JP2000235938A - 電気二重層コンデンサ用電極及びその製造方法 - Google Patents

電気二重層コンデンサ用電極及びその製造方法

Info

Publication number
JP2000235938A
JP2000235938A JP35962598A JP35962598A JP2000235938A JP 2000235938 A JP2000235938 A JP 2000235938A JP 35962598 A JP35962598 A JP 35962598A JP 35962598 A JP35962598 A JP 35962598A JP 2000235938 A JP2000235938 A JP 2000235938A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
electric double
double layer
sheet
layer capacitor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP35962598A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3721817B2 (ja
Inventor
Takamichi Ishikawa
隆道 石川
Satoru Kuroki
悟 黒木
Manabu Kazuhara
学 数原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Glass Co Ltd filed Critical Asahi Glass Co Ltd
Priority to JP35962598A priority Critical patent/JP3721817B2/ja
Publication of JP2000235938A publication Critical patent/JP2000235938A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3721817B2 publication Critical patent/JP3721817B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/13Energy storage using capacitors

Landscapes

  • Electric Double-Layer Capacitors Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】容量密度が大きくかつ内部抵抗の小さい電気二
重層コンデンサの提供。 【解決手段】炭素質材料、ポリテトラフルオロエチレン
及び加工助剤(例えばエタノール)からなる混合物をペ
ースト押出し成形し、得られた押出し物を圧延ロールで
圧延してシート状に成形することにより電気二重層コン
デンサ用電極を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電気二重層コンデン
サ用の電極及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】分極性電極と電解質界面で形成される電
気二重層を利用した電気二重層コンデンサ、特にコイン
型形状のものは、メモリバックアップ電源として近年急
速に需要が伸びている。一方、電気自動車用電源等の大
容量を必要とされる用途に対しても、単位体積あたりの
容量が大きく内部抵抗が低い高エネルギ密度かつ高出力
密度の電気二重層コンデンサの開発が望まれている。ま
た、メモリバックアップ向けの電気二重層コンデンサに
ついても内部抵抗の低減が望まれている。
【0003】電気二重層コンデンサの電極は、例えば活
性炭粉末を硫酸等の電解液の溶媒を用いて混練してスラ
リ状とし、加圧プレスにより成形して得られる(米国特
許3288641)。しかし、この方法で得られる電極
は剛性の多孔性構造を有し、亀裂や破壊が生じやすく長
期の使用に耐えない。
【0004】これに対し、活性炭粉末と電解液の混合物
に必要に応じてポリテトラフルオロエチレン(以下PT
FEという)のバインダを加えた粘稠物よりなるカーボ
ンベースト電極が提案されている(特公昭53−702
5、特公昭55−41015)。この電極は、耐亀裂性
や耐破壊性は有するが、形状保持性が不充分であり、使
用するには強度を補うための特別な構造のセルが必要で
ある。
【0005】また耐亀裂性や耐破壊性を有し、形状保持
性に優れた電極を得るために、炭素質材料とPTFE等
のバインダと液状潤滑剤からなる混練物を予備成形した
後、延伸又は圧延してシート状に成形された電極を得る
方法が提案されている(特開昭63−107011、特
開平2−235320)。
【0006】しかし、この方法では、混練することによ
りPTFEはランダムに繊維化し、また繊維化部分と非
繊維化部分が生じ、両者では硬さが異なるため、シート
電極を例えば0.2mm以下の厚さの薄膜シートに成形
