JP2000235839A - 電子線応用装置 - Google Patents

電子線応用装置

Info

Publication number
JP2000235839A
JP2000235839A JP11036812A JP3681299A JP2000235839A JP 2000235839 A JP2000235839 A JP 2000235839A JP 11036812 A JP11036812 A JP 11036812A JP 3681299 A JP3681299 A JP 3681299A JP 2000235839 A JP2000235839 A JP 2000235839A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electron beam
beam application
filament
application apparatus
cathode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11036812A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaru Matsushima
勝 松島
Yutaka Kaneko
金子  豊
Hiroyuki Shinada
博之 品田
Atsuko Takato
敦子 高藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP11036812A priority Critical patent/JP2000235839A/ja
Publication of JP2000235839A publication Critical patent/JP2000235839A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electron Beam Exposure (AREA)
  • Electron Sources, Ion Sources (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 走査型電子顕微鏡や電子線描画装置など、電
子線応用装置において、電子源の安定化を図り、装置の
精度および信頼性を向上させる電子銃を提供する。 【解決手段】 光ファイバ19を電子銃7内のカソード
15近傍に導入し、検出器20にてカソード15の放射
強度を測定する。この放射強度が一定になるように、電
子銃7内の発熱体16(ヒータもしくはフィラメント)
に流す電流を制御する。これにより、周囲の温度変化な
どの外乱や、寿命やコンタミなどによる経年変化が生じ
ても、カソード15の温度を一定に保つことが可能とな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走査型電子顕微鏡
や電子線描画装置など半導体製造および検査を目的とし
た電子線応用装置に係り、特に電子線源である電子銃の
安定化に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体プロセスにおいて、素子の構造観
察や検査工程では走査型電子顕微鏡(以下SEMと略
す)が用いられている。これは電子線を用いているため
従来からある光学顕微鏡に比べて、高分解能かつ焦点深
度が深という利点がある。同様に、半導体基板上にLS
I回路パターンを転写するリソグラフィ工程において
も、光を用いたステッパ/スキャナに対して、より微細
パターンを成形可能な電子線描画装置が開発されてい
る。これらSEMや電子線描画装置の内部には、陰極か
ら放出された電子を加速し、ある電流密度を持った電子
ビームを放出できる電子銃が構成されている。電子銃は
熱電子放出型と電界放出型の2つに分類される。前者は
陰極(カソード)にタングステン(W)、タンタル(T
a)、ランタンヘキサボライド(LaB6)などが用い
られ、周囲に構成されたヒータの通電加熱などによっ
て、1800〜2500Kという高温にすることで電子
を放出させる。また、後者の電界放出型はカソード材と
して主にWが用いられており、このW尖端に107V/
cm程度の電界を印加し、かつ1700K程度まで加熱
を行い電子を放出させる。
【0003】ここで、カソード温度の変化による電子銃
への影響として、以下の特性変化が挙げられる。
【0004】(1)電流密度:高温になるほど増加す
る。
【0005】(2)エネルギ幅:電子源の種類に応じて
最適の温度があり、それより低くても高くても広がり、
分解能は低下する。
【0006】(3)カソード形状:高温ほど先端がRに
なり易く、短寿命化。
【0007】(4)エミッション電流:高温ほど原子の
自己拡散によりノイズが発生する。
【0008】特に(1)においては、電流密度はexp
(−Φ/k・T)に比例するため、例えばカソード温度
が1700Kにて±1Kの温度変化が生じると、電流密
度は1%変化する(ただし、Φ:仕事関数=2.75〜
2.95eV、k:ボルツマン定数=8.625×10
-5eV/K、T:カソード温度)。
【0009】以上より、安定した電子源を構成するには
カソードの温度変化を抑える必要がある。このために用
いられてきた従来の手法として、 (a)電子銃単体調整時において、パイロメータにより
カソード温度とヒータ(もしくはフィラメント)通電加
熱の電流値との相関をとり、実機組み込み後は電流値が
一定になる様、管理していた。
