JP2000236207A - アクティブフェイズドアレイアンテナ及びアンテナ制御装置 - Google Patents

アクティブフェイズドアレイアンテナ及びアンテナ制御装置

Info

Publication number
JP2000236207A
JP2000236207A JP35337899A JP35337899A JP2000236207A JP 2000236207 A JP2000236207 A JP 2000236207A JP 35337899 A JP35337899 A JP 35337899A JP 35337899 A JP35337899 A JP 35337899A JP 2000236207 A JP2000236207 A JP 2000236207A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
antenna
phased array
active phased
array antenna
phase shifter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP35337899A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3552971B2 (ja
Inventor
Hideki Kirino
秀樹 桐野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP35337899A priority Critical patent/JP3552971B2/ja
Publication of JP2000236207A publication Critical patent/JP2000236207A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3552971B2 publication Critical patent/JP3552971B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Waveguide Switches, Polarizers, And Phase Shifters (AREA)
  • Variable-Direction Aerials And Aerial Arrays (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 より簡単な構造で、連続的なアンテナ指向特
性を変化させることが可能な、低コストのアクティブフ
ェイズドアレイアンテナ、及びアンテナ制御装置を提供
する。 【解決手段】 誘電体基板上に行方向及び列方向の間隔
が等間隔になるようマトリックス(行列)状に配列され
た複数のアンテナパッチ106a…106pと、高周波
電力が印加される、接地された給電端子108と、行方
向指向性制御電圧を発生する第1制御電圧発生手段11
1と、列方向指向性制御電圧を発生する第2制御電圧発
生手段112と、を有し、また、複数のアンテナパッチ
106は、それぞれが給電端子108から分岐した給電
線121により、給電端子108と複数のアンテナパッ
チ106が接続されており、複数個備えられた移相器1
07が給電線121の一部を構成するように配置された
アクティブフェイズドアレイアンテナ200とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アクティブフェイ
ズドアレイアンテナ及びアンテナ制御装置に関するもの
であり、特に移動体識別用無線機や衛星放送受信機等の
通信機器におけるマイクロ波を送受信するアクティブフ
ェイズドアレイアンテナや、その他、例えば自動車の衝
突防止レーダー等のミリ波を送受信するアクティブフェ
イズドアレイアンテナ、及びこれらのアクティブフェイ
ズドアレイアンテナに用いられるアンテナ制御装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、マイクロ波・ミリ波を送受信
するアンテナとして、いわゆるアクティブフェイズドア
レイアンテナが一般的に用いられている。この、従来よ
り用いられているアクティブフェイズドアレイアンテナ
について、図面を参照しつつ説明する。図10(a)
は、従来のアクティブフェイズドアレイアンテナ100
の構成を模式的に示す図であり、図10(b)は、アク
ティブフェイズドアレイアンテナ100を構成する部材
の1つである移相器707の構成の一例を示している。
【0003】従来のアクティブフェイズドアレイアンテ
ナ100は、誘電体基板上に配列された複数のアンテナ
パッチ706a…706pと、給電端子711に印加さ
れた高周波信号を各アンテナパッチ706に分配する給
電線710とを有している。また、アクティブフェイズ
ドアレイアンテナ100は、給電線710上に配設さ
れ、通過する高周波信号の位相を変化させる、各アンテ
ナパッチ706に対応する移相器707a…707p
と、各移相器707毎に、対応する所要の直流制御電圧
を印加して、各移相器707を通過する高周波信号の移
相量を制御する制御回路708を有している。尚、アン
テナパッチ706及び移相器707は図10ではそれぞ
れ16個づつ設けられているが、あくまでもこれは例示
に過ぎない。また、図10(b)は、アクティブフェイ
ズドアレイアンテナ100に使用されている移相器70
7の構成を示す図である。なお、全ての移相器707は
同一構成となっている。
【0004】移相器707は、入力された高周波信号を
伝送する伝送路として、給電線710に接続された入力
側及び出力側の第1伝送路14a、20aと、直流電源
に高周波阻止素子21、27を介して接続された入力側
及び出力側の第2伝送路14b、20bと、直流電源に
高周波阻止素子24を介して接続された中間伝送路17
と、それぞれ高周波阻止素子24を介して第1の制御線
V1、第1の反転制御線NV1に接続された、長さの異
なる第1、第2の切替用伝送路15、16と、それぞれ
高周波阻止素子25、26を介して第2の制御線V2、
第2の反転制御線NV2に接続された、長さの異なる第
3、第4の切替用伝送路18、19とを有している。
【0005】そして、入力側の第1伝送路14aと第2
伝送路14bの間には直流電力を阻止する直流阻止素子
12が、また、出力側の第1伝送路20aと第2伝送路
20bの間には直流電力を阻止する直流阻止素子13が
それぞれ接続されている。また、第1及び第2の切替用
伝送路15及び16は、中間の伝送路17と入力側の第
2伝送路14bの間に配置されている。
【0006】第1切替用伝送路15の入力側端と入力側
の第2伝送路14bの出力側端の間には、PINダイオ
ード31aが第2伝送路14bから第1切替用伝送路1
5に向けて順方向となるよう、また、第1切替用伝送路
15の出力側端と中間伝送路17の入力側端の間には、
PINダイオード31bが中間伝送路17から第1切替
用伝送路15に向けて順方向となるよう、それぞれ接続
されている。
【0007】第2切替用伝送路16の入力側端と入力側
の第2伝送路14bの出力側端の間には、PINダイオ
ード32aが第2伝送路14bから第2切替用伝送路1
6に向けて順方向となるよう、また、第2切替用伝送路
16の出力側端と中間伝送路17の入力側端の間には、
PINダイオード32bが中間伝送路17から第2切替
用伝送路16に向けて順方向となるよう接続されてい
る。さらに、上記中間伝送路17と出力側の第2伝送路
20bの間には、第3及び第4の切替用伝送路18及び
19が配置されている。
【0008】第3切替用伝送路18の入力側端と中間伝
送路17の出力側端の間には、PINダイオード33a
が中間伝送路17から第3切替用伝送路18に向けて順
方向となるよう、また、第3切替用伝送路18の出力側
端と出力側の第2伝送路20bの入力側端の間には、P
INダイオード33bが第2伝送路20bから第3切替
用伝送路18に向けて順方向となるよう接続されてい
る。
【0009】第4切替用伝送路19の入力側端と中間伝
送路17の出力側端の間には、PINダイオード34a
が中間伝送路17から第4切替用伝送路19に向けて順
方向となるよう、また、第4切替用伝送路19の出力側
端と出力側の第2伝送路20bの入力側端の間には、P
INダイオード34bが第2伝送路20から第4切替用
伝送路19に向けて順方向となるよう接続されている。
【0010】このように構成される移相器707を備え
たアクティブフェイズドアレイアンテナ100の動作に
ついて説明する。まず、給電端子711に高周波電力が
印加されると、高周波電力は各移相器707を介して各
アンテナパッチ706に供給される。このとき各移相器
707には対応する所要の制御電圧が印加されており、
各移相器707では、制御回路708からの制御電圧に
基づいて、高周波電力の移相を所定の移相量だけ進めた
り、遅らせたりする処理が行われる。これにより、各ア
ンテナパッチ706から所定の位置の高周波電力が出射
される。
【0011】このように、アクティブフェイズドアレイ
アンテナ100では、制御回路708から各移相器70
7へ直接制御電圧を印加して移相量を変化させることに
より、アンテナの指向特性の制御を行っている。
【0012】次に移相器707の動作について説明す
る。給電線710を介して移相器707に供給された高
周波電力は、入力側の第1伝送路14a、直流阻止素子
12、入力側の第2伝送路14b、第1、第2の切替用
伝送路15、16のどちらか一方、中間伝送路17、第
3、第4の切替用伝送路18、19のどちらか一方、出
力側の第2伝送路20b、直流阻止素子13、及び出力
側の第1伝送路20aの順に通過して、アンテナパッチ
706に伝播する。
【0013】このとき、各制御線V1、V2、NV1、
NV2からは、対応するPINダイオード31、32、
33、34のON/OFFを切り替える制御電圧が各伝
送路15、16、18、19へ印加されており、各PI
Nダイオード31、32、33、34は制御電圧に基づ
きON/OFFする。これにより、高周波電力が移相器
707内で通過する伝送路の長さが変化することにな
り、高周波電力は所定の移相量だけ位相を進められた
り、遅らせられたりして出力される。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のよう
な構成を有する従来のアクティブフェイズドアレイアン
テナ100を構成する移相器707では、内部の伝送路
を制御電圧により切り替えて移相量を変化させているた
め、移相変化は連続的ではなく段階的に行われることと
なり、しかもこの段階数(ステップ数)に対応した伝送
路切替えのための回路構成、つまり切替用伝送路、高周
波阻止素子や制御線等が必要となり問題であった。
【0015】言い換えると、小刻みなステップで移相変
化が行われ、しかも大きな移相量が得られる構成を実現
しようとすると、多くの伝送路切替えのための回路構成
が必要となるという問題が存在する、ということであ
る。また、アンテナパッチ数を多くして、利得の大きな
アンテナを得ようとする場合においても、移相器を構成
する回路構成や配線が複雑になるという問題があった。
【0016】また、従来のアクティブフェイズドアレイ
アンテナに用いる移相器として、マイクロストリップハ
イブリッドカプラにバラクタダイオードを組合せたもの
もあるが、バラクタダイオードは連続的な指向性の変化
が可能である反面、PN接合の接合容量を利用している
ため制御電圧が数ボルトと低く、このため移相器内を通
過する高周波信号の通過電力が大きいと、その信号電圧
により接合容量が変化してしまい、これにより高調波が
多く発生してしまうという問題があったので、このよう
な構成を有する移相器を用いることは一般的ではなかっ
た。
【0017】さらに、マイクロストリップ構造の誘電体