しようとすると、表面が凹凸になりやすく、穴が空きや
すい問題がある。したがって、電気二重層コンデンサの
単位体積あたりの容量(以下容量密度という)を大きく
できず、また内部抵抗も大きい問題がある。
【0007】活性炭粉末とPTFEを混合してペースト
化し、集電体に塗工し乾燥した後、PTFEの融点以上
に加熱し、プレス成形して電極を薄膜化し、密度を上げ
る方法も提案されている(特開平9−36005)。し
かし、この方法では製造工程が複雑で連続化が困難であ
り、また、PTFEが一部融解するため内部抵抗が高い
問題がある。
【0008】一方、PTFEの押出し成形としては、テ
トラフルオロエチレンを乳化重合して得られたPTFE
水性分散体を凝集、乾燥して得られた重合体(ファイン
パウダ)に、ナフサ、白灯油等の加工助剤を添加し、予
備成形しスリーブ状としてシリンダ金型に充填し、ラム
により加圧してロッド、シート等の形状に適したノズル
を通して押出した後、加工助剤を揮散させて成形物を得
るペースト押出し成形法が知られている(特公昭61−
54578等)。
【0009】上記の成形法は、通常PTFE単独又は数
重量%の充填材を含むPTFEの成形に使われており、
充填材を主成分としてPTFEによる機械的補強を目的
とする成形には使用されていない。すなわち、例えばグ
ラファイト、ガラス繊維、カーボン繊維等の充填材は塑
性変形しにくいため、PTFEと混合して成形する場合
押出し圧力が高くなり、PTFEが過度に変形する。そ
のため、得られた押出し成形物は脆くて強度が低い問題
がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前述した従来
の課題を解決すべくなされたものであり、薄膜シート状
で高強度かつ低抵抗である電極とその製造方法を提供す
ることを目的とする。また、前記電極を使用することに
より、容量密度が大きくかつ内部抵抗の小さい電気二重
層コンデンサ、特に高容量で大電流を流すことが必要と
される用途向けの電気二重層コンデンサを提供すること
を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、炭素質材料、
PTFE及び加工助剤からなる混合物をペースト押出し
成形し、得られた押出し物を圧延ロールで圧延してシー
ト状に成形することを特徴とする電気二重層コンデンサ
用電極の製造方法を提供する。また、本発明は、炭素質
材料がポリテトラフルオロエチレンをバインダとして成
形されてなるシート状成形体からなり、厚さが0.00
5〜0.25mmで気孔率が50〜80%であり、かつ
少なくとも1方向の引張強さが1.5kg/cm2 以上
であることを特徴とする電気二重層コンデンサ用電極を
提供する。
【0012】本発明の電極を用いる電気二重層コンデン
サは、電極材料である炭素質材料と電解液との界面に電
気二重層を形成し、該電気二重層に電荷を蓄えることを
原理としている。炭素質材料としては、活性炭、ポリア
セン、カーボンブラック等からなりかつ比表面積が20
0〜3500m2 /gである粉末が好ましい。また、カ
ーボンファイバ、カーボンウイスカ、グラファイト等の
繊維又は粉末も、比表面積が200〜3500m2 /g
であれば好ましく使用できる。活性炭としてはフェノー
ル系、レーヨン系、アクリル系、ピッチ系又はヤシガラ
系等が使用できる。活性炭の粒径は0.1〜100μ
m、特には1〜20μmであると薄膜化しやすく、容量
密度も高くなりやすいので好ましい。
【0013】カーボンブラックは、導電材として他の炭
素質材料と混合して使用することも好ましい。導電材と
して使用する場合、カーボンブラックの粒径は0.00
1〜1μm、特には0.01〜0.5μmであると、電
極中に少量しか含まれていなくても電極の抵抗を低くで
きるので好ましい。また、導電材としてのカーボンブラ
ックの比表面積は200〜1500m2 /g、特には5
00〜1200m2 /gが好ましい。この導電材として
のカーボンブラックと比表面積200〜3500m2
gかつ粒径0.1〜100μmの活性炭とPTFEとか
らなる電極は、内部抵抗が低くかつ容量も高く維持でき
るので好ましい。
【0014】本発明におけるPTFEは、テトラフルオ
ロエチレンの単独重合体だけでなく、テトラフルオロエ
チレンに対して他の単量体を0.5モル%以下加えて共
重合させて得られる共重合体も含まれる。他の単量体が
0.5モル%以下であれば、PTFEに溶融流動性が付
与されず、テトラフルオロエチレン単独重合体同様に繊
維化して高強度かつ低抵抗の電極シートを作製できる。
他の単量体としては、ヘキサフルオロプロピレン、クロ
ロトリフルオロエチレン、パーフルオロ(アルキルビニ
ルエーテル)、トリフルオロエチレン、(パーフルオロ
アルキル)エチレン等が例示される。
【0015】PTFEは、低分子量であると液状又はゲ
ル状となり繊維化しにくいので、標準比重から計算され
る分子量が1×106 以上の重合体を50重量%以上含
んでいることが好ましい。また、PTFEは、乳化重合