【0010】(b)特開平6−124878号公報に記
載されているように、カソード近傍に熱電対を配置して
いた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た(a)の方法では実機内での温度変化が不明であるた
め、フィラメントやヒータの劣化による温度上昇や、周
囲の温度変化の影響により、カソードを一定温度に保つ
ことが難しい。例えば、フィラメントに供給される熱量
をQ、フィラメントと電子銃外壁との温度差をΔTとす
ると、フィラメントに対する熱伝導方程式は Q=ε・σ・A・ΔT4+s/l・λ・ΔT で与えられる。第1項目が輻射、2項目が伝導によるも
のである。ただし、ε:フィラメントの放射率、σ:ボ
ルツマン定数、A:輻射面積、s:伝熱面積、l:伝熱
経路長、λ:伝熱経路部の熱伝導率、である。ここで電
流一定(すなわちQ=一定)であるため、ΔT4とΔT
も一定になる。従って、外壁温度が1℃変化するとフィ
ラメント温度は輻射の分で0.1℃、伝導分で1℃の、
合わせて1.1℃変化する。つまり、電流値を一定に制
御しても、電子銃の置かれる環境温度の変化に相当する
分だけ、フィラメント温度が変化することが分かる。
【0012】また(b)の方法は、測定対象を非接触に
より熱電対で測定するため、輻射面積が小さいフィラメ
ントや熱電対では測定誤差が大きくなってしまう。また
熱電対自体の持つ熱容量のために時間遅れが発生し、急
激な温度変化に対処が出来ない、という問題点がある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、以下の手段を用いる。
【0014】光ファイバを電子銃内のフィラメント近傍
に導入し、フィラメントの放射強度を測定する。この放
射強度が一定になるように、電子銃内の発熱体(ヒータ
もしくはフィラメント)に流す電流を制御し、カソード
温度を一定に保つ。ここで、フィラメント近傍とは、実
質的には、フィラメントと引き出し電極とで形成される
電解を乱さない範囲、具体的にはフィラメントから20
mm以内、望ましくは15mm以内の範囲をいう。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例にしたがっ
て説明する。
【0016】(実施例1)図1は本発明の実施例を示す
電子線応用装置の概略構成図である。図において、試料
室1内にはXYモータ2によって位置制御を行うXYス
テージ3が搭載されており、XYステージ3上には基板
ホルダ4が固定されている。基板ホルダ4には観察・検
査もしくは描画対象であるウエハ5が載置されている。
試料室1の上には電子線カラム6が設けられており、電
子銃7、絞り8、偏向器9、電子レンズ10等によって
構成されている。電子銃7から発せられた電子線11
は、絞り8を通過し、偏向制御系12によって制御され
た成形偏向器9によって所望の形状に成形される。さら
に、レンズ電源14が接続された電子レンズ10と、偏
向器13を制御することによりウエハ5上の任意の位置
に結像される。これらはすべて中央演算処理装置22と
端末23によって、操作・制御される。電子銃7は、電
子を放射するカソード15と、カソード15の温度をコ
ントロールするヒータ16、電子を引き出すためのウェ
ネルト電極17およびアノード18からなる。カソード
15はランタン・ヘキサ・ボライド(LaB6)によっ
て構成されており、使用時はヒータ16によって170
0K程度まで加熱される。電子銃7内には石英ガラス製
光ファイバ19が導入されており、その受光面はカソー
ド15に向けられて固定されている。1700Kの物体
はウィーンの法則により、波長がおよそ1.7μmにピ
ークをもつ光を放出しているため、光ファイバ19は近
赤外領域に透過特性をもつ石英ガラス、サファイア、弗
化カルシウム(CaF2)などが適している。光ファイ
バ19のもう一方の端は検出器20内部の受光素子であ
るSiに導かれており、光強度に応じた起電力を発生す
る。光強度は放射対象の温度に依存した値を持つため、
カソード15温度を正確に把握することが可能となる。
また、Siの測定波長は0.9μm前後の範囲にあるた
め、比較的高温(600℃以上)の温度を高精度で測定
するのに適している。測定されたカソード15の温度は
ヒータ温度コントローラ21によって、設定された温度
になるよう制御される。これによりカソードの温度変動
を1℃以内に制御することが可能となり、エミッション
電流の変動が1%以下の安定した電子線を得ることがで
きる。
【0017】(実施例2)図2は別の実施例を示す電子
線応用装置の電子銃部詳細図である。図において、タン
グステン製のフィラメント24の中央部に先端を鋭くし
た別のタングステンを溶接し、カソード25を構成して
いる。フィラメント24の両端には電極26が接続され
ており、両端に電圧を印加することでカソード25の加
熱を行う。フィラメント24は、フィラメント24に対
して負の電位を持つサプレッサ電極27に囲まれてお
り、サプレッサ電極27の中央の穴からカソード24が
突出している。さらにその外側に、正の電位を持つアノ
ード28を配置し、カソード25から電子を引き出す構
造になっている。光ファイバ30は、受光面がフィラメ
ント24に対向し、カソード25を見込めるように、配
置されている。光ファイバ30のもう一端は電子銃外壁
31に取り付けられた真空フランジ32へと導かれる。
フィラメント24からの放射光は、真空フランジ32内
に設けられた透過窓33を通って、真空外に取り付けら