基材は、高周波の伝播特性をコントロールすると共に、
アンテナパッチや給電線導体を支持するという働きがあ
るが、誘電体基材は高周波特性として損失が少なく誘電
率が安定しているという特性を要求されるため、このよ
うな特性を有する材料を誘電体基材として用いると、こ
れがアンテナ価格の大半を占めてしまい、問題であっ
た。
【0018】そこで本発明はこのような問題点に鑑みて
為されたものであり、その目的は、より簡単な構造で、
連続的なアンテナ指向特性を変化させることが可能な、
低コストのアクティブフェイズドアレイアンテナ、及び
アンテナ制御装置を提供することである。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1に記載のアクティブフェイズドア
レイアンテナでは、誘電体基板上に、複数のアンテナパ
ッチと、前記誘電体基板に高周波電力を印加する給電端
子と、を備え、前記各アンテナパッチと前記給電端子と
を、前記給電端子から分岐した給電線で接続し、前記各
給電線上を通過する高周波信号の位相を電気的に変化出
来る移相器を、前記給電線の一部を構成するように配置
した構造を有するアクティブフェイズドアレイアンテナ
において、前記移相器は、常誘電体を基材とするマイク
ロストリップハイブリッドカプラと、強誘電体を基材と
し、前記マイクロストリップハイブリッドカプラと電気
的に接続されるマイクロストリップスタブとを組み合わ
せてなり、前記マイクロストリップスタブに直流の制御
電圧を加えて通過移相量を変化させるように構成したこ
と、を特徴とする。
【0020】本発明の請求項2に記載のアクティブフェ
イズドアレイアンテナでは、請求項1記載のアクティブ
フェイズドアレイアンテナにおいて、前記複数のアンテ
ナパッチは、行方向及び列方向に等間隔になるようにマ
トリクス状に配置し、各行の各アンテナパッチから給電
端子までの間に入る前記移相器の数が、隣接する行の各
アンテナパッチから給電端子までの間に入る前記移相器
の数より、順次1つだけ多くなるように、かつ、各列の
各アンテナパッチから給電端子までの間に入る前記移相
器の数が、隣接する列の各アンテナパッチから給電端子
までの間に入る前記移相器の数より、順次1つだけ多く
なるように、前記移相器を配置してなり、なおかつ、前
記移相器が全て同一特性のものであること、を特徴とす
る。
【0021】本発明の請求項3に記載のアクティブフェ
イズドアレイアンテナでは、請求項1又は請求項2に記
載のアクティブフェイズドアレイアンテナにおいて、前
記アクティブフェイズドアレイアンテナを、7つの層を
積層することにより構成し、前記7つの層を、最上層か
ら順に第1層、第2層…、第7層とし、第1、第3、第
5、第7層を誘電体により、また第2、第4、第6層を
導体とし、前記アクティブフェイズドアレイアンテナ
が、前記第1、第2、第3、第4層により構成される第
1マイクロストリップ構造と、前記第4、第5、第6、
第7層により構成される第2マイクロストリップ構造
と、を有するとともに、前記第1マイクロストリップ構
造と前記第2マイクロストリップ構造が、前記第4層を
接地層として共有し、前記第2層にアンテナパッチを、
前記第6層に給電線及び移相器を設け、前記第3層に空
気を、前記第5層に空気と強誘電体とを組み合わせたも
のを用いること、を特徴とする。
【0022】本発明の請求項4に記載のアクティブフェ
イズドアレイアンテナでは、少なくとも、強誘電体及び
強磁性体を基材とする開放端スタブと、常誘電体を基材
とするマイクロストリップハイブリッドカプラと、を有
する移相器を備えたこと、を特徴とする。
【0023】本発明の請求項5に記載のアクティブフェ
イズドアレイアンテナでは、請求項4記載のアクティブ
フェイズドアレイアンテナにおいて、前記開放端スタブ
を、接地導体、強誘電体、ストリップ導体、強磁性体の
順に積層して構成したこと、を特徴とする。
【0024】本発明の請求項6に記載のアクティブフェ
イズドアレイアンテナでは、請求項4記載のアクティブ
フェイズドアレイアンテナにおいて、前記開放端スタブ
を、接地導体、強誘電体、強磁性体、ストリップ導体の
順に積層して構成し、前記接地導体と前記ストリップ導
体の間に、前記強誘電体と前記強磁性体を、前記接地導
体面に平行する面方向に積層して構成してなること、を
特徴とする。
【0025】本発明の請求項7に記載のアンテナ制御装
置では、強誘電体と、強磁性体と、常誘電体と、電極材
とを用いて、セラミックを使用した一体成形技術により
成形したアンテナ制御装置であって、前記アンテナ制御
装置が移相器の機能を備えたこと、を特徴とする。
【0026】本発明の請求項8に記載のアンテナ制御装
置では、強誘電体と、強磁性体と、常誘電体と、電極材
とを用いて、セラミックを使用した一体成形技術により
成形したアンテナ制御装置であって、前記アンテナ制御
装置が移相器及び直流阻止素子の機能を備えたこと、を
特徴とする。
【0027】本発明の請求項9に記載のアンテナ制御装
置では、強誘電体と、強磁性体と、常誘電体と、電極材
とを用いて、セラミックを使用した一体成形技術により
成形したアンテナ制御装置であって、前記アンテナ制御
装置が移相器、直流阻止素子、及び高周波阻止素子の機
能を備えたこと、を特徴とする。
【0028】本発明の請求項10に記載のアンテナ制御
装置では、強誘電体と、強磁性体と、常誘電体と、電極
材とを用いて、セラミックを使用した一体成形技術によ
り成形したアンテナ制御装置であって、前記アンテナ制
御装置が移相器、直流阻止素子、高周波阻止素子、及び
アンテナパッチの機能を備えたこと、を特徴とする。
【0029】本発明の請求項11に記載のアクティブフ
ェイズドアレイアンテナでは、請求項1ないし請求項3
のいずれか1項に記載のアクティブフェイズドアレイア
ンテナにおいて、請求項7ないし請求項10のいずれか
1項に記載のアンテナ制御装置を備えたこと、を特徴と
する。
【0030】本発明の請求項12に記載のアクティブフ
ェイズドアレイアンテナでは、アンテナパッチ、及び移
相器を交互に直列に接続した行状アンテナを、移相器と
交互に直列に接続した行列状アンテナとしたアクティブ
フェイズドアレイアンテナにおいて、請求項7ないし請
求項10のいずれか1項に記載のアンテナ制御装置を備
えたこと、を特徴とする。
【0031】本発明の請求項13に記載のアクティブフ
ェイズドアレイアンテナでは、請求項1ないし請求項1
2に記載のアクティブフェイズドアレイアンテナにおい
て、前記接地導体を絞り加工したこと、を特徴とする。
【0032】本発明の請求項14に記載のアクティブフ
ェイズドアレイアンテナでは、請求項13記載のアクテ
ィブフェイズドアレイアンテナにおいて、全ての前記給
電線路が、同一の断面形状を有する線状導体により構成
したストリップ導体を備えたこと、を特徴とする。
【0033】本発明の請求項15に記載のアクティブフ
ェイズドアレイアンテナでは、請求項1ないし請求項6
若しくは請求項12のいずれか1項に記載のアクティブ
フェイズドアレイアンテナにおいて、支持誘電体と、接
地導体と、給電用ストリップ導体と、を積層して積層物
を作成した後、前記積層物と、請求項7ないし請求項1
0のいずれか1項に記載のアンテナ制御装置とを、セラ
ミックを使用した一体成形技術により成形してなるこ
と、を特徴とする。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら説明する。尚、ここで示す実施の
形態はあくまでも一例であって、必ずしもこの実施の形
態に限定されるものではない。
【0035】(実施の形態1)まず、本発明に係るアク
ティブフェイズドアレイアンテナを第1の実施の形態と
して、図面を参照しつつ説明する。図1(a)は、本実
施の形態に係るアクティブフェイズドアレイアンテナ2
00の構成の一例を説明するブロック図である。
【0036】このアクティブフェイズドアレイアンテナ
200は、誘電体基板上に行方向及び列方向の間隔が等
間隔になるようマトリックス(行列)状に配列された複
数のアンテナパッチ106a…106pと、高周波電力
が印加される、接地された給電端子108と、行方向指
向性制御電圧を発生する第1制御電圧発生手段111
と、列方向指向性制御電圧を発生する第2制御電圧発生
手段112と、を有している。また、複数のアンテナパ
ッチ106は、それぞれが給電端子108から分岐した
給電線121により、給電端子108と複数のアンテナ
パッチ106が接続されている。そして後述するよう
に、複数個備えられた移相器107が給電線121の一
部を構成するように配置されている。
【0037】また、誘電体基板上では、複数のアンテナ
パッチ106のマトリクス状配列における第1行から第
4行の各行に対応する第1から第4の接続ノードN1…
N4が形成されており、各接続ノードN1…N4と第1
制御電圧発生手段111との間にはそれぞれ高周波阻止
素子109a…109dが接続されている。複数のアン
テナパッチ106のマトリクス状配列における第1列の
第1行、第2行、第3行、第4行に対応するアンテナパ
ッチ106a、106e、106i、106mは、それ
ぞれ第1〜第4の接続ノードN1…N4に直接接続され
ている。
【0038】第2列の第1行、第2行、第3行、第4行
に対応するアンテナパッチ106b、106f、106
j、106nは、それぞれ移相器107a1、107a
5、107a9、107a13を介して、第1〜第4の
接続ノードN1…N4に接続されている。
【0039】第3列の第1行、第2行、第3行、第4行
に対応するアンテナパッチ106c、106g、106
k、106oは、それぞれ、直列接続した2つの移相器
107a3及び107a4、直列接続した2つの移相器
107a7及び107a8、直列接続した2つの移相器
107a11及び107a12、直列接続した2つの移
相器107a15及び107a16を介して、第1〜第
4の接続ノードN1…N4に接続されている。
【0040】第4列の第1行、第2行、第3行、第4行
に対応するアンテナパッチ106d、106h、106
l、106pは、それぞれ、直列接続した3つの移相器
107a2〜107a4、直列接続した3つの移相器1
07a6〜107a8、直列接続した3つの移相器10
7a10〜107a12、直列接続した3つの移相器1
07a14〜107a16を介して、第1〜第4の接続
ノードN1…N4に接続されている。
【0041】また、第1行の接続ノードN1は、直流阻
止素子110aと、直列接続した3つの移相器107b
3〜107b1と、を介して給電端子108に接続さ
れ、第2行の接続ノードN2は、直流阻止素子110b
と、直列接続した2つの移相器107b2、107b1
とを介して、給電端子108に接続され、第3行の接続
ノードN3は、直流阻止素子110cと、移相器107
b4とを介して、給電端子108に接続され、第4行の
接続ノードN4は、直流阻止素子110dを介して、給
電端子108に接続されている。そして第2の制御電圧
発生手段112は高周波阻止素子109eを介して上記
給電端子108に接続されている。
【0042】なお、移相器107a1〜107a16
は、第1制御電圧発生手段111により、制御電圧によ
りアクティブフェイズドアレイアンテナ200の行方向
指向性を制御するための行方向指向性制御用移相器であ
り、移相器107b1〜107b4は、第2制御電圧発
生手段112の制御電圧により、アクティブフェイズド
アレイアンテナ200の列方向指向性を制御するための
列方向指向性制御用移相器である。また、全ての移相器
107a1〜107a16、及び107b1〜107b
4は、全て同一の特性を有している。
【0043】このような構成を有するアクティブフェイ
ズドアレイアンテナ200では、第1行〜第4行の各行
の行方向アンテナパッチ群と給電端子108との間に位
置する列方向指向性制御用移相器の数が、第4行から第