により得られるものが繊維化しやすいので好ましい。
【0016】本発明における加工助剤は、PTFEが適
度に繊維化及び塑性変形するように加えるものであり、
PTFEを容易に湿潤させ、かつ成形された電極シート
より容易に除去できる液体であればいずれも使用でき
る。具体的には、エタノール、メタノール、2−プロパ
ノール、灯油、ソルベントナフサ、ホワイトナフサ、エ
チレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレ
ングリコール、グリセリン等が挙げられる。また、PT
FE水性ディスパージョンも加工助剤として使用でき、
単独で使用しても他の加工助剤と併用してもよい。
【0017】本発明の電極の製造方法において、PTF
Eと炭素質材料と加工助剤とは、電極中にPTFEが炭
素質材料に対して1〜50重量%、さらには5〜30重
量%含まれるように混合することが好ましい。PTFE
は電極シートの形状を保つバインダとして電極シート中
に含まれるものであるから、PTFEが1重量%未満で
は強度が弱く、50重量%超では電極の内部抵抗が増大
しやすい。
【0018】本発明の電極の製造方法において、加工助
剤の添加は、炭素質材料とPTFEとを混合した後でも
混合すると同時でもよい。このとき、炭素質材料とPT
FEと加工助剤との混合物が造粒物となることもある
が、ペースト押出し成形に影響することはない。加工助
剤は炭素質材料に対して20〜200重量%加えること
が好ましく、30〜80重量%であるとさらに好まし
い。加工助剤が20重量%未満では押出し流動性が不足
し、押出し成形するのが困難となる。200重量%超で
は押出し圧力が上がらず、PTFEが充分に繊維化され
ず、また、押出し成形中に加工助剤の浸み出しが起こり
やすい。
【0019】炭素質材料とPTFEと加工助剤との混合
物は、あらかじめ予備成形された後、押出し機に入れて
ペースト押出し成形され、ロッド、シート、チューブ等
の形状の成形物となる。ペースト押出し成形のときの押
出し絞り比(押出し機において、予備成形体をいれるシ
リンダ金型の断面積を成形物を押出すノズルの断面積で
割った値)は、5〜500が好ましく、さらには10〜
100、特に20〜60が好ましい。5未満では押出し
物が柔らかすぎて形状を保持しがたい。500超では押
出しが困難となり、得られた押出し物が脆くなりやす
い。
【0020】本発明では、ペースト押出し成形の終了
後、押出し成形物がノズルに残っている状態で前記混合
物の予備成形体を間欠的に順次押出し成形用のシリンダ
金型に供給し、連続的に押出し成形を行うことにより、
長尺状の押出し物を得ることもできる。長尺状の押出し
物を用いて圧延処理すれば長尺状の電極シートが得られ
る。
【0021】本発明では、ペースト押出し物は、次いで
圧延ロールで圧延(以下、ロール圧延という)すること
によってシート状に成形される。このとき、圧延ロール
の温度は20〜350℃、特には60〜120℃である
ことが好ましい。圧延ロールの温度が20℃未満ではP
TFEが充分に繊維化されず脆いシートとなりやすい。
圧延ロールの温度が350℃超では加工助剤の蒸発が激
しいため、シート表面にヒビ割れ、剥離等が生じやす
い。
【0022】ロール圧延して成形されたシートは、加工
助剤が乾燥により除去されることが必要である。加工助
剤の除去はロール圧延して成形された後に乾燥して行っ
てもよいし、また、上記ロール圧延のときに同時に乾燥
して加工助剤の一部又は全部を除去してもよい。乾燥温
度は加工助剤の沸点以上で、PTFEの融点以下の温度
が好ましい。また、乾燥後又は加工助剤を一部除去した
半乾燥後のシート状物を、延伸処理した後再びロール圧
延をしてもよい。
【0023】延伸処理する場合、その延伸倍率は1.1
〜5.0倍が好ましく、延伸は一軸方向に行っても多軸
方向に行ってもよい。また、延伸処理は乾燥工程前に行
ってもよい。延伸処理することによりPTFEの繊維化
が促進され、高強度、低抵抗の薄膜シートが得られる。
延伸処理するときの温度を30〜350℃、特に200
〜320℃とすると、PTFEの繊維化がより促進され
るので好ましい。
【0024】本発明の製造方法で得られる電極シート
は、薄膜に仕上げられる。電気二重層コンデンサは、容
量密度を高めるためには電極シートの厚さは薄いことが
好ましい。しかし、薄すぎると、電極シートをセパレー
タを介して積層したり巻回して電気二重層コンデンサ素
子を作製するときに、電極シートの強度が不足して取り
扱いが困難となるため、0.005〜0.25mm、特
には0.005〜0.19mm、さらには0.005〜
0.18mmであることが好ましい。より好ましくは
0.05〜0.15mmである。
【0025】電極シートの気孔率は50〜80%が好ま
しい。50%未満では電気二重層コンデンサの容量密度
を高められず、80%超では内部抵抗が大きくなる。な
お、気孔率とは、(1−見かけ密度/真密度)×100
(%)の式により算出したものである。
【0026】本発明により得られた電極シートは、その