れた光ファイバ34へと送られる。さらにこの光ファイ
バ34は検出器35に接続され、その測定値は温度制御
部36へと送られる。温度制御部36では設定された温
度になるよう、フィラメント24に接続された直流電源
37を制御する。これにより、突発的な外乱や、寿命や
コンタミなどによる経年変化が生じても、カソード25
の温度を一定に保つことが可能となり、安定した電子線
を得ることができる。
【0018】(実施例3)図3は本発明の別の実施例を
示す電子銃に設置した、光ファイバの断面図である。図
において、フィラメント24およびカソード25に向け
られた光ファイバ30は、その先端が筒状で、かつ受光
面が球面状に形成されている。この形状のため、電子銃
内部でコンタミが発生しても、受光面に到達する前に筒
の内壁に付着するため、受光面の汚染がなく、測定精度
の劣化がない。また、受光面をレンズ形状にすることに
より、集光することができるため、筒の内壁面の影響を
受けること無く、測定が可能となる。
【0019】
【発明の効果】本発明により、フィラメント温度を一定
に保持することが可能となり、電子源の安定化が図ら
れ、電子線応用装置の高精度化・高信頼性化が可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例である電子線応用装置の概略構
成図である。
【図2】本発明の別の実施例を示す電子線応用装置の電
子銃部詳細図である。
【図3】本発明の別の実施例を示す電子銃内に設置した
光ファイバ断面図である。
【符号の説明】
1…試料室、2…XYモータ、3…XYステージ、4…
基板ホルダ、5…ウエハ、6…電子線カラム、7…電子
銃、8…絞り、9…偏向器、10…電子レンズ、11…
電子線、12…偏向制御系、13…偏向器、14…レン
ズ電源、15…カソード、16…ヒータ、17…ウェネ
ルト電極、18…アノード、19…光ファイバ、20…
検出器、21…ヒータ温度コントローラ、22…中央演
算処理装置、23…端末、24…フィラメント、25…
カソード、26…電極、27…サプレッサ電極、28…
アノード、29…電子、30…光ファイバ、31…電子
銃外壁、32…真空フランジ、33…透過窓、34…光
ファイバ、35…検出器、36…温度制御部、37…直
流電源。
フロントページの続き (72)発明者 品田 博之 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 高藤 敦子 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 Fターム(参考) 2H097 AA03 BA02 BB01 CA16 LA10 5C030 BC02 5C034 BB01 5F056 AA01 BA01 BB10 CB03 EA02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電子を放射するフィラメントと、該フィラ
    メントに電源を供給する電極と、該フィラメントと対向
    して配置された引き出し電極とを備え、放射された電子
    を試料上に照射する電子線応用装置であって、該フィラ
    メントの近傍にファイバー状の光導波路を設け、該光導
    波路を通った該フィラメントの放射強度を測定する放射
    強度測定手段を有することを特徴とする電子線応用装
    置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の電子線応用装置において、
    該放射強度測定手段によって測定された放射強度が実質
    的に一定になる様、該フィラメントに流す電流を制御す
    るための制御手段を具備することを特徴とする電子線応
    用装置。
  3. 【請求項3】請求項1および2記載の電子線応用装置に
    おいて、該光導波路の材質が石英ガラスであることを特
    徴とする電子線応用装置。
  4. 【請求項4】請求項1から3のうちいずれかに記載の電
    子線応用装置において、該放射強度測定手段は、該光導
    波路によって取り込んだ放射光を検出素子であるシリコ
    ンに照射し、該Siから発生した起電力によって放射強
    度を測定することを特徴とする電子線応用装置。
  5. 【請求項5】請求項3記載の電子線応用装置において、
    該光導波路の受光面の形状が球面であることを特徴とす
    る電子線応用装置。
  6. 【請求項6】請求項3記載の電子線応用装置において、
    該光導波路の受光側の先端形状が筒状であることを特徴
    とする電子線応用装置。
JP11036812A 1999-02-16 1999-02-16 電子線応用装置 Pending JP2000235839A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11036812A JP2000235839A (ja) 1999-02-16 1999-02-16 電子線応用装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11036812A JP2000235839A (ja) 1999-02-16 1999-02-16 電子線応用装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000235839A true JP2000235839A (ja) 2000-08-29