1行にかけて順次1個ずつ増加し、第1列〜第4列の各
列の列方向アンテナパッチ群と給電端子108との間に
位置する行方向指向性制御用移相器の数が、第1列から
第4列にかけて順次1個ずつ増加するように移相器が配
置される構成となっており、なおかつ、移相器107の
特性が全て同一なものとしているため、列方向及び行方
向の指向性の制御がそれぞれ1つの制御電圧により行わ
れることとなる。
【0044】これを具体的に説明する。まず、行方向指
向性制御用移相器107a1〜107a4をそれぞれ通
過する高周波電力の位相を移相量Φだけ遅らせるものと
し、各移相器107の配置間隔を距離dとする。ここ
で、図1(b)に示すように、第1行のアンテナパッチ
106aに入射された高周波電力は、位相の変化なく接
続ノードN1に供給される。これに対し、第1行のアン
テナパッチ106bに入射された高周波電力は、移相器
107a1により、その位相が移相量Φだけ遅らせられ
て接続ノードN1に供給される。そして、第1行のアン
テナパッチ106cに入射された高周波電力は、移相器
107a3及び107a4により、その位相が移相量2
Φだけ遅らせられて接続ノードN1に供給される。さら
に、第1行のアンテナパッチ106dに入射された高周
波電力は、移相器107a2から107a4により、そ
の位相が移相量3Φだけ遅らせられて接続ノードN1に
供給される。
【0045】以上を言い換えると、第1行のアンテナパ
ッチ106aから106dの配列方向に対して、所定の
角度Θ(Θ=cos-1(Φ/d))をなす方向Dが、第
1行のアンテナパッチ106aから106dによる受信
電波の最大感度方向となる。尚、図中w1からw3は、
同一位相の受信電波の波面を示している。また、その他
の行,つまり第2行〜第4行におけるアンテナパッチ群
による指向特性も、第1行のアンテナパッチ群による指
向特性と全く同一である。従って、第1制御電圧発生手
段111による行方向指向性制御電圧を変化させること
により、各移相器107a1…107a16による移相
量Φが連続的に変化することとなり、最大感度方向と行
方向のなす角度Θが列方向と垂直な面内で変化する。
【0046】一方、第4行に対応する接続ノードN4に
供給された高周波電力は、その位相の変化を生ずること
なく、給電端子108に供給される。
【0047】次いで、第3行に対応する接続ノードN3
に供給された高周波電力は、移相器107b4により、
その位相が移相量Φだけ遅らせられて給電端子108に
供給される。そして、第2行に対応する接続ノードN2
に供給された高周波電力は、移相器107b2及び10
7b1により、その位相が移相量2Φだけ遅らせられて
給電端子108に供給される。さらに、第1行に対応す
る接続ノードN1に供給された高周波電力は、移相器1
07b3から107b1によりその位相が移相量3Φだ
け遅らせられて給電端子108に供給される。従って、
第2制御電圧発生手段112による列方向指向性制御電
圧を変化させることにより、各移相器107b1…10
7b4による移相量Φが連続的に変化することとなり、
最大感度方向と列方向のなす角度が行方向と垂直な面内
で変化する。
【0048】また、第4行に対応する接続ノードN4と
給電端子との間には直流阻止素子110dが、そして第
1行〜第3行に対応する接続ノードN1…N3と対応す
る移相器107b3、107b2、107b4との間に
は直流阻止素子110a、110b、110cが設けら
れているため、各制御電圧発生手段111及び112か
らの制御電圧による移相器107の制御は、行方向の移
相器は行方向の移相器だけで、列方向の移相器は列方向
の移相器だけで、それぞれ独立して行われる。これによ
りアクティブフェイズドアレイアンテナ200では、指
向方向をアンテナパッチの数に関係なく、アンテナの電
波送受信面,つまり行方向及び列方向を含む平面上で任
意の方向に設定可能となっている。
【0049】次にアクティブフェイズドアレイアンテナ
200を構成する部材の1つである移相器107につい
て説明する。図2(a)は、アクティブフェイズドアレ
イアンテナ200に用いられる移相器107の構成を示
す斜視図である。この移相器107は、給電線121の
一部を構成している、常誘電体基材101を用いたマイ
クロストリップハイブリッドカプラ103と、強誘電体
基材102を用い、かつマイクロストリップハイブリッ
ドカプラ103と接して形成されている、マイクロスト
リップスタブ104と、を備えている。そして、マイク
ロストリップスタブ104に印加する直流の制御電圧に
より、マイクロストリップハイブリッドカプラ103を
通過する高周波電力の移相量が変化するよう構成されて
いる。
【0050】つまり、移相器107の基材は、常誘電体
基材101と強誘電体基材102とから構成されてい
る。そして常誘電体基材101上には矩形状の環状導体
層103aが配置されており、この環状導体層103a
と常誘電体基材101とによりマイクロストリップハイ
ブリッドカプラ103が構成されている。また、強誘電
体基材102上には、矩形状の環状導体層103aの対
向する2つの直線部分103a1、103a2の延長上
に位置し、かつ2つの直線部分103a1、103a2
の一端にそれぞれつながるよう、2つの直線状導体層1
04a1、104a2が配置されており、2つの直線状
導体層104a1、104a2と強誘電体基材102
と、からマイクロストリップスタブ104が構成されて
いる。
【0051】さらに、常誘電体基材101上には、2つ
の直線部分103a1、103a2の延長上に位置し、
かつ2つの直線部分103a1、103a2の他端にそ
れぞれつながるよう、導体層110a、120aが配置
されている。そしてこの導体層110aと常誘電体基材
101と、により入力線路110が構成され、導体層1
20aと常誘電体基材101と、により出力線路120
が構成されている。
【0052】なお、環状導体層103aの直線部分10
3a1の一端側、及び他端側が、それぞれマイクロスト
リップハイブリッドカプラ103のポート2、ポート1
となっており、環状導体層103aの直線部分103a
2の一端側、及び他端側がそれぞれマイクロストリップ
ハイブリッドカプラ103のポート3、ポート4となっ
ている。つまり、移相器107は、マイクロストリップ
スタブ104に直流の制御電圧を加えることにより、通
過する高周波電力の移相量が変化する構成となってい
る。
【0053】これをさらに詳しく説明する。正しく設計
されたマイクロストリップハイブリッドカプラ103の
隣合う2つのポート(ポート2およびポート3)に同一
の反射素子(マイクロストリップスタブ104)を接続
した構成の移相器107では、入力ポート(ポート1)
から入った高周波電力は、この入力ポートからは出力さ
れず、反射素子での反射電力を反映した高周波電力が出
力ポート(ポート4)へのみ出力される。ここで反射素
子であるマイクロストリップスタブ104での反射は、
図2(a)に示すように、制御電圧が作るバイアス電界
105がマイクロストリップスタブ104を伝播する高
周波電力の作る電界と同一方向にあるため、図2(b)
に示すように、制御電圧を変化させると、高周波電力に
対するマイクロストリップスタブ104の実効誘電率も
変化する。これにより、高周波電力に対するマイクロス
トリップスタブ104の等価電気長が変化してマイクロ
ストリップスタブ104での移相も変化する。
【0054】ここでマイクロストリップスタブ104の
実効誘電率を変化させるのに要するバイアス電界105
は、一般の強誘電体基材においては数キロボルト/ミリ
メートルから10数キロボルト/ミリメートルであるの
で、マイクロストリップスタブ104上を伝搬する高周
波電力が作る電界により実効誘電率が影響を受けて高調
波が発生することはない。
【0055】このように、アクティブフェイズドアレイ
アンテナ200を構成する移相器107では、制御電圧
を変化させると連続的に高周波電力の移相量が変化し、
さらに移相器107および給電線121が1つの導体層
により構成されているので、複数の移相器107に対し
て1本の給電線121により制御電圧を供給することが
可能となっている。
【0056】次に、アクティブフェイズドアレイアンテ
ナ200の具体的構造について説明する。図3は、アク
ティブフェイズドアレイアンテナ200の構造を説明す
る分解斜視図である。ここで、図3に示された4つのア
ンテナパッチ202は、図1(a)に示すアクティブフ
ェイズドアレイアンテナ200のアンテナパッチ106
i、106j、106m、106nに相当する。その他
の部分はここでは特に図示しない。
【0057】図1及び図3を参照しつつさらに説明する
と、アクティブフェイズドアレイアンテナ200は、板
状誘電体基材205を有しており、その周囲には周壁2
05aが形成されている。誘電体基材205の表面には
給電線支持溝213が形成されており、給電線支持溝2
13内には、給電線121と、マイクロストリップハイ
ブリッドカプラ103及びマイクロストリップスタブ1
04と、直流阻止素子110及び高周波阻止素子109
と、を構成する導体層204が挿入されて固定されてい
る。
【0058】導体層204の、直流阻止素子110を構
成する部分の上には、直流阻止素子110(容量素子)
を構成する絶縁フィルム(直流阻止容量用フィルム)2
19を介して、直流阻止素子110を構成する導体片
(直流阻止容量用導体片)211が積層されている。導
体層204の、マイクロストリップスタブ104を構成
する部分の上には、強誘電体部材206が配置されてい
る。誘電体基材205上には、導体層204と、直流阻
止容量用導体片211と、強誘電体部材206と、を覆
うよう、導体層204から所定距離離して共有接地導体
層203が配置されている。
【0059】共有接地導体層203の、給電線121の
アンテナパッチ202側端に対応する部分には、結合窓
207が形成されている。共有接地導体層203上に
は、共有接地導体層203との間に所定の間隔が形成さ
れるように板状誘電体部材201が配置されている。板
状誘電体部材201は、共有接地導体層203に形成さ
れた部品貫通口203aを貫通する支持部材201a
で、誘電体基材205上に支持されている。板状誘電体
部材201における結合窓207に対向する部分には、
アンテナパッチ支持溝212が形成されており、このア
ンテナパッチ支持溝212にはアンテナパッチ202が
嵌め込まれて固定されている。
【0060】なお、214は給電線121の一端に形成
された給電端子であり、215はX方向(行方向)の指
向性を制御するための制御電圧を印加するための制御端
子、216はY方向(列方向)の指向性を制御するため
の制御電圧を印加するための制御端子である。また20
8はX方向指向性制御用移相器であり、209はY方向
指向性制御用移相器である。さらに210は高周波阻止
スタブ、211は直流阻止容量用導体片である。
【0061】誘電体基材205の周壁における給電端子
に対向する部分には、給電端子取り出し用開口217が
形成され、誘電体基材205の周壁における制御端子2
15及び216に対向する部分には、制御端子取り出し
用開口218が形成されている。
【0062】この図3に示したアクティブフェイズドア
レイアンテナ200は、図4に示すような断面構造を有
している。尚、ここで示した断面図は、より具体的に
は、図1(a)に示すアクティブフェイズドアレイアン
テナ200のアンテナパッチ106j及び移相器107
a9に相当する部分の近傍の断面構造を示したものであ
る。
【0063】このアクティブフェイズドアレイアンテナ
200において、各層を最上層から順に第1層、…、第
7層とすると、全体で7つの層から構成されており、第
1層の誘電体部材201と、第3層の空気層123a
と、第5層の空気層123b及び強誘電体部材206
と、第7層の誘電体基材205とを誘電体とし、第2層