まま電極として使用できるが、必要に応じて焼成してか
ら使用してもよい。焼成は、PTFEの融点以上の温度
における完全焼成であっても、PTFEの融点未満の温
度における不完全焼成であってもよい。
【0027】本発明の製造方法によれば、ペースト押出
し成形によりPTFEが押出し方向に繊維状に伸び、さ
らに圧延されることにより網目構造となる。炭素質材料
はPTFEの網目構造により保持されているため、電極
シートは形状保持性に優れている。
【0028】本発明の電極の強度は、少なくとも1方向
の引張強さが1.5kg/cm2 以上であり、特に2.
0kg/cm2 以上であることが好ましい。本発明の製
造方法により電極を製造した場合は、前記1方向の引張
強さはペースト押出し方向の引張強さに相当する。
【0029】なお、本明細書において電極の引張強さと
は、電極シートを250℃で1時間乾燥した後、JIS
−K6301に規定される1号形のダンベル状試験片の
形状に打ち抜き、雰囲気温度25±2℃にて引張速度2
0mm/minで引張試験を行ったときの最大荷重を断
面積(電極シートの厚さ×平行部の幅)で割った値をい
う。
【0030】また、ペースト押出し成形はシリンダ金型
から徐々に押出し物の押出し方向に垂直な方向の断面の
面積を小さくし、所望のノズルまで加圧して変形させる
ので混練物のような穴も生じにくい。この押出し物をロ
ール圧延することによりさらにPTFEの繊維化が促進
されるため、PTFEが少量であっても、電極シートは
薄膜化しても耐亀裂性や耐破壊性に優れ、形状保持性に
優れており高強度である。
【0031】また、PTFEが繊維化して三次元的網目
構造を有しているため、PTFEが配合されることによ
る電極の抵抗の増大が少ない。さらに、シート状物を延
伸処理することにより、PTFEの繊維化が促進され三
次元的網目構造の形成も促進されるため、電極の抵抗が
さらに低減する。また、導電材としてカーボンブラック
を加えている場合は、ペースト押出し、ロール圧延の両
工程においてカーボンブラックが強圧で加圧されるの
で、少量のカーボンブラックでも電気的に接続して電極
が低抵抗となる。
【0032】
【実施例】[例1]比表面積1500m2 /g、平均粒
径10μmのフェノール系高純度活性炭粉末80重量
%、比表面積1270m2 /g、平均粒径0.03μm
のカーボンブラック10重量%、PTFE粉末10重量
%からなる混合物に、エタノールを炭素質材料(活性炭
とカーボンブラック)に対して60重量%加え混合し
た。この混合物を直方体状に予備成形し、押出し絞り比
が40で断面が矩形のノズルを用いてペースト押出し成
形を行った。得られた押出し物を圧延ロールの温度80
℃で圧延し、250℃で30分間乾燥してエタノールを
除去して厚さ120μm、気孔率66%のシートを形成
した。
【0033】上記シートを250℃で1時間乾燥した
後、JIS−K6301に規定される1号形のダンベル
状試験片の形状に打ち抜き、雰囲気温度25℃にて引張
速度20mm/minで引張試験を行い、最大荷重を測
定した。この測定を3回繰り返し、その平均値をこのシ
ートにかけられる最大荷重とした。なお、ペースト押出
し方向のシートの引張強さを測定するため、ダンベル状
試験片はその長さ方向がペースト押出し方向となるよう
に打ち抜いた。上記最大荷重の値から算出されるシート
の引張強さは、3.5kg/cm2 であった。
【0034】リード端子を有し幅4cm、高さ6cmの
矩形で、厚さ50μmの純アルミニウム箔の片面に、上
記シートを面積4cm×6cmに切り抜いた電極シート
を導電性接着剤を介して接合し、加熱して接着剤を熱硬
化させて電極体とした。この電極体を2枚作製し、2枚
の電極体の電極面を対向させ、厚さ40μmのセルロー
ス繊維製セパレータを挟んで厚さ2mm、幅5cm、高
さ7cmの2枚のガラス製挟持板で挟持し、素子とし
た。2枚の電極体とセパレータとの合計の厚さは0.3
9mmであった。
【0035】電解液としてはプロピレンカーボネートに
1.5mol/lのトリエチルモノメチルアンモニウム
テトラフルオロボレートを溶解した溶液を用いた。上記
素子を200℃で3時間真空加熱することにより素子の
不純分を除去し、電解液を真空含浸させてポリプロピレ
ン製の角型有底筒状容器に収容し、電気二重層コンデン
サを作製した。電流密度20mA/cm2 で直流抵抗と
容量を測定し、単位体積あたりの容量(容量密度)と単
位体積あたりの抵抗を算出した。結果を表1に示す。
【0036】[例2]圧延によって厚さを80μm、気
孔率を64%とした以外は例1と同様にしてシートを作
製した。例1と同様にこのシートのペースト押出し方向
の引張強さを測定したところ、2.0kg/cm2 であ
った。このシートから電極シートを得て用いた以外は例
1と同様にして電気二重層コンデンサを作製し、例1と
同様の評価を行った。結果を表1に示す。
【0037】[例3]圧延によって厚さを150μm、
気孔率を69%とした以外は例1と同様にしてシートを
作製した。例1と同様にこのシートのペースト押出し方
向の引張強さを測定したところ、3.1kg/cm2
あった。このシートから電極シートを得て用いた以外は
例1と同様にして電気二重層コンデンサを作製し、例1
と同様の評価を行った。結果を表1に示す。
【0038】[例4]圧延によって厚さ150μmのシ
ートを得た後、加工助剤を乾燥させてから、延伸倍率
1.5倍、温度300℃で延伸処理し、厚さを110μ
m、気孔率を69%とした以外は例1と同様にしてシー
トを作製した。例1と同様にこのシートのペースト押出
し方向の引張強さを測定したところ、2.8kg/cm
2 であった。このシートから電極シートを得て用いた以
外は例1と同様にして電気二重層コンデンサを作製し、
例1と同様の評価を行った。結果を表1に示す。
【0039】[例5(比較例)]ペースト押出しをせず
に、プレスによって加圧成形した後、ロール圧延を5回
繰り返して厚さを250μm、気孔率を86%とした以
外は例1と同様にしてシートを作製した。例1と同様に
このシートの圧延する方向の引張強さを測定したとこ
ろ、1.3kg/cm2 であった。このシートから電極
シートを得て用いた以外は例1と同様にして電気二重層
コンデンサを作製し、例1と同様の評価を行った。結果
を表1に示す。
【0040】[例6(比較例)]ペースト押出しをせず
に、プレスによって加圧成形した後、ロール圧延を10
回繰り返した以外は例1と同様にして厚さ150μmの
シートを得たが、穴が多く発生し、電極としては使用で
きなかった。
【0041】
【表1】
【0042】
【発明の効果】本発明の製造方法により得られる電極
は、PTFEが繊維化して三次元的網目構造を有するた
め強度が高く、薄膜シート状の電極としても耐亀裂性、
耐破壊性、形状保持性に優れ、抵抗が低い。特に導電材
であるカーボンブラックを含む場合、カーボンブラック
が強圧で加圧されるので、少量のカーボンブラックでも
電気的に接続して電極が低抵抗となる。したがって、本
発明の電極を有する電気二重層コンデンサは内部抵抗が
小さく、単位体積あたりの静電容量が大きい。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭素質材料、ポリテトラフルオロエチレン
    及び加工助剤からなる混合物をペースト押出し成形し、
    得られた押出し物を圧延ロールで圧延してシート状に成
    形することを特徴とする電気二重層コンデンサ用電極の
    製造方法。
  2. 【請求項2】炭素質材料、ポリテトラフルオロエチレン
    及び加工助剤からなる混合物を予備成形した後、押出し
    成形用のシリンダ金型に間欠的に順次供給して連続的に
    ペースト押出し成形することにより長尺状の押出し物を
    得て、得られた押出し物を圧延ロールで圧延してシート
    状に成形することを特徴とする電気二重層コンデンサ用
    電極の製造方法。
  3. 【請求項3】前記混合物には、炭素質材料に対しポリテ
    トラフルオロエチレンが1〜50重量%、加工助剤が2
    0〜200重量%含まれる請求項1又は2に記載の電気
    二重層コンデンサ用電極の製造方法。
  4. 【請求項4】ペースト押出し成形における押出し絞り比
    が5〜500である請求項1、2又は3に記載の電気二
    重層コンデンサ用電極の製造方法。
  5. 【請求項5】圧延ロールの温度が20〜350℃である
    請求項1、2、3又は4に記載の電気二重層コンデンサ
    用電極の製造方法。
  6. 【請求項6】前記押出し物を圧延ロールで圧延してシー
    ト状に成形した後、一軸又は多軸方向に原長の1.1〜
    5.0倍に延伸処理し、さらに圧延ロールで圧延する請
    求項1、2、3、4又は5に記載の電気二重層コンデン
    サ用電極の製造方法。
  7. 【請求項7】炭素質材料がポリテトラフルオロエチレン
    をバインダとして成形されてなるシート状成形体からな
    り、厚さが0.005〜0.25mmで気孔率が50〜
    80%であり、かつ少なくとも1方向の引張強さが1.
    5kg/cm2 以上であることを特徴とする電気二重層
    コンデンサ用電極。
  8. 【請求項8】炭素質材料、ポリテトラフルオロエチレン
    及び加工助剤からなる混合物をペースト押出し成形し、
    得られた押出し物を圧延ロールで圧延してシート状に成
    形してなる成形体からなり、ペースト押出し方向の引張
    強さが1.5kg/cm2 以上である請求項7に記載の
    電気二重層コンデンサ用電極。
JP35962598A 1997-12-24 1998-12-17 電気二重層コンデンサ用電極の製造方法 Expired - Fee Related JP3721817B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35962598A JP3721817B2 (ja) 1997-12-24 1998-12-17 電気二重層コンデンサ用電極の製造方法

Applications Claiming Priority (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35558997 1997-12-24
JP9-355589 1997-12-24
JP30747898 1998-10-28
JP10-307478 1998-12-14
JP10-354777 1998-12-14
JP35477798 1998-12-14
JP35962598A JP3721817B2 (ja) 1997-12-24 1998-12-17 電気二重層コンデンサ用電極の製造方法

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003345717A Division JP2004031986A (ja) 1997-12-24 2003-10-03 電気二重層コンデンサ用電極

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000235938A true JP2000235938A (ja) 2000-08-29
JP3721817B2 JP3721817B2 (ja) 2005-11-30

Family

ID=27479938

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP35962598A Expired - Fee Related JP3721817B2 (ja) 1997-12-24 1998-12-17 電気二重層コンデンサ用電極の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3721817B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002289481A (ja) * 2001-03-28 2002-10-04 Kyocera Corp 活性炭質構造体およびそれを用いた電気二重層コンデンサ
US6638385B2 (en) * 2000-09-26 2003-10-28 Asahi Glass Company, Limited Process for producing an electrode assembly for an electronic double layer capacitor
US7068493B2 (en) 2002-11-29 2006-06-27 Honda Motor Co., Ltd. Polarizing property electrode for electrical double layer capacitor and manufacturing method of polarizing property electrode for electrical double layer capacitor, and manufacturing method of electrode sheet for electrical double layer capacitor
WO2006068291A1 (ja) * 2004-12-21 2006-06-29 Teijin Limited 電気二重層キャパシタ
JP2008529310A (ja) * 2005-02-01 2008-07-31 バッツキャップ 高装填率スーパーキャパシタ電極および押出による製造方法
CN115116753A (zh) * 2022-07-05 2022-09-27 新疆众和股份有限公司 铝电极箔及其制备方法和应用

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6638385B2 (en) * 2000-09-26 2003-10-28 Asahi Glass Company, Limited Process for producing an electrode assembly for an electronic double layer capacitor
JP2002289481A (ja) * 2001-03-28 2002-10-04 Kyocera Corp 活性炭質構造体およびそれを用いた電気二重層コンデンサ
US7068493B2 (en) 2002-11-29 2006-06-27 Honda Motor Co., Ltd. Polarizing property electrode for electrical double layer capacitor and manufacturing method of polarizing property electrode for electrical double layer capacitor, and manufacturing method of electrode sheet for electrical double layer capacitor
WO2006068291A1 (ja) * 2004-12-21 2006-06-29 Teijin Limited 電気二重層キャパシタ
JP2008529310A (ja) * 2005-02-01 2008-07-31 バッツキャップ 高装填率スーパーキャパシタ電極および押出による製造方法
KR100984607B1 (ko) * 2005-02-01 2010-09-30 밧츠캅 고부하율의 수퍼캐패시터 전극 및 압출성형에 의한 그제조방법
US8854793B2 (en) 2005-02-01 2014-10-07 Blue Solutions High-load rate supercapacitor electrode and method for obtaining same by extrusion
CN115116753A (zh) * 2022-07-05 2022-09-27 新疆众和股份有限公司 铝电极箔及其制备方法和应用
CN115116753B (zh) * 2022-07-05 2023-11-28 新疆众和股份有限公司 铝电极箔及其制备方法和应用

Also Published As

Publication number Publication date
JP3721817B2 (ja) 2005-11-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6383427B2 (en) Process for producing an electric double layer capacitor electrode
US6264707B1 (en) Electrode for an electric double layer capacitor and process for producing it
JP7108607B2 (ja) 導電性フレークで強化された、ポリマー安定化電極用組成物、及び、その製造方法
US6638385B2 (en) Process for producing an electrode assembly for an electronic double layer capacitor
JP3791180B2 (ja) 電気二重層キャパシタ用電極及び該電極を有する電気二重層キャパシタ
US6335857B1 (en) Electric double layer capacitor and electrode therefor
JPH08138978A (ja) 電気二重層コンデンサとその電極の製造方法
JP4694737B2 (ja) 電気二重層キャパシタ用電極体の製造方法
CN104715937A (zh) 一种叠层式电极的制备方法、炭膜及其制备方法
JP3721817B2 (ja) 電気二重層コンデンサ用電極の製造方法
JP5039843B1 (ja) 電気二重層キャパシタ用導電性シート
JP3580153B2 (ja) 電気二重層キャパシタ用電極の製造方法
JP2004031986A (ja) 電気二重層コンデンサ用電極
JP2007273889A (ja) 電気二重層キャパシタ用電極及びその製造方法
JP2000200737A (ja) 電気二重層コンデンサ用分極性電極および同電極の製造方法
JP3385226B2 (ja) 電気二重層コンデンサ用電極およびその製造方法
JP4507517B2 (ja) 電気二重層キャパシタ用電極の製造方法
JP4627096B2 (ja) 電気二重層コンデンサ用分極性電極の製造方法
JP4488572B2 (ja) 活性炭電極形成用電極合剤および該合剤から得られる活性炭電極
CN115863065A (zh) 一种柔性电极纤维及其制备方法和应用
JPH11307402A (ja) 電気二重層キャパシタ用電極及び該電極を有する電気二重層キャパシタ
JP2014232807A (ja) 電気二重層キャパシタ用電極シート
JP2011066275A (ja) 電気二重層キャパシタ用活性炭シート電極の製造方法
JPH11154629A (ja) 電気二重層キャパシタ、同キャパシタ用電極体、及び同電極体の製造方法
JPH1197303A (ja) 電気二重層コンデンサ用電極の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040629

A521 Written amendment

Effective date: 20040823

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050823

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Effective date: 20050905

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees