有している。
【0020】このように形成されている図例のロータ1
では、図1に示したように、その全周部分が2つの領域
A,Bに2等分されており、一方の半周部分が等角度お
きの偏心した3箇所に巻線3を有する有極領域Aとして
形成され、他方の半周部分が部品の存在しない欠除領域
Bとして形成されている。なお、図例のロータ1では、
その全周部分が有極領域Aと欠除領域Bとに2等分され
ているけれども、この点は、有極領域を欠除領域よりも
広角に亘って形成しても、欠除領域を有極領域よりも広
角に亘って形成してもよい。
【0021】図1のように、コミュテータ4はロータ2
の下側でそのロータ2に重ね合わされている。このた
め、コミュテータ4とロータ2との間には隙間が存在し
ておらず、そのために、コミュテータ4とロータ2とか
らなる回転部材1の厚さが可及的薄くなっている。図4
及び図5のようにコミュテータ4は、円板部43とこの
円板部43の半周部分の等角度おきの3箇所から放射方
向に突き出た3本の突出片44とを一体に備えた薄い基
板42を有する。図4のように、上記円板部43の表面
(上記ロータ2に対する非重なり面)側には、図1及び
図2に示した給電用ブラシ81,82が弾接触する摺動
電極45が、円環状に配列された6つのセグメントに分
割して形成されている。これに対し、図5のように、上
記円板部43の裏面(上記ロータ2に対する重なり面)
側には、6つの上記セグメントに対応して3つの配線パ
ターン46が形成されている。これらの各配線パターン
46のそれぞれの一部は、各別に、3つの上記突出片4
4の裏面まで延び出ていて、その延び出ている部分によ
って半田付け面47が形成されている。そして、半田付
け面47が配備された上記各突出片44の先端部が、V
形の切込みを備える結線部48として形成されている。
また、円板部42の表面側の3つの各配線パターン46
の2箇所と、円板部42の裏面側の摺動電極45の6つ
の各セグメントとは、円板部42の所定箇所に形成され
たスルーホールHを介し電気的に接続されて所定の導電
路を形成している。
【0022】図2に示したように、上記回転部材Rにお
いて、ロータ1とコミュテータ4とは、コミュテータ4
の3つの突出片44がロータ1の欠除領域Bに露出する
状態で互いに重ね合わされている。また、3つの各巻線
3の端末31が欠除領域Bに引き出されて、コミュテー
タ3の3つの突出片44の先端部によって形成されてい
る結線部48に結線されてその結線部48に電気的に接
続されている。すなわち、各端末31は、結線部48の
V形の切込み部分に巻き付けられてその半田付け面47
に半田付けされている。さらに、図1のように、給電用
ブラシ81,82がコミュテータ4の摺動電極45に弾
接触している。なお、図1において、83は配線板であ
り、図1や図2に示した給電用ブラシ81,82に対す
る給電回路を備えている。
【0023】以上説明した回転部材Rを備える図1及び
図2の振動モータでは、給電用ブラシ81,82、コミ
ュテータ4の摺動電極45、スルーホールH、配線パタ
ーン46、半田付け面47を経て巻線3に給電されるの
で、巻線3によって形成される極がマグネット75と作
用し、冒頭に掲げた特公平8−10972号公報によっ
て開示されている動作原理に従って回転部材Rが所定の
方向に回転する。そして、回転部材Rが回転すると、ロ
ータ1の回転によって生じる偏荷重が振動エネルギーを
発生させる。したがって、この振動モータは、たとえば
携帯電話機において着信を知らせることに使用すること
ができる。
【0024】ところで、上記回転部材Rの製作工程で
は、コア付き部材2に重ね合わせて同心にコミュテータ
4を組み付けた後、コア付き部材2の3本の各コア23
に対する導線の巻付けや、コミュテータ4の3つの結線
部48での結線が行われる。この場合、上記したよう
に、コミュテータ4の結線部48がロータ1の欠除領域
Bに露出していると、巻線3の端末31をコミュテータ
4の摺動電極45に電気的に接続するための結線作業
を、その結線作業の支障となる部品が存在していないデ
ッドスペースである上記欠除領域Bを活用して作業性よ
く行うことができるようになる。特に、この実施形態で
は、結線部48が、放射方向に径方向外側へ突出された
突出片44の先端部によって形成されているので、相隣
接する結線部48の相互間隔が広く確保され、そのこと
が、結線部48に対する巻線3の端末31の接続作業性
を向上させることに役立つ。また、こうして巻線3の端
末31の結線を行うと、その結線箇所がロータ1のデッ
ドスペースである欠除領域Bに位置するので、その結線
箇所によって巻線スペースを確保しにくくしたり、振動
モータの小形化・薄形化などを妨げられたりするといっ
た事態が生じない。
【0025】次に、図4に示したように、コミュテータ
4の円板部43において、突出片44が存在していない
他の半周部分の等角度おきの複数箇所に先細形状(具体
的には三角形)の突片49が設けられている。これらの
突片49は、図2に示したように、相隣接する2つのコ
ア23,23の根元部分に巻き付けられている2つの相
隣接する上記巻線3,3の内端部32,32の相互間に
分け入った状態になっている。このように、先細形状の
突片49が相隣接する巻線3,3の内端部32,32の
相互間に分け入る位置に配備されていると、コア23に
導線を巻き付けて極を形成するときに、先に巻線3の形
成された極が後から巻線3の形成される極のスペースに
はみ出してしまうという事態が上記突片49の振り分け
機能によって防止されるようになり、その結果、巻線作
業を安定して行うことができるようになるだけでなく、
特定の極の巻線抵抗がばらついて振動モータの性能を低
下させるといった事態が起こりにくくなる。
【0026】図6及び図7は回転部材Rを、コアレスタ
イプのロータ10とコミュテータ4とによって形成した
事例を示している。ここで、ロータ10は、電気絶縁体
でなる板片状の巻線保持体12と、この巻線保持体12
に保持された複数(図例では3個)の偏平な巻線30と
を有している。この回転部材Rにおいても、ロータ10
とコミュテータ4とは、コミュテータ4の3つの突出片
44がロータ10の欠除領域Bに露出する状態で互いに
重ね合わされている。そして、3つの各巻線30の端末
31が欠除領域Bに引き出されて、コミュテータ3の3
つの突出片44の先端部によって形成されている結線部
48に結線されて電気的に接続されている。その他の事
項は、図1や図2などで説明したところと同様であり、
これによっても、上述したものと同様の作用が奏され
る。
【0027】以上説明した各実施形態の回転部材Rで
は、コミュテータ4の裏面に配線パターン46が形成さ
れているけれども、この配線パターン46を、コミュテ
ータ4の表面の摺動電極45の各セグメントから延出し
てコミュテータ4の表面に形成しておいてもよい。ま
た、結線部48は突出片44の先端部に形成してあるけ
れども、この結線部48をコミュテータ4に他の形態で
形成しておいてもよい。
【0028】<比較例の説明>図8及び図9は比較例と
しての回転部材R1を採用した振動モータを示してい
る。この事例では、コミュテータ4に具備されている放
射方向に突出した突出部44がロータ1の有極領域Aに
位置するようにして、そのコミュテータ4とロータ1と
を同心に配備してある。このようなものでは、図8のよ
うに、突出部44の先端部によって形成されている結線
部48をロータ1から少し離して結線のためのスペース
Sを確保しなければならないので、コミュテータ4とロ
ータ1との間に隙間が不可避的に形成されるようにな
る。そのため、その隙間によって、回転部材R1の薄型
化、ひいては振動モータの薄形化が阻害される。なお、
図8及び図9では、図1〜図5で説明した要素と同一又
は相当する要素に同一符号を付して詳細な説明を省略す
る。
【0029】図10及び図11は別の比較例としての回
転部材R2を示している。この事例においては、図6で
説明したものと同様のコアレスタイプのロータ10に、
コミュテータ4を組み合わせてあり、コミュテータ4の
突出片44をロータ1の有極領域に重ね合わせてある。
このような構成では、突出片44の先端部の結線部に巻
線3の端末を結線するときに巻線3がじゃまになる。
【0030】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、巻線の
端末とコミュテータの摺動電極との結線作業性を向上
し、同時に、巻線スペースの確保や振動モータの小形化
・薄形化などに寄与し得る振動モータの回転部材を提供
することが可能になる。
【0031】また、本発明によれば、特にコア付きタイ
プのロータの各極での巻線のバランスが適切に保たれる
振動モータの回転部材を提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る回転部材を採用した振動モータの
縦断側面図である。
【図2】同振動モータの内部構造を下側から見て示した
平面図である。
【図3】コア付き部材の平面図である。
【図4】コミュテータを下側から見た平面図である。
【図5】コミュテータを上側から見た平面図である。
【図6】他の実施形態による回転部材を上側から見た平
面図である。
【図7】図6のVII−VII線に沿う断面図である。
【図8】比較例による回転部材を採用した振動モータの
縦断側面図である。
【図9】図8の振動モータの内部構造を下側から見て示
した平面図である。
【図10】他の比較例による回転部材の平面図である。
【図11】図10のXI−XI線に沿う断面図である。
【符号の説明】
A 有極領域 B 欠除領域 H スルーホール R 回転部材 1,10 ロータ 3,30 巻線 4 コミュテータ 12 巻線保持体 23 コア 31 巻線の端末 32 巻線の内端部 44 突出片 45 摺動電極 46 配線パターン 47 半田付け面 48 結線部 49 突片 81,82 給電用ブラシ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転中心を有しその回転中心の周囲が2
    つの領域に区画されていると共に、一方の領域が上記回
    転中心に対し偏心した複数箇所に巻線を有する有極領域
    として形成され他方の領域が部品の存在しない欠除領域
    として形成されたロータと、このロータと同心に配備さ
    れかつ給電用ブラシに接触される摺動電極を備えた平面
    型のコミュテータとを有する振動モータの回転部材であ
    って、 上記コミュテータに、上記摺動電極に電気的に接続され
    た結線部が設けられ、その結線部が、上記ロータの上記
    欠除領域に露出されていると共に、その結線部に上記巻
    線の端末が結線されて電気的に接続されていることを特
    徴とする振動モータの回転部材。
  2. 【請求項2】 上記コミュテータが上記ロータに重ね合
    わされ、そのコミュテータの上記ロータに対する非重な
    り面側に上記摺動電極が配備され、上記結線部に上記巻
    線の端末が半田付けされた半田付け面が配備され、この
    半田付け面と上記摺動電極とが、上記コミュテータの上
    記ロータに対する重なり面側又は上記非重なり面側のい
    ずれかに配備された配線パターンを介して電気的に接続
    されている請求項1に記載した振動モータの回転部材。
  3. 【請求項3】 上記コミュテータが上記ロータに重ね合
    わされ、そのコミュテータの上記ロータに対する非重な
    り面側に上記摺動電極が配備されていると共に、上記結
    線部に上記巻線の端末が半田付けされた半田付け面が配
    備され、上記コミュテータの上記ロータに対する重なり
    面側に配線パターンが配備されてその配線パターンの一
    部によって上記半田付け面が形成され、上記配線パター
    ンと上記摺動電極とが、上記コミュテータに具備された
    スルーホールを介して電気的に接続されている請求項1
    に記載した振動モータの回転部材。
  4. 【請求項4】 上記結線部が、上記コミュテータの径方
    向外側へ突出された突出片の先端部によって形成されて
    いる請求項1、請求項2、請求項3のいずれかに記載し
    た振動モータの回転部材。
  5. 【請求項5】 上記突出片が、上記巻線の配備箇所の数
    と同じ数だけ、等角度を隔てて放射方向に突出されてい
    る請求項4に記載した振動モータの回転部材。
  6. 【請求項6】 上記ロータが、等角度おきに放射方向に
    突き出た複数のコアと、これらのコアのそれぞれに巻き
    付けられて各別に保持された上記巻線とを有しており、
    上記コミュテータに、相隣接する2つの上記コアの根元
    部分に巻き付けられている2つの相隣接する上記巻線の
    内端部の相互間に分け入った状態の先細形状の突片が設
    けられている請求項1、請求項2、請求項3、請求項
    4、請求項5のいずれかに記載した振動モータの回転部
    材。
  7. 【請求項7】 上記ロータが、電気絶縁体でなる板片状
    の巻線保持体と、この巻線保持体に保持された複数の偏
    平な巻線とを有している請求項1、請求項2、請求項
    3、請求項4、請求項5のいずれかに記載した振動モー
    タの回転部材。
  8. 【請求項8】 上記ロータは、その半周部分が有極領域
    として形成され、他の半周部分が上記欠除領域として形
    成されている請求項1、請求項2、請求項3、請求項
    4、請求項5、請求項6、請求項7のいずれかに記載し
    た振動モータの回転部材。
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