のアンテナパッチ202と、第4層の共有接地導体層2
03と、第6層の給電線121及び移相器204とを導
体とし、これらを積層することにより構成されている。
また、第1層、第2層、第3層、第4層により第1マイ
クロストリップ構造126が、第4層、第5層、第6
層、第7層により第2マイクロストリップ構造127が
形成されており、第1マイクロストリップ構造126と
第2マイクロストリップ構造127とは第4層を接地層
として共有する。そして、共有接地導体層203に形成
された結合窓207を通して、アンテナパッチ202と
給電線121は、電磁界的に結合し、高周波電力の受け
渡しを行うようになっている。
【0064】以上説明したように、本実施の形態に係る
アクティブフェイズドアレイアンテナ200では、アン
テナパッチ202(106)や給電線121を伝播する
高周波電力は、ほとんどアンテナパッチ202を構成す
る導体層204と共有接地導体層203の間、及び給電
線121を構成する導体層204と共有接地導体層20
3の間に集中して流れているので、これらの導体層20
4、203の間の誘電体基材として、損失が極めて少な
くかつ誘電率の安定している空気を使用している。
【0065】そして、高周波電力が集中しないために、
低損失及び誘電率の安定性を求める必要のない、アンテ
ナパッチ202及び給電線121を構成する導体層20
4の表面外側の誘電体基材としては、アンテナパッチ2
02及び給電線121を構成する導体層204を支持す
る誘電体基材205をそのまま用いている。またこの誘
電体基材205はアクティブフェイズドアレイアンテナ
200表面の保護層を兼ねる場合もある。
【0066】このように構成することにより、高周波電
力の伝播特性をコントロールするとともに、アンテナパ
ッチや給電線導体を支持する役割が求められるものの、
高周波特性として損失が少なく誘電率が安定している必
要がある、マイクロストリップ構造の誘電体基材の価格
によって、アクティブフェイズドアレイアンテナの価格
が決定されてしまう、という従来の問題を解消し、アク
ティブフェイズドアレイアンテナを、簡単な構造で、か
つ低コストにより実現可能なものとできる。
【0067】以上説明した本実施の形態に係るアクティ
ブフェイズドアレイアンテナ200の動作について説明
する。まず、アンテナパッチ106a…106pに高周
波電力が入射されると、各アンテナパッチ106から
は、高周波電力が対応する直流阻止素子、或いは移相器
を介して給電端子108に供給される。
【0068】具体的には、アンテナパッチ202(10
6)に入射された高周波電力は、結合窓207を通して
給電線121へ受け渡される。給電線121に高周波電
力が受け渡されると、高周波電力は、給電線121を通
って移相器107へ供給される。このとき、各移相器1
07には、第1制御電圧発生手段111及び第2制御電
圧発生手段112から、行方向指向性制御電圧及び列方
向指向性制御電圧が供給される。このため、高周波電力
のこれらの電圧により決まる移送量だけその位相が変化
させられて給電線を介して給電端子に供給される。
【0069】このように本実施の形態では、アクティブ
フェイズドアレイアンテナ200を構成する移相器10
7を、給電線121の一部を構成し、常誘電体を基材と
するマイクロストリップハイブリッドカプラ103と、
強誘電体を基材とし、マイクロストリップハイブリッド
カプラ103と電気的に接続されるマイクロストリップ
スタブ104と、を備え、マイクロストリップハイブリ
ッドカプラ103に印加する直流制御電圧により、マイ
クロストリップハイブリッドカプラ103を通過する高
周波電力の移相量を変化させるようにしたので、高周波
電力の移相量を連続的に変化させることができる。
【0070】また、マイクロスストリップハイブリッド
カプラ103は給電線121の一部を構成し、そしてマ
イクロストリップスタブ104はマイクトストリップハ
イブリッドカプラ103と電気的に接続されているの
で、1本の給電線121に複数の移相器107を接続さ
せ、移相器107及び給電線121を1つの導体層20
4により構成することが可能となるので、複数の移相器
107に対して1本の給電線121により制御電圧を供
給することが可能となり、配線を単純にすることができ
る。
【0071】また、移相器107及び給電線121を1
つの導体層204により構成することが可能となるの
で、マトリックス状に配列する複数の各アンテナパッチ
106と給電端子108との間に配置する移相器107
の数を調節することにより、給電線121の両端側から
印加する制御電圧を変化させるだけで、アンテナパッチ
106の数に関係なく、アクティブフェイズドアレイア
ンテナ200の指向特性を連続的に制御することができ
る。
【0072】また、本実施の形態に係るアクティブフェ
イズドアレイアンテナ200では、行方向の移相器10
7と列方向の移相器107とで信号の移相が独立に行わ
れるよう、第1制御電圧発生手段111及び第2制御電
圧発生手段112の間に直流阻止素子110を設けてい
るので、指向方向をアンテナパッチ106の数に関係な
く、各制御電圧発生手段111、112により、アクテ
ィブフェイズドアレイアンテナ200の最大感度方向を
行方向及び列方向を含む平面上で任意の方向に設定する
ことができる。
【0073】さらに、マイクロストリップ構造の導体層
の間の誘電体基材には、高周波電力の損失が極めて少な
く誘電率の安定している空気を使用し、給電線導体の表
面外側の誘電体基材には、アンテナパッチと給電線導体
を支持する誘電体部材を使用したので、これによりアン
テナ表面の保護層を兼ねることもでき、簡単な構造で低
コスト化を図ることができる。
【0074】なお、本実施の形態においては、アンテナ
パッチ数が4×4の場合で示したが、これら以外のパッ
チ数でもよい。また、各アンテナパッチから給電端子ま
での移相器以外の給電線路長が等しくなるように設計さ
れたアンテナについて説明を行ったが、指向特性の方向
に予めオフセットを持たせるために、各アンテナパッチ
から給電端子までの移相器以外の給電線路長にオフセッ
ト用の伝送線路を設けて実現可能なことも言うまでもな
い。
【0075】さらに、本実施の形態では、アンテナパッ
チ及び給電線を構成する導体層は、誘電体基材に形成し
た凹構造の溝に埋めて固定する方法を示したが、上記導
体層は、凸構造の柱として誘電体基材上に固定してもよ
く、さらに、上記導体層を誘電体基材の誘電率の影響を
受け難い方法により支持する支持構造も実現可能なこと
は言うまでもない。
【0076】(実施の形態2)図2に示すように、上述
した、第1の実施の形態に係るアクティブフェイズドア
レイアンテナ200における移相器107は、給電線1
21の一部を構成している、常誘電体を基材とするマイ
クロストリップハイブリッドカプラ103と、強誘電体
を基材とし、かつマイクロストリップハイブリッドカプ
ラ103と接して形成されている、マイクロストリップ
スタブ104と、を備えているが、一般に強誘電体の比
誘電率は大きく、マイクロストリップスタブ104の線
路インピーダンスは一般に低下する傾向がある。従っ
て、マイクロストリップハイブリッドカプラ103とマ
イクロストリップスタブ104との接続部で高周波の電
力反射が大きく、高周波電力の多くはマイクロストリッ
プスタブ104には入らずにマイクロストリップハイブ
リッドカプラ103へと戻ってしまう、その結果、有効
な移相量が得られないことが多い。その為、アンテナの
指向特性変化量も狭い範囲に制限されてしまうこととな
る。
【0077】そこで、図5に示すように、アクティブフ
ェイズドアレイアンテナに用いる移相器351におい
て、強誘電体基材357を用いるマイクロストリップス
タブ361に近接して強磁性体層356を設けることに
より、強誘電体基材357により低下したマイクロスト
リップスタブ361の線路インピーダンスを高くするこ
とが可能となり、ひいては上述した欠点を解消できる。
【0078】そこで、少なくとも強誘電体及び強磁性体
を基材とする開放端スタブと、常誘電体を基材とするマ
イクロストリップハイブロッドカプラと、を有する移相
器を備えた、アクティブフェイズドアレイアンテナを、
第2の実施の形態として、図面を参照しつつ説明する。
【0079】図5は上述のとおり、本実施の形態におけ
るアクティブフェイズドアレイアンテナに用いる移相器
の斜視図及び、開放端スタブの断面図である。まず、図
5(a)〜(c)に示した移相器351の構成について
説明する。352及び353は開放端スタブである。こ
こで、開放端スタブ352は、接地導体、強誘電体、ス
トリップ導体、強磁性体の順に積層して構成されたもの
であり、開放端スタブ353は、接地導体とストリップ
導体の間に、強誘電体と強磁性体を、接地導体面に平行
する面方向に積層して構成したものである。また、35
4はマイクロストリップハイブリッドカプラ、355は
常誘電体基材、356は強磁性体層、357は強誘電体
基材、360は共有接地導体層、361はマイクロスト
リップスタブ、362はビアホールである。
【0080】また、図5(d)において、358は直流
制御電圧および高周波電力などの制御電圧が作るバイア
ス電界、359は高周波電力が作る磁界である。さらに
ここで、強誘電体基材357と強磁性体層356の配置
構造としては、図5(a)、(b)、(c)等の構造と
することが可能である。図5(a)は簡単は構造である
ことから製造方法も簡単であるという特徴を有し、図5
(b)は移相器の厚みを薄くすることが可能であるとい
う特徴を有し、さらに図5(c)は移相器の厚みを薄く
しながら内挿ビアホールが不要であるという特徴を有す
る。
【0081】ここで図5に示している強磁性体層356
は、強誘電体基材357により低下したマイクロストリ
ップスタブ361の線路インピーダンスを高くする効果
を有し、それによりマイクロストリップハイブリッドカ
プラ354とマイクロストリップスタブ361の接続部
での電力反射は少なく、高周波電力のほとんどがマイク
ロストリップスタブ361に入るので、有効な移相量を
得ることが可能となる。そして有効な移相量が得られる
ということで、上述のような移相器を用いたアクティブ
フェイズドアレイアンテナとすると、広い指向特性変化
が可能なアクティブフェイズドアレイアンテナが実現可
能となる。以上のように、本実施の形態に係る発明のア
クティブフェイズドアレイアンテナでは、広い指向特性
変化が可能なアクティブフェイズドアレイアンテナが実
現可能となる。
【0082】(実施の形態3)一般にマイクロ波・ミリ
波領域で利用可能なアクティブフェイズドアレイアンテ
ナを実現しようとする場合、アクティブフェイズドアレ
イアンテナを構成する各機能における要素の性能のみな
らず、各構成要素を組み合わせてアンテナを組み立てる
時の組み立てに関する精度が、アクティブフェイズドア
レイアンテナの扱う波長に対して重要となる。即ち、各
構成要素を用いてアクティブフェイズドアンテナを組み
立てる時、組み立てる構成要素の数が多くなればなるほ
ど不良率が著しく悪化する可能性があるというものであ
る。そこで、アクティブフェイズドアレイアンテナを構
成する各機能要素を有するアンテナ制御装置を、セラミ
ックを使用した一体成形技術により構成することで、不
良率悪化を防止することが考えられる。
【0083】即ち、上述のように一体成形したアンテナ
制御装置をアクティブフェイズドアレイアンテナに用い
ることで、組み立てる構成要素の数を減らすことが可能
となり、ひいては不良率の低下を実現することが可能と
なる。そして一体成形したアンテナ制御装置の中に全て
の機能要素を入れることで、アクティブフェイズドアレ
イアンテナの性能低下と不良率を軽減することが可能で
あることは言うまでもないが、1種類のアンテナ制御装
置から多種類のアクティブフェイズドアレイアンテナを
作ろうとする場合には、アンテナ制御装置の備える機能
要素の種類は多いほど好ましい。例えば一つ、若しくは
複数の移相器機能を一体成形すること、さらに移相器と
直流阻止素子機能を一体成形することや、移相器と直流
阻止素子と高周波阻止素子機能を一体成形することで、
より機能要素の組み合わせ種類を多くすることが考えら
れる。
【0084】そこで、本発明に係る上述したアンテナ制
御装置を第3の実施の形態として、図面を参照しつつ説
明する。本実施の形態に係るアンテナ制御装置は、強誘
電体と、強磁性体と、常誘電体と、電極材と、を用い
て、セラミックを使用した一体成形技術により成形した
ものである。このアンテナ制御装置400の構成につい
て、図6に示した、本実施の形態に係る一体成形したア
ンテナ制御装置の一例に関する斜視図を参照しつつ説明
する。
【0085】図6において、401は常誘電体基材、4
02は移相器、403は強誘電体基材、404は強磁性
体層、405はキャパシタ用誘電体、406は共有接地
導体層、407はマイクロストリップハイブリッドカプ
ラ、408は開放端スタブ、409は直流阻止素子、4
10は高周波阻止素子、411はビアホール、412は
アンテナパッチ、413は給電線路、414は直流制御
電圧端子である。
【0086】この図示したアンテナ制御装置401で
は、移相器・直流阻止素子・高周波阻止素子・アンテナ
パッチの機能を一体成形したが、用いるアクティブフェ
イズドアレイアンテナの性質や性能に応じて、例えば直
流阻止素子と、高周波阻止素子と、アンテナパッチと、
3つの部材を省略して、移相器の機能だけを成形するこ
とも考えられる。これ以外の組み合わせとして、移相器
と直流阻止素子の機能を一体成形することや、移相器・
直流阻止素子・高周波阻止素子の機能を一体成形するこ
とも考えられる。
【0087】例えば、図1に示したアクティブフェイズ
ドアレイアンテナにおいて、移相器107、直流阻止素
子110、高周波阻止素子109、アンテナパッチ10
6を、セラミックを用いた一体成形技術により一体成形
し、これをアンテナ制御装置として用いることで、アク
ティブフェイズドアレイアンテナに用いる機能要素の数
が減り、ひいては性能に関するバラツキを低下させるこ
とができる。
【0088】このように、色々な機能をセラミックを使
用した一体成形技術により一体成形してアンテナ制御装
置とすることで、かかるアンテナ制御装置をアクティブ
フェイズドアレイアンテナに用いると、各機能要素を別
々に製造し、それらを組み立てる時に生じるアクティブ
フェイズドアレイアンテナの性能に関するバラツキを低
下させることが可能となる。
【0089】よって、本実施の形態に係るアンテナ制御
装置を用いれば、組み立て時の精度バラツキによる性能
低下が少ないアクティブフェイズドアレイアンテナを実
現し、また、1種類のアンテナ制御装置で、多種類のア
クティブフェイズドアレイアンテナを製造することが可
能となる。
【0090】(実施の形態4)次に、アンテナパッチ及
び移相器を交互に直列に接続した行状アンテナを、移相
器と交互に直列に接続した行列状アンテナにおいて、上
述した第3の実施の形態で示したアンテナ制御装置を用
いたアクティブフェイズドアレイアンテナ801を、第
4の実施の形態として、図面を参照しつつ説明する。
【0091】図7(a)は、本実施の形態に係る行列状
アンテナとしたアクティブフェイズドアレイアンテナ8
01の構成を示す図である。図7(a)において、80
2は行状アンテナ、803は行列状アンテナ、804は
アンテナパッチ、805は行方向指向性制御移相器、8
06は列方向指向性制御移相器、807は給電端子、8
08は高周波阻止素子、809は直流阻止素子、810
は行方向指向性制御電圧、811は列方向指向性制御電
圧、812は整合器である。
【0092】また図7(b)に示すように、行方向指向
性制御用移相器805a…805cは、それぞれ通過す
る高周波電力の位相を移相量Φだけ遅らせるものとす
る。各移相器805の配置間隔を距離dとすると、第1
行のアンテナパッチ804aに入射された高周波電力は
位相の変化なく接続ノードN1に供給される。これに対
し、第1行のアンテナパッチ804bに入射された高周
波電力は、移相器805aによりその位相が移相量Φだ
け遅らせられて接続ノードN1に供給され、第1行のア
ンテナパッチ804cに入射された高周波電力は、移相
器805a及び805bによりその位相が移相量2Φだ
け遅らせられて接続ノードN1に供給され、さらに、第
1行のアンテナパッチ804dに入射された高周波電力
は、移相器805a及び805b及び805cによりそ
の位相が移相量3Φだけ遅らせられて接続ノードN1に
供給されることとなる。
【0093】言い換えると、上記第1行のアンテナパッ
チ804a…804dの配列方向に対して、所定の角度
Θ(Θ=cos-1(Φ/d))をなす方向Dが上記第1
行のアンテナパッチ804a…804dによる受信電波
の最大感度方向となる。図中w1…w3は、同一位相の
受信電波の波面を示している。
【0094】また、その他の行,つまり第2行〜第4行
のアンテナパッチによる指向特性も、上述の第1行アン
テナパッチによる指向特性と全く同一となっている。従
って、行方向指向性制御電圧810を変化させることに
より、上記各移相器805a…805lによる移相量Φ
が連続的に変化することとなり、最大感度方向と行方向
のなす角度Θが列方向と垂直な面内で変化することとな
る。
【0095】一方、第4行に対応する接続ノードN4に
供給された高周波電力は、その位相の変化を生ずること
なく給電端子807に供給される。第3行に対応する接
続ノードN3に供給された高周波電力は、移相器806
cによりその位相が移相量Φだけ遅らせられて給電端子
807に供給される。第2行に対応する接続ノードN2
に供給された高周波電力は、移相器806b及び806
cによりその位相が移相量2Φだけ遅らせられて給電端
子807に供給される。
【0096】そして第1行に対応する接続ノードN1に
供給された高周波電力は、移相器806a、806b、
及び806cによりその位相が移相量3Φだけ遅らせら
れて給電端子807に供給されることとなる。従って、
列方向指向性制御電圧811を変化させることにより、
移相器806a…806cによる移相量Φが連続的に変
化することとなり、最大感度方向と列方向のなす角度が
行方向と垂直な面内で変化することとなる。
【0097】以上のように本発明によれば、強誘電体と
強磁性体を使用する移相器を用いることで広い指向特性
変化が可能な、そしてアンテナ制御の機能要素を一体成
形することで組み立て時の精度バラツキによる性能低下
を少なくしながら種類の多い、そして簡単な構造で連続
的に指向特性を変化可能な低コストなアンテナを実現す
ることができる。
【0098】(実施の形態5)次に、絞り加工した接地
導体を用いたアクティブフェイズドアレイアンテナにつ
いて、第5の実施の形態として、図面を参照しつつ説明
する。通常、アクティブフェイズドアレイアンテナに用
いられる給電線は、各部分によって求められる線路イン
ピーダンスが異なるので、給電線毎に異なった断面形状
を有する線状導体をストリップ導体として用いること
で、ストリップ導体と接地導体の間の距離を変化させて
いる。即ち、ストリップ導体と接地導体の間の距離が異
なると線路インピーダンスが異なることを利用している
のである。
【0099】しかしこの手法であれば、複数種類のスト
リップ導体を用いる必要が生じ、そのためにアクティブ
フェイズドアレイアンテナの製造工程が複雑なものとな
ってしまい、ひいてはその性能のバラツキが生じてしま
う、という問題があった。そこで、本実施の形態では、
接地導体を絞り加工することで上記の問題を解消してい
るのである。
【0100】図8は、本実施の形態に係る、接地導体を
絞り加工したアクティブフェイズドアレイアンテナの一
部分901を拡大した斜視図である。図8中、902は
ストリップ導体、903は接地導体、904は凸絞り加
工部分、905は凹絞り加工部分である。即ち、図8に
示すように、本発明のアクティブフェイズドアレイアン
テナは、凸絞り904と凹絞り905を設けた接地導体
903と、給電線路としてのストリップ導体902と、
を有する。
【0101】ここで、ストリップ導体902を、全て同
一の断面形状を有する線状導体により構成することは好
ましい形態である。即ち、ストリップ導体902を全て
同一の断面形状を有する線状導体としても、給電線路の
各部において接地導体903に設けた凸絞り加工部90
4と凹絞り加工部905により、ストリップ導体と接地
導体間の距離が異なるので、わざわざ線路毎に異なる断
面形状を有する線状導体を用いずとも、図示例にあるよ
うに、線路毎に異なる線路インピーダンスZ1、Z2、
Z3を得ることが出来る。よって本発明の給電線路によ
れば、全て同一の断面形状を有する線状導体を使用でき
るので、低コストなアクティブフェイズドアレイアンテ
ナが実現できる。
【0102】さらに給電線路は、ストリップ導体902
は全て同一の断面形状を有する線状導体を使用している
ことから、例えば給電線路の各直線部分ごとに異なる長
さの直線状導体を用意しておき、それらを指定の位置に
固定したあと、給電線路の屈曲部に当る直線状導体の接
触部を半田付け等により接続することで全給電線路を実
現することも可能である。
【0103】こうすることにより、複雑な形状の給電線
路用の導体材料を使用する必要がなくなるので、製造部
門において給電用導体材料の運搬や取り扱い時の材料の
歪み不良を避けることが可能となり、さらに低コストな
アクティブフェイズドアレイアンテナが実現できる。
【0104】(実施の形態6)次に、支持誘電体と、接
地導体と、給電用ストリップ導体と、を積層して作成し
た積層物と、第3の実施の形態で説明したアンテナ制御
装置と、を、セラミックを使用した一体成形技術により
成形したアクティブフェイズドアレイアンテナ906に
ついて、第6の実施の形態として、図面を参照しつつ説
明する。図9は第6の実施の形態に係るアクティブフェ
イズドアレイアンテナ906を説明する分解斜視図であ
るが、図9中、907はアンテナ制御装置、908は支
持誘電体、909は接地導体、910は給電用ストリッ
プ導体、911はアンテナパッチ、912はアンテナ結
合穴である。
【0105】そして本実施の形態においては、まず、支
持誘電体908と接地導体909と給電用ストリップ導
体910を積層して積層物を作成する。ついで、この積
層物とアンテナ制御装置907、アンテナパッチ911
とを、セラミックを用いた一体成形技術により一体成形
した構成を採用している。尚、ここではアンテナ制御装
置907については第3の実施の形態にて説明したもの
を利用している。
【0106】以上のような構成とすることにより、アク
ティブフェイズドアレイアンテナ製作の全ての工程をセ
ラミック多層基板の製造プロセスにより行うことが可能
となる。つまりアクティブフェイズドアレイアンテナに
必要な各機能要素の製作精度およびアンテナ組み立て精
度全てが、現在ミリ波帯のアンテナ製作における数10
ミクロン単位で求められる作業精度に応えることが可能
となり、ミリ波領域で用いられる高性能なアクティブフ
ェイズドアレイアンテナの製作を実現することが可能と
なる。
【0107】尚、以上の形態の説明において、ハイブリ
ッドカプラとしてブランチライン型を示したが、他に1
/4波長分布結合型、ラットレース型、位相反転ハイブ
リッドリング型や、さらにマイクロストリップで構成し
たハイブリッドコイル等でも実現可能あることは言うま
でもない。
【0108】
【発明の効果】本発明の請求項1に記載の発明は、誘電
体基板上に並べた複数のアンテナパッチには給電端子か
ら分岐した給電線を接続し、各給電線上に通過する高周
波信号の位相を電気的に変化させられる移相器を配置し
てなる構造であって、移相器は給電線の一部を構成し、