Family

ID=12480198

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11036812A Pending JP2000235839A (ja) 1999-02-16 1999-02-16 電子線応用装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000235839A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013131505A (ja) * 2013-03-29 2013-07-04 Param Co Ltd 電子銃および電子ビーム装置
US9070527B2 (en) 2011-02-25 2015-06-30 Param Corporation Electron gun and electron beam device

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9070527B2 (en) 2011-02-25 2015-06-30 Param Corporation Electron gun and electron beam device
JP2013131505A (ja) * 2013-03-29 2013-07-04 Param Co Ltd 電子銃および電子ビーム装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5525104B2 (ja) 電子銃および電子ビーム装置
KR102301555B1 (ko) 루테늄 코팅을 가진 전자 빔 이미터
US6828565B2 (en) Electron beam source, electron optical apparatus using such beam source and method of operating and electron beam source
US3864572A (en) Electron beam apparatus comprising a point cathode
JP4792404B2 (ja) 電子源の製造方法
JP5102968B2 (ja) 導電性針およびその製造方法
JP2000235839A (ja) 電子線応用装置
KR102374925B1 (ko) 전자원 및 전자선 조사 장치
KR101756171B1 (ko) 주사 전자 현미경
JP2017157558A (ja) 熱電界エミッタチップ、熱電界エミッタチップを含む電子ビーム装置、および電子ビーム装置を動作させる方法
JP2012018790A (ja) 電子銃の駆動方法、電子ビーム描画装置および電子ビーム描画方法
JPWO2019155540A1 (ja) クリーニング装置
JP2008047309A (ja) 電界放出型電子銃、およびその運転方法
KR102523388B1 (ko) 열전계 방출 전자원 및 전자빔 응용 장치
JP4283835B2 (ja) 荷電粒子線装置及び該装置を用いたデバイス製造方法
JP5709922B2 (ja) 電子銃および電子ビーム装置
JP3469404B2 (ja) 電界放出型荷電粒子銃及び荷電粒子ビーム照射装置
JP2006052993A (ja) 回路形成用カセットおよびその利用
JP4874758B2 (ja) 電子源
Zou et al. On-line measurement system of GaAs photocathodes and its applications
JPH08222176A (ja) 集束イオンビーム加工方法および加工装置
JP2008071492A5 (ja)
JPH06260126A (ja) 電子顕微鏡
Quigley et al. A Retrofittable Photoelectron Gun Proposal for Improved Low Voltage Imaging
JPH0582061A (ja) 液体金属イオン源のフラツシング制御装置