また移相器は、常誘電体を基材とするマイクロストリッ
プハイブリッドカプラと、強誘電体を基材とし、かつマ
イクロストリップハイブリッドカプラと電気的に接続さ
れるマイクロストリップスタブと、を組み合わせた構成
であるので、制御電圧を変化させると連続的に通過移相
量を変化させることが可能となり、また移相器及び給電
線を1つの導体層により構成出来るので、複数の移相器
に対して1本の制御線により制御電圧を供給することが
可能となり、その結果、配線を単純にすることができる
という効果を有する。
【0109】請求項2に係るアクティブフェイズドアレ
イアンテナは、複数のアンテナパッチを、行方向及び列
方向に等間隔になるようにマトリクス状に配置し、各行
の各アンテナパッチから給電端子までの間に入る移相器
の数が、隣接する行の各アンテナパッチから給電端子ま
での間に入る移相器の数より、順次1つだけ多くなるよ
うに、かつ、各列の各アンテナパッチから給電端子まで
の間に入る移相器の数が、隣接する列の各アンテナパッ
チから給電端子までの間に入る移相器の数より、順次1
つだけ多くなるように、移相器を配置してなり、なおか
つ、移相器が全て同一特性のものであるようにしたの
で、複数の移相器を接続させた制御線の両端側から印加
する制御電圧を変化させるだけで、アンテナパッチの数
に関係なく、アンテナの指向特性を連続的に制御するこ
とができるという効果を有する。
【0110】請求項3に係るアクティブフェイズドアレ
イアンテナは、アクティブフェイズドアレイアンテナを
7つの層を積層することにより構成し、第1、第3、第
5、第7層を誘電体により、また第2、第4、第6層を
導体とし、また、第1、第2、第3、第4層により構成
される第1マイクロストリップ構造と、第4、第5、第
6、第7層により構成される第2マイクロストリップ構
造と、を有するとともに、第1マイクロストリップ構造
と前記第2マイクロストリップ構造が、前記第4層を接
地層として共有し、第2層にアンテナパッチを、第6層
に給電線及び移相器を設け、第3層に空気を、第5層に
空気と強誘電体とを組み合わせたものを用いるようにし
たので、マイクロストリップ構造の導体層の間の誘電体
基材には、高周波電力の損失が極めて少なく誘電率の安
定している空気を使用し、また給電線導体の表面外側の
誘電体基材には、アンテナパッチと給電線導体を支持す
る誘電体部材を使用したこととなり、アンテナ表面の保
護層を兼ねることもでき、簡単な構造で低コスト化を図
ることができるという効果を有する。
【0111】請求項4に係るアクティブフェイズドアレ
イアンテナは、少なくとも、強誘電体及び強磁性体を基
材とする開放端スタブと、常誘電体を基材とするマイク
ロストリップハイブリッドカプラと、を有する移相器を
備えた構成を用いており、請求項5に係るアクティブフ
ェイズドアレイアンテナは、請求項4に記載のアクティ
ブフェイズドアレイアンテナにおいて、開放端スタブ
を、接地導体、強誘電体、ストリップ導体、強磁性体の
順に積層して構成したこと、請求項6に係るアクティブ
フェイズドアレイアンテナは、請求項4記載のアクティ
ブフェイズドアレイアンテナにおいて、開放端スタブ
を、接地導体、強誘電体、強磁性体、ストリップ導体を
積層して構成し、接地導体とストリップ導体の間に、強
誘電体と強磁性体を、接地導体面に平行する面方向に積
層して構成している。
【0112】これら本発明の請求項4から6に記載され
たアクティブフェイズドアレイアンテナは、簡単な構造
で連続的に、そして広い指向特性変化が可能なアクティ
ブフェイズドアレイアンテナを実現しうるものである。
【0113】請求項7に係るアクティブフェイズドアレ
イアンテナは、請求項4ないし請求項6のいずれか1項
に記載のアクティブフェイズドアレイアンテナにおい
て、強誘電体・強磁性体・常誘電体・電極材を使用して
移相器の機能を一体成形したアンテナ制御装置を備えた
ものである。また、請求項8に係るアクティブフェイズ
ドアレイアンテナは、強誘電体・強磁性体・常誘電体・
電極材を使用して移相器・直流阻止素子の機能を一体成
形したアンテナ制御装置を備えたものである。そして、
請求項9に係るアクティブフェイズドアレイアンテナ
は、強誘電体・強磁性体・常誘電体・電極材を使用して
移相器・直流阻止素子・高周波阻止素子の機能を一体成
形したアンテナ制御装置を備えたものである。さらに請
求項10に係るアクティブフェイズドアレイアンテナ
は、強誘電体・強磁性体・常誘電体・電極材を使用して
移相器・直流阻止素子・高周波阻止素子・アンテナパッ
チの機能を一体成形したアンテナ制御装置を備えたもの
である。
【0114】これら本発明の請求項7から10に記載さ
れたアクティブフェイズドアレイアンテナは、アンテナ
組み立て時の精度バラ付きによる性能低下が少ないアク
ティブフェイズドアレイアンテナを実現しうるものであ
る。
【0115】請求項11に係るアクティブフェイズドア
レイアンテナは、請求項1または2または3記載のアク
ティブフェイズドアレイアンテナにおいて、請求項7ま
たは8または9または10記載のアンテナ制御装置を備
えたものである。また、請求項12に係るアクティブフ
ェイズドアレイアンテナは、アンテナパッチおよび移相
器を交互に直列に接続した行状アンテナと、さらに前記
行状アンテナと移相器を交互に直列に接続した行列状ア
ンテナにおいて、請求項7または8または9記載のアン
テナ制御装置を備えたものである。
【0116】これら請求項11又は請求項12に記載さ
れたアクティブフェイズドアレイアンテナは、簡単な構
造で連続的に指向特性変化が可能なアクティブフェイズ
ドアレイアンテナを実現しうるものである。
【0117】請求項13に係るアクティブフェイズドア
レイアンテナは、接地導体を絞り加工して接地導体とス
トリップ導体間の距離を変化させることより構成した、
異なる線路インピーダンスの給電線路を備えたものであ
る。また、請求項14に係るアクティブフェイズドアレ
イアンテナは、請求項13記載のアクティブフェイズド
アレイアンテナにおいて、給電線路として全て同一の断
面形状を有する線状導体により構成したストリップ導体
を備えたものである。
【0118】これら請求項13又は請求項14に記載さ
れたアクティブフェイズドアレイアンテナは、高価な低
損失誘電体を使用しないで高利得化が可能なアクティブ
フェイズドアレイアンテナを実現しうるものである。
【0119】請求項15に係るアクティブフェイズドア
レイアンテナは、請求項7から10記載のアンテナ制御
装置と、支持誘電体および接地導体および給電用ストリ
ップ導体を積層したのち、一体成形した構成を備えたも
のであり、ミリ波領域で高性能化が可能なアクティブフ
ェイズドアレイアンテナを実現しうるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)第1の実施の形態に係るアクティブフェ
イズドアレイアンテナの構造を示すブロック図である。
(b)第1の実施の形態に係るアクティブフェイズドア
レイアンテナのアンテナパッチによる受信電波の最大感
度方向を説明する図である。
【図2】(a)第1の実施の形態に係るアクティブフェ
イズドアレイアンテナの移相器の構成を示す図である。
(b)制御電圧が作るバイアス電界に対するマイクロス
トリップスタブの実効誘電率の変化を示すグラフであ
る。
【図3】第1の実施の形態に係るアクティブフェイズド
アレイアンテナの構造を説明する分解斜視図である。
【図4】第1の実施の形態に係るアクティブフェイズド
アレイアンテナの断面構造(一部)を示す図である。
【図5】(a)(b)(c)第2の実施に係るアクティ
ブフェイズドアレイアンテナに用いる移相器の構成を示
す図である。(d)開放端スタブにおける制御電圧が作
るバイアス電解と高周波電力が作る磁界を示す図であ
る。
【図6】第3の実施の形態に係るアンテナ制御装置を示
す斜視図である。
【図7】(a)第4の実施の形態に係るアクティブフェ
イズドアレイアンテナの構成を示すブロック図である。
(b)第4の実施の形態に係るアクティブフェイズドア
レイアンテナのアンテナパッチによる受信電波の最大感
度方向を説明する図である。
【図8】第5の実施の形態に係るアクティブフェイズド
アレイアンテナにおける接地導体とストリップ導体との
関係を説明する斜視図である。
【図9】第6の実施の形態に係るアクティブフェイズド
アレイアンテナの斜視図である。
【図10】(a)従来のアクティブフェイズドアレイア
ンテナの構造を示すブロック図である。(b)従来のア
クティブフェイズドアレイアンテナに用いられる移相器
の構造を示すブロック図である。
【符号の説明】
200 アクティブフェイズドアレイアンテナ 106 アンテナパッチ 107 移相器 108 給電端子 109 高周波阻止素子 110 直流阻止素子 111 第1制御電圧発生手段 112 第2制御電圧発生手段 101 常誘電体基材 102 強誘電体基材 103 マイクロストリップハイブリッドカプラ 104 マイクロストリップスタブ 105 バイアス電解 115 入力線路 120 出力線路 121 給電線 201 板状誘電体部材 201a 指示部材 202 アンテナパッチ 203 共有接地導体層 203a 部品貫通口 204 移相器 205 誘電体基材 205a 周壁 206 強誘電体部材 207 結合窓 208 X方向指向性制御用移相器 209 Y方向指向性制御用移相器 210 高周波阻止スタブ 211 直流阻止容量用導体片 212 アンテナパッチ支持溝 213 給電線支持溝 214 給電端子 215 制御端子 216 制御端子 217 給電端子取り出し用開口 218 制御端子取り出し用開口 219 絶縁フィルム 126 第1マイクロストリップ構造 127 第2マイクロストリップ構造 351 移相器 352 開放端スタブ 353 開放端スタブ 354 マイクロストリップハイブリッドカプラ 355 常誘電体基材 356 強磁性体層 357 強誘電体基材 358 バイアス電解 359 磁界 360 共有接地導体層 361 マイクロストリップスタブ 362 ビアホール 400 アンテナ制御装置 401 常誘電体基材 402 移相器 403 強誘電体基材 404 強磁性体層 405 キャパシタ用誘電体 406 共有接地導体層 407 マイクロストリップハイブリッドカプラ 408 開放端スタブ 409 直流阻止素子 410 高周波阻止素子 411 ビアホール 412 アンテナパッチ 413 給電線路 414 直流制御電圧端子 801 アクティブフェイズドアレイアンテナ 802 行状アンテナ 803 行列状アンテナ 804 アンテナパッチ 805 行方向指向性制御移相器 806 列方向指向性制御移相器 807 給電端子 808 高周波阻止素子 809 直流阻止素子 810 行方向指向性制御電圧 811 列方向指向性制御電圧 812 整合器 901 アクティブフェイズドアレイアンテナの一部
(拡大) 902 ストリップ導体 903 接地導体 904 凸絞り加工部分 905 凹絞り加工部分 906 アクティブフェイズドアレイアンテナ 907 アンテナ制御装置 908 支持誘電体 909 接地導体 910 給電用ストリップ導体 911 アンテナパッチ 912 アンテナ結合穴 100 アクティブフェイズドアレイアンテナ 706 アンテナパッチ 707 移相器 708 制御回路 710 給電線 711 給電端子 12 直流阻止素子 13 第1の伝送路 14 第2の伝送路 15 第1の切替用伝送路 16 第2の切替用伝送路 17 中間の伝送路 18 第3の切替用伝送路 19 第4の切替用伝送路 20 第2伝送路 21 高周波阻止素子 22 高周波阻止素子 23 高周波阻止素子 24 高周波阻止素子 25 高周波阻止素子 26 高周波阻止素子 27 高周波阻止素子 31 PINダイオード 32 PINダイオード 33 PINダイオード 34 PINダイオード

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘電体基板上に、 複数のアンテナパッチと、前記誘電体基板に高周波電力
    を印加する給電端子と、を備え、 前記各アンテナパッチと前記給電端子とを、前記給電端
    子から分岐した給電線で接続し、 前記各給電線上を通過する高周波信号の位相を電気的に
    変化出来る移相器を、前記給電線の一部を構成するよう
    に配置した構造を有するアクティブフェイズドアレイア
    ンテナにおいて、 前記移相器は、 常誘電体を基材とするマイクロストリップハイブリッド
    カプラと、 強誘電体を基材とし、かつ前記マイクロストリップハイ
    ブリッドカプラと電気的に接続されるマイクロストリッ
    プスタブとを組み合わせてなり、 前記マイクロストリップスタブに直流の制御電圧を加え
    て通過移相量を変化させるように構成したこと、 を特徴とするアクティブフェイズドアレイアンテナ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のアクティブフェイズドア
    レイアンテナにおいて、 前記複数のアンテナパッチは、行方向及び列方向に等間
    隔になるようにマトリクス状に配置し、 各行の各アンテナパッチから給電端子までの間に入る前
    記移相器の数が、隣接する行の各アンテナパッチから給
    電端子までの間に入る前記移相器の数より、順次1つだ
    け多くなるように、 かつ、各列の各アンテナパッチから給電端子までの間に
    入る前記移相器の数が、隣接する列の各アンテナパッチ
    から給電端子までの間に入る前記移相器の数より、順次
    1つだけ多くなるように、前記移相器を配置してなり、 なおかつ、前記移相器が全て同一特性のものであるこ
    と、 を特徴とするアクティブフェイズドアレイアンテナ。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載のアクティ
    ブフェイズドアレイアンテナにおいて、 前記アクティブフェイズドアレイアンテナを、7つの層
    を積層することにより構成し、 前記7つの層を、最上層から順に第1層、第2層…、第
    7層とし、第1、第3、第5、第7層を誘電体により、
    また第2、第4、第6層を導体とし、 前記アクティブフェイズドアレイアンテナが、前記第
    1、第2、第3、第4層により構成される第1マイクロ
    ストリップ構造と、前記第4、第5、第6、第7層によ
    り構成される第2マイクロストリップ構造と、を有する
    とともに、前記第1マイクロストリップ構造と前記第2
    マイクロストリップ構造が、前記第4層を接地層として
    共有し、 前記第2層にアンテナパッチを、前記第6層に給電線及
    び移相器を設け、前記第3層に空気を、前記第5層に空
    気と強誘電体とを組み合わせたものを用いること、 を特徴とするアクティブフェイズドアレイアンテナ。
  4. 【請求項4】 少なくとも、強誘電体及び強磁性体を基
    材とする開放端スタブと、 常誘電体を基材とするマイクロストリップハイブリッド
    カプラと、を有する移相器を備えたこと、 を特徴とするアクティブフェイズドアレイアンテナ。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のアクティブフェイズドア
    レイアンテナにおいて、 前記開放端スタブを、 接地導体、強誘電体、ストリップ導体、強磁性体の順に
    積層して構成したこと、 を特徴とするアクティブフェイズドアレイアンテナ。
  6. 【請求項6】 請求項4記載のアクティブフェイズドア
    レイアンテナにおいて、 前記開放端スタブを、接地導体、強誘電体、強磁性体、
    ストリップ導体を積層して構成し、 前記接地導体と前記ストリップ導体の間に、前記強誘電
    体と前記強磁性体を、前記接地導体面に平行する面方向
    に積層して構成してなること、 を特徴とするアクティブフェイズドアレイアンテナ。
  7. 【請求項7】 強誘電体と、強磁性体と、常誘電体と、
    電極材とを用いて、セラミックを使用した一体成形技術
    により成形したアンテナ制御装置であって、 前記アンテナ制御装置が移相器の機能を備えたこと、 を特徴とするアンテナ制御装置。
  8. 【請求項8】 強誘電体と、強磁性体と、常誘電体と、
    電極材とを用いて、セラミックを使用した一体成形技術
    により成形したアンテナ制御装置であって、 前記アンテナ制御装置が移相器及び直流阻止素子の機能
    を備えたこと、 を特徴とするアンテナ制御装置。
  9. 【請求項9】 強誘電体と、強磁性体と、常誘電体と、
    電極材とを用いて、セラミックを使用した一体成形技術
    により成形したアンテナ制御装置であって、 前記アンテナ制御装置が移相器、直流阻止素子、及び高
    周波阻止素子の機能を備えたこと、 を特徴とするアンテナ制御装置。
  10. 【請求項10】 強誘電体と、強磁性体と、常誘電体
    と、電極材とを用いて、セラミックを使用した一体成形
    技術により成形したアンテナ制御装置であって、 前記アンテナ制御装置が移相器、直流阻止素子、高周波
    阻止素子、及びアンテナパッチの機能を備えたこと、 を特徴とするアンテナ制御装置。
  11. 【請求項11】 請求項1ないし請求項3のいずれか1
    項に記載のアクティブフェイズドアレイアンテナにおい
    て、 請求項7ないし請求項10のいずれか1項に記載のアン
    テナ制御装置を備えたこと、 を特徴とするアクティブフェイズドアレイアンテナ。
  12. 【請求項12】 アンテナパッチ、及び移相器を交互に
    直列に接続した行状アンテナを、移相器と交互に直列に
    接続した行列状アンテナとしたアクティブフェイズドア
    レイアンテナにおいて、 請求項7ないし請求項10のいずれか1項に記載のアン
    テナ制御装置を備えたこと、 を特徴とするアクティブフェイズドアレイアンテナ。
  13. 【請求項13】 請求項1ないし請求項12に記載のア
    クティブフェイズドアレイアンテナにおいて、 前記接地導体を絞り加工したこと、 を特徴とするアクティブフェイズドアレイアンテナ。
  14. 【請求項14】 請求項13記載のアクティブフェイズ
    ドアレイアンテナにおいて、 全ての前記給電線路が同一の断面形状を有する線状導体
    により構成したストリップ導体を備えたこと、 を特徴とするアクティブフェイズドアレイアンテナ。
  15. 【請求項15】 請求項1ないし請求項6若しくは請求
    項12のいずれか1項に記載のアクティブフェイズドア
    レイアンテナにおいて、 支持誘電体と、接地導体と、給電用ストリップ導体と、
    を積層して積層物を作成した後、 前記積層物と、請求項7ないし請求項10のいずれか1
    項に記載のアンテナ制御装置とを、セラミックを使用し
    た一体成形技術により成形してなること、 を特徴とするアクティブフェイズドアレイアンテナ。
JP35337899A 1998-12-14 1999-12-13 アクティブフェイズドアレイアンテナ Expired - Fee Related JP3552971B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35337899A JP3552971B2 (ja) 1998-12-14 1999-12-13 アクティブフェイズドアレイアンテナ

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35512198 1998-12-14
JP10-355121 1998-12-14
JP35337899A JP3552971B2 (ja) 1998-12-14 1999-12-13 アクティブフェイズドアレイアンテナ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000236207A true JP2000236207A (ja) 2000-08-29
JP3552971B2 JP3552971B2 (ja) 2004-08-11

Family

ID=26579831

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP35337899A Expired - Fee Related JP3552971B2 (ja) 1998-12-14 1999-12-13 アクティブフェイズドアレイアンテナ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3552971B2 (ja)

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006080169A1 (ja) * 2005-01-31 2006-08-03 Optex Co., Ltd. フェーズドアレーアンテナ装置
WO2007043590A1 (ja) * 2005-10-11 2007-04-19 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. フェーズドアレイアンテナ
US7259642B2 (en) 2002-06-13 2007-08-21 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Antenna control unit and phased-array antenna
JP2007295044A (ja) * 2006-04-20 2007-11-08 Matsushita Electric Ind Co Ltd フェーズドアレイアンテナ
JP2007300397A (ja) * 2006-04-28 2007-11-15 Matsushita Electric Ind Co Ltd フェーズドアレイアンテナ
JPWO2006030832A1 (ja) * 2004-09-15 2008-05-15 松下電器産業株式会社 監視装置、周囲監視システム、及び監視制御方法
JP2008228315A (ja) * 2001-04-11 2008-09-25 Kyocera Wireless Corp 逆f強誘電体アンテナ
US10320070B2 (en) 2016-09-01 2019-06-11 Wafer Llc Variable dielectric constant antenna having split ground electrode
US10326205B2 (en) 2016-09-01 2019-06-18 Wafer Llc Multi-layered software defined antenna and method of manufacture
US10511096B2 (en) 2018-05-01 2019-12-17 Wafer Llc Low cost dielectric for electrical transmission and antenna using same
US10686257B2 (en) 2016-09-01 2020-06-16 Wafer Llc Method of manufacturing software controlled antenna
US10705391B2 (en) 2017-08-30 2020-07-07 Wafer Llc Multi-state control of liquid crystals
US10862219B2 (en) 2017-10-30 2020-12-08 Wafer Llc Multi-layer liquid crystal phase modulator
US11011854B2 (en) 2017-10-19 2021-05-18 Wafer Llc Polymer dispersed/shear aligned phase modulator device

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101786960B1 (ko) 2016-08-17 2017-10-25 주식회사 에이티앤에스 페이즈 쉬프터

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008228315A (ja) * 2001-04-11 2008-09-25 Kyocera Wireless Corp 逆f強誘電体アンテナ
US7259642B2 (en) 2002-06-13 2007-08-21 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Antenna control unit and phased-array antenna
JPWO2006030832A1 (ja) * 2004-09-15 2008-05-15 松下電器産業株式会社 監視装置、周囲監視システム、及び監視制御方法
WO2006080169A1 (ja) * 2005-01-31 2006-08-03 Optex Co., Ltd. フェーズドアレーアンテナ装置
WO2007043590A1 (ja) * 2005-10-11 2007-04-19 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. フェーズドアレイアンテナ
JP2007295044A (ja) * 2006-04-20 2007-11-08 Matsushita Electric Ind Co Ltd フェーズドアレイアンテナ
JP2007300397A (ja) * 2006-04-28 2007-11-15 Matsushita Electric Ind Co Ltd フェーズドアレイアンテナ
JP4632999B2 (ja) * 2006-04-28 2011-02-16 パナソニック株式会社 フェーズドアレイアンテナ
US10320070B2 (en) 2016-09-01 2019-06-11 Wafer Llc Variable dielectric constant antenna having split ground electrode
US10326205B2 (en) 2016-09-01 2019-06-18 Wafer Llc Multi-layered software defined antenna and method of manufacture
US10686257B2 (en) 2016-09-01 2020-06-16 Wafer Llc Method of manufacturing software controlled antenna
US10741921B2 (en) 2016-09-01 2020-08-11 Wafer Llc Multi-layered software defined antenna and method of manufacture
US10705391B2 (en) 2017-08-30 2020-07-07 Wafer Llc Multi-state control of liquid crystals
US11011854B2 (en) 2017-10-19 2021-05-18 Wafer Llc Polymer dispersed/shear aligned phase modulator device
US10862219B2 (en) 2017-10-30 2020-12-08 Wafer Llc Multi-layer liquid crystal phase modulator
US10511096B2 (en) 2018-05-01 2019-12-17 Wafer Llc Low cost dielectric for electrical transmission and antenna using same

Also Published As

Publication number Publication date
JP3552971B2 (ja) 2004-08-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100463763B1 (ko) 액티브 페이즈드 어레이 안테나 및 안테나 제어 장치
US8063832B1 (en) Dual-feed series microstrip patch array
US5617103A (en) Ferroelectric phase shifting antenna array
US6538603B1 (en) Phased array antennas incorporating voltage-tunable phase shifters
JP2977893B2 (ja) アンテナアレイ
US5940030A (en) Steerable phased-array antenna having series feed network
JP3552971B2 (ja) アクティブフェイズドアレイアンテナ
NO336361B1 (no) Todimensjonal elektronisk avsøkt gruppeantenne med kompakt CTS-mating og MEMS-faseforskyvere
US20130082893A1 (en) Co-phased, dual polarized antenna array with broadband and wide scan capability
KR20000022918A (ko) 반사 모드 위상 시프터
CN109742538B (zh) 一种移动终端毫米波相控阵磁偶极子天线及其天线阵列
US7262744B2 (en) Wide-band modular MEMS phased array
US11462837B2 (en) Array antenna
US7839349B1 (en) Tunable substrate phase scanned reflector antenna
US20240079787A1 (en) High gain and fan beam antenna structures
JP2000223926A (ja) フェーズドアレーアンテナ装置
JP2000196347A (ja) 多層パッチアンテナ
KR20200132618A (ko) 시프트 직렬 급전을 이용한 이중편파 안테나
Cao et al. A wideband multibeam pillbox antenna based on differentially fed leaky-wave array
Chu et al. A phase distribution network using 2× 4 Butler matrix for linear/planar beam-scanning arrays
CN115428260A (zh) 阵列天线模块及其制备方法、相控阵天线系统
US11121462B2 (en) Passive electronically scanned array (PESA)
TW202320413A (zh) 相位陣列天線裝置
JP3002252B2 (ja) 平面アンテナ
JPH11239017A (ja) 積層型開口面アンテナおよびそれを具備する多層配線基板

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040130

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040413

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040427

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090514

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100514

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees